JPH1175340A5 - - Google Patents
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- JPH1175340A5 JPH1175340A5 JP1997369016A JP36901697A JPH1175340A5 JP H1175340 A5 JPH1175340 A5 JP H1175340A5 JP 1997369016 A JP1997369016 A JP 1997369016A JP 36901697 A JP36901697 A JP 36901697A JP H1175340 A5 JPH1175340 A5 JP H1175340A5
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Description
【発明の名称】モータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】ハウジングと、前記ハウジングに相対的に回転自在に支持されたロータと、前記ロータの内面に装着されたロータマグネットと、前記ロータマグネットに対向して前記ハウジングに装着されたステータとを具備するモータにおいて、
前記ロータと前記ハウジングとの間には1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片とが配設され、前記ラジアル軸受は前記ロータに作用するラジアル荷重を支持し、前記スラスト軸受片は前記ロータに作用するスラスト荷重を支持し、
前記ロータは、前記ラジアル軸受を介して回転自在に支持される回転軸を有し、
前記回転軸の一端部には、断面形状が円弧状である支持端部が設けられ、また前記スラスト軸受片の表面には前記回転軸の前記支持端部を支持するための、断面形状が円弧状の支持凹部が設けられており、
前記支持端部の曲率半径(R1)は、支持凹部の曲率半径(R2)よりも小さく設定されていることを特徴とするモータ。
【請求項2】前記ロータマグネットの磁気的中心は、前記ステータの磁気的中心を基準にして前記スラスト軸受片側とは反対側にずれており、これによって前記ロータには前記スラスト軸受片に向けて偏倚する磁気的偏倚力が作用することを特徴とする請求項1記載のモータ。
【請求項3】前記ラジアル軸受は玉軸受から構成され、前記ロータの前記回転軸は前記玉軸受の内輪に挿通され、前記ロータと前記玉軸受の内輪との間には、前記ラジアル軸受に予圧を付与するための予圧付与用ばねが介在され、前記回転軸の端部が前記ばねの付勢により前記スラスト軸受片に当接していることを特徴とする請求項1記載のモータ。
【請求項4】前記ロータはカップ状ロータ本体と該ロータ本体の端壁部に貫通固定された回転軸とを含み、前記ばねは玉軸受の内輪と前記端壁部との間に介在され、前記端壁部より前記玉軸受との反対方向に導出された前記回転軸の端部が前記スラスト軸受片に当接している請求項3記載のモータ。
【請求項5】前記ばねは、前記玉軸受に挿通された前記回転軸の先端部側において前記内輪と前記先端部に係止された抜け止めとの間に介在され、前記回転軸の先端部が前記スラスト軸受片に当接している請求項3記載のモータ。
【請求項6】前記玉軸受を保持する前記ハウジングには、前記玉軸受の外輪における前記ばねとの反対側の端面を保持する受け部が設けられている請求項4または請求項5記載のモータ。
【請求項7】前記ロータには、その外面に複数枚の羽根が設けられ、前記ハウジングには前記羽根により生じる空気流の吸気側および吐出側の開口が形成されている請求項1〜6のいずれかに記載のモータ。
【請求項8】前記ハウジングは、放熱するためのヒートシンク部を有していることを特徴とする請求項7記載のモータ。
【請求項9】前記ヒートシンク部は、複数個の冷却フィンを有し、前記ロータの回転によって生成される空気流は、前記複数個の冷却フィン間を通して流れることを特徴とする請求項8記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザプリンタ、パーソナルコンピュータ等の電子機器の内部空間、またはこれらに用いられる電子部品等を冷却するためのファンモータ、複写機、レーザプリンタ等の搬送系を駆動するための駆動用DCモータの如きモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロプロセッサ等の電子部品を冷却するために、ヒートシンク部を備えたファンモータが提案され実用に供されている。そして、この種のファンモータとして、たとえば、実開平7−32996号公報に開示されたものが存在する。この公知のファンモータは、放熱のためのヒートシンク部を有するハウジングと、ハウジングに相対的に回転自在に支持されたロータとを備えている。ロータの外周面には複数枚の羽根が設けられ、またその内周面にはロータマグネットが装着されている。また、ロータマグネットに対向してステータが配設され、ステータがハウジングに装着されている。このようなファンモータにおいては、ハウジングのヒートシンク部が冷却すべき電子部品に取付けられる。そして、ロータが所定方向に回転駆動されると、回転駆動される羽根によってヒートシンク部を通る空気流が生成され、かかる空気流によってヒートシンク部、換言するとヒートシンク部が取付けられた電子部品が冷却される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したファンモータには、次のとおりの解決すべき問題が存在する。従来のファンモータでは、ロータは回転軸を有し、この回転軸が、その軸線方向に間隔を置いて配設された一対の玉軸受を介してハウジングに回転自在に支持されている。それ故に、回転軸を支持するための一対の玉軸受に関連して、ファンモータ自体の全高が高くなるとともに、モータの製造コストも高価になる問題がある。特に、近年のノート型パソコンの小型化、薄型化の傾向においては、ファンモータの高い全高はその用途が著しく制限されるおそれがある。
【0004】
このような問題は、複写機などの電子機器の内部空間を冷却するための軸流型ファンモータ、さらには複写機の搬送系などを駆動するためのDCモータにも存在し、この種のモータにおいても薄型化、製造コストの低減が望まれている。
【0005】
本発明の目的は、全高(全幅)を低く抑えることができ、かつコストの低減を図ることができるモータを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ハウジングと、前記ハウジングに相対的に回転自在に支持されたロータと、前記ロータの内面に装着されたロータマグネットと、前記ロータマグネットに対向して前記ハウジングに装着されたステータとを具備するモータにおいて、
前記ロータと前記ハウジングとの間には1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片とが配設され、前記ラジアル軸受は前記ロータに作用するラジアル荷重を支持し、前記スラスト軸受片は前記ロータに作用するスラスト荷重を支持し、
前記ロータは、前記ラジアル軸受を介して回転自在に支持される回転軸を有し、
前記回転軸の一端部には、断面形状が円弧状である支持端部が設けられ、また前記スラスト軸受片の表面には前記回転軸の前記支持端部を支持するための、断面形状が円弧状の支持凹部が設けられており、前記支持端部の曲率半径(R1)は、支持凹部の曲率半径(R2)よりも小さく設定されていることを特徴とするモータである。
【0007】
本発明に従えば、ロータは1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片によってハウジングに回転自在に支持され、ラジアル軸受はロータに作用するラジアル荷重を支持し、スラスト軸受片はロータに作用するスラスト荷重を支持する。このように1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片によりロータを支持するので、一対のラジアル軸受を間隔を置いて配設する場合に比してモータの全高を低くまたは全幅を薄くすることができる。また、1個のラジアル軸受とスラスト軸受片しか用いないので、モータの製造コストも低減することができる。
また、ロータを構成する回転軸の一端部には、断面形状が円弧状である支持端部が設けられ、またスラスト軸受片の表面には回転軸の支持端部を支持するための、断面形状が円弧状の支持凹部が設けられており、且つ支持端部の曲率半径(R1)は、支持凹部の曲率半径(R2)よりも小さく設定することにより、回転軸とスラスト軸受片との接触部は、実質上点接触となり、したがってスラスト軸受片によって回転軸を回転自在に安定して支持することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照してさらに詳述する。図1は、本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第1の実施形態を示す断面図であり、図2は、図1のファンモータをモータ本体部とヒートシンク部とに分解して示す分解斜視図である。
【0009】
図1および図2において、図示のファンモータは、モータ本体部2と、このモータ本体部2に装着されるヒートシンク部4とから構成されている。まず、モータ本体部2について説明すると、図示のモータ本体部2は合成樹脂製のモータハウジング6を備え、このモータハウジング6とヒートシンク部4がファンモータのハウジング7を構成する。このモータハウジング6は略矩形状のハウジング本体8を有し、ハウジング本体8の中央部には円形状の開口が形成されている。ハウジング本体8の開口には、円形状のモータ支持部10が設けられ、このモータ支持部10は複数(実施形態では4つ)の接続部12を介してハウジング本体8に接続されている。このように構成されているので、図2に示すとおり、ハウジング本体8の内周面とモータ支持部10の外周面との間には、空気が流れる開口14が規定される。
【0010】
主として図1を参照して、モータ支持部10には円筒状の支持壁部16が一体的に形成され、この支持壁部16にロータ18が回転自在に支持されている。ロータ18はカップ状のロータ本体20を備え、このロータ本体20は端壁部22と、この端壁部22の外周縁から延びる周壁部24を有している。端壁部22には回転軸26が固定され、この回転軸26の一端側は、上記端壁部22から図1において上方に延び、その他端側は、端壁部22から図1において下方に延びている。この実施形態では、回転軸26の一端部近傍は、ラジアル軸受を構成する1個の玉軸受28を介して支持壁部16に回転自在に支持され、この玉軸受28は回転軸26に作用するラジアル荷重を支持する。また、回転軸26の他端部(支持端部として作用する)は、後述する如く、スラスト軸受片30を介してヒートシンク部4に回転自在に支持され、このスラスト軸受片30は回転軸26に作用するスラスト荷重を支持する。この第1の実施形態では、支持壁部16に段部31が設けられ、この段部31に当接するように玉軸受28の外輪33が接着剤によって固定されている。
【0011】
ロータ18の周壁部24の外周面には、周方向に間隔を置いて複数枚の羽根32が設けられ、その内周面には、環状ヨーク34を介してロータマグネット36が装着されている。また、ロータマグネット36に対向してステータ38が配設されている。ステータ38は、ステータコア40とこのステータコア40に巻かれたコイル42を有し、ステータコア40がハウジング本体8の支持壁部16の外周面に取付けられている。
【0012】
次いで、主として図2を参照してヒートシンク部4について説明すると、図示のヒートシンク部4は、略矩形状のヒートシンク本体44を有している。ヒートシンク本体44の4角部には、それぞれ、連結壁部46が設けられており、ヒートシンク本体44の4側縁部における、これら連結壁部44の間の部位には、それぞれ、図2において上方に延びる冷却フィン48が多数設けられている。これら冷却フィン48は、たとえば、側壁部に切込みを施すことによって形成することができる。ヒートシンク本体44の中央部には、モータ本体2の回転軸26に対応して、上記スラスト軸受片30が装着されている。このスラスト軸受片30は、たとえば、短円筒状に形成され、ヒートシンク本体44に形成された円形状の凹部に接着剤等によって固定される。このスラスト軸受片30は、合成樹脂材料、セラミック材料、耐摩耗金属材料または含油金属材料などから形成することができる。ヒートシンク部4は熱伝導性のよい材料、たとえばアルミニウムから形成される。
【0013】
スラスト軸受片30に関連して、次のとおりに構成するのが望ましい。図3を参照して、回転軸26については、その他端部が略半球状に、換言するとその軸断面形状がスラスト軸受片30に向けて突出する円弧状になるように形成される。また、スラスト軸受片30については、その表面に回転軸26を支持する支持凹部50が設けられ、この支持凹部50の支持面が略半球凹状に、換言するとその断面形状が内側に向けて円弧状になるように形成される。そして、回転軸26の他端部の曲率半径R1がスラスト軸受片30の支持凹部50の曲率半径R2よりも小さく(R2>R1)設定するのが望ましい。回転軸26およびスラスト軸受片30の曲率半径R1,R2をこのように設定することによって、回転軸26とスラスト軸受片30との接触部は、図3から理解されるとおり、実質上点接触となり、したがってスラスト軸受片30によって回転軸26を回転自在に安定して支持することができる。
【0014】
モータ本体部2とヒートシンク部4とは、次のとおりにして組立てられる。再び図1および図2を参照して、ハウジング本体8の4角部には、ヒートシンク部4に向けて突出する連結突部52が設けられており、各連結突部52には受け凹部54が形成されている。一方、ヒートシンク部4の各連結壁部46の上端には、各受け凹部54に対応して、モータ本体部2に向けて突出する突起56が形成されている。したがって、ヒートシンク部4の各突起56をモータ本体部2の受け凹部54に挿入することによって、モータ本体部2とヒートシンク部4とが相互に着脱自在に装着される。
【0015】
この実施形態では、モータ本体部2の回転軸26がスラスト軸受片30に向けて磁気的に偏倚されるように構成されている。すなわち、この実施形態では、図1に示すように、ステータ30の軸線方向(図1において上下方向)における磁気的中心は軸線L1の位置に、またロータ18におけるロータマグネット36の軸線方向の磁気的中心は軸線L2の位置になるように構成されている。それ故に、ロータマグネット36の磁気的中心は、ステータ30の磁気的中心を基準にしてスラスト軸受片30側とは反対側にずれて位置しており、したがってロータ18には、ステータ30とロータマグネット36との磁気的作用によって、図1において下方への、換言するとスラスト軸受片30に近接する方向への磁気的偏倚力が作用し、この磁気的偏倚力によって、玉軸受28に予圧が付与されるとともに、回転軸26は、スラスト軸受片30に確実に支持される。
【0016】
このようなファンモータは、図1に示すように、ヒートシンク部4のヒートシンク本体44が、冷却すべき電子部品58、たとえばマイクロプロセッサに取付けられ、その取付けは、両面テープ60または接着剤を介して、または取付ねじを用いて直接取付けられる。電子部品58に上記ファンモータを取付けると、電子部品58からの熱はヒートシンク部4に伝達され、ヒートシンク部4を介して冷却される。この取付状態にて、モータ本体部2が付勢されてロータ18が所定方向に回転駆動されると、複数の羽根32の作用によって強制冷却のための空気流が生成される。この空気流は、周囲から多数の冷却フィン48間を通ってファンモータ内部に流入し(冷却フィン48間の空間が吸気側開口として作用する)、その後軸線方向に流れてハウジング本体8の開口14から外部に流出し(開口14が吐出側開口として作用する)、このような空気流が多数の冷却フィン48間を通して、またヒートシンク本体44の内面に沿って流れる間にヒートシンク部4からの放熱が行われ、これによって電子部品58の冷却が行われる。
【0017】
この実施形態のファンモータは、回転軸26を支持する軸受構造に関連して、次のとおりの特徴を有する。すなわち、回転軸26を1個の玉軸受28とスラスト軸受片30とによって回転自在に支持しているので、2個の玉軸受を用いる従来の形態のものに比してファンモータの全高を低く抑えることができ、特にノート型パソコンの如き内蔵スペースが制限された機器における電子部品の冷却に好都合に適用することができる。また、比較的高価な玉軸受28を1個しか用いていないので、ファンモータの製造コストを低減することができる。
【0018】
図4は、本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第2の実施形態を示す断面図である。この第2の実施形態では、ロータがヒートシンク部に回転自在に支持されている。なお、図4の実施形態において、図1〜図3の実施形態と実質上同一のものについては同一の番号を付してその説明を省略する。
【0019】
図4を参照して、この実施形態のファンモータにおけるハウジング101は、冷却すべき電子部品に取付けられるヒートシンク部102と、このヒートシンク部102に装着されるカバー104から構成されている。ヒートシンク部102は略矩形状のヒートシンク本体106を有し、このヒートシンク本体106にロータ18が回転自在に支持されている。ヒートシンク本体106の中央部には、カバー104に向けて延びる支持壁部108が一体的に形成され、この支持壁部108に、ラジアル軸受を構成する1個の玉軸受28を介してロータ18の回転軸26の一端部近傍が回転自在に支持されている。支持壁部108には段部109が設けられ、この段部109に当接するように玉軸受28の外輪33が接着剤により固定される。玉軸受28は、回転軸26に作用するラジアル荷重を支持する。ロータ18の回転軸26の他端部(支持端部として作用する)は、端壁部22から図4において上方に延びている。このロータ18は、図1〜図3に示すものと実質上同一の構成であるので、その詳細な説明は省略する。なお、ロータマグネット36に対向して配設されるステータ38のステータコア40は、ヒートシンク部102の支持壁部108の外周面に取付けられる。
【0020】
カバー104は、略矩形状のカバー本体110を有し、このカバー本体110の所定部位には、図1〜図2のハウジング本体8と同様に開口112が形成されている。また、カバー本体110の中央部には、ロータ18の回転軸26に対応してスラスト軸受片30が取付けられ、このスラスト軸受片30は、回転軸26の他端部(支持端部を構成する)を回転自在に支持する。回転軸26の他端部およびスラスト軸受片30の構造は、図3で説明したとおりの構成でよく、回転軸26に作用するスラスト荷重を支持する。
【0021】
この形態でも、ロータ18の回転軸26がスラスト軸受片30に向けて磁気的に偏倚されるように構成される。すなわち、ロータマグネット36の磁気的中心は、ステータ38の磁気的中心を基準にしてスラスト軸受片30側とは反対側にずれて配置され、したがってロータ18には、ステータ38とロータマグネット36との磁気的作用によって、図4において上方への、換言するとスラスト軸受片30に近接する方向への磁気的偏倚力が作用する。
【0022】
ヒートシンク部102とカバー104とは、図1〜図3のモータ本体部2とヒートシンク部4の取付構造と同様の構造であり、受け凹部114と突起116の組合せによって相互に着脱自在に装着される。かかるファンモータのその他の構成は、図1〜図3に示すものと実質上同一である。また、ヒートシンク部102には、図2に示すと同様に多数の冷却フィン(図示せず)が設けられる。
【0023】
この形態のファンモータにおいても、ロータ18が所定方向に回転駆動されると、ヒートシンク部102に設けられた多数の冷却フィン(図示せず)間を通して空気が流入し、この流入した空気はカバー104の開口112を通して外部に流出され、かかる空気流によってヒートシンク部102の放熱効果が高められ、これによって、これが取付けられた電子部品の冷却が行われる。また、回転軸26をヒートシンク部102とロータ18との間に介在された1個の玉軸受28と、ロータ18とカバー104との間に介在されたスラスト軸受片30とによって回転自在に支持しているので、図1〜図3のものと同様に、ファンモータの全高を低く抑えることができ、上述したと同様の作用効果が達成される。
【0024】
図5は、本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第3の実施形態を示す断面図である。第3の実施形態では、図1〜図3に示す第1の実施形態と対比して玉軸受に予圧を付与する予圧付与構造が相違している。なお、図5において、第1の実施形態と実質上同一のものについては同一の番号を付してその説明を省略する。
【0025】
図5を参照して、第3の実施形態では、モータ本体部2のハウジング本体8の支持壁部16には受け部として作用する段部202が設けられ、支持壁部16の基部側(図5において上側)の内径は先端部側の内径よりも小径に形成されている。そして、ラジアル軸受を構成する玉軸受28の外輪33は、この支持壁部16の先端部側に上記段部202に当接するように接着剤によって固定される。またロータ18のロータ本体20に固定された回転軸26は、ハウジング本体8の支持壁部16に固定された玉軸受28の内輪35に軸線方向に移動可能に挿通されるとともに、玉軸受28を介して回転自在にハウジング本体8に支持されている。
【0026】
この実施形態では、玉軸受28に予圧を付与するために予圧付与用ばね208が用いられている。このばね208は一端部の外径が他端部の外径よりも大きいコイルばねから構成され、ばね208の一端部がロータ18の端壁部22の内面(図5において上側面)に当接され、その他端部が玉軸受28の内輪35の端面に当接されている。このように予圧付与用ばね208を介在させることによって、玉軸受28の内輪35はこのばね208の作用によって図5において上方に弾性的に偏倚され、これによって玉軸受28に予圧が付与される。また、この予圧付与用ばね208は、ロータ18の端壁部22に作用して図5において下方に弾性的に偏倚し、これによって回転軸26の一端部(支持端部として作用する)はスラスト軸受片30に弾性的に圧接される。第3の実施形態のその他の構成は、上記第1の実施形態と実質上同一である。
【0027】
第3の実施形態のファンモータでは、1個の玉軸受28と1個のスラスト軸受片30によって回転軸26を支持する基本的構成が第1の実施形態のものと実質上同一であるので、第1の実施形態と同一の作用効果が達成される。また、予圧付与用ばね208を用いているので、このばね208によって、玉軸受28に所望のとおりに予圧を付与することができ、またロータ18の回転軸26の一端部とスラスト軸受片30とを弾性状態的に保持することができる。なお、予圧付与用ばね208として、コイルばねに代えて、たとえば皿状ばね等の他のばねを用いることもできる。
【0028】
図6は、本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第4の実施形態を示す断面図である。第4の実施形態では、図4に示す第2の実施形態のものと対比して玉軸受に予圧を付与する予圧付与構造およびそれに関連する構成が相違している。なお、図6において、第2の実施形態と実質上同一のものについては同一の番号を付してその説明を省略する。
【0029】
図6を参照して、第4の実施形態では、ファンモータにおけるハウジング302は、ヒートシンク部304とこのヒートシンク部304に取付けられる蓋体305から構成されている。このヒートシンク部304は矩形状のヒートシンク本体306を有し、このヒートシンク本体306の中央部には上方に向けて延びる支持壁部308が一体的に設けられ、ヒートシンク本体306の周側部には、第1の実施形態と同様に、複数個の冷却フィン307が設けられている。また、シートシンク本体306の支持壁部308の先端部には半径方向内方に突出する環状突部310(受け部として作用する)が設けられている。ラジアル軸受を構成する玉軸受28の外輪33は、この支持壁部308に上記環状突部310に当接するように接着剤によって固定される。またロータ18のロータ本体20に固定された回転軸26は、ヒートシンク本体306の支持壁部308に固定された玉軸受28の内輪35に軸線方向に移動可能に挿通されるとともに、玉軸受28を介して回転自在にヒートシンク本体306に支持されている。
【0030】
この第4実施形態では、玉軸受28に予圧を付与するために、第3の実施形態と同様に、予圧付与用ばね312が用いられている。このばね312は外形が円筒状のコイルばねから構成され、ばね312の一端部が回転軸26に係止された係止部材314(抜け止めとして作用する)に当接され、その他端部が玉軸受28の内輪35の端面に当接されている。このように予圧付与用ばね312を介在させることによって、玉軸受28の内輪35はこのばね312の作用によって図6において上方に弾性的に偏倚され、これによって玉軸受28に予圧が付与される。
【0031】
第4の実施形態では、ロータ18が上述したように支持されることに関連して、ヒートシンク本体306の支持壁部308の基部には円板状の蓋体305が接着剤によって固定され、この蓋体305の内面にスラスト軸受片30が装着され、回転軸26の一端部(支持端部として作用する)は、このスラスト軸受片30に支持されている。予圧付与用ばね312は、また、係止部材314を介して回転軸26を図6において下方に弾性的に偏倚し、これによって回転軸26の一端部(支持端部として作用する)は蓋体305に装着されたスラスト軸受片30に弾性的に圧接される。このように構成することによって、第2の実施形態におけるカバー104を省略することができ、ファンモータの全高をさらに低減することができる。第4の実施形態のその他の構成は、上記第2の実施形態と実質上同一である。
【0032】
第4の実施形態のファンモータでは、1個の玉軸受28と1個のスラスト軸受片30とによって回転軸26を支持する基本的構成が第2の実施形態のものと実質上同一であるので、第2の実施形態と同一の作用効果が達成される。また、予圧付与用ばね312を用いているので、このばね312によって、玉軸受28に所望のとおりに予圧を付与することができ、またロータ18の回転軸26の一端部とスラスト軸受片30とを弾性状態的に保持することができる。
【0033】
図7は、本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第5の実施形態を示す断面図である。第5の実施形態では、本発明を軸流型ファンモータに適用している。なお、第5の実施形態の基本的構成は、図5に示す第3の実施形態と実質上同一であり、したがって同一の構成要素には同一の番号を付してその説明を省略する。
【0034】
図7を参照して、図示のファンモータはモータハウジング402を備え、このモータハウジング402は略矩形状の支持端壁部404と、この支持端壁部404の周縁部から延びる側壁部406とを有し、側壁部406に断面が円形状である空気流路408が形成されている。モータハウジング402の側壁部406の開口部には、カバー410が設けられ、このモータハウジング402とカバー410とがファンモータのハウジング412を構成し、これらはたとえば合成樹脂から形成される。
【0035】
モータハウジング402の支持端壁部404の中央部には円形状の開口が形成され、この開口に円形状のモータ支持部416が設けられ、モータ支持部416は複数(図示の実施形態では3つ)の接続部418を介して支持端壁部404に接続されている。このように構成されているので、支持端壁部404の内周面とモータ支持部416の外周面との間に、空気が流れる開口414が形成される。
【0036】
モータ支持部416には支持壁部420が設けられ、この支持壁部420に、ラジアル軸受を構成する1個の玉軸受28を介してロータ18の回転軸26が回転自在に支持されている。支持壁部420の基部には受け部として作用する段部422が設けられ、玉軸受28は、その外輪33が上記段部422に当接するように接着剤によって固定される。ロータ18は、モータハウジング402の側壁部406の内側に配置され、その構成は図5に示す実施形態と実質上同一である。
【0037】
図示のカバー410は、モータハウジング402の外形に対応した略矩形状のカバー本体423を有し、このカバー本体423の大部分には、モータハウジング402の空気流路408に対応して円形状の開口が形成されている。この開口の中央部には、円形状の支持部424が設けられ、支持部424は複数(たとえば3個)の接続部426を介してカバー本体423に接続されている。このように構成されているので、カバー本体423の内周面と支持部424の外周面との間に、空気が流れる開口428が形成される。
【0038】
カバー410の支持部424の内面には、スラスト軸受片30が装着されている。スラスト軸受片30は、ロータ18の回転軸26に対応して配設され、この回転軸26の一端部(支持端部として作用する)を支持する。
【0039】
第5の実施形態では、玉軸受28に予圧を付与するために予圧付与用ばね430が用いられている。このばね430の構成およびその装着構造は図5に示す第3の実施形態と実質上同一であり、したがって、このばね430の作用によって玉軸受28に予圧が付与されるとともに、ロータ18の回転軸26の一端部がスラスト軸受片30に弾性的に圧接保持される。第5の実施形態のその他の構成は、上記第3の実施形態と実質上同一である。
【0040】
第5の実施形態のファンモータにおいて、ロータ18が所定方向に回動されると、ロータ本体20に設けられた複数の羽根32によってモータハウジング402の軸線方向(図7において上方)に流れる空気流が生成され、これによってカバー410の開口428(吸気側開口として作用する)を通して流入した空気がモータハウジング402の開口414(吐出側開口として作用する)を通して外部に排出される。このようなファンモータは、たとえば複写機ハウジングに取付けられ、生成する空気流によって複写機ハウジング内の温度上昇した空気が外部に排出され、これによって複写機ハウジング内の冷却が行われる。また、1個の玉軸受28と1個のスラスト軸受片30によって回転軸26を支持する基本的構成、また予圧付与用ばね430を用いる予圧付与構造が第3の実施形態のものと実質上同一であるので、第3の実施形態と同一の作用効果が達成され、ファンモータの全幅、すなわち図7において上下方向のサイズを薄くすることができる。
【0041】
図8は、本発明に従うファンモータの第6の実施形態を示す断面図である。第6の実施形態では、第5の実施形態と同様に、本発明を軸流型ファンモータに適用している。なお、第6の実施形態の基本的構成は、図6に示す第4の実施形態と実質上同一であり、したがって実質上同一の構成要素には同一の番号を付してその説明を省略する。
【0042】
図8を参照して、図示のファンモータはモータハウジング502を備え、このモータハウジング502に蓋体504が取付けられ、モータハウジング502および蓋体504がファンモータのハウジング506を構成している。モータハウジング502は矩形状の支持端壁部508と、この支持端壁部508の周縁部から延びる側壁部510とを有し、側壁部510に断面が円形状である空気流路512が形成されている。支持端壁部508の大部分には空気流路512に対応して円形状の開口が形成され、この開口の中央部にはモータ支持部513が設けられ、このモータ支持部513が複数(たとえば3個)の接続部515を介して支持端壁部508に接続され、端壁支持部508の内周面とモータ支持部513の外周面との間に、空気が流れる開口517が形成されている。
【0043】
モータ支持部513には上方に向けて延びる支持壁部514が一体的に設けられ、この支持壁部514の先端部には半径方向内方に突出する環状突部516(受け部として作用する)が設けられている。ラジアル軸受を構成する玉軸受28の外輪33は、上記環状突部516に当接するように支持壁部514の内周面に接着剤によって固定される。またロータ18のロータ本体20に固定された回転軸26は、この玉軸受28の内輪35に軸線方向に移動可能に挿通されるとともに、玉軸受28を介して回転自在にモータ支持部513に支持されている。
【0044】
蓋体504は、ハウジング506の支持壁部514の基部に接着剤によって固定され、この蓋体504の内面にスラスト軸受片30が装着され、回転軸26の一端部(支持端部として作用する)は、このスラスト軸受片30に支持されている。また、玉軸受28の内輪35と回転軸26に係止された係止部材520(抜け止めとして作用する)との間には、玉軸受28に予圧を付与するための予圧付与用ばね522が介在されている。この第6の実施形態のロータ18の構造、玉軸受28およびスラスト軸受片30の支持構造および予圧付与用ばね522による予圧付与構造は、図6に示す第4の実施形態と実質上同一である。
【0045】
第6の実施形態のファンモータにおいて、ロータ18が所定方向に回動されると、ロータ本体20に設けられた複数の羽根32によってモータハウジング502の軸線方向(図8において下方)に流れる空気流が生成され、これによってモータハウジング502の空気流路512を流れる空気は、その開口517を通して外部に排出され、かかる空気流によってたとえば複写機等の電子機器の内部空間を冷却することができる。また、1個の玉軸受28と1個のスラスト軸受片30によって回転軸26を支持する基本的構成、また予圧付与用ばね522を用いる予圧付与構造が第4の実施形態のものと実質上同一であるので、第4の実施形態と同一の作用効果が達成される。
【0046】
以上、本発明に従うファンモータの種々の実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形、修正が可能である。
【0047】
たとえば、上述した実施形態では、ラジアル軸受として玉軸受を使用したが、これに限定されず、スリーブ軸受等のすべり軸受を用いることもできる。スリーブ軸受としては、スラスト軸受片と同様に、合成樹脂材料、セラミック材料、耐摩耗金属材料または含油金属材料等から形成することができる。なお、ラジアル軸受として玉軸受を用いた場合、軸受の信頼性を高め、その寿命を長くすることができる。
【0048】
また、ヒートシンク部を有する上記実施形態では、ロータの回転によって生じる空気流を、周囲から冷却フィン間を通してファンモータ内部に導入し、その後軸線方向に流してハウジング本体の開口を通して外部に排出しているが、これとは反対に、ハウジング本体の開口から外部空気を軸線方向に導入し、その後冷却フィン間を通して外部に排出するようにすることもできる。
【0049】
また、ヒートシンク部を有する上記実施形態では、ヒートシンク部とファンハウジングまたはカバーとの連結を突起と受け凹部との組合せによって行っているが、これに限定されず、連結用ねじ、フック等の他の手段を用いて行うようにすることもできる。
【0050】
さらに、上述した実施形態では、本発明をモータの一例としてのファンモータに適用して説明したが、DCモータなどの他の形態のモータに広く適用することができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載のモータによれば、ロータは1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片によってハウジングに回転自在に支持され、ラジアル軸受はロータに作用するラジアル荷重を支持し、スラスト軸受片はロータに作用するスラスト荷重を支持する。このように1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片によりロータを支持するので、一対のラジアル軸受を間隔を置いて配設する場合に比してモータの全高を低くまたは全幅を薄くすることができる。また、1個のラジアル軸受とスラスト軸受片しか用いないので、モータの製造コストも低減することができる。
また、ロータを構成する回転軸の一端部には、断面形状が円弧状である支持端部が設けられ、またスラスト軸受片の表面には回転軸の支持端部を支持するための、断面形状が円弧状の支持凹部が設けられており、且つ支持端部の曲率半径(R1)は、支持凹部の曲率半径(R2)よりも小さく設定することにより、回転軸とスラスト軸受片との接触部は、実質上点接触となり、したがってスラスト軸受片によって回転軸を回転自在に安定して支持することができる。
【0052】
また本発明の請求項2記載のモータによれば、ロータマグネットの磁気的中心は、ステータの磁気的中心を基準としてスラスト軸受片側とは反対側にずれているので、ロータにはスラスト軸受片に向かう磁気的偏倚力が作用し、この磁気的偏倚力によってロータはスラスト軸受片に確実に支持される。
【0053】
また本発明の請求項3記載のファンモータによれば、ラジアル軸受は玉軸受から構成され、ロータと玉軸受の内輪との間に予圧付与用ばねが介在されている。したがって、予圧付与用ばねによってロータの回転軸の端部がスラスト軸受片に当接し、玉軸受に予圧を付与することができるとともに、回転軸をスラスト軸受片に確実に当接することができる。
【0054】
また本発明の請求項4記載のモータによれば、カップ状ロータ本体の端壁部と玉軸受の内輪との間に予圧付与用ばねが介在されているので、回転軸における、上記端壁部より玉軸受の反対側に突出する端部がスラスト軸受片に当接し、これによって回転軸の上記端部をスラスト軸受片に確実に当接することができる。
【0055】
また本発明の請求項5記載のモータによれば、ロータの回転軸の先端部に係止された抜け止めと玉軸受の内輪との間に予圧付与用ばねが介在されているので、回転軸の先端部がスラスト軸受片に当接し、これによって回転軸の先端部をスラスト軸受片に確実に当接することができる。
【0056】
また本発明の請求項6記載のモータによれば、ハウジングに受け部が設けられているので、玉軸受における、予圧付与用ばねと反対側の端面がこの受け部に保持され、これによって玉軸受を所定の位置に確実に保持することができる。
【0057】
また本発明の請求項7記載のモータによれば、ロータの外面に複数枚の羽根が設けられているので、冷却用ファンモータとして用いることができる。
【0058】
また本発明の請求項8記載のモータによれば、ハウジングはヒートシンク部を有しているので、電子部品単体を冷却するためのモータとして用いることができる。
【0059】
さらに、本発明の請求項9記載のモータによれば、ヒートシンク部は複数個の冷却フィンを有しているので、ヒートシンク部の冷却効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のファンモータをモータ本体部とヒートシンク部とに分解して示す斜視図である。
【図3】図1のファンモータにおけるスラスト軸受片およびその近傍を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図4】ファンモータの第2の実施形態を示す断面図である。
【図5】ファンモータの第3の実施形態を示す断面図である。
【図6】ファンモータの第4の実施形態を示す断面図である。
【図7】ファンモータの第5の実施形態を示す断面図である。
【図8】ファンモータの第6の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
2,モータ本体部
4,102,304 ヒートシンク部
7,101,302,412,506 ハウジング
18 ロータ
26 回転軸
28 玉軸受
30 スラスト軸受片
32 羽根
33 外輪
35 内輪
36 ロータマグネット
38 ステータ
44,106,306 ヒートシンク本体
48 冷却フィン
50 支持凹部
104 カバー
208,312,430,522 予圧付与用ばね
305,504 蓋体
【特許請求の範囲】
【請求項1】ハウジングと、前記ハウジングに相対的に回転自在に支持されたロータと、前記ロータの内面に装着されたロータマグネットと、前記ロータマグネットに対向して前記ハウジングに装着されたステータとを具備するモータにおいて、
前記ロータと前記ハウジングとの間には1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片とが配設され、前記ラジアル軸受は前記ロータに作用するラジアル荷重を支持し、前記スラスト軸受片は前記ロータに作用するスラスト荷重を支持し、
前記ロータは、前記ラジアル軸受を介して回転自在に支持される回転軸を有し、
前記回転軸の一端部には、断面形状が円弧状である支持端部が設けられ、また前記スラスト軸受片の表面には前記回転軸の前記支持端部を支持するための、断面形状が円弧状の支持凹部が設けられており、
前記支持端部の曲率半径(R1)は、支持凹部の曲率半径(R2)よりも小さく設定されていることを特徴とするモータ。
【請求項2】前記ロータマグネットの磁気的中心は、前記ステータの磁気的中心を基準にして前記スラスト軸受片側とは反対側にずれており、これによって前記ロータには前記スラスト軸受片に向けて偏倚する磁気的偏倚力が作用することを特徴とする請求項1記載のモータ。
【請求項3】前記ラジアル軸受は玉軸受から構成され、前記ロータの前記回転軸は前記玉軸受の内輪に挿通され、前記ロータと前記玉軸受の内輪との間には、前記ラジアル軸受に予圧を付与するための予圧付与用ばねが介在され、前記回転軸の端部が前記ばねの付勢により前記スラスト軸受片に当接していることを特徴とする請求項1記載のモータ。
【請求項4】前記ロータはカップ状ロータ本体と該ロータ本体の端壁部に貫通固定された回転軸とを含み、前記ばねは玉軸受の内輪と前記端壁部との間に介在され、前記端壁部より前記玉軸受との反対方向に導出された前記回転軸の端部が前記スラスト軸受片に当接している請求項3記載のモータ。
【請求項5】前記ばねは、前記玉軸受に挿通された前記回転軸の先端部側において前記内輪と前記先端部に係止された抜け止めとの間に介在され、前記回転軸の先端部が前記スラスト軸受片に当接している請求項3記載のモータ。
【請求項6】前記玉軸受を保持する前記ハウジングには、前記玉軸受の外輪における前記ばねとの反対側の端面を保持する受け部が設けられている請求項4または請求項5記載のモータ。
【請求項7】前記ロータには、その外面に複数枚の羽根が設けられ、前記ハウジングには前記羽根により生じる空気流の吸気側および吐出側の開口が形成されている請求項1〜6のいずれかに記載のモータ。
【請求項8】前記ハウジングは、放熱するためのヒートシンク部を有していることを特徴とする請求項7記載のモータ。
【請求項9】前記ヒートシンク部は、複数個の冷却フィンを有し、前記ロータの回転によって生成される空気流は、前記複数個の冷却フィン間を通して流れることを特徴とする請求項8記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザプリンタ、パーソナルコンピュータ等の電子機器の内部空間、またはこれらに用いられる電子部品等を冷却するためのファンモータ、複写機、レーザプリンタ等の搬送系を駆動するための駆動用DCモータの如きモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
マイクロプロセッサ等の電子部品を冷却するために、ヒートシンク部を備えたファンモータが提案され実用に供されている。そして、この種のファンモータとして、たとえば、実開平7−32996号公報に開示されたものが存在する。この公知のファンモータは、放熱のためのヒートシンク部を有するハウジングと、ハウジングに相対的に回転自在に支持されたロータとを備えている。ロータの外周面には複数枚の羽根が設けられ、またその内周面にはロータマグネットが装着されている。また、ロータマグネットに対向してステータが配設され、ステータがハウジングに装着されている。このようなファンモータにおいては、ハウジングのヒートシンク部が冷却すべき電子部品に取付けられる。そして、ロータが所定方向に回転駆動されると、回転駆動される羽根によってヒートシンク部を通る空気流が生成され、かかる空気流によってヒートシンク部、換言するとヒートシンク部が取付けられた電子部品が冷却される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したファンモータには、次のとおりの解決すべき問題が存在する。従来のファンモータでは、ロータは回転軸を有し、この回転軸が、その軸線方向に間隔を置いて配設された一対の玉軸受を介してハウジングに回転自在に支持されている。それ故に、回転軸を支持するための一対の玉軸受に関連して、ファンモータ自体の全高が高くなるとともに、モータの製造コストも高価になる問題がある。特に、近年のノート型パソコンの小型化、薄型化の傾向においては、ファンモータの高い全高はその用途が著しく制限されるおそれがある。
【0004】
このような問題は、複写機などの電子機器の内部空間を冷却するための軸流型ファンモータ、さらには複写機の搬送系などを駆動するためのDCモータにも存在し、この種のモータにおいても薄型化、製造コストの低減が望まれている。
【0005】
本発明の目的は、全高(全幅)を低く抑えることができ、かつコストの低減を図ることができるモータを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ハウジングと、前記ハウジングに相対的に回転自在に支持されたロータと、前記ロータの内面に装着されたロータマグネットと、前記ロータマグネットに対向して前記ハウジングに装着されたステータとを具備するモータにおいて、
前記ロータと前記ハウジングとの間には1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片とが配設され、前記ラジアル軸受は前記ロータに作用するラジアル荷重を支持し、前記スラスト軸受片は前記ロータに作用するスラスト荷重を支持し、
前記ロータは、前記ラジアル軸受を介して回転自在に支持される回転軸を有し、
前記回転軸の一端部には、断面形状が円弧状である支持端部が設けられ、また前記スラスト軸受片の表面には前記回転軸の前記支持端部を支持するための、断面形状が円弧状の支持凹部が設けられており、前記支持端部の曲率半径(R1)は、支持凹部の曲率半径(R2)よりも小さく設定されていることを特徴とするモータである。
【0007】
本発明に従えば、ロータは1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片によってハウジングに回転自在に支持され、ラジアル軸受はロータに作用するラジアル荷重を支持し、スラスト軸受片はロータに作用するスラスト荷重を支持する。このように1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片によりロータを支持するので、一対のラジアル軸受を間隔を置いて配設する場合に比してモータの全高を低くまたは全幅を薄くすることができる。また、1個のラジアル軸受とスラスト軸受片しか用いないので、モータの製造コストも低減することができる。
また、ロータを構成する回転軸の一端部には、断面形状が円弧状である支持端部が設けられ、またスラスト軸受片の表面には回転軸の支持端部を支持するための、断面形状が円弧状の支持凹部が設けられており、且つ支持端部の曲率半径(R1)は、支持凹部の曲率半径(R2)よりも小さく設定することにより、回転軸とスラスト軸受片との接触部は、実質上点接触となり、したがってスラスト軸受片によって回転軸を回転自在に安定して支持することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照してさらに詳述する。図1は、本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第1の実施形態を示す断面図であり、図2は、図1のファンモータをモータ本体部とヒートシンク部とに分解して示す分解斜視図である。
【0009】
図1および図2において、図示のファンモータは、モータ本体部2と、このモータ本体部2に装着されるヒートシンク部4とから構成されている。まず、モータ本体部2について説明すると、図示のモータ本体部2は合成樹脂製のモータハウジング6を備え、このモータハウジング6とヒートシンク部4がファンモータのハウジング7を構成する。このモータハウジング6は略矩形状のハウジング本体8を有し、ハウジング本体8の中央部には円形状の開口が形成されている。ハウジング本体8の開口には、円形状のモータ支持部10が設けられ、このモータ支持部10は複数(実施形態では4つ)の接続部12を介してハウジング本体8に接続されている。このように構成されているので、図2に示すとおり、ハウジング本体8の内周面とモータ支持部10の外周面との間には、空気が流れる開口14が規定される。
【0010】
主として図1を参照して、モータ支持部10には円筒状の支持壁部16が一体的に形成され、この支持壁部16にロータ18が回転自在に支持されている。ロータ18はカップ状のロータ本体20を備え、このロータ本体20は端壁部22と、この端壁部22の外周縁から延びる周壁部24を有している。端壁部22には回転軸26が固定され、この回転軸26の一端側は、上記端壁部22から図1において上方に延び、その他端側は、端壁部22から図1において下方に延びている。この実施形態では、回転軸26の一端部近傍は、ラジアル軸受を構成する1個の玉軸受28を介して支持壁部16に回転自在に支持され、この玉軸受28は回転軸26に作用するラジアル荷重を支持する。また、回転軸26の他端部(支持端部として作用する)は、後述する如く、スラスト軸受片30を介してヒートシンク部4に回転自在に支持され、このスラスト軸受片30は回転軸26に作用するスラスト荷重を支持する。この第1の実施形態では、支持壁部16に段部31が設けられ、この段部31に当接するように玉軸受28の外輪33が接着剤によって固定されている。
【0011】
ロータ18の周壁部24の外周面には、周方向に間隔を置いて複数枚の羽根32が設けられ、その内周面には、環状ヨーク34を介してロータマグネット36が装着されている。また、ロータマグネット36に対向してステータ38が配設されている。ステータ38は、ステータコア40とこのステータコア40に巻かれたコイル42を有し、ステータコア40がハウジング本体8の支持壁部16の外周面に取付けられている。
【0012】
次いで、主として図2を参照してヒートシンク部4について説明すると、図示のヒートシンク部4は、略矩形状のヒートシンク本体44を有している。ヒートシンク本体44の4角部には、それぞれ、連結壁部46が設けられており、ヒートシンク本体44の4側縁部における、これら連結壁部44の間の部位には、それぞれ、図2において上方に延びる冷却フィン48が多数設けられている。これら冷却フィン48は、たとえば、側壁部に切込みを施すことによって形成することができる。ヒートシンク本体44の中央部には、モータ本体2の回転軸26に対応して、上記スラスト軸受片30が装着されている。このスラスト軸受片30は、たとえば、短円筒状に形成され、ヒートシンク本体44に形成された円形状の凹部に接着剤等によって固定される。このスラスト軸受片30は、合成樹脂材料、セラミック材料、耐摩耗金属材料または含油金属材料などから形成することができる。ヒートシンク部4は熱伝導性のよい材料、たとえばアルミニウムから形成される。
【0013】
スラスト軸受片30に関連して、次のとおりに構成するのが望ましい。図3を参照して、回転軸26については、その他端部が略半球状に、換言するとその軸断面形状がスラスト軸受片30に向けて突出する円弧状になるように形成される。また、スラスト軸受片30については、その表面に回転軸26を支持する支持凹部50が設けられ、この支持凹部50の支持面が略半球凹状に、換言するとその断面形状が内側に向けて円弧状になるように形成される。そして、回転軸26の他端部の曲率半径R1がスラスト軸受片30の支持凹部50の曲率半径R2よりも小さく(R2>R1)設定するのが望ましい。回転軸26およびスラスト軸受片30の曲率半径R1,R2をこのように設定することによって、回転軸26とスラスト軸受片30との接触部は、図3から理解されるとおり、実質上点接触となり、したがってスラスト軸受片30によって回転軸26を回転自在に安定して支持することができる。
【0014】
モータ本体部2とヒートシンク部4とは、次のとおりにして組立てられる。再び図1および図2を参照して、ハウジング本体8の4角部には、ヒートシンク部4に向けて突出する連結突部52が設けられており、各連結突部52には受け凹部54が形成されている。一方、ヒートシンク部4の各連結壁部46の上端には、各受け凹部54に対応して、モータ本体部2に向けて突出する突起56が形成されている。したがって、ヒートシンク部4の各突起56をモータ本体部2の受け凹部54に挿入することによって、モータ本体部2とヒートシンク部4とが相互に着脱自在に装着される。
【0015】
この実施形態では、モータ本体部2の回転軸26がスラスト軸受片30に向けて磁気的に偏倚されるように構成されている。すなわち、この実施形態では、図1に示すように、ステータ30の軸線方向(図1において上下方向)における磁気的中心は軸線L1の位置に、またロータ18におけるロータマグネット36の軸線方向の磁気的中心は軸線L2の位置になるように構成されている。それ故に、ロータマグネット36の磁気的中心は、ステータ30の磁気的中心を基準にしてスラスト軸受片30側とは反対側にずれて位置しており、したがってロータ18には、ステータ30とロータマグネット36との磁気的作用によって、図1において下方への、換言するとスラスト軸受片30に近接する方向への磁気的偏倚力が作用し、この磁気的偏倚力によって、玉軸受28に予圧が付与されるとともに、回転軸26は、スラスト軸受片30に確実に支持される。
【0016】
このようなファンモータは、図1に示すように、ヒートシンク部4のヒートシンク本体44が、冷却すべき電子部品58、たとえばマイクロプロセッサに取付けられ、その取付けは、両面テープ60または接着剤を介して、または取付ねじを用いて直接取付けられる。電子部品58に上記ファンモータを取付けると、電子部品58からの熱はヒートシンク部4に伝達され、ヒートシンク部4を介して冷却される。この取付状態にて、モータ本体部2が付勢されてロータ18が所定方向に回転駆動されると、複数の羽根32の作用によって強制冷却のための空気流が生成される。この空気流は、周囲から多数の冷却フィン48間を通ってファンモータ内部に流入し(冷却フィン48間の空間が吸気側開口として作用する)、その後軸線方向に流れてハウジング本体8の開口14から外部に流出し(開口14が吐出側開口として作用する)、このような空気流が多数の冷却フィン48間を通して、またヒートシンク本体44の内面に沿って流れる間にヒートシンク部4からの放熱が行われ、これによって電子部品58の冷却が行われる。
【0017】
この実施形態のファンモータは、回転軸26を支持する軸受構造に関連して、次のとおりの特徴を有する。すなわち、回転軸26を1個の玉軸受28とスラスト軸受片30とによって回転自在に支持しているので、2個の玉軸受を用いる従来の形態のものに比してファンモータの全高を低く抑えることができ、特にノート型パソコンの如き内蔵スペースが制限された機器における電子部品の冷却に好都合に適用することができる。また、比較的高価な玉軸受28を1個しか用いていないので、ファンモータの製造コストを低減することができる。
【0018】
図4は、本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第2の実施形態を示す断面図である。この第2の実施形態では、ロータがヒートシンク部に回転自在に支持されている。なお、図4の実施形態において、図1〜図3の実施形態と実質上同一のものについては同一の番号を付してその説明を省略する。
【0019】
図4を参照して、この実施形態のファンモータにおけるハウジング101は、冷却すべき電子部品に取付けられるヒートシンク部102と、このヒートシンク部102に装着されるカバー104から構成されている。ヒートシンク部102は略矩形状のヒートシンク本体106を有し、このヒートシンク本体106にロータ18が回転自在に支持されている。ヒートシンク本体106の中央部には、カバー104に向けて延びる支持壁部108が一体的に形成され、この支持壁部108に、ラジアル軸受を構成する1個の玉軸受28を介してロータ18の回転軸26の一端部近傍が回転自在に支持されている。支持壁部108には段部109が設けられ、この段部109に当接するように玉軸受28の外輪33が接着剤により固定される。玉軸受28は、回転軸26に作用するラジアル荷重を支持する。ロータ18の回転軸26の他端部(支持端部として作用する)は、端壁部22から図4において上方に延びている。このロータ18は、図1〜図3に示すものと実質上同一の構成であるので、その詳細な説明は省略する。なお、ロータマグネット36に対向して配設されるステータ38のステータコア40は、ヒートシンク部102の支持壁部108の外周面に取付けられる。
【0020】
カバー104は、略矩形状のカバー本体110を有し、このカバー本体110の所定部位には、図1〜図2のハウジング本体8と同様に開口112が形成されている。また、カバー本体110の中央部には、ロータ18の回転軸26に対応してスラスト軸受片30が取付けられ、このスラスト軸受片30は、回転軸26の他端部(支持端部を構成する)を回転自在に支持する。回転軸26の他端部およびスラスト軸受片30の構造は、図3で説明したとおりの構成でよく、回転軸26に作用するスラスト荷重を支持する。
【0021】
この形態でも、ロータ18の回転軸26がスラスト軸受片30に向けて磁気的に偏倚されるように構成される。すなわち、ロータマグネット36の磁気的中心は、ステータ38の磁気的中心を基準にしてスラスト軸受片30側とは反対側にずれて配置され、したがってロータ18には、ステータ38とロータマグネット36との磁気的作用によって、図4において上方への、換言するとスラスト軸受片30に近接する方向への磁気的偏倚力が作用する。
【0022】
ヒートシンク部102とカバー104とは、図1〜図3のモータ本体部2とヒートシンク部4の取付構造と同様の構造であり、受け凹部114と突起116の組合せによって相互に着脱自在に装着される。かかるファンモータのその他の構成は、図1〜図3に示すものと実質上同一である。また、ヒートシンク部102には、図2に示すと同様に多数の冷却フィン(図示せず)が設けられる。
【0023】
この形態のファンモータにおいても、ロータ18が所定方向に回転駆動されると、ヒートシンク部102に設けられた多数の冷却フィン(図示せず)間を通して空気が流入し、この流入した空気はカバー104の開口112を通して外部に流出され、かかる空気流によってヒートシンク部102の放熱効果が高められ、これによって、これが取付けられた電子部品の冷却が行われる。また、回転軸26をヒートシンク部102とロータ18との間に介在された1個の玉軸受28と、ロータ18とカバー104との間に介在されたスラスト軸受片30とによって回転自在に支持しているので、図1〜図3のものと同様に、ファンモータの全高を低く抑えることができ、上述したと同様の作用効果が達成される。
【0024】
図5は、本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第3の実施形態を示す断面図である。第3の実施形態では、図1〜図3に示す第1の実施形態と対比して玉軸受に予圧を付与する予圧付与構造が相違している。なお、図5において、第1の実施形態と実質上同一のものについては同一の番号を付してその説明を省略する。
【0025】
図5を参照して、第3の実施形態では、モータ本体部2のハウジング本体8の支持壁部16には受け部として作用する段部202が設けられ、支持壁部16の基部側(図5において上側)の内径は先端部側の内径よりも小径に形成されている。そして、ラジアル軸受を構成する玉軸受28の外輪33は、この支持壁部16の先端部側に上記段部202に当接するように接着剤によって固定される。またロータ18のロータ本体20に固定された回転軸26は、ハウジング本体8の支持壁部16に固定された玉軸受28の内輪35に軸線方向に移動可能に挿通されるとともに、玉軸受28を介して回転自在にハウジング本体8に支持されている。
【0026】
この実施形態では、玉軸受28に予圧を付与するために予圧付与用ばね208が用いられている。このばね208は一端部の外径が他端部の外径よりも大きいコイルばねから構成され、ばね208の一端部がロータ18の端壁部22の内面(図5において上側面)に当接され、その他端部が玉軸受28の内輪35の端面に当接されている。このように予圧付与用ばね208を介在させることによって、玉軸受28の内輪35はこのばね208の作用によって図5において上方に弾性的に偏倚され、これによって玉軸受28に予圧が付与される。また、この予圧付与用ばね208は、ロータ18の端壁部22に作用して図5において下方に弾性的に偏倚し、これによって回転軸26の一端部(支持端部として作用する)はスラスト軸受片30に弾性的に圧接される。第3の実施形態のその他の構成は、上記第1の実施形態と実質上同一である。
【0027】
第3の実施形態のファンモータでは、1個の玉軸受28と1個のスラスト軸受片30によって回転軸26を支持する基本的構成が第1の実施形態のものと実質上同一であるので、第1の実施形態と同一の作用効果が達成される。また、予圧付与用ばね208を用いているので、このばね208によって、玉軸受28に所望のとおりに予圧を付与することができ、またロータ18の回転軸26の一端部とスラスト軸受片30とを弾性状態的に保持することができる。なお、予圧付与用ばね208として、コイルばねに代えて、たとえば皿状ばね等の他のばねを用いることもできる。
【0028】
図6は、本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第4の実施形態を示す断面図である。第4の実施形態では、図4に示す第2の実施形態のものと対比して玉軸受に予圧を付与する予圧付与構造およびそれに関連する構成が相違している。なお、図6において、第2の実施形態と実質上同一のものについては同一の番号を付してその説明を省略する。
【0029】
図6を参照して、第4の実施形態では、ファンモータにおけるハウジング302は、ヒートシンク部304とこのヒートシンク部304に取付けられる蓋体305から構成されている。このヒートシンク部304は矩形状のヒートシンク本体306を有し、このヒートシンク本体306の中央部には上方に向けて延びる支持壁部308が一体的に設けられ、ヒートシンク本体306の周側部には、第1の実施形態と同様に、複数個の冷却フィン307が設けられている。また、シートシンク本体306の支持壁部308の先端部には半径方向内方に突出する環状突部310(受け部として作用する)が設けられている。ラジアル軸受を構成する玉軸受28の外輪33は、この支持壁部308に上記環状突部310に当接するように接着剤によって固定される。またロータ18のロータ本体20に固定された回転軸26は、ヒートシンク本体306の支持壁部308に固定された玉軸受28の内輪35に軸線方向に移動可能に挿通されるとともに、玉軸受28を介して回転自在にヒートシンク本体306に支持されている。
【0030】
この第4実施形態では、玉軸受28に予圧を付与するために、第3の実施形態と同様に、予圧付与用ばね312が用いられている。このばね312は外形が円筒状のコイルばねから構成され、ばね312の一端部が回転軸26に係止された係止部材314(抜け止めとして作用する)に当接され、その他端部が玉軸受28の内輪35の端面に当接されている。このように予圧付与用ばね312を介在させることによって、玉軸受28の内輪35はこのばね312の作用によって図6において上方に弾性的に偏倚され、これによって玉軸受28に予圧が付与される。
【0031】
第4の実施形態では、ロータ18が上述したように支持されることに関連して、ヒートシンク本体306の支持壁部308の基部には円板状の蓋体305が接着剤によって固定され、この蓋体305の内面にスラスト軸受片30が装着され、回転軸26の一端部(支持端部として作用する)は、このスラスト軸受片30に支持されている。予圧付与用ばね312は、また、係止部材314を介して回転軸26を図6において下方に弾性的に偏倚し、これによって回転軸26の一端部(支持端部として作用する)は蓋体305に装着されたスラスト軸受片30に弾性的に圧接される。このように構成することによって、第2の実施形態におけるカバー104を省略することができ、ファンモータの全高をさらに低減することができる。第4の実施形態のその他の構成は、上記第2の実施形態と実質上同一である。
【0032】
第4の実施形態のファンモータでは、1個の玉軸受28と1個のスラスト軸受片30とによって回転軸26を支持する基本的構成が第2の実施形態のものと実質上同一であるので、第2の実施形態と同一の作用効果が達成される。また、予圧付与用ばね312を用いているので、このばね312によって、玉軸受28に所望のとおりに予圧を付与することができ、またロータ18の回転軸26の一端部とスラスト軸受片30とを弾性状態的に保持することができる。
【0033】
図7は、本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第5の実施形態を示す断面図である。第5の実施形態では、本発明を軸流型ファンモータに適用している。なお、第5の実施形態の基本的構成は、図5に示す第3の実施形態と実質上同一であり、したがって同一の構成要素には同一の番号を付してその説明を省略する。
【0034】
図7を参照して、図示のファンモータはモータハウジング402を備え、このモータハウジング402は略矩形状の支持端壁部404と、この支持端壁部404の周縁部から延びる側壁部406とを有し、側壁部406に断面が円形状である空気流路408が形成されている。モータハウジング402の側壁部406の開口部には、カバー410が設けられ、このモータハウジング402とカバー410とがファンモータのハウジング412を構成し、これらはたとえば合成樹脂から形成される。
【0035】
モータハウジング402の支持端壁部404の中央部には円形状の開口が形成され、この開口に円形状のモータ支持部416が設けられ、モータ支持部416は複数(図示の実施形態では3つ)の接続部418を介して支持端壁部404に接続されている。このように構成されているので、支持端壁部404の内周面とモータ支持部416の外周面との間に、空気が流れる開口414が形成される。
【0036】
モータ支持部416には支持壁部420が設けられ、この支持壁部420に、ラジアル軸受を構成する1個の玉軸受28を介してロータ18の回転軸26が回転自在に支持されている。支持壁部420の基部には受け部として作用する段部422が設けられ、玉軸受28は、その外輪33が上記段部422に当接するように接着剤によって固定される。ロータ18は、モータハウジング402の側壁部406の内側に配置され、その構成は図5に示す実施形態と実質上同一である。
【0037】
図示のカバー410は、モータハウジング402の外形に対応した略矩形状のカバー本体423を有し、このカバー本体423の大部分には、モータハウジング402の空気流路408に対応して円形状の開口が形成されている。この開口の中央部には、円形状の支持部424が設けられ、支持部424は複数(たとえば3個)の接続部426を介してカバー本体423に接続されている。このように構成されているので、カバー本体423の内周面と支持部424の外周面との間に、空気が流れる開口428が形成される。
【0038】
カバー410の支持部424の内面には、スラスト軸受片30が装着されている。スラスト軸受片30は、ロータ18の回転軸26に対応して配設され、この回転軸26の一端部(支持端部として作用する)を支持する。
【0039】
第5の実施形態では、玉軸受28に予圧を付与するために予圧付与用ばね430が用いられている。このばね430の構成およびその装着構造は図5に示す第3の実施形態と実質上同一であり、したがって、このばね430の作用によって玉軸受28に予圧が付与されるとともに、ロータ18の回転軸26の一端部がスラスト軸受片30に弾性的に圧接保持される。第5の実施形態のその他の構成は、上記第3の実施形態と実質上同一である。
【0040】
第5の実施形態のファンモータにおいて、ロータ18が所定方向に回動されると、ロータ本体20に設けられた複数の羽根32によってモータハウジング402の軸線方向(図7において上方)に流れる空気流が生成され、これによってカバー410の開口428(吸気側開口として作用する)を通して流入した空気がモータハウジング402の開口414(吐出側開口として作用する)を通して外部に排出される。このようなファンモータは、たとえば複写機ハウジングに取付けられ、生成する空気流によって複写機ハウジング内の温度上昇した空気が外部に排出され、これによって複写機ハウジング内の冷却が行われる。また、1個の玉軸受28と1個のスラスト軸受片30によって回転軸26を支持する基本的構成、また予圧付与用ばね430を用いる予圧付与構造が第3の実施形態のものと実質上同一であるので、第3の実施形態と同一の作用効果が達成され、ファンモータの全幅、すなわち図7において上下方向のサイズを薄くすることができる。
【0041】
図8は、本発明に従うファンモータの第6の実施形態を示す断面図である。第6の実施形態では、第5の実施形態と同様に、本発明を軸流型ファンモータに適用している。なお、第6の実施形態の基本的構成は、図6に示す第4の実施形態と実質上同一であり、したがって実質上同一の構成要素には同一の番号を付してその説明を省略する。
【0042】
図8を参照して、図示のファンモータはモータハウジング502を備え、このモータハウジング502に蓋体504が取付けられ、モータハウジング502および蓋体504がファンモータのハウジング506を構成している。モータハウジング502は矩形状の支持端壁部508と、この支持端壁部508の周縁部から延びる側壁部510とを有し、側壁部510に断面が円形状である空気流路512が形成されている。支持端壁部508の大部分には空気流路512に対応して円形状の開口が形成され、この開口の中央部にはモータ支持部513が設けられ、このモータ支持部513が複数(たとえば3個)の接続部515を介して支持端壁部508に接続され、端壁支持部508の内周面とモータ支持部513の外周面との間に、空気が流れる開口517が形成されている。
【0043】
モータ支持部513には上方に向けて延びる支持壁部514が一体的に設けられ、この支持壁部514の先端部には半径方向内方に突出する環状突部516(受け部として作用する)が設けられている。ラジアル軸受を構成する玉軸受28の外輪33は、上記環状突部516に当接するように支持壁部514の内周面に接着剤によって固定される。またロータ18のロータ本体20に固定された回転軸26は、この玉軸受28の内輪35に軸線方向に移動可能に挿通されるとともに、玉軸受28を介して回転自在にモータ支持部513に支持されている。
【0044】
蓋体504は、ハウジング506の支持壁部514の基部に接着剤によって固定され、この蓋体504の内面にスラスト軸受片30が装着され、回転軸26の一端部(支持端部として作用する)は、このスラスト軸受片30に支持されている。また、玉軸受28の内輪35と回転軸26に係止された係止部材520(抜け止めとして作用する)との間には、玉軸受28に予圧を付与するための予圧付与用ばね522が介在されている。この第6の実施形態のロータ18の構造、玉軸受28およびスラスト軸受片30の支持構造および予圧付与用ばね522による予圧付与構造は、図6に示す第4の実施形態と実質上同一である。
【0045】
第6の実施形態のファンモータにおいて、ロータ18が所定方向に回動されると、ロータ本体20に設けられた複数の羽根32によってモータハウジング502の軸線方向(図8において下方)に流れる空気流が生成され、これによってモータハウジング502の空気流路512を流れる空気は、その開口517を通して外部に排出され、かかる空気流によってたとえば複写機等の電子機器の内部空間を冷却することができる。また、1個の玉軸受28と1個のスラスト軸受片30によって回転軸26を支持する基本的構成、また予圧付与用ばね522を用いる予圧付与構造が第4の実施形態のものと実質上同一であるので、第4の実施形態と同一の作用効果が達成される。
【0046】
以上、本発明に従うファンモータの種々の実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形、修正が可能である。
【0047】
たとえば、上述した実施形態では、ラジアル軸受として玉軸受を使用したが、これに限定されず、スリーブ軸受等のすべり軸受を用いることもできる。スリーブ軸受としては、スラスト軸受片と同様に、合成樹脂材料、セラミック材料、耐摩耗金属材料または含油金属材料等から形成することができる。なお、ラジアル軸受として玉軸受を用いた場合、軸受の信頼性を高め、その寿命を長くすることができる。
【0048】
また、ヒートシンク部を有する上記実施形態では、ロータの回転によって生じる空気流を、周囲から冷却フィン間を通してファンモータ内部に導入し、その後軸線方向に流してハウジング本体の開口を通して外部に排出しているが、これとは反対に、ハウジング本体の開口から外部空気を軸線方向に導入し、その後冷却フィン間を通して外部に排出するようにすることもできる。
【0049】
また、ヒートシンク部を有する上記実施形態では、ヒートシンク部とファンハウジングまたはカバーとの連結を突起と受け凹部との組合せによって行っているが、これに限定されず、連結用ねじ、フック等の他の手段を用いて行うようにすることもできる。
【0050】
さらに、上述した実施形態では、本発明をモータの一例としてのファンモータに適用して説明したが、DCモータなどの他の形態のモータに広く適用することができる。
【0051】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載のモータによれば、ロータは1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片によってハウジングに回転自在に支持され、ラジアル軸受はロータに作用するラジアル荷重を支持し、スラスト軸受片はロータに作用するスラスト荷重を支持する。このように1個のラジアル軸受と1個のスラスト軸受片によりロータを支持するので、一対のラジアル軸受を間隔を置いて配設する場合に比してモータの全高を低くまたは全幅を薄くすることができる。また、1個のラジアル軸受とスラスト軸受片しか用いないので、モータの製造コストも低減することができる。
また、ロータを構成する回転軸の一端部には、断面形状が円弧状である支持端部が設けられ、またスラスト軸受片の表面には回転軸の支持端部を支持するための、断面形状が円弧状の支持凹部が設けられており、且つ支持端部の曲率半径(R1)は、支持凹部の曲率半径(R2)よりも小さく設定することにより、回転軸とスラスト軸受片との接触部は、実質上点接触となり、したがってスラスト軸受片によって回転軸を回転自在に安定して支持することができる。
【0052】
また本発明の請求項2記載のモータによれば、ロータマグネットの磁気的中心は、ステータの磁気的中心を基準としてスラスト軸受片側とは反対側にずれているので、ロータにはスラスト軸受片に向かう磁気的偏倚力が作用し、この磁気的偏倚力によってロータはスラスト軸受片に確実に支持される。
【0053】
また本発明の請求項3記載のファンモータによれば、ラジアル軸受は玉軸受から構成され、ロータと玉軸受の内輪との間に予圧付与用ばねが介在されている。したがって、予圧付与用ばねによってロータの回転軸の端部がスラスト軸受片に当接し、玉軸受に予圧を付与することができるとともに、回転軸をスラスト軸受片に確実に当接することができる。
【0054】
また本発明の請求項4記載のモータによれば、カップ状ロータ本体の端壁部と玉軸受の内輪との間に予圧付与用ばねが介在されているので、回転軸における、上記端壁部より玉軸受の反対側に突出する端部がスラスト軸受片に当接し、これによって回転軸の上記端部をスラスト軸受片に確実に当接することができる。
【0055】
また本発明の請求項5記載のモータによれば、ロータの回転軸の先端部に係止された抜け止めと玉軸受の内輪との間に予圧付与用ばねが介在されているので、回転軸の先端部がスラスト軸受片に当接し、これによって回転軸の先端部をスラスト軸受片に確実に当接することができる。
【0056】
また本発明の請求項6記載のモータによれば、ハウジングに受け部が設けられているので、玉軸受における、予圧付与用ばねと反対側の端面がこの受け部に保持され、これによって玉軸受を所定の位置に確実に保持することができる。
【0057】
また本発明の請求項7記載のモータによれば、ロータの外面に複数枚の羽根が設けられているので、冷却用ファンモータとして用いることができる。
【0058】
また本発明の請求項8記載のモータによれば、ハウジングはヒートシンク部を有しているので、電子部品単体を冷却するためのモータとして用いることができる。
【0059】
さらに、本発明の請求項9記載のモータによれば、ヒートシンク部は複数個の冷却フィンを有しているので、ヒートシンク部の冷却効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うモータの一例としてのファンモータの第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のファンモータをモータ本体部とヒートシンク部とに分解して示す斜視図である。
【図3】図1のファンモータにおけるスラスト軸受片およびその近傍を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図4】ファンモータの第2の実施形態を示す断面図である。
【図5】ファンモータの第3の実施形態を示す断面図である。
【図6】ファンモータの第4の実施形態を示す断面図である。
【図7】ファンモータの第5の実施形態を示す断面図である。
【図8】ファンモータの第6の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
2,モータ本体部
4,102,304 ヒートシンク部
7,101,302,412,506 ハウジング
18 ロータ
26 回転軸
28 玉軸受
30 スラスト軸受片
32 羽根
33 外輪
35 内輪
36 ロータマグネット
38 ステータ
44,106,306 ヒートシンク本体
48 冷却フィン
50 支持凹部
104 カバー
208,312,430,522 予圧付与用ばね
305,504 蓋体
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