JPH1178497A - 車輌用熱発生器 - Google Patents

車輌用熱発生器

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Publication number
JPH1178497A
JPH1178497A JP24277197A JP24277197A JPH1178497A JP H1178497 A JPH1178497 A JP H1178497A JP 24277197 A JP24277197 A JP 24277197A JP 24277197 A JP24277197 A JP 24277197A JP H1178497 A JPH1178497 A JP H1178497A
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JP
Japan
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chamber
oil
rotor
heat
heat generating
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Pending
Application number
JP24277197A
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English (en)
Inventor
Takahiro Moroi
隆宏 諸井
Takashi Ban
孝志 伴
Nobuaki Hoshino
伸明 星野
Takanori Okabe
孝徳 岡部
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車輌用熱発生器において、ロータを起動する際
の負荷トルクを低減することでロータの起動を円滑化
し、各種の不都合を解消する。 【解決手段】ハウジング内には発熱室7が両区画プレー
ト5,6により区画され、該発熱室7には駆動軸13に
連結されたロータ14が収容される。両区画プレート
5,6の接合部には発熱室7の底域と連通する待避室3
0が形成される。発熱室7は上側連通孔6dを介して副
オイル室10と連通すると共に、副オイル室10と待避
室30とは連絡通路31を介して結ばれる。この連絡通
路31にはその連通状態を連通遮断可能な芯棒24が配
されている。かかる芯棒24が連通及び遮断位置間で切
り替え配置されるに応じて、待避室30でのオイルの液
位は上下変動する。故に、ロータ14の停止時には発熱
室7でのオイル液位を低下させておき、再起動時の負荷
トルクを抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジング内に区
画された発熱室及び放熱室を備え、前記発熱室内に収容
された粘性流体を外部駆動源と作用連結されたロータで
剪断して熱を発生させ、その熱を前記放熱室を流れる循
環流体に熱交換する車輌用熱発生器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車輌のエンジンの駆動力を利用する熱発
生器として、例えば、ドイツ連邦共和国特許出願公開第
3832966号公報(1990年4月5日公表のDE
3832966A1)は、車輌用暖房装置に組み込まれ
る熱発生器としての加熱アセンブリーを開示する。以下
に、該ドイツ語公報のFIG.2を参照しつつ、そこで
の部材番号を引用しながら、前記加熱アセンブリーの概
要を説明する。
【0003】この加熱アセンブリーでは、ハウジング
は、その内部に作業空間48(発熱室に対応)と、この
作業空間48の半径方向に隣接するリング空間62(ウ
ォータジャケットに対応)とを備えている。更に、該ハ
ウジングは、貯蔵空間58(副オイル室に対応)を作業
空間48の前方に隣接して有している。この作業空間4
8と貯蔵空間58とは、中間壁60により分離され、か
かる中間壁60には作業空間48と貯蔵空間58とを結
ぶ流体供給用の通口66及び流体回収用の結合通路68
が形成されている。通口66は、バイメタル板バネ76
によって揺動制御されるレバー72によって開閉が可能
な通路であり、この通口66の開閉によって加熱アセン
ブリーの発熱能力を調整できるように設定されている。
ハウジング後方には駆動軸52が回転可能に支承されて
おり、この駆動軸52の一端には作業空間48内で一体
回動可能な車輪50(ロータに対応)が固着されてい
る。作業空間48及び貯蔵空間58内には所要量の粘性
流体78が充填され、相対向する車輪50の外壁部と作
業空間48の内壁面との間隙に行き渡るようにしてい
る。
【0004】エンジンの駆動力が加熱アセンブリーの駆
動軸に伝達されると、駆動軸と共に車輪が作業空間内で
回転し、車輪外壁部と作業空間内壁面との間に介在され
る粘性流体が剪断されて流体摩擦に基づく熱を発生す
る。作業空間で発生した熱は、前記リング空間内を流れ
る冷却媒体(エンジン冷却液)にハウジングの隔壁を介
して熱伝達され、その車輌の熱交換器に供給されて車室
内の暖房に供される。尚、冷却媒体が加熱に必要な温度
に達していないときには、バイメタル板バネはレバーを
前記通口方向に押圧せず、通口は開放状態に維持され
て、貯蔵空間から作業空間への粘性流体の供給が許容さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
加熱アセンブリーを起動する際(即ち、静止した車輪に
エンジンの回転動力を伝達し始めるとき)に、作業空間
内で冷えて粘度が非常に高くなった粘性流体中に車輪の
一部がつかっていると、このことが車輪の円滑な起動を
阻害する要因となる。特に、加熱アセンブリーの運転中
にエンジンが停止された場合には、車輪の停止にともな
って結合通路を介した作業空間から貯蔵空間への粘性流
体の回収は中止される。すると、作業空間内には相当量
の粘性流体が残ることになり、加熱アセンブリーの起動
時には、車輪及びベルトドライブを介してエンジンに大
きな負荷トルクが加わる。このため、車輪の起動を強行
したときには、大きな起動ショックが生じたり、ベルト
ドライブのベルトが空滑りを起こすおそれがある。この
ことは、異音を生じさせたり、加熱アセンブリーの各部
の摩耗を早める原因となる。
【0006】本発明の目的は、ロータを起動する際の負
荷トルクを低減することでロータの起動を円滑化し、過
大な負荷トルクに起因する異音の発生や部材の早期摩耗
を回避することができる車輌用熱発生器を提供すること
にある。加えて、剪断に供される粘性流体の量をより多
く確保して長期使用に耐えうると共に、粘性流体の過加
熱による劣化を防止しつつ、必要に応じた発熱性能を持
続的に発揮することができる車輌用熱発生器を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ハウ
ジング内に区画された発熱室及び放熱室を備え、前記発
熱室内に収容された粘性流体をロータで剪断して熱を発
生させ、その熱を前記放熱室を流れる循環流体に熱交換
する車輌用熱発生器であって、前記ハウジング内におい
て前記発熱室の最底域に配設されると共に該発熱室の粘
性流体を待避収容する待避部と、前記粘性流体を追加収
容するために前記ハウジング内に設けられた貯留部と前
記発熱室とをつなぐ回収通路を含み、少なくとも該貯留
部及び該回収通路を介して前記発熱室の上部域から前記
待避部へいたるよう設定された粘性流体の回収経路と、
前記回収経路の連通状態を連通遮断制御する弁手段とを
備えてなることをその要旨とする。
【0008】この車輌用熱発生器によれば、発熱室の上
部域から回収通路を介して貯留部に流れ込む粘性流体
は、弁手段が回収経路を連通する状態にあるときには待
避部に向けて流下できるものの、弁手段が回収経路を遮
断する状態にあるときには同回収経路内に滞在する。こ
うした弁手段による回収経路の連通遮断に応じて、待避
部における粘性流体の液面レベルは上昇又は下降する。
従って、停止状態のロータを再起動する前には、弁手段
の操作により待避部における液面レベルを予め低下させ
ておくことができ、ロータと粘性流体との接触を回避、
又は極めて小さく抑えることができる。このようにロー
タは再起動時に粘性流体の拘束を受けないため、負荷ト
ルクが過度に増大しない。
【0009】また、この構成によれば、回収経路におい
て弁手段よりも上流側に粘性流体を貯留でき、この貯留
された粘性流体と、待避部との間に大きな高低差を作り
出すことが可能となる。故に、弁手段が回収経路を連通
させたときに、前記高低差に応じた流体圧が待避部内の
粘性流体に作用し、待避部内の流体を発熱室側に向けて
上に押し上げる力を生み出す。従って、ロータの回転に
伴う粘性流体の発熱室内への引き込み作用とも相まっ
て、回収経路(貯留部)→待避部→発熱室→回収経路
(回収通路)という循環が円滑化される。
【0010】請求項2の発明は、請求項1に記載の車両
用熱発生器において、前記ロータは外部駆動源に駆動連
結されると共に、該外部駆動源は、前記回収経路が前記
弁手段により遮断された後の所定時間だけ、前記発熱室
内にある粘性流体を前記回収通路を介して前記貯留部に
移送収容させるべく前記ロータの回転を維持するように
制御されることを特徴とする。
【0011】この構成によれば、弁手段により回収経路
が遮断されると、発熱室への粘性流体の更なる供給が止
められると共に、発熱室で剪断作用に供されていた粘性
流体は、貯留部に移送収容される。即ち、弁手段による
回収経路遮断後の所定時間(例えば2〜3秒)はロータ
の回動を維持させるように外部駆動源が制御される。そ
の結果、発熱室でロータの剪断作用に供されていた粘性
流体は、発熱室内をたどり落ちて待避部に待避収容され
ることなく、そのほとんどがロータに引きづられて発熱
室から回収通路を介して貯留部内へ移送収容される。従
って、停止状態のロータを再起動させる前には、ロータ
の占有領域から粘性流体が排除されることになる。故
に、ロータは粘性流体に拘束されることなく、エンジン
再起動時には負荷トルクが最小化される。
【0012】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
の車輌用熱発生器において、前記貯留部は、粘性流体が
滞在する滞在域とその上方における空気域とに分けら
れ、前記回収通路の一端は前記空気域内に開口している
ことを特徴とする。
【0013】回収通路の一端が貯留部の空気域内に開口
していることにより、発熱室から該貯留部への粘性流体
の流入が円滑化される。回収通路が貯留部の粘性流体滞
在域に開口している場合には、該滞在域に滞在する粘性
流体により流入抵抗が生じ、発熱室から該貯留部へのオ
イル流入が円滑に行われないという不具合が起こる。そ
の結果、回収通路を介しての粘性流体の回収(量)と待
避部を介した発熱室への粘性流体の供給(量)とのバラ
ンスが不均衡となってしまい、貯留部内の液面レベルが
不安定なものとなる。貯留部の液面レベルの変動が大き
いと待避部を介した発熱室への粘性流体の供給量も大き
く変動し、いわゆる粘性流体の循環脈動を発生させてし
まう。この循環脈動は、発熱室内でのロータ負荷トルク
の変動をもたらすため騒音源となってしまう。
【0014】請求項4の発明は、請求項3に記載の車輌
用熱発生器において、前記回収経路は、前記貯留部の前
記滞在域と前記待避部とを結ぶ連絡通路を更に備え、前
記弁手段は、当該連絡通路の連通状態を制御すべく設け
られていることを特徴とする。
【0015】この構成は、請求項1の手段を具体化して
いる。即ち、貯留部の粘性流体滞在域と待避部(発熱室
最底域)とを結ぶ連絡通路を設けたことで、粘性流体
は、貯留部に滞在した後に連絡通路を介して待避部に供
給される。
【0016】請求項5の発明は、請求項4に記載の車輌
用熱発生器において、前記弁手段は、前記連絡通路を連
通させる連通位置と前記連絡通路を遮断する遮断位置と
の間で切り換え配置可能な弁体を備えると共に、前記ロ
ータの回転が所定回転数以上に達した直後の一定期間、
前記弁体は前記二位置間で連続的に切り替え配置される
ように制御されることを特徴とする。
【0017】この構成によれば、ロータの回転が所定回
転数を超えると、弁手段が前記連絡通路を連通する連通
位置と前記連絡通路を遮断する遮断位置との間で連続的
に切り替え配置される。このため、待避部(発熱室最底
域)への粘性流体の供給量が抑制される。これは、発熱
室内の粘性流体の充填量が減らされることを意味し、ロ
ータが過度に高速回転をし続ける場合に、発熱室内で剪
断作用に供される粘性流体がその耐熱限界を超えて過加
熱状態に陥ることを防ぐ。このように発熱室での粘性流
体の充填量が調節されることで粘性流体の過加熱による
劣化という事態を回避する。尚、待避部への粘性流体の
供給量が弁手段によって調整されても、回収経路を経由
する発熱室と待避部との間での粘性流体の循環流動はロ
ータが回転している限り続けられる。また、ここでいう
ロータの所定回転数としては、1500rpmが例示さ
れる。
【0018】請求項6の発明は、請求項3に記載の車輌
用熱発生器において、前記待避部と前記貯留部の前記滞
在域とは水平に並んで配置されており、前記回収経路
は、前記待避部と前記貯留部の前記滞在域とを結ぶ第1
供給連通孔を更に備え、前記弁手段は、当該第1供給連
通孔の連通状態を連通及び遮断すべく水平方向に移動可
能に設けられた弁体を備えてなることを特徴とする。
【0019】この構成によれば、弁体は貯留部内に配置
されることとなり、この貯留部内の前記滞在域において
第1供給連通孔を連通遮断する。こうした弁体による該
連通孔の連通遮断は、待避部における粘性流体の液面レ
ベルに直接的な影響を与える。即ち、弁体により該連通
孔が遮断された場合には、待避部への粘性流体の供給が
直ちに断たれるため、待避部での液面レベルの上昇傾向
もすぐさま止まる。また、該連通孔が連通された場合に
は、直ちに貯留部から待避部への粘性流体の流出を許容
するため、待避部での液面レベルはすぐさま上昇傾向を
示す。従って、弁体を遮断位置に移動させた後において
発熱室から貯留部へ移動する粘性流体の量が少量化され
ると共に、弁体を開放位置に移動させた後において待避
部から発熱室上方への粘性流体の引き上げが迅速化され
る。
【0020】請求項7の発明は、請求項6に記載の車輌
用熱発生器において、前記回収経路は、前記発熱室と前
記貯留部の前記滞在域とを結ぶ第2供給連通孔を更に備
え、前記弁手段は、前記弁体上に設けられて前記弁体が
前記第1供給連通孔を連通遮断するに合わせて前記第2
供給連通孔を連通遮断する板体と、前記弁体の先端に設
けられて前記弁体の移動に応じて待避部内を移動可能な
区画体とを備え、前記弁体が第1供給連通孔を遮断した
ときに前記区画体は前記待避部の容積を最大とする位置
に配置されることを特徴とする。
【0021】この構成によれば、第1及び第2供給連通
孔が連通されている状態では、粘性流体の自重と粘性流
体の粘性に起因するロータの引き込み作用とによって、
貯留部から発熱室への流動が促進される。また、待避部
の容積が区画体によって拡大すると、発熱室から当該待
避部に粘性流体がその自重等に基づいて導入(又は待
避)されるのを許容する一方、一旦拡大した待避部の容
積を縮小することで、当該待避部に待避していた粘性流
体を発熱室内に導出(又は横溢)させる。こうして待避
部での液面レベル変動が更に効果的に実現される。
【0022】請求項8の発明は、請求項5〜7のいずれ
か一項に記載の車輌用熱発生器において、前記弁手段
は、前記弁体を遮断状態に付勢する付勢手段を更に備え
ていることを特徴とする。
【0023】この構成によれば、付勢手段によって付勢
された弁体は、回収経路を遮断する位置に存在すること
を常態とする。このため、弁体を意図的に付勢方向と逆
方向へ作動させることで、当該弁体は回収経路を連通す
る位置に移動することが可能となり、かかる作動を停止
することで、当該弁体は迅速に遮断位置へ移動する。
【0024】請求項9の発明は、請求項6又は7に記載
の車輌用熱発生器において、前記弁手段の前記弁体は、
当該熱発生器の発熱上昇指令が発せられた直後の一定期
間、前記第1供給連通孔を連通及び遮断する二位置間で
連続的に切り替え配置されるように制御されることを特
徴とする。
【0025】この制御装置による弁手段の制御によれ
ば、弁体の連続的な切り換え配置によって、貯留部から
待避部への粘性流体の押し込み、即ちポンピングが行わ
れる。この結果、貯留部からの粘性流体の移動が迅速化
される。
【0026】尚、本明細書で言う「ポンピング」とは、
粘性流体を収容する発熱室と貯留部とをつなぐ通路に対
して粘性流体の移動を促すために行われる弁体の接近離
間運動を意味するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従う実施形態1〜
3を図面を参照しつつ説明する。 (実施形態1)実施形態1は、請求項1〜5及び8の発
明の具体例として位置づけられ、図1及び図2は、実施
形態1に従う車輌用熱発生器を示す。
【0028】図1に示すように、車輌用熱発生器の外郭
はハウジング本体1及びハウジング蓋体2によって構成
されている。ハウジング本体1は、前方(図示左方)に
向かって突出した中空筒状のボス部1aと、該ボス部1
aの基端部から後方に向かって大きく碗形状に延在した
円筒部1bとを有している。ハウジング蓋体2は、前記
円筒部1bの後方開口側を覆う形状とされている。ハウ
ジング本体1とハウジング蓋体2とは、ハウジング本体
1の円筒部1b内に一対の前部区画プレート5及び後部
区画プレート6を内装しつつ、複数本のボルト3(一本
のみ図示)によって締結されている。
【0029】前部区画プレート5と後部区画プレート6
とはそれぞれ、その外周部に環状のリム部5a,6aを
有している。これらリム部5a,6aを相互連結される
両ハウジング体1,2の対向壁面間に挟着することによ
り、両ハウジング体1,2内に両区画プレート5,6が
移動不能に収納されている。また、前部区画プレート5
の後端側はそのリム部5aに対して凹んだ形状となって
おり、両区画プレート5,6の相互接合によって両者間
には発熱室7が形成される。このように、車輌用熱発生
器のハウジングは、ハウジング本体1、ハウジング蓋体
2、前部及び後部区画プレート5,6から構成されてい
る。これらハウジングの構成部材は、アルミニウム又は
アルミニウム合金から作られている。
【0030】前部区画プレート5は、その前端側におい
て、その中央部に形成された支持筒部5bと、当該支持
筒部5bの外側に沿って周方向に延びる同心円弧状に形
成された複数のガイドフィン5cとを有している。前部
区画プレート5は、支持筒部5bの一部がハウジング本
体1の内壁部と密接するように、ハウジング本体1内に
嵌め込まれている。この結果、ハウジング本体1の内壁
部と前部区画プレート5の本体部との間には、発熱室7
の前側に隣接する放熱室としての円環状の前部ウォータ
ジャケット8が区画される。この前部ウォータジャケッ
ト8内において、前記リム部5a、支持筒部5b及びガ
イドフィン5cは、循環流体としての循環水の流れをガ
イドするガイド壁の役目を果たし、前側放熱室内におけ
る循環水の流通経路を設定する。
【0031】後部区画プレート6は、その後端側におい
て、その中央部に形成された筒部6bと、当該筒部6b
の外側に沿って周方向にのびる同心円弧状に形成された
複数のガイドフィン6cとを有している。後部区画プレ
ート6が前部区画プレート5と共に前部ハウジング本体
1内に嵌め込まれた状態では、後部区画プレート6の筒
部6bがハウジング蓋体2に突設された環状壁2aと密
接する。この結果、ハウジング蓋体2と後部区画プレー
ト6の本体部との間には、発熱室7の後側に隣接する放
熱室としての円環状の後部ウォータジャケット9、及
び、筒部6b内側に位置する貯留部としての副オイル室
10が区画される。この後部ウォータジャケット9内に
おいて、前記リム部6a,筒部6b及びガイドフィン6
cは、循環流体としての循環水の流れをガイドするガイ
ド壁の役目を果たし、後側放熱室内における循環水の流
通経路を設定する。
【0032】更にハウジング本体1の周壁部には、車輌
内に設けられた暖房回路(図示略)から前部及び後部ウ
ォータジャケット8,9の各々に循環水を取り入れる入
水ポート(図示略)と、前部及び後部ウォータジャケッ
ト8,9から循環水を前記暖房回路に送り出す出水ポー
ト(図示略)とが並設されている。
【0033】図1に示すように、ハウジング本体1及び
前部区画プレート5には、軸受け11,12を介して駆
動軸13が回動可能に支承されている。軸受け12は、
シール付きの軸受けであり、前部区画プレート5の支持
筒部5bの内周面と、駆動軸13の外周面との間に介在
され、発熱室7の前方を封止している。
【0034】駆動軸13の前端部にはボルト15によっ
てプーリ16が固着されている。プーリ16はその外周
部に巻き掛けられるVベルト17を介して、外部駆動源
としての車輌エンジンEと駆動連結される。
【0035】駆動軸13の後端部には、発熱室7内に収
容される円板形のロータ14が一体回転可能に圧入固定
されている。ロータ14の前後端面及び外周縁と、これ
らに対向する発熱室7の内壁面との間のクリアランス
は、非常に小さく設定されており、例えば数十〜数百ミ
クロン(μm)の範囲である。駆動軸13に近いロータ
14の中心域には、該ロータ14を前後に貫通する複数
のロータ連通孔14aが形成されている。これらロータ
連通孔14aは、駆動軸13の中心軸線から等距離の位
置において駆動軸13を取り囲んで等角度間隔にて配置
されている。
【0036】発熱室7の最底域において前部及び後部区
画プレート5,6には、発熱室7と連通する待避部とし
ての待避室30が設けられている。この待避室30は、
区画プレート5及び6に対してハウジング蓋体2側から
駆動軸13と平行方向に延びるように形成されている。
前部区画プレート5における待避室30の横断面積と後
部区画プレート6における待避室30の横断面積とで
は、大きさが異なっており、前者が後者よりも大きく設
定されている。
【0037】後部区画プレート6の筒部6bとハウジン
グ蓋体2とによって囲まれる領域には、貯留部としての
副オイル室10が提供されている。この副オイル室10
は、粘性流体としてのシリコーンオイルが滞在する粘性
流体の滞在域としてのオイル域10bと、その上方に形
成される空気域10aとに分かれる。後部区画プレート
6は、その本体部を前後に貫通する回収通路としての上
側連通孔6dを有している。この上側連通孔6dが発熱
室7と副オイル室10の空気域10aとを結ぶことによ
って、発熱室7から副オイル室10へのオイル移動が円
滑に行われる。尚、空気域10aは、少なくとも発熱室
7内におけるロータ14端面と発熱室7内壁との間に形
成されるクリアランス部の全容積と同じ容積だけは確保
される。
【0038】後部区画プレート6は、鉛直方向に延びる
連絡通路31を有している。この連絡通路31は、副オ
イル室10の最底域と後部区画プレート6内にある待避
室30の天井域とを結んでいる。尚、実施形態1では、
上側連通孔6d、副オイル室10及び連絡通路31は、
粘性流体の回収経路を構成する。
【0039】図1及び図2に示すように、ハウジング蓋
体2には電磁ソレノイド20が設けられている。この電
磁ソレノイド20は、ハウジング蓋体2の外面側に複数
のボルト21により取り付けられたケース22内に収容
されている。電磁ソレノイド20は、ケース22内に配
設されたソレノイドコイル23と、その中心に配設され
た弁体としての芯棒24を備えている。この芯棒24は
ハウジング蓋体2に対して前後摺動可能に取り付けられ
ると共に、その前端部が連絡通路31の前方内壁面と対
向するように配置されている。芯棒24の前端部の直径
は連絡通路31の直径(連通断面の直径)と比べて同じ
に設定されており、芯棒24の前端部が連絡通路31の
前方内壁面に接したときには当該芯棒24によって連絡
通路31を完全遮断することができる。このように、弁
体としての芯棒24は、連通位置(図1に示す)と遮断
位置(図2に示す)との間で切り替え配置可能であり、
芯棒24の前後移動する方向は、連絡通路31の延びる
方向とほぼ直交する関係を有するにいたる。
【0040】また、芯棒24の前端部とハウジング蓋体
2の内壁面との間には、付勢部材としてのコイルバネ2
5が配設されている。このコイルバネ25によって芯棒
24全体を連絡通路31の内壁面に向けて付勢してい
る。尚、実施形態1では、前記ソレノイドコイル23、
芯棒24及びコイルバネ25により電磁ソレノイド20
が構成され、この電磁ソレノイド20は弁手段の主要部
を構成する。また、ソレノイドコイル23及びコイルバ
ネ25は、弁体の作動機構を構成する。
【0041】このように、相互に連通する発熱室7、上
側連通孔6d、副オイル室10、連絡通路31及び待避
室30(発熱室7最底域)は、この車輌用熱発生器のハ
ウジング内において液密な内部空間を形成する。この内
部空間には、粘性流体としてのシリコーンオイルが所要
量入れられている。シリコーンオイルの量は、その常温
時充填率が前記内部空間内の空き容積に対して、5〜8
割となるように決められている。かかる充填量にもかか
わらず、図1に示す状態で、ロータ14の回転時には、
シリコーンオイルの粘性のためにオイルが待避室30か
ら引き上げられて発熱室7の内壁面とロータ14の外面
との間の微少なクリアランスの全体に万遍なく行き渡
る。発熱室7から上側連通孔6dを介して副オイル室1
0に回収されるシリコーンオイルは、連絡通路31を経
由して待避室30に到達する。故に、ロータ回転時に
は、発熱室7、副オイル室10及び待避室30との間に
おいてオイルの入れ替え循環が生じ得る。
【0042】また、図2に示すように芯棒24が遮断
(前進)位置にある状態では、シリコーンオイルは、待
避室30と副オイル室10とに分けて貯えられる。ま
た、待避室30には上側連通孔6dを介して副オイル室
10に回収されることなく発熱室7内に残留することに
なった極少量のシリコーンオイルが収容される。
【0043】次に、実施形態1の車輌用熱発生器の制御
構成を説明する。図1及び図2で模式的に示すとおり、
この車輌用熱発生器は、制御装置40を自ら内蔵する
か、あるいは車輌用熱発生器本体とは別体化された制御
装置40と接続されている。この制御装置40は、発熱
室7、副オイル室10及び待避室30にわたる粘性流体
の入れ替え循環に関する制御や、発熱室7内での粘性流
体の残留量管理に関する制御を司る。
【0044】制御装置40は、CPU、ROM、RAM
及び入出力インターフェイス(いずれも図示せず) を内
蔵したマイクロコンピュータ類似の制御ユニットであ
り、そのROMには制御プログラムが予め記憶されてい
る。この制御装置40は、各種センサ群41及びECU
71(車輌エンジンEの電子制御ユニット)と接続され
ている。このセンサ群41に含まれるセンサの範疇とし
ては、車輌の室内又は室外の気温を検出する温度セン
サ、暖房回路の循環水(エンジン冷却水)の温度を検出
する温度センサ、発熱室7又は副オイル室10内の粘性
流体の温度を検出する温度センサ、エンジンEの回転数
(回転速度)を検出する回転数センサ等があげられる。
制御装置40は、前掲のセンサの範疇に含まれるものか
ら選択される少なくとも一つと接続されている。
【0045】センサ群41からは温度に関するデータや
エンジン回転数等のデータがアナログ又はデジタルの検
出信号として出力される。制御装置40は前記センサ群
41からの信号を入力する。また、制御装置40は、車
室内に設けられたヒータスイッチ/温度設定器42とも
接続されて各種の指令や制御情報を入力している。ヒー
タスイッチ/温度設定器42は、車室に設けられた操作
パネル内に組み込まれており、搭乗者がヒータの作動及
び停止(ON/OFF)を指令し、又、好みの車室内温
度を設定するための入力装置である。制御装置40は、
ソレノイドコイル23と接続されており、制御プログラ
ムに基づいてソレノイドコイル23への通電制御を行
う。
【0046】また、ECU71は、イグニッションスイ
ッチ70と接続されている。イグニッションスイッチ7
0は搭乗者がエンジンEの作動及び停止(ON/OF
F)を指令するための装置であり、かかるON/OFF
信号がECU71に出力される。そして、ECU71
は、エンジンEと接続されており、制御プログラムに基
づいてエンジンEの駆動制御を行う。また、ECU71
は制御装置40と接続されており、イグニッションスイ
ッチ70のON/OFFに応じてECU71は制御装置
40に情報を提供する。
【0047】次に、実施形態1の車輌用熱発生器の作用
を各場面毎に説明する。 (場面1:停止したエンジンEの起動時)車輌エンジン
Eが停止(回転数=0rpm )している場合には、プーリ
16、駆動軸13及びロータ14も停止している。この
状態では、制御装置40によるソレノイドコイル23へ
の通電制御は行われず、図2に示すように、コイルバネ
25の付勢力によって芯棒24の前端面が連絡通路31
の内壁面(即ち、後部区画プレート6の後端側)と当接
する。このとき、連絡通路31は芯棒24の前端部によ
って遮断された状態にある。この場合には、シリコーン
オイル(粘性流体)の大部分が、副オイル室10と待避
室30とに分けて貯留されている。副オイル室10で
は、オイルの液位が上側連通孔6dよりも下にある一
方、待避室30では、ロータ14の最下部がオイルの液
位よりも上にある。このため、発熱室7内でロータ14
が占める領域には、シリコーンオイルがほとんど存在し
ていない。従って、ロータ14は高粘性オイルの拘束を
まったく受けることなく容易に回転可能な状況にある。
車輌エンジンEの起動と共に、プーリ16、駆動軸13
及びロータ14も回転を開始するが、ヒータスイッチ4
2がOFFを選択されている限り、制御装置40は何ら
の制御も行わず現状を維持する。従って、ロータ14の
外面と発熱室7の内壁面とのクリアランスにはシリコー
ンオイルが満たされず、オイル剪断がないので剪断発熱
も生じない。
【0048】(場面2:エンジンE起動後のヒータ動
作)車輌エンジンEの駆動中にヒータスイッチ42がO
Nされると、制御装置40は車輌用熱発生器に発熱動作
をさせるべく、ソレノイドコイル23への通電制御を開
始する。即ち、ソレノイドコイル23への通電によって
電磁力を発生させ、これにより図1に示すように、コイ
ルバネ25の付勢力に抗して芯棒24を後退(連通位置
へ移行)させて連絡通路31を開放する。すると、芯棒
24より上方の連絡通路31及び副オイル室10内にあ
ったシリコーンオイルが待避室30内に流入を開始す
る。その結果、待避室30でのオイルの液位が上昇して
ロータ14の外周部(最下部)に達し、回転するロータ
14の外周域にオイルが供給される。
【0049】ロータ14の回転時にはシリコーンオイル
の高粘性のために、待避室30からオイルが引き上げら
れる。従って、ロータ14の外面と発熱室7の内壁面と
の微少なクリアランスの全体にオイルが円滑に行き渡
る。そして、ロータ14の最上部までオイルが持ち上げ
られると共に、上側連通孔6dを介してオイルの回収も
行われる。従って、発熱室7、副オイル室10及び待避
室30におけるオイルの入れ替え循環が開始される。
【0050】発熱室7の内壁面とロータ14の外面との
クリアランスに満たされたシリコーンオイルは剪断され
て発熱する。発熱室7で生じた熱は、前部及び後部ウォ
ータジャケット8,9を流れる循環水に熱交換され、加
熱された循環水が暖房回路(図示略)を介して車室内の
暖房等に供される。
【0051】(場面3:ヒータ発熱量のフィードバック
制御)駆動中の車輌エンジンEによってプーリ16、駆
動軸13及びロータ14の回転が維持され、かつ、ヒー
タスイッチ42がONを選択されている限り、制御装置
40は、センサ群41からの各種データを参照しつつ車
室内の気温が温度設定器42で設定された設定温度T付
近となるように、ソレノイドコイル23への通電制御を
介してヒータ発熱量をフィードバック制御する。
【0052】例えば、車室内の気温が設定温度Tを下回
る場合、制御装置40はソレノイドコイル23への通電
によって芯棒24を後退させ、連絡通路31の連通状態
を維持する。すると、発熱室7から上側連通孔6dを介
して副オイル室10に回収されたシリコーンオイルは、
その自重によって下方へ移動する。そして、連絡通路3
1に進入したシリコーンオイルは、連絡通路31内を流
れ落ちて待避室30に達する。こうして発熱室7から一
旦副オイル室10に回収したオイルも連絡通路31を通
じて待避室30に再供給されるため、待避室30におけ
るオイルの液位がロータ14の最下部よりも上位で安定
することになる。従って、オイルがロータ14の外周域
に常時供給される。この結果、発熱室7内のオイル量が
次第に増大し、ロータ14の外面と発熱室7の内壁面と
のクリアランスの全体がシリコーンオイルで満たされ
る。こうして、ロータ14によって剪断されるオイル量
が増大し、発熱量も増大傾向となる。
【0053】他方、ヒータ発熱量等の増大によって車室
内の気温が設定温度Tを超えた場合には、制御装置40
は、ソレノイドコイル23への通電を停止して芯棒24
を前進させて、連絡通路31を連通状態から遮断状態に
到らしめる。すると、副オイル室10から待避室30へ
のオイル移動が中断される一方で上側連通孔6dを介し
てのオイル回収のみが行われる。この回収量に応じて待
避室30のシリコーンオイルの液位が下がると共に、発
熱室7内でのオイル量が次第に減少し、ロータ14はあ
たかも空回り状態に近づき、オイルの剪断力が低下して
発熱量も低下傾向となる。
【0054】このように、芯棒(弁体)24による連絡
通路31の連通及び遮断制御により、発熱量が可変調節
される。この意味で、副オイル室10と待避室30とを
連通する連絡通路31、芯棒24を備えた電磁ソレノイ
ド20及び制御装置40は、車輌用熱発生器の発熱能力
を可変制御する能力可変構成を提供するものである。
【0055】また、ロータ14が高速回転する状態にな
ってロータ14の回転数、即ちエンジンEの回転数が所
定回転数を超える場合、制御装置40は発熱室7内のオ
イル充填量を調節すべく芯棒24を制御する。即ち、セ
ンサ群41(エンジンEの回転数センサ)から検出され
るエンジンEの回転数が所定回転数(例えば、1500
rpm)以上になると、制御装置40が制御プログラム
に定める所定回数(例えば、2〜10回)だけソレノイ
ドコイル23への通電・遮断を繰り返す。この制御装置
40による通電・遮断の繰り返しで、芯棒24が複数回
にわたり進退を繰り返す。この芯棒24の連続的な往復
動は、待避室30へのオイル供給量を絞る方向に調節す
る。かかる供給量の調節によって、待避室30内のオイ
ルの液面レベルが下降傾向を示し、ひいては発熱室7内
のオイル充填量を適度に減少させる。このように発熱室
7内のオイル充填量が調節されることでロータ14が過
度に高速回転をし続ける場合に生じるオイルの過加熱に
起因した劣化を防ぐ。
【0056】ところで、エンジンEの駆動中にヒータス
イッチ42がOFFされた場合、制御装置40は、ソレ
ノイドコイル23への通電を停止して芯棒24により連
絡通路31を連通状態から遮断状態に移行させる。そし
て、上側連通孔6dを介して発熱室7から副オイル室1
0にオイルの相当量を回収する。このとき、連絡通路3
1は遮断された状態にあるため、オイルは、副オイル室
10に回収されたまま滞在することになる。すると、徐
々にオイルの供給を断たれた待避室30ではオイル液位
が低下していく。こうして、ロータ14へのオイル供給
は減少傾向をたどり、ロータ14による剪断発熱が事実
上中断される。尚、上側連通孔6d(回収通路)が駆動
軸13の近傍で当該駆動軸13よりも上に位置するにも
かかわらず、上側連通孔6dを介してオイルの相当量を
副オイル室10に回収することができるのは、シリコー
ンオイルの粘性のためにロータ14の低速回転時にはオ
イルに働く遠心力よりもワイセンベルク効果が勝り、発
熱室7内のオイルが駆動軸13の周囲に集まる傾向を示
すためでもある。
【0057】(場面4:エンジンEの停止及び再起動
時)イグニッションスイッチ70からエンジン停止信号
がECU71に出力されることで、ECU71は制御装
置40に対してエンジン停止を伝える。その時点でヒー
タスイッチ42がON状態にある場合には、制御装置4
0は、ソレノイドコイル23への通電を直ちに停止して
芯棒24により連絡通路31を遮断する。また、ECU
71は、僅かの時間(例えば、2〜3秒)に限ってエン
ジンEの駆動を維持するようにエンジンEを制御するの
で、プーリ16、駆動軸13及びロータ14もエンジン
Eの駆動に応じて回転し続ける。このロータ14の回転
維持によって、発熱室7内のシリコーンオイルのほとん
どは、副オイル室10へ収容されることになる。即ち、
芯棒24によって連絡通路31が遮断された後の短時
間、ロータ14は回転する。すると、そのときに発熱室
7で剪断作用に供されていたオイルは、ロータ14の回
転に引きづられるようにして移動し続けながら上側連通
孔6dを介して副オイル室10内に回収される。この回
収されたシリコーンオイルは、連絡通路31が遮断され
ているために副オイル室10内に貯えられる。
【0058】一方、ロータ14の停止後においても、副
オイル室10に回収されず発熱室7内に残留することに
なった僅かのシリコーンオイルは、その自重によって待
避室30内に流れ落ちて収容される。この発熱室7に残
留するオイル量は極少量に限られ、充分に容積を確保し
た待避室30の存在と共に発熱室7にあったオイルのほ
とんどが副オイル室10に収容されるため、待避室30
のオイル液位は低下したままほぼ変動しない。このと
き、ロータ14の最下部は、待避室30内のオイルに若
干触れることになるが、ロータ14の外面と待避室30
の内壁面とのクリアランスは充分に広いので再起動時の
負荷トルクの増加は極小のものとなる。
【0059】このように、エンジンEの停止後には発熱
室7内のロータ14の占める領域からシリコーンオイル
がほぼ完全に排除される。従って、その後にエンジンE
が再起動される場合でも、前記場面1で説明したよう
に、ロータ14は高粘性オイルの拘束を受けないため、
エンジンEの起動と同時にプーリ16、駆動軸13及び
ロータ14を円滑に起動することができる。
【0060】実施形態1の車輌用熱発生器は次に掲げる
ような利点を有する。 ○ 外部駆動源たる車輌エンジンEが停止されようとす
る場合には、発熱室7にシリコーンオイル(粘性流体)
が残留しないように、ロータ14が短時間にわたり回転
し続けるため、発熱室7で剪断作用に供されていたシリ
コーンオイルは、移動を促される。すると、上側連通孔
6dを介して副オイル室10へ移送回収され、発熱室7
内からオイルがほぼ完全に排除される。このため、エン
ジンEの再起動時にロータ14は粘性流体の拘束を受け
ない。換言すれば、停止したプーリ16、駆動軸13及
びロータ14を起動するための負荷トルクは、無負荷又
は極小状態にされる。従って、エンジンEの再起動時に
過大な起動ショックは起こらず、異音の発生や部材の早
期摩耗という事態も回避される。
【0061】○ 特に、ヒータスイッチ42をON状態
にしたままでエンジンEが停止されても、発熱室7に残
留するオイルを上側連通孔6dを介して副オイル室10
に収容できるように設定されており、その後のエンジン
Eの再起動に備えるようにした。このため、いかなる状
況にあってもエンジンE再起動の負荷トルクを小さくす
ることができる。従って、ベルト伝達機構を構成するV
ベルト17がプーリ16上で滑りを生ずるという事態が
回避され、Vベルト17の要交換時期を遅らせることが
できる。
【0062】○ 弁体としての芯棒24で連絡通路31
の連通及び遮断を制御することにより、ロータ14の回
転時における発熱室7内のオイル量を調節してヒータの
発熱能力を必要に応じて可変制御することができる。ま
た、かかるオイル量の調節により発熱室7での過度な発
熱によるシリコーンオイルの過熱が防止され、オイルの
熱劣化や剪断による機械的劣化を可能な限り遅延させる
ことができる。
【0063】○ 副オイル室10におけるシリコーンオ
イルの液面レベルと待避室30との間に大きな高低差を
作り出すことが可能となる。このため、芯棒24が連絡
通路31を連通させたときには、この高低差に応じた流
体圧が待避室30内のシリコーンオイルを発熱室7側に
向けて上方へ押し上げる力を生み出す。従って、ロータ
14の回転によるオイル引き込み作用と相まって、ハウ
ジング内におけるシリコーンオイルの循環流動をより一
層円滑に行うことができる。
【0064】○ 発熱室7内壁面とロータ14両端面と
の間のクリアランスがたいへん狭く構成されているた
め、ロータ14停止時に、発熱室7内にシリコーンオイ
ルが残留することになると、オイルとロータ14との接
触面積は増大するに到る。しかしながら、本実施形態の
車輌用熱発生器においては、発熱室7の最底域に待避室
30が提供されているため、ロータ14の停止時に発熱
室7内に残留することとなったオイルを待避収容するこ
とができる。従って、ロータ14とオイルとの接触面積
が最小化され、ロータ14再起動時の負荷トルク増加を
抑えることができる。また、待避室30内では、ロータ
14停止時にオイルとロータ14とが若干接触するもの
の、ロータ14外面と待避室30内壁面とのクリアラン
スがロータ14外面と発熱室7内壁面とのクリアランス
よりも相当広く確保されている。従って、ロータ14再
起動時の負荷トルク増加を極小に抑えることができる。
【0065】(実施形態2)実施形態2は、請求項1〜
3,6,8及び9の発明の具体例として位置づけられ、
図3及び図4は、実施形態2に従う車輌用熱発生器を示
す。この車輌用熱発生器は前記実施形態1と基本構成を
同じくし、ただ、弁手段の配置及び粘性流体の回収経路
の構成が相違する。その結果、制御方法はほぼ同様であ
っても作動される弁手段の動態は若干異なる。故に、こ
の相違点を中心に説明する。
【0066】発熱室7の最底域において前部区画プレー
ト5には、発熱室7と連通する待避室50が設けられて
いる。この待避室50は、ハウジング蓋体2側から前部
区画プレート5に対して、駆動軸13と平行方向に延び
るように形成されている。
【0067】後部区画プレート6には、待避室50と水
平に並ぶ位置に貯留部としての下側副オイル室51が設
けられている。この下側副オイル室51は、ハウジング
蓋体2側から後部区画プレート6に対して駆動軸13と
平行方向に延びるように形成されると共に、同室内域は
シリコーンオイルが滞在する滞在域としてのオイル域と
なっている。また、後部区画プレート6の筒部6bとハ
ウジング蓋体2とによって囲まれる領域には、貯留部と
しての上側副オイル室53が提供されている。この上側
副オイル室53は、シリコーンオイルが滞在するオイル
域53bと、その上方に形成される空気域53aとに分
かれる。この空気域53aが設けられることによって、
発熱室7から副オイル室10へのオイル流動が円滑に行
われると共に、空気域53aは発熱室7における粘性流
体の充填量を収容できる容積を確保している。そして、
後部区画プレート6は、鉛直方向に延びる連絡通路52
を有している。この連絡通路52は、上側副オイル室5
3のオイル域53bと下側副オイル室51の天井域とを
結んでいる。
【0068】後部区画プレート6は、その本体部を前後
に貫通する上側連通孔6dを有しており、この上側連通
孔6dは、発熱室7の上部域と上側副オイル室53の空
気域53aとを結んでいる。また、後部区画プレート6
には第1供給連通孔としての底側連通孔6fが設けら
れ、下側副オイル室51と待避室50とを結んでいる。
尚、実施形態2では、上側連通孔6d、上側副オイル室
53、連絡通路52、下側副オイル室51及び底側連通
孔6fは、粘性流体の回収経路を構成する。
【0069】図3及び図4に示すように、ハウジング蓋
体2には電磁ソレノイド20が設けられている。この電
磁ソレノイド20は、ハウジング蓋体2の外面側に複数
のボルト21により取り付けられたケース22内に収容
されている。電磁ソレノイド20は、ケース22内に配
設されたソレノイドコイル23と、その中心に配設され
た弁体としての芯棒24を備えている。この芯棒24は
ハウジング蓋体2に対して前後摺動可能に取り付けられ
ると共に、その前端面が底側連通孔6fと対向するよう
に配置されている。芯棒24の直径は底側連通孔6fの
開口径(連通断面の直径)よりも大きく設定されてお
り、当該前端面にて底側連通孔6fを閉塞可能となって
いる。こうして、弁体としての芯棒24は、連通(開
放)位置(図3に示す)と遮断(閉塞)位置(図4に示
す)との間で切り替え配置可能となっており、芯棒24
の前後移動する方向は、底側連通孔6fの延びる方向と
同じである。
【0070】また、芯棒24の前端部とハウジング蓋体
2の内壁面との間には、付勢部材としてのコイルバネ2
5が配設されている。このコイルバネ25によって芯棒
24は、後部区画プレート6に向けて付勢されている。
尚、実施形態2では、前記ソレノイドコイル23、芯棒
24及びコイルバネ25により電磁ソレノイド20が構
成され、この電磁ソレノイド20は弁手段の主要部を構
成する。また、ソレノイドコイル23及びコイルバネ2
5は、弁体の作動機構を構成する。
【0071】このように、2つの連通孔6d,6f及び
連絡通路52を介して互いに連通する発熱室7、上側副
オイル室53、下側副オイル室51及び待避室50は、
この車輌用熱発生器のハウジング内において液密な内部
空間を形成する。この内部空間には、粘性流体としての
シリコーンオイルが所要量入れられている。シリコーン
オイルの量は、その常温時充填率が前記内部空間内の空
き容積に対して、5〜8割となるように決められてい
る。かかる充填量にもかかわらず、図3に示す状態で、
ロータ14の回転時には、シリコーンオイルがその粘性
のために待避室50から引き上げられて発熱室7の内壁
面とロータ14端面との間の微少なクリアランスの全体
に万遍なく行き渡る。発熱室7から上側連通孔6dを介
して上側副オイル室53に回収されるシリコーンオイル
は、連絡通路52を経由して下側副オイル室51に到達
する。故に、ロータ14の回転時には、発熱室7、上側
及び下側副オイル室53,51、並びに待避室50との
間においてオイルの入れ替え循環が生じ得る。尚、実施
形態2の車輌用熱発生器の制御構成については、図1及
び図2の実施形態1と同様である。
【0072】次に、実施形態2の車輌用熱発生器の作用
を説明する。車輌エンジンEが停止(回転数=0rpm )
している場合には、図4に示すように、コイルバネ25
の付勢力によって芯棒24が遮断位置に配置される。こ
れに伴って芯棒24は底側連通孔6fを閉塞する。この
場合、シリコーンオイル(粘性流体)の大部分が待避室
50及び両副オイル室51,53に貯留されており、待
避室50内を除いた発熱室7内でロータ14の占める領
域にはシリコーンオイルが残留することはない。従っ
て、ロータ14は高粘性オイルの拘束を受けることなく
容易に回転可能な状況にある。
【0073】車輌エンジンEの駆動中に当該熱発生器の
発熱上昇指令、即ち、ヒータスイッチ42がONされる
と、制御装置40は、ソレノイドコイル23への通電制
御を開始する。これによりコイルバネ25の付勢力に抗
して芯棒24が連通(開放)位置に移行する。これに伴
って、底側連通孔6fが開放される。すると、下側副オ
イル室51に貯留されていたシリコーンオイルは、底側
連通孔6fを通過して待避室50へ直ちに流入する。そ
の結果、ロータ14の最下部は上昇した待避室50のオ
イル液位よりも下になり、回転するロータ14の外周域
にオイルが供給される。
【0074】更に、こうして熱発生器の発熱上昇指令が
発せられて、底側連通孔6fが開放された直後の一定期
間、制御装置40が制御プログラムに定める所定回数
(例えば、2〜10回)だけソレノイドコイル23への
通電・遮断を繰り返す。この制御装置40による通電・
遮断の繰り返しで、芯棒24が複数回にわたり進退を繰
り返す。かかる芯棒24の連続的な往復動は、底側連通
孔6f内へのシリコーンオイルの圧送作用を生み出す。
かかる粘性流体の圧送を目的とした弁体の連続的な進退
運動を「ポンピング動作」と呼ぶことにする。かかるポ
ンピング動作終了後は、ヒータ発熱量の増大が求められ
る限り、ソレノイドコイル23への通電が持続され、芯
棒24は開放位置に保持され、底側連通孔6fは開放状
態に維持される。
【0075】ロータ14の回転時にはシリコーンオイル
の高粘性のために、開放状態の底側連通孔6fを介して
待避室50に流れ込んだオイルが引き上げられる。それ
と同時に前述したポンピング動作が行われるため、底側
連通孔6fを介した待避室50へのオイル供給は迅速に
行われる。従って、ロータ14の外面と発熱室7の内壁
面との微少なクリアランスの全体にオイルが円滑かつ迅
速に行き渡る。こうして、ロータ14の最上部まで短時
間でオイルが持ち上げられると共に、上側連通孔6dを
介した上側副オイル室53内へのオイル回収も早々に行
われる。従って、発熱室7と下側副オイル室51とにお
けるオイルの入れ替え循環が達成される。
【0076】発熱室7の内壁面とロータ14の外面との
クリアランスに満たされたシリコーンオイルは剪断され
て発熱する。発熱室7で生じた熱は、前部及び後部ウォ
ータジャケット8,9を流れる循環水に熱交換され、加
熱された循環水が暖房回路(図示略)を介して車室内の
暖房等に供される。
【0077】ヒータ発熱量をフィードバック制御する場
合では、例えば、車室内の気温が設定温度Tを下回ると
き、制御装置40はソレノイドコイル23への通電によ
って芯棒24を後退させ、底側連通孔6fの開放状態を
維持する。すると、待避室50のオイル液位は、ロータ
14の最下部よりも上位で安定することになる。従っ
て、オイルがロータ14の外周域に供給されるようにな
り、発熱室7内のオイル量が増大し、発熱量も増大傾向
となる。
【0078】他方、ヒータ発熱量等の増大によって車室
内の気温が設定温度Tを超えた場合には、制御装置40
は、ソレノイドコイル23への通電を停止して芯棒24
を前進させて、底側連通孔6fを閉塞する。すると、下
側副オイル室51から待避室50へのオイル移動がすぐ
さま中断される一方で、上側連通孔6dを介してのオイ
ル回収のみが行われる。この回収量に応じて上側副オイ
ル室53のオイルの液位が上昇すると共に、待避室50
のオイルの液位が下がっていくため、発熱室7内へのオ
イル供給量が次第に減少する。そして、ロータ14はあ
たかも空回り状態に近づき、オイルの剪断力が低下して
発熱量も低下傾向となる。
【0079】このように、芯棒(弁体)24による底側
連通孔6fの連通及び遮断制御により、発熱量が可変調
節される。この意味で、上側及び底側連通孔6d,6
f、芯棒24を備えた電磁ソレノイド20及び制御装置
40は、車輌用熱発生器の発熱能力を可変制御する能力
可変構成を提供するものである。
【0080】ところで、エンジンEの駆動中にヒータス
イッチ42がOFFされた場合、制御装置40は、ソレ
ノイドコイル23への通電を停止して芯棒24により底
側連通孔6fを閉塞する。そして、上側連通孔6dを介
して発熱室7から上側副オイル室53へオイルの相当量
を回収する。このとき、底側連通孔6fは閉塞された状
態にあるため、オイルは上側副オイル室53に回収され
たままそこに滞在することになる。すると、徐々に待避
室50のオイル液位が低下していくため、ロータ14へ
のオイル供給は減少傾向を示す。こうして、ロータ14
による剪断発熱を事実上中断させる。
【0081】イグニッションスイッチ70からエンジン
停止信号がECU71に出力されることで、ECU71
は制御装置40に対してエンジン停止を伝える。その時
点でヒータスイッチ42がON状態にある場合には、制
御装置40は、ソレノイドコイル23への通電を直ちに
停止して芯棒24により底側連通孔6fを遮断する。ま
た、ECU71は、僅かの時間(例えば、2〜3秒)に
限ってエンジンEの駆動を維持するようにエンジンEを
制御するので、プーリ16、駆動軸13及びロータ14
もエンジンEの駆動に応じて回転し続ける。すると、そ
のときに発熱室7で剪断作用に供されていたほとんどの
オイルは、ロータ14の回転に引きづられるようにして
移動し続けながら上側連通孔6dを介して上側副オイル
室53内に回収される。この回収されたシリコーンオイ
ルは、底側連通孔6fが遮断されているために上側副オ
イル室53内に貯えられる。
【0082】一方、ロータ14の停止後においても、上
側副オイル室53に回収されず発熱室7内に残留するこ
とになった僅かのシリコーンオイルは、その自重によっ
て待避室50内に流れ落ちて収容される。この発熱室7
に残留するオイル量は極少量に限られ、充分に容積を確
保した待避室50の存在と共に、発熱室7にあったオイ
ルのほとんどが上側副オイル室53に収容されるため、
待避室50のオイル液位は低下したままほぼ変動しな
い。このとき、ロータ14の最下部は、待避室50内の
オイルに若干触れることになるが、ロータ14の外面と
待避室50の内壁面とのクリアランスは、充分に広いの
で再起動時の負荷トルクの増加は極小のものとなる。
【0083】このように、エンジンEの停止後には発熱
室7内のロータ14の占める領域からシリコーンオイル
がほぼ完全に排除される。従って、その後にエンジンE
が再起動される場合でも、前述したように、ロータ14
は高粘性オイルの拘束を受けないため、エンジンEの起
動と同時にプーリ16、駆動軸13及びロータ14を円
滑に起動することができる。
【0084】本実施形態2によれば、図1及び図2の実
施形態1と同様の効果を得ることができる。加えて、電
磁ソレノイド20への通電制御によって芯棒24に複数
回にわたるポンピング動作を行わせている。従って、下
側副オイル室51に貯留されているシリコーンオイルを
待避室50(発熱室7最底域)へ積極的に圧送できるた
め、発熱室7の内壁面とロータ14の外面との間のクリ
アランスに素早くオイルが行き渡り、発熱能力の立ち上
がりを迅速なものとすることができる。
【0085】(変更例)上記各実施形態1,2におい
て、実施形態1の場合には連絡通路31、実施形態2の
場合には底側連通孔6fに絞りを設けてオイルの供給流
量を低減してもよい。このように構成しても上記各実施
形態と同様の効果を得ることができる。更に、芯棒24
の遮断位置への移行後においてロータ14の回転による
待避部(30,50)から発熱室7を介した貯留部(1
0,53)へのオイル移動量を少なくすることによっ
て、ロータ14の回転による貯留部(10,53)への
オイル収容がより一層迅速かつ確実に行うことができ
る。
【0086】(実施形態3)実施形態3は、請求項1〜
3及び6〜9の発明の具体例として位置づけられ、図5
及び図6は、実施形態3に従う車輌用熱発生器を示す。
この車輌用熱発生器は上記実施形態1,2と基本構成を
同じくし、ただ、弁手段の構成及び配置並びに粘性流体
の回収経路の構成が相違する。その結果、制御方法はほ
ぼ同様であっても作動される弁手段の動態は若干異な
る。故に、この相違点を中心に説明する。
【0087】発熱室7の最底域において前部区画プレー
ト5には、発熱室7と連通する待避部としての待避室6
0が設けられている。この待避室60は、ハウジング蓋
体2側から前部区画プレート5に対して駆動軸13と平
行方向に延びるように形成されている。待避室60の横
断面形状は、例えば円形状、半円形状及び扇形状をな
す。
【0088】後部区画プレート6とハウジング蓋体2と
によって囲まれる領域には、貯留部としての副オイル室
10が提供されている。この副オイル室10は、シリコ
ーンオイルが滞在するオイル域10bと、その上方に形
成される空気域10aとに分かれると共に、後部区画プ
レート6の後端側にて筒部6bの下側域に区画されてい
る。また、後部区画プレート6は、その最下域に本体部
を前後に貫通する第1供給連通孔としての底側連通孔6
fを有しており、かかる底側連通孔6fは、待避室60
(発熱室7最底域)と副オイル室10の滞在域としての
オイル域10bとを連通している。更に、後部区画プレ
ート6は、その本体部を前後に貫通する回収通路として
の上側連通孔6d、及び、発熱室7と副オイル室10の
オイル域10bとを結ぶ第2供給連通孔としての下側連
通孔6eを有している。尚、実施形態3では、各連通孔
6d,6e,6f及び副オイル室10は、粘性流体の回
収経路を構成する。また、下側連通孔6eの連通断面積
は、上側連通孔6dのそれよりも大きく設定されてい
る。
【0089】図5及び図6に示すように、ハウジング蓋
体2には電磁ソレノイド20が設けられている。この電
磁ソレノイド20は、ハウジング蓋体2の外面側に複数
のボルト21により取り付けられたケース22内に収容
されている。電磁ソレノイド20は、ケース22内に配
設されたソレノイドコイル23と、その中心に配設され
た弁体としての芯棒24を備えている。この芯棒24は
ハウジング蓋体2に対して前後摺動可能に取り付けられ
ると共に、その前端面が底側連通孔6fと対向するよう
に配置されている。芯棒24の直径は底側連通孔6fの
開口径(連通断面の直径)よりも大きく設定されてお
り、当該前端面にて底側連通孔6fを閉塞可能となって
いる。こうして、弁体としての芯棒24は、連通(開
放)位置(図5に示す)と遮断(閉塞)位置(図6に示
す)との間で切り替え配置可能となっており、芯棒24
の前後移動する方向は、底側連通孔6fの延びる方向と
同じである。
【0090】芯棒24の前端部には、その上方へ延びる
板体61が固定されている。この板体61は、芯棒24
の切り替え配置にともなって、その上端部にて下側連通
孔6eを閉塞可能となっている。
【0091】また、芯棒24の前端部からは、待避室6
0内に進入する摺動区画体62が突設されている。この
摺動区画体62は、直立した可動壁部62aと、当該可
動壁部62aを芯棒24の前端部とつなぐ連結部62b
とからなる。この可動壁部62aの断面形状は待避室6
0のそれと符合している。従って、芯棒24の切り替え
配置にともなって可動壁部62aは、待避室60の内壁
面と密接しながら当該待避室60内を前後に摺動可能と
なっている。芯棒24が前方向(図6では左方向)へ突
出しているときは、可動壁部62aが最も前位置(図6
では左位置)にあって待避室60の内容積は最大であ
る。一方、芯棒24が後方向(図5では右方向)に後退
しているときは、可動壁部62aが最も後位置(図5で
は右位置)にあって待避室60の内容積は最小である。
また、図5に示すように、可動壁部62aが後位置にあ
る場合には、可動壁部62aの後面が発熱室7の内壁面
となる前部区画プレート5の後面と面一となり、可動壁
部62aの後面とロータ14の最下部の外面とのクリア
ランスが剪断発熱に充分なクリアランスとなる。
【0092】芯棒24の前端部とハウジング蓋体2の内
壁面との間には、付勢部材としてのコイルバネ25が配
設されている。このコイルバネ25によって芯棒24
は、後部区画プレート6に向けて付勢されている。尚、
実施形態3では、前記ソレノイドコイル23、芯棒24
及びコイルバネ25により電磁ソレノイド20が構成さ
れ、この電磁ソレノイド20は弁手段の主要部を構成す
る。また、ソレノイドコイル23及びコイルバネ25
は、弁体の作動機構を構成する。
【0093】このように、3つの連通孔6d,6e,6
fを介して相互に連通する発熱室7、副オイル室10及
び待避室60は、この車輌用熱発生器のハウジング内に
おいて液密な内部空間を形成する。この内部空間には、
粘性流体としてのシリコーンオイルが所要量入れられて
いる。シリコーンオイルの量は、その常温時充填率が前
記内部空間内の空き容積に対して、5〜8割となるよう
に決められている。かかる充填量にもかかわらず、図5
に示す状態で、ロータ14の回転時には、シリコーンオ
イルがその粘性のために待避室60から引き上げられて
発熱室7の内壁面とロータ14端面との間の微少なクリ
アランスの全体に万遍なく行き渡る。その一方で発熱室
7からはシリコーンオイルが上側連通孔6dを介して副
オイル室10に回収される。故に、ロータ14の回転時
には、発熱室7、副オイル室10及び待避室60との間
においてオイルの入れ替え循環が生じ得る。尚、実施形
態3の車輌用熱発生器の制御構成については、図1及び
図2の実施形態1と同様である。
【0094】次に、実施形態3の車輌用熱発生器の作用
を説明する。車輌エンジンEが停止(回転数=0rpm )
している場合には、図6に示すように、コイルバネ25
の付勢力によって芯棒24が遮断位置に配置される。こ
れに伴って芯棒24はその前端面にて底側連通孔6fを
閉塞すると共に、板体61が下側連通孔6eを閉塞す
る。また、可動壁部62aは前進位置に配置され、待避
室60の容積を最大にしている。このとき、シリコーン
オイル(粘性流体)の大部分が、副オイル室10と待避
室60とに貯留されており、発熱室7内でロータ14が
占める領域には、シリコーンオイルがほとんど存在して
いない。従って、ロータ14はシリコーンオイルの拘束
を過度に受けることなく容易に回転可能な状況にある。
【0095】車輌エンジンEの駆動中に当該熱発生器の
発熱上昇指令、即ち、ヒータスイッチ42がONされる
と、制御装置40は、ソレノイドコイル23への通電制
御を開始する。これによりコイルバネ25の付勢力に抗
して芯棒24が連通位置に移行する。これに伴って、下
側及び底側連通孔6e,6fは開放されると共に、可動
壁部62aの移動によって待避室60はその容積を縮小
する。すると、副オイル室10に貯留されていたシリコ
ーンオイルは、下側及び底側連通孔6e,6fを介して
発熱室7に流入を開始する。また、待避室60に貯留さ
れていたシリコーンオイルは可動壁部62aによって発
熱室7の領域に押し出される。こうしてロータ14の外
周域にオイルが迅速に供給される。
【0096】更に、こうして熱発生器の発熱上昇指令が
発せられて、下側及び底側連通孔6e,6fが開放され
た直後の一定期間、制御装置40が制御プログラムに定
める所定回数(例えば、2〜10回)だけソレノイドコ
イル23への通電・遮断を繰り返す。この制御装置40
による通電・遮断の繰り返しで、芯棒24が複数回にわ
たり進退を繰り返す。かかる芯棒24の連続的な往復動
は、芯棒24の前端面による底側連通孔6f内へのオイ
ル圧送作用、板体61による下側連通孔6e内へのオイ
ル圧送作用及び可動壁部62aによる発熱室7領域への
オイル押出作用を生み出す。かかる芯棒24の往復動
(ポンピング動作)終了後は、ヒータ発熱量の増大が求
められる限り、ソレノイドコイル23への通電が持続さ
れて芯棒24は連通位置に保持される。従って、下側及
び底側連通孔6e,6fは開放状態に維持され、待避室
60の容積は最小状態で維持される。
【0097】ロータ14の回転時にはシリコーンオイル
の自重及び粘性のために、開放状態の下側及び底側連通
孔6e,6fを介して副オイル室10からオイルが引き
出される。それとほぼ同時に前述したポンピング動作が
行われるため、副オイル室10から発熱室7へのオイル
供給が迅速に行われる。従って、ロータ14端面と発熱
室7の内壁面との微少なクリアランスの全体にオイルが
迅速に行き渡る。そして、オイルはロータ14の最上部
まで短時間で持ち上げられると共に、上側連通孔6dを
介した副オイル室10内へのオイル回収も早々に行われ
る。従って、発熱室7と副オイル室10との間における
オイルの入れ替え循環が達成される。
【0098】発熱室7の内壁面及び可動壁部62aの後
面と、ロータ14端面とのクリアランスに満たされたシ
リコーンオイルは剪断されて発熱する。発熱室7で生じ
た熱は、前部及び後部ウォータジャケット8,9を流れ
る循環水に熱交換され、加熱された循環水が暖房回路
(図示略)を介して車室内の暖房等に供される。
【0099】ヒータ発熱量をフィードバック制御する場
合では、例えば、車室内の気温が設定温度Tを下回ると
き、制御装置40はソレノイドコイル23への通電によ
って芯棒24を後退させる。このため、板体61及び可
動壁部62aも後退位置にあって、下側及び底側連通孔
6e,6fは連通されたままで、待避室60の容積は最
小状態になっている。すると、上側連通孔6dを介した
副オイル室10へのオイル回収量よりも発熱室7へのオ
イル供給量が上回るため、発熱室7内のオイル量が増大
し、オイルの剪断発熱量も増大傾向となる。
【0100】他方、ヒータ発熱量等の増大によって車室
内の気温が設定温度Tを超えた場合には、制御装置40
は、ソレノイドコイル23への通電を停止して芯棒24
を前進させる。このため、芯棒24により底側連通孔6
fが閉塞され、板体61により下側連通孔6eが閉塞さ
れると共に、可動壁部62aの移動により待避室60の
容積は最大状態になる。すると、副オイル室10から発
熱室7へのオイル移動が中断されると共に、発熱室7の
オイルが待避室60に収容される一方で、上側連通孔6
dを介した副オイル室10へのオイル回収のみが行われ
る。従って、発熱室7内のオイル量が素早く減少し、ロ
ータ14はあたかも空回り状態に近づき、発熱量が低下
する。
【0101】このように、芯棒(弁体)24による下側
及び底側連通孔6e,6fの開放及び閉塞制御により、
発熱量が可変調節される。この意味で、発熱室7と副オ
イル室10とを連通する上側及び下側連通孔6d,6
e、待避室60と副オイル室10とを連通する底側連通
孔6f、芯棒24を備えた電磁ソレノイド20及び制御
装置40は、車輌用熱発生器の発熱能力を可変制御する
能力可変構成を提供するものである。
【0102】ところで、エンジンEの駆動中にヒータス
イッチ42がOFFされた場合、制御装置40は、ソレ
ノイドコイル23への通電を停止して芯棒24を遮断位
置に移動させる。この移動によって、芯棒24は底側連
通孔6fを閉塞し、板体61は下側連通孔6eを閉塞す
ると共に、可動壁部62aは待避室60の容積を拡大さ
せる。その一方で、発熱室7から副オイル室10へ上側
連通孔6dを介してオイルの相当量が回収される。この
とき、下側及び底側連通孔6e,6fは閉塞された状態
にあるため、オイルは、副オイル室10に回収されたま
まそこに滞在することになる。また、待避室60の容積
拡大によると共に、副オイル室10へのオイル回収もあ
いまって、待避室60のオイル液位は即座に低下する。
こうして発熱室7内のオイルが減少し、ロータ14によ
る剪断発熱を事実上中断させる。
【0103】イグニッションスイッチ70からエンジン
停止信号がECU71に出力されることで、ECU71
は制御装置40に対してエンジン停止を伝える。その時
点でヒータスイッチ42がON状態にある場合には、制
御装置40は、ソレノイドコイル23への通電を直ちに
停止して芯棒24を前進させる。このとき、芯棒24は
底側連通孔6fを閉塞し、板体61は下側連通孔6eを
閉塞する。また、可動壁部62aは待避室60の容積を
拡大させるため、発熱室7で剪断作用に供されていたオ
イルは、可動壁部62aの前進に伴う負圧吸引作用に基
づいて待避室60への待避が許容される。一方、ECU
71は、僅かの時間(例えば、2〜3秒)に限ってエン
ジンEの駆動を維持するようにエンジンEを制御するの
で、プーリ16、駆動軸13及びロータ14もエンジン
Eの駆動に応じて回転し続ける。すると、そのときに発
熱室7で剪断作用に供されていたオイルは、ロータ14
の回転に引きづられるようにして移動し続けながら上側
連通孔6dを介して副オイル室10内に回収される。
【0104】一方、ロータ14の停止後においても、副
オイル室10に回収されず発熱室7内に残留することに
なった僅かのシリコーンオイルは、その自重によって待
避室60内に流れ落ちて収容される。この発熱室7に残
留するオイル量は極少量に限られ、容積が拡大した待避
室60の存在と共に、発熱室7の占有領域にあったオイ
ルのほとんどが副オイル室10に収容されるため、待避
室60のオイル液位は低下したままほぼ変動しない。こ
のとき、ロータ14の最下部は、待避室60内のオイル
に若干触れることになるが、ロータ14の外面と待避室
60の内壁面とのクリアランスは充分に広いので再起動
時の負荷トルクの増加は極小のものとなる。
【0105】このように、発熱室7内のロータ14の占
有領域からシリコーンオイルが確実に排除される。従っ
て、その後にエンジンEが再起動される場合でも、前述
したように、ロータ14は粘性オイルの拘束を受けない
ため、エンジンEの起動と同時にプーリ16、駆動軸1
3及びロータ14を円滑に起動することができる。
【0106】本実施形態3によれば、上記実施形態1,
2と同様の効果を得ることができる。加えて、摺動区画
体62によって待避室60の容積変動が実現されるた
め、待避室60と発熱室7との間のオイル流動をより一
層円滑かつ迅速に行うことができる。また、板体61に
よって下側連通孔6eの開閉が実現されるため、貯留室
10から発熱室7へのオイル供給を素早く行うことがで
きる。従って、熱発生器起動時の発熱能力を瞬時に高め
ることができる。
【0107】(変更例)上記各実施形態1〜3を次のよ
うに変更することも可能である。 ○ プーリ16と駆動軸13との間に電磁クラッチ機構
を採用し、車両エンジンEの駆動力を必要に応じて駆動
軸13に選択的に伝達可能としてもよい。このように構
成すれば、必要に応じて駆動伝達を遮断することができ
るため、発熱室7内でのシリコーンオイルの剪断作用を
抑制することができる。このため、過剪断に起因するシ
リコーンオイルの過熱劣化を遅らせることが可能にな
る。
【0108】(用語の定義)「粘性流体」とは、ロータ
の剪断作用を受けて流体摩擦に基づく熱を発生するあら
ゆる媒体を意味するものであり、高粘度の液体や半流動
体に限定されず、ましてやシリコーンオイルに限定され
るものではない。
【0109】
【発明の効果】以上詳述したように各請求項に記載の車
輌用熱発生器によれば、ハウジング内における粘性流体
の入れ替え循環経路に設けた弁手段を制御して待避室に
おける粘性流体の液面レベルを変化させることができ
る。このため、ロータを起動する前には発熱室のロータ
占有領域から粘性流体の大部分を排除して、ロータを粘
性流体の拘束から解き放っておくことができる。従っ
て、ロータを起動する際の負荷トルクを可能な限り低減
してロータの起動を円滑化し、過大な負荷トルクに起因
する異音の発生や部材の早期摩耗を回避することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に従う車輌用熱発生器の作動時又は
能力拡大時を示す断面図。
【図2】実施形態1に従う車輌用熱発生器の非作動時又
は能力抑制時を示す断面図。
【図3】実施形態2に従う車輌用熱発生器の作動時又は
能力拡大時を示す断面図。
【図4】実施形態2に従う車輌用熱発生器の非作動時又
は能力抑制時を示す断面図。
【図5】実施形態3に従う車輌用熱発生器の作動時又は
能力拡大時を示す断面図。
【図6】実施形態3に従う車輌用熱発生器の非作動時又
は能力抑制時を示す断面図。
【符号の説明】
1…ハウジング本体、2…ハウジング蓋体、5…前部区
画プレート、6…後部区画プレート(1,2,5,6は
ハウジングを構成する)、6d…回収通路としての上側
連通孔、6e…第2供給連通孔としての下側連通孔、6
f…第1供給連通孔としての底側連通孔、7…発熱室、
8…放熱室としての前部ウォータジャケット、9…放熱
室としての後部ウォータジャケット、10…貯留部とし
ての副オイル室(6d,6e,6f,10は実施形態3
における粘性流体の回収経路を構成する)、10a…空
気域、10b…滞在域としてのオイル域、14…ロー
タ、23…ソレノイドコイル、24…弁体としての芯
棒、25…コイルバネ(23,24,25は弁手段を構
成する)、30…待避部としての待避室、31…連絡通
路(6d,10,31は実施形態1における粘性流体の
回収経路を構成する)、50…待避部としての待避室、
51…貯留部としての下側副オイル室、52…連絡通
路、53…貯留部としての上側副オイル室(6d,6
f,51,52,53は実施形態2における粘性流体の
回収経路を構成する)、53a…空気域、53b…滞在
域としてのオイル域、60…待避部としての待避室、6
1…板体、62…区画体、E…外部駆動源としてのエン
ジン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡部 孝徳 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に区画された発熱室及び放
    熱室を備え、前記発熱室内に収容された粘性流体をロー
    タで剪断して熱を発生させ、その熱を前記放熱室を流れ
    る循環流体に熱交換する車輌用熱発生器であって、 前記ハウジング内において前記発熱室の最底域に配設さ
    れると共に該発熱室の粘性流体を待避収容する待避部
    と、 前記粘性流体を追加収容するために前記ハウジング内に
    設けられた貯留部と前記発熱室とをつなぐ回収通路を含
    み、少なくとも該貯留部及び該回収通路を介して前記発
    熱室の上部域から前記待避部へいたるよう設定された粘
    性流体の回収経路と、 前記回収経路の連通状態を連通遮断制御する弁手段と、
    を備えてなることを特徴とする車輌用熱発生器。
  2. 【請求項2】 前記ロータは外部駆動源に駆動連結され
    ると共に、該外部駆動源は、前記回収経路が前記弁手段
    により遮断された後の所定時間だけ、前記発熱室内にあ
    る粘性流体を前記回収通路を介して前記貯留部に移送収
    容させるべく前記ロータの回転を維持するように制御さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の車輌用熱発生
    器。
  3. 【請求項3】 前記貯留部は、粘性流体が滞在する滞在
    域とその上方における空気域とに分けられ、前記回収通
    路の一端は前記空気域内に開口していることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の車輌用熱発生器。
  4. 【請求項4】 前記回収経路は、前記貯留部の前記滞在
    域と前記待避部とを結ぶ連絡通路を更に備え、前記弁手
    段は、当該連絡通路の連通状態を制御すべく設けられて
    いることを特徴とする請求項3に記載の車輌用熱発生
    器。
  5. 【請求項5】 前記弁手段は、前記連絡通路を連通させ
    る連通位置と前記連絡通路を遮断する遮断位置との間で
    切り換え配置可能な弁体を備えると共に、前記ロータの
    回転が所定回転数以上に達した直後の一定期間、前記弁
    体は前記二位置間で連続的に切り替え配置されるように
    制御されることを特徴とする請求項4に記載の車輌用熱
    発生器。
  6. 【請求項6】 前記待避部と前記貯留部の前記滞在域と
    は水平に並んで配置されており、前記回収経路は、前記
    待避部と前記貯留部の前記滞在域とを結ぶ第1供給連通
    孔を更に備え、 前記弁手段は、当該第1供給連通孔の連通状態を連通及
    び遮断すべく水平方向に移動可能に設けられた弁体を備
    えてなることを特徴とする請求項3に記載の車輌用熱発
    生器。
  7. 【請求項7】 前記回収経路は、前記発熱室と前記貯留
    部の前記滞在域とを結ぶ第2供給連通孔を更に備え、 前記弁手段は、前記弁体上に設けられて前記弁体が前記
    第1供給連通孔を連通遮断するに合わせて前記第2供給
    連通孔を連通遮断する板体と、前記弁体の先端に設けら
    れて前記弁体の移動に応じて待避部内を移動可能な区画
    体とを備え、前記弁体が第1供給連通孔を遮断したとき
    に前記区画体は前記待避部の容積を最大とする位置に配
    置されることを特徴とする請求項6に記載の車輌用熱発
    生器。
  8. 【請求項8】 前記弁手段は、前記弁体を遮断状態に付
    勢する付勢手段を更に備えていることを特徴とする請求
    項5〜7のいずれか一項に記載の車輌用熱発生器。
  9. 【請求項9】 前記弁手段の前記弁体は、当該熱発生器
    の発熱上昇指令が発せられた直後の一定期間、前記第1
    供給連通孔を連通及び遮断する二位置間で連続的に切り
    替え配置されるように制御されることを特徴とする請求
    項6又は7に記載の車輌用熱発生器。
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