JPH1180340A - 難燃性ポリエステルの製造方法 - Google Patents

難燃性ポリエステルの製造方法

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JPH1180340A
JPH1180340A JP24266497A JP24266497A JPH1180340A JP H1180340 A JPH1180340 A JP H1180340A JP 24266497 A JP24266497 A JP 24266497A JP 24266497 A JP24266497 A JP 24266497A JP H1180340 A JPH1180340 A JP H1180340A
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JP
Japan
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flame
ethylene glycol
general formula
polyester
producing
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JP24266497A
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English (en)
Inventor
Toranosuke Saito
寅之助 齊藤
Takumi Hirayama
卓美 平山
Hiroshi Sumitomo
浩 住友
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SAITO KASEIHIN KENKYUSHO KK
Sanko Co Ltd
Original Assignee
SAITO KASEIHIN KENKYUSHO KK
Sanko Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応性含りん難燃剤を使用して、難燃性ポリ
エステルを製造するにあたり、該難燃剤の輸送、貯蔵、
取り扱い性が改良され、さらに難燃性ポリエステル製造
におけるバッチ効率の向上及び反応時間の短縮が可能と
なり、工業的に有利な難燃剤を提供する。 【解決手段】 (1)構造式1で表わされる有機りん化
合物、イタコン酸及びエチレングリコールを重縮合させ
て得られる一般式2で表わされる化合物、(2)一般式
2で表わされる化合物にさらに引き続きテレフタル酸又
はそのジメチルエステルを共重縮合させて得られる化合
物、(3)或いは一般式2で表わされる化合物にさらに
引き続き2,6−ジカルボキシナフタリン又はそのジメ
チルエステルを共重縮合させて得られる化合物、のいず
れか1種又はそれ以上を難燃性ポリエステルの製造過程
で添加して、共重縮合せしめる。 【化14】 【化15】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は難燃性ポリエステル
の製造方法に関する。さらに詳細には、主として一般式
2、一般式3または一般式4で表わされる有機りん化合
物(以下、一般式2、一般式3または一般式4と称す
る。)を、特定のポリエステル、すなわち、ポリエチレ
ンテレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフタ
リンジカルボキシレートの製造過程で添加して、共重縮
合させる事を特徴とする難燃性ポリエステル、すなわ
ち、難燃性のポリエチレンテレフタレートまたは難燃性
のポリエチレン−2,6−ナフタリンジカルボキシレー
トの製造方法に関する。なお、本発明においては、特定
のポリエステルをポリエチレンテレフタレートまたはポ
リエチレン−2,6−ナフタリンジカルボキシレートで
あると定義し、難燃性ポリエステルを難燃性のポリエチ
レンテレフタレートまたは難燃性のポリエチレン−2,
6−ナフタリンジカルボキシレートであると定義する。
【0002】
【化5】 (但し、nの平均値は4以上である。)
【0003】
【化6】 (但し、nおよびmの平均値の合計は4以上であり、n
の平均値とmの平均値の間には、4n≧mの関係があ
る。)
【0004】
【化7】 (但し、nおよびmの平均値の合計は4以上であり、n
の平均値とmの平均値の間には、2n≧mの関係があ
る。)
【0005】
【従来の技術】本発明において称するポリエステルの一
つは、通常ポリエチレンテレフタレート(PET)と称
されていて、合成繊維または種々の成形品の材料として
広く知られ、また利用されている。この合成繊維は大き
な強度、高い耐熱性、高いヤング率、優れた染色性、優
れた風合いまたは優れた耐久性などの繊維としての良い
特性を備えているので、衣料はもとより、寝具、インテ
リアまたはタイヤコードなどの用途にも利用されてい
る。成形品としては、ポリエチレンテレフタレートの優
れた透明性、優れた耐熱性または優れた機械的強度など
の特性を活かして、写真用フィルム、ボトルまたは機械
部品などの用途に応用されている。そして、このような
幅広い用途の拡大に伴って、ポリエステルの製造コスト
も次第に引き下げられて、今では、最も一般的で、大規
模な生産量を誇る化成品の一つに成長している。
【0006】他の一つはエチレングリコールと2,6−
ジカルボキシナフタリン(2,6−ナフタリンジカルボ
ン酸)との重縮合体であって、一般にはポリエチレン−
2,6−ナフタリンジカルボキシレート(PEN)と称
されている。これはさらに大きな強度、高い耐熱性また
は優れた寸法安定性が認められて、最近、フィルムや成
形品などの材料として実用化された。これは、本質的に
はポリエチレンテレフタレートのテレフタル酸を2,6
−ジカルボキシナフタリンに代えただけの構造であっ
て、ポリエステルといえば、一般には前者を指すもので
はあるが、本発明は両者ともに、効果的に適用されるの
で、本発明では前二者を同じポリエステルの範囲に包含
する。
【0007】通常のポリエチレンテレフタレートは、大
別して、次の二つの方法で製造されている。その一つ
は、今ではエステル交換法と称されている古くからの方
法であり、まずエステル交換機と称されている反応機に
ジメチルテレフタレート(DMTまたはテレフタル酸ジ
メチルと称される。)および過剰量のエチレングリコー
ルを仕込み、触媒の存在下に加熱反応させて、主として
構造式5で表わされるテレフタル酸のエチレングリコー
ルジエステル(以下、構造式5と称する。)を生成させ
てから、次にオートクレーブと称されている重縮合機に
生成物を移して、加熱、減圧下に重縮合反応を進行さ
せ、最後にオートクレーブ内の高粘度の生成物を窒素ガ
ス圧で排出して製造する方法である。他の一つは、比較
的に新しい方法であり、まずエステル化機と称されてい
る反応機にテレフタル酸および過剰量のエチレングリコ
ールを仕込み、触媒の存在下に、大気圧ないしは加圧下
に加熱反応させて、構造式5を生成させてから、次にポ
リエステル製造用オートクレーブに生成物を移して、以
後、前方法と同様にして製造するものである。
【0008】
【化8】 通常のポリエチレン−2,6−ナフタリンジカルボキシ
レートの製造方法は、結晶化促進剤として、若干の柔軟
な構造をもったジオール成分が添加される事はあるが、
本質的には、前者のテレフタル酸が2,6−ジカルボキ
シナフタリンに代わっただけであり、ポリエチレンテレ
フタレートと殆ど同様の方法で製造されている。
【0009】なお、本発明において称する「ポリエステ
ルの製造過程」とは、ポリエステルの製造において使用
されるエステル交換機またはエステル化機から始まり、
オートクレーブと称されている重縮合機で終わる化学的
または物理的な全過程である。また、最近ではポリエス
テルが連続的な方法でも製造されているが、その原理は
全く同様であるので、その場合にもエステル交換または
エステル化から始まり、重縮合で終わるポリエステル製
造の全過程である。
【0010】難燃性ポリエステルは昭和45年(197
0年)頃から始まった合成繊維の難燃化の要求に応ずる
ために広く検討され、幾多の変遷の末に現在の共重縮合
型の難燃性ポリエステルが完成されたものである。
【0011】難燃性のポリエチレンテレフタレートにつ
いては、特開昭52−47891号公報、同52−91
878号公報、同52−97981号公報および同52
−98089号公報などに記載されているように、従来
から使用されて来た難燃剤としては、構造式1で表され
る有機りん化合物(以下、構造式1と称する。)、イタ
コン酸およびえエチレングリコールを加熱反応させて得
られる主として構造式6で示される有機りん化合物(以
下、構造式6と称する。)のエチレングリコール溶液が
一般的で、これを前記のポリエステルの製造過程で添加
して、共重縮合反応させる事により難燃性ポリエステル
が製造されている。そして、構造式6のエチレングリコ
ール溶液は仕上げられる難燃性ポリエステルのりん含量
が0.3ないし1.0%になるように添加され、共重縮
合されている。
【0012】難燃性のポリエチレン−2,6−ナフタリ
ンジカルボキシレートについても、特開平7−9743
6号公報に記載されているように、通常、構造式6のエ
チレングリコール溶液が難燃剤として使用されていて、
前者とまったく、同様の方法で製造されている。
【0013】そして、難燃剤としての構造式6はポリエ
ステルと容易に共重縮合される特性を有しているので、
これを使用した難燃性ポリエステルはポリエステルの製
造過程でこの難燃剤を添加すればよく、通常のポリエス
テルと同じく、条件の変更なしで共重縮合して、製造さ
れる利点を有している。また、ポリエステルの製造過程
でこれらの共重縮合型の難燃剤が添加されるのに最も好
ましい時期は、エステル交換機またはエステル化機にお
ける反応終了時点、もしくはオートクレーブにおける反
応開始時点であると言われている。
【0014】
【化9】
【0015】
【化10】
【0016】
【発明が解決しようとする課題】構造式6は単離すれば
取り扱いの困難な極めて粘度の高い液体であって、これ
を主成分とした従来の難燃剤は通常、エチレングリコー
ルの溶液として製造され、輸送され、貯蔵され、そして
使用されている。しかも、この溶液は相当量のエチレン
グリコールを含有しているにもかかわらず、まだ相当に
粘度の高い液体であるので、その取り扱いに際しては5
0℃以上に加熱して粘度を低下させる必要がある。ま
た、消防法では危険物の第四類、第三石油類に指定され
ているので、輸送、貯蔵および取り扱いに際しては消防
法の規制に従わなければならず、面倒が多い。さらに、
この難燃剤のりん含量は4ないし5%と低いために、り
ん単位当たりの輸送コストも無視する事が出来ない。
【0017】本発明の第一の目的は、構造式6のエチレ
ングリコール溶液を加熱、減圧下にエチレングリコール
を除去しながら、重縮合反応させた生成物である高いり
ん含量と高い軟化点を持った一般式2を難燃剤として使
用する事によって、構造式6が有していたポリエステル
との優れた共重縮合性の利点を維持しつつ、従来の液体
難燃剤の欠点であった、その輸送、貯蔵および取り扱い
姓を改善して、難燃性ポリエステルの製造を効率化する
事である。また、一般式3または一般式4についても同
様である。
【0018】第二の目的は、従来の液体難燃剤に含有さ
れていた余剰量のエチレングリコールが除去された、り
ん含量の高い固体の難燃剤を使用する事によって、ポリ
エステルの製造におけるバッチ当たりの生産量の増大と
バッチ当たりに要する共重縮合時間の短縮によって、難
燃性ポリエステルの生産性を向上させる事である。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、構造式
1で示される有機りん化合物、イタコン酸およびエチレ
ングリコールを加熱下に反応させ、引き続き、加熱、減
圧下にエチレングリコールを除去しながら重縮合させて
得られた、主として一般式2で表わされる有機りん化合
物を、ポリエチレン−テレフタレート及びポリエチレン
−2,6−ナフタリンジカルボキシレートから選ばれる
ポリエステルの製造過程に添加して、共重縮合させるこ
とよりなる難燃性ポリエステルの製造方法が提供され
る。
【0020】また本発明の別の局面によれば、構造式1
で表される有機りん化合物、イタコン酸およびエチレン
グリコールを加熱下に反応させ、引き続いて、テレフタ
ル酸またはジメチルテレフタレートを加えてエステル化
またはエステル交換反応を行なわせ、その後で、加熱、
減圧下にエチレングリコールを除去しながら、共重縮合
させて得られた、主として一般式3で表される有機りん
化合物を、ポリエチレン−テレフタレート及びポリエチ
レン−2,6−ナフタリンジカルボキシレートから選ば
れるポリエステルの製造過程に添加して、共重縮合させ
ることによりなる難燃性ポリエステルの製造方法が提供
される。
【0021】また本発明の更に別の局面によれば、構造
式1で表される有機りん化合物、イタコン酸およびエチ
レングリコールを加熱下に反応させ、引き続いて、2,
6−ジカルボキシナフタリンまたはジメチル−2,6−
ナフタリンジカルボキシレートを加えてエステル化また
はエステル交換反応を行なわせ、その後で、加熱、減圧
下にエチレングリコールを除去しながら、共重縮合させ
て得られた、主として一般式4で表される有機りん化合
物を、ポリエチレン−テレフタレート及びポリエチレン
−2,6−ナフタリンジカルボキシレートから選ばれる
ポリエステルの製造過程に添加して、共重縮合させるこ
とよりなる難燃性ポリエステルの製造方法を提供され
る。
【0022】構造式1は通常、9,10−ジヒドロ−9
−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オ
キサイドと称されていて、融点が117℃の白色固体で
ある。これは、2−ヒドロキシビフェニルと三塩化りん
とを原料として製造されていて、高分子化合物の安定剤
または難燃剤の原料としての用途を有している。また、
これはイタコン酸と付加反応して、構造式7で表される
有機りん化合物(以下、構造式7と称する。)を生成す
る事が知られている。そして、構造式7は原理的には構
造式6と同様にポリエステルの難燃剤として、使用され
るはずであるが、その精製が困難な事と製造に若干の問
題があるので、現在は殆ど使用されていない。
【0023】
【化11】 一般式1とイタコン酸との付加は発熱反応であって、1
20ないし130℃で円滑に進行する。しかし、構造式
7は200℃付近にその融点を有していて、反応に最も
好ましい温度下では反応中に構造式7が析出するから、
構造式1とイタコン酸との付加反応は溶媒が存在しなけ
れば円滑に行う事が出来ない。従って、構造式1とイタ
コン酸との付加反応は通常、エチレングリコールの存在
下に行なわれ、一挙に構造式7がエステル化されて構造
式6にまで誘導される。ここで使用されるエチレングリ
コールは反応混合物の粘度を低下させる目的もあって、
構造式6の理論量に対して2.5ないし3.5倍量であ
る。なお、その使用量は本発明に係る難燃剤である一般
式2の理論量に対してならば5ないし7倍量に相当して
いる。構造式6のエチレングリコール溶液は構造式1、
イタコン酸およびエチレングリコールを約120から2
00℃で5ないし10時間反応させて、製造されてい
る。通常、得られる生成物は構造式6の60%以下のエ
チレングリコール溶液である。
【0024】ゆえに、このようにして仕上げられた、従
来の液体難燃剤のりん含量は低く、難燃性ポリエステル
の製造に際しては最後には除去されるべき、過剰のエチ
レングリコールを伴ったより多量の難燃剤を仕込まなけ
ればならなかった。これは、通常、オートクレーブの容
積効率を低下させる要因でもあったし、難燃剤に含有さ
れている余分なエチレングリコールを除去する必要があ
ったので、共重縮合反応に要する時間を遅延させる要素
にもなっていた。
【0025】しかるに、構造式6のエチレングリコール
溶液を加熱、減圧下にエチレングリコールを除去しなが
ら、重縮合反応させて得られる一般式2からなるりん含
有難燃剤は比較的に高い軟化点を有した固体であり、そ
のりん含量も8.3%と高いのが特徴であり、この難燃
剤を難燃性ポリエステルの製造に使用した時には従来方
法に比べて、オートクレーブのスペースを無用に占有す
る事がないのでバッチ当たりの難燃性ポリエステルの製
造量が増加させられ、また余分なエチレングリコールの
除去に必要な時間も短縮される。従って、難燃性ポリエ
ステルの生産性は向上する。
【0026】構造式6のエチレングリコール溶液にテレ
フタル酸またはジメチルテレフタレートさらに必要なら
ばエチレングリコールを加えて、エステル化またはエス
テル交換反応を行なわせた後で、エチレングリコールを
除去しながら、共重縮合反応させて、本発明に係る難燃
剤の一つである一般式3を製造する事が出来る。当然の
事ではあるが、一般式3のテレフタル酸の成分が増大す
るほど難燃剤中のりん含量は低下する。しかし、既にテ
レフタル酸を共重縮合した難燃剤を多量に必要とするだ
けであって、これを使用しても難燃性ポリエステルの生
産性の低下は見られない。従って、この一般式3からな
る難燃剤も一般式2からなる難燃剤と同様にポリエステ
ルの製造過程で添加されて、難燃性ポリエステルをより
効率的に製造する目的に使用する事が出来る。
【0027】また、構造式6のエチレングリコール溶液
に2,6−ジカルボキシナフタリンまたはジメチル−
2,6−ナフタリンジカルボキシレートさらに必要なら
ばエチレングリコールを加えて、前者と同様にして共重
縮合させれば、一般式4からなる難燃剤が製造される。
そして、一般式4も一般式3と同じ目的を有していて、
難燃性ポリエステルの製造に使用する事が出来る。
【0028】通常、一般式3は難燃性のポリエチレンテ
レフタレートに、一般式4は難燃性のポリエチレン−
2,6−ナフタリンジカルボキシレートにそれぞれ使用
されるのが最も好ましいが、本発明においては、その限
定は必要でない。
【0029】一般式2、一般式3および一般式4はいず
れも軟化点の高いガラス状の固体であって、消防法の危
険物には該当せず、その輸送、貯蔵および取り扱いにお
いては、極めて安全でもあり、簡便でもある。
【0030】構造式6のエチレングリコール溶液を加
熱、減圧下にエチレングリコールを除去しながら、重縮
合反応を行なわせて一般式2を製造するとき、触媒が存
在すれば、反応が加速され、反応時間の短縮と同時に、
一般式2の分子量を増大させる事が出来る。この事は一
般式3または一般式4を製造するときにも同様に言える
事である。
【0031】一般に、ポリエステルの重縮合反応の触媒
としては、三酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、酢酸
カルシウム、酢酸コバルト、酢酸マンガンまたは酢酸亜
鉛などの金属触媒が二種以上混合されて、使用される事
が多い。幸いにも、一般式2、一般式3および一般式4
の製造に際してもポリエステル製造時に使用されている
すべての触媒が有効であるので、同じ種類の触媒を使用
していれば、難燃性ポリエステルの製造に際して、弊害
の生じる懸念は少ない。
【0032】構造式6のエチレングリコール溶液を加熱
して、反応機内を減圧にすればエチレングリコールが沸
騰して系外に除去される。エチレングリコールの除去に
伴って、化学量論的な平衡はずれ、その修正行動とし
て、構造式6は自己縮合して、さらにエチレングリコー
ルを生成する。生成したエチレングリコールもあわせて
除去すれば、重縮合反応がすすんで分子量が増大し、一
般式2からなる難燃剤を生成する。この時の最終反応条
件としては温度が200ないし250℃、真空度が0.
01ないし3Torrそして反応時間が3ないし20時
間である。
【0033】ここで触媒が存在すれば、重縮合反応に要
する時間は短縮され、より分子量の大きな一般式2が得
られる。実際に使用される触媒としては、Sb23
(AcO)2 Ca系、Sb23 −(AcO)2 Mn
系、Sb23 −(AcO)2Co系、Sb23
(AcO)2 Zn系、GeO2 −(AcO)2 Ca系、
GeO2 −(AcO)2 Mn系、GeO2 −(AcO)
2 Co系またはGeO2 −(AcO)2 Zn系などが挙
げられるが、この他にも、ポリエステルの重縮合時に使
用される触媒のすべてが使用され得る。
【0034】また、構造式6のエチレングリコール溶液
にたとえば、ジメチルテレフタレートおよびSb23
−(AcO)2 Zn系の触媒、さらに必要ならばエチレ
ングリコールを加えて、混合物を約200℃にすれば、
ジメチルテレフタレートとエチレングリコールとのエス
テル交換反応が進行してメタノールを生成する。メタノ
ールは生成と同時に反応機外に留出される。メタノール
の生成が終了したら、反応機内を減圧にしてエチレング
リコールを除去しながら、共重縮合反応を進める。最終
反応条件は一般式2と同様であり、一般式3からなる軟
化点の高いりん含有難燃剤が製造される。
【0035】さらに、構造式1、イタコン酸エチレング
リコールおよびテレフタル酸またはジメチルテレフタレ
ートを一挙に反応させて、一般式3を製造する事も可能
であり、これも本発明の範囲に包含される。一般式4の
製造についても、一般式3の製造で使用したジメチルテ
レフタレートをジメチル−2,6−ナフタリンジカルボ
キシレートに代えれば、前者と相似的に行なわれる。
【0036】一般式2のnの平均値および一般式3また
は一般式4のnとmの平均値の合計は4以上である。こ
れらの平均値または平均値の合計が4未満であれば一般
式2、一般式3および一般式4からなる難燃剤の軟化点
は充分に高くはならず、その輸送ないしは貯蔵中にブロ
ッキングをおこして、塊状化し、取り扱いの困難な様態
に変化するので好ましくない。一般式2のnの平均値お
よび一般式3または一般式4のnとmの平均値の合計は
より好ましくは6以上、さらに好ましくは10以上であ
る。そして、一般式2のnの平均値および一般式3また
は一般式4のnとmの平均値の合計には上限を設ける必
要はなく、通常の合成方法で得られる最も高い数値の生
成物であっても、本発明の目的には何の支障もなく使用
する事が出来る。ちなみに、通常の合成方法で得られた
一般式2のnの平均値の最高は約40であり、一般式3
または一般式4のnとmの平均値の合計の最高は約90
であった。
【0037】また、一般式3のnとmとの間には4n≧
mの関係があり、一般式4のnとmとの間には2n≧m
の関係がある。これらの関係は余りにも難燃剤のりん含
量が少なくなれば、本発明の目的とする難燃性ポリエス
テル製造の効率化が損なわれる配慮から、設けられた制
限であって、効率化の目的を多少でも犠牲にする事が出
来るならば、この制限の範囲外であっても、本発明と同
様に難燃性ポリエステルは円滑に製造される。
【0038】従来、難燃性のポリエチレンテレフタレー
トは、構造式5と構造式6のエチレングリコール溶液と
を混合して、オートクレーブ中で加熱、減圧下にエチレ
ングリコールを除去しながら、共重縮合させて製造され
ている。なお、重縮合反応のための触媒は予め構造式5
を調製する際に添加されているのが一般的であって、共
重縮合時にあらためて触媒が添加される事は少ない。共
重縮合反応は温度が260ないし295℃、真空度が
0.01ないし3Torrの条件下で行なわれ、反応機
の撹拌トルクの増大を見ながら反応の終点が決められて
いる。一般に、使用される難燃剤は要求される難燃性の
程度によって、難燃性のポリエチレンテレフタレート中
のりん含量が0.3ないし1.0%に仕上がるようにそ
の添加量が調節されている。
【0039】しかるに、本発明の一般式2、一般式3ま
たは一般式4を難燃剤として使用しても従来の方法と全
く同様にして、難燃性ポリエステルを製造する事が出来
る。すなわち、構造式5またはジ(ヒドロキシエチル)
−2,6−ナフタリンジカルボキシレートに必要量の一
般式2、一般式3または一般式4を添加して、通常のポ
リエステルの製造方法と同様に共重縮合させて、難燃性
ポリエステルが製造される。仕上げられた難燃性ポリエ
ステルはりん含量が一定であれば、構造式6を難燃剤と
して使用した従来方法でも、一般式2、一般式3または
一般式4を使用した本発明方法でも、いかなる分析手段
を駆使しても全く区別する事が出来ない。これは、一般
式2、一般式3または一般式4がポリエステルの製造過
程で解重合またはエステル交換反応によってポリエステ
ル中に再配列されるためであると理解される。
【0040】ポリエステルの共重合型のりん含有難燃剤
としては、従来、構造式6の他にも構造式8または構造
式9で表わされる有機りん化合物が知られている。
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】 (但し、φはフェニル基を示す。)これらの、有機りん
化合物も一般式2、一般式3または一般式4が持ってい
るポリエステルとの優れた共重合性を損なわない範囲内
でなら、本発明に係る難燃剤と併せて使用して、本発明
の難燃性ポリエステルを支障なく製造する事が出来る。
【0043】さらに、他のエステル形成性の有機化合物
を共重縮合させて得られる、通常、改質ポリエステルと
称されているものにも本発明に係る難燃剤が使用され
て、同様に難燃性ポリエステルを製造する事が出来る。
【0044】
【実施例】本発明をさらに明確にするために、本発明に
係る難燃剤の製造例、本発明の実施例および比較例を挙
げて説明する。なお、例中の%は特にことわらない限り
重量%を表すものとする。 製造例1 かきまぜ機、温度計、ガス吹き込み口および蒸留口の付
いた内容積3,000ミリリットルの硬質ガラス製四つ
口フラスコに9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−
フォスファフェナンスレン−10−オキサイド(構造式
1)1,297グラム(6モル)とエチレングリコール
1,241グラム(6×3.33モル)とを仕込み、フ
ラスコを加熱した。内容物の温度が100℃になった
ら、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスフ
ァフェナンスレン−10−オキサイドがエチレングリコ
ールに溶解したので、かきまぜながらイタコン酸796
グラム(6×1.02モル)を添加した。フラスコの蒸
留口を通して減圧器につなぎ、フラスコ内を30Tor
rの真空状態にして、フラスコを加熱し続けた。内容物
は約115℃で沸騰しはじめたので、反応によって生成
した水だけを除去するように蒸留口の留出速度を調節し
た。続いて、フラスコ内の減圧度を次第に低下させ、そ
れと同時に、内容物がたえず沸騰状態になるように加熱
して温度を上昇させた。この間に生成する水だけは直ち
に除去しながら、内容物の温度が最終200℃になるよ
うに減圧度を調節した。内容物の温度が185℃になる
までに4時間を要し、最後の減圧度は430Torrで
あった。その後、反応の進行に伴って温度が上昇して、
200℃に達した。内容物の温度が185℃になってか
らおよそ6時間後に反応によって生成して留出する水は
なくなった。ここを、反応の終了点とみなして、反応機
に窒素ガスを吹き込んでフラスコを常圧に戻した。反応
混合物は構造式6のエチレングリコール溶液であって、
冷却すれば極めて粘度の高い液体だった。
【0045】これに、三酸化アンチモン(Sb23
0.25グラムおよび酢酸亜鉛{(AcO)2 Zn・2
2 O}0.22グラムを含むエチレングリコール10
0グラムを加え、フラスコ内を200℃に保ちながら、
フラスコ内の減圧度を次第に高めて、エチレングリコー
ルが円滑に留出するように調節しながら、1Torr以
下の真空にした。ここで、温度を220℃まで上昇さ
せ、継続してエチレングリコールを留出させた。約5時
間後、エチレングリコールの留出が極端に減少したの
で、反応の終点とみなした。フラスコ内容物を窒素ガス
で少し加圧しながら、ステンレススチール製のバットに
流しだして、固化させた。これは一般式2であり、淡黄
色の透明なガラス状固体であった。また、この軟化点は
92℃、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(G
PC)で測定した平均分子量は6,800そしてりん含
量は8.31%であった。従って、一般式2のnの平均
値は18.1に相当していた。
【0046】なお、GPCでの分子量測定において、こ
の生成物は低分子領域で正規分布に離反している部分を
若干量含有していた。それは構造式7の酸無水物または
構造式7とエチレングリコールとの環状エステルなどの
存在ではないかと推理される。ゆえに本来ならば、生成
物は「主として一般式2で表される有機りん化合物」と
表現されるのがより妥当である。 製造例2 製造例1と同じ、内容積3,000ミリリットルの四つ
口フラスコに9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−
フォスファフェナンスレン−10−オキサイド864.
7グラム(4モル)とエチレングリコール826.7グ
ラム(4×3.33モル)を仕込みフラスコを加熱し
た。温度が100℃になって、内容物が溶解したのでか
きまぜながら、イタコン酸530.7グラム(4×1.
02モル)を添加し、製造例1と同様にして、構造式6
のエチレングリコール溶液を調製した。
【0047】次いで、これにジメチルテレフタレート7
76グラムおよび三酸化アンチモン0.25グラムと酢
酸亜鉛0.22グラムを含有したエチレングリコール溶
液100グラムを添加した。フラスコを加熱して内容物
の温度が130℃になって、内容物が溶解したので、か
きまぜながら、さらに加熱し続けた。内容物の温度が1
50ないし200℃で反応によって生成するメタノール
が円滑に除去されるように、フラスコの加熱と減圧度を
調節した。メタノールの生成が終わったら、200℃で
次第にフラスコ内の減圧度を上げこんどは、エチレング
リコールが除去されるようにした。最後は、フラスコ内
を1Torr以下の真空にして、フラスコ内の沸騰状態
を見ながら、次第に温度を上昇させて220℃になった
ら、その温度で5時間共重縮合反応を続けた。そこでエ
チレングリコールが殆ど留出しなくなったので反応の終
了とみなした。内容物を弱い窒素圧でステンレススチー
ル製のバットに排出し、冷却、固化させた。生成物は一
般式3であり、わずかに黄色味をおびたガラス状の固体
であった。その軟化点は88℃、平均分子量は9,80
0そしてりん含量は5.48%であった。従って、一般
式3のnとmの平均値の合計は34.8に相当し、n=
mであった。 製造例3 製造例1と同じ、内容積3,000ミリリットルの四つ
口フラスコに9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−
フォスファフェナンスレン−10−オキサイド605.
3グラム(2.8モル)およびエチレングリコール86
8グラム(2.8×5モル)を仕込み、フラスコを加熱
した。内容物の温度が100℃になったら内容物が溶解
したので、かきまぜながら、イタコン酸368.7グラ
ム(2.8×1.012モル)を添加した。製造例1の
構造式6の製造方法と同じ要領で構造式6のエチレング
リコール溶液を得た。
【0048】ここで、ジメチルテレフタレート1,63
1.2グラム(2.8×3モル)および三酸化アンチモ
ン0.35グラムと酢酸亜鉛0.61グラムを含有した
エチレングリコール溶液300グラムを添加した。フラ
スコ内容物を150ないし200℃にしたときにメタノ
ールが円滑に留出するように、加熱と減圧度を調節し
て、エステル交換反応を完結させた。続いてこの温度を
維持しながらフラスコ内の減圧度を徐々に高めながら、
エチレングリコールを除去して、共重縮合反応を進行さ
せた。反応の終了までには、1Torr以下の真空下、
反応温度が220℃で5時間を要した。この生成物は一
般式3であって、軟化点は83.5℃、りん含量は3.
25%そして平均分子量は10,500であった。ゆえ
に、一般式3のnとmの平均値の合計は44.3に相当
し、3n=mであった。 製造例4 製造例1と同じ、内容積3,000ミリリットルの四つ
口フラスコに9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−
フォスファフェナンスレン−10−オキサイド562.
1グラム(2.6モル)およびエチレングリコール87
0.0グラム(2.6×5.4モル)を仕込み、フラス
コを加熱した。約90℃でフラスコ内容物が溶解したの
で、かきまぜながら、イタコン酸342.4グラム
(2.6×1.012モル)を添加した。製造例1と同
様にして、構造式6のエチレングリコール溶液を得た。
【0049】ここで、ジメチルテレフタレート201
9.6グラム(2.6×4モル)および三酸化アンチモ
ン0.35グラムと酢酸亜鉛0.61グラムを含有した
エチレングリコール溶液300グラムを添加して、以
後、製造例3と同様にして、一般式3が得られた。生成
物の軟化点は83℃、りん含量は2.72%そして平均
分子量は11,300であった。ゆえに、一般式3のn
とmの平均値の合計は49.6に相当し、4n=mであ
った。 製造例5 製造例1と同じ、内容積3,000ミリリットルの四つ
口フラスコを使って、9,10−ジヒドロ−9−オキサ
−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド
864.7グラム(4モル)、エチレングリコール82
6.7グラム(4×3.33モル)およびイタコン酸5
30.7グラム(4×1.02モル)から、製造例2と
全く同様にして、構造式6のエチレングリコール溶液を
得た。
【0050】これにジメチル−2,6−ナフタリンジカ
ルボキシレート977グラム(4モル)と三酸化アンチ
モン0.5グラムおよび酢酸亜鉛0.87グラムを含有
したエチレングリコール溶液100グラムを加えて、再
び、製造例2と同じ要領で一般式4に相当する有機りん
化合物が得られた。これは黄色味をおびたガラス状固体
であって、軟化点は96℃、りん含量は5.02%そし
て平均分子量は10.500であった。ゆえに、nとm
の平均値の合計は34.0に相当し、n=mであった。 実施例1 かきまぜ機、温度計、ガス吹き込み口および精留塔の付
いた内容積3,000ミリリットルの硬質ガラス製の四
つ口フラスコにジメチルテレフタレート1,552グラ
ム、(8モル)、エチレングリコール1,141グラム
(8×2.3モル)、三酸化アンチモン0.12グラム
および酢酸亜鉛0.35グラムを仕込みフラスコを加熱
した。130℃で内容物が溶解したのでかきまぜなが
ら、フラスコをさらに加熱した。反応によって精留塔の
頂部からメタノールが留出したので、メタノールだけが
除去されるようにした。反応の進行に伴って内容物の温
度は上昇して、約230℃に至ってメタノールの留出が
停止したので、反応の終了とみなした。これは構造式5
のエチレングリコール溶液である。
【0051】この全量と製造例1の生成物である一般式
2の130グラムとを内容積3,000ミリリットルの
ポリエステル重合用のオートクレーブに仕込んだ。オー
トクレーブを加熱して内容物の温度を上昇させるととも
に、オートクレーブ内の圧力を徐々に減じてエチレング
リコールが円滑に除去されるようにした。最終反応条件
として、圧力が0.1Torr、温度が270℃そして
時間が45分で反応を完結した。得られた難燃性ポリエ
ステルの固有粘度は0.61であり、りん含量は0.6
4%であった。 実施例2 実施例1と全く同様にして得られた構造式5のエチレン
グリコール溶液に、製造例2で得られた一般式3のn=
mである生成物200グラムを加え、再び実施例1と同
様にして難燃性ポリエステルを得た。これは固有粘度が
0.61であり、りん含量が0.62%であった。 実施例3 実施例1と全く同様にして得られた構造式5のエチレン
グリコール溶液に、製造例3で得られた一般式3の3n
=mである生成物370グラムを加え、再び実施例1と
同様にして難燃性ポリエステルを得た。これは固有粘度
が0.62であり、りん含量が0.62%であった。 実施例4 実施例1と全く同様にして得られた構造式5のエチレン
グリコール溶液に、製造例4で得られた一般式3の4n
=mである生成物460グラムを加え、再び実施例1と
同様にして難燃性ポリエステルを得た。これは固有粘度
が0.60であり、りん含量が0.62%であった。 実施例5 製造例1とおなじ内容積3,000ミリリットルの四つ
口フラスコにジメチル−2,6−ナフタリンジカルボキ
シレート1,586グラム(6.5グラム)、エチレン
グリコール967グラム、0.35グラムおよび三酸化
アンチモン0.38グラムを仕込み、フラスコを加熱し
た。温度が160℃に達して、内容物が溶解したので、
かきまぜ始めた。ただちに、メタノールが留出するの
で、これを除去しながら次第に温度を上げて、230℃
でメタノールの留出が終わり反応を完結した。生成物は
主として、ジ(ヒドロキシエチル)−2,6−ナフタリ
ンジカルボキシレートである。
【0052】上記生成物の全量、製造例1で得られた一
般式2を130グラム、テトラエチレングリコール45
グラム(0.232モル)およびトリメチルフォスフェ
ート0.33グラムを内容積3,000ミリリットルの
ポリエステル製造用のオートクレーブに仕込み、オート
クレーブを加熱して、内容物の温度を次第に上昇させる
とともに、オートクレーブの内圧を次第に減じて、エチ
レングリコールを除去する。反応の最終条件は温度が2
85℃、圧力が0.1Torrそして時間が40分であ
った。得られた難燃性ポリエステルの固有粘度は0.4
0であり、りん含量は0.62%であった。 実施例6 実施例5と全く同様にして主として、ジ(ヒドロキシエ
チル)−2,6−ナフタリンジカルボキシレートからな
る生成物を得た。
【0053】この生成物の全量、製造例5で得られた一
般式4(n=m)を225グラム、テトラエチレングリ
コール45グラムおよびトリメチルフォスフェート0.
33グラムをオートクレーブに仕込み、再び、実施例5
と同様にして、難燃性ポリエステルを得た。この固有粘
度は0.39であり、りん含量は0.61%であった。 比較例1 実施例1で使用した130グラムの一般式2の代わり
に、構造式6のエチレングリコール溶液(りん含量:
4.5%)を240グラム使用した以外は実施例1と殆
ど同様にして難燃性ポリエステルを得た。反応終了時間
は65分を要した。その固有粘度は0.61であり、り
ん含量は0.63%であった。 比較例2 実施例5で使用した130グラムの一般式2の代わり
に、構造式6のエチレングリコール溶液(りん含量:
4.5%)を240グラム使用した以外は実施例5と殆
ど同様にして難燃性ポリエステルを得た。反応終了時間
は60分を要した。その固有粘度は0.40であり、り
ん含量は0.62%であった。 実施例7 実施例1ないし実施例6および比較例1ないし比較例2
で得られた、難燃性ポリエステル、りんを含有しない通
常のポリエチレンテレフタレート(PET)および通常
のポリエチレン−2,6−ナフタリンジカルボキシレー
ト(PEN)を常法により、紡糸延伸して得た糸をメリ
ヤス編みにして、その1グラムを長さ10センチメート
ルの針金コイルに入れた。これを45度の角度に保持し
て、下端から点火した。炎を外して、試料が消化した場
合には再度点火を繰り返して、試料の全部を燃焼するに
要した点火の回数を測定した。一つのサンプルについ
て、同じ測定を5回ずつ行なって難燃性の評価とした。
その結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】実施例7の難燃性の評価結果から、実施
例1ないし実施例6の本発明方法による難燃性ポリエス
テルも比較例1および比較例2の従来方法による難燃性
ポリエステルも難燃性ポリマーとして性能的に同等であ
った。
【0056】また、製造方法の効果として、難燃性ポリ
エステルの製造のため高いりん含量と高い軟化点を有す
るガラス状固体である一般式(2),(3)及び(4)
を難燃剤成分として使用することにより、その輸送、貯
蔵、取り扱い性が改良され、更に難燃性ポリエステルの
製造におけるバッチ当たりの生産量の増大とバッチ当た
りに要する重縮合時間の短縮によって、難燃性ポリエス
テルの生産性を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住友 浩 滋賀県守山市下之郷町657番1号 株式会 社三光開発科学研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式1で表される有機りん化合物、イ
    タコン酸およびエチレングリコールを加熱下に反応さ
    せ、引き続き、加熱、減圧下にエチレングリコールを除
    去しながら、重縮合させて得られた、主として一般式2
    で表される有機りん化合物を、特定のポリエステルの製
    造過程の反応成分に添加して、共重縮合させる事を特徴
    とする難燃性ポリエステルの製造方法。 【化1】 【化2】 (但し、nの平均値は4以上である。)
  2. 【請求項2】 構造式1で表される有機りん化合物、イ
    タコン酸およびエチレングリコールを加熱下に反応さ
    せ、引き続いて、テレフタル酸またはジメチルテレフタ
    レートを加えてエステル化またはエステル交換反応を行
    なわせ、その後で、加熱、減圧下にエチレングリコール
    を除去しながら、共重縮合させて得られた、主として一
    般式3で表される有機りん化合物を、特定のポリエステ
    ルの製造過程の反応成分に添加して、共重縮合させる事
    を特徴とする難燃性ポリエステルの製造方法。 【化3】 (但し、nおよびmの平均値の合計は4以上であり、n
    の平均値とmの平均値の間には、4n≧mの関係があ
    る。)
  3. 【請求項3】 構造式1で表される有機りん化合物、イ
    タコン酸およびエチレングリコールを加熱下に反応さ
    せ、引き続いて、2,6−ジカルボキシナフタリンまた
    はジメチル−2,6−ナフタリンジカルボキシレートを
    加えてエステル化またはエステル交換反応を行なわせ、
    その後で、加熱、減圧下にエチレングリコールを除去し
    ながら、共重縮合させて得られた、主として一般式4で
    表される有機りん化合物を、特定のポリエステルの製造
    過程の反応成分に添加して、共重縮合させる事を特徴と
    する難燃性ポリエステルの製造方法。 【化4】 (但し、nおよびmの平均値の合計は4以上であり、n
    の平均値とmの平均値の間には、2n≧mの関係があ
    る。)
  4. 【請求項4】 前記特定のポリエステルがポリエチレン
    −テレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフタ
    リンジカルボキシレートである請求項1〜3の各項記載
    の難燃性ポリエステルの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記構造式1の有機りん化合物、イタコ
    ン酸、エチレングリコール及びテレフタル酸またはジメ
    チルテレフタレートを一挙に反応させて同様にして前記
    一般式3で示される有機りん化合物を生成する請求項2
    記載の難燃性ポリエステルの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記構造式1の有機りん化合物、イタコ
    ン酸、エチレングリコール及び2,6−ジカルボキシナ
    フタリン又はジメチル−2,6−ナフタリンジカルボキ
    シレートを一挙に反応させて同様にして前記一般式4で
    示される有機りん化合物を生成する請求項3記載の難燃
    性ポリエステルの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記一般式2の有機りん化合物が添加さ
    れるべき前記特定のポリエステルの製造過程がポリエス
    テル製造用のエステル交換機またはエステル化機におけ
    る反応終了時であるか、あるいはオートクレーブにおけ
    る重縮合反応開始時である請求項1記載の難燃性ポリエ
    ステルの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記一般式3の有機りん化合物が添加さ
    れるべき前記特定のポリエステルの製造過程がポリエス
    テル製造用のエステル交換機又はエステル化機における
    反応終了時であるか、あるいはオートクレーブにおける
    重縮合反応開始時である請求項2記載の難燃性ポリエス
    テルの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記一般式4の有機りん化合物が添加さ
    れるべき前記特定のポリエステルの製造過程がポリエス
    テル製造用のエステル交換機又はエステル化機における
    反応終了時であるか、あるいはオートクレーブにおける
    重縮合反応開始時である請求項3記載の難燃性ポリエス
    テルの製造方法。
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