JPH118411A - 面発光型発光ダイオード - Google Patents
面発光型発光ダイオードInfo
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- JPH118411A JPH118411A JP16114997A JP16114997A JPH118411A JP H118411 A JPH118411 A JP H118411A JP 16114997 A JP16114997 A JP 16114997A JP 16114997 A JP16114997 A JP 16114997A JP H118411 A JPH118411 A JP H118411A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】超格子を利用した電流制御層を備えた面発光型
発光ダイオードにおいて、光取出効率を一層高める。 【解決手段】発光ダイオード40の電流制御層52は、
上部電極60の直下の位置に設けられ、互いに組成が異
なる二種類の半導体AlAsおよびGaAsを、活性層48より
もバンドギャップエネルギが大きく且つ十分に高い導電
性を有するp-Al0. 2Ga0.8Asの組成比(2:8:10)に
二種類の半導体の構成元素(Al,Ga,As)の一周期に含
まれる原子数の比が一致し且つ一周期の合計膜厚が10(n
m)程度となるように各々定められた2(nm) 程度および8
(nm) 程度の膜厚で周期的に積層した構造の超格子から
成る電流遮断部52bと、光取出部64の直下の位置に
設けられ、上記構造の超格子にZnが拡散されて二種類の
半導体AlAs、GaAsが混晶化させられることによって形成
された上記p-Al0.2Ga0.8Asから成る通電部52aとから
構成される。
発光ダイオードにおいて、光取出効率を一層高める。 【解決手段】発光ダイオード40の電流制御層52は、
上部電極60の直下の位置に設けられ、互いに組成が異
なる二種類の半導体AlAsおよびGaAsを、活性層48より
もバンドギャップエネルギが大きく且つ十分に高い導電
性を有するp-Al0. 2Ga0.8Asの組成比(2:8:10)に
二種類の半導体の構成元素(Al,Ga,As)の一周期に含
まれる原子数の比が一致し且つ一周期の合計膜厚が10(n
m)程度となるように各々定められた2(nm) 程度および8
(nm) 程度の膜厚で周期的に積層した構造の超格子から
成る電流遮断部52bと、光取出部64の直下の位置に
設けられ、上記構造の超格子にZnが拡散されて二種類の
半導体AlAs、GaAsが混晶化させられることによって形成
された上記p-Al0.2Ga0.8Asから成る通電部52aとから
構成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面発光型発光ダイ
オードに関し、特に、その光取出効率を高める技術に関
する。
オードに関し、特に、その光取出効率を高める技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、基板上に発光層を含む複数の半
導体層が積層され、その基板の裏面および半導体層表面
にそれぞれ取り付けられた下部電極および上部電極間に
動作電流が通電されることによりその発光層で発生した
光を半導体層表面(すなわち光取出面)のうち上部電極
で覆われていない光取出部から取り出す形式の面発光型
発光ダイオードが知られている。このような光取出面に
上部電極が取り付けられた発光ダイオードにおいては、
上部電極の直下部分で発生させられた光がその上部電極
によって反射されるため、光取出効率が低下して光出力
が弱くなるという問題がある。このため、光取出部の直
下の位置に通電部(通電可能領域)を有する電流制御層
を発光層と光取出面との間に備えて、上部電極の直下部
分において動作電流の流れを阻害して発光層のその光取
出部の直下に位置する一部に選択的に通電することが提
案されている。このようにすれば、発光層のうち専ら光
取出部の直下の位置で光が発生させられることから、上
部電極で反射される光が少なくなって光取出効率が向上
する。ここで、「光取出効率」とは、放射光出力/(投
入電力×内部発光効率)で表されるものである。
導体層が積層され、その基板の裏面および半導体層表面
にそれぞれ取り付けられた下部電極および上部電極間に
動作電流が通電されることによりその発光層で発生した
光を半導体層表面(すなわち光取出面)のうち上部電極
で覆われていない光取出部から取り出す形式の面発光型
発光ダイオードが知られている。このような光取出面に
上部電極が取り付けられた発光ダイオードにおいては、
上部電極の直下部分で発生させられた光がその上部電極
によって反射されるため、光取出効率が低下して光出力
が弱くなるという問題がある。このため、光取出部の直
下の位置に通電部(通電可能領域)を有する電流制御層
を発光層と光取出面との間に備えて、上部電極の直下部
分において動作電流の流れを阻害して発光層のその光取
出部の直下に位置する一部に選択的に通電することが提
案されている。このようにすれば、発光層のうち専ら光
取出部の直下の位置で光が発生させられることから、上
部電極で反射される光が少なくなって光取出効率が向上
する。ここで、「光取出効率」とは、放射光出力/(投
入電力×内部発光効率)で表されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な光取出効率を高めるための電流制御層に、互いに組成
の異なる複数種類の半導体が周期的に積層された超格子
を利用することが提案されている。例えば、特開平6−
252439号公報に記載された面発光型発光ダイオー
ド等がその一例である。図1に示されるように、この発
光ダイオード10は、p-GaAs基板12上にn-AlGaAs第1
クラッド層14、p-GaAs発光層16、p-AlGaAs第2クラ
ッド層18、電流制御層20、およびp-GaAsキャップ層
22が備えられると共に、キャップ層22の上面24の
中央部および基板12の下面に上部電極26および下部
電極28がそれぞれ取り付けられて構成されている。上
記電流制御層20は、結晶成長の過程においてp-GaAsと
p-AlAsとを交互に積層した構造の超格子として形成され
たものであるが、白抜き部20aはその構造の超格子に
維持されている一方、斜線部20bはp-GaAsとp-AlAsと
が混晶化させられてp-AlGaAsから構成されている。な
お、斜線部分は結晶成長後に上面24からZn(亜鉛)等
の不純物が拡散された範囲を示している。
な光取出効率を高めるための電流制御層に、互いに組成
の異なる複数種類の半導体が周期的に積層された超格子
を利用することが提案されている。例えば、特開平6−
252439号公報に記載された面発光型発光ダイオー
ド等がその一例である。図1に示されるように、この発
光ダイオード10は、p-GaAs基板12上にn-AlGaAs第1
クラッド層14、p-GaAs発光層16、p-AlGaAs第2クラ
ッド層18、電流制御層20、およびp-GaAsキャップ層
22が備えられると共に、キャップ層22の上面24の
中央部および基板12の下面に上部電極26および下部
電極28がそれぞれ取り付けられて構成されている。上
記電流制御層20は、結晶成長の過程においてp-GaAsと
p-AlAsとを交互に積層した構造の超格子として形成され
たものであるが、白抜き部20aはその構造の超格子に
維持されている一方、斜線部20bはp-GaAsとp-AlAsと
が混晶化させられてp-AlGaAsから構成されている。な
お、斜線部分は結晶成長後に上面24からZn(亜鉛)等
の不純物が拡散された範囲を示している。
【0004】上記構造の電流制御層20によれば、p-Ga
As/p-AlAs超格子から成る白抜き部20aはp-AlAsがバ
ンドギャップが大きく電気抵抗が高いことから電流遮断
部として機能する。一方、p-AlGaAsから成る斜線部20
bは、超格子構造が破壊されることによりそのp-AlAsよ
りも十分に低抵抗となっているため、通電部として機能
する。したがって、上面24のうち上部電極26が設け
られていない光取出部30の直下の部分に専ら動作電流
が流されることから、好適に通電領域が制御されて高い
光取出効率が得られるのである。なお、図の発光ダイオ
ード10は所謂全面発光型に構成されているが、上部電
極26が上面24の周縁部に設けられる点光源型におい
ても、図とは反対に中央部(白抜き部20a)のみに不
純物を拡散することによって好適に電流狭窄構造を実現
できる。
As/p-AlAs超格子から成る白抜き部20aはp-AlAsがバ
ンドギャップが大きく電気抵抗が高いことから電流遮断
部として機能する。一方、p-AlGaAsから成る斜線部20
bは、超格子構造が破壊されることによりそのp-AlAsよ
りも十分に低抵抗となっているため、通電部として機能
する。したがって、上面24のうち上部電極26が設け
られていない光取出部30の直下の部分に専ら動作電流
が流されることから、好適に通電領域が制御されて高い
光取出効率が得られるのである。なお、図の発光ダイオ
ード10は所謂全面発光型に構成されているが、上部電
極26が上面24の周縁部に設けられる点光源型におい
ても、図とは反対に中央部(白抜き部20a)のみに不
純物を拡散することによって好適に電流狭窄構造を実現
できる。
【0005】しかしながら、本発明者が上記の構造を種
々の組成および層構成の超格子に適用したところ、結晶
成長過程において超格子を設けると共に所定範囲に不純
物を拡散することにより通電部20bを形成しても、必
ずしも十分に高い光取出効率が得られないという問題が
明らかとなった。このような光取出効率の低い発光ダイ
オード10においても、その劈開断面の発光近視野像を
観察した結果によれば、発光層16内の発光領域は光取
出部30の直下のみであって、電流遮断部20aは所期
の通り上部電極26直下に形成されている。したがっ
て、上記の問題は通電部20bの導電性が不十分である
ことに起因すると考えられるのである。
々の組成および層構成の超格子に適用したところ、結晶
成長過程において超格子を設けると共に所定範囲に不純
物を拡散することにより通電部20bを形成しても、必
ずしも十分に高い光取出効率が得られないという問題が
明らかとなった。このような光取出効率の低い発光ダイ
オード10においても、その劈開断面の発光近視野像を
観察した結果によれば、発光層16内の発光領域は光取
出部30の直下のみであって、電流遮断部20aは所期
の通り上部電極26直下に形成されている。したがっ
て、上記の問題は通電部20bの導電性が不十分である
ことに起因すると考えられるのである。
【0006】本発明は、以上の知見に基づいて為された
ものであって、その目的は、超格子を利用した電流制御
層を備えた面発光型発光ダイオードにおいて、光取出効
率を一層高めることにある。
ものであって、その目的は、超格子を利用した電流制御
層を備えた面発光型発光ダイオードにおいて、光取出効
率を一層高めることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、基板上に発光層を含
む複数の半導体層が積層され、その基板の裏面およびそ
の基板とは反対側の半導体層表面に取り付けられた下部
電極および上部電極間に動作電流が通電されることによ
りその発光層で発生した光をその半導体層表面のうちそ
の上部電極で覆われていない光取出部から取り出す形式
の面発光型発光ダイオードにおいて、前記光取出部の直
下に位置する前記発光層の一部に前記動作電流を選択的
に通電するための電流制御層をその発光層と前記半導体
層表面との間に備えた面発光型発光ダイオードであっ
て、前記電流制御層が、(a) 前記上部電極の直下の位置
に設けられ、互いに組成が異なる複数種類の半導体を、
前記発光層よりもバンドギャップエネルギが大きく且つ
所定の導電性を有する所定の化合物半導体の組成比にそ
れら複数種類の半導体の各々の構成元素の一周期に含ま
れる原子数の比が一致し、且つ一周期の合計膜厚が10(n
m)以下となるように各々定められた膜厚で周期的に積層
した構造の超格子から成る電流遮断部と、(b) 前記光取
出部の直下の位置に設けられ、前記超格子に不純物が拡
散されて前記複数種類の半導体が混晶化させられること
によって前記所定の化合物半導体が形成された通電部と
を、含むことにある。
め、本発明の要旨とするところは、基板上に発光層を含
む複数の半導体層が積層され、その基板の裏面およびそ
の基板とは反対側の半導体層表面に取り付けられた下部
電極および上部電極間に動作電流が通電されることによ
りその発光層で発生した光をその半導体層表面のうちそ
の上部電極で覆われていない光取出部から取り出す形式
の面発光型発光ダイオードにおいて、前記光取出部の直
下に位置する前記発光層の一部に前記動作電流を選択的
に通電するための電流制御層をその発光層と前記半導体
層表面との間に備えた面発光型発光ダイオードであっ
て、前記電流制御層が、(a) 前記上部電極の直下の位置
に設けられ、互いに組成が異なる複数種類の半導体を、
前記発光層よりもバンドギャップエネルギが大きく且つ
所定の導電性を有する所定の化合物半導体の組成比にそ
れら複数種類の半導体の各々の構成元素の一周期に含ま
れる原子数の比が一致し、且つ一周期の合計膜厚が10(n
m)以下となるように各々定められた膜厚で周期的に積層
した構造の超格子から成る電流遮断部と、(b) 前記光取
出部の直下の位置に設けられ、前記超格子に不純物が拡
散されて前記複数種類の半導体が混晶化させられること
によって前記所定の化合物半導体が形成された通電部と
を、含むことにある。
【0008】
【発明の効果】このようにすれば、面発光型発光ダイオ
ードの電流制御層は、上部電極の直下の位置に設けら
れ、互いに組成が異なる複数種類の半導体を、発光層よ
りもバンドギャップエネルギが大きく且つ所定の導電性
を有する所定の化合物半導体の組成比に複数種類の半導
体の各々の構成元素の一周期に含まれる原子数の比が一
致し、且つ一周期の合計膜厚が10(nm)以下となるように
各々定められた膜厚で周期的に積層した構造の超格子か
ら成る電流遮断部と、光取出部の直下の位置に設けら
れ、上記超格子に不純物が拡散されて複数種類の半導体
が混晶化させられることによって上記所定の化合物半導
体が形成された通電部とを含んで構成される。そのた
め、電流遮断部は超格子から構成されることから高抵抗
となって上部電極の直下の位置において好適に動作電流
を遮断する一方、通電部は発光層よりもバンドギャップ
エネルギが大きく且つ所定の導電性を有する所定の化合
物半導体から構成されることから、発光層で発生した光
を光取出部に向かって好適に透過させると共に光取出部
の直下の位置において好適に動作電流を流させる。この
場合において、上記の超格子は一周期の合計膜厚が10(n
m)以下と薄くされているため、不純物が拡散されると各
周期を構成する複数種類の半導体の全ての間でそれらの
構成元素が容易に相互拡散させられて超格子の全厚みに
亘って好適に混晶化させられるが、その一周期に含まれ
る元素の原子数の比が上記の所定の化合物半導体の組成
比と一致するように複数種類の半導体の各々の膜厚が定
められているため、混晶化によって上記所定の化合物半
導体が生成される。したがって、通電部が十分な導電性
を有し且つ発光層で発生した光を好適に透過させること
から、超格子を利用した電流制御層を備えた面発光型発
光ダイオードにおいて、光取出効率が一層高められる。
ードの電流制御層は、上部電極の直下の位置に設けら
れ、互いに組成が異なる複数種類の半導体を、発光層よ
りもバンドギャップエネルギが大きく且つ所定の導電性
を有する所定の化合物半導体の組成比に複数種類の半導
体の各々の構成元素の一周期に含まれる原子数の比が一
致し、且つ一周期の合計膜厚が10(nm)以下となるように
各々定められた膜厚で周期的に積層した構造の超格子か
ら成る電流遮断部と、光取出部の直下の位置に設けら
れ、上記超格子に不純物が拡散されて複数種類の半導体
が混晶化させられることによって上記所定の化合物半導
体が形成された通電部とを含んで構成される。そのた
め、電流遮断部は超格子から構成されることから高抵抗
となって上部電極の直下の位置において好適に動作電流
を遮断する一方、通電部は発光層よりもバンドギャップ
エネルギが大きく且つ所定の導電性を有する所定の化合
物半導体から構成されることから、発光層で発生した光
を光取出部に向かって好適に透過させると共に光取出部
の直下の位置において好適に動作電流を流させる。この
場合において、上記の超格子は一周期の合計膜厚が10(n
m)以下と薄くされているため、不純物が拡散されると各
周期を構成する複数種類の半導体の全ての間でそれらの
構成元素が容易に相互拡散させられて超格子の全厚みに
亘って好適に混晶化させられるが、その一周期に含まれ
る元素の原子数の比が上記の所定の化合物半導体の組成
比と一致するように複数種類の半導体の各々の膜厚が定
められているため、混晶化によって上記所定の化合物半
導体が生成される。したがって、通電部が十分な導電性
を有し且つ発光層で発生した光を好適に透過させること
から、超格子を利用した電流制御層を備えた面発光型発
光ダイオードにおいて、光取出効率が一層高められる。
【0009】因みに、超格子の一周期の合計膜厚が10(n
m)よりも厚くされていると、それを構成する複数種類の
半導体の構成元素の相互拡散が不十分となって混晶化さ
せられない部分や生成される化合物半導体が所期の組成
とならない部分が生じるため、十分な導電性が得られな
い。なお、電流制御層は発光層と半導体層表面(すなわ
ち光取出面)との間に設けられることから、発光層で発
生した光を吸収せず光取出面から放出させるためには、
バンドギャップエネルギが発光層よりも大きいことが必
要である。また、「所定の導電性」とは、前記通電部の
全抵抗が超格子から成る前記電流遮断部の全抵抗と比べ
て十分に小さい、好ましくは1/10以下となる導電性をい
う。また、「組成比」とは、所定の化合物半導体を構成
する元素の原子数の比をいうものである。
m)よりも厚くされていると、それを構成する複数種類の
半導体の構成元素の相互拡散が不十分となって混晶化さ
せられない部分や生成される化合物半導体が所期の組成
とならない部分が生じるため、十分な導電性が得られな
い。なお、電流制御層は発光層と半導体層表面(すなわ
ち光取出面)との間に設けられることから、発光層で発
生した光を吸収せず光取出面から放出させるためには、
バンドギャップエネルギが発光層よりも大きいことが必
要である。また、「所定の導電性」とは、前記通電部の
全抵抗が超格子から成る前記電流遮断部の全抵抗と比べ
て十分に小さい、好ましくは1/10以下となる導電性をい
う。また、「組成比」とは、所定の化合物半導体を構成
する元素の原子数の比をいうものである。
【0010】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記電流遮断部
を構成する超格子は、第1半導体およびその第1半導体
よりもバンドギャップエネルギが大きい第2半導体から
成るものであり、それら第1半導体および第2半導体の
膜厚比(=第2半導体膜厚/第1半導体膜厚)は、0.1
〜1 程度である。このようにすれば、膜厚比が十分に小
さくされていることから、前記所定の化合物半導体の組
成は超格子を構成する二種類の半導体のうち第1半導体
の組成に近似し、第2半導体よりも十分にバンドギャッ
プエネルギが小さくなる。そのため、半導体の電気抵抗
はバンドギャップエネルギが大きくなるほど高くなる傾
向にあることから、第1半導体をバンドギャップエネル
ギが十分に小さい半導体から構成して、所定の化合物半
導体から構成される通電部のバンドギャップエネルギを
小さくし延いては導電性を十分に高くしながら、第2半
導体をバンドギャップエネルギが十分に大きい半導体で
構成して電流遮断部の抵抗値を十分に高くして、動作電
流を光取出部の直下に一層集中させて光取出効率を一層
高くできる。因みに、超格子においては、電気抵抗が超
格子を構成する二種類の半導体のうちバンドギャップエ
ネルギの大きい方の第2半導体で略決定されることか
ら、電流遮断部の抵抗値は専らその第2半導体の組成で
定められる一方、上記所定の化合物半導体の組成は第
1、第2半導体の組成および膜厚の比で決定される。し
たがって、それら第1、第2半導体の組成および膜厚の
関係を適宜設定すれば、所定の化合物半導体で構成され
る通電部の導電性を電流遮断部の抵抗値とは殆ど無関係
に高く設定できるのである。なお、第2半導体の一層当
たりの厚み方向の抵抗値は膜厚比が小さくなるほど低く
なるが、超格子は第1、第2半導体が繰り返し積層され
て構成され、電流遮断部全体の抵抗値は第2半導体の全
膜厚で決定されることから、繰り返し積層数を適宜設定
すれば所望の抵抗値を得ることができる。
を構成する超格子は、第1半導体およびその第1半導体
よりもバンドギャップエネルギが大きい第2半導体から
成るものであり、それら第1半導体および第2半導体の
膜厚比(=第2半導体膜厚/第1半導体膜厚)は、0.1
〜1 程度である。このようにすれば、膜厚比が十分に小
さくされていることから、前記所定の化合物半導体の組
成は超格子を構成する二種類の半導体のうち第1半導体
の組成に近似し、第2半導体よりも十分にバンドギャッ
プエネルギが小さくなる。そのため、半導体の電気抵抗
はバンドギャップエネルギが大きくなるほど高くなる傾
向にあることから、第1半導体をバンドギャップエネル
ギが十分に小さい半導体から構成して、所定の化合物半
導体から構成される通電部のバンドギャップエネルギを
小さくし延いては導電性を十分に高くしながら、第2半
導体をバンドギャップエネルギが十分に大きい半導体で
構成して電流遮断部の抵抗値を十分に高くして、動作電
流を光取出部の直下に一層集中させて光取出効率を一層
高くできる。因みに、超格子においては、電気抵抗が超
格子を構成する二種類の半導体のうちバンドギャップエ
ネルギの大きい方の第2半導体で略決定されることか
ら、電流遮断部の抵抗値は専らその第2半導体の組成で
定められる一方、上記所定の化合物半導体の組成は第
1、第2半導体の組成および膜厚の比で決定される。し
たがって、それら第1、第2半導体の組成および膜厚の
関係を適宜設定すれば、所定の化合物半導体で構成され
る通電部の導電性を電流遮断部の抵抗値とは殆ど無関係
に高く設定できるのである。なお、第2半導体の一層当
たりの厚み方向の抵抗値は膜厚比が小さくなるほど低く
なるが、超格子は第1、第2半導体が繰り返し積層され
て構成され、電流遮断部全体の抵抗値は第2半導体の全
膜厚で決定されることから、繰り返し積層数を適宜設定
すれば所望の抵抗値を得ることができる。
【0011】また、好適には、前記超格子を構成する複
数種類の半導体は、何れも何ら不純物が拡散されていな
いものである。このようにすれば、電流遮断部は不純物
が拡散されていない半導体を積層した超格子から構成さ
れるため一層高抵抗となる一方、通電部を構成する所定
の化合物半導体は、その超格子に不純物が拡散されて混
晶化させられることにより形成されることから、その拡
散された不純物によって十分に低抵抗となる。
数種類の半導体は、何れも何ら不純物が拡散されていな
いものである。このようにすれば、電流遮断部は不純物
が拡散されていない半導体を積層した超格子から構成さ
れるため一層高抵抗となる一方、通電部を構成する所定
の化合物半導体は、その超格子に不純物が拡散されて混
晶化させられることにより形成されることから、その拡
散された不純物によって十分に低抵抗となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において各
部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において各
部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
【0013】図2は、本発明の面発光型発光ダイオード
の一実施例の電流狭窄型発光ダイオード40(以下、単
に発光ダイオード40という)の構成を模式的に示す図
である。図において、発光ダイオード40は、例えば、
よく知られたMOCVD(Metal Organic Chemical Vap
or Deposition :有機金属化学気相成長)法等のエピタ
キシャル成長技術によって、基板42上に順次結晶成長
させられた反射層44、第1クラッド層46、活性層4
8、第2クラッド層50、電流制御層52、およびキャ
ップ層54と、基板42の下面およびキャップ層54の
上面56にそれぞれ固着された下部電極58および上部
電極60とから構成されている。
の一実施例の電流狭窄型発光ダイオード40(以下、単
に発光ダイオード40という)の構成を模式的に示す図
である。図において、発光ダイオード40は、例えば、
よく知られたMOCVD(Metal Organic Chemical Vap
or Deposition :有機金属化学気相成長)法等のエピタ
キシャル成長技術によって、基板42上に順次結晶成長
させられた反射層44、第1クラッド層46、活性層4
8、第2クラッド層50、電流制御層52、およびキャ
ップ層54と、基板42の下面およびキャップ層54の
上面56にそれぞれ固着された下部電極58および上部
電極60とから構成されている。
【0014】上記基板42は、例えば350(μm)程度の厚
さのn-GaAs単結晶から成る化合物半導体である。また、
反射層44は、例えば74(nm)程度の厚さのn-AlAs単結晶
から成る化合物半導体と、62(nm)程度の厚さのn-Al0.1G
a0.9As単結晶から成る化合物半導体とを、前者が基板4
2側となるように交互に例えば30組積層して構成され
た所謂n型の分布反射型半導体多層膜反射層(n−DB
R)である。なお、この反射層44を構成する各層の厚
さは、活性層48で発生する光の波長の 1/4波長程度と
なるように決定されている。
さのn-GaAs単結晶から成る化合物半導体である。また、
反射層44は、例えば74(nm)程度の厚さのn-AlAs単結晶
から成る化合物半導体と、62(nm)程度の厚さのn-Al0.1G
a0.9As単結晶から成る化合物半導体とを、前者が基板4
2側となるように交互に例えば30組積層して構成され
た所謂n型の分布反射型半導体多層膜反射層(n−DB
R)である。なお、この反射層44を構成する各層の厚
さは、活性層48で発生する光の波長の 1/4波長程度と
なるように決定されている。
【0015】また、第1クラッド層46は、例えば1(μ
m)程度の厚さのn-Al0.45Ga0.55As単結晶から成る化合物
半導体である。また、活性層48は、例えば、厚さが1
(μm)程度のp-GaAs単結晶から成る化合物半導体であ
り、例えば、ピーク波長λp =880(nm) 程度の光を発生
させるものである。また、前記第2クラッド層50は、
例えば、厚さが4(μm)程度のp-Al0.45Ga0.55As単結晶か
ら成る化合物半導体である。本実施例においては、第1
クラッド層46、活性層48、および第2クラッド層5
0によってダブルヘテロ構造が構成され、活性層48が
発光層に相当する。
m)程度の厚さのn-Al0.45Ga0.55As単結晶から成る化合物
半導体である。また、活性層48は、例えば、厚さが1
(μm)程度のp-GaAs単結晶から成る化合物半導体であ
り、例えば、ピーク波長λp =880(nm) 程度の光を発生
させるものである。また、前記第2クラッド層50は、
例えば、厚さが4(μm)程度のp-Al0.45Ga0.55As単結晶か
ら成る化合物半導体である。本実施例においては、第1
クラッド層46、活性層48、および第2クラッド層5
0によってダブルヘテロ構造が構成され、活性層48が
発光層に相当する。
【0016】また、電流制御層52は、例えば0.2(μm)
程度の厚みを備えたものであり、図において斜線が施さ
れた直径50 (μm)程度で円形断面を備えた中央部の通電
部52aと、白抜きで示される周縁部の電流遮断部52
bとから構成されている。図3に詳しく示すように、通
電部52aは、例えばp型のドーパントであるZn等の不
純物がドーピングされたp-Al0.2Ga0.8As単結晶から成る
化合物半導体で構成され、電流遮断部52bは、例えば
2(nm) 程度の厚さのun-AlAs 単結晶から成る化合物半導
体と、例えば8(nm) 程度の厚さのun-GaAs 単結晶から成
る化合物半導体とが、交互に20組積層された超格子で
構成される。なお、「un- 」は半導体の極性を決定する
不純物が何らドーピングされていないことを表す。本実
施例においては、超格子の一周期はun-AlAs 1層および
un-GaAs 1層から構成されていることからこれらun-AlA
s およびun-GaAs が複数種類の半導体に相当し、それら
の合計膜厚は10(nm)程度である。また、上記の通電部5
2aを構成するp-Al0.2Ga0 .8As単結晶が請求の範囲でい
う「所定の化合物半導体」に、un-GaAs が第1半導体
に、un-AlAs が第2半導体にそれぞれ相当する。
程度の厚みを備えたものであり、図において斜線が施さ
れた直径50 (μm)程度で円形断面を備えた中央部の通電
部52aと、白抜きで示される周縁部の電流遮断部52
bとから構成されている。図3に詳しく示すように、通
電部52aは、例えばp型のドーパントであるZn等の不
純物がドーピングされたp-Al0.2Ga0.8As単結晶から成る
化合物半導体で構成され、電流遮断部52bは、例えば
2(nm) 程度の厚さのun-AlAs 単結晶から成る化合物半導
体と、例えば8(nm) 程度の厚さのun-GaAs 単結晶から成
る化合物半導体とが、交互に20組積層された超格子で
構成される。なお、「un- 」は半導体の極性を決定する
不純物が何らドーピングされていないことを表す。本実
施例においては、超格子の一周期はun-AlAs 1層および
un-GaAs 1層から構成されていることからこれらun-AlA
s およびun-GaAs が複数種類の半導体に相当し、それら
の合計膜厚は10(nm)程度である。また、上記の通電部5
2aを構成するp-Al0.2Ga0 .8As単結晶が請求の範囲でい
う「所定の化合物半導体」に、un-GaAs が第1半導体
に、un-AlAs が第2半導体にそれぞれ相当する。
【0017】ところで、一般に、半導体の電気抵抗はキ
ャリア密度と移動度とによって決定され、キャリア密度
が低いほど、また、移動度が低いほど抵抗値が高くな
る。また、キャリア密度はバンドギャップエネルギの大
きさに略逆比例し、且つ不純物がドーピングされている
場合にはドーピング濃度に略比例する。更に、一般に、
バンドギャップエネルギの大きいほどドーピングした不
純物の活性化率が低く、ドーピングしてもキャリア密度
が高くならない傾向にある。一方、図4に組成とバンド
ギャップエネルギとの関係を示すように、AlGaAS系化合
物半導体ではAl混晶比が大きくなるに従ってバンドギャ
ップエネルギが大きくなる。例えば、GaAsのバンドギャ
ップエネルギが1.42(eV)程度であるのに対し、AlAsのバ
ンドギャップエネルギは2.16(eV)程度であってそれより
も相当大きい。
ャリア密度と移動度とによって決定され、キャリア密度
が低いほど、また、移動度が低いほど抵抗値が高くな
る。また、キャリア密度はバンドギャップエネルギの大
きさに略逆比例し、且つ不純物がドーピングされている
場合にはドーピング濃度に略比例する。更に、一般に、
バンドギャップエネルギの大きいほどドーピングした不
純物の活性化率が低く、ドーピングしてもキャリア密度
が高くならない傾向にある。一方、図4に組成とバンド
ギャップエネルギとの関係を示すように、AlGaAS系化合
物半導体ではAl混晶比が大きくなるに従ってバンドギャ
ップエネルギが大きくなる。例えば、GaAsのバンドギャ
ップエネルギが1.42(eV)程度であるのに対し、AlAsのバ
ンドギャップエネルギは2.16(eV)程度であってそれより
も相当大きい。
【0018】そのため、前記の超格子を構成する一方の
半導体であるAlAsはバンドギャップエネルギが大きく、
しかも、前述のように何ら不純物がドーピングされてい
ないことから抵抗値が極めて高いため、このAlAsとGaAs
とが交互に積層された電流遮断部52bの膜厚方向の抵
抗値は極めて高くなっている。一方、p-Al0.2Ga0.8Asか
ら成る通電部52aは、上記図4から明らかなようにバ
ンドギャップエネルギが十分に低く、且つ不純物がドー
ピングされていることから、十分に高い導電性を有して
いる。したがって、電流制御層52内においては、動作
電流が専ら通電部52aを通る経路だけを流れることと
なり、所謂電流狭窄構造が形成されている。
半導体であるAlAsはバンドギャップエネルギが大きく、
しかも、前述のように何ら不純物がドーピングされてい
ないことから抵抗値が極めて高いため、このAlAsとGaAs
とが交互に積層された電流遮断部52bの膜厚方向の抵
抗値は極めて高くなっている。一方、p-Al0.2Ga0.8Asか
ら成る通電部52aは、上記図4から明らかなようにバ
ンドギャップエネルギが十分に低く、且つ不純物がドー
ピングされていることから、十分に高い導電性を有して
いる。したがって、電流制御層52内においては、動作
電流が専ら通電部52aを通る経路だけを流れることと
なり、所謂電流狭窄構造が形成されている。
【0019】図2に戻って、前記のキャップ層54は、
例えば厚さが1(μm)程度のp-Al0.2Ga0.8As単結晶から成
る化合物半導体である。すなわち、通電部52aと同じ
構成にされている。なお、第2クラッド層50、電流制
御層52、およびキャップ層54の一部を占める図に斜
線で示される領域62は、p型のドーパントであるZn等
の不純物が拡散された拡散領域である。前記の通電部5
2aは、電流制御層52内においてこの拡散領域62と
一致する。また、前記下部電極58は、例えば1(μm)程
度の厚さのn電極であって、例えば基板42の下面全面
にその基板42側から順にAu−Ge合金、NiおよびAuが積
層形成されている。また、上部電極60は、例えば0.5
(μm)程度の厚さのp電極であって、キャップ層54の
表面56のうち中央部の直径50 (μm)程度の範囲を除く
周縁部すなわち拡散領域62の外周側部分に、そのキャ
ップ層54側から順にAu−Zn合金およびAuが積層形成さ
れている。なお、これら下部電極58および上部電極6
0は、何れもオーミック電極である。
例えば厚さが1(μm)程度のp-Al0.2Ga0.8As単結晶から成
る化合物半導体である。すなわち、通電部52aと同じ
構成にされている。なお、第2クラッド層50、電流制
御層52、およびキャップ層54の一部を占める図に斜
線で示される領域62は、p型のドーパントであるZn等
の不純物が拡散された拡散領域である。前記の通電部5
2aは、電流制御層52内においてこの拡散領域62と
一致する。また、前記下部電極58は、例えば1(μm)程
度の厚さのn電極であって、例えば基板42の下面全面
にその基板42側から順にAu−Ge合金、NiおよびAuが積
層形成されている。また、上部電極60は、例えば0.5
(μm)程度の厚さのp電極であって、キャップ層54の
表面56のうち中央部の直径50 (μm)程度の範囲を除く
周縁部すなわち拡散領域62の外周側部分に、そのキャ
ップ層54側から順にAu−Zn合金およびAuが積層形成さ
れている。なお、これら下部電極58および上部電極6
0は、何れもオーミック電極である。
【0020】このような発光ダイオード40は、例えば
図示しないMOCVD装置を用いて以下のようにして製
造される。先ず、MOCVD装置の反応炉内に基板42
を配置して、反射層44乃至キャップ層54を順次結晶
成長させてエピタキシャルウェハ68(図5参照)を作
製する。このとき、反応炉内に導入する原料ガスの切換
えや流量制御、結晶成長時間制御等によって、連続的に
結晶成長させつつ前述のように各層の組成や膜厚等が調
整される。この段階において、電流制御層52は、2(n
m) 程度の厚さのun-AlAs と8(nm) 程度の厚さのun-GaAs
とが交互に20組積層されたun-AlAs /un-GaAs 超格
子すなわち電流遮断部52bと同様な構造の超格子で全
体が構成されている。なお、電流制御層52を除く他の
層は、結晶成長の過程において全てn型或いはp型のド
ーパントである不純物がドーピングされている。次い
で、上記ウェハ68を反応炉から取り出し、キャップ層
54の上面56のうち、上部電極60が取り付けられる
部分を除く中央部の円形領域(前記光取出部64に一致
する範囲)にZnを拡散する。
図示しないMOCVD装置を用いて以下のようにして製
造される。先ず、MOCVD装置の反応炉内に基板42
を配置して、反射層44乃至キャップ層54を順次結晶
成長させてエピタキシャルウェハ68(図5参照)を作
製する。このとき、反応炉内に導入する原料ガスの切換
えや流量制御、結晶成長時間制御等によって、連続的に
結晶成長させつつ前述のように各層の組成や膜厚等が調
整される。この段階において、電流制御層52は、2(n
m) 程度の厚さのun-AlAs と8(nm) 程度の厚さのun-GaAs
とが交互に20組積層されたun-AlAs /un-GaAs 超格
子すなわち電流遮断部52bと同様な構造の超格子で全
体が構成されている。なお、電流制御層52を除く他の
層は、結晶成長の過程において全てn型或いはp型のド
ーパントである不純物がドーピングされている。次い
で、上記ウェハ68を反応炉から取り出し、キャップ層
54の上面56のうち、上部電極60が取り付けられる
部分を除く中央部の円形領域(前記光取出部64に一致
する範囲)にZnを拡散する。
【0021】図5は、このZnの拡散方法の一例を説明す
る図である。先ず、例えばSi3N4 から成る拡散防止膜6
6をプラズマCVD法等によってウェハ68の上面全体
にコーティングした後、通常のフォトリソグラフィ技術
によってフォトレジストによるパターンを作製すると共
に、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive IonEt
ching)等により部分的に除去し、前記上部電極60と
略同じ形状の拡散防止膜66のパターンを作製する。図
5(a) はこの状態を示している。次に、この拡散防止膜
66が設けられたウェハ68を、図5(b) に示されるよ
うにZnAs2 等の拡散源70と共に石英アンプル72内に
真空封入[10-6(Torr)程度]し、更に図5(c) に示され
るように拡散炉74内に配置して、例えば600(℃) で10
時間程度加熱することによって、所謂封管拡散法でウェ
ハ68内にZnを拡散する。これにより、ウェハ68内に
直径50 (μm)程度、深さ1.5(μm)程度の選択拡散領域6
2が形成される。その後、拡散炉74から石英アンプル
72を取り出して、図5(d) に示されるように一部を水
冷し、残留ZnAs2 蒸気を水冷部に凝縮させた後、石英ア
ンプル72内からウェハ68を取り出し、更に拡散防止
膜66を除去することにより図5(e) に示されるウェハ
68が得られる。
る図である。先ず、例えばSi3N4 から成る拡散防止膜6
6をプラズマCVD法等によってウェハ68の上面全体
にコーティングした後、通常のフォトリソグラフィ技術
によってフォトレジストによるパターンを作製すると共
に、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive IonEt
ching)等により部分的に除去し、前記上部電極60と
略同じ形状の拡散防止膜66のパターンを作製する。図
5(a) はこの状態を示している。次に、この拡散防止膜
66が設けられたウェハ68を、図5(b) に示されるよ
うにZnAs2 等の拡散源70と共に石英アンプル72内に
真空封入[10-6(Torr)程度]し、更に図5(c) に示され
るように拡散炉74内に配置して、例えば600(℃) で10
時間程度加熱することによって、所謂封管拡散法でウェ
ハ68内にZnを拡散する。これにより、ウェハ68内に
直径50 (μm)程度、深さ1.5(μm)程度の選択拡散領域6
2が形成される。その後、拡散炉74から石英アンプル
72を取り出して、図5(d) に示されるように一部を水
冷し、残留ZnAs2 蒸気を水冷部に凝縮させた後、石英ア
ンプル72内からウェハ68を取り出し、更に拡散防止
膜66を除去することにより図5(e) に示されるウェハ
68が得られる。
【0022】このようにしてZnが拡散されると、AlAs/
GaAs超格子から成る電流制御層52のうちZnが拡散され
た部分52aは二種類の半導体AlAsおよびGaAsが略完全
に混晶化して全体が一様な組成の化合物半導体から構成
されて電気抵抗が低くなるが、非拡散部52bはその超
格子構造に維持される。そのため、前記図3に示される
ように、電流制御層52に互いに構成の異なる通電部5
2aと電流遮断部52bとが備えられることとなる。上
記の超格子は2(nm) 程度のAlAs層および8(nm)程度のGaA
s層で周期的な積層構造が構成されて、その一周期の厚
さが10(nm)程度と極めて薄いことから、通電部52aに
おいてはZnの拡散に伴うそれらの構成元素の相互拡散が
一周期の全厚みに渡るため、略完全に混晶化させられる
のである。なお、通電部52aの組成は、超格子の一組
すなわち一周期を構成する元素の原子数の比に応じて決
定されるが、本実施例においては、結晶成長時において
AlAs層が2(nm) 程度、GaAs層が8(nm) 程度の厚さに形成
されて、AlAsが相対的に極めて薄く、膜厚比(AlAs膜厚
/GaAs膜厚)=0.25程度とされていることから、混晶化
後の組成はGaAsに比較的近いAl0.2Ga0.8Asとなる。換言
すれば、超格子を構成するAlAs層およびGaAs層の各々の
厚さは、Al0.2Ga0.8Asの組成比にそれら二種類の半導体
の構成元素(Al、As、Ga)の一周期(超格子の一組)に
含まれる原子数の比が一致し、且つ合計10(nm)となるよ
うに設定されているのである。なお、図3においては、
通電部52aと電流遮断部52bとの境界が明確に描か
れているが、厳密には拡散領域62と非拡散領域との境
界近傍では混晶化が不完全な部分が存在すると考えられ
る。
GaAs超格子から成る電流制御層52のうちZnが拡散され
た部分52aは二種類の半導体AlAsおよびGaAsが略完全
に混晶化して全体が一様な組成の化合物半導体から構成
されて電気抵抗が低くなるが、非拡散部52bはその超
格子構造に維持される。そのため、前記図3に示される
ように、電流制御層52に互いに構成の異なる通電部5
2aと電流遮断部52bとが備えられることとなる。上
記の超格子は2(nm) 程度のAlAs層および8(nm)程度のGaA
s層で周期的な積層構造が構成されて、その一周期の厚
さが10(nm)程度と極めて薄いことから、通電部52aに
おいてはZnの拡散に伴うそれらの構成元素の相互拡散が
一周期の全厚みに渡るため、略完全に混晶化させられる
のである。なお、通電部52aの組成は、超格子の一組
すなわち一周期を構成する元素の原子数の比に応じて決
定されるが、本実施例においては、結晶成長時において
AlAs層が2(nm) 程度、GaAs層が8(nm) 程度の厚さに形成
されて、AlAsが相対的に極めて薄く、膜厚比(AlAs膜厚
/GaAs膜厚)=0.25程度とされていることから、混晶化
後の組成はGaAsに比較的近いAl0.2Ga0.8Asとなる。換言
すれば、超格子を構成するAlAs層およびGaAs層の各々の
厚さは、Al0.2Ga0.8Asの組成比にそれら二種類の半導体
の構成元素(Al、As、Ga)の一周期(超格子の一組)に
含まれる原子数の比が一致し、且つ合計10(nm)となるよ
うに設定されているのである。なお、図3においては、
通電部52aと電流遮断部52bとの境界が明確に描か
れているが、厳密には拡散領域62と非拡散領域との境
界近傍では混晶化が不完全な部分が存在すると考えられ
る。
【0023】そして、ウェハ68を上記のように処理し
た後、前記下部電極58および上部電極60をそれぞれ
基板42およびキャップ層54に蒸着して取り付けてア
ニール(熱処理)し、更に、ダイシングによって個々の
素子に対応するブロック毎に切断することにより、前記
の発光ダイオード40が得られる。なお、発光ダイオー
ド40を実際に使用するに際しては、TO18フラット
ステム等にマウント(ダイボンディング)し、上部電極
60をAuワイヤでボンディングし、更に容器に密封す
る。
た後、前記下部電極58および上部電極60をそれぞれ
基板42およびキャップ層54に蒸着して取り付けてア
ニール(熱処理)し、更に、ダイシングによって個々の
素子に対応するブロック毎に切断することにより、前記
の発光ダイオード40が得られる。なお、発光ダイオー
ド40を実際に使用するに際しては、TO18フラット
ステム等にマウント(ダイボンディング)し、上部電極
60をAuワイヤでボンディングし、更に容器に密封す
る。
【0024】以上のように構成された発光ダイオード4
0は、下部電極58および上部電極60間に順方向すな
わち下側から上側に向かって所定の動作電流が通電され
ることにより、活性層48内で光が発生させられ、その
光がキャップ層54の表面56から外部に放射される。
このとき、光は表面56のうち上部電極60が設けられ
ている部分からは光が放射され得ないことから、放射範
囲はその表面56のうち上部電極60の内周側の光取出
部64のみとなる。この場合において、拡散領域62は
上部電極60の内周側に位置させられていることから、
その拡散領域62と一致する通電部52aはこの光取出
部64の直下の部分に位置させられる。そのため、活性
層48内では動作電流が流されるその通電部52aの直
下の範囲のみで発光させられ、上部電極60の直下の部
分では発光させられないことから、その発生した光の殆
どが光取出部64から取り出されることとなって、高い
光取出効率が得られる。例えば動作電流を50(mA)、順電
圧をVf =2.0(V)として発光させた実験結果によれば、
Po =2(mW) 程度の発光出力が得られ、発光径50 (μm)
程度の均一な発光近視野像を観察できた。なお、劈開断
面を観察したところ、発光ダイオード40の構成を示す
図2に一点鎖線で範囲を示すように、通電部52aの直
下の範囲に発光近視野像が見られ、電流が良好に狭窄さ
れていることが確かめられた。また、前記図4から明ら
かなように、Al0.2Ga0.8Asから成る通電部52aおよび
キャップ層54はGaAsから成る活性層48よりもバンド
ギャップエネルギが十分に大きいことから、活性層48
で発生して表面56に向かわせられる光は、通電部52
aおよびキャップ層54で殆ど吸収されない。
0は、下部電極58および上部電極60間に順方向すな
わち下側から上側に向かって所定の動作電流が通電され
ることにより、活性層48内で光が発生させられ、その
光がキャップ層54の表面56から外部に放射される。
このとき、光は表面56のうち上部電極60が設けられ
ている部分からは光が放射され得ないことから、放射範
囲はその表面56のうち上部電極60の内周側の光取出
部64のみとなる。この場合において、拡散領域62は
上部電極60の内周側に位置させられていることから、
その拡散領域62と一致する通電部52aはこの光取出
部64の直下の部分に位置させられる。そのため、活性
層48内では動作電流が流されるその通電部52aの直
下の範囲のみで発光させられ、上部電極60の直下の部
分では発光させられないことから、その発生した光の殆
どが光取出部64から取り出されることとなって、高い
光取出効率が得られる。例えば動作電流を50(mA)、順電
圧をVf =2.0(V)として発光させた実験結果によれば、
Po =2(mW) 程度の発光出力が得られ、発光径50 (μm)
程度の均一な発光近視野像を観察できた。なお、劈開断
面を観察したところ、発光ダイオード40の構成を示す
図2に一点鎖線で範囲を示すように、通電部52aの直
下の範囲に発光近視野像が見られ、電流が良好に狭窄さ
れていることが確かめられた。また、前記図4から明ら
かなように、Al0.2Ga0.8Asから成る通電部52aおよび
キャップ層54はGaAsから成る活性層48よりもバンド
ギャップエネルギが十分に大きいことから、活性層48
で発生して表面56に向かわせられる光は、通電部52
aおよびキャップ層54で殆ど吸収されない。
【0025】要するに、本実施例によれば、発光ダイオ
ード40の電流制御層52は、上部電極60の直下の位
置に設けられ、互いに組成が異なる二種類の半導体AlAs
およびGaAsを、活性層48よりもバンドギャップエネル
ギが大きく且つ十分に高い導電性を有するp-Al0.2Ga0.8
Asの組成比(2:8:10)に二種類の半導体の構成元
素(Al,Ga,As)の一周期に含まれる原子数の比が一致
し且つ一周期の合計膜厚が10(nm)程度となるように各々
定められた2(nm) 程度および8(nm) 程度の膜厚で周期的
に積層した構造の超格子から成る電流遮断部52bと、
光取出部64の直下の位置に設けられ、上記構造の超格
子にZnが拡散されて二種類の半導体AlAs、GaAsが混晶化
させられることによって形成された上記p-Al0.2Ga0.8As
から成る通電部52aとから構成される。そのため、電
流遮断部52bは超格子から構成されることから高抵抗
となって上部電極60の直下の位置において好適に動作
電流を遮断する一方、通電部52aは活性層48よりも
バンドギャップエネルギが大きく且つ所定の導電性を有
するp-Al0.2Ga0.8Asから構成されることから、活性層4
8で発生した光を光取出部64に向かって好適に透過さ
せると共に光取出部64の直下の位置において好適に動
作電流を流させる。この場合において、上記の超格子は
一周期の合計膜厚が10(nm)程度と薄くされているため、
Znが拡散されると各周期を構成する二種類の半導体AlA
s、GaAs相互の間でそれらの構成元素(Al,Ga,As)が
容易に相互拡散させられて超格子の全厚みに亘って略完
全に混晶化させられるが、その一周期に含まれる元素の
原子数の比が上記p-Al0.2Ga0.8Asの組成比と一致するよ
うに二種類の半導体の各々の膜厚がそれぞれ2(nm) 、8
(nm) に定められているため、混晶化によって上記p-Al
0.2Ga0.8Asが生成される。したがって、通電部52aが
十分な導電性を有し且つ活性層48で発生した光を好適
に透過させることから、超格子を利用した電流制御層5
2を備えた発光ダイオード40において、光取出効率が
一層高められる。
ード40の電流制御層52は、上部電極60の直下の位
置に設けられ、互いに組成が異なる二種類の半導体AlAs
およびGaAsを、活性層48よりもバンドギャップエネル
ギが大きく且つ十分に高い導電性を有するp-Al0.2Ga0.8
Asの組成比(2:8:10)に二種類の半導体の構成元
素(Al,Ga,As)の一周期に含まれる原子数の比が一致
し且つ一周期の合計膜厚が10(nm)程度となるように各々
定められた2(nm) 程度および8(nm) 程度の膜厚で周期的
に積層した構造の超格子から成る電流遮断部52bと、
光取出部64の直下の位置に設けられ、上記構造の超格
子にZnが拡散されて二種類の半導体AlAs、GaAsが混晶化
させられることによって形成された上記p-Al0.2Ga0.8As
から成る通電部52aとから構成される。そのため、電
流遮断部52bは超格子から構成されることから高抵抗
となって上部電極60の直下の位置において好適に動作
電流を遮断する一方、通電部52aは活性層48よりも
バンドギャップエネルギが大きく且つ所定の導電性を有
するp-Al0.2Ga0.8Asから構成されることから、活性層4
8で発生した光を光取出部64に向かって好適に透過さ
せると共に光取出部64の直下の位置において好適に動
作電流を流させる。この場合において、上記の超格子は
一周期の合計膜厚が10(nm)程度と薄くされているため、
Znが拡散されると各周期を構成する二種類の半導体AlA
s、GaAs相互の間でそれらの構成元素(Al,Ga,As)が
容易に相互拡散させられて超格子の全厚みに亘って略完
全に混晶化させられるが、その一周期に含まれる元素の
原子数の比が上記p-Al0.2Ga0.8Asの組成比と一致するよ
うに二種類の半導体の各々の膜厚がそれぞれ2(nm) 、8
(nm) に定められているため、混晶化によって上記p-Al
0.2Ga0.8Asが生成される。したがって、通電部52aが
十分な導電性を有し且つ活性層48で発生した光を好適
に透過させることから、超格子を利用した電流制御層5
2を備えた発光ダイオード40において、光取出効率が
一層高められる。
【0026】また、本実施例においては、前記電流遮断
部52bを構成する超格子は、GaAsおよびそれよりもバ
ンドギャップエネルギが大きいAlAsから成るものであ
り、それらAlAs、GaAsの膜厚比(=AlAsの膜厚/GaAsの
膜厚)は、0.25程度である。このようにすれば、膜厚比
が十分に小さくされていることから、通電部52aを構
成する化合物半導体の組成は超格子を構成する二種類の
半導体のうちGaAsの組成に近似し、AlAsよりも十分にバ
ンドギャップエネルギが小さくなる。そのため、通電部
52aのバンドギャップエネルギを小さくし延いては導
電性を十分に高くしながら、超格子を構成する一方の半
導体としてバンドギャップエネルギが十分に大きいAlAs
を用いて電流遮断部52bの抵抗値を十分に高くして、
動作電流を光取出部64の直下に一層集中させて光取出
効率を一層高くできる。
部52bを構成する超格子は、GaAsおよびそれよりもバ
ンドギャップエネルギが大きいAlAsから成るものであ
り、それらAlAs、GaAsの膜厚比(=AlAsの膜厚/GaAsの
膜厚)は、0.25程度である。このようにすれば、膜厚比
が十分に小さくされていることから、通電部52aを構
成する化合物半導体の組成は超格子を構成する二種類の
半導体のうちGaAsの組成に近似し、AlAsよりも十分にバ
ンドギャップエネルギが小さくなる。そのため、通電部
52aのバンドギャップエネルギを小さくし延いては導
電性を十分に高くしながら、超格子を構成する一方の半
導体としてバンドギャップエネルギが十分に大きいAlAs
を用いて電流遮断部52bの抵抗値を十分に高くして、
動作電流を光取出部64の直下に一層集中させて光取出
効率を一層高くできる。
【0027】また、本実施例においては、超格子から成
る電流遮断部52bを構成する二種類の半導体は、何れ
も何ら不純物が拡散されていないものである。このよう
にすれば、電流遮断部52bは不純物が拡散されていな
い半導体un-AlAs 、un-GaAsを積層した超格子から構成
されるため一層高抵抗となる一方、通電部52aは、不
純物が拡散されて超格子が混晶化させられることにより
形成されたp-Al0.2Ga0 .8Asから構成されるため十分に低
抵抗となる。
る電流遮断部52bを構成する二種類の半導体は、何れ
も何ら不純物が拡散されていないものである。このよう
にすれば、電流遮断部52bは不純物が拡散されていな
い半導体un-AlAs 、un-GaAsを積層した超格子から構成
されるため一層高抵抗となる一方、通電部52aは、不
純物が拡散されて超格子が混晶化させられることにより
形成されたp-Al0.2Ga0 .8Asから構成されるため十分に低
抵抗となる。
【0028】因みに、発光ダイオードに電流狭窄構造を
形成する方法としては、従来から、例えば図6に要部を
示されるように、活性層を含むダブルヘテロ構造の上側
に活性層とは極性が異なる電流ブロック層76およびキ
ャップ層78を設け、キャップ層78に凹所80を形成
して表面から一様な深さで不純物を拡散することによ
り、それら電流ブロック層76およびキャップ層78の
極性を部分的に反転させることが行われている。上記凹
所80は、制御が容易な全面拡散で電流ブロック層76
の一部に不純物をドーピングして、上部電極82と活性
層の中央部との間に斜線で示される電流経路を形成する
ために設けられるのである。しかしながら、このような
方法では、エッチング処理等によって凹所80を形成す
るために工程が煩雑になると共に、半導体結晶の異方性
に起因して凹所80の形状を素子の特性上好ましい順メ
サ形状に形成することが困難であるため、部分的に逆メ
サ形状が形成されて凹所80底面周縁部に電流集中が生
じ、発光ダイオードが劣化し易いという問題がある。な
お、結晶成長の過程においてキャップ層78の極性を活
性層等と同様にして、電流ブロック層76だけを異なる
極性とすることにより、中央部の光取出部に対応する部
分だけに不純物拡散して電流ブロック層76のみ一部の
極性を反転させる構造とすることもできる。しかしなが
ら、このような構造を形成する場合には、確実に電流を
遮断するために電流ブロック層76の厚みが1(μm)以上
必要となって結晶成長時間が増大するという問題が生じ
るため、実用的な方法とはいえないのである。
形成する方法としては、従来から、例えば図6に要部を
示されるように、活性層を含むダブルヘテロ構造の上側
に活性層とは極性が異なる電流ブロック層76およびキ
ャップ層78を設け、キャップ層78に凹所80を形成
して表面から一様な深さで不純物を拡散することによ
り、それら電流ブロック層76およびキャップ層78の
極性を部分的に反転させることが行われている。上記凹
所80は、制御が容易な全面拡散で電流ブロック層76
の一部に不純物をドーピングして、上部電極82と活性
層の中央部との間に斜線で示される電流経路を形成する
ために設けられるのである。しかしながら、このような
方法では、エッチング処理等によって凹所80を形成す
るために工程が煩雑になると共に、半導体結晶の異方性
に起因して凹所80の形状を素子の特性上好ましい順メ
サ形状に形成することが困難であるため、部分的に逆メ
サ形状が形成されて凹所80底面周縁部に電流集中が生
じ、発光ダイオードが劣化し易いという問題がある。な
お、結晶成長の過程においてキャップ層78の極性を活
性層等と同様にして、電流ブロック層76だけを異なる
極性とすることにより、中央部の光取出部に対応する部
分だけに不純物拡散して電流ブロック層76のみ一部の
極性を反転させる構造とすることもできる。しかしなが
ら、このような構造を形成する場合には、確実に電流を
遮断するために電流ブロック層76の厚みが1(μm)以上
必要となって結晶成長時間が増大するという問題が生じ
るため、実用的な方法とはいえないのである。
【0029】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施さ
れる。
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施さ
れる。
【0030】例えば、実施例においては、本発明がAlGa
As系の発光ダイオード40に適用された場合について説
明したが、InGaAsP 系、InGaAlP 系、GaAsP 系、GaN 系
等のIII−V族化合物半導体や、ZnS 系、ZnSe系等のII
−VI族化合物半導体等で構成される発光ダイオードにも
本発明は同様に適用される。
As系の発光ダイオード40に適用された場合について説
明したが、InGaAsP 系、InGaAlP 系、GaAsP 系、GaN 系
等のIII−V族化合物半導体や、ZnS 系、ZnSe系等のII
−VI族化合物半導体等で構成される発光ダイオードにも
本発明は同様に適用される。
【0031】また、実施例においては、基板42上に半
導体多層膜反射層から成る反射層44が設けられていた
が、反射層44は必ずしも設けられなくともよい。その
他、発光ダイオード40の各層の組成や膜厚等の構成は
適宜変更される。
導体多層膜反射層から成る反射層44が設けられていた
が、反射層44は必ずしも設けられなくともよい。その
他、発光ダイオード40の各層の組成や膜厚等の構成は
適宜変更される。
【0032】また、実施例においては、表面56の中央
部に設けられた光取出部64のみか光を取り出す点光源
用の発光ダイオード40に本発明が適用されていたが、
例えば表面56の中央部等に上部電極60を備えてその
表面56の略全面から発光させる形式の図1に示される
ような全面発光型の発光ダイオードにも本発明は同様に
適用される。
部に設けられた光取出部64のみか光を取り出す点光源
用の発光ダイオード40に本発明が適用されていたが、
例えば表面56の中央部等に上部電極60を備えてその
表面56の略全面から発光させる形式の図1に示される
ような全面発光型の発光ダイオードにも本発明は同様に
適用される。
【0033】また、実施例においては、超格子(電流遮
断部52bすなわち結晶成長直後の電流制御層52)
は、不純物をドーピングされていないun-GaAs およびun
-AlAsから構成されていたが、Zn等の不純物がドーピン
グされた半導体から構成されていてもよい。その場合に
も、AlAsは図4に示されるようにバンドギャップエネル
ギが大きいことから電流遮断部52bとして十分な機能
は保たれる。
断部52bすなわち結晶成長直後の電流制御層52)
は、不純物をドーピングされていないun-GaAs およびun
-AlAsから構成されていたが、Zn等の不純物がドーピン
グされた半導体から構成されていてもよい。その場合に
も、AlAsは図4に示されるようにバンドギャップエネル
ギが大きいことから電流遮断部52bとして十分な機能
は保たれる。
【0034】また、実施例においては、封管拡散法によ
って電流制御層52の一部にZnを拡散して超格子が混晶
化させられていたが、例えばイオン注入等の他の方法に
よってZnを拡散しても差し支えない。
って電流制御層52の一部にZnを拡散して超格子が混晶
化させられていたが、例えばイオン注入等の他の方法に
よってZnを拡散しても差し支えない。
【0035】また、実施例においては、超格子は二種類
の半導体から構成されていたが、三種類以上の半導体か
ら構成される場合にも、一周期の合計厚みが10(nm)程度
以下であれば差し支えない。このような場合には、その
三種以上の半導体相互の間で拡散が生じ得、且つその一
周期の構成元素の原子数の比が通電部52bを構成しよ
うとする化合物半導体の組成比に一致させられていれば
よい。なお、構成する半導体は、実施例で示したような
二元系に限られず、三種類以上の元素から構成されたも
のであってもよく、超格子を構成する複数種類の半導体
の少なくとも一層が十分に高抵抗となるように適宜定め
られる。例えば、AlGaAs系発光ダイオードにおいても、
超格子をAlの混晶比が大きいAlGaAsとAlの混晶比が小さ
いAlGaAsとを交互に積層して構成してもよい。
の半導体から構成されていたが、三種類以上の半導体か
ら構成される場合にも、一周期の合計厚みが10(nm)程度
以下であれば差し支えない。このような場合には、その
三種以上の半導体相互の間で拡散が生じ得、且つその一
周期の構成元素の原子数の比が通電部52bを構成しよ
うとする化合物半導体の組成比に一致させられていれば
よい。なお、構成する半導体は、実施例で示したような
二元系に限られず、三種類以上の元素から構成されたも
のであってもよく、超格子を構成する複数種類の半導体
の少なくとも一層が十分に高抵抗となるように適宜定め
られる。例えば、AlGaAs系発光ダイオードにおいても、
超格子をAlの混晶比が大きいAlGaAsとAlの混晶比が小さ
いAlGaAsとを交互に積層して構成してもよい。
【0036】また、実施例においては、超格子を構成す
る二種類の半導体の膜厚比がAlAs/GaAs=0.25とされて
いたが、この膜厚比は通電部52aを構成する半導体の
組成に応じて適宜変更される。例えば、AlAs/GaAs=1
、すなわちそれぞれ5 (nm)程度の厚さで設けられても
よい。
る二種類の半導体の膜厚比がAlAs/GaAs=0.25とされて
いたが、この膜厚比は通電部52aを構成する半導体の
組成に応じて適宜変更される。例えば、AlAs/GaAs=1
、すなわちそれぞれ5 (nm)程度の厚さで設けられても
よい。
【0037】また、実施例においては、超格子を構成す
る二種類の半導体の膜厚の比は全体で一定とされていた
が、膜厚比を適宜変更して、混晶化後の通電部52aの
組成を傾斜構造とすることもできる。
る二種類の半導体の膜厚の比は全体で一定とされていた
が、膜厚比を適宜変更して、混晶化後の通電部52aの
組成を傾斜構造とすることもできる。
【0038】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図1】従来の発光ダイオードの構成を説明する図であ
る。
る。
【図2】本発明の一実施例の発光ダイオードの構成を示
す図である。
す図である。
【図3】図2の発光ダイオードの構成の要部を拡大して
示す図である。
示す図である。
【図4】半導体の組成とバンドギャップエネルギの関係
を説明する図である。
を説明する図である。
【図5】(a) 〜(e) は図1の発光ダイオードの製造工程
における不純物拡散過程を説明する図である。
における不純物拡散過程を説明する図である。
【図6】従来の発光ダイオードの他の例の要部を説明す
る図である。
る図である。
40:発光ダイオード 42:基板 48:活性層(発光層) 52:電流制御層 52a:通電部 52b:電流遮断部 64:光取出部
Claims (1)
- 【請求項1】 基板上に発光層を含む複数の半導体層が
積層され、該基板の裏面および該基板とは反対側の半導
体層表面に取り付けられた下部電極および上部電極間に
動作電流が通電されることにより該発光層で発生した光
を該半導体層表面のうち該上部電極で覆われていない光
取出部から取り出す形式の面発光型発光ダイオードにお
いて、前記光取出部の直下に位置する前記発光層の一部
に前記動作電流を選択的に通電するための電流制御層を
該発光層と前記半導体層表面との間に備えた面発光型発
光ダイオードであって、 前記電流制御層が、 前記上部電極の直下の位置に設けられ、互いに組成が異
なる複数種類の半導体を、前記発光層よりもバンドギャ
ップエネルギが大きく且つ所定の導電性を有する所定の
化合物半導体の組成比に該複数種類の半導体の各々の構
成元素の一周期に含まれる原子数の比が一致し、且つ一
周期の合計膜厚が10(nm)以下となるように各々定められ
た膜厚で周期的に積層した構造の超格子から成る電流遮
断部と、 前記光取出部の直下の位置に設けられ、前記超格子に不
純物が拡散されて前記複数種類の半導体が混晶化させら
れることによって前記所定の化合物半導体が形成された
通電部とと、を含むことを特徴とする面発光型発光ダイ
オード。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16114997A JPH118411A (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 面発光型発光ダイオード |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16114997A JPH118411A (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 面発光型発光ダイオード |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH118411A true JPH118411A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=15729533
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16114997A Pending JPH118411A (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 面発光型発光ダイオード |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH118411A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9598898B2 (en) | 2004-11-04 | 2017-03-21 | Hunter Douglas, Inc. | Single-track stacking panel covering for an archtectural opening |
| JP2025118497A (ja) * | 2024-01-31 | 2025-08-13 | 台亞半導體股▲フン▼有限公司 | フリップチップ型発光ダイオード及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-06-18 JP JP16114997A patent/JPH118411A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9598898B2 (en) | 2004-11-04 | 2017-03-21 | Hunter Douglas, Inc. | Single-track stacking panel covering for an archtectural opening |
| US10544620B2 (en) | 2004-11-04 | 2020-01-28 | Hunter Douglas Inc. | Single-Track stacking panel covering for an architectural opening |
| JP2025118497A (ja) * | 2024-01-31 | 2025-08-13 | 台亞半導體股▲フン▼有限公司 | フリップチップ型発光ダイオード及びその製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040430 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060929 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061024 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070626 |