JPH1186854A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JPH1186854A
JPH1186854A JP9246472A JP24647297A JPH1186854A JP H1186854 A JPH1186854 A JP H1186854A JP 9246472 A JP9246472 A JP 9246472A JP 24647297 A JP24647297 A JP 24647297A JP H1186854 A JPH1186854 A JP H1186854A
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negative electrode
lithium
secondary battery
discharge
charge
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JP9246472A
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Junya Kaneda
潤也 金田
Seiji Takeuchi
瀞士 武内
Hidetoshi Honbou
英利 本棒
Tadashi Muranaka
村中  廉
Masatoshi Inagaki
正寿 稲垣
Hideyo Kodama
英世 児玉
Yasuhisa Aono
泰久 青野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高容量,低不可逆容量で、充放電サイクル寿命
の長いリチウム二次電池を提供する。 【解決手段】充放電時にリチウムイオンを吸蔵,放出す
る負極活物質を主体とする負極と、正極と、リチウムイ
オン導電性の非水系電解液あるいはポリマー電解質から
成り、前記負極活物質がリチウムを吸蔵することができ
る相とリチウムを吸蔵しない相を共に含む粒子で構成さ
れているリチウム二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水系電解液二次
電池に係わり、特に、高電圧,高エネルギー密度,高充
放電容量,長サイクル寿命の充放電特性を有し、かつ安
全性の高いリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の分野では、機器を携帯使用す
る要望の高まりと共に、機器の小型軽量化が進んでい
る。このため、高エネルギー密度を有す電池、特に二次
電池の開発が要求されている。この要求を満たす二次電
池の候補としてリチウム二次電池がある。リチウム二次
電池は、ニッケルカドニウム電池,鉛蓄電池,ニッケル
水素電池に比べ、高電圧,高エネルギー密度を有し、し
かも軽量である。
【0003】しかし、負極活物質としてリチウム金属を
用いたリチウム二次電池では、充電時に負極表面にリチ
ウムがデンドライト析出し、正極との内部短絡や電解液
に対し負活性化するために、電池の寿命や安全性の点で
問題である。また、リチウム金属を使用することの危険
性を回避するために、Li−PbやLi−Al等のリチ
ウム合金を負極活物質に用いたリチウム二次電池が開発
されている。しかし、このリチウム二次電池において
も、デンドライト析出や微粉化の問題があり、十分な電
池寿命を得られていない。
【0004】現在では、負極活物質に黒鉛を用いたリチ
ウム二次電池が開発され、実用化に至っている。これ
は、リチウムイオンを黒鉛のC面間に挿入,離脱させる
反応により、リチウムイオンを吸蔵,放出しており、化
学的に活性な金属リチウムに比べれば安定であり、ま
た、リチウムのデンドライト析出もない。このため、サ
イクル寿命も長くなり、安全性も向上した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】黒鉛を負極活物質に用
いた場合は、約300mAh/gの放電容量である。黒
鉛の重量密度が2.2g/cm3であるために体積容量密度
はリチウム金属に比べ小さく、また黒鉛負極活物質を負
極集電体に塗布した負極シートではさらに体積容量密度
が小さくなる。この問題を解決するために、負極活物質
に重量密度の大きな金属系無機材料を用いることが有効
である。
【0006】特開平8−124568 号公報は、Al,Zn,
Sn,Pbから選択される少なくとも1種類の金属とN
i,Co,Cu,Ti,Feから選択される少なくとも
1種類の金属とを合金化した金属粉末を負極に用いた二
次電池である。酸あるいはアルカリ溶液によりAl,Z
n,Sn,Pbを選択的にエッチングすることで、上記
合金の比表面積を大きくすることができるので、電解液
との接触面積が増加し、負極へのリチウムイオンの拡散
を容易にすることができるとされている。また、同時に
リチウムのデンドライト成長を抑制できるとされてい
る。しかし、Liを吸蔵できるAl,Zn,Sn,Pb
をLiを吸蔵できないNi,Co,Cu,Ti,Feと
合金化した場合には、材料内部にLiを吸蔵できなくな
るため、実質的に負極材料としての役割を果たさない。
【0007】特開平8−255610 号公報では、リチウムと
合金を形成する金属とリチウムと合金を形成しにくい金
属のクラッド材を負極として用いることにより、リチウ
ムと合金を形成する金属のみから構成された負極と比
べ、充放電の繰り返しに伴う膨張収縮による負極の破壊
を抑制できる。これにより、充放電効率の低下が抑えら
れ、高エネルギー密度で長寿命のリチウム二次電池が実
現できるとされている。しかし、上記のようなクラッド
材の場合、Liと合金を形成する金属層が充放電に伴い
膨張収縮を繰り返し、一方のLiと合金を形成しない金
属層との間に応力を発生することから、破壊は避けるこ
とができず、実際に負極材料として用いることは不可能
である。
【0008】そこで、本発明は、充放電の繰り返しによ
る負極活物質の崩壊を抑制し、高容量,長寿命で、充放
電速度の違いによる容量および寿命の劣化が少ないリチ
ウム二次電池用負極活物質を提供すると共に、この負極
活物質を用いることにより、充放電容量が大きく、エネ
ルギー密度が高く、サイクル寿命の長いリチウム二次電
池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らは、金属系負極
材料の劣化原因が、充放電の際に発生する構造変化、す
なわち負極材料の崩壊にあることに着目し、金属系負極
材料の崩壊を抑制する方法を見出し、優れた特性を有す
リチウム二次電池用負極材料およびリチウム二次電池を
発明するに至った。
【0010】充放電によりLiを吸蔵,放出することの
出来るSi粒子を負極活物質とした場合には、不可逆容
量が約75%と非常に大きく、また充放電サイクル特性
も著しく悪いが、粉末焼結法でSiとCuの粒子を複合
化させた粉末を作製し、同様な充放電試験を実施した結
果、不可逆容量が約20%となり、充放電サイクル特性
も改善された。このことから、充放電時にリチウムイオ
ンを吸蔵,放出するリチウム二次電池用負極材料におい
て、前記負極材料の充放電を担う負極活物質が材料組織
上2相以上を含む粒子で構成されていることにより、そ
の充放電特性が著しく改善されることを見出した。Si
単独で粒子を形成している場合には、充放電によりSi
粒子が崩壊して充放電に寄与しなくなるために、充放電
特性が劣化すると考えられる。
【0011】一方、SiとCuを複合化して2相からな
る粒子では、実質的に充放電に寄与しないCuがSiと
結合していることにより、充放電によるSi相の崩壊を
抑制し、充放電特性が改善されたと考えられる。したが
って、Cuのような充放電に寄与しない相と、Siのよ
うに充放電を担う相とから成る粒子を負極材料に用いる
ことで、充放電特性に優れるリチウム二次電池を提供す
ることができる。Siと同様に充放電によりLiを吸
蔵,放出することができる元素は、3B,4B,5Bに
属し、Al,Ga,In,Si,Ge,Sn,Pb,S
b,Biである。特に、Al,Si,Sn,Pbを用い
ることによりリチウム二次電池の充放電特性が飛躍的に
向上する。また、これらのLiを吸蔵することができる
元素は、不可避的不純物元素が含有されている場合でも
その吸蔵特性が保持される範囲内であれば、充放電特性
を劣化させる原因とはならない。したがって、異なる元
素が添加されている場合でも充放電において問題はな
い。
【0012】Liの吸蔵,放出は、上記金属元素単体だ
けでなく、ある種の金属間化合物でも可能である。その
金属間化合物とは、主にAl,Ga,In,Si,G
e,Sn,Pb,Sb,Biのうちの少なくとも1種類
を構成元素の一つとする金属間化合物である。これらの
金属間化合物は、充放電容量は大きいものの、サイクル
寿命が短く、そのものだけでは実用化できない。そこ
で、Liを吸蔵できない金属と複合化させることを試み
た。金属間化合物としてNiSi2 を用いた。この粒子
は、400mAh/gを超える初期放電容量をもつが、
充放電寿命が短い。そこで、粉末焼結法によりCuと複
合化し、NiSi2 とCuの2相をもつ粒子を作製し
た。
【0013】この粒子を用いて充放電試験を実施する
と、容量が350mAh/g以下に低下したが充放電寿
命が長くなった。つまり、Cuとの複合化により充放電
特性が改善された。黒鉛系負極材料の放電容量は約30
0mAh/gであるが、NiSi2は重量密度が黒鉛の2倍
以上であるので、負極シートを形成したときの実質的な
体積容量密度は、黒鉛系負極材料に比べ1.5 倍以上で
ある。したがって、Al,Ga,In,Si,Ge,S
n,Pb,Sb,Biのうちの少なくとも1種類を構成
元素の一つとする金属間化合物もLiを吸蔵しない金属
と複合化することにより、その充放電特性が向上する。
【0014】Liを吸蔵しない金属は、主に4A,5
A,6A族に属する金属元素およびMn,Fe,Co,
Ni,Cuである。これらの金属は、充放電電流を印加
しても内部にLiを吸蔵することはない。したがって、
充放電の際もLiの吸蔵,放出に伴う膨張収縮がなく、
その構造が崩壊することはない。これらの金属を上記の
Liを吸蔵することができる金属と複合化すると、その
構造を安定させ、充放電特性の劣化を抑えることができ
る。
【0015】特に、Liを吸蔵することができる相とL
iを吸蔵しない相が共存する粒子を負極材に用いると、
クラッド材と異なり、充放電の際のLiを吸蔵すること
ができる相の膨張収縮を緩和し、しかも構造を安定に保
つことができる。また、4A,5A,6A族に属する金
属元素およびMn,Fe,Co,Ni,Cuで構成され
るLiを吸蔵しない相は、これらの金属単体でもまた合
金でもよい。前記のようにCuとSiを複合化するとそ
の充放電特性を改善,向上させることができた。
【0016】これと同様にCu−Ni合金とSiを複合
化してもCuとSiの複合体と同様に充放電特性を改善
することができる。したがって、Liを吸蔵しない相
は、4A,5A,6A族元素およびMn,Fe,Co,
Ni,Cuの少なくとも1種類の元素で構成される相で
なければならない。特に、電解液中での安定性を考慮す
ると、Cr,Fe,Co,Ni,Cuおよびこれらの元
素を主要構成元素とする合金が好ましい。
【0017】Liを吸蔵することができる相とLiを吸
蔵しない相とが共存する粒子は、その粒径は100μm
以下であることが好ましい。特に、Li電池用負極を作
製するときの塗布性や、充放電特性から40μm以下が
特に好ましい。
【0018】Liを吸蔵することができる相とLiを吸
蔵しない相は、応力緩和の点で互いにできるだけ微細に
混合されている状態が好ましい。このことにより、容量
が比較的大きい値で安定に保持され、サイクル寿命が長
くなる。
【0019】上記のようなLiを吸蔵することができる
相とLiを吸蔵しない相が共存する粒子を用いて負極を
作製するとき、粒子自体の導電性が良いので導電材を用
いる必要はないが、充放電に伴う導電性低下を補うため
に導電材を混合して負極を形成することもできる。この
ときの導電材は、炭素粉末でも金属粉末を用いても導電
性が良好で電解液との反応性が弱いものであれば特に問
題はない。
【0020】また、負極を作製するときには結着剤を用
いる。結着剤としては、例えばEPDM,PVDF,ポリテ
トラフルオロエチレン等電解液と反応しないものであれ
ば特に限定されない。結着剤の配合量は、上記負極活物
質と導電材の合計重量に対して、1〜30wt.% 、特
に4〜15%が好ましい。前記合剤を用いた負極形状と
しては、シート状,フィルム状の金属箔上に塗布、ある
いは発泡金属に充填などして電池形状に対応した負極と
することが可能である。
【0021】このようにして得られた負極は、通常用い
られる正極、セパレータおよび電解液と組合せることに
より最適なリチウム二次電池とすることができる。正極
に用いる活物質としては、LiCoO2,LiNiO2
LiMnO4 等のリチウムを含有した複合酸化物が用い
ることができ、これに導電材および粘結剤を混合したも
のをAl箔等の集電体に塗布して正極とする。セパレー
タとしては、ポリプロピレン,ポリエチレンやポリオレ
フィン系の多孔質膜が用いられている。また電解液とし
ては、プロピレンカーボネイト(PC),エチレンカー
ボネイト(EC)、1,2−ジメトキシエタン(DM
E),ジメチルカーボネイト(DMC),メチルエチル
カーボネイト(MEC)等の2種類以上の混合溶媒が用
いられる。また、電解質としては、LiPF6,LiB
4,LiClO4 等があり、上記溶媒に溶解したもの
が用いられる。
【0022】リチウム二次電池用負極材料に、リチウム
を吸蔵することができる相とリチウムを吸蔵しない相が
共存する粒子を負極活物質として用いることにより、充
放電容量の増大,電気伝導性の向上,出力密度の向上,
サイクル特性の向上、および高速充放電が可能となっ
た。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施例1)平均粒径5μmのSi粒子と平均粒径5μ
mのCu粒子をVミキサーで混合した。混合重量比は、
Si:Cu=1:1とした。この混合粉の一部は、黒
鉛,非晶質炭素およびPVDFのN−メチルピロリドン
溶液と混錬し、Cu箔に塗布した。合剤中の各成分の重
量比は、Si−Cu混合粉:TJSP:AB:PVDF
=85:6:3:6である。また、Cu箔の厚さは20
μmである。塗布後、80℃で数時間乾燥させ、0.5t
on/cm2 の圧力でプレスした後、さらに120℃で3時
間、真空乾燥した。
【0024】このような操作により負極シートを作製し
た。上記混合粉の残りは、Mo製の治具で1.0ton/cm
2 の圧力でプレス成形した後、治具ごと900℃、1時
間の真空加熱を行った。得られた成形体を粉砕して、S
i−Cu結合粉を得た。Si−Cu結合粉はSi粒子と
Cu粒子とが接合されて1つの粒子を形成しており、S
iとCuの界面にはSi−Cuの化合物層が形成されて
いた。Si−Cu結合粉はふるいを用いて分級し、32
μm以下の粉末のみを負極材として用いた。
【0025】このSi−Cu結合粉は、Si−Cu混合
粉と同様の配合および方法でCu箔に塗布し、負極シー
トに加工した。これらの負極シートを、対極および参照
極をLi金属として単極評価を実施した。このとき、電
解液はLiPF6を1mol/l含むEC:DMC=1:2
の溶液を用いた。また、充放電電流は1mA/cm2 とな
るように調整し、参照極に対する負極の電位が0.01
〜1Vの範囲で充放電試験を行った。
【0026】充放電試験結果を図1に示す。Si−Cu
混合粉では初期充電容量が1865mAh/gと非常に
大きい。また、初期放電容量は553mAh/gで黒鉛
負極に比べ大きな値であった。しかし、初期充電容量と
初期放電容量の差である不可逆容量は1312mAh/
gであり、不可逆容量の初期充電容量に対する比は0.
76 で非常に大きな値となった。これに対して、Si
−Cu結合粉は初期充電容量651mAh/g、初期放
電容量523mAh/gであり、混合粉に比べ充放電容
量は小さくなったが不可逆容量が非常に小さくなった。
また、初期放電容量の95%以上を維持するサイクル数
は、混合粉では1サイクルだけであったが、結合粉では
26サイクルであった。
【0027】(実施例2)実施例1と同種のSiおよび
Cu粉末を、遊星型ボールミリング装置でメカニカルア
ロイング処理を施した。SiとCuの粉末重量比は、ほ
ぼ1:2である。このとき、ステンレス鋼製の容器およ
びボールを用いた。容器およびボールを構成する元素
が、メカニカルアロイングの間に粉末中に混入する可能
性があるので、まずCu粉末のみを容器内に装填しボー
ルミリング装置を運転した。この後、複合化するための
SiおよびCu粉末を容器に装填してメカニカルアロイ
ングを施した。メカニカルアロイングにより得られた粉
末は、SiとCuが層状に積層した状態であり、Siと
Cuそれぞれの層の厚さは1μm以下であった。得られ
たメカニカルアロイング粉末から、さらに32μm以下
の粉末を分級した。
【0028】この粉末を用いて実施例1と同じ配合比お
よび作製条件で、負極シートを作製した。ここでのメカ
ニカルアロイング粉末の化学組成は、Siが39.3%
,Cuが60.7% であった。また、SiとCuの重
量比がほぼ1:2となるようにVミキサーで混合したS
i−Cu混合粉、およびこの混合粉を実施例1と同様に
して結合させた結合粉も上記と同じ配合比および作製条
件で負極シートを作製した。これらの負極シートの充放
電特性の単極評価を実施したが、その条件は実施例1と
同じである。
【0029】充放電試験結果を図2に示す。いずれの粉
末とも組成はほぼ等しいが、混合粉に比べ結合粉は充放
電特性が向上し、またメカニカルアロイング粉末は結合
粉よりさらに特性が向上した。
【0030】(実施例3)平均粒径約10μmのAl粒
子と平均粒径約5μmのCu粒子を実施例2と同様に遊
星型ボールミリング装置でメカニカルアロイングを施し
た。得られた粉末は、Si−Cuメカニカルアロイング
粉末と同様に層状の組織を有していた。Al−Cuメカ
ニカルアロイング粉末の化学組成は、Alが38.8%
,Cuが61.2% であった。このメカニカルアロイ
ング粉末も、32μm以下に分級した後、実施例1と同
様の方法で負極シートを作製した。また、AlとCu粒
子を混合しただけの混合粉でも負極シートを作製した。
【0031】これらの負極シートも実施例1と同様の充
放電試験を実施した。その結果を図3に示す。これよ
り、メカニカルアロイング粉末は混合粉に比べ、その充
放電特性が向上した。
【0032】(実施例4)粒径が32μm以下のNiS
2 粒子と平均粒径約5μmのCu粒子を重量比で1:
1となるようにVミキサーで混合した後、その一部は混
合粉のまま負極シートを作製し、残部は実施例1と同様
に粉末冶金法により結合粉とし負極シートを作製した。
ここでの負極シート作製方法は実施例1と同様である。
また、充放電特性も実施例1と同様にして試験した。そ
の結果を図4に示す。混合粉は、初期放電容量の95%
を維持するサイクルが1サイクルであるのに対し、結合
粉では33サイクルであった。
【0033】(実施例5)比較例として、黒鉛系材料で
あるTJSPを主体とする負極シートを作製した。TJ
SPとPVDFのN−メチルピロリドン溶液とを混練し
て、これをCu箔に塗布した。ここで、TJSPとPV
DFの重量比は90:10である。この後は、実施例1
と同様の作製方法で従来型負極シートを得た。また、こ
の従来型負極シートの充放電試験も実施例1と同様に実
施した。その結果を図5に示す。TJSPを負極活物質
とする負極シートでは、充放電サイクルは安定している
が、放電容量が約300mAh/gであるために、実施
例1から4に示した複合化負極に比べ容量が小さい。
【0034】(実施例6)厚さ20μmのAl箔にLi
CoO2 活物質と人造黒鉛とPVDFを重量比で87:
9:4とした合剤を片面90μmとなるように両面に塗
布し、乾燥,圧延した正極21と、厚さ20μmのCu
箔に実施例4で作製したNiSi2 −Cu結合粉と人造
黒鉛とPVDFを重量比で86:8:6とした合剤を片
面50μmとなるように両面塗布し、乾燥,圧延した負
極22、および厚さ25μmのポリエチレン製多孔質の
セパレータ23を、図6に示すように捲回して外寸法1
8φ×65mmの電池缶に収納し、電解液として1MLiPF6
−EC/DMCを用いて、その特性を評価した。
【0035】試験条件は、充放電速度0.5C、充電終
止電圧4.2V、放電終止電圧2.5Vとした。その結
果、320Wh/lのエネルギー密度が得られ、100
サイクルまで安定した性能を示した。
【0036】
【発明の効果】本発明は、負極材料の充放電を担う負極
活物質がリチウムを吸蔵することができる相とリチウム
を吸蔵しない相を共に含む粒子で構成されることによ
り、充放電に伴う互いの構造変化を緩和し合い、粒子の
崩壊を抑制し、充放電容量が大きく、不可逆容量が小さ
く、充放電サイクル寿命が長いリチウム二次電池を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSi−Cu混合粉およびSi−Cu結
合粉の充放電サイクルを示す特性図。
【図2】Si−Cu系粉末の充放電サイクル特性。
【図3】Al−Cu混合粉およびAl−Cu結合粉の充
放電サイクルを示す特性図。
【図4】NiSi2 −Cu混合粉およびNiSi2 −C
u結合粉の充放電サイクルを示す特性図。
【図5】TJSP粉末の充放電サイクルを示す特性図。
【図6】本発明の円筒型電池の構成図。
【符号の説明】
1…Si−Cu混合粉の充放電サイクル特性曲線、2…
Si−Cu結合粉の充放電サイクル特性曲線、3…Si
−Cu混合粉の充放電サイクル特性曲線、4…Si−C
u結合粉の充放電サイクル特性曲線、5…Si−CuM
A粉の充放電サイクル特性曲線、6…Al−Cu混合粉
の充放電サイクル特性曲線、7…Al−CuMA粉の充
放電サイクル特性曲線、8…NiSi2 −Cu混合粉の
充放電サイクル特性曲線、9…NiSi2 −Cu結合粉
の充放電サイクル特性曲線、10…TJSP粉末の充放
電サイクル特性曲線、21…正極、22…負極、23…
セパレータ、24…正極端子、25…負極端子。
フロントページの続き (72)発明者 村中 廉 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 稲垣 正寿 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 児玉 英世 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 青野 泰久 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】充放電時にリチウムイオンを吸蔵,放出す
    るリチウム二次電池用負極材料において、前記負極材料
    の充放電を担う負極活物質がリチウムを吸蔵することが
    できる相とリチウムを吸蔵しない相を共に含む粒子で構
    成されていることを特徴とするリチウム二次電池用負極
    材料。
  2. 【請求項2】請求項2に記載の充放電時にリチウムイオ
    ンを吸蔵,放出するリチウム二次電池用負極材料におい
    て、リチウムを吸蔵することができる相が、3B,4
    B,5B族元素のいずれかから成る相であることを特徴
    とするリチウム二次電池用負極材料。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の充放電時にリチウムイオ
    ンを吸蔵,放出するリチウム二次電池用負極材料におい
    て、リチウムを吸蔵することができる相が、Al,G
    a,In,Si,Ge,Sn,Pb,Sb,Biのいず
    れかから成る相であることを特徴とするリチウム二次電
    池用負極材料。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の充放電時にリチウムイオ
    ンを吸蔵,放出するリチウム二次電池用負極材料におい
    て、リチウムを吸蔵することができる相が、Al,G
    a,In,Si,Ge,Sn,Pb,Sb,Biのうち
    少なくとも1種類を構成元素の一つとする金属間化合物
    の相であることを特徴とするリチウム二次電池用負極材
    料。
  5. 【請求項5】請求項2に記載の充放電時にリチウムイオ
    ンを吸蔵,放出するリチウム二次電池用負極材料におい
    て、リチウムを吸蔵しない相が4A,5A,6A族元素
    およびMn,Fe,Co,Ni,Cuの少なくとも1種
    類の元素で構成される相であることを特徴とするリチウ
    ム二次電池用負極材料。
  6. 【請求項6】充放電時にリチウムイオンを吸蔵,放出す
    る負極活物質を主体とする負極と、正極と、リチウムイ
    オン導電性の非水系電解液あるいはポリマー電解質から
    成るリチウム二次電池において、前記リチウム二次電池
    の負極材料が請求項1から6に記載のいずれかの負極材
    料であることを特徴とするリチウム二次電池。
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