JPS608134B2 - 含Ni低温用鋼の連続鋳造における表面疵防止方法 - Google Patents

含Ni低温用鋼の連続鋳造における表面疵防止方法

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JPS608134B2
JPS608134B2 JP55099833A JP9983380A JPS608134B2 JP S608134 B2 JPS608134 B2 JP S608134B2 JP 55099833 A JP55099833 A JP 55099833A JP 9983380 A JP9983380 A JP 9983380A JP S608134 B2 JPS608134 B2 JP S608134B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は含Ni低温用鋼の連続鋳造における表面癖防止
方法に関するものである。
連続鋳造は鉄鋼製造工程のなかで造塊〜分塊圧延工程の
省略、省エネルギー、省力化、歩蟹り向上などをもたら
すことから技術的発展がめざましく、質的量的にその適
用分野が拡大し、9%Ni鋼をはじめとする一連の低温
用含Ni鋼(5.5〜10%Ni)もこの連続鋳造が通
用されつつある。
しかしながら低温用含Ni鋼の連続鋳造による製造にお
いてはひとつの重要な問題がある。その問題とは5.5
〜10%Niを含有する鋼は低合金鋼に比べて鏡片の表
面癖や表面下ワレの発生が激しく、圧延の前工程として
煩雑な手入れや軽分塊を必要とするということであり、
これがネックとなって蓮鏡化による上記のごときメリッ
トが十分に得られていないのが現状である。ところで、
表面癖の発生原因は、y粒界に析出した第2相(硫化物
、窒化物)によって粒界が脆弱になった状態において、
ある限界値を越えた引張応力が表面近傍に負荷されたと
きに、第2相をとりかこむ形でボィドの核生成が生じ、
これらのボィドが凝集一連結して最終的な割れに至るこ
とによるものであることが一般に知られており、連続鋳
造においては冷却ゾーンにおけるロール間での応力ある
いは冷却−復熱の繰返し‘こ伴なう熱応力が発生してい
るため、普通造塊における鋳込み条件に比べて表面癖が
生じやすい条件にある。
このような連続鋳造における表面癖の発生防止対策とし
て、従来では、鋳込み温度や鋳込み速度などの鋳込み条
件をコントロールしたり、冷却帯での冷却水量などの冷
却条件を制御したりあるいは電磁縄梓を探用するなどの
方法がとられ、これで適用鋼種の拡大を図つているが、
前記含Ni鋼においては、上記のように鋳込み条件ある
いは冷却条件について制限を加えても、依然として表面
癖の発生をさげられなかったものである。本発明は前記
のような事情に鑑み研究を重ねて創案されたもので、そ
の目的とするところは、含Ni低温用鋼の連続鋳造によ
る製造に際して、銭込みあるいは冷却条件について何ら
制限を加えることなく含Ni低温用鋼銭片の表面庇や表
層下ワレの発生を適切に軽減ないし解消し、次工程の圧
延工程前における銭片の手入れを省略することができる
方法を提供することにある。
この目的を達成するため本発明は、含Ni低温用鋼の連
続鋳造における表面癖の発生原因とその解消策を長期に
わたり検討し、連続鋳造する含Ni低温用鋼の化学的成
分組成を特定することにより、表面庇や表層下ワレが生
じずまたそれに伴う手入れを必要としない良好な錆片を
得ることに成功したものである。
すなわち本発明は、Ni:5.5〜10%を含有する低
温用鋼の連続鋳造において、前記鋼のS含有量、N含有
量およびCa含有量を夫々S:0.0020%以下、N
:0.0045%以下、Ca:0.0020〜0.00
70%とし、これを連続鋳造することを特徴とするもの
であり、また上記において、さらにTi含有量を0.0
05〜0.015%とし連続鋳造することも特徴とする
ものである。
以下本発明を添付図面に塞き詳細に説明する。
連続鋳造における表面癖の発生は、さきに述べたように
凝固したy温度域での熱間延性の低下と密接に関係して
いることはよく知られたところであり、表面癖の生じた
鏡片は手入れを行うことが必要であって、その表面庇の
発生率の大きい場合には鏡片の手入れ率も必然的に高く
なる。そこで本発明者らは前記銭片手入れ率と高温での
熱間延性の関係を定量的に得るため、まず、Si−Mn
鋼およびこれに少量のNb、Vを添加した鋼について高
温引張試験を行い、絞り値(RA)と手入れ率との関係
を調べた。
その結果を第1図に示す。図中1は手入れがほとんど不
要な範囲、0は手入れにより使用可能な範囲、mは重手
入れのため使用不可能な範囲である。なお、ここでの高
温引張試験で用いた熱履歴は、第2図で示すように、連
続鋳造において銭片表面が受けるであろうと考えられる
数多〈の熱履歴をシュミレーションしたもので、第2図
aは凝固後表面が冷却されたままの状態で温度で熱応力
またはロールによって応力を受ける場合、第2図bは表
面がいったん冷却されるが復熱して温度が上がった状態
で応力を受ける場合に夫々相当するものである。上記第
1図から明らかなように、絞り値 (RA)の低いものは手入れ率が高く、かつ重手入れを
要するため使用不可能となる銭片もある。
そして絞り値(RA)の上昇に伴い銭片の手入れ率が減
少し、70%以上の絞り値(RA)では手入れ率は5%
以下となり、かつ手入れのやり方も軽くて済んでいる。
そこで次に、低合金鋼の代表的鋼種であるSi−Mn鋼
と含Ni抵温用鋼の代表的鋼と含Ni抵溢用鋼種である
9%Ni鋼との熱間延性の違いを前記した第2図aのよ
うな熱履歴で比較してみると第3図のごとくである。
第3図において、1は表面癖発生の危険が小さいかまた
はなく、従って軽い手入れまたは全く手入れが不要な範
囲であり、0‘ま表面庇発生の危険性があり従って手入
れを要する範囲であり、mは表面癖発生の危険性が大で
、重手入れを要するかまたは使用不可能な範囲である。
なお、上記試験に用いた2種の銅の化学的組成を下記第
1表に示す。第1表 この第3図からSi−Mn鋼と9%Ni鋼においては絞
り値(RA)に著しい差があることがわかる。
このような違いの生ずる原因は次のとおりである。すな
わち、そのひとつは、Si−Mn鋼などの低合金鋼では
オーステナィト温度城が700℃以上であるのに対し、
含Ni鋼では凝固温度から450〜60000付近の低
い温度まで著しく広い範囲で存在するため、前記したy
粒界析出第2相によるy粒界の脆弱化を基因とする割れ
発生危険性の温度範囲が広いということである。
これを敷千行すると、第3図の9%Nj鋼およびSi−
Mn鋼両鋼にみられるように、オーステナィトがフェラ
イトに変態しはじめ、フェライト量が増すにつれ絞り値
(RA)が急激に改善されてくる。
これは、フェライトとオーステナィト両者の性質が相違
するということのほかに、オーステナィト→フェライト
変態はまずオーステナィト粒界から開始するものである
から、オーステナイトのときに粒界に存在し絞り値(R
A)を低下せしめていた粒界析出物は、変態開始ととも
にこの変態が最初に起る個所に存在するのでフェライト
粒内にとり込まれ、新たに生ずるフェライトーオーステ
ナイト粒界にはこれら析出物が存在しなくなることも大
きな理由のひとつとなっているものと考えられる。また
y粒界に析出物の存在することが熱間延性に悪影響を及
ぼしていることは、第3図および後述する第4図におい
て試験温度Tが一定温度を超え前記析出物が溶け込むと
、オーステナィトという組織状態には変りがないのに絞
り値(RA)が急激に回復することから明らかであろう
。また、Si−Mn鋼と9%Ni鋼で絞り値(RA)に
大きな差が現われる理由としては凝固組織の相違がある
すなわち、Si−Mn鋼などの低合金鋼では溶鋼から6
凝固しyへと変態するので、連続鋳造冷却過程での凝固
表層部の冷却−復熱に従って6日ッの変態が繰返され、
そのため表面癖あるいは表面下ワレの出やすし、表層お
よびその近傍の凝固組織は等鞠晶となり、一定深さ以上
に内部に入ってから柱状晶となる。これに対し、Ni鋼
では、漆鋼から直ちにy凝固するので、連続鋳造冷却過
程で凝固後の冷却−復熱の繰返しが行われても変態せず
、表層または表層値下から柱状晶が内部に何かつて発達
する。このような組織は長手方向の応力によって割れの
発生の危険性が大きい。さらにNj鋼では一定応力に対
する割れ感受性が低合金鋼に比べて高いこともその理由
である。以上の結果として、第3図に示されたように、
Ni鋼では低い熱間延性領域が広範囲の温度領域にわた
って存在し、かつ、延性値(RA)そのものも低くなる
。しかも、Ni鋼ではMn量を各種の規定で0.5%前
後程度と低くしているが、このためにMnSは復熱−冷
却に従って園溶一y粒界再析出し、Sによる悪影響の感
受性が強い特徴がある。以上のようなことから、Ni鋼
において表面癖を防止するには、上記のNi鋼の特殊性
を認めつつ、あらゆる熱履歴において絞り値(RA)を
高める必要があり、具体的には、第1図からわかるよう
に、絞り値(RA)を70%以上に改善することが冶金
的指標であるといえる。
本発明はこのような知見から、従来低温用Ni鋼におい
て不可能であった70%以上の絞り値(RA)を、連続
鋳造での鋳込みあるいは冷却条件を何ら制限することな
く、化学成分の調整という手法で解決したもので、その
基本的な考えは、前述したy粒界析出第2相(硫化物、
窒化物)を完全に制御すること、つまり、MnSなどの
硫化物およびAそNなどの窒化物の析出を防ぐことによ
り絞り値(RA)70%以上を得ることにある。すなわ
ち、具体的には、y凝固するNi鋼を連続鋳造するに際
して、用鋼に、{11 鋼中不純物としてN量およびS
量をそれぞれ0.0045%以下、0.0020%以下
とし、Caを0.0020〜0.0070%の範囲で含
有させる。
■‘1’での成分調整に加えて、Tiを0.005〜0
.015%の範囲で添加する。
ものであり、{2}によればさらに絞り値(RA)を向
上させることが可能である。
本発明において上記成分を限定した理由は次のとおり
である。まず、N量については、これが0.0045%
を超えると固溶Aそ、Nがy低温城においてAクNとし
て粒界を脆弱とし、RA値70%以上を得ることができ
ない。次にS量は、これが0.0020%を超えると、
Caを添加しても連続鋳造冷却過程においてMnSが固
溶−y粒界再析出してy粒界を脆弱とし、RA値70%
を得ることができない。Caはオキシサルフアィドとし
てMnSの形態を変化させ、冷却過程におてMnSの固
溶再析出を防いでマトリックス中に分散させたままとし
、粒界への再析出を防止する役割をはたすものであるが
、その量が0.0020%未満では前記効果がなく、ま
た0.0070%を超えると鋼の清浄性が悪くなり、製
品の材質を害する。この理由からCa量を限定したので
ある。次いで【汎こおけるTiは、凝固過程においてy
の高温城でNをTINとしてマトリックス中に分散させ
、ッ低温城での固溶AZ、NがA〆Nとして粒界析出す
るのを防ぐ。
ただその添加量が0.005%未満では前記効果がなく
、70%以上のRA値が得られない。しかし0.015
%を超えて添加することは不必要であり、かつTICの
ような微細析出物により製品の強度が大幅に上昇して鞠
性の劣化を招く恐れがあるので好ましくない。本発明が
適用される組成は、Nj:5.5〜10.0%を含むこ
とが必須条件であるだけであって、上記以外の他の成分
については特に限定する必要はない。
ただし公知の含Ni低温用鋼と同様Ni以外は、C:○
‐02〜0‐10%、Sj;○‐02〜0‐05%、M
n:0.35〜0.85%、SoそAそ:0.005〜
0.050%、残部鉄および不可避的不純物からなる銅
、または上記の他にCu:0.5%以下、Cy:0.5
%以下、Mo:0.5%以下の一種又は2種以上を含有
する鋼であることが好ましいことはいうまでもない。な
お、Ni:5.5%未満では液相−6一yの凝固過程を
とるため本発明の適用範囲外であり「Ni:10%を超
えて含有させてもそのNj増加に見合う低温鰯性の改善
がみられないのでやはり本発明の適用範園外である。そ
して、あとは上記のような成分調整した含Ni低温用鋼
を連続鋳造するものであって、その連続鋳造に際しては
、特別な条件の制限(鋳込み条件、冷却条件)は何も必
要とせず、常法に従い連続鋳造を行うだけでよい。
以上の方法で絞り値(RA)が70%以上に達し、表面
癖や表層下ワレの防止された良好な蓮銭片が得られる。
次に本発明の具体的な実施例を示すと下記のごとくであ
る。
実施例 本発明を適用しy凝固Ni鋼の代表的鋼種である9%N
i鋼を連続鋳造した、第2表に供試鋼の化学成分を示す
各供試鋼の連続鋳造での熱履歴をこれに対する熱間延性
試験結果を第4図ないし第6図に示す。第2 上記第2表および第4図ないし第6図から明らかなよう
に、従来鋼(1:通常鋼、2:S量を低めた鋼、3:T
i添加鋼)に比べ、本発明鋼(4:低S−Ca、5.6
:低S−Ca−Ti)では熱間延性が大幅に優れ、いず
れの熱履歴でも70%以上の絞り値(RA)を示してい
る。
このことからさきの第1図や第3図に照らして明らかな
ように銭片の表面庇や表層下ワレの発生を効果的に防止
し得るもろである。次に、前記した各成分の限定範囲を
明確にするため、すべての熱履歴での最も低い絞り値(
RA)とS量、N量の関係およびCa添加、Ti添加の
効果を、第2表に示した鋼以外のNj鋼での多くのデー
タを含めて検討した。
その結果を第7図に示す。第7図の{a)欄において、
白印はCaなし、黒色はCa添加鋼、黒印に横線を引い
た印はCa−Ti鋼である。
この図から斜線の領域つまりSを0.0020%以下、
Nを0.0045%以下としかつCaを添加した鋼にお
いてのみ絞り値(RA)70%以上が得られることがわ
かる。また第7図{bー欄において、白印はTi添加鋼
、黒印はTi−Ca鋼を示すものであるが、この図から
、斜線の領域すなわちSを0.0020%以下、Nを0
.0045%以下にしてTiとCaを同時添加した鋼に
おいて絞り値(RA)70%以上が得られ、しかもこの
場合には、Ca単独添加鋼よりも一段と良好な絞り値が
得られていることがわかる。
なお、本発明鋼を連続鋳造後一方向圧延し、鋼板として
9%Ni鋼の通常の熱処理を行い強度・靭性を確認した
結果によると従来鋼に比べて特に延性値が高くかつ異万
性が少ないという良好な性能が得られた。
以上説明した本発明によるときには、Ni:5.5〜1
0%を含有する低温用鋼の連続鋳造において、鋳込みあ
るいは冷却条件について何ら制限を加えることなく、連
続鋳造する鋼そのものの組成を特定することにより、連
続鋳造上問題となる銭片の表面癖や表層下ワレの発生を
効果的に防止でき、これにより、次行程の圧延工程前に
おける銭片の手入れという煩雑な作業を省略して蓮鋳化
によるメリットを十分に生かした含Ni低温用鋼の製造
を行うことが可能になるというすぐれた効果が得られる
【図面の簡単な説明】
第1図はSi−Mn鋼およびこれに少量のNb、Vを添
加した鋼を高温引張試験し熱間延性と鋼片手入れ率との
関係を求めた結果を示すグラフ、第2図a,bは第1図
の高温引張試験で用いた熱履歴を示すグラフ、第3図は
9%Ni鋼とSi−Mn鋼の熱間延性の違いを試験した
結果を示すグラフ、第4図ないし第6図は本発明法と従
釆法による各熱履歴での熱間延性試験結果を示すグラフ
、第7図は熱間延性(RA値)70%以上を得るための
S量、N量、Ca量、Ti量の最適範囲を示すグラフで
ある。 第1図 第2図 第3図 第4図 第5図 第6図 第7図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Ni:5.5〜10%を含有する低温用鋼の連続鋳
    造において、前記鋼のS含有量とN含有量およびCa含
    有量を夫々S:0.0020%以下、N:0.045%
    以下、Ca:0.0020〜0.0070%とし、これ
    を連続鋳造することを特徴とする含Ni低温用鋼の連続
    鋳造における表面疵防止方法。 2 Ni:5.5〜10%を含有する低温用鋼の連続鋳
    造において、前記鋼のS含有量とN含有量およびCa含
    有量を夫々S;0.0020%以下、N:0.0045
    %以下、Ca:0.0020〜0.0070%とし、さ
    らにTi含有量を0.005〜0.015%とし、これ
    を連続鋳造することを特徴とする含Ni低温用鋼の連続
    鋳造における表面疵防止方法。
JP55099833A 1980-07-23 1980-07-23 含Ni低温用鋼の連続鋳造における表面疵防止方法 Expired JPS608134B2 (ja)

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