JPS6410565B2 - - Google Patents
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- JPS6410565B2 JPS6410565B2 JP21712684A JP21712684A JPS6410565B2 JP S6410565 B2 JPS6410565 B2 JP S6410565B2 JP 21712684 A JP21712684 A JP 21712684A JP 21712684 A JP21712684 A JP 21712684A JP S6410565 B2 JPS6410565 B2 JP S6410565B2
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- JP
- Japan
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- less
- steel
- rolling
- temperature
- cracking resistance
- Prior art date
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
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- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は耐水素誘起割れ性及び耐応力腐食割れ
性にすぐれた高強度高靭性熱延鋼板の製造方法に
関する。 近年、鋼板には高強度、高靭性に加えて、耐水
素誘起割れ性や耐応力腐食割れ性にすぐれた高品
質鋼板が要求されるに至つている。鋼板のこのよ
うな腐食割れに最も大きく影響する因子は、既に
よく知られているように、鋼中のマクロ及びミク
ロ偏析と、非金属介在物の伸長であるため、従
来、上記のような高品質鋼板には、SやPを低減
した焼入れ焼戻し鋼や、調質ベイナイト鋼等の均
質調質鋼からなる鋼板が用いられている。しか
し、このような方法は、生産性と経済性が劣るた
めに、高品質鋼板を安価に量産化し得ない難点が
ある。 このため、近年、特に製鋼技術の進歩を背景と
して、例えば、S量が0.002%以下、P量が0.010
%以下のような極低S低P鋼の量産化が実現され
るに至り、比較的高い生産性にて非調質ままでこ
れら高品質鋼板を製造する方法が一部で実用化さ
れている。しかし、水素誘起割れや応力腐食割れ
のように、極めて多くの因子が関係する割れにつ
いては、例えば、上記のようにS量を0.002%以
下に抑え得たとしても、鋼板表面で発生し、鋼中
に浸入する水素の影響を避けることができない。 このような問題を解決するために、最近におい
ては、鋼の化学成分の観点からは、偏析を抑制す
るためにCやMn量を低減する、鋼中への水素の
浸入と拡散を抑制するためにCuやCoを添加する、
有効な水素トラツプサイトを確保するためにNb
やTiを添加する、更にはCaやREMを添加する等
の方法が提案されており、一方、金属組織の観点
からは、造塊鋳造組織を良好にすると共に、最終
金属組織をフエライト・パーライト組織から微細
なフエライト・ベイナイト組織やベイナイト組織
に制御することが提案されている。特に、清浄鋼
については、後者の組織制御によつて、鋼材の材
料特性が改善されることが知られている。 しかし、ラインパイプ用鋼材のように、比較的
板厚の厚い鋼材の場合は、ベイナイト組織のよう
な低温変態生成物を均一に得難いため、実際上
は、化学成分を限定すると共に、フエライト・パ
ーライト組織を微細化する方向での研究が主とし
て進められている。即ち、このフエライト・パー
ライト鋼においては、主としてパーライトバンド
であるバンド状組織が鋼材の靭性、耐水素誘起割
れ性及び耐応力腐食割れ性に有害な影響を及ぼす
ので、熱間圧延を制御して極めて微細な組織と
し、パーライト組織を孤立させるものである。し
かし、これらの従来の方法によれば、NACE等
の苛酷な腐食環境下では、鋼板の水素誘起割れや
応力腐食割れの主として伝播を十分に抑制するこ
とができない。 本発明者らは、上記した問題を解決するため
に、鋼板の水素誘起割れ及び応力腐食割れを詳細
且つ広範囲にわたつて研究した結果、清浄鋼の水
素誘起割れ及び応力腐食割れの割れ発生とその伝
播に関しては、粒界に析出する主としてセメンタ
イトからなる炭化物が極めて重要な役割を演じて
おり、この炭化物の析出サイトとその形状を適切
に制御することによつて、耐水素誘起割れ性、耐
応力腐食割れ性のみならず、その他の機械的特性
にもすぐれた熱延鋼板を得ることを見出して、本
発明に至つたものである。 本発明による耐水素誘起割れ性及び耐応力腐食
割れ性にすぐれた熱延鋼板の製造方法は、重量%
で C 0.03〜0.3%、 Si 0.01〜1.0%、 Mn 0.5〜2.0%、 Al 0.005〜0.05%、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼片を粗圧
延した後、オーステナイト未再結晶域における全
圧下率を30%以上とし、温度900〜800℃にて仕上
圧延した後、平均冷却速度15〜80℃/秒にて温度
750〜650℃まで冷却し、更に、加工率3〜20%に
て軽圧下することを特徴とすし、かかる方法によ
つて、フエライト粒界でのセメンタイトの析出を
抑制しつつ、フエライト粒内に微細に多数析出さ
せることができる。 先ず、本発明の方法において用いる鋼材におけ
る化学成分の限定理由について説明する。 Cは、鋼の強度を確保するために必須の元素で
あり、本発明においては少なくとも0.03%を添加
する。しかし、過多に添加するときは鋼の靭性と
溶接性とを阻害し、また、連続鋳造材の場合には
中心偏析の異常発生の原因ともなり、更には、腐
食環境下にカソード反応の促進効果を有するた
め、その添加量の上限を0.3%とする。 Siは、強力な脱酸剤として添加され、また、素
地中に固容して鋼の伸びや延性を改善する効果を
有する。かかる効果を有効に発現させるために
は、少なくとも0.01%の添加を必要とするが、し
かし、過多に添加するときは、溶接性の劣化、清
浄度の悪化、表面スケールの発生等の好ましくな
い問題を生じるため、その添加量の上限を1.0%
とする。 Mnは、本発明において鋼に所要の強度と靭性
を付与するために少なくとも0.5%を添加する。
しかし、余りに多量に添加する場合は、ミクロ偏
析が顕著となつて異常組織が生成し、耐水素誘起
割れ性や靭性を劣化させるので、その上限を2.0
%とする。 Alは、Siと同様に脱酸剤として必要な元素で
あり、少なくとも0.005%を添加するが、過多に
添加するときは、靭性を劣化させ、また、鋳造欠
陥も顕著となるため、上限を0.05%とする。 Pは、鋼においてミクロ偏析を生じ、鋼塊中央
部に異常組織の発生を促進し、耐水素誘起割れ性
に有害であるので、本発明においては、その含有
量は好ましくは0.03%以下とする。 また、Sは、Mnと結合してA系介在物を形成
し、割れ発生の起点となるので有害である。鋼に
Caを添加して、CaSとしてもその含有量が多く
なると、クラスター状になり、割れを誘起する場
合がある。従つて、本発明においては、鋼中のS
含有量は好ましくは0.01%以下とする。 本発明においては、鋼板に更に強度が耐食性を
付与するために、必要に応じてCr、Ti、Cu、
Mo、Nb、V及びNiよりなる群から選ばれる少
なくとも1種の元素を添加することができる。 Crは鋼の強度を高める以外に耐食性を高める
効果を有するが、過多に添加するときは、溶接時
にペネトレータが発生し、溶接性を著しく阻害す
るので、その上限を1.0%とする。 Tiは微細な炭窒化物を析出して、鋼中におい
て水素の有効なトラツプサイトとして作用し、鋼
の耐水素誘起割れ性を更に改善する。しかし、過
多に添加する場合は、前記炭窒化物が粗大化し、
却つて割れ発生を助長するので、その添加量の上
限を0.05%とする。 Cuは鋼中への水素の浸入を防止し、弱酸性の
腐食環境下での耐食性を著しく向上させる。この
ような効果を有効に発現させるためには、少なく
とも0.1%の添加を必要とする。しかし、1.0%を
越えて多量に添加すれば、熱間脆性が生じるの
で、その添加量の上限を1.0%とする。 また、Mo、Nb、V及びNiは、鋼の強度を上
昇させると共に、その靭性を改善するために添加
されるが、余りに過多に加えても上記効果が飽和
し、更に、経済性を考慮して、その上限をMoに
ついては0.2%、Nbについては0.1%、Vについて
は0.1%、Niについては0.2%とする。 更に、本発明においては、鋼にCaを添加する
こともできる。Caは鋼中の硫化物系介在物の形
態と組成を制御するのに効果があり、特に、
Ca/S≧2を満足する場合に硫化物系介在物が
完全に球状化する結果、すぐれた耐水素誘起割れ
性を付与することができる。しかし、過多に添加
するときは、クラスター状となつて、性能が劣化
するので、上限を0.0050%とする。 本発明の方法によれば、上記のような化学成分
を有する鋼片を粗圧延した後、所定の条件下に処
理することによつて、耐水素誘起割れ性及び耐応
力腐食割れ性にすぐれた高強度高靭性熱延鋼板を
得ることができる。即ち、鋼片をオーステナイト
未再結晶域における全圧力率を30%以上とし、温
度900〜800℃にて仕上圧延した後、平均冷却速度
15〜80℃/秒にて温度750〜650℃まで冷却し、更
に、加工率3〜20%にて軽圧下する。 先ず、本発明の方法においては、鋼片を粗圧延
した後、オーステナイト未再結晶域における全圧
下率を30%以上とする。30%よりも小さい場合
は、微細組織を得ることができず、靭性が劣化す
るからである。仕上圧延温度は900〜800℃の範囲
である。900℃よりも高いときは、オーステナイ
ト未再結晶域における圧下を十分に行なうことが
困難であるので、フエライト粒が粗大化し、靭性
が低下する。一方、800℃よりも低い場合は、析
出フエライトを強化加工することとなり、集合組
織が発達する結果、セパレーシヨンが多発し、板
厚方向の靭性が劣化する。 この仕上圧延後、フエライト中に過飽和に固容
させたCを析出させるために、直ちに平均冷却速
度15〜80℃/秒にて750〜650℃の範囲の温度まで
急冷する。冷却速度が余りに遅い場合は、冷却途
中で界面にCが濃縮され、純度の高いフエライト
が析出するため、粒界にセメンタイトが析出しや
すい。冷却速度の上限は特に制限されないが、実
操業上の観点から80℃/秒とする。 この急冷後、本発明の方法においては、セメン
タイトを微細に、且つ、粒内に多く析出させるた
めに、750〜650℃の範囲の温度域にて3〜20%の
加工率にて軽圧下する。この温度域において、フ
エライト中に析出するC量が最も多く、この温度
域で軽圧下することによつて、フエライト粒内で
セメンタイトが最も微細に且つ多数析出するから
である。軽圧下温度が上記範囲をはずれる場合に
は、粒界でセメンタイトが多数析出して、所要の
物性を得ることができない。圧下率は、セメンタ
イトを微細に析出させるために、少なくとも3%
を必要とし、一方、20%を越えるときは、析出フ
エライト相を加工することとなり、その結果、集
合組織の発達が顕著となる。 尚、本発明においては、冷却停止温度又は巻取
温度は650℃以下であり、650℃よりも高い場合
は、セメンタイトの粗大成長し、粒界セメンタイ
トの伸長が起こる。 以上のように、所定の化学成分を有する鋼片を
所定の条件に従つて処理することによつて、集合
組織を生成させることなく、微細なフエライト組
織を生成させると共に、セメンタイトを微細に且
つ多数フエライト中に生成させるので、機械的特
性にすぐれるのみならず、耐水素誘起割れ性及び
耐応力腐食割れ性にすぐれた熱延鋼板を得ること
ができる。 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。 実施例 1 第1表に示す化学成分を有する鋼片を粗圧延し
た後、第2表に示す条件にてオーステナイト未再
結晶域にて圧延し、所定の温度にて仕上圧延し、
本発明の方法に従つて急冷し、軽圧下し、巻取を
行なつて、厚さ8.8mmの鋼片を得た(発明法)。比
較のために、通常の方法に従つて、第2表に示
性にすぐれた高強度高靭性熱延鋼板の製造方法に
関する。 近年、鋼板には高強度、高靭性に加えて、耐水
素誘起割れ性や耐応力腐食割れ性にすぐれた高品
質鋼板が要求されるに至つている。鋼板のこのよ
うな腐食割れに最も大きく影響する因子は、既に
よく知られているように、鋼中のマクロ及びミク
ロ偏析と、非金属介在物の伸長であるため、従
来、上記のような高品質鋼板には、SやPを低減
した焼入れ焼戻し鋼や、調質ベイナイト鋼等の均
質調質鋼からなる鋼板が用いられている。しか
し、このような方法は、生産性と経済性が劣るた
めに、高品質鋼板を安価に量産化し得ない難点が
ある。 このため、近年、特に製鋼技術の進歩を背景と
して、例えば、S量が0.002%以下、P量が0.010
%以下のような極低S低P鋼の量産化が実現され
るに至り、比較的高い生産性にて非調質ままでこ
れら高品質鋼板を製造する方法が一部で実用化さ
れている。しかし、水素誘起割れや応力腐食割れ
のように、極めて多くの因子が関係する割れにつ
いては、例えば、上記のようにS量を0.002%以
下に抑え得たとしても、鋼板表面で発生し、鋼中
に浸入する水素の影響を避けることができない。 このような問題を解決するために、最近におい
ては、鋼の化学成分の観点からは、偏析を抑制す
るためにCやMn量を低減する、鋼中への水素の
浸入と拡散を抑制するためにCuやCoを添加する、
有効な水素トラツプサイトを確保するためにNb
やTiを添加する、更にはCaやREMを添加する等
の方法が提案されており、一方、金属組織の観点
からは、造塊鋳造組織を良好にすると共に、最終
金属組織をフエライト・パーライト組織から微細
なフエライト・ベイナイト組織やベイナイト組織
に制御することが提案されている。特に、清浄鋼
については、後者の組織制御によつて、鋼材の材
料特性が改善されることが知られている。 しかし、ラインパイプ用鋼材のように、比較的
板厚の厚い鋼材の場合は、ベイナイト組織のよう
な低温変態生成物を均一に得難いため、実際上
は、化学成分を限定すると共に、フエライト・パ
ーライト組織を微細化する方向での研究が主とし
て進められている。即ち、このフエライト・パー
ライト鋼においては、主としてパーライトバンド
であるバンド状組織が鋼材の靭性、耐水素誘起割
れ性及び耐応力腐食割れ性に有害な影響を及ぼす
ので、熱間圧延を制御して極めて微細な組織と
し、パーライト組織を孤立させるものである。し
かし、これらの従来の方法によれば、NACE等
の苛酷な腐食環境下では、鋼板の水素誘起割れや
応力腐食割れの主として伝播を十分に抑制するこ
とができない。 本発明者らは、上記した問題を解決するため
に、鋼板の水素誘起割れ及び応力腐食割れを詳細
且つ広範囲にわたつて研究した結果、清浄鋼の水
素誘起割れ及び応力腐食割れの割れ発生とその伝
播に関しては、粒界に析出する主としてセメンタ
イトからなる炭化物が極めて重要な役割を演じて
おり、この炭化物の析出サイトとその形状を適切
に制御することによつて、耐水素誘起割れ性、耐
応力腐食割れ性のみならず、その他の機械的特性
にもすぐれた熱延鋼板を得ることを見出して、本
発明に至つたものである。 本発明による耐水素誘起割れ性及び耐応力腐食
割れ性にすぐれた熱延鋼板の製造方法は、重量%
で C 0.03〜0.3%、 Si 0.01〜1.0%、 Mn 0.5〜2.0%、 Al 0.005〜0.05%、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼片を粗圧
延した後、オーステナイト未再結晶域における全
圧下率を30%以上とし、温度900〜800℃にて仕上
圧延した後、平均冷却速度15〜80℃/秒にて温度
750〜650℃まで冷却し、更に、加工率3〜20%に
て軽圧下することを特徴とすし、かかる方法によ
つて、フエライト粒界でのセメンタイトの析出を
抑制しつつ、フエライト粒内に微細に多数析出さ
せることができる。 先ず、本発明の方法において用いる鋼材におけ
る化学成分の限定理由について説明する。 Cは、鋼の強度を確保するために必須の元素で
あり、本発明においては少なくとも0.03%を添加
する。しかし、過多に添加するときは鋼の靭性と
溶接性とを阻害し、また、連続鋳造材の場合には
中心偏析の異常発生の原因ともなり、更には、腐
食環境下にカソード反応の促進効果を有するた
め、その添加量の上限を0.3%とする。 Siは、強力な脱酸剤として添加され、また、素
地中に固容して鋼の伸びや延性を改善する効果を
有する。かかる効果を有効に発現させるために
は、少なくとも0.01%の添加を必要とするが、し
かし、過多に添加するときは、溶接性の劣化、清
浄度の悪化、表面スケールの発生等の好ましくな
い問題を生じるため、その添加量の上限を1.0%
とする。 Mnは、本発明において鋼に所要の強度と靭性
を付与するために少なくとも0.5%を添加する。
しかし、余りに多量に添加する場合は、ミクロ偏
析が顕著となつて異常組織が生成し、耐水素誘起
割れ性や靭性を劣化させるので、その上限を2.0
%とする。 Alは、Siと同様に脱酸剤として必要な元素で
あり、少なくとも0.005%を添加するが、過多に
添加するときは、靭性を劣化させ、また、鋳造欠
陥も顕著となるため、上限を0.05%とする。 Pは、鋼においてミクロ偏析を生じ、鋼塊中央
部に異常組織の発生を促進し、耐水素誘起割れ性
に有害であるので、本発明においては、その含有
量は好ましくは0.03%以下とする。 また、Sは、Mnと結合してA系介在物を形成
し、割れ発生の起点となるので有害である。鋼に
Caを添加して、CaSとしてもその含有量が多く
なると、クラスター状になり、割れを誘起する場
合がある。従つて、本発明においては、鋼中のS
含有量は好ましくは0.01%以下とする。 本発明においては、鋼板に更に強度が耐食性を
付与するために、必要に応じてCr、Ti、Cu、
Mo、Nb、V及びNiよりなる群から選ばれる少
なくとも1種の元素を添加することができる。 Crは鋼の強度を高める以外に耐食性を高める
効果を有するが、過多に添加するときは、溶接時
にペネトレータが発生し、溶接性を著しく阻害す
るので、その上限を1.0%とする。 Tiは微細な炭窒化物を析出して、鋼中におい
て水素の有効なトラツプサイトとして作用し、鋼
の耐水素誘起割れ性を更に改善する。しかし、過
多に添加する場合は、前記炭窒化物が粗大化し、
却つて割れ発生を助長するので、その添加量の上
限を0.05%とする。 Cuは鋼中への水素の浸入を防止し、弱酸性の
腐食環境下での耐食性を著しく向上させる。この
ような効果を有効に発現させるためには、少なく
とも0.1%の添加を必要とする。しかし、1.0%を
越えて多量に添加すれば、熱間脆性が生じるの
で、その添加量の上限を1.0%とする。 また、Mo、Nb、V及びNiは、鋼の強度を上
昇させると共に、その靭性を改善するために添加
されるが、余りに過多に加えても上記効果が飽和
し、更に、経済性を考慮して、その上限をMoに
ついては0.2%、Nbについては0.1%、Vについて
は0.1%、Niについては0.2%とする。 更に、本発明においては、鋼にCaを添加する
こともできる。Caは鋼中の硫化物系介在物の形
態と組成を制御するのに効果があり、特に、
Ca/S≧2を満足する場合に硫化物系介在物が
完全に球状化する結果、すぐれた耐水素誘起割れ
性を付与することができる。しかし、過多に添加
するときは、クラスター状となつて、性能が劣化
するので、上限を0.0050%とする。 本発明の方法によれば、上記のような化学成分
を有する鋼片を粗圧延した後、所定の条件下に処
理することによつて、耐水素誘起割れ性及び耐応
力腐食割れ性にすぐれた高強度高靭性熱延鋼板を
得ることができる。即ち、鋼片をオーステナイト
未再結晶域における全圧力率を30%以上とし、温
度900〜800℃にて仕上圧延した後、平均冷却速度
15〜80℃/秒にて温度750〜650℃まで冷却し、更
に、加工率3〜20%にて軽圧下する。 先ず、本発明の方法においては、鋼片を粗圧延
した後、オーステナイト未再結晶域における全圧
下率を30%以上とする。30%よりも小さい場合
は、微細組織を得ることができず、靭性が劣化す
るからである。仕上圧延温度は900〜800℃の範囲
である。900℃よりも高いときは、オーステナイ
ト未再結晶域における圧下を十分に行なうことが
困難であるので、フエライト粒が粗大化し、靭性
が低下する。一方、800℃よりも低い場合は、析
出フエライトを強化加工することとなり、集合組
織が発達する結果、セパレーシヨンが多発し、板
厚方向の靭性が劣化する。 この仕上圧延後、フエライト中に過飽和に固容
させたCを析出させるために、直ちに平均冷却速
度15〜80℃/秒にて750〜650℃の範囲の温度まで
急冷する。冷却速度が余りに遅い場合は、冷却途
中で界面にCが濃縮され、純度の高いフエライト
が析出するため、粒界にセメンタイトが析出しや
すい。冷却速度の上限は特に制限されないが、実
操業上の観点から80℃/秒とする。 この急冷後、本発明の方法においては、セメン
タイトを微細に、且つ、粒内に多く析出させるた
めに、750〜650℃の範囲の温度域にて3〜20%の
加工率にて軽圧下する。この温度域において、フ
エライト中に析出するC量が最も多く、この温度
域で軽圧下することによつて、フエライト粒内で
セメンタイトが最も微細に且つ多数析出するから
である。軽圧下温度が上記範囲をはずれる場合に
は、粒界でセメンタイトが多数析出して、所要の
物性を得ることができない。圧下率は、セメンタ
イトを微細に析出させるために、少なくとも3%
を必要とし、一方、20%を越えるときは、析出フ
エライト相を加工することとなり、その結果、集
合組織の発達が顕著となる。 尚、本発明においては、冷却停止温度又は巻取
温度は650℃以下であり、650℃よりも高い場合
は、セメンタイトの粗大成長し、粒界セメンタイ
トの伸長が起こる。 以上のように、所定の化学成分を有する鋼片を
所定の条件に従つて処理することによつて、集合
組織を生成させることなく、微細なフエライト組
織を生成させると共に、セメンタイトを微細に且
つ多数フエライト中に生成させるので、機械的特
性にすぐれるのみならず、耐水素誘起割れ性及び
耐応力腐食割れ性にすぐれた熱延鋼板を得ること
ができる。 以下に実施例を挙げて本発明を説明する。 実施例 1 第1表に示す化学成分を有する鋼片を粗圧延し
た後、第2表に示す条件にてオーステナイト未再
結晶域にて圧延し、所定の温度にて仕上圧延し、
本発明の方法に従つて急冷し、軽圧下し、巻取を
行なつて、厚さ8.8mmの鋼片を得た(発明法)。比
較のために、通常の方法に従つて、第2表に示
【表】
【表】
す温度で仕上圧延し、急冷及びその後の軽圧下を
実施することなく、巻取を行なつて、厚さ8.8mm
の鋼片を得た(比較法)。 このようにして得た各鋼片の1/3幅の位置から
引張試験片(JIS 14号A試験片、径6mm、C方向
切出し)、シヤルピー試験片(5mm厚さ、2mmV
ノツチ、C方向切出し)、水素誘起割れ試験片
(長さ100mm、幅20mm、厚さ5mm、表面仕上)及び
応力腐食割れ性試験片(長さ75mm、幅15mm、厚さ
5mm、表面仕上)を作製し、それぞれの試験に付
した。 水素誘起割れ(耐HIC)試験は、食塩5%と酢
酸0.5%を含み、硫化水素を飽和させた水溶液に
96時間浸漬し、1鋼種について6断面の検査と超
音波探傷器により判定した。評価基準は〇が割れ
なし、△が割れ長さ率が3%未満、×が割れ長さ
率が3%以上とした。ここに、割れ長さ率とは、
Wを板幅、a亀裂長さとするとき、 Σ6 1Σn 1aij/6Wで規定される。 また、耐応力腐食割れ(耐SCC)性は、降伏強
さの70%応力を付加した条件下に行なつた。試験
終了後、表面を10倍の顕微鏡にて観察して、表面
割れを調べ、評価基準は〇が割れなし、△が割れ
が認められる、×が割れが著しいとした。 第2表に鋼板の機械的性質、衝撃特性、耐水素
誘起割れ性及び耐応力腐食割れ性を示す。本発明
の方法による鋼板は、従来の製造方法による鋼板
に比べて、機械的性質及び衝撃特性がすぐれるの
みならず、耐水素誘起割れ性及び耐応力腐食割れ
性にすぐれていることが明らかである。
実施することなく、巻取を行なつて、厚さ8.8mm
の鋼片を得た(比較法)。 このようにして得た各鋼片の1/3幅の位置から
引張試験片(JIS 14号A試験片、径6mm、C方向
切出し)、シヤルピー試験片(5mm厚さ、2mmV
ノツチ、C方向切出し)、水素誘起割れ試験片
(長さ100mm、幅20mm、厚さ5mm、表面仕上)及び
応力腐食割れ性試験片(長さ75mm、幅15mm、厚さ
5mm、表面仕上)を作製し、それぞれの試験に付
した。 水素誘起割れ(耐HIC)試験は、食塩5%と酢
酸0.5%を含み、硫化水素を飽和させた水溶液に
96時間浸漬し、1鋼種について6断面の検査と超
音波探傷器により判定した。評価基準は〇が割れ
なし、△が割れ長さ率が3%未満、×が割れ長さ
率が3%以上とした。ここに、割れ長さ率とは、
Wを板幅、a亀裂長さとするとき、 Σ6 1Σn 1aij/6Wで規定される。 また、耐応力腐食割れ(耐SCC)性は、降伏強
さの70%応力を付加した条件下に行なつた。試験
終了後、表面を10倍の顕微鏡にて観察して、表面
割れを調べ、評価基準は〇が割れなし、△が割れ
が認められる、×が割れが著しいとした。 第2表に鋼板の機械的性質、衝撃特性、耐水素
誘起割れ性及び耐応力腐食割れ性を示す。本発明
の方法による鋼板は、従来の製造方法による鋼板
に比べて、機械的性質及び衝撃特性がすぐれるの
みならず、耐水素誘起割れ性及び耐応力腐食割れ
性にすぐれていることが明らかである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で C 0.03〜0.3%、 Si 0.01〜1.0%、 Mn 0.5〜2.0%、 Al 0.005〜0.05%、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼片を粗圧
延した後、オーステナイト未再結晶域における全
圧下率を30%以上とし、温度900〜800℃にて仕上
圧延した後、平均冷却速度15〜80℃/秒にて温度
750〜650℃まで冷却し、加工率3〜20%にて軽圧
下することを特徴とする耐水素誘起割れ性及び耐
応力腐食割れ性にすぐれた高強度高靭性熱延鋼板
の製造方法。 2 重量%で (a)C 0.03〜0.3%、 Si 0.01〜1.0%、 Mn 0.5〜2.0%、 Al 0.005〜0.05%、及び、 (b)Nb 0.1%以下、 Ti 0.05%以下、 V 0.1%以下、 Cr 1.0%以下、 Cu 1.0%以下、 Mo 0.2%以下、及び、 Ni 0.2%以下よりなる群から選ばれる少なく
とも1種の元素、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼片を粗圧
延した後、オーステナイト未再結晶域における全
圧下率を30%以上とし、温度900〜800℃にて仕上
圧延した後、平均冷却速度15〜80℃/秒にて温度
750〜650℃まで冷却し、加工率3〜20%にて軽圧
下することを特徴とする耐水素誘起割れ性及び耐
応力腐食割れ性にすぐれた高強度高靭性熱延鋼板
の製造方法。 3 重量%で (a)C 0.03〜0.3%、 Si 0.01〜1.0%、 Mn 0.5〜2.0%、 Al 0.005〜0.05%、及び、 (b)Nb 0.1%以下、 Ti 0.05%以下、 V 0.1%以下、 Cr 1.0%以下、 Cu 1.0%以下、 Mo 0.2%以下、及び、 Ni 0.2%以下よりなる群から選ばれる少なく
とも1種の元素、 (c) Ca 0.0050%以下、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼片を粗圧
延した後、オーステナイト未再結晶域における全
圧下率を30%以上とし、温度900〜800℃にて仕上
圧延した後、平均冷却速度15〜80℃/秒にて温度
750〜650℃まで冷却し、加工率3〜20%にて軽圧
下することを特徴とする耐水素誘起割れ性及び耐
応力腐食割れ性にすぐれた高強度高靭性熱延鋼板
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21712684A JPS6196030A (ja) | 1984-10-15 | 1984-10-15 | 耐水素誘起割れ性及び耐応力腐食割れ性にすぐれた高強度高靭性熱延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21712684A JPS6196030A (ja) | 1984-10-15 | 1984-10-15 | 耐水素誘起割れ性及び耐応力腐食割れ性にすぐれた高強度高靭性熱延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6196030A JPS6196030A (ja) | 1986-05-14 |
| JPS6410565B2 true JPS6410565B2 (ja) | 1989-02-22 |
Family
ID=16699257
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21712684A Granted JPS6196030A (ja) | 1984-10-15 | 1984-10-15 | 耐水素誘起割れ性及び耐応力腐食割れ性にすぐれた高強度高靭性熱延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6196030A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0813534A (ja) * | 1994-07-04 | 1996-01-16 | Shinwa Kogyo Kk | 建設機械用アタッチメントの回転機構 |
| JPH08165676A (ja) * | 1994-12-16 | 1996-06-25 | Shinwa Kogyo Kk | 建設機械用アタッチメントの回転機構 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5454883A (en) * | 1993-02-02 | 1995-10-03 | Nippon Steel Corporation | High toughness low yield ratio, high fatigue strength steel plate and process of producing same |
| JP4937222B2 (ja) * | 2007-12-25 | 2012-05-23 | 東海ゴム工業株式会社 | 流体封入式防振連結ロッド |
-
1984
- 1984-10-15 JP JP21712684A patent/JPS6196030A/ja active Granted
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0813534A (ja) * | 1994-07-04 | 1996-01-16 | Shinwa Kogyo Kk | 建設機械用アタッチメントの回転機構 |
| JPH08165676A (ja) * | 1994-12-16 | 1996-06-25 | Shinwa Kogyo Kk | 建設機械用アタッチメントの回転機構 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6196030A (ja) | 1986-05-14 |
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