JPS6113465B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6113465B2 JPS6113465B2 JP52153464A JP15346477A JPS6113465B2 JP S6113465 B2 JPS6113465 B2 JP S6113465B2 JP 52153464 A JP52153464 A JP 52153464A JP 15346477 A JP15346477 A JP 15346477A JP S6113465 B2 JPS6113465 B2 JP S6113465B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- isocyanate
- reaction
- raw material
- carbamate ester
- thermal decomposition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は芳香族多価イソシアネートと一価アル
コールとの付加物よりなるカルバミン酸エステル
からのイソシアネートの製造法に関するものであ
る。 トリレンジイソシアネートなどのイソシアネー
トはポリウレタンの原料として極めて有用なもの
である。従来、例えば、トリレンジイソシアネー
トの工業的製法としては、トルエンをジニトロ化
し、更に、還元して得たトリレンジアミンを塩酸
塩化したのちホスゲンと反応させる方法が知られ
ている。 しかしながら、この方法は工程が複雑であるば
かりか、有害ガスであるホスゲンを使用し、ま
た、ホスゲン化の際に発生する塩化水素による装
置等の腐食が問題となつていた。 そこで、ホスゲンを使用しないイソシアネート
の製造法が望まれており、いくつかの方法が提案
されている。例えば、ニトロ化合物を白金族金属
又はセレンを主体とする触媒の存在下、アルコー
ルあるいはフエノール及び一酸化炭素と反応させ
てカルバミン酸エステルを得、これを例えば、
170〜550℃の高温度で熱分解することによりイソ
シアネートを得る方法が提案されている。この方
法ではカルバミン酸エステルを製造する工程につ
いては好適な触媒を採用すればあまり問題はない
が、熱分解工程では通常の分解条件下にて反応を
行なうと多量の高沸点の副生物が生成する欠点が
ある。これはイソシアネートの反応性が高いた
め、反応系内にてイソシアネート同志がオリゴマ
ー化したり、また、イソシアネートとカルバミン
酸エステル又は中間体とが反応を起すことによる
と考えられる。 従来、熱分解反応の副生物を抑制するための方
法として、例えば、原料カルバミン酸エステルを
不活性溶媒で溶解しながら170〜350℃程度の温度
にて熱分解する方法(特開昭50−30832)、350〜
550℃の温度で滞留時間を15秒以内で熱分解する
方法(特開昭50−117745)及び触媒としてB、
B、A、A、B、B、族の種々の金
属化合物を使用して150〜350℃にて熱分解する方
法。(特開昭52−19624)などが提案されている。 しかしながら、このように150〜550℃と広範な
温度範囲にて種々の手法を採用することが提案さ
れているにも拘らず、未だ、十分に副反応を抑制
する方法は見い出されていない。 本発明者等はカルバミン酸エステルの分解条件
につき種々検討した結果、従来、知られているよ
うな熱分解のための触媒及び原料を希釈するため
の溶剤などを使用することなく熱分解反応を行な
うときに限り、ある特定の温度範囲、圧力及び滞
留時間を選択することにより、副生物の生成が著
しく抑制できることを見い出し本発明を完成し
た。 すなわち、本発明の要旨は、芳香族多価イソシ
アネートと一価アルコールとの付加物よりなるカ
ルバミン酸エステルを熱分解してイソシアネート
及びアルコールを含有する蒸気を発生させ、次い
で、イソシアネートを凝縮分離する方法におい
て、原料カルバミン酸エステルを原料搬送剤を用
いることなく、255〜280℃の温度に保持され且つ
触媒を含有しない反応条件下で液状の不活性媒体
と接触させ、しかも、反応系内の圧力を100mmHg
以下、滞留時間を10分以下として熱分解反応を行
なうことを特徴とするカルバミン酸エステルから
のイソシアネートの製造法に存する。 以下、本発明を詳細に説明するに、本発明で原
料として使用するカルバミン酸エステルは、芳香
族多価あるいはイソシアネートと一価の脂肪族、
アルコールとの付加物として表わされるものであ
る。また、これらのカルバミン酸エステルはハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ア
ルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、エーテル
基、カルボニル基などのイソシアネート基と反応
しない置換基又はイソシアネート基自身を有して
いてもよい。 カルバミン酸エステルの具体例としては、ジエ
チルアントラセン−9・10−ジカルバメート、エ
チレンビス(p−フエニルカルバニレート)、ジ
メチルトルエン−2・4−ジカルバメート、ジエ
チルトルエン−2・6−ジカルバメート、ジフエ
ニルトルエン−2・4−ジカルバメート、ジエチ
ル−4−クロロベンゼン−1・3−ジカルバメー
トなどが挙げられる。 本発明では芳香族多価イソシアネートと一価ア
ルコールとの付加物であるカルバミン酸エステル
が反応原料として特に好適に使用される。 本発明においてはカルバミン酸エステルを加熱
された不活性媒体中に供給するに際し、希釈溶媒
などの原料搬送剤を使用することなく、通常、溶
融した原料を直接加熱された不活性媒体に対して
供給する。本発明の条件下では、例えば、希釈溶
媒などを反応系内に加えると良好な反応が行なわ
れなくなるので好ましくない。溶融原料の温度は
通常、120〜160℃である。原料の加熱温度があま
り低いと十分に溶融することができず流動性が悪
く、また、あまり高いと分解反応が起つてしまう
ので好ましくない。 一方、不活性媒体としてはカルバミン酸エステ
ル及び生成するイソシアネートに対して不活性な
ものであり、反応条件下にて液状であることが必
要である。例えば、熱媒体として常用されている
トリアリールジメタン異性体、ジフエニルスルホ
ン、シリコン油、ジフエニルスルホキシド、ジフ
エニルメタンなどが挙げられる。不活性媒体の使
用量はあまり少ないと十分に熱供給及び原料の分
散などができず良好な反応が行なわれないので、
十分な量の媒体を使用するのが好ましい。 本発明では触媒の不存在下にて下記条件にて熱
分解反応を行なうことを必須要件とする。後述の
比較例から明らかなように、本発明条件下にて従
来、公知の触媒を使用するとハルツ生成量が増大
し好ましくない。本発明では温度範囲が重要な要
件であり、255〜280℃の温度範囲にて優れた効果
を奏する。従来、反応温度は100〜600℃程度まで
の広範な範囲で行なえることが知られているが、
本発明の場合には、前記範囲内に限つて良好な反
応が行なわれるものである。上記範囲を外れた場
合には、後述の比較例から明らかなように、250
℃及び290℃では多量のジイソシアネートを得、
しかも、ハルツ生成量を低く抑制することはでき
ない。 また、反応系内の圧力を100mmHg以下、好まし
くは60mmHg以下の減圧とし、滞留時間を10分以
下、好ましくは5分以下に調節することが必要で
ある。これらの条件は本発明で特定する他の条件
とともに一体となつて、カルバミン酸エステルの
熱分解時の高沸成分の副生を抑制するものである
から、圧力及び滞留時間が上記範囲を外れた場合
にはその目的を達成されない。 本発明方法を実施するには、例えば、撹拌下、
反応器底部の不活性媒体中に溶融したカルバミン
酸エステルを滴下し、所定の温度及び減圧下にて
熱分解を行ない、発生したイソシアネート及びア
ルコールを含む蒸気を反応器上部から抜き出し、
イソシアネートの凝縮温度まで冷却することによ
り液状のイソシアネートを回収することができ
る。 以上、本発明によれば、カルバミン酸エステル
の熱分解を特定の方式で、特定の選択された条件
で行なうことにより、高沸成分の副生が極めて少
なくなり、効率よくイソシアネートを得ることが
できる。したがつて、経済的な方法であるばかり
か、不活性媒体の汚染が少なくなるので製造面で
も工業的に好ましい。 次に、本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。 実施例 1 内容積1の電磁誘導撹拌式硝子製オートクレ
ープに不活性媒体としてトリアリールジメタン異
性体混合物(ヒユールス化学薬品社製、商品名:
マーロサームS)250gを仕込み40mmHgに於いて
反応温度が260℃となるようにマントルヒーター
で加熱しながら、これに150℃の溶融ジエチルト
ルエン−2・4−ジカルバメート〔以下、DETC
と略記する〕を50グラム/時間の速度で120分間
供給した。供給開始後、数分経過してから塔頂温
度170℃で反応生成物が留出した。イソシアネー
ト留分を30℃で分縮し、次いでエタノールをドラ
イアイス−メタノールトラツプで補集した。
DETCを100g供給してイソシアネート留分64.8
gとエタノール留分31.6gとを得た。イソシアネ
ート留分中のトリレン−2・4−ジイソシアネー
ト〔以下TDIと略記する〕は81.1モル%、中間体
のモノカルバメート〔以下TCIと略記する〕は
18.9モル%であつた。また非留出物に含まれるハ
ルツ〔反応器壁付着物+釜残過残渣+(釜残液
中の全窒素量−釜残液中のTDI、TCI及びDETC
に含まれる窒素量)×(266/28)〕の副生率は供
給原料 に対し0.1重量%以下であつた。供給DETCに対
して留出物収率は94.4モル%、及びこれに非留出
物に含まれるTDI、TCI並びにDETCを加えた全
回収率は98.9モル%であつた。またこの時の滞留
時間(非留出物より不活性媒体及び固型分を除い
た釜残液中のTDI+TCI+DETCのモル数の和/
供給DETCの時間当りのモル数)は6分であつ
た。 なお留出液中のTDIの収率は76.6モル%、TCI
の収率は17.8モル%であつた。 比較例 1 反応温度を250℃とした以外は実施例1と同様
にしてDETCの熱分解を行つた結果を表1に示し
た。イソシアネート留分とエタノール留分はそれ
ぞれ55重量%、25.7重量%、また非留出物に含ま
れるハルツの副生率は供給原料に対し0.6重量%
であつた。イソシアネート留分はTDI59.2モル
%、TCI38.2モル%、DETC2.6モル%を含み、供
給DETCに対する留出物収率は75.5モル%、全回
収率は98.9モル%、留出液中のTDI収率は44.7モ
ル%、TCI収率は29.0モル%であつた。又この時
の滞留時間は28.2分であつた。 この結果、実施例1と比較すると熱分解はほぼ
同程度起つているにも拘らず、TDI、TCIの収率
が下り、非留出物、副生物の量が約6倍に増加し
ている。これより反応温度250℃では分解速度が
遅く滞留時間が増大し留出速度も低下し、収率が
低下し副生物が増大することが明らかである。 実施例2および比較例2 反応温度を280℃(実施例2)及び290℃(比較
例2)とした以外は実施例1と同様の条件下で
DETCの熱分解を行つた結果を表1に示した。反
応温度が280℃を越えると副生物の増大が顕著で
ある。 実施例3および比較例3〜4 反応圧力を100mmHg(実施例3)、400mmHg
(比較例3)及び760mmHg(比較例4)とした以
外は実施例1と同様の条件下でDETCの熱分解を
行つた結果を表1に示した。反応圧力が100mmHg
を越えると留出速度が遅くなり、滞留時間が増大
し、収率の大巾な低下及び副生物の増大が顕著で
ある。 比較例 5 熱分解反応の触媒として亜鉛ナフテネート1.5
gを添加した以外は実施例1と同様の条件下で
DETCの熱分解を行なつた。結果を表−1に示
す。解媒の存在下における熱分解反応では副生物
の生成量が増加している。 比較例 6 原料搬送剤としてのジオキサンにDETCを溶解
して10重量%の溶液を調製し、これを反応器に供
給した以外は実施例1と同様の条件下でDETCの
熱分解を行なつた。結果を表1に示す。 原料搬送剤を使用する場合も副生物の生成量が
増加している。 【表】
コールとの付加物よりなるカルバミン酸エステル
からのイソシアネートの製造法に関するものであ
る。 トリレンジイソシアネートなどのイソシアネー
トはポリウレタンの原料として極めて有用なもの
である。従来、例えば、トリレンジイソシアネー
トの工業的製法としては、トルエンをジニトロ化
し、更に、還元して得たトリレンジアミンを塩酸
塩化したのちホスゲンと反応させる方法が知られ
ている。 しかしながら、この方法は工程が複雑であるば
かりか、有害ガスであるホスゲンを使用し、ま
た、ホスゲン化の際に発生する塩化水素による装
置等の腐食が問題となつていた。 そこで、ホスゲンを使用しないイソシアネート
の製造法が望まれており、いくつかの方法が提案
されている。例えば、ニトロ化合物を白金族金属
又はセレンを主体とする触媒の存在下、アルコー
ルあるいはフエノール及び一酸化炭素と反応させ
てカルバミン酸エステルを得、これを例えば、
170〜550℃の高温度で熱分解することによりイソ
シアネートを得る方法が提案されている。この方
法ではカルバミン酸エステルを製造する工程につ
いては好適な触媒を採用すればあまり問題はない
が、熱分解工程では通常の分解条件下にて反応を
行なうと多量の高沸点の副生物が生成する欠点が
ある。これはイソシアネートの反応性が高いた
め、反応系内にてイソシアネート同志がオリゴマ
ー化したり、また、イソシアネートとカルバミン
酸エステル又は中間体とが反応を起すことによる
と考えられる。 従来、熱分解反応の副生物を抑制するための方
法として、例えば、原料カルバミン酸エステルを
不活性溶媒で溶解しながら170〜350℃程度の温度
にて熱分解する方法(特開昭50−30832)、350〜
550℃の温度で滞留時間を15秒以内で熱分解する
方法(特開昭50−117745)及び触媒としてB、
B、A、A、B、B、族の種々の金
属化合物を使用して150〜350℃にて熱分解する方
法。(特開昭52−19624)などが提案されている。 しかしながら、このように150〜550℃と広範な
温度範囲にて種々の手法を採用することが提案さ
れているにも拘らず、未だ、十分に副反応を抑制
する方法は見い出されていない。 本発明者等はカルバミン酸エステルの分解条件
につき種々検討した結果、従来、知られているよ
うな熱分解のための触媒及び原料を希釈するため
の溶剤などを使用することなく熱分解反応を行な
うときに限り、ある特定の温度範囲、圧力及び滞
留時間を選択することにより、副生物の生成が著
しく抑制できることを見い出し本発明を完成し
た。 すなわち、本発明の要旨は、芳香族多価イソシ
アネートと一価アルコールとの付加物よりなるカ
ルバミン酸エステルを熱分解してイソシアネート
及びアルコールを含有する蒸気を発生させ、次い
で、イソシアネートを凝縮分離する方法におい
て、原料カルバミン酸エステルを原料搬送剤を用
いることなく、255〜280℃の温度に保持され且つ
触媒を含有しない反応条件下で液状の不活性媒体
と接触させ、しかも、反応系内の圧力を100mmHg
以下、滞留時間を10分以下として熱分解反応を行
なうことを特徴とするカルバミン酸エステルから
のイソシアネートの製造法に存する。 以下、本発明を詳細に説明するに、本発明で原
料として使用するカルバミン酸エステルは、芳香
族多価あるいはイソシアネートと一価の脂肪族、
アルコールとの付加物として表わされるものであ
る。また、これらのカルバミン酸エステルはハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、ア
ルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、エーテル
基、カルボニル基などのイソシアネート基と反応
しない置換基又はイソシアネート基自身を有して
いてもよい。 カルバミン酸エステルの具体例としては、ジエ
チルアントラセン−9・10−ジカルバメート、エ
チレンビス(p−フエニルカルバニレート)、ジ
メチルトルエン−2・4−ジカルバメート、ジエ
チルトルエン−2・6−ジカルバメート、ジフエ
ニルトルエン−2・4−ジカルバメート、ジエチ
ル−4−クロロベンゼン−1・3−ジカルバメー
トなどが挙げられる。 本発明では芳香族多価イソシアネートと一価ア
ルコールとの付加物であるカルバミン酸エステル
が反応原料として特に好適に使用される。 本発明においてはカルバミン酸エステルを加熱
された不活性媒体中に供給するに際し、希釈溶媒
などの原料搬送剤を使用することなく、通常、溶
融した原料を直接加熱された不活性媒体に対して
供給する。本発明の条件下では、例えば、希釈溶
媒などを反応系内に加えると良好な反応が行なわ
れなくなるので好ましくない。溶融原料の温度は
通常、120〜160℃である。原料の加熱温度があま
り低いと十分に溶融することができず流動性が悪
く、また、あまり高いと分解反応が起つてしまう
ので好ましくない。 一方、不活性媒体としてはカルバミン酸エステ
ル及び生成するイソシアネートに対して不活性な
ものであり、反応条件下にて液状であることが必
要である。例えば、熱媒体として常用されている
トリアリールジメタン異性体、ジフエニルスルホ
ン、シリコン油、ジフエニルスルホキシド、ジフ
エニルメタンなどが挙げられる。不活性媒体の使
用量はあまり少ないと十分に熱供給及び原料の分
散などができず良好な反応が行なわれないので、
十分な量の媒体を使用するのが好ましい。 本発明では触媒の不存在下にて下記条件にて熱
分解反応を行なうことを必須要件とする。後述の
比較例から明らかなように、本発明条件下にて従
来、公知の触媒を使用するとハルツ生成量が増大
し好ましくない。本発明では温度範囲が重要な要
件であり、255〜280℃の温度範囲にて優れた効果
を奏する。従来、反応温度は100〜600℃程度まで
の広範な範囲で行なえることが知られているが、
本発明の場合には、前記範囲内に限つて良好な反
応が行なわれるものである。上記範囲を外れた場
合には、後述の比較例から明らかなように、250
℃及び290℃では多量のジイソシアネートを得、
しかも、ハルツ生成量を低く抑制することはでき
ない。 また、反応系内の圧力を100mmHg以下、好まし
くは60mmHg以下の減圧とし、滞留時間を10分以
下、好ましくは5分以下に調節することが必要で
ある。これらの条件は本発明で特定する他の条件
とともに一体となつて、カルバミン酸エステルの
熱分解時の高沸成分の副生を抑制するものである
から、圧力及び滞留時間が上記範囲を外れた場合
にはその目的を達成されない。 本発明方法を実施するには、例えば、撹拌下、
反応器底部の不活性媒体中に溶融したカルバミン
酸エステルを滴下し、所定の温度及び減圧下にて
熱分解を行ない、発生したイソシアネート及びア
ルコールを含む蒸気を反応器上部から抜き出し、
イソシアネートの凝縮温度まで冷却することによ
り液状のイソシアネートを回収することができ
る。 以上、本発明によれば、カルバミン酸エステル
の熱分解を特定の方式で、特定の選択された条件
で行なうことにより、高沸成分の副生が極めて少
なくなり、効率よくイソシアネートを得ることが
できる。したがつて、経済的な方法であるばかり
か、不活性媒体の汚染が少なくなるので製造面で
も工業的に好ましい。 次に、本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。 実施例 1 内容積1の電磁誘導撹拌式硝子製オートクレ
ープに不活性媒体としてトリアリールジメタン異
性体混合物(ヒユールス化学薬品社製、商品名:
マーロサームS)250gを仕込み40mmHgに於いて
反応温度が260℃となるようにマントルヒーター
で加熱しながら、これに150℃の溶融ジエチルト
ルエン−2・4−ジカルバメート〔以下、DETC
と略記する〕を50グラム/時間の速度で120分間
供給した。供給開始後、数分経過してから塔頂温
度170℃で反応生成物が留出した。イソシアネー
ト留分を30℃で分縮し、次いでエタノールをドラ
イアイス−メタノールトラツプで補集した。
DETCを100g供給してイソシアネート留分64.8
gとエタノール留分31.6gとを得た。イソシアネ
ート留分中のトリレン−2・4−ジイソシアネー
ト〔以下TDIと略記する〕は81.1モル%、中間体
のモノカルバメート〔以下TCIと略記する〕は
18.9モル%であつた。また非留出物に含まれるハ
ルツ〔反応器壁付着物+釜残過残渣+(釜残液
中の全窒素量−釜残液中のTDI、TCI及びDETC
に含まれる窒素量)×(266/28)〕の副生率は供
給原料 に対し0.1重量%以下であつた。供給DETCに対
して留出物収率は94.4モル%、及びこれに非留出
物に含まれるTDI、TCI並びにDETCを加えた全
回収率は98.9モル%であつた。またこの時の滞留
時間(非留出物より不活性媒体及び固型分を除い
た釜残液中のTDI+TCI+DETCのモル数の和/
供給DETCの時間当りのモル数)は6分であつ
た。 なお留出液中のTDIの収率は76.6モル%、TCI
の収率は17.8モル%であつた。 比較例 1 反応温度を250℃とした以外は実施例1と同様
にしてDETCの熱分解を行つた結果を表1に示し
た。イソシアネート留分とエタノール留分はそれ
ぞれ55重量%、25.7重量%、また非留出物に含ま
れるハルツの副生率は供給原料に対し0.6重量%
であつた。イソシアネート留分はTDI59.2モル
%、TCI38.2モル%、DETC2.6モル%を含み、供
給DETCに対する留出物収率は75.5モル%、全回
収率は98.9モル%、留出液中のTDI収率は44.7モ
ル%、TCI収率は29.0モル%であつた。又この時
の滞留時間は28.2分であつた。 この結果、実施例1と比較すると熱分解はほぼ
同程度起つているにも拘らず、TDI、TCIの収率
が下り、非留出物、副生物の量が約6倍に増加し
ている。これより反応温度250℃では分解速度が
遅く滞留時間が増大し留出速度も低下し、収率が
低下し副生物が増大することが明らかである。 実施例2および比較例2 反応温度を280℃(実施例2)及び290℃(比較
例2)とした以外は実施例1と同様の条件下で
DETCの熱分解を行つた結果を表1に示した。反
応温度が280℃を越えると副生物の増大が顕著で
ある。 実施例3および比較例3〜4 反応圧力を100mmHg(実施例3)、400mmHg
(比較例3)及び760mmHg(比較例4)とした以
外は実施例1と同様の条件下でDETCの熱分解を
行つた結果を表1に示した。反応圧力が100mmHg
を越えると留出速度が遅くなり、滞留時間が増大
し、収率の大巾な低下及び副生物の増大が顕著で
ある。 比較例 5 熱分解反応の触媒として亜鉛ナフテネート1.5
gを添加した以外は実施例1と同様の条件下で
DETCの熱分解を行なつた。結果を表−1に示
す。解媒の存在下における熱分解反応では副生物
の生成量が増加している。 比較例 6 原料搬送剤としてのジオキサンにDETCを溶解
して10重量%の溶液を調製し、これを反応器に供
給した以外は実施例1と同様の条件下でDETCの
熱分解を行なつた。結果を表1に示す。 原料搬送剤を使用する場合も副生物の生成量が
増加している。 【表】
Claims (1)
- 1 芳香族多価イソシアネートと一価アルコール
との付加物よりなるカルバミン酸エステルを熱分
解してイソシアネート及びアルコールを含有する
蒸気を発生させ、次いで、イソシアネートを凝縮
分離する方法において、原料カルバミン酸エステ
ルを原料搬送剤を用いることなく、255〜280℃の
温度に保持され、且つ触媒を含有しない反応条件
下で液状の不活性媒体と接触させ、しかも、反応
系内の圧力を100mmHg以下、滞留時間を10分以下
として熱分解反応を行なうことを特徴とするカル
バミン酸エステルからのイソシアネートの製造
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15346477A JPS5488222A (en) | 1977-12-20 | 1977-12-20 | Preparation of isocyanate from carbamate |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15346477A JPS5488222A (en) | 1977-12-20 | 1977-12-20 | Preparation of isocyanate from carbamate |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5488222A JPS5488222A (en) | 1979-07-13 |
| JPS6113465B2 true JPS6113465B2 (ja) | 1986-04-14 |
Family
ID=15563127
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15346477A Granted JPS5488222A (en) | 1977-12-20 | 1977-12-20 | Preparation of isocyanate from carbamate |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5488222A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3215591A1 (de) * | 1982-04-27 | 1983-10-27 | Bayer Ag, 5090 Leverkusen | Verfahren zur kontinuierlichen thermischen spaltung von carbamidsaeureestern |
| JP2003525267A (ja) * | 2000-02-29 | 2003-08-26 | ハンツマン・インターナショナル・エルエルシー | 有機ポリイソシアネートの製造法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA1023379A (en) * | 1973-05-04 | 1977-12-27 | Atlantic Richfield Company | Production of isocyanates from esters of carbamic acids (urethanes) |
| JPS5219624A (en) * | 1975-08-07 | 1977-02-15 | Mitsui Toatsu Chem Inc | Process for preparation of isocyanates |
-
1977
- 1977-12-20 JP JP15346477A patent/JPS5488222A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5488222A (en) | 1979-07-13 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPS58194849A (ja) | カルバミン酸エステルの連続的熱分解法 | |
| JPS6317820B2 (ja) | ||
| JPH03115258A (ja) | モノイソシアネートの製造方法 | |
| JPH035386B2 (ja) | ||
| US20030162995A1 (en) | Integrated process for the preparation of aromatic isocyanates and procedures for effecting the relative intermediate phases | |
| JP3083039B2 (ja) | イソシアネート類の製造方法 | |
| JP3274514B2 (ja) | ポリイソシアネートの製造方法 | |
| JP2005068146A (ja) | 脂環式ジイソシアネートを連続的に製造する多段法 | |
| JPS6052693B2 (ja) | カルバミン酸エステルからのイソシアネ−トの製造法 | |
| EP0125726B1 (en) | Improved process for preparing alkyl isocyanates | |
| JPS6113465B2 (ja) | ||
| JP3226997B2 (ja) | ポリカルバミン酸エステル化合物の熱分解方法 | |
| US3076007A (en) | Organic isocyanate preparation | |
| JPH11343276A (ja) | 新規なウレタン化合物及び多環式脂肪族ジイソシアネ―トの製造方法 | |
| JP3674642B2 (ja) | イソシアネート類の製造法 | |
| JPS59108754A (ja) | 芳香族ウレタンの熱分解法 | |
| JPH04221356A (ja) | キシリレンジイソシアネートの製造方法 | |
| US3499021A (en) | Toluene diisocyanate process | |
| JP3091544B2 (ja) | イソシアネートの連続的製造方法 | |
| EP0275263A1 (en) | Process for preparing methyl isocyanate | |
| JPS6411016B2 (ja) | ||
| JPS60237058A (ja) | イソシアナ−トの連続的製造方法 | |
| JP7165508B2 (ja) | イソシアネートの製造方法 | |
| US5654483A (en) | Process for producing alkoxy-substituted triphenylamines | |
| JPS58128354A (ja) | 芳香族カルバミン酸エステルからイソシアネ−ト(ウレタン)の製法 |