JPS6157345B2 - - Google Patents
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- JPS6157345B2 JPS6157345B2 JP57136301A JP13630182A JPS6157345B2 JP S6157345 B2 JPS6157345 B2 JP S6157345B2 JP 57136301 A JP57136301 A JP 57136301A JP 13630182 A JP13630182 A JP 13630182A JP S6157345 B2 JPS6157345 B2 JP S6157345B2
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Description
本発明は成形時の流動特性、劣化防止および熱
処理後の低温耐衝撃性などが改善されたポリアミ
ド樹脂組成物に関するものである。 最近、ポリアミド樹脂の絶乾時あるいは低温に
おける衝撃強度を向上せしめ、苛酷な使用条件に
耐える材料を得る目的でポリアミドと各種ポリオ
レフインとの混合物からなる成形用素材の開発が
進められている。ポリアミドの衝撃強度を向上せ
しめるのに有効なポリオレフインとしてこれまで
に提案されたものとしてはエチレンとα・β−不
飽和カルボン酸との共重合体(たとえば特公昭42
−12546号公報)、エチレンとα・β−不飽和カル
ボン酸誘導体との共重合体にナトリウム、マグネ
シウム、亜鉛などの金属イオンを付加させた、い
わゆるエチレン系アイオノマー樹脂(たとえば、
米国特許第3845163号公報、特公昭54−4743号公
報)、および酸無水物やエポキシ化合物をグラフ
ト導入した変性ポリオレフイン(たとえば特公昭
55−44108号公報、特公昭57−22347号公報、特開
昭55−9661号公報、特開昭55−165952号公報)な
どが挙げられる。これらの変性ポリオレフインは
その導入された各種官能基により極性や反応性が
変化し、結果的にポリアミドマトリツクス相中に
微細な分散相として存在して衝撃エネルギーを吸
収する役割を果たすのであるが、変性ポリオレフ
インの官能基とポリアミドとの反応は混合物の増
粘を招き、往々にして成形時、とくに射出成形時
の流動性を悪化させるという問題がある。またポ
リアミドと前記したような各種の変性ポリオレフ
インとの混合物は室温以上では勿論、0℃以下の
低温領域においても確かにすぐれた耐衝撃強度を
発揮するが、一度80〜150℃で50〜500時間程度の
熱処理を施すと低温衝撃強度が著るしく低下する
という重大な欠点を内蔵していることが明らかと
なつた。このことはポリアミドおよび変性ポリオ
レフインの混合物からなる成形品を高温雰囲気下
で長時間使用すると徐々にその衝撃強度が低下す
るとともに低温では極めて脆くなることを示して
おり、工業用部品、自動車用部品に適用するため
には改善すべき問題点の一つである。 本発明者らはポリアミドおよび変性ポリオレフ
インからなる組成物の射出成形時の流動性および
熱処理後の低温衝撃強度を向上させることを目的
として検討した結果2種以上の特定の添加剤を併
用添加することにより上記目的が効果的に達成で
き、同時に劣化防止機能も付与できることを見出
し本発明に到達した。 すなわち、本発明は(A)ポリアミド:95〜50重量
%および(B)カルボン酸基、カルボン酸金属塩基、
カルボン酸エステル基、酸無水物基およびエポキ
シ基から選ばれた少なくとも一種の官能基を有す
る変性ポリオレフイン:5〜50重量%からなる混
合物100重量部に対し(C)ヒンダードフエノール系
化合物および/または芳香族アミン化合物:
0.005〜3重量部および(D)銅化合物:0.005〜1重
量部を添加配合してなる樹脂組成物を提供するも
のである。 本発明の特徴はポリアミドおよび変性ポリオレ
フインからなる混合物の射出成形時の流動性を改
善し、熱処理後の低温衝撃強度の低下防止にヒン
ダードフエノール系化合物および/または芳香族
アミン化合物と銅化合物を併用添加することが極
めて効果的であることを見出した点にあり、同時
に引張破断伸び、引張強度の低下抑制という、い
わゆる劣化防止効果も発揮される。射出成形時の
流動性向上、熱処理後の低温衝撃強度の低下防止
には、ヒンダードフエノール系化合物および/ま
たは芳香族アミン化合物が必須であり、銅化合物
のみでは全く効果がないが、驚くべきことにヒン
ダードフエノール系化合物および/または芳香族
アミン化合物と銅化合物を組合わせることにより
少量の添加量で極めてすぐれた改善効果が得られ
ることがわかつた。つまり従来から耐熱剤、酸化
防止剤として知られている銅化合物、ヒンダード
フエノール系化合物、芳香族アミン化合物、リン
化合物などのうちでヒンダードフエノール系化合
物および/または芳香族アミン化合物と銅化合物
の併用系のみが、ポリアミドと変性ポリオレフイ
ンの混合物に射出成形時の流動性向上および熱処
理後の低温衝撃強度の低下抑制という特異的作用
効果を発し、これにより苛酷な使用条件に耐える
材料を与えるポリアミド樹脂組成物の取得が可能
となつた。 本発明で用いられる(A)ポリアミドは特に限定な
いが、通常の脂肪族ポリアミド、たとえばポリカ
プロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレン
アジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレン
セバカミド(ナイロン610)、ポリウンデカメチレ
ンアジパミド(ナイロン116)、ポリヘキサメチレ
ンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンア
ミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイ
ロン12)およびこれらを主たる構成成分とする共
重合ポリアミド、混合ポリアミドなどが適当であ
る。共重合ポリアミド、混合ポリアミドには構成
成分がすべて脂肪族成分のポリアミドのみなら
ず、芳香族成分、たとえばヘキサメチレンイソフ
タルアミド(6I)成分、ヘキサメチレンテレフタ
ルアミド(6T)成分、メタキシリレンアジパミ
ド(MXD6)成分などを少量含むナイロン6/6I
共重合体、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン
66とナイロン6Iの混合体、ナイロン66とナイロン
MXD6の混合体なども包含される。ここで用いら
れるポリアミドは通常、溶融重合で製造され、ま
た重合度の制限はなく、相対粘度が2.0〜5.0の範
囲内にあるポリアミドを任意に選択できる。 本発明に用いられる(B)カルボン酸基、カルボン
酸金属塩基、カルボン酸エステル基、酸無水物基
およびエポキシ基から選ばれた少なくとも一種の
官能基を有する変性ポリオレフインの代表例を挙
げると、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレ
ン/メタアクリル酸共重合体、エチレン/フマル
酸共重合体、エチレン/メタアクリル酸/メタア
クリル酸亜鉛共重合体、エチレン/アクリル酸/
メタアクリル酸ナトリウム共重合体、エチレン/
アクリル酸イソブチル/メタアクリル酸/メタア
クリル酸亜鉛共重合体、エチレン/メタアクリル
酸メチル/メタアクリル酸/メタアクリル酸マグ
ネシウム共重合体、エチレン/アクリル酸エチル
共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチ
レン/メタアクリル酸グリシジル共重合体、エチ
レン/酢酸ビニル/メタアクリル酸グリシジル共
重合体、エチレン−g−無水マレイン酸共重合体
(“g”はグラフトを表わす、以下同じ)、エチレ
ン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、
エチレン/プロピレン−g−アクリル酸共重合
体、エチレン/1−ブテン−g−フマル酸共重合
体、エチレン/1−ヘキセン−g−イタコン酸共
重合体、エチレン/プロピレン−g−エンドビシ
クロ〔2・2・1〕−5−ヘプテン−2・3−無
水ジカルボン酸共重合体、エチレン/プロピレン
−g−メタアクリル酸グリシジル共重合体、エチ
レン/プロピレン/1・4−ヘキサジエン−g−
無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレ
ン/ジシクロペンタジエン−g−フマル酸共重合
体、エチレン/プロピレン/ノルボルナジエン−
g−マレイン酸共重合体およびエチレン/酢酸ビ
ニル−g−アクリル酸共重合体などであり、これ
らの変性ポリオレフインの二種以上を併用するこ
とも可能である。上記変性ポリオレフインの製造
は公知の方法、たとえば特公昭39−6810号公報、
特公昭46−27527号公報、特公昭50−2630号公
報、特公昭52−43677号公報、特公昭53−5716号
公報、特公昭53−19037号公報、特公昭53−41173
号公報、特公昭56−9925号公報などに示された方
法にしたがつて製造することができる。なお、エ
チレン系アイオノマーについては一般に“サーリ
ン”、“ハイミラン”、“コーポレン”なる商品名で
市販されている各種グレードを用いることができ
る。本発明で用いられる変性ポリオレフインの重
合度は特に制限ないが、通常メルトインデツクス
が0.01〜50g/10minの範囲内にあるものを任意
に選択できる。また本発明では上記の変性ポリオ
レフインに少量の他のポリオレフインを混合する
ことも可能であり、このポリオレフインとしてポ
リエチレン、エチレン/プロピレン共重合体、エ
チレン/ブテン−1共重合体、エチレン/プロピ
レン/ジシクロペンタジエン共重合体、エチレ
ン/プロピレン/5−エチリデンノルボルネン共
重合体およびエチレン/プロピレン/1・4−ヘ
キサジエン共重合体などを用いることができる。 (A)ポリアミドと(B)変性ポリオレフインの混合比
はポリアミド:95〜50重量%、好ましくは90〜60
重量%と変性ポリオレフイン:5〜50重量%、好
ましくは10〜40重量%の範囲内であることが必要
である。変性ポリオレフインの使用量が5重量%
未満の場合には衝撃強度の向上効果が小さく、一
方、変性ポリオレフインの配合量が50重量%を越
えると混合物の強度、耐熱性が低下するなどポリ
アミドの特徴が発揮されず、ポリアミド樹脂組成
物という本来の目的が達成されないので好ましく
ない。 本発明で用いられる(C)ヒンダードフエノール系
化合物とは、たとえば3・5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシトルエン、2・2′−メチレンビス
−(4−メチル−6−t−ブチルフエノール)、
4・4′−メチレンビス(2・6−ジ−t−ブチル
フエノール)、4・4′−ブチリデンビス−6−t
−ブチル−m−クレゾール、2・6−ビス(2′−
ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルベンジ
ル)−4−メチルフエノール、1・1・3−トリ
ス(2′−メチル−5′−t−ブチル−4′−ヒドロキ
シフエニル)ブタン、1・3・5−トリメチル−
2・4・6−トリス(3′・5′−ジ−t−ブチル−
4′−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4・4′−チ
オビス(2′−メチル−6′−t−ブチルフエノー
ル)、2・2′−チオビス(4′−メチル−6′−t−ブ
チルフエノール)、4・4′−チオビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフエノール)、オクタデシル
−3−(3・5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオネート、 1・1・1・1−テトラキス〔メチル−3−
(3・5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエ
ニル)プロピオネート〕メタン、N・N′−ヘキ
サメチレンビス(3・5−ジ−t−ブチル−4−
ハイドロシンナムアミド)、2・2′−チオジエチ
ルビス−〔3−(3・5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフエニル)−プロピオネート〕、N−ラウ
ロイル−p−アミノフエノールおよびN−ステア
ロイル−p−アミノフエノールなどであり、一般
には“イルガノツクス”などの商品名で市販され
ている各種の化合物を利用することができる。ま
た本発明で用いられる芳香族アミン化合物の代表
例を挙げると4・4′−ビス(4−α・α′−ジメ
チルベンジル)ジフエニルアミンおよびN・
N′−ジ−β−ナフチル−p−フエニレンジアミ
ンなどである。これらのヒンダードフエノール系
化合物および芳香族アミン化合物は二種以上を併
用でき、その使用量はポリアミドおよび変性ポリ
オレフインの総量100重量部に対し0.005〜3重量
部、より好ましくは0.01〜1重量部を添加するの
が適当である。ヒンダードフエノール系化合物お
よび/または芳香族アミン化合物の添加量が
0.005重量部未満には、射出成形時の流動性向
上、熱処理後の低温衝撃強度の低下防止という特
異な効果が十分発揮されず、一方これらの化合物
の添加量が3重量部を越えると成形物表面へ折出
して外観を損なつたり、物性低下を招くおそれが
あるので好ましくない。本発明では(C)ヒンダード
フエノール系化合物および/または芳香族アミン
化合物と併用する形で、通常、過酸化物分解剤と
呼称される化合物、たとえばジステアリルチオジ
プロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロ
ピオネートおよびジラウリルチオジプロピオネー
トなどを添加することも可能である。これらの化
合物はヒンダードフエノール系化合物および/ま
たは芳香族アミン化合物が存在しない場合には添
加しても流動性の向上、熱処理後の低温衝撃強度
の低下防止効果を発揮しない。 本発明で用いられる(D)銅化合物としては塩化第
1銅、塩化第2銅、臭化第1銅、臭化第2銅、ヨ
ウ化第1銅、硫酸第2銅、硝酸第2銅、燐酸銅、
酢酸第2銅、サリチル酸第2銅、ステアリン酸第
2銅、安息香酸第2銅および前記の無機ハロゲン
化銅とキシレンジアミン、2−メルカプトベンズ
イミダゾール、ベンズイミダゾールなどとの錯化
合物などが挙げられる。銅化合物の使用量はポリ
アミドおよび変性ポリオレフインの総量100重量
部に対し0.005〜1重量部、より好ましくは0.01
〜0.5重量部が適当である。銅化合物の添加量が
極めて微量の場合にはポリアミドの劣化を防止す
る効果が小さく、一方銅化合物をあまりに多く用
いると成形時に銅金属の遊離を起こし、着色によ
る商品価値を低下させるので好ましくない。本発
明では(D)銅化合物と併用する形でハロゲン化アル
カリを添加することも可能である。このハロゲン
化アルカリ化合物の例を挙げると塩化リチウム、
臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化カリウム、
臭化カリウム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウム
およびヨウ化ナトリウムなどである。 (A)ポリアミド、(B)変性ポリオレフイン、(C)ヒン
ダードフエノール系化合物および/または芳香族
アミン化合物および(D)銅化合物の混合方法は特に
限定されず、通常公知の方法を採用することがで
きる。すなわちポリアミド、変性ポリオレフイン
のペレツト、粉末、細片などと添加剤とを高速撹
拌機で均一混合した後、十分な混練能力のある一
軸または多軸の押出機で溶融混練する方法、銅化
合物を含有するポリアミドとヒンダードフエノー
ル系化合物および/または芳香族アミン化合物を
含有する変性ポリオレフインとを押出機で混練す
る方法、ポリアミドと変性ポリオレフインをまず
押出機で溶融混練した後、成形時にヒンダードフ
エノール系化合物および銅化合物を添加して射出
あるいは押出などの成形を行なう方法およびポリ
アミド、変性ポリオレフインおよび添加剤を成形
時にドライブレンドして射出あるいは押出などの
成形を行なう方法などいずれの方法も採ることが
できる。 本発明の樹脂組成物には、その成形性、物性を
損わない限りにおいて他の成分、たとえば顔料、
染料、補強剤、充填剤、離形剤、滑剤、結晶核
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、他の重
合体などを添加導入することができる。特に成形
性を向上させる意味で通常公知の離形剤、結晶核
剤を添加することは重要で、たとえばN・N′−
エチレンビスステアリルアミド、N・N′−メチ
レンビスステアリルアミド、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アル
ミニウム、モンタン酸ワツクス、タルク、クレ
ー、カオリンなどを添加導入することが可能であ
る。また可塑剤の添加は極度に柔軟な材料を得る
目的には有効な方法で、たとえばN−ブチルベン
ゼンスルホンアミド、N−メチルベンゼンスルホ
ンアミド、N−エチル−o・p−トルエンスルホ
ンアミド、p−オキシ安息香酸−2−エチルヘキ
シルエステル、ヘキシレングリコールなどの化合
物を利用することができる。また、ガラス繊維、
アスベスト繊維、炭素繊維、ワラステナイト、タ
ルク、炭酸カルシウム、チタン酸カリウイスカー
などの繊維状ないて粉末状補強剤、充填剤を添加
配合することにより高剛性でしかも衝撃強度の高
い組成物を得ることができる。 本発明の組成物は一般射出成形品、ホース、チ
ユーブ、フイルム、モノフイラメント、電線被
覆、中空成形品、ラミネートなど各種用途に対し
て有用である。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説
明する。なお実施例および比較例に記した試験片
の物性は次の方法にしたがつて測定評価した。 (1) 相対粘度:JIS K6810 (2) メルトインデツクス:ASTM D1238 (3) 引張特性:ASTM D638 (4) 曲げ特性:ASTM D790 (5) アイゾツト衝撃強度:ASTM D256 (6) 射出成形の流動性:渦巻金型を用いた、いわ
ゆるスパイラルフロー長さを測定した。 実施例 1 ε−カプロラクタムを溶融重合して得た相対粘
度2.75のナイロン6:75重量%および三井ポリケ
ミカル(株)製アイオノマー樹脂“ハイミラン”1706
(メルトインデツクス:0.7、エチレン/メタアク
リル酸/メタアクリル酸亜鉛共重合体):25重量
%の混合物100重量部に対しチバ・ガイギー社製
“イルガノツクス”1010:0.05重量部、ヨウ化
銅:0.03重量部を添加し高速撹拌機で均一に混合
した後、65mmφ口径の押出機で溶融混練し、ペレ
ツト化した。 このペレツトを真空乾燥した後、射出成形機に
よりシリンダー温度250℃、金型温度70℃の条件
下に射出圧力を変え3mm厚みのスパイラルフロー
試験を実施したところ射出圧700Kg/cm2の時フロー
長さ82cmというすぐれた流動性を示した。また同
様な条件下で射出成形により調製したアイゾツト
衝撃試験片を空気中120℃で200時間熱処理した
後、23℃〜−40℃の温度領域で衝撃強度を測定し
熱処理前後の値を比較したところ、第1表に示す
ようにアイゾツト衝撃強度の変化はほとんどな
く、熱処理後もすぐれた低温衝撃強度を保持して
いることがわかつた。 次にアイゾツト衝撃試験片と同時に成形した引
張試験片を空気中130℃で加熱劣化させ、引張破
断伸びの変化をしらべたところ、1000時間経過後
も脆性破断に至ることなく、すぐれた靭性を保持
していることが判明した。なお強度、弾性率は次
の通りであつた。 引張降伏応力:550Kg/cm2 曲げ降伏応力:710Kg/cm2 曲げ弾性率:19000Kg/cm2 比較例 1 “イルガノツクス”1010およびヨウ化銅を使用
しないこと以外は全く実施例1と同様にして射出
成形における流動性をしらべたところスパイラル
フロー長さが73cmであつた。また、アイゾツト衝
撃強度の熱処理による変化は第1表に示すように
極めて大きく、空気中120℃で200時間処理した後
のアイゾツト衝撃強度を低温領域において測定す
ると極めて小さな値であり著るしく脆い材料であ
ることが判明した。 比較例 2 “イルガノツクス”1010を使用しないこと以外
は全く実施例1と同様にして射出成形における流
動性をしらべたところスパイラルフロー長さが73
cmであつた。また空気中120℃で200時間熱処理し
た後のアイゾツト衝撃強度を低温領域において測
定すると、第1表に示すように極めて小さな値で
あり、著るしく脆い材料であることが判明した。 比較例 3 ヨウ化銅を用いないこと以外は全く実施例1と
同様にして射出成形における流動性をしらべたと
ころスパイラルフロー長さは81cmとすぐれてい
た。次に空気中120℃で200時間熱処理した後のア
イゾツト衝撃強度を低温領域において測定すると
第1表に示すような値であつた。後いて引張試験
片を空気中130℃で1000時間加熱し、引張破断伸
びをしらべたところ、脆性破断し極めて劣化して
いることがわかつた。 比較例 4 実施例1における“イルガノツクス”1010の代
りに亜リン酸トリフエニルを添加すること以外は
全く実施例1と同様にして射出成形における流動
性をしらべたところ増粘著るしく、スパイラルフ
ロー長さが49cmという極めて悪い結果であつた。
また、空気中120℃で200時間熱処理した後のアイ
ゾツト衝撃強度を低温領域において測定すると第
1表に示す通りであつた。 実施例 2 エチレン70モル%およびプロピレン30モル%か
らなるエチレン/プロピレン共重合体100重量部
に対し、少量のアセトンに溶解したα・α′−ビ
ス−t−ブチルパーオキシ−p−ジイソプロピル
ベンゼン0.03重量部および無水マレイン酸0.5重
量部を添加した後、40mmφ口径の押出機を用いて
230℃で混練してペレツト化した。このペレツト
を粉砕後、アセトンにより未反応無水マレイン酸
を抽出し、次いでプレスフイルムの赤外吸収スペ
クトルでグラフト反応した無水マレイン酸を定量
したところ、0.35重量%の無水マレイン酸を含有
していることがわかつた。 ここで得られたエチレン/プロピレン−g−無
水マレイン酸共重合体(メルトインデツクス:
1.5):30重量%をヘキサメチレンジアミン・ア
ジピン酸等モル塩を溶融重合して得た相対粘度
2.60のナイロン66:70重量%と混合し、この混合
物100重量部に対し4・4′−ビス(4−α・α′−
ジメチルベンジル)ジフエニルアミン:0.3重量
部およびヨウ化銅の2−メルカプトベンズイミダ
ゾール錯体:0.03重量部を添加した後、65mmφ口
径の押出機で溶融混練しペレツト化した。 次にこのペレツトを真空乾燥した後、射出成形
機によりシリンダー温度275℃、金型温度80℃の
条件下に3mm厚みのスパイラルフロー試験を実施
したところ、射出圧750Kg/cm2の時フロー長さ90cm
というすぐれた流動性を示した。また同様な条件
で射出成形により調製したアイゾツト衝撃試験片
を空気中120℃で300時間熱処理した後、23℃〜−
40℃の温度領域で衝撃強度を測定し熱処理前後の
値を比較したところ、第1表に示すようにアイゾ
ツト衝撃強度の変化はほとんどなく、熱処理後も
すぐれた低温衝撃強度を保持していることがわか
つた。 アイゾツト衝撃試験片と同時に成形した引張試
験片を空気中130℃で加熱劣化させ、引張破断伸
びの変化をしらべたところ、1000時間経過後も脆
性破断に至ることなく、すぐれた靭性を保持して
いることが判明した。なお23℃の絶乾時の強度、
弾性率は次の通りであつた。 引張降伏応力:510Kg/cm2 曲げ降伏応力:710Kg/cm2 曲げ弾性率:17600Kg/cm2
処理後の低温耐衝撃性などが改善されたポリアミ
ド樹脂組成物に関するものである。 最近、ポリアミド樹脂の絶乾時あるいは低温に
おける衝撃強度を向上せしめ、苛酷な使用条件に
耐える材料を得る目的でポリアミドと各種ポリオ
レフインとの混合物からなる成形用素材の開発が
進められている。ポリアミドの衝撃強度を向上せ
しめるのに有効なポリオレフインとしてこれまで
に提案されたものとしてはエチレンとα・β−不
飽和カルボン酸との共重合体(たとえば特公昭42
−12546号公報)、エチレンとα・β−不飽和カル
ボン酸誘導体との共重合体にナトリウム、マグネ
シウム、亜鉛などの金属イオンを付加させた、い
わゆるエチレン系アイオノマー樹脂(たとえば、
米国特許第3845163号公報、特公昭54−4743号公
報)、および酸無水物やエポキシ化合物をグラフ
ト導入した変性ポリオレフイン(たとえば特公昭
55−44108号公報、特公昭57−22347号公報、特開
昭55−9661号公報、特開昭55−165952号公報)な
どが挙げられる。これらの変性ポリオレフインは
その導入された各種官能基により極性や反応性が
変化し、結果的にポリアミドマトリツクス相中に
微細な分散相として存在して衝撃エネルギーを吸
収する役割を果たすのであるが、変性ポリオレフ
インの官能基とポリアミドとの反応は混合物の増
粘を招き、往々にして成形時、とくに射出成形時
の流動性を悪化させるという問題がある。またポ
リアミドと前記したような各種の変性ポリオレフ
インとの混合物は室温以上では勿論、0℃以下の
低温領域においても確かにすぐれた耐衝撃強度を
発揮するが、一度80〜150℃で50〜500時間程度の
熱処理を施すと低温衝撃強度が著るしく低下する
という重大な欠点を内蔵していることが明らかと
なつた。このことはポリアミドおよび変性ポリオ
レフインの混合物からなる成形品を高温雰囲気下
で長時間使用すると徐々にその衝撃強度が低下す
るとともに低温では極めて脆くなることを示して
おり、工業用部品、自動車用部品に適用するため
には改善すべき問題点の一つである。 本発明者らはポリアミドおよび変性ポリオレフ
インからなる組成物の射出成形時の流動性および
熱処理後の低温衝撃強度を向上させることを目的
として検討した結果2種以上の特定の添加剤を併
用添加することにより上記目的が効果的に達成で
き、同時に劣化防止機能も付与できることを見出
し本発明に到達した。 すなわち、本発明は(A)ポリアミド:95〜50重量
%および(B)カルボン酸基、カルボン酸金属塩基、
カルボン酸エステル基、酸無水物基およびエポキ
シ基から選ばれた少なくとも一種の官能基を有す
る変性ポリオレフイン:5〜50重量%からなる混
合物100重量部に対し(C)ヒンダードフエノール系
化合物および/または芳香族アミン化合物:
0.005〜3重量部および(D)銅化合物:0.005〜1重
量部を添加配合してなる樹脂組成物を提供するも
のである。 本発明の特徴はポリアミドおよび変性ポリオレ
フインからなる混合物の射出成形時の流動性を改
善し、熱処理後の低温衝撃強度の低下防止にヒン
ダードフエノール系化合物および/または芳香族
アミン化合物と銅化合物を併用添加することが極
めて効果的であることを見出した点にあり、同時
に引張破断伸び、引張強度の低下抑制という、い
わゆる劣化防止効果も発揮される。射出成形時の
流動性向上、熱処理後の低温衝撃強度の低下防止
には、ヒンダードフエノール系化合物および/ま
たは芳香族アミン化合物が必須であり、銅化合物
のみでは全く効果がないが、驚くべきことにヒン
ダードフエノール系化合物および/または芳香族
アミン化合物と銅化合物を組合わせることにより
少量の添加量で極めてすぐれた改善効果が得られ
ることがわかつた。つまり従来から耐熱剤、酸化
防止剤として知られている銅化合物、ヒンダード
フエノール系化合物、芳香族アミン化合物、リン
化合物などのうちでヒンダードフエノール系化合
物および/または芳香族アミン化合物と銅化合物
の併用系のみが、ポリアミドと変性ポリオレフイ
ンの混合物に射出成形時の流動性向上および熱処
理後の低温衝撃強度の低下抑制という特異的作用
効果を発し、これにより苛酷な使用条件に耐える
材料を与えるポリアミド樹脂組成物の取得が可能
となつた。 本発明で用いられる(A)ポリアミドは特に限定な
いが、通常の脂肪族ポリアミド、たとえばポリカ
プロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレン
アジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレン
セバカミド(ナイロン610)、ポリウンデカメチレ
ンアジパミド(ナイロン116)、ポリヘキサメチレ
ンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンア
ミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイ
ロン12)およびこれらを主たる構成成分とする共
重合ポリアミド、混合ポリアミドなどが適当であ
る。共重合ポリアミド、混合ポリアミドには構成
成分がすべて脂肪族成分のポリアミドのみなら
ず、芳香族成分、たとえばヘキサメチレンイソフ
タルアミド(6I)成分、ヘキサメチレンテレフタ
ルアミド(6T)成分、メタキシリレンアジパミ
ド(MXD6)成分などを少量含むナイロン6/6I
共重合体、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン
66とナイロン6Iの混合体、ナイロン66とナイロン
MXD6の混合体なども包含される。ここで用いら
れるポリアミドは通常、溶融重合で製造され、ま
た重合度の制限はなく、相対粘度が2.0〜5.0の範
囲内にあるポリアミドを任意に選択できる。 本発明に用いられる(B)カルボン酸基、カルボン
酸金属塩基、カルボン酸エステル基、酸無水物基
およびエポキシ基から選ばれた少なくとも一種の
官能基を有する変性ポリオレフインの代表例を挙
げると、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレ
ン/メタアクリル酸共重合体、エチレン/フマル
酸共重合体、エチレン/メタアクリル酸/メタア
クリル酸亜鉛共重合体、エチレン/アクリル酸/
メタアクリル酸ナトリウム共重合体、エチレン/
アクリル酸イソブチル/メタアクリル酸/メタア
クリル酸亜鉛共重合体、エチレン/メタアクリル
酸メチル/メタアクリル酸/メタアクリル酸マグ
ネシウム共重合体、エチレン/アクリル酸エチル
共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチ
レン/メタアクリル酸グリシジル共重合体、エチ
レン/酢酸ビニル/メタアクリル酸グリシジル共
重合体、エチレン−g−無水マレイン酸共重合体
(“g”はグラフトを表わす、以下同じ)、エチレ
ン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、
エチレン/プロピレン−g−アクリル酸共重合
体、エチレン/1−ブテン−g−フマル酸共重合
体、エチレン/1−ヘキセン−g−イタコン酸共
重合体、エチレン/プロピレン−g−エンドビシ
クロ〔2・2・1〕−5−ヘプテン−2・3−無
水ジカルボン酸共重合体、エチレン/プロピレン
−g−メタアクリル酸グリシジル共重合体、エチ
レン/プロピレン/1・4−ヘキサジエン−g−
無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレ
ン/ジシクロペンタジエン−g−フマル酸共重合
体、エチレン/プロピレン/ノルボルナジエン−
g−マレイン酸共重合体およびエチレン/酢酸ビ
ニル−g−アクリル酸共重合体などであり、これ
らの変性ポリオレフインの二種以上を併用するこ
とも可能である。上記変性ポリオレフインの製造
は公知の方法、たとえば特公昭39−6810号公報、
特公昭46−27527号公報、特公昭50−2630号公
報、特公昭52−43677号公報、特公昭53−5716号
公報、特公昭53−19037号公報、特公昭53−41173
号公報、特公昭56−9925号公報などに示された方
法にしたがつて製造することができる。なお、エ
チレン系アイオノマーについては一般に“サーリ
ン”、“ハイミラン”、“コーポレン”なる商品名で
市販されている各種グレードを用いることができ
る。本発明で用いられる変性ポリオレフインの重
合度は特に制限ないが、通常メルトインデツクス
が0.01〜50g/10minの範囲内にあるものを任意
に選択できる。また本発明では上記の変性ポリオ
レフインに少量の他のポリオレフインを混合する
ことも可能であり、このポリオレフインとしてポ
リエチレン、エチレン/プロピレン共重合体、エ
チレン/ブテン−1共重合体、エチレン/プロピ
レン/ジシクロペンタジエン共重合体、エチレ
ン/プロピレン/5−エチリデンノルボルネン共
重合体およびエチレン/プロピレン/1・4−ヘ
キサジエン共重合体などを用いることができる。 (A)ポリアミドと(B)変性ポリオレフインの混合比
はポリアミド:95〜50重量%、好ましくは90〜60
重量%と変性ポリオレフイン:5〜50重量%、好
ましくは10〜40重量%の範囲内であることが必要
である。変性ポリオレフインの使用量が5重量%
未満の場合には衝撃強度の向上効果が小さく、一
方、変性ポリオレフインの配合量が50重量%を越
えると混合物の強度、耐熱性が低下するなどポリ
アミドの特徴が発揮されず、ポリアミド樹脂組成
物という本来の目的が達成されないので好ましく
ない。 本発明で用いられる(C)ヒンダードフエノール系
化合物とは、たとえば3・5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシトルエン、2・2′−メチレンビス
−(4−メチル−6−t−ブチルフエノール)、
4・4′−メチレンビス(2・6−ジ−t−ブチル
フエノール)、4・4′−ブチリデンビス−6−t
−ブチル−m−クレゾール、2・6−ビス(2′−
ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルベンジ
ル)−4−メチルフエノール、1・1・3−トリ
ス(2′−メチル−5′−t−ブチル−4′−ヒドロキ
シフエニル)ブタン、1・3・5−トリメチル−
2・4・6−トリス(3′・5′−ジ−t−ブチル−
4′−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4・4′−チ
オビス(2′−メチル−6′−t−ブチルフエノー
ル)、2・2′−チオビス(4′−メチル−6′−t−ブ
チルフエノール)、4・4′−チオビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフエノール)、オクタデシル
−3−(3・5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)プロピオネート、 1・1・1・1−テトラキス〔メチル−3−
(3・5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフエ
ニル)プロピオネート〕メタン、N・N′−ヘキ
サメチレンビス(3・5−ジ−t−ブチル−4−
ハイドロシンナムアミド)、2・2′−チオジエチ
ルビス−〔3−(3・5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフエニル)−プロピオネート〕、N−ラウ
ロイル−p−アミノフエノールおよびN−ステア
ロイル−p−アミノフエノールなどであり、一般
には“イルガノツクス”などの商品名で市販され
ている各種の化合物を利用することができる。ま
た本発明で用いられる芳香族アミン化合物の代表
例を挙げると4・4′−ビス(4−α・α′−ジメ
チルベンジル)ジフエニルアミンおよびN・
N′−ジ−β−ナフチル−p−フエニレンジアミ
ンなどである。これらのヒンダードフエノール系
化合物および芳香族アミン化合物は二種以上を併
用でき、その使用量はポリアミドおよび変性ポリ
オレフインの総量100重量部に対し0.005〜3重量
部、より好ましくは0.01〜1重量部を添加するの
が適当である。ヒンダードフエノール系化合物お
よび/または芳香族アミン化合物の添加量が
0.005重量部未満には、射出成形時の流動性向
上、熱処理後の低温衝撃強度の低下防止という特
異な効果が十分発揮されず、一方これらの化合物
の添加量が3重量部を越えると成形物表面へ折出
して外観を損なつたり、物性低下を招くおそれが
あるので好ましくない。本発明では(C)ヒンダード
フエノール系化合物および/または芳香族アミン
化合物と併用する形で、通常、過酸化物分解剤と
呼称される化合物、たとえばジステアリルチオジ
プロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロ
ピオネートおよびジラウリルチオジプロピオネー
トなどを添加することも可能である。これらの化
合物はヒンダードフエノール系化合物および/ま
たは芳香族アミン化合物が存在しない場合には添
加しても流動性の向上、熱処理後の低温衝撃強度
の低下防止効果を発揮しない。 本発明で用いられる(D)銅化合物としては塩化第
1銅、塩化第2銅、臭化第1銅、臭化第2銅、ヨ
ウ化第1銅、硫酸第2銅、硝酸第2銅、燐酸銅、
酢酸第2銅、サリチル酸第2銅、ステアリン酸第
2銅、安息香酸第2銅および前記の無機ハロゲン
化銅とキシレンジアミン、2−メルカプトベンズ
イミダゾール、ベンズイミダゾールなどとの錯化
合物などが挙げられる。銅化合物の使用量はポリ
アミドおよび変性ポリオレフインの総量100重量
部に対し0.005〜1重量部、より好ましくは0.01
〜0.5重量部が適当である。銅化合物の添加量が
極めて微量の場合にはポリアミドの劣化を防止す
る効果が小さく、一方銅化合物をあまりに多く用
いると成形時に銅金属の遊離を起こし、着色によ
る商品価値を低下させるので好ましくない。本発
明では(D)銅化合物と併用する形でハロゲン化アル
カリを添加することも可能である。このハロゲン
化アルカリ化合物の例を挙げると塩化リチウム、
臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化カリウム、
臭化カリウム、ヨウ化カリウム、臭化ナトリウム
およびヨウ化ナトリウムなどである。 (A)ポリアミド、(B)変性ポリオレフイン、(C)ヒン
ダードフエノール系化合物および/または芳香族
アミン化合物および(D)銅化合物の混合方法は特に
限定されず、通常公知の方法を採用することがで
きる。すなわちポリアミド、変性ポリオレフイン
のペレツト、粉末、細片などと添加剤とを高速撹
拌機で均一混合した後、十分な混練能力のある一
軸または多軸の押出機で溶融混練する方法、銅化
合物を含有するポリアミドとヒンダードフエノー
ル系化合物および/または芳香族アミン化合物を
含有する変性ポリオレフインとを押出機で混練す
る方法、ポリアミドと変性ポリオレフインをまず
押出機で溶融混練した後、成形時にヒンダードフ
エノール系化合物および銅化合物を添加して射出
あるいは押出などの成形を行なう方法およびポリ
アミド、変性ポリオレフインおよび添加剤を成形
時にドライブレンドして射出あるいは押出などの
成形を行なう方法などいずれの方法も採ることが
できる。 本発明の樹脂組成物には、その成形性、物性を
損わない限りにおいて他の成分、たとえば顔料、
染料、補強剤、充填剤、離形剤、滑剤、結晶核
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、他の重
合体などを添加導入することができる。特に成形
性を向上させる意味で通常公知の離形剤、結晶核
剤を添加することは重要で、たとえばN・N′−
エチレンビスステアリルアミド、N・N′−メチ
レンビスステアリルアミド、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アル
ミニウム、モンタン酸ワツクス、タルク、クレ
ー、カオリンなどを添加導入することが可能であ
る。また可塑剤の添加は極度に柔軟な材料を得る
目的には有効な方法で、たとえばN−ブチルベン
ゼンスルホンアミド、N−メチルベンゼンスルホ
ンアミド、N−エチル−o・p−トルエンスルホ
ンアミド、p−オキシ安息香酸−2−エチルヘキ
シルエステル、ヘキシレングリコールなどの化合
物を利用することができる。また、ガラス繊維、
アスベスト繊維、炭素繊維、ワラステナイト、タ
ルク、炭酸カルシウム、チタン酸カリウイスカー
などの繊維状ないて粉末状補強剤、充填剤を添加
配合することにより高剛性でしかも衝撃強度の高
い組成物を得ることができる。 本発明の組成物は一般射出成形品、ホース、チ
ユーブ、フイルム、モノフイラメント、電線被
覆、中空成形品、ラミネートなど各種用途に対し
て有用である。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説
明する。なお実施例および比較例に記した試験片
の物性は次の方法にしたがつて測定評価した。 (1) 相対粘度:JIS K6810 (2) メルトインデツクス:ASTM D1238 (3) 引張特性:ASTM D638 (4) 曲げ特性:ASTM D790 (5) アイゾツト衝撃強度:ASTM D256 (6) 射出成形の流動性:渦巻金型を用いた、いわ
ゆるスパイラルフロー長さを測定した。 実施例 1 ε−カプロラクタムを溶融重合して得た相対粘
度2.75のナイロン6:75重量%および三井ポリケ
ミカル(株)製アイオノマー樹脂“ハイミラン”1706
(メルトインデツクス:0.7、エチレン/メタアク
リル酸/メタアクリル酸亜鉛共重合体):25重量
%の混合物100重量部に対しチバ・ガイギー社製
“イルガノツクス”1010:0.05重量部、ヨウ化
銅:0.03重量部を添加し高速撹拌機で均一に混合
した後、65mmφ口径の押出機で溶融混練し、ペレ
ツト化した。 このペレツトを真空乾燥した後、射出成形機に
よりシリンダー温度250℃、金型温度70℃の条件
下に射出圧力を変え3mm厚みのスパイラルフロー
試験を実施したところ射出圧700Kg/cm2の時フロー
長さ82cmというすぐれた流動性を示した。また同
様な条件下で射出成形により調製したアイゾツト
衝撃試験片を空気中120℃で200時間熱処理した
後、23℃〜−40℃の温度領域で衝撃強度を測定し
熱処理前後の値を比較したところ、第1表に示す
ようにアイゾツト衝撃強度の変化はほとんどな
く、熱処理後もすぐれた低温衝撃強度を保持して
いることがわかつた。 次にアイゾツト衝撃試験片と同時に成形した引
張試験片を空気中130℃で加熱劣化させ、引張破
断伸びの変化をしらべたところ、1000時間経過後
も脆性破断に至ることなく、すぐれた靭性を保持
していることが判明した。なお強度、弾性率は次
の通りであつた。 引張降伏応力:550Kg/cm2 曲げ降伏応力:710Kg/cm2 曲げ弾性率:19000Kg/cm2 比較例 1 “イルガノツクス”1010およびヨウ化銅を使用
しないこと以外は全く実施例1と同様にして射出
成形における流動性をしらべたところスパイラル
フロー長さが73cmであつた。また、アイゾツト衝
撃強度の熱処理による変化は第1表に示すように
極めて大きく、空気中120℃で200時間処理した後
のアイゾツト衝撃強度を低温領域において測定す
ると極めて小さな値であり著るしく脆い材料であ
ることが判明した。 比較例 2 “イルガノツクス”1010を使用しないこと以外
は全く実施例1と同様にして射出成形における流
動性をしらべたところスパイラルフロー長さが73
cmであつた。また空気中120℃で200時間熱処理し
た後のアイゾツト衝撃強度を低温領域において測
定すると、第1表に示すように極めて小さな値で
あり、著るしく脆い材料であることが判明した。 比較例 3 ヨウ化銅を用いないこと以外は全く実施例1と
同様にして射出成形における流動性をしらべたと
ころスパイラルフロー長さは81cmとすぐれてい
た。次に空気中120℃で200時間熱処理した後のア
イゾツト衝撃強度を低温領域において測定すると
第1表に示すような値であつた。後いて引張試験
片を空気中130℃で1000時間加熱し、引張破断伸
びをしらべたところ、脆性破断し極めて劣化して
いることがわかつた。 比較例 4 実施例1における“イルガノツクス”1010の代
りに亜リン酸トリフエニルを添加すること以外は
全く実施例1と同様にして射出成形における流動
性をしらべたところ増粘著るしく、スパイラルフ
ロー長さが49cmという極めて悪い結果であつた。
また、空気中120℃で200時間熱処理した後のアイ
ゾツト衝撃強度を低温領域において測定すると第
1表に示す通りであつた。 実施例 2 エチレン70モル%およびプロピレン30モル%か
らなるエチレン/プロピレン共重合体100重量部
に対し、少量のアセトンに溶解したα・α′−ビ
ス−t−ブチルパーオキシ−p−ジイソプロピル
ベンゼン0.03重量部および無水マレイン酸0.5重
量部を添加した後、40mmφ口径の押出機を用いて
230℃で混練してペレツト化した。このペレツト
を粉砕後、アセトンにより未反応無水マレイン酸
を抽出し、次いでプレスフイルムの赤外吸収スペ
クトルでグラフト反応した無水マレイン酸を定量
したところ、0.35重量%の無水マレイン酸を含有
していることがわかつた。 ここで得られたエチレン/プロピレン−g−無
水マレイン酸共重合体(メルトインデツクス:
1.5):30重量%をヘキサメチレンジアミン・ア
ジピン酸等モル塩を溶融重合して得た相対粘度
2.60のナイロン66:70重量%と混合し、この混合
物100重量部に対し4・4′−ビス(4−α・α′−
ジメチルベンジル)ジフエニルアミン:0.3重量
部およびヨウ化銅の2−メルカプトベンズイミダ
ゾール錯体:0.03重量部を添加した後、65mmφ口
径の押出機で溶融混練しペレツト化した。 次にこのペレツトを真空乾燥した後、射出成形
機によりシリンダー温度275℃、金型温度80℃の
条件下に3mm厚みのスパイラルフロー試験を実施
したところ、射出圧750Kg/cm2の時フロー長さ90cm
というすぐれた流動性を示した。また同様な条件
で射出成形により調製したアイゾツト衝撃試験片
を空気中120℃で300時間熱処理した後、23℃〜−
40℃の温度領域で衝撃強度を測定し熱処理前後の
値を比較したところ、第1表に示すようにアイゾ
ツト衝撃強度の変化はほとんどなく、熱処理後も
すぐれた低温衝撃強度を保持していることがわか
つた。 アイゾツト衝撃試験片と同時に成形した引張試
験片を空気中130℃で加熱劣化させ、引張破断伸
びの変化をしらべたところ、1000時間経過後も脆
性破断に至ることなく、すぐれた靭性を保持して
いることが判明した。なお23℃の絶乾時の強度、
弾性率は次の通りであつた。 引張降伏応力:510Kg/cm2 曲げ降伏応力:710Kg/cm2 曲げ弾性率:17600Kg/cm2
【表】
【表】
実施例 3〜8
ポリアミド、変性ポリオレフイン、ヒンダード
フエノール系化合物および銅化合物の種類、配合
量などを第2表のように変え、実施例1と同様な
操作を行なつて射出成形における流動性熱処理前
後のアイゾツト衝撃強度の変化、加熱劣化性をし
らべ第2表に示す結果を得た。第2表に示したい
ずれの場合にもすぐれた特性を備えた材料が得ら
れることがわかつた。
フエノール系化合物および銅化合物の種類、配合
量などを第2表のように変え、実施例1と同様な
操作を行なつて射出成形における流動性熱処理前
後のアイゾツト衝撃強度の変化、加熱劣化性をし
らべ第2表に示す結果を得た。第2表に示したい
ずれの場合にもすぐれた特性を備えた材料が得ら
れることがわかつた。
【表】
Claims (1)
- 1 (A)ポリアミド:95〜50重量%および(B)カルボ
ン酸基、カルボン酸金属塩基、カルボン酸エステ
ル基、酸無水物基およびエポキシ基から選ばれた
少なくとも一種の官能基を有する変性ポリオレフ
イン:5〜50重量%からなる混合物100重量部に
対し(C)ヒンダードフエノール系化合物および/ま
たは芳香族アミン化合物:0.005〜3重量部およ
び(D)銅化合物:0.005〜1重量部を添加配合して
なる樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57136301A JPS5927948A (ja) | 1982-08-06 | 1982-08-06 | 樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57136301A JPS5927948A (ja) | 1982-08-06 | 1982-08-06 | 樹脂組成物 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62256480A Division JPS63170460A (ja) | 1987-10-12 | 1987-10-12 | 樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5927948A JPS5927948A (ja) | 1984-02-14 |
| JPS6157345B2 true JPS6157345B2 (ja) | 1986-12-06 |
Family
ID=15171980
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57136301A Granted JPS5927948A (ja) | 1982-08-06 | 1982-08-06 | 樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5927948A (ja) |
Cited By (2)
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| JPS6322638U (ja) * | 1986-07-24 | 1988-02-15 | ||
| CN102449068A (zh) * | 2009-05-28 | 2012-05-09 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 聚酰胺树脂组合物和成型品 |
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