JPS6214575B2 - - Google Patents
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- JPS6214575B2 JPS6214575B2 JP8961679A JP8961679A JPS6214575B2 JP S6214575 B2 JPS6214575 B2 JP S6214575B2 JP 8961679 A JP8961679 A JP 8961679A JP 8961679 A JP8961679 A JP 8961679A JP S6214575 B2 JPS6214575 B2 JP S6214575B2
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は生デンプンと長鎖アルキル基変性ポリ
ビニルアルコールよりなりかつ特異な相溶性挙動
を示す高分子組成物に関するものである。 デンプンは、その水溶性と安価な点を生かし
て、ポリビニルアルコールと併用して経糸糊剤、
紙加工剤、フイルム形成用等の用途に用いること
が期待できる。しかしながら小麦、コーン、米、
馬れいしよ、甘しよ、タピオカ、サゴ椰子などよ
り採つた「生デンプン」はポリビニルアルコール
との相溶性が劣るので、生デンプンとポリビニル
アルコールとの混合水溶液より得られたフイルム
は海−島状の透明性の低いものとなる上、該水溶
液について加熱−冷却をくり返すとそのたびごと
に粘度が高くなり安定性が劣るという欠点があ
る。そこでこれを改善するため各種の化工デンプ
ン、たとえばデキストリン、酸化デンプン、酸処
理デンプンなどのデンプン分解産物やエーテル化
デンプン、エステル化デンプン、架橋デンプンな
どのデンプン誘導体を用いることが広く行われて
いるが、デンプン分解産物はデンプン分子の解重
合生成物であるためデンプン本来の性質が損われ
ており、そのポリビニルアルコールとの混合水溶
液から形成したフイルムや皮膜は物性上必ずしも
満足しうるものとは言いがたく、又デンプン誘導
体はコストの割には性質が特にすぐれているわけ
ではなく、これとポリビニルアルコールとの併用
は工業上不利である。 しかるに本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、
生デンプン(A)及び炭素数4〜20の長鎖アルキル基
をもつ不飽和単量体とビニルエステルとの共重合
体をケン化して製造され、長鎖アルキル基含量が
0.05〜10モル%で水溶性を有する長鎖アルキル変
性ポリビニルアルコール(B)よりなる組成物であつ
て、該組成物から製膜したフイルムのヘイズが(A)
と(B)との等重量の割合のフイルムにあつても(A)単
独のヘイズより小さいような特性を示す高分子組
成物は、次に列挙する如きすぐれた効果を奏する
ことを見出し、本発明を完成するに至つた。 (1) 本発明の高分子組成物は、生デンプンとポリ
ビニルアルコールとの混合物に比し、水溶液状
態での放置安定性が良い。本発明の系において
は低温、低濃度においてもデンプン部分の分離
が妨げられ、両者の均一、安定な水溶液状態を
保持する。 (2) 本発明の高分子組成物の水溶液から製膜した
フイルムは極めて均質であり、透明性も高い。
このありさまを第1図で説明する。横軸はコー
ンスターチとポリビニルアルコール又は長鎖ア
ルキル基変性ポリビニルアルコールとの配合比
率を示し、縦軸はフイルムのヘイズ即ち曇り価
を示す。使用した高分子の種類やフイルム作成
条件については後に例及び対照例として詳述す
る。第1図中曲線2と曲線3はコーンスターチ
とポリビニルアルコールとの種々の割合の混合
物の水溶液より製膜して得られたフイルムのヘ
イズを表わした2つの例であり、コーンスター
チ単独フイルム又はポリビニルアルコール単独
フイルムに比し両者の混合フイルムのヘイズは
著しく高くなること、そして両者の混合量がほ
ぼ等重量のところでフイルムのヘイズは最も高
くなつていることがわかる。両者の任意の割合
の混合フイルムは、拡大鏡又は顕微鏡で見れば
両者の相溶性が著しく劣つていることが一目で
わかる。これに対し、第1図中曲線1はコーン
スターチとα−ドデセン変性ポリビニルアルコ
ールとの種々の割合の混合物の水溶液より製膜
して得られたフイルムのヘイズを表わしたもの
であり、両者の混合フイルムはコーンスターチ
単独フイルムよりもヘイズが小さくなつている
ことがわかる。そして両者の任意の割合の混合
フイルムは、拡大鏡又は顕微鏡で見れば両者が
極めて均一に相溶していることが確かめられ
る。 (3) 本発明の高分子組成物は、その水溶液の加熱
−冷却をくり返してもほぼ同じ粘度曲線を描き
可逆性がある。このありさまを第2〜4図で説
明する。 第3図はコーンスターチ単独の5%水溶液の
加熱−冷却反覆粘度曲線である。曲線#1はコ
ーンスターチを加熱により糊化した後放冷した
ときの粘度曲線、曲線#2はこれを再加熱後放
冷したときの粘度曲線、曲線#3はこれを再々
加熱後放冷したときの粘度曲線である。この第
3図からコーンスターチにおいては冷却を行う
ことにより老化が進行し、このものは再加熱し
てももはや元の姿にもどらないことがわかる。
この老化現象は主としてデンプン中のアミロー
ズ部分の結晶化に基くものと言われている。 第4図はコーンスターチの5%水溶液とポリ
ビニルアルコール10%水溶液を用いて、コーン
スターチ:ポリビニルアルコールの比が重量で
2:1(実線)又は1:2(点線)となるよう
に混合したときの混合水溶液の加熱−冷却反覆
粘度曲線である。曲線#1が最初の加熱−冷
却、曲線#2が2回目の加熱−冷却時の粘度曲
線であり、この系においてもデンプンの老化現
象が観察され、粘度は非可逆性を示す。 第2図の実線は、コーンスターチの5%水溶
液とα−ドデセン変性ポリビニルアルコールの
10%水溶液を用いて、コーンスターチ:変性ポ
リビニルアルコールの比が重量で2:1となる
ように混合したときの混合水溶液の加熱−冷却
反覆粘度曲線である。曲線#1が最初の加熱−
冷却、曲線#2がその2回目の加熱−冷却時の
粘度曲線であり、この2つの曲線がほぼ一致し
可逆性を示すことから、この系においてはデン
プンの老化現象がその粘度的性質からは全く観
察されないことがわかる。α−オレフイン変性
ポリビニルアルコールの比率を減らしたデンプ
ン:α−オレフイン変性ポリビニルアルコール
の比が9:1、1:2の場合も第2図にそれぞ
れ一点鎖線、点線で示したように粘度曲線はほ
ぼ可逆性を示す。図示はしていないが、加熱−
冷却を3回、4回とくり返しても、粘度曲線は
ほとんど変わらない。 (4) さらに本発明の高分子組成物のフイルム又は
皮膜は、機械的強度が大で、又該高分子組成物
の水溶液を用いて紙や合板を接着したときの接
着強度が大きいという効果を奏する。 本発明における生デンプン(A)としては、小麦デ
ンプン、コーンスターチ、米デンプン、馬れいし
よデンプン、甘しよデンプン、タピオカデンプ
ン、サゴ椰子デンプンなどがあげられる。デンプ
ンの老化現象はデンプン中のアミローズにより起
されるものと言われており、このためアミローズ
分の多いコーンスターチや小麦デンプンなどに対
して本発明は効果が特に顕著であり、アミローズ
分の少いデンプン、たとえば馬れいしよデンプン
などでは、コーンスターチを使用した場合に比す
れば効果が劣る。いわゆる化工デンプンは本発明
に言う生デンプン(A)には含まれない。 長鎖アルキル基変性ポリビニルアルコール(B)と
は、炭素数4〜20の長鎖アルキル基をもつ不飽和
単量体とビニルエステルとの共重合体をケン化し
て製造され、長鎖アルキル基の含量が0.05〜10モ
ル%の長鎖アルキル基変性ポリビニルアルコール
で水溶性を有するものを言う。かかる変性ポリビ
ニルアルコールは次のような方法で作ることがで
きる。 (イ) ビニルエステル(特に酢酸ビニル)と炭素数
4〜20のα−オレフインとを共重合し、ついで
ケン化する方法 (ロ) ビニルエステル(特に酢酸ビニル)とアルキ
ル基の炭素数4〜20のアルキルビニルエーテル
とを共重合し、ついでケン化する方法 (ハ) ビニルエステル(特にギ酸ビニルや酢酸ビニ
ル)とアルキル基の炭素数4〜20のアルキルビ
ニルエステルとを共重合し、ついでケン化する
方法 これらの変性ポリビニルアルコール取得法のう
ちでは(イ)及び(ロ)が特に実用性が大きい。 長鎖アルキル基の炭素数は前記の如く4〜20の
ものが用いられ、炭素数4未満では生デンプンと
の相溶性が劣り、一方炭素数が20を越えるときは
長鎖アルキル基の含量を減じないと水溶性を得る
ことができないが、水溶性を得るほどにその含量
を減ずると生デンプンとの相溶性が不足するよう
になつてしまう。特に好ましい範囲は炭素数8〜
20のときである。 かかる長鎖アルキル基のポリマー中に占める割
合は0.05〜10モル%の範囲から選ばれ、その割合
が0.05モル%未満では生デンプンとの相溶性が不
足し、一方10モル%を越えるときは炭素数が少な
いものを選んでも水に不溶性となる。特に好まし
い範囲は0.05〜2モル%である。 変性ポリビニルアルコールのケン化度は50〜
100モル%、なかんずく80〜100モル%が適当であ
り、ケン化度が余りに低いと水溶性が損われる
上、生デンプンとの相溶性が劣るようになる。 上記組成を有する変性ポリビニルアルコールも
その組成によつては水溶性を示さないことがあ
る。たとえばアルキル基の炭素数が大きくかつ変
性量が多い場合やケン化度が低い場合は水に溶け
がたい。そこで水不溶性の場合は本発明の範囲か
ら除くことにする。しかしたとえば長鎖アルキル
基を有するモノマーとビニルエステルとの共重合
に際しコモノマーとして不飽和カルボン酸化合物
(アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマール酸、イタコン酸など、或いはこ
れらの塩、無水物、モノアルキルエステル、アミ
ド等)や不飽和スルホン酸化合物(エチレンスル
ホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン
酸など、或いはこれらの塩)を少量存在させる
と、得られた共重合体をケン化した変性ポリビニ
ルアルコールは水溶性を示すようになる。又純水
には不溶の長鎖アルキル基変性ポリビニルアルコ
ールでもアニオン界面活性剤が共存すると水溶性
になることがある。そこで何らかの手段で水溶性
とした場合には本発明の範囲に含まれることにな
る。 生デンプン(A)と変性ポリビニルアルコール(B)と
の配合割合(重量基準)は、第1図にも見られる
如く(A)に(B)を少量配合したときから(B)に(A)を少量
配合したときまで任意の比率において歴然とした
効果が奏されるので、たとえば(A):(B)=1:99〜
99:1、なかんずく(A):(B)=10:90〜90:10とい
うように広い範囲から選びうる。さらに用途の上
から場合わけをして述べれば次のようになる。 生デンプン(A)の老化を防止するだけの目的な
ら、生デンプン(A)に対し変性ポリビニルアルコー
ル(B)を1重量%以上配合するだけでよい。好まし
い範囲は重量で(A):(B)=95:5〜70:30、なかん
ずく95:5〜80:20である。(B)の割合が余りに少
ないと効果が乏しく、一方(B)の割合が余りに多い
と生デンプン(A)の性質がそれだけ変りかつコスト
も高くなるからである。かかる配合処方はたとえ
ば合板用、段ボール用、一般用等の接着用途をは
じめとするデンプン糊の用途、即ち炊糊の用途に
有用である。 生デンプン(A)とポリビニルアルコールとの併用
処方の用途において、従来のポリビニルアルコー
ルに代えて変性ポリビニルアルコール(B)を用いる
ときは、重量で(A):(B)=95:5〜5:95なかんず
く(A):(B)〜90:10〜10:90の範囲を採用すること
が多い。かかる配合処方は、たとえば繊維用糊剤
特に経糸糊剤、紙加工剤、接着剤、フイルム形成
用などの目的に有用である。特に経糸糊剤の用途
はこの配合処方が最も適した例である。 変性ポリビニルアルコール(B)の改質に生デンプ
ン(A)を用いるケースにおいては、両者の割合を重
量で(A):(B)=1:99〜40:60、なかんずく(A):(B)
=5:95〜30:70とすることが多い。かかる配合
処方は紙おしめや吸経綿の防漏フイルム、転写印
刷用フイルム、水溶性包装用フイルム、農業用水
溶性フイルムなどの用途に有用である。生デンプ
ン(A)の配合はフイルム伸度を抑え、腰を強くし、
製膜を容易にするなどの利点がある。 生デンプン(A)と変性デンプン(B)との混合は、両
者を粉体混合してから水を加え又は水中に投入し
て糊化する方法、(A)と(B)をそれぞれ別個に糊化し
てから混合する方法など任意の方法が採用され
る。両者の混合物には可塑剤、着色剤、フイラ
ー、塩類、ホウ酸又はホウ砂、界面活性剤など
種々の添加剤を加えてもよく、他の水溶性高分子
を加えてもよい。 さて上記生デンプン(A)及び長鎖アルキル基変性
ポリビニルアルコール(B)を併用しても、(A)の種
類、(B)の長鎖アルキル基の種類、変性量、その共
重合体中の分布、(B)のケン化度、重合度、(A)と(B)
の配合割合などの条件の組合せによつては所期の
効果を奏しないことがある。二、三の傾向を述べ
ると、生デンプン(A)はその種類上前記の如くアミ
ローズ分の多いほど所期の効果が明確に奏され
る。(B)の長鎖アルキル基の炭素数は大きいほど所
期の効果を奏しやすく、比較的小さいときはやや
効果が劣るといつた具合である。よつてこれらの
条件のうち比較的好ましくない条件を採用したと
き、たとえば(A)としてアミローズ分の比較的少な
い馬れいしよデンプンを用いたときは、他の条件
との組合せによつては所期の効果が奏されないこ
とがある。 そこで本発明においては、単に(A)及び(B)よりな
る組成物という構成要件のみならず、該組成物の
水溶液から製膜したフイルムのヘイズが(A)と(B)と
の等重量の割合のフイルムにあつても(A)単独のヘ
イズより小さいような特性を示すものであること
という要件が付加される。ヘイズの具体的測定条
件は例1に示した方法によるものとする。従つて
この要件に反するもの、即ち(A)と(B)との重量で
1:1の混合物の水溶液から製膜されたフイルム
のヘイズが(A)単独のフイルムのヘイズより高いも
のは本発明の範囲から除かれる。このようなもの
は本質的に(A)と(B)とが非相溶であり、フイルム化
又は皮膜化は可能であつても海−島の構造をとつ
てしまうからである。 次に例をあげて本発明の高分子組成物をさらに
説明する。以下「部」、「%」とあるのは特にこと
わりのない限り及びヘイズの%を除き、重量基準
で表わしたものである。 例 1 コーンスターチを50℃の温水に投入後昇温して
95〜100℃で4時間加熱撹拌して糊化し、7%水
溶液を調製した。 又α−ドデセン含量0.2モル%のα−ドデセン
−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル成分の99モル
%をケン化して得られたα−ドデセン変性ポリビ
ニルアルコールを水に投入して加熱溶解すること
により7%水溶液を調製した。 上記2種の水溶液及びこれらを熱時9:1、
7:3、5:5、3:7、1:9の割合で混合し
た5種の水溶液を用いて製膜を行つた。製膜は、
ホツトプレート上にガラス板を敷き、この上にポ
リエチレンテレフタレートシートを貼つたものの
上に上記水溶液を流し、温度を70〜80℃に保つて
水分を蒸発させることによつて行つた。フイルム
厚は45±5μとなるようにした。 かくして得られたフイルムのヘイズを(株)村上色
彩技術研究所製反射透過率計を用いて標準C光で
測定した。 結果を第1図の曲線1に示すが、コーンスター
チ単独フイルムのヘイズ20.9%よりも、コーンス
ターチとα−ドデセン変性ポリビニルアルコール
との1:1の混合物フイルムのヘイズは10.1%と
小さいので本発明の要件を満し、かつ曲線1には
極大値が見られず、ヘイズの絶対値も低いことが
わかる。 又このフイルムを拡大鏡及び偏光顕微鏡で観察
したが、フイルムは極めて均質で、相溶性がすぐ
れていることがわかつた。 対照例 1〜2 α−ドデセン変性ポリビニルアルコールに代え
て重合度1800、ケン化度99モル%のポリビニルア
ルコール(対照例1)、重合度1700、ケン化度89
モル%のポリビニルアルコール(対照例2)を用
いたほかは例1と同様にしてコーンスターチとの
混合物フイルムのヘイズを測定した。 結果を第1図の曲線2(対照例1)、曲線3
(対照例2)に示すが、共にコーンスターチとポ
リビニルアルコールとの1:1の混合割合のとこ
ろに極大値を有し、その絶対値もコーンスターチ
単独フイルムのヘイズ20.9%に比し50.3(対照例
1)、58.6%(対照例2)と著しく高かつた。 又対照例1及び対照例2のフイルムは拡大鏡に
よる観察で相溶性が悪いことがわかり、又偏光顕
微鏡による観察でも相溶性が悪いことが確認され
た。 例 2〜5 コーンスターチを95℃×2hrの条件で完全糊化
して5%水溶液を調製した。 又例1のα−ドデセン変性ポリビニルアルコー
ルの10%水溶液を調製した。 上記2種の水溶液をコーンスターチとα−ドデ
セン変性ポリビニルアルコールの配合比が2:1
(例2)、9:1(例3)、1:2(例4)となる
ように温度85〜90℃で混合し、放冷しながら粘度
をB型粘度計を用いて測定した。 この放冷した糊液を85〜90℃、20分の条件で再
加熱し、再び放冷しながら粘度を測定した。 結果を第2図に示す。第2図中実線#1は例2
の1回目の加熱−冷却粘度曲線、実線#2はその
2回目の加熱−冷却粘度曲線、一点鎖線#1は例
3の1回目の加熱−冷却粘度曲線、一点鎖線#2
はその2回目の加熱−冷却粘度曲線、点線#1は
例4の1回目の加熱−冷却粘度曲線、点線#2は
その2回目の加熱−冷却粘度曲線である。 なおコーンスターチとα−ドデセン変性ポリビ
ニルアルコールの配合比19:1(例5)の場合に
ついても上記と同様の実験を行つたが、その粘度
曲線は例3の一点鎖線#1と#2にほとんど一致
するので図示は省略した。 第2図からも本発明の高分子組成物において
は、コーンスターチは反覆加熱−冷却によつても
その粘度曲線は変化せず、生デンプン一般に見ら
れる老化による粘度変化をしないことがわかる。 対照例 3 例2で用いたコーンスターチ5%水溶液の加熱
−冷却反覆粘度曲線を第3図に示す。第3図中
#1は95℃、2時間の条件で完全糊化後放冷した
ときの粘度曲線、#2はこれを85〜90℃、20分の
条件で再加熱後放冷したときの粘度曲線、#3は
これを再々加熱後放冷したときの粘度曲線であ
る。 第3図からコーンスターチは冷却により老化が
進行することがわかる。 対照例 4〜5 α−ドデセン変性ポリビニルアルコールに代え
て重合度1700、ケン化度89モル%のポリビニルア
ルコールを用いたほかは例2、例4と同様にして
実験を行つた。コーンスターチとポリビニルアル
コールの配合比は対照例4が2:1、対照例5が
1:2である。 結果を第4図に示す。第4図中実線は対照例
4、点線は対照例5である。#1とあるのは1回
目の加熱−冷却粘度曲線、#2とあるのは2回目
の加熱−冷却粘度曲線である。 第4図からもコーンスターチ/ポリビニルアル
コール併用系においてはコーンスターチの老化現
象がその量に見合つたかたちでこの併用系の粘度
曲線に現われていることがわかる。 例 6 コーンスターチを50℃の温水に投入後95〜100
℃に加熱して4時間撹拌し、5%水溶液を調製し
た。この水溶液を熱水で稀釈して温度80℃の3%
水溶液を作つた。 又例1のα−ドデセン変性ポリビニルアルコー
ルを水に投入して加熱し、温度80℃の3%水溶液
を調製した。 コーンスターチ水溶液とα−ドデセン変性ポリ
ビニルアルコール水溶液とを次表の比率になるよ
うに温度80℃で混合して内径15mmの試験管に130
mmの高さまで注入し、25℃に放置して安定性を経
時的に観察した。 条件及び結果を第1表に示す。第1表から本発
明の高分子組成物においては水溶液の安定性が極
めて良好であり、コーンスターチとα−ドデセン
変性ポリビニルアルコールの相溶性が良いことを
うかがうことができる。 対照例 6〜7 α−ドデセン変性ポリビニルアルコールに代え
て、重合度1700、ケン化度89モル%のポリビニル
アルコール(対照例6)、重合度2600、ケン化度
99モル%のポリビニルアルコール(対照例7)を
用いたほかは例6と同様にして実験を行つた。 条件及び結果を第1表に示す。コーンスター
チ/ポリビニルアルコール混合系においては安定
性が著しく悪く、両者の相溶性が劣ることがわか
る。 対照例 8 例6で調製したコーンスターチ3%水溶液につ
いても例6と同様にして実験を行つた。結果を第
1表に合せて示す。
ビニルアルコールよりなりかつ特異な相溶性挙動
を示す高分子組成物に関するものである。 デンプンは、その水溶性と安価な点を生かし
て、ポリビニルアルコールと併用して経糸糊剤、
紙加工剤、フイルム形成用等の用途に用いること
が期待できる。しかしながら小麦、コーン、米、
馬れいしよ、甘しよ、タピオカ、サゴ椰子などよ
り採つた「生デンプン」はポリビニルアルコール
との相溶性が劣るので、生デンプンとポリビニル
アルコールとの混合水溶液より得られたフイルム
は海−島状の透明性の低いものとなる上、該水溶
液について加熱−冷却をくり返すとそのたびごと
に粘度が高くなり安定性が劣るという欠点があ
る。そこでこれを改善するため各種の化工デンプ
ン、たとえばデキストリン、酸化デンプン、酸処
理デンプンなどのデンプン分解産物やエーテル化
デンプン、エステル化デンプン、架橋デンプンな
どのデンプン誘導体を用いることが広く行われて
いるが、デンプン分解産物はデンプン分子の解重
合生成物であるためデンプン本来の性質が損われ
ており、そのポリビニルアルコールとの混合水溶
液から形成したフイルムや皮膜は物性上必ずしも
満足しうるものとは言いがたく、又デンプン誘導
体はコストの割には性質が特にすぐれているわけ
ではなく、これとポリビニルアルコールとの併用
は工業上不利である。 しかるに本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、
生デンプン(A)及び炭素数4〜20の長鎖アルキル基
をもつ不飽和単量体とビニルエステルとの共重合
体をケン化して製造され、長鎖アルキル基含量が
0.05〜10モル%で水溶性を有する長鎖アルキル変
性ポリビニルアルコール(B)よりなる組成物であつ
て、該組成物から製膜したフイルムのヘイズが(A)
と(B)との等重量の割合のフイルムにあつても(A)単
独のヘイズより小さいような特性を示す高分子組
成物は、次に列挙する如きすぐれた効果を奏する
ことを見出し、本発明を完成するに至つた。 (1) 本発明の高分子組成物は、生デンプンとポリ
ビニルアルコールとの混合物に比し、水溶液状
態での放置安定性が良い。本発明の系において
は低温、低濃度においてもデンプン部分の分離
が妨げられ、両者の均一、安定な水溶液状態を
保持する。 (2) 本発明の高分子組成物の水溶液から製膜した
フイルムは極めて均質であり、透明性も高い。
このありさまを第1図で説明する。横軸はコー
ンスターチとポリビニルアルコール又は長鎖ア
ルキル基変性ポリビニルアルコールとの配合比
率を示し、縦軸はフイルムのヘイズ即ち曇り価
を示す。使用した高分子の種類やフイルム作成
条件については後に例及び対照例として詳述す
る。第1図中曲線2と曲線3はコーンスターチ
とポリビニルアルコールとの種々の割合の混合
物の水溶液より製膜して得られたフイルムのヘ
イズを表わした2つの例であり、コーンスター
チ単独フイルム又はポリビニルアルコール単独
フイルムに比し両者の混合フイルムのヘイズは
著しく高くなること、そして両者の混合量がほ
ぼ等重量のところでフイルムのヘイズは最も高
くなつていることがわかる。両者の任意の割合
の混合フイルムは、拡大鏡又は顕微鏡で見れば
両者の相溶性が著しく劣つていることが一目で
わかる。これに対し、第1図中曲線1はコーン
スターチとα−ドデセン変性ポリビニルアルコ
ールとの種々の割合の混合物の水溶液より製膜
して得られたフイルムのヘイズを表わしたもの
であり、両者の混合フイルムはコーンスターチ
単独フイルムよりもヘイズが小さくなつている
ことがわかる。そして両者の任意の割合の混合
フイルムは、拡大鏡又は顕微鏡で見れば両者が
極めて均一に相溶していることが確かめられ
る。 (3) 本発明の高分子組成物は、その水溶液の加熱
−冷却をくり返してもほぼ同じ粘度曲線を描き
可逆性がある。このありさまを第2〜4図で説
明する。 第3図はコーンスターチ単独の5%水溶液の
加熱−冷却反覆粘度曲線である。曲線#1はコ
ーンスターチを加熱により糊化した後放冷した
ときの粘度曲線、曲線#2はこれを再加熱後放
冷したときの粘度曲線、曲線#3はこれを再々
加熱後放冷したときの粘度曲線である。この第
3図からコーンスターチにおいては冷却を行う
ことにより老化が進行し、このものは再加熱し
てももはや元の姿にもどらないことがわかる。
この老化現象は主としてデンプン中のアミロー
ズ部分の結晶化に基くものと言われている。 第4図はコーンスターチの5%水溶液とポリ
ビニルアルコール10%水溶液を用いて、コーン
スターチ:ポリビニルアルコールの比が重量で
2:1(実線)又は1:2(点線)となるよう
に混合したときの混合水溶液の加熱−冷却反覆
粘度曲線である。曲線#1が最初の加熱−冷
却、曲線#2が2回目の加熱−冷却時の粘度曲
線であり、この系においてもデンプンの老化現
象が観察され、粘度は非可逆性を示す。 第2図の実線は、コーンスターチの5%水溶
液とα−ドデセン変性ポリビニルアルコールの
10%水溶液を用いて、コーンスターチ:変性ポ
リビニルアルコールの比が重量で2:1となる
ように混合したときの混合水溶液の加熱−冷却
反覆粘度曲線である。曲線#1が最初の加熱−
冷却、曲線#2がその2回目の加熱−冷却時の
粘度曲線であり、この2つの曲線がほぼ一致し
可逆性を示すことから、この系においてはデン
プンの老化現象がその粘度的性質からは全く観
察されないことがわかる。α−オレフイン変性
ポリビニルアルコールの比率を減らしたデンプ
ン:α−オレフイン変性ポリビニルアルコール
の比が9:1、1:2の場合も第2図にそれぞ
れ一点鎖線、点線で示したように粘度曲線はほ
ぼ可逆性を示す。図示はしていないが、加熱−
冷却を3回、4回とくり返しても、粘度曲線は
ほとんど変わらない。 (4) さらに本発明の高分子組成物のフイルム又は
皮膜は、機械的強度が大で、又該高分子組成物
の水溶液を用いて紙や合板を接着したときの接
着強度が大きいという効果を奏する。 本発明における生デンプン(A)としては、小麦デ
ンプン、コーンスターチ、米デンプン、馬れいし
よデンプン、甘しよデンプン、タピオカデンプ
ン、サゴ椰子デンプンなどがあげられる。デンプ
ンの老化現象はデンプン中のアミローズにより起
されるものと言われており、このためアミローズ
分の多いコーンスターチや小麦デンプンなどに対
して本発明は効果が特に顕著であり、アミローズ
分の少いデンプン、たとえば馬れいしよデンプン
などでは、コーンスターチを使用した場合に比す
れば効果が劣る。いわゆる化工デンプンは本発明
に言う生デンプン(A)には含まれない。 長鎖アルキル基変性ポリビニルアルコール(B)と
は、炭素数4〜20の長鎖アルキル基をもつ不飽和
単量体とビニルエステルとの共重合体をケン化し
て製造され、長鎖アルキル基の含量が0.05〜10モ
ル%の長鎖アルキル基変性ポリビニルアルコール
で水溶性を有するものを言う。かかる変性ポリビ
ニルアルコールは次のような方法で作ることがで
きる。 (イ) ビニルエステル(特に酢酸ビニル)と炭素数
4〜20のα−オレフインとを共重合し、ついで
ケン化する方法 (ロ) ビニルエステル(特に酢酸ビニル)とアルキ
ル基の炭素数4〜20のアルキルビニルエーテル
とを共重合し、ついでケン化する方法 (ハ) ビニルエステル(特にギ酸ビニルや酢酸ビニ
ル)とアルキル基の炭素数4〜20のアルキルビ
ニルエステルとを共重合し、ついでケン化する
方法 これらの変性ポリビニルアルコール取得法のう
ちでは(イ)及び(ロ)が特に実用性が大きい。 長鎖アルキル基の炭素数は前記の如く4〜20の
ものが用いられ、炭素数4未満では生デンプンと
の相溶性が劣り、一方炭素数が20を越えるときは
長鎖アルキル基の含量を減じないと水溶性を得る
ことができないが、水溶性を得るほどにその含量
を減ずると生デンプンとの相溶性が不足するよう
になつてしまう。特に好ましい範囲は炭素数8〜
20のときである。 かかる長鎖アルキル基のポリマー中に占める割
合は0.05〜10モル%の範囲から選ばれ、その割合
が0.05モル%未満では生デンプンとの相溶性が不
足し、一方10モル%を越えるときは炭素数が少な
いものを選んでも水に不溶性となる。特に好まし
い範囲は0.05〜2モル%である。 変性ポリビニルアルコールのケン化度は50〜
100モル%、なかんずく80〜100モル%が適当であ
り、ケン化度が余りに低いと水溶性が損われる
上、生デンプンとの相溶性が劣るようになる。 上記組成を有する変性ポリビニルアルコールも
その組成によつては水溶性を示さないことがあ
る。たとえばアルキル基の炭素数が大きくかつ変
性量が多い場合やケン化度が低い場合は水に溶け
がたい。そこで水不溶性の場合は本発明の範囲か
ら除くことにする。しかしたとえば長鎖アルキル
基を有するモノマーとビニルエステルとの共重合
に際しコモノマーとして不飽和カルボン酸化合物
(アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマール酸、イタコン酸など、或いはこ
れらの塩、無水物、モノアルキルエステル、アミ
ド等)や不飽和スルホン酸化合物(エチレンスル
ホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン
酸など、或いはこれらの塩)を少量存在させる
と、得られた共重合体をケン化した変性ポリビニ
ルアルコールは水溶性を示すようになる。又純水
には不溶の長鎖アルキル基変性ポリビニルアルコ
ールでもアニオン界面活性剤が共存すると水溶性
になることがある。そこで何らかの手段で水溶性
とした場合には本発明の範囲に含まれることにな
る。 生デンプン(A)と変性ポリビニルアルコール(B)と
の配合割合(重量基準)は、第1図にも見られる
如く(A)に(B)を少量配合したときから(B)に(A)を少量
配合したときまで任意の比率において歴然とした
効果が奏されるので、たとえば(A):(B)=1:99〜
99:1、なかんずく(A):(B)=10:90〜90:10とい
うように広い範囲から選びうる。さらに用途の上
から場合わけをして述べれば次のようになる。 生デンプン(A)の老化を防止するだけの目的な
ら、生デンプン(A)に対し変性ポリビニルアルコー
ル(B)を1重量%以上配合するだけでよい。好まし
い範囲は重量で(A):(B)=95:5〜70:30、なかん
ずく95:5〜80:20である。(B)の割合が余りに少
ないと効果が乏しく、一方(B)の割合が余りに多い
と生デンプン(A)の性質がそれだけ変りかつコスト
も高くなるからである。かかる配合処方はたとえ
ば合板用、段ボール用、一般用等の接着用途をは
じめとするデンプン糊の用途、即ち炊糊の用途に
有用である。 生デンプン(A)とポリビニルアルコールとの併用
処方の用途において、従来のポリビニルアルコー
ルに代えて変性ポリビニルアルコール(B)を用いる
ときは、重量で(A):(B)=95:5〜5:95なかんず
く(A):(B)〜90:10〜10:90の範囲を採用すること
が多い。かかる配合処方は、たとえば繊維用糊剤
特に経糸糊剤、紙加工剤、接着剤、フイルム形成
用などの目的に有用である。特に経糸糊剤の用途
はこの配合処方が最も適した例である。 変性ポリビニルアルコール(B)の改質に生デンプ
ン(A)を用いるケースにおいては、両者の割合を重
量で(A):(B)=1:99〜40:60、なかんずく(A):(B)
=5:95〜30:70とすることが多い。かかる配合
処方は紙おしめや吸経綿の防漏フイルム、転写印
刷用フイルム、水溶性包装用フイルム、農業用水
溶性フイルムなどの用途に有用である。生デンプ
ン(A)の配合はフイルム伸度を抑え、腰を強くし、
製膜を容易にするなどの利点がある。 生デンプン(A)と変性デンプン(B)との混合は、両
者を粉体混合してから水を加え又は水中に投入し
て糊化する方法、(A)と(B)をそれぞれ別個に糊化し
てから混合する方法など任意の方法が採用され
る。両者の混合物には可塑剤、着色剤、フイラ
ー、塩類、ホウ酸又はホウ砂、界面活性剤など
種々の添加剤を加えてもよく、他の水溶性高分子
を加えてもよい。 さて上記生デンプン(A)及び長鎖アルキル基変性
ポリビニルアルコール(B)を併用しても、(A)の種
類、(B)の長鎖アルキル基の種類、変性量、その共
重合体中の分布、(B)のケン化度、重合度、(A)と(B)
の配合割合などの条件の組合せによつては所期の
効果を奏しないことがある。二、三の傾向を述べ
ると、生デンプン(A)はその種類上前記の如くアミ
ローズ分の多いほど所期の効果が明確に奏され
る。(B)の長鎖アルキル基の炭素数は大きいほど所
期の効果を奏しやすく、比較的小さいときはやや
効果が劣るといつた具合である。よつてこれらの
条件のうち比較的好ましくない条件を採用したと
き、たとえば(A)としてアミローズ分の比較的少な
い馬れいしよデンプンを用いたときは、他の条件
との組合せによつては所期の効果が奏されないこ
とがある。 そこで本発明においては、単に(A)及び(B)よりな
る組成物という構成要件のみならず、該組成物の
水溶液から製膜したフイルムのヘイズが(A)と(B)と
の等重量の割合のフイルムにあつても(A)単独のヘ
イズより小さいような特性を示すものであること
という要件が付加される。ヘイズの具体的測定条
件は例1に示した方法によるものとする。従つて
この要件に反するもの、即ち(A)と(B)との重量で
1:1の混合物の水溶液から製膜されたフイルム
のヘイズが(A)単独のフイルムのヘイズより高いも
のは本発明の範囲から除かれる。このようなもの
は本質的に(A)と(B)とが非相溶であり、フイルム化
又は皮膜化は可能であつても海−島の構造をとつ
てしまうからである。 次に例をあげて本発明の高分子組成物をさらに
説明する。以下「部」、「%」とあるのは特にこと
わりのない限り及びヘイズの%を除き、重量基準
で表わしたものである。 例 1 コーンスターチを50℃の温水に投入後昇温して
95〜100℃で4時間加熱撹拌して糊化し、7%水
溶液を調製した。 又α−ドデセン含量0.2モル%のα−ドデセン
−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル成分の99モル
%をケン化して得られたα−ドデセン変性ポリビ
ニルアルコールを水に投入して加熱溶解すること
により7%水溶液を調製した。 上記2種の水溶液及びこれらを熱時9:1、
7:3、5:5、3:7、1:9の割合で混合し
た5種の水溶液を用いて製膜を行つた。製膜は、
ホツトプレート上にガラス板を敷き、この上にポ
リエチレンテレフタレートシートを貼つたものの
上に上記水溶液を流し、温度を70〜80℃に保つて
水分を蒸発させることによつて行つた。フイルム
厚は45±5μとなるようにした。 かくして得られたフイルムのヘイズを(株)村上色
彩技術研究所製反射透過率計を用いて標準C光で
測定した。 結果を第1図の曲線1に示すが、コーンスター
チ単独フイルムのヘイズ20.9%よりも、コーンス
ターチとα−ドデセン変性ポリビニルアルコール
との1:1の混合物フイルムのヘイズは10.1%と
小さいので本発明の要件を満し、かつ曲線1には
極大値が見られず、ヘイズの絶対値も低いことが
わかる。 又このフイルムを拡大鏡及び偏光顕微鏡で観察
したが、フイルムは極めて均質で、相溶性がすぐ
れていることがわかつた。 対照例 1〜2 α−ドデセン変性ポリビニルアルコールに代え
て重合度1800、ケン化度99モル%のポリビニルア
ルコール(対照例1)、重合度1700、ケン化度89
モル%のポリビニルアルコール(対照例2)を用
いたほかは例1と同様にしてコーンスターチとの
混合物フイルムのヘイズを測定した。 結果を第1図の曲線2(対照例1)、曲線3
(対照例2)に示すが、共にコーンスターチとポ
リビニルアルコールとの1:1の混合割合のとこ
ろに極大値を有し、その絶対値もコーンスターチ
単独フイルムのヘイズ20.9%に比し50.3(対照例
1)、58.6%(対照例2)と著しく高かつた。 又対照例1及び対照例2のフイルムは拡大鏡に
よる観察で相溶性が悪いことがわかり、又偏光顕
微鏡による観察でも相溶性が悪いことが確認され
た。 例 2〜5 コーンスターチを95℃×2hrの条件で完全糊化
して5%水溶液を調製した。 又例1のα−ドデセン変性ポリビニルアルコー
ルの10%水溶液を調製した。 上記2種の水溶液をコーンスターチとα−ドデ
セン変性ポリビニルアルコールの配合比が2:1
(例2)、9:1(例3)、1:2(例4)となる
ように温度85〜90℃で混合し、放冷しながら粘度
をB型粘度計を用いて測定した。 この放冷した糊液を85〜90℃、20分の条件で再
加熱し、再び放冷しながら粘度を測定した。 結果を第2図に示す。第2図中実線#1は例2
の1回目の加熱−冷却粘度曲線、実線#2はその
2回目の加熱−冷却粘度曲線、一点鎖線#1は例
3の1回目の加熱−冷却粘度曲線、一点鎖線#2
はその2回目の加熱−冷却粘度曲線、点線#1は
例4の1回目の加熱−冷却粘度曲線、点線#2は
その2回目の加熱−冷却粘度曲線である。 なおコーンスターチとα−ドデセン変性ポリビ
ニルアルコールの配合比19:1(例5)の場合に
ついても上記と同様の実験を行つたが、その粘度
曲線は例3の一点鎖線#1と#2にほとんど一致
するので図示は省略した。 第2図からも本発明の高分子組成物において
は、コーンスターチは反覆加熱−冷却によつても
その粘度曲線は変化せず、生デンプン一般に見ら
れる老化による粘度変化をしないことがわかる。 対照例 3 例2で用いたコーンスターチ5%水溶液の加熱
−冷却反覆粘度曲線を第3図に示す。第3図中
#1は95℃、2時間の条件で完全糊化後放冷した
ときの粘度曲線、#2はこれを85〜90℃、20分の
条件で再加熱後放冷したときの粘度曲線、#3は
これを再々加熱後放冷したときの粘度曲線であ
る。 第3図からコーンスターチは冷却により老化が
進行することがわかる。 対照例 4〜5 α−ドデセン変性ポリビニルアルコールに代え
て重合度1700、ケン化度89モル%のポリビニルア
ルコールを用いたほかは例2、例4と同様にして
実験を行つた。コーンスターチとポリビニルアル
コールの配合比は対照例4が2:1、対照例5が
1:2である。 結果を第4図に示す。第4図中実線は対照例
4、点線は対照例5である。#1とあるのは1回
目の加熱−冷却粘度曲線、#2とあるのは2回目
の加熱−冷却粘度曲線である。 第4図からもコーンスターチ/ポリビニルアル
コール併用系においてはコーンスターチの老化現
象がその量に見合つたかたちでこの併用系の粘度
曲線に現われていることがわかる。 例 6 コーンスターチを50℃の温水に投入後95〜100
℃に加熱して4時間撹拌し、5%水溶液を調製し
た。この水溶液を熱水で稀釈して温度80℃の3%
水溶液を作つた。 又例1のα−ドデセン変性ポリビニルアルコー
ルを水に投入して加熱し、温度80℃の3%水溶液
を調製した。 コーンスターチ水溶液とα−ドデセン変性ポリ
ビニルアルコール水溶液とを次表の比率になるよ
うに温度80℃で混合して内径15mmの試験管に130
mmの高さまで注入し、25℃に放置して安定性を経
時的に観察した。 条件及び結果を第1表に示す。第1表から本発
明の高分子組成物においては水溶液の安定性が極
めて良好であり、コーンスターチとα−ドデセン
変性ポリビニルアルコールの相溶性が良いことを
うかがうことができる。 対照例 6〜7 α−ドデセン変性ポリビニルアルコールに代え
て、重合度1700、ケン化度89モル%のポリビニル
アルコール(対照例6)、重合度2600、ケン化度
99モル%のポリビニルアルコール(対照例7)を
用いたほかは例6と同様にして実験を行つた。 条件及び結果を第1表に示す。コーンスター
チ/ポリビニルアルコール混合系においては安定
性が著しく悪く、両者の相溶性が劣ることがわか
る。 対照例 8 例6で調製したコーンスターチ3%水溶液につ
いても例6と同様にして実験を行つた。結果を第
1表に合せて示す。
【表】
【表】
例7〜15、対照例9〜10
生デンプン(A)
A−1 コーンスターチ
A−2 小麦デンプン
A−3 馬れいしよデンプン
A−4 タピオカデンプン
長鎖アルキル基変性ポリビニルアルコール(B)
B−1 α−オクタデセン含量0.14モル%のα−
オクタデセン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニ
ル成分の98モル%をケン化して得られたα−オ
クタデセン変性ポリビニルアルコール B−2 α−デセン含量0.4モル%のα−デセン
−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル成分の90モ
ル%をケン化して得られたα−デセン変性ポリ
ビニルアルコール B−3 α−ヘキサデセン含量0.4モル%のα−
ヘキサデセン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニ
ル成分の99モル%をケン化して得られたα−ヘ
キサデセン変性ポリビニルアルコールとB−2
のα−デセン変性ポリビニルアルコールとの重
量で1:1の混合物 B−4 ドデシルビニルエーテル含量0.3モル%
のドデシルビニルエーテル−酢酸ビニル共重合
体の酢酸ビニル成分の99モル%をケン化して得
られたドデシルビニルエーテル変性ポリビニル
アルコール B−5 オクチルビニルエーテル含量0.6モル%
のオクチルビニルエーテル−酢酸ビニル共重合
体の酢酸ビニル成分の98モル%をケン化して得
られたオクチルビニルエーテル変性ポリビニル
アルコール B−6 バーサチツク酸(炭素数5〜11の飽和分
岐脂肪酸)ビニル含量0.9モル%のバーサチツ
ク酸ビニル−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル
成分の98モル%をケン化して得られたバーサチ
ツク酸ビニル変性ポリビニルアルコール 上記(A)及び(B)を用いて次表の条件でフイルムの
ヘイズ測定、偏光顕微鏡による観察、水溶液の粘
度の測定、水溶液の放置安定性の観察を行つた。 結果を第2表に示す。
オクタデセン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニ
ル成分の98モル%をケン化して得られたα−オ
クタデセン変性ポリビニルアルコール B−2 α−デセン含量0.4モル%のα−デセン
−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル成分の90モ
ル%をケン化して得られたα−デセン変性ポリ
ビニルアルコール B−3 α−ヘキサデセン含量0.4モル%のα−
ヘキサデセン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニ
ル成分の99モル%をケン化して得られたα−ヘ
キサデセン変性ポリビニルアルコールとB−2
のα−デセン変性ポリビニルアルコールとの重
量で1:1の混合物 B−4 ドデシルビニルエーテル含量0.3モル%
のドデシルビニルエーテル−酢酸ビニル共重合
体の酢酸ビニル成分の99モル%をケン化して得
られたドデシルビニルエーテル変性ポリビニル
アルコール B−5 オクチルビニルエーテル含量0.6モル%
のオクチルビニルエーテル−酢酸ビニル共重合
体の酢酸ビニル成分の98モル%をケン化して得
られたオクチルビニルエーテル変性ポリビニル
アルコール B−6 バーサチツク酸(炭素数5〜11の飽和分
岐脂肪酸)ビニル含量0.9モル%のバーサチツ
ク酸ビニル−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル
成分の98モル%をケン化して得られたバーサチ
ツク酸ビニル変性ポリビニルアルコール 上記(A)及び(B)を用いて次表の条件でフイルムの
ヘイズ測定、偏光顕微鏡による観察、水溶液の粘
度の測定、水溶液の放置安定性の観察を行つた。 結果を第2表に示す。
【表】
第1図は例1で作成したフイルムのヘイズを表
わした関係図、第2図は例2〜4で作成した水溶
液の粘度を表わした関係図、第3図は対照例3で
作成した水溶液の粘度を表わした関係図、第4図
は対照例4〜5で作成した水溶液の粘度を表わし
た関係図である。
わした関係図、第2図は例2〜4で作成した水溶
液の粘度を表わした関係図、第3図は対照例3で
作成した水溶液の粘度を表わした関係図、第4図
は対照例4〜5で作成した水溶液の粘度を表わし
た関係図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 生デンプン(A)及び炭素数4〜20の長鎖アルキ
ル基をもつ不飽和単量体とビニルエステルとの共
重合体をケン化して製造され、長鎖アルキル基の
含量が0.05〜10モル%で水溶性を有する長鎖アル
キル基変性ポリビニルアルコール(B)よりなる組成
物であつて、該組成物の水溶液から製膜したフイ
ルムのヘイズが(A)と(B)との等重量の割合のフイル
ムにあつても(A)単独のヘイズより小さいような特
性を示す相溶性のすぐれた高分子組成物。 2 (A)と(B)との混合比が重量で99:1〜1:99で
ある特許請求の範囲第1項記載の組成物。 3 (A)がコーンスターチ又は小麦デンプンである
特許請求の範囲第1項記載の組成物。 4 長鎖アルキル基をもつ不飽和単量体がα−オ
レフインである特許請求の範囲第1項記載の組成
物。 5 長鎖アルキル基をもつ不飽和単量体がアルキ
ルビニルエーテルである特許請求の範囲第1項記
載の組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8961679A JPS5614544A (en) | 1979-07-14 | 1979-07-14 | High polymer composition with excellent compatibility |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5614544A JPS5614544A (en) | 1981-02-12 |
| JPS6214575B2 true JPS6214575B2 (ja) | 1987-04-02 |
Family
ID=13975674
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8961679A Granted JPS5614544A (en) | 1979-07-14 | 1979-07-14 | High polymer composition with excellent compatibility |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5614544A (ja) |
Families Citing this family (10)
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|---|---|---|---|---|
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| JP2709489B2 (ja) * | 1988-12-05 | 1998-02-04 | 日本合成化学工業株式会社 | ポリビニルアルコール・デンプン系フイルム |
| IT1232910B (it) * | 1989-08-07 | 1992-03-05 | Butterfly Srl | Composizioni polimeriche per la produzione di articoli di materiale plastico biodegradabile e procedimenti per la loro preparazione |
| WO1992020739A1 (fr) * | 1991-05-15 | 1992-11-26 | Nippon Gohsei Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Composition de resine biodegradable et structure laminee fabriquee a partir de cette composition |
| DE4333858A1 (de) * | 1993-10-05 | 1995-04-06 | Henkel Kgaa | Thermoplastisch verarbeitbare Verbundmaterialien auf Stärkebasis |
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| JP3839557B2 (ja) * | 1997-06-30 | 2006-11-01 | 株式会社クラレ | 接着剤 |
| US7854994B2 (en) * | 2004-10-18 | 2010-12-21 | Plantic Technologies Ltd. | Barrier film |
-
1979
- 1979-07-14 JP JP8961679A patent/JPS5614544A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5614544A (en) | 1981-02-12 |
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