JPS6234824B2 - - Google Patents
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- JPS6234824B2 JPS6234824B2 JP26476684A JP26476684A JPS6234824B2 JP S6234824 B2 JPS6234824 B2 JP S6234824B2 JP 26476684 A JP26476684 A JP 26476684A JP 26476684 A JP26476684 A JP 26476684A JP S6234824 B2 JPS6234824 B2 JP S6234824B2
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- Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は熱間加工性の優れた銅合金に関し、さ
らに詳しくは、特に熱間圧延性に優れた銅合金に
関する。 [従来技術] 一般に、航空機および大型計算機等に使用され
る端子・コネクター等のばね材料には極めて高い
信頼性が要求されるものであり、これらの分野に
おいては、従来はベリリウム銅が使用されてきて
いる。 また、最近の電気、電子機器等の軽薄短小化に
伴なつて、これらの機器に使用されるばね材料に
も薄板化が要求されようになり、薄板化による信
頼性の低下を補なうためにベリリウム銅等の高強
度銅合金に対する要求が増々高くなつている。 しかして、Beはそれ自体高価なものであり、
かつ、BeおよびBeを含有する酸化物は人体に対
して有害であるので、Beを含有する銅合金を製
造する際には安全、衛生面については種々の防護
策を構じなければならず、材料自体が高価になつ
ている。 従つて、安全、衛生面において全く問題がな
く、かつ、材料が安価であり、さらに、ベリリウ
ム銅に匹敵する特性を有する高力銅合金が望まれ
ている。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明は上記に説明したように、航空機、大型
計算機等のばね材料として使用されているベリリ
ウム銅は信頼性はあるものの、人体に有害なBe
を使用するのでその製造に際して安全、衛生面に
おいて問題があり、かつ高価であるという問題点
に鑑み、本発明者が鋭意研究の結果、Be等の人
体に有害な元素を含有せず、かつ、ベリリウム銅
に比較して価格的にも優位であり、さらに、微量
元素を含有させることにより熱間加工性、特に、
熱間圧延性に優れ、また、熱間圧延することによ
り含有成分の充分な拡散が起り、組織的に均質な
材料である熱間加工性の優れた銅合金を開発した
のである。 [問題点を解決するための手段] 本発明に係る熱間加工性の優れた銅合金は、 (1) Ni2〜30wt%、Sn3〜9wt%、Co0.01〜1.0wt
%、Cr0.002〜0.1wt% を含有し、残部は本質的にCuからなることを特
徴とする熱間加工成の優れた銅合金を第1の発明
とし、 (2) Ni2〜30wt%、Sn3〜9wt%、Co0.01〜1.0wt
%、Cr0.002〜0.1wt% を含有し、さらに、 Mg0.001〜0.01wt%、Si0.005〜0.2wt%のうち
から選んだ1種または2種 を含有し、残部は本質的にCuからなることを特
徴とする熱間加工性の優れた銅合金を第2の発明
とする2つの発明よりなるものである。 本発明に係る熱間加工性の優れた銅合金につい
て、以下詳細に説明する。 一般に、Cu―Ni―Sn系合金はある組成領域に
おいて、最適な製造工程を採用することによりス
ピノーダル分解と呼ばれる相分離現象を起し、α
相から(α+α′)2相に分離することは知られ
ている。そして、この相分離により引張強さ、ば
ね限界値等の強度特性が著しく向上するのであ
る。 このことについて具体的に説明する。即ち、
Ni8.74wt%、Sn5.39wt%、Co0.054wt%、
Cr0.039wt%、Si0.007wt%、Mg0.002wt%、残部
は本質的にCuからなる銅合金を溶解後鋳造して
造塊し、熱間圧延および冷間圧延によりその鋳造
組織を崩した圧延材となし、750℃の温度で1分
間加熱した後、水中急冷することによりα相とす
る。この材料に断面減少率30%の冷間圧延を行な
い、さらに、400℃の温度において1時間の低温
焼鈍を行なう。この低温焼鈍によりスピノーダル
分解が起り材料は著しく強化され、低温焼鈍を行
なわない材料に比較して引張強さで44.4Kgf/mm2
ばね限界値で44.3Kgf/mm2の増加を示す。 しかして、このようなスピノーダル分解を利用
して強化される銅合金としてはC72700(Cu―
9wt%Ni―6wt%Sn)が知られているが、Coおよ
びCrを同時に含有させないで大気雰囲気下にお
いて造塊すると、この鋳塊は熱間圧延に際して広
面および狭面に微細な割れを生じる。その原因
は、粒界にSnまたはSnの化合物が偏析すること
により高温において粒界が脆化するためである。
そのため、C72700合金は水平連続鋳造により造
塊され、均質化処理後、冷間圧延と中間焼鈍とを
繰返す工程によつて薄板に加工される。しかし、
この製造工程では縦型連続鋳造により造塊した鋳
塊を熱間圧延し、さらに、冷間圧延と中間焼鈍と
を繰返して薄板に加工する工程に比較してコスト
が高くなるので、この合金の用途が制限されるよ
うになる。 また、熱間圧延を行なわずに冷間圧延と中間焼
鈍を繰返す工程では、最終製品において均質な組
織が得られず、場所による成分のばらつきが生じ
たり、材料の異方性が大きくなる等の問題があ
る。 本発明は上記に説明したCu―Ni―Sn系合金
に、微量のCoおよびCrの両成分を共に含有させ
ることにより、熱間圧延可能な鋳塊を大気雰囲気
下において造塊し、熱間圧延することにより、水
平鋳造による鋳塊を冷間圧延する方法に比して工
程を短縮することができ、また、熱間圧延により
含有成分が充分に拡散された、均一な組織の薄板
を製造することが可能となる。 本発明に係る熱間加工性の優れた銅合金の含有
成分および成分割合について説明する。 Niは強度を付与するのに必要な元素であり、
含有量が2wt%未満では充分な強度を得ることが
できず、また、30wt%を越えて含有されると加
工硬化が大きくなり、生産性の上から不利であ
る。よつて、Ni含有量は2〜30wt%とする。 SnはNiと同様に強度を付与する元素であり、
含有量が3wt%未満ではベリリウム銅に匹敵する
高強度が得られず、また、9wt%を越えて含有さ
れるとCoおよびCrの両成分を共に含有させても
熱間圧延割れを抑制することが不可能となる。よ
つて、Sn含有量は3〜9wt%とする。 Coは熱間加工性を改善する元素であり、含有
量が0.01wt%未満ではCr含有量の如何によらず
熱間加工性は改善されず、また、1.0wt%を越え
る含有量では0.01〜1.0wt%の範囲のCo含有量に
比較してそれ以上に熱間加工性は改善されず、多
量の含有は無駄である。よつて、Co含有量は
0.01〜1.0wt%とする。 Crは熱間加工性改善効果を付与する元素であ
り、含有量が0.002wt%未満ではCoを0.01〜1.0wt
%の範囲に含有されていても充分な熱間加工性を
得ることができず、また、0.1wt%を越えて含有
されると溶湯の湯流れ性が悪化し、鋳塊の表面性
状に問題が生じて建全な鋳塊が得られなくなる。
よつて、Cr含有量は0.002〜0.1wt%とする。 このCo,Crの両者を共に含有させることによ
り、Ni,Snの含有量の増加に伴なつて悪くなる
熱間加工性を改善するものであるが、さらに、
Mg0.001〜0.01wt%およびSi0.005〜0.2wt%のう
ちから選んだ1種または2種を含有させると、溶
湯中のS等の不純物を除去し、Crの減失が抑え
られ、安定した熱間圧延を行なうことが可能とな
る。 MgはS等の不純物を除去するための元素であ
り、含有量が0.001wt%未満ではこの効果が少な
く、また、0.01wt%を越えて含有されると造塊時
の湯流れ性が悪くなり、健全な鋳塊が得られなく
なる。よつて、Mg含有量は0.001〜0.01wt%とす
る。 SiはCrの減失を抑制するのに効果のある元素
であり、含有量が0.005wt%未満ではこの効果が
少なく、0.2wt%を越えて含有されると熱間およ
び冷間における加工性が著しく悪くなる。よつ
て、 Si含有量は0.005〜0.2wt%とする。 上記説明した含有元素以外に、Mn,Fe,Al,
Znの1種または2種以上を0.1wt%以下含有さ
せ、また、Pを0.01wt%以下含有させても、本発
明に係る熱間加工性の優れた銅合金の熱間加工性
には何等影響を与えない。 [実施例] 次に、本発明に係る熱間加工性の優れた銅合金
の実施例を説明する。 実施例 第1表に示す含有成分および成分割合の銅合金
を大気雰囲気において縦型連続鋳造により造塊
し、この造塊された鋳塊を600℃以上の温度で、
かつ、この合金の融点以下の温度において鋳造組
織を崩すのに充分な60%以上の断面減少率の熱間
圧延を行なう。この熱間圧延においてCoおよび
Crの両成分が共に含有されているので良好な熱
間加工性を示す。 この第1表に示すCoおよびCrの両成分が共に
含有されていない比較材のNo.8〜No.10の鋳塊は熱
間圧延時に広面および狭面に割れを生じ、熱間圧
延が不可能となり、本発明に係る熱間加工性の優
れた銅合金のNo.1〜No.7の鋳塊はCoおよびCrの
両成分が共に含有されているので、熱間圧延時の
割れの発生が抑制され、良好な熱間加工性を示
す。 さらに、この熱間圧延材は途中に1回以上の中
間焼鈍を含む冷間圧延を行ない、次いで、この冷
間圧延材を主としてNiおよびSn含有量により決
定するα単相領域に加熱し、続く水中急冷或いは
類似の急冷処理を行なうことにより溶体処理を行
ない、α単相状態とする。そして、この材料を最
終板厚まで冷間圧延し、最終低温焼鈍を行なうこ
とにより薄板を製造する。この低温焼鈍により薄
板材料が著しく強化されるのである。しかして、
この低温焼鈍温度は300〜450℃の範囲とするのが
良く、300℃未満の温度では材料が強化するのに
要する時間が長過ぎ、また、450℃を越える温度
では一部に再結晶が起り強度の向上が望めなくな
る。 次に、第1表に示す本発明に係る熱間加工性の
優れた銅合金のNo.1およびNo.2の含有成分および
成分割合の鋳塊に、開始温度820℃、終了後水冷
処理を行なう熱間圧延により断面減少率90%の加
工を加えた。 次いで、この熱間圧延材に、途中において700
℃の温度で2時間の中間焼鈍を含む冷間圧延を行
なつた。 この冷間圧延材を750℃の温度に1分間保持し
た後、水中急冷し、さらに、断面減少率30%の上
り圧延を行ない、続いて400℃の温度で2時間の
最終低温焼鈍を行なつた。 このようにして製造されたNo.1およびNo.2の機
械的性質、物質的性質をNo.1―1、No.2―1とし
て第2表に示す。 また、No.1およびNo.2の最終低温焼鈍を行なわ
ない場合に機械的性質、物理的性質をNo.1―2、
No.2―2として第2表に示す。なお、比較材No.11
のベリリウム銅の機械的性質、物理的性質も第2
表に示す。 第2表より最終低温焼鈍を行なうことにより機
械的強度が大きく向上することがわかる。即ち、
最終低温焼鈍を行なつたNo.1―1およびNo.2―1
は引張強さが夫々108.2Kgf/mm2、108.5Kgf/mm2
であり、また、ばね限界値は夫々80.3Kgf/mm2、
76.0Kgf/mm2を示し、最終低温焼鈍を行なわない
No.1―2およびNo.2―2と比較して、引張強さで
夫々44.4Kgf/mm2、42.6Kgf/mm2、ばね限界値で
夫々44.3Kgf/mm2、38.0Kgf/mm2の増加を示して
いる。 また、伸びについても、No.1―1、No.2―1は
夫々5.6%、7.0%を示し、No.1―2、No.2―2と
比較すると夫々3.4%、3.7%の増加を示す。 また、最終低温焼鈍を行なつたNo.1―1、No.2
―1ともに比較材として用いたNo.11のベリリウム
銅と同等の機械的性質を示している。 また、本発明に係る熱間加工性の優れた銅合金
は、ベリリウム銅(C17000)に比較して応力緩
和特性に優れている。第2表No.1―1の100℃お
よび200℃の温度における応力緩和特性につい
て、No.11のベリリウム銅と比較して第2図に示
す。 第1図に示すように、チタン製ホルダー3上に
歪測定用ゲージ2を貼り付けた試料1をボルト、
ナツト4により、試料1の耐力の80%の負荷を与
え、100℃および200℃の温度で最長1000時間保持
した。一定時間経過後上記装置から試料1を取り
外し、次式により応力緩和率を測定した。 応力緩和率(%) =(l0−lt)/(l0−l1)×100 l0:試験開始時の試料端部間距離 l1:ホルダーの長さ lt:t時間経過後の試料端部間距離 即ち、100℃の温度では、No.1―1、No.11は共
に同程度の応力緩和特性を示しているが、200℃
の温度では1000時間後の応力緩和率がNo.11のベリ
リウム銅が60%であるのに対し、No.1―1の本発
明に係る熱間加工性の優れた銅合金は5%と極め
て良好な応力緩和特性を示している。 なお第2図において、 ―〇―:200℃、…〇…:100℃は本発明に係る熱
間加工性の優れた銅合金のNo.1―1を示し、 ―△―:200℃、…△…:100℃は比較材ベリリウ
ム銅のNo.11を示している。
らに詳しくは、特に熱間圧延性に優れた銅合金に
関する。 [従来技術] 一般に、航空機および大型計算機等に使用され
る端子・コネクター等のばね材料には極めて高い
信頼性が要求されるものであり、これらの分野に
おいては、従来はベリリウム銅が使用されてきて
いる。 また、最近の電気、電子機器等の軽薄短小化に
伴なつて、これらの機器に使用されるばね材料に
も薄板化が要求されようになり、薄板化による信
頼性の低下を補なうためにベリリウム銅等の高強
度銅合金に対する要求が増々高くなつている。 しかして、Beはそれ自体高価なものであり、
かつ、BeおよびBeを含有する酸化物は人体に対
して有害であるので、Beを含有する銅合金を製
造する際には安全、衛生面については種々の防護
策を構じなければならず、材料自体が高価になつ
ている。 従つて、安全、衛生面において全く問題がな
く、かつ、材料が安価であり、さらに、ベリリウ
ム銅に匹敵する特性を有する高力銅合金が望まれ
ている。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明は上記に説明したように、航空機、大型
計算機等のばね材料として使用されているベリリ
ウム銅は信頼性はあるものの、人体に有害なBe
を使用するのでその製造に際して安全、衛生面に
おいて問題があり、かつ高価であるという問題点
に鑑み、本発明者が鋭意研究の結果、Be等の人
体に有害な元素を含有せず、かつ、ベリリウム銅
に比較して価格的にも優位であり、さらに、微量
元素を含有させることにより熱間加工性、特に、
熱間圧延性に優れ、また、熱間圧延することによ
り含有成分の充分な拡散が起り、組織的に均質な
材料である熱間加工性の優れた銅合金を開発した
のである。 [問題点を解決するための手段] 本発明に係る熱間加工性の優れた銅合金は、 (1) Ni2〜30wt%、Sn3〜9wt%、Co0.01〜1.0wt
%、Cr0.002〜0.1wt% を含有し、残部は本質的にCuからなることを特
徴とする熱間加工成の優れた銅合金を第1の発明
とし、 (2) Ni2〜30wt%、Sn3〜9wt%、Co0.01〜1.0wt
%、Cr0.002〜0.1wt% を含有し、さらに、 Mg0.001〜0.01wt%、Si0.005〜0.2wt%のうち
から選んだ1種または2種 を含有し、残部は本質的にCuからなることを特
徴とする熱間加工性の優れた銅合金を第2の発明
とする2つの発明よりなるものである。 本発明に係る熱間加工性の優れた銅合金につい
て、以下詳細に説明する。 一般に、Cu―Ni―Sn系合金はある組成領域に
おいて、最適な製造工程を採用することによりス
ピノーダル分解と呼ばれる相分離現象を起し、α
相から(α+α′)2相に分離することは知られ
ている。そして、この相分離により引張強さ、ば
ね限界値等の強度特性が著しく向上するのであ
る。 このことについて具体的に説明する。即ち、
Ni8.74wt%、Sn5.39wt%、Co0.054wt%、
Cr0.039wt%、Si0.007wt%、Mg0.002wt%、残部
は本質的にCuからなる銅合金を溶解後鋳造して
造塊し、熱間圧延および冷間圧延によりその鋳造
組織を崩した圧延材となし、750℃の温度で1分
間加熱した後、水中急冷することによりα相とす
る。この材料に断面減少率30%の冷間圧延を行な
い、さらに、400℃の温度において1時間の低温
焼鈍を行なう。この低温焼鈍によりスピノーダル
分解が起り材料は著しく強化され、低温焼鈍を行
なわない材料に比較して引張強さで44.4Kgf/mm2
ばね限界値で44.3Kgf/mm2の増加を示す。 しかして、このようなスピノーダル分解を利用
して強化される銅合金としてはC72700(Cu―
9wt%Ni―6wt%Sn)が知られているが、Coおよ
びCrを同時に含有させないで大気雰囲気下にお
いて造塊すると、この鋳塊は熱間圧延に際して広
面および狭面に微細な割れを生じる。その原因
は、粒界にSnまたはSnの化合物が偏析すること
により高温において粒界が脆化するためである。
そのため、C72700合金は水平連続鋳造により造
塊され、均質化処理後、冷間圧延と中間焼鈍とを
繰返す工程によつて薄板に加工される。しかし、
この製造工程では縦型連続鋳造により造塊した鋳
塊を熱間圧延し、さらに、冷間圧延と中間焼鈍と
を繰返して薄板に加工する工程に比較してコスト
が高くなるので、この合金の用途が制限されるよ
うになる。 また、熱間圧延を行なわずに冷間圧延と中間焼
鈍を繰返す工程では、最終製品において均質な組
織が得られず、場所による成分のばらつきが生じ
たり、材料の異方性が大きくなる等の問題があ
る。 本発明は上記に説明したCu―Ni―Sn系合金
に、微量のCoおよびCrの両成分を共に含有させ
ることにより、熱間圧延可能な鋳塊を大気雰囲気
下において造塊し、熱間圧延することにより、水
平鋳造による鋳塊を冷間圧延する方法に比して工
程を短縮することができ、また、熱間圧延により
含有成分が充分に拡散された、均一な組織の薄板
を製造することが可能となる。 本発明に係る熱間加工性の優れた銅合金の含有
成分および成分割合について説明する。 Niは強度を付与するのに必要な元素であり、
含有量が2wt%未満では充分な強度を得ることが
できず、また、30wt%を越えて含有されると加
工硬化が大きくなり、生産性の上から不利であ
る。よつて、Ni含有量は2〜30wt%とする。 SnはNiと同様に強度を付与する元素であり、
含有量が3wt%未満ではベリリウム銅に匹敵する
高強度が得られず、また、9wt%を越えて含有さ
れるとCoおよびCrの両成分を共に含有させても
熱間圧延割れを抑制することが不可能となる。よ
つて、Sn含有量は3〜9wt%とする。 Coは熱間加工性を改善する元素であり、含有
量が0.01wt%未満ではCr含有量の如何によらず
熱間加工性は改善されず、また、1.0wt%を越え
る含有量では0.01〜1.0wt%の範囲のCo含有量に
比較してそれ以上に熱間加工性は改善されず、多
量の含有は無駄である。よつて、Co含有量は
0.01〜1.0wt%とする。 Crは熱間加工性改善効果を付与する元素であ
り、含有量が0.002wt%未満ではCoを0.01〜1.0wt
%の範囲に含有されていても充分な熱間加工性を
得ることができず、また、0.1wt%を越えて含有
されると溶湯の湯流れ性が悪化し、鋳塊の表面性
状に問題が生じて建全な鋳塊が得られなくなる。
よつて、Cr含有量は0.002〜0.1wt%とする。 このCo,Crの両者を共に含有させることによ
り、Ni,Snの含有量の増加に伴なつて悪くなる
熱間加工性を改善するものであるが、さらに、
Mg0.001〜0.01wt%およびSi0.005〜0.2wt%のう
ちから選んだ1種または2種を含有させると、溶
湯中のS等の不純物を除去し、Crの減失が抑え
られ、安定した熱間圧延を行なうことが可能とな
る。 MgはS等の不純物を除去するための元素であ
り、含有量が0.001wt%未満ではこの効果が少な
く、また、0.01wt%を越えて含有されると造塊時
の湯流れ性が悪くなり、健全な鋳塊が得られなく
なる。よつて、Mg含有量は0.001〜0.01wt%とす
る。 SiはCrの減失を抑制するのに効果のある元素
であり、含有量が0.005wt%未満ではこの効果が
少なく、0.2wt%を越えて含有されると熱間およ
び冷間における加工性が著しく悪くなる。よつ
て、 Si含有量は0.005〜0.2wt%とする。 上記説明した含有元素以外に、Mn,Fe,Al,
Znの1種または2種以上を0.1wt%以下含有さ
せ、また、Pを0.01wt%以下含有させても、本発
明に係る熱間加工性の優れた銅合金の熱間加工性
には何等影響を与えない。 [実施例] 次に、本発明に係る熱間加工性の優れた銅合金
の実施例を説明する。 実施例 第1表に示す含有成分および成分割合の銅合金
を大気雰囲気において縦型連続鋳造により造塊
し、この造塊された鋳塊を600℃以上の温度で、
かつ、この合金の融点以下の温度において鋳造組
織を崩すのに充分な60%以上の断面減少率の熱間
圧延を行なう。この熱間圧延においてCoおよび
Crの両成分が共に含有されているので良好な熱
間加工性を示す。 この第1表に示すCoおよびCrの両成分が共に
含有されていない比較材のNo.8〜No.10の鋳塊は熱
間圧延時に広面および狭面に割れを生じ、熱間圧
延が不可能となり、本発明に係る熱間加工性の優
れた銅合金のNo.1〜No.7の鋳塊はCoおよびCrの
両成分が共に含有されているので、熱間圧延時の
割れの発生が抑制され、良好な熱間加工性を示
す。 さらに、この熱間圧延材は途中に1回以上の中
間焼鈍を含む冷間圧延を行ない、次いで、この冷
間圧延材を主としてNiおよびSn含有量により決
定するα単相領域に加熱し、続く水中急冷或いは
類似の急冷処理を行なうことにより溶体処理を行
ない、α単相状態とする。そして、この材料を最
終板厚まで冷間圧延し、最終低温焼鈍を行なうこ
とにより薄板を製造する。この低温焼鈍により薄
板材料が著しく強化されるのである。しかして、
この低温焼鈍温度は300〜450℃の範囲とするのが
良く、300℃未満の温度では材料が強化するのに
要する時間が長過ぎ、また、450℃を越える温度
では一部に再結晶が起り強度の向上が望めなくな
る。 次に、第1表に示す本発明に係る熱間加工性の
優れた銅合金のNo.1およびNo.2の含有成分および
成分割合の鋳塊に、開始温度820℃、終了後水冷
処理を行なう熱間圧延により断面減少率90%の加
工を加えた。 次いで、この熱間圧延材に、途中において700
℃の温度で2時間の中間焼鈍を含む冷間圧延を行
なつた。 この冷間圧延材を750℃の温度に1分間保持し
た後、水中急冷し、さらに、断面減少率30%の上
り圧延を行ない、続いて400℃の温度で2時間の
最終低温焼鈍を行なつた。 このようにして製造されたNo.1およびNo.2の機
械的性質、物質的性質をNo.1―1、No.2―1とし
て第2表に示す。 また、No.1およびNo.2の最終低温焼鈍を行なわ
ない場合に機械的性質、物理的性質をNo.1―2、
No.2―2として第2表に示す。なお、比較材No.11
のベリリウム銅の機械的性質、物理的性質も第2
表に示す。 第2表より最終低温焼鈍を行なうことにより機
械的強度が大きく向上することがわかる。即ち、
最終低温焼鈍を行なつたNo.1―1およびNo.2―1
は引張強さが夫々108.2Kgf/mm2、108.5Kgf/mm2
であり、また、ばね限界値は夫々80.3Kgf/mm2、
76.0Kgf/mm2を示し、最終低温焼鈍を行なわない
No.1―2およびNo.2―2と比較して、引張強さで
夫々44.4Kgf/mm2、42.6Kgf/mm2、ばね限界値で
夫々44.3Kgf/mm2、38.0Kgf/mm2の増加を示して
いる。 また、伸びについても、No.1―1、No.2―1は
夫々5.6%、7.0%を示し、No.1―2、No.2―2と
比較すると夫々3.4%、3.7%の増加を示す。 また、最終低温焼鈍を行なつたNo.1―1、No.2
―1ともに比較材として用いたNo.11のベリリウム
銅と同等の機械的性質を示している。 また、本発明に係る熱間加工性の優れた銅合金
は、ベリリウム銅(C17000)に比較して応力緩
和特性に優れている。第2表No.1―1の100℃お
よび200℃の温度における応力緩和特性につい
て、No.11のベリリウム銅と比較して第2図に示
す。 第1図に示すように、チタン製ホルダー3上に
歪測定用ゲージ2を貼り付けた試料1をボルト、
ナツト4により、試料1の耐力の80%の負荷を与
え、100℃および200℃の温度で最長1000時間保持
した。一定時間経過後上記装置から試料1を取り
外し、次式により応力緩和率を測定した。 応力緩和率(%) =(l0−lt)/(l0−l1)×100 l0:試験開始時の試料端部間距離 l1:ホルダーの長さ lt:t時間経過後の試料端部間距離 即ち、100℃の温度では、No.1―1、No.11は共
に同程度の応力緩和特性を示しているが、200℃
の温度では1000時間後の応力緩和率がNo.11のベリ
リウム銅が60%であるのに対し、No.1―1の本発
明に係る熱間加工性の優れた銅合金は5%と極め
て良好な応力緩和特性を示している。 なお第2図において、 ―〇―:200℃、…〇…:100℃は本発明に係る熱
間加工性の優れた銅合金のNo.1―1を示し、 ―△―:200℃、…△…:100℃は比較材ベリリウ
ム銅のNo.11を示している。
【表】
【表】
[発明の効果]
以上説明したように、本発明に係る熱間加工性
の優れた銅合金は上記の構成を有しているもので
あるから、Cu―Ni―Sn系合金にCoおよびCrの両
成分を同時に含有させることにより、大気雰囲気
下において、縦型連続鋳造により造塊した場合に
おいても熱間圧延が可能であり、従来法に比して
優れており、また、熱間圧延を行なうことにより
含有成分を充分に拡散させることができ、均質で
異方性の少ない材料であり、さらに、ベリリウム
銅に匹敵する機械的性質を有しており、かつ、高
信頼性が要求される分野に多大の寄与をするもの
である。
の優れた銅合金は上記の構成を有しているもので
あるから、Cu―Ni―Sn系合金にCoおよびCrの両
成分を同時に含有させることにより、大気雰囲気
下において、縦型連続鋳造により造塊した場合に
おいても熱間圧延が可能であり、従来法に比して
優れており、また、熱間圧延を行なうことにより
含有成分を充分に拡散させることができ、均質で
異方性の少ない材料であり、さらに、ベリリウム
銅に匹敵する機械的性質を有しており、かつ、高
信頼性が要求される分野に多大の寄与をするもの
である。
第1図は応力緩和試験のための装置を示す概略
斜視図、第2図は時間と応力緩和率との関係を示
す図である。
斜視図、第2図は時間と応力緩和率との関係を示
す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Ni2〜30wt%、Sn3〜9wt%、Co0.01〜1.0wt
%、Cr0.002〜0.1wt% を含有し、残部は本質的にCuからなることを特
徴とする熱間加工性の優れた銅合金。 2 Ni2〜30wt%、Sn3〜9wt%、Co0.01〜1.0wt
%、Cr0.002〜0.1wt% を含有し、さらに、 Mg0.001〜0.01wt%、Si0.005〜0.2wt%のうち
から選んだ1種または2種 を含有し、残部は本質的にCuからなることを特
徴とする熱間加工性の優れた銅合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26476684A JPS61143540A (ja) | 1984-12-15 | 1984-12-15 | 熱間加工性の優れた銅合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26476684A JPS61143540A (ja) | 1984-12-15 | 1984-12-15 | 熱間加工性の優れた銅合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61143540A JPS61143540A (ja) | 1986-07-01 |
| JPS6234824B2 true JPS6234824B2 (ja) | 1987-07-29 |
Family
ID=17407886
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26476684A Granted JPS61143540A (ja) | 1984-12-15 | 1984-12-15 | 熱間加工性の優れた銅合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61143540A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0816255B2 (ja) * | 1986-04-10 | 1996-02-21 | 古河電気工業株式会社 | 電子機器用銅合金 |
| US4980245A (en) * | 1989-09-08 | 1990-12-25 | Precision Concepts, Inc. | Multi-element metallic composite article |
-
1984
- 1984-12-15 JP JP26476684A patent/JPS61143540A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61143540A (ja) | 1986-07-01 |
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