JPS628474B2 - - Google Patents
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- JPS628474B2 JPS628474B2 JP56045783A JP4578381A JPS628474B2 JP S628474 B2 JPS628474 B2 JP S628474B2 JP 56045783 A JP56045783 A JP 56045783A JP 4578381 A JP4578381 A JP 4578381A JP S628474 B2 JPS628474 B2 JP S628474B2
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- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Furan Compounds (AREA)
Description
本発明は食品等に添加されてその酸化を防止す
る抗酸化剤の製造方法に関し、更に詳述すれば下
記式〔〕で示される新規化合物 7β・11・12−トリヒドロキシ−6・10−(エ
ポキシメタノ)アビエタ−8・11・13−トリエン
−20−オンを含有する抗酸化剤を製造する方法に
関する。 従来、食品用の抗酸化剤としては、BHA(ブ
チルヒドロキシアニソール)やBHT(ジブチル
ヒドロキシトルエン)等の合成添加物が使用され
ているが近年において安全性、嗜好性等の面より
天然抗酸化剤の使用が要望され、このため種々の
天然抗酸化剤の研究が行なわれ、特に天然の香辛
料の有用性が見直されてその研究も広く行なわれ
るようになつてきた。 香辛料中に存在する抗酸化性成分の検索に関す
る研究は、まずセージ(Salvia carnosa Dougl
種)から苦味成分のカルノゾールを分離し、これ
が分子式C19H26O4を有し、ヒドロキシフエナン
トレンを含むフエノール性エステルであるとの発
表(A.I.Whiteら、J.Am.Pharm.Assoc.Sci.Ed.、
p.31、33、37(1942))にはじまり、さらに、カ
ルノゾールがSalvia officinalis L.種とSalvia
triloba L.種のセージ及びローズマリー
(Rosmarinus officinalis L.種)からの苦味成分
ピクロサルヴインと同一物質であり、次の式
()の構造を有することを明らかにした報文が
出された(C.H.Brieskornら、J.Org.Chem.、
29、2293(1964))。 さらに、ローズマリーの主要テルペン系成分と
して、次の式()に示すカルノジツク酸が存在
することが明らかにされ、構造が定された(E.
Wenkertら、J.Org.Chem.、30、2931(1965))。 最近では、ローズマリーとセージの溶剤抽出物
と水洗、脱色し、高速液体クロマトグラフイーに
より成分を分離して、抗酸化性のあるカルノジツ
ク酸、カルノゾール、フエニルジノール以外にも
無味無臭の抗酸化性物質が存在することを示唆し
ている(S.S.Changら、J.Food.Sci.、42、1102
(1977))。 このように香辛料の抗酸化性成分の探索に関し
ては、数多くの研究報告があるが、香辛料をその
まま抗酸化剤として使用することは、香辛料が強
い特有の香味を有しているために食品の風味を損
ない、従つて和食等の強い香味を嫌う食品には適
用できない。このため、香辛料から抗酸化成分を
抽出し、これを抗酸化剤として使用することが
種々提案されており、例えば、特公昭53−9595号
においては、香辛料(ローズマリー)を直接PH7
〜10のアルカリ溶液で抽出することによつて前記
カルノジツク酸を含む区分を抽出し、これを抗酸
化剤として使用することが提案されている。 本発明者らは、ローズマリーから得られる抗酸
化性画分につき種々検討を行なつた結果、ローズ
マリーに対し非極性溶媒による抽出処理及び水蒸
気蒸留による洗浄処理を行なつた後、非極性溶媒
とPH10.5より低い弱アルカリ水溶液との混合液で
抽出処理を施し、前記残渣又は抽出物中の強酸性
不純物を弱アルカリ水溶液中に移行させた後、こ
の弱アルカリ水溶液を除去して非極性溶媒層を採
取し、次いでこの非極性溶媒層にPH10.5以上のア
ルカリ水溶液を加えてこのPH10.5以上のアルカリ
水溶液で抽出することにより、抗酸化効果の高い
画分が得られることを知見した。即ち、前記特公
昭53−9595号公報によれば、PH10以上で抽出され
るものは実質的に酸化促進剤であり、PH10以上で
抽出するのは好ましくないとの記載があるが、本
発明者らの検討の結果では前記PH10.5以上のアル
カリによる抽出画分は強い抗酸化効果を有するも
のであり、この抽出画分について更に検討を行な
つたところ、この画分中には新規化合物である7
β・11・12−トリヒドロキシ−6・10−(エポキ
シメタノ)アビエタ−8・11・13−トリエン−20
−オンが1〜10重量%程度含有されていると共
に、この新規化合物が強い抗酸化作用も持ち、前
記PH10.5以上のアルカリによる抽出画分の抗酸化
性は主としてこの新規化合物に起因するものであ
るということを知見し、本発明をなすに至つたも
のである。 即ち、本発明は、ローズマリーを非極性溶媒で
抽出して得られる抽出物を水蒸気蒸留処理して得
た残渣又はローズマリーを水蒸気蒸留して得られ
る残渣を非極性溶媒で抽出処理して得た抽出物に
対し、非極性溶媒とPH10.5より低い弱アルカリ水
溶液との混合液で抽出処理を施し、前記残渣又は
抽出物中の強酸性不純物を弱アルカリ水溶液中に
移行させた後、この弱アルカリ水溶液を除去して
非極性溶媒層を採取し、次いでこの非極性溶媒層
にPH10.5以上のアルカリ水溶液を加えて抽出処理
を行ない、このPH10.5以上のアルカリ水溶液を採
取して、7β・11・12−トリヒドロキシ−6・10
−(エポキシメタノ)アビエタ−8・11・13−ト
リエン−20−オンを含有する抗酸化剤を製造する
方法を提供するものである。 以下、本発明につき詳しく説明する。 本発明に係る抗酸化剤の製造方法において、原
料であるローズマリーとしては通常その粉末等が
使用される。本発明はこのローズマリーを原料と
してまず非極性溶媒による抽出処理と水蒸気蒸留
による洗浄脱臭処理とを行なうものであり、この
場合抽出処理と洗浄脱臭処理とはいずれを先に施
してもよい。即ち、ローズマリーを最初に非極性
溶媒で抽出処理して抽出液を採取し、溶媒留去
後、得られる抽出物を水に投入し、水蒸気蒸留を
行なつてその残渣を採取するようにしてもよく、
或いはローズマリーを最初に水蒸気蒸留処理し、
得られる水蒸気蒸留残渣につき非極性溶媒による
抽出を行なつて抽出液を得、必要により溶媒を留
去して抽出物を採取するようにしてもよい。しか
し、操作性、装置規模等の点で最初に抽出処理を
行なつた後、水蒸気蒸留を行なう方法が推奨され
る。 前記抽出処理に用いる非極性溶媒としては、石
油エーテル、リグロイン、n−ヘキサン、シクロ
ヘキサン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロル
メタン、エチレンクロライド(ジクロルエタン、
モノクロルエタンなど)、トルエン、ベンゼン等
の1種又は2種以上、特にn−ヘキサン、エチレ
ンクロライドが好ましく用いられる。この場合、
抽出に用いる量は特に制限されないが、原料1重
量部に対して3〜10重量部とすることが望まし
い。抽出方法としてはバツチ法、還流法等、通常
の抽出方法が採用され得る。抽出は室温で行なつ
てもよく、また加温下に行なつても良いが、還流
させながら行なう方法が効率的である。更に、抽
出時間は長い程好ましいが、通常2〜24時間で良
く、抽出残渣につき同様の抽出操作を1〜数回繰
り返すようにすることが好ましい。抽出操作後
は、過、遠心分離、デカンテーシヨン等の通常
の方法で抽出液と抽出残渣とに分ける。 この抽出処理により得られた抽出液は、これよ
り常圧下又は減圧下にて溶媒を留去して抽出物を
採取し、これを次工程にまわす。 また、水蒸気蒸留処理としては通常の方法を採
用することができ、例えば固形物(原料ローズマ
リー又は前記非極性溶媒による抽出処理によつて
得られた抽出物)を好ましくは10倍重量以上の水
中に投入、撹拌し、水中に分散させた後、常圧又
は減圧下に加熱し、沸騰させる方法が採用され
得、この水蒸気蒸留処理により原料香辛料中の香
気成分が水蒸気とともに揮散し、固形物分散液か
ら除去される。この場合、この水蒸気蒸留処理の
工程で分散液に水蒸気を吹き込み、香気成分の揮
散を促進させることができる。水蒸気蒸留液に香
気成分が殆んど認められなくなるまで水蒸気蒸留
を続けた後(通常0.5〜10時間)、水蒸気蒸留残留
物を熱時又は冷却時に過、遠心分離、デカンテ
ーシヨン等の通常の方法で水層と固形分(水蒸気
蒸留残渣)とに分離し、この固形分を採取する。 本発明は、上述した処理により得られる画分、
即ちローズマリーを非極性溶媒で抽出して得られ
る抽出物を水蒸気蒸留して得た残渣、又はローズ
マリーを水蒸気蒸留して得られる残渣を非極性溶
媒で抽出処理して得た抽出物につきまず前記非極
性溶媒による抽出処理及び水蒸気蒸留処理により
得られる画分を望ましくはこの画分1重量部に対
し1〜10重量部のエチルエーテル等の非極性溶媒
に溶解し、これにPHが10.5より低いアルカリ水溶
液を加えて極性溶媒とPHが10.5より低いアルカリ
水溶液との混合液で前記画分を抽出処理する。こ
のように弱アルカリ水溶液で処理することによ
り、非極性溶媒による抽出処理及び水蒸気蒸留す
ることによつて得られる画分中の強酸性不純物が
弱アルカリ水溶液中に移行する。なお、PHが10.5
より低いアルカリ水溶液としては、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液等が挙げられる。 次に、強酸性不純物が移行したPHが10.5より低
いアルカリ水溶液を分離除去して前記非極性溶媒
層を採取する。この非極性溶媒層にPH10.5以上の
アルカリ水溶液を加え、抽出処理を行なう。これ
により前記〔〕式で示される新規化合物を含む
抗酸化成分がアルカリ水溶液側に移行し、従つて
抽出処理後アルカリ水溶液層を非極性溶媒層と分
離し、アルカリ水溶液層を採取することによつて
確実に抗酸化効果の高い画分(本発明抗酸化剤)
が得られる。なおこの場合、アルカリ水溶液は前
記非極性溶媒層1部に対して0.1〜2部の割合で
用いることが好ましい。また、抽出時に空気中の
酸素との接触を避けるために窒素又は不活性ガス
気流中で操作することが望ましい。この抽出処理
に用いるアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム金属水酸化物、或いはアル
カリ土類金属水酸化物等を水に溶解したものが使
用し得るが、いずれにしてもPH10.5以上、好まし
くは10.5〜11.0の範囲に調整したものを使用する
ことが必要で、このPH範囲のアルカリ水溶液を用
いて抽出処理することにより、前記新規化合物
〔〕を含む抗酸化性成分が確実に抽出される。
これに対し、PHが10.5よりも低いアルカリ水溶液
で抽出処理しても新規化合物〔〕を含む抗酸化
性成分が良好に抽出されず、本発明の目的が達成
されない。 この抽出処理を行なつた後、PH10.5以上のアル
カリ水溶液(この中には新規化合物〔〕を含む
抗酸化性成分が移行し、含有されている)を採取
することにより、抗酸化剤として使用される抗酸
化性画分が得られるが、この場合このアルカリ水
溶液を酸で中和したもの、或いは酸で中和もしく
は酸性にした後、非極性溶媒で抗酸化性成分を抽
出し、その抽出液から溶媒を留去して得られる残
渣を使用することが好ましい。 このようにして得られる抗酸化性画分(本発明
抗酸化剤)中には、ローズマリーに対し非極性溶
媒による抽出及び水蒸気蒸留処理をそれぞれ施
し、次に非極性溶媒とPH10.5より低い弱アルカリ
水溶液との混合液で抽出処理を施し、前記残渣又
は抽出物中の強酸性不純物を弱アルカリ水溶液中
に移行させた後、この弱アルカリ水溶液を除去し
て非極性溶媒層を採取し、次いでこの非極性溶媒
層にPH10.5以上のアルカリ水溶液を加えてPH10.5
以上のアルカリ水溶液による抽出処理を施したこ
とにより、ローズマリー中の抗酸化性成分、特に
前記〔〕式で示される新規化合物7β・11・12
−トリヒドロキシ−6・10−(エポキシメタノ)
アビエタ−8・11・13−トリエン−20−オンが確
実に移行し、この新規化合物が1〜10重量%程度
含有されているもので、主としてこの新規化合物
に起因する強い抗酸化力を有するものである。 なお、この抗酸化性画分から〔〕式の新規化
合物を得るには、この抗酸化性画分(この場合は
アルカリ水溶液を中性もしくは酸性にした後、非
極性溶媒で抽出して得られる抽出物を使用する)
をシリカゲル充填カラムクロマトグラフイーにか
け、ベンゼンとアセトンの90:10(容量比、以下
同じ)の混合溶媒を展開液として110区分の細区
分に分画し、その第16区分から第60区分を取り出
す。これら第16区分から第38区分にわたつては抗
酸化性成分として公知なカルノゾールを得ること
ができ、これと近接して表記の新規化合物〔〕
を得ることができる。即ち、展開液を除去するこ
とによつて得られる第16〜28区分の固体をベンゼ
ンで再結晶することによりカルノゾールが得ら
れ、カルノゾールを除いたベンゼン液を濃縮し
て得た残渣と第29〜38区分の固体を一緒にし、こ
れをシリカゲル充填カラムクロマトグラフイーに
かけ、ベンゼンとアセトンの90:10の混合溶媒で
展開して15区分に分画し、その第7〜8区分から
はカルノゾールが得られ、第10〜11区分からは展
開液を除去し、アセトンで再結晶することにより
表記の新規化合物〔〕が得られる。また、最初
のクロマトグラフイーにおける第39〜60区分の固
体をベンゼンで再結晶し、この結晶をアセトンで
再結晶することにより新規化合物〔〕が得られ
ると共に、このベンゼン可溶部からベンゼンを除
去して得た固体をシリカゲル充填カラムクロマト
グラフイーにかけ、ベンゼンとアセトンの90:10
の混合溶媒で6区分に展開し、その第4区分を取
り出し、展開液を除去し、アセトンで再結晶する
ことによつてもこの新規化合物〔〕が得られ
る。なお、この新規化合物の特性、抗酸化効果は
後述する参考例の通りであり、公知のカルノゾー
ルの約2倍の抗酸化力を有する。 新規化合物〔〕を含む本発明の抗酸化剤は、
魚油、ラード、タロー、ヘツド、チキンオイル、
大豆油、あまに油、綿実油、サーフラワー油、米
油、コーン油、やし油、パーム油、ごま油、カカ
オ脂、ひまし油、落花生油等の動、植物を原料と
する油脂、バター、チーズ、マーガリン、シヨー
トニング、マヨネーズ、ドレツシング、ハム、ソ
ーセイジ、ポテトチツプス、揚げせんべい、揚げ
ラーメン、カレールー、醤油、清涼飲料水、酒、
果実酒、ケチヤツプ、ジヤム、魚肉もしくは蓄肉
練り製品、その他の食品、或いは毛髪化粧料、皮
膚化粧料、口中化粧料等の化粧料や医薬品などに
添加されて使用され得る。この場合、本発明化合
物の添加量は乾燥品として全体の0.0005〜1重量
%、特に0.001〜0.1重量%とすることが好まし
い。なお、本発明に係る抗酸化剤は、これをその
まま用いてもよいが、必要によつて澱粉、ゼラチ
ン等の賦形剤などを加えてパウダー状、顆粒状の
形態にしてもよく、また油脂やエタノール、プロ
ピレングリコール、グリセリン、又はこれらの混
合物に溶解分散して液状の形態にしてもよい。ま
た、本発明の抗酸化剤は、必要に応じてクエン酸
等のシネルギスト成分などを含有してもよい。 本発明による抗酸化剤は、上述したように抗酸
化力が高く、またローズマリーから得られるにも
かかわらずローズマリーの香気も殆んどなく、食
品等に配合してもその風味を損なうことが殆んど
ないものであり、しかも天然のローズマリーから
分離して得られるので、合成添加剤の安全性が問
題になつている現在、油脂製品をはじめとする食
品、化粧料、医薬品等に対し好適に使用し得るも
のである。 次に実施例と比較例を示し、本発明を更に具体
的に説明する。 実施例、比較例 ローズマリーの乾燥葉500gを粉砕し、n−ヘ
キサン1.2を加え、室温で一晩撹拌抽出を行な
つた。吸引過によつて液を分離したのち、残
渣に当量のn−ヘキサンを加えて同様に処理し
た。この操作を3回行ない、3回の抽出液を集
め、減圧下に溶媒を留去し、濃縮して、n−ヘキ
サン抽出物19.71gを得た。 次に、この抽出物19.71gを200mlの水に投入
し、水蒸気蒸留を行なつた揮発性区分2.75gを除
いた後、水蒸気蒸留残留物を過し、液と残渣
とに分けた。 この残渣を採取し、エチルエーテル400mlを用
いて溶解し、次いでエーテル層を2N−塩酸水溶
液150mlで2回抽出し、塩酸層をエーテル層と分
離した。このエーテル層を2回水洗した後、窒素
気流中で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液150mlで
3回抽出した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液層
を分離後、エーテル層を2回水洗し、次いで同様
に窒素気流中で1N−水酸化ナトリウム水溶液150
mlで4回抽出し、水酸化ナトリウム水溶液層をエ
ーテル層と分離した。 このエーテル層は2回水洗し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮して中性画分10.2gを得
た。一方、前記塩酸層は、これを4N−水酸化ナ
トリウム水溶液でアルカリ性にした後、エチルエ
ーテルで抽出処理を行ない、エーテル層を分離採
取し、溶媒を留去して塩基性画分を得たが、その
量は痕跡程度であつた。また、前記飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液層は、4N−塩酸溶液で酸性に
し、エチルエーテルで抽出し、エーテル層を水
洗、乾燥後、濃縮して強酸性画分0.049gを得
た。更に、前記水酸化ナトリウム水溶液層も4N
−塩酸溶液で酸性にし、エチルエーテルで抽出
し、エーテル層を水洗、乾燥し、濃縮して弱酸性
画分(本発明抗酸化剤)1.9gを得た。この弱酸
性画分を分析した結果は、新規化合物〔〕が約
2.5%含有されていた。 また比較のため、n−ヘキサン抽出物の水蒸気
蒸留揮発部から上記と同様に操作してそれぞれ中
性画分及び弱酸性画分を得た。 次に、上記方法で得られた各成分をラードに対
し各々0.01重量%添加し、AOM法(油化学、第
19巻、第5号、P62)により過酸化物価(POV)
を測定した。結果を第1表及び第1図に示す。
る抗酸化剤の製造方法に関し、更に詳述すれば下
記式〔〕で示される新規化合物 7β・11・12−トリヒドロキシ−6・10−(エ
ポキシメタノ)アビエタ−8・11・13−トリエン
−20−オンを含有する抗酸化剤を製造する方法に
関する。 従来、食品用の抗酸化剤としては、BHA(ブ
チルヒドロキシアニソール)やBHT(ジブチル
ヒドロキシトルエン)等の合成添加物が使用され
ているが近年において安全性、嗜好性等の面より
天然抗酸化剤の使用が要望され、このため種々の
天然抗酸化剤の研究が行なわれ、特に天然の香辛
料の有用性が見直されてその研究も広く行なわれ
るようになつてきた。 香辛料中に存在する抗酸化性成分の検索に関す
る研究は、まずセージ(Salvia carnosa Dougl
種)から苦味成分のカルノゾールを分離し、これ
が分子式C19H26O4を有し、ヒドロキシフエナン
トレンを含むフエノール性エステルであるとの発
表(A.I.Whiteら、J.Am.Pharm.Assoc.Sci.Ed.、
p.31、33、37(1942))にはじまり、さらに、カ
ルノゾールがSalvia officinalis L.種とSalvia
triloba L.種のセージ及びローズマリー
(Rosmarinus officinalis L.種)からの苦味成分
ピクロサルヴインと同一物質であり、次の式
()の構造を有することを明らかにした報文が
出された(C.H.Brieskornら、J.Org.Chem.、
29、2293(1964))。 さらに、ローズマリーの主要テルペン系成分と
して、次の式()に示すカルノジツク酸が存在
することが明らかにされ、構造が定された(E.
Wenkertら、J.Org.Chem.、30、2931(1965))。 最近では、ローズマリーとセージの溶剤抽出物
と水洗、脱色し、高速液体クロマトグラフイーに
より成分を分離して、抗酸化性のあるカルノジツ
ク酸、カルノゾール、フエニルジノール以外にも
無味無臭の抗酸化性物質が存在することを示唆し
ている(S.S.Changら、J.Food.Sci.、42、1102
(1977))。 このように香辛料の抗酸化性成分の探索に関し
ては、数多くの研究報告があるが、香辛料をその
まま抗酸化剤として使用することは、香辛料が強
い特有の香味を有しているために食品の風味を損
ない、従つて和食等の強い香味を嫌う食品には適
用できない。このため、香辛料から抗酸化成分を
抽出し、これを抗酸化剤として使用することが
種々提案されており、例えば、特公昭53−9595号
においては、香辛料(ローズマリー)を直接PH7
〜10のアルカリ溶液で抽出することによつて前記
カルノジツク酸を含む区分を抽出し、これを抗酸
化剤として使用することが提案されている。 本発明者らは、ローズマリーから得られる抗酸
化性画分につき種々検討を行なつた結果、ローズ
マリーに対し非極性溶媒による抽出処理及び水蒸
気蒸留による洗浄処理を行なつた後、非極性溶媒
とPH10.5より低い弱アルカリ水溶液との混合液で
抽出処理を施し、前記残渣又は抽出物中の強酸性
不純物を弱アルカリ水溶液中に移行させた後、こ
の弱アルカリ水溶液を除去して非極性溶媒層を採
取し、次いでこの非極性溶媒層にPH10.5以上のア
ルカリ水溶液を加えてこのPH10.5以上のアルカリ
水溶液で抽出することにより、抗酸化効果の高い
画分が得られることを知見した。即ち、前記特公
昭53−9595号公報によれば、PH10以上で抽出され
るものは実質的に酸化促進剤であり、PH10以上で
抽出するのは好ましくないとの記載があるが、本
発明者らの検討の結果では前記PH10.5以上のアル
カリによる抽出画分は強い抗酸化効果を有するも
のであり、この抽出画分について更に検討を行な
つたところ、この画分中には新規化合物である7
β・11・12−トリヒドロキシ−6・10−(エポキ
シメタノ)アビエタ−8・11・13−トリエン−20
−オンが1〜10重量%程度含有されていると共
に、この新規化合物が強い抗酸化作用も持ち、前
記PH10.5以上のアルカリによる抽出画分の抗酸化
性は主としてこの新規化合物に起因するものであ
るということを知見し、本発明をなすに至つたも
のである。 即ち、本発明は、ローズマリーを非極性溶媒で
抽出して得られる抽出物を水蒸気蒸留処理して得
た残渣又はローズマリーを水蒸気蒸留して得られ
る残渣を非極性溶媒で抽出処理して得た抽出物に
対し、非極性溶媒とPH10.5より低い弱アルカリ水
溶液との混合液で抽出処理を施し、前記残渣又は
抽出物中の強酸性不純物を弱アルカリ水溶液中に
移行させた後、この弱アルカリ水溶液を除去して
非極性溶媒層を採取し、次いでこの非極性溶媒層
にPH10.5以上のアルカリ水溶液を加えて抽出処理
を行ない、このPH10.5以上のアルカリ水溶液を採
取して、7β・11・12−トリヒドロキシ−6・10
−(エポキシメタノ)アビエタ−8・11・13−ト
リエン−20−オンを含有する抗酸化剤を製造する
方法を提供するものである。 以下、本発明につき詳しく説明する。 本発明に係る抗酸化剤の製造方法において、原
料であるローズマリーとしては通常その粉末等が
使用される。本発明はこのローズマリーを原料と
してまず非極性溶媒による抽出処理と水蒸気蒸留
による洗浄脱臭処理とを行なうものであり、この
場合抽出処理と洗浄脱臭処理とはいずれを先に施
してもよい。即ち、ローズマリーを最初に非極性
溶媒で抽出処理して抽出液を採取し、溶媒留去
後、得られる抽出物を水に投入し、水蒸気蒸留を
行なつてその残渣を採取するようにしてもよく、
或いはローズマリーを最初に水蒸気蒸留処理し、
得られる水蒸気蒸留残渣につき非極性溶媒による
抽出を行なつて抽出液を得、必要により溶媒を留
去して抽出物を採取するようにしてもよい。しか
し、操作性、装置規模等の点で最初に抽出処理を
行なつた後、水蒸気蒸留を行なう方法が推奨され
る。 前記抽出処理に用いる非極性溶媒としては、石
油エーテル、リグロイン、n−ヘキサン、シクロ
ヘキサン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロル
メタン、エチレンクロライド(ジクロルエタン、
モノクロルエタンなど)、トルエン、ベンゼン等
の1種又は2種以上、特にn−ヘキサン、エチレ
ンクロライドが好ましく用いられる。この場合、
抽出に用いる量は特に制限されないが、原料1重
量部に対して3〜10重量部とすることが望まし
い。抽出方法としてはバツチ法、還流法等、通常
の抽出方法が採用され得る。抽出は室温で行なつ
てもよく、また加温下に行なつても良いが、還流
させながら行なう方法が効率的である。更に、抽
出時間は長い程好ましいが、通常2〜24時間で良
く、抽出残渣につき同様の抽出操作を1〜数回繰
り返すようにすることが好ましい。抽出操作後
は、過、遠心分離、デカンテーシヨン等の通常
の方法で抽出液と抽出残渣とに分ける。 この抽出処理により得られた抽出液は、これよ
り常圧下又は減圧下にて溶媒を留去して抽出物を
採取し、これを次工程にまわす。 また、水蒸気蒸留処理としては通常の方法を採
用することができ、例えば固形物(原料ローズマ
リー又は前記非極性溶媒による抽出処理によつて
得られた抽出物)を好ましくは10倍重量以上の水
中に投入、撹拌し、水中に分散させた後、常圧又
は減圧下に加熱し、沸騰させる方法が採用され
得、この水蒸気蒸留処理により原料香辛料中の香
気成分が水蒸気とともに揮散し、固形物分散液か
ら除去される。この場合、この水蒸気蒸留処理の
工程で分散液に水蒸気を吹き込み、香気成分の揮
散を促進させることができる。水蒸気蒸留液に香
気成分が殆んど認められなくなるまで水蒸気蒸留
を続けた後(通常0.5〜10時間)、水蒸気蒸留残留
物を熱時又は冷却時に過、遠心分離、デカンテ
ーシヨン等の通常の方法で水層と固形分(水蒸気
蒸留残渣)とに分離し、この固形分を採取する。 本発明は、上述した処理により得られる画分、
即ちローズマリーを非極性溶媒で抽出して得られ
る抽出物を水蒸気蒸留して得た残渣、又はローズ
マリーを水蒸気蒸留して得られる残渣を非極性溶
媒で抽出処理して得た抽出物につきまず前記非極
性溶媒による抽出処理及び水蒸気蒸留処理により
得られる画分を望ましくはこの画分1重量部に対
し1〜10重量部のエチルエーテル等の非極性溶媒
に溶解し、これにPHが10.5より低いアルカリ水溶
液を加えて極性溶媒とPHが10.5より低いアルカリ
水溶液との混合液で前記画分を抽出処理する。こ
のように弱アルカリ水溶液で処理することによ
り、非極性溶媒による抽出処理及び水蒸気蒸留す
ることによつて得られる画分中の強酸性不純物が
弱アルカリ水溶液中に移行する。なお、PHが10.5
より低いアルカリ水溶液としては、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液等が挙げられる。 次に、強酸性不純物が移行したPHが10.5より低
いアルカリ水溶液を分離除去して前記非極性溶媒
層を採取する。この非極性溶媒層にPH10.5以上の
アルカリ水溶液を加え、抽出処理を行なう。これ
により前記〔〕式で示される新規化合物を含む
抗酸化成分がアルカリ水溶液側に移行し、従つて
抽出処理後アルカリ水溶液層を非極性溶媒層と分
離し、アルカリ水溶液層を採取することによつて
確実に抗酸化効果の高い画分(本発明抗酸化剤)
が得られる。なおこの場合、アルカリ水溶液は前
記非極性溶媒層1部に対して0.1〜2部の割合で
用いることが好ましい。また、抽出時に空気中の
酸素との接触を避けるために窒素又は不活性ガス
気流中で操作することが望ましい。この抽出処理
に用いるアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム金属水酸化物、或いはアル
カリ土類金属水酸化物等を水に溶解したものが使
用し得るが、いずれにしてもPH10.5以上、好まし
くは10.5〜11.0の範囲に調整したものを使用する
ことが必要で、このPH範囲のアルカリ水溶液を用
いて抽出処理することにより、前記新規化合物
〔〕を含む抗酸化性成分が確実に抽出される。
これに対し、PHが10.5よりも低いアルカリ水溶液
で抽出処理しても新規化合物〔〕を含む抗酸化
性成分が良好に抽出されず、本発明の目的が達成
されない。 この抽出処理を行なつた後、PH10.5以上のアル
カリ水溶液(この中には新規化合物〔〕を含む
抗酸化性成分が移行し、含有されている)を採取
することにより、抗酸化剤として使用される抗酸
化性画分が得られるが、この場合このアルカリ水
溶液を酸で中和したもの、或いは酸で中和もしく
は酸性にした後、非極性溶媒で抗酸化性成分を抽
出し、その抽出液から溶媒を留去して得られる残
渣を使用することが好ましい。 このようにして得られる抗酸化性画分(本発明
抗酸化剤)中には、ローズマリーに対し非極性溶
媒による抽出及び水蒸気蒸留処理をそれぞれ施
し、次に非極性溶媒とPH10.5より低い弱アルカリ
水溶液との混合液で抽出処理を施し、前記残渣又
は抽出物中の強酸性不純物を弱アルカリ水溶液中
に移行させた後、この弱アルカリ水溶液を除去し
て非極性溶媒層を採取し、次いでこの非極性溶媒
層にPH10.5以上のアルカリ水溶液を加えてPH10.5
以上のアルカリ水溶液による抽出処理を施したこ
とにより、ローズマリー中の抗酸化性成分、特に
前記〔〕式で示される新規化合物7β・11・12
−トリヒドロキシ−6・10−(エポキシメタノ)
アビエタ−8・11・13−トリエン−20−オンが確
実に移行し、この新規化合物が1〜10重量%程度
含有されているもので、主としてこの新規化合物
に起因する強い抗酸化力を有するものである。 なお、この抗酸化性画分から〔〕式の新規化
合物を得るには、この抗酸化性画分(この場合は
アルカリ水溶液を中性もしくは酸性にした後、非
極性溶媒で抽出して得られる抽出物を使用する)
をシリカゲル充填カラムクロマトグラフイーにか
け、ベンゼンとアセトンの90:10(容量比、以下
同じ)の混合溶媒を展開液として110区分の細区
分に分画し、その第16区分から第60区分を取り出
す。これら第16区分から第38区分にわたつては抗
酸化性成分として公知なカルノゾールを得ること
ができ、これと近接して表記の新規化合物〔〕
を得ることができる。即ち、展開液を除去するこ
とによつて得られる第16〜28区分の固体をベンゼ
ンで再結晶することによりカルノゾールが得ら
れ、カルノゾールを除いたベンゼン液を濃縮し
て得た残渣と第29〜38区分の固体を一緒にし、こ
れをシリカゲル充填カラムクロマトグラフイーに
かけ、ベンゼンとアセトンの90:10の混合溶媒で
展開して15区分に分画し、その第7〜8区分から
はカルノゾールが得られ、第10〜11区分からは展
開液を除去し、アセトンで再結晶することにより
表記の新規化合物〔〕が得られる。また、最初
のクロマトグラフイーにおける第39〜60区分の固
体をベンゼンで再結晶し、この結晶をアセトンで
再結晶することにより新規化合物〔〕が得られ
ると共に、このベンゼン可溶部からベンゼンを除
去して得た固体をシリカゲル充填カラムクロマト
グラフイーにかけ、ベンゼンとアセトンの90:10
の混合溶媒で6区分に展開し、その第4区分を取
り出し、展開液を除去し、アセトンで再結晶する
ことによつてもこの新規化合物〔〕が得られ
る。なお、この新規化合物の特性、抗酸化効果は
後述する参考例の通りであり、公知のカルノゾー
ルの約2倍の抗酸化力を有する。 新規化合物〔〕を含む本発明の抗酸化剤は、
魚油、ラード、タロー、ヘツド、チキンオイル、
大豆油、あまに油、綿実油、サーフラワー油、米
油、コーン油、やし油、パーム油、ごま油、カカ
オ脂、ひまし油、落花生油等の動、植物を原料と
する油脂、バター、チーズ、マーガリン、シヨー
トニング、マヨネーズ、ドレツシング、ハム、ソ
ーセイジ、ポテトチツプス、揚げせんべい、揚げ
ラーメン、カレールー、醤油、清涼飲料水、酒、
果実酒、ケチヤツプ、ジヤム、魚肉もしくは蓄肉
練り製品、その他の食品、或いは毛髪化粧料、皮
膚化粧料、口中化粧料等の化粧料や医薬品などに
添加されて使用され得る。この場合、本発明化合
物の添加量は乾燥品として全体の0.0005〜1重量
%、特に0.001〜0.1重量%とすることが好まし
い。なお、本発明に係る抗酸化剤は、これをその
まま用いてもよいが、必要によつて澱粉、ゼラチ
ン等の賦形剤などを加えてパウダー状、顆粒状の
形態にしてもよく、また油脂やエタノール、プロ
ピレングリコール、グリセリン、又はこれらの混
合物に溶解分散して液状の形態にしてもよい。ま
た、本発明の抗酸化剤は、必要に応じてクエン酸
等のシネルギスト成分などを含有してもよい。 本発明による抗酸化剤は、上述したように抗酸
化力が高く、またローズマリーから得られるにも
かかわらずローズマリーの香気も殆んどなく、食
品等に配合してもその風味を損なうことが殆んど
ないものであり、しかも天然のローズマリーから
分離して得られるので、合成添加剤の安全性が問
題になつている現在、油脂製品をはじめとする食
品、化粧料、医薬品等に対し好適に使用し得るも
のである。 次に実施例と比較例を示し、本発明を更に具体
的に説明する。 実施例、比較例 ローズマリーの乾燥葉500gを粉砕し、n−ヘ
キサン1.2を加え、室温で一晩撹拌抽出を行な
つた。吸引過によつて液を分離したのち、残
渣に当量のn−ヘキサンを加えて同様に処理し
た。この操作を3回行ない、3回の抽出液を集
め、減圧下に溶媒を留去し、濃縮して、n−ヘキ
サン抽出物19.71gを得た。 次に、この抽出物19.71gを200mlの水に投入
し、水蒸気蒸留を行なつた揮発性区分2.75gを除
いた後、水蒸気蒸留残留物を過し、液と残渣
とに分けた。 この残渣を採取し、エチルエーテル400mlを用
いて溶解し、次いでエーテル層を2N−塩酸水溶
液150mlで2回抽出し、塩酸層をエーテル層と分
離した。このエーテル層を2回水洗した後、窒素
気流中で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液150mlで
3回抽出した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液層
を分離後、エーテル層を2回水洗し、次いで同様
に窒素気流中で1N−水酸化ナトリウム水溶液150
mlで4回抽出し、水酸化ナトリウム水溶液層をエ
ーテル層と分離した。 このエーテル層は2回水洗し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後、濃縮して中性画分10.2gを得
た。一方、前記塩酸層は、これを4N−水酸化ナ
トリウム水溶液でアルカリ性にした後、エチルエ
ーテルで抽出処理を行ない、エーテル層を分離採
取し、溶媒を留去して塩基性画分を得たが、その
量は痕跡程度であつた。また、前記飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液層は、4N−塩酸溶液で酸性に
し、エチルエーテルで抽出し、エーテル層を水
洗、乾燥後、濃縮して強酸性画分0.049gを得
た。更に、前記水酸化ナトリウム水溶液層も4N
−塩酸溶液で酸性にし、エチルエーテルで抽出
し、エーテル層を水洗、乾燥し、濃縮して弱酸性
画分(本発明抗酸化剤)1.9gを得た。この弱酸
性画分を分析した結果は、新規化合物〔〕が約
2.5%含有されていた。 また比較のため、n−ヘキサン抽出物の水蒸気
蒸留揮発部から上記と同様に操作してそれぞれ中
性画分及び弱酸性画分を得た。 次に、上記方法で得られた各成分をラードに対
し各々0.01重量%添加し、AOM法(油化学、第
19巻、第5号、P62)により過酸化物価(POV)
を測定した。結果を第1表及び第1図に示す。
【表】
【表】
なお、第1図において、参照符号A,B,C,
D,E,Fはそれぞれ第1表に示す通りであり、
またA′はn−ヘキサン抽出物から得られた弱酸
性画分(本発明抗酸化剤)をラードに0.005重量
%添加した場合の過酸化物価である。 第1表及び第1図の結果から明らかなように弱
酸性画分、即ち本発明法に従つて得られた画分の
みが高い抗酸化力を有していることが知見され
た。 次に、参考例により新規化合物7β・11・12−
トリヒドロキシ−6・10−(エポキシメタノ)ア
ビエタ−8・11・13−トリエン−20−オンの製造
法、その抗酸化効果を説明する。 参考例 実施例で得られた弱酸性画分1.42gを取り、こ
れをシリカゲル充填カラムクロマトグラフイー
(3.0cmφ×24cm、シリカゲル80g、0.5ml/min)
にかけ、ベンゼンとアセトンの比が90:10である
展開液を使用し、110区分(1区分100ml)にわ
け、そのうち第16〜60区分をとり出し、展開液を
除去し、それぞれの固体を得た。 第16〜28区分の固体348mgをベンゼン3mlにと
かし、これより再結晶させ、融点233℃の無色針
状の結晶180mg(これは機器分析によりカルノゾ
ールであることを確認した。)を得た。上のカル
ノゾールを除いたベンゼン液を濃縮して得た残
渣と、第29〜38区分の固体108mgを一緒にし、こ
の固体274mgをシリカゲル充填カラムクロマトグ
ラフイー(2.0cmφ×17cm、シリカゲル20g、0.5
ml/min)にかけ、第2回の分画操作を行い、ベ
ンゼンとアセトンの90:10の混合液で展開し、15
の区分(1区分10ml)にわけ、その第7〜8区分
からは溶媒を除いたものをベンゼンで再結晶して
カルノゾール120mgを得、第10〜11区分からは溶
媒を除き、アセトンで再結晶して表記の新規化合
物26mgを得た。 また、最初の分画の第39〜60区分から得た固体
107mgをベンゼン1mlにとかし、これより再結晶
させ、結晶とベンゼン可溶分にわけ、結晶はアセ
トンにより再結晶して目的の新規化合物10mgを得
た。一方、ベンゼン溶液のベンゼンを除いて得た
固体80mgをシリカゲル充填カラムクロマトグラフ
イー(1.5cmφ×11cm、シリカゲル8g、0.35
ml/min)にかけ、ベンゼンとアセトンの90:10
の混合液で第3回目の分画を行い、6の区分(1
区分7ml)にわけ、その第4区分から得た固体を
アセトンで再結晶して目的の新規化合物10mgを得
た。この新規化合物7β・11・12−トリヒドロキ
シ−6・10−(エポキシメタノ)アビエタ−8・
11・13−トリエン−20−オンは次の性質及び機器
分析値を示すものである。
D,E,Fはそれぞれ第1表に示す通りであり、
またA′はn−ヘキサン抽出物から得られた弱酸
性画分(本発明抗酸化剤)をラードに0.005重量
%添加した場合の過酸化物価である。 第1表及び第1図の結果から明らかなように弱
酸性画分、即ち本発明法に従つて得られた画分の
みが高い抗酸化力を有していることが知見され
た。 次に、参考例により新規化合物7β・11・12−
トリヒドロキシ−6・10−(エポキシメタノ)ア
ビエタ−8・11・13−トリエン−20−オンの製造
法、その抗酸化効果を説明する。 参考例 実施例で得られた弱酸性画分1.42gを取り、こ
れをシリカゲル充填カラムクロマトグラフイー
(3.0cmφ×24cm、シリカゲル80g、0.5ml/min)
にかけ、ベンゼンとアセトンの比が90:10である
展開液を使用し、110区分(1区分100ml)にわ
け、そのうち第16〜60区分をとり出し、展開液を
除去し、それぞれの固体を得た。 第16〜28区分の固体348mgをベンゼン3mlにと
かし、これより再結晶させ、融点233℃の無色針
状の結晶180mg(これは機器分析によりカルノゾ
ールであることを確認した。)を得た。上のカル
ノゾールを除いたベンゼン液を濃縮して得た残
渣と、第29〜38区分の固体108mgを一緒にし、こ
の固体274mgをシリカゲル充填カラムクロマトグ
ラフイー(2.0cmφ×17cm、シリカゲル20g、0.5
ml/min)にかけ、第2回の分画操作を行い、ベ
ンゼンとアセトンの90:10の混合液で展開し、15
の区分(1区分10ml)にわけ、その第7〜8区分
からは溶媒を除いたものをベンゼンで再結晶して
カルノゾール120mgを得、第10〜11区分からは溶
媒を除き、アセトンで再結晶して表記の新規化合
物26mgを得た。 また、最初の分画の第39〜60区分から得た固体
107mgをベンゼン1mlにとかし、これより再結晶
させ、結晶とベンゼン可溶分にわけ、結晶はアセ
トンにより再結晶して目的の新規化合物10mgを得
た。一方、ベンゼン溶液のベンゼンを除いて得た
固体80mgをシリカゲル充填カラムクロマトグラフ
イー(1.5cmφ×11cm、シリカゲル8g、0.35
ml/min)にかけ、ベンゼンとアセトンの90:10
の混合液で第3回目の分画を行い、6の区分(1
区分7ml)にわけ、その第4区分から得た固体を
アセトンで再結晶して目的の新規化合物10mgを得
た。この新規化合物7β・11・12−トリヒドロキ
シ−6・10−(エポキシメタノ)アビエタ−8・
11・13−トリエン−20−オンは次の性質及び機器
分析値を示すものである。
【表】
【表】
次に、前記方法で得た新規化合物と、カルノゾ
ール、および天然物から得た抗酸化性物質α−ト
コフエロール、合成抗酸化剤であるBHA、BHT
を用い、AOM法(油化学、第19巻、第5号、
p62)によつて抗酸化性の効果の比較試験を行つ
た。ブランクとしては抗酸化性物質を含有しない
ラードをとり、これにそれぞれ試料を添加して、
その過酸化物価(POV)を測定した。その結果
を第2表及び第5図に示す。
ール、および天然物から得た抗酸化性物質α−ト
コフエロール、合成抗酸化剤であるBHA、BHT
を用い、AOM法(油化学、第19巻、第5号、
p62)によつて抗酸化性の効果の比較試験を行つ
た。ブランクとしては抗酸化性物質を含有しない
ラードをとり、これにそれぞれ試料を添加して、
その過酸化物価(POV)を測定した。その結果
を第2表及び第5図に示す。
第1図は本発明法により得られた抗酸化剤とロ
ーズマリーからの他の画分の抗酸化力を示すグラ
フ、第2図は本発明酸化剤中に含有される新規化
合物の赤外線吸収スプクトル、第3図は同化合物
の核磁気共鳴スペクトル、第4図は同化合物のマ
ススペクトル、第5図は本発明法により得られる
抗酸化剤中に含まれる新規化合物と公知の抗酸化
剤の抗酸化力を示すグラフである。
ーズマリーからの他の画分の抗酸化力を示すグラ
フ、第2図は本発明酸化剤中に含有される新規化
合物の赤外線吸収スプクトル、第3図は同化合物
の核磁気共鳴スペクトル、第4図は同化合物のマ
ススペクトル、第5図は本発明法により得られる
抗酸化剤中に含まれる新規化合物と公知の抗酸化
剤の抗酸化力を示すグラフである。
Claims (1)
- 1 ローズマリーを非極性溶媒で抽出して得られ
る抽出物を水蒸気蒸留して得た残渣又はローズマ
リーを水蒸気蒸留して得られる残渣を非極性溶媒
で抽出処理して得た抽出物に対し、非極性溶媒と
PH10.5より低い弱アルカリ水溶液との混合液で抽
出処理を施し、前記残渣又は抽出物中の強酸性不
純物を弱アルカリ水溶液中に移行させた後、この
弱アルカリ水溶液を除去して非極性溶媒層を採取
し、次いでこの非極性溶媒層にPH10.5以上のアル
カリ水溶液を加えて抽出処理を行ない、このPH
10.5以上のアルカリ水溶液を採取して、7β・
11・12−トリヒドロキシ−6・10−(エポキシメ
タノ)アビエタ−8・11・13−トリエン−20−オ
ンを含有する抗酸化剤を得ることを特徴とする抗
酸化剤の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56045783A JPS57159874A (en) | 1981-03-29 | 1981-03-29 | Preparation of anti-oxidant |
| US06/351,631 US4450097A (en) | 1981-02-26 | 1982-02-23 | Antioxidative compound, method of extracting same from rosemary, and use of same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56045783A JPS57159874A (en) | 1981-03-29 | 1981-03-29 | Preparation of anti-oxidant |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57159874A JPS57159874A (en) | 1982-10-02 |
| JPS628474B2 true JPS628474B2 (ja) | 1987-02-23 |
Family
ID=12728873
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56045783A Granted JPS57159874A (en) | 1981-02-26 | 1981-03-29 | Preparation of anti-oxidant |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57159874A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03105790U (ja) * | 1990-02-19 | 1991-11-01 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59176385A (ja) * | 1983-03-25 | 1984-10-05 | House Food Ind Co Ltd | 抗酸化剤の製造法 |
| JPS59176384A (ja) * | 1983-03-25 | 1984-10-05 | House Food Ind Co Ltd | 抗酸化剤の製造法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CH579354A5 (ja) * | 1973-10-26 | 1976-09-15 | Nestle Sa | |
| JPS55102508A (en) * | 1979-02-01 | 1980-08-05 | Lion Corp | Preparation of antiseptic |
-
1981
- 1981-03-29 JP JP56045783A patent/JPS57159874A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03105790U (ja) * | 1990-02-19 | 1991-11-01 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57159874A (en) | 1982-10-02 |
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