JPS6316342B2 - - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は固溶体Cr1-xRhxO2(ここにxは0〜0.5
の範囲の数を示す)の形態の新規な強磁性二酸化
クロムおよび二酸化ロジウムを製造する方法に関
する。 この方法は、実質的に水和または無水の
Cr2O3、またはCr2O3の前駆物質を温度および圧
力の適当な条件下で(1)反応条件下においてRhO2
を与える適当量のロジウムの化合物および(2)ク
ロム以外の金属陽イオンを含まない酸素化化合物
(oxygenated compound)からなり、かつ反応
条件下で、温度および圧力の同じ条件下において
次の平衡式: Cr2O3+1/2O22CrO2および Rh2O3+1/2O22RhO2 に少なくとも相当する酸素分圧を有する酸化剤、
および必要に応じて(3)反応媒質および/または通
常の変性剤において緩衝剤として作用する少なく
とも1種の付加ドーピング剤、および/または希
釈水の存在で酸化させることからなる。 この方法は改良磁気特性を有する強磁性材料の
製造に用いられる。 本発明は新規な強磁性材料およびこれを製造す
る方法に関する。特に、本発明は新規な強磁性二
酸化クロムおよび二酸化ロジウムおよびこれらの
強磁性材料を製造する方法並びにこれらの材料を
磁性成分として適当な基体上に担持した磁気記録
素子に関する。 二酸化クロムは種々の用途において有用な強磁
性化合物の1種である。ある用途において、特に
磁気特性のほとんど僅かな低下が高周波において
チエツクされているだけであり、使用される強磁
性材料は高い保磁磁界(corecive field)を有す
る必要がある。 オーデイオおよびビデオ記録プロセスの開発は
磁性(ferri―)―または強磁性材料の研究によ
るものである。この用途において、使用される材
料は高い保磁磁界(Hc>300Oe)および残留磁気
率(remanence ratio)σr/σs〓0.5)(残留磁化対飽 和磁化の比)を有する必要がある。このために、
約20年間にわたり二酸化クロムに向けられ、一方
においてかかる二酸化クロムを工業的規模で容易
に製造する新規な方法を開発することおよび他方
においてこのCrO2の物理的特性および磁気特性
を改良することについて多くの研究がされて来
た。 ルチル構造の二酸化クロムは常温(Tc390
〓)において強磁性である。IEEE Trans.
Magn.1974、MAG10(3)1969にはCrO2が高周波、
特にビデオの分野において記録するためにコバル
トでドープしたγ―Fe2O3の如き他の材料より効
果的であることが記載されている。 更に、CrO2の製造についての従来プロセスの
研究および開発に努力されて来た。 フランス特許出願第7531056号明細書および追
加出願第7629472号および第7728690号明細書に
は、CrO2を製造する方法、および特に選択され
た酸化剤によりCr2O3を酸化することによる種々
の可能な例、並びに好収率でかつ所望とする用途
に適した良好な微結晶の形態学について記載され
ている。このために、特に酸化剤は反応プロセス
中クロム酸塩類を形成する金属陽イオンを含まな
いようにする必要があることがすでに明らかにさ
れている。 また、CrO2の製造について、米国特許第
3278263号明細書には酸化剤の性質および作用に
ついて記載されているが、しかしこの米国特許明
細書においては特に3種の酸化剤が記載されてお
り、このうちの2種の酸化剤は工業的に使用困難
であることおよび他の酸化剤、すなわちCrO3は
酸化が完全に行なわれず、実際のところ大部分の
最終CrO2が無水クロム酸の還元から誘導される
ことが記載されているように工業的に有用な酸化
剤を選択することについて記載されていない。
CrO3は吸湿性であり、これによりかかるプロセ
スを特に工業的規模で実施することが困難であ
る。 これらの従来の技術から本発明は二酸化クロム
の組成物を改質できかつ磁気特性としての物理特
性を向上できうる成分について研究し、かつ新規
な強磁性材料の製造を導いた。これらの成分は以
後、単にドーピング剤または変性剤として記載す
る。 変性されたCrO2を製造する方法は特に酸化物
の形態のドーピング剤を包含する。これらの関連
において、次に示す特許がある:米国特許第
2885365、2923683、3117093、3243260、3493338
および3676217号明細書;ドイツ公開特許出願
(DE―OS)第2006399号明細書:ドイツ公告特許
出願(DE―AS)第1467328号明細書;ドイツ特
許第1152932号明細書;オランダ(NL)特許出
願第6408515号明細書;BE特許第651612号明細
書、フランス特許出願第7116916号明細書;およ
びフランス特許第7024717、7038388および
7101160号明細書。 しかも、ドーピング剤を選択する理由は極めて
明確でなく、報告されたある結果は一致しない。 このために本発明者等は実施する二酸化クロム
または高い磁気特性を有する他の材料を得るため
にドーピング剤の作用について研究した。これら
の研究によつて高い保磁磁界Hcおよび高い残留
磁気率σr/σsを得るために、強磁性材料の微結晶
(microcrystalites)を磁気モノ―アーリア
(magnetic mono―areas)、すなわち約1ミクロ
ンの大きさを有する微結晶であることが必要であ
ることを確かめた。更に、消磁磁界を減少させる
ために、一方において磁化基体上における分布を
促進させ、他方においてこれらの微結晶を針状形
状にすることが望ましいことを確めた。また、保
磁磁界は材料の磁気異方性に影響することを確め
た。 上述する従来提案されている多数のドーピング
剤は操作を非常に困難にし、これらのドーピング
剤は次に列挙するような作用をする。 (1) 溶液状態のクロム源内のCrO2核形成の種と
して作用する、また (2) CrO2の結晶作用(crystallogenesis)を配向
させる働きをし、この場合ドーピング剤はルチ
ルまたはトリルチル構造内に結合する、また (3) CrO2の単結晶の生長速度を変え、特に減少
させる作用をする、また (4) 原子またはイオンM磁気的異方によりクロム
原子の格子に置換することによつてCrO2材料
を変性させまたは重要な磁気相互作用M―Cr
を生じさせる作用をする。 ドーピングの第1観点(1)についてはドイツ公開
特許第2063026号明細書に記載されており、CrO3
溶液内における炭素の生成は非常に多くのCrO2
の微結晶を発達することを促進することが記載さ
れている。 ドーピングの第2観点(2)についてはドイツ公開
特許第2001383および2184812号明細書、および特
開昭48―17509に記載されており、溶液内に予じ
め存在するCrO2(ルチル、トリルチル等)のイソ
構造単結晶上にCrO2の核形成、おそらくは生長
することが記載されている。 ドーピングの第3観点(3)については硫黄、単結
晶の生長速度を減少するのに周知の元素によりド
ーピングの場合を例示することができる。 第4観点については6%だけの鉄が格子に入る
と広田氏による報告(日本、ジヤーナル オブ
アプライド フイジツクス 9、6、1970、
P.647)における鉄によるドーピングの場合を例
示することができる。 鉄、アンチモン、テルルおよび錫によるドーピ
ングは三原氏等によつて徹底的に研究されている
(フエライト:プロシーデングス オブ ザ イ
ンターナシヨナル コンフエレンス、1970年7
月、日本)。 この文献の478頁に記載されている相線図には
固溶体Cr1-xFexO2およびSn1-xCrxO2が鉄および
錫の場合に観察できることが示されている。かか
る前者の固溶体の制限された組成物はCr0.94Fe0.06
O2であり、後者の組成物は錫に富んでおり(x
>2/3)、おそらく強磁性でない。アンチモン
の場合においては固溶体を形成しないか、または
ある発表者によれば極めて制限された固溶体およ
びルチル構造のCrSbO4の形成はCrO2粒子の結晶
作用を配向することが報告されている。 同様に、ジヤーナル オブ ザ アメリカン
セラミツク ソサエテイ、46、11、1963、P.550)
にはテルルはCrO2の格子に進入しないことが記
載している。しかしながらCrO2粒子の立体配座
および大きさは添加するテルルの量によつて変化
する(この文献の第3図参照)。 事実、あるドーピング剤は多量のCrO2種の形
成を促進するが、これらの場合クロム源のCrO2
への転化は溶液状態で生成させる必要がある。他
のドーピング剤は針状(または針状粒子)の形式
を促進することができおよび/または磁気異方性
を増加することができる。唯一の変性剤の添加に
よる二酸化クロムの特性の変性に向けるかかる研
究は変性剤の幾分こじつけの組合せである。 更に、これらのドーピング剤は、一般に加圧下
水の存在で以上の原子価でクロムの酸素化化合
物を低酸化条件で熱処理することからなる方法に
よつて酸化物の形態で導入する必要がある。 このためにロジウムは包含していないことは明
らかであり、従来においては変性剤中に含有する
ことは難かしいとされていた。なぜならば、二酸
化ロジウムRhO2は、最近分離されているが、周
知のように製造することができず、または普通圧
力では製造することが困難である。ただ、最近、
酸素の圧力下で得られている(O.Mullerおよび
R.Roy氏;ジヤーナル オブ ザ レス コモン
メタルス(Journal of the Less Common
Metals)、1968、16、P.129〜146)。 ロジウムに関する文献としては米国特許第
3022186号明細書および特開昭49―199号公報に記
載されている。しかしながらロジウムは+価で
生じ、Sb、Nb、Taまたはの如き他の金属Mと
+価で結合し、この場合においてCrO2の主な
ドーピング成分として考察され、ルチル構造、式
RhMO4の種が生成し、実際上CrO2の微結晶の核
形成を促進する。 本発明によればロジウムは特にCrO2に対して
好ましいドーピング剤であり、これによつて連続
固溶体を形成すること、および本発明の方法によ
つて製造された二酸化クロムおよび二酸化ロジウ
ムに基づく新規な強磁性化合物は優れた磁気特性
を示し、およびCrO2として純粋CrO2にロジウム
以外のドーピング剤を添加することを確めた。ま
た、本発明の新規な化合物は他の通常の変性剤で
ドープできおよび/または好ましくは反応媒質に
おいて緩衝剤として作用する少なくとも1種の付
加ドーピング剤でドープでき、このために優れた
磁気特性を示すことを確めた。 本発明の目的は固溶体Cr1-xRhxO2(ここにxは
0より大で0.5まで、好ましくは約0.01の数を示
す)の形態の強磁性二酸化クロムおよび二酸化ロ
ジウムを得る方法を提供することにある。この方
法は水和または無水Cr2O3、またはCr2O3の前駆
物質を、温度および圧力の適当な条件下で、 (1) 反応条件下においてRhO2を与えうる適当量
のロジウム化合物および (2) 反応条件下でCrからCrにおよびRhか
らRhに酸化するのに十分な酸化力を有し、
かつクロム酸塩を形成するような競争寄生反応
を伴う金属陽イオンを含まない酸化剤、および
必要に応じて (3) 稀釈水および/または通常の変性剤の存在で
酸化させることからなる。 また本発明方法の特に有利な例は反応媒質の緩
衝剤として少なくとも1種の付加ドーピング剤を
併用することからなる。実際に、Cr1-xRhxO2(0
<x<0.5)の生成粒子の大きさおよび形状の良
好な制御を達成でき、この結果優れた固溶体
Cr1-xRhxO2が得られる。 本発明の他の目的は反応媒質の緩衝剤として少
なくとも1種の付加ドーピング剤を併用すること
からなる上述する方法を提供することにある。 本発明の他の目的は固溶体Cr1-xRhxO2(ここに
xは0〜0.5の範囲の数、好ましくは約0.01、特
に好ましくは約0.001の数を示す)の形態の強磁
性二酸化クロムおよび二酸化ロジウムからなる物
質それ自体を提供することにある。 更に、本発明は、本発明の新規強磁性化合物が
磁気記録素子に、特にオーデイオまたはビデオ記
録、磁気データ記憶に使用するに特に適当な製品
を作る物理および磁気特性を示すことを確めた。 本発明の他の目的は本発明の二酸化クロムおよ
び二酸化ロジウムの強磁性複合材料、および必要
に応じて適当なバインダーからなる少なくとも1
つの磁気トラツクまたは磁気表面からなる非磁気
材料の基体(とりわけテープ、レコード、シリン
ダーまたはトリウス(torus))からなる磁気記録
素子を提供することにある。 ロジウムは一般に白金族の金属に属するものと
考えられる金属であるが、しかしながらロジウム
は同じ原子価状態の類似元素、すなわち、ルテ
ニウム 4d4またはパラジウム4d6の電子構造
と異なる電子構造4d5(t5 2g eo g)を有する。酸化物
において、ロジウムは結晶の場Δcの高い値の
ために低いスピンによる特徴を示す。実際上、本
発明に使用できるロジウムは二酸化クロム
CrO2の磁気特性を変化しうる単一電子および有
意義な磁気異方性を有する。固溶体 Cr1-xRhxO2(Cr4++Rh4+→Cr5++Rh3+)におけ
るある条件下の負荷移転の可能な仮設において
は、磁気異方性を有する電子構造t1 2g ocgのク
ロムが存在する。従来の文献に提案されていな
い酸化物、RhO2およびCrO2の同時に存在する条
件について注意深く研究した後、ルチル構造の酸
化物RhO2が二酸化クロムCrO2を有する連続固溶
体を生成すること、および実際にこの固溶体が良
く規定された範囲において個々に区別できる新規
な強磁性化合物を構成することを確めた。このた
めにR.D.Shannon氏その他による報告(ジヤー
ナル オブ フイジツクスソサエテイ オブ ジ
ヤパン、31、6、1971、P.1650)に反して、構造
d5の元素により試みられたすべてのドーピングは
キユリー温度Tcを高めないようにする必要があ
る。他方において、鉄およびイリジウムの個々の
金属酸化物において、F3 e +は強いスピンt3 2geg2を
示すけれども、おそらくIr4+は低いスピン(t5 2g
eo g)を示し、Cr1-xIrxO2タイプの固溶体はこれま
で検出されていなかつた。 このためにこの技術分野においてロジウムは新
規な元素としての出現である。本発明における固
溶体Cr1-xRhxO2の形成において生成する二酸化
クロムにおける作用機構はCrO2に対するドーピ
ング剤として前に使用された多数の元素と相異し
ている。 本発明の化合物は水和または非水和Cr2O3、ま
たはその前駆物質を温度および圧力の適当な条
件、特に少なくとも350℃、好ましくは約350〜
500℃の範囲の温度および少なくとも400バール
(1バール=105パスカル)の圧力で、(1)適当量、
好ましくはクロム源におけるクロムの量(mass)
対ロジウム源におけるロジウム量の比rが約5100
〜0.50の如き適当量の反応条件下でRhO2を与え
るロジウム化合物および(2)反応条件でCrか
らCrにおよびRhからRhに酸化するのに十
分な酸化力を有し、かつクロム酸塩を形成するよ
うな競争寄生反応を伴う金属陽イオンを含まない
酸化剤、および必要に応じて(3)反応媒質および/
または少なくとも1種の通常の変性剤の緩衝剤と
して作用する少なくとも1種のドーピング剤、お
よび/または稀釈水の存在で酸化させることから
なる方法により得られる。 反応条件下でRhO2を与えうるロジウム化合
物と共に、本発明により酸化するクロムを含有す
る出発材料は無水Cr2O3、水和Cr2O3、すなわち、
実際にはCr2O3x″H2O(ここにx″は1〜6の範囲
の数を示す)および低温度における (NH4)2Cr2O7の熱分解により予じめ得られる微
粉砕Cr2O3の群から選択することができる。 ロジウム源は、好ましくはRh2O35H2Oまたは
RhCl3 4H2O(またはその任意の他の水和物)か
らなる。しかしながら、使用する試験条件下で
RhO2に転化することのできる任意のロジウム化
合物が適当である。 クロムを含有する出発材料におけるクロムの量
対ロジウム源におけるロジウムの量の比rは約
5100〜0.50の範囲が好ましい。 酸化反応に関してはすでに記載したフランス特
許出願第7531056号明細書の追加のフランス特許
出願第7728690号明細書を利用することができる。
このフランス特許出願には出発クロムだけが記載
されているが、クロムは単独では考察されず、
全Cr+Rhの状態である。 このために、本発明において使用することので
きる上述する所の酸化剤は、特に式HXOy
zH2O(ここにXはClまたはIを示し、yは3以
下または3に等しい整数を示し、およびzは酸化
剤が溶液状態で存在する場合にはかかる酸化剤に
おける水の稀釈の分子数または固体状態の場合に
は稀釈および結晶化の水の稀釈の分子数を表わす
数、すなわち約3〜40の範囲の数を示す)、およ
び特にHClO42H2O、HIO3およびHIO42H2O、お
よびHBrO3、HNO3、NH4ClO4およびCr
(IO3)3x′ H2O(ここにx′は沃素酸クロム()の
水和度を表わす)0〜8の数を示す)を包含す
る。 しかしながら、一般に反応条件下で適当な動的
作用(appropriate kioetics)によりCrからCr
におよびRhからRhに酸化するのに十分な
酸化力を有し、かつ(クロム酸塩を形成する如
き)競争寄生反応を伴なう金属陽イオンを含まな
い任意の酸化化合物が適当である。上記用語の
「適当な動的作用」によつて、酸化剤はクロムお
よびロジウムを+までほとんど同時酸化するこ
とが理解されるものであり、このために固溶体の
形成が工業的プロセスと矛盾しない時間内で可能
になる。 実際上、プロセス条件はクロム源、ロジウム
源および使用する酸化剤の各組合せのために幾分
調整する必要があり、当業者は各特定の場合に後
に記載する最も興味あるCr源/Rh源/酸化剤
の組合せおよびケース バイ ケースにおける最
適結果を与えるプロセス条件の説明により最も適
当な条件を定めることが可能である。 本発明の方法において、温度は約350℃以上、
好ましくは約350〜500℃の範囲にし、これに対し
て圧力は一般に約400バールにする。これらのプ
ロセス条件並びにクロムを与える化合物、Rh
を与える化合物および酸化剤(またはクロムを与
えることができる)の個々の特性について説明し
ているけれども、しかしクロム源/Rh源/酸
化剤の組合せを制限するものではない。 強磁性固溶体Cr1-xRhxO2は本発明の方法によ
りCr2O3x″H2O(ここにx″は上述すると同様の意
味を有する)およびRh2O3 5H2O(またはRhCl3
4H2O)を沃素酸クロム()Cr(IO3)3x′H2O(こ
こにx′は約0〜8の範囲の数を示す)で酸化する
ことによつて作ることができる。この沃素酸塩
は、例えばK.Nassan、J.W.ShieverおよびB.E.
Prescott氏によるジヤーナル オブ ソリツド
ステート ケミストリー(Journal of Solid
State Chemistry)、7、186、1973に記載された
方法によつて作ることができる。この方法は沃素
酸HIO3を硝酸クロム()Cr(NH3)3の溶液に
添加し、次いで水洗し、必要に応じて乾燥するこ
とからなる。生成した沃素酸塩は緑色で、幾分水
和している。Cr2O3x″H2OおよびCr(IO3)3x′H2O
はいずれも固体であり、好ましくは反応混合物を
良く均質にし、水を添加する。沃素酸塩に含有す
るIO- 3イオンは三価の水酸化クロムに含有するク
ロム、ロジウム源に含有するロジウムおよび沃
素酸塩自体に含有するクロムの酸化のために用い
られる。 優れた結果は、一方においてはCr2O3x″H2Oお
よびRh源にそれぞれ含有する(Cr+Rh)原子
の全数対Cr(IO3)3x′H2Oに含有するCr原子の数
の比r1を約5〜6の範囲にしおよび他方において
は添加する水の量対使用する沃素酸塩の量の比r2
を約1.5〜2の範囲にする場合に達成される。実
際上、プロセスは約490〜約540℃の温度および
2400〜4000バール、好ましくは約3000バールの圧
力で行なう。生成物はこれらの条件下である反応
時間後に式:Cr1-xRhxO2の連続固溶体の状態で
得られる。 また、かかる固溶体は無水Cr2O3およびRh2O3
5H2O(またはRhCl34H2O)を約350℃以上の温度
および約400バール以上の圧力で固体酸化媒質に
おいてまたは好ましくは化合物HClOyzH2O(こ
こにyおよびzは上述すると同様の意味を有す
る)からなる水溶液において酸化することによつ
て得ることができる。 重クロム酸アンモニウム(NH4)2Cr2O7の熱分
解(ΔQ)によつて得られた粉末状の酸化クロム
()は、特に本発明の方法におけるクロム源と
して用いるのに適当である。 本発明の方法により得られる生成固溶体の細度
を制御するCr2O3の極めて微細な粒子を得るため
に、次のプロセスを任意に用いることができる: ―重クロム酸アンモニウムの溶液を約400℃以上
に加熱したガス流中に噴霧する。 ―重クロム酸アンモニウムの溶液を凍結乾燥し、
次いで生成する微細粒子を熱分解する。 ―固体重クロム酸アンモニウムを機械的に粉砕
し、得られた粉末を熱分解する。 かようにして得られたCr2O3は10重量%の純粋
酸を含有する過塩素酸HClO4の水溶液の如き僅
かに酸化される溶液においてCrO2に変移するが、
これに反して普通の工業的プロセスにより得られ
る酸化物Cr2O3は反応しない。 他方において、出発材料を粉砕することはその
反応性を高めるから、反応時間を比較的に短くす
る。反応時間は試験条件によつて左右されるけれ
ども5〜120分の範囲である。この反応時間の短
縮は粗い微結晶の形成を抑制し、針状でかつ細い
微結晶を形成する。このために、この事は本発明
の方法において極めて有利な手段である。 使用する圧力および温度は生成物の結晶作用に
おいて無視することができない。1000〜2500バー
ル付近の圧力および約360〜400℃の温度は細い単
結晶を得るのに適当である。 一般に、酸化溶液の濃度は特に重要である。濃
度を高くするに伴ない固溶体の速い結晶生長が促
進される。 この場合、約20〜22重量%の純粋酸を含有する
HClO4の酸化水溶液(oxidizing aqueous
solution)の選択は所望の大きさ、すなわち1か
らあるミクロンの範囲の長さLを有する微結晶の
生成を有利にする。 使用する酸化溶液の量対Cr2O3に含有するクロ
ムおよびRh源に含有するロジウムの全量の比
r3は1.4以上またはこれに少なくとも等しくする
のが適当である。 この比を計算するために、稀釈溶液における33
重量%の酸の量を酸化溶液の量として考慮する必
要がある。1.5近くの比r3は固溶体Cr1-xRhxO2を
優れた収率で得るのに適当である。 より具体的に説明すれば、研究室規模において
は無水Cr2O3、Rh2O3 5H2OまたはRhCl3 4H2O
および酸化溶液からなる反応混合物を貴金属、例
えば金の管に入れ、次いで密封する。この管を内
部または外部加熱するようにおよび加圧下で液体
を含有するように設計された反応容器に入れる。
工業的規模の場合には、酸化溶液に耐える金属で
内張した反応容器を用いるのが好ましい。使用す
るプロセス条件によつて変える反応時間後、適当
に操作した場合にもつぱら固溶体Cr1-xRhxO2か
らなる固体生成物が反応容器に得られる。 重クロム酸アンモニウムの熱分解により得られ
た微細Cr2O3の反応性のために、Cr2Oへの転化
は、例えば酸HClOy zH2O(ここにyおよびz
は上述すると同様の意味を有する)または
HBrO3、HIO3、HIO4、 zH2OおよびHNO3の如
き異なる酸化媒質において効果的であることが重
クロム酸アンモニウムの熱分解により得られた微
細Cr2O3の反応性のためであること確めた。 (NH4)2Cr2O7を低温度で熱分解して予じめ作
つた微細Cr2O3を用いる本発明の方法の一例によ
れば、酸化剤の量対重クロム酸アンモニウムに含
有するCrの量およびRh源に含有するRhの量の
全体の比r3を、約33%純粋酸含有HClO4溶液また
はHBrO3溶液の場合には1/6において1.4以上
またはこれに等しくするか、HIO3の場合には1
〜3の範囲にするか、HIO42H2Oの場合には3に
ほぼ等しくするか、および硝酸HNO3溶液の場合
には1/3において約3より大きくする。 酸化剤が固体である場合には、適当に使用する
水の量を酸化剤の量の約1〜3倍にするのが好ま
しい。 本発明のこの具体例の好適な一例によれば、反
応を約360〜450℃の範囲の温度を維持しながら約
400バールより高い圧力下で行なう。 一例においては、重クロム酸アンモニウムを低
温度で熱分解して予じめ作つた微細Cr2O3、Rh
源および本発明における酸化溶液からなる反応混
合物を管、例えば金製管に入れ、次いで密封す
る。しかる後に、この管を加圧下で液体を含有す
る加熱(内部的または外部的)反応容器に入れ
る。一旦、反応が完了すると、電子顕微鏡で観察
した場合、生成物は針状の黒い微結晶の状態であ
り、X―線結晶分析により式:Cr1-xRhxO2に相
当する固溶体からなるルチル構造の特有な相であ
ることを示した。 重クロム酸アンモニウムから二酸化クロムを生
成することからなるこの例によれば、酸化溶液の
稀釈度を低下することによつて細い微結晶の形成
を促進し、高い固有保磁磁界を得る固溶体が得ら
れることを確めた。 あるいは、また適当な過塩素酸塩を比較的に腐
食性の上述する酸化酸類の代りにRh源および
Cr2O3の酸化剤として用いることができることを
確めた。 更に、考慮される固溶体を得ることができ、ク
ロム酸塩、重クロム酸塩または+以上の酸化度
を有する任意の他のクロム化合物および任意の非
制御第2ドーピングの寄生形成を、必要に応じて
水の存在において酸化剤として過塩素酸アンモニ
ウムNH4ClO4を用いることによつて回避できる
ことを確めた。実際上、NH4ClO4は反応条件下、
温度の作用において、例えば350℃以上の温度お
よび約500バール以上の圧力で完全に分解するこ
とを確めた。 NH4ClO4の量対水和または非水和酸化物Cr2O3
または重クロム酸アンモニウム(NH4)2Cr2O7に
含有するクロムおよびRh源に含有するRhの全
量の比r4は約2.4以上が好ましい。クロム源を
Cr2O3またはCr2O3x″H2Oとする場合に添加する
のに実際上必要な水の量はNH4ClO4の量の2倍
にほぼ等しくする。 上述する本発明の方法の特に好適な一例におい
ては、上述するロジウムの量に比較して使用ロジ
ウムの量を少なくとも10のフアクターにより割る
ことができるので、同様にして後述する付加ドー
ピング剤を用いずに得られた生成物の磁気特性と
同様に良い磁気特性を有する最終生成物が得られ
る。この事はロジウムの高いコストを考慮する場
合に、この使用を著しく減少することから本発明
の方法の他の利点を示すものである。 一例において「反応媒質において緩衝剤として
作用する付加ドーピング剤」は反応において直接
に作用する化合物以外の任意の化合物を意味し、
化合物は反応条件下において化学における普通の
意味での緩衝作用をなすことができ、反応媒質の
酸性度を極めて変化しない平均PH値に降下するよ
うに貢献する。かかる化合物は、また形成結晶に
吸着され、結晶生長を徐々に降下する。これに関
して、実際上、硼酸H3BO3、シユウ酸COOH―
COOHまたはこれらの化合物の任意組合せは最
も適当な化合物であることを確めた。 この種類の付加ドーピング剤の量対反応に使用
する酸化剤の量の比は硼酸の場合に関しておよび
酸化剤が過塩素酸アンモニウムNH4ClO4である
好適な例を示す特定の場合には約0.03〜0.60の範
囲、特に約0.13が好ましい。 本発明の方法の特に好適な例においては、付加
ドーピング剤は酸化剤に比較して上述する割合の
硼酸とシユウ酸の量対酸化剤の量の比が約0.03〜
0.20の範囲のような割合のシユウ酸との組合せか
らなり、かかる酸化剤は過塩素酸アンモニウム
NH4ClO4である。 これらの付加ドーピング剤は酸類であることか
ら、溶液から誘導される陰イオンは、実際に媒質
の酸性度に緩衝作用を与えるように思われる。 本発明の方法は他の好適な例においては、形成
したCr1-xRhxO2の磁気特性を上述する付加ドー
ピング剤の外に当業者において周知な変性剤から
適当に選択する1または2種以上の他の変性剤を
添加することによつて高めることができる。かか
る他の変性剤は制限されるものではないが、例え
ばFe、Sb、Te、Snまたはその混合物から選択す
ることができる。 この磁気特性の増強には次に示す2つの種類が
ある。 ―磁気異方性のレベルにおいて、この場合にはル
チル格子に入るドーピング剤に基因してその作
用がロジウムにより高められる。または ―結晶作用のレベルにおいて、この場合において
は微結晶の生長の抑制剤または配向剤に基因し
てその作用が本発明により添加される付加ドー
ピング剤により作用する緩衝作用によつて高め
られる。 これらの変性剤の実際の使用割合および量は
変えることができ、上述する記載により当業者
により容易に定められるものと思われる。 一般に、本発明の方法の例により得られる生成
物のX―線結晶分析はルチル構造の特有の相およ
び次の表に示す元素格子のパラメータaおよび
cの変化の存在することを示し;すなわち、結晶
構造においてCr原子をRhの大きい原子で置
換するときに著しく現われる。 【表】 本発明による固溶体の式はCr1-xRhxO2で表わ
すことができる。xは0〜1まで変化しえること
は理論的に可能である(連続固溶体の場合に)け
れども、実際的にはxが増加するにつれて強磁性
材料のキユリー点の評価に基因してある制限があ
る。次の表に示されるようにキユリー点度はx
の減少によつて速やかに増加する。 この現象は、Rhの原子がCrの原子と置換
する際に結晶格子におけるCrの隣接原子間の
磁気相互作用が増加することによつて説明するこ
とができる。事実、工業的用途に対する魅力な強
磁性材料は約25℃に少なくとも近いキユリー温度
を示す。 また、二酸化クロムの結晶作用を変性させるロ
ジウムによるドーピング(または変性)によつて
RhO2の結晶生長を遅くすることを確めた。事実、
強磁性材料の磁気特性が構成微結晶の大きさに著
しく左右されることは従来において知られてい
る。このために、本発明によるRhO2位置(in
situ)に導びかれるロジウムは顕著な変性剤ま
たはドーピング剤を示し、生成する強磁性材料の
固有の保磁磁界に好ましい作用を与える。 更に、また本発明においてはロジウムが、例え
ば前述した従来の文献および特許に記載されてい
る元素から選択した通常の元素でドープした
CrO2の試料の磁気特性を高めることができるこ
とを確めた。これらの付加ドーピング剤は大体に
おいて共通の物質であるけれども、これは材料の
結晶作用を配向させまたは徐々に降下させうる物
質(1)および/または磁気特性をロジウムの存在で
改良できる物質(2)から選択する必要がある。この
ために、CrO2の保磁磁界はアンモニアによるド
ーピングによつてすでに本質的に改良されている
けれども、本発明によるロジウムの少量の添加で
保磁磁界のかかる改良をより高めうる予期しない
ことを確めた。この現象は、例えばテルルの如き
他のドーピング剤によつて確められ、これにより
ロジウムは本発明の方法の条件下で得られる強磁
性材料の強磁性品位を向上せしめる相剰作用を現
わすことを確めた。 【表】 次に本発明を例について説明するが、本発明は
これにより制限されるものではない。 例 1 33.73mgの微粉砕し、かつ篩いにかけた粉末
Cr2O3、0.77mgのRh2O3 5H2Oおよび121.4mgの
1/5における過塩素酸(約20重量%の純粋酸を
含有)の均質混合物を金製の管に入れた。この管
を密封し、反応容器に入れ390℃の温度および
2500バールの圧力で15分間にわたり反応させた。
反応が完了し管を開放した後、式:Cr0.99Rh0.01
O2の固溶体を管から除去した。測定した保磁磁
界は430エルステツドであるのに対して、残留磁
化σrは26.3u.em/gおよびσr/σs比(残留磁化/飽 和磁化)は約0.5であつた。 例 2 Rh2O3 5H2Oの割合を変え、表に示すxの最
終値を与えるように添加しおよび酸化剤の性質お
よび/またはプロセス条件を変える以外は上記例
1に記載するように行なつた。かようにして得た
各試験データおよびxの値並びに固有保磁磁界を
表に示す。 例 3 30.1mgのCr2O3、0.7mgのRh2O3 5H2Oおよび50
mgのNH4ClO4の均質混合物を金製の管に入れ、
これに150mgの稀釈水を添加した。 他方において30.4mgのCr2O3、0.07mgのRh2O3
5H2Oおよび50mgのNH4ClO4を混合し、この混合
物を第2の管に導入し、これに150mgの稀釈水を
添加した。 上記両管を密封し、2000バールの圧力および
350℃の温度で10分間にわたり反応させた。反応
完了後、これらの管を開放して、第1の管から
365エルステツドの固有保磁磁界を示す式:Cr0.99
Rh0.01O2の固溶体および第2の管から310エルス
テツドの固有保磁磁界を示す式Cr0.999Rh0.001O2の
固溶体を回収した。 ロジウムの原子%を増加することにより生成物
の固有保磁磁界が向上し、しかも値x0.01は固
有保磁磁界の値の最大に相当することが表から
わかる。 例 4 49mgのCr2O3および1.1mgのRh2O3 5H2Oの均質
混合物を、1/5過塩素酸溶液146.5mgの存在す
る金製の管に入れた。次いで、この管を密封し、
2600バールの圧力および375℃の温度で30分間に
わたり反応させた。反応完了後、管を開放して
405エルステツドの保磁磁界を示すCr0.99Rh0.01O2
の組成の強磁性固溶体を回収した。 例 5 41.7mgのCr2O3および2.4mgのRh2O3 5H2Oから
なる均質反応混合物を金属製の管(例えば、内壁
を金で内張りした管)に入り、更にこの管に約20
重量%の純粋酸を含有する過塩素酸溶液121mgを
添加した。この管を密封し、1100バールおよび
380℃の温度で1時間にわたり反応した。反応完
了後、管を開放して319エルステツドの固有保磁
磁界を示す式:Cr0.975Rh0.025O2の固体強磁性相を
得た。 例 6 1.9mgのRhCl3 4H2O、50.2mgのCr2O3および145
mgの1/5過塩素酸(約20重量%の純粋酸を含有
する)を金属(例えば金)の管に入れた。次いで
管を密封し、この管を反応容器内に1600バールの
圧力および約400℃の温度で5分間導入した。温
度および圧力を約30分間にわたり上昇させた。次
いで管を開放し、372エルステツドの固有保磁磁
界を示す式:Cr0.99Rh0.01O2の強磁性材料を得た。 例 7 本発明によるCrO2のアンチモンおよびロジウ
ムによるドーピングを例1に記載するように行
い、その結果を表に示す。 この表のA部においては、試験を1/5過塩
素酸の存在で行ない、30%の純粋酸に基づく酸化
溶液の量が酸化物Cr2O3において含有するクロム
の量の約1.4倍を常に示すようにした。また、表
のB部においては酸化剤としてH2O100mg当り
50mgのNH4ClO4の割合の過塩素酸アンモニウム、
およびCr、RhおよびSbの混合物30mg(無水
Cr2O3、Rh2O3 5H2OおよびSb2O3の形態でそれ
ぞれ添加した)を用いた。 この表はロジウムがドープCrO2の固有保磁
磁界を高めることを明らかに示している。 例 8 本例ではテルルでドープしたCrO2に及ぼすロ
ジウムの作用を定めるために、試験を例6と同様
に行なつた。プロセス条件および得られた結果を
表に示す。 テルルで変性された二酸化クロム(TeO2とし
て導入)の固有保磁磁界がロジウムにより高めら
れる(相剰作用を示す)ことがわかる。 例 9 例2により作つた約225エルステツドの保磁磁
界を有する式:Cr0.99Rh0.01O2の強磁性固溶体85
mgを用いた。テルルの原子数対クロムの原子数の
比を0.006程度になるように0.1mgのTeO2を添加し
た。両固体の反応混合物を金製の管に入れ、また
この管に1/5過塩素酸の形態の酸化溶液約17mg
を導入した。次いで、管を密封し、2600バールの
圧力および380℃付近の温度で30分間にわたり反
応させた。反応完了後、管を開放し、290エルス
テツドの固有保磁磁界を示す強磁性材料を得た。 例 10 例2に記載するようにして予じめ作つた約207
エルステツドの固有保磁磁界を有する式 Cr0.99Rh0.01O2の強磁性固溶体12mgを用いた。原
子比Sb/Crが0.05にほぼ等しくなるように約1
mgの酸化アンチモンSb2O3を添加した。この反応
混合物を1/5過塩素酸HClO4の形態の酸化溶
液約20mgを含有させた金製の管に導入した。この
管を密封し、2500バールの圧力および約390℃の
温度で30分間にわたり反応させた。反応完了後管
を開放し、245エルステツドに付近の固有保磁磁
界を示す強磁性材料を得た。 例 11 50mgのNH4ClO4、重クロム酸アンモニウムを
焙焼して予じめ作つた30mgの三二酸化クロム
Cr2O3および0.7mgのRh2O3 5H2Oからなる混合物
を均質に混合し、この均質混合物を150mgの水と
共に金製の管に導入した。次いでこの管を密封
し、この管を反応容器に入れて2000バールの圧力
および380℃の温度で反応した。密封管内におけ
る反応は約25分間を380℃で最大にし、全体で約
60分間行なつた。反応が完了し、冷却した後、開
放して組成物Cr1-xRhxO2(ここにxは0.01を示す)
の強磁性材料からなる生成物を得た。 この材料の保磁磁界は約370Oe(エルステツド)
であつた。 例 12 本例においては金製の管に50mgのCr2O3、116
mgのNH4ClO4、16mgのH3BO3および0.1mgの
Rh2O3 5H2Oの均質混合物を入れ、ロジウムのレ
ベルを約0.001にし、しかもNH4ClO4の量対
Cr2O3の量の比を約1.5にしおよびH3BO3の量対
NH4Cl4の量の比を0.13にほぼ等しくした。更に
この混合物に130mgの水を添加し、管を密封し、
この管を反応容器に入れ2000バールの圧力および
約425℃の温度で反応させた。密封管内における
全反応時間を約1時間半にした。反応後、管を開
放し、Cr1-xRhxO2(x=0.001)の強磁性材料を得
た。この材料の保磁磁界はほぼ475Oeであつた。 例 13 0.05mgのRh2O3 5H2O、微粉末状の
(NH4)2Cr2O7の焙焼によつて得た0.25mgの
Cr2O3、7.5mgの硼酸H3BO3および56mgの過塩素
酸アンモニウムNH4ClO4からなる均質混合物を
得た。この混合物はRh対Cr原子比を約0.001と
し、NH4ClO4の量対Cr2O3の量の比を約2.24と
し、およびH3BO3の量対NH4ClO4の量の比を約
0.13とした。 この混合物を金製の管に入れ、更に65mgの水を
添加して管を密封し、次いで2000バールの圧力お
よび425℃の温度で反応させた。温度の上昇の開
始から加熱を停止するまでの全経過時間を90分と
した。 冷却し、管を開放した後、式Cr1-xRhxO2(x=
約0.001)の強磁性材料を得た。 この材料の保磁磁界は約470Oeであつた。 例 14 混合物M1を2.2mgのRh2O3 5H2O、300mgの
H3BO3、2.240mgのNH4ClO4および1.000mgの
Cr2O3((NH4)2Cr2O7の焙焼で行なつた)から作
つた。 300mgのこの混合物を予じめ均質にし、この混
合物に4.3mgのシユウ酸鉄、3.6mgのSnO2および
3.5mgのSb2O3を添加した。この混合物を再び均質
にし、210mgの水と共に金製の管に入れた。次い
で管を密封し、2000バールおよび420℃の温度で
60分間にわたり反応させた。密封管における全反
応時間を90分とし、420℃の温度に達成させた。
冷却後、管を開放し、分離の複雑な処理を必要と
しない強磁性材料からなる生成物を得た。この材
料の保磁磁界は504Oeであつた。 例 16 200mgの上記例14に記載する混合物M1、15mgの
NH4ClO4、20mgのシユウ酸、10mgのシユウ酸鉄
(すなわち、5%Fe原子)、10mgのSb2O3(すなわ
ち8%Sb原子)および150mgの水を金製の管に入
れた。この管を密封し、反応容器に入れた。温度
および圧力を60分間にわたり上昇させ、両パラメ
ータをそれぞれ420℃および2000バールに安定に
させ、この温度および圧力に40分間維持した。補
償圧力下で強く冷却した後、管を開放した。強磁
性材料を得、水洗し、乾燥し、この得られた材料
は490Oeの保磁磁界を有していた。 例 16 例14で作つた混合物M148.5mgを、30.9mgの水お
よび6.4mgの追加Cr2O3を入れた金製の管に入れ、
NH4ClO4の量対Cr2O3の量を1.5に減少させた。
管を密封し、反応容器内に85分間維持し、反応容
器内の温度および圧力が420℃の温度および2000
バールに上昇した後、この温度および圧力に45分
間維持した。強冷後、管を開放し、式:Cr1-x
RhxO2(x=0.0007)の固溶体からなる生成物を
得た。この生成物は500Oeの保磁磁界を示した。 例 17 例12に記載するようにして表に示すパラメー
タおよび反応条件を変えて4つの試験を行なつ
た。表中に示すN°2の処理は上記例11に相当す
る。 この表に示す結果は付加ドーピング剤により得
られた効果を示している。ほぼ近い値の保磁磁界
(すなわち、N°2:370OeおよびN゜3 410Oe)はほ
とんど同じ圧力条件下で得られているが、ロジウ
ムレベルはN°3では10倍低い。また、ロジウムの
同じレベル(N°1および3)において、広範囲に
高められた保磁磁界はH3BO3を本発明により添
加した場合に得られていることがわかる。 例 18 時間、普通の変性剤の割合および/または性質
を変える以外は例14に記載するようにして試験を
行なつた。 反応条件はすべての試験において共通にした:
ロジウムのレベル0.1%;P=3000バール; T=420℃。 これらの一連の試験から、本発明における方法
の種々の好適な試験が達成できることがわかる。 例 19 次に示す組成の混合物Mを作つた。 50mg(NH4)2Cr2O7の焙焼により得たCr2O3 125mg NH4ClO4 0.1mg Rh2O3 5H2O 3mg Fe2(SO4)3 3.4mg Sb2O3 上記組成物の混合物Mに6mgのシユウ酸
COOH―COOHを付加ドーピング剤として添加
した。 生成した混合物を125mgの水に入れた金製の管
に入れた。 密封後、管を約2000バールおよび430℃の温度
で60分間にわたり反応させた(温度の上昇する時
間を含む)。 反応後、約460エルステツドの保磁磁界を有す
るルチル構造の強磁性材料を得た。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】
の範囲の数を示す)の形態の新規な強磁性二酸化
クロムおよび二酸化ロジウムを製造する方法に関
する。 この方法は、実質的に水和または無水の
Cr2O3、またはCr2O3の前駆物質を温度および圧
力の適当な条件下で(1)反応条件下においてRhO2
を与える適当量のロジウムの化合物および(2)ク
ロム以外の金属陽イオンを含まない酸素化化合物
(oxygenated compound)からなり、かつ反応
条件下で、温度および圧力の同じ条件下において
次の平衡式: Cr2O3+1/2O22CrO2および Rh2O3+1/2O22RhO2 に少なくとも相当する酸素分圧を有する酸化剤、
および必要に応じて(3)反応媒質および/または通
常の変性剤において緩衝剤として作用する少なく
とも1種の付加ドーピング剤、および/または希
釈水の存在で酸化させることからなる。 この方法は改良磁気特性を有する強磁性材料の
製造に用いられる。 本発明は新規な強磁性材料およびこれを製造す
る方法に関する。特に、本発明は新規な強磁性二
酸化クロムおよび二酸化ロジウムおよびこれらの
強磁性材料を製造する方法並びにこれらの材料を
磁性成分として適当な基体上に担持した磁気記録
素子に関する。 二酸化クロムは種々の用途において有用な強磁
性化合物の1種である。ある用途において、特に
磁気特性のほとんど僅かな低下が高周波において
チエツクされているだけであり、使用される強磁
性材料は高い保磁磁界(corecive field)を有す
る必要がある。 オーデイオおよびビデオ記録プロセスの開発は
磁性(ferri―)―または強磁性材料の研究によ
るものである。この用途において、使用される材
料は高い保磁磁界(Hc>300Oe)および残留磁気
率(remanence ratio)σr/σs〓0.5)(残留磁化対飽 和磁化の比)を有する必要がある。このために、
約20年間にわたり二酸化クロムに向けられ、一方
においてかかる二酸化クロムを工業的規模で容易
に製造する新規な方法を開発することおよび他方
においてこのCrO2の物理的特性および磁気特性
を改良することについて多くの研究がされて来
た。 ルチル構造の二酸化クロムは常温(Tc390
〓)において強磁性である。IEEE Trans.
Magn.1974、MAG10(3)1969にはCrO2が高周波、
特にビデオの分野において記録するためにコバル
トでドープしたγ―Fe2O3の如き他の材料より効
果的であることが記載されている。 更に、CrO2の製造についての従来プロセスの
研究および開発に努力されて来た。 フランス特許出願第7531056号明細書および追
加出願第7629472号および第7728690号明細書に
は、CrO2を製造する方法、および特に選択され
た酸化剤によりCr2O3を酸化することによる種々
の可能な例、並びに好収率でかつ所望とする用途
に適した良好な微結晶の形態学について記載され
ている。このために、特に酸化剤は反応プロセス
中クロム酸塩類を形成する金属陽イオンを含まな
いようにする必要があることがすでに明らかにさ
れている。 また、CrO2の製造について、米国特許第
3278263号明細書には酸化剤の性質および作用に
ついて記載されているが、しかしこの米国特許明
細書においては特に3種の酸化剤が記載されてお
り、このうちの2種の酸化剤は工業的に使用困難
であることおよび他の酸化剤、すなわちCrO3は
酸化が完全に行なわれず、実際のところ大部分の
最終CrO2が無水クロム酸の還元から誘導される
ことが記載されているように工業的に有用な酸化
剤を選択することについて記載されていない。
CrO3は吸湿性であり、これによりかかるプロセ
スを特に工業的規模で実施することが困難であ
る。 これらの従来の技術から本発明は二酸化クロム
の組成物を改質できかつ磁気特性としての物理特
性を向上できうる成分について研究し、かつ新規
な強磁性材料の製造を導いた。これらの成分は以
後、単にドーピング剤または変性剤として記載す
る。 変性されたCrO2を製造する方法は特に酸化物
の形態のドーピング剤を包含する。これらの関連
において、次に示す特許がある:米国特許第
2885365、2923683、3117093、3243260、3493338
および3676217号明細書;ドイツ公開特許出願
(DE―OS)第2006399号明細書:ドイツ公告特許
出願(DE―AS)第1467328号明細書;ドイツ特
許第1152932号明細書;オランダ(NL)特許出
願第6408515号明細書;BE特許第651612号明細
書、フランス特許出願第7116916号明細書;およ
びフランス特許第7024717、7038388および
7101160号明細書。 しかも、ドーピング剤を選択する理由は極めて
明確でなく、報告されたある結果は一致しない。 このために本発明者等は実施する二酸化クロム
または高い磁気特性を有する他の材料を得るため
にドーピング剤の作用について研究した。これら
の研究によつて高い保磁磁界Hcおよび高い残留
磁気率σr/σsを得るために、強磁性材料の微結晶
(microcrystalites)を磁気モノ―アーリア
(magnetic mono―areas)、すなわち約1ミクロ
ンの大きさを有する微結晶であることが必要であ
ることを確かめた。更に、消磁磁界を減少させる
ために、一方において磁化基体上における分布を
促進させ、他方においてこれらの微結晶を針状形
状にすることが望ましいことを確めた。また、保
磁磁界は材料の磁気異方性に影響することを確め
た。 上述する従来提案されている多数のドーピング
剤は操作を非常に困難にし、これらのドーピング
剤は次に列挙するような作用をする。 (1) 溶液状態のクロム源内のCrO2核形成の種と
して作用する、また (2) CrO2の結晶作用(crystallogenesis)を配向
させる働きをし、この場合ドーピング剤はルチ
ルまたはトリルチル構造内に結合する、また (3) CrO2の単結晶の生長速度を変え、特に減少
させる作用をする、また (4) 原子またはイオンM磁気的異方によりクロム
原子の格子に置換することによつてCrO2材料
を変性させまたは重要な磁気相互作用M―Cr
を生じさせる作用をする。 ドーピングの第1観点(1)についてはドイツ公開
特許第2063026号明細書に記載されており、CrO3
溶液内における炭素の生成は非常に多くのCrO2
の微結晶を発達することを促進することが記載さ
れている。 ドーピングの第2観点(2)についてはドイツ公開
特許第2001383および2184812号明細書、および特
開昭48―17509に記載されており、溶液内に予じ
め存在するCrO2(ルチル、トリルチル等)のイソ
構造単結晶上にCrO2の核形成、おそらくは生長
することが記載されている。 ドーピングの第3観点(3)については硫黄、単結
晶の生長速度を減少するのに周知の元素によりド
ーピングの場合を例示することができる。 第4観点については6%だけの鉄が格子に入る
と広田氏による報告(日本、ジヤーナル オブ
アプライド フイジツクス 9、6、1970、
P.647)における鉄によるドーピングの場合を例
示することができる。 鉄、アンチモン、テルルおよび錫によるドーピ
ングは三原氏等によつて徹底的に研究されている
(フエライト:プロシーデングス オブ ザ イ
ンターナシヨナル コンフエレンス、1970年7
月、日本)。 この文献の478頁に記載されている相線図には
固溶体Cr1-xFexO2およびSn1-xCrxO2が鉄および
錫の場合に観察できることが示されている。かか
る前者の固溶体の制限された組成物はCr0.94Fe0.06
O2であり、後者の組成物は錫に富んでおり(x
>2/3)、おそらく強磁性でない。アンチモン
の場合においては固溶体を形成しないか、または
ある発表者によれば極めて制限された固溶体およ
びルチル構造のCrSbO4の形成はCrO2粒子の結晶
作用を配向することが報告されている。 同様に、ジヤーナル オブ ザ アメリカン
セラミツク ソサエテイ、46、11、1963、P.550)
にはテルルはCrO2の格子に進入しないことが記
載している。しかしながらCrO2粒子の立体配座
および大きさは添加するテルルの量によつて変化
する(この文献の第3図参照)。 事実、あるドーピング剤は多量のCrO2種の形
成を促進するが、これらの場合クロム源のCrO2
への転化は溶液状態で生成させる必要がある。他
のドーピング剤は針状(または針状粒子)の形式
を促進することができおよび/または磁気異方性
を増加することができる。唯一の変性剤の添加に
よる二酸化クロムの特性の変性に向けるかかる研
究は変性剤の幾分こじつけの組合せである。 更に、これらのドーピング剤は、一般に加圧下
水の存在で以上の原子価でクロムの酸素化化合
物を低酸化条件で熱処理することからなる方法に
よつて酸化物の形態で導入する必要がある。 このためにロジウムは包含していないことは明
らかであり、従来においては変性剤中に含有する
ことは難かしいとされていた。なぜならば、二酸
化ロジウムRhO2は、最近分離されているが、周
知のように製造することができず、または普通圧
力では製造することが困難である。ただ、最近、
酸素の圧力下で得られている(O.Mullerおよび
R.Roy氏;ジヤーナル オブ ザ レス コモン
メタルス(Journal of the Less Common
Metals)、1968、16、P.129〜146)。 ロジウムに関する文献としては米国特許第
3022186号明細書および特開昭49―199号公報に記
載されている。しかしながらロジウムは+価で
生じ、Sb、Nb、Taまたはの如き他の金属Mと
+価で結合し、この場合においてCrO2の主な
ドーピング成分として考察され、ルチル構造、式
RhMO4の種が生成し、実際上CrO2の微結晶の核
形成を促進する。 本発明によればロジウムは特にCrO2に対して
好ましいドーピング剤であり、これによつて連続
固溶体を形成すること、および本発明の方法によ
つて製造された二酸化クロムおよび二酸化ロジウ
ムに基づく新規な強磁性化合物は優れた磁気特性
を示し、およびCrO2として純粋CrO2にロジウム
以外のドーピング剤を添加することを確めた。ま
た、本発明の新規な化合物は他の通常の変性剤で
ドープできおよび/または好ましくは反応媒質に
おいて緩衝剤として作用する少なくとも1種の付
加ドーピング剤でドープでき、このために優れた
磁気特性を示すことを確めた。 本発明の目的は固溶体Cr1-xRhxO2(ここにxは
0より大で0.5まで、好ましくは約0.01の数を示
す)の形態の強磁性二酸化クロムおよび二酸化ロ
ジウムを得る方法を提供することにある。この方
法は水和または無水Cr2O3、またはCr2O3の前駆
物質を、温度および圧力の適当な条件下で、 (1) 反応条件下においてRhO2を与えうる適当量
のロジウム化合物および (2) 反応条件下でCrからCrにおよびRhか
らRhに酸化するのに十分な酸化力を有し、
かつクロム酸塩を形成するような競争寄生反応
を伴う金属陽イオンを含まない酸化剤、および
必要に応じて (3) 稀釈水および/または通常の変性剤の存在で
酸化させることからなる。 また本発明方法の特に有利な例は反応媒質の緩
衝剤として少なくとも1種の付加ドーピング剤を
併用することからなる。実際に、Cr1-xRhxO2(0
<x<0.5)の生成粒子の大きさおよび形状の良
好な制御を達成でき、この結果優れた固溶体
Cr1-xRhxO2が得られる。 本発明の他の目的は反応媒質の緩衝剤として少
なくとも1種の付加ドーピング剤を併用すること
からなる上述する方法を提供することにある。 本発明の他の目的は固溶体Cr1-xRhxO2(ここに
xは0〜0.5の範囲の数、好ましくは約0.01、特
に好ましくは約0.001の数を示す)の形態の強磁
性二酸化クロムおよび二酸化ロジウムからなる物
質それ自体を提供することにある。 更に、本発明は、本発明の新規強磁性化合物が
磁気記録素子に、特にオーデイオまたはビデオ記
録、磁気データ記憶に使用するに特に適当な製品
を作る物理および磁気特性を示すことを確めた。 本発明の他の目的は本発明の二酸化クロムおよ
び二酸化ロジウムの強磁性複合材料、および必要
に応じて適当なバインダーからなる少なくとも1
つの磁気トラツクまたは磁気表面からなる非磁気
材料の基体(とりわけテープ、レコード、シリン
ダーまたはトリウス(torus))からなる磁気記録
素子を提供することにある。 ロジウムは一般に白金族の金属に属するものと
考えられる金属であるが、しかしながらロジウム
は同じ原子価状態の類似元素、すなわち、ルテ
ニウム 4d4またはパラジウム4d6の電子構造
と異なる電子構造4d5(t5 2g eo g)を有する。酸化物
において、ロジウムは結晶の場Δcの高い値の
ために低いスピンによる特徴を示す。実際上、本
発明に使用できるロジウムは二酸化クロム
CrO2の磁気特性を変化しうる単一電子および有
意義な磁気異方性を有する。固溶体 Cr1-xRhxO2(Cr4++Rh4+→Cr5++Rh3+)におけ
るある条件下の負荷移転の可能な仮設において
は、磁気異方性を有する電子構造t1 2g ocgのク
ロムが存在する。従来の文献に提案されていな
い酸化物、RhO2およびCrO2の同時に存在する条
件について注意深く研究した後、ルチル構造の酸
化物RhO2が二酸化クロムCrO2を有する連続固溶
体を生成すること、および実際にこの固溶体が良
く規定された範囲において個々に区別できる新規
な強磁性化合物を構成することを確めた。このた
めにR.D.Shannon氏その他による報告(ジヤー
ナル オブ フイジツクスソサエテイ オブ ジ
ヤパン、31、6、1971、P.1650)に反して、構造
d5の元素により試みられたすべてのドーピングは
キユリー温度Tcを高めないようにする必要があ
る。他方において、鉄およびイリジウムの個々の
金属酸化物において、F3 e +は強いスピンt3 2geg2を
示すけれども、おそらくIr4+は低いスピン(t5 2g
eo g)を示し、Cr1-xIrxO2タイプの固溶体はこれま
で検出されていなかつた。 このためにこの技術分野においてロジウムは新
規な元素としての出現である。本発明における固
溶体Cr1-xRhxO2の形成において生成する二酸化
クロムにおける作用機構はCrO2に対するドーピ
ング剤として前に使用された多数の元素と相異し
ている。 本発明の化合物は水和または非水和Cr2O3、ま
たはその前駆物質を温度および圧力の適当な条
件、特に少なくとも350℃、好ましくは約350〜
500℃の範囲の温度および少なくとも400バール
(1バール=105パスカル)の圧力で、(1)適当量、
好ましくはクロム源におけるクロムの量(mass)
対ロジウム源におけるロジウム量の比rが約5100
〜0.50の如き適当量の反応条件下でRhO2を与え
るロジウム化合物および(2)反応条件でCrか
らCrにおよびRhからRhに酸化するのに十
分な酸化力を有し、かつクロム酸塩を形成するよ
うな競争寄生反応を伴う金属陽イオンを含まない
酸化剤、および必要に応じて(3)反応媒質および/
または少なくとも1種の通常の変性剤の緩衝剤と
して作用する少なくとも1種のドーピング剤、お
よび/または稀釈水の存在で酸化させることから
なる方法により得られる。 反応条件下でRhO2を与えうるロジウム化合
物と共に、本発明により酸化するクロムを含有す
る出発材料は無水Cr2O3、水和Cr2O3、すなわち、
実際にはCr2O3x″H2O(ここにx″は1〜6の範囲
の数を示す)および低温度における (NH4)2Cr2O7の熱分解により予じめ得られる微
粉砕Cr2O3の群から選択することができる。 ロジウム源は、好ましくはRh2O35H2Oまたは
RhCl3 4H2O(またはその任意の他の水和物)か
らなる。しかしながら、使用する試験条件下で
RhO2に転化することのできる任意のロジウム化
合物が適当である。 クロムを含有する出発材料におけるクロムの量
対ロジウム源におけるロジウムの量の比rは約
5100〜0.50の範囲が好ましい。 酸化反応に関してはすでに記載したフランス特
許出願第7531056号明細書の追加のフランス特許
出願第7728690号明細書を利用することができる。
このフランス特許出願には出発クロムだけが記載
されているが、クロムは単独では考察されず、
全Cr+Rhの状態である。 このために、本発明において使用することので
きる上述する所の酸化剤は、特に式HXOy
zH2O(ここにXはClまたはIを示し、yは3以
下または3に等しい整数を示し、およびzは酸化
剤が溶液状態で存在する場合にはかかる酸化剤に
おける水の稀釈の分子数または固体状態の場合に
は稀釈および結晶化の水の稀釈の分子数を表わす
数、すなわち約3〜40の範囲の数を示す)、およ
び特にHClO42H2O、HIO3およびHIO42H2O、お
よびHBrO3、HNO3、NH4ClO4およびCr
(IO3)3x′ H2O(ここにx′は沃素酸クロム()の
水和度を表わす)0〜8の数を示す)を包含す
る。 しかしながら、一般に反応条件下で適当な動的
作用(appropriate kioetics)によりCrからCr
におよびRhからRhに酸化するのに十分な
酸化力を有し、かつ(クロム酸塩を形成する如
き)競争寄生反応を伴なう金属陽イオンを含まな
い任意の酸化化合物が適当である。上記用語の
「適当な動的作用」によつて、酸化剤はクロムお
よびロジウムを+までほとんど同時酸化するこ
とが理解されるものであり、このために固溶体の
形成が工業的プロセスと矛盾しない時間内で可能
になる。 実際上、プロセス条件はクロム源、ロジウム
源および使用する酸化剤の各組合せのために幾分
調整する必要があり、当業者は各特定の場合に後
に記載する最も興味あるCr源/Rh源/酸化剤
の組合せおよびケース バイ ケースにおける最
適結果を与えるプロセス条件の説明により最も適
当な条件を定めることが可能である。 本発明の方法において、温度は約350℃以上、
好ましくは約350〜500℃の範囲にし、これに対し
て圧力は一般に約400バールにする。これらのプ
ロセス条件並びにクロムを与える化合物、Rh
を与える化合物および酸化剤(またはクロムを与
えることができる)の個々の特性について説明し
ているけれども、しかしクロム源/Rh源/酸
化剤の組合せを制限するものではない。 強磁性固溶体Cr1-xRhxO2は本発明の方法によ
りCr2O3x″H2O(ここにx″は上述すると同様の意
味を有する)およびRh2O3 5H2O(またはRhCl3
4H2O)を沃素酸クロム()Cr(IO3)3x′H2O(こ
こにx′は約0〜8の範囲の数を示す)で酸化する
ことによつて作ることができる。この沃素酸塩
は、例えばK.Nassan、J.W.ShieverおよびB.E.
Prescott氏によるジヤーナル オブ ソリツド
ステート ケミストリー(Journal of Solid
State Chemistry)、7、186、1973に記載された
方法によつて作ることができる。この方法は沃素
酸HIO3を硝酸クロム()Cr(NH3)3の溶液に
添加し、次いで水洗し、必要に応じて乾燥するこ
とからなる。生成した沃素酸塩は緑色で、幾分水
和している。Cr2O3x″H2OおよびCr(IO3)3x′H2O
はいずれも固体であり、好ましくは反応混合物を
良く均質にし、水を添加する。沃素酸塩に含有す
るIO- 3イオンは三価の水酸化クロムに含有するク
ロム、ロジウム源に含有するロジウムおよび沃
素酸塩自体に含有するクロムの酸化のために用い
られる。 優れた結果は、一方においてはCr2O3x″H2Oお
よびRh源にそれぞれ含有する(Cr+Rh)原子
の全数対Cr(IO3)3x′H2Oに含有するCr原子の数
の比r1を約5〜6の範囲にしおよび他方において
は添加する水の量対使用する沃素酸塩の量の比r2
を約1.5〜2の範囲にする場合に達成される。実
際上、プロセスは約490〜約540℃の温度および
2400〜4000バール、好ましくは約3000バールの圧
力で行なう。生成物はこれらの条件下である反応
時間後に式:Cr1-xRhxO2の連続固溶体の状態で
得られる。 また、かかる固溶体は無水Cr2O3およびRh2O3
5H2O(またはRhCl34H2O)を約350℃以上の温度
および約400バール以上の圧力で固体酸化媒質に
おいてまたは好ましくは化合物HClOyzH2O(こ
こにyおよびzは上述すると同様の意味を有す
る)からなる水溶液において酸化することによつ
て得ることができる。 重クロム酸アンモニウム(NH4)2Cr2O7の熱分
解(ΔQ)によつて得られた粉末状の酸化クロム
()は、特に本発明の方法におけるクロム源と
して用いるのに適当である。 本発明の方法により得られる生成固溶体の細度
を制御するCr2O3の極めて微細な粒子を得るため
に、次のプロセスを任意に用いることができる: ―重クロム酸アンモニウムの溶液を約400℃以上
に加熱したガス流中に噴霧する。 ―重クロム酸アンモニウムの溶液を凍結乾燥し、
次いで生成する微細粒子を熱分解する。 ―固体重クロム酸アンモニウムを機械的に粉砕
し、得られた粉末を熱分解する。 かようにして得られたCr2O3は10重量%の純粋
酸を含有する過塩素酸HClO4の水溶液の如き僅
かに酸化される溶液においてCrO2に変移するが、
これに反して普通の工業的プロセスにより得られ
る酸化物Cr2O3は反応しない。 他方において、出発材料を粉砕することはその
反応性を高めるから、反応時間を比較的に短くす
る。反応時間は試験条件によつて左右されるけれ
ども5〜120分の範囲である。この反応時間の短
縮は粗い微結晶の形成を抑制し、針状でかつ細い
微結晶を形成する。このために、この事は本発明
の方法において極めて有利な手段である。 使用する圧力および温度は生成物の結晶作用に
おいて無視することができない。1000〜2500バー
ル付近の圧力および約360〜400℃の温度は細い単
結晶を得るのに適当である。 一般に、酸化溶液の濃度は特に重要である。濃
度を高くするに伴ない固溶体の速い結晶生長が促
進される。 この場合、約20〜22重量%の純粋酸を含有する
HClO4の酸化水溶液(oxidizing aqueous
solution)の選択は所望の大きさ、すなわち1か
らあるミクロンの範囲の長さLを有する微結晶の
生成を有利にする。 使用する酸化溶液の量対Cr2O3に含有するクロ
ムおよびRh源に含有するロジウムの全量の比
r3は1.4以上またはこれに少なくとも等しくする
のが適当である。 この比を計算するために、稀釈溶液における33
重量%の酸の量を酸化溶液の量として考慮する必
要がある。1.5近くの比r3は固溶体Cr1-xRhxO2を
優れた収率で得るのに適当である。 より具体的に説明すれば、研究室規模において
は無水Cr2O3、Rh2O3 5H2OまたはRhCl3 4H2O
および酸化溶液からなる反応混合物を貴金属、例
えば金の管に入れ、次いで密封する。この管を内
部または外部加熱するようにおよび加圧下で液体
を含有するように設計された反応容器に入れる。
工業的規模の場合には、酸化溶液に耐える金属で
内張した反応容器を用いるのが好ましい。使用す
るプロセス条件によつて変える反応時間後、適当
に操作した場合にもつぱら固溶体Cr1-xRhxO2か
らなる固体生成物が反応容器に得られる。 重クロム酸アンモニウムの熱分解により得られ
た微細Cr2O3の反応性のために、Cr2Oへの転化
は、例えば酸HClOy zH2O(ここにyおよびz
は上述すると同様の意味を有する)または
HBrO3、HIO3、HIO4、 zH2OおよびHNO3の如
き異なる酸化媒質において効果的であることが重
クロム酸アンモニウムの熱分解により得られた微
細Cr2O3の反応性のためであること確めた。 (NH4)2Cr2O7を低温度で熱分解して予じめ作
つた微細Cr2O3を用いる本発明の方法の一例によ
れば、酸化剤の量対重クロム酸アンモニウムに含
有するCrの量およびRh源に含有するRhの量の
全体の比r3を、約33%純粋酸含有HClO4溶液また
はHBrO3溶液の場合には1/6において1.4以上
またはこれに等しくするか、HIO3の場合には1
〜3の範囲にするか、HIO42H2Oの場合には3に
ほぼ等しくするか、および硝酸HNO3溶液の場合
には1/3において約3より大きくする。 酸化剤が固体である場合には、適当に使用する
水の量を酸化剤の量の約1〜3倍にするのが好ま
しい。 本発明のこの具体例の好適な一例によれば、反
応を約360〜450℃の範囲の温度を維持しながら約
400バールより高い圧力下で行なう。 一例においては、重クロム酸アンモニウムを低
温度で熱分解して予じめ作つた微細Cr2O3、Rh
源および本発明における酸化溶液からなる反応混
合物を管、例えば金製管に入れ、次いで密封す
る。しかる後に、この管を加圧下で液体を含有す
る加熱(内部的または外部的)反応容器に入れ
る。一旦、反応が完了すると、電子顕微鏡で観察
した場合、生成物は針状の黒い微結晶の状態であ
り、X―線結晶分析により式:Cr1-xRhxO2に相
当する固溶体からなるルチル構造の特有な相であ
ることを示した。 重クロム酸アンモニウムから二酸化クロムを生
成することからなるこの例によれば、酸化溶液の
稀釈度を低下することによつて細い微結晶の形成
を促進し、高い固有保磁磁界を得る固溶体が得ら
れることを確めた。 あるいは、また適当な過塩素酸塩を比較的に腐
食性の上述する酸化酸類の代りにRh源および
Cr2O3の酸化剤として用いることができることを
確めた。 更に、考慮される固溶体を得ることができ、ク
ロム酸塩、重クロム酸塩または+以上の酸化度
を有する任意の他のクロム化合物および任意の非
制御第2ドーピングの寄生形成を、必要に応じて
水の存在において酸化剤として過塩素酸アンモニ
ウムNH4ClO4を用いることによつて回避できる
ことを確めた。実際上、NH4ClO4は反応条件下、
温度の作用において、例えば350℃以上の温度お
よび約500バール以上の圧力で完全に分解するこ
とを確めた。 NH4ClO4の量対水和または非水和酸化物Cr2O3
または重クロム酸アンモニウム(NH4)2Cr2O7に
含有するクロムおよびRh源に含有するRhの全
量の比r4は約2.4以上が好ましい。クロム源を
Cr2O3またはCr2O3x″H2Oとする場合に添加する
のに実際上必要な水の量はNH4ClO4の量の2倍
にほぼ等しくする。 上述する本発明の方法の特に好適な一例におい
ては、上述するロジウムの量に比較して使用ロジ
ウムの量を少なくとも10のフアクターにより割る
ことができるので、同様にして後述する付加ドー
ピング剤を用いずに得られた生成物の磁気特性と
同様に良い磁気特性を有する最終生成物が得られ
る。この事はロジウムの高いコストを考慮する場
合に、この使用を著しく減少することから本発明
の方法の他の利点を示すものである。 一例において「反応媒質において緩衝剤として
作用する付加ドーピング剤」は反応において直接
に作用する化合物以外の任意の化合物を意味し、
化合物は反応条件下において化学における普通の
意味での緩衝作用をなすことができ、反応媒質の
酸性度を極めて変化しない平均PH値に降下するよ
うに貢献する。かかる化合物は、また形成結晶に
吸着され、結晶生長を徐々に降下する。これに関
して、実際上、硼酸H3BO3、シユウ酸COOH―
COOHまたはこれらの化合物の任意組合せは最
も適当な化合物であることを確めた。 この種類の付加ドーピング剤の量対反応に使用
する酸化剤の量の比は硼酸の場合に関しておよび
酸化剤が過塩素酸アンモニウムNH4ClO4である
好適な例を示す特定の場合には約0.03〜0.60の範
囲、特に約0.13が好ましい。 本発明の方法の特に好適な例においては、付加
ドーピング剤は酸化剤に比較して上述する割合の
硼酸とシユウ酸の量対酸化剤の量の比が約0.03〜
0.20の範囲のような割合のシユウ酸との組合せか
らなり、かかる酸化剤は過塩素酸アンモニウム
NH4ClO4である。 これらの付加ドーピング剤は酸類であることか
ら、溶液から誘導される陰イオンは、実際に媒質
の酸性度に緩衝作用を与えるように思われる。 本発明の方法は他の好適な例においては、形成
したCr1-xRhxO2の磁気特性を上述する付加ドー
ピング剤の外に当業者において周知な変性剤から
適当に選択する1または2種以上の他の変性剤を
添加することによつて高めることができる。かか
る他の変性剤は制限されるものではないが、例え
ばFe、Sb、Te、Snまたはその混合物から選択す
ることができる。 この磁気特性の増強には次に示す2つの種類が
ある。 ―磁気異方性のレベルにおいて、この場合にはル
チル格子に入るドーピング剤に基因してその作
用がロジウムにより高められる。または ―結晶作用のレベルにおいて、この場合において
は微結晶の生長の抑制剤または配向剤に基因し
てその作用が本発明により添加される付加ドー
ピング剤により作用する緩衝作用によつて高め
られる。 これらの変性剤の実際の使用割合および量は
変えることができ、上述する記載により当業者
により容易に定められるものと思われる。 一般に、本発明の方法の例により得られる生成
物のX―線結晶分析はルチル構造の特有の相およ
び次の表に示す元素格子のパラメータaおよび
cの変化の存在することを示し;すなわち、結晶
構造においてCr原子をRhの大きい原子で置
換するときに著しく現われる。 【表】 本発明による固溶体の式はCr1-xRhxO2で表わ
すことができる。xは0〜1まで変化しえること
は理論的に可能である(連続固溶体の場合に)け
れども、実際的にはxが増加するにつれて強磁性
材料のキユリー点の評価に基因してある制限があ
る。次の表に示されるようにキユリー点度はx
の減少によつて速やかに増加する。 この現象は、Rhの原子がCrの原子と置換
する際に結晶格子におけるCrの隣接原子間の
磁気相互作用が増加することによつて説明するこ
とができる。事実、工業的用途に対する魅力な強
磁性材料は約25℃に少なくとも近いキユリー温度
を示す。 また、二酸化クロムの結晶作用を変性させるロ
ジウムによるドーピング(または変性)によつて
RhO2の結晶生長を遅くすることを確めた。事実、
強磁性材料の磁気特性が構成微結晶の大きさに著
しく左右されることは従来において知られてい
る。このために、本発明によるRhO2位置(in
situ)に導びかれるロジウムは顕著な変性剤ま
たはドーピング剤を示し、生成する強磁性材料の
固有の保磁磁界に好ましい作用を与える。 更に、また本発明においてはロジウムが、例え
ば前述した従来の文献および特許に記載されてい
る元素から選択した通常の元素でドープした
CrO2の試料の磁気特性を高めることができるこ
とを確めた。これらの付加ドーピング剤は大体に
おいて共通の物質であるけれども、これは材料の
結晶作用を配向させまたは徐々に降下させうる物
質(1)および/または磁気特性をロジウムの存在で
改良できる物質(2)から選択する必要がある。この
ために、CrO2の保磁磁界はアンモニアによるド
ーピングによつてすでに本質的に改良されている
けれども、本発明によるロジウムの少量の添加で
保磁磁界のかかる改良をより高めうる予期しない
ことを確めた。この現象は、例えばテルルの如き
他のドーピング剤によつて確められ、これにより
ロジウムは本発明の方法の条件下で得られる強磁
性材料の強磁性品位を向上せしめる相剰作用を現
わすことを確めた。 【表】 次に本発明を例について説明するが、本発明は
これにより制限されるものではない。 例 1 33.73mgの微粉砕し、かつ篩いにかけた粉末
Cr2O3、0.77mgのRh2O3 5H2Oおよび121.4mgの
1/5における過塩素酸(約20重量%の純粋酸を
含有)の均質混合物を金製の管に入れた。この管
を密封し、反応容器に入れ390℃の温度および
2500バールの圧力で15分間にわたり反応させた。
反応が完了し管を開放した後、式:Cr0.99Rh0.01
O2の固溶体を管から除去した。測定した保磁磁
界は430エルステツドであるのに対して、残留磁
化σrは26.3u.em/gおよびσr/σs比(残留磁化/飽 和磁化)は約0.5であつた。 例 2 Rh2O3 5H2Oの割合を変え、表に示すxの最
終値を与えるように添加しおよび酸化剤の性質お
よび/またはプロセス条件を変える以外は上記例
1に記載するように行なつた。かようにして得た
各試験データおよびxの値並びに固有保磁磁界を
表に示す。 例 3 30.1mgのCr2O3、0.7mgのRh2O3 5H2Oおよび50
mgのNH4ClO4の均質混合物を金製の管に入れ、
これに150mgの稀釈水を添加した。 他方において30.4mgのCr2O3、0.07mgのRh2O3
5H2Oおよび50mgのNH4ClO4を混合し、この混合
物を第2の管に導入し、これに150mgの稀釈水を
添加した。 上記両管を密封し、2000バールの圧力および
350℃の温度で10分間にわたり反応させた。反応
完了後、これらの管を開放して、第1の管から
365エルステツドの固有保磁磁界を示す式:Cr0.99
Rh0.01O2の固溶体および第2の管から310エルス
テツドの固有保磁磁界を示す式Cr0.999Rh0.001O2の
固溶体を回収した。 ロジウムの原子%を増加することにより生成物
の固有保磁磁界が向上し、しかも値x0.01は固
有保磁磁界の値の最大に相当することが表から
わかる。 例 4 49mgのCr2O3および1.1mgのRh2O3 5H2Oの均質
混合物を、1/5過塩素酸溶液146.5mgの存在す
る金製の管に入れた。次いで、この管を密封し、
2600バールの圧力および375℃の温度で30分間に
わたり反応させた。反応完了後、管を開放して
405エルステツドの保磁磁界を示すCr0.99Rh0.01O2
の組成の強磁性固溶体を回収した。 例 5 41.7mgのCr2O3および2.4mgのRh2O3 5H2Oから
なる均質反応混合物を金属製の管(例えば、内壁
を金で内張りした管)に入り、更にこの管に約20
重量%の純粋酸を含有する過塩素酸溶液121mgを
添加した。この管を密封し、1100バールおよび
380℃の温度で1時間にわたり反応した。反応完
了後、管を開放して319エルステツドの固有保磁
磁界を示す式:Cr0.975Rh0.025O2の固体強磁性相を
得た。 例 6 1.9mgのRhCl3 4H2O、50.2mgのCr2O3および145
mgの1/5過塩素酸(約20重量%の純粋酸を含有
する)を金属(例えば金)の管に入れた。次いで
管を密封し、この管を反応容器内に1600バールの
圧力および約400℃の温度で5分間導入した。温
度および圧力を約30分間にわたり上昇させた。次
いで管を開放し、372エルステツドの固有保磁磁
界を示す式:Cr0.99Rh0.01O2の強磁性材料を得た。 例 7 本発明によるCrO2のアンチモンおよびロジウ
ムによるドーピングを例1に記載するように行
い、その結果を表に示す。 この表のA部においては、試験を1/5過塩
素酸の存在で行ない、30%の純粋酸に基づく酸化
溶液の量が酸化物Cr2O3において含有するクロム
の量の約1.4倍を常に示すようにした。また、表
のB部においては酸化剤としてH2O100mg当り
50mgのNH4ClO4の割合の過塩素酸アンモニウム、
およびCr、RhおよびSbの混合物30mg(無水
Cr2O3、Rh2O3 5H2OおよびSb2O3の形態でそれ
ぞれ添加した)を用いた。 この表はロジウムがドープCrO2の固有保磁
磁界を高めることを明らかに示している。 例 8 本例ではテルルでドープしたCrO2に及ぼすロ
ジウムの作用を定めるために、試験を例6と同様
に行なつた。プロセス条件および得られた結果を
表に示す。 テルルで変性された二酸化クロム(TeO2とし
て導入)の固有保磁磁界がロジウムにより高めら
れる(相剰作用を示す)ことがわかる。 例 9 例2により作つた約225エルステツドの保磁磁
界を有する式:Cr0.99Rh0.01O2の強磁性固溶体85
mgを用いた。テルルの原子数対クロムの原子数の
比を0.006程度になるように0.1mgのTeO2を添加し
た。両固体の反応混合物を金製の管に入れ、また
この管に1/5過塩素酸の形態の酸化溶液約17mg
を導入した。次いで、管を密封し、2600バールの
圧力および380℃付近の温度で30分間にわたり反
応させた。反応完了後、管を開放し、290エルス
テツドの固有保磁磁界を示す強磁性材料を得た。 例 10 例2に記載するようにして予じめ作つた約207
エルステツドの固有保磁磁界を有する式 Cr0.99Rh0.01O2の強磁性固溶体12mgを用いた。原
子比Sb/Crが0.05にほぼ等しくなるように約1
mgの酸化アンチモンSb2O3を添加した。この反応
混合物を1/5過塩素酸HClO4の形態の酸化溶
液約20mgを含有させた金製の管に導入した。この
管を密封し、2500バールの圧力および約390℃の
温度で30分間にわたり反応させた。反応完了後管
を開放し、245エルステツドに付近の固有保磁磁
界を示す強磁性材料を得た。 例 11 50mgのNH4ClO4、重クロム酸アンモニウムを
焙焼して予じめ作つた30mgの三二酸化クロム
Cr2O3および0.7mgのRh2O3 5H2Oからなる混合物
を均質に混合し、この均質混合物を150mgの水と
共に金製の管に導入した。次いでこの管を密封
し、この管を反応容器に入れて2000バールの圧力
および380℃の温度で反応した。密封管内におけ
る反応は約25分間を380℃で最大にし、全体で約
60分間行なつた。反応が完了し、冷却した後、開
放して組成物Cr1-xRhxO2(ここにxは0.01を示す)
の強磁性材料からなる生成物を得た。 この材料の保磁磁界は約370Oe(エルステツド)
であつた。 例 12 本例においては金製の管に50mgのCr2O3、116
mgのNH4ClO4、16mgのH3BO3および0.1mgの
Rh2O3 5H2Oの均質混合物を入れ、ロジウムのレ
ベルを約0.001にし、しかもNH4ClO4の量対
Cr2O3の量の比を約1.5にしおよびH3BO3の量対
NH4Cl4の量の比を0.13にほぼ等しくした。更に
この混合物に130mgの水を添加し、管を密封し、
この管を反応容器に入れ2000バールの圧力および
約425℃の温度で反応させた。密封管内における
全反応時間を約1時間半にした。反応後、管を開
放し、Cr1-xRhxO2(x=0.001)の強磁性材料を得
た。この材料の保磁磁界はほぼ475Oeであつた。 例 13 0.05mgのRh2O3 5H2O、微粉末状の
(NH4)2Cr2O7の焙焼によつて得た0.25mgの
Cr2O3、7.5mgの硼酸H3BO3および56mgの過塩素
酸アンモニウムNH4ClO4からなる均質混合物を
得た。この混合物はRh対Cr原子比を約0.001と
し、NH4ClO4の量対Cr2O3の量の比を約2.24と
し、およびH3BO3の量対NH4ClO4の量の比を約
0.13とした。 この混合物を金製の管に入れ、更に65mgの水を
添加して管を密封し、次いで2000バールの圧力お
よび425℃の温度で反応させた。温度の上昇の開
始から加熱を停止するまでの全経過時間を90分と
した。 冷却し、管を開放した後、式Cr1-xRhxO2(x=
約0.001)の強磁性材料を得た。 この材料の保磁磁界は約470Oeであつた。 例 14 混合物M1を2.2mgのRh2O3 5H2O、300mgの
H3BO3、2.240mgのNH4ClO4および1.000mgの
Cr2O3((NH4)2Cr2O7の焙焼で行なつた)から作
つた。 300mgのこの混合物を予じめ均質にし、この混
合物に4.3mgのシユウ酸鉄、3.6mgのSnO2および
3.5mgのSb2O3を添加した。この混合物を再び均質
にし、210mgの水と共に金製の管に入れた。次い
で管を密封し、2000バールおよび420℃の温度で
60分間にわたり反応させた。密封管における全反
応時間を90分とし、420℃の温度に達成させた。
冷却後、管を開放し、分離の複雑な処理を必要と
しない強磁性材料からなる生成物を得た。この材
料の保磁磁界は504Oeであつた。 例 16 200mgの上記例14に記載する混合物M1、15mgの
NH4ClO4、20mgのシユウ酸、10mgのシユウ酸鉄
(すなわち、5%Fe原子)、10mgのSb2O3(すなわ
ち8%Sb原子)および150mgの水を金製の管に入
れた。この管を密封し、反応容器に入れた。温度
および圧力を60分間にわたり上昇させ、両パラメ
ータをそれぞれ420℃および2000バールに安定に
させ、この温度および圧力に40分間維持した。補
償圧力下で強く冷却した後、管を開放した。強磁
性材料を得、水洗し、乾燥し、この得られた材料
は490Oeの保磁磁界を有していた。 例 16 例14で作つた混合物M148.5mgを、30.9mgの水お
よび6.4mgの追加Cr2O3を入れた金製の管に入れ、
NH4ClO4の量対Cr2O3の量を1.5に減少させた。
管を密封し、反応容器内に85分間維持し、反応容
器内の温度および圧力が420℃の温度および2000
バールに上昇した後、この温度および圧力に45分
間維持した。強冷後、管を開放し、式:Cr1-x
RhxO2(x=0.0007)の固溶体からなる生成物を
得た。この生成物は500Oeの保磁磁界を示した。 例 17 例12に記載するようにして表に示すパラメー
タおよび反応条件を変えて4つの試験を行なつ
た。表中に示すN°2の処理は上記例11に相当す
る。 この表に示す結果は付加ドーピング剤により得
られた効果を示している。ほぼ近い値の保磁磁界
(すなわち、N°2:370OeおよびN゜3 410Oe)はほ
とんど同じ圧力条件下で得られているが、ロジウ
ムレベルはN°3では10倍低い。また、ロジウムの
同じレベル(N°1および3)において、広範囲に
高められた保磁磁界はH3BO3を本発明により添
加した場合に得られていることがわかる。 例 18 時間、普通の変性剤の割合および/または性質
を変える以外は例14に記載するようにして試験を
行なつた。 反応条件はすべての試験において共通にした:
ロジウムのレベル0.1%;P=3000バール; T=420℃。 これらの一連の試験から、本発明における方法
の種々の好適な試験が達成できることがわかる。 例 19 次に示す組成の混合物Mを作つた。 50mg(NH4)2Cr2O7の焙焼により得たCr2O3 125mg NH4ClO4 0.1mg Rh2O3 5H2O 3mg Fe2(SO4)3 3.4mg Sb2O3 上記組成物の混合物Mに6mgのシユウ酸
COOH―COOHを付加ドーピング剤として添加
した。 生成した混合物を125mgの水に入れた金製の管
に入れた。 密封後、管を約2000バールおよび430℃の温度
で60分間にわたり反応させた(温度の上昇する時
間を含む)。 反応後、約460エルステツドの保磁磁界を有す
るルチル構造の強磁性材料を得た。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水和Cr2O3、無水Cr2O3およびCr2O3の前駆物
質からなる群から選択する酸化クロム化合物を温
度および圧力の適当な条件下で、(1)反応条件下に
おいてRhO2を与えうる適当量のロジウム化合
物および(2)反応条件下でCrからCrにおよび
RhからRhに酸化するのに十分な酸化力を有
し、かつクロム酸塩を形成するような競争寄生反
応を伴う金属陽イオンを含まない酸化剤の存在で
酸化して固溶体Cr1-xRhxO2(ここにxは0より大
で0.5までの範囲、好ましくは約0.001の数を示
す)の形態の強磁性二酸化クロムおよび二酸化ロ
ジウム材料を得ることを特徴とする新規な強磁性
二酸化クロムおよび二酸化ロジウム材料の製造方
法。 2 酸化反応媒質において希釈水を併用する特許
請求の範囲第1項記載の方法。 3 酸化反応媒質において緩衝剤として作用する
少なくとも1種の付加ドーピング剤を併用する特
許請求の範囲第1項記載の方法。 4 二酸化クロムおよび二酸化ロジウムからなり
かつ一般式Cr1-xRhxO2(式中、xは0より大で0.5
までの範囲、好ましくは約0.01、特に好ましくは
約0.001の数を示す)で表わされる固溶体の強磁
性材料。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| FR7729857A FR2405220A1 (fr) | 1977-10-04 | 1977-10-04 | Nouveau materiau ferromagnetique a base de dioxyde de chrome et de dioxyde de rhodium et son obtention |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5461099A JPS5461099A (en) | 1979-05-17 |
| JPS6316342B2 true JPS6316342B2 (ja) | 1988-04-08 |
Family
ID=9196089
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12190278A Granted JPS5461099A (en) | 1977-10-04 | 1978-10-03 | Novel highhmagnetic chromium dioxide and rhodium dioxide material*its manufacture and magnetic recording element made therefrom |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5461099A (ja) |
| BE (1) | BE870744A (ja) |
| FR (1) | FR2405220A1 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2124812A1 (de) * | 1971-05-19 | 1972-11-30 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von ferromagnetischem Chromdioxid |
-
1977
- 1977-10-04 FR FR7729857A patent/FR2405220A1/fr active Granted
-
1978
- 1978-09-25 BE BE190692A patent/BE870744A/xx not_active IP Right Cessation
- 1978-10-03 JP JP12190278A patent/JPS5461099A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| FR2405220A1 (fr) | 1979-05-04 |
| BE870744A (fr) | 1979-03-26 |
| JPS5461099A (en) | 1979-05-17 |
| FR2405220B1 (ja) | 1981-06-19 |
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