JPS6330916B2 - - Google Patents
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- JPS6330916B2 JPS6330916B2 JP6225680A JP6225680A JPS6330916B2 JP S6330916 B2 JPS6330916 B2 JP S6330916B2 JP 6225680 A JP6225680 A JP 6225680A JP 6225680 A JP6225680 A JP 6225680A JP S6330916 B2 JPS6330916 B2 JP S6330916B2
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- JP
- Japan
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- culture
- ethyl acetate
- methanol
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- solution
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
本発明はDC−62と命名された新規な1,4−
ベンゾジアゼビン誘導体、その製法およびこれを
含有する抗腫瘍剤に関する。 本発明者らは新規で有用な物質を開発する目的
で、天然界より数多くの微生物を入手して物質の
生産性を調べた。その結果、山口市内の土壌から
分離した菌株(DO−62と称する)を培地に培養
すると培養物中にDC−62と名づけた新規物質が
生産されることを見出し本発明を完成するに到つ
た。 DC−62は後述のごとく各種の菌に抗菌力を示
すので、それらの菌を起炎菌とする感染症に対し
て治療効果を有するものと期待される。またDC
−62は抗腫瘍作用を示すことを認めた。 更に本物質はいわゆる1,4−ベンゾジアゼビ
ン誘導体に属し、鎮痛、鎮静、鎮痙剤としての用
途の可能性もある。 DC−62の生産菌DO−62はストレプトマイセス
属に属する微生物であり、しかも既知の菌種とは
異なる菌種の菌株であることを見出した。 次に本発明に係るDC−62の理化学的性質を示
す。 融点:85〜87℃(dec)(クロロホルム−エ
チルエーテル−石油エーテルの混合溶媒から結
晶化したもの) 65〜67℃(dec)(酢酸エチルから結晶化した
もの) 分子量:226(マススペクトル法) 分子式:C14H14N2O(高分解能マススペクト
ル法) 紫外部吸収スペクトル(メタノール中):
217.5、 239(sh)、255(sh)、316 赤外部吸収スペクトル(KBr錠剤法):第1
図 PMRスペクトル(重水素置換クロロホルム
中、TMS基準)(ppm):第1表に示す。
ベンゾジアゼビン誘導体、その製法およびこれを
含有する抗腫瘍剤に関する。 本発明者らは新規で有用な物質を開発する目的
で、天然界より数多くの微生物を入手して物質の
生産性を調べた。その結果、山口市内の土壌から
分離した菌株(DO−62と称する)を培地に培養
すると培養物中にDC−62と名づけた新規物質が
生産されることを見出し本発明を完成するに到つ
た。 DC−62は後述のごとく各種の菌に抗菌力を示
すので、それらの菌を起炎菌とする感染症に対し
て治療効果を有するものと期待される。またDC
−62は抗腫瘍作用を示すことを認めた。 更に本物質はいわゆる1,4−ベンゾジアゼビ
ン誘導体に属し、鎮痛、鎮静、鎮痙剤としての用
途の可能性もある。 DC−62の生産菌DO−62はストレプトマイセス
属に属する微生物であり、しかも既知の菌種とは
異なる菌種の菌株であることを見出した。 次に本発明に係るDC−62の理化学的性質を示
す。 融点:85〜87℃(dec)(クロロホルム−エ
チルエーテル−石油エーテルの混合溶媒から結
晶化したもの) 65〜67℃(dec)(酢酸エチルから結晶化した
もの) 分子量:226(マススペクトル法) 分子式:C14H14N2O(高分解能マススペクト
ル法) 紫外部吸収スペクトル(メタノール中):
217.5、 239(sh)、255(sh)、316 赤外部吸収スペクトル(KBr錠剤法):第1
図 PMRスペクトル(重水素置換クロロホルム
中、TMS基準)(ppm):第1表に示す。
【表】
CMRスペクトル(重水素置換クロロホルム
中、TMS基準) (PPm):14.572(q)、31.143(t)、51.612(d)、
53.708(t)、119.063(d)、126.569(d)、126.666
(d)、127.348(s)、130.175(d)、131.394(d)、
132.758(d)、145.770(s)、164.924(s) 溶解性:ジメチルスルホキシド(DMSO)
によく溶ける。クロロホルム、酢酸エチル、メ
タノール、エタノールに可溶、エチルエーテル
にわずかに溶け、水、石油エーテルにはほとん
どとけない。 上記の理化学的性質から本発明化合物は次の
平面構造式を有すると決定された。 DC−62およびトメイマイシン(対照)の薄
層クロマトグラフイー〔シリカゲル(商品名
Kieselgel60Art.5721、E.Merck、西独)を用
い、室温で3時間展開する〕でのRf値は第2
表の通り。
中、TMS基準) (PPm):14.572(q)、31.143(t)、51.612(d)、
53.708(t)、119.063(d)、126.569(d)、126.666
(d)、127.348(s)、130.175(d)、131.394(d)、
132.758(d)、145.770(s)、164.924(s) 溶解性:ジメチルスルホキシド(DMSO)
によく溶ける。クロロホルム、酢酸エチル、メ
タノール、エタノールに可溶、エチルエーテル
にわずかに溶け、水、石油エーテルにはほとん
どとけない。 上記の理化学的性質から本発明化合物は次の
平面構造式を有すると決定された。 DC−62およびトメイマイシン(対照)の薄
層クロマトグラフイー〔シリカゲル(商品名
Kieselgel60Art.5721、E.Merck、西独)を用
い、室温で3時間展開する〕でのRf値は第2
表の通り。
【表】
DC−62の各種微生物に対する抗菌活性(寒
天稀釈法、PH7.0)を第3表に示す。
天稀釈法、PH7.0)を第3表に示す。
【表】
以上のごとく、DC−62は抗菌活性を有し、抗
菌剤あるいは消毒剤としての用途が期待できる。 DC−62の急性毒性(LD50)は、マウスへの腹
腔内投与で42mg/Kgである。 次にDC−62の抗腫瘍活性を示す。 (1) サルコーマ180固型腫瘍に対する治療効果 体重約20gのddy雄マウス1群6匹にサルコー
マ180固型腫瘍細胞5×106個を腋窩部皮下に移植
した。移植後24時間目に各種濃度のDC−62の生
理食塩水溶液0.2mlを1回腹腔内に投与した。比
較例として腫瘍細胞移植後24時間目にマイトマイ
シンCを含む生理的食塩水0.2mlを腹腔内に投与
した群を設けた。移植7日後の平均腫瘍体積(m
m3)およびT/C(T:試験例の平均腫瘍体積、
C:生理食塩水0.2mlを腹腔内投与したもの)の
平均腫瘍体積を測定し、第4表に示す結果を得
た。
菌剤あるいは消毒剤としての用途が期待できる。 DC−62の急性毒性(LD50)は、マウスへの腹
腔内投与で42mg/Kgである。 次にDC−62の抗腫瘍活性を示す。 (1) サルコーマ180固型腫瘍に対する治療効果 体重約20gのddy雄マウス1群6匹にサルコー
マ180固型腫瘍細胞5×106個を腋窩部皮下に移植
した。移植後24時間目に各種濃度のDC−62の生
理食塩水溶液0.2mlを1回腹腔内に投与した。比
較例として腫瘍細胞移植後24時間目にマイトマイ
シンCを含む生理的食塩水0.2mlを腹腔内に投与
した群を設けた。移植7日後の平均腫瘍体積(m
m3)およびT/C(T:試験例の平均腫瘍体積、
C:生理食塩水0.2mlを腹腔内投与したもの)の
平均腫瘍体積を測定し、第4表に示す結果を得
た。
【表】
(2) リンホサイテイツク・リユケミアP−388腫
瘍に対する治療効果 体重約22gのCDF1雄マウス1群5匹に、リン
ホサイテイツク・リユケミア(Lymphocytic
leukemia)p−388腫瘍細胞1×106個を腹腔内
移植した。移植後24時間目にDC−62の生理食塩
水溶液0.2mlを1回腹腔内に投与した。比較例と
して、腫瘍細胞移植後24時間目にマイトマイシン
Cの生理食塩水溶液0.2mlを腹腔内投与した群を
設けた。移植後の平均生存日数及びT/C(T:
試験例の平均生存日数、C:対照の平均生存日
数)を第5表に示す。
瘍に対する治療効果 体重約22gのCDF1雄マウス1群5匹に、リン
ホサイテイツク・リユケミア(Lymphocytic
leukemia)p−388腫瘍細胞1×106個を腹腔内
移植した。移植後24時間目にDC−62の生理食塩
水溶液0.2mlを1回腹腔内に投与した。比較例と
して、腫瘍細胞移植後24時間目にマイトマイシン
Cの生理食塩水溶液0.2mlを腹腔内投与した群を
設けた。移植後の平均生存日数及びT/C(T:
試験例の平均生存日数、C:対照の平均生存日
数)を第5表に示す。
【表】
次にDC−62の製造法について説明する。DC−
62はストレプトマイセス属に属し、DC−62を生
産する能力を有する微生物を培地に培養し、DC
−62を培養物中に蓄積せしめ、該培養物からDC
−62を採取することによつて得ることができる。 本発明において使用する微生物はストレプトマ
イセス属に属し、DC−62を生産する能力を有す
る微生物であればいずれの微生物も用いることが
できる。好適な菌としては前記DO−62株があげ
られる。次にDO−62株の菌学的性質について記
述する。 (A) 形態的性質 DO−62株は一般の分離用培地で気菌糸を良好
に養生し、その形態は単純分枝で直状〜曲状であ
る。胞子は10個以上連鎖し、表面は滑らか(スム
ーズ)である。胞子の形状は楕円形(0.4〜0.5μ
×0.8〜1.2μ)である。DO−62株を各種培地上で
生育させたときの生育状態、コロニーの表面およ
び裏面の色、および可溶性色素について第6表に
示す。 色の表示はColor Harmony Manual
(Container Corporation of America)による
色の分類に従つたものである。
62はストレプトマイセス属に属し、DC−62を生
産する能力を有する微生物を培地に培養し、DC
−62を培養物中に蓄積せしめ、該培養物からDC
−62を採取することによつて得ることができる。 本発明において使用する微生物はストレプトマ
イセス属に属し、DC−62を生産する能力を有す
る微生物であればいずれの微生物も用いることが
できる。好適な菌としては前記DO−62株があげ
られる。次にDO−62株の菌学的性質について記
述する。 (A) 形態的性質 DO−62株は一般の分離用培地で気菌糸を良好
に養生し、その形態は単純分枝で直状〜曲状であ
る。胞子は10個以上連鎖し、表面は滑らか(スム
ーズ)である。胞子の形状は楕円形(0.4〜0.5μ
×0.8〜1.2μ)である。DO−62株を各種培地上で
生育させたときの生育状態、コロニーの表面およ
び裏面の色、および可溶性色素について第6表に
示す。 色の表示はColor Harmony Manual
(Container Corporation of America)による
色の分類に従つたものである。
【表】
【表】
(B) 生理的諸性質
DO−62の生理的性質については第7表に示
す。温度、ミルク及び繊維素に対する作用以外の
ものについては28℃で2週間後の観察結果を示
し、温度は5日後、ミルク及び繊維素に対する作
用については1ケ月後の結果を示す。 第7表 KY11091の生理的性質 1 炭素源の資化性 炭素源 資化性 D−アラビノース ± D−キシロース − D−グルコース + D−フラクトース + シユクロース + イノシトール L−ラムノース + ラフイノース D−マンニツト − 2 ゼラチンの液化 なし 3 ミルクに対する作用 液化、凝固なし ペプトン化なし 4 繊維素の分解 わずかにある 5 殿粉の加水分解 ある 6 至適生育PH 6.6〜7.5 7 至適生育温度 28〜38℃ 8 チロシナーゼの生成 あり 9 メラノイド色素の生成 あり 以上の性状からDO−62菌は、ストレプトマイ
セス属に分類される。DO−62に近い性質を示す
ものとしては、ストレプトマイセス・アンプロサ
ス(Streptomyces umbrosus)があげられる。
(Intern.J.System.Bacteriol 22巻No.3、139頁、
1972)。しかしながらこの菌は可溶性色素は黄色
であり、またシユークロース、ラフイノースを利
用しないと記載されている(Intern.J.System.
Bacteriol 19巻、No.4、391頁、1969)。一方DO
−62では可溶性色素は黄色よりも濃く褐色がかつ
ている。またシユークロース、ラフイノースをよ
く利用する。以上から明らかにDO−62菌は、ス
トレプトマイセス・アンブロサスとは異種であ
る。 一方形態的な性状、胞子の形状、クロモゲネシ
テイはよくDO−62菌と類似しているので広い意
味では、ストレプトマイセス・アンブロサスに属
すると考えるのが妥当である。 そこでDO−62をストレプトマイセス・アンブ
ロサス・サブスピシーズ・ラフイノフイラスDO
−62と命名した。 この菌は茨城県筑波郡谷田部町東1−1−3に
所在する工業技術院微生物工業技術研究所および
アメリカ合衆国イリノイ州ペオリアに所在する
U・S・Department of Agricultureにそれぞれ
寄託され、微工研菌寄第5468号および
NRRL12143の受託番号が与えられている。 こゝに示した菌株はストレプトマイセス属に属
する既知菌種の場合にみられるように、その性状
が例えば紫外線、X線、薬品等の人工的変異手段
で変異することもあるが、このような変異株であ
つてもDC−62の生産能を有するものはすべて本
発明に適用できる。 次に培養法についてのべる。 本発明の培養においては通常の放線菌の培養法
が一般に用いられる。培養のための栄養源として
は下記に示すごとくいろいろのものが用いられ
る。炭素源としてはブドウ糖、殿粉、デキストリ
ン、マンノース、フラクトース、シユークロー
ス、ラクトース、糖蜜などが単独または組み合わ
せて用いられる。さらに、菌の資化能によつては
炭化水素、アルコール類、有機酸なども用いられ
る。無機および有機の窒素源としては塩化アンモ
ン、硫酸アンモン、硝酸アンモン、硝酸ソーダ、
尿素およびペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾
燥酵母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、カ
ザミノ酸などの天然窒素含有化合物などが単独ま
たは組み合わせて用いられる。そのほか、必要に
応じて食塩、塩化カリ、硫酸マグネシウム、炭酸
カルシウム、燐酸二水素カリウム、燐酸水素二カ
リウム、硫酸第一鉄、塩化カルシウム、硫酸マン
ガン、硫酸亜鉛、硫酸銅などの無機塩類を加え
る。さらに使用菌の生育やDC−62の生産を促進
する微量成分例えばビタミンB1、ピオチンなど
を適当に添加することができる。 培養法としては、液体培養法、とくに深部撹拌
培養法がもつとも適している。培養温度は25〜40
℃、特に28〜38℃が適し、培地のPHはアンモニア
水や炭酸アンモン溶液などを添加して、PH4〜
10、好ましくは6〜8で培養を行なう。 液体培養で通常1日ないし7日培養を行なう
と、目的物質DC−62が培養液中に生成蓄積され
る。 培養物中の生成量が最大に達したときに培養を
停止し、菌体を別し、培養液と菌体にわける。 培養液からのDC−62物質の単離精製には、
微生物代謝生産物を、その培養液から単離するた
めに用いられる通常の分離・精製法が利用され
る。例えば培養液はそのまま(PH6.0)非イオ
ン性多孔性樹脂(たとえば、商品名「ダイヤイオ
ンHP−20」三菱化成社製など)を通過させ、活
性成分を吸着させた後、メタノール、アセトン、
酢酸エチルなどを用いて吸着物質を脱着させる。
この脱着液を濃縮乾固し、PH7.0の緩衝液に溶解
し、酢酸エチルなどの溶媒で抽出する。抽出液を
濃縮乾固し、酢酸エチルに溶解する。この溶液を
予め酢酸エチルで懸濁後、カラムに充填したシリ
カゲルを用いてクロマトグラフイーを行う。酢酸
エチルで溶出し、活性画分を濃縮乾固し、少量の
メタノールに溶解する。このメタノール溶液を予
めメタノール中で懸濁後カラムに充填したセフア
デツクスLH−20(Pharmacia Fine Chemicals
Inc.Sweden)のカラムに通塔し、DC−62の画分
を得る。これを酢酸エチル又はクロロホルム−エ
チルエーテル−石油エーテルの混合溶媒から結晶
化させてDC−62を得ることができる。 次に実施例をあげる。 実施例 1 種菌としてストレプトマイセス・アンブロサ
ス・サブスピシーズ・ラフイノフイラスDO−62
を用いた。 該菌株を2l容量の三角フラスコ中の種培地
〔KCl4g/l、MgSO4・7H2O0.5g/l、
KH2PO41.5g/l、硫安5.0g/l、シユークロー
ス20g/l、フラクトース10g/l、グルコース
10g/l、コーンスチーブ・リカー5.0g/l、
CaCO320g/lPH7.0〕300mlに植菌し、30℃で48
時間振とう(220r.p.m.)培養した。かくして得
られた種培養液を30l容量のジヤーフアーメンタ
ー中の下記組成の発酵培地15lに5%(容量)
の割合で移し、30℃で通気撹拌方式(回転数
250r・p・m通気量15l/min)により培養を行
つた。 発酵培地組成:廃糖蜜(グルコース換算10g/
l)、コーンスチープリカー10g/l、NaCl1g/
l、Kcl10g/l、Mnso4・H2O2g/l、
NH4H2PO41g/l、L−Lysine40g/l、PH7.0
(殺菌前)にNaOHで調整する。 培養中培地のPHは制御しないで、72時間培養し
た。培養液より菌体および沈殿物を別し、液
13lを得た。液を1lの非イオン性多孔性樹脂
(商品名「ダイヤイオンHP−10」三菱化成社製)
に通塔して活生物質を吸着させ、水約2lで水洗後
50%(V/V)メタノール約2lで洗い不純物を除
去する。次いでメタノールで溶出する。メタノー
ル画分約1lを濃縮乾固後、0.1M燐酸緩衝液(PH
7.0)に溶解後等量の酢酸エチルで3回抽出した。
酢酸エチル層を濃縮乾固する。これを少量の酢酸
エチルに溶解する。この溶液を予め酢酸エチルで
懸濁後、カラムに充填したシリカゲルを用いてク
ロマトグラフイーを行う。カラムから酢酸エチル
で溶出し、活性画分を得てこれを濃縮乾固し、少
量のメタノールに溶解する。このメタノール溶液
を予めメタノール中で懸濁後カラムに充填したセ
フアデツクスLH−20のカラムに通塔し、DC−62
の画分を得る。これを酢酸エチル又はクロロホル
ム−エチルエーテル−石油エーテルの混合溶媒か
ら結晶化させてDC−62を得る。得られた結晶を
減圧下にて乾燥することによつてDC−62の純品
約10mgを得ることができる。 このようにして得られたDC−62の理化学的性
質、抗菌活性、抗癌活性は前記の通りである。 尚本物質は、いわゆる(1.4)ベンゾジアゼピ
ン系化合物に属し、この系統の化合物について広
く認められているようにc−11位に水又はアルコ
ール(メタノール)が付加したものが容易に得ら
れる。これらの構造は下記のように示すことがで
きる。
す。温度、ミルク及び繊維素に対する作用以外の
ものについては28℃で2週間後の観察結果を示
し、温度は5日後、ミルク及び繊維素に対する作
用については1ケ月後の結果を示す。 第7表 KY11091の生理的性質 1 炭素源の資化性 炭素源 資化性 D−アラビノース ± D−キシロース − D−グルコース + D−フラクトース + シユクロース + イノシトール L−ラムノース + ラフイノース D−マンニツト − 2 ゼラチンの液化 なし 3 ミルクに対する作用 液化、凝固なし ペプトン化なし 4 繊維素の分解 わずかにある 5 殿粉の加水分解 ある 6 至適生育PH 6.6〜7.5 7 至適生育温度 28〜38℃ 8 チロシナーゼの生成 あり 9 メラノイド色素の生成 あり 以上の性状からDO−62菌は、ストレプトマイ
セス属に分類される。DO−62に近い性質を示す
ものとしては、ストレプトマイセス・アンプロサ
ス(Streptomyces umbrosus)があげられる。
(Intern.J.System.Bacteriol 22巻No.3、139頁、
1972)。しかしながらこの菌は可溶性色素は黄色
であり、またシユークロース、ラフイノースを利
用しないと記載されている(Intern.J.System.
Bacteriol 19巻、No.4、391頁、1969)。一方DO
−62では可溶性色素は黄色よりも濃く褐色がかつ
ている。またシユークロース、ラフイノースをよ
く利用する。以上から明らかにDO−62菌は、ス
トレプトマイセス・アンブロサスとは異種であ
る。 一方形態的な性状、胞子の形状、クロモゲネシ
テイはよくDO−62菌と類似しているので広い意
味では、ストレプトマイセス・アンブロサスに属
すると考えるのが妥当である。 そこでDO−62をストレプトマイセス・アンブ
ロサス・サブスピシーズ・ラフイノフイラスDO
−62と命名した。 この菌は茨城県筑波郡谷田部町東1−1−3に
所在する工業技術院微生物工業技術研究所および
アメリカ合衆国イリノイ州ペオリアに所在する
U・S・Department of Agricultureにそれぞれ
寄託され、微工研菌寄第5468号および
NRRL12143の受託番号が与えられている。 こゝに示した菌株はストレプトマイセス属に属
する既知菌種の場合にみられるように、その性状
が例えば紫外線、X線、薬品等の人工的変異手段
で変異することもあるが、このような変異株であ
つてもDC−62の生産能を有するものはすべて本
発明に適用できる。 次に培養法についてのべる。 本発明の培養においては通常の放線菌の培養法
が一般に用いられる。培養のための栄養源として
は下記に示すごとくいろいろのものが用いられ
る。炭素源としてはブドウ糖、殿粉、デキストリ
ン、マンノース、フラクトース、シユークロー
ス、ラクトース、糖蜜などが単独または組み合わ
せて用いられる。さらに、菌の資化能によつては
炭化水素、アルコール類、有機酸なども用いられ
る。無機および有機の窒素源としては塩化アンモ
ン、硫酸アンモン、硝酸アンモン、硝酸ソーダ、
尿素およびペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾
燥酵母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、カ
ザミノ酸などの天然窒素含有化合物などが単独ま
たは組み合わせて用いられる。そのほか、必要に
応じて食塩、塩化カリ、硫酸マグネシウム、炭酸
カルシウム、燐酸二水素カリウム、燐酸水素二カ
リウム、硫酸第一鉄、塩化カルシウム、硫酸マン
ガン、硫酸亜鉛、硫酸銅などの無機塩類を加え
る。さらに使用菌の生育やDC−62の生産を促進
する微量成分例えばビタミンB1、ピオチンなど
を適当に添加することができる。 培養法としては、液体培養法、とくに深部撹拌
培養法がもつとも適している。培養温度は25〜40
℃、特に28〜38℃が適し、培地のPHはアンモニア
水や炭酸アンモン溶液などを添加して、PH4〜
10、好ましくは6〜8で培養を行なう。 液体培養で通常1日ないし7日培養を行なう
と、目的物質DC−62が培養液中に生成蓄積され
る。 培養物中の生成量が最大に達したときに培養を
停止し、菌体を別し、培養液と菌体にわける。 培養液からのDC−62物質の単離精製には、
微生物代謝生産物を、その培養液から単離するた
めに用いられる通常の分離・精製法が利用され
る。例えば培養液はそのまま(PH6.0)非イオ
ン性多孔性樹脂(たとえば、商品名「ダイヤイオ
ンHP−20」三菱化成社製など)を通過させ、活
性成分を吸着させた後、メタノール、アセトン、
酢酸エチルなどを用いて吸着物質を脱着させる。
この脱着液を濃縮乾固し、PH7.0の緩衝液に溶解
し、酢酸エチルなどの溶媒で抽出する。抽出液を
濃縮乾固し、酢酸エチルに溶解する。この溶液を
予め酢酸エチルで懸濁後、カラムに充填したシリ
カゲルを用いてクロマトグラフイーを行う。酢酸
エチルで溶出し、活性画分を濃縮乾固し、少量の
メタノールに溶解する。このメタノール溶液を予
めメタノール中で懸濁後カラムに充填したセフア
デツクスLH−20(Pharmacia Fine Chemicals
Inc.Sweden)のカラムに通塔し、DC−62の画分
を得る。これを酢酸エチル又はクロロホルム−エ
チルエーテル−石油エーテルの混合溶媒から結晶
化させてDC−62を得ることができる。 次に実施例をあげる。 実施例 1 種菌としてストレプトマイセス・アンブロサ
ス・サブスピシーズ・ラフイノフイラスDO−62
を用いた。 該菌株を2l容量の三角フラスコ中の種培地
〔KCl4g/l、MgSO4・7H2O0.5g/l、
KH2PO41.5g/l、硫安5.0g/l、シユークロー
ス20g/l、フラクトース10g/l、グルコース
10g/l、コーンスチーブ・リカー5.0g/l、
CaCO320g/lPH7.0〕300mlに植菌し、30℃で48
時間振とう(220r.p.m.)培養した。かくして得
られた種培養液を30l容量のジヤーフアーメンタ
ー中の下記組成の発酵培地15lに5%(容量)
の割合で移し、30℃で通気撹拌方式(回転数
250r・p・m通気量15l/min)により培養を行
つた。 発酵培地組成:廃糖蜜(グルコース換算10g/
l)、コーンスチープリカー10g/l、NaCl1g/
l、Kcl10g/l、Mnso4・H2O2g/l、
NH4H2PO41g/l、L−Lysine40g/l、PH7.0
(殺菌前)にNaOHで調整する。 培養中培地のPHは制御しないで、72時間培養し
た。培養液より菌体および沈殿物を別し、液
13lを得た。液を1lの非イオン性多孔性樹脂
(商品名「ダイヤイオンHP−10」三菱化成社製)
に通塔して活生物質を吸着させ、水約2lで水洗後
50%(V/V)メタノール約2lで洗い不純物を除
去する。次いでメタノールで溶出する。メタノー
ル画分約1lを濃縮乾固後、0.1M燐酸緩衝液(PH
7.0)に溶解後等量の酢酸エチルで3回抽出した。
酢酸エチル層を濃縮乾固する。これを少量の酢酸
エチルに溶解する。この溶液を予め酢酸エチルで
懸濁後、カラムに充填したシリカゲルを用いてク
ロマトグラフイーを行う。カラムから酢酸エチル
で溶出し、活性画分を得てこれを濃縮乾固し、少
量のメタノールに溶解する。このメタノール溶液
を予めメタノール中で懸濁後カラムに充填したセ
フアデツクスLH−20のカラムに通塔し、DC−62
の画分を得る。これを酢酸エチル又はクロロホル
ム−エチルエーテル−石油エーテルの混合溶媒か
ら結晶化させてDC−62を得る。得られた結晶を
減圧下にて乾燥することによつてDC−62の純品
約10mgを得ることができる。 このようにして得られたDC−62の理化学的性
質、抗菌活性、抗癌活性は前記の通りである。 尚本物質は、いわゆる(1.4)ベンゾジアゼピ
ン系化合物に属し、この系統の化合物について広
く認められているようにc−11位に水又はアルコ
ール(メタノール)が付加したものが容易に得ら
れる。これらの構造は下記のように示すことがで
きる。
【式】
【式】
しかしこれらの物質は前記のように減圧下に乾
燥することによつて容易にDC−62に変る。 実施例 2 実施例1において、発酵培地組成を次のものに
代えて行なう以外は実施例1と同様に行ない、
DC−62約20mgを得た。 発酵培地組成:可溶性殿粉40g/l、大豆粕粉
末30g/l、コーンスチーブリカー5g/l、
K2HPO40.5g/l、MgSO4・7H2O0.5g/l、
Kcl0.3g/l、CaCO33.0g/l、PH7.2に殺菌前に
NaOHで調整した。
燥することによつて容易にDC−62に変る。 実施例 2 実施例1において、発酵培地組成を次のものに
代えて行なう以外は実施例1と同様に行ない、
DC−62約20mgを得た。 発酵培地組成:可溶性殿粉40g/l、大豆粕粉
末30g/l、コーンスチーブリカー5g/l、
K2HPO40.5g/l、MgSO4・7H2O0.5g/l、
Kcl0.3g/l、CaCO33.0g/l、PH7.2に殺菌前に
NaOHで調整した。
第1図はDC−62の赤外部吸収スペクトルを示
す。
す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 次の平面構造式によつて特定される新規化合
物DC−62。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6225680A JPS56158785A (en) | 1980-05-13 | 1980-05-13 | Dc-62 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6225680A JPS56158785A (en) | 1980-05-13 | 1980-05-13 | Dc-62 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS56158785A JPS56158785A (en) | 1981-12-07 |
| JPS6330916B2 true JPS6330916B2 (ja) | 1988-06-21 |
Family
ID=13194875
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6225680A Granted JPS56158785A (en) | 1980-05-13 | 1980-05-13 | Dc-62 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS56158785A (ja) |
-
1980
- 1980-05-13 JP JP6225680A patent/JPS56158785A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS56158785A (en) | 1981-12-07 |
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