JPS6346092B2 - - Google Patents
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- JPS6346092B2 JPS6346092B2 JP55014365A JP1436580A JPS6346092B2 JP S6346092 B2 JPS6346092 B2 JP S6346092B2 JP 55014365 A JP55014365 A JP 55014365A JP 1436580 A JP1436580 A JP 1436580A JP S6346092 B2 JPS6346092 B2 JP S6346092B2
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Description
本発明は、貯蔵安定性のよい陽イオン性熱硬化
性樹脂水溶液の製造法に関する。 従来から、湿潤紙力増強剤として有用なポリア
ミドポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂は、た
とえば、特公昭35−3547,および特開昭54−
159496の方法により製造しうることが知られてい
る。しかし、これら従来公知の方法によつて得ら
れるポリアミドポリアミン・エピクロルヒドリン
樹脂は貯蔵安定性,湿潤紙力増強効果およびろ水
性向上効果のすべてにおいて必ずしも満足しうる
ものとはいえない。 本発明者らは上記公知方法により製造された樹
脂の欠点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、ポリアミ
ドポリアミン・エピクロルヒドリン樹脂を製造す
るための反応条件を特定化することにより湿潤紙
力増強効果に優れかつ貯蔵安定性の高い樹脂を得
ることに成功した。 すなわち本発明は、脂肪族飽和二塩基酸とポリ
アルキレンポリアミンとを加熱縮合させてポリア
ミドポリアミンを合成し、ついでこのポリアミド
ポリアミンを水溶液中でエピクロルヒドリンと反
応させて、陽イオン性熱硬化性樹脂水溶液を製造
する方法において、 (1) 脂肪族飽和二塩基酸とポリアルキレンポリア
ミンとをモル比1:1.0〜1.2で生成するポリア
ミドポリアミンの25℃における50%水溶液の粘
度が300〜1000CPSになるように反応させ (2) ついで上記ポリアミドポリアミンとその二級
アミノ基に対して1.8〜3.0当量のエピクロルヒ
ドリンとを30〜45℃で30〜120分反応させ、つ
いで25℃における生成物の30%水溶液の粘度が
50〜200CPSになるように50〜90℃で反応させ、 (3) 反応生成物の25℃におけるPHを3〜5に調整
する ことを特徴とする固形分濃度が30〜40%である陽
イオン性熱硬化性樹脂水溶液の製造法である。 本発明で使用される脂肪族飽和二塩基酸として
はたとえば、マロン酸,グルタル酸,アジピン
酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン酸など
があげられるが、工業的にはアジピン酸が好まし
い。ポリアルキレンポリアミンとしては、たとえ
ば、ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラ
ミン,テトラエチレンペンタミン,イミノビスプ
ロピルアミンなどがあげられる。脂肪族飽和二塩
基酸とポリアルキレンポリアミンとはモル比1:
1.0〜1.2で反応させられる。ポリアルキレンポリ
アミンが多すぎるとポリアミドポリアミンの重合
度が上昇し難く、最終製品の性能が不十分であつ
たり、所定の重合度まで到達するまで長時間を要
することがある。逆にポリアルキレンポリアミン
が少なすぎるとポリアミドポリアミンは枝分れの
多い構造を有するようになつてポリアミドポリア
ミンのゲル化が生じたり、最終製品の安定性が悪
くなる傾向がある。 ポリアルキレンポリアミンと脂肪族飽和二塩基
酸との反応は、原料仕込時に発生する反応熱を制
御するために好ましくは水存在下で行われ、外部
より加熱して、原料仕込時に添加した水および反
応で生成してくる水を除きながら昇温して反応を
行なう。反応温度は110〜250℃、好ましくは160
〜200℃である。この反応は生成するポリアミド
ポリアミンの25℃における50%水溶液の粘度が
300CPS以上になるまで続けられる。ポリアミド
ポリアミンの25℃における50%水溶液の粘度が
300CPS以下であると最終製品の湿潤紙力増強効
果が不十分であつたり、また、抄紙工程で使用し
た場合強い発泡を伴い作業上、不利である。
300CPS以上であれば、その粘度は一般に高いほ
ど、最終製品の湿潤紙力増強効果はすぐれてお
り、ろ水性向上剤としての有用性も大きくなるが
1000CPSを越えると最終製品の安定性が悪くなる
ため好ましくない。したがつて、望まれる製品の
用途や性能に応じて25℃における50%水溶液の粘
度を300〜1000CPSの範囲から任意に選択するこ
とができる。ポリアミドポリアミンの粘度が所定
の値に達したら、反応を終了し、ポリアミドポリ
アミンは水で希釈されて、50%水溶液に調製され
る。 次に、このようにして調製されたポリアミドポ
リアミンは水溶液中でエピクロルヒドリンと反応
させられる。この反応に使用するエピクロルヒド
リンの量はポリアミドポリアミン中の二級アミノ
基に対して1.8〜3.0当量、好ましくは1.8〜2.4当
量である。エピクロルヒドリンのモル比が1.8よ
り小さいと最終製品の貯蔵安定性が悪く、エピク
ロルヒドリンのモル比が3.0より大きいと、反応
完了まで長時間を要することがあつたり、最終製
品の性能が低下することがある。ポリアミドポリ
アミンとエピクロルヒドリンとの反応は、通常固
形分濃度30−50%の水溶液中で行われる。この場
合、ポリアミドポリアミン水溶液に30℃でエピク
ロルヒドリンを添加後、比較的低温すなわち30〜
45℃で30〜120分保持して反応をおこなつたのち、
比較的高い反応温度すなわち50−90℃に昇温して
反応を続行する。そして生成物の25℃における30
%水溶液の粘度が50〜200CPSに達するまで反応
を行なう。 反応生成物の30%水溶液の粘度が50CPS以下で
あると最終製品の湿潤紙力増強剤としての性能が
十分でないことがあり、また200CPS以上になる
と最終製品の安定性が悪くなることがある。反応
生成物の粘度が所定の範囲に達したら、反応生成
物を45℃以下、好ましくは40℃以下に冷却しても
し必要ならば固形水分濃度が30〜40%になるよう
に水で希釈する。次いで酸を加えてPHを305に調
整する。その間反応生成物の温度を30〜40℃に保
持するのが好ましい。PHを調整するために使用す
る酸は塩酸,硫酸,リン酸,酢酸などがあげられ
るが、塩酸が好ましい。 本発明の方法によつて得られる陽イオン性熱硬
化性樹脂はすぐれた湿潤紙力増強効果およびろ水
性向上効果を有している。また本樹脂水溶液はす
ぐれた貯蔵安定性を有しているため、たとえば固
形分濃度が30〜40%という高濃度の水溶液であつ
ても長期間安定に保持することができる。 本発明の方法によつて得られる陽イオン性熱硬
化性樹脂は湿潤紙力増強剤として用いられるほ
か、製紙工程で使用されるろ水性向上剤や歩留向
上剤として有用であり、またセルロース材料の耐
水化剤,繊維処理剤,結合剤,凝集剤としても用
いることができる。 以下に実施例を記載して本発明をより具体的に
説明する。 実施例 1 温度計,コンデンサー,撹拌機,窒素導入管を
付した2四つ口丸底フラスコにジエチレントリ
アミン487g(4.74モル),水90g,アジピン酸
683g(4.67モル)を仕込み、撹拌下に外部より
加熱して、水を除きながら昇温して180℃で4時
間反応させたのち、水965gを徐々に加えてポリ
アミドポリアミン水溶液を得た。このポリアミド
ポリアミン水溶液は固形分50.1%,粘度455CPS
(25℃)であつた。別のフラスコに、このポリア
ミドポリアミン水溶液150g(二級アミノ基0.33
モル)と水201gを仕込み、30℃でエピクロルヒ
ドリン60.5g(0.65モル)を加える。昇温して、
40℃で100分保持し、次いで65℃に昇温して、こ
の温度で反応を行ない、反応液の粘度が140CPS
(25℃)に到達したところで冷却し、30℃で塩酸
を加えてPHを4.2に調整した。得られた製品は固
形分32.1%で、このものは50℃で3ケ月以上保存
してもゲル化しなかつた。 実施例 2 実施例1と同様の反応装置にジエチレントリア
ミン487g(4.74モル),水90g,アジピン酸683
g(4.67モル)を仕込み、撹拌下に、外部より加
熱して、水を除きながら昇温し180℃で4時間30
分反応させたのち、水970gを徐々に加えてポリ
アミドポリアミン水溶液を得た。このポリアミド
ポリアミン水溶液は固形分49.8%,粘度519CPS
(25℃)であつた。別のフラスコにこのポリアミ
ドポリアミン水溶液180g(二級アミノ基0.41モ
ル)と水231gを仕込み、30℃でエピクロルヒド
リン68.5g(0.74モル)を添加した。昇温して、
40℃で100分保持したのち65℃に昇温してこの温
度で反応を行ない、反応液の粘度が120CPSに到
達したところで冷却し、塩酸を加えてPHを4.0に
調整した。得られた製品は固形分32.3%でこのも
のは50℃で貯蔵しても3カ月以上ゲル化しなかつ
た。 実施例 3 実施例1と同様の反応装置に、ジエチレントリ
アミン487g(4.74モル),水90g,アジピン酸
683g(4.67モル)を仕込み、撹拌下に、外部よ
り加熱して、水を除きながら昇温し、200℃で2
時間反応させたのち、水970gを徐々に加えてポ
リアミドポリアミン水溶液を得た。このポリアミ
ドポリアミン水溶液は固形分49.8%,粘度
438CPS(25℃)であつた。別のフラスコにこのポ
リアミドポリアミン水溶液150g(二級アミノ基
0.33モル)と水188gを仕込み、30℃でエピクロ
ルヒドリン55.0g(0.60モル)を添加した。昇温
して40℃で100分保持したのち、65℃に昇温して、
この温度で反応を行ない、反応液の粘度が
144CPSに到達したところで、冷却し、30℃で塩
酸を加えてPHを4.2に調整した。得られた製品は
固形分32.6%でこのものは50℃で貯蔵しても3ケ
月以上ゲル化しなかつた。 実施例 4 実施例1と同様の反応装置にジエチレントリア
ミン482g(4.67モル),水92g,アジピン酸683
g(4.67モル)を仕込み、撹拌下に、外部より加
熱して、水を除きながら昇温し、180℃で5時間
反応させたのち水975gを加えてポリアミドポリ
アミン水溶液を得た。このポリアミドポリアミン
水溶液は固形分50.2%,粘度806CPS(25℃)であ
つた。別のフラスコに、このポリアミドポリアミ
ン水溶液150g(二級アミノ基0.32モル)と水222
g仕込み、撹拌下に、30℃でエピクロルヒドリン
71g(0.77モル)を添加した。昇温して40℃で
100分保持したのち、70℃に昇温して、この温度
で反応液の粘度が131CPSに到達するまで反応を
行なつたのち、30℃まで冷却し、塩酸を加えてPH
を4.0に調整した。得られた製品は固形分32.1%
でこのものは50℃で貯蔵しても3ケ月以上ゲル化
しなかつた。 実施例 5 実施例1と同様の反応装置にジエチレントリア
ミン491g(4.76モル),水111g,アジピン酸683
g(4.67モル)を仕込み、撹拌下に、外部より加
熱して、水を除きながら昇温し、180℃で1時間
反応させたのち、水990gを加えてポリアミドポ
リアミン水溶液得た。このポリアミドポリアミン
水溶液は固形分50.0%,粘度350CPS(25℃)であ
つた。別のフラスコにこのポリアミドポリアミン
水溶液150g(二級アミノ基0.35モル)と水109g
を仕込み、撹拌下に、30℃でエピクロルヒドリン
58.3g(0.63モル)を添加した。昇温して40℃で
60分保持したのち、65℃に昇温して、この温度で
反応液の粘度が238CPSに到達するまでの反応を
行なつたのち、冷却して30℃とし、塩酸を加えて
PH4.0に調整した。得られた製品は固形分40.3%
であつて、50℃に貯蔵しても3ケ月以上ゲル化し
なかつた。 比較例 1 実施例1において、塩酸の添加量を少くして、
PH5.6に調整した。得られた製品は固形分は33.0
%であつたが、このものは50℃で貯蔵すると43日
でゲル化した。 比較例 2 実施例2で得られたポリアミドポリアミン水溶
液(固形分49.8%),粘度519CPS)180g(二級
アミノ基0.41モル)と水231gを仕込み、30℃で
エピクロルヒドリン68.5g(0.74モル)を添加し
たのち、65℃に昇温して、この温度で反応液の粘
度が120CPSになるまで反応をおこなつて、30℃
に冷却して塩酸を添加しPHを4.0に調整した。こ
の製品は固形分31.9%であつたが、このものを50
℃に貯蔵すると、30日でゲル化した。 比較例 3 実施例3で得たポリアミドポリアミン水溶液
(固形分49.8%,粘度438CPS)150g(二級アミ
ノ基0.33モル)と水175gとを仕込み、30℃でエ
ピクロルヒドリン48.9g(0.53モル)を添加した
のち、昇温して、40℃で100分保持したのち、65
℃に昇温して、この温度で反応物の粘度が
142CPSになるまで反応をおこなつたのち、30℃
に冷却して、塩酸を添加してPH4.2に調整した。
得られた製品は固形分32.7%であつて、このもの
を50℃に貯蔵したところ、30日でゲル化した。 比較例 4 実施例4と同じ反応をおこなつたが、ポリアミ
ドポリアミン水溶液とエピクロルヒドリンとの反
応において、65℃で反応物の粘度が30CPSになつ
たところで反応を中止してPHを4.0に調整した。
得られた製品は固形分32.4%であり、このものを
50℃で貯蔵したところ、3ケ月以上ゲル化しなか
つた。 比較例 5 実施例4で得られたポリアミドポリアミン水溶
液(固形分50.2%,粘度806CPS)150g(二級ア
ミノ基0.32モル)と水270gとを仕込み、30℃で
エピクロルヒドリン94.8g(1.02モル)を添加し
たのち、昇温して40℃で100分保持し、次いで65
℃に昇温し、反応物の粘度が129CPSになるまで
反応をおこなつて、30℃に冷却し、塩酸を加えて
PH4.0に調整した。得られた製品は固形分30.9%
であつて、このものを50℃に貯蔵したが3ケ月以
上ゲル化しなかつた。 比較例 6 実施例1と同様の装置に、ジエチレントリアミ
ン491g(4.76モル),水90g,アジピン酸683g
(4.67g)を仕込み、撹拌下に外部より加熱して、
水を除きながら昇温して、180℃で4時間反応さ
せたのち、水980gを加えてポリアミドポリアミ
ン水溶液を得た。このポリアミドポリアミン水溶
液は固形分50.2%,粘度250CPS(25℃)であつ
た。別のフラスコに、このポリアミドポリアミン
水溶液150g(二級アミノ基,0.35モル)と水197
gを仕込み、30℃でエピクロルヒドリン58.3g
(0.63モル)を添加したのち、40℃に昇温して100
分保持し、次いで65℃に昇温して、この温度で反
応液の粘度が126CPSに到達するまで反応を行な
つたのち、30℃に冷却して塩酸を添加してPH4.3
に調整した。得られた製品は固形分32.4%であつ
たが、このものは50℃で貯蔵したところ、3ケ月
以上ゲル化しなかつた。 参考例 1 実施例1〜5および比較例4〜6で得たそれぞ
れの樹脂の紙力増強効果を調べた。抄紙および紙
力測定条件は次のとおりである。 (1) 試料パルプ NBKP,フリーネス370ml (2) 樹脂添加率 0.3%/パルプ (3) 硫酸バンド添加率 0.01%/パルプ (4) 平均メートル坪量 120g/m2 (5) 抄紙機 角型シートマシン(紙葉寸法25cm×
25cm) (6) 前処理条件 (20℃,湿度65%)×24時間 (7) 熱処理条件 105℃×10分
性樹脂水溶液の製造法に関する。 従来から、湿潤紙力増強剤として有用なポリア
ミドポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂は、た
とえば、特公昭35−3547,および特開昭54−
159496の方法により製造しうることが知られてい
る。しかし、これら従来公知の方法によつて得ら
れるポリアミドポリアミン・エピクロルヒドリン
樹脂は貯蔵安定性,湿潤紙力増強効果およびろ水
性向上効果のすべてにおいて必ずしも満足しうる
ものとはいえない。 本発明者らは上記公知方法により製造された樹
脂の欠点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、ポリアミ
ドポリアミン・エピクロルヒドリン樹脂を製造す
るための反応条件を特定化することにより湿潤紙
力増強効果に優れかつ貯蔵安定性の高い樹脂を得
ることに成功した。 すなわち本発明は、脂肪族飽和二塩基酸とポリ
アルキレンポリアミンとを加熱縮合させてポリア
ミドポリアミンを合成し、ついでこのポリアミド
ポリアミンを水溶液中でエピクロルヒドリンと反
応させて、陽イオン性熱硬化性樹脂水溶液を製造
する方法において、 (1) 脂肪族飽和二塩基酸とポリアルキレンポリア
ミンとをモル比1:1.0〜1.2で生成するポリア
ミドポリアミンの25℃における50%水溶液の粘
度が300〜1000CPSになるように反応させ (2) ついで上記ポリアミドポリアミンとその二級
アミノ基に対して1.8〜3.0当量のエピクロルヒ
ドリンとを30〜45℃で30〜120分反応させ、つ
いで25℃における生成物の30%水溶液の粘度が
50〜200CPSになるように50〜90℃で反応させ、 (3) 反応生成物の25℃におけるPHを3〜5に調整
する ことを特徴とする固形分濃度が30〜40%である陽
イオン性熱硬化性樹脂水溶液の製造法である。 本発明で使用される脂肪族飽和二塩基酸として
はたとえば、マロン酸,グルタル酸,アジピン
酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン酸など
があげられるが、工業的にはアジピン酸が好まし
い。ポリアルキレンポリアミンとしては、たとえ
ば、ジエチレントリアミン,トリエチレンテトラ
ミン,テトラエチレンペンタミン,イミノビスプ
ロピルアミンなどがあげられる。脂肪族飽和二塩
基酸とポリアルキレンポリアミンとはモル比1:
1.0〜1.2で反応させられる。ポリアルキレンポリ
アミンが多すぎるとポリアミドポリアミンの重合
度が上昇し難く、最終製品の性能が不十分であつ
たり、所定の重合度まで到達するまで長時間を要
することがある。逆にポリアルキレンポリアミン
が少なすぎるとポリアミドポリアミンは枝分れの
多い構造を有するようになつてポリアミドポリア
ミンのゲル化が生じたり、最終製品の安定性が悪
くなる傾向がある。 ポリアルキレンポリアミンと脂肪族飽和二塩基
酸との反応は、原料仕込時に発生する反応熱を制
御するために好ましくは水存在下で行われ、外部
より加熱して、原料仕込時に添加した水および反
応で生成してくる水を除きながら昇温して反応を
行なう。反応温度は110〜250℃、好ましくは160
〜200℃である。この反応は生成するポリアミド
ポリアミンの25℃における50%水溶液の粘度が
300CPS以上になるまで続けられる。ポリアミド
ポリアミンの25℃における50%水溶液の粘度が
300CPS以下であると最終製品の湿潤紙力増強効
果が不十分であつたり、また、抄紙工程で使用し
た場合強い発泡を伴い作業上、不利である。
300CPS以上であれば、その粘度は一般に高いほ
ど、最終製品の湿潤紙力増強効果はすぐれてお
り、ろ水性向上剤としての有用性も大きくなるが
1000CPSを越えると最終製品の安定性が悪くなる
ため好ましくない。したがつて、望まれる製品の
用途や性能に応じて25℃における50%水溶液の粘
度を300〜1000CPSの範囲から任意に選択するこ
とができる。ポリアミドポリアミンの粘度が所定
の値に達したら、反応を終了し、ポリアミドポリ
アミンは水で希釈されて、50%水溶液に調製され
る。 次に、このようにして調製されたポリアミドポ
リアミンは水溶液中でエピクロルヒドリンと反応
させられる。この反応に使用するエピクロルヒド
リンの量はポリアミドポリアミン中の二級アミノ
基に対して1.8〜3.0当量、好ましくは1.8〜2.4当
量である。エピクロルヒドリンのモル比が1.8よ
り小さいと最終製品の貯蔵安定性が悪く、エピク
ロルヒドリンのモル比が3.0より大きいと、反応
完了まで長時間を要することがあつたり、最終製
品の性能が低下することがある。ポリアミドポリ
アミンとエピクロルヒドリンとの反応は、通常固
形分濃度30−50%の水溶液中で行われる。この場
合、ポリアミドポリアミン水溶液に30℃でエピク
ロルヒドリンを添加後、比較的低温すなわち30〜
45℃で30〜120分保持して反応をおこなつたのち、
比較的高い反応温度すなわち50−90℃に昇温して
反応を続行する。そして生成物の25℃における30
%水溶液の粘度が50〜200CPSに達するまで反応
を行なう。 反応生成物の30%水溶液の粘度が50CPS以下で
あると最終製品の湿潤紙力増強剤としての性能が
十分でないことがあり、また200CPS以上になる
と最終製品の安定性が悪くなることがある。反応
生成物の粘度が所定の範囲に達したら、反応生成
物を45℃以下、好ましくは40℃以下に冷却しても
し必要ならば固形水分濃度が30〜40%になるよう
に水で希釈する。次いで酸を加えてPHを305に調
整する。その間反応生成物の温度を30〜40℃に保
持するのが好ましい。PHを調整するために使用す
る酸は塩酸,硫酸,リン酸,酢酸などがあげられ
るが、塩酸が好ましい。 本発明の方法によつて得られる陽イオン性熱硬
化性樹脂はすぐれた湿潤紙力増強効果およびろ水
性向上効果を有している。また本樹脂水溶液はす
ぐれた貯蔵安定性を有しているため、たとえば固
形分濃度が30〜40%という高濃度の水溶液であつ
ても長期間安定に保持することができる。 本発明の方法によつて得られる陽イオン性熱硬
化性樹脂は湿潤紙力増強剤として用いられるほ
か、製紙工程で使用されるろ水性向上剤や歩留向
上剤として有用であり、またセルロース材料の耐
水化剤,繊維処理剤,結合剤,凝集剤としても用
いることができる。 以下に実施例を記載して本発明をより具体的に
説明する。 実施例 1 温度計,コンデンサー,撹拌機,窒素導入管を
付した2四つ口丸底フラスコにジエチレントリ
アミン487g(4.74モル),水90g,アジピン酸
683g(4.67モル)を仕込み、撹拌下に外部より
加熱して、水を除きながら昇温して180℃で4時
間反応させたのち、水965gを徐々に加えてポリ
アミドポリアミン水溶液を得た。このポリアミド
ポリアミン水溶液は固形分50.1%,粘度455CPS
(25℃)であつた。別のフラスコに、このポリア
ミドポリアミン水溶液150g(二級アミノ基0.33
モル)と水201gを仕込み、30℃でエピクロルヒ
ドリン60.5g(0.65モル)を加える。昇温して、
40℃で100分保持し、次いで65℃に昇温して、こ
の温度で反応を行ない、反応液の粘度が140CPS
(25℃)に到達したところで冷却し、30℃で塩酸
を加えてPHを4.2に調整した。得られた製品は固
形分32.1%で、このものは50℃で3ケ月以上保存
してもゲル化しなかつた。 実施例 2 実施例1と同様の反応装置にジエチレントリア
ミン487g(4.74モル),水90g,アジピン酸683
g(4.67モル)を仕込み、撹拌下に、外部より加
熱して、水を除きながら昇温し180℃で4時間30
分反応させたのち、水970gを徐々に加えてポリ
アミドポリアミン水溶液を得た。このポリアミド
ポリアミン水溶液は固形分49.8%,粘度519CPS
(25℃)であつた。別のフラスコにこのポリアミ
ドポリアミン水溶液180g(二級アミノ基0.41モ
ル)と水231gを仕込み、30℃でエピクロルヒド
リン68.5g(0.74モル)を添加した。昇温して、
40℃で100分保持したのち65℃に昇温してこの温
度で反応を行ない、反応液の粘度が120CPSに到
達したところで冷却し、塩酸を加えてPHを4.0に
調整した。得られた製品は固形分32.3%でこのも
のは50℃で貯蔵しても3カ月以上ゲル化しなかつ
た。 実施例 3 実施例1と同様の反応装置に、ジエチレントリ
アミン487g(4.74モル),水90g,アジピン酸
683g(4.67モル)を仕込み、撹拌下に、外部よ
り加熱して、水を除きながら昇温し、200℃で2
時間反応させたのち、水970gを徐々に加えてポ
リアミドポリアミン水溶液を得た。このポリアミ
ドポリアミン水溶液は固形分49.8%,粘度
438CPS(25℃)であつた。別のフラスコにこのポ
リアミドポリアミン水溶液150g(二級アミノ基
0.33モル)と水188gを仕込み、30℃でエピクロ
ルヒドリン55.0g(0.60モル)を添加した。昇温
して40℃で100分保持したのち、65℃に昇温して、
この温度で反応を行ない、反応液の粘度が
144CPSに到達したところで、冷却し、30℃で塩
酸を加えてPHを4.2に調整した。得られた製品は
固形分32.6%でこのものは50℃で貯蔵しても3ケ
月以上ゲル化しなかつた。 実施例 4 実施例1と同様の反応装置にジエチレントリア
ミン482g(4.67モル),水92g,アジピン酸683
g(4.67モル)を仕込み、撹拌下に、外部より加
熱して、水を除きながら昇温し、180℃で5時間
反応させたのち水975gを加えてポリアミドポリ
アミン水溶液を得た。このポリアミドポリアミン
水溶液は固形分50.2%,粘度806CPS(25℃)であ
つた。別のフラスコに、このポリアミドポリアミ
ン水溶液150g(二級アミノ基0.32モル)と水222
g仕込み、撹拌下に、30℃でエピクロルヒドリン
71g(0.77モル)を添加した。昇温して40℃で
100分保持したのち、70℃に昇温して、この温度
で反応液の粘度が131CPSに到達するまで反応を
行なつたのち、30℃まで冷却し、塩酸を加えてPH
を4.0に調整した。得られた製品は固形分32.1%
でこのものは50℃で貯蔵しても3ケ月以上ゲル化
しなかつた。 実施例 5 実施例1と同様の反応装置にジエチレントリア
ミン491g(4.76モル),水111g,アジピン酸683
g(4.67モル)を仕込み、撹拌下に、外部より加
熱して、水を除きながら昇温し、180℃で1時間
反応させたのち、水990gを加えてポリアミドポ
リアミン水溶液得た。このポリアミドポリアミン
水溶液は固形分50.0%,粘度350CPS(25℃)であ
つた。別のフラスコにこのポリアミドポリアミン
水溶液150g(二級アミノ基0.35モル)と水109g
を仕込み、撹拌下に、30℃でエピクロルヒドリン
58.3g(0.63モル)を添加した。昇温して40℃で
60分保持したのち、65℃に昇温して、この温度で
反応液の粘度が238CPSに到達するまでの反応を
行なつたのち、冷却して30℃とし、塩酸を加えて
PH4.0に調整した。得られた製品は固形分40.3%
であつて、50℃に貯蔵しても3ケ月以上ゲル化し
なかつた。 比較例 1 実施例1において、塩酸の添加量を少くして、
PH5.6に調整した。得られた製品は固形分は33.0
%であつたが、このものは50℃で貯蔵すると43日
でゲル化した。 比較例 2 実施例2で得られたポリアミドポリアミン水溶
液(固形分49.8%),粘度519CPS)180g(二級
アミノ基0.41モル)と水231gを仕込み、30℃で
エピクロルヒドリン68.5g(0.74モル)を添加し
たのち、65℃に昇温して、この温度で反応液の粘
度が120CPSになるまで反応をおこなつて、30℃
に冷却して塩酸を添加しPHを4.0に調整した。こ
の製品は固形分31.9%であつたが、このものを50
℃に貯蔵すると、30日でゲル化した。 比較例 3 実施例3で得たポリアミドポリアミン水溶液
(固形分49.8%,粘度438CPS)150g(二級アミ
ノ基0.33モル)と水175gとを仕込み、30℃でエ
ピクロルヒドリン48.9g(0.53モル)を添加した
のち、昇温して、40℃で100分保持したのち、65
℃に昇温して、この温度で反応物の粘度が
142CPSになるまで反応をおこなつたのち、30℃
に冷却して、塩酸を添加してPH4.2に調整した。
得られた製品は固形分32.7%であつて、このもの
を50℃に貯蔵したところ、30日でゲル化した。 比較例 4 実施例4と同じ反応をおこなつたが、ポリアミ
ドポリアミン水溶液とエピクロルヒドリンとの反
応において、65℃で反応物の粘度が30CPSになつ
たところで反応を中止してPHを4.0に調整した。
得られた製品は固形分32.4%であり、このものを
50℃で貯蔵したところ、3ケ月以上ゲル化しなか
つた。 比較例 5 実施例4で得られたポリアミドポリアミン水溶
液(固形分50.2%,粘度806CPS)150g(二級ア
ミノ基0.32モル)と水270gとを仕込み、30℃で
エピクロルヒドリン94.8g(1.02モル)を添加し
たのち、昇温して40℃で100分保持し、次いで65
℃に昇温し、反応物の粘度が129CPSになるまで
反応をおこなつて、30℃に冷却し、塩酸を加えて
PH4.0に調整した。得られた製品は固形分30.9%
であつて、このものを50℃に貯蔵したが3ケ月以
上ゲル化しなかつた。 比較例 6 実施例1と同様の装置に、ジエチレントリアミ
ン491g(4.76モル),水90g,アジピン酸683g
(4.67g)を仕込み、撹拌下に外部より加熱して、
水を除きながら昇温して、180℃で4時間反応さ
せたのち、水980gを加えてポリアミドポリアミ
ン水溶液を得た。このポリアミドポリアミン水溶
液は固形分50.2%,粘度250CPS(25℃)であつ
た。別のフラスコに、このポリアミドポリアミン
水溶液150g(二級アミノ基,0.35モル)と水197
gを仕込み、30℃でエピクロルヒドリン58.3g
(0.63モル)を添加したのち、40℃に昇温して100
分保持し、次いで65℃に昇温して、この温度で反
応液の粘度が126CPSに到達するまで反応を行な
つたのち、30℃に冷却して塩酸を添加してPH4.3
に調整した。得られた製品は固形分32.4%であつ
たが、このものは50℃で貯蔵したところ、3ケ月
以上ゲル化しなかつた。 参考例 1 実施例1〜5および比較例4〜6で得たそれぞ
れの樹脂の紙力増強効果を調べた。抄紙および紙
力測定条件は次のとおりである。 (1) 試料パルプ NBKP,フリーネス370ml (2) 樹脂添加率 0.3%/パルプ (3) 硫酸バンド添加率 0.01%/パルプ (4) 平均メートル坪量 120g/m2 (5) 抄紙機 角型シートマシン(紙葉寸法25cm×
25cm) (6) 前処理条件 (20℃,湿度65%)×24時間 (7) 熱処理条件 105℃×10分
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 脂肪族飽和二塩基酸とポリアルキレンポリア
ミンとを加熱縮合させてポリアミドポリアミンを
合成し、ついでこのポリアミドポリアミンを水溶
液中でエピクロルヒドリンと反応させて、陽イオ
ン性熱硬化性樹脂水溶液を製造する方法におい
て、 (1) 脂肪族飽和二塩基酸とポリアルキレンポリア
ミンとをモル比1:1.0〜1.2で生成するポリア
ミドポリアミンの25℃における50%水溶液の粘
度が300〜1000cpsになるように反応させ (2) ついで上記ポリアミドポリアミンとその二級
アミノ基に対して1.8〜3.0当量のエピクロルヒ
ドリンとを30〜45℃で30〜120分反応させ、つ
いで25℃における生成物の30%水溶液の粘度が
50〜200cpsになるように50〜90℃で反応させ、 (3) 反応生成物の25℃におけるPHを3〜5に調整
する ことを特徴とする固形分濃度が30〜40%である陽
イオン性熱硬化性樹脂水溶液の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1436580A JPS56110727A (en) | 1980-02-07 | 1980-02-07 | Preparation of aqueous solution of cationic thermo-setting resin |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1436580A JPS56110727A (en) | 1980-02-07 | 1980-02-07 | Preparation of aqueous solution of cationic thermo-setting resin |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS56110727A JPS56110727A (en) | 1981-09-02 |
| JPS6346092B2 true JPS6346092B2 (ja) | 1988-09-13 |
Family
ID=11859023
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1436580A Granted JPS56110727A (en) | 1980-02-07 | 1980-02-07 | Preparation of aqueous solution of cationic thermo-setting resin |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS56110727A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5993728A (ja) * | 1982-11-22 | 1984-05-30 | Dick Hercules Kk | 紙塗工用樹脂の製造方法 |
| JPS61123633A (ja) * | 1984-11-20 | 1986-06-11 | Toho Chem Ind Co Ltd | ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂の製造方法及びこれを成分とする塗工紙塗料用耐水化剤 |
| JPS61152900A (ja) * | 1984-12-27 | 1986-07-11 | 荒川化学工業株式会社 | 湿潤紙力向上剤 |
| JP2516748B2 (ja) * | 1986-09-12 | 1996-07-24 | 日本ピー・エム・シー株式会社 | ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂水溶液の製造方法 |
| US4853431A (en) * | 1987-12-07 | 1989-08-01 | Georgia-Pacific Resins, Inc. | Method for stabilizing aqueous solutions of cationic thermosetting polyamide-epichlorohydrin resins |
| EA201170119A1 (ru) * | 2008-07-01 | 2011-06-30 | Акцо Нобель Н.В. | Предшественник смолы |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54159496A (en) * | 1978-06-07 | 1979-12-17 | Sumitomo Chem Co Ltd | Preparation of aqueous solution of cationic thermosetting resin |
-
1980
- 1980-02-07 JP JP1436580A patent/JPS56110727A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS56110727A (en) | 1981-09-02 |
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