JPS6357902B2 - - Google Patents
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- JPS6357902B2 JPS6357902B2 JP10389385A JP10389385A JPS6357902B2 JP S6357902 B2 JPS6357902 B2 JP S6357902B2 JP 10389385 A JP10389385 A JP 10389385A JP 10389385 A JP10389385 A JP 10389385A JP S6357902 B2 JPS6357902 B2 JP S6357902B2
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- osmium
- cathode
- coated
- film
- oxidation
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J1/00—Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
- H01J1/02—Main electrodes
- H01J1/13—Solid thermionic cathodes
- H01J1/14—Solid thermionic cathodes characterised by the material
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J9/00—Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
- H01J9/02—Manufacture of electrodes or electrode systems
- H01J9/04—Manufacture of electrodes or electrode systems of thermionic cathodes
- H01J9/042—Manufacture, activation of the emissive part
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Solid Thermionic Cathode (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕
本発明は、タングステンW,モリブデンMo,
タンタルTa,レニウムRe,イリジウムIr,ニツ
ケルNiなどの耐熱金属またはこれらの金属の合
金よりなる基体上に設けた耐酸化性オスミウム
Os被覆に関するもので、特に、前記の金属また
は合金よりなる多孔質基体に電子放射物質を含浸
してなる含浸形陰極の電子放射効率向上のために
前記の含浸形陰極の電子放射面に被覆した耐酸化
性オスミウム被膜に関するものである。
タンタルTa,レニウムRe,イリジウムIr,ニツ
ケルNiなどの耐熱金属またはこれらの金属の合
金よりなる基体上に設けた耐酸化性オスミウム
Os被覆に関するもので、特に、前記の金属また
は合金よりなる多孔質基体に電子放射物質を含浸
してなる含浸形陰極の電子放射効率向上のために
前記の含浸形陰極の電子放射面に被覆した耐酸化
性オスミウム被膜に関するものである。
含浸形陰極は多孔質金属基体の空孔部にアルカ
リ土類金属からなる電子放射物質を含浸させたも
ので、現在、実用化されている熱陰極の中では酸
化物陰極に次ぐ低温動作の高電流密度陰極であ
る。多孔質金属基体としては、W、Mo、Ta、
Re、Ir、Niなどの耐熱金属およびこれらの金属
の合金が用いられている。一般には、多孔質金属
基体としては、融点が高く、蒸気圧が低く、耐イ
オン衝撃性が高いタングステンを用い、また電子
放射物質としてはBaO,CaO,A2O3の化合物
が用いられる。この含浸形陰極の動作状態では、
多孔質タングステン内に含浸された電子放射物質
がタングステンと反応して遊離バリウムを生成
し、基体内の空孔部を通つて陰極基体表面、すな
わち電子放射面に到達し、さらに表面拡散して電
子放射面にバリウムの単原子吸着層を形成する。
その結果、含浸形陰極の仕事関数は、基体のタン
グステン(4.5eV)及びバリウム(2.3eV)の仕
事関数より小さい1.9〜2.0eVと低いものとなる。
リ土類金属からなる電子放射物質を含浸させたも
ので、現在、実用化されている熱陰極の中では酸
化物陰極に次ぐ低温動作の高電流密度陰極であ
る。多孔質金属基体としては、W、Mo、Ta、
Re、Ir、Niなどの耐熱金属およびこれらの金属
の合金が用いられている。一般には、多孔質金属
基体としては、融点が高く、蒸気圧が低く、耐イ
オン衝撃性が高いタングステンを用い、また電子
放射物質としてはBaO,CaO,A2O3の化合物
が用いられる。この含浸形陰極の動作状態では、
多孔質タングステン内に含浸された電子放射物質
がタングステンと反応して遊離バリウムを生成
し、基体内の空孔部を通つて陰極基体表面、すな
わち電子放射面に到達し、さらに表面拡散して電
子放射面にバリウムの単原子吸着層を形成する。
その結果、含浸形陰極の仕事関数は、基体のタン
グステン(4.5eV)及びバリウム(2.3eV)の仕
事関数より小さい1.9〜2.0eVと低いものとなる。
金属の熱電子放射電流密度Jはリチヤードソ
ン・ダシユマンの式〔J=AT2exp(−eφ/
kT)〕、(ここで、Aは熱電子定数、Tは陰極の絶
対温度、eは電子の電荷、φは仕事関数、kはボ
ルツマン定数である)で与えられる。すなわち、
熱電子放射電流密度Jは、物質からある温度でと
り得る最大の飽和電流密度であり、温度が高いほ
ど、仕事関数が小さいほど、熱電子放射電流密度
Jは向上する。含浸形陰極はタングステン基体表
面にバリウムの単原子吸着層を形成して仕事関数
を小さくし、低温動作で熱電子放射電流密度を向
上した陰極である。
ン・ダシユマンの式〔J=AT2exp(−eφ/
kT)〕、(ここで、Aは熱電子定数、Tは陰極の絶
対温度、eは電子の電荷、φは仕事関数、kはボ
ルツマン定数である)で与えられる。すなわち、
熱電子放射電流密度Jは、物質からある温度でと
り得る最大の飽和電流密度であり、温度が高いほ
ど、仕事関数が小さいほど、熱電子放射電流密度
Jは向上する。含浸形陰極はタングステン基体表
面にバリウムの単原子吸着層を形成して仕事関数
を小さくし、低温動作で熱電子放射電流密度を向
上した陰極である。
含浸形陰極では、陰極基体の種類により電子放
射特性を向上できる。例えば、フイリツプス社が
提案したオスミウム被覆含浸形陰極がある(特公
昭47−21343)。これは多孔質タングステン基体に
電子放射物質を含浸した含浸形陰極の電子放射面
にオスミウム被覆層を設けたものである。この陰
極の動作状態ではオスミウムの表面にバリウムの
単原子吸着層が形成され、タングステン基体の場
合に比べてさらに仕事関数が低下し(1.7〜
1.8eV)、熱電子放射電流密度はさらに向上する。
一例としてWを基体とする含浸形陰極と、前記の
陰極の電子放射面に0.5μm厚のオスミウム被覆層
を設けたオスミウム被覆含浸形陰極の1000℃にお
ける飽和電流密度を比較すると、前者に比べて後
者のオスミウム被覆含浸形陰極では約3倍高い飽
和電流密度が得られる。
射特性を向上できる。例えば、フイリツプス社が
提案したオスミウム被覆含浸形陰極がある(特公
昭47−21343)。これは多孔質タングステン基体に
電子放射物質を含浸した含浸形陰極の電子放射面
にオスミウム被覆層を設けたものである。この陰
極の動作状態ではオスミウムの表面にバリウムの
単原子吸着層が形成され、タングステン基体の場
合に比べてさらに仕事関数が低下し(1.7〜
1.8eV)、熱電子放射電流密度はさらに向上する。
一例としてWを基体とする含浸形陰極と、前記の
陰極の電子放射面に0.5μm厚のオスミウム被覆層
を設けたオスミウム被覆含浸形陰極の1000℃にお
ける飽和電流密度を比較すると、前者に比べて後
者のオスミウム被覆含浸形陰極では約3倍高い飽
和電流密度が得られる。
一方、このオスミウム被覆含浸形陰極は、被覆
層の酸化により熱電子放射特性が、オスミウムを
被覆しない含浸形陰極のレベルまで劣化するとい
う欠点がある。すなわち、オスミウムは低温で酸
化されやすく、オスミウムの酸化物(OsO4)は
蒸気圧が高いため(1.78×109pa at500℃)、電子
管の製造過程中に陰極から蒸発して消失し、その
結果熱電子放射特性が劣化するという欠点があ
る。また、オスミウムの酸化物(OsO4)の蒸気
は人体に有害である。
層の酸化により熱電子放射特性が、オスミウムを
被覆しない含浸形陰極のレベルまで劣化するとい
う欠点がある。すなわち、オスミウムは低温で酸
化されやすく、オスミウムの酸化物(OsO4)は
蒸気圧が高いため(1.78×109pa at500℃)、電子
管の製造過程中に陰極から蒸発して消失し、その
結果熱電子放射特性が劣化するという欠点があ
る。また、オスミウムの酸化物(OsO4)の蒸気
は人体に有害である。
上記したように、オスミウム被覆含浸形陰極は
オスミウム被覆層が保たれている限りでは熱電子
放射特性が優れている長所を有するものである
が、このオスミウム被覆層は電子管の製造過程中
に酸化して蒸発しやすいオスミウム酸化物とな
り、消失してしまうという致命的な欠点があるた
め、その実用化は妨げられていた。
オスミウム被覆層が保たれている限りでは熱電子
放射特性が優れている長所を有するものである
が、このオスミウム被覆層は電子管の製造過程中
に酸化して蒸発しやすいオスミウム酸化物とな
り、消失してしまうという致命的な欠点があるた
め、その実用化は妨げられていた。
さて、現在一般的に行なわれている電子管の製
造法においては、第1図を参照して示す封止工程
を経過して電子管は製造され、陰極は主にこの封
止工程で酸化される。
造法においては、第1図を参照して示す封止工程
を経過して電子管は製造され、陰極は主にこの封
止工程で酸化される。
第1図により電子管製造法における一般的な封
止工程について説明する。陰極1は、電子線集束
用の電極群2と幾何学的寸法を保つように固定さ
れ、さらに電極群2は支持金具3を介して真空排
気管4に固定される。封止工程においては、真空
排気管4は保持具5に取り付けて、電子管6に設
けたネツク部7の内孔に沿つて挿入する。次に、
接続部8の周囲をガスバーナ9等で加熱し、接続
部8において真空排気管4をネツク管7に接続す
る。この工程を電子管製造における封止工程と呼
んでいる。封止工程は、一般に大気中で行なわ
れ、また陰極1の周囲はガスバーナ9の熱で約
400℃まで昇温するから、陰極1は酸化される。
特に、オスミウム被覆含浸形陰極では、封止工程
によりオスミウムが酸化蒸発して陰極表面から消
失し、熱電子放射特性が劣化するという問題があ
る。
止工程について説明する。陰極1は、電子線集束
用の電極群2と幾何学的寸法を保つように固定さ
れ、さらに電極群2は支持金具3を介して真空排
気管4に固定される。封止工程においては、真空
排気管4は保持具5に取り付けて、電子管6に設
けたネツク部7の内孔に沿つて挿入する。次に、
接続部8の周囲をガスバーナ9等で加熱し、接続
部8において真空排気管4をネツク管7に接続す
る。この工程を電子管製造における封止工程と呼
んでいる。封止工程は、一般に大気中で行なわ
れ、また陰極1の周囲はガスバーナ9の熱で約
400℃まで昇温するから、陰極1は酸化される。
特に、オスミウム被覆含浸形陰極では、封止工程
によりオスミウムが酸化蒸発して陰極表面から消
失し、熱電子放射特性が劣化するという問題があ
る。
一方、上記の封止工程における陰極1の酸化を
防止する目的から、陰極1の周囲を窒素ガス、ア
ルゴンガス等の非酸化性のガス雰囲気に置換して
封止を行なう方法が提案された。この方法は、陰
極の酸化防止という点からは有効であるが、封止
工程中に非酸化性雰囲気への置換という作業がは
いるため、従来の封止工程に比べて、電子管製造
の手間がかかり、また製造設備が複雑になり、コ
スト高になるという欠点のあるものであつた。
防止する目的から、陰極1の周囲を窒素ガス、ア
ルゴンガス等の非酸化性のガス雰囲気に置換して
封止を行なう方法が提案された。この方法は、陰
極の酸化防止という点からは有効であるが、封止
工程中に非酸化性雰囲気への置換という作業がは
いるため、従来の封止工程に比べて、電子管製造
の手間がかかり、また製造設備が複雑になり、コ
スト高になるという欠点のあるものであつた。
本発明は、上記のような従来技術の欠点を解消
した、オスミウム被覆基体またはオスミウム被覆
含浸形陰極が酸化条件に置かれても、オスミウム
の酸化蒸発を防止できる耐酸化性オスミウム被膜
を提供することを目的とするものである。
した、オスミウム被覆基体またはオスミウム被覆
含浸形陰極が酸化条件に置かれても、オスミウム
の酸化蒸発を防止できる耐酸化性オスミウム被膜
を提供することを目的とするものである。
本発明の耐酸化性オスミウム被覆の特徴とする
ところは、タングステン,モリブデン,タンタ
ル,レニウム,イリジウム,ニツケルなどの耐熱
金属またはこれらの金属の合金からなる基体上、
あるいはこれらの金属および合金を主成分として
なる多孔質基体にバリウム化合物等からなる電子
放射物質を含浸せしめた含浸形陰極の電子放射面
上に被覆したオスミウム被膜において、該オスミ
ウム被膜は基体または電子放射面を被覆したもの
を非酸化性雰囲気中で耐酸化性付与の熱処理を施
されて、前記の基体金属の一部をオスミウム被膜
中に浸み込ませ、オスミウム被膜の表面を前記の
基体金属の層で被覆してなるものである。すなわ
ち、基体金属はオスミウム多結晶粒の粒界を伝つ
てオスミウム被膜表面まで浸み出し、その結果、
オスミウム多結晶粒は基体金属によつて覆われ
る。このような本発明の耐酸化性オスミウム被膜
を被覆したものは、大気酸化条件下に置かれても
オスミウムが酸化蒸発することがないので、オス
ミウム被覆含浸形陰極に用いた場合、封止工程中
におけるオスミウムの消失を防止することができ
るものであり、上記の従来技術による欠点を解消
できるものである。
ところは、タングステン,モリブデン,タンタ
ル,レニウム,イリジウム,ニツケルなどの耐熱
金属またはこれらの金属の合金からなる基体上、
あるいはこれらの金属および合金を主成分として
なる多孔質基体にバリウム化合物等からなる電子
放射物質を含浸せしめた含浸形陰極の電子放射面
上に被覆したオスミウム被膜において、該オスミ
ウム被膜は基体または電子放射面を被覆したもの
を非酸化性雰囲気中で耐酸化性付与の熱処理を施
されて、前記の基体金属の一部をオスミウム被膜
中に浸み込ませ、オスミウム被膜の表面を前記の
基体金属の層で被覆してなるものである。すなわ
ち、基体金属はオスミウム多結晶粒の粒界を伝つ
てオスミウム被膜表面まで浸み出し、その結果、
オスミウム多結晶粒は基体金属によつて覆われ
る。このような本発明の耐酸化性オスミウム被膜
を被覆したものは、大気酸化条件下に置かれても
オスミウムが酸化蒸発することがないので、オス
ミウム被覆含浸形陰極に用いた場合、封止工程中
におけるオスミウムの消失を防止することができ
るものであり、上記の従来技術による欠点を解消
できるものである。
なお、上記における非酸化性雰囲気中で耐酸化
性付与の熱処理を施す際の、基体金属の種類に対
する好ましい温度は下記のようなものである。
性付与の熱処理を施す際の、基体金属の種類に対
する好ましい温度は下記のようなものである。
W:1000〜1500℃
Mo:900〜1400℃
Ta:900〜1500℃
Re:1000〜1500℃
Ir:900〜1400℃
Ni:600〜1100℃
〔発明の実施例〕
以下に、本発明を実施例につき、さらに詳細に
説明する。
説明する。
〔実施例 1〕
タングステンW板にオスミウムOsの被膜を
0.5μmの厚さで被覆したものを試料(以下、Os/
W試料と略記する)とした。Osは高融点金属で
あり電子線蒸着法により被覆した。
0.5μmの厚さで被覆したものを試料(以下、Os/
W試料と略記する)とした。Osは高融点金属で
あり電子線蒸着法により被覆した。
なんらの処理も施されない通常のOs/W試料
は、200℃以上の大気中酸化処理を受けた場合、
Osは酸化蒸発してW基板上から消失した。この
状態を示したのが第2図の破線aである。
は、200℃以上の大気中酸化処理を受けた場合、
Osは酸化蒸発してW基板上から消失した。この
状態を示したのが第2図の破線aである。
一方、上記Os/W試料において、非酸化性の
雰囲気、例えば真空中で1100℃で2時間の熱処理
を施したものは、第2図の実線bで示すように、
大気中で酸化処理を受けてもオスミウムが酸化蒸
発することがなかつた。
雰囲気、例えば真空中で1100℃で2時間の熱処理
を施したものは、第2図の実線bで示すように、
大気中で酸化処理を受けてもオスミウムが酸化蒸
発することがなかつた。
Os/W試料を非酸化性の雰囲気で処理したと
きのOsとWの濃度変化を示したのが第3図のグ
ラフである。縦軸はIMA(質量分析計)による分
析結果からの濃度比(相対値)で、横軸はOs被
膜の表面からの深さ(μm)である。したがつて、
横軸の0.5μmの所がOs被膜を被覆する前のW板の
表面の位置である。
きのOsとWの濃度変化を示したのが第3図のグ
ラフである。縦軸はIMA(質量分析計)による分
析結果からの濃度比(相対値)で、横軸はOs被
膜の表面からの深さ(μm)である。したがつて、
横軸の0.5μmの所がOs被膜を被覆する前のW板の
表面の位置である。
第3図において、曲線cはOsの濃度変化を示
したものであり、曲線dはWがOs被膜の表面ま
で浸入した場合を示したものであり、曲線eはW
がOs被膜の途中まで浸入した場合を示したもの
である。
したものであり、曲線dはWがOs被膜の表面ま
で浸入した場合を示したものであり、曲線eはW
がOs被膜の途中まで浸入した場合を示したもの
である。
第3図のグラフから明らかなように、Os/W
試料を非酸化性雰囲気中で熱処理すると、基板の
WがOs被膜の粒界を伝つてOs被膜の中に浸入し、
遂にはOs被膜の表面を覆うに至り、Osの酸化に
対するWの保護層を形成することになる。すなわ
ち、Os/W試料に対して、これを非酸化性雰囲
気中で熱処理を施すことにより、基板のWがOs
被膜中に浸入しOs被膜の表面をWの保護層で覆
うようになる。第3図を参照すれば、基板のWが
Os被膜の表面まで浸入した曲線dの状態におい
ては、Os被膜は耐酸化性となる。それに対して、
曲線eの状態では、基板のWが浸入していない部
分のOs被膜は酸化により消失する。また、この
熱処理では、基板のWがOs被膜中に浸入するが、
WとOsとの合金もしくは化合物は生成していな
い。
試料を非酸化性雰囲気中で熱処理すると、基板の
WがOs被膜の粒界を伝つてOs被膜の中に浸入し、
遂にはOs被膜の表面を覆うに至り、Osの酸化に
対するWの保護層を形成することになる。すなわ
ち、Os/W試料に対して、これを非酸化性雰囲
気中で熱処理を施すことにより、基板のWがOs
被膜中に浸入しOs被膜の表面をWの保護層で覆
うようになる。第3図を参照すれば、基板のWが
Os被膜の表面まで浸入した曲線dの状態におい
ては、Os被膜は耐酸化性となる。それに対して、
曲線eの状態では、基板のWが浸入していない部
分のOs被膜は酸化により消失する。また、この
熱処理では、基板のWがOs被膜中に浸入するが、
WとOsとの合金もしくは化合物は生成していな
い。
このようにして、本発明になる耐酸化性付与の
熱処理を施されたOs被膜は、大気酸化に曝され
た際は、Wが酸化被膜となつてOs被膜の表面を
覆うことになり、それによりOsの酸化を防止す
る。このWの酸化被膜は真空中で再加熱すること
で容易に除去され、再び清浄なOs被膜が得られ
る。
熱処理を施されたOs被膜は、大気酸化に曝され
た際は、Wが酸化被膜となつてOs被膜の表面を
覆うことになり、それによりOsの酸化を防止す
る。このWの酸化被膜は真空中で再加熱すること
で容易に除去され、再び清浄なOs被膜が得られ
る。
Os被膜の耐酸化性付与の熱処理の条件は、真
空中熱処理の場合の真空はC2,H2O,CO2等の酸
化性のガス分圧が1×10-5Torr以下とするのが
良い。これは熱処理中に雰囲気中の酸化性のガス
によりOsが酸化蒸発して消耗するのを防止する
ためである。また、熱処理は非酸化性ガス中、例
えば露点−50℃以下の水素、アルゴン、窒素ガス
中で行なつてもよい。
空中熱処理の場合の真空はC2,H2O,CO2等の酸
化性のガス分圧が1×10-5Torr以下とするのが
良い。これは熱処理中に雰囲気中の酸化性のガス
によりOsが酸化蒸発して消耗するのを防止する
ためである。また、熱処理は非酸化性ガス中、例
えば露点−50℃以下の水素、アルゴン、窒素ガス
中で行なつてもよい。
なお、上記の実施例では、基板にWを用い、
Os被膜の厚さを0.5μmとしたが、熱処理はOs被
膜中に基板の一部を浸入させることを目的として
おり、熱処理の温度と時間は、Os被膜の厚さと
基板の種類によつて異なる。一般に、Os被膜が
厚いほど、基板金属の融点が高いほど、熱処理温
度は高く、また時間も長くなる。例えば、0.5μm
厚のOs被膜に対しては、W基板では1100℃、1
時間;Mo基板では1000℃、1時間;Ni基板では
600℃、1時間の熱処理でOs被膜の耐酸化性付与
の熱処理が可能である。
Os被膜の厚さを0.5μmとしたが、熱処理はOs被
膜中に基板の一部を浸入させることを目的として
おり、熱処理の温度と時間は、Os被膜の厚さと
基板の種類によつて異なる。一般に、Os被膜が
厚いほど、基板金属の融点が高いほど、熱処理温
度は高く、また時間も長くなる。例えば、0.5μm
厚のOs被膜に対しては、W基板では1100℃、1
時間;Mo基板では1000℃、1時間;Ni基板では
600℃、1時間の熱処理でOs被膜の耐酸化性付与
の熱処理が可能である。
〔実施例 2〕
空孔率26%の多孔質W基体の空孔部にBaO,
CaO,A2O3からなる電子放射物質を含浸し、
表面研磨により滑らかな電子放射面を形成した含
浸形陰極を作製した。この陰極の電子放射面に電
子線蒸着によりOsを0.5μm厚に蒸着し、オスミウ
ム被膜被覆含浸形陰極を作製した。
CaO,A2O3からなる電子放射物質を含浸し、
表面研磨により滑らかな電子放射面を形成した含
浸形陰極を作製した。この陰極の電子放射面に電
子線蒸着によりOsを0.5μm厚に蒸着し、オスミウ
ム被膜被覆含浸形陰極を作製した。
次に、1×10-5Torr以下の真空中で1100℃2
時間の耐酸化性付与の熱処理を行ない、基体のW
をOs被膜中に浸入、拡散させてOs被膜表面を基
体のWの一部で覆う処理を行ない、本発明の実施
例になる試料、耐酸化性オスミウム被膜を被覆し
た含浸形陰極を作製した。
時間の耐酸化性付与の熱処理を行ない、基体のW
をOs被膜中に浸入、拡散させてOs被膜表面を基
体のWの一部で覆う処理を行ない、本発明の実施
例になる試料、耐酸化性オスミウム被膜を被覆し
た含浸形陰極を作製した。
上記の本発明になる耐酸化性オスミウム被膜被
覆含浸形陰極の熱電子放射特性の耐酸化性につき
試験した結果を、本発明によらない通常のオスミ
ウム被覆含浸形陰極である比較試料と比較して第
4図のグラフに示す。
覆含浸形陰極の熱電子放射特性の耐酸化性につき
試験した結果を、本発明によらない通常のオスミ
ウム被覆含浸形陰極である比較試料と比較して第
4図のグラフに示す。
比較試料の本発明によらない通常のオスミウム
被覆含浸形陰極は、上記の実施例における真空中
の耐酸化性付与の熱処理を施さなかつたものであ
る。比較試料につき、大気中の熱処理を受けなか
つた試料そのものの熱電子放射特性は、第4図の
白丸点21の群で示すようなものであつた。この
比較試料を大気中で450℃、10分間の酸化処理を
行なつたものの熱電子放射特性は第4図の黒色四
角点22の群で示すようなもので、酸化処理を施さ
れないものに比し約1/3以下の値に劣化した。一
方、本発明になる真空中で1100℃、2時間の耐酸
化性付与熱処理を施された上記の本発明の実施例
になる試料のオスミウム被膜被覆含浸形陰極を、
大気中で500℃、10分間の酸化処理を行なつたも
のの熱電子放射特性は、第4図の黒丸点23の群
で示すようにオスミウム被覆含浸形陰極本来の特
性を維持した良好なものであつた。
被覆含浸形陰極は、上記の実施例における真空中
の耐酸化性付与の熱処理を施さなかつたものであ
る。比較試料につき、大気中の熱処理を受けなか
つた試料そのものの熱電子放射特性は、第4図の
白丸点21の群で示すようなものであつた。この
比較試料を大気中で450℃、10分間の酸化処理を
行なつたものの熱電子放射特性は第4図の黒色四
角点22の群で示すようなもので、酸化処理を施さ
れないものに比し約1/3以下の値に劣化した。一
方、本発明になる真空中で1100℃、2時間の耐酸
化性付与熱処理を施された上記の本発明の実施例
になる試料のオスミウム被膜被覆含浸形陰極を、
大気中で500℃、10分間の酸化処理を行なつたも
のの熱電子放射特性は、第4図の黒丸点23の群
で示すようにオスミウム被覆含浸形陰極本来の特
性を維持した良好なものであつた。
本実施例に明らかなように、本発明によるもの
は大気中の熱処理に充分耐えるものであり、通常
の電子管製造の封止工程においてなんら劣化され
ることのない優れた性能を有するものである。
は大気中の熱処理に充分耐えるものであり、通常
の電子管製造の封止工程においてなんら劣化され
ることのない優れた性能を有するものである。
以上述べたように、タングステン,モリブデ
ン,タンタル,レニウム,イリジウム,ニツケル
などの耐熱金属またはこれら金属の合金からなる
基体上に被覆したオスミウム被膜、あるいはタン
グステン,モリブデン,タンタル,レニウム,イ
リジウム,ニツケルなどの耐熱金属またはこれら
の金属の合金からなる多孔質基体に電子放射物質
を含浸した含浸形陰極の電子放射面上に被覆した
オスミウム被膜において、該オスミウム被膜は基
体あるいは含浸形陰極の電子放射面を被覆した
後、オスミウムがこれらの耐熱金属またはその合
金と合金あるいは化合物を形成しない温度で、非
酸化雰囲気中で耐酸化性付与の熱処理を行ない、
前記の基体金属の一部をオスミウム被膜中に浸
入、拡散させてオスミウム被膜の表面に基体金属
の保護層を形成せしめられてなる本発明の耐酸化
性オスミウム被膜は極めて有益な効果を示すもの
である。
ン,タンタル,レニウム,イリジウム,ニツケル
などの耐熱金属またはこれら金属の合金からなる
基体上に被覆したオスミウム被膜、あるいはタン
グステン,モリブデン,タンタル,レニウム,イ
リジウム,ニツケルなどの耐熱金属またはこれら
の金属の合金からなる多孔質基体に電子放射物質
を含浸した含浸形陰極の電子放射面上に被覆した
オスミウム被膜において、該オスミウム被膜は基
体あるいは含浸形陰極の電子放射面を被覆した
後、オスミウムがこれらの耐熱金属またはその合
金と合金あるいは化合物を形成しない温度で、非
酸化雰囲気中で耐酸化性付与の熱処理を行ない、
前記の基体金属の一部をオスミウム被膜中に浸
入、拡散させてオスミウム被膜の表面に基体金属
の保護層を形成せしめられてなる本発明の耐酸化
性オスミウム被膜は極めて有益な効果を示すもの
である。
第1図は従来一般の電子管製造における封止工
程を説明するための説明図である。第2図は、タ
ングステン板にオスミウム被膜を被覆した試料に
ついての、本発明による耐酸化性付与の熱処理を
施されたものと施されないものについての大気酸
化処理によるオスミウムの消失量を示したグラフ
である。第3図は、タングステン板にオスミウム
被膜を被覆した試料を、非酸化性雰囲気中の熱処
理した場合のオスミウム被膜中に基板のタングス
テンが浸入したことを示すIMAによる濃度変化
のグラフである。第4図は、本発明の実施例によ
るオスミウム被膜を被覆した含浸形陰極の熱電子
放射特性の耐熱性につき、比較試料のものととも
に示したグラフである。 1……陰極、2……電極群、3……支持金具、
4……真空排気管、5……保持具、6……電子
管、7……ネツク管、8……接続部、9……ガス
バーナ。
程を説明するための説明図である。第2図は、タ
ングステン板にオスミウム被膜を被覆した試料に
ついての、本発明による耐酸化性付与の熱処理を
施されたものと施されないものについての大気酸
化処理によるオスミウムの消失量を示したグラフ
である。第3図は、タングステン板にオスミウム
被膜を被覆した試料を、非酸化性雰囲気中の熱処
理した場合のオスミウム被膜中に基板のタングス
テンが浸入したことを示すIMAによる濃度変化
のグラフである。第4図は、本発明の実施例によ
るオスミウム被膜を被覆した含浸形陰極の熱電子
放射特性の耐熱性につき、比較試料のものととも
に示したグラフである。 1……陰極、2……電極群、3……支持金具、
4……真空排気管、5……保持具、6……電子
管、7……ネツク管、8……接続部、9……ガス
バーナ。
Claims (1)
- 1 タングステン、モリブデン、タンタル、レニ
ウム、イリジウム、ニツケルのうちより選ばれる
いずれか1種の金属、もしくは上記金属より選ば
れる2種以上の金属よりなる合金を主成分とする
多孔質基体に、BaO,CaO,A2O3からなる電
子放射物質を含浸させた含浸形陰極の電子放射面
に、オスミウム膜を被覆したオスミウム被覆含浸
形陰極において、上記オスミウム膜を構成する多
結晶粒の表面は、上記基体を構成する金属もしく
は合金により被覆されていることを特徴とするオ
スミウム被覆含浸形陰極。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60103893A JPS6188420A (ja) | 1985-05-17 | 1985-05-17 | オスミウム被覆含浸形陰極 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60103893A JPS6188420A (ja) | 1985-05-17 | 1985-05-17 | オスミウム被覆含浸形陰極 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6188420A JPS6188420A (ja) | 1986-05-06 |
| JPS6357902B2 true JPS6357902B2 (ja) | 1988-11-14 |
Family
ID=14366098
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60103893A Granted JPS6188420A (ja) | 1985-05-17 | 1985-05-17 | オスミウム被覆含浸形陰極 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6188420A (ja) |
-
1985
- 1985-05-17 JP JP60103893A patent/JPS6188420A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6188420A (ja) | 1986-05-06 |
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