明 細 書 ビタ ミ ン D類水酸化酵素遺伝子 技術分野
本発明は、 放射菌特にノ カルジァ属またはア ミ コ ラ タ 属に属する菌に存在し、 水酸化酵素活性に関与する遺伝 子、 またはそれを含有する D N Aの単離及びその利用に 関する。
さ らに詳し く は、 ノ カルジァ属またはア ミ コ ラ タ属に 属する菌に存在し、 2 5 位に水素原子を有する ビタ ミ ン D類の 2 5 位水素原子を水酸基に変換する水酸化酵素活 性を有する蛋白質をコー ドする遺伝子またはそれを含有 する D N Aに関 し、 これらの放射菌の染色体 D N Aの制 限酵素 S a u 3 A I による部分消化によ って得られ、 約 3 . 8 3 kbからなる D N A断片中に存在する水酸化酵 素活性の発現に関与する遺伝子またはそれを含有する D N Aに関する。 背景技術
微生物を用いた酵素化学的方法 (微生物変換) によ り ビ夕 ミ ン D類の 1 位及び 2 5 位を水酸化する方法が知ら れている。 (特開平 2 — 4 6 9 号公報及び特開平 2 - 2 3 1 0 8 9 号公報) 。 しか しながら、 ビタ ン D類の水 酸化酵素活性に関与する微生物由来の遺伝子はこれまで
明かになってお らず、 微生物菌体内の ビタ ミ ン D類の水 酸化酵素活性に関与する水酸化酵素の量を増加させた り、 該水酸化酵素を工業的に生産する為には技術と して不十 分であった。 動物の遺伝子では ビタ ミ ン D 3 の 2 5 位水 酸化酵素チ ト ク ロム P 4 5 0 のラ ッ ト肝由来の遺伝子お よびそのク ローニ ングが知られている (特開平 3 — 2 3 2 4 9 3 号公報) が、 ク ローニングした遺伝子の微生物 中での酵素活性発現は不十分であった。 最近になって同 じラ ッ ト肝由来遺伝子を酵母の細胞質内の小胞体で発現 させる こ とによ り微生物中での活性発現は先に開示され た方法よ り も約 5 0 倍増加 したこ とが報告された (次世 代産業基盤シ ンポジウム、 平成 3年 9 月 1 3 日) が、 な お も微生物由来の ビタ ミ ン D類水酸化酵素活性を有する 微生物変換の変換収量には及んでいない。
ビタ ミ ン D 3 の 2 5 位水酸化酵素チ ト ク ロ ム P 4 5 0 の ラ ッ ト肝由来の遺伝子をク ローニ ングして微生物で効 率よ く 発現させる こ とに成功 して も微生物由来の ビ夕 ミ ン D類水酸化酵素活性を有する微生物変換の変換収量に 及ばない理由 と しては、 動物由来の水酸化酵素よ り も微 生物由来の水酸化酵素のほ う が 1 分子あた り の酵素活性 がはるかに優れている点が挙げられる。 したがって微生 物由来の ビ夕 ミ ン D類水酸化酵素を発現でき る遺伝子を 含む組換え体 D N Aの提供、 及び微生物由来の ビタ ミ ン D類水酸化酵素を発現でき る遺伝子を含み微生物細胞内 で自己増殖可能な組換え体 D N Aを保持する形質転換微
生物を取得する こ とが望まれていた。 発明の開示
本発明者らは、 ビタ ミ ン D類の微生物変換に用い られ る ノ カルジァ属またはァ ミ コ ラ タ属に属する放線菌の特 定の酵素の産生に係る遺伝子及びそれを含む D N Aを提 供すべ く 研究した。 その結果、 2 5 位に水素原子を有す る ビタ ミ ン D類の 2 5 位水素原子を水酸基に変換して 2 5 — ヒ ドロキシ ビ夕 ミ ン D類を生成する こ とのでき る水 酸化酵素活性を発現し得る遺伝子をノ カルジァ属または ァ ミ コ ラ タ属に属する菌株から分離する こ とに成功 した さ らに、 2 5 位に水素原子を有する ビタ ミ ン D類の 2 5 一 ヒ ドロキシ ビ夕 ミ ン D類への水酸化活性を欠失してい るかまたは活性の低い、 ス ト レプ ト ミ セス · リ ビダンス ( Streptomyces 1 i vidans) 及びス ト レプ ト ミ セス · グ リ セウス ( Streptomyces gr i seus ) に該遺伝子を組み 込んだプラス ミ ドを導入する こ とによ り、 係る遺伝子が 発現し、 2 5 位に水素原子を有する ビタ ミ ン D類を.2 5 ー ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類へ、 該遺伝子の起源株よ り も 効率よ く 変換でき る こ とを見出 し、 本発明を完成した。
本発明によれば、 2 5 位に水素原子を有する ビタ ミ ン D類の 2 5 位水素原子を水酸基に変換する こ とのでき る 放線菌由来の水酸化酵素をコー ドする遺伝子、 該遺伝子 の D N A断片を含有する組換えプラス ミ ド及びそれを'保 持する形質転換微生物が提供される。
図面の簡単な説明
第 1 図は ビタ ミ ン D類の 2 5位を水酸化し 2 5 — ヒ ド ロキシ ビタ ミ ン D類へ変換する水酸化酵素活性を発現す る遺伝子を含有する大き さ約 3. 8 3 kbp の D N A断片 の制限酵素切断地図である。 図中 H i n d 111 、 S a c I 、 B c l I 、 K p n I 、 P s t I 、 B a m H I は各制限酵素を表し、 数字は各制限酵素切 断位置間の距離を示 し kbp で表している。
第 2図は組換えプラス ミ ド P H K 0 1 0及びその由来 とな ったプラス ミ ドを示している。 プラス ミ ド P I J 6 9 9 ( 1 ) を制限酵素 B g 1 IIで切断し、 ( 2 ) の D N A断片をさ らに T 4 D N A リ ガーゼで処理する と、 ( 2 ) の D N A断片は連結し、 プラス ミ ド P H K 0 1 0 ( 3 ) が得られる。
第 3図は組換えプラス ミ ド P H K 0 3 0 の制限酵素切 断地図である。 かっ こ内の数字はその近傍に制限酵素 S a c I 切断部位を有する側の制限酵素 H i n d III 切断部位を座標点と した場合の各制限酵素切断位置 を示している。 細線で示した部分はベク タープラス ミ ド と して用いたプラス ミ ド P H K 0 1 0 に由来する D N A 断片との相同領域を、 太線は第 1 図に示した水酸化酵素 活性を有する遺伝子を含有する D N A断片との相同領域 をそれぞれ表している。
第 4 図は組換えプラス ミ ド P H K 0 3 1 の制限酵素切 断地図である。 かっ こ内の数字はその近傍に制限酵素
S a c I 切断部位を有する側の制限酵素 S a u 3 A I 切断部位を座標点と した場合の各制限酵素切断位置を 示している。 細線で示した部分はベク タープラス ミ ドと して用いたプラス ミ ド P I J 7 0 2 に由来する D N A断 片との相同領域を、 太線は第 1 図に示した水酸化酵素活 性を有する遺伝子を含有する D N A断片との相同領域を それぞれ表している。
第 5 図は、 プラス ミ ド P H K 0 3 0 にク ロー ン化され たノ カルジァ · ォゥ ト ト ロ ヒカ N— 1 0 2株の染色体 D N A由来の水酸化酵素をコー ドする遺伝子を含む 3 8 3 6 bpの D N A断片の塩基配列の前半部分を示す。
第 6 図は、 プラス ミ ド P H K 0 3 0 に ク ロー ン化され たノ カルジァ · ォゥ ト ト ロ ヒカ N— 1 0 2 株の染色体 D N A由来の水酸化酵素をコー ドする遺伝子を含む 3 8 3 6 bpの D N A断片の塩基配列の後半部分を示す。
第 7 図は、 プラス ミ ド P H K 0 3 0 にク ロー ン化され た水酸化酵素をコー ドする遺伝子を含む 3 8 3 6 bpの D N A断片中でビ夕 ミ ン D 3 の 2 5 位水酸化活性発現部位 を示す図である。
第 8 図は、 水酸化酵素をコー ドする遺伝子の塩基配列 の前半部分を示す。
第 9 図は、 水酸化酵素をコー ドする遺伝子の塩基配列 の後半部分を示す。 発明を実施するための最良の形態
本発明の水酸化酵素をコー ドする遺伝子またはそれを 含む D N A断片は、 2 5位に水素原子を有する ビタ ミ ン D類の 2 5位水素原子を水酸基に変換して 2 5 - ヒ ドロ キシ ビタ ミ ン D類を生成する水酸化酵素活性を発現し得 る遺伝子であれば、 それが他の種類の基質を も水酸化す る ものであって も よい。 また、 水酸化酵素をコー ドする 遺伝子またはそれを含む D N A断片の起源と しては、 2 5位に水素原子を有する ビタ ミ ン D類の 2 5位水素原子 を水酸基に変換し、 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類を生 成する能力を有する放線菌の染色体 D N Aに由来ずる も のが好適に用レ、られる。 そのよ う な ものと してはノ カル ジァ ■ ォゥ ト ト ロ ヒカ ( Nocardia autorophi ca 、 現在 では一般にァ ミ コ ラ タ ■ ォゥ ト ト ロ ヒカ (Amycolata autotrophica) に分類されている) やア ミ コ ラ タ ' サッ ルネア (Amycolata saturnea) な どを挙げる こ とができ る o
他方、 水酸化酵素をコー ドする遺伝子またはそれを含 有する D N Aを導入するために用いるベク タープラス ミ ドと しては放線菌内にあって自律増幅可能であ り、 かつ 宿主細胞の分裂に際して安定に娘細胞に受け継がれてい く 安定保持性に優れた ものであればよ く 、 使用する宿主 によ って自由に選ぶこ とができ る。 ベク タ一プラス ミ ド の具体的な もの と しては例えば公知の P I J 7 0 2 ( atz et al. , J. Gen. Microbiol. , 1 2 9, 2 7 0 3 ( 1 9 8 3 ) ) や P I J 6 9 9 ( Kieser et. al. ,
Gene, 6 5 , 8 3 ( 1 9 8 8 ) ) を制限酵素 B g 1 11 消化する こ とによ っ て得 られる P H K O 1 0 (第 2 図) 等を挙げる こ とができ る。
本発明で提供する水酸化酵素を コ ー ドする遺伝子ま た はそれを含む D N Aは、 上記 したベク タ 一プラ ス ミ ドに 導入され、 例えば、 本発明者の命名する と こ ろの後述す る プラ ス ミ ド P H K 0 3 0 や P H K 0 3 1 な どが得 られ o
本発明で提供する水酸化酵素を コ 一 ドする遺伝子と は、 2 5 位に水素原子を有する ビタ ミ ン D類の 2 5 位水素原 子を水酸基に変換 し、 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類を 生成する反応を触媒する水酸化酵素産生に関与する D N Aをレ、 う 。
本発明における 2 5 位に水素原子を有する ビ夕 ミ ン D 類とは、 例えば、 ビタ ミ ン D 2 誘導体、 ビタ ミ ン D 3 誘 導体、 ビタ ミ ン D 4 誘導体、 ビタ ミ ン D 5 誘導体、 ビ夕 ミ ン D 6 誘導体、 ビタ ミ ン D 7 誘導体を言い、 それ らの 1 7 位側鎖が水素原子、 水酸基、 低級アルキル基な どで 置換されている もので も よい。 具体的には、 ビタ ミ ン D 2 、 ビタ ミ ン D 3 、 ビタ ミ ン D 4 、 ビタ ミ ン D 5 、 ビ 夕 ミ ン D 6 、 ビタ ミ ン D 7 、 2 4 — ォキ ソ ビタ ミ ン D 3 、 1 ひ ー ヒ ドロキ シ ビタ ミ ン D 2 、 1 ひ ー ヒ ドキ シ ビタ ミ ン D 3 、 1 ひ 一 ヒ ドロ キシ ビタ ミ ン D 4 、 1 ひ 一 ヒ ドロ キシ ビタ ミ ン D 5 、 1 ー ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 6 、 1 α — ヒ ドロ キシ ビタ ミ ン D 7 、 1 ひ 一 ヒ ドロキ シー 2 4
— ォキ ソ ビタ ミ ン D 3 、 2 4 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 、 2 3 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 、 2 3 — ヒ ドロ キ シ ビタ ミ ン D 4 、 1 a , 2 3 — ジ ヒ ドキシ ビタ ミ ン D 3 1 a , 2 3 — ジ ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 4 、 2 6 — ヒ ドロ キシ ビタ ミ ン D 2 、 2 6 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 、 2 6 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 4 、 2 3 , 2 4 — ジ ヒ ドロキ シ ビタ ミ ン D 3 、 2 3 , 2 6 — ジ ヒ ドロキ シ ビタ ミ ン D 3 、 2 3 , 2 6 — ジ ヒ ドロキ シ ビタ ミ ン D 4 、 ビ夕 ミ ン D 3 、 2 6 , 2 3 — ラ ク ト ン、 1 ひ ー ヒ ドロキ シ ビ夕 ミ ン D 3 、 2 6 , 2 3 — ラ ク ト ン、 2 4 , 2 4 — ジフ ル ォロ ビタ ミ ン D 3 、 2 4 , 2 4 — ジ ク ロ 口 ビタ ミ ン D 3 2 6 , 2 6 , 2 6 , 2 7 , 2 7, 2 7 —へキサフ ルォ ロ ビタ ミ ン D 3 、 2 4 , 2 4 — ジフ ルオロ ー 2 5 — ヒ ドロ キシ一 2 6 , 2 7 — ジ メ チル ビ夕 ミ ン D 3 な どがある。
本発明の水酸化酵素をコ ー ドする遺伝子ま たはそれを 含む D N Aを含有する組換えプラ ス ミ ドの調製はそれ自 体公知の方法で行う こ とができ る (例えば
D. A. Hopwood り Genetic Manup 1 a t i on of
S t rep t omvces " , A Laboratory Maunual , The John I nnes Foundation, 1 9 8 5 ) 0
組換えプラ ス ミ ドの調製方法
1) ベク タ 一プラ ス ミ ド
ベ ク タ ープラ ス ミ ドは放線菌で安定に複製増殖を維持 でき る も のであれば何で も用いる こ とができ るが、 それ らのベク タ ープラ ス ミ ドか ら使用 目的に応 じて誘導さ れ
た ものも含まれる。 例えばス ト レプ ト ミ セ ス ' リ ビダ ン ス 丁 八 ー 2 2 0 (微生物の保管受託番号、 微ェ研菌寄第 1 2 9 6 2号 ; 工業技術院微生物工業研究所) ゃス ト レ ブ ト ミ セス . グ リ セウス T A— 2 2 1 (微生物の保管受 託番号、 微ェ研菌寄第 1 2 9 6 3号 ; 工業技術院微生物 工業研究所) を用いて公知のプラス ミ ド例えば P I J 7 0 2、 P I J 6 9 9 を制限酵素 B g 1 IIによ って消化 して得られた P H K 0 1 0 (第 2図) 等をべク タ一 と し て用いる こ とができ る。 これらのプラス ミ ドは選別標識 (マ一カー) と してチォス ト レプ ト ン耐性 (以下、 「 T h i o r r 」 という ) が付与されており、
T h i o r r を示す形質転換株を選別する こ とによ り組 換えプラス ミ ドの調製を容易に行う こ とができ る。
2) ビ夕 ミ ン D類水酸化酵素活性を発現する遺伝子を含 む D N Aのク ローニング
上述の 2 5位に水素原子を有する ビタ ミ ン D類の 2 5 位を水酸化し 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類に変換する 水酸化酵素活性を発現する遺伝子を含む放線菌 (例えば、 ノ カルジァ · ォゥ ト ト ロ ヒカな ど) の菌体よ り染色体 D N Aを公知の方法、 例えば Murmurの方法 ( J. Mol.
Biol., 3 , 2 0 8 ( 1 9 6 1 ) ) で抽出する。 抽出され た D N Aを適当な制限酵素 (市販品 ; 例えば宝酒造製や 和光純薬製等) によ り切断すれば、 目的の遺伝子を含む D N A断片が他の D NA断片と共に得られる。 こ の よ う に して得られる D N A断片の混合物から目的の遺伝子を
含む D N Aを含有する組換えプラス ミ ドを調製するには、 まず目的の遺伝子を含む D N A断片の末端と結合 し得る よ う に処理されたベク タープラス ミ ドへ該 D N A断片を 組込む。 次に生成された各種の組換えプラス ミ ドによる 宿主菌の形質転換を行った後、 例えば T h i o r r を示 す組換えプラス ミ ド含有形質転換体を選別する。 次いで 選別された形質転換体から目的の形質を発現する形質転 換体を選別する こ とによ り 目的の遺伝子を含む D N Aを 含有する組換えプラス ミ ドを選別する こ とができ る。
例えば、 ノ カルジァ · ォゥ ト ト ロ ヒ力の染色体 D N A を制限酵素 S a υ 3 A I によ り 3〜 2 O kbの D N A断 片となる よ う に部分分解 (例えば!1. Magniatisら、
"Molecular Cloning Cold Spring Harbor
Laboratory, 2 8 2頁, 1 9 8 2年) し、 得られる該 D N A断片を制限酵素 B g 1 11によ り切断開環した P H K 0 1 0 と混合し、 Τ 4 D Ν Α リ ガーゼ (市販品 ; 宝 酒造製な ど) で該 D NA断片と P H K 0 1 0 の連結処理 を行う。 これによ つて、 染色体 D N Aの断片が導入され た目的の組換えプラス ミ ドを含有する連結混合物を得る。 連結混合物から 目的の組換えプラス ミ ドを選別するには、 該連結混合物を 2 5位に水素原子を有する ビ夕 ミ ン D類 の 2 5 ー ヒ ドロキシ ビ夕 ミ ン D類への水酸化活性を欠失 しているかまたは水酸化活性の低い放線菌のプロ ト プラ ス ト (protoplast) に導入し、 寒天平板上に塗抹する'。 すなわち寒天平板上、 チォス ト レブ ト ンを加えた軟寒天
培地に該プロ ト プラス トを混合 したものを重層する。 重 層後、 該寒天平板を培養する と、 組換えプラス ミ ドを有 する形質転換株はチォス ト レブ ト ンに耐性を示すのでコ ロニー と して生育する。 次にこ の コ ロニーの中から 目的 の形質を発現する こ とのでき る形質転換微生物を選抜す る o
すなわち各コ ロニーの菌体を液体培地に接種し、 通気 欖はん培養し充分生育させる。 次に菌の生育した培養液 に ビタ ミ ン D 3 (vitamin D 3 ) を添加 し、 通気攪はん 培養を継続した後、 ブライ · ア ン ド · ダイヤ一法
( Bligh and Dyer method ) に準じて溶媒抽出を行う。 抽出物の分析は公知の ビタ ミ ン D類の分析法 (例えば Methods in Enzymology, 1 2 3 , 1 2 7 — 1 5 4 ( 1 9
8 6 ) ) に準じて行えばよ く 、 順相シ リ カゲルカ ラム (例えば、 ゾルバッ クス S I L、 米国デュ ポン社製) を 用いた、 高速液体ク ロマ ト グラ フ ィ ーの保持時間、 生成 物の紫外部吸収スぺク ト ル及び Ε I 一 M Sスぺク トルを 標準品 ( 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 ( 2 5 ( 0 H ) D 3 ) 、 オラ ンダ、 デュ フ ァ ー社製) と比較する こ とに よ り抽出物中に 2 5 ( 0 H ) D 3 の生成を確認する こ と ができ る。
以上の方法によ り 2 5 ( 0 H ) D 3 の生成が確認され る コ ロニー、 すなわち、 2 5位に水素原子を有する ビ夕 ミ ン D類を水酸化して 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類に' 変換する活性を有する水酸化酵素をコー ドする遺伝子を
含む D N Aを含有する組換えプラス ミ ドを保持する コ ロ 二一を選抜する こ とができ る。 したがって、 こ のコ ロニ 一の菌体がら前述のプラス ミ ド抽出法によ ってべク タ一 プラス ミ ドに 2 5 位に水素原子を有する ビ夕 ミ ン D類を 水酸化して 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類に変換する活 性を有する水酸化酵素をコー ドする遺伝子を含む D N A が含有された組換えプラス ミ ドを取得する こ とができ る。 このよ う に して得られた組換えプラス ミ ドと しては例え ば、 P H K 0 3 0 や P H K 0 3 1 を挙げる こ とができ る。 3) 組換えプラス ミ ドの具体的説明
上述の方法によ って得られる組換えプラス ミ ド P H K 0 3 0 や P H K 0 3 1 (実施例並びに第 3 図および第 4 図参照) について、 具体的に述べる。
(1) プラス ミ ド P H K 0 3 0 または P H K 0 3 1 による 水酸化酵素活性の確認
プラス ミ ド P H K 0 3 0 または P H K 0 3 1 の含有す る挿入 D N A断片が 2 5 位に水素原子を有する ビ夕 ミ ン D類を水酸化して 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類に変換 する活性を有する水酸化酵素をコー ドする遺伝子を含む こ とは次のこ とから理解される。 すなわちプラス ミ ド P H K 0 3 0 または P H K 0 3 1 を含有する組換え株から こ のプラス ミ ドを除去 (例えばァ ク リ ジ ン色素な どを用 いて該組換え株を処置する) する こ とによ って生じるプ ラス ミ ド除去株はチォス ト レプ ト ン感受性にな り、 同時 に ビタ ミ ン D類の水酸化活性の消失を伴う こ とから理解
される。 さ らに該プラス ミ ド除去株を宿主と してプラス ミ ド P H K 0 3 0 または P H K 0 3 1 を用いて再形質転 換する と得られる再形質転換株はすべて T h i o r r を 形質発現する と共に ビタ ミ ン D類水酸化活性の復帰が確 認される。
(2) プラス ミ ド P H K 0 3 0
第 3図に示す制限酵素切断地図を有するプラス ミ ド P H K 0 3 0 は制限酵素 H i n d III を作用させる こ と によ り、 3. 8 kbp と 4 . 7 kb の D N A断片部分に分 ける こ とができ る。 このう ち 3. 8 kb の D N A断片の 両末端の数十 bp以内に制限酵素 S a u 3 A I 切断部 位を有してお り、 これよ り 内側の部分にノ カルジァ * ォ ゥ ト ト ロ ヒ力の染色体に由来する水酸化酵素をコー ドす る遺伝子が含まれる。 も う一方の D N A断片はプラス ミ ド P H K 0 1 0 ( 5 . 0 kbp , 第 2図) に由来する部分 である。 P H K 0 1 0 は組換えによ って P H K 0 3 0 中 に 2 0 0〜 3 0 0 bp消失した D N A断片と して含有され ている。 プラス ミ ド P H K 0 3 0 は該プラス ミ ドを単独 に含む形質転換株から調製する こ とができ る。
(3) プラス ミ ド P H K 0 3 1
第 4 図にプラス ミ ド P H K 0 3 1 の制限酵素切断地図 を示す。 プラス ミ ド P H K 0 3 1 はプラス ミ ド P I J 7 0 2を制限酵素 B g 1 IIで切断し開環して得られる D N A断片とプラス ミ ド P H K 0 3 0 を制限酵素 _§_a u 3 A I を作用 させる こ とによ り得られる約 3 . 8 kbp の
D N A断片を T 4 D N A リ ガーゼで連結させる こ とに よ って得られる大き さ 9. 5 kbp のプラス ミ ドである。 プラス ミ ド P H K 0 3 1 は該プラス ミ ドを単独に含む形 質転換株から調製する こ とができ る。 また、 ブラス ミ ド P H K 0 3 1 を制限酵素 S a u 3 A I を作用させる こ とによ り得られる約 3. 8 kbp の D N A断片を制限酵素 B 1 Πで開環したプラス ミ ド P H K 0 1 0 と結合さ せる こ とによ って、 プラス ミ ド P H K 0 3 0 と同 じ制限 酵素地図を有し、 プラス ミ ド P H K 0 3 0 と完全に一致 するプラス ミ ドを得る こ とができ る。 さ らに、 プラス ミ ド P H K 0 3 0 と P H K 0 3 1 の双方に ビ夕 ミ ン D類の 水酸化活性が確認されたこ とから、 プラス ミ ド P H K 0 3 0 の制限酵素 H i n d ill を作用させる こ とによ り 得られる約 3. 8 3 kbp の D NA断片に水酸化酵素をコ ー ドする遺伝子が含まれる こ とを確認する こ とができ る。 こ の約 3. 8 3 kbp の D N A断片は、 第 1 図に示した制 限酵素地図を有している。
水酸化酵素をコー ドする遺伝子の塩基配列の決定
上記した例えばプラス ミ ド P H K 0 3 0 に ク ーロ ン化 された水酸化酵素をコー ドする遺伝子を含有する
約 3. 8 3 kbp の D N A断片を得、 こ の D N A断片を用 いてジデォキシ ■ チェイ ン · 夕一 ミ ーネー夕一法によ り 例えば S E Q U E NA S E D N A Sequenc i ng K i tを 使用 して、 水酸化酵素をコー ドする遺伝子の塩基配列を 決定する こ とができ る。
後述する実施例 8 に示される よ う に、 プラス ミ ド P H K 0 3 0 に ク ーロ ン化されたノ カルジァ · ォゥ ト ト ロ ヒ 力 N - 1 2 0 株の染色体 D N A由来の D N A断片は 3 8 3 6 bpであ り、 上流から 2 3 0 0 bpにィニシエー シ ョ ン コ ド ンを持ち、 1 1 9 4 bp、 3 9 8 ア ミ ノ 酸からなる オープン リ ーディ ングフ レームがある こ とが明かとなつ た (第 5 図及び第 6 図参照) 。
更に、 P H K 0 3 0 をサブク ローニングし、 後述する 実施例 2 に示 した方法と同様な方法で活性部位を調べた と こ ろ、 上流から 1 3 4 O bpに存在する S a c I サイ 卜から 3 8 3 0 bpの H i n d I 11 サイ ト までの 2 4 9 0 bpのフ ラ グメ ン ト に ビタ ミ ン D 3 の 2 5 位水酸化酵素 活性がある こ とが判った (第 7 図参照) 。 こ のこ とから、 第 5 図及び第 6 図に示したオープン リ ーディ ングフ レー 厶に ビタ ミ ン D 3 類の 2 5 位水酸化活性が存在する こ と が示唆された。
以上によ り、 水酸化酵素をコー ドする遺伝子の塩基配 列は第 8 図及び第 9 図に示したよ う な塩基配列を有する こ とが明かとなつた。
放線菌の説明
本発明において使用されるあるいは得られる放線菌の 詳細な説明は次の通りである。
(1) ノ カルジァ · ォゥ ト ト ロ ヒカ N— 1 0 2
本菌は微生物の.保管受託番号、 微ェ研条寄第 1 5 .7 3 号 ( F E R M B P — 1 5 7 3 ) と して工業技術院微生
物工業研究所に寄託されており、 その菌学的性状は特開 平 2 — 4 6 9 号に詳細に述べられている。 なお、 本菌は 化学分類法によ り ア ミ コ ラ タ · ォゥ ト ト ロ ヒカ
( Amycolata autorophica ) に分類される場合力 ある ( Lecheva 1 i er ら ; Int. J. Sy s t . Bacter i o 1. , 3— 6,
2 9 ( 1 9 8 6 ) ) o
(2) ス ト レ プ ト ミ セス · リ ビダンス T A— 2 2 0
本菌は微生物の保管受託番号、 微ェ研菌寄第 1 2 9 6
2号 ( F E R M P — 1 2 9 6 2 ) と して 1 9 9 2 年 5 月 2 0 日 に工業技術院微生物工業研究所に寄託され、 そ の後 1 9 9 3年 6 月 1 4 日 にブダペス ト条約に基づ く 国 際寄託に移管され受託番号と して F E R M B P — 4 3
3 7 が付与されている。 本菌株はス ト レプ ト ミ セス · リ ビダンス T K 2 4 と同一の菌である。 T K 2 4 株は
Genetic Manipulation of Streptomyces" 、 A Labora toru Manual , The John I nnes Foundation, 1 9 8 5 に 記載されてお り、 放線菌の宿主と して世界中で用い られ ている。
(3) ス ト レプ ト ミ セス ' グ リ セウス T A— 2 2 1
本菌は微生物の保管受託番号、 微ェ研菌寄第 1 2 9 6 3 号 ( F E R M P — 1 2 9 6 3 ) と して 1 9 9 2 年 5 月 2 0 日 に工業技術院微生物工業研究所に寄託され、 そ の後 1 9 9 3 年 6 月 1 4 日 にブダペス ト条約に基づ く 国 際寄託に移管され受託番号と して F E R M B P — 4 3 3 6 が付与されている。 本菌株はス ト レプ ト ミ セス . グ
リ セウス I F O 1 3 3 5 0 (財団法人発酵研究所保存株) を起源とする突然変異株であるス ト レプ ト ミ セス · グ リ セウス H H— 1 と同一の菌であ り、 その菌学的性状は明 かにされている ( H H— 1 株 : Horinouchiら ; J. Bacte riol. , 1 5 8. 4 8 1 ( 1 9 8 4 ) ) 。 なお、 ス ト レ ブ ト ミ セス . グ リ セウス I F 0 1 3 3 5 0及び本菌はス ト レ プ ト ミ セス · ビキニェ ン シス
( Streptomyces bikiniensis に分類される場合力 ある。
(4) ス ト レ プ ト ミ セス · リ ビダンス T A— 2 2 2
本菌株は本発明によ り得られる組換えプラス ミ ド P H K 0 3 0 を保持する形質転換菌株であ り、 ス ト レブ ト ミ セス · リ ビダンス T A— 2 2 0 にプラス ミ ド P H K 0 3 0が導入された菌株に相当する。
(5) ス ト レプ ト ミ セス . グ リ セウ ス T A— 2 2 3
本菌株は本発明によ り得られる組換えプラス ミ ド P H K 0 3 1 を保持する形質転換菌株であ り、 ス ト レブ ト ミ セス · グ リ セウ ス T A— 2 2 1 にプラ ス ミ ド P H K 0 3 1 が導入された菌株に相当する。
形質転換菌株を用いた 2 5 一 ヒ ドロキシ ビ夕 ミ ン D類の m
本発明の組換えプラス ミ ドを保持する形質転換菌株を 用いた 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類の製造は該形質転 換菌体またはその産生する水酸化酵素を含有する溶液中 で、 基質ビ夕 ミ ン D類を好気的条件下で反応させる こ と によ って行う ものであ り、 例えば特開平 2 — 4 6 9号公
報に記された、 放線菌を使用 した方法に準じて行う こ と ができ る。 ただし、 反応に必要な形質転換菌株の菌体を 得るために培養する培地の成分の中に大豆由来の物質、 例えば大豆粉ゃソィぺプ ト ンは含まれて も含まれな く て も 2 5 一 ヒ ドロキシ ビ夕 ミ ン D類の製造を実施でき る。 すなわち特に大豆粉由来の物質を添加 しな く て も該形質 転換菌株の水酸化活性は発現し、 効率よ く 2 5 — ヒ ドロ キシ ビタ ミ ン D類を製造する こ とができ る。
以下、 実施例及び試験例を挙げて本発明を更に具体的 に説明する。
実施例 1 組換えプラス ミ ドの調製法と形質転換
ノ カゾレジァ ' ォゥ ト ト ロ ヒカ N— 1 0 2 株をグ リ シン 0 . 5 %を添加 した ト リ プチ ッ ク · ソィ液体培地 (米国 ディ フ コ社製) 1 0 0 mlの入った 5 0 0 ml容の坂ロ フ ラ ス コ に接種し 2 8 °Cで 4 日間培養した。 こ の培養液から 菌体を遠心分離 ( 5 0 0 rpm 、 2 0 分間) して得た。 こ の菌体から Marmurの方法 ( J. ol. Biol. , 3 , 2 0 8 ( 1 9 6 1 ) ) に準じて全 D N Aを抽出、 精製し、 T E S緩衝液 ( 5 0 mMト リ ス —塩酸、 pH 8 ) で 1 6 時間透析 して供与体 D N A と した。
このよ う に して得られた供与体 D N A 5 gを制限酵 素 S a u 3 A I (酵素活性 3 ュニ ッ ト、 宝酒造製 ; 以 後、 制限酵素は実施例の中で特に記載しない限り、 宝酒 造製または和光純薬製を用い、 反応条件はそれらの添付 資料に従った) を用いて 3 7 °Cで反応させ 3〜 2 0 kbの
D N A断片になる よ う に部分消化した (反応時間 4 5 秒) 。 こ の反応液は 7 0 °Cで 1 5 分間処理する こ と に よ つて失活させた。 こ の反応溶液を D E 8 1 ペーパ ー ( ヮ ッ トマ ン社製) に付し、 3 kb以上の D N Aを回収 した。 次にプラ ス ミ ド P I J 6 9 9 か らプラ ス ミ ド P H K 0 1 0 を調製 した (第 2 図参照) 。 P I J 6 9 9 ( 5
g ) 、 制限酵素 B g 1 Π ( 2 0 ユニッ ト) 、 B a m H I ( 2 0 ユニッ ト) を含む緩衝液 ( H緩衝液 ; 5 0 mMト リ ス塩酸、 pH 7 . 5 、 1 0 mM塩化マグネ シウム、 1 mMジチオス レイ ト 一ル、 1 0 mM塩化ナ ト リ ウム) 中で、 3 7 °C、 2 時間反応した後、 エタ ノ ール沈澱処理
( 2 . 5 倍容量の一 2 0 °Cのエタ ノ ールを加え、 — 7 0 °Cで 3 0 分間放置後、 1 5 , 0 0 0 rpm で 1 0 分間遠心 して D N Aを回収する処理) して D N A断片を回収 した こ の D N A断片を 1 0 0 1 の T E緩衝液 ( 1 O mMト リ ス塩酸、 PH 8 、 I mME T D A ) に溶解した後、 B A P処 理 ( D N A溶液 1 0 0 〃 1 、 1 M ト リ ス塩酸 ( pH 9 ) 1 2 a 1 、 ノくク テ リ アルアルカ リ フ ォ ス フ ァ タ 一ゼ ( E . c 0 1 i C 7 5 宝酒造製) 4 〃 1 ( 2 ユニッ ト) 、 水 4 1 からなる溶液中で酵素反応する) を 3 7 °C、 2 時 間行った。 反応後、 反応液を 0 . 8 %ァガロースゲル電 気泳動 (泳動装置 ; T A K A R A H E - 1 3 型、 ァガ ロ ース ; Seakem Agarose ME (宝酒造製) 、 緩衝液 ; 4 0 mMト リ ス酢酸、 2 0 mM酢酸ナ ト リ ウ ム、 2 mM E D T A、 1 8 mM N a C 1 、 pH 8 ) に付し、 D E 8 1 ペーパーで
約 5 kbのプラス ミ ド P H K 0 1 0 (第 2 図の(3))に相当 する D N A断片 (第 2 図の(2))を回収した。 プラス ミ ド P H K 0 1 0 はこの D N A断片を D N A T 4 リ ガ一ゼ処 理する こ とによ り得られるが、 こ の D N A断片をそのま ま次の組換えプラス ミ ドの調製に使用 した。
こ のプラス ミ ド P H K 0 1 0 に相当する D N A断片 ( 1 g ) と上記の制限酵素 S a u ' 3 A I 処理によ つ て得られた染色体 D N A断片 ( 5 // g ) を T 4 D N A リ ガーゼ ( 1 7 . 5 ユニ ッ ト) を含む L G緩衝液 ( 3 0 mM ト リ ス塩酸、 pH 7 . 5、 6 mM塩化マグネ シウム、 1 0 mM ジチオス レィ ト ール、 5 0 〃 g mlゥ シ血清アルブ ミ ン、 0 . 5 mM A T P ) 2 0 〃 1 中で 4 、 1 6 時間反応し た。 こ の処理によ り組換えプラス ミ ドが反応液中に得ら れた。 こ の組換えプラス ミ ドは目的の遺伝子を含み水酸 化酵素活性を発現でき る ものとそうでないものの混合物 であるため、 こ の組換えプラス ミ ド混合物から 目的の組 換えプラス ミ ドを選別するため、 ビタ ミ ン D類を 2 5 — ヒ ドロキシ ビ夕 ミ ン D類に変換する能力を本来持たない かも し く は極めて低い能力 しか持たない放線菌であるス ト レプ ト ミ セス · リ ビダンス T A— 2 2 0 のプロ ト プラ ス ト に該組換えプラス ミ ド混合物を導入した。
すなわち、 1 %グルコース、 3 4 %シュ ク ロース、 0 . 3 %酵母エキス、 0 . 3 %麦芽エキス、 0 . 5 9 ぺ プ ト ン、 0 . 6 %グ リ シン、 5 mM塩化マグネ シゥ厶から 成る ¥ £ 1^ £培地 1 0 0 1111を含む 5 0 0 1111容の坂ロ フ ラ
ス コ にス ト レプ ト ミ セス ' リ ビダンス T A— 2 2 0 を 3 0 °Cで 4 8 時間往復振と う培養した。 こ の培養液から 3 , 0 0 0 r pm 、 1 0 分間の遠心で菌体を得、 3 5 0 mMシュ ク ロース溶液にこ の菌体を懸濁し洗浄した。 これを遠心 し得られた菌体を再び L緩衝液 ( 「 L Y S I S
B U F F E R J ; " Genetic Manipulation of
Streptomyces 、 A Laboratoru Manual, The John
Innes Foundation, 1 9 8 5 に記載されている) 1 0 ml に懸濁し、 これに 2 0 0 mgの リ ゾチームを加えて溶解し 3 0 °Cで 1 時間反応する と T A — 2 2 0 株のプロ ト プラ ス トが生成した。 こ の反応液中にはプロ ト プラス ト と未 反応の菌が混在している為、 脱脂綿で濾過 しその濾液を 3 , 0 0 0 rpm 1 0 分間の遠心する こ とによ り プロ ト プ ラ ス トを多量に含む沈澱物を得た。 こ の沈澱物を 3 mlの L緩衝液に懸濁 した。 こ の懸濁液は 7 . 5 m 1の グ リ セ口 ールを添加する こ とによ り 一 2 0 °Cで長期間保存が可能 なプロ ト プラス ト溶液となる。
このプロ トプラス ト溶液 5 0 u 1 に上述の該組換えプ ラス ミ ド混合物の溶液 2 0 a 1 を 0 でで加えゆるやかに 攪はんしプロ ト プラス トを均一に分散させた。 これに 5 0 0 a 1 の 2 5 %ポ リ エチ レ ン グ リ コ 一ノレ # 1 0 0 0 、 2 . 5 % シュ ク ロ ース、 0 . 0 2 5 %硫酸カ リ ウ ム、 0 . 0 0 5 % リ ン酸二水素カ リ ウム、 1 0 0 mM塩化力ル シゥ厶、 5 0 mMト リ スーマ レイ ン酸、 pH 8 からなる溶液 を 0 °Cで加えゆるやかに攪はんした。 攪はん後こ の溶液
を 4 2 °Cに保温した軟寒天培地 ( シュ ク ロース 1 0 . 3 g、 塩化マ グネ シウ ム六水加物 1 g、 0 . 2 9 4 g、 2 5 mMト リ ス塩酸、 PH 8 、 寒天 0 . 6 5 g ) 5 0 mlに混合 した ものを 3 mlずつ再生培地を含むシ ャ 一 レ に上層 した。 再生培地は 4 8 O mlのシュ ク ロース 6 1 . 8 g、 ダルコ ース 6 . 0 g、 硫酸カ リ ウム 0 . 1 5 g、 塩化マ グネ シ ゥム六水加物 6 . 0 7 g、 カザ ミ ノ酸 0 . 0 6 g、 酵母 エキス 3 . 0 g、 微量金属塩溶液 ( 4 0 mg/ 1 塩化亜鉛、 2 0 0 mg/ 1 塩化第二鉄六水和物、 1 0 mg/ 1 塩化第二 銅二水和物、 1 0 mgZ 1 塩化マ ンガン四水和物、 1 0 mg Z l 四ほ う酸ナ ト リ ウム十水和物、 1 0 mg/ 1 七モ リ ブ デン酸ア ンモニゥム四水和物) 1 . 2 ml、 L 一プロ リ ン 1 . 8 g、 寒天 1 3 . 2 gを含む溶液に 0 . 5 % リ ン酸 二水素カ リ ウム 6 mし 3 . 6 8 %塩化カ ノレシゥ 厶 4 8 mし 0 . 2 5 M ト リ ス—塩酸緩衝液 ( pH 6 ) 6 0 mlを加えた ォー ト ク レーブした後シ ャ ー レ に 2 7 mlずつ分注して作 成した。 再生培地にプロ ト プラス ト溶液を含む軟寒天培 地を上層後、 2 8 °Cで 1 6 時間培養した。 培養後、 軟寒 天培地に終濃度 2 0 0 a g mlになる よ う にチォス ト レ プ ト ンを添加 した溶液 4 2 °C ) を上層 し、 さ らに 2 8 °C で 7 2 時間培養した。 以上の操作によ ってシ ャ ー レ 1 枚 あた り 2 0 0 株の形質転換株コ ロニーを得た。
実施例 2 ビタ ミ ン D類の 2 5 位を水酸化し 2 5 - ヒ ド 口キシ ビ夕 ミ ン D類へ変換する能力を有する形質転換株 のス ク リ ーニ ン グ
実施例 1 で得られた各形質転換株コ ロニーから菌体を それぞれ微生物変換用培地 ( 1 . 5 %グルコース、
1 . 5 %ノく ク ト ソ ィ ト ン (ディ フ コ製) 、 0 . 5 %コ ー ン スチ ー プ リ カ 一、 0 . 5 %塩化ナ ト リ ウ ム、 pH
7 . 3 ) を 1 0 mlを含む大型試験管 ( 2 5 腿 ø ) に接種 し、 2 8 °Cで 3 日間通気攪はん培養した。 これに ビ夕 ミ ン 03 l m を 5 0 〃 1 のエタ ノ ールに溶かし、 5 0 〃 1 のツイ ー ン 8 0 ( Tween 8 0 ) と共に添加 した。 添加後、 再び 2 8 °Cで 3 日間通気攪はん培養した。 培養終了後、 培養液をプライ · ア ン ド · ダイヤー法 ( J. Lipid Res. , 7, 7 3 9 ( 1 9 6 6 ) ) で抽出 し、 塩化メ チ レ ン層抽 出物を高速液体ク ロマ ト グラ フ ィ ー ( H P L C、 カ ラ ム ; ゾルノく ッ ク ス S I L 4 . 6 隨 ø X 2 5 cm、 溶媒 ; n —へキサン ; 2 — プロ ノ、。ノ ール = 3 : 2 2 、 装置 ; 島 津 L C 一 4 A ) に付した。 その結果、 各形質転換株の中 から標準物質の 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ン D 3 (デュ フ ァ —社製、 オラ ンダ) と保持時間の一致する ピー クの認め られた株を 1 次スク リ 一二ン グと して選抜した。
次に 1 次ス ク リ 一ニングで選抜した菌株を上述の微生 物変換用培地 5 0 mlを含む 5 0 0 mlの坂口 フ ラ ス コ に接 種し、 2 8 °Cで 3 日間通気攪はん培養し、 これに ビタ ミ D 3 5 呢を 2 5 0 .. 1 のエタ ノ ールに溶かし、 2 5 0 H 1 のツイ 一 ン 8 0 と共に添加 した後さ らに 2 8 °Cで 3 日間通気攪はん培養した。 培養終了後、 培養液をプライ , ア ン ド , ダイ ヤー法で抽出 し、 塩化メ チ レ ン層抽出物
を順相カ ラ ムを用いた高速液体 ク ロマ ト グラ フ ィ ー ( H P L C、 カ ラ ム ; ゾルノく ッ ク ス S I L 4 . 6 腿 ø X 2 5 cm、 溶媒 ; n —へキサ ン : 2 — プロ ノ、。ノ ール = 3 : 2 2 、 装置 ; 島津 L C 一 4 A ) に付 した。 標準物質の 2 5 ー ヒ ド ロ キ シ ビタ ミ ン D 3 (デュ フ ァ ー社製、 オ ラ ン ダ) と保持時間の一致する ピー ク を生成物 と して分取 し、 こ れを逆相カ ラ ムを用いた高速液体ク ロマ ト グラ フ ィ ー ( H P L C、 カ ラ ム ; ブルノく ッ ク ス 0 D S 4 . 6 讓 ø X 2 5 cm , 溶媒 ; 水 : メ タ ノ ー ル = 1 : 9 、 装置 ; 島津 L C - 4 A ) に付 した。 標準物質の 2 5 — ヒ ドロキシ ビ 夕 ミ ン D 3 (デュ フ ァ ー社製、 オラ ン ダ) と保持時間の 一致する ピー ク を分取 し、 紫外線吸収スぺ ク ト ラ 厶 ( 日 立 2 2 O A分光光度計を使用) 及びマススぺク ト ル ( E I 一 M S、 J E 0 L J M S - S X 1 0 2 質量分析計を 使用) を測定 した。 以上の 2次ス ク リ ーニ ン グの結果、 ス ト レ プ ト ミ セス · リ ビダンス T A— 2 2 2 株の生成物 の高速液体ク ロマ ト グラ フ ィ ーの保持時間、 紫外線吸収 スぺク ト ラ ム及びマススぺ ク ト ル開裂パタ ー ンが標準物 質の 2 5 — ヒ ドロキ シ ビタ ミ ン D 3 (デュ フ ァ ー社製、 オ ラ ン ダ) と完全に一致 し、 本生成物が 2 5 — ヒ ドロ キ シ ビタ ミ ン D 3 であ る こ と (Method in En zy mo logy, 1 2 3 , 1 2 7 ( 1 9 8 6 ) ) 、 すなわちス ト レ ブ ト ミ セス - リ ビダンス T A— 2 2 2株が ビタ ミ ン D類の 2 5 位を水酸化 し 2 5 一 ヒ ドロキシ ビ夕 ミ ン D類へ変換する 能力を有する形質転換株である こ とが確認さ れた。
ス ト レ プ ト ミ セス · リ ビダンス T A— 2 2 2株の生成物
( 1 ) ゾルノく ッ ク ス S I L高速液体ク ロマ ト グラ フ ィ ー
カ ラ ムサイ ズ ; 4 . 6 隨 0 X 2 5 cm、
溶出溶媒 ; n —へキサ ン : 2 — プロ ノ ノ ール = 3 : 22. カ ラ ム温度 ; 2 5 °C、 溶出速度 ; 1 . δ πιΙΖ分、 島津 L C — 4 Αで測定。
生成物標品の保持時間 ; 4 . 0 分
(2) ゾルノく ッ ク ス 0 D S高速液体ク ロマ ト グラ フ ィ ー
カ ラ ムサイ ズ ; 4 . 6 mm ø X 2 5 cm .
溶出溶媒 ; 水 : メ タ ノ ール = 1 : 9 、
カ ラ ム温度 ; 4 0 °C、 溶出速度 ; 1 . O mlZ分、 島津 L C 一 4 Aで測定。
生成物標品の保持時間 ; 8 . 0 分
(3) 最大紫外部吸収 :
λ mex = 2 6 5 nm (エタ ノ ール中)
(4) E I - M S ( m / z ) :
. 4 0 0 ( M + ) 、 3 8 2 ( M+ — H 2 0 ) 、 2 7 1 、
2 5 3 、 1 3 6 、 1 1 8 、 5 9
実施例 3 形質転換株ス ト レ プ ト ミ セス · リ ビダンス T A— 2 2 2 株の培養によ る プラ ス ミ ド P H K 0 3 0 の調 製及びス ト レ プ ト ミ セス · リ ビダンス T A - 2 2 0 株の 再形質転換
実施例 2 に記載されたス ク リ 一 二 ン グ方法に よ って、 ビタ ミ ン' D類の 2 5 位を水酸化 し、 2 5 — ヒ ドロキ シ ビ 夕 ミ ン D類へ変換する能力を付与さ れた形質転換株ス ト
レプ ト ミ セス . リ ビダンス T A— 2 2 2株が選択された。 これは、 こ の株が特定のプラス ミ ド (プラス ミ ド P H K 0 3 0 ) を含有しているために ビタ ミ ン D 3 を 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 へ変換でき る よ う になつた ものと 考え られる。 こ のプラス ミ ドを調製 し、 ス ト レプ ト ミ セ ス · リ ビダンスを再形質転換してその確認を行った。 す なわち、 実施例 1 に示した Y E M E培地 5 0 mlを入れた 5 0 O mlの坂 口 フ ラ ス コ に ス ト レ プ ト ミ セス ' リ ビダン ス T A— 2 2 2株を接種し、 2 8 °Cで 7 2 時間通気攪は ん培養を行った。 この培養液から菌体を遠心分離 ( 3 , 0 0 0 rpm 、 2 0 分間) によ って集めた。 集められた菌 体から粗プラス ミ ド混合物を、 一般に知られているニュ 一 ト ラノレ · ライ シス法 ( Neutral Lysis: 「 " Genetic Manipulation of Streptomyces 、 A Laboratory
Manual , The John Innes Foundation, 1 9 8 5 」 の第 8 2 頁に記載されている) で抽出 し、 T E S緩衝液中の粗 プラス ミ ド混合物溶液と して得た。 これを次に塩化セ シ ゥムー臭化工チジゥム平行密度勾配遠心法
「 "Molecular Cloning , A Laboratory Manual , Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory
Press, 1 9 8 9 」 の第 1 欄、 第 4 2 頁に記載されてい る) で精製し、 プラス ミ ド P H K 0 3 0 を純粋な閉環状 プラス ミ ドと して単離した。
組換えプラス ミ ド P H K ひ 3 0 における挿入 D N A断 片の大き さ は 0 . 8 %ァガロースゲル電気泳動によ って
算出された。 すなわち、 組換えプラス ミ ド P H K 0 3 0 を 0 . 5 gを制限酵素 B a m H I で反応する と組換 えプラス ミ ド P H K 0 3 0 は 1 力所で切断された直鎖状 D N Aとな り、 その大き さが判別でき る。 プラス ミ ド P H K 0 3 0 の大き さ は約 8 . 5 kbp である こ とが判明 し た。 また、 制限酵素 H i n d III を用いる とプラス ミ ド P H K 0 3 0 は 2箇所で切断され、 それぞれ 3. 8 kbp と 4 . 7 kbp の D N A断片が得られた。 なお、 分子 量マ一カー と してラムダ D N A ( λ D N A ) の制限酵素 H i n d III 切断断片または 0 X 1 7 4 D N Aの
H a e III 切断断片を用い、 それぞれの電気泳動の移 動度からプラス ミ ド P H K 0 3 0 の B a m H I 消化に よ る D N A断片の大き さを測定した。 同様に して制限酵 素 S a c I 、 B c 1 I 、 k p n I 、 P s t I を 用いてプラス ミ ド P H K O 3 0 を消化切断し、 それぞれ の断片の大き さから制限酵素切断地図を作成する と第 3 図のよ う になった。 プラス ミ ド P H K O 1 0 (第 2図の (3))の H i n d ill 切断箇所は 2箇所である こ とから プラス ミ ド P H K O 3 0 の H i n d 111 消化によ って 得られる 3. 8 kbp の D N A断片の両末端の数十 bp以内 に制限酵素 S a u 3 A I 切断部位を有してお り、 こ れよ り 内側の部分にノ カルジァ · ォゥ ト ト ロ ヒ力の染色 体に由来する該水酸化酵素遺伝子が含まれる こ とが判明 した。 また、 H i n d 111 消化によ って得られる も う 一方の D N A断片はプラス ミ ド P H K O 1 0 ( 5 . 0
kbp 、 第 2 図の(3) ) に由来する部分であ り、 こ れが組 換えに よ って P H K 0 3 0 中に 2 0 0 〜 3 0 0 bp消失 し た D N A断片 と して含有さ れている こ とが判明 した。
なお、 こ の よ う に して得 られた組換えプラ ス ミ ド P H K 0 3 0 を用いて実施例 1 に記載した方法でス ト レプ ト ミ セス ' リ ビダンス T A — 2 2 0 を再形質転換 した。 こ の再形質転換によ っ て得られた形質転換株 2 0 株につい て ビタ ミ ン D 3 か ら 2 5 — ヒ ドロキ シ ビタ ミ ン D 3 への 変換能について検討 した と こ ろ、 すべての株で変換能が 認め られた。 ま た、 こ れ らか ら分離されたプラ ス ミ ド P H K 0 3 0 であ っ た。
実施例 4 形質転換株ス ト レ プ ト ミ セス · リ ビダンス T A— 2 2 2 株か らのプラ ス ミ ドの除去とプラ ス ミ ド P H K 0 3 0 に よ る再形質転換
プラ ス ミ ド P H K 0 3 0 が導入された こ と によ って ビ 夕 ミ ン D類の 2 5 位を水酸化 し、 2 5 — ヒ ドロ キシ ビ夕 ミ ン D類へ変換する能力を付与された形質転換株ス ト レ ブ ト ミ セス · リ ビダンス T A— 2 2 2株カヽ らァ ク リ フ ラ ビン ま たはプロ ト プラ ス ト再生によ ってプラ ス ミ ド P H K 0 3 0 が脱落、 除去された T A— 2 2 2 D株を取得 し た。 こ の株はプラ ス ミ ド P H K 0 3 0 の除去に伴っ てチ ォス ト レ プ ト ン に感受性であ っ た。 ま た、 こ の株は実施 例 2 に記載された方法と同 じ方法で 2 5 — ヒ ド αキ シ ビ 夕 ミ ン D 3 への変換能の有無を調べた と こ ろ、 変換活性 は認め られなかっ た。
次いでプラス ミ ド P H K 0 3 0 を用いてプラス ミ ド除 去株 T A— 2 2 2 D株を実施例 1 に記載した方法で形質 転換した。 こ の形質転換で得られた再形質転換株はチォ ス ト レプ ト ンに耐性になってお り、 また実施例 2 に記載 された同 じ方法で、 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 への 変換能を調べた と こ ろ変換活性の復帰が認められた。 実施例 5 プラス ミ ド P H K 0 3 1 の調製
実施例 3 に記載された方法と同様の方法で、 プラス ミ ド P I J 7 0 2 を制限酵素 B g 1 I Iで切断し開環して 得られる D N A断片と、 プラス ミ ド P H K 0 3 0 を制限 酵素 S a u 3 A I で消化する こ とによ り得られる約 3 . 8 kbp の D N A断片を、 T 4 D N A リ ガーゼで連結 させる こ とによ って、 新たに大き さ 9 . 5 kbp のプラス ^ド P H K 0 3 1 を調製した。 第 4 図に示されるプラス ミ ド P H K 0 3 1 の大き さ及び各種制限酵素による切断 地図は実施例 3 と同様に して作成した。
実施例 6 プラス ミ ド P H K 0 3 1 による形質転換株ス ト レブ ト ミ セス · グ リ セウス T A— 2 2 3 株の造成と ビ 夕 ミ ン D 3 から 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 への変換 得られたプラス ミ ド P H K 0 3 1 を導入する宿主微生 物と して、 ビタ ミ ン D類を 2 5 — ヒ ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類に変換する能力を本来持たないかも し く は極めて低 い能力 しか持たない放線菌であるス ト レプ ト ミ セス . グ リ セウス T A— 2 2 1 株のプロ トプラス トを使用 し、 実
施例 1 に記載された方法と同様の方法によ り、 プラ ス ミ ド P H K 0 3 1 を導入 した形質転換株と してス ト レ ブ ト ミ セス · グ リ セウス T A— 2 2 3株を得た。 実施例 2 に 記載さ れた同 じ方法で、 ス ト レ プ ト ミ セス · グ リ セウ ス T A— 2 2 3株の ビタ ミ ン 03 か ら 2 5 — ヒ ドロ キ シ ビ 夕 ミ ン D 3 への変換能を調べた と こ ろ変換活性が認め ら
^ X /こ o
なお、 プラ ス ミ ド P H K 0 3 1 を制限酵素 S a u 3 A I を作用 させる こ とに よ り 得 られる約 3. 8 kbp の D N A断片を制限酵素 B 1 I Iで開環 したプラ ス ミ ド P H K 0 1 0 と結合させた と こ ろ、 プラ ス ミ ド P H K 0 3 0 と同 じ制限酵素地図を有 し、 プラ ス ミ ド P H K 0 3 0 と完全に一致する プラ ス ミ ドを得られた。 プラス ミ ド P H K 0 3 0 と P H K 0 3 1 の双方に ビタ ミ ン D類の水 酸化活性が確認された こ とか ら、 プラ ス ミ ド P H K 0 3 0 の制限酵素 H i n d III を作用 させる こ とによ り 得 られる約 3. 8 kbp の D N A断片に該水酸化酵素遺伝子 が含ま れる こ とが判明 した。
実施例 7 形質転換株に よ る ビタ ミ ン D 2 か ら 2 5 — ヒ ドロ キシ ビタ ミ ン D 2 への変換及び 1 α— ビタ ミ ン D s 力、 ら 1 α, 2 5 — ジ ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 への変換 1) 形質転換株ス ト レ プ ト ミ セス ' リ ビダ ンス Τ Α— 2 2 2株を用い、 実施例 2 と同様に して ビタ ミ ン D 2 か ら 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 2 を得た。 得 られた 2 5 — ヒ ドロ キ シ ビタ ミ ン D 2 の高速液体 ク ロマ ト グラ フ ィ ー
の保持時間、 紫外線吸収スぺク ト ラ ム及びマススぺ ク ト ル開裂バタ 一 ンは、 ノ カ ルジァ · ォゥ ト ト ロ ヒ カ N— 1 0 2株を用いて ビタ ミ ン D 2 を変換 して得 られる標準物 質の 2 5 — ヒ ドロキ シ ビタ ミ ン D 2 と完全に一致 した。 ( 1 ) ゾルノく ッ ク ス S I L高速液体ク ロマ ト グラ フ ィ ー
カ ラ ムサイ ズ ; 4 . 6 mm ø X 2 5 cm ,
溶出溶媒 ; n — へキサ ン : 2 —プロ ノ、。ノ ール = 3 : 22、 カ ラ ム温度 ; 2 5 °C、 溶出速度 ; 1 . 5 mlZ分、 島津 L C 一 4 Aで測定。
生成物標品の保持時間 ; 3 . 9 分
(2) 最大紫外部吸収 :
λ max = 2 6 5 nm (ェタ ノ 一ノレ中)
(3) E I - M S ( m / r ) :
4 1 2 ( M + ) 、 3 9 4 ( M + — H 2 0 ) 、 2 7 1 、 2 5 3 、 1 3 6 、 1 1 8 、 5 9
2) 形質転換株ス ト レ プ ト ミ セス ' リ ビダンス T A— 2 2 2株を用い、 実施例 2 と同様に して 1 ひ 一 ビタ ミ ン D 3 か ら 1 ひ , 2 5 — ジ ヒ ドロキ シ ビタ ミ ン D 3 を得た。 得 られた 1 ひ , 2 5 — ジ ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 の高速 液体ク ロマ ト グラ フ ィ ーの保持時間、 紫外線吸収スぺク ト ラ ム及びマススぺ ク ト ル開裂パタ ー ンは標準物質の 1 a , 2 5 — ジ ヒ ドロキ シ ビタ ミ ン D 3 (デュ フ ァ ー社製、 オラ ン ダ) と完全に一致 した。
( 1 ) ゾ ル ノく ッ ク ス S I L高速ク ロマ ト グラ フ ィ ー
カ ラ ムサイ ズ ; 4 . 6 mm ø X 2 5 cm ,
溶出溶媒 ; n —へキサ ン : 2 — プロノ、。ノ ール = 3 : 22、 カ ラ ム温度 ; 2 5 °C、 溶出速度 ; 1 . 5 ml/分、 島津 L C — 4 Aで測定。
生成物標品の保持時間 ; 1 4 . 5 分
(2) 最大紫外部吸収 :
λ max = 2 6 5 nm (エタ ノ ール中)
(3) E I - M S ( m / z ) :
4 1 6 ( M + ) 、 3 9 4 ( M + — H 2 O ) 、 3 8 0 ( M + - 2 H 2 0 ) 、 2 8 7 、 2 6 9 、 2 5 1 、 1 5 2 、 1 3 4 、 1 2 9 、 1 1 6 、 1 1 1 、 5 9
3) 形質転換株ス ト レプ ト ミ セス ' グ リ セウ ス T A - 2 2 3 を用いて実施例 2 と同様に して、 ビタ ミ ン D 2 か ら 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 2 及び 1 ひ 一 ビタ ミ ン D 3 か ら 1 ひ , 2 5 — ジ ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 を得た。
実施例 8 ビタ ミ ン D 3 か ら 2 5 — ヒ ドロ キ シ ビ夕 ミ ン D 3 への変換能の形質転換株と ノ カ ルジァ · ォゥ ト ト ロ ヒ 力 との比較
実施例 2 に記載 した方法と同様に して、 各形質転換株 と ノ カ ルジァ · ォォゥ ト ト ロ ヒ カ N— 1 0 2 株を用いて ビタ ミ ン D 3 を変換した と きの 2 5 — ヒ ドロ キ シ ビタ ミ ン D 3 生成量を以下の表に示す。 変換時間は 7 2 時間で それぞれの菌株における 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D 3 生成量を比較 した。
第 1 表 微 生 物 25- ヒ ド口キ ジ - レ、'
ヒ タ h ? 、 fi旦 .
ノノ Π U r
3王 β¾里
( S Zml培地) ノ カ ルジァ · ォォゥ 卜 卜 α 1 6 . 7
ヒ カ N— 1 0 2
ス ト レ プ ト ミ セス , リ ビダ 2 0 . 4
ンス T A— 2 2 2
ス ト レ プ ト ミ セス · グ リ セ 4 0 . 0
ウス T A — 2 2 3 実施例 8 P H K 0 3 0 に ク ー ロ ン化された 3 . 8 3 kbp の D N A断片の塩基配列の決定
P H K 0 3 0 に ク ーロ ン化された 3 . 8 kbp の D N A 断片 1 〃 gを 8 0 0 bp以下の長さ になる よ う各種制限酵 素を用いて分解した。 こ こで得られた D N A分解物と、 同種の制限酵素を用いて切断した M l 3 m p 1 8 R F (宝酒造) 0 . 5 〃 ぉょ び1^ 1 3 111 1 9 1¾ ? (宝酒 造) 0 . 5 〃 gを T 4 D N A リ ガーゼ ( 8 ユニ ッ ト) を 含む L G緩衝液 ( 3 0 mMト リ ス塩酸、 pH 7 . 5 、 6 mM塩 化マ グネ シウ ム、 1 0 mMジチオス レイ ト 一ノレ、 5 0 g Zmlゥ シ血清アルブ ミ ン、 0 . 5 m M A T P ) 2 0 〃 1 中で 4 °C、 1 6 時間反応した。 こ の処理によ り組換え体 D N Aが反応液中に得られた。 こ の組換え体 D N Aを塩 化カ ノレシゥ ム処理 (Maniatic et al. , Molecular
Cloning, p 2 5 0 , ( 1 9 8 2 ) ) した大腸菌 J M 1 0 9 株 ( C. Yani sch-Perrson, et al . , Gene 3 3 , p i 0 3 , ( 1 9 8 5 ) ) に導入 した。 こ れを、 1 mMィ ソ プ 口 ピル一 /3 — D — チォ一 ガラ ク ト ピラ ノ シ ド ( I P T G、 宝酒造製) と 0 . 0 3 % 5 — プロ モー 4 — ク ロ ロ ー 3 — イ ン ド リ ノレ 一 / S — D — ガラ ク ト シ ド ( X— g a 1 、 宝酒 造製) およ び別途培養 した J M 1 0 9 株 0 . 2 mlを含む 4 2 でに保温 した軟寒天培地 ( 1 % ト リ プ ト ン、
0 . 5 %酵母エキス、 l % N a C l 、 0 . 5 %寒天) 2 . 5 mlに添加 し、 2 7 mlの L寒天培地 ( 1 % ト リ ブ ト ン、 0 . 5 %酵母エキス、 l % N a C l 、 1 . 5 %寒 天) 上に重層 し、 3 7 °Cで 1 6 時間培養する こ とに よ り プラ ー ク を得た。 こ こ で調製 したプラ ー ク を J M 1 0 9 株に吸着させて培養 し、 その培養上清か ら 1 本鎖 D N A を抽出 し (Messing et al. , Gene, 3 3 , 1 0 3 ( 1 9 8 5 ) ) 、 ジデォキシ ン ' チ ェ イ ン · タ ー ミ ネー タ 一法 ( Sanger. F. et al. , Pro Nat 1. Acad. Sci. U. S. A. , 7 4 , 5 4 6 3 , ( 1 9 7 7 ) ) に よ り 、 S E Q U E N A S E D N A S eqencing Kit (東洋紡社) を使用 して、 塩基配列を決定 した。
その結果、 P H K 0 3 0 に ク 一 ロ ン化されている ノ カ ルジァ · ォゥ ト ト ロ ヒ カ N— 1 0 2 染色体 D N A由来 D N A断片は 3 8 3 6 bpであ り、 上流か ら 2 3 0 O bpにィ シェ一 シ ヨ ン コ ド ンを持つ、 1 1 9 4 bp、 3 9 8 ア ミ ノ 酸か らな る オープン リ ーディ ン グフ レームがある こ と
が明かとなった (第 5 図及び第 6図) 。
更に、 P H K 0 3 0 をサブク ロ一ニン グし、 実施例 2 に示した方法と同様な方法で活性部位を調べた と ころ、 上流から 1 3 4 O bpに存在する S a c I サイ トから 3 8 3 0 bpの H i n d ill サイ ト までの 2 4 9 0 bpのフ ラ グメ ン ト に ビ夕 ミ ン D 3 の 2 5位水酸化酵素活性があ る こ とが判った (第 7図) 。 こ のこ とから、 第 5 図及び 6 に示したオープン リ ーディ ングフ レーム (ア ミ ノ 酸に 翻訳した部分) に ビタ ミ ン D 3 の 2 5位水酸化活性が存 在する こ とが示唆された。
以上によ り、 水酸化酵素をコー ドする遺伝子は第 8 図 及び第 9図に示した塩基配列を有する と こ ろが明らかに なつた。
産業上の利用可能性
2 5 位に水素原子を有する ビタ ミ ン D類の 2 5 位水素 原子を水酸基に変換し、 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類 を生成する水酸化酵素活性を発現する遺伝子はこれまで ラ ッ トな ど高等動物のみに見出されてきた。
本発明は微生物に起源をもち、 高等動物に見出された ものとは異なる構造を有する、 2 5 位に水素原子を有す る ビタ ミ ン D類の 2 5 位水素原子を水酸基に変換し 2 5 一 ヒ ドロキシ ビ夕 ミ ン D類を生成する水酸化酵素活性を 発現する遺伝子を提供する。 また、 本発明は、 2 5 位に 水素原子を有する ビ夕 ミ ン D類の 2 5 位水素原子を水酸 基に変換し、 2 5 — ヒ ドロキシ ビタ ミ ン D類を生成する 水酸化酵素活性を有する水酸化酵素をコー ドする遺伝子 に関 し、 該遺伝子の D N A断片を含有する組換えプラ ス ミ ドを提供する。 さ らに該遺伝子を含有する組換えブラ ス ミ ドを他の微生物に導入する こ とによ って得られる形 質転換微生物が提供される。 こ の形質転換微生物は、 2 5 位に水素原子を有する ビタ ミ ン D類を 2 5 — ヒ ドロキ シ ビ夕 ミ ン D類へ該遺伝子の起源株よ り も効率よ く 変換 でき る。 従って、 該形質転換微生物は活性型 ビタ ミ ン D 3 な どの ビタ ミ ン D類の製造プロセスに応用する こ と力 でき る。
本発明が提供する該遺伝子を含有する組換えプラス ミ ドを該遺伝子の起源株ゃビタ ミ ン D類の水酸化能を有す
る微生物 (例えば特開平 2 — 4 6 9 号公報ゃ特開平 2 - 2 3 1 0 8 9 号公報に記載の微生物) に導入する こ とに よ り、 その遺伝子の増幅効果によ って、 変換効率のよい 株または単位基質 ( ビ夕 ミ ン D類) の変換時間の短い株 の育種や、 その微生物の保有する ビ夕 ミ ン D類の 1 位 水酸化能と共同 して 1 ひ , 2 5 — ジ ヒ ドロキシ ビ夕 ミ ン D類を効率よ く 生産でき る株の育種が期待でき る。