明 細 書
2—ァミノフエノール又はその誘導体を有効成分とする抗炎症剤 技術分野
[0001] 本発明は抗炎症剤に関するものであり、とりわけ、 2—ァミノフエノール又はその誘 導体を有効成分とする抗炎症剤に関するものである。
背景技術
[0002] 炎症反応は、病原体から生体を防御するための重要な生体防御反応のひとつでは あるものの、生体組織に対してもダメージを与えることから、過剰な炎症反応はかえつ て有害である。特に自己免疫疾患やアレルギー性疾患など、病原体が存在しない炎 症反応は全く有害である。そこで、炎症反応を抑制するため、多種多様の抗炎症剤 が開発されており、例えば、アスピリン、ジクロフエナク、インドメタシン、メフエナム酸な どの非ステロイド系抗炎症剤、プレドニゾロン、酢酸ヒドロコルチゾン、ジフルプレドナ ートなどのステロイド系抗炎症剤があげられ、これらはすでに医薬品として使用されて いる。
[0003] ところで、炎症反応による主な症状は、「痛み」と「腫れ」である。炎症反応に伴う「痛 み」はプロスタグランジンにより惹起される。プロスタグランジンの生成にはシクロォキ シゲナーゼ(COX)が必須であることから、その阻害剤(COX阻害剤)は鎮痛効果を 発揮する抗炎症剤として有用である。 COXは、ァラキドン酸からプロスタグランジンを 生成する酵素であり、 2種類のァイソフォームが存在し、このうち COX—1は、消化管
、腎臓、血小板などにおいて構成的に発現しており、正常な生理機能の維持に欠か せない酵素である。一方、 COX—2はインターロイキン 1 α、腫瘍壊死因子 α (ΤΝ F α )などの炎症性サイト力インなどによって一過性に産生誘導され、炎症時に過 剰発現する酵素であり、リウマチ、関節炎などの炎症性疾患や癌、胃潰瘍、アルッノ、 イマ一病、排卵分娩に関与していると報告されている。抗炎症剤としての COX阻害 剤は COX— 2の活性阻害を目的としているものの、多くの抗炎症剤は COX—1の活 性をも阻害するため、腹痛などの副作用が問題となっている。そこで、 COX— 2選択 的阻害剤が欧米を中心に開発され、胃腸障害ゃ腎障害などの副作用が少なぐ抗
炎症剤として有望であった。し力もながら、シンムラ等著、『心血管系におけるシクロ ォキシゲナーゼ(COX)— 2は敵力、,味方か?— COX— 2ハザードの分子メカニズム 一』、インフィラメーシヨン'アンド 'レジェネレーション、第 25巻、第 6号、第 517乃至 5 24頁、 2005年に記載のとおり、 COX— 2選択阻害剤の口フエコキシブを投与した大 腸腺腫性ポリープ患者に、心筋梗塞などの心血管系の疾患が発生する確率が高い ことが報告され、 COX— 2選択的阻害剤の安全性が不安視されている。よって、 日本 では!/、まだ医薬品として認可されて!/、な!/、。
[0004] 一方、炎症に伴う「腫れ」は、患部の血管が拡張し、白血球、リンパ球、マクロファー ジなどの免疫担当細胞が局所に集中することで起こる。血管の拡張は、一酸化窒素 (NO)により誘導されることから、「腫れ」の症状を緩和するためには、 NOの産生阻 害剤が有用である。 NOは、一酸化窒素合成酵素(NOS)が、 L アルギニンを酸化 することにより産生される。 NOSには非誘導型と誘導型の 2種類が存在し、このうち 誘導型 NOS (iNOS)はマクロファージ、内皮細胞、平滑筋細胞等に多く存在してお り、炎症反応における重要な因子である。すなわち、 NOの産生を抑制するためには 、 iNOSの活性阻害剤や iNOSの産生抑制剤が有効であり、 iNOS活性阻害剤として は、 N G—ニトロ L アルギニン—メチル—エステル、イソチォ尿素誘導体、 2—イミ ノビペリジン、 L 力ナノ リンなどが挙げられる。
[0005] ところで、多くの炎症性疾患において、 COX— 2と iNOSが同時に過剰に発現して V、るとレ、う報告があり、炎症反応は上記 2つの酵素の活性が大いに関わって!/、ると考 えられる。したがって、炎症症状を効率よく緩和するには、「痛み」と「腫れ」を引き起こ す COX— 2と iNOSの活性を同時に抑制する必要がある。しかしながら、従来知られ る COX阻害剤又は NOS阻害剤は、酵素特異性が高ぐ COX又は iNOSのいずれ かの活性を阻害するにすぎない。したがって、「痛み」と「腫れ」を同時に緩和すること ができる抗炎症剤が望まれて!/、る。
[0006] 一方、 2 ァミノフエノール(別名:クエスチォマイシン B)は、下記化学式 1で示され る化合物であり、酸化重合して、下記化学式 2で示される 2 ァミノフエノキサジン 3 —オン (別名:クエスチォマイシン A)に比較的容易に変換する。 2—ァミノフエノール 又はその誘導体は、抗菌活性を持つ物質として古くから知られており、特に、 2—アミ
ノフエノキサジン 3—オンは、強力な抗癌剤であるァクチノマイシン Dの基本骨格と しても知られている。モトハシ等著、『ポテンシャル 'アンチッモア 'フエノキサジンズ』、 メディカル'リサーチ 'レビュー、第 1 1巻、第 250乃至 254頁、 1991年には、 2 アミ ノフエノキサジン 3—オン及びその誘導体が抗腫瘍活性を有していることが開示さ れており、特に、シマモト等著、『アンチッモア'エフェクツ'ォブ 'ァ'ノベル'フエノキ サジン.デリバティブ.オン'ヒューマン 'リューケミア.セル.ラインズ.イン.ビトロ.アンド •イン'ビボ』、クリニカル'キャンサ一'リサーチ、第 7巻、第 704乃至 708頁、 2001年 にはその誘導体の一つの 2 アミノー 4, 4 α—ジヒドロ一 4 α , 7 ジメチノレーフエノ キサジン 3—オンが、各種の腫瘍細胞に対して細胞障害活性を示すことが開示さ れている。さらに近年、 2 ァミノフエノキサジン一 3 オンは、特開 2004— 143101 号公報ではウィルス性疾患の治療に、特開 2005— 272334号公報ではクラミジァ症 の治療に、特開 2005— 60325号公報ではへリコパクター属が関与する消化器疾患 の治療に有効であることが開示されている。し力もながら、 2—ァミノフエノール誘導体 が抗炎症作用を有して!/、ることは知られて!/、な!/、。
[0007] 化学式 1 :
[化 1]
[0008] 化学式 2 :
[化 2]
[0009] 本発明は、従来の抗炎症剤よりも副作用が少なぐ「痛み」や「腫れ」などの炎症症 状の改善効果の高い抗炎症剤を提供することを課題とするものである。
[0010] 本発明者等が鋭意研究したところ、 2—アミノフヱノール又はその誘導体は、シクロ ォキシゲナーゼ(COX)の活性を阻害することでプロスタグランジン E2の合成を阻害 する作用、 iNOSの産生を抑制することでマクロファージによる一酸化窒素の合成を 阻害する作用、及び、肥満細胞の脱顆粒反応の抑制作用を合わせ持つことを発見し た。また、 2—ァミノフエノール又はその誘導体は、メラニン生成細胞に対して、メラ二 ン合成を阻害する作用、及び、コラーゲン産生を増強する作用を有することも発見し 、本発明を完成するに至った。
[0011] すなわち、本発明は、 2—アミノフヱノール又はその誘導体を含有する抗炎症剤を 提供することにより、前記課題を解決するものである。
[0012] 本発明によれば、従来の抗炎症剤よりも副作用が少なぐまた、炎症症状の緩和効 果に優れる抗炎症剤を提供することができる。また、皮膚外用剤の形態の場合は、美 白用化粧品として有用である。
発明を実施するための最良の形態
[0013] 本発明でいう 2—ァミノフエノールとは、下記化学式 1で示される化合物であり、本発 明の効果を発揮する限り、その起源や由来を問わず、市販品を用いることができる。 本発明で!/、う 2—アミノフヱノールの誘導体とは、 2 アミノフヱノールの酸化重合体 である下記化学式 2で示される 2 アミノフヱノキサジン 3 オン及びそれを基本骨 格とする誘導体を意味し、 2—ァミノフエノールと同等以上の効果を発揮する。 2—ァ ミノフエノキサジン 3—オンは、それを豊富に含む植物、細菌などから適宜の抽出- 精製方法により製造したり、前駆体の 2—アミノフヱノールを酸化重合させて合成する こと力 Sできる。例えば、特開 2003— 2878号公報に記載の、 2 ァミノフエノールとフ エリシアン化カリウムなどの 3価の鉄イオンとを反応させる方法や、特開平 2— 19398 4号公報に記載の、 2 ァミノフエノールとヒト又はゥシのヘモグロビンとを反応させる 方法により、合成すること力 Sできる。
[0014] 化学式 1:
[化 3]
[化 4]
本発明で用いられる 2 ァミノフエノキサジンー3 オンの誘導体としては、例えば、 天然に存在する誘導体として、 2 アミノー 7 ヒドロキシ一フエノキサジンー3 オン (下記一般式 1において、 R力 Sヒドロキシ基、 R乃至 Rが水素原子)、 2 アミノー 7—
5 1 4
メトキシーフエノキサジン 3—オン(下記一般式 1において、 R力 Sメトキシ基、 R乃至
5 1
Rが水素原子)、 2 ァセチルアミノーフエノキサジン 3 オン(下記一般式 1にお
4
いて、 Rがァセチル基、 R乃至 Rが水素原子)、 2 ァセチルアミノー 7 ヒドロキシ
1 2 5
フエノキサジンー3—オン(下記一般式 1において、 Rがァセチル基、 R力 Sヒドロキ
1 5
シ基、 R乃至 Rが水素原子)、 2—(N ヒドロキシ)ァセチルアミノーフエノキサジン
2 4
3—オン(下記一般式 1において、 Rがァセチル基、 R力 Sヒドロキシ基、 R乃至 R
1 2 3 5 が水素原子)、 2—(2 ヒドロキシァセチル)アミノーフエノキサジンー3 オン(下記 一般式 1において、 Rがヒドロキシァセチル基、 R乃至 Rが水素原子)、 2—ァセチ
1 2 5
ルァミノー 7 メトキシ一フエノキサジンー3—オン(下記一般式 1において、 Rがァセ チル基、 R力 Sメトキシ基、 R乃至 Rが水素原子)、 7 ヒドロキシー2—(2 ヒドロキシ
5 2 4
ァセチル)アミノーフエノキサジンー3—オン(下記一般式 1において、 R力 Sヒドロキシ
ァセチル基、 R力 Sヒドロキシ基、 R乃至 Rが水素原子)、 2 アミノー 4, 6, 7 トリー
5 2 4
メトキシーフエノキサジン 3—オン(下記一般式 1において、 R乃至 R力 Sメトキシ基、
3 5
R及び Rが水素原子)などがあげられる。また、人工的な手法により、糖を付加して
1 2
配糖体にしたり、ポリエチレングリコールやプルランなどの水溶性ポリマーを結合させ たりすること力 sでさる。
[0017] 般式 1 :
[化 5]
(ただし、 R及び Rは、それぞれ独立して、水素原子(H)、ヒドロキシ基(OH)、ァセ
1 2
チル基(C〇CH )、ヒドロキシァセチル基(C〇CH〇H)から選ばれ、 R乃至 Rは、
3 2 3 5 それぞれ独立して、水素原子(H)、ヒドロキシ基(OH)、メトキシ基(OCH )から選ば
3
れる。)
[0018] 本発明でいう一酸化窒素の合成阻害作用は、細胞における iNOSが量的に減少す ることによって発揮され、一酸化窒素の合成活性を有する細胞、例えば、マクロファ ージ細胞に本発明の化合物を添加して、当該細胞の iNOSの作用により産生する N O量を測定することにより調べること力 Sできる。マクロファージ細胞としては、マウス由 来の細胞株 RAW264. 7細胞や、マウスなどの実験動物から採取して用いることが できる。産生する NO量は常法の Griess法により測定できる。 Griess法とは、 NOをス ルファニルアミドと N— (1—ナフチル)エチレンジァミンの混合物(Griess試薬)中に 添加し、ジァゾ化カップリング反応により生成する赤色のァゾ色素を 540nmの吸光 度を測定することにより、 NOの代謝物の NO—を定量する方法である。
2
[0019] 本発明でいうシクロォキシゲナーゼ(COX)活性阻害作用は、 COX— 1又は COX
2及びァラキドン酸存在下において、試験試料としての本発明の化合物を添加す ることによって、プロスタグランジン E (PGE2)の生成量を測定し、対照試料と比較す
ることによって確認すること力 Sできる。 50%阻害濃度(IC 値)は、非阻害の対照試料
50
と比較し、 PGE2合成を 50%阻害するために必要な試験試料の濃度を表す。また、 シクロォキシゲナーゼ活性を有する細胞に試験試料を添加して、 PGE2の生成量を 測定することによつても確認、すること力できる。また、 COX— 1/COX— 2比とは、 C OX—1に対しての IC 値と COX— 2に対しての IC 値の比であり、この値が大きい
50 50
ほど、 COX— 2に対しての選択的阻害剤であることを意味する。
[0020] 本発明でいうメラニンの合成を阻害する作用は、メラニン生成細胞、例えばマウスメ ラノーマ細胞株 B16細胞に本発明の化合物を添加して適宜の期間培養し、細胞中 のメラニン量を、例えば、 400乃至 500nmの範囲内の波長の吸光度を測定すること により定量することカでさる。
[0021] 上記のとおり、本発明で用いられる 2—ァミノフエノール又はその誘導体は、一酸化 窒素合成阻害作用、シクロォキシゲナーゼ活性阻害作用や肥満細胞や好塩基性細 胞の脱顆粒抑制作用を有していることから、抗炎症剤、抗アレルギー剤、抗アトピー 剤の用途として、食品、化粧品、医薬部外品、医薬品としての多種多様の用途を有し ている。また、リンパ球 T細胞の Th2細胞への分化促進作用も有することから、乾癬 やリュウマチをはじめとする自己免疫疾患の予防剤 ·治療剤としても使用することがで きる。さらに、メラニン合成を阻害する作用やコラーゲン産生増強作用を有しているこ とから、皮膚外用剤の形態をとる時は、抗エイジング作用を有する美白用'美肌用の 化粧品として有用である。本発明を皮膚外用剤の形態にする場合、抗炎症剤に含ま れる有効成分としての 2—ァミノフエノール又はその誘導体の含有量は、通常、 0. 00 002乃至 1 % (w/w)、好ましくは 0· 0001乃至 0. 5% (w/w)であり、使用量として は、皮膚の症状に応じて適宜決定すればよぐ 1日 1回乃至数回に分けて、通常、一 回の使用量が皮膚 lcm2当たり 0. 1 H g乃至 10mg、好ましくは 1 μ g乃至 5mgである
〇
[0022] 上記皮膚外用剤には、 2—アミノフヱノール又はその誘導体以外の美白作用ゃコラ 一ゲン産生増強作用を有する物質を適宜配合することができる。例えば、 L ァスコ ルビン酸及びその塩類、アルコキシサリチル酸及びその塩類、トラネキサム酸及びそ の塩類、エラグ酸及びその塩類、リノール酸及びその塩類、コウジ酸及びその塩類、
レゾルシン、ダルタチオン、システィン、ハイドロキノン、テトラヒドロタルクミノイド、又は それらの誘導体などが挙げられ、これら美白作用を有する物質を含有する、力ミツレ 、藍などの植物抽出物を用いることができる。このうち、 L—ァスコルビン酸誘導体、コ ウジ酸又はトレハロースとの組合せは、美白作用及び/又はコラーゲン産生増強作 用を相乗的に高めるので特に好ましい。
[0023] 上記成分の他に通常化粧品や医薬部外品、医薬品等に用いられる各種任意の成 分を必要に応じて適宜配合することができる。例えば、水、エタノール、グリセリン、保 湿剤、油性成分、乳化剤、乳化安定剤、増粘剤、防腐剤、粉体、顔料、色素、紫外 線吸収剤、紫外線散乱剤、 pH調整剤、香料、薬効成分等が挙げられる。
[0024] 本発明の皮膚外用剤は、一般の皮膚化粧料に限定されるものではなぐ例えば、 美白用途やシヮ、小ジヮゃシミの改善用途、さらには、ほくろ、太田母斑、扁平母斑、 日焼け、火傷、虫刺され、打撲、アトピー性皮膚炎などの治療用途の医薬部外品、医 薬品等の皮膚外用剤全般を包含するものである。また、その剤形も特に限定されず、 目的に応じて選択することができる、例えば、液状、粉末状、固形状、乳液状、タリー ム状、ゲル状等のいずれでもよぐ化粧水、美容液、乳液、クリーム、パック料、マッサ ージ料、洗顔料、クレンジング料、 日焼け止め料等のスキンケア化粧品、ボディーパ ウダ一、ボディーローション等のボディーケア化粧料、下地料、ファンデーション、白 粉、コンシ一ラー、アイカラー、 口紅等のメーキャップ化粧料、軟膏、エアゾール、添 付剤等 の適用が可能である。
[0025] 本発明を抗炎症剤に適用するには、上記皮膚外用剤以外にも、経口投与に適した 形態であってよぐ例えば、錠剤、トローチ、丸薬、水性懸濁液、油性懸濁液、分散性 粉末又は顆粒、乳剤、ハードカプセル、ソフトカプセル、シロップ、エリキシルの形態 力 S挙げられる。また、局所投与、非経口投与、吸入噴霧又は直腸投与によることもで さ、これらに適した斉 IJ形とすること力 Sでさる。
[0026] また、本発明の抗炎症剤は、上記の抗炎症作用を有する物質と併用することができ 、さらに、他の作用を有する薬剤とともに投与することができる。例えば、ァセトアミノフ ェン、フエナセチンなどの鎮痛剤、カフェインなどの増強剤、フエニルエフリン、フエ二 ルプロパノールァミン、プソイドフエドリン、ォキシメタゾリン、ェピネフリン、ナファゾリン
、キシロメタゾリン、プロピルへキセドリン及びレボーデスォキシェフエドリンなどの充 血除去薬、コディン、ヒドロコドン、カラミフェン、カルベタペンタン、デキストラメトルフ アンなどの咳止め薬、 H2—アンタゴニスト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム 、シメチコン、利尿薬、鎮痛性抗ヒスタミン薬、非鎮痛性抗ヒスタミン薬などが挙げられ 、これらの 1種又は 2種以上と併用することができる。
[0027] 本発明の抗炎症剤は、多種多様の炎症性疾患に適用できる。炎症性疾患とは、炎 症症状を呈する疾患を意味するものであり、例えば、関節リウマチ、リウマチ様脊椎炎 、変形性関節炎、痛風性関節炎、大腸炎、小腸炎、クローン病、ギランバレー症候群 、強皮症、繊維症、皮膚炎、乾癬、血管性浮腫、湿疹様皮膚炎、高増殖性皮膚疾患 、糸球体腎炎、腎炎、胃炎、瞵炎、結膜炎、鼻炎、歯肉炎、歯周病、アルツハイマー 病、ァテローム動脈硬化症、脈管炎、静脈炎、動脈炎、大動脈炎、 PTCA後再狭窄 、バイパス手術後再狭窄、移植拒絶反応、アナフィラキシー、敗血症、血栓症、虚血 /再灌流障害、アトピーを含む各種アレルギー疾患などが上げられる。また、本発明 の抗炎症剤は、 PGE2の産生を抑制することから、とりわけ、骨破壊を伴う疾患、例え ば、関節リウマチ、歯周病、骨粗鬆症などに有効である。また、本発明の抗炎症剤は 、炎症性疾患の治療だけでなぐ鎮痛剤、解熱剤、躁鬱病をはじめとする神経疾患の 予防剤 ·治療剤などの用途でも利用できる。さらに本発明の抗炎症剤は、 COX- 2 が過剰発現している各種の癌の治療剤として、公知の抗癌剤と併用して利用すること ができる。
[0028] 本発明の抗炎症剤は、医薬上許容可能な基材ゃ添加剤や賦形剤を含む投与単 位調合物の形で投与される。また、ヒトの疾患の治療又は予防のみならず、マウス、ラ ット、ゥマ、ゥシ、ヒッジ、ブタ、ィヌ、ネコ、ニヮトリなどの家畜、家禽やペット等にも適 用できる。
[0029] 本発明の抗炎症剤における有効成分としての 2—ァミノフエノール又はその誘導体 の含有量は、症状、剤形、投与形態、投与対象動物に応じて適宜決定すれば良ぐ 通常 0· 0001乃至 10% (w/w)、好ましくは 0. 0001乃至 l % (w/w)である。また 、投与量については、症状、剤形、投与形態に応じて適宜決定すれば良ぐ 1日 1回 乃至数回に分けて、通常、 1日の投与量が 0. 01 H g乃至 25mg/kg、好ましくは 0.
1 μ g乃至 5mg kgである。
[0030] 以下、実験で本発明の詳細を説明する。
[0031] <実験 1: 2 ァミノフエノキサジン 3 オンの合成 >
2 ァミノフエノールを原料にして 2 ァミノフエノキサジン 3 オンを合成した。す なわち、 550mg (5mmol)の 2 ァミノフエノール(和光純薬工業株式会社販売)を 5 Omlの蒸留水に懸濁し、それに 0. 1N塩酸の 225mlを加えた後、 0. 1N水酸化ナトリ ゥム水溶液で pH7. 0に調整した。この溶液に 500mlの 5mMフェリシアン化カリウム 水溶液を攪拌しながら 5分間かけて滴下し、さらに 26°Cで 30分間反応させた。反応 液を減圧下で乾燥して得られた固形物を 450mlのメタノールに溶解し、遠心分離し て未溶解の固形分を除去した後、再度減圧下で乾燥した。得られた固形物を 200ml 酢酸ェチルに溶解し、 200mlの 0. 005N塩酸水溶液を加え、攪拌した後、分液ロー トで酢酸ェチル層を回収した。この操作を 3回繰り返した後、得られた酢酸ェチル層 を減圧下で液量が 15mlになるまで濃縮し、これを常法にした力 Sい、シリカゲルクロマ トグラフィーカラム(商品名『ヮコ一ゲル C200』、和光純薬工業株式会社販売)及び 逆相 C30クロマトグラフィーカラム(商品名『デベロシル C30』、野村化学株式会社販 売、又は、商品名『HW— 40F』、東ソー株式会社販売)により精製し、 2 アミノフエノ キサジンー3 オン 220mgを得た。
[0032] <実験 2 :マクロファージからの NO、 PGE2産生抑制活性〉
マウスマクロファージ細胞株 RAW264. 7を、細胞濃度 I X 106個/ mlになるように 、 10% (v/v)ゥシ胎児血清(以下、「FCS」と略記する)を補足した RPMI1640培地 に浮遊させて、細胞浮遊液を調製した。これを 96穴マイクロプレートに 50 1ずつ播 種し、 2 ァミノフエノキサジンー3—オンを最終濃度 1 · 6乃至 100 Mになるように 添加し、さらに、誘導剤として 2 g/mlリポ多糖及び lOIU/mllFN γを添加し、 上記培地を加えて液量を 200 1とした。これを、 37°Cで 2日間培養した後、生細胞 数をカウントし、培地上清を常法の Griess法に供して NO量を、また、抗 PGE2抗体 を用いる「PGE2EIAキット」(アマシャムバイオサイエンス社販売)に供して PGE2量 を測定した。比較例として、 COX阻害剤であるインドメタシン (和光純薬工業株式会 社販売)、アスピリン (和光純薬工業株式会社販売)、 COX— 2選択的阻害剤である
NS— 398 (和光純薬工業株式会社販売)を用意し、上記と同様にして実験を行なつ た。また対照として、上記試料を添加しない系を設けた。結果を表 1に示す。なお、表 1における「Q A」は 2 ァミノフエノキサジン 3 オン(クエスチォマイシン A)、「NS」 は NS— 398、「IN」はインドメタシン、 「AS」はアスピリンを意味し、各試料における N O産生量、 PGE2産生量、マクロファージの増殖は、対照の測定値と比較した相対値 で示した。
[表 1]
[0034] 表 1の結果に示すとおり、 2 ァミノフエノキサジン一 3 オン(表 1における「QA」) は、マクロファージの増殖を低下させることなぐ NOの産生及び PGE2の産生を抑制 した。一方、比較例の他の抗炎症剤は、 PGE2の産生抑制効果は顕著であるものの 、 NOの産生抑制効果はあまり発揮されず、これらの従来の抗炎症剤は、「痛み」の 改善効果は期待できるものの、「腫れ」の改善効果は期待できな L、ことが示唆された
〇
また、本実験で得られた各細胞抽出液に含まれる iNOSの量を、抗 iNOS抗体を用 いるウェスタンブロッテッイング解析により調べたところ、濃度依存的に 2—アミノフエノ キサジン 3 オンにより iNOS量が減少した。よって、 2 ァミノフエノキサジンー3— オンによる N〇の産生阻害活性は、 iNOSの量を減少させることによって発揮されるも のと考えられた。
[0035] <実験 3: COX- 1及び COX— 2阻害活性〉
上記実験 2の結果を検証するために、 PGE2の合成系に必須の酵素である COXの
酵素活性が阻害されるかどうか調べた。『COXインヒビタースクリーニングアツセィキッ ト』(ケィマン社販売)により、 COX— 1又は COX— 2、及び、基質としてのァラキドン 酸が存在する反応系に、試験試料として 2 ァミノフエノキサジン 3 オン又は 2— ァミノフエノールを後記表 2の濃度となるように添加し、抗 PGE2抗体を用いた EIAに より、生成した PGE2の量を測定し、 COXの活性量とした。なお、対照として試験試 料を添加しない系を設け、その測定値と比較することにより、 COX— 1又は COX— 2 の残存活性率を求めた。また試験試料の各濃度での残存活性率をグラフにプロット し、 IC の濃度を算出した。結果を表 2に示す。
50
[表 2]
[0037] 表 2の結果から明かなとおり、 2 ァミノフエノール及び 2 ァミノフエノキサジンー3
オンは、 COX—1及び COX— 2の活性を阻害した。その効果は IC 値で比較する
50
と、モル比で 4乃至 6倍、質量比で 2乃至 3倍程度、 2 ァミノフエノキサジン 3 ォ ンの方が優れていた。また、 COX— 1/COX— 2比は、 2—ァミノフエノールが約 1、 2 ァミノフエノキサジン一 3 オンが約 1. 3であり、アスピリン(COX— 1/COX 2 比 =0· 24)やインドメタシン(COX— 1/COX 2比 =0· 03)などの非ステロイド系 の COX阻害剤よりも、 COX— 2選択性が高ぐ 2—ァミノフエノール又は 2—ァミノフエ ノキサジン 3—オンを内服薬として患者に適用した場合、胃痛などの副作用が従来 の非ステロイド系の COX阻害剤と比べて軽度になることが期待され、それらは、抗炎 症剤、解熱剤、鎮痛剤などの内服用の医薬品として有用である。
[0038] <実験 4:好塩基球の脱顆粒反応抑制活性〉
2 ァミノフエノキサジン一 3 オン(クエスチォマイシン Α)が、マクロファージからの
抗炎性メディエーターの遊離を阻害することが確認されたので、同様に炎症性メディ エーターを遊離することが知られている好塩基球細胞への脱顆粒反応への影響を調 ベた。なお、脱顆粒率(%)及び脱顆粒抑制率(%)は、脱顆粒反応により細胞外に 放出される顆粒中含まれる /3 キソサミニダーゼ活性の測定に基づき、計算により 求めた。
<脱顆粒反応の測定に使用した細胞〉
IgEの架橋により脱顆粒反応を起こすことが知られているラットの好塩基球由来癌 細胞 RBL— 2H3 (ヒューマンサイエンス振興財団 ·研究資源バンク販売、カタログ番 号「JCRB0023」 )を、 10% (v/v) FCSを補足した MEM培地(日水製薬社販売)で 培養して使用した。
<脱顆粒反応の誘発と /3 キソサミニダーゼ活性の測定〉
この細胞を、常法によりトリプシン一 EDTA処理してフラスコから回収し、細胞濃度 が 5 X 105個/ mlになるように、 10% (v/v) FCSを補足した MEM培地に浮遊させ て、細胞浮遊液を調製した。これを 24穴マイクロプレートに 400 1ずつ播種し、 5% ( v/v)炭酸ガスインキュベーター内で、 3乃至 5時間培養後、 0. 625 i g/ml(7)ijLV? ニトロフエノール(以下、「DNP」と略記する。)マウス IgE (シグマ—アルドリッチ社販 売、 10 (v/v) %FCSを補足した MEM培地で希釈)を 100 μ 1/穴ずつ添加して細 胞を IgEで感作した(抗 DNP— IgE終濃度 0. 125 §/1111)。この細胞を、 5% (v/ V)炭酸ガスインキュベーター内で、 1晚培養後、培養上清を吸引除去し、 Siragania n緩衝液(119mM NaCl 5mM KC1 0. 4mM MgCl 25mM ピぺラジン
2
N, N''— bis (2 エタンスルホニック酸)(PIPES)、 40mM NaOH pH7. 2)を 5 00 1/穴ずつ添加して、各穴を 2回洗浄した。 0. 1 %ゥシ血清アルブミン(BSA)、 5. 6mM グルコース、 ImM CaClを含む Siraganian緩衝液(以下、「: BSAを含
2
む Siraganian緩衝液」という)を、 160 1/穴ずつカロえ、 37°Cで、 15分間加温した 。被験試料として 2 ァミノフエノキサジン一 3 オン(クエスチォマイシン A)、美白作 用を有するアルブチン又はアレルギー性疾患治療剤のォキサトミド(陽性対照)の何 れかを、表 3に示す濃度となるように、 BSAを含む Siraganian緩衝液で希釈し、その 何れかを 20 ^ 1/穴ずつ添加し、 37°Cで、 15分間加温した (被験試料添加穴)。この
被験試料の何れかを添加した被験試料添加穴に、 BSAを含む Siraganian緩衝液 で 50〃 g/mlとなるように希釈した DNP -アルブミン(シグマ ァノレドリツチ社販売) を 20 1/穴ずつ添加し、 37°Cで、 15分間加温した。この 24穴プレートを氷上で 10 分間冷却後、上清を採取して、その 100 1を 96穴マイクロプレートに分注し、当該 上清中の β 一へキソサミニダーゼ活性を下記方法により測定した。また、これとは別 に、陰性対照として、 BL— 2Η3細胞を、抗体を含まない FCSを補足した MEM培地 を使用した以外は、被験試料添加穴と同じ条件で培養、処理して、その上清の /3— へキソサミニダーゼ活性を測定した(IgE非感作穴)。また、この IgE非感作穴の一部 は、培養上清を吸引除去後、 BSAを含む Siraganian緩衝液を添加して、各穴を 2回 洗浄後、 BSAを含む Siraganian緩衝液を 200 1/穴ずつ加えて、 80°Cで、凍 結 ·解凍を 2回繰り返し、細胞を破壊して、この破壊した細胞を含む液全量を回収し、 1500rpmで、 10分間遠心分離後、その上清 100 1を 96穴マイクロプレートに分注 し、全顆粒抽出物として β 一へキソサミニダーゼ活性を測定した。
< β 一へキソサミニダーゼ活性の測定法〉
採取した被験試料添加穴の上清、 IgE非感作穴の上清又は全顆粒抽出物を加え た 96マイクロプレートの各々の穴に、基質として ImM 4 二トロフエニノレー N ァセ チルー 0 D ダルコサニミド(PNAG)を含むクェン酸緩衝液(ρΗ4· 5) 50 1ず つ添加して、 37°Cで 1時間保持し、 0. 1M炭酸ナトリウム(ρΗΙΟ. 5) 50 1ずつ添加 して反応を停止し、被験試料添加穴、 IgE非感作穴又は全顆粒抽出物穴の吸光度と して、 A405— 650の吸光度を測定し、脱顆粒率(%)及び脱顆粒抑制率(%)を、各 々次数式 1及び 2にしたがって求めた。各被験試料添加時の脱顆粒反応の抑制の程 度は脱顆粒の抑制作用が、『強い』 (抑制率が 50%以上)、『弱い』 (抑制率が 50% 未満乃至 30%以上)、『なし』(抑制率が 30%未満乃至— 30%以上)、『促進』(抑制 率が 30%未満)の 4段階で評価し、その結果を表 3に示す。なお表 3における「QA 」は 2 ァミノフエノキサジン一 3 オン(クエスチォマイシン A)、「AB」はアルブチン、 又は、「OX」はォキサトミドを意味する。
数式 1 :
[数 1]
被験試料添加穴の吸光度一 IgE非感作穴の吸光度 脱顆粒率(%) = X 100 全顆粒抽出物穴の吸光度一 IgE非感作穴の吸光度
被験試料非添加時の脱顆粒率一被験試料添加時の脱顆粒率 脱顆粒抑制率(%) =
被験試料非添加時の脱顆粒率
[0041] なお、本実験では、 13 一へキソサミニダーゼ活性を指標に、脱顆粒率を求めたので 、強い /3 —へキソサミニダーゼ活性の抑制が認められた 2—ァミノフエノキサジン 3 オン(クエスチォマイシン A)に /3 —へキソサミニダーゼ活性を直接抑制する作用 カ¾いことを、以下の方法により確認した。すなわち、上記実験で使用した最も高濃 度の 2 ァミノフエノキサジン一 3 オン(クエスチォマイシン A)を被験試料として使 用し、脱顆粒反応抑制測定に使用した際の濃度と同じにするために、あらかじめ BS Aを含む Siraganian緩衝液で 5倍に希釈したものを 50 μ 1/穴で 96穴のマイクロウ エルプレートに分注した。これとは別に、上記全顆粒抽出試料を 50 1/穴で 96穴 のマイクロウェルプレートに分注した。これらの各穴に、 ImM PNAGを含む 0 · 1 M クェン酸緩衝液(pH4. 5)を 50 1/穴ずつ添加して、 37°C、 1時間加温した。 0. 1 M炭酸ナトリウム緩衝液(ρΗ Ι Ο . 5)を 50 1/穴ずつ添加して反応を停止し、 A405 — 650の吸光度を測定した。対照として BSAを含む Siraganian緩衝液のみを添加 して同様に測定をおこなった。 β 一へキソサミニダーゼ活性の阻害率(%)を次数式 3 にしたがって求めた。なお、測定は、被験試料及び全顆粒抽出試料について、各 3 穴を使用し、その平均を求めた。
[0042] 数式 3 :
対照添加時の吸光度一被験物質添加時の吸光度 β一へキソサミニダ一ゼ活性阻害率(%)
対照添加時の吸光度
[0043] [表 3]
濃度 脱顆粒反応抑制の程度
( μ Μ ) QA ΑΒ ΟΧ
0.63 なし ― ―
1.5 ― ― なし
5 弱い ― なし
10 強い ― ―
23 強い ― 弱い
31.3 強い なし ―
40 強い ― ―
94 ― ― 強い
200 一 なし ―
500 ― なし ―
2000 ― なし ―
一:試験を実施せず 表 3の結果から明かなとおり、 2 ァミノフエノキサジン 3 オンは、 5 Μ以上で 脱顆粒の抑制活性が認められ、 10乃至 40 a Μで強レ、脱顆粒反応の抑制活性が認 められた。また、陽性対照のォキサトミドは 23 Μ以上で脱顆粒の抑制活性が認め られ、 94 Μでは強い抑制活性が認められた。アルブチンには脱顆粒の抑制活性 は認められなかった。また、 40 μ Μの 2 ァミノフエノキサジンー3 オン添加時の β 一へキソサミダーゼ活性阻害率は 9. 9%となり、溶媒として使用した DMSOを測 定に使用した培地中の濃度では 8. 6%となり、この物質自体や DMSOは当該酵 素の活性を阻害しないことが確認されたので、この物質は好塩基球の脱顆粒反応自 体を抑制することが明らかになった。この結果は、 2—ァミノフエノールや 2—アミノフ エノキサジン 3 オンなどの 2 ァミノフエノール誘導体は、好塩基球や肥満細胞な どの脱顆粒反応を抑制するので、抗アレルギー剤として有用であることを物語ってレヽ る。また、脱顆粒反応に引き続く炎症性に関わるメディエーターの放出も抑制されると 考えられるので、 2 ァミノフエノールゃ 2 ァミノフエノキサジン一 3 オンなどの 2— アミノフヱノール誘導体は、マクローファージを介する炎症反応のみでなぐ好塩基球
や肥満細胞を介した炎症反応も抑制できることを物語っている。なお、具体的なデー タは示さないが、試験試料の溶媒として使用した DMSOは、本実験における培養条 件では、測定結果に影響を及ぼす細胞障害性は認められなかった。
[0045] <実験 5: 2 -ァミノフエノキサジン一 3—オン又は 2—ァミノフエノールのメラニン合成 阻害効果〉
マウスメラノーマ細胞株 B16細胞(ATCC: CRL- 6322)を 10% (v/v) FCSを補 足した RPMI1640培地で懸濁し、それを 6穴プレートに 2· 0 X 104個ずつ細胞を播 種した。当該細胞が付着した後に、 2—ァミノフエノキサジン一 3—オンを 0. 5〃M、 1 〃M、 2 の濃度になるように、 2—ァミノフエノーノレを 1 Μ、 2 Μ、 4 μ Μの濃 度になるように、また、陽性対照としてのコウジ酸を 0. 5mM、 lmM、 2mMの濃度に なるように添加し、常法にしたがって、 5% CO雰囲気中で 37°Cで 5日培養した。また
2
、対照として、試料を添加しないものを用意した。培養後、細胞を回収し、それぞれの 生細胞数をカウントした後、リン酸緩衝液で洗浄し、 1N水酸化ナトリウム水溶液で溶 解し、 30分間煮沸し、常法にしたがい、市販のプレートリーダーにより、波長 450nm の吸光度を測定し、あらかじめメラユン標準品(シグマ社販売)により同一の波長の吸 光度を測定して作成した検量線により、試料中のメラニン量を算出した。一方、タンパ ク質量は常法のブラッドフォード法により測定し、蛋白質 lmg当りのメラニン量を算出 し、さらに、数式 4にしたがって、メラユン量(%)を算出した。また、数式 5にしたがつ て、生細胞数(%)を算出した。結果を表 4に示す。
[0046] 数式 4 :
[数 4コ
(各試料における蛋白質 1 m g当たりのメラニン量)
メラニン鼉(%) = X 1 00 ( %)
(対照における蛋白質 1 m g当たりのメラニン量)
[0047] 数式 5 :
[数 5コ
(各試料における生細胞数)
生細胞数(%) = (対照における生細胞数) 1 00 (%)
[0048] [表 4]
[0049] 表 4の結果に示されるとおり、どの試料も高濃度では B16細胞の増殖を阻害するこ とから、増殖を阻害しない濃度で比較すると、 2 アミノフヱノキサジン 3 オン又は 2—ァミノフエノールは、コウジ酸に比べて 1 , 000倍強いメラニン合成阻害作用を有 していた。
[0050] <実験 6 :他の成分との併用効果〉
実験 5と同様の方法で、 2 ァミノフエノキサジンー3 オンと、コウジ酸、トレハロー ス又はァスコルビン酸ダルコシドとの併用効果を調べた。マウスメラノーマ細胞株 B16 細胞(ATCC: CRL- 6322)を 10% (v/v) FCSを補足した RPMI1640培地で懸 濁し、それを 6穴プレートに 2. 0 X 104個ずつ細胞を播種した。当該細胞が付着した 後に、下記表 5に記載のとおり、実験 1で合成した 2 ァミノフエノキサジン 3 オン 、コウジ酸、トレハロース(商品名『トレハ』、株式会社林原商事販売)、ァスコルビン酸 —2—ダルコシド(商品名『AA2G』、株式会社林原生物化学研究所販売)を添加し、 常法にしたがって、 5%CO雰囲気中で 37°Cで 5日培養した。また、対照として、試
2
料を添加しないものを用意した。培養後、細胞を回収し、リン酸緩衝液で洗浄し、 1N 水酸化ナトリウム水溶液で溶解し、 30分間煮沸し、常法にしたがい、市販のプレート リーダーにより、波長 450nmの吸光度を測定し、あらかじめメラニン標準品(シグマ社 販売)により同一の波長の吸光度を測定して作成した検量線により、試料中のメラ二
ン量を算出した。一方、タンパク質量は常法のブラッドフォード法により測定し、蛋白 質 lmg当りのメラニン量を算出し、さらに、上記数式 4にしたがって、メラニン量(%) を算出した。結果を表 5に示す。
[表 5]
表 5の結果が示すとおり、コウジ酸、トレハロース、ァスコルビン酸 2 ダルコシド は単独でもメラニン合成阻害作用を有するところ、これらを 3—ァミノフエノキサジン 2—オンと併用することにより、相乗的なメラニン合成阻害効果を発揮した。また、これ らの物質を併用した場合、細胞毒性が軽減され、生細胞率を高く維持したまま、メラ
ニン合成阻害効果が発揮された。
[0053] <実験 7:パネルテスト(皮膚外用剤) >
本発明の皮膚外用剤の抗炎症作用とメラニン合成阻害効果がすでに日焼けした皮 膚に対して発揮するかどうかパネルテストで調べた。パネラー 20名の腕に日光が照 射されないように約 10cm2の遮光粘着テープを添付し、半日海水浴をした後、その 遮光粘着テープを剥がし、この皮膚部分を日焼け前の状態とした。 2—アミノフエノキ サジン一 3 オン (試料 A)又は 2 ァミノフエノール (試料 B)が配合されている後記 実施例 1の乳液又は対照として後記実施例 1におレ、て 2—アミノフヱノキサジン 3— オン又は 2—ァミノフエノールが配合されていない乳液を日光が照射された腕の皮膚 にそれぞれ、適当量を 1日 2回塗布してもらった。医師により、 3日後に皮膚の炎症状 態 (痛み、腫れの有無)、 7日後にメラニン沈着状態 (皮膚の黒色度)を肉眼観察し、『 効果あり』 (日焼け前の状態に回復)、『やや効果あり』 (日焼け前の状態までには回 復していないものの、対照の乳液よりは効果に優れる)、『効果なし』(対照の乳液と同 程度)、『悪化した』(対照の乳液よりも悪化した)の 4段階評価で評価した。結果を表 6に示す。
[0054] [表 6]
[0055] 表 6の結果が示すとおり、『効果あり』又は『やや効果あり』と判定したパネラー力 試 料 A (2 ァミノフエノキサジン一 3 オン)のメラニン合成抑制効果で 70%、炎症抑 制効果で 85乃至 90%を占めており、試料 B (2 ァミノフエノール)のメラニン合成抑 制効果で 65%、炎症抑制効果で 75乃至 80%を占めていた。この結果は、 2 ァミノ フエノキサジン 3 オン又は 2 ァミノフエノールを含有する皮膚外用剤は、メラ二 ン合成抑制作用及び抗炎症作用に優れることを示して V、る。
[0056] <実験 8 :歯肉炎に対する治療効果〉
本発明の抗炎症剤が歯肉炎に対して治療効果を発揮するかどうかパネルテストで 調べた。毎食後の歯磨きだけでは症状が改善しない歯肉炎患者 18名を 3群に分け、 毎食後の歯磨きの後に、 2 ァミノフエノキサジン一 3—オン (試料 A)又は 2 アミノフ ェノール (試料 B)が配合されている後記実施例 4の液剤 10mlで 1分間口中を漱いで もらった。また、対照として、 2 ァミノフエノキサジンー3 オン又は 2 ァミノフエノー ルを含まない液剤で同様に行った。 2週間後に、医師の目視により、歯肉炎の状況を 診断し、『効果あり』 (歯肉炎がない状態に回復)、『やや効果あり』 (試験前より歯肉炎 が緩和された)、『効果なし』 (試験前と比べて変化なし)、『悪化した』 (試験前よりも悪 化した)の 4段階評価で評価した。結果を表 7に示す。
[0057] [表 7]
[0058] 表 7に示す結果から明らかなように、試料 A及び試料 Bを用いた患者の歯肉炎の症 状は軽減されたことから、 2 ァミノフエノキサジン 3 オン又は 2 ァミノフエノール は、歯肉炎の治療剤として有効であることが確認された。
[0059] <実験 9 :胃炎に対する治療効果〉
本発明の抗炎症剤が胃炎に対して治療効果を発揮するかどうかパネルテストで調 ベた。胃炎患者 12名を 3群に分け、 2 ァミノフエノキサジン一 3 オン (試料 A)又は 2 ァミノフエノール (試料 B)が配合されている後記実施例 5の錠剤を毎夕食後に服 用してもらった。また、対照として、 2 ァミノフエノキサジンー3 オン又は 2 アミノフ ェノールを含まない錠剤で同様に行った。 1週間後に、医師により、胃炎の状況を問 診により診断し、『効果あり』(胃炎がない状態に回復)、『やや効果あり』 (試験前より 胃炎が緩和された)、『効果なし』 (試験前と比べて変化なし)、『悪化した』 (試験前よ
りも悪化した)の 4段階評価で評価した。結果を表 8に示す。
[0060] [表 8]
[0061] 表 8に示す結果から明らかなように、試料 A及び試料 Bは胃炎の治療効果を発揮し た。実験 7及び 8の結果は、 2 ァミノフエノキサジンー3 オン及び 2 ァミノフエノー ルが歯肉炎や胃炎などの炎症性疾患の治療剤として有効であることを示している。
[0062] <実験 10 :コラーゲン産生増強作用〉
ァスコルビン酸存在下における 2 ァミノフエノキサジン 3 オンのコラーゲン産 生増強作用をヒト胎児由来正常繊維芽細胞 NHDFを使用して調べた。また、 2—アミ ノフエノキサジン一 3—オン単独でコラーゲン産生増強作用があるかどうかを併せて 調べた。さらに、 2 ァミノフエノキサジンー3 オンに NHDF細胞に対する細胞障害 性がないことを調べた。
<試験試料〉
4mM 2 ァミノフエノキサジンー3 オン(DMSOに溶解)を、 10 (v/v) %FCS を補足したダルベッコの MEM培地(日水製薬社販売、以下、「D— MEM」と略記す 。)で希釈して、細胞培養に供した時の培地中の濃度力 表 9に示す濃度になるよう に試験試料を調製した。
<コラーゲン産生量の測定方法〉
NHDF細胞(クラボウ社販売、カタログ番号「KF— 4001」)を、 10 (v/v) %FCSを 補足した D— MEMに懸濁して 5 X 105細胞/ mlに調製し、 96穴マイクロプレートに 50 1/穴ずつ播種した。ァスコルビン酸として、培地中での安定性がァスコルビン 酸よりも高い L ァスコルビン酸 2—ダルコシド (株式会社林原商事販売、商品名『 ァスコフレッシュ』、以下、「AA— 2G」と略記する)を使用した。 37°Cで 1日培養後、
培養上清を除去し、試験試料の何れかと、 100 M AA— 2G (終濃度 50 M)を 含有する 10 (v/v) %FCSを補足した D— MEM培地、又は、 AA— 2Gを含まない 1 0 (v/v) %FCSを補足した D— MEM培地とを、各々 100 1/穴ずつ添加し、 37 °C、 5 (v/v) %炭酸ガス存在下で 3日培養後、培養上清を除去し、最初に添加した ものと同じ濃度の被験試料と、 100 M ^—20を含む又は八八ー20を含まなぃ D— MEM培地とを、新たに調製して、各々 100 1/穴ずつ添加し、 37°C、 5 (v/v ) %炭酸ガス存在下でさらに 3日間培養した。対照として、 10 (v/v) %FCSを補足し た D— MEM培地又は AA— 2Gを含む 10 (v/v) %FC Sを補足した D— MEM培地 のみを添加して、試験試料を添加した場合と同様に培養を行った。なお、全ての細 胞培養液は、 2 ァミノフエノキサジン 3 オンの溶解に使用した DMSOの濃度が 、一定 (終濃度 0. 05 (v/v) %)になるように調整した。これらの細胞の培養上清を除 去後、 1 mg/mlペプシン(Sigma社販売)を含む 1M 酢酸溶液を 50 L /穴ず つ添加し、プレートミキサーを使用して、室温で 4時間振とうしてペプシンによる消化 をおこなった。このペプシン消化物をピペッティングしながら 1. 5ml容チューブに回 収し、 Sircol Collagen Assay Kit (Biocolor社販売)の Dye Reagntを 200 1 /チューブ添加後、室温で 30分間転倒混和して反応させ、反応液を遠心後(4°C、 1 5, 000 rpm, 10分)、上清を完全除去して、沈澱物に 50 1の IN NaOHをカロ えて溶解後、 A560— 650の吸光度を測定した。これとは別に、 96穴マイクロウェル プレートに、 5 ^ §/穴乃至 0· 0395 ^ g/穴になるように、 2倍段階希釈したコラーゲ ン (KOKEN社販売)を添加し、ペプシン処理し、培養上清を除去した細胞と同様に 、その消化物を処理し、 A560— 650の吸光度を測定して標準曲線を作製した。この 標準曲線に基づき、細胞のペプシン消化物に含まれるコラーゲン量を算出して、そ の結果を表 9に示す。なお、実験は 1試験試料の濃度につき 3穴を使用して行い、結 果はその平均値で示した。また、表 9における「QA」は 2 ァミノフエノキサジン一 3— オン(クエスチォマイシン A)を意味する。
<細胞障害性試験〉
上記コラーゲン測定と同様に試験試料と、 AA— 2G含有又は無含有の 10 (v/v) %FCSを補足した D— MEM培地で 6日間培養した細胞の培養上清を除去後、リン
酸緩衝生理食塩水(PBS (—))で洗浄し、 D— MEM培地で 10倍に希釈したアラマ ーブノレ一 (alamarBlue, TREK Diagnostic Systems社販売) ί夜を 200 μ 1/穴 添加し、 37°Cで 90分培養後、蛍光強度 (励起光: 544nm、蛍光: 590nm)を測定し た。細胞生存率(%)は、試験試料を添加した穴の蛍光強度を、対照を添加した穴の 蛍光強度で除し、 100倍して求めた。その結果を表 9に併せて示す。
[表 9]
* : P<0. 05 * * : P<0. 01
[0064] 表 9の結果から明らかなよう、培地に 2 ァミノフエノキサジン 3 オンと AA— 2G をカロえて培養した場合には、 0. 125或いは 0. 25〃Mとなるように 2 ァミノフエノキ サジン一 3 オンの添加量に比例してコラーゲン産生が増加し、 0. 5と 0. 25 ^ Μと なるように添加した場合にはほぼ同量のコラーゲン産生が認められた。また、 Ι ^ Μ 以上となるように添加した場合には、 0. 5又は 0. 25〃Μとなるように添加した場合に 比べて、コラーゲンの産生量が減少した。これに対して、 ΑΑ— 2G無添加の場合に は、コラーゲン産生の増強は認められなかった。また、 2 ァミノフエノキサジン一 3— オンの濃度が 0. 5 以下の場合には、細胞生存率はいずれも 92%以上となって 、対照と最大 8%程度の差しかなぐ細胞障害性はないと判断した、これに対して 1 M以上の濃度では、濃度に依存した細胞障害性が認められた。したがって、 2—アミ ノフエノキサジンー3—オンが 1 μ Μ以上の濃度では、 NHDF細胞に対する細胞障 害性によりコラーゲン産生増強作用の低下が発生したと思われる。
[0065] この結果は、 2 ァミノフエノールや 2 ァミノフエノキサジン 3 オンなどの 2 ァ ミノフエノール誘導体は、ァスコルビン酸の存在下において、 0. 125 M以上の濃
度でコラーゲン産生を増強し、その効果は、 0. 25 M以上の濃度で顕著になること を物語っている。また、 2—ァミノフエノールゃ 2—ァミノフエノキサジン一 3—オンなど のその誘導体を含有する皮膚外用剤は、コラーゲン産生増強作用に優れ、抗炎症 や美白用のみでなぐ抗シヮ用やアンチエイジング用としても有用なことを物語ってい
[0066] 以下、実施例で本発明の実施の形態を説明する。
実施例 1
[0067] <乳液〉
A アクリル酸; 酸アルキル共重合体 0. 2質量%
キサンタンガム 0. 2質量%
精製水 73. 0質量%
B グ yセリン 3. 0質量%
エタノーノレ 17. 0質量%
水酸化ナトリウム 0. 05質量%
精製水 2. 5質量%
ァスコ /レビン酸リン酸 3. 0質量%
ェデト酸ニナトリウム 0. 05質量%
実験 1で製造した 2—アミノフエノキサ: - 3—オンまたは 2—ァミノフエノー 和光純薬工業株式会社販売)
1. 0質量%
常法にしたがい、 A成分を均一に加熱混合した後、冷却し、 B成分を加えて皮膚外 用剤を得た。
本品は、抗炎症効果に優れ、好塩基球やマストセルの脱顆粒反応を抑制する作用 を有しているのでアトピー症の治療にも有効である。また、本品は、メラニンの合成を 阻害し、コラーゲン産生を臓器用することから、皮膚に適用することにより、 日焼けに よる肌の炎症や、くすみ、シミ、ソバカス、シヮ、小ジヮの発生を抑制することから、透 明感のある美しレ、肌にする乳液である。
実施例 2
[0068] <パック化粧料〉
A ポリビュルアルコール 16. 0質量%
無水ケィ酸 0. 5質量%
ポリエチレングリコール 0. 5質量%
5. 0質量%
5. 0質量%
精製水 60. 94質量0 /0
B ェチノレアノレコーノレ 10. 0質量%
防腐剤 0. 01質量%
C ェデト酸ニナトリウム 0. 05質量%
実験 1で製造した 2—アミノフ 3 才ンまたは 2 アミ エノー 和光純薬工業株式会社販売) 1. 0質量%
精製水 1. 0質量% 成分 Aを混合し、 70°Cに加熱して溶解し、成分 Bを混合し溶解した。冷却した後、 成分 Cを均一に分散し、パック化粧料を得た。
本品は、抗炎症効果に優れ、好塩基球やマストセルの脱顆粒反応を抑制する作用を 有しているのでアトピー症の治療にも有効である。また、本品は、メラニンの合成を阻 害し、コラーゲン産生を増強することから、皮膚に適用することにより、 日焼けによる肌 の炎症や、くすみ、シミ、ソバカス、シヮ、小ジヮの発生を抑制することから、透明感の ある美しレ、肌にするパック化粧料である。
実施例 3
[0069] <歯磨〉
以下の処方で歯磨を製造した。
不溶性メタリン酸ナトリウム 26. 0質量% 第 2リン酸;
ラウリル硫酸ナトリウム
香料
実験 1で製造した 2—ァミノフエノキサ、: 3 オンまたは 2 ァミノフエノール(和光 純薬工業株式会社販売) 0. 1質量%
サッカリン 0. 1質量%
1. 0質量%
水 28. 9質量%
本品は、抗炎症効果に優れ、コラ— 産生増強作用を有していることから、歯肉 炎を軽減し、歯周病、歯槽膿漏の治療又は予防に適している。
実施例 4
[0070] <液剤〉
安定剤として l % (w/w)トレハロースを含む生理食塩水に、 2—アミノフエノキサジ ン一 3 オンを 1 μ g/mlになるように、又は、 2 ァミノフエノールを 0· 1 μ g/mlに なるように溶解し、常法にしたがって精密濾過して滅菌して液剤を得た。
本品は、 COX阻害活性、一酸化窒素合成阻害活性及び脱顆粒抑制活性を有して いることから、内服液、注射液、うがい薬として、リウマチ、歯周病、骨粗鬆症、胃炎、 アトピー症を含むアレルギーなどの各種炎症性疾患、癌やアルツハイマー病の治療 又は予防剤、鎮痛剤、解熱剤などに利用できる。
実施例 5
[0071] <錠剤〉
無水結晶性 α マルトース粉末(商品名『ファイントース』、株式会社林原商事販売 )に 2 ァミノフエノキサジンー3 オン又は 2 ァミノフエノールを均一に混合し、常 法によって打錠して、一錠 200mg当り、 2 ァミノフエノキサジン一 3 オン又を l〃g 、 2—ァミノフエノーノレを 0· 1〃 g含む条定斉 Uを得た。
本品は、 COX阻害活性、一酸化窒素合成阻害活性及び脱顆粒抑制活性を有して いることから、経口投与により、リウマチ、歯周病、骨粗鬆症、胃炎、アトピー症を含む アレルギーなどの各種炎症性疾患、癌、アルツハイマー病の治療又は予防剤、鎮痛 剤や解熱剤として利用できる。
産業上の利用可能性
叙述のとおり、 2—ァミノフエノール又はその誘導体は、 N〇合成阻害作用、 PGE2 合成阻害作用及び脱顆粒反応抑制作用を有していることから、抗炎症剤、抗アレル ギー剤などとして有用である。また、メラニン合成を阻害すること及びコラーゲン産生 増強作用を有するから、美白、抗シヮ、アンチエイジングなどを目的とした皮膚外用 剤としても有用である。