JP2000007777A - 芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネートの製造方法

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JP2000007777A
JP2000007777A JP10171412A JP17141298A JP2000007777A JP 2000007777 A JP2000007777 A JP 2000007777A JP 10171412 A JP10171412 A JP 10171412A JP 17141298 A JP17141298 A JP 17141298A JP 2000007777 A JP2000007777 A JP 2000007777A
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Osamu Kondo
近藤  治
Satoshi Nagai
聡 長井
Makoto Sasaki
誠 佐々木
Takayasu Fujimori
崇泰 藤森
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐衝撃性と耐熱性と高いアッベ数と低
い光弾性定数を有し、さらに色調にも優れた芳香族−脂
肪族共重合ポリカーボネートの製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 大気中260℃で5時間保持後の溶融ハ
ーゼン色数が40番以下の脂肪族ジヒドロキシ化合物を
用いて、芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネートを製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性、低い光
弾性定数、高い屈折率および逆分散値を有し、優れた透
明性、耐熱性を有する芳香族−脂肪族ポリカーボネート
の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは色調の
良好な芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネートの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビスフェノールA等の芳香族ジヒドロキ
シ化合物とホスゲンとを酸結合剤の存在下、界面重合さ
せて得られるポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性等の機
械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性にも優れている
ことから、光学材料として各種レンズ、プリズム、光デ
ィスク基板などに利用されている。しかしながら、芳香
族ジヒドロキシ化合物としてビスフェノールAだけを用
いてなるポリカーボネートでは、光弾性定数が大きく、
溶融流動性が比較的悪いために成型品の複屈折が大きく
なり、また屈折率は1.58と高いもののアッベ数が3
0と低いため、広く光記録材料や光学レンズ等の用途に
用いられるには十分な性能を有していないという欠点が
ある。このようなビスフェノールA−ポリカーボネート
の欠点を解決する目的で、本願発明者らは、先に芳香族
−脂肪族共重合ポリカーボネート樹脂(特願平8−27
6260)を提案した。この芳香族−脂肪族共重合ポリ
カーボネート樹脂は、優れた耐衝撃性、耐熱性を有し、
その上光弾性定数が小さく、アッベ数が高いことから、
広く光学材料として用いることが可能である。このよう
な芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネートは、通常のホ
スゲン法では製造することが困難であり、エステル交換
法として知られる方法、すなわち芳香族ジヒドロキシ化
合物と脂肪族ジヒドロキシ化合物、およびジフェニルカ
ーボネートなどの炭酸ジエステルとを溶融状態でエステ
ル交換反応によって重縮合させる方法が好適に用いられ
る。
【0003】エステル交換反応では、ポリカーボネート
を製造する際に、通常200℃〜330℃の温度に加熱
しながら重縮合を行うために、高温で長時間の熱履歴を
受け色調の悪化等、品質的に優れたものを得るのが困難
であるという欠点を有する。このため、この方法により
得られるポリカーボネートは色調が要求される分野に用
いることが困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであ
り、優れた耐衝撃性、耐熱性と高いアッベ数と低い光弾
性定数を有し、さらに色調にも優れる芳香族−脂肪族ポ
リカーボネート樹脂の製造方法を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のポリカーボネー
ト樹脂は、下記式(1)で表される芳香族ジヒドロキシ
化合物から誘導される構成単位と下記式(2)で表され
る脂肪族ジヒドロキシ化合物から誘導される構成単位と
炭酸ジエステルから誘導される構成単位とからなること
を特徴としている。
【化4】 (上記式(1)において、Xは
【化5】 であり、ここに、R3およびR4はそれぞれ水素原子、炭素
数1〜10のアルキル基またはフェニル基であり、R3
R4が結合し環を形成していても良い。R1およびR2はそれ
ぞれ水素原子、炭素数1〜10のアルキル基またはハロゲ
ンであり、R1とR2は同じでも異なっていても良い。ま
た、mおよびnは置換基数を表し0〜4の整数であ
る。)
【化6】 (上記式(2)において、R5、R6、R7およびR8は水素原
子または炭素数1〜10の1価のアルキル基である。)
【0006】本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭
意検討した結果、上記芳香族−脂肪族共重合ポリカーボ
ネートの色調と、用いる脂肪族ジヒドロキシ化合物の特
定温度で特定時間保持後の溶融ハーゼン色数との間に相
関関係があることを見出し、溶融ハーゼン色数が特定値
以下である脂肪族ジヒドロキシ化合物を用いることによ
り、色調の良好な樹脂が得られることを見出し本発明を
完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、上記式(1)で表され
る芳香族ジヒドロキシ化合物と、上記式(2)で表され
る脂肪族ジヒドロキシ化合物と、炭酸ジエステルとを加
熱溶融下重縮合せしめて芳香族−脂肪族共重合ポリカー
ボネートを製造するに際して、大気中260℃で5時間
保持後のの溶融ハーゼン色数が40番以下、好ましくは
20番以下、さらに好ましくは15番以下の脂肪族ジヒ
ドロキシ化合物を用いることを特徴とする芳香族−脂肪
族ポリカーボネートの製造方法である。
【0008】本発明において、溶融ハーゼン色数とはJ
IS K−4101に記載される方法によって測定さ
れ、脂肪族ジヒドロキシ化合物を特定温度で完全溶融
後、溶液が特定温度に到達してから特定時間保持後の溶
融ハーゼン色数をもって測定される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関わる芳香族−脂
肪族ポリカーボネートの製造方法を具体的に説明する。
【0010】本発明に関わるポリカーボネートは、上記
式(1)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物から誘導
される構成単位と、上記式(2)で表される脂肪族ジヒ
ドロキシ化合物から誘導される構成単位と、炭酸ジエス
テルとから誘導される構成単位からなる。
【0011】芳香族ジヒドロキシ化合物としては、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペ
ンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェ
ニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルフ
ィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジ
フェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3−ジ
メチルジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,
3’−ジメチルジフェニルスルホン等が用いられる。
【0012】これらのうちで、特に2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、すなわちビスフェノー
ルA、あるいは、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサンが好ましい。
【0013】脂肪族ジヒドロキシ化合物としては、3,
9−ビス(2−ヒドロキシエチル−2,4,8,10−
テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカン、3,9−ビ
ス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,
4,8,10−テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカ
ン、3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジエチル
エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
(5.5)ウンデカン、3,9−ビス(2−ヒドロキシ
−1,1−ジプロピルエチル)−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ(5.5)ウンデカンなどが用いられ
る。好ましくは、3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,
1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ(5.5)ウンデカンが用いられる。
【0014】本発明においては、上記脂肪族ジヒドロキ
シ化合物として、大気中260℃、5時間保持後の溶融
ハーゼン色数が40番以下となるように精製したものを
用いることを特徴とする。
【0015】このような溶融ハーゼン色数が特定値以下
を与える脂肪族ジヒドロキシ化合物を製造するには、蒸
留、再結晶などの精製方法を効果的に用いることができ
るが、本発明では、上記脂肪族ジヒドロキシ化合物を溶
媒に加熱溶解後、冷却して再結晶させる方法が特に有効
であり、その際、着色原因物質を吸着によって除去する
工程を入れるとさらに効果的である。
【0016】本発明に用いることのできる再結晶溶媒と
しては、脂肪族ジヒドロキシ化合物の溶解度が高温にお
いて十分に高く、且つ室温付近での溶解度が十分低いも
のであることが好ましく、さらにこの再結晶の操作によ
って樹脂の着色成分が除去されるものであればさらに好
ましい。このような特性を持つ溶媒としては、アルコー
ル、エーテル、エステル、ケトン、芳香族炭化水素等が
挙げられる。
【0017】さらに具体的な化合物を例示すれば、アル
コール系溶媒として、メタノール、エタノール、n−プ
ロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソ
ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、1−
ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソアミ
ルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコー
ル、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ノニル
アルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコー
ル、ラウリルアルコール、アリルアルコール、クロチル
アルコール、プロパギルアルコール、シクロペンタノー
ル、シクロヘキサノール、2−メトキシエタノール、2
−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、エチ
レングリコール等を挙げることができる。
【0018】エーテル系溶媒としては、ジエチルエーテ
ル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ
ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジ−n−アミ
ルエーテル、ジイソアミルエーテル、メチルブチルエー
テル、メチル−n−アミルエーテル、メチルイソアミル
エーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピ
ルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルイソブチル
エーテル、エチル−n−アミルエーテル、エチルイソア
ミルエーテル、ジアリルエーテル、エチルアリルエーテ
ル、アニソール、フェネトール、ジフェニルエーテル、
ジベンジルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジ
オキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル、エチレングリコール
ジブチルエーテル等を挙げることができる。
【0019】エステル系溶媒としては、酢酸エチル、酢
酸イソブチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸
n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸メチル、プ
ロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン
酸イソプロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イ
ソブチル、プロピオン酸n−アミル、プロピオン酸イソ
アミル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸
イソプロピル、酪酸ブチル、酪酸イソブチル、酪酸n−
アミル、酪酸イソアミル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エ
チル、イソ酪酸プロピル、イソ酪酸イソプロピル、イソ
酪酸イソブチル、イソ酪酸イソアミル、吉草酸メチル、
吉草酸エチル、吉草酸プロピル、吉草酸ブチル、吉草酸
n−アミル、吉草酸イソアミル、イソ吉草酸メチル、イ
ソ吉草酸エチル、イソ吉草酸プロピル、イソ吉草酸イソ
プロピル、イソ吉草酸イソブチル、イソ吉草酸イソアミ
ル、安息香酸メチル、安息香酸エチルなどを挙げること
ができる。
【0020】ケトン系溶媒としては、アセトン、メチル
エチルケトン、イソプロピルメチルケトン、ブチルメチ
ルケトン、イソブチルメチルケトン、ピナコロン、ジエ
チルケトン、ブチロン、ジイソプロピルケトン、メチル
ビニルケトン、メシチルオキシド、メチルヘプテノン、
シクロブタノン、シクロヘキサノン等を挙げることがで
きる。
【0021】芳香族炭化水素化合物としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、メシチレン等を挙げることが
できる。
【0022】これらのうち、特に好ましい再結晶溶媒と
してはアルコール類であり、さらに好ましくは炭素数が
1〜10のアルコールである。また、上記の溶媒を2種
以上、混合して用いることもできる。
【0023】再結晶は公知の方法で実施することがで
き、原料純度等に応じて2回以上の多数回の再結晶を実
施しても良い。再結晶で得られた結晶は、濾過、洗浄
後、適当な方法で乾燥し、樹脂原料として用いる。
【0024】再結晶工程中に吸着剤と接触させる工程を
含ませることにより、さらに溶融ハーゼン色数を改善す
ることができる。すなわち、脂肪族ジヒドロキシ化合物
を溶媒に溶解後、吸着剤と接触させる。その方法とし
て、溶液中に吸着剤を添加し撹拌を行うバッチ法、カラ
ム中に充填した吸着剤層に溶液を通す流通法のいずれに
よっても好適に実施される。
【0025】吸着剤としては、活性炭、アルミナ、シリ
カ、ゼオライト、等が好適に使用されるが、活性炭が特
に好ましい。
【0026】吸着処理を行った溶液から濾過などの方法
により吸着剤を完全に除去した後は、上述した通常の再
結晶により脂肪族ジヒドロキシ化合物の結晶が得られ
る。
【0027】本発明に関わるポリカーボネート樹脂は、
上記式(1)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物から
誘導される構成単位と、上記式(2)で表される脂肪族
ジヒドロキシ化合物から誘導される構成単位とからな
り、ランダム、ブロック、あるいは交互共重合体、もし
くは上記式(1)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物
から誘導される構成単位からなるポリカーボネートと、
上記式(2)で表される脂肪族ジヒドロキシ化合物から
誘導される構成単位とからなるポリカーボネートのブレ
ンドなどを含むものであるため、優れた耐熱性、および
色相、さらにバランスのとれた屈折率および分散特性を
示し、複屈折率が低いという特徴を示す。
【0028】本発明において、芳香族ジヒドロキシ化合
物から誘導される構成単位(以下、Iと称する)と脂肪
族ジヒドロキシ化合物から誘導される構成単位(以下I
Iと称する)のモル比(I/II)が、90/10〜1
0/90であることが好ましく、さらに好ましくは80
/20〜20/80が好ましい。すなわち、該ポリカー
ボネート中の芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪族ジヒド
ロキシ化合物から誘導される構成単位のモル比(I/I
I)が10/90より低いと耐熱性に劣るものとなり、
90/10より高いと光弾性定数、吸水率などが高くな
り、さらに屈折率とアッベ数のバランスが悪くなり光学
材料としては好ましくない。
【0029】本発明では、炭酸ジエステルとしては、ジ
フェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス
(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボ
ネート、ジナフチルカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジ
シクロヘキシルカーボネート等が用いられる。これらの
中でも特にジフェニルカーボネートが好ましい。ジフェ
ニルカーボネートは、芳香族ジヒドロキシ化合物と脂肪
族ジヒドロキシ化合物の合計1モルに対して0.97〜
1.2モルの量で用いられることが好ましく、特に好ま
しくは0.99〜1.10モルの量である。
【0030】本発明に用いられるポリカーボネート樹脂
の重量平均分子量は30,000〜200,000であ
ることが好ましく、さらに好ましくは50,000〜1
20,000である。
【0031】本発明に関わるポリカーボネートの製造方
法では、触媒として、塩基性化合物が用いられる。この
ような塩基性化合物としては、特にアルカリ金属および
/またはアルカリ土類化合物、含窒素化合物等があげら
れる。
【0032】このような化合物としては、アルカリ金属
およびアルカリ土類化合物等の有機酸、無機塩類、酸化
物、水酸化物、水素化物あるいはアルコキシド、4級ア
ンモニウムヒドロキシドおよびそれらの塩、アミン類等
が好ましく用いられ、これらの化合物は単独もしくは組
み合わせて用いることができる。
【0033】このようなアルカリ金属化合物としては、
具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化セシウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチ
ウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、
酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸
カリウム、ステアリン酸セシウム、ステアリン酸リチウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム、フェニル化ホウ素ナトリ
ウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香
酸セシウム、安息香酸リチウム、リン酸水素2ナトリウ
ム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2リチウム、フ
ェニルリン酸2ナトリウム、ビスフェノールAの2ナト
リウム塩、2カリウム塩、2セシウム塩、2リチウム
塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、セシウム
塩、リチウム塩等が用いられる。
【0034】また、アルカリ土類金属化合物としては、
具体的には、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、
水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸水素マグ
ネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素ストロンチウ
ム、炭酸水素バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシ
ウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム、ステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、安息香酸カ
ルシウム、フェニルリン酸マグネシウム等が用いられ
る。
【0035】また、含窒素化合物としては、具体的に
は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ
チルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモ
ニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロ
キシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド
等のアルキル、アリール、アルアリール基などを有する
アンモニウムヒドロキシド類、トリエチルアミン、ジメ
チルベンジルアミン、トリフェニルアミン等の3級アミ
ン類、ジエチルアミン、ジブチルアミン等の2級アミン
類、プロピルアミン、ブチルアミン等の1級アミン類、
2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等
のイミダゾール類、あるいは、アンモニア、テトラメチ
ルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモ
ニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルアンモ
ニウムテトラフェニルボレート等の塩基性塩等が用いら
れる。
【0036】これらの触媒は、芳香族ジヒドロキシ化合
物と脂肪族ジヒドロキシ化合物との合計1モルに対し
て、10-9〜10-3モルの量で、好ましくは10-7〜1
-5モルの量で用いられる。
【0037】本発明に関わるエステル交換反応は、公知
の溶融重縮合法により行うことができる。すなわち、前
記の原料、および触媒を用いて、加熱下に常圧または減
圧下にエステル交換反応により副生物を除去しながら溶
融重縮合を行うものである。反応は、一般には二段以上
の多段工程で実施される。
【0038】具体的には、第一段目の反応を120〜2
60℃、好ましくは180〜240℃の温度で0〜5時
間、好ましくは0.5〜3時間反応させる。次いで反応
系の減圧度を上げながら反応温度を高めて芳香族ジヒド
ロキシ化合物と脂肪族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
テルとの反応を行い、最終的には1mmHg以下の減圧
下、200〜300℃の温度で重縮合反応を行う。この
ような反応は、連続式で行っても良くまたバッチ式で行
っても良い。上記の反応を行うに際して用いられる反応
装置は、槽型であっても押出機型であってもよい。
【0039】本発明の重合終了時の生成物であるポリカ
ーボネートには、熱安定性、および加水分解安定性を保
持するために、触媒を除去もしくは失活させることが好
ましく、公知の酸性物質の添加によるアルカリ金属ある
いはアルカリ土類金属等のエステル交換触媒の失活を行
う方法が好適に実施される。これらの物質としては、具
体的には、p−トルエンスルホン酸のごとき芳香族スル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸ブチル、p−トルエン
スルホン酸ヘキシル等の芳香族スルホン酸エステル類、
ステアリン酸クロライド、酪酸クロライド、塩化ベンゾ
イル、p−トルエンスルホン酸クロライドのごとき有機
ハロゲン化物、ジメチル硫酸のごときアルキル硫酸、塩
化ベンジルのごとき有機ハロゲン化物等、ホウ酸、リン
酸等の無機酸等が好適に用いられる。
【0040】触媒失活後、ポリマー中の低沸点化合物を
0.1〜1mmHgの圧力、200〜300℃の温度で
脱気除去する工程を設けても良く、このためには、パド
ル翼、格子翼、メガネ翼等、表面更新性の優れた撹拌翼
を備えた横型装置、あるいは薄膜蒸発器が好適に用いら
れる。
【0041】さらに本発明において、上記熱安定化剤、
加水分解安定化剤の他に、酸化防止剤、顔料、染料、強
化剤や充填剤、紫外線吸収剤、滑剤、離型剤、結晶核
剤、可塑剤、流動性改良材、帯電防止剤などを添加する
ことができる。
【0042】これらの添加剤は、従来から公知の方法で
各成分をポリカーボネート樹脂に混合することができ
る。例えば、各成分をターンブルミキサーやヘンシェル
ミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサーで代表
される高速ミキサーで分散混合後、押し出し機、バンバ
リーミキサー、ロールなどで溶融混練する方法が適宜選
択される。
【0043】
【発明の効果】本発明ポリカーボネート樹脂は、ポリカ
ーボネートの優れた耐衝撃性、耐熱性、等の特性を維持
しながら、屈折率、分散のバランスおよび光弾性定数な
どが改善されたものなので、各種レンズ、プリズム、光
ディスク基板などのプラスチック光学材料用として好適
に利用できる。
【0044】以下、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例に何ら制限されるもので
はない。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は、以下の実施例に何らの制限を受けるも
のではない。
【0046】実施例1 市販の3,3’−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメ
チルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
(5.5)ウンデカン(以下スピログリコールという)
800gをメタノール10リットルに温度60℃で完全
に溶解させた後、室温まで冷却しスピログリコールを再
結晶させた。結晶を濾別し、結晶とほぼ同体積のメタノ
ールでリンスした後、真空乾燥機で60℃で乾燥させ結
晶560gを得た。この結晶の大気中、260℃、5時
間保持後の溶融ハーゼン色数は35であった。2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン22.8g
(0.10モル)と上記精製スピログリコール30.4
g(0.10モル)とジフェニルカーボネート43.3
g(0.202モル)とを炭酸水素ナトリウム6.0×
10-7モルを撹拌機および留出装置つきの300cc四
つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下180℃に加熱し、
30分間撹拌した。その後、減圧度を150mmHgに
調整すると同時に、60℃/hrの速度で200℃まで
昇温を行いエステル交換反応を行った。さらに、フェノ
ールを留去しながら260℃まで昇温し、10分間その
温度で保持した後、1時間かけて減圧度を1mmHg以
下とした。合計6時間撹拌下で反応を行い、反応終了
後、反応器内に窒素を吹き込み常圧に戻し、生成ポリカ
ーボネートを取り出した。このポリカーボネートの物性
を表1に示す。
【0047】実施例2 スピログリコールの再結晶溶媒として、メタノールの代
わりにイソブタノールを用い、スピログリコール800
gを90℃でイソブタノール10Lに完全に溶解させた
後、室温に冷却し再結晶を行った。結晶を濾別後、結晶
とほぼ同体積のイソブタノールで結晶を洗浄し、80℃
で真空乾燥させてスピログリコール結晶700gを得
た。得られたスピログリコールの大気中、260℃、5
時間保持後の溶融ハーゼン色数は35であった。この精
製スピログリコールを用いた他は、実施例1と全く同様
の操作を行い、ビスフェノールA−スピログリコール共
重合ポリカーボネートを得た。得られたポリカーボネー
トの物性を表1に示す。
【0048】実施例3 スピログリコールの再結晶溶媒として、メタノールの代
わりに2−エトキシエタノールを用い、スピログリコー
ル800gを90℃で2−エトキシエタノール10リッ
トルに完全に溶解させた後、室温に冷却し再結晶を行っ
た。結晶を濾別後、結晶とほぼ同体積の2−エトキシエ
タノールで結晶を洗浄し、80℃で真空乾燥させてスピ
ログリコール結晶720gを得た。得られたスピログリ
コールの大気中、260℃、5時間保持後の溶融ハーゼ
ン色数は30であった。この精製スピログリコールを用
いた他は、実施例1と全く同様の操作を行い、ビスフェ
ノールA−スピログリコール共重合ポリカーボネートを
得た。得られたポリカーボネートの物性を表1に示す。
【0049】実施例4 スピログリコール800gを2−エトキシエタノール1
0リットルに完全に90℃で完全に溶解させた溶液を、
市販の活性炭カートリッジフィルター(アドバンテック
東洋(株)社製TCC−W1)を通した後、室温に冷却
しスピログリコールを再結晶させた。結晶を濾別後、ケ
ーキをほぼ同体積の2−エトキシエタノールを用いてリ
ンスし、真空乾燥機で80℃で乾燥させ結晶720gを
得た。得られたスピログリコールの大気中、260℃、
5時間保持後の溶融ハーゼン色数は15であった。この
精製スピログリコールを用いた他は、実施例1と全く同
様の操作を行い、ビスフェノールA−スピログリコール
共重合ポリカーボネートを得た。得られたポリカーボネ
ートの物性を表1に示す。
【0050】比較例1 実施例1において、市販のスピログリコールを精製を行
わずに用いた他は実施例1と同様な操作を行った。この
スピログリコールの大気中、260℃、5時間保持後の
溶融ハーゼン色数は150であった。得られたポリカー
ボネートは色調が非常に悪いものであった。
【0051】比較例2 スピログリコールの再結晶溶媒として、メタノールの代
わりに2−エトキシエチルアセテートを用い、スピログ
リコール800gを90℃で2−エトキシエチルアセテ
ート10Lに完全に溶解させた後、室温に冷却し再結晶
を行った。結晶を濾別後、結晶とほぼ同体積の2−エト
キシエチルアセテートで結晶を洗浄し、80℃で真空乾
燥させてスピログリコール結晶700gを得た。得られ
たスピログリコールの大気中、260℃、5時間保持後
の溶融ハーゼン色数は50であった。この精製スピログ
リコールを用いた他は、実施例1と全く同様の操作を行
い、ビスフェノールA−スピログリコール共重合ポリカ
ーボネートを得た。得られたポリカーボネートの物性を
表1に示すが、淡黄色に着色していた。
【0052】比較例3 スピログリコールの再結晶溶媒として、メタノールの代
わりにジアセトンアルコールを用い、スピログリコール
800gを90℃でジアセトンアルコール10リットル
に完全に溶解させた後、室温に冷却し再結晶を行った。
結晶を濾別後、結晶とほぼ同体積のジアセトンアルコー
ルで結晶を洗浄し、80℃で真空乾燥させてスピログリ
コール結晶700gを得た。得られたスピログリコール
の大気中、260℃、5時間保持後の溶融ハーゼン色数
は60であった。この精製スピログリコールを用いた他
は、実施例1と全く同様の操作を行い、ビスフェノール
A−スピログリコール共重合ポリカーボネートを得た。
得られたポリカーボネートの物性を表1に示すが、黄色
に着色したものであった。
【0053】なお、表1中の物性は、下記の方法により
測定したものである。
【0054】(1)分子量:GPC(Shodex G
PC system 11)を用い、ポリスチレン換算
分子量(重量平均分子量:Mw)として測定した。展開
溶媒にはクロロホルムを用いた。 (2)樹脂YI:得られた樹脂を、40mmφ、3mm厚のデ
ィスクにプレス成形し、色差計(東京電色 TC−18
00MK2)によりYI値(黄色度)を測定した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤森 崇泰 茨城県つくば市和台22番地 三菱瓦斯化学 株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4J029 AA09 AB04 AC02 AD01 AE04 AE05 BB12A BB12B BB13A BB13B BE05A BE05B BF14A BF14B BF30 BG08X BH02 BH07 HA01 HC04A HC05A KA01 KA03 KE05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表される芳香族ジヒドロ
    キシ化合物と、下記式(2)で表される脂肪族ジヒドロ
    キシ化合物と、炭酸ジエステルとを加熱溶融下重縮合さ
    せる芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネートの製造方法
    において、大気中260℃で5時間保持後の溶融ハーゼ
    ン色数が40番以下の脂肪族ジヒドロキシ化合物を用い
    ることを特徴とする芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネ
    ートの製造方法。 【化1】 (上記式(1)において、Xは 【化2】 であり、ここに、R3およびR4はそれぞれ水素原子、炭素
    数1〜10のアルキル基又はフェニル基であり、R3とR4
    結合し環を形成していてもよい。R1およびR2は水素原
    子、炭素数1〜10のアルキル基又はハロゲンであり、R1
    とR2は同じでも異なっていてもよい。また、mおよびn
    は置換基数を表し0〜4の整数である。) 【化3】 (上式(2)において、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ
    水素原子または炭素数1〜10の1価のアルキル基であ
    る。)
  2. 【請求項2】脂肪族ジヒドロキシ化合物が、3,9−ビ
    ス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,
    4,8,10−テトラオキサスピロ(5.5)ウンデカ
    ンである請求項1記載の芳香族−脂肪族共重合ポリカー
    ボネートの製造方法。
  3. 【請求項3】脂肪族ジヒドロキシ化合物が、粗脂肪族ジ
    ヒドロキシ化合物を再結晶により精製して得られたもの
    である請求項1記載の芳香族−脂肪族共重合ポリカーボ
    ネートの製造方法。
  4. 【請求項4】再結晶に用いる溶媒が炭素数1〜10のア
    ルコールであることを特徴とする請求項3記載の芳香族
    −脂肪族共重合ポリカーボネートの製造方法。
  5. 【請求項5】再結晶操作中に吸着剤と接触させる工程を
    含むことを特徴とする請求項3記載の芳香族−脂肪族共
    重合ポリカーボネートの製造方法。
  6. 【請求項6】吸着剤が活性炭であることを特徴とする請
    求項5記載の芳香族−脂肪族共重合ポリカーボネートの
    製造方法。
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