JP2000209063A - 薄膜圧電素子 - Google Patents
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- H03H9/15—Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material
- H03H9/17—Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material having a single resonator
- H03H9/171—Constructional features of resonators consisting of piezoelectric or electrostrictive material having a single resonator implemented with thin-film techniques, i.e. of the film bulk acoustic resonator [FBAR] type
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- Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 厚み縦振動を主振動とする圧電体膜を用いた
エネルギー閉じ込め可能な、従来より良好な特性の薄膜
圧電素子を得ることを目的とする。 【解決手段】 シリコン基板1と、シリコン基板1上に
形成された窒化シリコン膜16と窒化シリコン膜16の
上側に形成された酸化シリコン膜2とからなる誘電体膜
21と、誘電体膜21上に形成された下部電極3と、下
部電極3上に形成された圧電体膜17と、圧電体膜17
上に形成された上部電極5とを備え、上部電極5が存在
する部位を含む領域に対向するシリコン基板1の部位の
厚さ方向を、シリコン基板1の底面から窒化シリコン膜
16との境界面まで除去することによりバイアホール6
が形成されている。
エネルギー閉じ込め可能な、従来より良好な特性の薄膜
圧電素子を得ることを目的とする。 【解決手段】 シリコン基板1と、シリコン基板1上に
形成された窒化シリコン膜16と窒化シリコン膜16の
上側に形成された酸化シリコン膜2とからなる誘電体膜
21と、誘電体膜21上に形成された下部電極3と、下
部電極3上に形成された圧電体膜17と、圧電体膜17
上に形成された上部電極5とを備え、上部電極5が存在
する部位を含む領域に対向するシリコン基板1の部位の
厚さ方向を、シリコン基板1の底面から窒化シリコン膜
16との境界面まで除去することによりバイアホール6
が形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、弾性波を利用し
た共振器、フィルタ等の薄膜圧電素子に関するものであ
る。
た共振器、フィルタ等の薄膜圧電素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図34及び図35は、例えば、文献:
「ZnO−SiO2 複合薄膜構造の2次厚み振動モード
を利用したバルク弾性波デバイス」,日本音響学会講演
論文集,pp.691−692,昭和60年9月〜10
月(以下、文献1と記す)、及び文献:「GHz帯バル
ク波基本共振子」,電子情報通信学会誌,Vol.8
1,No.5,pp.468−472,1998(以
下、文献2と記す)に示された従来のこの種の薄膜圧電
素子を示す図である。図34は上面図、図35は図34
中のI−I線に沿った断面図である。図中、1はシリコ
ン(Si)基板、2はシリコン基板1上に形成された酸
化シリコン(SiO2 )膜、3は酸化シリコン膜2上に
形成された下部電極、4は下部電極3上に形成された酸
化亜鉛(ZnO)からなる圧電体膜、5は入力側電極5
aと出力側電極5bとに分けて、圧電体膜4上に形成さ
れた上部電極、6はバイアホールである。
「ZnO−SiO2 複合薄膜構造の2次厚み振動モード
を利用したバルク弾性波デバイス」,日本音響学会講演
論文集,pp.691−692,昭和60年9月〜10
月(以下、文献1と記す)、及び文献:「GHz帯バル
ク波基本共振子」,電子情報通信学会誌,Vol.8
1,No.5,pp.468−472,1998(以
下、文献2と記す)に示された従来のこの種の薄膜圧電
素子を示す図である。図34は上面図、図35は図34
中のI−I線に沿った断面図である。図中、1はシリコ
ン(Si)基板、2はシリコン基板1上に形成された酸
化シリコン(SiO2 )膜、3は酸化シリコン膜2上に
形成された下部電極、4は下部電極3上に形成された酸
化亜鉛(ZnO)からなる圧電体膜、5は入力側電極5
aと出力側電極5bとに分けて、圧電体膜4上に形成さ
れた上部電極、6はバイアホールである。
【0003】上部電極5と下部電極3に電圧を印加する
と、圧電体膜4の内部に電界が発生する。このとき、こ
の電界によって、圧電体膜4に弾性的な歪が生じる。印
加電圧が周波数fの信号である場合、この歪も同じ周波
数fで振動し、弾性波を励振する。図34及び図35に
示すような構造の場合、励振された弾性波は厚さ方向に
伝搬し、上部電極5の表面と、誘電体膜2の下面のそれ
ぞれの空気と接する面で、厚さ方向に伝搬した弾性波を
反射する。このため、上部電極5の表面と、誘電体膜2
の下面との間が、弾性波の2分の1波長の整数倍になる
とき、弾性的な共振が生じる。
と、圧電体膜4の内部に電界が発生する。このとき、こ
の電界によって、圧電体膜4に弾性的な歪が生じる。印
加電圧が周波数fの信号である場合、この歪も同じ周波
数fで振動し、弾性波を励振する。図34及び図35に
示すような構造の場合、励振された弾性波は厚さ方向に
伝搬し、上部電極5の表面と、誘電体膜2の下面のそれ
ぞれの空気と接する面で、厚さ方向に伝搬した弾性波を
反射する。このため、上部電極5の表面と、誘電体膜2
の下面との間が、弾性波の2分の1波長の整数倍になる
とき、弾性的な共振が生じる。
【0004】一方、圧電体膜4の内部では、表面に平行
な方向の弾性波の伝搬も生じる。このときの圧電体膜4
中の弾性波は、ある周波数f0 より低い周波数では遮断
モードになり、ある周波数f0 より高い周波数では伝搬
モードとなる。この周波数f 0 は遮断周波数であり、圧
電体膜4の表面が両面とも自由表面の場合は、圧電体膜
4中を厚さ方向に伝搬する弾性波の2分の1波長に、圧
電体膜4の厚さ2hが一致する周波数に相当する。
な方向の弾性波の伝搬も生じる。このときの圧電体膜4
中の弾性波は、ある周波数f0 より低い周波数では遮断
モードになり、ある周波数f0 より高い周波数では伝搬
モードとなる。この周波数f 0 は遮断周波数であり、圧
電体膜4の表面が両面とも自由表面の場合は、圧電体膜
4中を厚さ方向に伝搬する弾性波の2分の1波長に、圧
電体膜4の厚さ2hが一致する周波数に相当する。
【0005】表面に上部電極5がある電極部の場合は、
電極の厚さと質量負荷のために、電極部の遮断周波数f
m0は、下部電極3のみの無電極部の遮断周波数ff0より
も低い。このため、周波数ff0からfm0の間の範囲で
は、電極部では遮断周波数fm0より高周波数側であるた
め伝搬モードであり、無電極部では遮断周波数ff0より
低周波数側であるため遮断モードとなる。このため、表
面に平行に伝搬する弾性波は、上部電極5の中にエネル
ギーが閉じ込められた状態となる。
電極の厚さと質量負荷のために、電極部の遮断周波数f
m0は、下部電極3のみの無電極部の遮断周波数ff0より
も低い。このため、周波数ff0からfm0の間の範囲で
は、電極部では遮断周波数fm0より高周波数側であるた
め伝搬モードであり、無電極部では遮断周波数ff0より
低周波数側であるため遮断モードとなる。このため、表
面に平行に伝搬する弾性波は、上部電極5の中にエネル
ギーが閉じ込められた状態となる。
【0006】さらに、上部電極5のうちの入力側電極5
aと出力側電極5bとが、ともに同電位となる対称モー
ドの周波数と、互いに異なる電位となる非対称モードの
周波数とを適切に設定することにより、入力側電極5a
に印加された電気信号が、出力側電極5bに、低損失で
伝わる。すなわち、フィルタの通過域を形成する。
aと出力側電極5bとが、ともに同電位となる対称モー
ドの周波数と、互いに異なる電位となる非対称モードの
周波数とを適切に設定することにより、入力側電極5a
に印加された電気信号が、出力側電極5bに、低損失で
伝わる。すなわち、フィルタの通過域を形成する。
【0007】このようなフィルタの特性は、圧電体膜4
の厚さ2h、上部電極5の厚さ、下部電極3の厚さ、誘
電体膜2の厚さg、上部電極5の形状、及び入力側電極
5aと出力側電極5bとの間隔によって決まる。
の厚さ2h、上部電極5の厚さ、下部電極3の厚さ、誘
電体膜2の厚さg、上部電極5の形状、及び入力側電極
5aと出力側電極5bとの間隔によって決まる。
【0008】文献1には、圧電体膜4の厚さ2hと誘電
体膜2の厚さgとから定まる誘電体膜4の規格化厚さ
(g/h)が1.54及び2.4のときの例が示されて
いる。また、文献1では、弾性波の温度特性と損失に注
目して設計されたことが示されている。なお、文献1で
は、2次モードの弾性波を使用していることが示されて
いる。上部電極5の表面と、誘電体膜2の下面との間
が、弾性波の2分の1波長である場合が基本モード(1
次モード)であり、Nを整数として、N次モードは、基
本モードのN倍の波長の場合である。
体膜2の厚さgとから定まる誘電体膜4の規格化厚さ
(g/h)が1.54及び2.4のときの例が示されて
いる。また、文献1では、弾性波の温度特性と損失に注
目して設計されたことが示されている。なお、文献1で
は、2次モードの弾性波を使用していることが示されて
いる。上部電極5の表面と、誘電体膜2の下面との間
が、弾性波の2分の1波長である場合が基本モード(1
次モード)であり、Nを整数として、N次モードは、基
本モードのN倍の波長の場合である。
【0009】図36は、例えば、特開平6−35015
4号公報(以下、文献3と記す)に示された従来のこの
種の薄膜圧電素子を示す図である。図36は断面図であ
る。基本的な構造は、図35に示したものと同じである
が、圧電体膜7がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)から
なり、下部電極3がチタン(Ti)膜8と白金(Pt)
膜9とからなり、上部電極5がチタン膜10と金(A
u)膜11とからなっている。
4号公報(以下、文献3と記す)に示された従来のこの
種の薄膜圧電素子を示す図である。図36は断面図であ
る。基本的な構造は、図35に示したものと同じである
が、圧電体膜7がチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)から
なり、下部電極3がチタン(Ti)膜8と白金(Pt)
膜9とからなり、上部電極5がチタン膜10と金(A
u)膜11とからなっている。
【0010】文献3には、圧電体膜7の厚さ2hと下部
電極3の厚さdとから定まる下部電極3の規格化厚さ
(d/h)が1.0のときの例が示されている。また、
文献3では、チタン酸鉛(PbTiO3 )とジルコン酸
鉛(PbZrO3 )の組成比によって、良好な圧電特性
を実現できることが示されている。
電極3の厚さdとから定まる下部電極3の規格化厚さ
(d/h)が1.0のときの例が示されている。また、
文献3では、チタン酸鉛(PbTiO3 )とジルコン酸
鉛(PbZrO3 )の組成比によって、良好な圧電特性
を実現できることが示されている。
【0011】チタン酸ジルコン酸鉛からなる圧電体膜7
は、主振動として、厚み縦振動を励振する。このとき、
表面に平行に伝搬する弾性波は、図37のような分散特
性を示す。図37の横軸は表面に平行に伝搬する弾性波
の波数kに圧電体膜7の厚さ2hを乗じた圧電体膜7の
規格化厚さ、すなわち規格化圧電体厚(2kh)であ
り、縦軸は周波数である。
は、主振動として、厚み縦振動を励振する。このとき、
表面に平行に伝搬する弾性波は、図37のような分散特
性を示す。図37の横軸は表面に平行に伝搬する弾性波
の波数kに圧電体膜7の厚さ2hを乗じた圧電体膜7の
規格化厚さ、すなわち規格化圧電体厚(2kh)であ
り、縦軸は周波数である。
【0012】図中、12は厚み縦振動の1次モード(T
E1)の特性を示し、13は厚みすべり振動の2次モー
ド(TS2)の特性を示し、14は厚みすべり振動の3
次モード(TS3)の特性を示し、15は厚み縦振動の
2次モード(TE2)の特性を示す。規格化圧電体厚が
実数である領域は弾性波が伝搬モードとなる領域であ
り、虚数である領域は遮断モードとなる領域である。ま
た、規格化圧電体厚が0である縦軸との交点での周波数
は遮断周波数f0 である。
E1)の特性を示し、13は厚みすべり振動の2次モー
ド(TS2)の特性を示し、14は厚みすべり振動の3
次モード(TS3)の特性を示し、15は厚み縦振動の
2次モード(TE2)の特性を示す。規格化圧電体厚が
実数である領域は弾性波が伝搬モードとなる領域であ
り、虚数である領域は遮断モードとなる領域である。ま
た、規格化圧電体厚が0である縦軸との交点での周波数
は遮断周波数f0 である。
【0013】図37から明らかなように、厚み縦振動の
1次モード(TE1)は、縦軸の近傍において、規格化
圧電体厚が大きくなるにしたがって周波数が低くなる特
性を示す。このことは、チタン酸ジルコン酸鉛以外に、
チタン酸鉛(PbTiO3 )やチタン酸リチウム(Li
TaO3 )やポアソン比が3分の1以下の材料からなる
厚み縦振動を主振動とする圧電体膜でも同様である。
1次モード(TE1)は、縦軸の近傍において、規格化
圧電体厚が大きくなるにしたがって周波数が低くなる特
性を示す。このことは、チタン酸ジルコン酸鉛以外に、
チタン酸鉛(PbTiO3 )やチタン酸リチウム(Li
TaO3 )やポアソン比が3分の1以下の材料からなる
厚み縦振動を主振動とする圧電体膜でも同様である。
【0014】図37中の厚み縦振動の1次モード(TE
1)のような特性を示すと、上部電極5がある領域の遮
断周波数fm0よりも高い周波数が遮断モードとなり、上
部電極5がない領域の遮断周波数ff0よりも低い周波数
が伝搬モードとなる。このため、良好なエネルギー閉じ
込めが実現できず、損失が増大したり、上部電極5周囲
の影響を受けて、フィルタの特性のばらつきが大きくな
る。
1)のような特性を示すと、上部電極5がある領域の遮
断周波数fm0よりも高い周波数が遮断モードとなり、上
部電極5がない領域の遮断周波数ff0よりも低い周波数
が伝搬モードとなる。このため、良好なエネルギー閉じ
込めが実現できず、損失が増大したり、上部電極5周囲
の影響を受けて、フィルタの特性のばらつきが大きくな
る。
【0015】これを避ける方法として、従来は、例え
ば、特公昭58−58828号公報(以下、文献4と記
す)に示されるような方法を用いていた。すなわち、チ
タン酸ジルコン酸鉛に、添加物を加え、添加物を加えた
チタン酸ジルコン酸鉛のポアソン比を3分の1以上にな
るようにして、図37中の厚み縦振動の1次モード(T
E1)のような特性ではなく、縦軸近傍において規格化
圧電体厚が大きくなるにしたがって周波数が高くなる特
性を示すようにし、酸化亜鉛からなる圧電体膜4を用い
た場合と同様のエネルギー閉じ込めが実現できるように
している。なお、ポアソン比が3分の1をこえる場合に
は、厚み縦振動の1次モード(TE1)の遮断周波数
は、厚みすべり振動の2次モード(TS2)の遮断周波
数よりも高くなる。
ば、特公昭58−58828号公報(以下、文献4と記
す)に示されるような方法を用いていた。すなわち、チ
タン酸ジルコン酸鉛に、添加物を加え、添加物を加えた
チタン酸ジルコン酸鉛のポアソン比を3分の1以上にな
るようにして、図37中の厚み縦振動の1次モード(T
E1)のような特性ではなく、縦軸近傍において規格化
圧電体厚が大きくなるにしたがって周波数が高くなる特
性を示すようにし、酸化亜鉛からなる圧電体膜4を用い
た場合と同様のエネルギー閉じ込めが実現できるように
している。なお、ポアソン比が3分の1をこえる場合に
は、厚み縦振動の1次モード(TE1)の遮断周波数
は、厚みすべり振動の2次モード(TS2)の遮断周波
数よりも高くなる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来のこの種の薄膜圧
電素子では、エネルギー閉じ込めを実現できるのは、厚
みすべり振動を主振動とする酸化亜鉛のような材料から
なる圧電体膜に限られていた。このため、フィルタに要
求される様々な特性に柔軟に対応することが難しいとい
う問題点があった。
電素子では、エネルギー閉じ込めを実現できるのは、厚
みすべり振動を主振動とする酸化亜鉛のような材料から
なる圧電体膜に限られていた。このため、フィルタに要
求される様々な特性に柔軟に対応することが難しいとい
う問題点があった。
【0017】一方、厚み縦振動を主振動とするチタン酸
ジルコン酸鉛のような材料からなる圧電体膜では、その
ままでは、エネルギー閉じ込めを実現するのが困難であ
り、添加物を加えてポアソン比を3分の1以上にするこ
とにより、エネルギー閉じ込めを実現していた。しか
し、文献4に示される方法は、圧電セラミクスを焼結し
て作成する方法で初めて実現可能であり、圧電薄膜に適
用した場合、圧電薄膜の膜質を良好に維持するのが困難
であり、薄膜圧電素子の特性が劣化するという問題点が
あった。
ジルコン酸鉛のような材料からなる圧電体膜では、その
ままでは、エネルギー閉じ込めを実現するのが困難であ
り、添加物を加えてポアソン比を3分の1以上にするこ
とにより、エネルギー閉じ込めを実現していた。しか
し、文献4に示される方法は、圧電セラミクスを焼結し
て作成する方法で初めて実現可能であり、圧電薄膜に適
用した場合、圧電薄膜の膜質を良好に維持するのが困難
であり、薄膜圧電素子の特性が劣化するという問題点が
あった。
【0018】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、厚み縦振動を主振動とする圧電
体膜を用いたエネルギー閉じ込め可能な、従来より良好
な特性の薄膜圧電素子を得ることを目的とする。
ためになされたもので、厚み縦振動を主振動とする圧電
体膜を用いたエネルギー閉じ込め可能な、従来より良好
な特性の薄膜圧電素子を得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る薄膜圧電
素子は、基板と、基板上に形成された窒化シリコン(S
iN)膜と窒化シリコン膜の上側に形成された酸化シリ
コン(SiO2 )膜とからなる誘電体膜と、誘電体膜上
に形成された下部電極と、下部電極上に形成された圧電
体膜と、圧電体膜上に形成された上部電極とを備え、上
部電極が存在する部位を含む領域に対向する基板の部位
の厚さ方向を、基板の底面から窒化シリコン膜との境界
面まで除去することによりバイアホールが形成されてい
るものである。
素子は、基板と、基板上に形成された窒化シリコン(S
iN)膜と窒化シリコン膜の上側に形成された酸化シリ
コン(SiO2 )膜とからなる誘電体膜と、誘電体膜上
に形成された下部電極と、下部電極上に形成された圧電
体膜と、圧電体膜上に形成された上部電極とを備え、上
部電極が存在する部位を含む領域に対向する基板の部位
の厚さ方向を、基板の底面から窒化シリコン膜との境界
面まで除去することによりバイアホールが形成されてい
るものである。
【0020】この発明に係る薄膜圧電素子は、酸化シリ
コン膜が、窒化シリコン膜上及び上部電極上に分けて形
成されているものである。
コン膜が、窒化シリコン膜上及び上部電極上に分けて形
成されているものである。
【0021】この発明に係る薄膜圧電素子は、圧電体膜
が、厚み縦振動を主振動し、酸化シリコン膜の厚さが、
窒化シリコン膜の厚さが振動特性に影響しないように窒
化シリコン膜の厚さよりも大きく、かつ、圧電体膜の厚
さの1.5倍以上であるものである。
が、厚み縦振動を主振動し、酸化シリコン膜の厚さが、
窒化シリコン膜の厚さが振動特性に影響しないように窒
化シリコン膜の厚さよりも大きく、かつ、圧電体膜の厚
さの1.5倍以上であるものである。
【0022】この発明に係る薄膜圧電素子は、誘電体膜
と、密度10000(kg/m3 )以上の導体からなる
下部電極と、厚み縦振動を主振動とする圧電体膜と、密
度10000(kg/m3 )以上の導体からなる上部電
極とを備え、圧電体膜の厚さを2hとし、誘電体膜の厚
さをgとし、上部電極の密度をρ1×1000(kg/
m3 )とし、上部電極の厚さをd1とし、下部電極の密
度をρ2×1000(kg/m3 )とし、下部電極の厚
さをd2とし、等価密度RをR=(ρ1d1/h)+
(ρ2d2/h)としたとき、圧電体膜の厚さと誘電体
膜の厚さとから定まる誘電体膜の規格化厚さ(g/h)
が{0.15×R+2.8}以上であるものである。
と、密度10000(kg/m3 )以上の導体からなる
下部電極と、厚み縦振動を主振動とする圧電体膜と、密
度10000(kg/m3 )以上の導体からなる上部電
極とを備え、圧電体膜の厚さを2hとし、誘電体膜の厚
さをgとし、上部電極の密度をρ1×1000(kg/
m3 )とし、上部電極の厚さをd1とし、下部電極の密
度をρ2×1000(kg/m3 )とし、下部電極の厚
さをd2とし、等価密度RをR=(ρ1d1/h)+
(ρ2d2/h)としたとき、圧電体膜の厚さと誘電体
膜の厚さとから定まる誘電体膜の規格化厚さ(g/h)
が{0.15×R+2.8}以上であるものである。
【0023】この発明に係る薄膜圧電素子は、誘電体膜
と、密度10000(kg/m3 )以上の導体からなる
下部電極と、厚み縦振動を主振動とする圧電体膜と、密
度10000(kg/m3 )以下の導体からなる上部電
極とを備え、圧電体膜の厚さを2hとし、誘電体膜の厚
さをgとし、上部電極の密度をρ1×1000(kg/
m3 )とし、上部電極の厚さをd1とし、下部電極の密
度をρ2×1000(kg/m3 )とし、下部電極の厚
さをd2とし、等価密度RをR=(ρ1d1/h)+
(ρ2d2/h)としたとき、圧電体膜の厚さと誘電体
膜の厚さとから定まる誘電体膜の規格化厚さ(g/h)
が{0.023×R+3.5}以上であるものである。
と、密度10000(kg/m3 )以上の導体からなる
下部電極と、厚み縦振動を主振動とする圧電体膜と、密
度10000(kg/m3 )以下の導体からなる上部電
極とを備え、圧電体膜の厚さを2hとし、誘電体膜の厚
さをgとし、上部電極の密度をρ1×1000(kg/
m3 )とし、上部電極の厚さをd1とし、下部電極の密
度をρ2×1000(kg/m3 )とし、下部電極の厚
さをd2とし、等価密度RをR=(ρ1d1/h)+
(ρ2d2/h)としたとき、圧電体膜の厚さと誘電体
膜の厚さとから定まる誘電体膜の規格化厚さ(g/h)
が{0.023×R+3.5}以上であるものである。
【0024】この発明に係る薄膜圧電素子は、誘電体膜
が、基板上に形成された窒化シリコン(SiN)膜を有
し、上部電極が存在する部位を含む領域に対向する基板
の部位の厚み方向を、基板の底面から窒化シリコン膜と
の境界面まで除去したバイアホールが形成されているも
のである。
が、基板上に形成された窒化シリコン(SiN)膜を有
し、上部電極が存在する部位を含む領域に対向する基板
の部位の厚み方向を、基板の底面から窒化シリコン膜と
の境界面まで除去したバイアホールが形成されているも
のである。
【0025】この発明に係る薄膜圧電素子は、誘電体膜
が、基板上及び上部電極上分けて形成されているもので
ある。
が、基板上及び上部電極上分けて形成されているもので
ある。
【0026】この発明に係る薄膜圧電素子は、下部電極
が、主に白金(Pt)からなるものである。
が、主に白金(Pt)からなるものである。
【0027】この発明に係る薄膜圧電素子は、下部電極
が、主にイリジウム(Ir)からなるものである。
が、主にイリジウム(Ir)からなるものである。
【0028】この発明に係る薄膜圧電素子は、圧電体膜
が、チタン酸鉛(PbTiO3 )を主成分とするもので
ある。
が、チタン酸鉛(PbTiO3 )を主成分とするもので
ある。
【0029】この発明に係る薄膜圧電素子は、圧電体膜
が、チタンジルコン酸鉛(PZT)を主成分とするもの
である。
が、チタンジルコン酸鉛(PZT)を主成分とするもの
である。
【0030】この発明に係る薄膜圧電素子は、圧電体膜
が、タンタル酸リチウム(LiTaO3 )を主成分とす
るものである。
が、タンタル酸リチウム(LiTaO3 )を主成分とす
るものである。
【0031】この発明に係る薄膜圧電素子は、圧電体膜
が、ポアソン比が0.33より小さい材料を主成分とす
るものである。
が、ポアソン比が0.33より小さい材料を主成分とす
るものである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態に
ついて説明する。 実施の形態1.図1及び図2は、この発明の実施の形態
1による薄膜圧電素子を示す図である。図1は上面図、
図2は図1中のII−II線に沿った断面図である。図
中、1はシリコン(Si)基板、21はシリコン基板1
上に形成された誘電体膜であり、この実施の形態では、
シリコン基板1上に形成された窒化シリコン(SiN)
膜16とその上に形成された酸化シリコン(SiO2 )
膜2とからなる。3は誘電体膜21上に形成された下部
電極であり、この実施の形態では、酸化シリコン膜2上
に形成されたチタン(Ti)膜とその上に形成された白
金(Pt)膜とからなる。17はチタン酸鉛(PbTi
O3 )からなる圧電体膜である。5は圧電体膜17上に
形成された上部電極であり、この実施の形態では、下部
電極3と同じ構成である。18はエアブリッジであり、
上部電極5とボンディングパッド19とを接続する。2
0は下部電極3と接続したボンディングパッドである。
なお、図34及び図35と同様の構成については同一符
号を付して示す。バイアホール6は上部電極5が存在す
る部位を含む領域に対向するシリコン基板1の部位の厚
さ方向を、シリコン基板1の底面から窒化シリコン膜1
6の境界面まで除去することにより形成されている。
ついて説明する。 実施の形態1.図1及び図2は、この発明の実施の形態
1による薄膜圧電素子を示す図である。図1は上面図、
図2は図1中のII−II線に沿った断面図である。図
中、1はシリコン(Si)基板、21はシリコン基板1
上に形成された誘電体膜であり、この実施の形態では、
シリコン基板1上に形成された窒化シリコン(SiN)
膜16とその上に形成された酸化シリコン(SiO2 )
膜2とからなる。3は誘電体膜21上に形成された下部
電極であり、この実施の形態では、酸化シリコン膜2上
に形成されたチタン(Ti)膜とその上に形成された白
金(Pt)膜とからなる。17はチタン酸鉛(PbTi
O3 )からなる圧電体膜である。5は圧電体膜17上に
形成された上部電極であり、この実施の形態では、下部
電極3と同じ構成である。18はエアブリッジであり、
上部電極5とボンディングパッド19とを接続する。2
0は下部電極3と接続したボンディングパッドである。
なお、図34及び図35と同様の構成については同一符
号を付して示す。バイアホール6は上部電極5が存在す
る部位を含む領域に対向するシリコン基板1の部位の厚
さ方向を、シリコン基板1の底面から窒化シリコン膜1
6の境界面まで除去することにより形成されている。
【0033】窒化シリコン膜16は、特に、バイアホー
ル6を形成するためのエッチング液に対する耐性と、平
坦な面を実現するための内部応力に対する特性が良好で
あり、バイアホール6に接する面を形成するのに特に適
している。このため、窒化シリコン膜16を用いること
により、エッチング時の素子の破壊を防ぐことができる
と同時に、バイアホール6を形成した際に、内部応力に
よる変形による素子の特性の劣化を防ぐことができる。
ル6を形成するためのエッチング液に対する耐性と、平
坦な面を実現するための内部応力に対する特性が良好で
あり、バイアホール6に接する面を形成するのに特に適
している。このため、窒化シリコン膜16を用いること
により、エッチング時の素子の破壊を防ぐことができる
と同時に、バイアホール6を形成した際に、内部応力に
よる変形による素子の特性の劣化を防ぐことができる。
【0034】下部電極3のチタン膜は、その上に形成さ
れた白金膜と誘電体膜21との密着性を向上させるため
に挿入している。また、圧電体膜17は白金膜の結晶格
子に沿って成長するため、下部電極3の白金膜の結晶性
は、良好な圧電体膜17を得る上で極めて重要である。
また、上部電極5の白金膜は、耐腐食性や電気抵抗に対
して比較的優れた特性を有するために使用している。こ
れらの目的により、上部電極5及び下部電極3に白金膜
とチタン膜とを用いているため、相対的に、白金膜の厚
さの方が、チタン膜の厚さよりも大きい。例えば、白金
膜の厚さが0.1μmでチタン膜の厚さが0.03μm
のような関係となる。
れた白金膜と誘電体膜21との密着性を向上させるため
に挿入している。また、圧電体膜17は白金膜の結晶格
子に沿って成長するため、下部電極3の白金膜の結晶性
は、良好な圧電体膜17を得る上で極めて重要である。
また、上部電極5の白金膜は、耐腐食性や電気抵抗に対
して比較的優れた特性を有するために使用している。こ
れらの目的により、上部電極5及び下部電極3に白金膜
とチタン膜とを用いているため、相対的に、白金膜の厚
さの方が、チタン膜の厚さよりも大きい。例えば、白金
膜の厚さが0.1μmでチタン膜の厚さが0.03μm
のような関係となる。
【0035】以下の説明では、圧電体膜17の厚さを2
hとし、上部電極5の厚さをd1とし、下部電極3の厚
さをd2とし、誘電体膜21の厚さをgとする。ただ
し、白金膜の厚さの方が、チタン膜の厚さよりも大き
く、さらに、白金の密度は21370(kg/m3 )で
あるのに対して、チタンの密度は4540(kg/m
3 )であり、質量負荷に対しても、白金膜の方が大きく
影響するため、上部電極5の厚さd1及び下部電極3の
厚さd2として、白金膜の厚さを代表値として用いる。
一方、窒化シリコン膜16と酸化シリコン膜2の密度に
大きな差はないので、誘電体膜21の厚さgとして、窒
化シリコン膜16の厚さと酸化シリコン膜2の厚さの和
を用いる。
hとし、上部電極5の厚さをd1とし、下部電極3の厚
さをd2とし、誘電体膜21の厚さをgとする。ただ
し、白金膜の厚さの方が、チタン膜の厚さよりも大き
く、さらに、白金の密度は21370(kg/m3 )で
あるのに対して、チタンの密度は4540(kg/m
3 )であり、質量負荷に対しても、白金膜の方が大きく
影響するため、上部電極5の厚さd1及び下部電極3の
厚さd2として、白金膜の厚さを代表値として用いる。
一方、窒化シリコン膜16と酸化シリコン膜2の密度に
大きな差はないので、誘電体膜21の厚さgとして、窒
化シリコン膜16の厚さと酸化シリコン膜2の厚さの和
を用いる。
【0036】図3及び図4は、実施の形態1による薄膜
圧電素子の特性を示す図である。ここでは、上部電極5
及び下部電極3が白金からなり、圧電体膜17がチタン
酸鉛からなり、誘電体膜21が酸化シリコンからなると
した場合の特性を示している。図3及び図4は、圧電体
膜17の厚さ2hと上部電極5の厚さd1とから定まる
上部電極5の規格化厚さ(d1/h)、及び圧電体膜1
7の厚さ2hと下部電極3の厚さd2とから定まる下部
電極3の規格化厚さ(d2/h)が、ともに0.02の
場合の計算結果である。図3及び図4の横軸は、圧電体
膜17の厚さ2hと誘電体膜21の厚さgとから定まる
誘電体膜21の規格化厚さ、すなわち規格化SiO2 厚
(g/h)である。図3の縦軸は、電極部の共振周波数
Frを、両面が自由表面の場合の厚み共振の共振周波数
f0 で規格化した規格化共振周波数(Fr/f0 )であ
る。図4の縦軸は、共振周波数Frと反共振周波数Fa
とから、k2 =(Fa2 −Fr2 )/Fr2 によって求
めた実効的な電気機械結合係数k2 である。
圧電素子の特性を示す図である。ここでは、上部電極5
及び下部電極3が白金からなり、圧電体膜17がチタン
酸鉛からなり、誘電体膜21が酸化シリコンからなると
した場合の特性を示している。図3及び図4は、圧電体
膜17の厚さ2hと上部電極5の厚さd1とから定まる
上部電極5の規格化厚さ(d1/h)、及び圧電体膜1
7の厚さ2hと下部電極3の厚さd2とから定まる下部
電極3の規格化厚さ(d2/h)が、ともに0.02の
場合の計算結果である。図3及び図4の横軸は、圧電体
膜17の厚さ2hと誘電体膜21の厚さgとから定まる
誘電体膜21の規格化厚さ、すなわち規格化SiO2 厚
(g/h)である。図3の縦軸は、電極部の共振周波数
Frを、両面が自由表面の場合の厚み共振の共振周波数
f0 で規格化した規格化共振周波数(Fr/f0 )であ
る。図4の縦軸は、共振周波数Frと反共振周波数Fa
とから、k2 =(Fa2 −Fr2 )/Fr2 によって求
めた実効的な電気機械結合係数k2 である。
【0037】なお、計算には、分布定数線路を用いた等
価回路を使用している。この等価回路は、例えば、特開
平9−130200号公報(以下、文献5と記す)中に
示されている等価回路(文献5の図3)によるものと同
じである。等価回路中の上部電極5、圧電体膜17、下
部電極3、及び誘電体膜21に対応する各分布定数線路
等の各回路要素に、弾性定数、誘電率、及び圧電定数等
の材料定数や各膜の厚さを用いて、等価回路の電気端子
から見込んだインピーダンスを、周波数を変えて計算
し、インピーダンスが最も0に近くなる周波数を共振周
波数Frとし、インピーダンスの逆数であるアドミタン
スが最も0に近くなる周波数を反共振周波数Faとし
た。
価回路を使用している。この等価回路は、例えば、特開
平9−130200号公報(以下、文献5と記す)中に
示されている等価回路(文献5の図3)によるものと同
じである。等価回路中の上部電極5、圧電体膜17、下
部電極3、及び誘電体膜21に対応する各分布定数線路
等の各回路要素に、弾性定数、誘電率、及び圧電定数等
の材料定数や各膜の厚さを用いて、等価回路の電気端子
から見込んだインピーダンスを、周波数を変えて計算
し、インピーダンスが最も0に近くなる周波数を共振周
波数Frとし、インピーダンスの逆数であるアドミタン
スが最も0に近くなる周波数を反共振周波数Faとし
た。
【0038】図中、21,24は厚み縦振動の1次モー
ド(TE1)の特性を示し、22,25は2次モード
(TE2)、23,26は3次モード(TE3)の特性
を示す。
ド(TE1)の特性を示し、22,25は2次モード
(TE2)、23,26は3次モード(TE3)の特性
を示す。
【0039】図3から明らかなように、1次モード(T
E1)の規格化共振周波数は、規格化SiO2 厚が0の
とき、0.9よりわずかに小さい値であり、規格化Si
O2厚が大きくなるにしたがって共振周波数Frが小さ
くなる。2次モード(TE2)、3次モード(TE3)
の共振周波数Frも同様に、規格化SiO2 厚が大きく
なるにしたがって小さくなる。一方、図4から明らかな
ように、1次モード(TE1)の電気機械結合係数k2
は、規格化SiO2 厚が0に近いときにほぼ最大にな
り、規格化SiO2 厚が大きくなるにしたがって小さく
なる。2次モード(TE2)の電気機械結合係数k2
は、規格化SiO2 厚が1.5付近で最大となり、3次
モード(TE3)の電気機械結合係数k2 は、規格化S
iO2 厚が3付近で最大となる。
E1)の規格化共振周波数は、規格化SiO2 厚が0の
とき、0.9よりわずかに小さい値であり、規格化Si
O2厚が大きくなるにしたがって共振周波数Frが小さ
くなる。2次モード(TE2)、3次モード(TE3)
の共振周波数Frも同様に、規格化SiO2 厚が大きく
なるにしたがって小さくなる。一方、図4から明らかな
ように、1次モード(TE1)の電気機械結合係数k2
は、規格化SiO2 厚が0に近いときにほぼ最大にな
り、規格化SiO2 厚が大きくなるにしたがって小さく
なる。2次モード(TE2)の電気機械結合係数k2
は、規格化SiO2 厚が1.5付近で最大となり、3次
モード(TE3)の電気機械結合係数k2 は、規格化S
iO2 厚が3付近で最大となる。
【0040】図5及び図6は、上部電極5の規格化厚さ
(d1/h)及び下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
が、ともに0.1の場合の図3および図4と同様の計算
結果である。図5及び図6の場合、図3及び図4の場合
と比べて、上部電極5及び下部電極3が相対的に厚いた
め、図3と図5とを比較すると、共振周波数Frは、図
5の場合の方が同じ規格化SiO2 厚に対して低くな
り、図4と図6とを比較すると、図6の場合の方が2次
モード(TE2)、3次モード(TE3)の電気機械結
合係数k2 が最大となる規格化SiO2 厚が大きい。
(d1/h)及び下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
が、ともに0.1の場合の図3および図4と同様の計算
結果である。図5及び図6の場合、図3及び図4の場合
と比べて、上部電極5及び下部電極3が相対的に厚いた
め、図3と図5とを比較すると、共振周波数Frは、図
5の場合の方が同じ規格化SiO2 厚に対して低くな
り、図4と図6とを比較すると、図6の場合の方が2次
モード(TE2)、3次モード(TE3)の電気機械結
合係数k2 が最大となる規格化SiO2 厚が大きい。
【0041】図3から図6に示した計算結果から明らか
なように、誘電体膜21の厚さgは、単に共振周波数F
rに影響するのみではなく、薄膜圧電素子に大きな影響
を与える電気機械結合係数k2 に大きく影響することが
わかる。さらに、図37から明らかなように、厚み縦振
動の1次モード(TE1)が、規格化圧電体厚が増加す
るのにしたがって周波数が低下する高域遮断型特性を示
すような場合でも、厚み縦振動の2次モード(TE2)
は低域遮断型特性を示す。このため、例えば、上部電極
5及び下部電極3の規格化厚さがともに0.1、規格化
SiO2 厚が4付近である場合、厚み縦振動の2次モー
ド(TE2)の電気機械結合係数k2 が最も大きく、か
つ、エネルギー閉じ込め可能な薄膜圧電素子を実現でき
る。また、2次モード(TE2)の電気機械結合係数k
2 は、1次モード(TE1)の最大値よりも30%程度
小さいが、それでも、約13%程度の値が期待でき、こ
れは、酸化亜鉛からなる圧電体膜を用いた従来のこの種
の薄膜圧電素子の場合より大きいため、より広帯域な特
性や、より低損失な特性の薄膜圧電素子を実現できる。
3次モード(TE3)以上の場合でも同様であり、薄膜
圧電素子として必要な周波数と電気機械結合係数k2 か
ら、使用するモードの次数を決めればよい。
なように、誘電体膜21の厚さgは、単に共振周波数F
rに影響するのみではなく、薄膜圧電素子に大きな影響
を与える電気機械結合係数k2 に大きく影響することが
わかる。さらに、図37から明らかなように、厚み縦振
動の1次モード(TE1)が、規格化圧電体厚が増加す
るのにしたがって周波数が低下する高域遮断型特性を示
すような場合でも、厚み縦振動の2次モード(TE2)
は低域遮断型特性を示す。このため、例えば、上部電極
5及び下部電極3の規格化厚さがともに0.1、規格化
SiO2 厚が4付近である場合、厚み縦振動の2次モー
ド(TE2)の電気機械結合係数k2 が最も大きく、か
つ、エネルギー閉じ込め可能な薄膜圧電素子を実現でき
る。また、2次モード(TE2)の電気機械結合係数k
2 は、1次モード(TE1)の最大値よりも30%程度
小さいが、それでも、約13%程度の値が期待でき、こ
れは、酸化亜鉛からなる圧電体膜を用いた従来のこの種
の薄膜圧電素子の場合より大きいため、より広帯域な特
性や、より低損失な特性の薄膜圧電素子を実現できる。
3次モード(TE3)以上の場合でも同様であり、薄膜
圧電素子として必要な周波数と電気機械結合係数k2 か
ら、使用するモードの次数を決めればよい。
【0042】図7は、図4及び図6に示した計算結果か
ら、電気機械結合係数k2 がある条件を満足するための
上部電極5の規格化厚さと規格化SiO2 厚との関係を
示したものである。図7の横軸は、上部電極5の規格化
厚さ、すなわち規格化電極厚(d1/h)であり、縦軸
は規格化SiO2 厚(g/h)である。
ら、電気機械結合係数k2 がある条件を満足するための
上部電極5の規格化厚さと規格化SiO2 厚との関係を
示したものである。図7の横軸は、上部電極5の規格化
厚さ、すなわち規格化電極厚(d1/h)であり、縦軸
は規格化SiO2 厚(g/h)である。
【0043】図中、27は1次モード(TE1)と2次
モード(TE2)の電気機械結合係数k2 が等しくなる
規格化SiO2 厚を示し、28は2次モード(TE2)
の電気機械結合係数k2 が最大となる規格化SiO2 厚
を示し、29は2次モード(TE2)と3次モード(T
E3)の電気機械結合係数k2 が等しくなる規格化Si
O2 厚を示し、30は3次モード(TE3)の電気機械
結合係数k2 が最大となる規格化SiO2 厚を示す。
モード(TE2)の電気機械結合係数k2 が等しくなる
規格化SiO2 厚を示し、28は2次モード(TE2)
の電気機械結合係数k2 が最大となる規格化SiO2 厚
を示し、29は2次モード(TE2)と3次モード(T
E3)の電気機械結合係数k2 が等しくなる規格化Si
O2 厚を示し、30は3次モード(TE3)の電気機械
結合係数k2 が最大となる規格化SiO2 厚を示す。
【0044】図7から明らかなように、規格化SiO2
厚を3以上、すなわち誘電体膜21の厚さgを圧電体膜
17の厚さ2hの1.5倍以上にすると、2次モード
(TE2)の電気機械結合係数k2 が最大となる規格化
SiO2 厚を示した28以上にすることができる。この
ため、誘電体膜21の厚さgを圧電体膜17の厚さ2h
の1.5倍以上にすると、従来のこの種の薄膜圧電素子
よりも実効的な電気機械結合係数k2 が大きく、より広
帯域な特性や低損失な特性を有し、かつ、エネルギー閉
じ込め可能な薄膜圧電素子を実現でき、本来、薄膜圧電
素子の特性に無関係な圧電体端部の形状や圧電体端部と
バイアホール端部との位置関係等による不要なスプリア
スの発生を防ぎ、弾性波のエネルギーが上部電極の外側
に伝搬して損失が大きくなることも防ぐことができる。
厚を3以上、すなわち誘電体膜21の厚さgを圧電体膜
17の厚さ2hの1.5倍以上にすると、2次モード
(TE2)の電気機械結合係数k2 が最大となる規格化
SiO2 厚を示した28以上にすることができる。この
ため、誘電体膜21の厚さgを圧電体膜17の厚さ2h
の1.5倍以上にすると、従来のこの種の薄膜圧電素子
よりも実効的な電気機械結合係数k2 が大きく、より広
帯域な特性や低損失な特性を有し、かつ、エネルギー閉
じ込め可能な薄膜圧電素子を実現でき、本来、薄膜圧電
素子の特性に無関係な圧電体端部の形状や圧電体端部と
バイアホール端部との位置関係等による不要なスプリア
スの発生を防ぎ、弾性波のエネルギーが上部電極の外側
に伝搬して損失が大きくなることも防ぐことができる。
【0045】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、例えば、厚み縦振動の2次モード(TE2)の電気
機械結合係数k2 が最も大きくなるように薄膜圧電素子
を作成することによって、所望の良好な特性のエネルギ
ー閉じ込め可能な薄膜圧電素子を実現できる効果が得ら
れる。
ば、例えば、厚み縦振動の2次モード(TE2)の電気
機械結合係数k2 が最も大きくなるように薄膜圧電素子
を作成することによって、所望の良好な特性のエネルギ
ー閉じ込め可能な薄膜圧電素子を実現できる効果が得ら
れる。
【0046】実施の形態2.実施の形態2の薄膜圧電素
子の基本的な構造は、図1及び図2に示したものと同じ
である。
子の基本的な構造は、図1及び図2に示したものと同じ
である。
【0047】図8から図11は、実施の形態2による薄
膜圧電素子の特性を示す図である。ここでは、上部電極
5及び下部電極3が白金からなり、圧電体膜17がチタ
ン酸鉛からなり、誘電体膜21が酸化シリコンからなる
とした場合の特性を示している。図8から図11の横軸
は、規格化SiO2 厚(g/h)であり、縦軸は、遮断
周波数fcを両面が自由表面の場合の厚み共振の共振周
波数f0 で規格化した規格化遮断周波数(fc/f0 )
である。遮断周波数fcは、厚み共振する場合の共振周
波数とほぼ同じである。
膜圧電素子の特性を示す図である。ここでは、上部電極
5及び下部電極3が白金からなり、圧電体膜17がチタ
ン酸鉛からなり、誘電体膜21が酸化シリコンからなる
とした場合の特性を示している。図8から図11の横軸
は、規格化SiO2 厚(g/h)であり、縦軸は、遮断
周波数fcを両面が自由表面の場合の厚み共振の共振周
波数f0 で規格化した規格化遮断周波数(fc/f0 )
である。遮断周波数fcは、厚み共振する場合の共振周
波数とほぼ同じである。
【0048】図8は、上部電極5の規格化厚さ(d1/
h)と下部電極3の規格化厚さ(d2/h)が、ともに
0.1の場合の計算結果である。図9は、上部電極5の
規格化厚さ(d1/h)と下部電極3の規格化厚さ(d
2/h)が、ともに0.2の場合の計算結果である。図
10は、上部電極5の規格化厚さ(d1/h)と下部電
極3の規格化厚さ(d2/h)が、ともに0.3の場合
の計算結果である。図11は、上部電極5の規格化厚さ
(d1/h)と下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
が、ともに0.4の場合の計算結果である。
h)と下部電極3の規格化厚さ(d2/h)が、ともに
0.1の場合の計算結果である。図9は、上部電極5の
規格化厚さ(d1/h)と下部電極3の規格化厚さ(d
2/h)が、ともに0.2の場合の計算結果である。図
10は、上部電極5の規格化厚さ(d1/h)と下部電
極3の規格化厚さ(d2/h)が、ともに0.3の場合
の計算結果である。図11は、上部電極5の規格化厚さ
(d1/h)と下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
が、ともに0.4の場合の計算結果である。
【0049】図中、31は厚みすべり振動の1次モード
(TS1)の特性を示し、32は厚みすべり振動の2次
モード(TS2)の特性を示し、33は厚みすべり振動
の3次モード(TS3)の特性を示し、34は厚みすべ
り振動の4次モード(TS4)の特性を示し、35は厚
み縦振動の1次モード(TE1)の特性を示し、36は
厚み縦振動の2次モード(TE2)の特性を示す。
(TS1)の特性を示し、32は厚みすべり振動の2次
モード(TS2)の特性を示し、33は厚みすべり振動
の3次モード(TS3)の特性を示し、34は厚みすべ
り振動の4次モード(TS4)の特性を示し、35は厚
み縦振動の1次モード(TE1)の特性を示し、36は
厚み縦振動の2次モード(TE2)の特性を示す。
【0050】図8から図11に示した計算結果から明ら
かなように、規格化SiO2 厚が大きくなるにしたがっ
て、各モードごとに、それぞれ、規格化遮断周波数は小
さくなる。例えば、図8において、規格化SiO2 厚が
0.1の場合のTE1モードの規格化遮断周波数は0.
719であるが、規格化SiO2 厚が4.0の場合のT
E1モードの規格化遮断周波数は0.348に低下す
る。
かなように、規格化SiO2 厚が大きくなるにしたがっ
て、各モードごとに、それぞれ、規格化遮断周波数は小
さくなる。例えば、図8において、規格化SiO2 厚が
0.1の場合のTE1モードの規格化遮断周波数は0.
719であるが、規格化SiO2 厚が4.0の場合のT
E1モードの規格化遮断周波数は0.348に低下す
る。
【0051】一方、異なるモード間での規格化遮断周波
数の大小関係は、常に同じではなく、規格化SiO2 厚
によって、大小関係が変わる場合がある。特に、TE2
モードとTS3モードとの大小関係は、薄膜圧電素子の
特性に大きな影響を与えるので重要である。
数の大小関係は、常に同じではなく、規格化SiO2 厚
によって、大小関係が変わる場合がある。特に、TE2
モードとTS3モードとの大小関係は、薄膜圧電素子の
特性に大きな影響を与えるので重要である。
【0052】図8では、規格化SiO2 厚が約1.7以
下の場合、TE2モードの規格化遮断周波数は、TS3
モードの規格化遮断周波数よりも大きい。しかし、規格
化SiO2 厚が約1.7から約3.4の範囲では、TE
2モードの規格化遮断周波数は、TS3モードの規格化
遮断周波数よりも小さくなり、規格化SiO2 厚が約
3.4以上の場合、TE2モードの規格化遮断周波数
は、TS3モードの規格化遮断周波数よりも大きくな
る。
下の場合、TE2モードの規格化遮断周波数は、TS3
モードの規格化遮断周波数よりも大きい。しかし、規格
化SiO2 厚が約1.7から約3.4の範囲では、TE
2モードの規格化遮断周波数は、TS3モードの規格化
遮断周波数よりも小さくなり、規格化SiO2 厚が約
3.4以上の場合、TE2モードの規格化遮断周波数
は、TS3モードの規格化遮断周波数よりも大きくな
る。
【0053】同様にして、TE2モードの規格化遮断周
波数が、TS3モードの規格化遮断周波数よりも小さく
なる規格化SiO2 厚の範囲は,図9では約1.9から
約4.2、図10では約2.1から約4.8、図11で
は約2.2から約5.3である。
波数が、TS3モードの規格化遮断周波数よりも小さく
なる規格化SiO2 厚の範囲は,図9では約1.9から
約4.2、図10では約2.1から約4.8、図11で
は約2.2から約5.3である。
【0054】次に、上部電極5の規格化厚さ(d1/
h)と下部電極3の規格化厚さ(d2/h)が異なる場
合について、図8から図11と同じ計算を行った。図1
2は、上部電極5の規格化厚さ(d1/h)が0.1、
下部電極3の規格化厚さ(d2/h)が0.33の場合
の計算結果である。図13は、上部電極5の規格化厚さ
(d1/h)が0.2、下部電極3の規格化厚さ(d2
/h)が0.33の場合の計算結果である。図14は、
上部電極5の規格化厚さ(d1/h)が0.3、下部電
極3の規格化厚さ(d2/h)が0.33の場合の計算
結果である。
h)と下部電極3の規格化厚さ(d2/h)が異なる場
合について、図8から図11と同じ計算を行った。図1
2は、上部電極5の規格化厚さ(d1/h)が0.1、
下部電極3の規格化厚さ(d2/h)が0.33の場合
の計算結果である。図13は、上部電極5の規格化厚さ
(d1/h)が0.2、下部電極3の規格化厚さ(d2
/h)が0.33の場合の計算結果である。図14は、
上部電極5の規格化厚さ(d1/h)が0.3、下部電
極3の規格化厚さ(d2/h)が0.33の場合の計算
結果である。
【0055】図12から図14についても、TE2モー
ドの規格化遮断周波数が、TS3モードの規格化遮断周
波数よりも小さくなる規格化SiO2 厚の範囲を求める
と、図12では約1.8から約4.2、図13では約
2.0から約4.5、図14では約2.1から約4.9
である。
ドの規格化遮断周波数が、TS3モードの規格化遮断周
波数よりも小さくなる規格化SiO2 厚の範囲を求める
と、図12では約1.8から約4.2、図13では約
2.0から約4.5、図14では約2.1から約4.9
である。
【0056】図15は実施の形態2による薄膜圧電素子
の分散特性を示す図である。ここでは、上部電極5及び
下部電極3が白金からなり、圧電体膜17がチタン酸鉛
からなり、誘電体膜21が酸化シリコンからなるとした
場合の分散特性を示している。図15の横軸は、規格化
圧電体厚(2kh)であり、縦軸は、規格化周波数(f
/f0 )である。f0 は、図8から図14の場合と同じ
である。規格化圧電体厚が0である縦軸との交点での各
モードの規格化周波数が、規格化遮断周波数(fc/f
0 )である。
の分散特性を示す図である。ここでは、上部電極5及び
下部電極3が白金からなり、圧電体膜17がチタン酸鉛
からなり、誘電体膜21が酸化シリコンからなるとした
場合の分散特性を示している。図15の横軸は、規格化
圧電体厚(2kh)であり、縦軸は、規格化周波数(f
/f0 )である。f0 は、図8から図14の場合と同じ
である。規格化圧電体厚が0である縦軸との交点での各
モードの規格化周波数が、規格化遮断周波数(fc/f
0 )である。
【0057】図15は、上部電極5の規格化厚さ(d1
/h)が0.2、下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
が0.33であり、規格化SiO2 厚(g/h)が4.
0の場合の計算結果であり、図13におけるTE2モー
ドの規格化遮断周波数が、TS3モードの規格化遮断周
波数よりも小さい領域での計算結果である。
/h)が0.2、下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
が0.33であり、規格化SiO2 厚(g/h)が4.
0の場合の計算結果であり、図13におけるTE2モー
ドの規格化遮断周波数が、TS3モードの規格化遮断周
波数よりも小さい領域での計算結果である。
【0058】図中、37はTS1モードの分散特性を示
し、38はTS2モードの分散特性を示し、39はTS
3モードの分散特性を示し、40はTS4モードの分散
特性を示し、41はTE1モードの分散特性を示し、4
2はTE2モードの分散特性を示す。
し、38はTS2モードの分散特性を示し、39はTS
3モードの分散特性を示し、40はTS4モードの分散
特性を示し、41はTE1モードの分散特性を示し、4
2はTE2モードの分散特性を示す。
【0059】図15から明らかなように、TE1モード
及びTE2モードは、縦軸の近傍において、規格化圧電
体厚が大きくなるにしたがって規格化周波数が低下する
高域遮断形の分散特性を示す。これは、遮断周波数より
も高い周波数域が弾性波が伝搬できない遮断モードとな
ることを意味している。このような分散特性を示す場
合、上部電極5の中に、弾性波のエネルギーを閉じ込め
るエネルギー閉じ込めが良好に行われないため、薄膜圧
電素子の特性が劣化する。従って、規格化SiO 2 厚
(g/h)が4.0の場合、厚み縦振動の1次モード
(TE1)及び厚み縦振動の2次モード(TE2)のど
ちらのモードを使用しても良好な薄膜圧電素子が得られ
ない。
及びTE2モードは、縦軸の近傍において、規格化圧電
体厚が大きくなるにしたがって規格化周波数が低下する
高域遮断形の分散特性を示す。これは、遮断周波数より
も高い周波数域が弾性波が伝搬できない遮断モードとな
ることを意味している。このような分散特性を示す場
合、上部電極5の中に、弾性波のエネルギーを閉じ込め
るエネルギー閉じ込めが良好に行われないため、薄膜圧
電素子の特性が劣化する。従って、規格化SiO 2 厚
(g/h)が4.0の場合、厚み縦振動の1次モード
(TE1)及び厚み縦振動の2次モード(TE2)のど
ちらのモードを使用しても良好な薄膜圧電素子が得られ
ない。
【0060】図16は規格化SiO2 厚(g/h)が
6.0の場合の図15と同様の計算結果であり、図13
におけるTE2モードの規格化遮断周波数が、TS3モ
ードの規格化遮断周波数よりも大きい領域での計算結果
である。
6.0の場合の図15と同様の計算結果であり、図13
におけるTE2モードの規格化遮断周波数が、TS3モ
ードの規格化遮断周波数よりも大きい領域での計算結果
である。
【0061】図16から明らかなように、TE1モード
は図15と同様に高域遮断形の分散特性を示すが、TE
2モードは高域通過形の分散特性を示す。従って、規格
化SiO2 厚(g/h)が4.0の場合、厚み縦振動の
2次モード(TE2)を使用することにより、上部電極
5に弾性波のエネルギーを閉じ込めることができ、良好
な薄膜圧電素子が得ることができる。
は図15と同様に高域遮断形の分散特性を示すが、TE
2モードは高域通過形の分散特性を示す。従って、規格
化SiO2 厚(g/h)が4.0の場合、厚み縦振動の
2次モード(TE2)を使用することにより、上部電極
5に弾性波のエネルギーを閉じ込めることができ、良好
な薄膜圧電素子が得ることができる。
【0062】図17は実施の形態2による薄膜圧電素子
の特性を示す図である。ここでは、上部電極5及び下部
電極3が白金からなり、圧電体膜17がチタン酸鉛から
なり、誘電体膜21が酸化シリコンからなるとした場合
の特性を示している。図17は、上部電極5の規格化厚
さ(d1/h)が0.2であり、下部電極3の規格化厚
さ(d2/h)が0.33である場合の計算結果であ
る。この条件は、図13の場合と同じである。図17の
横軸は、規格化SiO2 厚(g/h)であり、縦軸は、
実効的な電気機械結合係数k2 である。
の特性を示す図である。ここでは、上部電極5及び下部
電極3が白金からなり、圧電体膜17がチタン酸鉛から
なり、誘電体膜21が酸化シリコンからなるとした場合
の特性を示している。図17は、上部電極5の規格化厚
さ(d1/h)が0.2であり、下部電極3の規格化厚
さ(d2/h)が0.33である場合の計算結果であ
る。この条件は、図13の場合と同じである。図17の
横軸は、規格化SiO2 厚(g/h)であり、縦軸は、
実効的な電気機械結合係数k2 である。
【0063】図17から明らかなように、規格化SiO
2 厚が約3以上約7以下の範囲では、TE2モードの実
効的な電気機械結合係数k2 が他のモードの場合より大
きく、規格化SiO2 厚が4.5付近でTE2モードの
実効的な電気機械結合係数k 2 は最大となる。従来、T
E2モードを利用する薄膜圧電素子では、実効的な電気
機械結合係数k2 が大きな値を有する範囲を使用してい
た。しかし、一方で、図13にて示したように、規格化
SiO2 厚が4.5以上でないと、TE2モードを用い
てエネルギー閉じ込め可能な、良好な薄膜圧電素子を実
現できない。
2 厚が約3以上約7以下の範囲では、TE2モードの実
効的な電気機械結合係数k2 が他のモードの場合より大
きく、規格化SiO2 厚が4.5付近でTE2モードの
実効的な電気機械結合係数k 2 は最大となる。従来、T
E2モードを利用する薄膜圧電素子では、実効的な電気
機械結合係数k2 が大きな値を有する範囲を使用してい
た。しかし、一方で、図13にて示したように、規格化
SiO2 厚が4.5以上でないと、TE2モードを用い
てエネルギー閉じ込め可能な、良好な薄膜圧電素子を実
現できない。
【0064】図18は実施の形態2による薄膜圧電素子
の入力インピーダンス(S11)測定結果および出力イ
ンピーダンス(S22)測定結果を示す図である。図1
9は実施の形態2による薄膜圧電素子の通過特性の測定
結果を示す図である。ここでは、上部電極5及び下部電
極3がチタン膜を密着膜とした白金膜からなり、圧電体
膜17がチタン酸鉛からなり、誘電体膜21が窒化シリ
コン膜を下地にした酸化シリコン膜からなる場合の測定
結果を示している。
の入力インピーダンス(S11)測定結果および出力イ
ンピーダンス(S22)測定結果を示す図である。図1
9は実施の形態2による薄膜圧電素子の通過特性の測定
結果を示す図である。ここでは、上部電極5及び下部電
極3がチタン膜を密着膜とした白金膜からなり、圧電体
膜17がチタン酸鉛からなり、誘電体膜21が窒化シリ
コン膜を下地にした酸化シリコン膜からなる場合の測定
結果を示している。
【0065】上部電極5を構成するチタン膜の厚さは
0.05μm、白金膜の厚さは0.15μmである。下
部電極3を構成するチタン膜の厚さは0.05μm、白
金膜の厚さは0.15μmである。圧電体膜17の厚さ
2hは0.9μmである。誘電体膜21を構成する窒化
シリコン膜の厚さは0.1μm、酸化シリコン膜の厚さ
は1.8μmである。従って、上部電極5の規格化厚さ
(d1/h)及び下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
は約0.33、誘電体膜21の規格化厚さ(g/h)は
4.2である。また、上部電極5の入力側電極5a及び
出力側電極5bの寸法は、14×80(μm)の矩形で
あり、入力側電極5aと出力側電極5bとは0.7μm
離れて配置している。
0.05μm、白金膜の厚さは0.15μmである。下
部電極3を構成するチタン膜の厚さは0.05μm、白
金膜の厚さは0.15μmである。圧電体膜17の厚さ
2hは0.9μmである。誘電体膜21を構成する窒化
シリコン膜の厚さは0.1μm、酸化シリコン膜の厚さ
は1.8μmである。従って、上部電極5の規格化厚さ
(d1/h)及び下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
は約0.33、誘電体膜21の規格化厚さ(g/h)は
4.2である。また、上部電極5の入力側電極5a及び
出力側電極5bの寸法は、14×80(μm)の矩形で
あり、入力側電極5aと出力側電極5bとは0.7μm
離れて配置している。
【0066】図18中、実線で示す43は入力インピー
ダンス(S11)の測定結果を示し、破線で示す44は
出力インピーダンス(S22)の測定結果を示す。かな
り大きな共振円が800MHz付近と1.4GHz付近
にある。
ダンス(S11)の測定結果を示し、破線で示す44は
出力インピーダンス(S22)の測定結果を示す。かな
り大きな共振円が800MHz付近と1.4GHz付近
にある。
【0067】図19中、実線で示す45は損失の測定結
果を示し、破線で示す46は位相の測定結果を示す。図
19から明らかなように、周波数800MHz付近に通
過域があり、また、周波数1.4GHz付近に小さな通
過域があり、そのすぐ高周波数側に損失が急峻に大きく
なるゼロ点がある。
果を示し、破線で示す46は位相の測定結果を示す。図
19から明らかなように、周波数800MHz付近に通
過域があり、また、周波数1.4GHz付近に小さな通
過域があり、そのすぐ高周波数側に損失が急峻に大きく
なるゼロ点がある。
【0068】図18及び図19において、800MHz
付近の特性は、厚み縦振動の1次モード(TE1)によ
る。また、1.4GHz付近の特性は、厚み縦振動の2
次モード(TE2)による。厚みすべり振動は、チタン
酸鉛からなる圧電体膜17の場合、ほとんど発生しない
ため、測定結果には見られない。厚み縦振動の1次モー
ド(TE1)は、図18に見られるように、大きな共振
円がインピーダンス特性に見られ、また、図19に見ら
れるように、通過域もある。これに対して、厚み縦振動
の2次モード(TE2)は、図18に見られるように、
大きな共振円がインピーダンス特性に見られるが、図1
9に見られるように、通過域は極めて小さい。
付近の特性は、厚み縦振動の1次モード(TE1)によ
る。また、1.4GHz付近の特性は、厚み縦振動の2
次モード(TE2)による。厚みすべり振動は、チタン
酸鉛からなる圧電体膜17の場合、ほとんど発生しない
ため、測定結果には見られない。厚み縦振動の1次モー
ド(TE1)は、図18に見られるように、大きな共振
円がインピーダンス特性に見られ、また、図19に見ら
れるように、通過域もある。これに対して、厚み縦振動
の2次モード(TE2)は、図18に見られるように、
大きな共振円がインピーダンス特性に見られるが、図1
9に見られるように、通過域は極めて小さい。
【0069】図20及び図21は、酸化シリコン膜の厚
さが2.0μmの場合の図18及び図19と同様の測定
結果である。従って、上部電極5の規格化厚さ(d1/
h)及び下部電極3の規格化厚さ(d2/h)は約0.
33、誘電体膜21の規格化厚さ(g/h)は4.7で
ある。また、上部電極5の入力側電極5a及び出力側電
極5bの寸法は、14×80(μm)の矩形であり、入
力側電極5a及び出力側電極5bは0.5μm離れて配
置している。
さが2.0μmの場合の図18及び図19と同様の測定
結果である。従って、上部電極5の規格化厚さ(d1/
h)及び下部電極3の規格化厚さ(d2/h)は約0.
33、誘電体膜21の規格化厚さ(g/h)は4.7で
ある。また、上部電極5の入力側電極5a及び出力側電
極5bの寸法は、14×80(μm)の矩形であり、入
力側電極5a及び出力側電極5bは0.5μm離れて配
置している。
【0070】600MHz付近と1.3GHz付近に共
振円があるが、600MHz付近の共振円は1.3GH
z付近の共振円に比べて小さい。
振円があるが、600MHz付近の共振円は1.3GH
z付近の共振円に比べて小さい。
【0071】図21から明らかなように、周波数600
MHz付近に通過域があり、また、周波数1.3GHz
付近にも通過域がある。
MHz付近に通過域があり、また、周波数1.3GHz
付近にも通過域がある。
【0072】図18及び図19に示した測定結果と、図
20及び図21に示した測定結果のの違いは、誘電体膜
21の厚さの違いによる。図18及び図19の場合の方
が、図20及び図21の場合より誘電体膜21の厚さが
小さいので、図20及び図21の場合よりも共振周波数
が全体的に高い。また、図17からわかるように、厚み
縦振動の1次モード(TE1)の実効的な電気機械結合
係数k2 は、図18及び図19の場合の方が大きい。低
周波数側の共振円が、図18の場合の方が図20の場合
よりも大きいのはこのためと思われる。
20及び図21に示した測定結果のの違いは、誘電体膜
21の厚さの違いによる。図18及び図19の場合の方
が、図20及び図21の場合より誘電体膜21の厚さが
小さいので、図20及び図21の場合よりも共振周波数
が全体的に高い。また、図17からわかるように、厚み
縦振動の1次モード(TE1)の実効的な電気機械結合
係数k2 は、図18及び図19の場合の方が大きい。低
周波数側の共振円が、図18の場合の方が図20の場合
よりも大きいのはこのためと思われる。
【0073】一方、高周波数側の共振円については、図
18と図20はほとんど同じであるが、通過特性は、図
19と図21とで異なっている。図18から図21の測
定に用いた規格化電極厚は、図9の場合に近い。図9か
ら明らかなように、規格化SiO2 厚は、図18及び図
19の場合が4.2、図20及び図21の場合が4.7
であり、どちらもエネルギー閉じ込めには不十分であ
る。しかし、図20及び図21の場合の方がTE2モー
ドとTS3モードとの交差点に近く、図18及び図19
の場合の方が図20及び図21の場合よりエネルギー閉
じ込めが不十分であり、その差が通過特性の差となった
と思われる。
18と図20はほとんど同じであるが、通過特性は、図
19と図21とで異なっている。図18から図21の測
定に用いた規格化電極厚は、図9の場合に近い。図9か
ら明らかなように、規格化SiO2 厚は、図18及び図
19の場合が4.2、図20及び図21の場合が4.7
であり、どちらもエネルギー閉じ込めには不十分であ
る。しかし、図20及び図21の場合の方がTE2モー
ドとTS3モードとの交差点に近く、図18及び図19
の場合の方が図20及び図21の場合よりエネルギー閉
じ込めが不十分であり、その差が通過特性の差となった
と思われる。
【0074】図22は、図8から図14に示した計算結
果から、TE2モードとTS3モードとが交差する規格
化SiO2 厚を示したものである。図22の横軸は、上
部電極5の規格化厚さ、すなわち規格化電極厚(d1/
h)であり、縦軸は規格化SiO2 厚(g/h)であ
る。
果から、TE2モードとTS3モードとが交差する規格
化SiO2 厚を示したものである。図22の横軸は、上
部電極5の規格化厚さ、すなわち規格化電極厚(d1/
h)であり、縦軸は規格化SiO2 厚(g/h)であ
る。
【0075】図中、実線で示す47,48は上部電極5
と下部電極3が同じ厚さである場合を示し、一点鎖線で
示す49,50は下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
が0.33であり、上部電極5の厚さ(d1/h)が異
なる場合を示す。また、図中、47,79はTE2モー
ドとTS3モードとが交差する規格化SiO2 厚のうち
の大きい方の値を示し、48,50は、TE2モードと
TS3モードとが交差する規格化SiO2 厚のうちの小
さい方の値を示す。
と下部電極3が同じ厚さである場合を示し、一点鎖線で
示す49,50は下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
が0.33であり、上部電極5の厚さ(d1/h)が異
なる場合を示す。また、図中、47,79はTE2モー
ドとTS3モードとが交差する規格化SiO2 厚のうち
の大きい方の値を示し、48,50は、TE2モードと
TS3モードとが交差する規格化SiO2 厚のうちの小
さい方の値を示す。
【0076】図22から明らかなように、上部電極5と
下部電極3の厚さが異なる場合と、上部電極5と下部電
極3の厚さが同じ場合とでは異なる軌跡を描くため、図
22に示す方法では、上部電極5及び下部電極3の厚さ
と誘電体膜21の厚さとの関係を一般的に示すことがで
きない。
下部電極3の厚さが異なる場合と、上部電極5と下部電
極3の厚さが同じ場合とでは異なる軌跡を描くため、図
22に示す方法では、上部電極5及び下部電極3の厚さ
と誘電体膜21の厚さとの関係を一般的に示すことがで
きない。
【0077】厚み共振は、上部電極5と下部電極3の厚
みによる弾性波の伝搬経路長の変化と、上部電極5と下
部電極3の質量負荷によって変化するので、ここでは、
上部電極5と下部電極3の質量負荷を表すために、等価
密度Rを、R=(ρ1d1/h+ρ2d2/h)と定義
する。ここで、ρ1は上部電極5の密度(×1000k
g/m3 )、ρ2は下部電極3の密度(×1000kg
/m3 )であり、上部電極5や下部電極3が複数の種類
の金属膜によって構成される場合は、金属膜毎に分けて
等価密度を求めればよい。例えば、上部電極5と下部電
極3が、それぞれ、白金膜とチタン膜とから構成され、
上部電極5及び下部電極3を構成するチタン膜の厚さが
0.05μm、白金膜の厚さが0.15μmである場
合、R=(4.58×0.05/0.45+21.62
×0.15/0.45)×2=15となる。4.58は
チタンの密度、21.62は白金の密度である。
みによる弾性波の伝搬経路長の変化と、上部電極5と下
部電極3の質量負荷によって変化するので、ここでは、
上部電極5と下部電極3の質量負荷を表すために、等価
密度Rを、R=(ρ1d1/h+ρ2d2/h)と定義
する。ここで、ρ1は上部電極5の密度(×1000k
g/m3 )、ρ2は下部電極3の密度(×1000kg
/m3 )であり、上部電極5や下部電極3が複数の種類
の金属膜によって構成される場合は、金属膜毎に分けて
等価密度を求めればよい。例えば、上部電極5と下部電
極3が、それぞれ、白金膜とチタン膜とから構成され、
上部電極5及び下部電極3を構成するチタン膜の厚さが
0.05μm、白金膜の厚さが0.15μmである場
合、R=(4.58×0.05/0.45+21.62
×0.15/0.45)×2=15となる。4.58は
チタンの密度、21.62は白金の密度である。
【0078】図23は、図22に示したグラフを、横軸
を等価密度Rとしてプロットしたものである。図23か
ら明らかなように、上部電極5と下部電極3の厚さが異
なる場合の軌跡と、上部電極5と下部電極3の厚さが同
じ場合の軌跡がほぼ一致する。エネルギー閉じ込め可能
な薄膜圧電素子を実現するためには、TE2モードとT
S3モードとが交差する規格化SiO2 厚のうちの大き
い方の値を示す軌跡より、規格化SiO2 厚が大きいこ
とが必要である。図23中のTE2モードとTS3モー
ドとが交差する規格化SiO2 厚のうちの大きい方の値
を示す軌跡から近似直線を求めると、(g/h)=
(0.147×R+2.85)となり、この直線より大
きな規格化SiO2 厚(g/h)であることが、厚み縦
振動の2次モード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込
め可能な、従来よりも良好な特性の薄膜圧電素子を実現
するための条件となる。
を等価密度Rとしてプロットしたものである。図23か
ら明らかなように、上部電極5と下部電極3の厚さが異
なる場合の軌跡と、上部電極5と下部電極3の厚さが同
じ場合の軌跡がほぼ一致する。エネルギー閉じ込め可能
な薄膜圧電素子を実現するためには、TE2モードとT
S3モードとが交差する規格化SiO2 厚のうちの大き
い方の値を示す軌跡より、規格化SiO2 厚が大きいこ
とが必要である。図23中のTE2モードとTS3モー
ドとが交差する規格化SiO2 厚のうちの大きい方の値
を示す軌跡から近似直線を求めると、(g/h)=
(0.147×R+2.85)となり、この直線より大
きな規格化SiO2 厚(g/h)であることが、厚み縦
振動の2次モード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込
め可能な、従来よりも良好な特性の薄膜圧電素子を実現
するための条件となる。
【0079】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、規格化SiO2 厚(g/h)を(0.147×R+
2.85)以上とすることにより、厚み縦振動の2次モ
ード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込め可能であ
り、さらに従来のこの種の薄膜圧電素子よりも大きな電
気機械結合係数をもち、かつ主振動である厚み縦振動以
外の厚みすべり振動をほとんど生じないため、従来より
も低損失あるいは広帯域な特性を有する薄膜圧電素子を
実現できる効果が得られる。
ば、規格化SiO2 厚(g/h)を(0.147×R+
2.85)以上とすることにより、厚み縦振動の2次モ
ード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込め可能であ
り、さらに従来のこの種の薄膜圧電素子よりも大きな電
気機械結合係数をもち、かつ主振動である厚み縦振動以
外の厚みすべり振動をほとんど生じないため、従来より
も低損失あるいは広帯域な特性を有する薄膜圧電素子を
実現できる効果が得られる。
【0080】実施の形態3.実施の形態3の薄膜圧電素
子の基本的な構造は、図1及び図2に示したものと同じ
であるが、この実施の形態では、上部電極5がアルミニ
ウム(Al)からなる。アルミニウムの密度は、269
0(kg/m3 )である。
子の基本的な構造は、図1及び図2に示したものと同じ
であるが、この実施の形態では、上部電極5がアルミニ
ウム(Al)からなる。アルミニウムの密度は、269
0(kg/m3 )である。
【0081】図24から図26は、実施の形態3による
薄膜圧電素子の特性を示す図である。ここでは、上部電
極5がアルミニウムからなり、下部電極3が白金からな
り、圧電体膜17がチタン酸鉛(PbTiO3 )からな
り、誘電体膜21が酸化シリコンからなるとした場合の
特性を示している。図24から図26の横軸は、規格化
SiO2 厚(g/h)であり、縦軸は、規格化遮断周波
数(fc/f0 )である。
薄膜圧電素子の特性を示す図である。ここでは、上部電
極5がアルミニウムからなり、下部電極3が白金からな
り、圧電体膜17がチタン酸鉛(PbTiO3 )からな
り、誘電体膜21が酸化シリコンからなるとした場合の
特性を示している。図24から図26の横軸は、規格化
SiO2 厚(g/h)であり、縦軸は、規格化遮断周波
数(fc/f0 )である。
【0082】図24は、上部電極5の規格化厚さ(d1
/h)が0.1、下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
が0.33の場合の計算結果である。図25は、上部電
極5の規格化厚さ(d1/h)が0.2、下部電極3の
規格化厚さ(d2/h)が0.33の場合の計算結果で
ある。図26は、上部電極5の規格化厚さ(d1/h)
が0.3、下部電極3の規格化厚さ(d2/h)が0.
33の場合の計算結果である。
/h)が0.1、下部電極3の規格化厚さ(d2/h)
が0.33の場合の計算結果である。図25は、上部電
極5の規格化厚さ(d1/h)が0.2、下部電極3の
規格化厚さ(d2/h)が0.33の場合の計算結果で
ある。図26は、上部電極5の規格化厚さ(d1/h)
が0.3、下部電極3の規格化厚さ(d2/h)が0.
33の場合の計算結果である。
【0083】図中、51は厚みすべり振動の1次モード
(TS1)の特性を示し、52は厚みすべり振動の2次
モード(TS2)の特性を示し、53は厚みすべり振動
の3次モード(TS3)の特性を示し、54は厚みすべ
り振動の4次モード(TS4)の特性を示し、55は厚
み縦振動の1次モード(TE1)の特性を示し、56は
厚み縦振動の2次モード(TE2)の特性を示す。
(TS1)の特性を示し、52は厚みすべり振動の2次
モード(TS2)の特性を示し、53は厚みすべり振動
の3次モード(TS3)の特性を示し、54は厚みすべ
り振動の4次モード(TS4)の特性を示し、55は厚
み縦振動の1次モード(TE1)の特性を示し、56は
厚み縦振動の2次モード(TE2)の特性を示す。
【0084】上部電極5がアルミニウムからなる場合で
も、上部電極5が白金からなる図8から図14の場合と
同様に、規格化SiO2 厚によって、厚み縦振動の2次
モード(TE2)と厚みすべり振動の3次モード(TS
3)との大小関係が変わる。このため、図22の場合と
同様に、図24から図26に示した計算結果から、TE
2モードとTS3モードとが交差する規格化SiO2 厚
を図27に示した。
も、上部電極5が白金からなる図8から図14の場合と
同様に、規格化SiO2 厚によって、厚み縦振動の2次
モード(TE2)と厚みすべり振動の3次モード(TS
3)との大小関係が変わる。このため、図22の場合と
同様に、図24から図26に示した計算結果から、TE
2モードとTS3モードとが交差する規格化SiO2 厚
を図27に示した。
【0085】図中、破線で示す57,58が上部電極5
がアルミニウムからなる場合を示す。参考のため、図2
2に示した上部電極5が白金からなる場合の軌跡を、図
27に示した。
がアルミニウムからなる場合を示す。参考のため、図2
2に示した上部電極5が白金からなる場合の軌跡を、図
27に示した。
【0086】図28は、図27に示したグラフを、横軸
を等価密度Rとしてプロットしたものである。図28か
ら明らかなように、上部電極5がアルミニウムからなる
場合の軌跡が、上部電極5が白金からなる場合の軌跡と
異なるのは、アルミニウムの密度が、白金の密度と大き
く異なるため、質量負荷による寄与分と上部電極5の厚
さによる寄与分との関係が、上部電極5がアルミニウム
からなる場合と白金からなる場合とで大きく異なること
による。図28中の上部電極5がアルミニウムからなる
場合における、TE2モードとTS3モードとが交差す
る規格化SiO 2 厚のうちの大きい方の値を示す軌跡か
ら近似直線を求めると、(g/h)=(0.023×R
+3.57)となる。上部電極5がアルミニウムからな
る、エネルギー閉じ込め可能な薄膜圧電素子を実現する
ためには、規格化SiO2 厚(g/h)を(0.023
×R+3.57)以上とすることが必要である。
を等価密度Rとしてプロットしたものである。図28か
ら明らかなように、上部電極5がアルミニウムからなる
場合の軌跡が、上部電極5が白金からなる場合の軌跡と
異なるのは、アルミニウムの密度が、白金の密度と大き
く異なるため、質量負荷による寄与分と上部電極5の厚
さによる寄与分との関係が、上部電極5がアルミニウム
からなる場合と白金からなる場合とで大きく異なること
による。図28中の上部電極5がアルミニウムからなる
場合における、TE2モードとTS3モードとが交差す
る規格化SiO 2 厚のうちの大きい方の値を示す軌跡か
ら近似直線を求めると、(g/h)=(0.023×R
+3.57)となる。上部電極5がアルミニウムからな
る、エネルギー閉じ込め可能な薄膜圧電素子を実現する
ためには、規格化SiO2 厚(g/h)を(0.023
×R+3.57)以上とすることが必要である。
【0087】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、規格化SiO2 厚(g/h)を(0.023×R+
3.57)以上とすることにより、厚み縦振動の2次モ
ード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込め可能であ
り、さらに従来のこの種の薄膜圧電素子よりも大きな電
気機械結合係数をもち、かつ、主振動である厚み縦振動
以外の厚みすべり振動をほとんど生じないため、従来よ
りも低損失あるいは広帯域な特性を有する薄膜圧電素子
を実現できる効果が得られる。なお、上部電極5が圧電
体膜17上に形成されたチタン膜とその上に形成された
アルミニウム膜とからなる場合も同様である。
ば、規格化SiO2 厚(g/h)を(0.023×R+
3.57)以上とすることにより、厚み縦振動の2次モ
ード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込め可能であ
り、さらに従来のこの種の薄膜圧電素子よりも大きな電
気機械結合係数をもち、かつ、主振動である厚み縦振動
以外の厚みすべり振動をほとんど生じないため、従来よ
りも低損失あるいは広帯域な特性を有する薄膜圧電素子
を実現できる効果が得られる。なお、上部電極5が圧電
体膜17上に形成されたチタン膜とその上に形成された
アルミニウム膜とからなる場合も同様である。
【0088】なお、これまで示してきた厚み縦振動の2
次モード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込め可能な
薄膜圧電素子を実現するための酸化シリコン膜の厚さ
は、実際の酸化シリコン膜中を伝搬する弾性波の速度に
よって変化する。媒質中を伝搬する弾性波の伝搬速度V
は、その媒質の密度ρと弾性定数cとから、V=(c/
ρ)0.5 により求まる。
次モード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込め可能な
薄膜圧電素子を実現するための酸化シリコン膜の厚さ
は、実際の酸化シリコン膜中を伝搬する弾性波の速度に
よって変化する。媒質中を伝搬する弾性波の伝搬速度V
は、その媒質の密度ρと弾性定数cとから、V=(c/
ρ)0.5 により求まる。
【0089】図29は、酸化シリコン膜の弾性定数cを
0.9倍した場合の図25と同様の計算結果である。酸
化シリコン膜の弾性定数cを0.9倍すると、伝搬速度
Vは約5%小さくなる。厚み縦振動の2次モード(TE
2)と厚みすべり振動の3次モード(TS3)とが交差
する規格化SiO2 厚は1.60及び3.65であり、
図25の場合よりも4%から5%小さくなる。
0.9倍した場合の図25と同様の計算結果である。酸
化シリコン膜の弾性定数cを0.9倍すると、伝搬速度
Vは約5%小さくなる。厚み縦振動の2次モード(TE
2)と厚みすべり振動の3次モード(TS3)とが交差
する規格化SiO2 厚は1.60及び3.65であり、
図25の場合よりも4%から5%小さくなる。
【0090】図30は、酸化シリコン膜の密度ρを1.
1倍した場合の図25と同様の計算結果である。酸化シ
リコン膜の密度ρを1.1倍した場合も、伝搬速度Vは
約5%小さくなる。厚み縦振動の2次モード(TE2)
と厚みすべり振動の3次モード(TS3)とが交差する
規格化SiO2 厚は1.63及び3.66であり、図2
5の場合よりも約4%小さくなる。
1倍した場合の図25と同様の計算結果である。酸化シ
リコン膜の密度ρを1.1倍した場合も、伝搬速度Vは
約5%小さくなる。厚み縦振動の2次モード(TE2)
と厚みすべり振動の3次モード(TS3)とが交差する
規格化SiO2 厚は1.63及び3.66であり、図2
5の場合よりも約4%小さくなる。
【0091】実施の形態4.実施の形態4の薄膜圧電素
子の基本的な構造は、図1及び図2に示したものと同じ
であるが、この実施の形態では、下部電極3がイリジウ
ム(Ir)からなる。イリジウムの密度は、22500
(kg/m3 )である。
子の基本的な構造は、図1及び図2に示したものと同じ
であるが、この実施の形態では、下部電極3がイリジウ
ム(Ir)からなる。イリジウムの密度は、22500
(kg/m3 )である。
【0092】下部電極3のイリジウム膜の結晶性は、白
金膜の場合と同様に、圧電体膜17の結晶性に大きく影
響し、良好な圧電体膜17を得る上で極めて重要であ
る。圧電体膜17がチタン酸鉛からなる場合は、特に、
下部電極3にイリジウム膜を用いると、極めて良好な結
晶性のチタン酸鉛膜を得ることができる。
金膜の場合と同様に、圧電体膜17の結晶性に大きく影
響し、良好な圧電体膜17を得る上で極めて重要であ
る。圧電体膜17がチタン酸鉛からなる場合は、特に、
下部電極3にイリジウム膜を用いると、極めて良好な結
晶性のチタン酸鉛膜を得ることができる。
【0093】イリジウムの密度は22500(kg/m
3 )であり、白金の密度(21370(kg/m3 ))
に極めて近い。このため、TE2モードとTS3モード
とが交差する規格化SiO2 厚の軌跡を求めると、図2
8中の実線で示す47,48の軌跡に近くなる。従っ
て、下部電極3がイリジウムからなり、かつ上部電極5
が白金からなる場合、規格化SiO2 厚(g/h)を
(0.147×R+2.85)以上とすることにより、
実施の形態2の場合と同様の効果が得られる。なお、下
部電極3が誘電体膜21上に形成されたチタン膜とその
上に形成されたイリジウム膜とからなる場合も同様であ
る。
3 )であり、白金の密度(21370(kg/m3 ))
に極めて近い。このため、TE2モードとTS3モード
とが交差する規格化SiO2 厚の軌跡を求めると、図2
8中の実線で示す47,48の軌跡に近くなる。従っ
て、下部電極3がイリジウムからなり、かつ上部電極5
が白金からなる場合、規格化SiO2 厚(g/h)を
(0.147×R+2.85)以上とすることにより、
実施の形態2の場合と同様の効果が得られる。なお、下
部電極3が誘電体膜21上に形成されたチタン膜とその
上に形成されたイリジウム膜とからなる場合も同様であ
る。
【0094】実施の形態5.実施の形態5の薄膜圧電素
子の基本的な構造は、図1及び図2に示したものと同じ
であるが、この実施の形態では、上部電極5がアルミニ
ウムとからなり、下部電極3がイリジウムとからなる。
子の基本的な構造は、図1及び図2に示したものと同じ
であるが、この実施の形態では、上部電極5がアルミニ
ウムとからなり、下部電極3がイリジウムとからなる。
【0095】イリジウムの密度は22500(kg/m
3 )であり、白金の密度(21370(kg/m3 ))
に極めて近い。このため、TE2モードとTS3モード
とが交差する規格化SiO2 厚の軌跡を求めると、図2
8中の破線で示す57,58の軌跡に近くなる。従っ
て、下部電極3がイリジウムからなり、かつ上部電極5
がアルミニウムからなる場合、規格化SiO2 厚(g/
h)を(0.023×R+3.57)以上とすることに
より、実施の形態3の場合と同様の効果を得られる。
3 )であり、白金の密度(21370(kg/m3 ))
に極めて近い。このため、TE2モードとTS3モード
とが交差する規格化SiO2 厚の軌跡を求めると、図2
8中の破線で示す57,58の軌跡に近くなる。従っ
て、下部電極3がイリジウムからなり、かつ上部電極5
がアルミニウムからなる場合、規格化SiO2 厚(g/
h)を(0.023×R+3.57)以上とすることに
より、実施の形態3の場合と同様の効果を得られる。
【0096】実施の形態6.実施の形態6の薄膜圧電素
子の基本的な構造は、図1及び図2に示したものと同じ
であるが、この実施の形態では、圧電体膜17がチタン
酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる。
子の基本的な構造は、図1及び図2に示したものと同じ
であるが、この実施の形態では、圧電体膜17がチタン
酸ジルコン酸鉛(PZT)からなる。
【0097】PZTは、チタン酸鉛と特性が似ており、
圧電体膜17がチタン酸ジルコン酸鉛からなる薄膜圧電
素子は、図8から図14と同様の特性を示すので、TE
2モードとTS3モードとが交差する規格化SiO2 厚
の軌跡を求めると、図23とほぼ同じ結果が得られる。
従って、圧電体膜17がチタン酸ジルコン酸鉛からなる
場合、規格化SiO2 厚(g/h)を(0.147×R
+2.85)以上とすることにより、実施の形態2の場
合と同様の効果が得られる。
圧電体膜17がチタン酸ジルコン酸鉛からなる薄膜圧電
素子は、図8から図14と同様の特性を示すので、TE
2モードとTS3モードとが交差する規格化SiO2 厚
の軌跡を求めると、図23とほぼ同じ結果が得られる。
従って、圧電体膜17がチタン酸ジルコン酸鉛からなる
場合、規格化SiO2 厚(g/h)を(0.147×R
+2.85)以上とすることにより、実施の形態2の場
合と同様の効果が得られる。
【0098】また、圧電体膜17がチタン酸ジルコン酸
鉛からなる場合において、上部電極5がアルミニウムか
らなる場合は、規格化SiO2 厚(g/h)を(0.0
23×R+3.57)以上とすることにより、実施の形
態3の場合と同様の効果が得られる。
鉛からなる場合において、上部電極5がアルミニウムか
らなる場合は、規格化SiO2 厚(g/h)を(0.0
23×R+3.57)以上とすることにより、実施の形
態3の場合と同様の効果が得られる。
【0099】実施の形態7.図31及び図32は、この
発明の実施の形態7による薄膜圧電素子を示す図であ
る。図31は上面図、図32は図31中のIII−II
I線に沿った断面図である。図中、17はチタン酸ジル
コン酸鉛からなる圧電体膜、59は窒化シリコン膜16
上に形成された第1の酸化シリコン膜、60は上部電極
5上に形成された第2のシリコン膜である。なお、図1
及び図2と同様の構成については同一符号を付して示
す。
発明の実施の形態7による薄膜圧電素子を示す図であ
る。図31は上面図、図32は図31中のIII−II
I線に沿った断面図である。図中、17はチタン酸ジル
コン酸鉛からなる圧電体膜、59は窒化シリコン膜16
上に形成された第1の酸化シリコン膜、60は上部電極
5上に形成された第2のシリコン膜である。なお、図1
及び図2と同様の構成については同一符号を付して示
す。
【0100】この実施の形態では、窒化シリコン膜16
上に形成された第1の酸化シリコン膜59と、上部電極
5上に形成された第2のシリコン膜60とを備えてい
る。このような構造の場合、厚み共振は、窒化シリコン
16の下面と、第2のシリコン膜60の上面との間で生
じる。この場合の共振周波数は、実質的に、第1の酸化
シリコン膜59の厚さと第2の酸化シリコン膜60の厚
さの和をgとすることにより、上述した実施の形態の場
合と同じ計算方法で求めることができる。すなわち、1
層の酸化シリコン膜を2層に分けたと考えればよいの
で、チタン酸ジルコン酸鉛に添加物を加えるような操作
をしなくても、エネルギー閉じ込め可能な薄膜圧電素子
を実現できる。
上に形成された第1の酸化シリコン膜59と、上部電極
5上に形成された第2のシリコン膜60とを備えてい
る。このような構造の場合、厚み共振は、窒化シリコン
16の下面と、第2のシリコン膜60の上面との間で生
じる。この場合の共振周波数は、実質的に、第1の酸化
シリコン膜59の厚さと第2の酸化シリコン膜60の厚
さの和をgとすることにより、上述した実施の形態の場
合と同じ計算方法で求めることができる。すなわち、1
層の酸化シリコン膜を2層に分けたと考えればよいの
で、チタン酸ジルコン酸鉛に添加物を加えるような操作
をしなくても、エネルギー閉じ込め可能な薄膜圧電素子
を実現できる。
【0101】また、このような構造の場合、最終的に、
第2の酸化シリコン膜60の厚さを微調整することによ
り、製造時の厚さの誤差を調整することができると同時
に、例えば、上部電極5をアルミニウムや銅(Cu)の
ような、金や白金より、耐蝕性の悪い材料で形成した場
合の保護膜としても機能するので有効である。
第2の酸化シリコン膜60の厚さを微調整することによ
り、製造時の厚さの誤差を調整することができると同時
に、例えば、上部電極5をアルミニウムや銅(Cu)の
ような、金や白金より、耐蝕性の悪い材料で形成した場
合の保護膜としても機能するので有効である。
【0102】上述した実施の形態では、圧電体膜17が
チタン酸鉛やチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合につい
て示したが、タンタル酸リチウム(LiTaO3 )から
なる場合であっても同様の効果が得られる。さらに、ポ
アソン比が3分の1(0.33)以下の材料からなる主
振動が厚み縦振動となる圧電体膜についても同様の効果
が得られる。
チタン酸鉛やチタン酸ジルコン酸鉛からなる場合につい
て示したが、タンタル酸リチウム(LiTaO3 )から
なる場合であっても同様の効果が得られる。さらに、ポ
アソン比が3分の1(0.33)以下の材料からなる主
振動が厚み縦振動となる圧電体膜についても同様の効果
が得られる。
【0103】また、上述した実施の形態では、上部電極
5及び下部電極3が、白金、イリジウム、アルミニウム
等の材料からなる場合について説明したが、密度が10
000(kg/m3 )以上の導体からなる場合は、白金
からなる場合の計算結果にほぼ近いので、規格化SiO
2 厚(g/h)を(0.147×R+2.85)以上と
することにより、実施の形態2の場合と同様の効果を得
ることができる。一方、密度が10000(kg/m
3 )以下の導体からなる場合は、アルミニウムからなる
場合の計算結果にほぼ近いので、規格化SiO2 厚(g
/h)を(0.023×R+3.57)以上とすること
により、実施の形態3の場合と同様の効果が得られる。
5及び下部電極3が、白金、イリジウム、アルミニウム
等の材料からなる場合について説明したが、密度が10
000(kg/m3 )以上の導体からなる場合は、白金
からなる場合の計算結果にほぼ近いので、規格化SiO
2 厚(g/h)を(0.147×R+2.85)以上と
することにより、実施の形態2の場合と同様の効果を得
ることができる。一方、密度が10000(kg/m
3 )以下の導体からなる場合は、アルミニウムからなる
場合の計算結果にほぼ近いので、規格化SiO2 厚(g
/h)を(0.023×R+3.57)以上とすること
により、実施の形態3の場合と同様の効果が得られる。
【0104】また、上述した実施の形態では、基板とし
てシリコン(Si)基板を用いる場合に説明したが、ガ
リウム砒素(GaAs)等の半導体基板、酸化マグネシ
ウム(MgO)等の誘電体基板を用いる場合でも、同様
の効果が得られる。
てシリコン(Si)基板を用いる場合に説明したが、ガ
リウム砒素(GaAs)等の半導体基板、酸化マグネシ
ウム(MgO)等の誘電体基板を用いる場合でも、同様
の効果が得られる。
【0105】また、上述した実施の形態では、上部電極
5を入力側電極5aと出力側電極5bに分けて形成する
場合について説明したが、図33に示すように、1つの
場合もある。
5を入力側電極5aと出力側電極5bに分けて形成する
場合について説明したが、図33に示すように、1つの
場合もある。
【0106】なお、以上、示した分散特性の計算方法
は、例えば、文献:「固体振動論の基礎」,尾上守夫監
修,オーム社,1982年,pp.189−232にて
詳しく述べられている。
は、例えば、文献:「固体振動論の基礎」,尾上守夫監
修,オーム社,1982年,pp.189−232にて
詳しく述べられている。
【0107】また、計算に用いた材料定数は、チタン酸
鉛については、文献:Neue Serie,ed.: Landolt-bornst
ein,pp.80, Springer-Verlag, Berlin, 1981を用い、そ
の他については、文献:B.A.Auld, “Acoustic Fields
and Waves in Solids ”, vol.I, pp.357-382, A Wiley
-Interscience Publication, John Wiley & Sons、及び
国立天文台編,1997年理科年表,pp.物19(438),pp.物
26(446)-27(447) を用いた。実際に使用する材料の定数
と、これらの文献に示された材料定数とは同じとは限ら
ないが、文献値と実際の材料の定数の比から換算して、
適切なSiO2厚を決定すればよい。
鉛については、文献:Neue Serie,ed.: Landolt-bornst
ein,pp.80, Springer-Verlag, Berlin, 1981を用い、そ
の他については、文献:B.A.Auld, “Acoustic Fields
and Waves in Solids ”, vol.I, pp.357-382, A Wiley
-Interscience Publication, John Wiley & Sons、及び
国立天文台編,1997年理科年表,pp.物19(438),pp.物
26(446)-27(447) を用いた。実際に使用する材料の定数
と、これらの文献に示された材料定数とは同じとは限ら
ないが、文献値と実際の材料の定数の比から換算して、
適切なSiO2厚を決定すればよい。
【0108】なお、これまで、規格化SiO2 厚として
表した量は、誘電体であれば酸化シリコンに限定する必
要はなく、また、酸化シリコンは、実際には厳密なSi
O2ではなく、SiOも含む。
表した量は、誘電体であれば酸化シリコンに限定する必
要はなく、また、酸化シリコンは、実際には厳密なSi
O2ではなく、SiOも含む。
【0109】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、基板
と、基板上に形成された窒化シリコン(SiN)膜と窒
化シリコン膜の上側に形成された酸化シリコン(SiO
2 )膜とからなる誘電体膜と、誘電体膜上に形成された
下部電極と、下部電極上に形成された圧電体膜と、圧電
体膜上に形成された上部電極とを備え、上部電極が存在
する部位を含む領域に対向する基板の部位の厚さ方向
を、基板の底面から窒化シリコン膜との境界面まで除去
することによりバイアホールが形成されているので、窒
化シリコン膜により、バイアホールを形成するためのエ
ッチング時の素子の破壊を防ぐことができると同時に、
バイアホールを形成した際に、内部応力による変形によ
る素子の特性の劣化を防ぐことができる効果がある。
と、基板上に形成された窒化シリコン(SiN)膜と窒
化シリコン膜の上側に形成された酸化シリコン(SiO
2 )膜とからなる誘電体膜と、誘電体膜上に形成された
下部電極と、下部電極上に形成された圧電体膜と、圧電
体膜上に形成された上部電極とを備え、上部電極が存在
する部位を含む領域に対向する基板の部位の厚さ方向
を、基板の底面から窒化シリコン膜との境界面まで除去
することによりバイアホールが形成されているので、窒
化シリコン膜により、バイアホールを形成するためのエ
ッチング時の素子の破壊を防ぐことができると同時に、
バイアホールを形成した際に、内部応力による変形によ
る素子の特性の劣化を防ぐことができる効果がある。
【0110】この発明によれば、酸化シリコン膜が、窒
化シリコン膜上及び上部電極上に分けて形成されている
ので、上部電極上に形成する酸化シリコン膜により、製
造時の厚さの誤差を調整することができると同時に、上
部電極を保護することができる効果がある。
化シリコン膜上及び上部電極上に分けて形成されている
ので、上部電極上に形成する酸化シリコン膜により、製
造時の厚さの誤差を調整することができると同時に、上
部電極を保護することができる効果がある。
【0111】この発明によれば、圧電体膜が、厚み縦振
動を主振動し、酸化シリコン膜の厚さが、窒化シリコン
膜の厚さが振動特性に影響しないように窒化シリコン膜
の厚さよりも大きく、かつ、圧電体膜の厚さの1.5倍
以上であるように構成したので、従来のこの種の薄膜圧
電素子よりも実効的な電気機械結合係数k2 が大きく、
より広帯域な特性や低損失な特性を有し、かつ、エネル
ギー閉じ込め可能な薄膜圧電素子を実現でき、本来、薄
膜圧電素子の特性に無関係な圧電体端部の形状や圧電体
端部とバイアホール端部との位置関係等による不要なス
プリアスの発生を防ぎ、弾性波のエネルギーが上部電極
の外側に伝搬して損失が大きくなることも防ぐことがで
きる効果がある。
動を主振動し、酸化シリコン膜の厚さが、窒化シリコン
膜の厚さが振動特性に影響しないように窒化シリコン膜
の厚さよりも大きく、かつ、圧電体膜の厚さの1.5倍
以上であるように構成したので、従来のこの種の薄膜圧
電素子よりも実効的な電気機械結合係数k2 が大きく、
より広帯域な特性や低損失な特性を有し、かつ、エネル
ギー閉じ込め可能な薄膜圧電素子を実現でき、本来、薄
膜圧電素子の特性に無関係な圧電体端部の形状や圧電体
端部とバイアホール端部との位置関係等による不要なス
プリアスの発生を防ぎ、弾性波のエネルギーが上部電極
の外側に伝搬して損失が大きくなることも防ぐことがで
きる効果がある。
【0112】この発明によれば、誘電体膜と、密度10
000(kg/m3 )以上の導体からなる下部電極と、
厚み縦振動を主振動とする圧電体膜と、密度10000
(kg/m3 )以上の導体からなる上部電極とを備え、
圧電体膜の厚さを2hとし、誘電体膜の厚さをgとし、
上部電極の密度をρ1×1000(kg/m3 )とし、
上部電極の厚さをd1とし、下部電極の密度をρ2×1
000(kg/m3 )とし、下部電極の厚さをd2と
し、等価密度RをR=(ρ1d1/h)+(ρ2d2/
h)としたとき、圧電体膜の厚さと誘電体膜の厚さとか
ら定まる誘電体膜の規格化厚さ(g/h)が{0.15
×R+2.8}以上であるように構成したので、厚み縦
振動の2次モード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込
め可能であり、さらに従来のこの種の薄膜圧電素子より
も大きな電気機械結合係数をもち、かつ主振動である厚
み縦振動以外の厚みすべり振動をほとんど生じないた
め、従来よりも低損失あるいは広帯域な特性を有する薄
膜圧電素子を実現できる効果がある。
000(kg/m3 )以上の導体からなる下部電極と、
厚み縦振動を主振動とする圧電体膜と、密度10000
(kg/m3 )以上の導体からなる上部電極とを備え、
圧電体膜の厚さを2hとし、誘電体膜の厚さをgとし、
上部電極の密度をρ1×1000(kg/m3 )とし、
上部電極の厚さをd1とし、下部電極の密度をρ2×1
000(kg/m3 )とし、下部電極の厚さをd2と
し、等価密度RをR=(ρ1d1/h)+(ρ2d2/
h)としたとき、圧電体膜の厚さと誘電体膜の厚さとか
ら定まる誘電体膜の規格化厚さ(g/h)が{0.15
×R+2.8}以上であるように構成したので、厚み縦
振動の2次モード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込
め可能であり、さらに従来のこの種の薄膜圧電素子より
も大きな電気機械結合係数をもち、かつ主振動である厚
み縦振動以外の厚みすべり振動をほとんど生じないた
め、従来よりも低損失あるいは広帯域な特性を有する薄
膜圧電素子を実現できる効果がある。
【0113】この発明によれば、誘電体膜と、密度10
000(kg/m3 )以上の導体からなる下部電極と、
厚み縦振動を主振動とする圧電体膜と、密度10000
(kg/m3 )以下の導体からなる上部電極とを備え、
圧電体膜の厚さを2hとし、誘電体膜の厚さをgとし、
上部電極の密度をρ1×1000(kg/m3 )とし、
上部電極の厚さをd1とし、下部電極の密度をρ2×1
000(kg/m3 )とし、下部電極の厚さをd2と
し、等価密度RをR=(ρ1d1/h)+(ρ2d2/
h)としたとき、圧電体膜の厚さと誘電体膜の厚さとか
ら定まる誘電体膜の規格化厚さ(g/h)が{0.02
3×R+3.5}以上であるよう構成したので、厚み縦
振動の2次モード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込
め可能であり、さらに従来のこの種の薄膜圧電素子より
も大きな電気機械結合係数をもち、かつ主振動である厚
み縦振動以外の厚みすべり振動をほとんど生じないた
め、従来よりも低損失あるいは広帯域な特性を有する薄
膜圧電素子を実現できる効果がある。
000(kg/m3 )以上の導体からなる下部電極と、
厚み縦振動を主振動とする圧電体膜と、密度10000
(kg/m3 )以下の導体からなる上部電極とを備え、
圧電体膜の厚さを2hとし、誘電体膜の厚さをgとし、
上部電極の密度をρ1×1000(kg/m3 )とし、
上部電極の厚さをd1とし、下部電極の密度をρ2×1
000(kg/m3 )とし、下部電極の厚さをd2と
し、等価密度RをR=(ρ1d1/h)+(ρ2d2/
h)としたとき、圧電体膜の厚さと誘電体膜の厚さとか
ら定まる誘電体膜の規格化厚さ(g/h)が{0.02
3×R+3.5}以上であるよう構成したので、厚み縦
振動の2次モード(TE2)を用いてエネルギー閉じ込
め可能であり、さらに従来のこの種の薄膜圧電素子より
も大きな電気機械結合係数をもち、かつ主振動である厚
み縦振動以外の厚みすべり振動をほとんど生じないた
め、従来よりも低損失あるいは広帯域な特性を有する薄
膜圧電素子を実現できる効果がある。
【0114】この発明によれば、誘電体膜が、基板上に
形成された窒化シリコン(SiN)膜を有し、上部電極
が存在する部位を含む領域に対向する基板の部位の厚み
方向を、基板の底面から窒化シリコン膜との境界面まで
除去したバイアホールが形成されているので、窒化シリ
コン膜により、バイアホールを形成するためのエッチン
グ時の素子の破壊を防ぐことができると同時に、バイア
ホールを形成した際に、内部応力による変形による素子
の特性の劣化を防ぐことができる効果がある。
形成された窒化シリコン(SiN)膜を有し、上部電極
が存在する部位を含む領域に対向する基板の部位の厚み
方向を、基板の底面から窒化シリコン膜との境界面まで
除去したバイアホールが形成されているので、窒化シリ
コン膜により、バイアホールを形成するためのエッチン
グ時の素子の破壊を防ぐことができると同時に、バイア
ホールを形成した際に、内部応力による変形による素子
の特性の劣化を防ぐことができる効果がある。
【0115】この発明によれば、誘電体膜が、基板上及
び上部電極上分けて形成されているので、上部電極上に
形成する誘電体膜により、製造時の厚さの誤差を調整す
ることができると同時に、上部電極を保護することがで
きる効果がある。
び上部電極上分けて形成されているので、上部電極上に
形成する誘電体膜により、製造時の厚さの誤差を調整す
ることができると同時に、上部電極を保護することがで
きる効果がある。
【0116】この発明によれば、下部電極が、主に白金
(Pt)やイリジウム(Ir)からなるので、良好な圧
電体膜を得ることができる効果がある。
(Pt)やイリジウム(Ir)からなるので、良好な圧
電体膜を得ることができる効果がある。
【0117】この発明によれば、圧電体膜が、チタン酸
鉛(PbTiO3 )やチタンジルコン酸鉛(PZT)や
タンタル酸リチウム(LiTaO3 )やポアソン比が
0.33より小さい材料を主成分とするものであるの
で、薄膜圧電素子に要求される特性に柔軟に対応するこ
とができる効果がある。
鉛(PbTiO3 )やチタンジルコン酸鉛(PZT)や
タンタル酸リチウム(LiTaO3 )やポアソン比が
0.33より小さい材料を主成分とするものであるの
で、薄膜圧電素子に要求される特性に柔軟に対応するこ
とができる効果がある。
【図1】 この発明の実施の形態1による薄膜圧電素子
を示す上面図である。
を示す上面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による薄膜圧電素子
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による薄膜圧電素子
の規格化共振周波数特性(d1/h=0.02,d2/
h=0.02)を示す図である。
の規格化共振周波数特性(d1/h=0.02,d2/
h=0.02)を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による薄膜圧電素子
の電気機械結合係数特性(d1/h=0.02,d2/
h=0.02)を示す図である。
の電気機械結合係数特性(d1/h=0.02,d2/
h=0.02)を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による薄膜圧電素子
の規格化共振周波数特性(d1/h=0.1,d2/h
=0.1)を示す図である。
の規格化共振周波数特性(d1/h=0.1,d2/h
=0.1)を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による薄膜圧電素子
の電気機械結合係数特性(d1/h=0.1,d2/h
=0.1)を示す図である。
の電気機械結合係数特性(d1/h=0.1,d2/h
=0.1)を示す図である。
【図7】 電気機械結合係数k2 がある条件を満足する
ための上部電極の規格化厚さと規格化SiO2 厚との関
係を示す図である。
ための上部電極の規格化厚さと規格化SiO2 厚との関
係を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素子
の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.1,d2/h
=0.1)を示す図である。
の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.1,d2/h
=0.1)を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素子
の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.2,d2/h
=0.2)を示す図である。
の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.2,d2/h
=0.2)を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子の規格化遮断周波数特性図(d1/h=0.3,d2
/h=0.3)を示す図である。
子の規格化遮断周波数特性図(d1/h=0.3,d2
/h=0.3)を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.4,d2/
h=0.4)を示す図である。
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.4,d2/
h=0.4)を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.1,d2/
h=0.33)を示す図である。
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.1,d2/
h=0.33)を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.2,d2/
h=0.33)を示す図である。
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.2,d2/
h=0.33)を示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.3,d2/
h=0.33)を示す図である。
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.3,d2/
h=0.33)を示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子の分散特性(g/h=4.0)を示す図である。
子の分散特性(g/h=4.0)を示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子の分散特性(g/h=6.0)を示す図である。
子の分散特性(g/h=6.0)を示す図である。
【図17】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子の電気機械結合係数特性を示す図である。
子の電気機械結合係数特性を示す図である。
【図18】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子のインピーダンス特性(g/h=4.2)を示す図で
ある。
子のインピーダンス特性(g/h=4.2)を示す図で
ある。
【図19】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子の通過特性(g/h=4.2)を示す図である。
子の通過特性(g/h=4.2)を示す図である。
【図20】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子のインピーダンス特性(g/h=4.7)を示す図で
ある。
子のインピーダンス特性(g/h=4.7)を示す図で
ある。
【図21】 この発明の実施の形態2による薄膜圧電素
子の通過特性(g/h=4.7)を示す図である。
子の通過特性(g/h=4.7)を示す図である。
【図22】 横軸を規格化電極厚として示した、この発
明の実施の形態2による薄膜圧電素子のTE2モードと
TS3モードが交差する規格化SiO2 厚を示す図であ
る。
明の実施の形態2による薄膜圧電素子のTE2モードと
TS3モードが交差する規格化SiO2 厚を示す図であ
る。
【図23】 横軸を等価密度として示した、この発明の
実施の形態2による薄膜圧電素子のTE2モードとTS
3モードが交差する規格化SiO2 厚を示す図である。
実施の形態2による薄膜圧電素子のTE2モードとTS
3モードが交差する規格化SiO2 厚を示す図である。
【図24】 この発明の実施の形態3による薄膜圧電素
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.1,d2/
h=0.33)を示す図である。
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.1,d2/
h=0.33)を示す図である。
【図25】 この発明の実施の形態3による薄膜圧電素
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.2,d2/
h=0.33)を示す図である。
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.2,d2/
h=0.33)を示す図である。
【図26】 この発明の実施の形態3による薄膜圧電素
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.3,d2/
h=0.33)を示す図である。
子の規格化遮断周波数特性(d1/h=0.3,d2/
h=0.33)を示す図である。
【図27】 横軸を規格化電極厚として示した、この発
明の実施の形態3による薄膜圧電素子のTE2モードと
TS3モードが交差する規格化SiO2 厚を示す図であ
る。
明の実施の形態3による薄膜圧電素子のTE2モードと
TS3モードが交差する規格化SiO2 厚を示す図であ
る。
【図28】 横軸を等価密度として示した、この発明の
実施の形態3による薄膜圧電素子のTE2モードとTS
3モードが交差する規格化SiO2 厚を示す図である。
実施の形態3による薄膜圧電素子のTE2モードとTS
3モードが交差する規格化SiO2 厚を示す図である。
【図29】 弾性定数を変えた場合における、この発明
の実施の形態3による薄膜圧電素子の規格化遮断周波数
特性を示す図である。
の実施の形態3による薄膜圧電素子の規格化遮断周波数
特性を示す図である。
【図30】 密度を変えた場合における、この発明の実
施の形態3による薄膜圧電素子の規格化遮断周波数特性
を示す図である。
施の形態3による薄膜圧電素子の規格化遮断周波数特性
を示す図である。
【図31】 この発明の実施の形態7による薄膜圧電素
子を示す上面図である。
子を示す上面図である。
【図32】 この発明の実施の形態7による薄膜圧電素
子を示す断面図である。
子を示す断面図である。
【図33】 薄膜圧電素子の変形例を示す断面図であ
る。
る。
【図34】 圧電体膜が酸化亜鉛からなる従来の薄膜圧
電素子を示す上面図である。
電素子を示す上面図である。
【図35】 圧電体膜が酸化亜鉛からなる従来の薄膜圧
電素子を示す断面図である。
電素子を示す断面図である。
【図36】 圧電体膜がPZTからなる従来の薄膜圧電
素子の断面図である。
素子の断面図である。
【図37】 圧電体膜がPZTからなる従来の薄膜圧電
素子の分散特性を示す図である。
素子の分散特性を示す図である。
1 シリコン(Si)基板、2 酸化シリコン(SiO
2 )膜、3 下部電極、5 上部電極、6 バイアホー
ル、16 窒化シリコン(SiN)膜、17圧電体膜、
21 誘電体膜、59 第1の酸化シリコン膜、60
第2のシリコン膜。
2 )膜、3 下部電極、5 上部電極、6 バイアホー
ル、16 窒化シリコン(SiN)膜、17圧電体膜、
21 誘電体膜、59 第1の酸化シリコン膜、60
第2のシリコン膜。
フロントページの続き (72)発明者 井幡 光詞 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 和高 修三 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山田 朗 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 内川 英興 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 前田 智佐子 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 永塚 勉 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内
Claims (13)
- 【請求項1】 基板と、上記基板上に形成された窒化シ
リコン(SiN)膜と上記窒化シリコン膜の上側に形成
された酸化シリコン(SiO2 )膜とからなる誘電体膜
と、上記誘電体膜上に形成された下部電極と、上記下部
電極上に形成された圧電体膜と、上記圧電体膜上に形成
された上部電極とを備え、 上記上部電極が存在する部位を含む領域に対向する上記
基板の部位の厚さ方向を、上記基板の底面から上記窒化
シリコン膜との境界面まで除去することによりバイアホ
ールが形成されている薄膜圧電素子。 - 【請求項2】 酸化シリコン膜は、窒化シリコン膜上及
び上部電極上に分けて形成されていることを特徴とする
請求項1記載の薄膜圧電素子。 - 【請求項3】 圧電体膜は、厚み縦振動を主振動し、 酸化シリコン膜の厚さは、窒化シリコン膜の厚さが振動
特性に影響しないように上記窒化シリコン膜の厚さより
も大きく、かつ、上記圧電体膜の厚さの1.5倍以上で
あることを特徴とする請求項1記載の薄膜圧電素子。 - 【請求項4】 基板と、上記基板の上側に形成された誘
電体膜と、上記誘電体膜上に形成された密度10000
(kg/m3 )以上の導体からなる下部電極と、上記下
部電極上に形成された厚み縦振動を主振動とする圧電体
膜と、上記圧電体膜上に形成された密度10000(k
g/m3 )以上の導体からなる上部電極とを備え、 上記圧電体膜の厚さを2hとし、上記誘電体膜の厚さを
gとし、上記上部電極の密度をρ1×1000(kg/
m3 )とし、上記上部電極の厚さをd1とし、上記下部
電極の密度をρ2×1000(kg/m3 )とし、上記
下部電極の厚さをd2とし、等価密度RをR=(ρ1d
1/h)+(ρ2d2/h)としたとき、 上記圧電体膜の厚さと上記誘電体膜の厚さとから定まる
上記誘電体膜の規格化厚さ(g/h)が{0.15×R
+2.8}以上である薄膜圧電素子。 - 【請求項5】 基板と、上記基板の上側に形成された誘
電体膜と、上記誘電体膜上に形成された密度10000
(kg/m3 )以上の導体からなる下部電極と、上記下
部電極上に形成された厚み縦振動を主振動とする圧電体
膜と、上記圧電体膜上に形成された密度10000(k
g/m3 )以下の導体からなる上部電極とを備え、 上記圧電体膜の厚さを2hとし、上記誘電体膜の厚さを
gとし、上記上部電極の密度をρ1×1000(kg/
m3 )とし、上記上部電極の厚さをd1とし、上記下部
電極の密度をρ2×1000(kg/m3 )とし、上記
下部電極の厚さをd2とし、等価密度RをR=(ρ1d
1/h)+(ρ2d2/h)としたとき、 上記圧電体膜の厚さと上記誘電体膜の厚さとから定まる
上記誘電体膜の規格化厚さ(g/h)が{0.023×
R+3.5}以上である薄膜圧電素子。 - 【請求項6】 誘電体膜は、基板上に形成された窒化シ
リコン(SiN)膜を有し、 上部電極が存在する部位を含む領域に対向する上記基板
の部位の厚み方向を、上記基板の底面から上記窒化シリ
コン膜との境界面まで除去したバイアホールが形成され
ていることを特徴とする請求項4または請求項5記載の
薄膜圧電素子。 - 【請求項7】 誘電体膜は、基板上及び上部電極上に分
けて形成されていることを特徴とする請求項4または請
求項5記載の薄膜圧電素子。 - 【請求項8】 下部電極は、主に白金(Pt)からなる
ことを特徴とする請求項1、請求項4、または請求項5
記載の薄膜圧電素子。 - 【請求項9】 下部電極は、主にイリジウム(Ir)か
らなることを特徴とする請求項1、請求項4、または請
求項5記載の薄膜圧電素子。 - 【請求項10】 圧電体膜は、チタン酸鉛(PbTiO
3 )を主成分とすることを特徴とする請求項3、請求項
4、または請求項5記載の薄膜圧電素子。 - 【請求項11】 圧電体膜は、チタンジルコン酸鉛(P
ZT)を主成分とすることを特徴とする請求項3、請求
項4、または請求項5記載の薄膜圧電素子。 - 【請求項12】 圧電体膜は、タンタル酸リチウム(L
iTaO3 )を主成分とすることを特徴とする請求項
3、請求項4、または請求項5記載の薄膜圧電素子。 - 【請求項13】 圧電体膜は、ポアソン比が0.33よ
り小さい材料を主成分とすることを特徴とすることを特
徴とする請求項3、請求項4、または請求項5記載の薄
膜圧電素子。
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