JP2000215425A - 磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド及びその製造方法

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JP2000215425A
JP2000215425A JP11018001A JP1800199A JP2000215425A JP 2000215425 A JP2000215425 A JP 2000215425A JP 11018001 A JP11018001 A JP 11018001A JP 1800199 A JP1800199 A JP 1800199A JP 2000215425 A JP2000215425 A JP 2000215425A
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rail
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JP11018001A
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Takako Okawa
貴子 大川
Shinji Sasaki
新治 佐々木
Hidetoshi Anami
秀利 阿南
Masayoshi Endo
正義 遠藤
Akio Takakura
昭雄 高倉
Katsuya Fukazawa
克也 深澤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】再付着物を効率よく除去し、磁気ディスク装置
の信頼性を向上する。 【解決手段】浮上面にレールをエッチングもしくはスパ
ッタエッチングもしくはイオンミリングにより加工した
後に、少なくとも磁気素子上を、有機膜ないし薄膜で被
覆した状態で、研磨布と該被加工物を接触摺動させて、
再付着物の除去加工を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本技術は、磁気ディスク装置
及びその製造技術に関し、特に非直線形状のレールを有
する浮上量の小さい薄膜磁気ヘッドの製造方法及び磁気
ヘッドスライダの形状に関する。特に、本発明はドライ
エッチング技術に係り、エッチング速度の遅いセラミッ
クス等の加工時に生じる再付着物を除去する加工方法に
関する。また、ヘッドクラッシュを防止するのに好適な
薄膜磁気ヘッド及びその製造方法に関する。
【従来の技術】磁気ディスク装置の記録密度は年々飛躍
的に向上しており、そのためには磁気ヘッドの浮上量を
低減することが必須となっている。図10は磁気ヘッド
の浮上状態を説明する図であって、磁気ヘッド1は、磁
気ディスク11と相対する面である浮上面2、テーパ部
4、磁気素子5、空気流入端7、空気流出端8を有し、
板バネ10により支持されている。浮上面2には図2に
示すレール3が形成されている。磁気ディスク回転停止
時は磁気ヘッド1と磁気ディスク11は接触状態にある
が、回転数が一定値に達すると、レール3に沿って空気
流入端7から流入し空気流出端8から流出する空気流4
0により空気ベアリングスライダ機構が形成され浮上力
が発生し、板バネ10の押圧力と浮上力により浮上量1
2が決定される。この浮上量12を低減するとともに、
磁気ディスクの内周と外周の周速度の差に起因する浮上
量変動を低減することも重要な課題の一つである。図1
1は従来の磁気ヘッドスライダ及びその加工方法を示す
図であり、従来の磁気ヘッドスライダは直線のレール3
を有し、その加工は砥石27を用いた機械加工によって
行われていた。図14は周速度と浮上量の関係を示すも
のであり、直線形状のレールの場合はディスクの周速度
の使用範囲15から35m/sにおいて浮上量は約14
0から200nmであり、浮上量はディスク内外周にお
いて約60nm変動しており周速度に大きく依存してい
る。また、直線形状のレールにおいてはレール幅と浮上
量が比例関係にあり、浮上量を低減するためにはレール
幅をより細幅とすることが望まれるが、磁気素子5の部
分においてレール幅は磁気素子5と同等の幅が必要であ
るためおのずと限界が生じる。そこで、米国特許第46
73996号公報に開示されているようにレール3の前
期空気流に沿う角部にチャンファと呼ばれる傾斜面を設
けることにより浮上量の低減とその変動の抑制を実現し
ている。この傾斜面は、浮上面とのなす角度が0.5度
から2度の間であり、レールの面積に対してチャンファ
の面積が占める割合は12.5から22.5%であり、
チャンファの一例としては10μm程度の幅と2μmの
高さを有する。近年、浮上量を低減する最も有効な手段
として、特開平4−276367号公報に開示されてい
るように非直線形状のレールを用いる方法が盛んに行わ
れている。非直線形状のレールを有する磁気ヘッドの一
例を図12に示す。このような非直線形状のレールを用
いる場合、浮上量は図14に示すように、周速度15か
ら35m/sにおいて約60から75nmと低浮上化さ
れ、ディスク内外周での浮上量変動も約15nmと非常
に小さくなっている。非直線形状のレールを有する磁気
ヘッドの形成プロセスを図13を用いて説明する。基板
材料であるアルミナチタンカーバイド13に磁気素子5
を形成した後、該基板を複数のスライダからなるブロッ
ク14に切断し所定の寸法になるように研磨して浮上面
2を形成し(a)、浮上面に保護膜15をスパッタ、C
VD等で成膜し(b)、レールを形成するためのマスク
材であるレジスト16を塗布しリソグラフィーによりレ
ジストパターンを形成して(c)、浮上面にエッチング
加工によりレールを形成し(d),(e)、個々のスラ
イダに切断し(f)図12の磁気ヘッド1’を得る。浮
上面にレールを形成する工程(d)は、レール形状が非
直線のため従来の砥石を用いた機械加工により形成する
ことは不可能であるため、通常反応性イオンエッチン
グ、プラズマエッチング、スパッタエッチングやイオン
ミリングのようなエッチング加工が用いられる。基板材
であるアルミナチタンカーバイドはエッチングガスとの
反応性が非常に低いためにエッチング加工は主に高エネ
ルギーのイオンの衝撃による物理的な除去作用による。
そのため、物理的にエッチングされ飛散した被エッチン
グ物はすべて真空ポンプ側へ排気されるのではなく、図
5(a)に示すように一部マスク材料やアルミナチタン
カーバイドの側壁に付着する。この現象を再付着と呼
ぶ。この再付着物19は、マスク材であるレジスト16
を除去した後も図5(b)に示すように突起状に残って
形状不良を生じる。この再付着を除去するために、特開
平5−109668号公報に示されているアルゴンイオ
ンビームの基板への入射角度を加工中に変化させること
により再付着を除去する方法が開示されている。この方
法は、アルゴンイオンビームの入射角度が5度以内でま
ず加工を行いその後イオンビームの入射角度を30度以
上として再付着を除去するという方法である。また、特
開平6−13357号公報に示すようにイオンミリング
後に等方性のプラズマエッチングを行うことにより再付
着17除去する方法が開示されている。
【発明が解決しようとする課題】磁気ヘッドスライダの
加工において再付着が生じると、エッチング加工後にマ
スク材料の除去を行っても依然として再付着物が磁気ヘ
ッドスライダレールの浮上面に残り、磁気ヘッドの始
動、停止時に磁気ディスクへ傷を付ける、再付着物が磁
気ディスク装置使用中に落下し不良の原因となる等の問
題がある。そればかりではなく、浮上量は年々低下して
いるために、この再付着物の浮上面からの高さが浮上量
と同等もしくはそれ以上になり、低浮上量を得られない
という問題がある。そのため再付着を除去するプロセス
の開発が要求されている。前記従来例(特開平5−10
9668号公報)に開示されているアルゴンイオンビー
ムの入射角を変えて再付着を除去する方法は、再付着除
去方法として最も有効な方法の一つである。しかしなが
ら、磁気ヘッドスライダの基板材料であるアルミナチタ
ンカーバイド等セラミックのイオンミリング等のエッチ
ング加工においては、入射角度60度以上で、再付着を
除去する事ができるが、このように入射角度が大きい場
合は、エッチングされた浮上面レールの断面形状にレジ
ストマスクの影に起因する、長い斜面が形成されてしま
う。このようなエッチング形状を有する磁気ヘッドスラ
イダは、浮上ばらつきを生じ易いという問題点がある。
また、等方性のプラズマエッチングにより再付着を除去
する方法は薄膜プロセスが主体で加工量の少ない半導体
プロセスにおいては有効であるが、磁気ヘッドスライダ
の場合は加工量が大きく同時に再付着量も多いためこの
手法では長時間を要することが問題である。さらに、磁
気ヘッドスライダはレールの幅とその深さが浮上量に密
接に関係するため、加工精度が非常に厳しく上記等方性
のエッチングは側壁のエッチング量が多いために加工中
の寸法シフトが大きく、形状が大きく変化するため適用
することはできない。そこで、再付着除去方法として、
特開平8−315342号公報に示すように、再付着物
を研磨により除去する方法が開発され、良好な除去効果
を得た。ここでは、図4に示すように、ヘッドブロック
固定ジグ18上に固定されたヘッドブロック14をチャ
ック21に取り付け、回転する研磨布17の表面に研磨
液23を供給しながら、ヘッドブロック固定ジグ18上
に固定されたヘッドブロック14を研磨布17に押圧摺
動させながら、定盤22の半径方向に揺動させることに
より、再付着物を除去している。この方法は、図9に示
すようにレール側面に付着した再付着物を除去するた
め、除去速度が比較的遅く、10分から30分と長時間
を要していた。近年、より低浮上化を実現し、同時にデ
ィスク内外周での浮上量差や、浮上ばらつきを生じない
ためにも、エッチングされた浮上面レールの断面形状
は、より垂直に近く、かつ、レジストの影に起因する傾
斜面が少ない事が望ましいため、アルゴンイオンビーム
で加工する場合、入射角度をより小さくする傾向にあ
る。図8はアルミナチタンカーバイドを1μm加工した
場合のレール側壁に付着した再付着物のおおよその厚さ
とイオンビームの入射角度との関係を示したものであ
り、入射角度を小さくするほど、再付着量が増える事が
解る。そのため、たとえば、入射角度0度で1μm加工
した場合のレール側面の再付着物は厚さ約0.5μmと
なり、前述の研磨方法で除去しようとすると、約3時間
を要するため、より、除去速度の早い再付着除去方法を
開発する事が課題となっている。
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明では浮上面に非直線形状のレールをエッチ
ング加工により形成した後に、少なくとも磁気素子上を
有機膜ないし薄膜で保護した状態で、再付着物除去加工
を行う。この加工においては砥粒を含まない加工液ない
し砥粒を含んだ加工液ないし水ないし純水が加工液とし
て用いられる。また研磨布として、繊維状ないし発泡構
造を有し、被加工物から荷重を受ける方向の剛性が、被
加工物から荷重を受ける方向と直交する方向の剛性より
も小なる研磨布を用いるが用いられる。本発明では、少
なくとも磁気素子上のみをレジスト等で保護することに
より、特に、再付着物を、浮上面レール側壁側からのみ
ならず。浮上面側、すなわち再付着物の上面側から研磨
する事により、より短時間で、再付着突起を除去する事
ができる。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に従
って説明する。本発明の第1の実施例を図1から図8及
び図19、図21を用いて説明する。図2は本発明によ
り形成された磁気ヘッド1の概観図である。本発明の磁
気ヘッド1は浮上面2、該浮上面に形成された非直線形
状のレール3、テーパ部4、磁気素子5、素子形成部
6、空気流入端7、空気流出端8を有する。本発明の磁
気ヘッドスライダの作成プロセスを以下に説明する。図
3に示すように、アルミナチタンカーバイド13に磁気
素子5を形成した後、所定の寸法に切断して複数のヘッ
ドブロック14を形成し、このヘッドブロックをヘッド
ブロック研磨治具20に固定して研磨を行い(b)、浮
上面2を形成する(c)。このブロックを磁気素子側か
ら見た側面図を図1(a)に示す。浮上面2に保護膜1
5をスパッタもしくはCVDにより成膜した後(b)、
レジスト16を塗布してリソグラフィーによりレール加
工用のマスクを形成する(c)。レジスト16をマスク
材としてエッチング加工、例えばアルゴンガスを用いる
イオンミリング(d)によりレジストのレールパターン
をアルミナチタンカーバイドに転写する。図19は公知
のイオンミリング装置の構成図である。図19におい
て、13はアルミナチタンカーバイド、28は試料ホル
ダ、29は真空ポンプ、30は試料交換室、31は永久
磁石、32はソレノイドコイル、33はマイクロ波、3
4はマイクロ波発振器、35はガス導入口、36はプラ
ズマ、37は引き出し電極である。本装置は、ガス導入
口35よりイオンミリングガスを供給し、マイクロ波3
3によりプラズマ36を励起し、イオンを引き出し電極
37により高エネルギーに加速して引き出し、試料に照
射して加工を行うものである。イオンビーム入射角度は
イオンビーム39と被加工物の法線とのなす角度42で
定義される。イオンミリング条件の一例は次の通りであ
る。イオンミリングガスにはアルゴンを用い、流量10
sccm、真空度0.2Pa、ビーム電流密度0.8mA/cm2、
加速電圧900V、ビーム入射角0゜、加工時間110
分である。このようにして加工されたレール3の溝深さ
は約1μmである。このときのレールの断面形状を図5
(a)に示す。アルミナチタンカーバイドとレジストの
側壁全体にかけて再付着物19が付着している。その厚
みは約0.5μmである。ここで、いったんレジスト1
6を除去する(e)。レジスト除去後のレールの断面形
状を図5(b)に示す。再付着物の一部はレジストと共
に切断され除去されるが、依然として、レール側壁には
再付着物が残り、浮上面より突出しており、その高さは
約0.15μmである。レジスト除去後、磁気素子上に
磁気素子を再付着除去加工中スクラッチ等から保護する
ためのレジスト16aを形成したうえで(f)、再付着
物除去加工を行う(g)。このときの除去加工について
以下に詳述する。図4は、ヘッドブロック14の除再付
着物去加工の概念図である。図4において、14はヘッ
ドブロック固定ジグ18上に固定されたヘッドブロッ
ク、21は回転可能なチャック、17は回転可能な定盤
22の上に貼付けた研磨布、23は加工液である。本発
明の再付着物除去加工によりイオンミリング時に生じた
再付着物を除去するプロセスを図4を用いて説明する。
図4に示すように、ヘッドブロック固定ジグ18上に固
定されたヘッドブロック14をチャック21に取り付
け、回転する研磨布17の表面に純水23を供給しなが
ら、ヘッドブロック固定ジグ18上に固定されたヘッド
ブロック14を研磨布17に押圧摺動させながら、定盤
22の半径方向に揺動させる。加工条件の一例は次の通
りである。定盤22及び研磨布17の直径は300mm、
チャック21と定盤22の回転数は、同方向に20r/mi
n、チャック20の揺動幅10mm、揺動速度5mm/sec、
圧力10kPa、平均加工速度80mm/sec、研磨布17
としてポリエステル不織布、加工液23として純水を用
い、10ml/minの量を滴下した。加工時間は5分であ
る。上記条件において、ポリエステル不織布は十分に変
形し、図1(g)に示すようにレジスト及びレールの側
壁とポリエステル不織布は接触した状態で加工が行われ
る。この時の被加工物をポリエステル不織布との接触状
態の拡大図を図7に示す。図7に示すように磁気素子形
成部のみレジスト16で被覆した状態で再付着物除去加
工を行うと、再付着物19の側面のみならず上面にもポ
リエステル不織布の繊維が接触し、特に再付着物が浮上
面よりも突出している部分に集中的に接触しているため
に、除去加工が効率よく行われる。この再付着除去研磨
加工後のレールの断面形状を図6に示す。図5(a)の
研磨前の状態と比較すると、再付着物は除去されて減少
し、浮上面2より突出する部分はなくなる。また、再付
着物19の上面は、選択的に除去されることにより曲面4
0が形成される。ただし、レール幅とレール溝深さは加
工前と比べ変化していない。ここで使用するポリエステ
ル不織布の一例を図21に示す。本発明に好適な研磨布
は、図21(a)に示すbikalox(バイコウスキ
ージャパン製)、図21(b)に示すsuba−LIT
E(ロデールニッタ製)等の、繊維状ないし発泡構造を
有し、被加工物から荷重を受ける方向の剛性が、被加工
物から荷重を受ける方向と直交する方向の剛性よりも小
なる研磨布である。再付着物除去加工の後、レジストを
除去し、ヘッドブロック固定治具からブロックを剥離
し、図1(h)に示す個々の磁気ヘッド1に切断する。
以上説明したように、イオンミリング後に再付着物除去
加工を行うことによってレールの側壁に付着した再付着
物は除去され、その高さは浮上面より突出することはな
い。これにより、再付着物からなる突起が磁気ディスク
を傷つけたり、浮上量が変化するといった問題点はまっ
たく生じなくなる。また、再付着物の上面に曲面が形成
されるために、ディスクとヘッドが接触した際の衝撃を
緩和する効果も有する。なお、イオンミリング時の入射
角度が0度から30度と小さい場合は、再付着物は、レ
ール側壁に強固に付着し、落下することはない。従来の
磁気ヘッドスライダの作成プロセスの一例を図12を用
いて説明する。イオンミリングまでの工程は図1(a)
〜(e)に示す実施例1の工程と全く同じである。イオ
ンミリング後のレジスト及びアルミナチタンカーバイド
の側壁には実施例1とまったく同様に図5(a)に示す
ような再付着物が付着している。ここで、イオンミリン
グに用いたレジストを除去することなく、実施例1と同
様に図4に示すように、再付着物除去加工を行う。加工
条件の一例は次の通りである。定盤22及び研磨布17
の直径は300mm、チャック21と定盤22の回転数
は、同方向に20r/min、チャック20の揺動幅10m
m、揺動速度5mm/sec、圧力10kPa、平均加工速度
80mm/sec、研磨布17としてポリエステル不織布、加
工液23として純水を用い、10ml/minの量を滴下し
た。加工時間は180分である。この時の被加工物をポ
リエステル不織布との接触状態の拡大図を図9に示す。
実施例1の場合と異なり、イオンミリングに用いたレジ
ストを除去していないために、再付着物はレール側面側
からのみ除去加工される。浮上面より再付着物を突出さ
せないためには、側面に付着した再付着物をすべて除去
する必要があり、それには約180分という長時間を要
し生産性が非常に悪く、実際の生産プロセスとして使用
することはできない。本発明の第2の実施例を図15を
用いて説明する。図15において、本発明の第2の実施
例ではレールのイオンミリングによる形成の工程(e)
までは第1の実施例と同様である。この時のレール断面
形状を図17(a)に示す。レール側壁には、再付着物
が付着している。ここで、イオンミリングに使用したレ
ジストを除去する。この時のレール断面形状を図17
(b)に示す。実施例1と同様に再付着物は残ってお
り、その高さは同じく0.15μmである。ここで、さ
らに、再度所定の形状のレジストマスクを形成し、2回
目のイオンミリングを行う。イオンミリング条件の一例
は次の通りである。イオンミリングガスにはアルゴンを
用い、流量10sccm、真空度0.2Pa、ビーム電流密度
0.8mA/cm2、加速電圧900V、ビーム入射角75
゜、加工時間10分である。このようにして加工された
レール3の溝深さは約0.1μmである(g)。このと
きのレールの断面形状を図17(c)に示す。1回目に
イオンミリングをしたレール側壁全体には再付着物19
が付着しているが、その高さは、2回目のイオンミリン
グによりやや減少し、0.1μmとなっている。2回目
にイオンミリングをしたレール側壁はイオンミリング時
の入射角度を75度としたため、再付着物は存在しな
い。ここで、2回目のイオンミリングに使用したレジス
トを除去することなく、再付着物除去加工を行う。加工
条件は以下の通りである。定盤22及び研磨布17の直
径は300mm、チャック21と定盤22の回転数は、同
方向に20r/min、チャック20の揺動幅10mm、揺動
速度5mm/sec、圧力10kPa、平均加工速度80mm/s
ec、研磨布17としてポリエステル不織布、加工液23
として純水を用い、10ml/minの量を滴下した。加工時
間は3分である。第2回目のイオンミリングにより、再
付着物の突起高さが減少しているためにより短い時間で
加工が可能である。再付着物は減少し図17(d)に示
すような、レール断面形状を得る。ここでも、実施例1
と同様の除去効果が得られるために、再付着物は除去さ
れて減少し、浮上面2より突出する部分はなくなる。ま
た、再付着物19の上面は、選択的に除去されることによ
り曲面40が形成される。ただし、レール幅とレール溝
深さは加工前と比べ変化していない。再付着物除去加工
の後、レジストを除去し、ヘッドブロック固定治具から
ブロックを剥離し、図15(i)に示す個々の磁気ヘッ
ド1に切断する。本実施例においては、2回のイオンミ
リングを行うことにより図(b)に示す2段階のレール
深さを有する磁気ヘッドスライダが得られる。第2の実
施例においても、第1の実施例と同様な再付着除去効果
が得られ、その高さは浮上面より突出することはない。
これにより、再付着物からなる突起が磁気ディスクを傷
つけたり、浮上量が変化するといった問題点はまったく
生じなくなる。第2の実施例においては、2回のイオン
ミリングを行うことにより、再付着物は本発明の第3の
実施例を図1を用いて説明する。本発明の第3の実施例
では磁気素子保護用レジストの形成(f)までは第1の
実施例と同様であり、以下の条件で再付着物除去加工を
行う(g)。定盤22及び研磨布17の直径は300m
m、チャック21と定盤22の回転数は、同方向に20r
/min、チャック20の揺動幅10mm、揺動速度5mm/se
c、圧力10kPa、平均加工速度80mm/sec、研磨布
17としてポリエステル不織布、加工液23として平均
粒径0.125μmのダイヤモンドスラリーを用い、5
ml/minの量を滴下した。加工時間は2分である。本加工
条件では、加工液にダイヤモンドスラリーを用いること
により、除去速度が速くなり、研磨時間が短縮できる。
第3の実施例においても、第1の実施例と同等なレール
断面形状が得られるために、実施例1と同じ効果が得ら
れる。本発明の第4の実施例を図1及び図18を用いて
説明する。本発明の第4の実施例では第1図(c)に示
すレジスト形成のプロセスまでは第1の実施例と同様で
あり、次なるエッチング加工を行う(d)。第4の実施
例においては反応性イオンエッチング(以下RIEと呼
ぶ)によりエッチング加工を行う。図20は公知の高周
波誘導方式のRIE装置である。図20において、13
はアルミナチタンカーバイド、29は真空ポンプ、30
は試料交換室、35はガス導入口、36はプラズマ、3
8はコイルである。本装置は従来のRIE装置に比べプ
ラズマ密度が高いという特徴を持つ。ガス導入口35よ
りエッチングガスを供給しコイル38に印加した高周波
電力によりプラズマ36を励起し、基板にバイアス電圧
をかけることによりイオンは基板へ入射し加工が行われ
る。RIEにはCF4とアルゴンの混合ガスを用い、そ
れぞれのガスの流量各15sccm、真空度0.5Pa、バイ
アス電圧500V、加工時間10分である。このように
して加工されたレール3の溝深さは約1μmである。こ
のときのレールの断面形状を図18(a)に示す。アル
ミナチタンカーバイドとレジストの側壁全体にかけて再
付着物19が付着している。そこで、RIE後、いった
んレジストを除去し(e)、磁気素子上にレジストマス
クを形成した上で(f)、再付着物除去加工(g)を行
い、RIE時に生じた再付着物を除去する。加工条件は
実施例1と同様である。この再付着物除去加工後の浮上
面レールの断面形状を図18(b)に示す。再付着物は
完全に除去されてなくなっている。ただし、レール幅と
レール溝深さは加工前と比べ変化していない。再付着物
除去加工の後、レジストを除去し、ヘッドブロック固定
治具からブロックを剥離し、図1(h)に示す個々の磁
気ヘッド1に切断する。以上説明したように、RIE後
に再付着物除去加工を行うことによってレールの側壁に
付着した再付着物は完全に除去される。そこで、再付着
物からなる突起が磁気ディスクを傷つけたり、浮上量が
変化するといった問題点はまったく生じなくなる。
【発明の効果】本発明により、レールの浮上面に付着し
た再付着物は、少なくとも浮上面より突出する部分、も
しくはすべて除去され、再付着により磁気ディスクに傷
を生じる、浮上量が変化するといった問題がなくなり、
磁気ディスク装置の信頼性が向上する。また、残留する
再付着物に微小な傾斜面もしくは曲面が設けられること
により、磁気ヘッドとディスク衝突事の衝撃を緩和す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッドの製造方法の各工程を示す
図。
【図2】本発明の磁気ヘッドを示す斜視図。
【図3】本発明の磁気ヘッドの製造方法の各工程を示す
図。
【図4】本発明の再付着物除去加工の概念図。
【図5】実施例1の磁気ヘッド浮上面レールの拡大断面
図。
【図6】実施例1の磁気ヘッド浮上面レールの拡大断面
図。
【図7】実施例1の再付着除去加工の加工状態を示す拡
大図。
【図8】ビーム入射角度と再付着量の関係を示す特性
図。
【図9】従来例の再付着除去加工の加工状態を示す拡大
図。
【図10】磁気ヘッドの浮上状態を説明する図。
【図11】従来の磁気ヘッドスライダ及びその加工方法
を示す斜視図。
【図12】従来の磁気ヘッドの製造方法の各工程を示す
側断面図。
【図13】従来の磁気ヘッドの製造方法の各工程を示す
側断面図。
【図14】磁気ヘッドの周速度と浮上量の関係を示す特
性図。
【図15】実施例2の磁気ヘッドの製造方法の各工程を
示す側断面図。
【図16】実施例2の磁気ヘッド浮上面レールの拡大断
面図。
【図17】研磨布のSEM写真を示す図。
【図18】実施例3の磁気ヘッド浮上面レールの拡大断
面図。
【図19】イオンミリング装置の構成図。
【図20】RIE装置の概念図。
【符号の説明】
1…磁気ヘッド、2…浮上面、3…レール、4…テーパ
部、5…磁気素子、6…磁気素子形成部、7…空気流入
端、8…空気流出端、9…傾斜面、10…板バネ、11
…磁気ディスク、12…浮上量、13…アルミナチタン
カーバイド、14…ヘッドブロック、15…保護膜、1
6…レジスト、17…研磨布、18…ヘッドブロック固
定治具、19…再付着物、19a…再付着物、20…ヘ
ッドブロック研磨治具、21…チャック、22…定盤、
23…加工液、24…テーパ角、27…砥石、28…試
料ホルダ、29…真空ポンプ、30…試料交換室、31
…永久磁石、32…ソレノイドコイル、33…マイクロ
波、34…マイクロ波発振器、35…ガス導入口、36
…プラズマ、37…引き出し電極、38…コイル、39
…イオンビーム、40…空気流、41…曲面、42…イ
オンビーム入射角度。
フロントページの続き (72)発明者 阿南 秀利 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 遠藤 正義 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 高倉 昭雄 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 深澤 克也 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 Fターム(参考) 5D042 NA02 PA01 PA05 PA09 QA03 RA02 RA04 SA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ヘッドスライダにおいて、浮上面にレ
    ールをエッチングもしくはスパッタエッチングもしくは
    イオンミリングにより加工した後に、少なくとも磁気素
    子上を、有機膜ないし薄膜で被覆した状態で、研磨布と
    該被加工物を接触摺動させて、再付着物の除去加工を行
    うことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の磁気ヘッドの製造方法にお
    いて、繊維状ないし発泡構造を有し、被加工物から荷重
    を受ける方向の剛性が、被加工物から荷重を受ける方向
    と直交する方向の剛性よりも小なる研磨布を用いること
    を特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の磁気ヘッドの製造方
    法において、有機膜として、感光性材料を使用すること
    を特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれか1項記載の再付
    着物除去工程において、砥粒を含まない加工液を用いる
    ことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1から3のいずれか1項記載の研磨
    工程において、砥粒を含む研磨液を用いて研磨すること
    を特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】請求項4記載の再付着物除去工程におい
    て、加工液が水ないし純水であることを特徴とする磁気
    ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】非直線形状のレールを有する磁気ヘッドス
    ライダにおいて、浮上面のレールの側壁に再付着物が付
    着している事を特徴とする磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】請求項7記載の磁気ヘッドにおいて、再付
    着物の上面が、傾斜面もしくは曲面であることを特徴と
    する磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】請求項8記載の磁気ヘッドにおいて、2段
    階以上のレール深さを有することを特徴とする磁気ヘッ
    ド。
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