JP2000218723A - 発泡化粧材 - Google Patents
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Abstract
層発泡化粧層を少なくとも具備してなる発泡化粧材にお
いて、エンボス適性に優れ、シャープな凹凸模様を安定
的に得ることができる発泡化粧材を提供する。 【解決手段】多層発泡化粧層を構成する各発泡化粧層の
相互間で部分的に連泡を形成させる。多層発泡化粧層の
連泡率は40以上80%以下が好ましい。係る発泡化粧
材を得る為には、各発泡化粧層を形成する発泡性樹脂組
成物の塗工材は、間に乾燥工程を挟まずに未乾燥状態の
まま順次塗工することが好ましい。
Description
内装材として使用され、特に壁装材として好適な発泡化
粧材に関するものである。
に、発泡剤を配合した熱可塑性樹脂組成物を塗工し、加
熱発泡して発泡化粧層を形成し、更に所望により適宜の
絵柄模様や凹凸模様等を施してなる発泡化粧材が、上記
の様な各種の用途に広く使用されていることは、周知の
通りである。
樹脂等の熱可塑性樹脂に、アゾジカルボンアミド(AD
CA)等の発泡剤と、その他必要に応じて例えば可塑
剤、着色剤、充填剤、安定剤、希釈剤等の適宜の添加物
とを配合して、ゾル状、ペースト状乃至エマルジョン状
等の流動性の塗工用の発泡性樹脂組成物となし、これを
適宜の基材の表面に薄膜状に塗工、乾燥して発泡性熱可
塑性樹脂組成物層を形成し、更に適宜の絵柄模様の印
刷、加熱発泡及びエンボスによる凹凸模様の賦型を施し
て製造されるのが最も一般的である。
の発泡性樹脂組成物を一層のみ塗工することにより形成
される場合もあるが、要求される物性や塗工適性、製造
原価等の諸般の事情に鑑みて、同一若しくは相異なる組
成の発泡性樹脂組成物を使用して複数層からなる発泡性
樹脂組成物層を形成する場合もある。例えば、発泡化粧
材の難燃化及び製造原価低減の為には、発泡性樹脂組成
物には炭酸カルシウム又は水酸化アルミニウム等の充填
剤を大量に配合することが有利であるが、充填剤の配合
量を増す程流動性は低下し、塗工筋等の塗工不良の発生
の原因となったり、生産速度を低下させざるを得なくな
ったりする。この様な場合に、例えば希釈剤の増量によ
り流動性を高め、その結果低下する塗工膜厚を複数層の
積層により補償したり、充填剤の配合比等の組成の異な
る発泡性樹脂組成物を順次重ねて塗工することにより、
相反する要求特性の折衷を図ったりする手法が各種考案
されている。
た多層型の発泡化粧材には、単層型の発泡化粧材と比較
して、何故か、安定したエンボス適性が得られにくいと
いう問題点があった。その原因について本発明者らが鋭
意研究した結果、複数の発泡化粧層が積層された多層型
の発泡化粧材においては、各発泡化粧層の間で気泡の連
続化(連泡化)が発生しにくく、下層の発泡化粧層は実
質的に独立気泡状態になり勝ちであるので、エンボス加
工の際に圧力の逃げ場がなく、気泡が破裂して潰れてし
まうパンク現象が発生し易く、これがエンボスによるシ
ャープな凹凸模様が得られにくい原因となっていること
が判明した。
における上記した問題点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、2層以上の発泡化粧層を
積層して構成される多層発泡化粧層を少なくとも具備し
てなる発泡化粧材において、エンボス適性に優れ、シャ
ープな凹凸模様を安定的に得ることができる発泡化粧材
を提供することにある。
泡化粧層を積層して構成される多層発泡化粧層を少なく
とも具備してなる発泡化粧材において、前記多層発泡化
粧層を構成する各発泡化粧層の相互間で部分的に連泡が
形成されてなることを特徴とする発泡化粧材である。
率が40%以上80%以下であることを特徴とする上記
の発泡化粧材をも包含する。
多層発泡化粧層を構成する各発泡化粧層を形成するため
に発泡性樹脂組成物を順次塗工するに際し、第2番目以
降に塗工される発泡性樹脂組成物は、その直前に塗工さ
れた発泡性樹脂組成物の塗工層の未乾燥状態において塗
工され、斯くして全ての発泡性樹脂組成物の塗工層の塗
工形成後に同時に加熱発泡して形成されたものであるこ
とを特徴とする上記の発泡化粧材をも包含する。
1に示す様に、基材1上に、2層以上の発泡化粧層2
1、22からなる多層発泡化粧層2が設けられてなるも
のである。該多層発泡化粧層2の表面には絵柄模様3の
印刷が施され、更にエンボスによる凹凸模様4が施され
るのが通例である。なお、図1に示す例では多層発泡化
粧層2を構成する発泡化粧層21、22は2層である
が、3層以上であっても良いことは言うまでもない。ま
た、多層発泡化粧層2の表面上には、必要に応じて透明
又は半透明の表面保護層5が設けられる場合もある(図
2)。更に、基材1は必要がなければ設けられていなく
ても良い(図3)。また、基材1と発泡化粧層2との間
には1層又は2層以上の中間層6が設けられていても良
く(図4)、該中間層6は非発泡層であっても良いし、
発泡化粧層2との間で連泡が形成されているか又は形成
されていない発泡層であっても良い。以下、最も普遍的
である図1の構成を中心に本発明を説明する。
となるものであって、多層発泡化粧層2の加熱発泡時の
熱により変形を生じない程度の耐熱性を有するものであ
れば、その材質は特に限定されない。具体的には、薄葉
紙、チタン紙、無機紙又は難燃紙等の紙類や、織布又は
不織布等の布類、合成樹脂フィルム又はシート類、木材
単板、合板又は繊維板等の木質板、石膏ボード又は珪酸
カルシウム板等の無機質板、金属箔又は金属板等、又は
それらの積層体や複合体等から、目的の用途に合わせて
適宜の材料を選択すれば良い。また、基材1は非発泡材
料から形成されていても良いし、発泡化粧層2との間で
連泡を形成しているか又は連泡を形成していない発泡材
料から形成されていても良い。なお、基材1が発泡化粧
層2との間で連泡が形成されていない発泡材料から形成
されている場合には、後述するエンボス加工による凹凸
模様4の形成は、基材1にまで凹凸の影響が及ぶことが
ない範囲内で実施することが好ましい。
材の表面に発泡による柔軟な触感を与えると共に、エン
ボスによる凹凸模様4の賦型を容易にする目的で形成さ
れるものであって、熱可塑性樹脂に、発泡剤、着色剤、
可塑剤、安定剤、充填剤、発泡タイミング調整剤、希釈
剤等の種々の添加剤を適宜配合した樹脂組成物から形成
される。なお、本発明の発泡化粧材においては、この発
泡化粧層2は2層以上の発泡化粧層21、22から構成
される訳であるが、使用する熱可塑性樹脂は、各発泡化
粧層21、22の間で同一であっても異なっていても良
い。ここで使用する熱可塑性樹脂として具体的には、例
えばポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン系樹脂、酢酸
ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、
アクリル系樹脂等、或いはそれらの2種以上の共重合体
樹脂、混合樹脂等を使用することができる。
ミド(ADCA)等のアゾ系発泡剤やアジド系発泡剤、
p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド
(OBSH)等のヒドラジド系発泡剤等の有機発泡剤
や、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム等の無機発
泡剤等、或いはそれらの混合物等を使用することができ
る。
しては酸化チタンや酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化
鉄等の無機顔料や、フタロシアニン、キナクリドン、イ
ソインドリノン等の有機顔料等、可塑剤としてはフタル
酸ジオクチル(DOP)やフタル酸ジイソノニル(DI
NP)等のフタル酸エステル系や、アジピン酸エステル
系、トリメリット酸エステル系、リン酸エステル系、ポ
リエステル系等、安定剤としては有機化合物系のセル調
整剤や熱安定剤等、充填剤としては例えば炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム等の無機質充填剤等、発泡タイミング調整剤
としては例えば亜鉛系、カルシウム系、バリウム系、ナ
トリウム系等、いずれも従来公知の添加剤を適宜配合す
ることができる。
樹脂組成物の配合には特に制限はなく、用途や目的に応
じて任意の配合の発泡性樹脂組成物を任意に組み合わせ
て使用することができる。例えば、表面側に形成される
発泡化粧層22を、発泡剤を少なく着色剤を多く配合し
た発泡性樹脂組成物から形成し、一方、裏面側に形成さ
れる発泡化粧層21を、発泡剤を多く着色剤を少なく配
合した発泡性樹脂組成物から形成することによって、表
面の色相の安定性や表面強度に優れ、しかも全体として
は十分な発泡倍率を有し柔軟な触感やエンボス適性にも
優れた発泡化粧材を、容易に実現することができる。
泡性樹脂組成物の塗工方法には特に制限はなく、例えば
ナイフコート法、コンマコート法、リップコート法、ダ
イコート法、ロールコート法等、従来公知の任意の塗工
方法を採用することができる。また、各発泡化粧層2
1、22は全て同一の塗工方法によって形成しても良い
し、相互に異なる2種以上の塗工方法を組み合わせて実
施することも任意である。
発泡化粧層2を構成する各発泡化粧層21、22の相互
間で、部分的に連泡が形成されていることが肝要であ
る。ここで、各発泡化粧層21、22の相互間で部分的
に連泡が形成されているとは、ある発泡化粧層21の内
部に形成されている気泡の一部と、当該発泡化粧層22
に隣接する発泡化粧層22の内部に形成されている気泡
の一部とが、両層の界面で繋がっていることを意味す
る。連泡が形成されていないと、後に表面側の発泡化粧
層22の側からエンボス加工を施す際に、裏面側の発泡
化粧層21においてエンボスの圧力の逃げ場がない為
に、気泡が破裂して潰れるパンク現象が発生し易くな
る。一方、連泡化が完全に進み過ぎると、エンボス加工
の際に圧力が容易に逃げてしまう為に、実質的にエンボ
スに必要な圧力が十分に賦課されず、シャープな凹凸模
様の形成は不可能となってしまう。
泡率は、40%以上80%以下の範囲内であることが好
ましい。更に好ましくは、50%以上70%以下の範囲
内が良い。ここで連泡率とは、多層発泡化粧層2の内部
に包含されている気泡全部の体積に占める、外気と連通
している気泡の体積の比率を意味する。連泡率の測定方
法は種々知られているが、所謂ピクノメーター法による
のが最も一般的である。
クノメーター7と称される装置を使用した試料の体積の
測定方法で、ピクノメーター7は試料室71と膨張室7
2との2個の密閉容器が開閉弁73を介して接続されて
構成されている。測定の際には、まず開閉弁73を閉じ
た状態で、膨張室72の内部を排気し、一方、試料室7
1の内部に試料8を装填し、しかる後、開閉弁73を開
いて試料室71内の気体を膨張室72内へ膨張させる。
ここで、試料室71の内容積をVc、膨張室72の内容
積をVe、試料8の体積をVsとし、開閉弁73の開閉
前後の試料室内の圧力をそれぞれP0及びP1とすれば、
ボイル・シャルルの法則により、試料8の体積Vsは次
式(1)で表される。 Vs=Vc−Ve/(P0/P1−1) ‥‥(1)
る気泡及び外気と連通していない気泡とを包含する発泡
体を使用した場合には、外気と連通している気泡の中に
含まれていた気体は、開閉弁73の開放により試料8の
外の試料室内の気体と一緒に膨張するから、上式(1)
によって計算される試料8の体積Vsは、試料8の外形
寸法から計算される見掛けの体積Vから、外気と連通し
ている気泡の体積V1を差し引いた体積である。従っ
て、外気と連通している気泡の体積V1は、次式(2)
によって求めることができる。 V1=V−Vs =V−Vc+Ve/(P0/P1−1) ‥‥(2)
度をd、試料8の重量をWとすると、気泡部分を除いた
樹脂部分の体積V0は、次式(3)で表される。 V0=W/d ‥‥(3) 外気と連通している気泡の体積V1と、外気と連通して
いない気泡の体積V2との和は、試料8の見掛けの体積
Vから樹脂部分の体積V0を差し引いたものに等しいか
ら、 V1+V2=V−W/d ‥‥(4) 式(2)及び式(4)に基いて、連泡率Rは、次式
(5)によって求めることができる。 R=V1/(V1+V2) ={V−Vc+Ve/(P0/P1−1)}/(V−W/d) ‥‥(5)
る熱可塑性樹脂の溶融粘度及びその温度依存性、発泡剤
の発泡温度や発泡速度及び配合量、発泡加工時の加熱条
件、種々の添加剤の配合量等が複雑に関係し合って決定
される。例えば、一般の発泡化粧材において発泡化粧層
の材料として多用されているポリ塩化ビニル樹脂系の発
泡性樹脂組成物を使用した場合には、連泡率を左右する
要因として次の様な事項を挙げることができる。
化重合法によって重合する際に添加される乳化剤の種類
及び添加量によって、得られるポリ塩化樹脂の気泡の連
通化の容易性がある程度決定される。アルキル芳香族ス
ルホン酸系(DBS系)の乳化剤を使用して重合した樹
脂では連泡率は低くなり易く、脂肪族スルホン酸系(A
S系)の乳化剤を使用して重合した樹脂では高い連泡率
が得られ易い。また、乳化剤の添加量を増す程、高い連
泡率が得られ易い傾向があるが、あまり多量に添加する
と乳化状態が不安定となって分離し易く、重合反応の妨
げとなる。乳化剤の添加量は、0.5%前後が好まし
い。
程、高い連泡率が得られ易い傾向にあるが、あまり少な
すぎると樹脂が十分に可塑化せず、安定した発泡が得ら
れ難くなる。従って、安定して可塑化、発泡する範囲で
極力配合量を少なく抑えることが好ましい。好適な配合
量は樹脂の分子量にも依存し、例えば樹脂の重合度が9
00程度であれば樹脂100重量部あたり40〜50重
量部、重合度が1200程度であれば50〜60重量部
程度が良い。なお、極端に分子量の小さい可塑剤を使用
すると連泡率は低下する傾向にあるが、発泡化粧材用途
に一般的に使用されているDOPやDINP、DEHP
等の範囲内では、可塑剤の種類による差はさほど大きく
はない模様である。
い程、高い連泡率が得られ易い傾向があるが、重合度が
高すぎても発泡性が低下するので、ポリ塩化ビニル樹脂
の重合度は1000〜1600程度の範囲から選ぶのが
良く、中でも1100〜1300の範囲が最も好まし
い。
が多い程、高い連泡率が得られ易い傾向があるが、あま
り多すぎると樹脂を脆化させ、強度を低下させると共
に、発泡倍率の低下の要因ともなる。また、発泡剤の配
合量を増し高発泡化する場合程、規定の連泡率を得る為
に必要な充填剤の配合量は増加する。ADCA系発泡剤
を使用する場合、樹脂100重量部あたりの発泡剤の配
合量が3重量部程度であれば充填剤の配合量は30〜8
0重量部程度、更に好ましくは40〜60重量部程度、
発泡剤の配合量が6重量部程度であれば充填剤の配合量
は50〜150重量部程度、更に好ましくは80〜13
0重量部程度とすることが好ましい。
の気泡連通化剤が添加された発泡剤を使用するか、或い
は気泡連通化剤を併用することによって、発泡化粧層2
1、22の高い連泡率を達成することができる。但し、
この手法は単一の発泡化粧層21、22内での連泡率の
向上には効果的であるが、隣接する発泡化粧層21、2
2の相互間での気泡の連通化、すなわち多層発泡化粧層
1の連泡率の向上には、必ずしも効果的ではない。これ
は、後述するスキン層の問題も関与しているものと考え
られる。
差 互いに隣接する発泡化粧層21、22の主体とな
る樹脂の重合度差が大きいと、両層の間での気泡の連通
化が発生し難くなり、結果として多層発泡化粧層2の全
体としての連泡率が低下する傾向がある。従って、重合
度差は100以下とすることが好ましい。
粧層21、22の一方の層の塗工形成後、十分に乾燥さ
せた後に他方の層を塗工形成し、しかる後に加熱発泡さ
せると、両層の間での気泡の連通化が発生し難く、結果
として多層発泡化粧層2の全体としての連泡率が低下す
る傾向がある。この現象は、発泡性樹脂組成物の塗工
後、乾燥が進行するに従って表面にスキン層が形成され
て行き、このスキン層が加熱発泡の際に両層内の気泡の
連通化を妨げているものと考えられる。この観点から、
後に塗工する発泡性樹脂組成物の塗工の時点での、前に
塗工した発泡性樹脂組成物の塗工層の乾燥状態が不十分
である程、連泡率は向上し易い。一般に発泡化粧層2
1、22が多層の場合には単層の場合と比較して高い連
泡率が得られ難い傾向があるので、本発明の目的の達成
に十分に高い連泡率を安定的に得る為には、前に塗工し
た発泡性樹脂組成物の塗工層の未乾燥状態において後の
発泡性樹脂組成物の塗工を行うことが最も好ましい。
際には、以上に列挙した様な各種の要因を総合的に勘案
して、それぞれ適宜設計すれば良い。
6を設ける場合の中間層6の材質には特に制限はない。
一般的には、基材1の材質として挙げたものか、若しく
は多層発泡化粧層2の材質として挙げたものの中から適
宜選択される。積層方法は、基材1と同様の材質であれ
ば例えばドライラミネート法、ウェットラミネート法、
ポリサンドラミネート法、熱ラミネート法等、多層発泡
化粧層2と同様の材質であれば前述した各種コーティン
グ法等を採用することができる。なお、中間層6が多層
発泡化粧層2との間で連泡が形成されていない発泡層で
ある場合には、後述するエンボス加工による凹凸模様4
の形成は、中間層6にまで凹凸の影響が及ぶことがない
範囲内で実施することが好ましい。
と同様、適宜の印刷インキを用いて例えばグラビア印刷
法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、インクジェ
ット印刷法、静電印刷法、転写印刷法等の適宜の印刷方
法に従って形成することができる。絵柄模様3の柄の種
類は、例えば木目柄、石目柄、抽象柄、幾何学模様等、
所望により任意である。また、絵柄模様3を形成する印
刷インキとして、多層発泡化粧層2を形成する発泡性樹
脂組成物に配合された発泡剤に作用して加熱分解温度を
上昇又は低下させる発泡抑制剤又は発泡促進剤を配合し
た印刷インキを使用すれば、加熱発泡工程において絵柄
模様3の柄と同調した凹凸模様4を容易に得ることがで
きる(ケミカルエンボス法)。
した形状の凹凸模様を表面に有する金属製のエンボス版
又はエンボスロールを使用して、加熱発泡温度よりは低
温で且つ樹脂が十分に熱可塑化された温度において多層
発泡化粧層2の表面に平圧式又は輪転式にて加圧するメ
カニカルエンボス法(平圧エンボス法又はロールエンボ
ス法)によるのが最も一般的であり、上述したケミカル
エンボス法との併用も可能である。エンボスにより形成
する凹凸模様4の種類には特に制限はなく、例えば絵柄
模様3の柄と同調又は類似する模様や、絵柄模様3の柄
とは直接関係のない例えばスウェード調又はヘアライン
調等の艶消し調、和紙調又は砂目調等の材質調等から、
所望により適宜選ばれる。また、特殊なものとして、エ
ンボス後の表面の全面に着色剤を付着後、余剰の着色剤
を拭い去る(ワイピング法)か、又は、エンボス版やエ
ンボスロールの凸部に着色剤を付着させてエンボスを行
う(バレープリント法)ことにより、凹凸模様4の凹部
を着色する場合もある。
性を長期に亘り保持する目的で、透明又は半透明の表面
保護層5を設ける場合もある。表面保護層5は、多層発
泡化粧層2を主体として構成するものと同様の熱可塑性
樹脂から形成される場合もあるが、より高度の表面物性
を得る目的で、例えばウレタン系樹脂又はアミノ系樹脂
等の熱硬化性樹脂や、(メタ)アクリレート系樹脂等の
電離放射線硬化性樹脂等の、架橋反応硬化性樹脂から形
成される場合もある。形成方法は、熱可塑性樹脂を使用
する場合は、多層発泡化粧層2の場合と同様の塗工法、
若しくはフィルムラミネート法によるのが一般的であ
る。一方、架橋反応硬化性樹脂を使用する場合には、例
えばロールコート法、グラビアコート法、スプレーコー
ト法等によって塗工形成されるのが一般的である。形成
時期は、エンボス加工の前であっても後であっても良い
が、エンボス加工時のパンク現象の発生を有効に防止す
るためには、表面保護層5はエンボス加工の後で形成す
ることが有利である。特に、前述したワイピング又はバ
レープリントを施す場合にあっては、凹部の着色層を保
護する目的で、表面保護層5はエンボス加工やワイピン
グ加工の後で形成されるのが一般的である。
護層5には、表面物性の向上又は特殊な機能性の付与を
目的として、各種の添加剤を添加することもできる。具
体的には例えば、耐候性(耐光性)の向上を目的とした
ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤やヒンダードア
ミン系等の光安定剤、表面の艶の調整を目的としたシリ
カ等の艶調整剤、表面滑性の向上を目的としたワックス
等の滑剤、耐擦傷性や耐磨耗性の向上を目的としたアル
ミナ等の高硬度粒子からなる減摩剤、耐汚染性の向上を
目的としたシリコーン系又はフッ素系化合物、室内空気
中のホルムアルデヒド等の有害化学物質の捕捉又は分解
除去を目的とした有害化学物質捕捉剤又は分解触媒(光
触媒等)、抗菌性の付与を目的とした有機系又は無機系
の抗菌剤等を挙げることができる。
態として、多層発泡化粧層2を構成する各発泡化粧層2
1、22の内、最表面の発泡化粧層22を形成する発泡
性樹脂組成物への発泡剤の配合量を少な目にし、一方、
それより裏面側の発泡化粧層21を形成する発泡性樹脂
組成物への発泡剤の配合量を多目に設定することによっ
て、多層発泡化粧層2の全体としては大きな発泡倍率を
有し、柔軟な触感やエンボス適性等の面で優れた特性を
有しつつ、表面強度や耐汚染性等の表面物性の面でも優
れた発泡化粧材を得ることができる。
を形成する発泡性樹脂組成物への発泡剤の配合量は、表
面側の発泡化粧層22では樹脂100重量部あたり2〜
4重量部程度、裏面側の発泡化粧層21では同じく4〜
8重量部程度とすることが好ましい。また、発泡剤とし
てADCA系発泡剤を使用する場合、表面側の発泡化粧
層22を形成する発泡性樹脂組成物に配合する発泡剤
は、発泡倍率は低目であるが、加熱発泡後の発泡剤の残
留が少なく、白度に優れた発泡体が容易に得られるキッ
カー含有のADCA系発泡剤を使用することが好まし
く、一方、裏面側の発泡化粧層21を形成する発泡性樹
脂組成物に配合する発泡剤は、加熱発泡後の残留により
着色し勝ちではあるが、発生ガス量が多く、発泡倍率の
高い発泡体が容易に得られる純粋なADCA系発泡剤を
使用することが好ましい。
で、表面側の発泡化粧層22を形成する発泡性樹脂組成
物には酸化チタン又は酸化亜鉛等の着色剤を多目に配合
することが好ましく、具体的には樹脂100重量部あた
り10〜30重量部程度配合することが好ましい。一
方、裏面側の発泡化粧層21を形成する発泡性樹脂組成
物には、発泡倍率への影響や製造原価等を考慮して、全
く配合しないか少な目で良く、具体的には0〜20重量
部程度の範囲内とすることが好ましい。
側の発泡化粧層22を形成する発泡性樹脂組成物には、
炭酸カルシウム又は水酸化アルミニウム等の充填剤の配
合量を少な目にすることが好ましく、具体的には発泡剤
の添加量にもよるが、樹脂100重量部あたり概略30
〜80重量部程度、更に好ましくは40〜60重量部程
度の範囲内とすることが好ましい。一方、裏面側の発泡
化粧層21を形成する発泡性樹脂組成物には、製造原価
の低減の為には多量に添加することが有利であるが、あ
まり多すぎても樹脂が脆化し発泡倍率をあまり上げられ
なくなるので、充填剤の配合量は樹脂100重量部あた
り50〜150重量部程度、更に好ましくは80〜13
0重量部程度とすることが好ましい。
面側の発泡化粧層22が厚い程有利であるが、発泡倍率
の面では裏面側の発泡化粧層21が厚い程有利であるの
で、目的の発泡化粧材の用途や要求特性に応じ、両者の
兼ね合いによって適宜決定する必要がある。例えば、一
般的な壁紙の用途では、表面側の発泡化粧層22の目付
量(乾燥後)は20〜120g/m2、更に好ましくは
30〜70g/m2程度、裏面側の発泡化粧層21に目
付量(同)は80〜300g/m2、更に好ましくは1
20〜200g/m2程度の範囲内が好適である。
記の手法によって、鉛筆硬度は4H以上(但し、ここで
言う鉛筆硬度とは、表面が破れない範囲を意味する)、
発泡倍率は多層発泡化粧層2全体として5倍以上(裏面
側の発泡化粧層21は7倍以上)と、高い表面強度と高
い発泡倍率とを兼ね備えた従来にない優れた発泡化粧材
を得ることができた。
の形態について説明したが、本発明はこれらに限定され
るものではなく、その本旨を変更しない範囲において種
々変形して実施することができる。
及び比較例を挙げ、本発明をより詳細に説明する。
表される樹脂組成物を乾燥後の目付量120g/m2に
塗工し、次いでその未乾燥状態において、下記樹脂組成
2で表される樹脂組成物を乾燥後の目付量50g/m2
に塗工し、乾燥温度150〜180℃で乾燥、ゲル化し
てベース層を形成した。このベース層上に水性インキに
てグラビア印刷法により絵柄模様を形成後、加熱温度2
10℃、加熱時間40秒の条件でベース層を加熱発泡さ
せて多層発泡化粧層を形成し、しかる後、赤外線ヒータ
ーにて表面温度を170℃に調整してメカニカルエンボ
ス加工を施し、室温に冷却して、本発明の発泡化粧材を
得た。この発泡化粧材の多層発泡化粧層の連泡率は約6
0%であり、エンボス加工時のパンク現象もなくシャー
プな凹凸模様を安定して得ることができた。
物に替えて下記樹脂組成3で表される樹脂組成物を、樹
脂組成2で表される樹脂組成物に替えて下記樹脂組成4
で表される樹脂組成物をそれぞれ使用し、その他は上記
実施例1と全く同一の条件で発泡化粧材を作製した。そ
の結果、多層発泡化粧層の連泡率は約30%であり、エ
ンボス加工時にパンク現象が多発して、良好な製品を得
ることができなかった。
物に替えて下記樹脂組成5で表される樹脂組成物を、樹
脂組成2で表される樹脂組成物に替えて下記樹脂組成6
で表される樹脂組成物をそれぞれ使用し、その他は上記
実施例1と全く同一の条件で発泡化粧材を作製した。そ
の結果、多層発泡化粧層の連泡率は約90%であり、エ
ンボス加工による凹凸模様の転移性は不十分でシャープ
性に劣っており、良好な製品を得ることができなかっ
た。
化粧層を積層して構成される多層発泡化粧層を少なくと
も具備してなる発泡化粧材において、前記多層発泡化粧
層を構成する各発泡化粧層の相互間で部分的に連泡が形
成されてなり、好ましくは前記多層発泡化粧層の連泡率
が40%以上80%以下であることによって、エンボス
加工によって凹凸模様を賦型する際に、発泡化粧層内の
気泡が破裂して潰されるパンク現象や、エンボスの圧力
が逃げてしまう為のエンボス形状の転移不良等の問題を
発生することなく、シャープな凹凸模様を安定的に形成
することができる。
図である。
図である。
図である。
図である。
ノメーター法の概念図である。
Claims (3)
- 【請求項1】2層以上の発泡化粧層を積層して構成され
る多層発泡化粧層を少なくとも具備してなる発泡化粧材
において、前記多層発泡化粧層を構成する各発泡化粧層
の相互間で部分的に連泡が形成されてなることを特徴と
する発泡化粧材。 - 【請求項2】前記多層発泡化粧層の連泡率が40%以上
80%以下であることを特徴とする請求項1に記載の発
泡化粧材。 - 【請求項3】前記多層発泡化粧層が、該多層発泡化粧層
を構成する各発泡化粧層を形成するために発泡性樹脂組
成物を順次塗工するに際し、第2番目以降に塗工される
発泡性樹脂組成物は、その直前に塗工された発泡性樹脂
組成物の塗工層の未乾燥状態において塗工され、斯くし
て全ての発泡性樹脂組成物の塗工層の塗工形成後に同時
に加熱発泡して形成されたものであることを特徴とする
請求項1又は2に記載の発泡化粧材。
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|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|
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|---|---|
| JP2000218723A true JP2000218723A (ja) | 2000-08-08 |
| JP3864604B2 JP3864604B2 (ja) | 2007-01-10 |
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Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007210228A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Toppan Printing Co Ltd | 化粧材製造方法及び化粧材 |
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| JP2020190041A (ja) * | 2019-05-19 | 2020-11-26 | 東武化学株式会社 | 壁紙 |
| JP2021079700A (ja) * | 2021-01-26 | 2021-05-27 | カシオ計算機株式会社 | 熱膨張性シート |
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| US11685139B2 (en) | 2017-03-07 | 2023-06-27 | Casio Computer Co., Ltd. | Thermally expandable sheet production method and shaped object production method |
| US11801659B2 (en) | 2017-03-07 | 2023-10-31 | Casio Computer Co., Ltd. | Thermally expandable sheet production method and shaped object production method |
-
1999
- 1999-02-02 JP JP02496299A patent/JP3864604B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP3864604B2 (ja) | 2007-01-10 |
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