JP2000219653A - 長鎖二塩基酸組成物及びこれを用いる電解液 - Google Patents

長鎖二塩基酸組成物及びこれを用いる電解液

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JP2000219653A
JP2000219653A JP11278565A JP27856599A JP2000219653A JP 2000219653 A JP2000219653 A JP 2000219653A JP 11278565 A JP11278565 A JP 11278565A JP 27856599 A JP27856599 A JP 27856599A JP 2000219653 A JP2000219653 A JP 2000219653A
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徳享 三好
Kazuhisa Takii
和久 瀧井
Masashi Uehata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二塩基酸を用いる電解コンデンサ駆動用電解
液において、製造が極めて容易で、低温における析出が
なく、耐電圧性に優れた電解コンデンサ駆動用電解液を
提供すること。 【解決手段】 側鎖にアルキル基を有する長鎖二塩基酸
と、側鎖にアルキル基とアルコキシカルボニル基とを有
し、かつ両端カルボキシル基に挟まれた炭素鎖が8以上
の長鎖二塩基酸を1種又はそれ以上含有する、長鎖二塩
基酸混合物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長鎖二塩基酸混合
物、電解コンデンサ駆動用電解液用組成物並びに、電解
コンデンサ駆動用電解液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電解コンデンサ駆動用電解液にお
いて、特に中高圧電解液としては、エチレングリコール
を溶媒として用い、ほう酸又はほう酸アンモニウム塩を
電解質として添加されたものが使用されている。このよ
うな電解液は、ほう酸分子から水が容易に脱離されてメ
タホウ酸が生じるばかりでなく、エチレングリコールと
ほう酸との間のエステル化反応により多量の縮合水が生
成し、電解液系内の水分含有量が高くなり、その結果、
100℃を超える使用温度条件下で、この電解液を使用
すると、電解液中の水が水蒸気となって蒸発し、それに
伴って電解コンデンサのパッケージ内の内圧が上昇し、
破壊が生じるのを避け得ないと言う問題点を有してい
る。
【0003】この様な欠点を改良するために、電解質と
してアゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の直鎖
型飽和ジカルボン酸又はその塩を含有する電解液が用い
られる様になった。しかし、このような直鎖型飽和ジカ
ルボン酸は、エチレングリコール等の溶媒に対する溶解
性が低いために、低温で該直鎖型飽和ジカルボン酸が結
晶として析出し易く、それ故に過大電流が生じコンデン
サの低温特性を劣化させるという欠点を免れ得なかっ
た。
【0004】さらに、近年では2−ブチルオクタン二酸
(特開昭60−13293号)、8−ビニル−10−オ
クタデセン二酸(特開平4−186713号)、2−メ
チルノナン二酸(特開平2−224217号)等の二塩
基酸やその塩を電解質として使用する試みがなされてい
る。これらのジカルボン酸又はその塩の、エチレングリ
コール等の溶媒に対する溶解度は、前述の直鎖型飽和ジ
カルボン酸又はその塩のそれに比し、改良されているた
め、有用である。
【0005】中でも、2−メチルノナン二酸は、有用な
長鎖二塩基酸であり、1,7−オクタジエンをパラジウ
ム−ホスフィン触媒の存在下、ジカルボキシレーション
する方法(米国特許第4629807号)で生産され
る。しかしながら、この方法によれば、目的とする二塩
基酸が19.1%という低収率で得られるに過ぎないた
め、この方法では、十分な機能を有する電解液が製造で
きない。
【0006】さらに、2−メチルノナン二酸が十分に供
給できたとしても、低温での特性は十分に改善されたと
は言えず、依然として、低温における結晶析出の問題点
は解決されていないため、一層の改善が望まれているの
が現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、2−メチルノ
ナン二酸等の側鎖にアルキル基を有する長鎖二塩基酸を
主要な電解質としつつ、低温において結晶が析出するこ
とがない、電解コンデンサ駆動用電解液が求められてい
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる現状に鑑み、本発
明者らは鋭意研究した結果、上記2−メチルノナン二酸
の欠点、特に、低温特性の劣化を改善する為に、2−メ
チルノナン二酸を単独で使用するよりも、2−メチルノ
ナン二酸と、側鎖にアルキル基とアルコキシカルボニル
基とを有し、両端カルボキシル基に挟まれた炭素鎖が8
以上の長鎖二塩基酸の1種又はそれ以上とを混合するこ
とにより、低温において結晶の析出がないばかりでな
く、高温においても電導度の劣化等を生じず、耐電圧性
も向上するという新たな知見を得て、所望の電解コンデ
ンサ駆動用電解液になり得ることを見出し、本発明を完
成した。
【0009】すなわち、本発明は、側鎖にアルキル基を
有する第1の長鎖二塩基酸と、側鎖にアルキル基とアル
コキシカルボニル基とを有し、かつ両端カルボキシル基
に挟まれた主鎖の炭素数が8以上の第2の長鎖二塩基酸
を1種又はそれ以上含有する、長鎖二塩基酸混合物に関
する。
【0010】好適な実施態様においては、前記長鎖二塩
基酸混合物が、アルコキシカルボニル基を2個又はそれ
以上含む第2の長鎖二塩基酸を1種又はそれ以上含有す
る。
【0011】また、好適な実施態様においては、前記ア
ルコキシカルボニル基が、メトキシカルボニル基であ
る。
【0012】より好適な実施態様においては、本発明の
長鎖二塩基酸混合物には、2−メチルノナン二酸と、
2,4−ジメチル−4−メトキシカルボニルウンデカン
二酸、2,4,6−トリメチル−4,6−ジメトキシカ
ルボニルトリデカン二酸及び8,9−ジメチル−8,9
−ジメトキシカルボニルヘキサデカン二酸が含まれる。
【0013】さらに好適な実施態様においては、本発明
の長鎖二塩基酸混合物には、前記2−メチルノナン二
酸、2,4−ジメチル−4−メトキシカルボニルウンデ
カン二酸、2,4,6−トリメチル−4,6−ジメトキ
シカルボニルトリデカン二酸及び8,9−ジメチル−
8,9−ジメトキシカルボニルヘキサデカン二酸が、長
鎖二塩基酸混合物の全重量に対して、重量で、30〜6
0:8〜20:8〜20:15〜30の割合で含まれ
る。
【0014】また、好適な実施態様においては、本発明
の二塩基酸混合物は、以下の工程: (1)酸触媒の存在下、メタノール中でシクロヘキサノ
ンと過酸化水素とを反応させる工程; (2)(1)の反応生成物にメタクリル酸メチルを金属
塩の存在下、反応させる工程;及び (3)(2)で得られる反応生成物を加水分解する工
程;を含む方法により得られる、二塩基酸混合物であ
る。
【0015】また、本発明は、前記いずれかの二塩基酸
混合物及び/又はその塩を含有する、電解液用組成物で
ある。
【0016】好適な実施態様においては、前記塩がアン
モニウム塩である。
【0017】また、好適な実施態様においては、本発明
の電解液用組成物には、前記二塩基酸又はその(アンモ
ニウム)塩がエチレングリコールに溶解されている。
【0018】さらに、本発明は、前記二塩基酸混合物及
び/又はその塩を含有する電解コンデンサ駆動用電解液
に関する。
【0019】好適な実施態様においては、前記塩がアン
モニウム塩である。
【0020】さらに、好適な実施態様においては、本発
明の電解コンデンサ駆動用電解液は、前記長鎖二塩基酸
又はその塩がエチレングリコールに溶解されている。
【0021】本発明は、また、側鎖にアルキル基を有す
る第1の長鎖二塩基酸と、側鎖にアルキル基とアルコキ
シカルボニル基とを有し、かつ両端カルボキシル基に挟
まれた主鎖の炭素数が8以上の第2の長鎖二塩基酸を1
種又はそれ以上含有する、長鎖二塩基酸混合物の製造方
法であって、以下の工程: (1)一般式(I):
【0022】
【化4】
【0023】(式中、nは2〜4の整数、RはH、又は
炭素数1〜4の分岐してもよい低級アルキル基を示す)
で表されるアルキル置換シクロアルカノンとメタクリル
酸アルキルとを反応させて、長鎖二塩基酸エステル混合
物を合成する工程;及び、(2)得られた長鎖二塩基酸
エステルを加水分解する工程;を含む、方法に関する。
【0024】また、本発明は、側鎖にアルキル基を有す
る第1の長鎖二塩基酸及び/又はそのアンモニウム塩
と、側鎖にアルキル基とアルコキシカルボニル基とを有
し、かつ両端カルボキシル基に挟まれた主鎖の炭素数が
8以上の第2の長鎖二塩基酸及び/又はそのアンモニウ
ム塩を1種又はそれ以上含有する電解用組成物の製造方
法であって、以下の工程: (1)一般式(I):
【0025】
【化5】
【0026】(式中、nは2〜4の整数、RはH、又は
炭素数1〜4の分岐してもよい低級アルキル基を示す)
で表されるアルキル置換シクロアルカノンとメタクリル
酸アルキルとを反応させて、長鎖二塩基酸エステル混合
物を合成する工程; (2)得られた長鎖二塩基酸エステル混合物を加水分解
して、長鎖二塩基酸混合物を製造する工程;及び (3)得られた長鎖二塩基酸混合物をアンモニアで処理
する工程;を含む、方法に関する。
【0027】さらに、本発明は、側鎖にアルキル基を有
する第1の長鎖二塩基酸及び/又はそのアンモニウム塩
と、側鎖にアルキル基とアルコキシカルボニル基とを有
し、かつ両端カルボキシル基に挟まれた主鎖の炭素数が
8以上の第2の長鎖二塩基酸及び/又はそのアンモニウ
ム塩を1種又はそれ以上含有する電解コンデンサ駆動用
電解液の製造方法であって、以下の工程: (1)一般式(I):
【0028】
【化6】
【0029】(式中、nは2〜4の整数、RはH、又は
炭素数1〜4の分岐してもよい低級アルキル基を示す)
で表されるアルキル置換シクロアルカノンとメタクリル
酸アルキルとを反応させて、長鎖二塩基酸エステル混合
物を合成する工程; (2)得られた長鎖二塩基酸エステル混合物を加水分解
して、長鎖二塩基酸混合物を製造する工程; (3)得られた長鎖二塩基酸混合物をアンモニアで処理
する工程;及び、 (4)得られた長鎖二塩基酸混合物及び/又はそのアン
モニウム塩を溶媒に溶解する工程;を含む、方法に関す
る。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の二塩基酸混合物は、側鎖
にアルキル基を有する第1の長鎖二塩基酸と、側鎖にア
ルキル基とアルコキシカルボニル基とを有し、かつ両端
カルボキシル基に挟まれた主鎖の炭素数が8以上の長鎖
二塩基酸を1種又はそれ以上含有する。
【0031】側鎖にアルキル基とアルコキシカルボニル
基とを含有することにより、長鎖二塩基酸の双極子が分
極し、溶媒への溶解性が改善されるとともに、電解コン
デンサ駆動用電解液に用いた場合、耐電圧性が向上す
る。
【0032】本発明に用いられる、側鎖にアルキル基と
アルコキシカルボニル基とを有する第2の長鎖二塩基酸
は、両端カルボキシル基に挟まれた主鎖の炭素数が8〜
21の長鎖二塩基酸が好ましい。両端カルボキシル基に
挟まれた主鎖の炭素数は8〜15がより好ましく、9〜
12がさらに好ましい。
【0033】第1および第2の長鎖二塩基酸の側鎖のア
ルキル基としては、分岐を含んでいてもよい低級アルキ
ル基が用いられる。疎水性をあまり大きくしないため
に、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基及びイソプロピル基が用いられる。導入される側
鎖アルキル基の数は、2以上であることが好ましい。
【0034】側鎖のアルコキシカルボニル基としては、
低級アルコキシカルボニル基が用いられる。疎水性をあ
まり大きくしないために、好ましくは、メトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル
基、ブトキシカルボニル基、及びイソプロポキシカルボ
ニル基が用いられる。最も好ましくは、メトキシカルボ
ニル基である。導入されるアルコキシカルボニル基の数
は、1〜4が好ましい。
【0035】導入すべきアルキル基及びアルコキシカル
ボニル基とその数は、第2の長鎖二塩基酸の炭素数を考
慮して決定すればよい。
【0036】側鎖にアルキル基を有する長鎖二塩基酸と
しては、2−メチルオクタン二酸、2−メチルノナン二
酸、2−メチルデカン二酸が挙げられる。
【0037】側鎖にアルキル基とアルコキシカルボニル
基とを有する長鎖二塩基酸としては、2,4−ジメチル
−4−メトキシカルボニルデカン二酸、2,4,6−ト
リメチル−4,6−ジメトキシカルボニルドデカン二
酸、7,8−ジメチル−7,8−ジメトキシカルボニル
テトラデカン二酸;2,4−ジメチル−4−メトキシカ
ルボニルウンデカン二酸、2,4,6−トリメチル−
4,6−ジメトキシカルボニルトリデカン二酸、8,9
−ジメチル−8,9−ジメトキシカルボニルヘキサデカ
ン二酸;2,4−ジメチル−4−メトキシカルボニルド
デカン二酸、2,4,6−トリメチル−4,6−ジメト
キシカルボニルテトラデカン二酸、9,10−ジメチル
−9,10−ジメトキシカルボニルオクタデカン二酸が
挙げられる。
【0038】本発明の二塩基酸混合物は、側鎖にアルキ
ル基を有する長鎖二塩基酸に、側鎖にアルキル基とアル
コキシカルボニル基とを有する長鎖二塩基酸を1種以
上、好ましくは3種添加して調製できる。
【0039】本発明の二塩基酸混合物の例としては、2
−メチルノナン二酸と2,4−ジメチル−4−メトキシ
カルボニルウンデカン二酸、2,4,6−トリメチル−
4,6−ジメトキシカルボニルトリデカン二酸及び8,
9−ジメチル−8,9−ジメトキシカルボニルヘキサデ
カン二酸が含まれ、好適には、長鎖二塩基酸混合物中、
重量で、30〜60:8〜20:8〜20:15〜30
の割合で含まれる。これらの範囲を外れると、耐電圧性
が低下し、結晶が析出しやすくなる。
【0040】また、本発明の長鎖二塩基酸混合物は、ア
ルキル置換シクロアルカノンとメタクリル酸アルキルと
を反応させて、長鎖二塩基酸エステルを合成する工程、
及び得られた長鎖二塩基酸エステルを加水分解する工程
を含む方法でも得られる。
【0041】アルキル置換シクロアルカノンとしては、
一般式(I)で表されるアルキル置換シクロアルカノン
が好適に用いられる。
【0042】
【化7】
【0043】(式中、nは2〜4、RはH、又は炭素数
1〜4の分岐してもよい低級アルキル基を示す)。低級
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基が好ましく用いられ、ブチル基も用
いられる。すなわち、シクロペンタノン、シクロヘキサ
ノン、シクロヘプタノン及びこれらのアルキル置換誘導
体が用いられる。
【0044】メタクリル酸アルキルのアルキル基として
は、分岐していてもよい低級アルキル基、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基が好ましい。これらのアルキル基の長さ、分岐が長鎖
二塩基酸の溶解性に大きく寄与している。メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、
及びメタクリル酸イソプロピルが好適に用いられる。
【0045】アルキル置換シクロアルカノンとメタクリ
ル酸アルキルとを反応させて、長鎖二塩基酸を合成する
には、まず、酸触媒の存在下、アルコール(好ましくは
メタノール)中でアルキル置換シクロアルカノンと過酸
化水素とを反応させ、その反応生成物にメタクリル酸ア
ルキルを金属塩の存在下、反応させ、次いで、得られた
反応生成物を加水分解することにより得られる。
【0046】酸触媒としては、硫酸、塩酸、燐酸、トリ
フルオロ酢酸等を挙げることができ、この中でも硫酸及
び燐酸が特に好適である。アルキル置換シクロアルカノ
ンと過酸化水素との反応において、両者の使用割合は特
に限定されないが、通常、アルキル置換シクロアルカノ
ン100重量部(以下、単に「部」と記す)当たり、8
0〜130部程度、好ましくは100〜110部程度で
ある。上記アルコール(好ましくはメタノール)は、ア
ルキル置換シクロアルカノン100部当たり、通常、2
00〜700部程度、好ましくは250〜350部程度
用いるのが好ましい。又、酸触媒は、アルキル置換シク
ロアルカノン100部当たり、通常、5〜10部程度、
好ましくは6〜8部程度用いるのが好ましい。この反応
は、通常冷却下、好ましくは−20℃〜10℃付近にて
好適に進行し、短時間でこの反応は終了する。
【0047】上記反応でアルキル置換シクロアルカンメ
トキシペルオキシドが中間体として生成するが、本発明
ではこれを単離することなく、反応生成物のまま次の反
応に供するのが良い。
【0048】上記反応生成物とメタクリル酸アルキルを
反応させるに際しては、金属塩が用いられる。金属塩と
しては、鉄、銅、コバルト、チタン、錫等の金属の硫酸
塩、塩化物、アンモニウム塩等の塩やこれらの水和物が
挙げられる。この中でも硫酸第一鉄塩が好適である。第
一鉄塩としては、例えば、硫酸第一鉄、塩化第一鉄、硫
酸第一鉄アンモニウム塩等やこれらの水和物等が挙げら
れる。これらの中でも特に硫酸第一鉄が好ましく、硫酸
第一鉄は、反応後にこれを硫酸と鉄で還元して硫酸第一
鉄を回収し、再使用が可能である。上記メタクリル酸ア
ルキルは、使用したアルキル置換シクロアルカノン10
0部当たり、メタクリル酸アルキル70〜300部程
度、好ましくは100〜110部程度用いる。メタクリ
ル酸アルキルとアルキル置換シクロアルカノンとのモル
比率を高めることにより、導入されるアルコキシカルボ
ニル基の数が増加し、例えば、メタクリル酸メチルとシ
クロヘキサノンとを、モル比で2:1で反応させた場合
は、メトキシカルボニル基は、1〜4個導入される。さ
らにモル比を大きくすれば、メトキシカルボニル基を4
個以上導入することも可能である。
【0049】上記中間体とメタクリル酸アルキルとの反
応においては、上記中間体を含む反応混合物にメタクリ
ル酸アルキルを加えて、攪拌下、金属塩をそのまま添加
するか、又は、予めアルコール(好ましくはメタノー
ル)に出来るだけ溶解して得た金属塩の懸濁液ないし均
一溶液を徐々に滴下する。
【0050】上記反応は、冷却下通常−20℃〜10℃
付近、好ましくは−10℃〜5℃付近にて好適に進行
し、一般に0.3〜2時間程度で反応は完結する。
【0051】上記反応で得られる二塩基酸エステル混合
物の加水分解は、常法に従い行われる。
【0052】シクロヘキサノンとメタクリル酸メチルを
原料として上記反応を行なった場合、本発明の二塩基酸
混合物には、2−メチルノナン二酸と2,4−ジメチル
−4−メトキシカルボニルウンデカン二酸、2,4,6
−トリメチル−4,6−ジメトキシカルボニルトリデカ
ン二酸及び8,9−ジメチル−8,9−ジメトキシカル
ボニルヘキサデカン二酸が含まれ、長鎖二塩基酸混合物
中、重量で、30〜60%:8〜20%:8〜20%:
15〜30%の割合で含まれる。少量のその他の長鎖二
塩基酸を含んでいても良い。
【0053】上記の方法で得られた長鎖二塩基酸混合物
は、アンモニアあるいはアミン等で処理し、電解液用組
成物に調製することができる。好ましくはアンモニアで
処理する。アンモニア処理は、溶解すべき長鎖二塩基酸
あるいは長鎖二塩基酸混合物を溶媒(例えば、エチレン
グリコール、γ-ブチロラクトン、メチルセロソルブあ
るいはこれらの混合物)に適当な濃度(例えば、長鎖二
塩基酸混合物が約10〜60重量%、好ましくは約15
〜40重量%、より好ましくは約20重量%)となるよ
うに溶解してアンモニア、アミン等を吹き込んで行な
う。pHが約6〜8、好ましくは約6.5〜約7.5に
なったところで反応(アンモニアの吹き込みを)を停止
する。これにより、電解液用組成物が製造される。
【0054】本発明の好適な電解液用組成物は、2−メ
チルノナン二酸と2,4−ジメチル−4−メトキシカル
ボニルウンデカン二酸、2,4,6−トリメチル−4,
6−ジメトキシカルボニルトリデカン二酸及び8,9−
ジメチル−8,9−ジメトキシカルボニルヘキサデカン
二酸及び/又はこれらのアンモニウム塩を含み、これら
が、重量で、それぞれ30〜60:8〜20:8〜2
0:15〜30の割合で含まれる。少量のその他の長鎖
二塩基酸及び/又はそのアンモニウム塩を含んでいても
良い。
【0055】得られた電解液用組成物は、エチレングリ
コール、γ-ブチロラクトン等の溶媒に溶解して、電解
コンデンサ駆動用電解液を調製する。好ましい溶媒は、
エチレングリコールである。
【0056】電解コンデンサ駆動用電解液は、長鎖二塩
基酸混合物が適切な濃度、例えば、約0.1重量%〜約
15重量%となるように含まれる。好ましくは、約2重
量%〜12重量%、より好ましくは、約5〜10重量%
含まれる。長鎖二塩基酸混合物中の2−メチルノナン二
酸と2,4−ジメチル−4−メトキシカルボニルウンデ
カン二酸、2,4,6−トリメチル−4,6−ジメトキ
シカルボニルトリデカン二酸及び8,9−ジメチル−
8,9−ジメトキシカルボニルヘキサデカン二酸及び/
又はこれらのアンモニウム塩を含み、これらが、重量
で、それぞれ30〜60:8〜20:8〜20:15〜
30の割合で含まれる。少量のその他の長鎖二塩基酸
(例えば、ドデカン二酸および2−ブチルオクタン二
酸)及び/又はそのアンモニウム塩を含んでいても良
い。
【0057】上記説明のように、本発明において、長鎖
二塩基酸混合物が電解コンデンサ駆動用電解液の電解質
として十分に使用可能であることが示された。さらに、
また、従来用いられている電解コンデンサ駆動用電解液
の電解質は、側鎖にアルキル基を1個有する長鎖二塩基
酸のみであり、製造後、複数の工程を要して単離して使
用しなければならなかった。これに対して、本発明の長
鎖二塩基酸混合物は、単離する必要がなくそのまま電解
コンデンサ駆動用電解液として用いられるので、極めて
簡単に電解コンデンサ駆動用電解液が製造できる。従っ
て、極めて有用性が高い。
【0058】
【実施例】以下に実施例を掲げて、本発明をより一層明
らかにするが、本発明はこの実施例に限定されない。
【0059】(実施例1〜7:長鎖二塩基酸混合物の製
造)攪拌機付反応容器に無水メタノール460kgを入
れ、これを5℃に冷却し、シクロヘキサノン80kg
(816mol)及び濃硫酸10kgを加えた。攪拌し
ながら更に35%過酸化水素80kgを徐々に加えた。
反応温度を5℃に保ちながら、さらに、10分間攪拌を
続けて反応させた。この反応液に表1に示す所定量のメ
タクリル酸メチルを溶解し、硫酸第一鉄(7水塩)24
0kgを、反応温度を−5℃に保ちながら徐々に添加し
て反応させた。反応後、静置分液し、上層のエステル層
と下層の第二鉄塩溶液を分離した。エステル層は水洗、
乾燥し、未反応のシクロヘキサノンを減圧下(110℃
/10mmHg)で留去し、二塩基酸エステル混合物を
得た後、常法による加水分解により二塩基酸混合物を得
た。実施例4の場合、155kg(収率:78.4mo
l%)の二塩基酸混合物が得られた。
【0060】得られた二塩基酸混合物をガスクロマトグ
ラフィーにより分析した結果、2−メチルノナン二酸
(成分1)、2,4−ジメチル−4−メトキシカルボニ
ルウンデカン二酸(成分2)、2,4,6−トリメチル
−4,6−ジメトキシカルボニルトリデカン二酸(成分
3)、8,9−ジメチル−8,9−ジメトキシカルボニ
ルヘキサデカン二酸(成分4)が主成分であり、表1に
示す割合で含有されることが分かった。このシクロヘキ
サノンとメタクリル酸メチルとが1:1のモル比である
実施例4の場合には、成分1が45.5%、成分2が1
3.1%であり、成分3が、12.6%であり、そして
成分4が21.8%の割合で含有されており、さらに、
その他の成分として2−メチルノネン二酸1.2%と未
知物質が5.8%含まれていた。酸価は、403mgK
OH/gであった。
【0061】なお、ガスクロマトグラフィーは、得られ
た長鎖二塩基酸混合物をメチル化して行なった。メチル
エステル化は、酸触媒(p−トルエンスルホン酸)の存
在下、長鎖二塩基酸混合物とメタノールとを混合して、
10時間、還流した。得られたメチルエステルをジエチ
ルエーテルに分配した。有機層を水で数回洗い、有機層
に分配してガスクロマトグラフィーで分析した。ガスク
ロマトグラフィーの条件は以下の通りであった。 機器: 島津製作所 GC−7A カラム: SE30、10m×0.25mm(内径) キャリアーガス: ヘリウム、30ml/分 温度: 120−280℃、8℃/分 検出器: FID
【0062】シクロヘキサノンとメタクリル酸メチルと
のモル比を変えて長鎖二塩基酸混合物を作成した結果を
表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】モル比を変えることにより、種々の組成の
長鎖二塩基酸混合物が製造された。
【0065】(実施例8:電解液用組成物の製造)表1
の実施例1〜7の二塩基酸混合物500gをエチレング
リコール2,000gに溶解し、これにアンモニアをp
H7.4となる様に吹き込んで上記二塩基酸混合物のア
ンモニウム塩を20重量%含有する、黄色透明なエチレ
ングリコール溶液を得た。
【0066】(実施例9〜16:電解液の製造および性
能)実施例8で得られた7種の長鎖二塩基酸アンモニウ
ム塩の混合物を20重量%含む溶液の各々を表2に示す
量だけエチレングリコール(EG)に加えて、長鎖二塩
基酸アンモニウム塩の混合物濃度が5重量%または10
重量%の電解液を8種作製した。その電導度(mS/c
m)、火花開始電圧(Vsp)および含水率を測定した。
結果を表2に示す。実施例9〜11は各々実施例1〜3
由来のアンモニウム塩溶液、実施12および13は実施
例4由来のアンモニウム塩溶液、そして実施例14〜1
6は各々実施例5〜7由来のアンモニウム塩溶液を使用
した。
【0067】(実施例17〜18)実施例1で得られた
二塩基酸混合物から2−メチルノナン酸(成分1)と
2,4−ジメチル−4−メトキシカルボニルウンデカン
二酸(成分2)とを常法により単離した。これらの化合
物のアンモニウム塩を調製し、エチレングリコールに溶
解させ、各々の20重量%溶液を調製した。これらの表
2に示す量をエチレングリコールに混合して、二塩基酸
アンモニウム塩の混合物濃度が10重量%の電解液を調
製した。これを用いて、実施例9〜16と同様に試験を
行なった。結果を表2に示す。
【0068】(比較例1〜4)実施例1で得られた二塩
基酸混合物から2−メチルノナン酸(成分1)を常法に
より単離した。シクロへキサノンを酸化還元条件下、反
応させて、2−ブチルオクタン二酸(成分5)を得た。
これらの化合物のアンモニウム塩を調製し、エチレング
リコールに溶解させ、各々の20重量%溶液を調製し
た。これらの表2に示す量をエチレングリコールに混合
して、二塩基酸アンモニウム塩の混合物濃度が5重量%
または10重量%の電解液を調製した。これを用いて、
実施例9〜16と同様に試験を行なった。結果を表2に
示す。
【0069】
【表2】
【0070】表2から明らかな様に、実施例9〜18の
電解液は、火花開始電圧(耐電圧性)が比較例よりも高
く、優れていた。比較例1および2の電解液は、成分5
(2−ブチルオクタン二酸)を含むが、側鎖にアルキル
基とアルコキシカルボニル基とを有し、かつ両端カルボ
キシル基に挟まれた主鎖の炭素数が8以上の長鎖二塩基
酸を含んでいない。また、比較例3および4は、成分1
(2−メチルノナン二酸)を含むが、側鎖にアルキル基
とアルコキシカルボニル基とを有し、かつ両端カルボキ
シル基に挟まれた主鎖の炭素数が8以上の長鎖二塩基酸
を含んでいない。他方、実施例9〜18に使用した電解
液には、成分1の他に、成分2、成分3、および成分4
を有している。成分2は、両端カルボキシル基に挟まれ
た主鎖の炭素数が9であり、1個のメトキシカルボニル
基を側鎖に有している。成分3は、両端カルボキシル基
に挟まれた主鎖の炭素数が11であり、2個のメトキシ
カルボニル基を側鎖に有している。成分4は、両端カル
ボキシル基に挟まれた主鎖の炭素数が14であり、2個
のメトキシカルボニル基を側鎖に有している。これらの
二塩基酸のそれぞれは、両端カルボキシル基に挟まれた
主鎖の炭素数が大きく、1またはそれ以上のメトキシカ
ルボニル基を側鎖に有しているので、溶媒への溶解性が
高くなる。このような長鎖二塩基酸を使用することによ
り、耐電圧性が改善される。
【0071】また、実施例9〜16のそれぞれの電解液
は、成分1と成分2に加えて、成分3及び4を含有し、
成分1および2のみを含有する実施例17及び18より
耐電圧性が高いことが示された。
【0072】尚、二塩基酸混合物濃度を10重量%とし
た実施例13を除く他の電解液を零度に冷却しても、結
晶の析出が認められなかった。これは、本発明に含まれ
る二塩基酸が、アルキル基(本実施例ではメチル基)を
有する他、極性基であるアルコキシカルボニル基(本実
施例では、メトキシカルボニル基)を有しており、両置
換基の存在が分子全体の双極子の分極を起こし、溶媒エ
チレングリコールへの溶解性を高揚しているためと考え
られる。
【0073】上記実施例から、二塩基酸混合物のアンモ
ニウム塩濃度を高めることにより電導度を調節すること
ができることがわかる。
【0074】(実施例19〜25)実施例1〜7の二塩
基酸混合物及び/又はそのアンモニウム塩を成分とする
電解液(実施例19〜25)を調製した。いずれも、長
鎖二塩基酸及び/又はそのアンモニウム塩の濃度は、5
重量%であった。得られた電解液を無負荷での熱劣化試
験に供した。即ち、各電解液を105℃の条件下に20
00時間保持し、2000時間後の電導度(mS/c
m)、含水率(%)およびpHを調べた。その結果を表
3に示す。
【0075】(比較例5〜6)成分5及び/又はそのア
ンモニウム塩を電解質として含有する電解液を調製した
(比較例5)。別途、成分1及び/又はそのアンモニウ
ム塩を電解質として含有する電解液を調製した(比較例
6)。それぞれの電解質濃度は、5重量%であった。得
られた電解液を、実施例19〜25と同様に評価した。
結果を表3に示す。
【0076】
【表3】
【0077】表3の比較例5及び6から明らかな様に、
初期電導度が1.37〜1.38mS/cmあったの
が、熱劣化によりその値が0.77〜0.78mS/c
mに低下しているのに比較して、実施例19〜25で
は、1mS/cm前後に保持されていた。これは、系内
で時間の経過と共に進行するエチレングリコールと二塩
基酸の間のエステル化反応により、水分率が上昇し、そ
れと同時にpHの上昇が起こっている。この程度が、比
較例に比べて実施例の場合はかなり緩和されおり、使用
期間が長く保証できる傾向にある。
【0078】この現象から、比較例の電解質(二塩基
酸)の単独使用よりも、成分2〜4(2,4−ジメチル
−4−メトキシカルボニルウンデカン二酸、2,4,6
−トリメチル−4,6−ジメトキシカルボニルトリデカ
ン二酸、及び8,9−ジメチル−8,9−ジメトキシカ
ルボニルヘキサデカン二酸)が混在した実施例の方が、
各成分の分子間相互作用(双極子反発、分子配列作用な
ど)により化学的安定性が増加していると考えられる。
【0079】
【発明の効果】本発明の電解コンデンサ駆動用電解液
は、側鎖にアルキル基を有する長鎖二塩基酸と、側鎖に
アルキル基とアルコキシカルボニル基とを有し、かつ両
端カルボキシル基に挟まれた主鎖の炭素数が8以上の長
鎖二塩基酸を各々1種又はそれ以上含有する二塩基酸混
合物及び/又はそのアンモニウム塩を含んでいる。従っ
て、低温における析出がなく、耐電圧性に優れている。
従来用いられている電解コンデンサ駆動用電解液の電解
質(長鎖二塩基酸)は、製造後、複数の工程を要して単
離しなければならなかった。これに対して、本発明の長
鎖二塩基酸混合物は、単離する必要がなくそのまま電解
コンデンサ駆動用電解液として用いられるので、極めて
簡単に電解コンデンサ駆動用電解液が製造できる。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖にアルキル基を有する第1の長鎖二
    塩基酸と、側鎖にアルキル基とアルコキシカルボニル基
    とを有し、かつ両端カルボキシル基に挟まれた主鎖の炭
    素数が8以上の第2の長鎖二塩基酸を1種又はそれ以上
    含有する、長鎖二塩基酸混合物。
  2. 【請求項2】 前記長鎖二塩基酸混合物がアルコキシカ
    ルボニル基を2個又はそれ以上含む第2の長鎖二塩基酸
    を1種又はそれ以上含有する、請求項1に記載の長鎖二
    塩基酸混合物。
  3. 【請求項3】 前記アルコキシカルボニル基がメトキシ
    カルボニル基である、請求項1又は2に記載の長鎖二塩
    基酸混合物。
  4. 【請求項4】 前記長鎖二塩基酸混合物が2−メチルノ
    ナン二酸と、2,4−ジメチル−4−メトキシカルボニ
    ルウンデカン二酸、2,4,6−トリメチル−4,6−
    ジメトキシカルボニルトリデカン二酸及び8,9−ジメ
    チル−8,9−ジメトキシカルボニルヘキサデカン二酸
    を含む、請求項1ないし3いずれかの項に記載の長鎖二
    塩基酸混合物。
  5. 【請求項5】 前記2−メチルノナン二酸、2,4−ジ
    メチル−4−メトキシカルボニルウンデカン二酸、2,
    4,6−トリメチル−4,6−ジメトキシカルボニルト
    リデカン二酸及び8,9−ジメチル−8,9−ジメトキ
    シカルボニルヘキサデカン二酸が、長鎖二塩基酸混合物
    の全重量に対して、重量で、30〜60:8〜20:8
    〜20:15〜30の割合で含まれる、請求項4に記載
    の長鎖二塩基酸混合物。
  6. 【請求項6】 以下の工程: (1)酸触媒の存在下、メタノール中でシクロヘキサノ
    ンと過酸化水素とを反応させる工程; (2)(1)の反応生成物にメタクリル酸メチルを金属
    塩の存在下、反応させる工程;及び (3)(2)で得られる反応生成物を加水分解する工
    程;を含む方法により得られる、請求項4又は5に記載
    の長鎖二塩基酸混合物。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6いずれかの項に記載の
    長鎖二塩基酸混合物及び/又はその塩を含有する、電解
    液用組成物。
  8. 【請求項8】 前記塩がアンモニウム塩である、請求項
    7に記載の電解液用組成物。
  9. 【請求項9】 前記長鎖二塩基酸及び/又はそのアンモ
    ニウム塩がエチレングリコールに溶解されている、請求
    項8に記載の電解用組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし6いずれかの項に記載
    の二塩基酸混合物及び/又はその塩を含有する、電解コ
    ンデンサ駆動用電解液。
  11. 【請求項11】 前記塩がアンモニウム塩である、請求
    項10に記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
  12. 【請求項12】 前記二塩基酸及び/又はそのアンモニ
    ウム塩がエチレングリコールに溶解されている、請求項
    11に記載の電解コンデンサ駆動用電解液。
  13. 【請求項13】 側鎖にアルキル基を有する第1の長鎖
    二塩基酸と、側鎖にアルキル基とアルコキシカルボニル
    基とを有し、かつ両端カルボキシル基に挟まれた主鎖の
    炭素数が8以上の第2の長鎖二塩基酸を1種又はそれ以
    上含有する、長鎖二塩基酸混合物の製造方法であって、
    該方法は、以下の工程: (1)一般式(I): 【化1】 (式中、nは2〜4の整数、RはH、又は炭素数1〜4
    の分岐してもよい低級アルキル基を示す)で表されるア
    ルキル置換シクロアルカノンとメタクリル酸アルキルと
    を反応させて、長鎖二塩基酸エステル混合物を合成する
    工程;及び、(2)得られた長鎖二塩基酸エステル混合
    物を加水分解する工程;を含む、方法。
  14. 【請求項14】 側鎖にアルキル基を有する第1の長鎖
    二塩基酸及び/又はそのアンモニウム塩と、側鎖にアル
    キル基とアルコキシカルボニル基とを有し、かつ両端カ
    ルボキシル基に挟まれた主鎖の炭素数が8以上の第2の
    長鎖二塩基酸及び/又はそのアンモニウム塩を1種又は
    それ以上含有する電解用組成物の製造方法であって、該
    方法は、以下の工程: (1)一般式(I): 【化2】 (式中、nは2〜4の整数、RはH、又は炭素数1〜4
    の分岐してもよい低級アルキル基を示す)で表されるア
    ルキル置換シクロアルカノンとメタクリル酸アルキルと
    を反応させて、長鎖二塩基酸エステル混合物を合成する
    工程; (2)得られた長鎖二塩基酸エステル混合物を加水分解
    して、長鎖二塩基酸混合物を製造する工程;及び (3)得られた長鎖二塩基酸混合物をアンモニアで処理
    する工程;を含む、方法。
  15. 【請求項15】 側鎖にアルキル基を有する第1の長鎖
    二塩基酸及び/又はそのアンモニウム塩と、側鎖にアル
    キル基とアルコキシカルボニル基とを有し、かつ両端カ
    ルボキシル基に挟まれた主鎖の炭素数が8以上の第2の
    長鎖二塩基酸及び/又はそのアンモニウム塩を1種又は
    それ以上含有する電解コンデンサ駆動用電解液の製造方
    法であって、該方法は、以下の工程: (1)一般式(I): 【化3】 (式中、nは2〜4の整数、RはH、又は炭素数1〜4
    の分岐してもよい低級アルキル基を示す)で表されるア
    ルキル置換シクロアルカノンとメタクリル酸アルキルと
    を反応させて、長鎖二塩基酸エステル混合物を合成する
    工程; (2)得られた長鎖二塩基酸エステル混合物を加水分解
    して、長鎖二塩基酸混合物を製造する工程; (3)得られた長鎖二塩基酸混合物をアンモニアで処理
    する工程;及び、 (4)得られた長鎖二塩基酸混合物及び/又はそのアン
    モニウム塩を溶媒に溶解する工程;を含む、方法。
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