JP2000226416A - スルホン酸基を有する新規なポリマー - Google Patents

スルホン酸基を有する新規なポリマー

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JP2000226416A
JP2000226416A JP11342361A JP34236199A JP2000226416A JP 2000226416 A JP2000226416 A JP 2000226416A JP 11342361 A JP11342361 A JP 11342361A JP 34236199 A JP34236199 A JP 34236199A JP 2000226416 A JP2000226416 A JP 2000226416A
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dispersant
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Hiroki Sasaki
広樹 佐々木
Hiroyuki Kawamoto
博之 川本
Yoshihiro Saito
祐弘 齋藤
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なポリマーを提供すること、および固体
微粒子を分散したときに表面張力の低下がなく、分散性
および分散安定性が改善された分散剤を提供すること。 【解決手段】 下記一般式1: 【化1】 (式中、Kはアルキレン基を表し、Mは1価のカチオン
基を表す)で表される繰り返し単位を含むポリマー;お
よび該ポリマーからなる分散剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分散剤として特に有
用な新規なポリマーに関する。より具体的には、スルホ
ン酸基を有する新規なポリマー、および固体微粒子を分
散したときに表面張力の低下がなく、分散性および分散
安定性が改善された分散剤に関する。
【0002】
【従来の技術】分子内にスルホン酸基を含む種々のポリ
マーがこれまでに提供されている。例えば、特開平6−
199557号公報には、p−ビニルフェノールポリマ
ーエチレンオキサイド付加物の硫酸塩をセメントの混和
剤として使用することが記載されている。また、特開昭
53−39119号公報には、ポリビニルベンゼンアル
キルスルホン酸塩を含むハロゲン化銀写真感光材料が記
載されている。さらに、特開昭49−66580号公報
には高分子導電処理剤としてポリビニルフェノールのス
ルホン酸塩が記載されている。これら以外にも、ポリス
チレンスルホン酸塩が多数の特許明細書に記されてい
る。
【0003】しかしながら、上記のようなポリマーを分
散剤として使用しても、分散した固体の粒子径が小さく
ならなかったり、分散液の粘度が非常に高くて取り扱い
難かったり、分散液の安定性が悪く沈降凝集が起こった
りするという問題がある。さらに親水性コロイドと混合
した場合には、凝集が発生したり、色素を含む塗膜の吸
収スペクトルがブロードになるという問題もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、これ
らの従来技術の問題点を解決することを課題とした。す
なわち本発明は、上記の問題を軽減した新規なポリマー
を提供することを解決すべき課題とした。また本発明
は、該ポリマーの用途の開発、具体的には、固体微粒子
を分散したときに表面張力の低下がなく、分散性および
分散安定性が改善された分散剤を提供することを解決す
べき課題とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
進めた結果、下記一般式1で表される繰り返し単位を含
むポリマーを提供する本発明により課題を解決しうるこ
とを見出した。
【0006】
【化2】
【0007】式中、Kはアルキレン基を表し、Mは1価
のカチオン基を表す。Kはプロピレン基またはブチレン
基であることが好ましい。上記ポリマーは、一般式1で
表される繰り返し単位のみからなるものであっても、一
般式1で表される繰り返し単位の他に、一般式1で表さ
れる繰り返し単位以外の共重合可能なエチレン性不飽和
モノマーからなる繰り返し単位を95モル%以下で含む
ものであってもよい。共重合可能なエチレン性不飽和モ
ノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、ヒドロキ
シスチレン、ビニルベンゼンカルボン酸、アルキルアク
リレートおよびアルキルメタクリレートからなる群より
選ばれる1種または2種以上のモノマーが好ましい。
【0008】なお、本明細書において、「〜」はその前
後に記載される数値を最小値および最大値として含む範
囲である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のポリマーは、前記一般式1で表される繰り返し
単位を含む。一般式1において、Kはアルキレン基を表
す。アルキレン基は置換基を有していてもよい。
【0010】中でも、Kは、炭素数1〜50のアルキレ
ン基であることが好ましい。具体例としては、エチレン
基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基が挙げら
れる。Kは、より好ましくは炭素数1〜5のアルキレン
基であり、特に好ましくプロピレン基またはブチレン基
である。
【0011】一般式1において、Mは1価のカチオン基
を表す。具体例としては、水素、ナトリウム、カリウ
ム、リチウム、アンモニウム等のカチオンが挙げられ
る。これらの中で、ナトリウムカチオンが最も好まし
い。本発明のポリマーの分子量は、重量平均分子量で1
3〜106以下であることが好ましく、より好ましくは
103〜105であり、さらに好ましくは3×103〜3
×104である。
【0012】本発明のポリマーは、前記一般式1で表さ
れる繰り返し単位のみを1種または2種以上含むホモポ
リマーまたはコポリマーであってもよく、あるいは、前
記一般式1で表される繰り返し単位と、前記一般式1で
表される繰り返し単位以外の共重合可能なエチレン性不
飽和モノマー由来の繰り返し単位とを含むコポリマーで
あってもよい。前記一般式1で表される繰り返し単位以
外の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーとしては、
スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘
導体、メタクリル酸およびメタクリル酸誘導体からなる
群より選ばれる1種または2種以上のモノマーが挙げら
れる。
【0013】スチレン誘導体としては、ビニルトルエ
ン、ヒドロキシスチレン、アシルオキシスチレン、アル
コキシスチレン、ハロゲン化スチレン、ビニルベンゼン
カルボン酸、またはビニルベンゼンカルボン酸の塩また
はエステルが好ましい。アシルオキシスチレンとして
は、アセトキシスチレンが好ましい。アルコキシスチレ
ンとしては、t−ブトキシスチレンが好ましい。ハロゲ
ン化スチレンとしては、ブロモスチレンおよびクロロス
チレンが好ましい。アクリル酸誘導体またはメタクリル
酸誘導体としては、アクリル酸アルキルエステルまたは
メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸シクロアル
キルエステルまたはメタクリル酸シクロアルキルエステ
ル、アクリル酸塩またはメタクリル酸塩、またはアクリ
ロニトリルが好ましい。
【0014】中でも、スチレン、ビニルトルエン、ヒド
ロキシスチレン、ビニルベンゼンカルボン酸、ビニルベ
ンゼンカルボン酸塩、アクリルアクリレート、アルキル
メタクリレート、シクロアルキルアクリレート、シクロ
アルキルメタクリレート、およびアクリロニトリルが好
ましい。特に、スチレン、ビニルトルエン、ヒドロキシ
スチレン、ビニルベンゼンカルボン酸、ビニルベンゼン
カルボン酸塩、アクリルアクリレート、およびアルキル
メタクリレートが好ましい。本発明のポリマーが前記一
般式1で表される繰り返し単位以外の共重合可能なエチ
レン性不飽和モノマー由来の繰り返し単位を含むコポリ
マーである場合、前記一般式1で表される繰り返し単位
以外の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー由来の繰
り返し単位の含量は、全モノマー中、95モル%以下で
あることが好ましく、より好ましくは85モル%以下で
あり、さらに好ましくは80モル%以下である。
【0015】本発明のポリマーは、例えば以下の2つの
方法によって製造することができる。第一の方法は、ス
ルホン酸基を導入したモノマーを合成した後、単独重合
または共重合する方法であり、第二の方法は、ビニルフ
ェノールまたはビニルフェノールの水酸基を保護したモ
ノマーを単独重合または共重合してホモポリマーまたは
コポリマーを得た後、高分子反応によってスルホン酸基
を導入する方法である。目的に応じて合成方法は選択さ
れる。
【0016】(第一の方法)スルホン酸基の導入につい
ては、工業化学雑誌第73巻563頁(1970年)、
同59巻221頁(1956年)およびJ.Am.Ch
em.Soc.第77巻2496頁(1955年)に記
載の方法を参考にすることができる。スルホン酸基を導
入したモノマーを単独重合または共重合する場合、ラジ
カル重合法により重合するのが好ましい。スルホン酸基
を有するモノマーと他のモノマーとの共重合において、
重合溶媒は、メチルスルホキシド(DMSO)、ジメチ
ルホルムアミド(DMF)等の単独溶媒系、またはDM
F/水(例えば体積比8/2)等の混合溶媒系を用いる
ことができる。
【0017】(第二の方法)ビニルフェノールを単独重
合または共重合する場合は、J.Polym.Sc
i.,A−1 7巻2175頁(1969年)、同24
05頁(1969年)に記載の方法を参考にすることが
できる。ビニルフェノールのホモポリマーまたはコポリ
マーは、市販のモノマーから重合してもよいし、市販の
ポリマーを用いてもよい。
【0018】ビニルフェノールの水酸基を保護したモノ
マーを単独重合または共重合する場合、水酸基の保護基
としては、メチル基、t−ブチル基などのよく知られた
保護基を用いることができ、ビニルフェノールの水酸基
を保護したモノマーとしては、メトキシスチレン、t−
ブトキシスチレン等が挙げられる。ビニルフェノールの
水酸基を保護したモノマーの単独重合または共重合は、
ラジカル重合法、アニオン重合法およびカチオン重合法
のいずれでもよい。この場合リビング重合系が可能であ
り、共重合の場合、ブロックポリマーの合成も可能であ
る。その後、水酸基の保護基の切断は、通常の方法で行
うことができる。例えば3臭化ホウ素、臭酸、トリフル
オロメタンスルホン酸などを用いて容易に切断すること
ができる。また、保護基の切断については、Macromolec
ules、 第16巻510頁(1983年)、同第22巻
509頁(1989年)を参考にすることができる。
【0019】次に、水酸基を利用してスルホン酸基を導
入する。スルホン酸基の導入には、ウイリアムソンエー
テル合成法を利用することができる。すなわち、該水酸
基を、例えばナトリウムメチラート、ナトリウムエチラ
ート、t−ブトキシカリウム、水素化ナトリウム、金属
ナトリウムなどでフェノラートアニオンにした後、プロ
パンサルトン、ブタンサルトン、クロロエタンスルホン
酸ナトリウムなどのスルホアルキルハライドなどを滴下
添加して反応させることによって、スルホン酸基を導入
することができる。スルホン酸基の導入率を約50mo
l%以下とする場合は、定量的に導入することが可能で
ある。スルホン酸基の導入率を約50mol%以上とす
る場合には、少し過剰(1.2倍当量程度)の試薬を用
いる。反応温度は室温以上が好ましく、より好ましくは
45℃〜70℃であり、特に好ましくは60℃前後であ
る。反応時間は反応温度にもよるが、数時間(2〜5時
間)かけてマイルドに行う方がよい。また、スルホン酸
の導入については、工業化学雑誌第73巻563 頁
(1970年)、同59巻221頁(1956年)およ
びJ.Am.Chem.Soc.,第77巻2496頁
(1955年)を参考にすることができる。
【0020】以下に、本発明のポリマーの具体例を示
す。重量平均分子量は、常法により測定することができ
る。
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】本発明のポリマーは、分散剤として有用で
ある。また、帯電防止剤、増粘剤または沈降剤として用
いることもできる。これらの分散剤、帯電防止剤、増粘
剤および沈降剤は、本発明のポリマーの1種を含むもの
であっても、2種以上を任意の割合で含むものであって
もよい。また、必要に応じて、他の成分を適宜含有する
ことができる。例えば分散剤であれば、本発明のポリマ
ーの他に他の分散剤を含んでいてもよい。本発明の分散
剤の使用量は、被分散物に対して1〜100重量%であ
ることが好ましく、特に好ましくは2〜30重量%であ
る。また、本発明の分散剤は、固体分散、乳化分散、析
出分散など様々な分散系に用いることができる。
【0025】本発明の分散剤を用いて被分散物を固体分
散する方法としては、公知の方法を採用することができ
る。固体分散方法の詳細については、機能性顔料の応用
技術(シーエムシー刊、1991年)等に記載されてい
る。中でも、分散メディア法が最も一般的である。この
方法では、粉末またはウェットケーキ状態の被分散物を
本発明の分散剤とともに水中で水性スラリーとし、公知
の粉砕機(例えば、ボールミル、サンドミル、ローラー
ミル、スーパーアペックスミル、スパイクミルなど)を
用い、分散メディア(例えば、ガラスビーズ、アルミナ
ビーズ、ジルコニアビーズなど)の存在下で機械的に粉
砕することによって分散する。分散メディアであるビー
ズの平均直径は、0.005〜1mmであることが好ま
しく、より好ましくは0.1〜0.5mmであり、さら
に好ましくは0.1〜0.3mmである。充填率は70
%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以
上である。周速は4m/sであることが好ましく、より
好ましくは8m/s以上であり、さらにより好ましくは
10m/s以上である。温度は100℃以下が好まし
く、より好ましくは40℃以下である。仕事密度は分散
室の実容積当たり0.5kw/リットル以上であること
が好ましく、より好ましくは2kw/リットル以上であ
る。上記の粉砕機の他に、ロールミル、ホモジナイザ
ー、高圧ホモジナイザー、コロイドミル、デゾルバー、
高速インペラー攪拌機、または超音波分散機(例えばマ
イクロフルイダイザーなど)を用いることもできる。
【0026】別の固体分散方法としては、例えば、特開
平3−182743号公報に記載されているように、被
分散物の置換基を選択し、被分散物のpHを、通常はア
ルカリ性に調節することによって被分散物を水に溶解さ
せ、その後、本発明の分散剤の存在下でpHを下げるこ
とによって微少固体析出分散物として得る方法、および
米国特許第2,870,012号明細書に開示されてい
るように、被分散物を適当な溶媒中で溶解させた後、本
発明の分散剤の存在下で被分散物の貧溶媒を添加して析
出させることによって微粒子分散固体を得る方法が挙げ
られる。
【0027】本発明の分散剤を固体分散に用いる場合、
低分子界面活性剤を併用してもよいが、低分子界面活性
剤によって表面張力が低下するので、その使用量には十
分注意する必要がある。低分子界面活性剤を併用する場
合、その使用量は、本発明の分散剤中の前記一般式1で
表される繰り返し単位を含むポリマーに対して、50重
量%以下であることが好ましく、より好ましくは20重
量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。
【0028】本発明の分散剤を用いることのできる被分
散物の例としては、写真用素材として有用な色素像形成
カプラー、混色防止剤、色素供与レドックス化合物、カ
ブリ防止剤、還元剤、紫外線吸収剤、褪色防止剤、造核
剤、色素画像安定剤、ハロゲン化銀溶剤、漂白促進剤、
フィルター用色素およびこれらの前駆体、染料、顔料、
有機銀塩などの有機無機複合体、シリカ、TiO2 、酸
化亜鉛、酸化鉄、カーボンブラック(微粉炭)などの無
機顔料、有機ポリマー、および有機無機複合ポリマーな
どが挙げられる。これら被分散物の具体例として、リサ
ーチディスクロージャーNo.17643、No.18
716、No.307105などに記載の化合物が挙げ
られる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を記載して本発明をさらに具体
的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割
合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変
更することができる。したがって、本発明の範囲は以下
に示す具体例に制限されるものではない。
【0030】<実施例1>:ホモポリマー(P−2)の
合成 ビニルフェノール60gをメタノール200mlに室温
で溶解した。ナトリウムメトキシド27.5gを加え4
5℃に昇温した。10分後、1,4−ブタンサルトン6
0gを1時間にわたって滴下した。その後、内温50℃
で2時間反応させた。反応液を室温まで冷却し、アセト
ン1リットル中に注いだ。室温下30分撹拌した後、析
出した固体を濾過し、4−(p−ビニルフェノキシ)−
ブタンスルホン酸を得た。収量116.8g(収率85
%)。 1H−NMRにより同定した。
【0031】得られた4−(p−ビニルフェノキシ)−
ブタンスルホン酸30gを水150mlに室温下溶解し
た。窒素気流下、2,2′−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)二塩酸塩1.0gを加え65℃に昇温した。そ
の後、内温65℃で5時間反応させた。反応液を室温ま
で冷却し、アセトン800ml中に注いだ。室温下31
時間撹拌した後、析出した固体を濾過し、50℃で3日
間真空乾燥して、ホモポリマー(P−2)を得た。収量
23g(収率76%)。分子量は溶離液を水(添加塩L
iBr5mmol)とするGPC(東ソー製HLC−8
020GPC:カラムGMPW、G4000PW、G2
500PW)で測定した。その結果、重量平均分子量は
5400であった。
【0032】<実施例2>:コポリマー(P−11)の
合成 丸善石油化学(株)製マルカリンカーCTS−70[重
量平均分子量約4000のポリ(4−ヒドロキシスチレ
ン−コ−スチレン)スチレンのモル比が30%]28
5.8gをメタノール900mlに室温下溶解した。ナ
トリウムメトキシドの28%メタノール溶液(湘南和光
(株)製、SM−28)223.7gを加え、内温を65
℃に昇温した。20分後、1,4−ブタンサルトン15
8gを1時間にわたって滴下した。その後、内温65℃
で4時間後反応させた。反応液を室温まで冷却し、アセ
トン4.5リットル中に注いだ。室温で1時間攪拌した
後、析出した固体を濾過し、50℃で3日間真空乾燥し
て、コポリマー(P−11)を得た。収量431.2g
(収率91%)。
【0033】スルホアルキル化率(組成比)は、原料
(ここではマルカリンカーCTS−70)と反応生成物
との両者について、1H−NMR測定(DMSO−D
6)を行い、芳香環のピーク面積を同一にしたときのフ
ェノールのOH基の面積比から求めた。13C−NMR測
定でも同様に求めることができる。分子量は溶離液をD
MF(添加塩LiBr5mmol)とするGPC(東ソ
ー製HLC−8020GPC:カラムα−4000、α
−3000、α−2000)で測定した。その結果、重
量平均分子量は4400であった。
【0034】<実施例3>:コポリマー(P−9)の合
成 トルエン150mlにアゾビスイソブチロニトリル0.
95gを加え、80℃に昇温した。窒素気流下、t−ブ
トキシスチレン88g、2−エチルヘキシルアクリレー
ト73.6gおよびトルエン80mlの混合溶液を2時
間にわたって滴下した。その後、さらにアゾビスイソブ
チロニトリル0.31gを加え、内温80℃で6時間反
応させた。反応液を室温まで冷却し、ヘキサン3リット
ル中に注いだ。室温下30分撹拌した後、析出した固体
を濾過し、50℃で3日間真空乾燥して、水酸基が保護
されたポリマーを得た。収量113g(収率70%)。
分子量は溶離液をTHFとするGPC(東ソー製HLC
−8020GPC:カラムGMHXL、G4000HXL
G2000HXL)で測定した。その結果、重量平均分子
量は11000であった。1H−NMR測定(CDC
3)を行い、共重合組成比は1対1であった。
【0035】次に、得られたポリマーの水酸基の保護基
を以下の様にして脱保護した。該ポリマー50gをトル
エン150mlおよびメタノール150mlの混合溶媒
に室温で溶解した。トリフルオロメタンスルホン酸20
gを加え、室温下で2時間反応させた。反応液をヘキサ
ン2リットル中に注いだ。室温下30分撹拌した後、析
出した固体を濾過し、50℃で3日間真空乾燥して、水
酸基を有するポリマーを得た。収量33g(収率98
%)。1H−NMR測定(CDCl3)により、保護基が
完全に切断されたことと、2−エチルヘキシルアクリレ
ートのエステル基が切断されていないことを確認した。
【0036】続いて、スルホン酸基の導入を以下の様に
して行った。保護基を切断して得た水酸基を有するポリ
マー30gをメタノール150mlに室温で溶解した。
ナトリウムメトキシド1.6gを加え、45℃に昇温し
た。30分後、1,4−ブタンサルトン18gを加え
た。その後、内温50℃で2時間反応させた。反応液を
室温まで冷却し、ヘキサン1リットル中に注いだ。室温
下30分撹拌した後、析出した固体を濾過し、50℃で
3日間真空乾燥して、コポリマー(P−9)を得た。収
量33g(収率92%)。1H−NMR測定(DMSO
−D6)により、共重合組成比は1対1であることと、
2−エチルヘキシルアクリレートのエステル基が切断さ
れていないことを確認した。分子量は溶離液をDMF
(添加塩LiBr5mmol)とするGPC(東ソー製
HLC−8020GPC:カラムα−4000、α−3
000、α−2000)で測定した。その結果、重量平
均分子量は14300であった。
【0037】<実施例4>:染料分散物の調製 下記表1に示した分散剤を用い、以下の処方によりプレ
ミックス品を調製した後、サンドグラインダーにより表
1に示した時間、分散を行い、染料(S−1)の分散物
を調製した(染料濃度25重量%の分散物)。 (プレミックス品処方) 染料(S−1)のウェットケーキ(固形分85.0%) 58.2g 分散剤(表1中) 染料固形分に対して5〜18% 水 残余 合計 198g 一方、比較例として、分散剤としてポリスチレンスルホ
ン酸ナトリウム塩(PSSNa)(ライオン(株)製;
ポリティPS−1900)を使用して、同様の分散物を
調製した。
【0038】得られた分散物について、吸光度(吸収最
大波長:λmax)、分散度およびδ(分散度)を求
め、分散物の沈降の有無を観察した。吸光度は、得られ
た分散物を水で所定濃度に希釈し、吸収スペクトルを測
定することにより求めた。すなわち、吸収最大波長(λ
max)は440nm前後に存在するが、それぞれの分
散物のλmaxにおける吸光度(Dmax)を、表1中
No.5のDmaxを100とした相対値として吸光度
を求めた。分散度は、500nmおよびλmaxにおけ
る吸光度を測定し、その比、すなわち「500nmにお
ける吸光度/λmaxにおける吸光度」を分散度とし
た。δ(分散度)は経時前後の分散度の差であり、「分
散直後の分散度−40℃で1週間経時後の分散度」とし
て求めた。沈降の有無は、得られた分散物を室温で1ヶ
月間放置した後、目視によって観察した。結果を表1に
示す。
【0039】
【表1】
【0040】分散物の分散性は、Dmaxが大きいほど
良好である。分散安定性は、δ(分散度)すなわち分散
度の変化と沈降の有無で判断することができる。分散安
定性が悪化すると分散度の値が上昇するため、δ(分散
度)は大きくなる。
【0041】表1より明らかなように、本発明の分散剤
によって染料(S−1)を分散すると、分散性が良好で
ある。加えて、分散時間を長くした場合、比較例では殆
ど分散が進行しないのに対して、本発明の分散剤を用い
るとさらに分散性が向上する。ここで用いた染料(S−
1)は脱色性染料であり、本発明の分散剤を用いて微細
分散を行うとハロゲン化銀写真感光材料への染料添加量
を減らすことができるので、処理液の負荷を軽減できる
メリットを有している。また分散安定性に関しても、本
発明の分散剤を用いた分散物は分散度の経時変化が少な
く、沈降も見られず、分散安定性が非常に高いことが分
かる。
【0042】<実施例5>:還元剤分散物の調製 下記表2に示した分散剤を用い、以下の処方によりプレ
ミックス品を調製した後、分散機(1/4Gサンドグラ
インダーミル:アイメックス(株)製)により、冷却水
を流しながら表2に示した時間、分散を行い、還元剤の
分散物を得た(還元剤濃度20%の分散物)。 (プレミックス品処方) 還元剤:1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5 ,5−トリメチルヘキサン 50g 分散剤(表2中) 還元剤固形分に対して8〜20% 水 残余 合計 250g
【0043】一方、比較例として、分散剤としてポリス
チレンスルホン酸ナトリウム塩(PSSNa)(ライオ
ン(株)製;ポリティPS−1900)を使用して、同
様の分散物を調製した。表2中、分散剤量は還元剤に対
する重量比率である。濾過量は、得られた分散物をフィ
ルター(富士写真フイルム製FE(孔径10μm、2
5.4cm))で濾過し、一定時間にフィルターを通過
した分散物の量である。経時前後での濾過量の変化は、
得られた分散物を40℃相対湿度60%の高湿下で2週
間保存した場合の、保存前後の濾過量の差である。沈降
の有無は、得られた分散物を室温で1ヶ月間放置した
後、目視によって観察した。結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2より明らかなように、本発明の分散剤
によって還元剤を分散すると、分散性が良く、粒子径を
より微細にすることが可能で、濾過量が大きい。また分
散安定性に関しても、本発明の分散剤を用いて分散を行
うと、経時前後での濾過量の変化が少なく、沈降も見ら
れず、分散安定性が高いことが分かる。得られた分散物
を塗布したところ、塗布面の面状に関して、本発明の分
散剤を用いた分散物ではブツが生じなかったが、比較例
の場合、若干の数のブツが生じた。還元剤の他に有機酸
銀、造核剤、色調剤、還元剤、発色剤、色調改良剤、イ
ラジエーション防止の観点から添加されている各種染料
や顔料などについても同様の効果を有することが分かっ
た。
【0046】<実施例6>:感光材料の作製 (1)染料分散物の調製 染料(S−1)(特開平11−38568号の実施例1
の第12層の固体分散染料ExF−5と同じ)を次の方
法で分散した。すなわち、本発明の分散剤(P−4)の
10%水溶液4.95gと水13.5mlとを700m
lのポットミルに入れ、染料のウェットケーキ(固形分
85.0%)5.82gと酸化ジルコニアビーズ(直径
1mm)500mlを添加して、内容物を分散した。実
施例4で規定した分散度が0.42になるように分散時
間を調節した。この分散には中央工機製のBO型振動ボ
ールミルを用いた。分散後内容物を取り出し、12.5
%ゼラチン水溶液8gを添加し、ビーズを濾過して除
き、染料のゼラチン分散物を得た。
【0047】
【化6】
【0048】また、染料(S−1)の分散剤(P−4)を
(P−6)、(P−11)またはPSSNa(比較例)
に変更して上記と同様の方法で染料分散物を調製した。
【0049】上記染料(S−1)以外の固体染料につい
ては、以下の条件で作製した。すなわち、水21.7m
l、5%のp−オクチルフェノキシエトキシエトキシエ
タンスルホン酸ナトリウム3mlおよび5%水溶液のp
−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエーテル(重
合度10)0.5gを700mlのポットミルに入れ、染
料ExF−2(またはExF−3、ExF−4)5.0
gおよび酸化ジルコニアビーズ(直径1mm)500m
lを添加して、内容物を2時間分散した。この分散には
中央工機製のBO型振動ボールミルを用いた。分散後、
内容物を取り出し、12.5%ゼラチン水溶液8gを添
加し、ビーズを濾過して除き、染料のゼラチン分散物を
得た。
【0050】(2)試料101〜104の作製 上記(1)で得られた染料分散物を用いて、特開平11
−38568号公報の実施例1に記載の多層感光材料を
作製した。すなわち、得られた染料分散物を、第12層
のイエローフィルター層塗布液として用いた。得られた
感光材料試料は、分散剤:(P−4)、(P−6)、
(P−11)およびPSSNaを用いたものを、それぞ
れ101〜103および104(比較例)とした。
【0051】(3)評価 (1)得られた染料分散物および(2)で得られた試料
について、評価を行った。すなわち、(1)で得られた
染料分散物を、40℃相対湿度60%の高湿下に2週間
保存し、その前後に分散物をフィルター(富士写真フイ
ルム製;FG30(孔径30μm、10インチ))で濾
過し、一定時間当たりの濾過量を測定した。濾過量は、
分散剤(P−4)を用いた染料分散物の保存前の濾過量
を100としたときの相対値として、表3に示す。さら
に該染料分散物をPET支持体上に単層塗布して、塗布
膜の吸収スペクトルを測定し、ブツの発生の有無を目視
によって観察した。吸光度は、分散剤(P−4)を用い
た染料分散物の保存前の塗布膜の吸光度(吸収最大波
長:λmax)を100としたときの相対値として、表
3に示す。さらに、(2)で得られた試料について、特
開平11−38568号公報の実施例1と同様に現像処
理および試験を行った。その結果を表4に示す。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】表3および表4より明らかなように、本発
明の分散剤を用いた分散物は、分散性が良く、粒子径を
より微細にすることが可能で、濾過量が大きく、塗布し
た際の塗布面上にブツが生じない。また、本発明の分散
剤を用いて作製されたハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、色再現性に優れ、かつ使用前の保存性、潜像保存性
に優れていることが分かる。
【0055】
【発明の効果】本発明によって提供される新規なポリマ
ーは、分散剤として有用である。また、本発明の分散剤
は、分散物の表面張力の低下がなく、低分子界面活性剤
を使用するときに生じる表面張力の低下に伴う塗布性の
悪化、親水性コロイド層内の拡散移動、および場合によ
っては写真性能への悪影響といった問題もほとんどな
い。加えて、分散性及び分散安定性に優れ、ハロゲン化
銀写真材料の分散剤として使用した場合、水不溶性写真
有用化合物の可溶化能が小さいので、分散固体を含む親
水性コロイド層を塗布したときに、目的とした構成層内
への固定率が高い。さらに、本発明の分散剤を用いて作
製されたハロゲン化銀感光材料は、色再現性に優れ、か
つ使用前の保存性と潜像保存性が同時に改善されてい
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式1で表される繰り返し単位を
    含むポリマー。 【化1】 式中、Kはアルキレン基を表し、Mは1価のカチオン基
    を表す。
  2. 【請求項2】 前記一般式1において、Kがプロピレン
    基またはブチレン基であることを特徴とする、請求項1
    に記載のポリマー。
  3. 【請求項3】 前記一般式1で表される繰り返し単位の
    みからなることを特徴とする、請求項1または2に記載
    のポリマー。
  4. 【請求項4】 前記一般式1で表される繰り返し単位の
    他に、前記一般式1で表される繰り返し単位以外の共重
    合可能なエチレン性不飽和モノマーからなる繰り返し単
    位を95モル%以下で含むことを特徴とする、請求項1
    または2に記載のポリマー。
  5. 【請求項5】 前記共重合可能なエチレン性不飽和モノ
    マーが、スチレン、ビニルトルエン、ヒドロキシスチレ
    ン、ビニルベンゼンカルボン酸、アルキルアクリレート
    およびアルキルメタクリレートからなる群より選ばれる
    1種または2種以上のモノマーであることを特徴とす
    る、請求項4に記載のポリマー。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のポリマ
    ーであることを特徴とする分散剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115304717A (zh) * 2022-01-24 2022-11-08 浙江理工大学 一种超分散剂的合成方法及其应用

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