JP2000239236A - スチルベン誘導体、その製造方法および電子写真感光体 - Google Patents

スチルベン誘導体、その製造方法および電子写真感光体

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JP2000239236A
JP2000239236A JP10200851A JP20085198A JP2000239236A JP 2000239236 A JP2000239236 A JP 2000239236A JP 10200851 A JP10200851 A JP 10200851A JP 20085198 A JP20085198 A JP 20085198A JP 2000239236 A JP2000239236 A JP 2000239236A
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博文 川口
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征正 渡辺
Yoshio Inagaki
義雄 稲垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バインダー樹脂への溶解性が高く、かつ高感度
の電子写真感光体を提供できるスチルベン誘導体、その
製造方法および電子写真感光体を提供することである。 【解決手段】スチルベン誘導体は、下記一般式(1) で表
されるものである。また電子感光体は、導電性基体上に
感光層を設けたものであって、前記感光層がスチルベン
誘導体(1) を含有する。 【化1】 (式中、R1 およびR3 は置換基を有してもよいアルキ
ル基、アルコキシ基などを示し、R2 およびR4 は水素
原子、置換基を有してもよいアルキル基などを示す。但
し、R2 およびR4 の置換位置が4(パラ)位のとき、
2 およびR4 は水素原子である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた電荷輸送能
を有するスチルベン誘導体、その製造方法および前記ス
チルベン誘導体を含有し、静電式複写機、ファクシミ
リ、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に用いら
れる電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】上記画像形成装置においては、当該装置
に用いられる光源の波長領域に感度を有する種々の有機
感光体が使用されている。この有機感光体は、従来の無
機感光体に比べて製造が容易であり、電荷輸送剤、電荷
発生剤、結着樹脂等の感光体材料の選択肢が多様で、機
能設計の自由度が高いという利点を有することから、近
年、広く用いられている。
【0003】有機感光体には、電荷輸送剤を電荷発生剤
とともに同一の感光層中に分散させた単層型感光体と、
電荷発生剤を含有する電荷発生層と電荷輸送剤を含有す
る電荷輸送層とを積層した積層型感光体とがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記有機感光体に使用
される電荷輸送剤として、特開昭50−31773号公
報および特開平7−244389号公報にはスチルベン
誘導体が開示されている。
【0005】しかしながら、上記公報に開示されている
スチルベン誘導体は、一般にバインダー樹脂との相溶性
が乏しく、感光層中に均一に分散されず、電荷移動が生
じにくい。そのため、前記スチルベン誘導体自体は高い
電荷移動度を有しているが、これを電荷輸送剤として感
光体に使用した際には、その特性が十分に発揮できず、
感光体の残留電位が高くなり、光感度が不十分になる。
【0006】そこで、本発明の目的は、上記技術的な問
題を解決し、電子写真感光体の電荷輸送剤として好適な
新規なスチルベン誘導体およびその製造方法を提供する
ことである。
【0007】本発明の他の目的は、従来に比べて感度が
向上した電子写真感光体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために研究を重ねていくなかで、スチルベン
誘導体のうち、分子末端のジフェニルアミノ基が非対称
である化合物であり、とりわけ前記ジフェニルアミノ基
における一方のフェニル基に置換基がなく、他方のフェ
ニル基の2,3位、2,5位もしくは2,6位に、また
は2位のみに置換基を有する化合物は、従来のスチルベ
ン誘導体よりもバインダー樹脂との相溶性に優れ、かつ
電荷移動度が大きいという新たな事実を見出し、本発明
を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明のスチルベン誘導体は、
一般式(1) :
【0010】
【化6】 (式中、R1 およびR3 は同一または異なって、置換基
を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリ
ール基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換
基を有してもよいアルコキシ基を示し、R2 およびR4
は同一または異なって、水素原子、置換基を有してもよ
いアルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基
を示す。但し、R2 およびR4 の置換位置が4(パラ)
位のとき、R2 およびR4 は水素原子である。)で表さ
れることを特徴とする。
【0011】上記一般式(1) で表される本発明のスチル
ベン誘導体は、上記特開平7−244389号公報およ
び特開昭50−31773号公報に具体的に開示されて
いない化合物であると共に、前記公報に具体的に開示さ
れた化合物よりもバインダー樹脂との相溶性が高く、か
つ電荷移動度が大きいことから、かかるスチルベン誘導
体(1) を電子写真感光体における電荷(正孔)輸送剤と
して使用することにより、高感度の電子写真感光体を得
ることができる。
【0012】また本発明者らは、前記スチルベン誘導体
(1) の製造方法において、出発原料である下記トリフェ
ニルアミンのホルミル体(2) を効率よく得る方法を検討
したところ、フェニル基の2位に置換基を有するトリフ
ェニルアミン誘導体(5) をフィルスマイヤー(Vilsmeie
r) 法によりホルミル化すれば、上記化合物(5) の3つ
のフェニル基のうち、置換基を有するフェニル基はホル
ミル化されず、無置換のフェニル基のみがホルミル化さ
れた前記化合物(2) が効率よく製造でき、スチルベン誘
導体(1) の生産性の向上につながるという新たな事実を
見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明のスチルベン誘導体(1)
の製造方法は、一般式(2) :
【0014】
【化7】 (式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいア
ラルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
示し、R2 は水素原子、置換基を有してもよいアルキル
基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。但
し、R2 の置換位置が4(パラ)位のとき、R2 は水素
原子である。)で表されるホルミル化トリフェニルアミ
ン誘導体と、一般式(3) :
【0015】
【化8】 で表されるビスリン酸エステル誘導体とを反応させるこ
とを特徴とするものである。
【0016】かかる本発明の製造方法に使用する上記ホ
ルミル化トリフェニルアミン誘導体(2) は、一般式(4)
【0017】
【化9】 (式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいア
ラルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
示し、R2 は水素原子、置換基を有してもよいアルキル
基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。但
し、R2 の置換位置が4(パラ)位のとき、R2 は水素
原子である。)で表されるアニリン誘導体にヨードベン
ゼンを反応させて、一般式(5) :
【0018】
【化10】 (式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいア
ラルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
示し、R2 は水素原子、置換基を有してもよいアルキル
基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。但
し、R2 の置換位置が4(パラ)位のとき、R2 は水素
原子である。)で表されるトリフェニルアミン誘導体を
得、この化合物(5) をフィルスマイヤー(Vilsmeier) 法
によりホルミル化させることにより得られる化合物であ
る。
【0019】前記トリフェニルアミン誘導体(5) をフィ
ルスマイヤー(Vilsmeier) 法によりホルミル化させる
と、スチルベン誘導体(1) の原料であるトリフェニルア
ミンのホルミル体(2) のみが高収率で製造されるその理
由は定かではないが、前記化合物(5) の3つのフェニル
基のうち、オルト位に置換基R1 を有するフェニル基
は、他のフェニル基に比べて、前記化合物(5) における
窒素原子とフェニル基との結合軸が置換基R1 の影響に
よりねじれ、窒素原子からの電子供与が乏しくなり、当
該フェニル基の求核性が低下してしまう。その結果、当
該フェニル基のパラ位はホルミル化されず、他のフェニ
ル基のパラ位のみがホルミル化される。
【0020】また、本発明の電子写真感光体は、導電性
基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、前記
感光層が、上記一般式(1) で表されるスチルベン誘導体
を含有することを特徴とする。
【0021】本発明の電子写真感光体は、上記一般式
(1) で表されるスチルベン誘導体を感光層中に含有する
ことから、電荷発生剤で発生した電荷(正孔)を輸送す
る速度が速く、すなわち電荷移動度が大きく、帯電およ
び露光時の光感度が優れている。その結果、本発明の電
子写真感光体によれば、従来のスチルベン誘導体を正孔
輸送剤として使用したときよりも、高い感度が得られ
る。
【0022】前記感光層は、上記一般式(1) で表される
スチルベン誘導体と共に、電荷発生剤と電子輸送剤とを
含有した単層型の感光層であるのが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】まず、本発明のスチルベン誘導体
(1) について詳細に説明する。
【0024】上記一般式(1) 中、R1 、R2 、R3 およ
びR4 に相当するアルキル基としては、例えばメチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペ
ンチル、ネオペンチル、ヘキシル等の炭素数が1〜6の
アルキル基があげられる。中でも、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、
s−ブチル、t−ブチルなどの炭素数1〜4のアルキル
基が好ましい。
【0025】また、R1 、R2 、R3 およびR4 に相当
するアルキル基は置換基を有していてもよく、具体的に
はヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、モノ
アルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル
基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシカルボニルア
ルキル基、カルボキシアルキル基、アルカノイルオキシ
アルキル基、アミノアルキル基などがあげられる。
【0026】とりわけ本発明のスチルベン誘導体(1) に
おいては、電荷移動度を高めるという観点から、置換基
としてアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、アミノ
基、ジアルキルアミノ基などの電子供与性基を有するア
ルキル基が好ましい。
【0027】上記ヒドロキシアルキル基としては、例え
ばヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1,1−
ジメチル−2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロ
ピル、4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル、
1−ヒドロキシペンチル、6−ヒドロキシヘキシルなど
の、アルキル部分の炭素数が1〜6のヒドロキシアルキ
ル基があげられる。
【0028】上記アルコキシアルキル基としては、例え
ばメトキシメチル、メトキシエチル、メトキシブチル、
エトキシヘキシル、エトキシメチル、ブトキシエチル、
t−ブトキシヘキシル、ヘキシルオキシメチルなどの、
アルキル部分およびアルコキシ部分の炭素数がいずれも
1〜6であるアルコキシアルキル基があげられる。
【0029】上記モノアルキルアミノアルキル基として
は、例えばメチルアミノメチル、エチルアミノメチル、
ヘキシルアミノメチル、エチルアミノエチル、ヘキシル
アミノエチル、メチルアミノプロピル、ブチルアミノプ
ロピル、メチルアミノブチル、エチルアミノブチル、ヘ
キシルアミノブチル、メチルアミノヘキシル、エチルア
ミノヘキシル、ブチルアミノヘキシル、ヘキシルアミノ
ヘキシルなどの、アルキル部分の炭素数が1〜6である
アルキルアミノアルキル基があげられる。
【0030】上記ジアルキルアミノアルキル基として
は、例えばジメチルアミノメチル、ジエチルアミノメチ
ル、ジヘキシルアミノメチル、ジエチルアミノエチル、
ジヘキシルアミノエチル、ジメチルアミノプロピル、ジ
ブチルアミノプロピル、ジメチルアミノブチル、ジエチ
ルアミノブチル、ジヘキシルアミノブチル、ジメチルア
ミノヘキシル、ジエチルアミノヘキシル、ジブチルアミ
ノヘキシル、ジヘキシルアミノヘキシルなどの、アルキ
ル部分の炭素数が1〜6であるジアルキルアミノアルキ
ル基があげられる。
【0031】上記アルコキシカルボニルアルキル基とし
ては、例えばメトキシカルボニルメチル、メトキシカル
ボニルエチル、メトキシカルボニルヘキシル、エトキシ
カルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル、プロポ
キシカルボニルメチル、イソプロポキシカルボニルメチ
ル、ブトキシカルボニルメチル、ペンチルオキシカルボ
ニルメチル、ヘキシルカルボニルメチル、ヘキシルカル
ボニルブチル、ヘキシルカルボニルヘキシルなどの、ア
ルキル部分およびアルコキシ部分のいずれも炭素数が1
〜6であるアルコキシカルボニルアルキル基があげられ
る。
【0032】上記カルボキシアルキル基としては、例え
ばカルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシブ
チル、カルボキシヘキシル、1−メチル−2−カルボキ
シエチルなどの、アルキル部分の炭素数が1〜6である
カルボキシアルキル基があげられる。
【0033】上記ハロゲン置換アルキル基としては、例
えばモノクロルメチル、モノブロモメチル、モノヨード
メチル、モノフルオロメチル、ジクロルメチル、ジブロ
モメチル、ジヨードメチル、ジフルオロメチル、トリク
ロルメチル、トリブロモメチル、トリヨードメチル、ト
リフルオロメチル、モノクロルエチル、モノブロモエチ
ル、モノヨードエチル、モノフルオロエチル、ジブロモ
ブチル、ジヨードブチル、ジフルオロブチル、クロルヘ
キシル、ブロモヘキシル、ヨードヘキシル、フルオロヘ
キシルなどの、1〜3個のハロゲン原子が置換した炭素
数1〜6のアルキル基があげられる。
【0034】上記アルカノイルオキシアルキル基として
は、アセトキシメチル、2−アセトキシエチル、プロピ
オニルオキシメチル、1−ヘキサノイルオキシ−2−メ
チルペンチルなどの、炭素数2〜6のアルカノイル部分
と、炭素数1〜6のアルキル部分とを有するアルカノイ
ルオキシ基があげられる。
【0035】上記アミノアルキル基としては、例えばア
ミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、アミノブ
チル、アミノヘキシルなどの、アルキル部分の炭素数が
1〜6であるアミノアルキル基があげられる。
【0036】R1 、R2 、R3 およびR4 に相当するア
ルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ペ
ンチルオキシ、ヘキシルオキシ等の炭素数が1〜6のア
ルコキシ基があげられる。また、R1 、R2 、R3 およ
びR4 に相当するアルコキシ基は置換基を有していても
よく、その置換基としては、ハロゲン原子、アミノ基、
ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルカノイルオキシ
基などの、前述のアルキル基と同様の置換基があげられ
る。
【0037】R1 およびR3 に相当するアリール基とし
ては、例えばフェニル、ナフチル、アントリル、フェナ
ントリルなどの基があげられる。
【0038】またR1 およびR3 に相当するアラルキル
基としては、例えばベンジル、1−フェニルエチル、3
−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニ
ルペンチル、6−フェニルヘキシルなどのアルキル部分
の炭素数が1〜6であるアラルキル基があげられる。
【0039】上記アリール基およびアラルキル基は置換
基を有していてもよく、かかる置換基としては、例えば
ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシル基、エステル化
されていてもよいカルボキシル基、シアノ基などの他、
前述と同様の炭素数1〜6の置換基を有してもよいアル
キル基や炭素数1〜6の置換基を有してもよいアルコキ
シ基などがあげられる。なお、これらの置換基の置換位
置については特に限定されない。
【0040】本発明のスチルベン誘導体(1) には中心ベ
ンゼン環への置換位置の違いによって下記の一般式(11)
〜(13)が含まれるが、とりわけ一般式(11)または(12)で
表されるスチルベン誘導体が好適に用いられる。
【0041】
【化11】 (式中、R1 〜R4 は前記と同じである。) 上記一般式(1) で表されるスチルベン誘導体の具体例と
して、基R1 〜R4 に相当する置換基を下記の表1〜2
に示す。表1〜2中、化合物番号が「11−」で始まる
ものは、一般式(11)に含まれるスチルベン誘導体であっ
て、化合物番号が「12−」で始まるものは、一般式(1
2)に含まれるスチルベン誘導体である。
【0042】また、表1〜2中、Hは水素原子、Meは
メチル基、Etはエチル基、i−Prはイソプロピル
基、t−Buはt−ブチル基、MeOはメトキシ基、E
tOはエトキシ基、Phはフェニル基、Bzlはベンジ
ル基を示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】 本発明のスチルベン誘導体(1) の合成方法を、R1 とR
3 が同一の基で、かつR2 とR4 が同一の基である場合
を例にとって説明する。
【0045】反応式(I) :
【0046】
【化12】 (式中、R1 およびR2 は前記と同じである。) この反応は、一般式(2) で表されるトリフェニルアミン
のホルミル体とビスリン酸エステル誘導体(3) とを適当
な無水溶媒中、塩基の存在下で反応させることにより、
一般式(1-a) で表される本発明のスチルベン誘導体を得
るものである。
【0047】上記反応に使用する溶媒としては、反応に
影響を及ぼさないものであればよく、例えばジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素があげられる。
【0048】上記塩基としては、ナトリウムメトキシド
などのナトリウムアルコキシド、水素化ナトリウムなど
の金属水素化物があげられる。
【0049】ビスリン酸エステル誘導体(3) に対する塩
基の使用量は、少なくとも2〜4倍モル量、好ましくは
2〜2.5倍モル量である。
【0050】化合物(2) の使用量は、ビスリン酸エステ
ル誘導体(3) に対して1.8〜2.5倍モル量、好まし
くは1.95〜2.05倍モル量である。反応は、通常
−10〜25℃で行われ、3〜12時間程度で終了す
る。
【0051】反応式(II):
【0052】
【化13】 (式中、R1 およびR2 は前記と同じである。) この反応は、アニリン誘導体(4) とヨードベンゼン(90)
とをニトロベンゼン中に加え、無水炭酸カリウム、銅等
の触媒とともに反応させることにより、トリフェニルア
ミン誘導体(5) を得、ついで、このトリフェニルアミン
誘導体(5) をフィルスマイヤー法によりホルミル化する
ことにより、上記反応式(I) の出発原料であるトリフェ
ニルアミンのホルミル体(2) を得るものである。
【0053】前記アニリン誘導体(4) とヨードベンゼン
(90)との使用割合は、モル比で1:1.7〜3、好まし
くは1:1.8〜2.2である。反応は、通常160〜
220℃で行われ、4〜30時間程度で終了する。
【0054】前記フィルスマイヤー法に使用する試薬
(Vilsmeier 試薬)は、(i) オキシ塩化リン、ホスゲ
ン、塩化オキサリル、塩化チオニル、トリフェニルホス
フィン−臭素、ヘキサクロロトリホスファザトリエン等
のハロゲン化剤と、(ii)N,N−ジメチルホルムアミド
(DMF)、N−メチルホルムアニリド(MFA)、N
−ホルミルモルホリン、N,N−ジイソプロピルホルム
アミド等との組み合わせにより調製される。特に本発明
では、オキシ塩化リンと、溶媒としても使用できるDM
Fとの組み合わせが好適に用いられる。
【0055】前記Vilsmeier 試薬の調製において、前記
(i) と(ii)との使用割合は、通常モル比で1:1〜2、
好ましくは1:1〜1.2である。
【0056】上記Vilsmeier 試薬の使用量は、トリフェ
ニルアミン誘導体(5) に対して0.9〜2倍モル量、好
ましくは1〜1.1倍モル量である。前記化合物(5) の
ホルミル化は、通常40〜80℃で行われ、2〜5時間
程度で終了する。
【0057】なお、本発明のスチルベン誘導体(1) にお
いてR1 および/またはR2 が置換基を有するアルキル
基、例えばR1 がヒドロキシアルキル基であるスチルベ
ン誘導体(1-x) を合成する場合には、ヒドロキシアル
キル基を有するアニリン誘導体(4-x) を出発原料として
用いてスチルベン誘導体(1-x) を合成してもよく、R
1 がアルキル基であるスチルベン誘導体(1-xx)を合成し
た後、そのアルキル基を慣用の方法(例えば酸化など)
によりヒドロキシアルキル基へと変換してスチルベン誘
導体(1-x) を合成してもよい。
【0058】反応式(III) :
【0059】
【化14】 この反応は、α,α’−ジクロロキシレン(91)に亜リン
酸トリエステルを無溶媒または適当な溶媒中にて反応さ
せることにより、上記反応式(I) の出発原料であるビス
リン酸エステル誘導体(3) を得るものである。その際、
第三級アミンを添加すると、反応系からハロゲン化アル
キルが除去され、反応が促進する。
【0060】上記反応に使用する溶媒としては、反応に
影響を及ぼさないものであればよく、例えばジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素、ジメチルホルムアミドがあげられる。
【0061】上記第三級アミンとしては、例えばトリエ
チルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、4−(ジメ
チルアミノ)ピリジンなどがあげられる。
【0062】α,α’−ジクロロキシレン(91)に対する
亜リン酸トリエステルの使用量は、少なくとも2倍モル
量、好ましくは2〜2.4倍モル量である。反応は、通
常、80〜150℃で行われ、1〜4時間程度で終了す
る。
【0063】次に、スチルベン誘導体の合成において、
基R1 とR3 またはR2 とR4 が異なる基である場合に
は、上記ビスリン酸エステル誘導体(3) に代えてモノリ
ン酸エステル誘導体を、順次、異なる基を有するトリフ
ェニルアミンのホルミル体(2) に反応させることによ
り、合成される。
【0064】具体的には、下記反応式(IV)に示すよう
に、まず、メチルベンジルクロライド(92)に亜リン酸ト
リエステルを反応させてモノリン酸エステル(93)を得、
ついで、これに上記トリフェニルアミンのホルミル体
(2) を反応させてモノスチルベン誘導体(94)を得、さら
にそれをクロロ化した化合物(95)を得る。
【0065】反応式(IV):
【0066】
【化15】 (式中、R1 およびR2 は前記と同じである。) 次いで、下記反応式(V) に示すように、上記化合物(95)
に亜リン酸トリエステルを反応させて化合物(96)を得、
これにトリフェニルアミンのホルミル体(2')を反応させ
ることにより、スチルベン誘導体(1-b)が得られる。
【0067】反応式(V) :
【0068】
【化16】 (式中、R1 〜R4 は前記と同じである。) 上記一般式(1) で表されるスチルベン誘導体は、前述の
ように電荷移動度が大きく、すなわち高い正孔輸送能を
有することから、電子写真感光体における正孔輸送剤と
して好適に使用されるほか、太陽電池、エレクトロルミ
ネッセンス素子等の種々の分野での利用が可能である。
【0069】次に、本発明の電子写真感光体について詳
細に説明する。
【0070】本発明の電子写真感光体は、前記一般式
(1) で表されるスチルベン誘導体を含有した感光層を、
導電性基体上に設けたものである。感光体には、前述の
ように単層型と積層型とがあるが、本発明はこのいずれ
にも適用可能である。
【0071】単層型感光体は、導電性基体上に単一の感
光層を設けたものである。この感光層は、一般式(1) で
表されるスチルベン誘導体(正孔輸送剤)、電荷発生
剤、結着樹脂、さらに必要に応じて電子輸送剤を適当な
溶媒に溶解または分散させ、得られた塗布液を導電性基
体上に塗布し、乾燥させることで形成される。かかる単
層型感光体は、単独の構成で正負いずれの帯電型にも適
用可能であるとともに、層構成が簡単で生産性に優れて
いる。
【0072】本発明の単層型電子写真感光体は、従来の
単層型電子写真感光体に比べて、感光体の残留電位が大
きく低下しており、感度が向上している。
【0073】一方、積層型感光体は、まず導電性基体上
に、蒸着または塗布等の手段によって、電荷発生剤を含
有する電荷発生層を形成し、次いでこの電荷発生層上
に、一般式(1) で表されるスチルベン誘導体(正孔輸送
剤)の少なくとも1種と結着樹脂とを含む塗布液を塗布
し、乾燥させて電荷輸送層を形成することによって作製
される。また、上記とは逆に、導電性基体上に電荷輸送
層を形成し、その上に電荷発生層を形成してもよい。但
し、電荷発生層は電荷輸送層に比べて膜厚がごく薄いた
め、その保護のためには、導電性基体上に電荷発生層を
形成し、その上に電荷輸送層を形成するのが好ましい。
【0074】積層型感光体は、上記電荷発生層および電
荷輸送層の形成順序と、電荷輸送層に使用する電荷輸送
剤の種類によって、正負いずれの帯電型となるかが選択
される。例えば、上記のように、導電性基体上に電荷発
生層を形成し、その上に電荷輸送層を形成した場合にお
いて、電荷輸送層における電荷輸送剤として、本発明の
スチルベン誘導体(1) のような正孔輸送剤を使用した場
合には、感光体は負帯電型となる。
【0075】本発明の積層型電子写真感光体は、従来の
スチルベン誘導体を正孔輸送剤として使用した積層型電
子写真感光体に比べて、感光体の残留電位が大きく低下
しており、感度が向上している。
【0076】前述のように、本発明の電子写真感光体
は、単層型および積層型のいずれにも適用できるが、特
に正負いずれの帯電型にも使用できること、構造が簡単
で製造が容易であること、層を形成する際の被膜欠陥を
抑制できること、層間の界面が少なく、光学的特性を向
上できること等の観点から、単層型が好ましい。
【0077】次に、本発明の電子写真感光体に用いられ
る種々の材料について説明する。
【0078】《電荷発生剤》本発明に用いられる電荷発
生剤としては、例えば下記の一般式(CG1) 〜(CG12)で表
される化合物があげられる。
【0079】(CG1) 無金属フタロシアニン
【0080】
【化17】 (CG2) オキソチタニルフタロシアニン
【0081】
【化18】 (CG3) ペリレン顔料
【0082】
【化19】 (式中、Rg1およびRg2は同一または異なって、炭素数
が18以下の置換または未置換のアルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アルカノイル基またはアラルキ
ル基を示す。) (CG4) ビスアゾ顔料
【0083】
【化20】 〔式中、Cp1 およびCp2 は同一または異なってカッ
プラー残基を示し、Qは次式:
【0084】
【化21】 (式中、Rg3は水素原子、アルキル基、アリール基また
は複素環式基を示し、アルキル基、アリール基または複
素環式基は置換基を有していてもよい。ωは0または1
を示す。)
【0085】
【化22】 (式中、Rg4およびRg5は同一または異なって、水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、アルコ
キシ基、アリール基またはアラルキル基を示す。)
【0086】
【化23】 (式中、Rg6は水素原子、エチル基、クロロエチル基ま
たはヒドロキシエチル基を示す。)
【0087】
【化24】 または
【0088】
【化25】 (式中、Rg7、Rg8およびRg9は同一または異なって、
水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、
アルコキシ基、アリール基またはアラルキル基を示
す。)で表される基を示す。〕 (CG5) ジチオケトピロロピロール顔料
【0089】
【化26】 (式中、Rg10 およびRg11 は同一または異なって、水
素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子
を示し、Rg12 およびRg13 は同一または異なって、水
素原子、アルキル基またはアリール基を示す。) (CG6) 無金属ナフタロシアニン顔料
【0090】
【化27】 (式中、Rg14 、Rg15 、Rg16 およびRg17 は同一ま
たは異なって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基ま
たはハロゲン原子を示す。) (CG7) 金属ナフタロシアニン顔料
【0091】
【化28】 (式中、Rg18 、Rg19 、Rg20 およびRg21 は同一ま
たは異なって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基ま
たはハロゲン原子を示し、MはTiまたはVを示す。) (CG8) スクアライン顔料
【0092】
【化29】 (式中、Rg22 およびRg23 は同一または異なって、水
素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子
を示す。) (CG9) トリスアゾ顔料
【0093】
【化30】 (式中、Cp3 、Cp4 およびCp5 は同一または異な
って、カップラー残基を示す。) (CG10)インジゴ顔料
【0094】
【化31】 (式中、Rg24 およびRg25 は同一または異なって、水
素原子、アルキル基またはアリール基を示し、Zは酸素
原子または硫黄原子を示す。) (CG11)アズレニウム顔料
【0095】
【化32】 (式中、Rg26 およびRg27 は同一または異なって、水
素原子、アルキル基またはアリール基を示す。) (CG12)シアニン顔料
【0096】
【化33】 (式中、Rg28 およびRg29 は同一または異なって、水
素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子
を示し、Rg30 およびRg31 は同一または異なって、水
素原子、アルキル基またはアリール基を示す。) 上記例示の電荷発生剤において、アルキル基としては、
前述と同様な基があげられる。炭素数18以下の置換ま
たは未置換のアルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基
に加えて、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデ
シル、トリデシル、ペンタデシル、オクタデシル等を含
む基である。
【0097】シクロアルキル基としては、例えばシクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル、シクロオクチル等の炭素数3〜
8の基があげられる。
【0098】アルコキシ基およびアリール基としては、
前述と同様な基があげられる。アルカノイル基として
は、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、ペンタノイル、ヘキサノイル等があげられる。ハロ
ゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素があげ
られる。
【0099】複素環式基としては、例えばチエニル、フ
リル、ピロリル、ピロリジニル、オキサゾリル、イソオ
キサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリ
ル、2H−イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、
テトラゾリル、ピラニル、ピリジル、ピペリジル、ピペ
リジノ、3−モルホリニル、モルホリノ、チアゾリル等
があげられる。また、芳香族環と縮合した複素環式基で
あってもよい。上記基に置換してもよい置換基として
は、例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル
化されてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜
6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリー
ル基を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等
があげられる。
【0100】Cp1 、Cp2 、Cp3 、Cp4 およびC
5 で表されるカップラー残基としては、例えば下記一
般式(Cp-1)〜(Cp-11) に示す基があげられる。
【0101】
【化34】
【0102】
【化35】 各式中、Rg32 は、カルバモイル基、スルファモイル
基、アロファノイル基、オキサモイル基、アントラニロ
イル基、カルバゾイル基、グリシル基、ヒダントイル
基、フタルアモイル基またはスクシンアモイル基を示
す。これらの基は、ハロゲン原子、置換基を有してもよ
いフェニル基、置換基を有してもよいナフチル基、ニト
ロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、カルボニ
ル基、カルボキシル基等の置換基を有していてもよい。
【0103】Rg33 は、ベンゼン環と縮合して芳香族
環、多環式炭化水素または複素環を形成するのに必要な
原子団を示し、これらの環は前記と同様な置換基を有し
てもよい。
【0104】Rg34 は、酸素原子、硫黄原子またはイミ
ノ基を示す。
【0105】Rg35 は、2価の鎖式炭化水素基または芳
香族炭化水素基を示し、これらの基は前記と同様な置換
基を有してもよい。
【0106】Rg36 は、アルキル基、アラルキル基、ア
リール基または複素環式基を表し、これらの基は前記と
同様な置換基を有してもよい。
【0107】Rg37 は、2価の鎖式炭化水素基もしくは
芳香族炭化水素基とともに、または上記基(Cp-1)〜(Cp-
11) 中の2つの窒素原子とともに複素環を形成するのに
必要な原子団を表し、これらの環は前記と同様な置換基
を有してもよい。
【0108】Rg38 は、水素原子、アルキル基、アミノ
基、カルバモイル基、スルファモイル基、アロファノイ
ル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリ
ール基またはシアノ基を示し、水素原子以外の基は前記
と同様な置換基を有していてもよい。
【0109】Rg39 は、アルキル基またはアリール基を
示し、これらの基は前記と同様な置換基を有してもよ
い。
【0110】アルケニル基としては、例えばビニル、ア
リル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチルアリ
ル、2−ペンテニル、2−ヘキセニル等の炭素数が2〜
6のアルケニル基があげられる。
【0111】前記Rg33 において、ベンゼン環と縮合し
て芳香族環を形成するのに必要な原子団としては、例え
ばメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン
等の炭素数1〜4のアルキレン基があげられる。
【0112】上記Rg33 とベンゼン環との縮合により形
成される芳香族環としては、例えばナフタリン環、アン
トラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン
環、ナフタセン環等があげられる。
【0113】またRg33 において、ベンゼン環と縮合し
て多環式炭化水素を形成するのに必要な原子団として
は、例えば上記炭素数1〜4のアルキレン基や、あるい
はカルバゾール環、ベンゾカルバゾール環、ジベンゾフ
ラン環等があげられる。
【0114】またRg33 において、ベンゼン環と縮合し
て複素環を形成するのに必要な原子団としては、例えば
ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、1
H−インドリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリ
ル、1H−インダドリル、ベンゾイミダゾリル、クロメ
ニル、クロマニル、イソクロマニル、キノリニル、イソ
キノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾニリ
ル、キノキサリニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリ
ル、キサンテニル、アクリジニル、フェナントリジニ
ル、フェナジニル、フェノキサジニル、チアントレニル
等があげられる。
【0115】上記Rg33 とベンゼン環との縮合により形
成される芳香族性複素環式基としては、例えばチエニ
ル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリ
ル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラ
ゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、チア
ゾリルがあげられる。また、さらに他の芳香族環と縮合
した複素環式基(例えばベンゾフラニル、ベンゾイミダ
ゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノ
リル等)であってもよい。
【0116】前記Rg35 、Rg37 において、2価の鎖式
炭化水素基としては、エチレン、トリメチレン、テトラ
メチレン等があげられ、2価の芳香族炭化水素基として
は、フェニレン、ナフチレン、フェナントリレン等があ
げられる。
【0117】前記Rg36 において、複素環式基として
は、ピリジル、ピラジル、チエニル、ピラニル、インド
リル等があげられる。
【0118】前記Rg37 において、2つの窒素原子とと
もに複素環を形成するのに必要な原子団としては、例え
ばフェニレン、ナフチレン、フェナントリレン、エチレ
ン、トリメチレン、テトラメチレン等があげられる。
【0119】上記Rg37 と、2つの窒素原子とにより形
成される芳香族性複素環式基としては、例えばベンゾイ
ミダゾール、ベンゾ[f]ベンゾイミダゾール、ジベン
ゾ[e,g]ベンゾイミダゾール、ベンゾピリミジン等
があげられる。これらの基は前記と同様な置換基を有し
てもよい。
【0120】前記Rg38 において、アルコキシカルボニ
ル基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル
等の基があげられる。
【0121】本発明においては、上記例示の電荷発生剤
のほかに、例えばセレン、セレン−テルル、セレン−ヒ
素、硫化カドミウム、アモルファスシリコン等の無機光
導電材料の粉末や、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔
料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイ
ジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料等
の従来公知の電荷発生剤を用いることができる。
【0122】また、上記例示の電荷発生剤は、所望の領
域に吸収波長を有するように、単独でまたは2種以上を
混合して用いられる。
【0123】上記例示の電荷発生剤のうち、特に半導体
レーザー等の光源を使用したレーザービームプリンタや
ファクシミリ等のデジタル光学系の画像形成装置には、
700nm以上の波長領域に感度を有する感光体が必要
となるため、例えば前記一般式(CG1) で表される無金属
フタロシアニンや一般式(CG2) で表されるオキソチタニ
ルフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料が好適に用
いられる。なお、上記フタロシアニン系顔料の結晶形に
ついては特に限定されず、種々のものを使用できる。
【0124】一方、ハロゲンランプ等の白色の光源を使
用した静電式複写機等のアナログ光学系の画像形成装置
には、可視領域に感度を有する感光体が必要となるた
め、例えば前記一般式(CG3) で表されるペリレン顔料や
一般式(CG4) で表されるビスアゾ顔料等が好適に用いら
れる。
【0125】《正孔輸送剤》本発明の電子写真感光体に
おいては、正孔輸送剤である本発明のスチルベン誘導体
(1) とともに、従来公知の他の正孔輸送剤を感光層に含
有させてもよい。
【0126】かかる正孔輸送剤としては、高い正孔輸送
能を有する種々の化合物、例えば下記の一般式(HT1) 〜
(HT13)で表される化合物等があげられる。
【0127】
【化36】 (式中、Rh1、Rh2、Rh3、Rh4、Rh5およびRh6は同
一または異なって、ハロゲン原子、置換基を有してもよ
いアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基また
は置換基を有してもよいアリール基を示す。aおよびb
は同一または異なって0〜4の整数を示し、c、d、e
およびfは同一または異なって0〜5の整数を示す。但
し、a、b、c、d、eまたはfが2以上のとき、各R
h1、Rh2、Rh3、Rh4、Rh5およびRh6は異なっていて
もよい。)
【0128】
【化37】 (式中、Rh7、Rh8、Rh9、Rh10 およびRh11 は同一
または異なって、ハロゲン原子、置換基を有してもよい
アルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または
置換基を有してもよいアリール基を示す。g、h、iお
よびjは同一または異なって0〜5の整数を示し、kは
0〜4の整数を示す。但し、g、h、i、jまたはkが
2以上のとき、各Rh7、Rh8、Rh9、Rh10 およびR
h11 は異なっていてもよい。)
【0129】
【化38】 (式中、Rh12 、Rh13 、Rh14 およびRh15 は同一ま
たは異なって、ハロゲン原子、置換基を有してもよいア
ルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または置
換基を有してもよいアリール基を示す。Rh16 はハロゲ
ン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有してもよいア
ルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または置
換基を有してもよいアリール基を示す。m、n、oおよ
びpは同一または異なって、0〜5の整数を示す。qは
0〜6の整数を示す。但し、m、n、o、pまたはqが
2以上のとき、各Rh12 、Rh13 、Rh14 、Rh15 およ
びR h16 は異なっていてもよい。)
【0130】
【化39】 (式中、Rh17 、Rh18 、Rh19 およびRh20 は同一ま
たは異なって、ハロゲン原子、置換基を有してもよいア
ルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または置
換基を有してもよいアリール基を示す。r、s、tおよ
びuは同一または異なって、0〜5の整数を示す。但
し、r、s、tまたはuが2以上のとき、各Rh17 、R
h18 、Rh19 およびRh20 は異なっていてもよい。)
【0131】
【化40】 (式中、Rh21 およびRh22 は同一または異なって、水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基
を示す。Rh23 、Rh24 、Rh25 およびRh26 は同一ま
たは異なって、水素原子、アルキル基またはアリール基
を示す。)
【0132】
【化41】 (式中、Rh27 、Rh28 およびRh29 は同一または異な
って、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアル
コキシ基を示す。)
【0133】
【化42】 (式中、Rh30 、Rh31 、Rh32 およびRh33 は同一ま
たは異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基ま
たはアルコキシ基を示す。)
【0134】
【化43】 (式中、Rh34 、Rh35 、Rh36 、Rh37 およびRh38
は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基またはアルコキシ基を示す。)
【0135】
【化44】 (式中、Rh39 は水素原子またはアルキル基を示し、R
h40 、Rh41 およびRh4 2 は同一または異なって、水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアルコキシ基を
示す。)
【0136】
【化45】 (式中、Rh43 、Rh44 およびRh45 は同一または異な
って、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはアル
コキシ基を示す。)
【0137】
【化46】 (式中、Rh46 およびRh47 は同一または異なって、水
素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル
基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。R
h48 およびRh49 は同一または異なって、水素原子、置
換基を有してもよいアルキル基または置換基を有しても
よいアリール基を示す。)
【0138】
【化47】 (式中、Rh50 、Rh51 、Rh52 、Rh53 、Rh54 およ
びRh55 は同一または異なって、置換基を有してもよい
アルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基または
置換基を有してもよいアリール基を示す。αは1〜10
の整数を示し、v、w、x、y、zおよびβは同一また
は異なって0〜2の整数を示す。但し、v、w、x、
y、zまたはβが2のとき、各Rh50 、Rh51
h52 、Rh53 、R h54 およびRh55 は異なっていても
よい。)
【0139】
【化48】 (式中、Rh56 、Rh57 、Rh58 およびRh59 は同一ま
たは異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基ま
たはアルコキシ基を示し、Φは次式:
【0140】
【化49】 で表される基(Φ−1)、(Φ−2)または(Φ−3)
を示す。) 上記例示の正孔輸送剤において、アルキル基、アルコキ
シ基、アリール基、アラルキル基およびハロゲン原子と
しては、前述と同様な基があげられる。
【0141】上記基に置換してもよい置換基としては、
例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化さ
れていてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜
6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリー
ル基を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等
があげられる。置換基の置換位置については特に限定さ
れない。
【0142】また本発明においては、上記例示の正孔輸
送剤(HT1) 〜(HT13)とともに、またはこれに代えて、従
来公知の正孔輸送物質、すなわち2,5−ジ(4−メチ
ルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等
のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミ
ノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリ
ビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、有機ポ
リシラン化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルア
ミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒ
ドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、イン
ドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾ
ール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系
化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、
トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環
式化合物等を用いることもできる。
【0143】本発明において、正孔輸送剤は1種のみを
用いるほか、2種以上を混合して用いてもよい。また、
ポリビニルカルバゾール等の成膜性を有する正孔輸送剤
を用いる場合には、結着樹脂は必ずしも必要でない。
【0144】《電子輸送剤》本発明に用いられる電子輸
送剤としては、高い電子輸送能を有する種々の化合物、
例えば下記の一般式(ET1) 〜(ET17)で表される化合物等
があげられる。
【0145】
【化50】 (式中、Re1、Re2、Re3、Re4およびRe5は同一また
は異なって、水素原子、置換基を有してもよいアルキル
基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有し
てもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル
基、置換基を有してもよいフェノキシ基またはハロゲン
原子を示す。)
【0146】
【化51】 (式中、Re6はアルキル基、Re7は置換基を有してもよ
いアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置
換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい
アラルキル基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル
基を示す。γは0〜5の整数を示す。但し、γが2以上
のとき、各Re7は互いに異なっていてもよい。)
【0147】
【化52】 (式中、Re8およびRe9は同一または異なって、アルキ
ル基を示す。δは1〜4の整数を示し、εは0〜4の整
数を示す。但し、δおよびεが2以上のとき、各Re8
よびRe9は異なっていてもよい。)
【0148】
【化53】 (式中、Re10 はアルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲ
ン原子を示す。ζは0〜4、ηは0〜5の整数を示す。
但し、ηが2以上のとき、各Re10 は異なっていてもよ
い。)
【0149】
【化54】 (式中、Re11 はアルキル基を示し、σは1〜4の整数
を示す。但し、σが2以上のとき、各Re11 は異なって
いてもよい。)
【0150】
【化55】 (式中、Re12 およびRe13 は同一または異なって、水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラ
ルキルオキシカルボニル基、アルコキシ基、水酸基、ニ
トロ基またはシアノ基を示す。Xは酸素原子、=N−C
N基または=C(CN)2 基を示す。)
【0151】
【化56】 (式中、Re14 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基
または置換基を有してもよいフェニル基を示し、Re15
はハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置
換基を有してもよいフェニル基、アルコキシカルボニル
基、N−アルキルカルバモイル基、シアノ基またはニト
ロ基を示す。λは0〜3の整数を示す。但し、λが2以
上のとき、各Re15 は互いに異なっていてもよい。)
【0152】
【化57】 (式中、θは1〜2の整数を示す。)
【0153】
【化58】 (式中、Re16 およびRe17 は同一または異なって、ハ
ロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、シアノ
基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基を示す。νおよ
びξは0〜3の整数を示す。但し、νまたはξが2以上
のとき、各Re16およびRe17 は互いに異なっていても
よい。)
【0154】
【化59】 (式中、Re18 およびRe19 は同一または異なって、フ
ェニル基、縮合多環式基または複素環式基を示し、これ
らの基は置換基を有していてもよい。)
【0155】
【化60】 (式中、Re20 はアミノ基、ジアルキルアミノ基、アル
コキシ基、アルキル基またはフェニル基を示し、πは1
〜2の整数を示す。但し、πが2のとき、各Re2 0 は互
いに異なっていてもよい。)
【0156】
【化61】 (式中、Re21 は水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシ基またはアラルキル基を示す。)
【0157】
【化62】 (式中、Re22 はハロゲン原子、置換基を有してもよい
アルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、アルコ
キシカルボニル基、N−アルキルカルバモイル基、シア
ノ基またはニトロ基を示す。μは0〜3の整数を示す。
但し、μが2以上のとき、各Re22 は互いに異なってい
てもよい。)
【0158】
【化63】 (式中、Re23 は置換基を有してもよいアルキル基また
は置換基を有してもよいアリール基を示し、Re24 は置
換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい
アリール基または基: −O−Re24a を示す。上記基中のRe24aは、置換基を有してもよいア
ルキル基または置換基を有してもよいアリール基を示
す。)
【0159】
【化64】 (式中、Re25 、Re26 、Re27 、Re28 、Re29 、R
e30 およびRe31 は同一または異なってアルキル基、ア
リール基、アラルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子
またはハロゲン化アルキル基を示す。χおよびφは同一
または異なって0〜4の整数を示す。)
【0160】
【化65】 (式中、Re32 およびRe33 は同一または異なってアル
キル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子また
はハロゲン化アルキル基を示す。τおよびψは同一また
は異なって0〜4の整数を示す。)
【0161】
【化66】 (式中、Re34 、Re35 、Re36 およびRe37 は同一ま
たは異なって水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ア
リール基、アラルキル基、シクロアルキル基またはアミ
ノ基を示す。但し、Re34 、Re35 、Re36 、Re37
うち少なくとも2つは、水素原子でない同一の基であ
る。) 上記例示の電子輸送剤において、アルキル基、アルコキ
シ基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、
アルコキシカルボニル基、複素環式基およびハロゲン原
子としては、前述と同様な基があげられる。
【0162】ハロゲン化アルキル基におけるアルキル基
およびハロゲン原子としては、前述と同様な基があげら
れる。
【0163】縮合多環式基としては、例えばナフチル、
フェナントリル、アントリル等があげられる。アラルキ
ルオキシカルボニル基としては、アラルキル部分が前述
した各種のアラルキル基であるものがあげられる。N−
アルキルカルバモイル基としては、アルキル部分が前述
した各種のアルキル基であるものがあげられる。
【0164】ジアルキルアミノ基としては、アルキル部
分が前述した各種のアルキル基であるものがあげられ
る。なおアミノに置換する2つのアルキルは同一でも、
互いに異なっていてもよい。
【0165】上記各基に置換してもよい置換基として
は、例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル
化されていてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数
1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ア
リール基を有することのある炭素数2〜6のアルケニル
基等があげられる。置換基の置換位置については特に限
定されない。
【0166】また本発明においては、上記例示のほかに
従来公知の電子輸送物質、すなわち例えばベンゾキノン
系化合物、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テト
ラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサン
トン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニ
トロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアン
トラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ
無水マレイン酸等を用いることができる。
【0167】本発明において、電子輸送剤は1種のみを
用いるほか、2種以上を混合して用いてもよい。
【0168】《結着樹脂》上記各成分を分散させるため
の結着樹脂は、従来より感光層に使用されている種々の
樹脂を使用することができる。例えばスチレン−ブタジ
エン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、
スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、ス
チレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリプロピレン、アイオノマー、塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アルキド樹脂、ポ
リアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリ
レート、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケト
ン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹
脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂;シリコーン樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂;エポキシアクリ
レート、ウレタン−アクリレート等の光硬化型樹脂等の
樹脂が使用可能である。
【0169】感光層には、上記各成分のほかに、電子写
真特性に悪影響を与えない範囲で、従来公知の種々の添
加剤、例えば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエ
ンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑
剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワック
ス、アクセプター、ドナー等を配合することができる。
また、感光層の感度を向上させるために、例えばテルフ
ェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知
の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
【0170】単層型感光体において、電荷発生剤は、結
着樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部、好ま
しくは0.5〜30重量部の割合で配合すればよい。本
発明のスチルベン誘導体(1) (正孔輸送剤)は、結着樹
脂100重量部に対して20〜500重量部、好ましく
は30〜200重量部の割合で配合すればよい。電子輸
送剤を含有させる場合、電子輸送剤の割合を結着樹脂1
00重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10
〜80重量部とするのが適当である。また、単層型感光
体における感光層の厚さは5〜100μm、好ましくは
10〜50μmである。
【0171】積層型感光体において、電荷発生層を構成
する電荷発生剤と結着樹脂とは、種々の割合で使用する
ことができるが、結着樹脂100重量部に対して電荷発
生剤を5〜1000重量部、好ましくは30〜500重
量部の割合で配合するのが適当である。電荷発生層に正
孔輸送剤を含有させる場合は、正孔輸送剤の割合を結着
樹脂100重量部に対して10〜500重量部、好まし
くは50〜200重量部とするのが適当である。
【0172】電荷輸送層を構成する正孔輸送剤と結着樹
脂とは、電荷の輸送を阻害しない範囲および結晶化しな
い範囲で種々の割合で使用することができるが、光照射
により電荷発生層で生じた電荷が容易に輸送できるよう
に、結着樹脂100重量部に対して、本発明のスチルベ
ン誘導体(1) (正孔輸送剤)を10〜500重量部、好
ましくは25〜200樹脂の割合で配合するのが適当で
ある。電荷輸送層に電子輸送剤を含有させる場合は、電
子輸送剤の割合を結着樹脂100重量部に対して5〜2
00重量部、好ましくは10〜100重量部とするのが
適当である。
【0173】積層型感光体における感光層の厚さは、電
荷発生層が0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜
3μm程度であり、電荷輸送層が2〜100μm、好ま
しくは5〜50μm程度である。
【0174】単層型感光体においては、導電性基体と感
光層との間に、また積層型感光体においては、導電性基
体と電荷発生層との間、導電性基体と電荷輸送層との間
または電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光体の特性
を阻害しない範囲でバリア層が形成されていてもよい。
また、感光体の表面には、保護層が形成されていてもよ
い。
【0175】上記感光層が形成される導電性基体として
は、導電性を有する種々の材料を使用することができ、
例えば鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジ
ウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッ
ケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等
の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされた
プラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸
化インジウム等で被覆されたガラス等があげられる。
【0176】導電性基体の形状は、使用する画像形成装
置の構造に合わせて、シート状、ドラム状等のいずれで
あってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるいは
基体の表面が導電性を有していればよい。また、導電性
基体は、使用に際して十分な機械的強度を有するものが
好ましい。
【0177】前記感光層を塗布の方法により形成する場
合には、前記例示の電荷発生剤、電荷輸送剤、結着樹脂
等を適当な溶剤とともに、公知の方法、例えばロールミ
ル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超
音波分散機等を用いて分散混合して分散液を調整し、こ
れを公知の手段により塗布して乾燥させればよい。
【0178】上記分散液を作るための溶剤としては、種
々の有機溶剤が使用可能であり、例えばメタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコー
ル類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂
肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族系炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン
化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル
類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等があげられる。これらの溶
剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0179】さらに、電荷輸送剤や電荷発生剤の分散
性、感光層表面の平滑性を良くするために界面活性剤、
レベリング剤等を使用してもよい。
【0180】
【実施例】以下、本発明を合成例、実施例および比較例
に基づいて説明する。
【0181】《スチルベン誘導体の合成》 参考例1 〔2,6−ジメチルトリフェニルアミンの合成〕2,6
−ジメチルアニリン15g(124ミリモル)、ヨード
ベンゼン50g(245ミリモル)、無水炭酸カリウム
17g(123ミリモル)および粉末銅1g(16ミリ
モル)をニトロベンゼン150ミリリットル中に加え、
還流下、約24時間反応させた。反応後、無機塩を除去
し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/ヘキサ
ン混合溶媒)で精製して、標記化合物28.8gを得た
(収率85%)。
【0182】参考例2 〔2−エチル−6−メチルトリフェニルアミンの合成〕
2,6−ジメチルアニリンに代えて6−エチル−o−ト
ルイジンを同モル量用いた以外は参考例1と同様に反応
を行い、標記化合物28.1gを得た(収率79%)。
【0183】参考例3 〔2,6−ジエチルトリフェニルアミンの合成〕2,6
−ジメチルアニリンに代えて2,6−ジエチルアニリン
を同モル量用いた以外は参考例1と同様に反応を行い、
標記化合物31.0gを得た(収率83%)。
【0184】参考例4 〔2,3−ジメチルトリフェニルアミンの合成〕2,6
−ジメチルアニリンに代えて2,3−ジメチルアニリン
を同モル量用いた以外は参考例1と同様に反応を行い、
標記化合物28.4gを得た(収率84%)。
【0185】参考例5 〔2−エチルトリフェニルアミンの合成〕2,6−ジメ
チルアニリンに代えて2−エチルアニリンを同モル量用
いた以外は参考例1と同様に反応を行い、標記化合物2
6.7gを得た(収率79%)。
【0186】参考例6 〔2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミ
ンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミン28g
(102ミリモル)をジメチルホルムアミド(DMF)
300ミリリットルに溶解し、オキシ塩化リン酸16g
(104ミリモル)を加えて40℃で1時間反応させ
た。反応後、水300ミリリットル中に加え、酢酸エチ
ルで抽出した。次いで、有機層を水洗乾燥して溶媒を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒:クロロホルム/ヘキサン混合溶媒)で精製し
て、標記化合物26.8g(収率87%)を得た。
【0187】参考例7 〔2−エチル−6−メチル−4’−ホルミルトリフェニ
ルアミンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミン
に代えて2−エチル−6−メチルトリフェニルアミンを
同モル量用いた以外は参考例6と同様に反応を行い、標
記化合物28.2gを得た(収率87%)。
【0188】参考例8 〔2,6−ジエチル−4’−ホルミルトリフェニルアミ
ンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミンに代え
て2,6−ジエチルトリフェニルアミンを同モル量用い
た以外は参考例6と同様に反応を行い、標記化合物2
7.1gを得た(収率80%)。
【0189】参考例9 〔2,3−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミ
ンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミンに代え
て2,3−ジメチルトリフェニルアミンを同モル量用い
た以外は参考例6と同様に反応を行い、標記化合物2
7.5gを得た(収率89%)。
【0190】参考例10 〔2−エチル−4’−ホルミルトリフェニルアミンの合
成)2,6−ジメチルトリフェニルアミンに代えて2−
エチルトリフェニルアミンを同モル量用いた以外は参考
例6と同様に反応を行い、標記化合物24.8gを得た
(収率80%)。
【0191】参考例11 〔ビスリン酸エステルの合成〕リン酸トリエチルとp−
キシリレンジクロライドとから、下記式(3p)で表される
ビスリン酸エステル誘導体を得た。さらに、リン酸トリ
エチルとm−キシリレンジクロライドとから、下記式(3
m)で表されるビスリン酸エステル誘導体を得た。
【0192】
【化67】 参考例12 〔2−メトキシトリフェニルアミンの合成〕2,6−ジ
メチルアニリンに代えてo−アニシジンを同モル量用い
て参考例1と同様にして反応を行うことにより、合成す
ることができる。
【0193】参考例13 〔2−エトキシトリフェニルアミンの合成〕2,6−ジ
メチルアニリンに代えてo−フェネチジンを同モル量用
いて参考例1と同様にして反応を行うことにより、合成
することができる。
【0194】参考例14 〔2−メトキシ−6−メチル−トリフェニルアミンの合
成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて2−メトキシ−
6−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と同様に
して反応を行うことにより、合成することができる。
【0195】参考例15 〔2−メトキシ−5−メチル−トリフェニルアミンの合
成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて2−メトキシ−
5−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と同様に
して反応を行うことにより、合成することができる。
【0196】参考例16 〔5−メトキシ−2−メチル−トリフェニルアミンの合
成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて5−メトキシ−
2−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と同様に
して反応を行うことにより、合成することができる。
【0197】参考例17 〔2−メトキシ−4’−ホルミルトリフェニルアミンの
合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミンに代えて2
−メトキシトリフェニルアミンを同モル量用いて参考例
6と同様にして反応を行うことにより、合成することが
できる。
【0198】参考例18 〔2−エトキシ−4’−ホルミルトリフェニルアミンの
合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミンに代えて2
−エトキシトリフェニルアミンを同モル量用いて参考例
6と同様にして反応を行うことにより、合成することが
できる。
【0199】参考例19 〔2−メトキシ−6−メチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミ
ンに代えて2−メトキシ−6−メチル−トリフェニルア
ミンを同モル量用いて参考例6と同様にして反応を行う
ことにより、合成することができる。
【0200】参考例20 〔2−メトキシ−5−メチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミ
ンに代えて2−メトキシ−5−メチル−トリフェニルア
ミンを同モル量用いて参考例6と同様にして反応を行う
ことにより、合成することができる。
【0201】参考例21 〔5−メトキシ−2−メチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミ
ンに代えて5−メトキシ−2−メチル−トリフェニルア
ミンを同モル量用いて参考例6と同様にして反応を行う
ことにより、合成することができる。 合成例1〔スチルベン誘導体(11-2)の合成〕 上記式(3p)で表されるビスリン酸エステル5.9g(1
5.6ミリモル)と脱気乾燥した水素化ナトリウム0.
75g(31.2ミリモル)とをテトラヒドロフラン2
00ミリリットル中に加え、氷冷した。これに、テトラ
ヒドロフラン50ミリリットルに溶解した2,6−ジメ
チル−4’−ホルミルトリフェニルアミン9.5g(3
1.5ミリモル)を滴下し、室温で約3時間反応させ
た。反応後、約2%の希塩酸水溶液400ミリリットル
に加え、析出した結晶をろ過し、水洗した。結晶を乾燥
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:
クロロホルム/ヘキサン混合溶媒)で精製して、前記表
1において化合物番号11−2で示したスチルベン誘導
体7.0gを得た(収率66%)。
【0202】融点:190〜192℃ 上記スチルベン誘導体(11-2)の 1H−NMRスペクトル
を図1に、赤外線吸収スペクトルを図2に示す。 合成例2〔スチルベン誘導体(11-6)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−エチル−6−メチル−4’−ホルミルト
リフェニルアミンを同モル量用いたほかは、合成例1と
同様にして反応を行い、前記表1において化合物番号1
1−6で示したスチルベン誘導体7.2gを得た(収率
65%)。
【0203】融点:194〜197℃ 上記スチルベン誘導体(11-6)の 1H−NMRスペクトル
を図3に、赤外線吸収スペクトルを図4に示す。 合成例3〔スチルベン誘導体(11-7)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2,6−ジエチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンを同モル量用いたほかは、合成例1と同様に
して反応を行い、前記表1において化合物番号11−7
で示したスチルベン誘導体8.1gを得た(収率70
%)。
【0204】融点:224〜226℃ 上記スチルベン誘導体(11-7)の 1H−NMRスペクトル
を図5に、赤外線吸収スペクトルを図6に示す。 合成例4〔スチルベン誘導体(12-3)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて2,3−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニ
ルアミンを、また上記式(3p)で表されるビスリン酸エス
テルに代えて上記式(3m)で表されるビスリン酸エステル
を同モル量用いたほかは、合成例1と同様にして反応を
行い、前記表2において化合物番号12−3で示したス
チルベン誘導体6.5gを得た(収率61%)。
【0205】融点:93〜96℃ 上記スチルベン誘導体(12-3)の赤外線吸収スペクトルを
図7に示す。 合成例5〔スチルベン誘導体(12-5)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて2−エチル−4’−ホルミルトリフェニルアミ
ンを、また上記式(3p)で表されるビスリン酸エステルに
代えて上記式(3m)で表されるビスリン酸エステルを同モ
ル量用いたほかは、合成例1と同様にして反応を行い、
前記表2において化合物番号12−5で示したスチルベ
ン誘導体5.9gを得た(収率56%)。
【0206】融点:92〜95℃ 上記スチルベン誘導体(12-5)の赤外線吸収スペクトルを
図8に示す。 合成例6〔スチルベン誘導体(11-14) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−メトキシ−4’−ホルミルトリフェニル
アミンを同モル量用いて合成例1と同様にして反応を行
うことにより、前記表1において化合物番号11−14
で示したスチルベン誘導体を得ることができる。 合成例7〔スチルベン誘導体(11-15) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−エトキシ−4’−ホルミルトリフェニル
アミンを同モル量用いて合成例1と同様にして反応を行
うことにより、前記表1において化合物番号11−15
で示したスチルベン誘導体を得ることができる。 合成例8〔スチルベン誘導体(11-16) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−メトキシ−6−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様に
して反応を行うことにより、前記表1において化合物番
号11−16で示したスチルベン誘導体を得ることがで
きる。 合成例9〔スチルベン誘導体(11-17) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−メトキシ−5−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様に
して反応を行うことにより、前記表1において化合物番
号11−17で示したスチルベン誘導体を得ることがで
きる。 合成例10〔スチルベン誘導体(11-18) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、5−メトキシ−2−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様に
して反応を行うことにより、前記表1において化合物番
号11−18で示したスチルベン誘導体を得ることがで
きる。 合成例11〔スチルベン誘導体(12-14) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて2−メトキシ−4’−ホルミルトリフェニルア
ミンを、また上記式(3p)で表されるビスリン酸エステル
に代えて上記式(3m)で表されるビスリン酸エステルを同
モル量用いて合成例1と同様にして反応を行うことによ
り、前記表2において化合物番号12−14で示したス
チルベン誘導体を得ることができる。 合成例12〔スチルベン誘導体(12-15) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて2−エトキシ−4’−ホルミルトリフェニルア
ミンを、また上記式(3p)で表されるビスリン酸エステル
に代えて上記式(3m)で表されるビスリン酸エステルを同
モル量用いて合成例1と同様にして反応を行うことによ
り、前記表2において化合物番号12−15で示したス
チルベン誘導体を得ることができる。 合成例13〔スチルベン誘導体(12-16) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−メトキシ−6−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを、また上記式(3p)で表されるビス
リン酸エステルに代えて上記式(3m)で表されるビスリン
酸エステルを同モル量用いて合成例1と同様にして反応
を行うことにより、前記表2において化合物番号12−
16で示したスチルベン誘導体を得ることができる。 合成例14〔スチルベン誘導体(12-17) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−メトキシ−5−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを、また上記式(3p)で表されるビス
リン酸エステルに代えて上記式(3m)で表されるビスリン
酸エステルを同モル量用いて合成例1と同様にして反応
を行うことにより、前記表2において化合物番号12−
17で示したスチルベン誘導体を得ることができる。 合成例15〔スチルベン誘導体(12-18) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、5−メトキシ−2−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを、また上記式(3p)で表されるビス
リン酸エステルに代えて上記式(3m)で表されるビスリン
酸エステルを同モル量用いて合成例1と同様にして反応
を行うことにより、前記表2において化合物番号12−
18で示したスチルベン誘導体を得ることができる。
【0207】《電子写真感光体の製造》 (デジタル光源用単層型感光体) 実施例1 電荷発生剤にはX型無金属フタロシアニン(CG1-1) を用
いた。正孔輸送剤には、前記表1の化合物番号(11-2)で
表されるスチルベン誘導体を用いた。
【0208】上記電荷発生剤5重量部、正孔輸送剤10
0重量部および結着樹脂(ポリカーボネート)100重
量部を溶媒(テトラヒドロフラン)800重量部ととも
にボールミルにて50時間混合分散させて、単層型感光
層用の塗布液を作製した。次いでこの塗布液を導電性基
材(アルミニウム素管)上にディップコート法にて塗布
し、100℃で30分間熱風乾燥して、膜厚25μmの
単層型感光層を有するデジタル光源用の単層型感光体を
製造した。
【0209】実施例2 正孔輸送剤として、前記表1の化合物番号(11-6)で表さ
れるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例1と同様
にしてデジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0210】実施例3 正孔輸送剤として、前記表1の化合物番号(11-7)で表さ
れるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例1と同様
にしてデジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0211】実施例4 正孔輸送剤として、前記表1の化合物番号(12-3)で表さ
れるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例1と同様
にしてデジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0212】実施例5 正孔輸送剤として、前記表1の化合物番号(12-5)で表さ
れるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例1と同様
にしてデジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0213】実施例6 単層型感光層用の塗布液中に、さらに電子輸送剤とし
て、式(ET17-1):
【0214】
【化68】 で表されるジフェノキノン誘導体を30重量部配合した
ほかは、実施例1と同様にしてデジタル光源用の単層型
感光体を製造した。
【0215】実施例7 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(11-6)を用いたほか
は、実施例6と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。
【0216】実施例8 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(11-7)を用いたほか
は、実施例6と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。
【0217】実施例9 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(12-3)を用いたほか
は、実施例6と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。
【0218】実施例10 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(12-5)を用いたほか
は、実施例6と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。
【0219】実施例11〜15 電子輸送剤として、式(ET14-1):
【0220】
【化69】 で表されるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例6
〜10と同様にしてデジタル光源用の単層型感光体を製
造した。
【0221】実施例16〜20 電子輸送剤として、式(ET14-2):
【0222】
【化70】 で表されるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例6
〜10と同様にしてデジタル光源用の単層型感光体を製
造した。
【0223】比較例1 正孔輸送剤として、式(6-1) :
【0224】
【化71】 で表されるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例1
と同様にしてデジタル光源用の単層型感光体を製造し
た。
【0225】比較例2 正孔輸送剤として、式(6-2) :
【0226】
【化72】 で表されるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例1
と同様にしてデジタル光源用の単層型感光体を製造し
た。
【0227】比較例3 正孔輸送剤として、式(6-3) :
【0228】
【化73】 で表されるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例1
と同様にしてデジタル光源用の単層型感光体を製造し
た。
【0229】上記実施例1〜20および比較例1〜3で
得られた感光体について下記の電気特性試験(I) を行
い、各感光体の電気特性を評価した。
【0230】電気特性試験(I) ジェンテック(GENTEC)社製のドラム感度試験機を用い
て各感光体の表面に印加電圧を加え、その表面を+70
0±20Vに帯電させた後、表面電位Vo (V)を測定
した。次いで、露光光源であるハロゲンランプの白色光
からバンドパスフィルタを用いて取り出した波長780
nmの単色光(半値幅20nm、光強度8μJ/c
2 )を感光体の表面に照射(照射時間1.5秒)し
て、上記表面電位Vo が1/2になるのに要した時間を
測定し、半減露光量E1/2 (μJ/cm 2 )を算出し
た。また、露光開始から0.5秒経過した時点での表面
電位を残留電位Vr (V)として測定した。
【0231】上記各実施例および比較例で使用した電荷
発生剤、正孔輸送剤および電子輸送剤の種類と、電気特
性の試験結果とを表3に示す。なお、以下の表におい
て、電荷発生剤、正孔輸送剤および電子輸送剤の種類は
それぞれの式番号または化合物に付した番号で示した。
【0232】
【表3】 実施例21〜25 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、実施例1〜5と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。
【0233】実施例26〜30 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、実施例6〜10と同様にしてデ
ジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0234】実施例31〜35 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、実施例11〜15と同様にして
デジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0235】実施例36〜40 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、実施例16〜20と同様にして
デジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0236】比較例4〜6 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、比較例1〜3と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。
【0237】上記実施例21〜40および比較例4〜6
で得られた感光体について前記電気特性試験(I) を行
い、各感光体の電気特性を評価した。各実施例および比
較例で使用した電荷発生剤、正孔輸送剤および電子輸送
剤の種類と、電気特性の試験結果とを表4に示す。
【0238】
【表4】 実施例41〜45 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、実施例1〜5と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。
【0239】実施例46〜50 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、実施例6〜10と同様にしてデ
ジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0240】実施例51〜55 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、実施例11〜15と同様にして
デジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0241】実施例56〜60 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、実施例16〜20と同様にして
デジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0242】比較例7〜9 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、比較例1〜3と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。
【0243】上記実施例41〜60および比較例7〜9
で得られた感光体について前記電気特性試験(I) を行
い、各感光体の電気特性を評価した。各実施例および比
較例で使用した電荷発生剤、正孔輸送剤および電子輸送
剤の種類と、電気特性の試験結果とを表5に示す。
【0244】
【表5】 (デジタル光源用積層型感光体) 実施例61 電荷発生剤であるX型無金属フタロシアニン(CG1-1)
2.5重量部および結着樹脂(ポリビニルブチラール)
1重量部を溶媒(テトラヒドロフラン)15重量部とと
もにボールミルにて混合分散させて、電荷発生層用の塗
布液を作製した。次いでこの塗布液を導電性基材(アル
ミニウム素管)上にディップコート法にて塗布し、11
0℃で30分間熱風乾燥して、膜厚0.5μmの電荷発
生層を形成した。
【0245】次に、正孔輸送剤であるスチルベン誘導体
(11-2)1重量部および結着樹脂(ポリカーボネート)1
重量部を溶媒(テトラヒドロフラン)10重量部ととも
にボールミルにて混合分散させて、電荷輸送層用の塗布
液を作製した。次いでこの塗布液を上記電荷発生層上に
ディップコート法にて塗布し、110℃で30分間熱風
乾燥して、膜厚20μmの電荷発生層を形成し、デジタ
ル光源用の積層型感光体を製造した。
【0246】実施例62 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(11-6)を用いたほか
は、実施例61と同様にしてデジタル光源用の積層型感
光体を製造した。
【0247】実施例63 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(11-7)を用いたほか
は、実施例61と同様にしてデジタル光源用の積層型感
光体を製造した。
【0248】実施例64 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(12-3)を用いたほか
は、実施例61と同様にしてデジタル光源用の積層型感
光体を製造した。
【0249】実施例65 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(12-5)を用いたほか
は、実施例61と同様にしてデジタル光源用の積層型感
光体を製造した。
【0250】実施例66〜70 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、実施例61〜65と同様にして
デジタル光源用の積層型感光体を製造した。
【0251】実施例71〜75 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、実施例61〜65と同様にして
デジタル光源用の積層型感光体を製造した。
【0252】比較例10〜12 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(6-1) を用いたほか
は、実施例61、66および71と同様にしてデジタル
光源用の積層型感光体を製造した。
【0253】上記実施例61〜75および比較例10〜
12で得られた感光体について下記の電気特性試験(II)
を行い、各感光体の電気特性を評価した。
【0254】電気特性試験(II) 感光体の表面を−700±20Vに帯電させたほかは、
前記電気特性試験(I)と同様にして表面電位V
o (V)、残留電位Vr (V)および半減露光量E1/2
(μJ/cm2 )を求めた。
【0255】上記各実施例および比較例で使用した電荷
発生剤および正孔輸送剤の種類と、電気特性の試験結果
とを表6に示す。
【0256】
【表6】 (アナログ光源用単層型感光体) 実施例76〜80 電荷発生剤として、式(CG3-1) :
【0257】
【化74】 で表されるペリレン顔料を用いたほかは、実施例1〜5
と同様にしてアナログ光源用の単層型感光体を製造し
た。
【0258】実施例81〜85 電荷発生剤としてペリレン顔料(CG3-1) を用いたほか
は、実施例6〜10と同様にしてアナログ光源用の単層
型感光体を製造した。
【0259】実施例86〜90 電荷発生剤としてペリレン顔料(CG3-1) を用いたほか
は、実施例11〜15と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0260】実施例91〜95 電荷発生剤としてペリレン顔料(CG3-1) を用いたほか
は、実施例15〜20と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0261】比較例13〜15 電荷発生剤としてペリレン顔料(CG3-1) を用いたほか
は、比較例1〜3と同様にしてアナログ光源用の単層型
感光体を製造した。
【0262】上記実施例76〜95および比較例13〜
15で得られた感光体について下記の電気特性試験(II
I) を行い、各感光体の電気特性を評価した。
【0263】電気特性試験(III) 露光光源としてハロゲンランプの白色光(光強度8ルッ
クス)を用いたほかは、前記電気特性試験(I) と同様に
して、表面電位Vo (V)、残留電位Vr (V)および
半減露光量E1/2 (lux・秒)を求めた。
【0264】上記各実施例および比較例で使用した電荷
発生剤、正孔輸送剤および電子輸送剤の種類と、電気特
性の試験結果とを表7に示す。
【0265】
【表7】 実施例96〜100 電荷発生剤として、式(CG4-1) :
【0266】
【化75】 で表されるビスアゾ顔料を用いたほかは、実施例76〜
80と同様にしてアナログ光源用の単層型感光体を製造
した。
【0267】実施例101〜105 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-1) を用いたほか
は、実施例81〜85と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0268】実施例106〜110 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-1) を用いたほか
は、実施例86〜90と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0269】実施例111〜115 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-1) を用いたほか
は、実施例91〜95と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0270】比較例16〜18 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-1) を用いたほか
は、比較例13〜15と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0271】上記実施例96〜115および比較例16
〜18で得られた感光体について前記電気特性試験(II
I) を行い、各感光体の電気特性を評価した。各実施例
および比較例で使用した電荷発生剤、正孔輸送剤および
電子輸送剤の種類と、電気特性の試験結果とを表8に示
す。
【0272】
【表8】 実施例116〜120 電荷発生剤として、式(CG4-2) :
【0273】
【化76】 で表されるビスアゾ顔料を用いたほかは、実施例76〜
80と同様にしてアナログ光源用の単層型感光体を製造
した。
【0274】実施例121〜125 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-2) を用いたほか
は、実施例81〜85と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0275】実施例126〜130 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-2) を用いたほか
は、実施例86〜90と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0276】実施例131〜135 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-2) を用いたほか
は、実施例91〜95と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0277】比較例19〜21 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-2) を用いたほか
は、比較例13〜15と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0278】上記実施例116〜135および比較例1
9〜21で得られた感光体について前記電気特性試験(I
II) を行い、各感光体の電気特性を評価した。各実施例
および比較例で使用した電荷発生剤、正孔輸送剤および
電子輸送剤の種類と、電気特性の試験結果とを表9に示
す。
【0279】
【表9】 実施例136〜140 電荷発生剤として、式(CG4-3) :
【0280】
【化77】 で表されるビスアゾ顔料を用いたほかは、実施例76〜
80と同様にしてアナログ光源用の単層型感光体を製造
した。
【0281】実施例141〜145 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-3) を用いたほか
は、実施例81〜85と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0282】実施例146〜150 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-3) を用いたほか
は、実施例86〜90と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0283】実施例151〜155 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-3) を用いたほか
は、実施例91〜95と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0284】比較例22〜24 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-3) を用いたほか
は、比較例13〜15と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0285】上記実施例136〜155および比較例2
2〜24で得られた感光体について前記電気特性試験(I
II) を行い、各感光体の電気特性を評価した。各実施例
および比較例で使用した電荷発生剤、正孔輸送剤および
電子輸送剤の種類と、電気特性の試験結果とを表10に
示す。
【0286】
【表10】 (アナログ光源用積層型感光体) 実施例156〜160 電荷発生剤としてペリレン顔料(CG3-1) を用いたほか
は、実施例61〜65と同様にしてアナログ光源用の積
層型感光体を製造した。
【0287】実施例161〜165 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-1) を用いたほか
は、実施例61〜65と同様にしてアナログ光源用の積
層型感光体を製造した。
【0288】実施例166〜170 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-2) を用いたほか
は、実施例61〜65と同様にしてアナログ光源用の積
層型感光体を製造した。
【0289】実施例171〜175 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-3) を用いたほか
は、実施例61〜65と同様にしてアナログ光源用の積
層型感光体を製造した。
【0290】比較例25〜28 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(6-1) を用いたほか
は、実施例156、161、166および171と同様
にしてアナログ光源用の積層型感光体を製造した。
【0291】上記実施例156〜175および比較例2
5〜28で得られた感光体について下記の電気特性試験
(IV)を行い、各感光体の電気特性を評価した。
【0292】電気特性試験(IV) 感光体の表面を−700±20Vに帯電させたほかは、
前記電気特性試験(III) と同様にして表面電位V
o (V)、残留電位Vr (V)および半減露光量E1/ 2
(lux・秒)を求めた。
【0293】上記各実施例および比較例で使用した電荷
発生剤および正孔輸送剤の種類と、電気特性の試験結果
とを表11に示す。
【0294】
【表11】 表3〜11から明らかなように、実施例1〜175の電
子写真感光体は、各実施例に対応する比較例に比べて残
留電位Vr の絶対値が小さい。また、半減露光量E1/2
についても、対応する比較例での値と同等またはその値
を下回っている。このことから、実施例1〜175の電
子写真感光体は、優れた感度を有することがわかる。
【0295】また、合成例6〜10におけるスチルベン
誘導体(11-14) 〜(11-18) および合成例11〜15にお
けるスチルベン誘導体(12-14) 〜(12-18) を、前述の実
施例1〜175と同様にして電子写真感光体(アナログ
光源用の単層型および積層型の感光体、デジタル光源用
の単層型および積層型の感光体)を製造すれば、実施例
1〜175の電子写真感光体と同様に優れた感度を有す
る感光体が得られる。
【0296】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のスチルベ
ン誘導体(1) は、バインダー樹脂との相溶性が高く、か
つ高い電荷輸送能(正孔輸送能)を有する。
【0297】また、本発明の電子写真感光体は、上記ス
チルベン誘導体(1) を正孔輸送剤として用いることか
ら、高感度である。従って、本発明の電子写真感光体
は、静電式複写機やレーザービームプリンタ等の各種画
像形成装置の高速化、高性能化等に寄与するという特有
の作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】スチルベン誘導体(11-2)の 1H−NMRスペク
トルを示すグラフである。
【図2】スチルベン誘導体(11-2)の赤外線吸収スペクト
ルを示すグラフである。
【図3】スチルベン誘導体(11-6)の 1H−NMRスペク
トルを示すグラフである。
【図4】スチルベン誘導体(11-6)の赤外線吸収スペクト
ルを示すグラフである。
【図5】スチルベン誘導体(11-7)の 1H−NMRスペク
トルを示すグラフである。
【図6】スチルベン誘導体(11-7)の赤外線吸収スペクト
ルを示すグラフである。
【図7】スチルベン誘導体(12-3)の赤外線吸収スペクト
ルを示すグラフである。
【図8】スチルベン誘導体(12-5)の赤外線吸収スペクト
ルを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲垣 義雄 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA20 AA21 AA31 BA12 BA13 BA63 EA04 4H006 AA01 AA02 AB76 AC22 AC45 AC52

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) : 【化1】 (式中、R1 およびR3 は同一または異なって、置換基
    を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリ
    ール基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換
    基を有してもよいアルコキシ基を示し、R2 およびR4
    は同一または異なって、水素原子、置換基を有してもよ
    いアルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基
    を示す。但し、R2 およびR4 の置換位置が4(パラ)
    位のとき、R2 およびR4 は水素原子である。)で表さ
    れるスチルベン誘導体。
  2. 【請求項2】前記一般式(1) 中のR3 とR1 とが同一の
    基で、かつR4 とR2 とが同一の基である請求項1記載
    のスチルベン誘導体。
  3. 【請求項3】一般式(2) : 【化2】 (式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
    基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいア
    ラルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
    示し、R2 は水素原子、置換基を有してもよいアルキル
    基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。但
    し、R2 の置換位置が4(パラ)位のとき、R2 は水素
    原子である。)で表されるホルミル化トリフェニルアミ
    ン誘導体と、一般式(3) : 【化3】 で表されるビスリン酸エステル誘導体とを反応させるこ
    とを特徴とする、請求項2記載のスチルベン誘導体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】前記ホルミル化トリフェニルアミン誘導体
    (2) が、一般式(4) : 【化4】 (式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
    基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいア
    ラルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
    示し、R2 は水素原子、置換基を有してもよいアルキル
    基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。但
    し、R2 の置換位置が4(パラ)位のとき、R2 は水素
    原子である。)で表されるアニリン誘導体にヨードベン
    ゼンを反応させて、一般式(5) : 【化5】 (式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
    基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいア
    ラルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
    示し、R2 は水素原子、置換基を有してもよいアルキル
    基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。但
    し、R2 の置換位置が4(パラ)位のとき、R2 は水素
    原子である。)で表されるトリフェニルアミン誘導体を
    得、この化合物(5) をフィルスマイヤー(Vilsmeier) 法
    によりホルミル化させることにより得られる請求項3記
    載のスチルベン誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】導電性基体上に感光層を設けた電子写真感
    光体であって、前記感光層が、請求項1または2記載の
    一般式(1) で表されるスチルベン誘導体を含有すること
    を特徴とする電子写真感光体。
  6. 【請求項6】前記感光層が、請求項1または2記載の一
    般式(1) で表されるスチルベン誘導体と共に、電荷発生
    剤と電子輸送剤とを含有した単層型の感光層である請求
    項5記載の電子写真感光体。
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