JP2000243704A - シリコン系薄膜光電変換装置の製造方法 - Google Patents
シリコン系薄膜光電変換装置の製造方法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低温プラズマCVD法で形成する結晶質シリ
コン系薄膜光電変換層の成膜速度を高速化することによ
って、光電変換装置の生産効率を高めるとともにその性
能をも改善する。 【解決手段】 シリコン系薄膜光電変換装置の製造方法
は、その光電変換装置に含まれる少なくとも結晶質光電
変換層をプラズマCVD法で堆積する条件として:プラ
ズマ反応室内の圧力が5Torr以上であり;その反応
室内において2つの放電電極が2cm以下の間隔で対向
配置させられており、少なくとも一方の放電電極の対向
面上において半導体層を堆積させるべき基板の周縁から
対向主面に平行な方向に1〜5cmの距離だけ隔てられ
た帯域内の少なくとも一部に1〜5mmの高さの隆起部
が設けられていることを特徴としている。
コン系薄膜光電変換層の成膜速度を高速化することによ
って、光電変換装置の生産効率を高めるとともにその性
能をも改善する。 【解決手段】 シリコン系薄膜光電変換装置の製造方法
は、その光電変換装置に含まれる少なくとも結晶質光電
変換層をプラズマCVD法で堆積する条件として:プラ
ズマ反応室内の圧力が5Torr以上であり;その反応
室内において2つの放電電極が2cm以下の間隔で対向
配置させられており、少なくとも一方の放電電極の対向
面上において半導体層を堆積させるべき基板の周縁から
対向主面に平行な方向に1〜5cmの距離だけ隔てられ
た帯域内の少なくとも一部に1〜5mmの高さの隆起部
が設けられていることを特徴としている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜光電変換装置の
製造方法とその方法に関し、特に、シリコン系薄膜光電
変換装置の低コスト化と性能改善に関するものである。
なお、本明細書において、「多結晶」と「微結晶」と
「結晶質」の用語は、薄膜光電変換装置の技術分野で通
常用いられているように、部分的に非晶質状態を含むも
のをも意味するものとする。
製造方法とその方法に関し、特に、シリコン系薄膜光電
変換装置の低コスト化と性能改善に関するものである。
なお、本明細書において、「多結晶」と「微結晶」と
「結晶質」の用語は、薄膜光電変換装置の技術分野で通
常用いられているように、部分的に非晶質状態を含むも
のをも意味するものとする。
【0002】
【従来の技術】薄膜光電変換装置の代表的なものとして
非晶質シリコン系太陽電池があり、非晶質光電変換材料
は通常200℃前後の低い成膜温度の下でプラズマCV
D法によって形成されるので、ガラス,ステンレス,有
機フィルム等の安価な基板上に形成することができ、低
コストの光電変換装置のための有力材料として期待され
ている。また、非晶質シリコンにおいては可視光領域で
の吸収係数が大きいので、500nm以下の薄い膜厚の
非晶質光電変換層を用いた太陽電池において15mA/
cm2 以上の短絡電流が実現されている。
非晶質シリコン系太陽電池があり、非晶質光電変換材料
は通常200℃前後の低い成膜温度の下でプラズマCV
D法によって形成されるので、ガラス,ステンレス,有
機フィルム等の安価な基板上に形成することができ、低
コストの光電変換装置のための有力材料として期待され
ている。また、非晶質シリコンにおいては可視光領域で
の吸収係数が大きいので、500nm以下の薄い膜厚の
非晶質光電変換層を用いた太陽電池において15mA/
cm2 以上の短絡電流が実現されている。
【0003】しかし、非晶質シリコン系材料では、Steb
ler-Wronskey効果と呼ばれるように、光電変換特性が長
期間の光照射によって低下するなどの問題を抱えてお
り、さらにその有効感度波長領域の長波長側が800n
m程度までである。したがって、非晶質シリコン系材料
を用いた光電変換装置においては、その信頼性や高性能
化には限界が見られ、基板選択の自由度や低コストプロ
セスを利用し得るという本来の利点が十分には生かされ
ていない。
ler-Wronskey効果と呼ばれるように、光電変換特性が長
期間の光照射によって低下するなどの問題を抱えてお
り、さらにその有効感度波長領域の長波長側が800n
m程度までである。したがって、非晶質シリコン系材料
を用いた光電変換装置においては、その信頼性や高性能
化には限界が見られ、基板選択の自由度や低コストプロ
セスを利用し得るという本来の利点が十分には生かされ
ていない。
【0004】これに対して、近年では、たとえば多結晶
シリコンや微結晶シリコンのような結晶質シリコンを含
む薄膜を利用した光電変換装置の開発が精力的に行なわ
れている。これらの開発は、安価な基板上に低温プロセ
スで良質の結晶質シリコン薄膜を形成することによって
光電変換装置の低コスト化と高性能化を両立させるとい
う試みであり、太陽電池だけでなく光センサ等のさまざ
まな光電変換装置への応用が期待されている。
シリコンや微結晶シリコンのような結晶質シリコンを含
む薄膜を利用した光電変換装置の開発が精力的に行なわ
れている。これらの開発は、安価な基板上に低温プロセ
スで良質の結晶質シリコン薄膜を形成することによって
光電変換装置の低コスト化と高性能化を両立させるとい
う試みであり、太陽電池だけでなく光センサ等のさまざ
まな光電変換装置への応用が期待されている。
【0005】これらの結晶質シリコン薄膜の形成方法と
しては、たとえばCVD法やスパッタリング法にて基板
上に直接堆積させるか、同様のプロセスで一旦非晶質膜
を堆積させた後に熱アニールやレーザアニールを行なう
ことによって結晶化を図るなどの方法があるが、いずれ
にしても前述のような安価な基板を用いるためには55
0℃以下のプロセスで行なう必要がある。
しては、たとえばCVD法やスパッタリング法にて基板
上に直接堆積させるか、同様のプロセスで一旦非晶質膜
を堆積させた後に熱アニールやレーザアニールを行なう
ことによって結晶化を図るなどの方法があるが、いずれ
にしても前述のような安価な基板を用いるためには55
0℃以下のプロセスで行なう必要がある。
【0006】そのようなプロセスの中でも、プラズマC
VD法によって直接結晶質シリコン薄膜を堆積させる手
法は、プロセスの低温化や薄膜の大面積化が最も容易で
あり、しかも比較的簡便に高品質な膜が得られるものと
期待されている。このような手法で多結晶シリコン薄膜
を得る場合、高品質の結晶質シリコン薄膜を何らかのプ
ロセスで一旦基板上に形成した後に、これをシード層ま
たは結晶化制御層としてその上に成膜をすることによっ
て、比較的低温でも良質の多結晶シリコン薄膜が形成さ
れ得る。
VD法によって直接結晶質シリコン薄膜を堆積させる手
法は、プロセスの低温化や薄膜の大面積化が最も容易で
あり、しかも比較的簡便に高品質な膜が得られるものと
期待されている。このような手法で多結晶シリコン薄膜
を得る場合、高品質の結晶質シリコン薄膜を何らかのプ
ロセスで一旦基板上に形成した後に、これをシード層ま
たは結晶化制御層としてその上に成膜をすることによっ
て、比較的低温でも良質の多結晶シリコン薄膜が形成さ
れ得る。
【0007】一方、水素でシラン系原料ガスを10倍以
上希釈しかつプラズマ反応室内圧力を10mTorr〜
1Torrの範囲内に設定してプラズマCVD法で成膜
することによって、微結晶シリコン薄膜が得られること
はよく知られており、この場合には200℃前後の温度
でもシリコン薄膜が容易に微結晶化され得る。たとえ
ば、微結晶シリコンのpin接合からなる光電変換ユニ
ットを含む光電変換装置がAppl, Phys, Lett., Vol 65,
1994, p.860に記載されている。この光電変換ユニット
は、簡便にプラズマCVD法で順次積層されたp型半導
体層、光電変換層たるi型半導体層、およびn型半導体
層からなり、これらの半導体層のすべてが微結晶シリコ
ンであることを特徴としている。ところが、高品質の結
晶質シリコン膜、さらには高性能のシリコン系薄膜光電
変換装置を得るためには、従来の製法や条件の下ではそ
の成膜速度が厚さ方向で0.6μm/hrに満たないほ
ど遅く、非晶質シリコン膜の場合と同程度かもしくはそ
れ以下でしかない。
上希釈しかつプラズマ反応室内圧力を10mTorr〜
1Torrの範囲内に設定してプラズマCVD法で成膜
することによって、微結晶シリコン薄膜が得られること
はよく知られており、この場合には200℃前後の温度
でもシリコン薄膜が容易に微結晶化され得る。たとえ
ば、微結晶シリコンのpin接合からなる光電変換ユニ
ットを含む光電変換装置がAppl, Phys, Lett., Vol 65,
1994, p.860に記載されている。この光電変換ユニット
は、簡便にプラズマCVD法で順次積層されたp型半導
体層、光電変換層たるi型半導体層、およびn型半導体
層からなり、これらの半導体層のすべてが微結晶シリコ
ンであることを特徴としている。ところが、高品質の結
晶質シリコン膜、さらには高性能のシリコン系薄膜光電
変換装置を得るためには、従来の製法や条件の下ではそ
の成膜速度が厚さ方向で0.6μm/hrに満たないほ
ど遅く、非晶質シリコン膜の場合と同程度かもしくはそ
れ以下でしかない。
【0008】他方、低温プラズマCVD法で比較的高い
5Torrの圧力条件の下でシリコン膜を形成した例
が、特開平4−137725に記載されている。しか
し、この事例はガラス等の基板上に直接シリコン薄膜を
堆積させたものであり、特開平4−137725に開示
された発明に対する比較例であって、その膜の品質は低
くて光電変換装置へ応用できるものではない。
5Torrの圧力条件の下でシリコン膜を形成した例
が、特開平4−137725に記載されている。しか
し、この事例はガラス等の基板上に直接シリコン薄膜を
堆積させたものであり、特開平4−137725に開示
された発明に対する比較例であって、その膜の品質は低
くて光電変換装置へ応用できるものではない。
【0009】また、一般にプラズマCVD法の圧力条件
を高くすれば、プラズマ反応室内にパウダー状の生成物
やダストなどが大量に発生する。その場合、堆積中の膜
表面にそれらのダスト等が飛来して堆積膜中に取り込ま
れる危険性が高く、膜中のピンホールの発生原因とな
る。そして、そのような膜質の劣化を低減するために
は、反応室内のクリーニングを頻繁に行なわなければな
らなくなる。特に、550℃以下のような低温条件で成
膜する場合には、反応室圧力を高くした場合のこれらの
問題が顕著となる。しかも、太陽電池のような光電変換
装置の製造においては、大面積の薄膜を堆積させる必要
があるので、製品歩留りの低下や成膜装置維持管理ため
の労力およびコストの増大という問題を招く。
を高くすれば、プラズマ反応室内にパウダー状の生成物
やダストなどが大量に発生する。その場合、堆積中の膜
表面にそれらのダスト等が飛来して堆積膜中に取り込ま
れる危険性が高く、膜中のピンホールの発生原因とな
る。そして、そのような膜質の劣化を低減するために
は、反応室内のクリーニングを頻繁に行なわなければな
らなくなる。特に、550℃以下のような低温条件で成
膜する場合には、反応室圧力を高くした場合のこれらの
問題が顕著となる。しかも、太陽電池のような光電変換
装置の製造においては、大面積の薄膜を堆積させる必要
があるので、製品歩留りの低下や成膜装置維持管理ため
の労力およびコストの増大という問題を招く。
【0010】したがって、薄膜光電変換装置をプラズマ
CVD法を用いて製造する場合には、上述のように従来
から通常は1Torr以下の圧力条件が用いられてい
る。
CVD法を用いて製造する場合には、上述のように従来
から通常は1Torr以下の圧力条件が用いられてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述のような結晶質シ
リコン系薄膜光電変換層を含む多結晶型光電変換装置に
おいては、以下のような問題がある。すなわち、多結晶
シリコンであろうと部分的に非晶質相を含む微結晶シリ
コンであろうと、それを太陽電池の光電変換層として用
いる場合には、結晶質シリコンの吸収係数を考えれば、
太陽光を十分に吸収させるためには少なくとも数μmか
ら数十μmもの膜厚が要求される。これは、非晶質シリ
コン光電変換層の場合に比べれば1桁弱から2桁も厚い
ことになる。
リコン系薄膜光電変換層を含む多結晶型光電変換装置に
おいては、以下のような問題がある。すなわち、多結晶
シリコンであろうと部分的に非晶質相を含む微結晶シリ
コンであろうと、それを太陽電池の光電変換層として用
いる場合には、結晶質シリコンの吸収係数を考えれば、
太陽光を十分に吸収させるためには少なくとも数μmか
ら数十μmもの膜厚が要求される。これは、非晶質シリ
コン光電変換層の場合に比べれば1桁弱から2桁も厚い
ことになる。
【0012】しかるに、これまでの技術によれば、プラ
ズマCVD法によって低温で良質の結晶質シリコン系薄
膜を得るためには、温度,反応室内圧力,高周波パワ
ー,ならびにガス流量比というような種々の成膜条件パ
ラメータを検討しても、その成膜速度は非晶質シリコン
膜の場合と同程度もしくはそれ以下であって、たとえば
0.6μm/hr程度にしかならなかった。この問題を
言い換えれば、結晶質シリコン薄膜光電変換層は非晶質
シリコン光電変換層の何倍から何10倍もの成膜時間を
要することになり、光電変換装置の製造工程のスループ
ットの向上が困難となって低コスト化の妨げとなる。
ズマCVD法によって低温で良質の結晶質シリコン系薄
膜を得るためには、温度,反応室内圧力,高周波パワ
ー,ならびにガス流量比というような種々の成膜条件パ
ラメータを検討しても、その成膜速度は非晶質シリコン
膜の場合と同程度もしくはそれ以下であって、たとえば
0.6μm/hr程度にしかならなかった。この問題を
言い換えれば、結晶質シリコン薄膜光電変換層は非晶質
シリコン光電変換層の何倍から何10倍もの成膜時間を
要することになり、光電変換装置の製造工程のスループ
ットの向上が困難となって低コスト化の妨げとなる。
【0013】上述のような従来技術の課題に鑑み、本発
明の目的は、低温プラズマCVD法で形成する結晶質シ
リコン系光電変換層の成膜速度を高めて製造工程のスル
ープットを向上させ、かつ光電変換装置の性能を改善す
ることにある。
明の目的は、低温プラズマCVD法で形成する結晶質シ
リコン系光電変換層の成膜速度を高めて製造工程のスル
ープットを向上させ、かつ光電変換装置の性能を改善す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によるシリコン系
薄膜光電変換装置の製造方法においては、その光電変換
装置が基板上に形成された少なくとも1つの光電変換ユ
ニットを含み、この光電変換ユニットはプラズマCVD
法によって順次積層された1導電型半導体層と、結晶質
シリコン系薄膜光電変換層と、逆導電型半導体層とを含
むものであり、その光電変換ユニットに含まれる少なく
とも結晶質光電変換層をプラズマCVD法で堆積する条
件として:プラズマ反応室内の圧力が5Torr以上で
あり;その反応室内において第1の放電電極上に基板が
配置され;第1の放電電極に対向して第2の放電電極が
配置され;第1と第2の放電電極の互いに対向する主面
は2cm以下の距離で隔てられており、;第1と第2の
放電電極の少なくとも一方の対向主面上において基板の
周縁から対向主面に平行な方向に1〜5cmの範囲内の
距離だけ隔てられた帯域内の少なくとも一部において1
〜5mmの高さの隆起部が設けられていることを特徴と
している。
薄膜光電変換装置の製造方法においては、その光電変換
装置が基板上に形成された少なくとも1つの光電変換ユ
ニットを含み、この光電変換ユニットはプラズマCVD
法によって順次積層された1導電型半導体層と、結晶質
シリコン系薄膜光電変換層と、逆導電型半導体層とを含
むものであり、その光電変換ユニットに含まれる少なく
とも結晶質光電変換層をプラズマCVD法で堆積する条
件として:プラズマ反応室内の圧力が5Torr以上で
あり;その反応室内において第1の放電電極上に基板が
配置され;第1の放電電極に対向して第2の放電電極が
配置され;第1と第2の放電電極の互いに対向する主面
は2cm以下の距離で隔てられており、;第1と第2の
放電電極の少なくとも一方の対向主面上において基板の
周縁から対向主面に平行な方向に1〜5cmの範囲内の
距離だけ隔てられた帯域内の少なくとも一部において1
〜5mmの高さの隆起部が設けられていることを特徴と
している。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の1つの実施の形
態により製造されるシリコン系薄膜光電変換装置を模式
的な斜視図で図解している。この光電変換装置の基板1
01にはステンレス等の金属、有機フィルム、または低
融点の安価なガラス等が用いられ得る。
態により製造されるシリコン系薄膜光電変換装置を模式
的な斜視図で図解している。この光電変換装置の基板1
01にはステンレス等の金属、有機フィルム、または低
融点の安価なガラス等が用いられ得る。
【0016】基板101上の裏面電極110は、下記の
薄膜(A)と(B)のうちの1以上を含み、たとえば蒸
着法やスパッタリング法によって形成され得る。 (A) Ti,Cr,Al,Ag,Au,CuおよびP
tから選択された少なくとも1以上の金属またはこれら
の合金からなる層を含む金属薄膜。 (B) ITO,SnO2 およびZnOから選択された
少なくとも1以上の酸化物からなる層を含む透明導電性
薄膜。
薄膜(A)と(B)のうちの1以上を含み、たとえば蒸
着法やスパッタリング法によって形成され得る。 (A) Ti,Cr,Al,Ag,Au,CuおよびP
tから選択された少なくとも1以上の金属またはこれら
の合金からなる層を含む金属薄膜。 (B) ITO,SnO2 およびZnOから選択された
少なくとも1以上の酸化物からなる層を含む透明導電性
薄膜。
【0017】裏面電極110上には光電変換ユニット1
11の内の1導電型半導体層104がプラズマCVD法
にて堆積される。この1導電型半導体層104として
は、たとえば導電型決定不純物原子であるリンが0.0
1原子%以上ドープされたn型シリコン層、またはボロ
ンが0.01原子%以上ドープされたp型シリコン層な
どが用いられ得る。しかし、1導電型半導体層104に
関するこれらの条件は限定的なものではなく、不純物原
子としてはたとえばp型シリコン層においてはアルミニ
ウム等でもよく、またシリコンカーバイドやシリコンゲ
ルマニウムなどの合金材料を用いてもよい。1導電型シ
リコン系薄膜104は、多結晶,微結晶,または非晶質
のいずれでもよく、その膜厚は1〜100nmの範囲内
に設定され、より好ましくは2〜30nmの範囲内に設
定される。
11の内の1導電型半導体層104がプラズマCVD法
にて堆積される。この1導電型半導体層104として
は、たとえば導電型決定不純物原子であるリンが0.0
1原子%以上ドープされたn型シリコン層、またはボロ
ンが0.01原子%以上ドープされたp型シリコン層な
どが用いられ得る。しかし、1導電型半導体層104に
関するこれらの条件は限定的なものではなく、不純物原
子としてはたとえばp型シリコン層においてはアルミニ
ウム等でもよく、またシリコンカーバイドやシリコンゲ
ルマニウムなどの合金材料を用いてもよい。1導電型シ
リコン系薄膜104は、多結晶,微結晶,または非晶質
のいずれでもよく、その膜厚は1〜100nmの範囲内
に設定され、より好ましくは2〜30nmの範囲内に設
定される。
【0018】結晶質シリコン系薄膜の光電変換層105
としては、ノンドープのi型多結晶シリコン薄膜や体積
結晶化分率80%以上のi型微結晶シリコン薄膜、また
は微量の不純物を含む弱p型もしくは弱n型で光電変換
効率を十分に備えているシリコン系薄膜材料が使用され
得る。また、光電変換層105はこれらの材料に限定さ
れず、シリコンカーバイドやシリコンゲルマニウム等の
合金材料を用いてもよい。光電変換層105の膜厚は
0.5〜20μmの範囲内にあり、結晶質シリコン薄膜
光電変換層として必要かつ十分な膜厚を有している。
としては、ノンドープのi型多結晶シリコン薄膜や体積
結晶化分率80%以上のi型微結晶シリコン薄膜、また
は微量の不純物を含む弱p型もしくは弱n型で光電変換
効率を十分に備えているシリコン系薄膜材料が使用され
得る。また、光電変換層105はこれらの材料に限定さ
れず、シリコンカーバイドやシリコンゲルマニウム等の
合金材料を用いてもよい。光電変換層105の膜厚は
0.5〜20μmの範囲内にあり、結晶質シリコン薄膜
光電変換層として必要かつ十分な膜厚を有している。
【0019】結晶質シリコン系光電変換層105の成膜
は、通常に広く用いられている平行平板型RFプラズマ
CVD法で行なわれ得るほか、周波数が150MHz以
下でRF帯からVHF帯までの高周波電源を用いたプラ
ズマCVD法で行なわれてもよい。
は、通常に広く用いられている平行平板型RFプラズマ
CVD法で行なわれ得るほか、周波数が150MHz以
下でRF帯からVHF帯までの高周波電源を用いたプラ
ズマCVD法で行なわれてもよい。
【0020】なお、これらのプラズマCVD法における
結晶質シリコン系光電変換層105の成膜温度は、上述
した安価な基板が使用され得る550℃以下である。
結晶質シリコン系光電変換層105の成膜温度は、上述
した安価な基板が使用され得る550℃以下である。
【0021】結晶質シリコン系薄膜光電変換層105の
堆積時において、プラズマCVD反応室内圧力が5To
rr以上に設定される。そのときの高周波パワー密度は
100mW/cm2 以上であることが好ましい。また、
反応室内に導入されるガスの主成分としてシラン系ガス
と水素ガスを含み、かつシラン系ガスに対する水素ガス
の流量比は50倍以上にされることが好ましく、100
倍以上にされることがさらに好ましい。
堆積時において、プラズマCVD反応室内圧力が5To
rr以上に設定される。そのときの高周波パワー密度は
100mW/cm2 以上であることが好ましい。また、
反応室内に導入されるガスの主成分としてシラン系ガス
と水素ガスを含み、かつシラン系ガスに対する水素ガス
の流量比は50倍以上にされることが好ましく、100
倍以上にされることがさらに好ましい。
【0022】シラン系ガスとしてはモノシラン,ジシラ
ン等が好ましいが、これらに加えて四フッ化ケイ素,四
塩化ケイ素,ジクロルシラン等のハロゲン化ケイ素ガス
を用いてもよい。また、これらに加えて希ガス等の不活
性ガス、好ましくはヘリウム,ネオン,アルゴン等を用
いもよい。以上のような結晶質シリコン系光電変換層1
05の形成条件において、その成膜速度が1μm/時以
上にされ得る。
ン等が好ましいが、これらに加えて四フッ化ケイ素,四
塩化ケイ素,ジクロルシラン等のハロゲン化ケイ素ガス
を用いてもよい。また、これらに加えて希ガス等の不活
性ガス、好ましくはヘリウム,ネオン,アルゴン等を用
いもよい。以上のような結晶質シリコン系光電変換層1
05の形成条件において、その成膜速度が1μm/時以
上にされ得る。
【0023】ここで、5Torr以上の反応ガス圧のも
とで成膜を行なう場合、一般にプラズマ放電を維持する
ためには電極間距離を2cm以下にする必要があり、安
定した放電を得るために通常は電極間距離が1.5cm
以内にされる。しかし、電極間距離を1.5cm以内に
すれば、その間に導入された反応ガスの流路が狭いこと
に起因するガス流の不均一性の影響を受けて、堆積され
るシリコン系薄膜がその面内において局所的に不均一に
なりやすい。この不均一性は、堆積速度を速くすればす
るほど、また、水素による希釈量を多くすればするほど
顕著になる傾向にある。
とで成膜を行なう場合、一般にプラズマ放電を維持する
ためには電極間距離を2cm以下にする必要があり、安
定した放電を得るために通常は電極間距離が1.5cm
以内にされる。しかし、電極間距離を1.5cm以内に
すれば、その間に導入された反応ガスの流路が狭いこと
に起因するガス流の不均一性の影響を受けて、堆積され
るシリコン系薄膜がその面内において局所的に不均一に
なりやすい。この不均一性は、堆積速度を速くすればす
るほど、また、水素による希釈量を多くすればするほど
顕著になる傾向にある。
【0024】そこで、本発明は、図2と図3において模
式的に図解されているような放電電極を用いることが好
ましい。図2は基板101を配置するための基板電極1
の平面図を示し、図3は図2中の線3A−3Aに沿った
断面図を表わしている。これらの図からわかるように、
基板電極1の中央部に基板101が配置される。基板1
01の周縁から1〜5cmの範囲内の距離だけ隔てられ
た帯域内において複数のアイランド状の隆起部1aが設
けられている。図2と図3の例では、この隆起部1aは
半球状の導体で形成されている。このような基板電極1
に対して、もう1つの平板電極(図示せず)が対向電極
として対面配置させられる。
式的に図解されているような放電電極を用いることが好
ましい。図2は基板101を配置するための基板電極1
の平面図を示し、図3は図2中の線3A−3Aに沿った
断面図を表わしている。これらの図からわかるように、
基板電極1の中央部に基板101が配置される。基板1
01の周縁から1〜5cmの範囲内の距離だけ隔てられ
た帯域内において複数のアイランド状の隆起部1aが設
けられている。図2と図3の例では、この隆起部1aは
半球状の導体で形成されている。このような基板電極1
に対して、もう1つの平板電極(図示せず)が対向電極
として対面配置させられる。
【0025】このとき、反応ガス圧が5Torr以上の
場合では、前述のように一般には電極間距離を1.5c
m以下にしなければプラズマ放電を安定に維持すること
が困難であるが、隆起部1aは放電を安定化して維持す
るアンカー部として働き、電極間距離を1.5cm以上
に広げることを可能にするとともに、プラズマ全体を安
定化するように作用する。
場合では、前述のように一般には電極間距離を1.5c
m以下にしなければプラズマ放電を安定に維持すること
が困難であるが、隆起部1aは放電を安定化して維持す
るアンカー部として働き、電極間距離を1.5cm以上
に広げることを可能にするとともに、プラズマ全体を安
定化するように作用する。
【0026】このようなアンカー部1aにおける放電は
電極1の他の平面部分における放電より強くなるが、5
Torr以上の反応ガス圧のもとでは、その強い放電領
域はアンカー部1aの周囲から1cm以内の範囲内に収
まるので、アンカー部1aから1cm以上離れた基板1
01に対してはほとんど影響を与えることがない。他
方、アンカー部1aと基板101の周縁との距離がさら
に大きくなれば放電領域が基板101に及ぼす影響がさ
らに小さくなるが、無駄な放電領域が増えるので、原料
ガスやRF出力の無駄を生じるとともに、不所望な析出
粒子(ダスト)の発生が多くなるなどの問題を生じる。
したがって、アンカー部1aと基板101の周縁との間
隔は5cm以内であることも望まれ、3cm以内である
ことがより好ましい。
電極1の他の平面部分における放電より強くなるが、5
Torr以上の反応ガス圧のもとでは、その強い放電領
域はアンカー部1aの周囲から1cm以内の範囲内に収
まるので、アンカー部1aから1cm以上離れた基板1
01に対してはほとんど影響を与えることがない。他
方、アンカー部1aと基板101の周縁との距離がさら
に大きくなれば放電領域が基板101に及ぼす影響がさ
らに小さくなるが、無駄な放電領域が増えるので、原料
ガスやRF出力の無駄を生じるとともに、不所望な析出
粒子(ダスト)の発生が多くなるなどの問題を生じる。
したがって、アンカー部1aと基板101の周縁との間
隔は5cm以内であることも望まれ、3cm以内である
ことがより好ましい。
【0027】他方、反応ガス圧が5Torr未満の場
合、安定なプラズマ放電を得るためには、電極間距離を
2cm以上に広げなければならない。また、5Torr
未満の圧力条件のもとでは、プラズマ放電領域が広がり
やすくなって、放電状態が電極間距離の大小に対して鈍
感になる。したがって、5Torr未満の圧力のもとで
は、隆起部1aがアンカー効果を発揮するには、1cm
以上の高さが必要となる。しかし、このような場合に、
たとえば電極間距離を2cmから3cmに拡大しても、
堆積膜の均一性にはあまり差がなくて、アンカー効果に
よる利点が小さい。逆に、電極間距離が広くなることに
より、成膜速度が遅くなるという不利益が大きくなる。
すなわち、アンカー効果は、反応ガス圧が5Torr以
上であって電極間距離を小さくする必要がある場合に大
きな利益をもたらすものであり、隆起部の高さは一般に
1〜5mmの範囲内にあることが好ましい。
合、安定なプラズマ放電を得るためには、電極間距離を
2cm以上に広げなければならない。また、5Torr
未満の圧力条件のもとでは、プラズマ放電領域が広がり
やすくなって、放電状態が電極間距離の大小に対して鈍
感になる。したがって、5Torr未満の圧力のもとで
は、隆起部1aがアンカー効果を発揮するには、1cm
以上の高さが必要となる。しかし、このような場合に、
たとえば電極間距離を2cmから3cmに拡大しても、
堆積膜の均一性にはあまり差がなくて、アンカー効果に
よる利点が小さい。逆に、電極間距離が広くなることに
より、成膜速度が遅くなるという不利益が大きくなる。
すなわち、アンカー効果は、反応ガス圧が5Torr以
上であって電極間距離を小さくする必要がある場合に大
きな利益をもたらすものであり、隆起部の高さは一般に
1〜5mmの範囲内にあることが好ましい。
【0028】ところで、アンカー効果を生じる隆起部と
しては、図2と図3に示された隆起部1aのように半球
状アイランド以外に他の形状のアラインドを用いること
もでき、図4および図に示されているような帯状の隆起
部を用いてもよい。すなわち、図4は本発明において好
ましく用いられ得る放電電極のもう1つの例を示す平面
図であり、図5は図4中の線5A−5Aに沿った断面図
を示している。これらの図に示された電極1において
も、その中央部に基板101が配置される。しかし、ア
ンカー部としては、正方形の横断面を有する連続的な帯
状隆起部1bが形成されている。また、このような帯状
隆起部は、途中の複数箇所で分離された複数の棒状隆起
部に変更されてもよい。また、これらの隆起部は基板電
極上に限られず、その代わりに対向電極上に設けられて
もよく、また、それら双方の電極上に設けられてもよい
ことはいうまでもない。
しては、図2と図3に示された隆起部1aのように半球
状アイランド以外に他の形状のアラインドを用いること
もでき、図4および図に示されているような帯状の隆起
部を用いてもよい。すなわち、図4は本発明において好
ましく用いられ得る放電電極のもう1つの例を示す平面
図であり、図5は図4中の線5A−5Aに沿った断面図
を示している。これらの図に示された電極1において
も、その中央部に基板101が配置される。しかし、ア
ンカー部としては、正方形の横断面を有する連続的な帯
状隆起部1bが形成されている。また、このような帯状
隆起部は、途中の複数箇所で分離された複数の棒状隆起
部に変更されてもよい。また、これらの隆起部は基板電
極上に限られず、その代わりに対向電極上に設けられて
もよく、また、それら双方の電極上に設けられてもよい
ことはいうまでもない。
【0029】このように、アンカー部として種々の形状
の隆起部を形成することが可能である。しかし、隆起部
近傍では一般に放電が強くなるので、針状のように鋭角
の突起を有する隆起部では、その鋭角表面における放電
パワー密度が強くなりすぎて隆起部自体がプラズマによ
ってスパッタされるおそれがある。したがって、アンカ
ー部は、鈍角表面で構成された隆起部として形成される
ことが好ましい。
の隆起部を形成することが可能である。しかし、隆起部
近傍では一般に放電が強くなるので、針状のように鋭角
の突起を有する隆起部では、その鋭角表面における放電
パワー密度が強くなりすぎて隆起部自体がプラズマによ
ってスパッタされるおそれがある。したがって、アンカ
ー部は、鈍角表面で構成された隆起部として形成される
ことが好ましい。
【0030】また、隆起部の表面積は大きい方が放電が
安定してアンカー効果が大きくなるが、その表面積があ
まりに大きくなれば、アンカー部で消費される放電パワ
ーが大きくなって基板上への膜の堆積速度が遅くなる。
他方、隆起部の表面積が小さすぎれば、当然ながらアン
カー効果は小さくなり、安定した放電が期待できなくな
る。すなわち、アンカー部の表面積は、反応ガスの圧
力、流量、組成などの他に放電パワー、基板の大きさ、
電極の形状などを考慮して好ましい範囲内の値に設定す
ることができる。
安定してアンカー効果が大きくなるが、その表面積があ
まりに大きくなれば、アンカー部で消費される放電パワ
ーが大きくなって基板上への膜の堆積速度が遅くなる。
他方、隆起部の表面積が小さすぎれば、当然ながらアン
カー効果は小さくなり、安定した放電が期待できなくな
る。すなわち、アンカー部の表面積は、反応ガスの圧
力、流量、組成などの他に放電パワー、基板の大きさ、
電極の形状などを考慮して好ましい範囲内の値に設定す
ることができる。
【0031】以上のようにして堆積された結晶質シリコ
ン系薄膜光電変換層105に含まれる結晶粒の多くは、
下地層104から上方に柱状に延びて成長している。こ
れらの多くの結晶粒は膜面に平行に(110)の優先結
晶配向面を有し、そのX線回折で求めた(220)回折
ピークに対する(111)回折ピークの強度比は1/5
以下であることが好ましく、1/10以下であることが
より好ましい。また、下地層である1導電型層104の
表面形状が実質的に平面である場合でも、光電変換層1
05の形成後のその表面にはその膜厚よりも約1桁ほど
小さい間隔の微細な凹凸を有する表面テクスチャ構造が
形成される。
ン系薄膜光電変換層105に含まれる結晶粒の多くは、
下地層104から上方に柱状に延びて成長している。こ
れらの多くの結晶粒は膜面に平行に(110)の優先結
晶配向面を有し、そのX線回折で求めた(220)回折
ピークに対する(111)回折ピークの強度比は1/5
以下であることが好ましく、1/10以下であることが
より好ましい。また、下地層である1導電型層104の
表面形状が実質的に平面である場合でも、光電変換層1
05の形成後のその表面にはその膜厚よりも約1桁ほど
小さい間隔の微細な凹凸を有する表面テクスチャ構造が
形成される。
【0032】また、得られる結晶質シリコン系薄膜10
5は、2次イオン質量分析法により求められる水素含有
量が0.5原子%以上で30原子%以下の範囲内にある
ことが好ましく、1原子%以上で20原子%以下の範囲
内にあることがより好ましい。
5は、2次イオン質量分析法により求められる水素含有
量が0.5原子%以上で30原子%以下の範囲内にある
ことが好ましく、1原子%以上で20原子%以下の範囲
内にあることがより好ましい。
【0033】本発明における結晶質シリコン系薄膜光電
変換層105の形成方法では、従来の1Torr以下の
圧力条件に比べて高圧力が用いられるので、膜中のイオ
ンダメージが極力低減できる。したがって、成膜速度を
速めるために高周波パワーを高くしたりガス流量を増加
させても、堆積膜表面でのイオンダメージが少なくて、
良質の膜が高速度で形成され得る。また、高圧力条件で
成膜を行なえば反応室内のパウダー生成による汚染が懸
念されるが、原料ガスが水素のような高熱伝導性ガスで
大量に希釈されているので、このような問題も起こりに
くい。
変換層105の形成方法では、従来の1Torr以下の
圧力条件に比べて高圧力が用いられるので、膜中のイオ
ンダメージが極力低減できる。したがって、成膜速度を
速めるために高周波パワーを高くしたりガス流量を増加
させても、堆積膜表面でのイオンダメージが少なくて、
良質の膜が高速度で形成され得る。また、高圧力条件で
成膜を行なえば反応室内のパウダー生成による汚染が懸
念されるが、原料ガスが水素のような高熱伝導性ガスで
大量に希釈されているので、このような問題も起こりに
くい。
【0034】さらに、以下のような理由により、本発明
では、従来法の場合に比べて高品質の結晶質シリコン系
薄膜105が得られる。まず、成膜速度が速いので、反
応室内に残留している酸素や窒素等の不純物原子が膜中
に取り込まれる割合が減少する。また、膜成長初期にお
ける結晶核生成時間が短いために相対的に核発生密度が
減少し、大粒径で強く結晶配向した結晶粒が形成されや
すくなる。さらに、高圧力で成膜すれば、結晶粒界や粒
内の欠陥が水素でパッシベーションされやすく、それら
の欠陥密度も減少する。
では、従来法の場合に比べて高品質の結晶質シリコン系
薄膜105が得られる。まず、成膜速度が速いので、反
応室内に残留している酸素や窒素等の不純物原子が膜中
に取り込まれる割合が減少する。また、膜成長初期にお
ける結晶核生成時間が短いために相対的に核発生密度が
減少し、大粒径で強く結晶配向した結晶粒が形成されや
すくなる。さらに、高圧力で成膜すれば、結晶粒界や粒
内の欠陥が水素でパッシベーションされやすく、それら
の欠陥密度も減少する。
【0035】光電変換層105上には、その下地層10
4とは逆タイプの導電型半導体層106としてのシリコ
ン系薄膜が、プラズマCVD法によって堆積される。こ
の逆導電型シリコン系薄膜106としては、たとえば導
電型決定不純物原子であるボロンが0.01原子%以上
ドープされたp型シリコン薄膜、またはリンが0.01
原子%以上ドープされたn型シリコン薄膜などが用いら
れ得る。しかし、逆導電型半導体層106についてのこ
れらの条件は限定的なものではなく、不純物原子として
はたとえばp型シリコンにおいてはアルミニウム等でも
よく、またシリコンカーバイドやシリコンゲルマニウム
等の合金材料の膜を用いてもよい。この逆導電型シリコ
ン系薄膜106は、多結晶,微結晶,または非晶質のい
ずれでもよく、その膜厚は3〜100nmの範囲内に設
定され、より好ましくは5〜50nmの範囲内に設定さ
れる。
4とは逆タイプの導電型半導体層106としてのシリコ
ン系薄膜が、プラズマCVD法によって堆積される。こ
の逆導電型シリコン系薄膜106としては、たとえば導
電型決定不純物原子であるボロンが0.01原子%以上
ドープされたp型シリコン薄膜、またはリンが0.01
原子%以上ドープされたn型シリコン薄膜などが用いら
れ得る。しかし、逆導電型半導体層106についてのこ
れらの条件は限定的なものではなく、不純物原子として
はたとえばp型シリコンにおいてはアルミニウム等でも
よく、またシリコンカーバイドやシリコンゲルマニウム
等の合金材料の膜を用いてもよい。この逆導電型シリコ
ン系薄膜106は、多結晶,微結晶,または非晶質のい
ずれでもよく、その膜厚は3〜100nmの範囲内に設
定され、より好ましくは5〜50nmの範囲内に設定さ
れる。
【0036】光電変換ユニット111上には、ITO,
SnO2 ,ZnO等から選択された少なくとも1以上の
層からなる透明導電性酸化膜107が形成され、さらに
この上にグリッド電極としてAl,Ag,Au,Cu,
Pt等から選択された少なくとも1以上の金属またはこ
れらの合金の層を含む櫛形状の金属電極108がスパッ
タリング法または蒸着法によって形成され、これによっ
て図1に示されているような多結晶型シリコン系薄膜光
電変換装置が完成する。
SnO2 ,ZnO等から選択された少なくとも1以上の
層からなる透明導電性酸化膜107が形成され、さらに
この上にグリッド電極としてAl,Ag,Au,Cu,
Pt等から選択された少なくとも1以上の金属またはこ
れらの合金の層を含む櫛形状の金属電極108がスパッ
タリング法または蒸着法によって形成され、これによっ
て図1に示されているような多結晶型シリコン系薄膜光
電変換装置が完成する。
【0037】なお、図1の光電変換装置は単一の多結晶
型光電変換ユニットのみを含んでいるが、これに加えて
少なくとももう1つの多結晶型または周知の非結晶質型
の光電変換ユニットが積層されて含められてもよいこと
は言うまでもない。
型光電変換ユニットのみを含んでいるが、これに加えて
少なくとももう1つの多結晶型または周知の非結晶質型
の光電変換ユニットが積層されて含められてもよいこと
は言うまでもない。
【0038】
【実施例】以下において、本発明の実施例の製造方法に
よるシリコン系薄膜光電変換装置としてのシリコン系薄
膜太陽電池が、参考例の製造方法による太陽電池ととも
に説明される。
よるシリコン系薄膜光電変換装置としてのシリコン系薄
膜太陽電池が、参考例の製造方法による太陽電池ととも
に説明される。
【0039】(参考例1)まず、図1の実施の形態に類
似して、参考例1としての多結晶型シリコン薄膜太陽電
池の作製が試みられた。この参考例1の太陽電池におけ
る光電変換層105を堆積するために、13.56MH
zの高周波電源を用いたRFプラズマCVD法におい
て、7Torrの反応室圧力、1:170のシランと水
素の流量比、300mW/cm2 の放電パワー密度、そ
して2cmの電極間距離の条件のもとでプラズマを発生
させようとしたが、プラズマが不安定で2つの電極表面
近傍に分離したり放電が停止して成膜することができな
かった。
似して、参考例1としての多結晶型シリコン薄膜太陽電
池の作製が試みられた。この参考例1の太陽電池におけ
る光電変換層105を堆積するために、13.56MH
zの高周波電源を用いたRFプラズマCVD法におい
て、7Torrの反応室圧力、1:170のシランと水
素の流量比、300mW/cm2 の放電パワー密度、そ
して2cmの電極間距離の条件のもとでプラズマを発生
させようとしたが、プラズマが不安定で2つの電極表面
近傍に分離したり放電が停止して成膜することができな
かった。
【0040】(参考例2)次に、図1の実施の形態に類
似して、参考例2としての多結晶型シリコン薄膜太陽電
池が実際に作製された。ガラス基板101上に裏面電極
110として、厚さ300nmのAg膜102とその上
の厚さ100nmのZnO膜103のそれぞれがスパッ
タリング法によって形成された。裏面電極110上に
は、厚さ30nmでリンドープされたn型微結晶シリコ
ン層104、厚さ3μmでノンドープの結晶質シリコン
薄膜光電変換層105、および厚さ15nmでボロンド
ープされたp型微結晶シリコン層106がそれぞれRF
プラズマCVD法により成膜され、nip光電変換ユニ
ット111が形成された。光電変換ユニット111上に
は、前面電極107として、厚さ80nmの透明導電性
ITO膜がスパッタリング法にて堆積され、その上に電
流取出のための櫛形Ag電極108が蒸着法にて堆積さ
れた。
似して、参考例2としての多結晶型シリコン薄膜太陽電
池が実際に作製された。ガラス基板101上に裏面電極
110として、厚さ300nmのAg膜102とその上
の厚さ100nmのZnO膜103のそれぞれがスパッ
タリング法によって形成された。裏面電極110上に
は、厚さ30nmでリンドープされたn型微結晶シリコ
ン層104、厚さ3μmでノンドープの結晶質シリコン
薄膜光電変換層105、および厚さ15nmでボロンド
ープされたp型微結晶シリコン層106がそれぞれRF
プラズマCVD法により成膜され、nip光電変換ユニ
ット111が形成された。光電変換ユニット111上に
は、前面電極107として、厚さ80nmの透明導電性
ITO膜がスパッタリング法にて堆積され、その上に電
流取出のための櫛形Ag電極108が蒸着法にて堆積さ
れた。
【0041】結晶質シリコン薄膜光電変換層105は、
13.56MHzの高周波電源を用いたRFプラズマC
VD法により堆積された。そのときに用いられた反応ガ
スにおいてはシランと水素の流量比が1:170で混合
され、反応室の圧力は7Torrに設定された。また、
放電パワー密度は300mW/cm2 であり、基板温度
は180℃に設定された。
13.56MHzの高周波電源を用いたRFプラズマC
VD法により堆積された。そのときに用いられた反応ガ
スにおいてはシランと水素の流量比が1:170で混合
され、反応室の圧力は7Torrに設定された。また、
放電パワー密度は300mW/cm2 であり、基板温度
は180℃に設定された。
【0042】この参考例2の多結晶型シリコン薄膜太陽
電池に入射光109としてAM1.5の光を100mW
/cm2 の光量で照射したときの出力特性においては、
開放端電圧が0.501V、短絡電流密度が22.9m
A/cm2 、曲線因子が76.5%、そして変換効率が
8.89%であった。ただし、この太陽電池の膜面に平
行な局所的な場所における変換効率の分布には、約13
%の変動が含まれていた。
電池に入射光109としてAM1.5の光を100mW
/cm2 の光量で照射したときの出力特性においては、
開放端電圧が0.501V、短絡電流密度が22.9m
A/cm2 、曲線因子が76.5%、そして変換効率が
8.89%であった。ただし、この太陽電池の膜面に平
行な局所的な場所における変換効率の分布には、約13
%の変動が含まれていた。
【0043】(実施例1)実施例1においては、参考例
2に類似した多結晶型シリコン薄膜太陽電池が作製され
た。すなわち、この実施例1は、アンカー部を有する放
電電極を用いて結晶質光電変換層105が堆積されたこ
とのみにおいて参考例2と異なっている。このとき、ア
ンカー部として半径5mmの半球状の隆起物が用いられ
た。それらの隆起物は基板の周縁から1.5cmの距離
だけ隔てられ、8個の隆起部が等間隔に配置されてい
た。そして、1.8cmの電極間距離の条件のもとにお
いて、結晶質光電変換層105が堆積された。
2に類似した多結晶型シリコン薄膜太陽電池が作製され
た。すなわち、この実施例1は、アンカー部を有する放
電電極を用いて結晶質光電変換層105が堆積されたこ
とのみにおいて参考例2と異なっている。このとき、ア
ンカー部として半径5mmの半球状の隆起物が用いられ
た。それらの隆起物は基板の周縁から1.5cmの距離
だけ隔てられ、8個の隆起部が等間隔に配置されてい
た。そして、1.8cmの電極間距離の条件のもとにお
いて、結晶質光電変換層105が堆積された。
【0044】この実施例1の多結晶型シリコン薄膜太陽
電池に参考例2の場合と同じ条件で光照射したときの出
力特性は参考例2の太陽電池とほとんど変わらなかった
が、太陽電池の膜面に平行な局所的な場所における変換
効率の分布は約7%の範囲内の変動に収まっていた。す
なわち、実施例1の太陽電池では、参考例2に比べて、
半導体層の膜面に平行な方向における均一性が改善さ
れ、1つの基板上の太陽電池における変換効率の場所的
な不均一性が改善され得ることがわかる。
電池に参考例2の場合と同じ条件で光照射したときの出
力特性は参考例2の太陽電池とほとんど変わらなかった
が、太陽電池の膜面に平行な局所的な場所における変換
効率の分布は約7%の範囲内の変動に収まっていた。す
なわち、実施例1の太陽電池では、参考例2に比べて、
半導体層の膜面に平行な方向における均一性が改善さ
れ、1つの基板上の太陽電池における変換効率の場所的
な不均一性が改善され得ることがわかる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、安価に
基板上に結晶質を含むシリコン系薄膜光電変換層をプラ
ズマCVD法によって低温で形成する際に従来に比べて
成膜速度を大幅に向上させることができ、しかも良好な
膜質が得られるので、シリコン系薄膜光電変換装置の高
性能化と低コスト化の両方に大きく貢献することができ
る。
基板上に結晶質を含むシリコン系薄膜光電変換層をプラ
ズマCVD法によって低温で形成する際に従来に比べて
成膜速度を大幅に向上させることができ、しかも良好な
膜質が得られるので、シリコン系薄膜光電変換装置の高
性能化と低コスト化の両方に大きく貢献することができ
る。
【0046】特に、少なくとも結晶質光電変換層の成長
中に隆起部を含む放電電極を用いることによって、最終
的に得られる光電変換装置の膜面に平行な方向における
出力特性のばらつきを軽減することができる。
中に隆起部を含む放電電極を用いることによって、最終
的に得られる光電変換装置の膜面に平行な方向における
出力特性のばらつきを軽減することができる。
【図1】本発明の1つの実施の形態による多結晶型シリ
コン系薄膜光電変換装置を示す模式的な斜視図である。
コン系薄膜光電変換装置を示す模式的な斜視図である。
【図2】複数の隆起部を含む放電電極を示す模式的な平
面図である。
面図である。
【図3】図2中の線3A−3Aに沿った断面図である。
【図4】連続的な帯状の隆起部を含む放電電極を示す模
式的な平面図である。
式的な平面図である。
【図5】図4中の線5A−5Aに沿った断面図である。
1:放電電極 1a:半球状の隆起部 1b:正方形断面を有する連続的な帯状の隆起部 101:ガラス等の基板 102:Ag等の膜 103:ZnO等の膜 104:1導電型シリコン層 105:結晶質シリコン光電変換層 106:逆導電型シリコン層 107:ITO等の透明導電膜 108:Ag等の櫛形電極 109:照射光 110:裏面電極 111:多結晶型シリコン光電変換ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F045 AA08 AB03 AB04 AC01 AD04 AD05 AD06 AD07 AD08 AD09 AE21 AE23 AE25 AF10 BB08 CA13 DA61 DA68 5F051 AA03 BA14 CA15 CA23 CA35 DA04
Claims (4)
- 【請求項1】 シリコン系薄膜光電変換装置の製造方法
であって、 前記光電変換装置は基板上に形成された少なくとも1つ
の光電変換ユニットを含み、前記光電変換ユニットの少
なくとも1つはプラズマCVD法によって順次積層され
た1導電型半導体層と、結晶質シリコン系薄膜光電変換
層と、逆導電型半導体層とを含むものであり、 前記光電変換ユニットに含まれる少なくとも前記結晶質
光電変換層を前記プラズマCVD法で堆積する条件とし
て、 プラズマ反応室内の圧力が5Torr以上であり、 前記反応室内において第1の放電電極上に前記基板が配
置され、 前記第1の放電電極に対向して第2の放電電極が配置さ
れ、 前記第1と第2の放電電極の互いに対向する主面は2c
m以下の距離で隔てられており、 前記第1と第2の放電電極の少なくとも一方の前記対向
主面上において、前記基板の周縁から前記対向主面に平
行な方向に1〜5cmの範囲内の距離だけ隔てられた帯
域内の少なくとも一部において1〜5mmの高さの隆起
部が設けられていることを特徴とするシリコン系薄膜光
電変換装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記隆起部はアイランド状、断片的な棒
状、または連続的な帯状に形成されていることを特徴と
する請求項1に記載のシリコン系薄膜光電変換装置の製
造方法。 - 【請求項3】 前記結晶質光電変換層の堆積時に使用さ
れる原料ガスはシラン系ガスと水素とを主成分として含
み、前記シラン系ガス/前記水素の流量比が1/100
〜1/500の範囲内にあり、プラズマ放電密度が10
0mW/cm 2 以上に設定され、そして前記結晶質光電
変換層が厚さ方向に1μm/hr以上の速度で堆積され
ることを特徴とする請求項1または2に記載のシリコン
系薄膜光電変換装置の製造方法。 - 【請求項4】 前記結晶質光電変換層はその膜面に平行
に(110)の優先結晶配向面を有し、そのX線回折に
おける(220)回折ピークに対する(111)回折ピ
ークの強度比が1/5以下であることを特徴とする請求
項1から3のいずれかの項に記載のシリコン系薄膜光電
変換装置の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11038274A JP2000243704A (ja) | 1999-02-17 | 1999-02-17 | シリコン系薄膜光電変換装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11038274A JP2000243704A (ja) | 1999-02-17 | 1999-02-17 | シリコン系薄膜光電変換装置の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000243704A true JP2000243704A (ja) | 2000-09-08 |
Family
ID=12520741
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11038274A Withdrawn JP2000243704A (ja) | 1999-02-17 | 1999-02-17 | シリコン系薄膜光電変換装置の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000243704A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002246619A (ja) * | 2001-02-13 | 2002-08-30 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 薄膜光電変換装置の製造方法 |
| US7741144B2 (en) | 2007-11-02 | 2010-06-22 | Applied Materials, Inc. | Plasma treatment between deposition processes |
-
1999
- 1999-02-17 JP JP11038274A patent/JP2000243704A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002246619A (ja) * | 2001-02-13 | 2002-08-30 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 薄膜光電変換装置の製造方法 |
| US7741144B2 (en) | 2007-11-02 | 2010-06-22 | Applied Materials, Inc. | Plasma treatment between deposition processes |
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Legal Events
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