JP2000263642A - 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents
二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法Info
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Abstract
物を発生させることなく、耐劈開性に優れるとともに厚
みムラが小さく、ボーイング現象が小さいフィルムを製
造できる写真フィルム用支持体として有用なフィルムの
製造方法を提供する。 【解決手段】 使用する樹脂の静電抵抗値(添加する金
属触媒量)をある範囲に限定すると同時に、ダイ位置を
ある範囲内に設定することにより、未延伸ポリエステル
フィルムをキャスト製膜する。次に、縦延伸工程の2段
階分割化、それぞれの延伸ゾーンにおける遠赤外ヒータ
と延伸ロールとの間隙などの位置関係の条件、延伸工程
における延伸倍率の条件などをある範囲内に限定して縦
延伸する。さらに、テンター内の延伸温度、中間ゾーン
の温度、その通過時間及び熱固定温度をある条件範囲内
に限定した状態で横延伸する。
Description
りポリエステルフィルムを製造する方法に関し、さらに
詳しくは、冷却ドラムと溶融樹脂シートとの間に空気の
微小気泡が巻き込まれることによって生じる表面欠陥を
発生させることなく、高速で未延伸ポリエステルフィル
ムをキャスト製膜した後、縦延伸及び横延伸工程の条件
を規程することによって、厚みムラが小さく、耐劈開性
にも優れ、ボーイング現象が改良された、特に写真フィ
ルム用支持体として有用なポリエステルフィルムを製造
する二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法に関す
る。
急冷固化してキャストシートフィルムを得る方法のひと
つとして、特公昭37−6142号公報により提案され
ているように、ダイより吐出したシート状の溶融樹脂に
静電印加することにより冷却ドラムと密着せしめるフィ
ルム製造方法(いわゆる静電印加方式)が従来から用い
られている。
ポリエステルの合成において、金属触媒を加えることが
必要であることは、高分子実験学5「重縮合と重付加」
(高分子学会高分子実験学編集委員会編,共立出版,1
980年発行)などの文献により公知である。
ストシートの製膜速度を高めようとすると、ある限界速
度以上の領域では、溶融樹脂シートと回転する冷却ドラ
ムとの間にエアを巻き込み、冷却後のシート面状にエア
巻き込み跡の凹凸が現れ、実用上価値のあるフィルムが
製造できないものであった。
をさらに高めるために、ポリエステルの合成に用いる金
属触媒含有量を増やし、溶融樹脂シートの比抵抗値を下
げることにより、静電印加によるシートと冷却ドラムと
の密着性をよくしてエアの巻き込みを抑制することが考
えられる。しかし、金属触媒含有量を増やすと、熱劣化
により色味が変化したり、溶融樹脂中の金属性凝集異物
が発生したりする等の問題があった。
応じて許容できるシート面状を定め、それぞれ最適と思
われる処方の樹脂を用いて、限界速度範囲内でキャスト
製膜しているのが現状である。特に、写真用フィルムな
ど異物発生の許容レベルが厳しい用途においては、金属
触媒含有量も自ずから限界があり、製膜速度と色味の変
化及び金属性凝集物の発生との調和を保って製膜する技
術が各種提案されていた。
ポリエステルの溶融時の比抵抗を500,000〜50
0,000,000Ω・cmとすることにより、均一な
ポリエチレンテレフタレートフィルムを製膜する方法が
提案されている。しかしながら、この方法では、比抵抗
が小さい(すなわち、金属触媒が多い)領域では熱劣化
による着色が生じ、比抵抗が大きい(すなわち、金属触
媒が少ない)領域では高速でのエアー巻込み制御ができ
ないものであり、結局、写真フィルム用のポリエステル
フィルムを高速製膜することはできなかった。
は、ポリエステルの溶融時の比抵抗を1,000,000
〜10,000,000Ω・cmとし、特開平2−968
6号公報で提案された方法よりも比抵抗値を狭く限定す
ることによりエアー巻込みを制御する方法が提案されて
おり、この方法は高速製膜でき好ましいものであった。
しかしながら、色味や金属性凝集異物などの点に関して
は、写真用フィルムの特性を十分に満足させることがで
きるものではなかった。
は、液体の薄膜を塗布した回転している冷却ドラム表面
にシート状の押出物を接触せしめ冷却固化してなる熱可
塑性重合体よりシートを成形する方法(いわゆる水塗布
方式)において、ダイを冷却ドラムの回転軸を含む鉛直
面より前方に位置せしめ、かつこのダイの溶融した熱可
塑性重合体の吐出角度を鉛直面に対し傾斜せしめて、シ
ート状の押出物のダイから冷却ドラム表面までの走行距
離を短絡せしめることを特徴とする熱可塑性重合体シー
トの成形方法が提案されており、さらに、特開昭61−
237619号公報には、上記特開昭61−21962
2号公報の内容につけ加えて、吐出口の両側端部にシー
ト耳部の調整板を設けて吐出直後の溶融物シートをその
両側端が調整板に接する状態で進行させる成形方法が開
示されている。
報、特開昭61−237619号公報で提案された水塗
布方式による製膜方法は、シートフィルム表面に水滴跡
が残らないように水塗布条件を設定するのが難しく、写
真フィルム用支持体のように面状欠陥の許容レベルが厳
しい用途に適用するにはかなり精密な制御装置が必要に
なるなどコスト採算性もよくないものであった。
脂シートのキャスト製膜を行うに当たり、特開昭61−
219622号公報、特開昭61−237619号公報
に見られるようにダイの吐出角度を傾斜せしめるとする
と、リップ開度調整用のヒートボルト設置が困難にな
り、粗調整時の手調整の作業スペースも冷却ドラムより
高い位置に設けなければならないなど不都合が多いもの
であった。
は、色味や金属性凝集異物などの問題のない写真用フィ
ルムとして有用なポリエステルフィルムを、エアー巻込
み等の面状欠陥を発生させることなく、高速で安定にキ
ャスト製膜することはできなかった。
用なフィルムを製造するにあたり、厚みムラが小さいこ
とと同時に劈開しにくいことが要求されている。
力の規定、多段階の縦延伸、縦延伸直前のフィルム結晶
化度の規定など、縦延伸工程における条件規定により厚
みムラ減少を図っているものがあるが、ポリエステルの
中にはポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レートなどのように、応力と伸度との関係が一対一対応
でないもの、すなわち、ある応力に対して二種類以上の
伸度があり得るため、延伸中のフィルムにおいても幅方
向、流れ方向共に伸びムラが発生しやすいものがある。
対一対応になる領域まで延伸すればよく、例えば、ポリ
エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの場
合、縦延伸倍率を5倍前後で延伸すれば、伸びムラのな
い状態、すなわち、厚みムラの小さい延伸フィルムを製
造できる。しかし、この縦延伸倍率を5倍前後で延伸さ
れた延伸フィルムは劈開しやすく、写真フィルム用支持
体フィルムとして有用なものではない。
れる耐劈開性を満足しようとすると、縦延伸倍率を4倍
未満にしなければならず、この領域で従来の技術で設定
されている条件の延伸を行うと、厚みムラの大きなシー
トフィルムしか得られなかった。
報には、ポリエステルフィルムの縦延伸工程において、
その延伸区間を30〜800mmとし、かつその際の延
伸張力を0.2〜10kg/mm2とすることで幅方向の
ヤング率、厚みムラなどのばらつきを抑制する手段が提
案されている。しかしながら、この手段だけでは、厚み
ムラの小さいポリエチレン−2,6−ナフタレンジカル
ボキシレートフィルムを得ることができなかった。
縦延伸を多段階で行うことにより厚み均一性に優れたポ
リエステルフィルムを得ることができる手段が提案され
ているが、総合縦延伸倍率が4.0倍以上では、写真フ
ィルム用支持体フィルムとして求められる耐劈開性のレ
ベルを満足できず、次工程以降の加工で破損等が生じる
ものであった。
は、縦延伸直前のフィルム結晶化度を0.5〜25%と
することでポリエステルフィルムの厚みムラを抑制する
手段が提案されてり、結晶化の方法のひとつとして、予
備延伸、すなわち、縦延伸2段化における1段目延伸を
1.2〜2.5倍の延伸倍率で行っている。しかしなが
ら、このような手段では、フィルム結晶化度を0.5〜
25%の範囲内に調整しても、総合縦延伸倍率が4.0
倍未満では厚みムラの小さい延伸フィルムを得ることが
できなかった。
は、写真フィルム用支持体として最低限必要な特性、す
なわち、耐劈開性を満足した上で厚みムラを小さくする
ことはできないものであった。
ポリエステルフィルムを製造するにあたり、ボーイング
が小さいことが要求されている。
ポリエステルフィルム幅方向に直線を引いた後、テンタ
ー出口においてその直線がどの程度湾曲しているかをポ
リエステルフィルム幅当たりの変形量として定義したも
のであり、ボーイングが小さいほど幅方向の物性値の分
布も小さく、従って、写真フィルム用支持体として望ま
しい。このボーイング現象は、縦延伸後のポリエステル
フィルムをテンターにより横延伸する過程において、ク
リップで固定されていないポリエステルフィルム中央部
のみ熱収縮することにより、幅方向で分子配向に分布が
できるため生じていると考えられる。
は種々提案されており、延伸ゾーンと熱固定ゾーンの間
にフィルム幅以上の長さを持つ中間冷却ゾーンを設けた
もの、中間冷却ゾーンでのガラス転移点以下への冷却、
冷却工程での再横延伸、冷却工程での横方向の緩和など
のプロセスを加えたものなどあるが、樹脂の種類や速度
などの条件が変わると、これらの提案された技術の範囲
ではボーイング現象改良効果が出せない領域があり不十
分であった。
には、延伸ゾーンと熱固定ゾーンとの間にフィルム幅以
上の長さを持つ中間冷却ゾーンを設けて、ガラス転移点
以下に冷却することでボーイング現象を改良する手段が
提案されているが、この手段においては、ポリエチレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレートを用いた場
合、上記ガラス転移点以下に冷却する条件ではボーイン
グ現象を改良することができなかった。
開平4−142916号公報、特開平4−142917
号公報、特開平4−142918号公報においても、中
間冷却ゾーンでのガラス転移点以下への冷却、冷却工程
での再横延伸、冷却工程での横方向の緩和などのプロセ
スを加えた手段が提案されている。しかしながら、これ
らの公報で提案されている手段は、その提案された条件
で行なったとしても、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレートを用いた場合については、ボーイ
ング現象を改良することができなかった。
度が変わった場合の影響について考慮されておらず、汎
用性が低いものであった。
−193329号公報には、上記中間冷却ゾーンにニッ
プロール群を有するようにしたものであるが、写真フィ
ルム用支持体フィルムを製膜した場合、致命的なスリキ
ズ、段ムラなどを発生させる原因になりやすく、製膜安
定性がないと思われる。
は、ボーイング現象が小さい写真フィルム用支持体フィ
ルムを、製膜速度が変わった場合でも安定に供給するこ
とができなかった。
リエステルフィルム等を製造する技術は種々提案されて
いるが、色味や金属性凝集異物などの問題のないポリエ
ステルフィルムをエアー巻込み等の面状欠陥を発生させ
ることなく、高速で安定にキャスト製膜することができ
ず、また、耐劈開性を満足した上で厚みムラを小さくす
ることができず、さらに、ボーイング現象が小さいポリ
エステルフィルムを製膜速度が変わった場合でも安定に
供給することができないものであった。
による色味の変化や金属性凝集異物を発生させることな
く、従来よりもキャスト速度が高い領域で、安定な面状
の未延伸フィルムをキャスト製膜し、耐劈開性に優れる
とともに厚みムラが小さく、ボーイング現象が小さいフ
ィルムを製膜速度が変わった場合でも安定して製造でき
る二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法を提供する
ことを目的とする。
鑑み、鋭意検討した結果、使用する樹脂の静電抵抗値
(添加する金属触媒量)をある範囲に限定すると同時
に、ダイ位置をある範囲内に設定することにより、未延
伸ポリエステルフィルムをキャスト製膜した後、縦延伸
工程の2段階分割化、および、それぞれの延伸ゾーンに
おける遠赤外ヒータと延伸ロールとの間隙などの位置関
係の条件、それぞれの延伸工程における延伸倍率の条件
などがある範囲内に限定された状態で縦延伸され、さら
に、テンター内の延伸温度、中間ゾーンの温度、その通
過時間及び熱固定温度をある条件範囲内に限定された状
態で横延伸することにより、上記課題を解決できること
を見出し本発明を完成させるに至った。
エステル樹脂をダイにより冷却ドラムに押出し静電印加
方式でキャスト製膜する製膜工程と、この製膜工程で製
膜された未延伸ポリエステルフィルムを縦方向に延伸す
る縦延伸工程と、この縦延伸工程で縦方向に延伸された
ポリエステルフィルムを横方向に延伸する横延伸工程と
を有する二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法であ
って、前記製膜工程は、 溶融押出されるポリエステル
樹脂の比抵抗が5×106〜3×108Ω・cmに調整さ
れており、 かつ、冷却ドラムの回転軸を含む鉛直面よ
りドラム回転側で角度αの範囲が30〜90度の位置に
設置されたダイを通して溶融樹脂をシート状に広げるも
のであり、この角度αが、冷却ドラムの回転軸をO、回
転軸Oの直上の冷却ドラムの周面の点をA、ダイリップ
から鉛直線を引いて冷却ドラム周面と交差する点をBと
した時の∠AOBであり、前記縦延伸工程は、未延伸ポ
リエステルフィルムをロール周速差により縦方向に延伸
する1段目縦延伸工程と2段目縦延伸工程とを有し、1
段目及び2段目縦延伸工程において、未延伸ポリエステ
ルフィルムの加熱手段として遠赤外ヒータを用いるとと
もに、遠赤外ヒータと延伸ロールとの間隙を5〜40m
m、延伸ロール間の間隙を3〜40mmに設定し、1段
目縦延伸工程で未延伸ポリエステルフィルムを延伸倍率
1.05〜1.5倍で縦延伸し、その後一度ガラス転移
点以下に冷却し、さらに2段目縦延伸工程で総合縦延伸
倍率2.5〜3.9倍となるように延伸して縦延伸ポリ
エステルフィルムを得るものであり、前記横延伸工程
は、縦延伸ポリエステルフィルムをテンター内に通し、
横延伸ゾーンでガラス転移点以上、ガラス転移点+50
℃以下の範囲で横延伸した後、横延伸温度(横延伸ゾー
ン最終部におけるポリエステルフィルム表面温度)+2
0℃以上、熱固定温度(テンター内におけるポリエステ
ルフィルム表面の最高温度)−20℃以下の範囲に設定
した中間ゾーンを3〜30秒通し、その後、熱固定ゾー
ンで融点−30℃以上、融点−5℃以下の範囲で熱固定
処理を行うことにより、上記課題を達成したものであ
る。
本発明において使用されるポリエステルは、ジオールと
ジカルボン酸とから重縮合により得られるものであり、
ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバ
シン酸などで代表されるものであり、また、ジオールと
してはエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ルなどで代表されるものである。具体的には、例えば、
ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−P−オキシベンゾエート、
ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レートなどが挙げられる。これらのポリエステルは、ホ
モポリマーであっても、成分が異なるモノマーとの共重
合体あるいはブレンド物であっても良い。共重合成分と
しては、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、ポリアルキレングリコールなどのジオール
成分、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのカルボン酸
成分などが挙げられる。
化反応、エステル交換反応にはそれぞれ公知の触媒を使
用することができる。エステル化反応は特に触媒を添加
しなくても進行するが、エステル交換反応に時間がかか
るため、ポリマーを高温で長時間保持しなければなら
ず、結果、熱劣化を生じるなどの不都合がある。そこ
で、下記に示すような触媒を加えることによりエステル
交換反応を効率よく進めることができる。
は、酢酸マンガン、酢酸マンガン4水和物、酢酸コバル
ト、酢酸マグネシウム、酢酸マグネシウム4水和物、酢
酸カルシウム、酢酸カドミウム、酢酸亜鉛、酢酸亜鉛2
水和物、酢酸鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛等が一般に
使用される。これらは単独に使用しても混合して使用し
ても良い。
エステル樹脂の比抵抗が5×106〜3×108Ω・cm
に調整されている。比抵抗が5×106Ω・cm未満で
あると、黄色味が増加するとともに、異物の発生が多く
なるものであり、比抵抗が3×108Ω・cmを超える
と、 エア巻込み量が大きくなりフィルム面に凹凸が発
生するものである。
には、前記金属触媒含有量を調整することにより行う。
一般に、ポリマー中の金属触媒含有量が多いほどエステ
ル交換反応が速く進行し、比抵抗値も小さくなるのであ
るが、金属触媒含有量が多すぎるとポリマー中に均一に
溶けなくなり、凝集異物発生の原因になる。本願発明に
おいては、この金属触媒の含有量を調整することによ
り、ポリエステル樹脂の比抵抗を所定の範囲に調整す
る。
でリン酸、亜リン酸及びそれらのエステル並びに無機粒
子(シリカ、カオリン、炭酸カルシウム、二酸化チタ
ン、硫酸バリウム、アルミナなど)が含まれていても良
いし、重合後ポリマーに無機粒子等がブレンドされてい
ても良い。さらに、公知の熱安定剤、酸化防止剤、帯電
防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、顔料、遮光
剤、フィラー類、難燃化剤等を添加しても良い。
樹脂を用いて写真フィルム用支持体として有用なフィル
ムを製造するのであるが、このポリエステルフィルムの
製造方法を実施する装置の概略を図面を参照して説明す
る。
概略を示す図で、この図において、10はポリエステル
フィルムをキャスト製膜する製膜工程部、20はこの製
膜工程部10で製膜されたポリエステルフィルム1を縦
方向に延伸する縦延伸機、30は縦延伸機20で縦方向
に延伸されたポリエステルフィルム1を横方向に延伸す
る横延伸機、40は横延伸機30で延伸されたポリエス
テルフィルム1を巻き取る巻取り機である。そして、製
膜工程部10にはダイ11及び冷却ドラム12が設けら
れ、縦延伸機20には最初に延伸する1段目縦延伸機2
1及び2段目縦延伸機22が設けられている。
リエステル樹脂を十分乾燥後、例えば、融点+10〜5
0℃の温度範囲に制御された押出機、フィルター及びダ
イを通じてシート状に溶融押し出しし、回転する冷却ド
ラム上にキャストして急冷固化したフィルムを得る。こ
こで、ダイは、冷却ドラムの回転軸を含む鉛直面よりド
ラム回転側で角度αの範囲が30〜90度の位置に設置
されており、好ましくは45〜60度の位置に設置す
る。この角度αは、冷却ドラムの回転軸をO、回転軸O
の直上の冷却ドラム周面の点をA、ダイリップから鉛直
線を引いて冷却ドラム周面と交差する点をBとした時の
∠AOBである。ダイの位置を規定する角度αが30度
未満であると、エアの巻き込み量が大きくなりフィルム
表面に凹凸が発生する。なお、角度αの範囲はその定義
より、必然的に90度が最大になる。
2は、角度αの定義を説明するダイと冷却ドラムとの位
置関係を示す模式図である。図2において、11はダ
イ、12は冷却ドラムである。この冷却ドラム12の回
転軸をO、この回転軸Oの直上の冷却ドラム12の周面
の点をA、ダイ11のリップから鉛直線を引いて冷却ド
ラム12の周面と交差する点をBとすると、αは∠AO
Bである。なお、図中Sは、エアギャップである。
イにより、シート状に拡げられた溶融樹脂を冷却ドラム
と挿む位置(溶融シートの反冷却ドラム面側)にワイヤ
ーピニング装置などの静電印加装置が設置されていて、
10〜30kVの高電圧を溶融シートに印加すること
で、溶融シートと冷却ドラムの密着性を上げ、急冷固化
した未延伸のポリエステルフィルムを得るものである。
このようにして得られた未延伸ポリエステルフィルム
は、縦延伸工程に送られ縦延伸される。
を実施する縦延伸機について図3を参照して説明する。
図3は縦延機の概略図である。この図において、21は
1段目縦延伸機(1段目延伸工程)、22は2段目縦延伸
機(2段目延伸工程)であり、これらの縦延伸機21、
22は、周速が異なる加熱延伸ロール23と冷却延伸ロ
ール24とが設けられるとともに、加熱延伸ロール23
の上方に遠赤外線ヒータ25が設けられている。また、
1段目縦延伸機21と2段目縦延伸機22の間には、温
調パスロール26が設けられている。なお、図中Xは、
後述する1段目縦延伸工程で未延伸ポリエステルフィル
ム1を縦延伸した後、ガラス転移点以下に冷却する際、
ポリエステルフィルム1の温度を測定する位置を示して
いる。
れるが、この縦延伸工程は、1段目及び2段目縦延伸工
程において、未延伸ポリエステルフィルムの加熱手段と
して遠赤外ヒータを用いるとともに、遠赤外ヒータと延
伸ロールとの間隙を5〜40mm、延伸ロール間の間隙
を3〜40mmに設定し、1段目縦延伸工程で未延伸ポ
リエステルフィルムを延伸倍率1.05〜1.5倍で縦延
伸し、その後一度ガラス転移点(Tg)以下に冷却し、さ
らに2段目縦延伸工程で総合縦延伸倍率2.5〜3.9
倍となるように延伸して縦延伸ポリエステルフィルムを
得るものである。
及び延伸ロール間の間隙を図4を参照して説明する。図
4は、1段目縦延伸機21(2段目縦延伸機22も同
様)の拡大図であり、遠赤外線ヒータ延伸ロールとの間
隙は、図中δで表示され、延伸ロール間の間隙は、図中
hで表示されている。
ロールとの間隙は5〜40mmであり、好ましくは10
〜30mmである。遠赤外線ヒータ加熱部とロール間隙
が5mmより小さい場合、ロール表面にポリエステルフ
ィルムが部分的に溶着するなどのトラブル発生の原因に
なり、一方、上記間隙が40mmを超えた場合、ポリエ
ステルフィルムの中央部に比べて両端部の加熱効率が悪
くなり、伸びムラが大きくなる(すなわち、厚みムラが
悪くなる)。
は3〜40mmであり、好ましくは10〜30mmであ
る。延伸ロール間の間隙が3mmより小さい場合、ポリ
エステルフィルム表面の一部が回転速度の異なる両ロー
ルに挟まれてスリキズ故障発生の原因になるなど、製造
安定性が低く、一方、延伸ロール間の間隙が40mmを
超えた場合、延伸ロールに接触していないポリエステル
フィルム距離が長くなり、延伸時のネックイン量増大に
より耳部の波打ちが発生し、伸びムラが大きくなる(す
なわち、厚みムラが悪くなる)。
未延伸ポリエステルフィルムを延伸倍率1.05〜1.5
倍で縦延伸し、好ましくは1.1〜1.3倍で延伸する。
延伸倍率が1.05未満の場合、縦延伸工程を2段階に
分ける効果が小さくなり、その結果厚みムラが大きくな
り、一方、上記延伸倍率が1.5倍を超えた場合、1段
目延伸の段階で既に伸びムラが大きくなり、その結果2
段目延伸終了後の厚みムラが大きくなる。
未延伸ポリエステルフィルムを縦延伸した後、一度ガラ
ス転移点以下に冷却する。ポリエステルフィルム冷却温
度がガラス転移点(Tg)よりも高い領域でしか冷却さ
れなかった場合、1段目延伸工程の下流側ロールから2
段目延伸工程の上流側ロールまでのポリエステルフィル
ム搬送区間でも伸びムラが生じるため、その結果、厚み
ムラが大きくなる。
温度の下限については、特に限定されていないが、2段
目延伸までに再加熱する必要があるため、ガラス転移点
(Tg)よりも極端に低く冷却すると、次工程以降での
設備及びランニングコストが大きくなり望ましくない。
総合縦延伸倍率2.5〜3.9倍となるように延伸する。
総合縦延伸倍率2.5未満の場合、厚みムラが大きく、
3.9倍を超える場合、劈開しやすくなる。
延伸ポリエステルフィルムは、横延伸工程に送られ横延
伸される。
を実施する横延伸機について図5を参照して説明する。
図5は横延伸機の概略図である。この図において、31
はテンターで、このテンター31は、熱風などにより個
々に温調可能で遮風カーテン32で区分された多数のゾ
ーンからなり、入口より、予熱ゾーンT1、横延伸ゾー
ンT2、T3、中間ゾーン(徐昇温ゾーン)T4、T5、
T6、熱固定ゾーンT7、T8、熱緩和ゾーンT9〜Tn-3
及び冷却ゾーンTn-2〜Tnが配置されている。なお、熱
緩和ゾーン及び冷却ゾーンは、必ずしも必要ではなく、
必要に応じて設けるものである。
れるが、横延伸工程は、縦延伸ポリエステルフィルムを
テンター内に通し、横延伸ゾーンでガラス転移点(T
g)以上、ガラス転移点(Tg)+50℃以下の範囲で
横延伸した後、横延伸温度(延伸ゾーン最終部における
ポリエステルフィルム表面温度、以下同様)+20℃以
上、熱固定温度(テンター内におけるポリエステルフィ
ルム表面の最高温度、以下同様)−20℃以下の範囲に
設定した中間ゾーンを3〜30秒通し、その後、熱固定
ゾーンで融点(Tm)−30℃以上、融点(Tm)−5
℃以下の範囲で熱固定処理を行うものである。
ラス転移点(Tg)以上、ガラス転移点(Tg)+50
℃以下の範囲で横延伸し、好ましくはガラス転移点(T
g)+25℃以上、ガラス転移点(Tg)+45℃の範
囲で横延伸する。横延伸温度がガラス転移点(Tg)未
満の場合、延伸中のポリエステルフィルムに破れが生
じ、一方、ガラス転移点(Tg)+50℃を超える場
合、ポリエステルフィルム幅方向で伸びムラが生じる。
率は3.0〜4.2倍が好ましい。横延伸倍率が3.0
未満の場合も4.2を超える場合も、ポリエステルフィ
ルムに厚みムラができるものである。
延伸した後、横延伸温度+20℃以上、熱固定温度−2
0℃以下の範囲、好ましくは降温結晶化温度(Tc)±
20℃の範囲に設定した中間ゾーンを3〜30秒通す。
中間ゾーン温度が、横延伸温度+20℃未満の場合、横
延伸終了時フィルムに蓄えられた分子ひずみエネルギー
の緩和効果が小さく、その結果、熱固定ゾーンにおいて
クリップで固定されていない中央部のみポリエステルフ
ィルムの収縮応力が強く働き、ボーイング現象が大きく
現れる。一方、中間ゾーン温度が、熱固定温度−20℃
を超える場合、中間ゾーンにおいて熱収縮が生じ、クリ
ップで固定されていない中央部のみ縮んでボーイング現
象が大きく現れる。
合、横延伸終了時フィルムに蓄えられた分子ひずみエネ
ルギーの緩和効果が小さく、その結果、熱固定ゾーンに
おいてクリップで固定されていない中央部のみフィルム
の収縮応力が強く働き、ボーイング現象が大きく現れ
る。通過時間の上限についてはポリエステルフィルムの
性能への影響は小さいが、ゾーンが長くなるほど設備コ
ストアップになるので、製造設計点に合わせてゾーンの
長さを決めるのが望ましい。
た後、熱固定ゾーンで融点(Tm)−30℃以上、融点
(Tm)−5℃以下の範囲で熱固定処理を行う。熱固定
温度が融点(Tm)−30℃未満の場合、ポリエステル
フィルムが劈開しやすくなるため、写真フィルム用支持
体としては、次工程以降の加工で破損等生じて耐えられ
ないものとなる。一方、熱固定温度が融点(Tm)−5
℃を超える場合、フィルム搬送中に部分的なたるみが生
じてスリキズ故障などの原因となり、製造安定性がよく
ない。
つ、厚みムラやボーイング現象が小さい、写真フィルム
用支持体として有用な二軸延伸ポリエステルフィルムを
得ることができ、この二軸延伸ポリエステルフィルムは
巻取機で巻き取られる。
酸マグネシウム4水和物を、ポリエステル重量に対する
マグネシウム原子分の重量割合が60ppmになる量使
用し、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レート樹脂を重合した。この樹脂の溶融時比抵抗は10
8Ω・cmであった。
カルボキシレート樹脂を溶融して、冷却ドラムに対し4
5度位置に設置された吐出幅500mmのTダイより押
し出し、20m/minで回転する直径1mの冷却ドラ
ム(表面温度50℃)上で、450mm幅、1mm厚の
未延伸フィルムをキャスト製膜した。
みも50μm以上の異物も全く発生していなかった。
を30度(エアギャップ50mm)とした他は、同一条
件にてキャスト製膜した。得られたキャストフィルムに
は50μm以上の異物は全く発生しなかったが、エア巻
き込みはギリギリ抑制している状況であった。
を90度(エアギャップ120mm)とした他は、同一条
件にてキャストフィルム製膜した。得られたキャストフ
ィルムにはエア巻き込みも50μm以上の異物も全く発
生しなかったが、ネックインが少し大きくなりフィルム
幅が400mm幅であった。
量を105ppmにして重合したポリエチレン−2,6
−ナフタレンジカルボキシレートを用いた以外は、同一
条件にてキャストフィルム製膜した。この時の溶融時比
抵抗は5×106Ω・cmであった。 得られたキャスト
フィルムにはエア巻き込みは全く発生しなかったが、5
0μm以上の異物が1m2中に1〜5個発生した。
量を40ppmにして重合したポリエチレン−2,6−
ナフタレンジカルボキシレートを用いる以外は、同一条
件にてキャストフィルム製膜した。この時の溶融時比抵
抗は3×108Ω・cmであった。 得られたキャストフ
ィルムには50μm以上の異物は全く発生しなかった
が、エア巻き込みはギリギリ抑制している状況であっ
た。
を15度(エアギャップ50mm)とした他は同一条件
にてキャストフィルム製膜した。得られたキャストフィ
ルムにはエア巻き込み跡が残っていた。
量を120ppmにして重合したポリエチレン−2,6
−ナフタレンジカルボキシレートを用いる以外は、同一
条件にてキャストフィルム製膜した。この時の溶融時比
抵抗は3×106Ω・cmであった。 得られたキャスト
フィルムには50μm以上の異物が頻発していた。
量を30ppmにして重合したポリエチレン−2,6−
ナフタレンジカルボキシレートを用いる以外は、同一条
件にてキャストフィルム製膜した。この時の溶融時比抵
抗は8×108Ω・cmであった。 得られたキャストフ
ィルムにはエア巻き込み跡が残っていた。
4と比較例1との比較により、αの範囲が30度よりも
小さいとエア巻き込み抑制効果が小さく、表面欠陥が発
生するので、ダイの設置位置は、冷却ドラムの回転軸を
含む鉛直面よりドラム回転方向で角度αの範囲が30〜
90度の範囲内が望ましいことが分かる。なお、αの範
囲はその定義より、必然的に90度が最大である。ま
た、αの範囲は、エア巻き込み抑制効果とエアギャップ
の関係(フィルム幅)を考慮すると45〜60度の範囲
がより望ましい。
比較例2及び3との比較により、比抵抗が5×106Ω
・cmより小さい場合、ポリエステル中への金属触媒量
も多く加えざるを得ず、それに伴い熱劣化によるフィル
ム中の凝集異物の増加を招き、逆に、比抵抗が3×10
8Ω・cmより大きい場合、 エア巻き込み抑制効果が小
さいため、高速キャスト適性がない。 したがって、溶
融ポリエステルの比抵抗は5×106〜3×108Ω・c
mであることが望ましいことが分かる。さらに、比抵抗
が108Ω・cm付近であることがより望ましいことが
分かり、これにより、フィルム中の異物発生は製造故障
の心配がほとんどないレベルに到達し、なおかつ、20
m/minまでのキャスト速度においてエア巻き込み防
止効果が得られる。
ムの回転速度を5m/minとする以外は同一条件にて
キャストフィルム製膜した。得られたキャストフィルム
にはエア巻き込みも50μm以上の異物も全く発生しな
かった。
を、表1に示す条件にて縦方向に延伸し(総合縦延伸倍
率3.1倍)、厚み約320μmの縦延伸フィルムを製
造した。
す条件にてテンターにより横方向に3.5倍延伸して、
厚み90μmの二軸延伸フィルムを製造した。
よび2段目の遠赤外線ヒータと延伸ロールとの間隙を5
mmとする以外は、実施例6と同一条件にて縦延伸フィ
ルムを製膜した。
よび2段目の遠赤外線ヒータと延伸ロールとの間隙を4
0mmとする以外は、実施例6と同一条件にて縦延伸フ
ィルムを製膜した。
よび2段目の延伸ロール間の間隙を3mmとする以外
は、実施例6と同一条件にて縦延伸フィルムを製膜し
た。
および2段目の延伸ロール間の間隙を40mmとする以
外は、実施例6と同一条件にて縦延伸フィルムを製膜し
た。
延伸倍率を1.05倍とする以外は、実施例6と同一条
件にて縦延伸フィルムを製膜した。この時の総合縦延伸
倍率は2.7倍であった。
延伸倍率を1.5倍とする以外は、実施例6と同一条件
にて縦延伸フィルムを製膜した。この時の総合縦延伸倍
率は3.9倍であった。
延伸後フィルム冷却温度を120℃とする以外は、実施
例6と同一条件にて縦延伸フィルムを製膜した。
延伸倍率を2.1倍とする以外は、実施例6と同一条件
にて縦延伸フィルムを製膜した。この時の総合縦延伸倍
率は2.5倍であった。
延伸倍率を3.25倍とする以外は、実施例6と同一条
件にて縦延伸フィルムを製膜した。この時の総合縦延伸
倍率は3.9倍であった。
遠赤外線ヒータと延伸ロールとの間隙を50mmとする
以外は、実施例6と同一条件にて縦延伸フィルムを製膜
した。
遠赤外線ヒータと延伸ロールとの間隙を50mmとする
以外は、実施例6と同一条件にて縦延伸フィルムを製膜
した。
遠赤外線ヒータと延伸ロールとの間隙を4mmとしたと
ころ、ロール表面にフィルムが部分的に溶着し、ライン
が停止してしまい、サンプリングができなかった。
延伸ロール間の間隙を50mmとする以外は、実施例6
と同一条件にて縦延伸フィルムを製膜した。
延伸ロール間の間隙を50mmとする以外は、実施例6
と同一条件にて縦延伸フィルムを製膜した。
延伸ロール間の間隙を2mmとしたところ、フィルム表
面の一部が、回転速度の異なる両ロール間に挟まれ、ス
リキズ故障を生じた。
延伸倍率を1.03倍、2段目延伸倍率を3.0倍とす
る以外は、実施例6と同一条件にて縦延伸フィルムを製
膜した。この時の総合延伸倍率は3.1倍であった。
延伸倍率を1.6倍、2段目延伸倍率を1.95倍とす
る以外は、実施例6と同一条件にて縦延伸フィルムを製
膜した。この時の総合延伸倍率は3.1倍であった。
延伸後フィルム冷却温度を130℃とする以外は、実施
例6と同一条件にて縦延伸フィルムを製膜した。
延伸倍率を2.0倍とする以外は、実施例6と同一条件
にて縦延伸フィルムを製膜した。この時の総合縦延伸倍
率は2.4倍であった。
延伸倍率を3.4倍とする以外は、実施例6と同一条件
にて縦延伸フィルムを製膜した。この時の総合縦延伸倍
率は4.1倍であった。
倍率を2.9倍とする以外は、実施例6と同一条件にて
フィルムを製膜した。
倍率を4.5倍とする以外は、実施例6と同一条件にて
フィルムを製膜した。
6の工程条件および性能評価結果を表3に示す。
後のポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレ
ートフィルムをサンプリングして、示差走査熱量計(津
島製作所製:DSC−50)より測定した結果、120
℃であった。
目延伸倍率により求めた。
区間における最大値と最小値の差をフィルム平均厚みで
除し、100分率で表した。ただし、比較例6および9
はサンプリングできなかったのでデータは存在しない。
縦延伸条件において製作した縦延伸フィルムをテンター
に通し、表2に示す条件で横延伸した後サンプリングし
たものを、「縦延伸フィルム厚みムラ」と同様の方法で
厚みムラ評価したものである。
ンスから、それぞれの縦延伸倍率に応じて選択した。
製エルメンドルフ引裂試験機にて切断し、縦方向および
横方向の劈開の生じやすさを評価した。 評価基準 ◎:劈開発生全くなし ○:劈開の発生確率20%以下 △:劈開の発生確率20%超
6、7及び8と比較例4、5及び6との比較により、遠
赤外線ヒータとロールとの間隙(すなわち、遠赤外線ヒ
ータとフィルムとの間隙)が5mmより小さい場合、ロ
ール表面にフィルムが部分的に溶着するなどのトラブル
発生の原因になり、一方、上記間隙が40mmを超えた
場合、フィルムの中央部に比べて両端部の加熱効率が悪
くなり、伸びムラが大きくなるので(すなわち、厚みム
ラが悪くなる)、遠赤外ヒータ加熱部とフィルム間隙
は、5〜40mmの区間が望ましいことが分かる。ま
た、遠赤外ヒータ加熱部と延伸ロールとの間隙は、10
〜30mmの区間がより望ましい。これにより、厚みム
ラはより小さくなり、製造安定性も増すことができる。
10と比較例7、8及び9との比較により、延伸ロール
間の間隙が3mmより小さい場合、フィルム表面の一部
が回転速度の異なる両ロールに挟まれてスリキズ故障発
生の原因になるなど、製造安定性が低く、一方、延伸ロ
ール間の間隙が40mmを超えた場合、延伸ロールに接
触していないフィルム距離が長くなり、延伸時のネック
イン量増大により耳部の波打ちが発生し、伸びムラが大
きくなる(すなわち、厚みムラが悪くなる)ので、延伸
ロール間の間隙は、3〜40mmの区間が望ましいこと
が分かる。また、延伸ロール間の間隙は、10〜30m
mの区間がより望ましい。これにより、伸びムラはより
小さくなり、製造安定性も増すことができる。
12と比較例10及び11との比較により、延伸倍率が
1.05未満の場合、縦延伸工程を2段階に分ける効果
が小さくなり、その結果厚みムラが大きくなり、一方、
上記延伸倍率が1.5倍を超えた場合、1段目延伸の段
階で既に伸びムラが大きくなり、その結果2段目延伸終
了後の厚みムラが大きくなるので、1段目の延伸倍率
は、1.05〜1.5倍の範囲が望ましいことが分か
る。また、1段目の延伸倍率は、1.1〜1.3倍の範囲
がより望ましい。これにより、伸びムラはより小さくな
る。
例6及び13と比較例12との比較により、フィルム冷
却温度がガラス転移点温度よりも高い領域でしか冷却さ
れなかった場合、1段目延伸工程の下流側ロールから2
段目延伸工程の上流側ロールまでのフィルム搬送区間で
も伸びムラが生じるため、結果厚みムラが大きくなるの
で、1段目延伸後のフィルム冷却温度はガラス転移点温
度以下に冷却することが望ましいことが分かる。
5と比較例13及び14との比較により、総合縦延伸倍
率2.5未満の場合、厚みムラが大きく、3.9倍を超
える場合、劈開しやすくなるので、総合縦延伸倍率は
2.5〜3.9倍の範囲が望ましいことが分かる。
のバランスで決まり、縦延伸倍率に応じて選択する。実
施例6、14及び15と比較例15及び16との比較に
より、横延伸倍率3.0未満の場合厚味ムラが大きく、
4.2倍を超える場合は劈開しやすくなるので、総合縦
延伸倍率が上記範囲であれば、横延伸倍率は、3.0〜
4.2倍の範囲内で延伸するのが望ましい。
温度を120℃とする以外は、実施例6と同一の条件で
90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。
温度を170℃とする以外は、実施例6と同一の条件で
90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。
ーン温度を180℃とする以外は、実施例6と同一の条
件で90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。
ーン温度を230℃とする以外は、実施例6と同一の条
件で90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。
での製膜速度をそれぞれ3倍にする以外は、実施例6と
同一の条件で90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜し
た。それに伴い、フィルムの中間ゾーン通過時間は3秒
になった。
ーン長さを3.3倍にする以外は、実施例6と同一の条
件で90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。その時
のフィルムの中間ゾーン通過時間は30秒になった。
程での製膜速度をそれぞれ4倍にする以外は、実施例2
1と同一の条件で90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜
した。それに伴い、フィルムの中間ゾーン通過時間は
7.5秒になった。
温度を238℃にする以外は、実施例6と同一の条件で
90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。
温度を263℃にする以外は、実施例6と同一の条件で
90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。
温度を110℃として延伸したところ、フィルム破れが
頻発し、二軸延伸フィルムのサンプリングができなかっ
た。
温度を180℃として延伸したところ、幅方向で伸びム
ラが生じたため、二軸延伸フィルムのサンプリングがで
きなかった。
ーン温度を170℃とする以外は、実施例6と同一の条
件で90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。
ーン温度を240℃とする以外は、実施例6と同一の条
件で90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。
での製膜速度をそれぞれ4倍にする以外は、実施例6と
同一の条件で90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜し
た。それに伴い、フィルムの中間ゾーン通過時間は2.
25秒になった。
ーンの長さを1/4倍にする以外は、実施例6と同一の
条件で90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。その
時のフィルムの中間ゾーン通過時間は2.25秒になっ
た。
温度を230℃にする以外は、実施例6と同一の条件で
90μm厚の二軸延伸フィルムを製膜した。
温度を265℃にしたところ、フィルム中央部に弛みが
生じ、テンター内の装置と接触してスリキズ故障を生じ
た。
24の工程条件及び性能評価結果を表4に示す。
リングできなかったのでデータはない。また、その他の
上記フィルムはいずれもフィルム表面へのスリキズ他の
表面欠陥は発生しなかった。
レン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートをサンプ
リングして、示差走査熱量計(島津製作所製:DSC−
50)により測定した結果、ガラス転移点(Tg)=1
20℃、降温結晶化温度(Tc)=200℃、融点(T
m)=268℃であった。
長さ(m)/製膜速度(m/min)×60により求め
た。
フィルムの幅をW、流れ方向の変形量をCとすると、ボ
ーイング(%)=(C/W)×100で求めた。そし
て、具体的には、フィルム中央部1200mm幅で評価
した。
幅方向における最大値と最小値の差をフィルム平均厚み
で除し、100分率で表した。
製エルメンドルフ引裂試験機にて切断し、縦方向および
横方向の劈開の生じやすさを評価した。 評価基準 ◎:劈開発生全くなし ○:劈開の発生確率20%以下 △:劈開の発生確率20%超
較例17及び18との比較により、横延伸温度がガラス
転移点未満の場合、延伸中のフィルムに破れが生じ、一
方、ガラス転移点+50℃を超える場合、フィルム幅方
向で伸びムラが生じるので、横延伸温度は、ガラス転移
点℃以上、ガラス転移点+50℃以下の範囲が望ましい
ことが分かる。また、横延伸温度はガラス転移点+25
℃〜ガラス転移点+45℃の範囲がより望ましい。これ
により、幅方向の厚みムラが小さくなる。
と比較例19及び20との比較により、中間ゾーン温度
が、横延伸温度+20℃未満の場合、横延伸終了時フィ
ルムに蓄えられた分子ひずみエネルギーの緩和効果が小
さく、結果、熱固定ゾーンにおいてクリップで固定され
ていない中央部のみフィルムの収縮応力が強く働き、ボ
ーイング現象が大きく現れる。また、中間ゾーン温度
が、熱固定温度−20℃を超える場合、中間ゾーンにお
いて熱収縮が生じ、クリップで固定されていない中央部
のみ縮んでボーイング現象が大きく現れる。したがっ
て、中間ゾーン温度は、横延伸温度温度+20℃以上、
熱固定温度−20℃以下の範囲が望ましいことが分か
る。
±20℃の範囲がより望ましい。中間ゾーン温度をこの
範囲に保つことにより、横延伸終了時フィルムに蓄えら
れた分子ひずみエネルギーの緩和作用と、クリップで固
定されていないフィルム中央部の熱収縮作用のバランス
がボーイング現象抑制にとってさらによくなり、結果、
ボーイング量がより小さくなる。
21と比較例21及び22との比較により、通過時間が
3秒未満の場合、横延伸終了時フィルムに蓄えられた分
子ひずみエネルギーの緩和効果が小さく、その結果、熱
固定ゾーンにおいてクリップで固定されていない中央部
のみフィルムの収縮応力が強く働き、ボーイング現象が
大きく現れる。通過時間の上限についてはフィルムの性
能への影響は小さいが、ゾーンが長くなるほど設備コス
トアップになるので、製造設計点に合わせてゾーンの長
さを決めるのが望ましいことが分かる。したがって、中
間ゾーンをフィルムが通過する時間は3〜30秒である
ことが望ましい。
較例23及び24との比較により、熱固定温度がTm−
30℃未満の場合、フィルムが劈開しやすくなるため、
写真フィルム用支持体としては、次工程以降の加工で破
損等生じて耐えられないものとなる。一方、熱固定温度
がTm−5℃を超える場合、フィルム搬送中に部分的な
たるみが生じてスリキズ故障などの原因となり、製造安
定性がよくない。したがって、熱固定温度は、Tm−3
0℃以上、Tm−5℃以下の範囲が望ましいことが分か
る。
になるよう金属触媒添加量が調整されたポリエステルを
用いて溶融押し出しし、ある範囲内の位置に設置された
ダイを通してシート状に拡げられた溶融樹脂を静電印加
方式によりキャスト製膜することにより、熱劣化による
色味の変化や金属性凝集異物を発生させることなく、従
来よりもキャスト速度が高い領域で安定な面状の未延伸
ポリエステルフィルム製膜を可能にし、なおかつ、縦延
伸および横延伸工程をある特定の条件下で行うことによ
り、従来ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキ
シレートフィルムにおいては両立し得なかった耐劈開性
と厚みムラ減少を同時に満足し、さらに、フィルム表面
にスリキズなどの故障が無くボーイング現象が小さい、
写真フィルム用支持体として有用な二軸延伸ポリエステ
ルフィルムを、製膜速度が変わった場合でも安定に製造
することを可能にした。
定されるものではなく、例えば、印刷用途、磁気記録用
途等、特に平面性や異物、耐劈開性などの基準が厳しい
ポリエステルフィルムの製造方法として有用である。
す図である。
の位置関係を示す模式図である。
る。
縦延伸機も同様)の拡大図である。
る。
ムと交差する点 α:∠AOB S:エアギャップ δ:遠赤外線ヒータと延伸ロールとの間隙 h:延伸ロール間の間隙 X:ポリエステルフィルム冷却温度測定位置
Claims (5)
- 【請求項1】 溶融したポリエステル樹脂をダイにより
冷却ドラムに押出し静電印加方式でキャスト製膜する製
膜工程と、この製膜工程で製膜された未延伸ポリエステ
ルフィルムを縦方向に延伸する縦延伸工程と、この縦延
伸工程で縦方向に延伸されたポリエステルフィルムを横
方向に延伸する横延伸工程とを有する二軸延伸ポリエス
テルフィルムの製造方法であって、 前記製膜工程は、 溶融押出されるポリエステル樹脂の
比抵抗が5×106〜3×108Ω・cmに調整されてお
り、 かつ、冷却ドラムの回転軸を含む鉛直面よりドラ
ム回転側で角度αの範囲が30〜90度の位置に設置さ
れたダイを通して溶融樹脂をシート状に広げるものであ
り、この角度αが、冷却ドラムの回転軸をO、回転軸O
の直上の冷却ドラムの周面の点をA、ダイリップから鉛
直線を引いて冷却ドラム周面と交差する点をBとした時
の∠AOBであり、 前記縦延伸工程は、未延伸ポリエステルフィルムをロー
ル周速差により縦方向に延伸する1段目縦延伸工程と2
段目縦延伸工程とを有し、1段目及び2段目縦延伸工程
において、未延伸ポリエステルフィルムの加熱手段とし
て遠赤外ヒータを用いるとともに、遠赤外ヒータと延伸
ロールとの間隙を5〜40mm、延伸ロール間の間隙を
3〜40mmに設定し、1段目縦延伸工程で未延伸ポリ
エステルフィルムを延伸倍率1.05〜1.5倍で縦延
伸し、その後一度ガラス転移点以下に冷却し、さらに2
段目縦延伸工程で総合縦延伸倍率2.5〜3.9倍とな
るように延伸して縦延伸ポリエステルフィルムを得るも
のであり、 前記横延伸工程は、縦延伸ポリエステルフィルムをテン
ター内に通し、横延伸ゾーンでガラス転移点以上、ガラ
ス転移点+50℃以下の範囲で横延伸した後、横延伸温
度(横延伸ゾーン最終部におけるポリエステルフィルム
表面温度)+20℃以上、熱固定温度(テンター内におけ
るポリエステルフィルム表面の最高温度)−20℃以下
の範囲に設定した中間ゾーンを3〜30秒通し、その
後、熱固定ゾーンで融点−30℃以上、融点−5℃以下
の範囲で熱固定処理を行うものであることを特徴とする
二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法。 - 【請求項2】 前記横延伸工程における中間ゾーンの温
度を降温結晶化温度±20℃の範囲に設定した請求項1
記載の二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法。 - 【請求項3】 前記横延伸工程において、横方向に3.
0〜4.2倍で延伸する請求項1又は2記載の二軸延伸
ポリエステルフィルムの製造方法。 - 【請求項4】 前記ポリエステルがポリエチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレートである請求項1、2
又は3記載の二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方
法。 - 【請求項5】 前記ポリエステルフィルムが写真フィル
ム用支持体であることを特徴とする請求項1、2、3又
は4記載の二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
Priority Applications (5)
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