JP2000264645A - 多成分ガラスの製造方法 - Google Patents

多成分ガラスの製造方法

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JP2000264645A JP7176399A JP7176399A JP2000264645A JP 2000264645 A JP2000264645 A JP 2000264645A JP 7176399 A JP7176399 A JP 7176399A JP 7176399 A JP7176399 A JP 7176399A JP 2000264645 A JP2000264645 A JP 2000264645A
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佳伸 秋本
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    • C03C1/00Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels
    • C03C1/006Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels to produce glass through wet route
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成分の分布が均一な多成分ガラスをゾルゲル
法によって製造する。 【解決手段】 金属塩を含んだゲル状多孔体を浸漬液に
浸漬して金属成分をゲル中に析出させる多成分ガラスの
製造方法において、金属塩を含んだ円柱状のゲル状多孔
体の高さ方向の中心軸が、該金属塩に対する溶解度が低
く水と混和性を有する有機溶剤からなる浸漬液の液面と
垂直になるように保持し、円柱状のゲル状多孔体の高さ
hに対して、浸漬液の液面の高さHが、 h≦H≦h×1.2 を満たすように設定し、金属塩を含んだ円柱状のゲル状
多孔体の直径rと、円柱状のゲル状多孔体を浸漬させる
容器の内径Rが、 r×1.1≦R≦r×2.0 を満たすように設定して、浸漬液中に静置させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属塩を含んだゲ
ル状多孔体を、乾燥、焼成し、ガラス体を製造する方法
に関するもので、金属塩を均一にゲル状多孔体中に沈殿
させ、均一な組成の多成分ガラスを製造する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】円柱状のゲル状多孔体に特定の水溶性の
金属塩を沈殿させた後、該ゲル状多孔体を乾燥、焼成し
て多成分系ガラスを得る方法において、該金属塩に対す
る溶解度が低く、かつ、水と混和する有機溶剤に該ゲル
状多孔体を浸漬して、多成分系ガラスを製造する方法が
報告されている。
【0003】例えば、特公平5−27575号公報で
は、シリコンのアルコキシドを主体とする溶液を加水分
解して得られるゾルに、特定の金属イオンの水溶塩を含
む溶液を加えてゲル状多孔体を得た後、該ゲル状多孔体
を乾燥、加熱してガラス体を得る際に、ガラス化処理前
に前記塩に対する溶解度が低く、かつ、水と混和する有
機溶剤に前記ゲル状多孔体を浸漬する方法が報告されて
いる。
【0004】また、特開平5−221659号公報で
は、シリコンアルコキシド、アルコールおよびシリコン
アルコキシドを部分的に加水分解するのに十分な量の水
および酸からなる混合物をゲル化してゲル状多孔体を得
て、該ゲル状多孔体に少なくとも1種の金属塩を混合
し、該ゲル状多孔体中に該金属塩を沈殿させてゲル化混
合物を得て、該ゲル化混合物を焼成させる工程からなる
ガラスの作製方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法を用いて、円柱状のゲル状多孔体に特定の金属塩を
沈殿させると、 (1)高さ方向の中心軸と設置面が垂直になる様に金属
塩を含んだ円柱状のゲル状多孔体を、該金属塩に対する
溶解度が低く、かつ、水と混和する有機溶剤中に静置し
た場合、該有機溶剤が円柱状のゲル状多孔体の高さ
(軸)方向に対して、該有機溶剤と水の濃度分布が生
じ、金属塩の該有機溶剤に対する溶解度が高さ(軸)方
向で異なるため、円柱状のゲル状多孔体の高さ(軸)方
向に対して金属塩の分布が生じ、その結果高さ(軸)方
向に対して不均質な多成分系ガラスとなってしまう。具
体的には、該ゲル状多孔体の高さ方向の下部は上部に比
べ、該有機溶剤中の水濃度が高くなり、該金属塩が多く
該有機溶剤中に溶解することとなり、該ゲル状多孔体の
下部は上部よりも沈殿する金属塩濃度が小さくなり、上
部から下部にかけて金属成分が減少する分布をもった多
成分系ガラスとなってしまう。 (2)金属塩を含んだ円柱状のゲル状多孔体を該金属塩
に対する溶解度が低く、かつ、水と混和する有機溶剤中
に浸漬して、該有機溶剤を撹拌した場合、円柱状のゲル
状多孔体から金属塩が有機溶剤中に溶解すると同時に金
属塩がゲル状多孔体中に沈殿するため、ゲル状多孔体中
の半径方向に金属塩の分布が生じ、その結果半径方向に
対して中心部分で金属成分比が高く周辺部分で低い不均
質な多成分系ガラスとなってしまう。 (3)金属塩を含んだ円柱状のゲル状多孔体を該金属塩
が均一になるように沈殿させると、該金属塩は大量に有
機溶剤中に溶解するため、該有機溶剤は大量に該ゲル状
多孔体から除去されてしまい、結果としてガラス中に含
有させられるドーパントの濃度に限界があり、ドーパン
トを高濃度に含有するガラスが作製困難である。という
問題が生じている。
【0006】本発明は従来の問題に鑑みて、金属塩を含
んだゲル状多孔体を、乾燥、焼成し、ガラス体を製造す
る方法において、金属塩を均一にゲル状多孔体中に沈殿
させ、均一な組成のガラスの製造方法、およびガラス中
にドーパントを大量に含有した多成分ガラスの製造方法
を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属塩を含ん
だゲル状多孔体を浸漬液に浸漬して金属成分をゲル中に
析出させる多成分ガラスの製造方法において、金属塩を
含んだ円柱状のゲル状多孔体の高さ方向の中心軸が、該
金属塩に対する溶解度が低く水と混和性を有する有機溶
剤からなる浸漬液の液面と垂直になるように保持し、円
柱状のゲル状多孔体の高さhに対して、浸漬液の液面の
高さHが、 h≦H≦h×1.2 を満たすように設定し、金属塩を含んだ円柱状のゲル状
多孔体の直径rと、円柱状のゲル状多孔体を浸漬させる
容器の内径Rが、 r×1.1≦R≦r×2.0 を満たすように設定して、浸漬液中に静置させる多成分
ガラスの製造方法である。該有機溶剤がアセトン、ある
いはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、2−エトキシエタノー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、2−メトキシエタノール、2−エト
キシエタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプ
ロピル、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチル
アミン、トリメチルアミン、水から選ばれる少なくとも
1種とアセトンとの混合物である前記の多成分ガラスの
製造方法である。
【0008】金属塩を含んだゲル状多孔体を浸漬液に浸
漬して金属成分をゲル中に析出させる多成分ガラスの製
造方法において、第一の浸漬液に浸漬して該金属塩が円
柱状のゲル状多孔体の半径方向の中心部分で濃度が高
く、周辺部分で低くなるように該金属塩を分布させる第
一工程の後に、該ゲル状多孔体を第二の浸漬液に浸漬さ
せて円柱状のゲル状多孔体の半径方向に該金属塩が均一
となるように金属塩を析出させる第二工程を有する前記
の多成分ガラスの製造方法である。また、前記第二の工
程において、前記円柱状ゲル状多孔体を円柱状のゲル状
多孔体の直径rと、円柱状のゲル状多孔体を浸漬させる
容器の内径Rが、 r×1.1≦R≦r×2.0 の関係を満たす容器に入れて、高さ方向の中心軸と設置
面が垂直になるように保持し、円柱状のゲル状多孔体を
前記第二の浸漬液に浸漬した時に、多孔体と液面の関係
が、円柱状のゲル状多孔体の高さhに対して、浸漬液の
液面の高さHが、 h≦H≦h×1.2 の関係を満たすように設定して、円柱状のゲル状多孔体
を浸漬液中に静置させる前記の多成分ガラスの製造方法
である。
【0009】前記第二の浸漬液がアセトン、あるいはメ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−
プロピルアルコール、2−エトキシエタノール、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノ
ール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ト
リメチルアミン、水から選ばれる少なくとも1種とアセ
トンとの混合物である前記の多成分ガラスの製造方法で
ある。
【0010】前記第二の浸漬液が、メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、2−メト
キシエタノール、2−エトキシエタノール、酢酸エチ
ル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、ジメチルアミン、
ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミ
ン、水から選ばれる少なくとも1種とアセトンとの混合
物であり、浸漬液を撹拌させる前記の多成分ガラスの製
造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、金属塩を含有した円柱
状のゲル状多孔体中に金属塩の溶解度が低い浸漬液中に
浸漬して沈殿させる際に、円柱状のゲルを浸漬する液の
液面や浸漬槽の大きさ等が沈殿する金属塩の分布に影響
を与えることを見いだし、ゲル状多孔体の高さおよび直
径と浸漬液の液面および浸漬槽の壁面までの距離を適正
なものとすることによって金属塩の分布が均一な多成分
ガラスを製造することが可能なことを見出したものであ
る。
【0012】すなわち、金属塩を含んだゲル状多孔体を
浸漬液に浸漬して金属成分をゲル中に析出させる多成分
ガラスの製造方法において、金属塩を含んだ円柱状のゲ
ル状多孔体の高さ方向の中心軸が、該金属塩に対する溶
解度が低く水と混和性を有する有機溶剤からなる浸漬液
の液面とを垂直になるように保持し、円柱状のゲル状多
孔体の高さhに対して、浸漬液の液面の高さHが、 h≦H≦h×1.2 を満たすように設定し、金属塩を含んだ円柱状のゲル状
多孔体の直径rと、円柱状のゲル状多孔体を浸漬させる
容器の内径Rが、 r×1.1≦R≦r×2.0 を満たすように設定して、浸漬液中に静置させる多成分
ガラスの製造方法である。
【0013】上記のように有機溶剤の液面の高さHを設
定すると、該ゲル状多孔体の上部に位置する浸漬液の量
が制限され、該ゲル状多孔体から溶出する水が該ゲル状
多孔体を取り囲む部分に均一に溶解する。この結果、高
さ方向に均一に該金属塩が該浸漬液中に溶解し、高さ方
向に均一に該金属成分が該ゲル状多孔体中に沈殿する。
ここで、ゲル状多孔体の高さhが液面の高さHよりも大
きいと、該ゲル状多孔体の上部が該浸漬液中に浸漬され
なくなり、この部分の該金属塩が沈殿しないという問題
が生じる。
【0014】また、液面の高さHがゲル状多孔体の高さ
hの1.2倍より高くなると、該ゲル状多孔体を取り囲
む部分において、該ゲル状多孔体の上部に位置する該浸
漬液と接触する部分、すなわち該ゲル状多孔体の上部は
該有機溶剤の濃度が大きくなり、該ゲル状多孔体の下部
には該有機溶剤が存在しないため水が多くなる。その結
果、該ゲル状多孔体を取り囲む部分には、上側が水濃度
が低く、下側が水濃度が高いというように、上下方向の
濃度分布が生じる。この結果、該ゲル状多孔体の上部は
金属塩が該有機溶剤中に溶出しにくく、逆に下部は金属
塩が該有機溶剤中に溶出しやすくなり、該ゲル状多孔体
中に金属塩が上部が多く下部が少なく沈殿してしまう。
【0015】上記のようにRの値を設定すると、該円柱
状のゲル状多孔体を取り囲む部分において、該ゲル状多
孔体から溶出する水が、該ゲル状多孔体の周りに均一に
溶解する。これにより、該円柱状のゲル状多孔体を取り
囲む部分への金属塩の溶解度が該有機溶剤単体への溶解
度よりも大きくなり、該金属塩が該有機溶剤中に溶解す
る際に、該円柱状のゲル状多孔体の半径方向に均一に該
金属塩が拡散および沈殿するものと考えられる。ここ
で、r×1.1>Rとなると、該円柱状のゲル状多孔体
と浸漬させる容器との間隔が狭いため、該円柱状のゲル
状多孔体を容器に移動させる際の作業性が悪くなり、該
円柱状のゲル状多孔体が破壊されてしまう問題が生じ
る。
【0016】また、R>r×2.0となると、該円柱状
のゲル状多孔体を半径方向に取り囲む浸漬液の量が増加
するため、浸漬液中の水分量が減少する。その結果、水
に富んだ該円柱状のゲル状多孔体内部と該円柱状のゲル
状多孔体を取り囲む部分の浸漬液とに濃度差が生じ、該
円柱状のゲル状多孔体から該金属塩が浸漬液中に溶解す
ると同時に、該金属塩が該ゲル状多孔体中に沈殿し、金
属塩が該ゲル状多孔体の半径方向の中心部分に多く、周
辺部分に少なく沈殿する。浸漬液はアセトンのように水
と混和する有機溶剤を用いることができるが、アセトン
を含む混合液を用いることもできる。
【0017】また、上記のアセトンを含む混合液として
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、2−エトキシエタノー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、2−メトキシエタノール、2−エト
キシエタノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプ
ロピル、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチル
アミン、トリメチルアミン、水から選ばれる少なくとも
1種をアセトンと混合したものを用いることができる。
また、上記のアセトンを含む混合液にすると浸漬液を
撹拌させることができる。
【0018】このように、アセトンを含んだ混合液を用
いると金属塩の溶解度が、アセトン単体への溶解度より
も大きくなり、その結果、該金属塩が該浸漬液中に溶解
する際に、該円柱状のゲル状多孔体の内部に均一に該金
属塩が拡散および沈殿することとなるが、金属塩を含ん
だ円柱状のゲル状多孔体を、アセトンのみに浸漬させて
撹拌させると、該円柱状のゲル状多孔体から該金属塩が
アセトン中に溶解すると同時に該金属塩がゲル状多孔体
中に沈殿し、金属塩が該ゲル状多孔体の半径方向の中心
部分に多く周辺部分に少なく沈殿してしまうという問題
を生じる。また、アセトン濃度が小さくなると、金属塩
に対する混合溶液の溶解度が大きくなってしまい、金属
塩をゲル状多孔体中に沈殿させることができなくなる。
【0019】そこで、好ましくは、金属塩を含んだ円柱
状のゲル状多孔体を、アセトン80〜99容量%とメタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プ
ロピルアルコール、2−エトキシエタノール、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノー
ル、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、ジメ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリ
メチルアミン、水から選ばれる少なくとも1種を1〜2
0容量%との混合溶液を浸漬液として浸漬液を撹拌させ
ることが好ましい。
【0020】また、ドーパントを大量に含有したガラス
の製造にあっては、(1)金属塩を含んだ円柱状のゲル
状多孔体を浸漬液に浸漬させて、該金属塩が円柱状のゲ
ル状多孔体の半径方向の中心部分で濃度が高く、周辺部
分で低くなるように該金属塩を分布させる工程と(2)
その後に該ゲル状多孔体を別の浸漬液に浸漬させて円柱
状のゲル状多孔体の半径方向に該金属塩が均一となるよ
うに沈殿させる工程の2工程によって多成分ガラスを作
製することが好ましい。このように、2工程によって濃
度分布を調整することによって、最初に金属塩が円柱状
のゲル状多孔体の半径方向の中心部分で濃度が高く、周
辺部分で低くなるように該金属塩を分布させた後にゲル
内で再拡散させる方法を採ることで、一度に該金属塩が
均一となるように沈殿させるよりも、該金属塩をゲル状
多孔体内に多く沈殿させることができる。
【0021】本方法によれば、ゲルの中心部まで溶媒交
換が終了する前に、一度ゲルをアセトンから引き上げる
ため、ゲルの外周近傍は金属塩の溶出はあるが溶媒交換
が終了している一方、ゲル中心の近傍は溶媒交換が不充
分であるがために金属塩の溶出は少ない状態である。こ
のようなゲル内に金属塩が円柱状のゲル状多孔体の半径
方向の中心部分で濃度が高く、周辺部分で低い状態を経
ることでゲル内の金属塩量を多く保ったままのゲル処理
が可能となる。しかし、ゲル内に金属塩の濃度分布があ
るとガラスとして特性の均一性が保てないために、工程
2では、該金属塩が該円柱状のゲル状多孔体中で拡散す
ることで均一とし、同時に該金属塩の損失を少なくでき
る。本発明の方法によって、各種の多成分ガラスを製造
することができるが、シリカをネットワーク構成体と
し、モディファイヤーにK2O とCuOを用いて、ゾル
ゲル法により多成分系ガラスを作製することができる。
【0022】以上の2工程を含む方法において、第二の
工程はゲル状多孔体内部で金属成分を均一に沈殿させる
ことが必要であるから、均一化のために有用な方法であ
り、請求項1で述べた方法を適用することができる。す
なわち、第二の工程で、ゲル状多孔体を別の浸漬液に浸
漬する際に、金属塩を含んだ円柱状のゲル状多孔体の直
径rと、円柱状のゲル状多孔体を浸漬させる容器の内径
Rが、 r×1.1≦R≦r×2.0 という関係を満足する様な容器にゲル状多孔体入れ、浸
漬液の量を円柱状のゲル状多孔体の高さhに対して、浸
漬液の液面の高さHが、 h≦H≦h×1.2 という関係を満たすようにすることによって、液面とゲ
ル状多孔体の中心軸がほぼ垂直になるように配置する。
第二の工程で用いる浸漬液としても、一段の工程のみで
使用する浸漬液を用いることができる。また混合液を用
いる場合に撹拌すると良い結果が得られることも一段の
工程のみで製造する場合と同様である。
【0023】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、さらに詳細
に説明する。図1に本発明の多成分ガラスの製造工程を
示す。
【0024】(多成分ガラスの作製工程) (1)ゾル調整工程 オルトケイ酸テトラエチル42gに、エタノール92g
および1規定の酢酸38gを加えて加水分解し、ゾルを
調製する。 (2)ゲル化 内径10mmの円筒型ポリプロピレン製容器に調製した
ゾルを4ml注入し密栓した後、50℃に7日間保持し
てウェットゲルを作製する。 (3)酢酸銅、酢酸カリウム導入 内径15ml、高さ15cmのポリメチルペンテン製試
験管内に、酢酸銅0.2モル/リットル、酢酸カリウム
0.4モル/リットルの水溶液10mlを注ぎ、この中
に得られたウェットゲルを50℃で24時間浸漬させ
て、ウェットゲル中に酢酸銅および酢酸カリウムを均一
に導入する。 (4)酢酸銅、酢酸カリウム沈殿 〔1次沈殿〕酢酸銅および酢酸カリウムを均一に導入し
たウェットゲルを、10mlのアセトンを備えた内径1
5mm高さ15cmのポリメチルペンテン製試験管内に
挿入し、ポリプロピレン製の蓋で密栓する。その後、該
ポリメチルペンテン製試験管を中心軸が設置面と平行と
なるように振盪器(井内盛栄堂製パリソナインキュベー
ターPI−301)に取付、水平方向に1分間46回平
行移動(移動間隔は4cm)するように4時間振盪さ
せ、ウェットゲル中に酢酸銅と酢酸カリウムを1次沈殿
させる。一次沈殿が完了したウェットゲルは、ウェット
ゲルの半径方向に中心部分に酢酸銅濃度が濃く、周辺部
で酢酸銅濃度が薄くなっており、中心軸付近が酢酸銅の
青色が濃くなっていることが観察される。 〔2次沈殿〕以下に示す条件で、ウェットゲル中に酢酸
銅および酢酸カリウムを2次沈殿させる。
【0025】(5)乾燥 酢酸銅、酢酸カリウムを沈殿させたウェットゲルから有
機溶剤を取り除き、50℃で24時間、150℃で24
時間乾燥を行い、ドライゲルを作製する。 (6)焼成 得られたドライゲルを酸素雰囲気で710℃まで加熱し
た後、ヘリウム雰囲気で10時間710℃に保持し、そ
の後室温まで降温させてSiO2 、CuO、K 2Oから
なる円柱状の多成分ガラスを作製する。 (7)加工 得られた複数本の円柱状の多成分シリカガラスを0.4
mmの厚みとなるように半径方向に平行に切断し、両面
を平行に鏡面研磨したもの(以下試料Aと称す)と、円
柱の中心軸を中心に厚さが1mmとなるように両面を平
行に鏡面研磨したもの(以下試料Bと称す)の2種類の
測定用の試料を、試料A、B共に4本の円柱状の多成分
系シリカガラスから加工する。
【0026】2次沈殿工程を以下に示す実施例1〜4、
および比較例1〜4の工程によって多成分ガラスを作製
した。 実施例1 1次沈殿が完了したウェットゲルを3.5mlのアセト
ンを収容した内径15mm、高さ15cmのポリメチル
ペンテン製試験管内に挿入し、ポリプロピレン製の蓋で
密栓する。この時、アセトンの液面の高さHとゲルの高
さhとの関係はH=h×1.1で、ポリメチルペンテン
製試験管の内径Rとウェットゲルの直径rとの関係はR
=r×1.6である。このポリメチルペンテン製試験管
を30℃で3日間垂直に保持する。その後、アセトンの
みをポリメチルペンテン製試験管より排出し、新たにア
セトン3.5mlをポリメチルペンテン製試験管に注入
し、30℃で1日間垂直に保持し、その後この作業をも
う一度繰り返した。
【0027】ウェットゲルと浸漬液の関係を、図2
(A)に示す。ポリメチルペンテン製試験管1内の浸漬
液2中に、ウェットゲル3が浸漬されており、それぞれ
の大きさは、 ウェットゲルの高さ :h=39mm アセトンの液面の高さ :H=43mm ウェットゲルの直径 :r=9.4mm ポリメチルペンテン製試験管の内径R:15mm 実施例2 1次沈殿が完了したウェットゲルを、アセトン97容量
%、水3容量%の混合溶液10mlを備えた内径15m
m、高さ15cmのポリメチルペンテン製試験管内に挿
入し、ポリプロピレン製の蓋で密栓する。このポリメチ
ルペンテン試験管を水平方向に1分間46回平行移動
(移動間隔は10cm)するように1日間振盪させる。
【0028】その後、混合溶液のみをポリメチルペンテ
ン試験管より排出し、新たにアセトン10mlをポリメ
チルペンテン試験管に挿入し、このポリメチルペンテン
試験管を水平方向に1分間46回平行移動(移動間隔は
10cm)するように1日間振盪させる。その後、この
作業をもう一度繰り返す。
【0029】実施例3 1次沈殿が完了したウェットゲル8本をアセトン95容
量%、メタノール5容量%の混合溶液240mlを備え
たトールビーカーに挿入し、シリコーン製の蓋で密栓
し、撹拌子により混合溶液を30℃で1日撹拌する。そ
の後、混合溶液のみをトールビーカーより排出し、新た
にアセトン240mlをトールビーカーに挿入し、30
℃で1日撹拌し、その後この作業をもう一度繰り返す。
【0030】実施例4 1次沈殿が完了したウェットゲル8本を、アセトン95
容量%、エタノール5容量%の混合溶液240mlを備
えたトールビーカーに挿入し、シリコーン製の蓋で密栓
し、撹拌子により混合溶液を30℃で1日撹拌する。そ
の後、混合溶液のみをトールビーカーより排出し、新た
にアセトン240mlをトールビーカーに挿入し、30
℃で1日撹拌し、その後この作業をもう一度繰り返す。
【0031】比較例1 1次沈殿が完了したウェットゲルを、14mlのアセト
ンを備えた内径30mm、高さ15cmのポリメチルペ
ンテン製試験管内に挿入し、ポリプロピレン製の蓋で密
栓する。この時、アセトンの液面の高さHとゲルの高さ
hとの関係はH=h×1.1で、ポリメチルペンテン製
試験管の内径Rとウェットゲルの直径rとの関係はR=
r×3.2である。このポリメチルペンテン製試験管を
30℃で3日間垂直に保持する。
【0032】その後アセトンのみをポリメチルペンテン
製試験管より排出し、新たにアセトン14mlをポリメ
チルペンテン製試験管に挿入し、30℃で1日間垂直に
保持し、その後この作業をもう一度繰り返す。また、ウ
ェットゲルと浸漬液の関係は、図2(B)に示す。ポリ
メチルペンテン製試験管1内の浸漬液2中に、ウェット
ゲル3が浸漬されており、それぞれの大きさは、 ウェットゲルの高さ :h=39mm アセトンの液面の高さ :H=43mm ウェットゲルの直径 :r=9.4mm ポリメチルペンテン製試験管の内径R:30mm である。
【0033】比較例2 1次沈殿が完了したウェットゲルを、10mlのアセト
ンを備えた内径15mm高さ15cmのポリメチルペン
テン製試験管内に挿入し、ポリプロピレン製の蓋で密栓
する。この時、アセトンの液面の高さHとゲルの高さh
との関係はH=h×3.1でポリメチルペンテン試験管
の内径Rとウェットゲルの直径rとの関係はR=r×
1.6である。このポリメチルペンテン試験管を30℃
で3日間垂直に保持する。その後アセトンのみをポリメ
チルペンテン試験管より排出し、新たにアセトン10m
lをポリメチルペンテン製試験管に挿入し、30℃で1
日間垂直に保持し、その後この作業をもう一度繰り返
す。
【0034】また、ウェットゲルと浸漬液の関係は、図
2(C)に示す。ポリメチルペンテン製試験管1内の浸
漬液2中に、ウェットゲル3が浸漬されており、それぞ
れの大きさは、 ウェットゲルの高さ :h=39mm アセトンの液面の高さ :H=121mm ウェットゲルの直径 :r=9.4mm ポリメチルペンテン製試験管の内径R:15mm である。
【0035】比較例3 1次沈殿が完了したウェットゲルを10mlのアセトン
を備えた内径15mm高さ15cmのポリメチルペンテ
ン製試験管内に挿入し、ポリプロピレン製の蓋で密栓す
る。その後、該ポリメチルペンテン製試験管を中心軸が
設置面と平行となるように振盪器にセットし、水平方向
に1分間46回平行移動(移動間隔は10cm)するよ
うに1日間振盪させる。その後、アセトンのみをポリメ
チルペンテン製試験管より排出し、新たにアセトン10
mlをポリメチルペンテン製試験管に挿入し、ポリプロ
ピレン製の蓋で密栓する。その後、該ポリメチルペンテ
ン製試験管を中心軸が設置面と平行になるように振盪器
にセットし、水平方向に1分間46回平行移動(移動間
隔は10cm)するように1日間振盪させる。その後、
この作業をもう一度繰り返す。
【0036】比較例4 1次沈殿が完了したウェットゲル8本をアセトン240
mlを備えたトールビーカーに挿入し、シリコーン製の
蓋で密栓し、撹拌子により混合溶液を30℃で1日撹拌
する。その後混合溶液のみをトールビーカーより排出
し、新たにアセトン240mlをトールビーカーに挿入
し、30℃で1日撹拌し、その後この作業をもう一度繰
り返す。
【0037】以上の実施例、比較例によって得られた多
成分ガラスの試料Aおよび試料Bを図3に示す。図3に
おいて、Ex1A、Ex2A、Ex3A、Ex4Aは、
それぞれ実施例1の試料A、実施例2の試料A、実施例
3の試料A、および実施例4の試料Aをを示すものであ
り、半径方向に銅イオンの色である青色が均一に観察さ
れた。また、Ex1B、Ex2B、Ex3B、Ex4B
は、それぞれ実施例1の試料B、実施例2の試料B、実
施例3の試料B、および実施例4の試料Bを示すもので
あり、中心軸方向に銅イオンの色である青色が均一に観
察された。
【0038】また、CoEx1Aは、比較例1の試料A
を示すものであり、中心軸が青色が濃く、半径方向の周
辺部分が青色が薄い銅イオンの青色の部分が観察され
た。また、CoEx1Bは、比較例1の試料Bを示すも
のであり、中心軸が青色が濃く、半径方向の周辺部分が
青色が薄い銅イオンの分布が観察された。
【0039】CoEx2Aは、比較例2の試料Aを示す
ものであり、半径方向に銅イオンの色である青色が均一
に観察された。また、CoEx1Bは、比較例2の試料
Bを示すものであり、中心軸方向に2次沈殿の上部が銅
イオンの青色が濃く、下部が銅イオンの青色が薄い銅イ
オンの分布が観察された。
【0040】CoEx3Aは、比較例3の試料Aを示す
ものであり、中心軸が青色が濃く、半径方向の周辺部分
が青色が薄い銅イオンの青色の分布が観察された。Co
Ex3Bは、比較例3の試料Bを示すものであり、中心
軸が青色が濃く、半径方向の周辺部分が青色が薄い銅イ
オンの分布が観察された。
【0041】CoEx4Aは、比較例4の試料Aを示す
ものであり、中心軸が青色が濃く、半径方向の周辺部分
が青色が薄い銅イオンの青色の分布が観察された。Co
Ex4Bは、比較例3の試料Bを示すものであり、中心
軸が青色が濃く、半径方向の周辺部分が青色が薄い銅イ
オンの分布が観察された。以上のように、本発明の方法
によって半径方向の銅イオンの分布や、中心軸方向の銅
イオンの分布の無い、均一な組成のガラスの作製を可能
とした。
【0042】また、一次沈殿の振盪時間を24時間にし
て、一次沈殿が完了したウェットゲルの半径方向に均一
に酢酸銅を沈殿させた場合、一次沈殿の振盪時間を4時
間の各実施例に比べ、酢酸銅の色が薄いことが確認され
た。これより、各実施例は酢酸銅を多くゲル状多孔体に
沈殿させることに有効であることが確認された。
【0043】なお、本検討の実施例では、ゲルを作製し
た後、酢酸銅と酢酸カリウムをゲルに導入したが、ゾル
中に酢酸銅と酢酸カリウムを導入した場合も、同様の効
果が得られる。また、金属塩として他の金属の酢酸塩や
硝酸塩などを使用しても同様に多成分ガラスを得ること
ができる。
【0044】
【発明の効果】本発明は、円柱状のゲルを浸漬する液の
液面や浸漬槽の大きさ等を所定の範囲内のものと調整す
ることによって、沈殿する金属塩の分布が均一な多成分
ガラスを製造することができた。また、ドーパントを大
量に含有したガラスを、金属塩が円柱状のゲル状多孔体
の半径方向の中心部分で濃度が高く、周辺部分で低くな
るように金属塩を分布させる工程と、別の有機溶剤に浸
漬させて円柱状のゲル状多孔体の半径方向に該金属塩が
均一となるように沈殿させる工程の2工程とすることに
よってゲル状多孔体中に多量の金属塩を沈殿させた多成
分ガラスを作製することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の多成分ガラスの製造工程を説
明する図である。
【図2】図2は、ウェットゲルと浸漬液の関係を説明す
る図である。
【図3】図3は、実施例、比較例によって得られた多成
分ガラスの試料Aおよび試料Bを説明する図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月22日(2000.3.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法を用いて、円柱状のゲル状多孔体に特定の金属塩を
沈殿させると、 (1)高さ方向の中心軸と設置面が垂直になる様に金属
塩を含んだ円柱状のゲル状多孔体を、該金属塩に対する
溶解度が低く、かつ、水と混和する有機溶剤中に静置し
た場合、該有機溶剤が円柱状のゲル状多孔体の高さ
(軸)方向に対して、該有機溶剤と水の濃度分布が生
じ、金属塩の該有機溶剤に対する溶解度が高さ(軸)方
向で異なるため、円柱状のゲル状多孔体の高さ(軸)方
向に対して金属塩の分布が生じ、その結果高さ(軸)方
向に対して不均質な多成分系ガラスとなってしまう。具
体的には、該ゲル状多孔体の高さ方向の下部は上部に比
べ、該有機溶剤中の水濃度が高くなり、該金属塩が多く
該有機溶剤中に溶解することとなり、該ゲル状多孔体の
下部は上部よりも沈殿する金属塩濃度が小さくなり、上
部から下部にかけて金属成分が減少する分布をもった多
成分系ガラスとなってしまう。 (2)金属塩を含んだ円柱状のゲル状多孔体を該金属塩
に対する溶解度が低く、かつ、水と混和する有機溶剤中
に浸漬して、該有機溶剤を撹拌した場合、円柱状のゲル
状多孔体から金属塩が有機溶剤中に溶解すると同時に金
属塩がゲル状多孔体中に沈殿するため、ゲル状多孔体中
の半径方向に金属塩の分布が生じ、その結果半径方向に
対して中心部分で金属成分比が高く周辺部分で低い不均
質な多成分系ガラスとなってしまう。 (3)金属塩を含んだ円柱状のゲル状多孔体を該金属塩
が均一になるように沈殿させると、該金属塩は大量に有
機溶剤中に溶解するため、該金属塩は大量に該ゲル状多
孔体から除去されてしまい、結果としてガラス中に含有
させられるドーパントの濃度に限界があり、ドーパント
を高濃度に含有するガラスが作製困難である。という問
題が生じている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、金属塩を含有した円柱
状のゲル状多孔体金属塩の溶解度が低い浸漬液中に浸
漬して金属塩を沈殿させる際に、円柱状のゲルを浸漬す
る液の液面や浸漬槽の大きさ等が沈殿する金属塩の分布
に影響を与えることを見いだし、ゲル状多孔体の高さお
よび直径と浸漬液の液面および浸漬槽の壁面までの距離
を適正なものとすることによって金属塩の分布が均一な
多成分ガラスを製造することが可能なことを見出したも
のである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】すなわち、金属塩を含んだゲル状多孔体を
浸漬液に浸漬して金属成分をゲル中に析出させる多成分
ガラスの製造方法において、金属塩を含んだ円柱状のゲ
ル状多孔体の高さ方向の中心軸が、該金属塩に対する溶
解度が低く水と混和性を有する有機溶剤からなる浸漬液
の液面垂直になるように保持し、円柱状のゲル状多孔
体の高さhに対して、浸漬液の液面の高さHが、 h≦H≦h×1.2 を満たすように設定し、金属塩を含んだ円柱状のゲル状
多孔体の直径rと、円柱状のゲル状多孔体を浸漬させる
容器の内径Rが r×1.1≦R≦r×2.0 を満たすように設定して、浸漬液中に静置させる多成分
ガラスの製造方法である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】
【発明の効果】本発明は、円柱状のゲルを浸漬する液の
液面や浸漬槽の大きさ等を所定の範囲内のもの調整す
ることによって、沈殿する金属塩の分布が均一な多成分
ガラスを製造することができた。また、ドーパントを大
量に含有したガラスを、金属塩が円柱状のゲル状多孔体
の半径方向の中心部分で濃度が高く、周辺部分で低くな
るように金属塩を分布させる工程と、別の有機溶剤に浸
漬させて円柱状のゲル状多孔体の半径方向に該金属塩が
均一となるように沈殿させる工程の2工程とすることに
よってゲル状多孔体中に多量の金属塩を沈殿させた多成
分ガラスを作製することができた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属塩を含んだゲル状多孔体を浸漬液に
    浸漬して金属成分をゲル中に析出させる多成分ガラスの
    製造方法において、金属塩を含んだ円柱状のゲル状多孔
    体の高さ方向の中心軸が、該金属塩に対する溶解度が低
    く水と混和性を有する有機溶剤からなる浸漬液の液面と
    垂直になるように保持し、円柱状のゲル状多孔体の高さ
    hに対して、浸漬液の液面の高さHが、 h≦H≦h×1.2 を満たすように設定し、金属塩を含んだ円柱状のゲル状
    多孔体の直径rと、円柱状のゲル状多孔体を浸漬させる
    容器の内径Rが、 r×1.1≦R≦r×2.0 を満たすように設定して、浸漬液中に静置させることを
    特徴とする多成分ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 該有機溶剤がアセトン、あるいはメタノ
    ール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロ
    ピルアルコール、2−エトキシエタノール、エチレング
    リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
    ル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノー
    ル、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、ジメ
    チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリ
    メチルアミン、水から選ばれる少なくとも1種とアセト
    ンとの混合物であることを特徴とする請求項1記載の多
    成分ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 金属塩を含んだゲル状多孔体を浸漬液に
    浸漬して金属成分をゲル中に析出させる多成分ガラスの
    製造方法において、第一の浸漬液に浸漬して該金属塩が
    円柱状のゲル状多孔体の半径方向の中心部分で濃度が高
    く、周辺部分で低くなるように該金属塩を分布させる第
    一工程の後に、該ゲル状多孔体を第二の浸漬液に浸漬さ
    せて円柱状のゲル状多孔体の半径方向に該金属塩が均一
    となるように金属塩を析出させる第二工程を有すること
    を特徴とする多成分ガラスの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第二の工程において、前記円柱状の
    ゲル状多孔体を円柱状のゲル状多孔体の直径rと、円柱
    状のゲル状多孔体を浸漬させる容器の内径Rが、 r×1.1≦R≦r×2.0 の関係を満たす容器に入れて、高さ方向の中心軸と設置
    面が垂直になるように保持し、円柱状のゲル状多孔体を
    前記第二の浸漬液に浸漬した時に、多孔体と液面の関係
    が、円柱状のゲル状多孔体の高さhに対して、浸漬液の
    液面の高さHが、 h≦H≦h×1.2 の関係を満たすように設定して、円柱状のゲル状多孔体
    を浸漬液中に静置させることを特徴とする請求項3に記
    載の多成分ガラスの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第二の浸漬液がアセトン、あるいは
    メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n
    −プロピルアルコール、2−エトキシエタノール、エチ
    レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
    リコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタ
    ノール、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、
    ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、
    トリメチルアミン、水から選ばれる少なくとも1種とア
    セトンとの混合物であることを特徴とする請求項4に記
    載の多成分ガラスの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第二の浸漬液が、メタノール、エタ
    ノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコ
    ール、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、
    ジエチレングリコール、プロピレングリコール、2−メ
    トキシエタノール、2−エトキシエタノール、酢酸エチ
    ル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、ジメチルアミン、
    ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミ
    ン、水から選ばれる少なくとも1種とアセトンとの混合
    物であり、浸漬液を撹拌させることを特徴とする請求項
    3に記載の多成分ガラスの製造方法。
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