JP2000293842A - 磁気記録媒体、ディスク基板及びディスク基板製造用原盤 - Google Patents

磁気記録媒体、ディスク基板及びディスク基板製造用原盤

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JP2000293842A
JP2000293842A JP11096520A JP9652099A JP2000293842A JP 2000293842 A JP2000293842 A JP 2000293842A JP 11096520 A JP11096520 A JP 11096520A JP 9652099 A JP9652099 A JP 9652099A JP 2000293842 A JP2000293842 A JP 2000293842A
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manufacturing
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Takehisa Ishida
武久 石田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気記録媒体の磁気特性を向上させるととも
に、生産性を向上させる。 【解決手段】 ディスク基板製造用原盤を用いて作製さ
れたディスク基板上に少なくとも記録層が形成され、ヘ
ッドが記録面上を浮上しながら情報信号の記録及び/又
は再生がなされる磁気記録媒体であって、ディスク基板
には、ディスク基板製造用原盤に形成された凹凸パター
ンが転写されることにより、情報記録トラックのトラッ
クピッチよりも短い周期で繰り返し現れる円周方向に沿
った凹凸パターンが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク基板製造
用原盤を用いて作製されたディスク基板上に少なくとも
記録層が形成され、ヘッドが記録面上を浮上しながら情
報信号の記録及び/又は再生がなされる磁気記録媒体に
関する。また、本発明は、この磁気記録媒体となるディ
スク基板、並びにこのディスク基板を製造する際に用い
られるディスク基板製造用原盤に関する。
【0002】
【従来技術】磁気記録によって情報信号の記録再生がな
される磁気記録媒体として、ハードディスクを挙げるこ
とができる。一般に、ハードディスクは、ディスク基板
としてアルミニウム又はガラス等からなる非磁性基板を
用いている。通常、アルミニウム基板の表面には、ニッ
ケル・リン(NiP)層を形成して表面硬度を向上させ
る処理が施されている。また、ガラス基板の表面には、
化学強化処理等の割れにくくする処理が施されている。
そして、ハードディスクは、これら表面処理が施された
ディスク基板上に、コバルトニッケル合金系やコバルト
クロム合金系等からなる磁性層を形成し、この磁性層上
に保護層や潤滑層を形成することによって作製される。
【0003】以上のように作製されたハードディスクで
は、所定の速度に回転された状態で、ディスクドライブ
装置の磁気ヘッドにより情報信号の記録再生が行われ
る。このとき、ハードディスクでは、磁気ヘッドが記録
面から僅かに浮上した状態で記録及び/又は再生が行わ
れる。
【0004】ところで、このような磁気記録媒体では、
ディスク基板上に磁性層を形成する場合、ディスク基板
を搬送しながらコバルトニッケル合金系やコバルトクロ
ム合金系等の金属薄膜をスパッタ法により形成する方法
が主に用いられている。
【0005】しかしながら、ディスク基板を搬送しなが
ら磁性層を形成した場合には、スパッタ粒子のディスク
基板上への斜め入射効果により、搬送方向に磁気異方性
が生じ、作製される磁気記録媒体の保磁力に搬送方向に
対応した分布が生じ、結果的に再生出力にモジュレーシ
ョンが生じてしまうことが、アイ・イー・イー・イー・
トランザクションズ オン マグネチックス、エム エ
ー ジー22,1986年 第579頁から581頁
(IEEE Trans.Mag.,MAG-22,pp579〜581(1986))におい
て論じられている。この文献によれば、このような搬送
成膜により生じる磁性層のモジュレーションを、ディス
ク基板表面に円周方向に沿った微細な凹凸パターン、い
わゆるテキスチャを形成し、磁性層の磁気異方性を円周
方向に揃えることにより、解決できるとしている。
【0006】ここで、テキスチャは、磁気記録媒体とな
るディスク基板の表面に、ラッピングテープや砥粒等を
摺動させる、いわゆるテキスチャ加工を施すことによっ
て形成することができる。この場合、ディスク基板の表
面には、中心線平均粗さRaが1〜10nmとなるよう
な円周方向に沿った微細な凹凸パターン(テキスチャ)
が形成されることとなる。
【0007】また、現在では、このテキスチャ加工によ
り円周方向に磁気異方性を生じさせる現象を積極的に利
用して、磁気記録媒体の保磁力を向上させることが一般
的に行われるようになってきている。このため、このテ
キスチャ加工は、磁気記録媒体の磁気特性を向上させる
上で不可欠な工程となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の磁
気記録媒体では、ディスク基板の表面にテキスチャ加工
を施すことにより磁気特性を向上させることができる。
しかしながら、このテキスチャ加工は、上述したよう
に、作製されるディスク基板毎にラッピングテープや遊
離砥粒等をこのディスク基板表面に摺動させる必要があ
る。
【0009】このため、従来の磁気記録媒体において
は、ディスク基板表面にこのようなテキスチャ加工を施
すことによって、生産性が大幅に低下してしまうといっ
た問題があった。
【0010】また、従来の磁気記録媒体においては、デ
ィスク基板表面にこのようなテキスチャ加工を施した場
合、それ伴って発生する加工砥粒やディスク基板の加工
片等が、ディスク基板表面に付着してしまうのを防止し
なければならない。
【0011】例えば、上述したハードディスクにおいて
は、ディスクドライブ装置の磁気ヘッドを搭載して浮上
する浮上ヘッドスライダがスペーシング損失を抑圧する
ため、記録面上を極限まで小さな浮上量で浮上しなけれ
ばならない。現在製造されているハードディスクでは、
浮上ヘッドスライダの最小浮上量が約50nm程度とさ
れている。このため、ハードディスクでは、作製された
ディスク基板の表面に、上述した付着物等があった場
合、信号エラーや浮上ヘッドスライダとの衝突によるヘ
ッドクラッシュ等を引き起こしてしまうこととなる。
【0012】したがって、従来の磁気記録媒体において
は、ディスク基板表面にこのようなテキスチャ加工を施
す場合、ディスク基板の洗浄及び乾燥といった後処理を
行わなければならず、製造工程が複雑になってしまい、
生産性が大幅に低下してしまうといった問題があった。
【0013】そこで、本発明はこのような従来の事情に
鑑みて提案されたものであり、磁気特性を向上させると
ともに、生産性を向上させた磁気記録媒体を提供するこ
とを目的とする。また、本発明は、そのような磁気記録
媒体となるディスク基板、並びにそのようなディスク基
板を製造することが可能なディスク基板製造用原盤を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気記録媒
体は、ディスク基板製造用原盤を用いて作製されたディ
スク基板上に少なくとも記録層が形成され、ヘッドが記
録面上を浮上しながら情報信号の記録及び/又は再生が
なされる磁気記録媒体であって、ディスク基板には、デ
ィスク基板製造用原盤に形成された凹凸パターンが転写
されることにより、情報記録トラックのトラックピッチ
よりも短い周期で繰り返し現れる円周方向に沿った凹凸
パターンが形成されていることを特徴とする。
【0015】以上のように、本発明に係る磁気記録媒体
では、ディスク基板にディスク基板製造用原盤に形成さ
れた凹凸パターンが転写されているので、ディスク基板
に凹凸パターンを形成するのに、ディスク基板表面にラ
ッピングテープや砥粒等を摺動させる、いわゆるテキス
チャ加工を施す必要がなく、このテキスチャ加工に伴う
ディスク基板表面の付着物等の発生といった問題も生じ
ない。また、この磁気記録媒体では、ディスク基板を作
製すると同時に凹凸パターンが形成され、ディスク基板
製造用原盤に形成された凹凸パターンがディスク基板に
正確に転写されることから、ばらつきの少ない高精度の
凹凸パターンが形成される。また、この磁気記録媒体で
は、情報記録トラックのトラックピッチよりも短い周期
で繰り返し現れる円周方向に沿った凹凸パターンがディ
スク基板に形成されていることから、このディスク基板
上に形成される磁性層の磁気異方性を円周方向に揃える
ことができる。
【0016】また、凹凸パターンの深さは、ヘッドの浮
上量の半分以下であることが好ましい。これにより、凹
凸パターンがヘッドの浮上を妨げるといったことがなく
なり、情報信号の記録及び/又は再生時におけるヘッド
の浮上が安定なものとなる。
【0017】また、本発明に係るディスク基板は、ヘッ
ドが記録面上を浮上しながら情報信号の記録及び/又は
再生がなされる磁気記録媒体用のディスク基板であっ
て、ディスク基板製造用原盤を用いて作製されてなり、
ディスク基板製造用原盤に形成された凹凸パターンが転
写されることにより、情報記録トラックのトラックピッ
チよりも短い周期で繰り返し現れる円周方向に沿った凹
凸パターンが形成されていることを特徴とする。
【0018】以上のように、本発明に係るディスク基板
では、ディスク基板製造用原盤に形成された凹凸パター
ンが転写されているので、この凹凸パターンを形成する
のに、ラッピングテープや砥粒等を摺動させる、いわゆ
るテキスチャ加工を施す必要がなく、このテキスチャ加
工に伴う付着物等の発生といった問題も生じない。ま
た、このディスク基板では、ディスク基板製造用原盤に
より作製されると同時に凹凸パターンが形成され、ディ
スク基板製造用原盤に形成された凹凸パターンが正確に
転写されることから、ばらつきの少ない高精度の凹凸パ
ターンが形成される。また、このディスク基板では、情
報記録トラックのトラックピッチよりも短い周期で繰り
返し現れる円周方向に沿った凹凸パターンが形成されて
いることから、当該ディスク基板上に形成される磁性層
の磁気異方性を円周方向に揃えることができる。
【0019】また、凹凸パターンの深さは、ヘッドの浮
上量の半分以下であることが好ましい。これにより、当
該ディスク基板を用いて作製された磁気記録媒体におい
て、上記凹凸パターンがヘッドの浮上を妨げるといった
ことがなくなり、情報信号の記録及び/又は再生時にお
けるヘッドの浮上が安定なものとなる。
【0020】また、本発明に係るディスク基板製造用原
盤は、ヘッドが記録面上を浮上しながら情報信号の記録
及び/又は再生がなされる磁気記録媒体用のディスク基
板を作製する際に用いられるディスク基板製造用原盤で
あって、ディスク基板に形成される情報記録トラックの
トラックピッチよりも短い周期で繰り返し現れる円周方
向に沿った凹凸に対応した凹凸パターンが形成されてい
ることを特徴とする。
【0021】以上のように、本発明に係るディスク基板
製造用原盤では、ディスク基板に形成される凹凸に対応
した凹凸パターンが形成されているので、ディスク基板
に凹凸パターンを形成するのに、ディスク基板表面にラ
ッピングテープや砥粒等を摺動させる、いわゆるテキス
チャ加工を施す必要がなく、このテキスチャ加工に伴う
ディスク基板表面の付着物等の発生といった問題も生じ
ない。また、このディスク基板製造用原盤では、ディス
ク基板を作製すると同時に凹凸パターンを形成すること
ができ、このディスク基板製造用原盤に形成された凹凸
パターンをディスク基板に正確に転写することができる
ことから、このディスク基板にばらつきの少ない高精度
の凹凸パターンを形成することができる。また、このデ
ィスク基板製造用原盤では、情報記録トラックのトラッ
クピッチよりも短い周期で繰り返し現れる円周方向に沿
った凹凸パターンが形成されていることから、当該ディ
スク基板製造用原盤により作製されたディスク基板にお
いて、このディスク基板上に形成される磁性層の磁気異
方性を円周方向に揃えることができる。
【0022】また、凹凸パターンの深さは、ヘッドの浮
上量の半分以下であることが好ましい。これにより、当
該ディスク基板製造用原盤により作製されたディスク基
板を用いて作製された磁気記録媒体において、ディスク
基板に転写された凹凸パターンがヘッドの浮上を妨げる
といったことがなくなり、情報信号の記録及び/又は再
生時におけるヘッドの浮上が安定なものとなる。
【0023】また、本発明に係るディスク基板製造用原
盤は、上記凹凸パターンがレジストを露光及び現像する
ことによりレジストに形成した凹凸パターンを転写した
ものであってもよい。
【0024】この場合、ディスク基板に形成される凹凸
に対応した凹凸パターンを高精度に形成することができ
ることから、この凹凸パターンが正確に転写されたディ
スク基板を作製することができる。
【0025】また、本発明に係るディスク基板製造用原
盤は、上記凹凸パターンがディスク基板製造用原盤とな
る部材をエッチングすることにより形成されたものであ
ってもよい。
【0026】この場合、ディスク基板に形成される凹凸
に対応した凹凸パターンを高精度に形成することができ
ることから、この凹凸パターンが正確に転写されたディ
スク基板を作製することができる。また、上記凹凸パタ
ーンの深さを浅く形成することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】先ず、本発明を適用したディスク基板につ
いて図1に示す。また、図1中に示すディスク基板のA
−A断面の要部を拡大した断面図を図2に示す。
【0029】このディスク基板1は、ディスク基板製造
用原盤を型として、熱可塑性樹脂やガラス等の成形可能
な材料を用いて射出成形された磁気記録媒体用のディス
ク基板である。
【0030】このディスク基板1は、略円盤状に形成さ
れるとともに、中心部に中心孔2が形成されてなる。ま
た、ディスク基板1の表面には、情報記録トラックのト
ラックピッチよりも短い周期で繰り返し現れる円周方向
に沿った微細な凹凸パターン3が形成されている。この
ディスク基板1に形成された凹凸パターン3は、ディス
ク基板製造用原盤に形成された凹凸パターンが転写され
ることにより形成される。
【0031】なお、ディスク基板製造用原盤に形成され
ている凹凸パターンが転写されてなるディスク基板1を
作製する方法は、射出成形以外の方法でもよく、例え
ば、加熱して軟化させた樹脂材料等にディスク基板製造
用原盤を押し付けることにより凹凸パターンを転写す
る、いわゆる熱転写方法を用いてもよい。また、ディス
ク基板製造用原盤上にフォトポリマー等を塗布した後、
紫外線を照射してフォトポリマーを硬化させ、その後、
このフォトポリマーを剥離することで、凹凸パターンが
転写されたディスク基板を作製する、いわゆる2P法を
用いてもよい。
【0032】そして、磁気記録媒体は、以上のように作
製されたディスク基板1上に、情報信号の記録再生に必
要な記録層を形成することにより作製される。
【0033】次に、本発明を適用した磁気記録媒体につ
いて、要部を拡大した断面の斜視図を図3に示す。ま
た、図3中矢印Bで示す部分の拡大図を図4に示す。
【0034】この磁気記録媒体20は、ディスクドライ
ブ装置の磁気ヘッドが記録面上を浮上しながら情報信号
の記録及び/再生がなされるハードディスクである。こ
の磁気記録媒体20は、ディスク基板21上に形成され
た下地層22と、この下地層22上に形成された磁性層
23と、この磁性層23上に形成された保護層24と、
保護層24上に形成された潤滑層25とから構成され
る。
【0035】ディスク基板21は、上述した本発明を適
用したディスク基板1と同様にして作製されたものであ
る。すなわち、ディスク基板21は、ディスク基板製造
用原盤を型として、熱可塑性樹脂やガラス等の成形可能
な材料を用いて射出成形された磁気記録媒体用のディス
ク基板である。
【0036】また、ディスク基板21の表面には、情報
記録トラックのトラックピッチよりも短い周期で繰り返
し現れる円周方向に沿った微細な凹凸パターン26が形
成されている。このディスク基板21に形成された凹凸
パターン26は、上述したように、ディスク基板製造用
原盤に形成された凹凸パターンが転写されることにより
形成される。
【0037】磁気記録媒体20においては、この凹凸パ
ターン26が形成されたディスク基板21上に、磁性層
23が形成されることとなる。
【0038】このため、磁気記録媒体20では、この磁
性層23の磁気異方性を円周方向に揃えることができ、
磁気層23の保磁力を向上させることができる。したが
って、磁気記録媒体20では、情報信号の再生出力にモ
ジュレーションが発生するのを防ぐことができ、磁気特
性を向上させることができる。
【0039】ここで、例えばハードディスクでは、磁気
ヘッドと記録面とのスペーシング、すなわち磁気ヘッド
の浮上量が小さくなってきており、現在製造されている
ハードディスクでは、磁気ヘッドの浮上量が約50nm
以下とされている。
【0040】このため、磁気記録媒体20においては、
ディスク基板21に転写された凹凸パターン26の深さ
が、磁気ヘッドの浮上量よりも小さいことが好ましく、
より好ましくは、磁気ヘッドの浮上量の半分以下である
ことが好ましい。さらに好ましくは、凹凸パターンの深
さが20nm以下であることが好ましい。
【0041】これにより、磁気記録媒体20では、凹凸
パターン26が磁気ヘッドの浮上を妨げるといったこと
がなくなり、記録及び/又は再生時における磁気ヘッド
の浮上を安定させることができる。
【0042】また、磁気記録媒体20では、ディスク基
板製造用原盤に形成された凹凸パターンがディスク基板
21に転写されているので、ディスク基板21に凹凸パ
ターン26を形成するのに、ディスク基板21の表面に
ラッピングテープや砥粒等を摺動させる、いわゆるテキ
スチャ加工を施す必要がなく、このテキスチャ加工に伴
うディスク基板表面に付着物等が発生するといった問題
も生じない。
【0043】また、この磁気記録媒体20では、ディス
ク基板21を作製すると同時に凹凸パターン26が形成
され、ディスク基板製造用原盤に形成された凹凸パター
ンがディスク基板21表面に正確に転写されることか
ら、ばらつきの少ない高精度の凹凸パターン27が形成
される。
【0044】したがって、磁気記録媒体20では、ディ
スク基板21の洗浄及び乾燥といった処理工程を行う必
要がなく、製造工程を簡略化することができ、生産性を
大幅に向上させることができる。また、ばらつきの発生
が少ない極めて高品質な磁気記録媒体とすることができ
る。
【0045】次に、上述したディスク基板20を作製す
る際に使用されるディスク基板製造用原盤について説明
する。
【0046】このディスク基板製造用原盤は、本発明が
適用したディスク基板製造用原盤である。すなわち、こ
のディスク基板製造用原盤は、情報記録トラックのトラ
ックピッチよりも短い周期で繰り返し現れる円周方向に
沿った凹凸パターンが形成されたディスク基板を製造す
る際に使用されるディスク基板製造用原盤である。そし
て、このディスク基板製造用原盤には、ディスク基板に
形成された凹凸に対応した凹凸パターンが形成されてな
る。
【0047】次に、本発明を適用した磁気記録媒体の製
造方法について詳細に説明する。また、磁気記録媒体の
製造工程を図5に示す。
【0048】先ず、ステップS1に示すように、ディス
ク基板を製造する際に使用されるディスク基板製造用原
盤を作製する。
【0049】このディスク基板製造用原盤は、例えばコ
ンパクトディスク(CD)等の光ディスクを製造するの
に用いられる原盤と同様な工程を用いて作製される。す
なわち、表面を平滑に研磨した支持体であるガラス原盤
にポジ型フォトレジストを、例えば10nmの厚さに塗
布する。
【0050】次に、例えば、半径16〜46mmまでの
範囲において、直径0.4μmに集光した一定強度のレ
ーザー光により0.8μmピッチの螺旋状パターンを照
射していくことによりフォトレジストを露光して、凹凸
パターンを潜像としてフォトレジストに形成する。
【0051】次に、このフォトレジストに形成された潜
像を現像することによって、照射した部分のフォトレジ
ストを溶解し、フォトレジストに上述した凹凸パターン
を形成する。このとき、凹凸パターンの深さは10nm
であり、凹凸パターンの凹部と凸部の線幅は、ともに
0.4μmである。
【0052】次に、この凹凸パターンが形成されたフォ
トレジストの表面に、例えば厚さが数百μmとなるニッ
ケルめっきを施した後、このニッケルめっきをガラス原
盤から剥離する。そして、ニッケルめっきに付着したフ
ォトレジストを除去する。これにより、フォトレジスト
に形成されていた凹凸パターンが転写されたニッケルめ
っきからなるディスク基板製造用原盤が作製される。
【0053】次に、ステップS2に示すように、作製さ
れたディスク基板製造用原盤を型として、熱可塑性樹脂
等を成形することによりディスク基板を作製する。
【0054】これにより、ディスク基板には、ディスク
基板製造用原盤に形成された凹凸パターンが転写され
て、その表面に情報記録トラックのトラックピッチより
も短い周期で繰り返し現れる円周方向に沿った微細な凹
凸パターンが形成される。
【0055】次に、ステップ3に示すように、下地層を
形成したディスク基板に対して、スパッタ法によりコバ
ルトニッケル合金系やコバルトクロム合金系の金属薄膜
等を成膜して磁性層形成する。また、その磁性層上に炭
素薄膜等からなる保護層を形成する。
【0056】また、ステップS4に示すように、保護層
上に潤滑剤を塗布して潤滑層を形成する。この場合、潤
滑剤の塗布は、例えばディッピング法により行う。具体
的には、パーフルオロポリエステル等の潤滑剤をフッ素
系溶媒に溶解させた溶液中に浸した後、ゆっくりと一定
の速度で溶液中から引き上げることにより潤滑層を形成
する。また、溶液の濃度、温度、引き上げ速度等を制御
することにより潤滑層の厚さを制御することができる。
【0057】以上のようにして作製された磁気記録媒体
には、情報記録トラックのトラックピッチよりも短い周
期で繰り返し現れる円周方向に沿った微細な凹凸パター
ンが形成されている。このとき、凹凸パターンの深さは
10nmであり、凹部と凸部との線幅はともに0.4μ
mである。
【0058】ここで、長さLの直線上の中心線平均粗さ
Raは、表面の形状を表す関数をf(x)とした場合、
下記に示すような関係が成り立つ。
【0059】
【数1】
【0060】この磁気記録媒体では、凹凸パターンの深
さが10nmであり、凹部と凸部の線幅比が1:1であ
ることから、中心線平均粗さRaは、5nmである。
【0061】従来、ラッピングテープ等によるテキスチ
ャ加工では、ラッピングテープや加工塗粒等により、ア
ルミニウム基板のNiP層又はガラス基板表面に、中心
線平均粗さRaが1〜10nmとなるような円周方向に
沿ったテキスチャを形成していた。
【0062】したがって、この磁気記録媒体では、中心
線平均粗さRaが5nmであることから、ラッピングテ
ープや加工砥粒等を摺動させるテキスチャ加工を施した
ディスク基板と同様な効果を有する凹凸パターンを形成
することができる。
【0063】また、この磁気ヘッドでは、ディスク基板
に形成された凹凸パターンの深さを、上述したガラス原
盤に塗布するフォトレジストの厚さを変化させることに
よって、自由に調節することができる。したがって、こ
の磁気記録媒体では、ガラス原盤に塗布するフォトレジ
ストの厚さを薄くすることによって、中心線平均粗さR
aをさらに小さくした凹凸パターンを形成することがで
きる。
【0064】ここで、さらに中心線平均粗さRaの小さ
な凹凸パターンを有する磁気記録媒体を作製する場合に
ついて説明する。
【0065】この場合、上述したディスク基板製造用原
盤の作製方法では、表面を平滑に研磨した支持体である
ガラス原盤にフォトレジストを数nmオーダでさらに薄
く均一に塗布する必要がある。
【0066】そこで、このような精密な加工を必要とせ
ず、ディスク基板製造用原盤に形成された凹凸パターン
の深さを浅くすることが可能なディスク基板製造用原盤
の製造方法について説明する。
【0067】先ず、ディスク基板製造用原盤となる厚さ
数mmの金属円盤の表面を平滑となるように研磨し、そ
の表面にポジ型フォトレジストを、例えば50nmの厚
さに塗布する。
【0068】次に、例えば、半径16〜46mmまでの
範囲において、直径0.4μmに集光した一定強度のレ
ーザー光により0.8μmピッチの螺旋状パターンを照
射していくことによりフォトレジストを露光して、凹凸
パターンを潜像としてフォトレジストに形成する。
【0069】次に、このフォトレジストに形成された潜
像を現像することによって、照射した部分のフォトレジ
ストを溶解し、フォトレジストに上述した凹凸パターン
を形成する。このとき、凹凸パターンの深さは50nm
であり、凹凸パターンの凹部と凸部の線幅は、ともに
0.4μmである。
【0070】次に、この凹凸パターンが形成されたフォ
トレジストをマスクとして、イオンビームエッチング等
のエッチング処理を行う。このとき、エッチング深さが
例えば10nmとなるように処理時間を調節する。これ
により、金属円盤のフォトレジストから露出していた部
分がエッチングが施されて、金属円盤の表面に情報記録
トラックのトラックピッチよりも短い周期で繰り返し現
れる深さ10nmの円周方向に沿った微細な凹凸パター
ンが形成される。
【0071】次に、金属円盤からフォトレジストを除去
することにより、ディスク基板製造用原盤が作製され
る。
【0072】この手法によれば、エッチングを施す際の
処理時間を変化させることによって、塗布したフォトレ
ジストの厚さに関係なく、ディスク基板製造用原盤に形
成される凹凸パターンの深さを自由に調節することがで
きる。さらに、エッチングの深さを1nmオーダで調節
することができる。
【0073】したがって、ディスク基板製造用原盤に形
成される凹凸パターンの深さを浅くすることができ、こ
れを用いてディスク基板を作製することにより、極めて
中心線平均粗さRaの小さな凹凸パターンを有する磁気
記録媒体を作製することができる。
【0074】なお、金属円盤としては、セラミック、ガ
ラス、シリコン等、適度な硬さと平面性を保つことがで
きる材料を使用することができ、必ずしも金属材料に限
定されるものではない。
【0075】また、ディスク基板製造用原盤を作製する
に際しては、上述したように一定強度のレーザー光によ
り一定深さの凹凸パターンを形成したが、レーザー光の
強度をホワイトノイズ等の任意の信号で変調して描画す
ることにより、円周方向に深さを変化させた凹凸パター
ンを形成することができる。この場合、変調信号のデュ
ーティを変化させることにより、よりきめ細かく中心線
平均粗さRaを制御することができる。
【0076】さらに、ディスク基板製造用原盤を作製す
る方法としては、めっき法によってガラス原盤の平面性
を転写させた薄いニッケルめっき、又は研磨によって平
滑にした金属円盤を回転させながら、所望の中心線平均
粗さRaとなるようなラッピングテープや砥粒等を摺動
させて、凹凸パターンを形成する方法が挙げられる。
【0077】なお、本発明においては、上述した平坦と
されたディスク基板21の表面に情報記録トラックのト
ラックピッチよりも短い周期で繰り返し現れる円周方向
に沿った凹凸パターン26が形成された磁気記録媒体2
0に、必ずしも限定されるものではない。
【0078】例えば、図6に示すように、情報記録トラ
ック間にガードバンドとなる溝が設けられた、いわゆる
ディスクリートトラック構造をもった磁気記録媒体30
についても適用可能である。なお、図6中矢印Cで示す
部分の拡大図を図7に示す。
【0079】この磁気記録媒体30には、上述した磁気
記録媒体20と同様に、ディスク基板31上に、下地層
32、磁性層33、保護層34及び潤滑層35がこの順
で形成されている。そして、ディスク基板31には、そ
の主面上に情報記録トラックとなる凸部36と、ガード
バンドとなる凹部37とが設けられている。また、磁気
記録媒体30の表面には、情報記録トラックのトラック
ピッチよりも短い周期で繰り返し現れる円周方向に沿っ
た微細な凹凸パターン38が形成されている。
【0080】このディスク基板31に形成された凹凸パ
ターン37は、ディスク基板製造用原盤に形成された凹
凸パターンが転写されることにより形成される。また、
ディスク基板製造用原盤には、情報記録トラック36と
ガードバンドとなる溝37に対応した凹凸パターンが形
成されている。
【0081】これにより、磁気記録媒体30では、情報
記録トラックとなる凸部36とガードバンドとなる凹部
37に、この情報記録トラックのトラックピッチよりも
短い周期で繰り返し現れる円周方向に沿った凹凸パター
ン38が形成されることとなる。
【0082】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ディスク基板製造用原盤に形成された凹凸パター
ンがディスク基板に転写されているので、ディスク基板
に凹凸パターンを形成するのに、ディスク基板表面にラ
ッピングテープや砥粒等を摺動させる、いわゆるテキス
チャ加工を施す必要がなく、このテキスチャ加工に伴う
ディスク基板表面に付着物等が発生するといった問題も
生じない。
【0083】また、本発明によれば、ディスク基板を作
製すると同時に凹凸パターンが形成され、ディスク基板
製造用原盤に形成された凹凸パターンがディスク基板表
面に正確に転写されることから、ばらつきの少ない高精
度の凹凸パターンを形成することができる。
【0084】したがって、本発明によれば、ディスク基
板の洗浄及び乾燥といった後処理を行う必要がなく、製
造工程を簡略化することができ、生産性を大幅に向上さ
せることができる。また、ばらつきの発生が少ない極め
て高品質な磁気記録媒体、そのような磁気記録媒体とな
るディスク基板、並びにそのようなディスク基板を製造
することが可能なディスク基板製造用原盤を提供するこ
とができる。
【0085】また、本発明によれば、情報記録トラック
のトラックピッチよりも短い周期で繰り返し現れる円周
方向に沿った凹凸パターンがディスク基板に形成されて
いることから、このディスク基板上に形成される磁性層
の磁気異方性を円周方向に揃えることができる。したが
って、本発明によれば、磁気層の保磁力を向上させるこ
とができ、磁気記録媒体の磁気特性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したディスク基板の一構成例を示
す図である。
【図2】図1に示すディスク基板のA−A断面の要部を
拡大して示す図である。
【図3】本発明を適用した磁気記録媒体の一構成例を示
す図である。
【図4】図3中、円Bで示す部分の拡大図である。
【図5】磁気記録媒体の製造工程を示す図である。
【図6】本発明を適用した磁気記録媒体の他の構成例を
示す図である。
【図7】図6中、円Cで示す部分の拡大図である。
【符号の説明】
1 ディスク基板、3 凹凸パターン、20 磁気記録
媒体、21 ディスク基板、23 磁性層、26 凹凸
パターン30 他の磁気記録媒体、33 保護層、36
情報記録トラックとなる凸部、37 ガードバンドと
なる凹部、38凹凸パターン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク基板製造用原盤を用いて作製さ
    れたディスク基板上に少なくとも記録層が形成され、ヘ
    ッドが記録面上を浮上しながら情報信号の記録及び/又
    は再生がなされる磁気記録媒体であって、 上記ディスク基板には、上記ディスク基板製造用原盤に
    形成された凹凸パターンが転写されることにより、情報
    記録トラックのトラックピッチよりも短い周期で繰り返
    し現れる円周方向に沿った凹凸パターンが形成されてい
    ることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記凹凸パターンの深さは、上記ヘッド
    の浮上量の半分以下であることを特徴とする請求項1記
    載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 ヘッドが記録面上を浮上しながら情報信
    号の記録及び/又は再生がなされる磁気記録媒体用のデ
    ィスク基板であって、 ディスク基板製造用原盤を用いて作製されてなり、 上記ディスク基板製造用原盤に形成された凹凸パターン
    が転写されることにより、情報記録トラックのトラック
    ピッチよりも短い周期で繰り返し現れる円周方向に沿っ
    た凹凸パターンが形成されていることを特徴とするディ
    スク基板。
  4. 【請求項4】 上記凹凸パターンの深さは、上記ヘッド
    の浮上量の半分以下であることを特徴とする請求項3記
    載のディスク基板。
  5. 【請求項5】 ヘッドが記録面上を浮上しながら情報信
    号の記録及び/又は再生がなされる磁気記録媒体用のデ
    ィスク基板を作製する際に用いられるディスク基板製造
    用原盤であって、 上記ディスク基板に形成される情報記録トラックのトラ
    ックピッチよりも短い周期で繰り返し現れる円周方向に
    沿った凹凸に対応した凹凸パターンが形成されているこ
    とを特徴とするディスク基板製造用原盤。
  6. 【請求項6】 上記凹凸パターンの深さは、上記ヘッド
    の浮上量の半分以下であることを特徴とする請求項5記
    載のディスク基板製造用原盤。
  7. 【請求項7】 上記凹凸パターンは、レジストを露光及
    び現像することにより当該レジストに形成した凹凸パタ
    ーンを転写したものであることを特徴とする請求項5記
    載のディスク基板製造用原盤。
  8. 【請求項8】 上記凹凸パターンは、ディスク基板製造
    用原盤となる部材をエッチングすることにより形成され
    たものであることを特徴とする請求項5記載のディスク
    基板製造用原盤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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