JP2000297070A - フェニルアラニンエステル誘導体 - Google Patents

フェニルアラニンエステル誘導体

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JP2000297070A
JP2000297070A JP11104124A JP10412499A JP2000297070A JP 2000297070 A JP2000297070 A JP 2000297070A JP 11104124 A JP11104124 A JP 11104124A JP 10412499 A JP10412499 A JP 10412499A JP 2000297070 A JP2000297070 A JP 2000297070A
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JP11104124A
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Etsuo Oshima
悦男 大島
Yukiteru Mimura
幸輝 三村
Shunji Ichikawa
俊司 市川
Fumio Suzuki
文夫 鈴木
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KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】抗掻痒作用を有し、アトピー性皮膚炎に代表さ
れる各種掻痒症の治療剤として有用な新規なフェニルア
ラニンエステル誘導体またはその薬理学的に許容される
塩を提供すること。 【解決手段】 一般式(I) (式中、Xはフッ素、臭素またはヨウ素を表し、R1
水素または低級アルキルを表し、R2は置換もしくは非
置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のポリシク
ロアルキルまたは置換もしくは非置換のスピロアルキル
を表す)で表されるフェニルアラニンエステル誘導体ま
たはその薬理学的に許容される塩を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗掻痒作用を有す
るフェニルアラニンエステル誘導体またはその薬理学的
に許容される塩に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ファニルアラニン誘導体であ
るL−ドーパはドーパミンの前駆物質として知られ、医
療分野ではドーパミンの不足に伴う疾患、例えばパーキ
ンソン氏病の治療薬として用いられている。
【0003】L−ドーパエステル誘導体はL−ドーパの
プロドラッグとして合成され、その用途が研究されてき
た。ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・メディシナル・
ケミストリー(Eur. J. Med. Chem.)、 20巻、459頁−
465頁(1985年)およびヨーロピアン・ジャーナル・オ
ブ・メディシナル・ケミストリー(Eur. J. Med. Che
m.)、20巻、 467頁−470頁(1985年)には、L−ドー
パエステル類の合成法、物性および加水分解に対する反
応性が開示されている。ファーマシューティカル・リサ
ーチ(Pharmaceutical Research)、7巻、384頁−387頁
(1990年)には、L−ドーパブチルエステル、4−ヒド
ロキシブチルエステルおよびイソプロピルエステルのプ
ロドラッグとしての効果が評価され開示されている。ジ
ャパニーズ・ジャーナル・オブ・ファルマコロジー(Ja
panese Journal of Pharmacology)、39巻、809頁−819
頁(1987年)には、L−ドーパシクロヘキシルエステ
ル、ベンジルエステル、フェネチルエステルおよびp−
クロロフェネチルエステルなど多数のエステル誘導体の
プロドラッグとしての性質が開示されている。US466334
9、WO86/04579、EP167451、US4479947、BE868881、US40
38411、 US4035507、US3998799、DE2626095、DE263632
8、US3939253、US3891696、 DE2445584およびDE2153813
には、L−ドーパのプロドラッグとしてのエステル誘導
体の製造法、そのパーキンソン氏病治療剤および降圧剤
としての用途が開示されている。
【0004】ベンゼン環部分にハロゲンが置換したL−
ドーパエステル類としては、ケミカルアブストラクト
(Chemical Abstract)、63巻、14980dに下記の化合物
(Ia)が記載されているが、その用途は開示されてい
ない。
【0005】
【化2】
【0006】アトピー性皮膚炎に代表される掻痒症は、
その発症機序が未だ解明されていない。一方、生活様式
の変化、環境汚染、ストレス社会などに起因するため
か、その患者数は近年著しく増加してきている。痒みを
伴う疾患としては、アトピー性皮膚炎の他に蕁麻疹、接
触性皮膚炎、仮性アレルゲン、薬疹、虫刺れ、水虫、田
虫、代謝異常性疾患(肝疾患、腎疾患、血液疾患)、妊
娠性ほう疹、花粉症、悪性腫瘍および老人性皮膚掻痒症
などが知られている。一般に痒みを誘発する化学伝達物
質としては、ヒスタミン、セロトニン、アセチルコリ
ン、プロスタグランディンおよびロイコトリエンなどが
知られている。しかし、その発症機序の大部分は依然と
して不明であり、その治療法はいまだ確立されたとは言
えない。
【0007】また炎症やアレルギー疾患に対して効果の
高い抗ヒスタミン剤やステロイド剤も掻痒症に対しては
効果が限られている。従って、アトピー性皮膚炎に代表
される掻痒症に有効な抗掻痒剤の開発が待たれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗掻痒作用
を有し、アトピー性皮膚炎に代表される各種掻痒症の治
療剤として有用な新規なフェニルアラニンエステル誘導
体またはその薬理学的に許容される塩を提供するもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ベンゼン
環部分にハロゲンが置換したL−ドーパシクロアルキル
エステル類、ベンゼン環部分にハロゲンが置換したL−
ドーパポリシクロアルキルエステル類およびベンゼン環
部分にハロゲンが置換したL−ドーパスピロアルキルエ
ステル類を合成し、その薬理活性を鋭意研究した結果、
優れた抗掻痒作用を有することを見出し、本発明を完成
させた。本発明は、一般式(I)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、Xはフッ素、臭素またはヨウ素を
表し、R1は水素または低級アルキルを表し、R2は置換
もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換
のポリシクロアルキルまたは置換もしくは非置換のスピ
ロアルキルを表す)で表されるフェニルアラニンエステ
ル誘導体またはその薬理学的に許容される塩に関する。
その中でも一般式(I)においてXがフッ素であるフェ
ニルアラニンエステル誘導体またはその薬理学的に許容
される塩が好ましい。
【0012】本発明は、一般式(I)で表されるフェニ
ルアラニンエステル誘導体またはその薬理学的に許容さ
れる塩を有効成分とする抗掻痒剤に関する。
【0013】本発明は、一般式(I)で表されるフェニ
ルアラニンエステル誘導体またはその薬理学的に許容さ
れる塩を少なくとも一つ含有してなる医薬に関する。
【0014】以下、一般式(I)で表される化合物を化
合物(I)という。他の式番号の化合物についても同様
である。
【0015】
【発明の実施の形態】一般式(I)の各基の定義におい
て、低級アルキルは直鎖または分枝状の炭素数1〜6
の、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、ヘキシルなどを意味する。
【0016】シクロアルキルは、炭素数3〜8の、例え
ばシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチル、シクロオクチルなどを意味する。ポリ
シクロアルキルは、2個以上のシクロアルキルから構成
され、炭素数5〜12の、例えばビシクロオクチル、ビ
シクロウンデシル、アダマンチル、ノルアダマンチルな
どを意味する。スピロアルキルは、1個以上のスピロ結
合を含み、炭素数5〜12の、例えばスピロオクチル、
スピロデシルなどを意味する。
【0017】置換シクロアルキル、置換ポリシクロアル
キルおよび置換スピロアルキルの置換基としては、1〜
置換可能な数の、好ましくは1〜3個の、例えばハロゲ
ン、ヒドロキシ、アリール、アラルキルなどが挙げられ
る。置換シクロアルキルの場合には、該シクロアルキル
がフェニル環との縮合環を形成する場合も包含し、例え
ば炭素数8〜12のインダニル、テトラヒドロナフチル
などが挙げられる。
【0018】ハロゲンはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素を
表し、アリールは炭素数6〜12のフェニル、ナフチル
などを表し、アラルキルは炭素数7〜14のベンジル、
フェネチル、ベンズヒドリルなどを表す。
【0019】化合物(I)の薬理学的に許容される塩と
しては、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩およびリン酸塩などの
無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩およびク
エン酸塩などの有機酸塩が挙げられる。
【0020】次に、化合物(I)の製造方法について説
明する。 製造法:化合物(I)は、以下に示す方法によって製造
することができる。本発明の化合物(I)は、ヨーロピ
アン・ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー
(Eur. J. Med. Chem.)、20巻、459頁−465頁(1985
年)に記載された方法または、それに準じた方法で製造
できる。ただし化合物(I)の製造法は、上記の方法に
限定されるものではない。
【0021】
【化4】
【0022】(式中、R1、R2およびXは、前記と同義
である) 原料化合物(II)は市販品を用いるか、文献記載の方
法[ジャーナル・オブ・ラベルド・コンパウンズ・アン
ド・ラジオファーマシューティカルズ(J. Labelled Co
mpounds and Radiopharmaceuticals)、XXVIII巻、 155
頁−166頁(1990年)]またはそれに準じた方法で合成
できる。
【0023】化合物(II)をR2−OHで表される化
合物(III)と脱水縮合し、エステル化することによ
り、化合物(I)が製造できる。カルボキシル基のエス
テル化には多くの方法が知られている[第4版実験化学
講座、丸善、第22巻、43頁(1990年)参照]ので、それ
を応用することも可能である。例えば、化合物(II)
をR2−OHで表される化合物(III)を溶媒として
用い、必要ならば化合物(III)と不活性溶媒との混
合溶媒中、触媒量〜大過剰の酸、より好ましくはp−ト
ルエンスルホン酸または塩酸の存在下、室温〜用いたア
ルコールの沸点間の温度で、5分〜20日間処理すること
により、目的の化合物(I)を得ることができる。
【0024】酸としては、塩酸、硫酸などの無機酸、p
−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロ酢酸などの有機酸、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウ
ム、塩化第二スズ、四塩化チタンなどのルイス酸が例示
される。不活性溶媒としては、テトラヒドロフラン(T
HF)、エーテル、ジオキサン、クロロホルム、トルエ
ン、ベンゼンなどが例示される。
【0025】上記製造法における目的物は、有機合成化
学で常用される分離精製法、例えば、濾過、抽出、洗
浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に
付して単離精製することができる。化合物(I)の塩が
所望の場合に、反応過程で塩として取得できるときには
そのまま単離精製すればよく、遊離塩基として取得され
るときには、遊離塩基を適当な溶媒に溶解または懸濁
し、酸を加え単離精製すればよい。あるいはエステル化
終了後、反応に用いた酸との塩として単離し、精製する
ことも可能である。
【0026】また、化合物(I)およびその薬理学的に
許容される塩は、水あるいは各種溶媒との付加物の形で
存在することもあるが、これらの付加物も本発明に包含
される。化合物(I)には、光学異性体のような立体異
性体が存在し得るが、可能な異性体のいかなる比率にお
ける混合物も本発明に包含される。
【0027】化合物(I)を構成する元素には、放射活
性を有する同位体が存在する。それら放射活性を有する
同位体の含量を天然に存在する同位体存在比よりも高め
た化合物を合成することも可能であり、これらの同位体
存在比を高めた化合物も本発明に包含される。具体的な
放射活性を有する同位体としては、18F、125I、
14C、11C、13C、3Hなどの核種が例示される。
【0028】本発明によって得られる化合物(I)の具
体例を以下に示す。 4,5−ジヒドロキシ−2−フルオロ−DL−フェニルアラ
ニンシクロヘキシルエステル(6−フルオロ−DL−ドー
パシクロヘキシルエステル、化合物1) 4,5−ジヒドロキシ−2−ブロモ−L−フェニルアラニン
シクロヘキシルエステル(6−ブロモ−L−ドーパシク
ロヘキシルエステル、化合物2) 4,5−ジヒドロキシ−2−ヨード−L−フェニルアラニン
シクロヘキシルエステル(6−ヨード−L−ドーパシク
ロヘキシルエステル、化合物3)
【0029】
【化5】
【0030】
【化6】
【0031】
【化7】
【0032】次に、化合物(I)の薬理作用について以
下の試験例により説明する。 試験例:抗掻痒作用:Compound 48/80誘発掻破行動(s
cratching behavior)に対する作用 実験は、体重19−21gのddy系雄性マウス(日本SLC)を
1群10匹用い、倉石らの方法[ヨーロピアン・ジャーナ
ル・オブ・ファーマコロジー(Eur. J. Pharmacol.)、
275巻、229頁−233頁(1997年)]に準じて実施した。
【0033】被験薬物(化合物1塩酸塩)は、0.5%MC
(methyl cellulose 400、和光純薬Lot TPQ 1935)に懸
濁して腹腔内投与した。なお、投与液量は、マウス20g
あたり0.1mLとした。投与1時間後に、Compound 48/80
(Sigma、Lot.114F−0523)を生理食塩水(大塚製薬)
に溶解したものを0.5 mg/kg皮下投与した。Compound 4
8/80の投与10分後から、単位時間(10分間)あたりのs
cratching behavior(掻破行動)発現回数を測定した。
溶媒(0.5%MC)投与比較群に対する薬物投与群の抑制
率を算出し、その抑制率からED50値を求めた。
【0034】結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1に示したように化合物1は、掻痒抑制
作用を有することが判明した。化合物(I)またはその
薬理学的に許容される塩は、そのまま単独で投与するこ
とも可能であるが、通常各種の医薬製剤として提供する
のが望ましい。またそれら医薬製剤は、動物および人に
使用されるものである。本発明に関わる医薬製剤は、活
性成分として化合物(I)またはその薬理学的に許容さ
れる塩を単独で、あるいは任意の他の治療のための有効
成分との混合物として含有することができる。また、そ
れら医薬製剤は、活性成分を薬理学的に許容される一種
もしくはそれ以上の担体と一緒に混合し、製剤学の技術
分野においてよく知られている任意の方法により製造さ
れる。
【0037】投与経路としては、治療に際し最も効果的
なものを使用するのが望ましく、経口投与または、口腔
内、気道内、直腸内、皮下、筋肉内および静脈内などの
非経口投与をあげることができる。また局所に限局され
た作用を期待すべく塗布、噴霧などの投与方法も挙げる
こともできる。投与形態としては、噴霧剤、ドライパウ
ダー、カプセル剤、錠剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、
乳剤、座剤、注射剤、軟膏、テープ剤などが挙げられ
る。
【0038】経口投与に適当な、例えば乳剤およびシロ
ップ剤のような液体調製物は、水、蔗糖、ソルビット、
果糖などの糖類、ポリエチレングリコール、プロピレン
グリコールなどのグリコール類、ごま油、オリーブ油、
大豆油などの油類、p−ヒドロキシ安息香酸エステル類
などの防腐剤、ストロベリーフレーバー、ペパーミント
などのフレーバー類などを使用して製造できる。また、
カプセル剤、錠剤、散剤および顆粒剤などは、乳糖、ブ
ドウ糖、蔗糖、マンニットなどの賦形剤、澱粉、アルギ
ン酸ソーダなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、
タルクなどの滑沢剤、ポリビニールアルコール、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ゼラチンなどの結合剤、脂肪
酸エステルなどの界面活性剤、グリセリンなどの可塑剤
などを用いて製造できる。
【0039】非経口投与に適当な製剤は、好ましくは受
容者の血液と等張である活性化合物を含む滅菌水性剤か
らなる。例えば、注射剤の場合は、塩溶液、ブドウ糖溶
液または塩水とブドウ糖溶液の混合物からなる担体など
を用いて注射用の溶液を調製する。腸内投与のための製
剤は、例えば、カカオ脂、水素化脂肪または水素化カル
ボン酸などの担体を用いて調製され、座剤として提供さ
れる。また、噴霧剤は、活性化合物そのものないし活性
化合物と受容者の口腔および気道粘膜を刺激せず、かつ
活性化合物を微細な粒子として分散させ吸収を容易なら
しめる担体などを用いて調製する。該担体としては、具
体的には、乳糖、グリセリン等が例示される。活性化合
物および用いる担体の性質により、エアロゾル、ドライ
パウダーなどの製剤が可能である。
【0040】また、これら非経口剤においても、経口剤
で例示した希釈剤、フレーバー類、防腐剤、賦形剤、崩
壊剤、滑沢剤、結合剤、界面活性剤、可塑剤などから選
択される1種もしくはそれ以上の補助成分を添加するこ
ともできる。化合物(I)またはその薬理学的に許容さ
れる塩の投与量および投与回数は、投与形態、患者の年
齢、体重、治療すべき症状の性質もしくは重篤度などに
より異なるが、通常投与量は経口の場合、成人一人当り
0.01mg〜1g、好ましくは0.5〜500 mgを一日一回ないし
数回投与する。静脈内投与などの非経口投与の場合、成
人一人当り0.001 〜100mg 、好ましくは0.01〜10mgを一
日一回ないし数回投与する。しかしながら、これら投与
量に関しては前述の種々の条件により変動する。
【0041】以下に、本発明の態様を実施例により説明
する。実施例で用いられるプロトン核磁気共鳴スペクト
ル(1H-NMR)のピーク位置はテトラメチルシランから低
磁場側に100万分の1単位(ppm)で表現され、各シグナ
ルのδ値の後の括弧内に、観測された形状、結合定数、
プロトン数を順に示す。ピーク形状は次のように表わ
す。 s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、
m:マルチプレット、br:ブロード。
【0042】
【実施例】実施例1 4,5-ジヒドロキシ−2−フルオロ−DL−フェニルアラニ
ンシクロヘキシルエステル塩酸塩(化合物1塩酸塩) シクロヘキサノール(3.0 mL)をエーテル(0.15 mL)
に混合し氷冷下、塩化チオニル(0.20 mL)を加えて攪
拌した。さらに4,5-ジヒドロキシ−2−フルオロ−DL−
フェニルアラニン(150 mg)を加えた。室温にて2日間
攪拌した後、析出した結晶を濾取し、エーテルで洗浄し
た。得られた結晶を水に溶解し、ハイポーラス型レジン
HP20(三菱化成、20 mL)に吸着させたのち、水洗浄を
行い、目的物をメタノールで溶出した。得られた粗精製
物をエーテルで結晶化させ、目的物106 mg(51.5%)を
白色の固体として得た。
【0043】融点 180−182 ℃1 H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm): 1.12-1.73(m, 10H), 2.84-
3.03(m, 2H), 3.96(dd, J=5.9, 8.3Hz, 1H), 4.69(br
s, 1H), 6.55(d, J=10.9Hz, 1H), 7.58(d, J=7.6Hz, 1
H), 8.32(br s, 2H), 8.91(br s, 1H), 9.40(br s, 1
H). FAB-MASS (m/z); 298(M+1) 元素分析 C15 H20 F N O4 HClとして 実測値(%)C:54.33,H:6.71,N:4.19 計算値(%)C:53.98,H:6.34,N:4.20
【0044】実施例2 4,5-ジヒドロキシ−2−ブロモ−L−フェニルアラニン
シクロヘキシルエステル塩酸塩(化合物2塩酸塩) シクロヘキサノール(200 mL)に氷冷下、塩化チオニル
(12.5 mL)を加えて攪拌した。さらに4,5-ジヒドロキ
シ−2−ブロモ−L−フェニルアラニン(5 g)を加え
た。50℃にて1日間攪拌した後、反応液を氷水(100 m
L)に注いだ。エーテル抽出し、1規定塩酸水溶液で洗
浄した。溶媒留去したのち得られた固体をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶出溶媒クロロホルム:メタ
ノール=9:1)で精製した。得られた粗精製物をエーテ
ルに溶解し、さらに2規定塩酸水溶液で水層に抽出し
た。水層をエーテルでついでクロロホルムで洗浄した。
水層を放置して析出した結晶を濾取することにより目的
物0.55 g(7.7%)を黄色固体として得た。
【0045】融点 195−200 ℃1 H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm): 1.22-1.73(m, 10H), 2.50-
3.06(m, 2H), 4.00(t, J=8.5Hz, 1H), 4.70(br s, 1H),
6.73(s, 1H), 6.95(s, 1H), 8.57(br s, 2H), 9.22(s,
1H), 9.49(s, 1H). FAB-MASS (m/z); 358(M+1),360(M+1) 元素分析 C15 H20 Br N O4 HClとして 実測値(%)C:45.57,H:5.88,N:3.31 計算値(%)C:45.65,H:5.36,N:3.55
【0046】
【発明の効果】本発明により、抗掻痒作用を有しアトピ
ー性皮膚炎に代表される各種掻痒症の治療剤として有用
な、新規フェニルアラニンエステル誘導体またはその薬
理学的に許容される塩が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 文夫 静岡県駿東郡長泉町下土狩1188 協和醗酵 工業株式会社医薬総合研究所内 Fターム(参考) 4C206 AA01 AA02 AA03 GA07 MA01 MA04 NA14 ZA89 ZB13 4H006 AA01 AA03 AB20 BJ50 BN30 BT14 BU36

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、Xはフッ素、臭素またはヨウ素を表し、R1
    水素または低級アルキルを表し、R2は置換もしくは非
    置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のポリシク
    ロアルキルまたは置換もしくは非置換のスピロアルキル
    を表す)で表されるフェニルアラニンエステル誘導体ま
    たはその薬理学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】 Xがフッ素である請求項1記載のフェニ
    ルアラニンエステル誘導体またはその薬理学的に許容さ
    れる塩。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のフェニルアラニ
    ンエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を
    有効成分とする抗掻痒剤。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載のフェニルアラニ
    ンエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を
    少なくとも一つ含有してなる医薬。
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