JP2000302977A - シリコーンゴム組成物 - Google Patents

シリコーンゴム組成物

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JP2000302977A JP11110150A JP11015099A JP2000302977A JP 2000302977 A JP2000302977 A JP 2000302977A JP 11110150 A JP11110150 A JP 11110150A JP 11015099 A JP11015099 A JP 11015099A JP 2000302977 A JP2000302977 A JP 2000302977A
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Osamu Takuma
修 宅萬
Makoto Yoshitake
誠 吉武
Akito Nakamura
明人 中村
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Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 有機樹脂とのインサート成形、あるいは多色
成形等の複合成形において、有機樹脂への接着性が優
れ、成形金型に対する離型性が優れるシリコーンゴム組
成物を提供する。 【解決手段】 (A)アルケニル基を有するジオルガノポ
リシロキサン100重量部、(B)一般式: {式中、R1は水素原子もしくはアルキル基であり、R2
は水素原子、アルキル基、および一般式:−R4−O−
5(式中、R4はアルキレン基であり、R5はアルケニ
ル基である。)で表されるアルケニルオキシアルキル基
からなる群から選択される基であり、R3は置換もしく
は非置換の一価炭化水素基、炭素原子数1〜10のアル
コキシ基等の基である。}で表されるシラトラン誘導体
0.1〜10重量部、(C)脂肪族不飽和結合を有しない
炭化水素油、またはオルガノポリシロキサン油1〜80
重量部、および(D)硬化剤からなるシリコーンゴム組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコーンゴム組
成物に関し、詳しくは、有機樹脂とのインサート成形、
あるいは多色成形等の複合成形において、有機樹脂への
接着性が優れ、成形金型に対する離型性が優れるシリコ
ーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムは、一般に、エンジンオ
イル等の潤滑油に常時接触すると膨潤してしまい、その
接着性が著しく低下するという問題があり、このため非
架橋性の炭化水素油、またはオルガノポリシロキサン油
を含有するシリコーンゴム組成物が特開昭55−135
186号公報、特開昭55−144078号公報、およ
び特開昭58−225152号公報により提案されてい
る。
【0003】しかし、このようなシリコーンゴム組成物
により有機樹脂との複合成形を行なう場合には、成形用
金型に対する離型性は良好であるが、有機樹脂に対する
シリコーンゴムの接着性が十分でなく、容易にシリコー
ンゴムが剥離してしまうという問題があり、その用途が
限定されるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明の目的は、有機樹脂とのインサー
ト成形、あるいは多色成形等の複合成形において、有機
樹脂への接着性が優れ、成形金型に対する離型性が優れ
るシリコーンゴム組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のシリコーンゴム
組成物は、(A)アルケニル基を有するジオルガノポリシ
ロキサン 100重量部、 (B)一般式:
【化2】 {式中、R1は同じかまたは異なる水素原子もしくはア
ルキル基であり、R2は水素原子、アルキル基、および
一般式: −R4−O−R5 (式中、R4はアルキレン基であり、R5はアルケニル基
である。)で表されるアルケニルオキシアルキル基から
なる群から選択される同じかまたは異なる基であり、但
し、R2の少なくとも1個はこのアルケニルオキシアル
キル基であり、R3は置換もしくは非置換の一価炭化水
素基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、グリシドキ
シアルキル基、オキシラニルアルキル基、アシロキシア
ルキル基、およびアミノアルキル基からなる群から選択
される基である。}で表されるシラトラン誘導体
0.1〜10重量部、 (C)脂肪族不飽和結合を有しない炭化水素油、または脂
肪族不飽和基とケイ素原子結合水素原子のいずれをも有
しないオルガノポリシロキサン油1〜80重量部、 および (D)硬化剤(本組成物を硬化させる量)からなることを
特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のシリコーンゴム組成物を
詳細に説明する。(A)成分のジオルガノポリシロキサン
は本組成物の主成分である。(A)成分の分子構造は実質
的に直鎖状であるが、分子鎖の一部が多少分岐していて
もよい。(A)成分中のアルケニル基としては、例えば、
ビニル基、アリル基、ヘキセニル基が挙げられ、特に、
ビニル基、ヘキセニル基であることが好ましい。特に、
本組成物がヒドロシリル化反応で硬化する場合には、
(A)成分中のアルケニル基は一分子中に少なくとも2個
であることが必要である。(A)成分中のアルケニル基以
外のケイ素原子に結合している基としては、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基
等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール
基;クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル基等のハロゲン化アルキル基等の置換もしくは非置換
の一価炭化水素基が挙げられ、さらに少量ではあるが、
メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;水酸基が挙
げられる。このような(A)成分の粘度は限定されず、例
えば、(A)成分としては、25℃における粘度が100
mPa・sのものから高粘度のガム状のものまで使用可能で
あり、特に、25℃における粘度が1,000〜200,
000,000mPa・sの範囲内であるものが好ましい。
【0007】このような(A)成分のジオルガノポリシロ
キサンとしては、例えば、分子鎖両末端ジメチルビニル
シロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端
トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル
ビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニ
ルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシ
ロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキ
シ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサ
ン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封
鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフル
オロプロピル)シロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメ
チルヘキセニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサ
ン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシ
ロキサン・メチルヘキセニルシロキサン共重合体、分子
鎖両末端ジメチルヘキセニルシロキシ基封鎖ジメチルシ
ロキサン・メチルヘキセニルシロキサン共重合体、分子
鎖両末端ジメチルヘキセニルシロキシ基封鎖ジメチルシ
ロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖
両末端ジメチルヘキセニルシロキシ基封鎖ジメチルシロ
キサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シ
ロキサン共重合体が挙げられる。
【0008】(B)成分のシラトラン誘導体は、本組成物
の成形金型に対する離型性を低下させることなく、有機
樹脂に対する接着性を向上させるための成分であり、一
般式:
【化3】 で表される。上式中のR1は同じかまたは異なる水素原
子もしくはアルキル基であり、R1のアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基が例示される。特に、R1とし
ては、水素原子、メチル基であることが好ましい。ま
た、上式中のR2は水素原子、アルキル基、および一般
式: −R4−O−R5 で表されるアルケニルオキシアルキル基からなる群から
選択される同じかまたは異なる基であり、但し、R2
少なくとも1個はこのアルケニルオキシアルキル基であ
る。R2のアルキル基としては、前記R1と同様のアルキ
ル基が例示される。また、R2のアルケニルオキシアル
キル基において、式中のR4はアルキレン基であり、メ
チレン基、エチレン基、メチルメチレン基、プロピレン
基が例示され、好ましくは、メチレン基である。また、
上式中のR5はアルケニル基であり、ビニル基、アリル
基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示さ
れ、好ましくは、炭素原子数3〜10のアルケニル基で
あり、特に好ましくは、アリル基である。このようなR
2のアルケニルオキシアルキル基としては、アリルオキ
シメチル基、アリルオキシプロピル基が例示される。ま
た、上式中のR3は置換もしくは非置換の一価炭化水素
基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、グリシドキシ
アルキル基、オキシラニルアルキル基、アシロキシアル
キル基、およびアミノアルキル基からなる群から選択さ
れる少なくとも一種の基であり、R3の一価炭化水素基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基;ビニ
ル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニ
ル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリ
ル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のア
ラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、
3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロアルキル
基が例示され、R3のアルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基が例示され、R3 のグリ
シドキシアルキル基としては、3−グリシドキシプロピ
ル基が例示され、R3のオキシラニルアルキル基として
は、4−オキシラニルブチル基、8−オキシラニルオク
チル基が例示され、R3のアシロキシアルキル基として
は、アセトキシプロピル基、3−メタクリロキシプロピ
ル基が例示され、R3のアミノアルキル基としては、3
−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピル基が例示される。
【0009】このような(B)成分のシラトラン誘導体と
しては、次のような化合物が例示される。
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【0010】このような(B)成分のシラトラン誘導体を
製造する方法としては、例えば、一般式:
【化8】 (式中、R1は同じかまたは異なる水素原子もしくはア
ルキル基であり、R4はアルキレン基であり、R5はアル
ケニル基である。)で表されるエポキシ化合物と一般
式: R6Si(OR7)3 (式中、R6は置換もしくは非置換の一価炭化水素基、
炭素原子数1〜10のアルコキシ基、アシロキシアルキ
ル基、およびアミノアルキル基からなる群から選択され
る少なくとも一種の基であり、R7は炭素原子数1〜1
0のアルキル基である。)で表されるアルコキシシラン
化合物をアンモニアもしくは一般式: NHy(CR1 2CR1 2OH)(3-y) (式中、R1は同じかまたは異なる水素原子もしくはア
ルキル基であり、yは1または2である。)で表される
アミン化合物と反応させる方法が挙げられる。
【0011】このエポキシ化合物は、(B)成分のシラト
ラン誘導体の骨格を形成するための原料であり、また、
このシラトラン誘導体の分子中にアルケニルオキシアル
キル基を導入するための原料である。上式中のR1は同
じかまたは異なる水素原子もしくはアルキル基であり、
前記と同様の基が例示される。また、上式中のR4はア
ルキレン基であり、前記と同様の基が例示される。ま
た、上式中のR5はアルケニル基であり、前記と同様の
基が例示され、好ましくは、炭素原子数3〜10のアル
ケニル基であり、特に好ましくは、アリル基である。こ
のようなエポキシ化合物としては、アリルグリシジルエ
ーテル、ブテニルグリシジルエーテルが例示される。
【0012】また、アルコキシシラン化合物は、(B)成
分のシラトラン誘導体の骨格を形成するための原料であ
る。上式中のR6は置換もしくは非置換の一価炭化水素
基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、アシロキシア
ルキル基、ハロアルキル基、およびアミノアルキル基か
らなる群から選択される少なくとも一種の基であり、R
6の一価炭化水素基としては、前記R3と同様の一価炭化
水素基が例示され、R6のアルコキシ基としては、前記
3と同様のアルコキシ基が例示され、R6のアシロキシ
アルキル基としては、前記R3と同様のアシロキシアル
キル基が例示され、R6のアミノアルキル基としては、
前記R3と同様のアミノアルキル基が例示される。ま
た、上式中のR7は炭素原子数1〜10のアルキル基で
あり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が例
示される。このようなアルコキシシラン化合物として
は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロ
プロピルトリメトキシシラン、ノナフルオロブチルエチ
ルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキ
シシランが例示される。
【0013】また、このアンモニアもしくはアミン化合
物は、(B)成分のシラトラン誘導体の骨格を形成するた
めの原料である。このアミン化合物において、上式中の
1 は同じかまたは異なる水素原子もしくはアルキル基
であり、前記と同様の基が例示される。また、上式中の
yは1または2である。このようなアミン化合物として
は、2−ヒドロキシエチルアミン、2,2’−ジヒドロ
キシエチルアミン、2−ヒドロキシ−2−メチル−エチ
ルアミンが例示される。
【0014】上記の製造方法において、このアンモニア
に対するエポキシ化合物とアルコキシラン化合物の添加
量は限定されないが、副生物の生成を抑え、シラトラン
誘導体を収率良く得るためには、反応中にアンモニアが
蒸発により失われない条件で行う場合には、このアンモ
ニア1モルに対して、このエポキシ化合物は2〜20モ
ルの範囲内であることが好ましく、さらには、3〜15
モルの範囲内であることが好ましい。また、このアルコ
キシシラン化合物の添加量は、アンモニア1モルに対し
て、0.5〜50モルの範囲内であることが好ましく、
さらには、1〜20モルの範囲内であることが好まし
い。これは、この製造方法において、このアルコキシシ
ラン化合物をアンモニアに対して反応の化学量論前後な
いしは過剰量用いることが推奨されることを意味してい
る。一般に、反応が遅くならない範囲内で過剰量のアル
コキシシラン化合物を用いると、副生物の生成を抑えら
れるが、過剰のアルコキシシラン化合物が残存してしま
う。この未反応として残ったアルコキシシラン化合物
は、必要に応じて、反応後に蒸留等によりシラトラン誘
導体から分離して回収することができる。また、この反
応はアンモニアガスをエポキシ化合物とアルコキシシラ
ン化合物の混合物中に吹き込みながら行うこともでき
る。このような反応を開放系で行う場合には、一部のア
ンモニアが反応せずに系外に放出されるので、その損失
分に見合う量を過剰に使用する必要がある。
【0015】また、上記の製造方法において、このアミ
ン化合物に対するエポキシ化合物とアルコキシラン化合
物の添加量は限定されないが、シラトラン誘導体を収率
良く得るためには、このアミン化合物1モルに対して、
このアミン化合物中のyが1である場合には、このエポ
キシ化合物は0.5〜10モルの範囲内であることが好
ましく、さらには、0.8〜5モルの範囲内であること
が好ましく、また、このアミン化合物中のyが2である
場合には、このエポキシ化合物は1.5〜20モルの範
囲内であることが好ましく、さらには、1.8〜10モ
ルの範囲内であることが好ましく、特には、ほぼ2モル
となる量であることが好ましい。また、このアルコキシ
シラン化合物の添加量は、アミン化合物1モルに対し
て、0.5〜50モルの範囲内であることが好ましく、
さらには、1〜20モルの範囲内であることが好まし
い。これは、この製造方法において、このアルコキシシ
ラン化合物をアミン化合物に対して反応の化学量論前後
ないしは過剰量用いることが推奨されることを意味して
いる。一般に、反応が遅くならない範囲内で過剰量のア
ルコキシシラン化合物を用いると、副生物の生成を抑え
られるが、過剰のアルコキシシラン化合物が残存してし
まう。この未反応として残ったアルコキシシラン化合物
は、必要に応じて、反応後に蒸留等によりシラトラン誘
導体から分離して回収することができる。
【0016】上記の製造方法において、この反応は常温
もしくは加熱下で進行するが、この反応時間を短縮する
ためには、100℃以下で加熱することが好ましい。ま
た、本発明の製造方法において、有機溶媒の使用は任意
であり、使用できる有機溶媒としては、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素;メタノール、エタノール、イソ
プロパノール等のアルコール;アセトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン等のエーテル;酢酸エチル、酢酸イソアミル等
のエステル;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等のアミド化合物が例示され、特に、メタノール、
エタノール等のアルコールを用いると、この反応時間を
短縮でき、さらに目的のシラトラン誘導体を収率良く得
ることができる。本発明の製造方法において、アルコー
ルを添加する場合には、この反応中にケイ素原子結合ア
ルコキシ基のアルコキシ基交換反応を生じるために、こ
のアルコールは原料のアルコキシシラン化合物中のケイ
素原子結合アルコキシ基と同じ炭素原子数のものを用い
ることが好ましい。また、上記の製造方法においてアル
コールを添加する場合には、このアルコールの還流温度
で反応を行うことにより、反応を著しく短縮することが
でき、さらに、得られるシラトラン誘導体の収率を向上
させることができる。
【0017】本組成物において、(B)成分の含有量は、
上記(A)成分100重量部に対して0.1〜10重量部
の範囲内である。これは、(B)成分の含有量が上記範囲
の下限未満であると、得られるシリコーンゴムの有機樹
脂に対する接着性が低下する傾向があるからであり、一
方、上記範囲の上限をこえると、得られるシリコーンゴ
ムの機械的強度が低下する傾向があるからである。
【0018】(C)成分の脂肪族不飽和結合を有しない炭
化水素油、または脂肪族不飽和基とケイ素原子結合水素
原子のいずれをも有しないオルガノポリシロキサン油
は、本組成物の成形金型に対する離型性を向上させ、ま
た、得られるシリコーンゴムがエンジンオイル等の鉱物
油をベースとする潤滑油に常時接触していても膨潤度を
低く抑え、有機樹脂への接着性の低下を抑える成分であ
る。(C)成分の炭化水素油としては、パラフィン系炭化
水素油;ナフテン系炭化水素油;芳香族炭化水素油、お
よびこれらの2種以上の混合物が例示される。この炭化
水素油は室温で液状であれば、その粘度は限定されない
が、得られるシリコーンゴム組成物の安定性が良好であ
ることから、25℃における粘度が1〜200,000m
Pa・sの範囲内であることが好ましい。このような炭化水
素油は、例えば、プロセスオイルとして上市されてい
る。
【0019】また、(C)成分のオルガノポリシロキサン
油としては、分子中に脂肪族不飽和基とケイ素原子結合
水素原子のいずれをも有しないものであれば特に限定さ
れないが、例えば、一般式: R3SiO(R2SiO)nSiR3 で表されるオルガノポリシロキサンであることが好まし
い。上式中のRは脂肪族不飽和結合を有しない置換また
は非置換の一価炭化水素基であり、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等のアル
キル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシク
ロアルキル基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキ
ル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;クロロメ
チル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフル
オロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が挙げられ、
好ましくは、アルキル基あるいはフェニル基であり、特
に、Rの少なくとも5モル%がフェニル基であることが
好ましく、さらに、少なくとも20モル%がフェニル基
であることが好ましい。このようなオルガノポリシロキ
サン油としては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封
鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシ
ロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロ
キサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封
鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合
体、およびこれらの2種以上の混合物が例示される。こ
のようなオルガノポリシロキサン油は室温で液状であれ
ば、その粘度は限定されないが、得られるシリコーンゴ
ム組成物の安定性が良好であることから、25℃におけ
る粘度が1〜200,000mPa・sの範囲内であることが
好ましい。
【0020】本組成物において、(C)成分の含有量は、
上記(A)成分100重量部に対して1〜80重量部の範
囲内であり、好ましくは、5〜50重量部の範囲内であ
る。これは、(C)成分の含有量が上記範囲の下限未満で
あると、得られるシリコーンゴムの成形金型に対する離
型性が低下する傾向があり、また、得られるシリコーン
ゴムの潤滑油等に対する膨潤性が大きくなる傾向がある
からであり、一方、上記範囲の上限をこえると、得られ
るシリコーンゴムの機械的強度が低下する傾向があるか
らである。
【0021】(D)成分の硬化剤は本組成物を硬化させる
ための成分であり、例えば、有機過酸化物、あるいはオ
ルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒が挙
げられる。(D)成分の有機過酸化物としては、例えば、
ベンゾイルパーオキサイド、ビス(o−メチルベンゾイ
ルパーオキサイド)、ビス(m−メチルベンゾイルパーオ
キサイド)、ビス(p−メチルベンゾイルパーオキサイ
ド)、2,3−ジメチルベンゾイルパーオキサイド、
2,4−ジメチルベンゾイルパーオキサイド、2,6−
ジメチルベンゾイルパーオキサイド、2,3,4−トリ
メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4,6−トリメ
チルべンゾイルパーオキサイド等のメチル基置換ベンゾ
イルパーオキサイド;t−ブチルパーベンゾエート、ジ
クミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキ
シイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキ
シアセテートが挙げられ、これらの有機過酸化物を2種
以上混合して用いてもよい。
【0022】また、(D)成分のオルガノハイロジェンポ
リシロキサンと白金系触媒において、このオルガノポリ
シロキサンは一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結
合水素原子を有するものが好ましい。このオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子結合水素原子
が白金系触媒により、上記(A)成分中のアルケニル基と
ヒドロシリル化反応して、本組成物を硬化させることが
できる。このオルガノハイドロジェンポリシロキサン中
のケイ素原子に結合する有機基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等
のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;
クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−
トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等の
脂肪族不飽和結合を有しない置換もしくは非置換の一価
炭化水素基が挙げられる。このオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンの分子構造としては、直鎖状、分岐を含
む直鎖状、環状、網目状のいずれでもよい。また、この
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの粘度は限定さ
れないが、25℃における粘度が3〜10,000mPa・s
の範囲内であることが好ましい。また、白金系触媒は、
本組成物をヒドロシリル化反応により硬化させるための
触媒であり、例えば、微粒子白金、塩化白金酸、塩化白
金酸のアルコール変性物、白金とジケトンの錯体、白金
のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、
白金をアルミナ、シリカ、カーボンブラック等の粉体に
担持させたもの、さらにはこれらの白金系触媒を白金金
属原子として0.01重量%以上含有する熱可塑性樹脂
微粒子が挙げられる。この熱可塑性樹脂微粒子を構成す
る熱可塑性樹脂の軟化点は50〜150℃の範囲内であ
ることが好ましい。また、熱可塑性樹脂微粒子の平均粒
子径は0.01〜10μmの範囲内であることが好まし
い。この熱可塑性樹脂としては、熱可塑性シリコーン樹
脂、熱可塑性ポリカーボネート樹脂、熱可塑性アクリル
樹脂、熱可塑性メチルメタクリレート樹脂、熱可塑性ポ
リシラン樹脂、熱可塑性ポリスチレン樹脂、熱可塑性メ
チルセルロース樹脂が例示される。本組成物において、
白金系触媒として、白金系触媒を白金金属原子として
0.01重量%以上含有する熱可塑性樹脂微粒子を用い
ると、得られるシリコーンゴム組成物の室温での貯蔵安
定性が向上するので好ましい。
【0023】本組成物において、(D)成分の含有量は、
本組成物を硬化させる量であれば特に限定されないが、
(D)成分として有機過酸化物を用いた場合には、上記
(A)成分100重量部に対して0.1〜15重量部の範
囲内であることが好ましい。また、(D)成分としてオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒を用い
た場合には、このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン中のケイ素原子結合水素原子が、(A)成物中のアルケ
ニル基1モルに対して0.5〜20モルの範囲内となる
量であることが好ましく、特に、これが1〜10モルの
範囲内となる量であることが好ましい。これは、オルガ
ノハイドロジェンポリシロキサンの含有量が上記範囲の
下限未満である組成物は十分に硬化しにくくなる傾向が
あるからであり、一方、上記範囲の上限をこえると、得
られるシリコーンゴムの機械的強度が低下する傾向があ
るからである。また、この際の白金系触媒の含有量は、
(A)成分100万重量部に対して白金金属原子が0.1
〜500重量部の範囲内となる量であることが好まし
く、特に、これが1〜100重量部の範囲内となる量で
あることが好ましい。これは、白金系触媒の含有量が、
上記範囲の下限未満となる量である組成物は硬化が著し
く遅くなる傾向があるからであり、一方、上記範囲の上
限をこえる量であっても硬化速度を著しく向上させるこ
とはできず、むしろ得られるシリコーンゴムが着色した
りするおそれがあるからである。
【0024】また、本組成物には、得られるシリコーン
ゴムの機械的強度を向上させるために、(E)補強性充填
剤を含有することができる。(E)成分の補強性充填剤と
しては、例えば、ヒュームドシリカ等の乾式シリカ、沈
殿シリカ等の湿式シリカが挙げられ、さらにそれらの表
面を、オルガノクロロシラン、オルガノアルコキシシラ
ン、オルガノシラザン、オルガノポリシロキサン、オル
ガノシクロポリシロキサン等の有機ケイ素化合物で疎水
化処理したものも使用することができる。このような
(E)成分の粒子径は50μm以下であることが好まし
く、また、そのBET法による比表面積は50m2/g
以上であることが好ましく、さらに、この比表面積は1
00m2/g以上であることが好ましい。
【0025】本組成物において、(E)成分の含有量は、
上記(A)成分100重量部に対して1〜100重量部の
範囲内であることが好ましい。これは、(E)成分の含有
量が上記範囲の下限未満であると、得られるシリコーン
ゴムに十分な機械的強度を付与することができなくなる
からであり、一方、上記範囲の上限をこえると、これを
シリコーンゴム組成物中に均一に分散させることが困難
になる傾向があるからである。
【0026】また、本組成物には、その他任意の成分と
して、酸化鉄、希土類化合物等の耐熱性充填剤;炭酸マ
ンガン、ヒュームド二酸化チタン、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム等の難燃性充填剤;石英粉末、
けいそう土、マイカ、酸化アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、カーボンブラック等の増量性充填剤;顔料を含有す
ることができる。
【0027】また、(D)成分としてオルガノハイドロジ
ェンポリシロキサンと白金系触媒を用いた場合には、本
組成物の取扱作業性や貯蔵安定性を向上させるために、
2−メチル−3−ブチン−2−オール、2−フェニル−
3−ブチン−2−オール、3−メチル−1−ヘキシン−
3−オール、1,5−ヘキサジイン、1,6−ヘプタジ
イン等のアセチレン系化合物;1−エチニル−1−シク
ロヘキサノール等のエン・イン化合物;1,3−ジビニ
ルテトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラ
ビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3−
ジビニル−1,3−ジフェニルジメチルジシロキサン等
アルケニルシロキサンオリゴマー;トリブチルアミン、
テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール等
の窒素含有化合物;トリフェニルホスフィン等のリン含
有化合物;その他、硫黄含有化合物、ハイドロパーオキ
シ化合物、マレイン酸誘導体等の硬化抑制剤を含有する
ことが好ましい。このような硬化抑制剤の含有量は、
(A)成分100万重量部に対して0.005〜10重量
部の範囲内であることが好ましい。
【0028】本組成物は、上記各成分を均一に混合する
ことによって調製されるが、(D)成分としてオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンと白金系触媒を用いた場合
には、本組成物の室温付近での貯蔵安定性を向上させ、
貯蔵後に多色成形方法等に適用した場合に優れた硬化性
を保持することができることから、(A)成分と(D)成分
を共に含まない2種以上のシリコーン組成物を調製し、
適用時に、これらの組成物を混合することが好ましい。
具体的には、(A)成分、(B)成分、(C)成分、および白
金系触媒からなるシリコーン組成物、および(A)成分、
およびオルガノハイドロジェンポリシロキサンからなる
シリコーン組成物との二液型で貯蔵する方法等が好まし
い。
【0029】本組成物は、(B)成分のシラトラン誘導体
を含有しているので、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、PETやPBT等の飽和ポリエステル、ポリス
チレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミド、ポリ
カーボネート、アクリル樹脂、メタクリル樹脂等の熱可
塑性樹脂;フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ
樹脂等の熱硬化性樹脂、およびこれらの樹脂をガラス繊
維等で強化した強化樹脂に対しては接着性が優れ、成形
金型に対しては離型性が優れるので、インジェクション
成形における有機樹脂とシリコーンゴム組成物とのイン
サート成形、あるいは2色成形等の多色成形等の複合成
型を効率よく行うことができる。
【0030】
【実施例】本発明のシリコーンゴム組成物を実施例によ
り詳細に説明する。なお、実施例中の粘度は25℃にお
ける値である。
【0031】
【参考例1】撹拌装置、温度計、および還流冷却管を備
えた500mlの4つ口フラスコに、2−ヒドロキシエチ
ルアミン12.2g(0.2モル)、メチルトリメトキシシ
ラン81.7g(0.6モル)、アリルグリシジルエーテル
57.1g(0.5モル)、およびメタノール32gを仕込
み、この系をメタノールの還流温度で8時間加熱撹拌し
た。次に、得られた反応混合物全量をなす型フラスコに
移して、ロータリーエバポレータにより低沸点成分を留
去することにより微黄色透明液体63.3gを得た。こ
の透明液体を29Si−核磁気共鳴分析および13C−核磁
気共鳴分析したところ、式:
【化9】 で表されるシラトラン誘導体を生成していることが確認
された。このシラトラン誘導体の含有率は90重量%以
上であった。
【0032】
【実施例1】粘度10,000mPa・sの分子鎖両末端ジメ
チルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン10
0重量部、BET法による比表面積が200m2/gの
ヒュームドシリカ30重量部、シリカの表面処理剤とし
てヘキサメチルジシラザン5重量部、および水2重量部
を均一に混合し、さらに、真空下、170℃で2時間加
熱混合してシリコーンゴムベースコンパウンドを調製し
た。このベースコンパウンド100重量部に対して、参
考例1で調製したシラトラン誘導体1.0重量部、粘度
130mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖
ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合
体(ジメチルシロキサン単位=25モル%、メチルフェ
ニルシロキサン単位=75モル%)5重量部、粘度5mPa
・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシ
ロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体
(一分子中にケイ素原子結合水素原子を5個有する。)
2.6重量部(この共重合体中のケイ素原子結合水素原子
は、上記のベースコンパウンドに含まれているジメチル
ポリシロキサン中のビニル基1モルに対して4.7モル
となる量である。)、3−メチル−1−ヘキシン−3−
オール0.06重量部、および白金の1,3−ジビニル
テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニルテト
ラメチルジシロキサン溶液を白金金属原子が上記のベー
スコンパウンドに含まれているジメチルポリシロキサン
100万重量部に対して7重量部となる量を混合してシ
リコーンゴム組成物を調製した。
【0033】次に、表1に示した有機樹脂試験片をクロ
ムメッキした成形金型内に置き、その上から上記のシリ
コーンゴム組成物を射出し、120℃で10分間加熱し
て硬化させた。その後、有機樹脂試験片に対するシリコ
ーンゴムの接着性、および成型金型に対するシリコーン
ゴムの離型性を観察した。なお、シリコーンゴムの有機
樹脂に対する接着性は、有機樹脂からシリコーンゴムを
引き剥がそうとした場合に、シリコーンゴムが凝集破壊
した場合を○、シリコーンゴムが有機樹脂との界面で剥
離したものの、十分に密着していた場合を△、シリコー
ンゴムが有機樹脂との界面で容易に剥離した場合を×と
して評価した。また、シリコーンゴムの離型性は、シリ
コーンゴムの形状が直径5mm、高さ10mmとなるような
中板を有するトランスファー成形金型で、シリコーンゴ
ム組成物を120℃で10分間加熱して硬化させた後、
中板を取出してシリコーンゴムを取り出す際の押し出し
力(N)を株式会社イマダ製のプッシュプルスケールFB
−20Kを用いて測定した。また、このシリコーンゴム
組成物を室温で3日間放置した際の粘度の変化および外
観の変化を観察した。これらの結果を表1に示した。
【0034】
【実施例2】実施例1において、分子鎖両末端トリメチ
ルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニル
シロキサン共重合体の代わりに、粘度30mPa・sのパラ
フィン系炭化水素油(出光興産株式会社のダイナプロセ
スオイルPW−380)を同量配合した以外は実施例1
と同様にしてシリコーンゴム組成物を調製した。このシ
リコーンゴム組成物を実施例1と同様に硬化させて、得
られたシリコーンゴムの有機樹脂試験片に対する接着
性、および成型金型に対する離型性を実施例1と同様に
評価した。また、このシリコーンゴム組成物を室温で3
日間放置した際の粘度および外観の変化を観察した。こ
れらの結果を表1に示した。
【0035】
【比較例1】実施例1において、シラトラン誘導体を配
合しない以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム組
成物を調製した。このシリコーンゴム組成物を実施例1
と同様に硬化させて、得られたシリコーンゴムの有機樹
脂試験片に対する接着性、および成型金型に対する離型
性を実施例1と同様に評価した。また、このシリコーン
ゴム組成物を室温で3日間放置した際の粘度および外観
の変化を観察した。これらの結果を表1に示した。
【0036】
【実施例3】実施例1で調製したシリコーンゴムベース
コンパウンド100重量部に対して、参考例1で調製し
たシラトラン誘導体1.0重量部、粘度5mPa・sの分子鎖
両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・
メチルハイドロジェンシロキサン共重合体2.6重量部
(この共重合体中のケイ素原子結合水素原子は、上記の
ベースコンパウンドに含まれているジメチルポリシロキ
サン中のビニル基1モルに対して1.5モルとなる量で
ある。)、3−メチル−1−ヘキシン−3−オール0.0
6重量部、および白金金属として0.4重量%を含有す
る、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン
錯体を熱可塑性ポリカーボネート樹脂中に分散してな
る、平均粒子径が1μmの白金系触媒含有ポリカーボネ
ート樹脂微粒子を、白金金属原子が上記のベースコンパ
ウンドに含まれているジメチルポリシロキサン100万
重量部に対して7重量部となる量を配合してシリコーン
ゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物を実
施例1と同様に硬化させて、得られたシリコーンゴムの
有機樹脂試験片に対する接着性、および成型金型に対す
る離型性を実施例1と同様に評価した。また、このシリ
コーンゴム組成物を室温で3日間放置した際の粘度およ
び外観の変化を観察した。これらの結果を表1に示し
た。
【0037】
【表1】
【0038】
【実施例4】重合度5,000の生ゴム状分子鎖両末端
ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルビニルシロキサン共重合体(ジメチルシロキサン単
位=99.87モル%、メチルビニルシロキサン単位=
0.13モル%)100重量部、BET法による比表面積
が200m2/gである湿式シリカ45重量部、シリカの
表面処理剤として、粘度30mPa・sの分子鎖両末端シラ
ノール基封鎖ジメチルポリシロキサン4.5重量部をニ
ーダーミキサーで混合し、さらに175℃で60分間混
合してシリコーンゴムベースコンパウンドを調製した。
このベースコンパウンド100重量部に対して、参考例
1で調製したシラトラン誘導体1.0重量部、粘度13
0mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメ
チルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体
(ジメチルシロキサン単位=25モル%、メチルフェニ
ルシロキサン単位=75モル%)5重量部、t−ブチル
パーオキシイソプロピルモノカーボネートと粘度50mP
a・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチル
ポリシロキサンの等量混合物からなるペースト0.6重
量部を2本ロール上で均一に混合してシリコーンゴム組
成物を調製した。
【0039】次に、表2に示した有機樹脂試験片を成型
金型内に置き、その上に上記のシリコーンゴム組成物を
2本ロールより分出ししたものを置き、150℃で10
分間加熱して硬化させた。その後、有機樹脂試験片に対
するシリコーンゴムの接着性、および成型金型に対する
シリコーンゴムの離型性を観察した。なお、シリコーン
ゴムの有機樹脂に対する接着性は、有機樹脂からシリコ
ーンゴムを引き剥がそうとした場合に、シリコーンゴム
が凝集破壊した場合を○、シリコーンゴムが有機樹脂と
の界面で剥離したものの、十分に密着していた場合を
△、シリコーンゴムが有機樹脂との界面で容易に剥離し
た場合を×として評価した。また、シリコーンゴムの離
型性は、シリコーンゴムの形状が直径5mm、高さ10mm
となるような中板を有するトランスファー成形金型で、
シリコーンゴム組成物を150℃で10分間加熱して硬
化させた後、中板を取出してシリコーンゴムを取り出す
際の押し出し力(N)を株式会社イマダ製のプッシュプル
スケールFB−20Kを用いて測定した。これらの結果
を表2に示した。
【0040】
【比較例2】実施例4において、シラトラン誘導体を配
合しない以外は実施例4と同様にしてシリコーンゴム組
成物を調製した。このシリコーンゴム組成物を実施例4
と同様に硬化させて、得られたシリコーンゴムの有機樹
脂試験片に対する接着性、および成型金型に対する離型
性を実施例4と同様に評価した。これらの結果を表2に
示した。
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明のシリコーンゴム組成物は、有機
樹脂とのインサート成形、あるいは多色成形等の複合成
形において、有機樹脂への接着性が優れ、成形用金型に
対する離型性が優れるという特徴がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 83/07 83:04) (72)発明者 中村 明人 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 Fターム(参考) 4J002 AE05X CP03X CP13W CP14W EA017 EK038 EK048 EK058 EK088 EX076 FD148 FD206

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アルケニル基を有するジオルガノポ
    リシロキサン100重量部、 (B)一般式: 【化1】 {式中、R1は同じかまたは異なる水素原子もしくはア
    ルキル基であり、R2は水素原子、アルキル基、および
    一般式: −R4−O−R5 (式中、R4はアルキレン基であり、R5はアルケニル基
    である。)で表されるアルケニルオキシアルキル基から
    なる群から選択される同じかまたは異なる基であり、但
    し、R2の少なくとも1個はこのアルケニルオキシアル
    キル基であり、R3は置換もしくは非置換の一価炭化水
    素基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、グリシドキ
    シアルキル基、オキシラニルアルキル基、アシロキシア
    ルキル基、およびアミノアルキル基からなる群から選択
    される基である。}で表されるシラトラン誘導体
    0.1〜10重量部、 (C)脂肪族不飽和結合を有しない炭化水素油、または脂
    肪族不飽和基とケイ素原子結合水素原子のいずれをも有
    しないオルガノポリシロキサン油1〜80重量部、 および (D)硬化剤(本組成物を硬化させる量)からなるシリコ
    ーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、(E)補強性充填剤を(A)成分1
    00重量部に対して1〜100重量部含有することを特
    徴とする、請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分が、一分子中に少なくとも2個
    のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサンであ
    ることを特徴とする、請求項1記載のシリコーンゴム組
    成物。
  4. 【請求項4】 (D)成分が、オルガノハイドロジェンポ
    リシロキサンと白金系触媒からなる硬化剤であることを
    特徴とする、請求項3記載のシリコーンゴム組成物。
  5. 【請求項5】 (D)成分中の白金系触媒が、白金系触媒
    を白金金属原子として0.01重量%以上含有する熱可
    塑性樹脂微粒子からなることを特徴とする、請求項4記
    載のシリコーンゴム組成物。
  6. 【請求項6】 (D)成分が有機過酸化物であることを特
    徴とする、請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
  7. 【請求項7】 複合成形用シリコーンゴム組成物である
    ことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項記載
    のシリコーンゴム組成物。
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