JP2000311337A - 磁気記録媒体の製造装置 - Google Patents

磁気記録媒体の製造装置

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JP2000311337A
JP2000311337A JP11119287A JP11928799A JP2000311337A JP 2000311337 A JP2000311337 A JP 2000311337A JP 11119287 A JP11119287 A JP 11119287A JP 11928799 A JP11928799 A JP 11928799A JP 2000311337 A JP2000311337 A JP 2000311337A
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Japan
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refractory crucible
magnetic material
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magnetic recording
evaporation source
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JP11119287A
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Junji Nakada
純司 中田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸着により磁気記録媒体を製造する真空蒸着
装置において、蒸発源を構成する耐火物ルツボに割れや
磁性材料の漏れが生じることがないようにする。 【解決手段】 蒸発源組体11を構成する耐火物ルツボ11
aをセラミック繊維を含む材料からなるものとし、この
材料を酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物およびケイ化
物の少なくとの一つから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体の製造
装置に関し、とくに詳細には、金属材料を加熱溶融せし
めてこれを蒸発させ、その蒸気流をベースフイルム等の
基板上に蒸着せしめることにより磁気記録層を形成する
ようにした磁気記録媒体の製造装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気記録媒体としては、γ−Fe
2 3 、CoをドープしたFe3 4、γ−Fe2 3
とFe3 4 のベルトライド化合物、Coをドープした
ベルトライド化合物、CrO3 、Baフェライト等の酸
化物磁性体、あるいはFe、Co、Ni等を主成分とす
る合金磁性体等からなる磁性材料の粒子を、添加物とと
もに塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等の
有機バインダー中に分散混合せしめ、この分散混合物を
ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステ
ルやポリプロピレン等のポリオレフィンからなるベース
フイルム(基板)上に塗布し、その後これを乾燥せしめ
て製造される、いわゆる塗布型の磁気テープが広く知ら
れている。
【0003】一方、近年、記録密度の高密度化の要求が
強くなり、磁気記録媒体の磁性層における磁性材料の高
密度化、保磁力の増大、周波数特性の短波長側へのシフ
ト、あるいは磁性層の薄層化、といった改良が行われて
いる。しかし、塗布型のテープでは、磁性層中にバイン
ダーが残存するため、高密度記録に要求される上述の諸
条件を満たすことが困難となっている。
【0004】そこで、真空蒸着、スパッタリング、イオ
ンプレーティング等の蒸着法、あるいは電気メッキ、無
電解メッキ等のメッキ法による磁気記録媒体の製造方法
が注目され、種々の提案もなされている。これらの方法
によれば、バインダーを介すことなく磁性材料を直接に
基板上に堆積・成長させて磁性層を形成することができ
るため、磁性層における磁性材料の充填密度を高め、さ
らに磁性層の膜厚も薄くすることができる。
【0005】さらに、これらの蒸着法等は、ベースフイ
ルム上に形成される膜厚の調整制御が容易であるととも
に、塗布型のテープの製造工程における磁性層塗布液の
調整作業や塗布後の乾燥等の磁性層形成に伴う処理工程
も不要となるなど実用上有用な利点を有する。
【0006】特に、蒸着による方法では、メッキによる
方法において必要とされる廃液処理も不要であり、また
磁性膜の成長速度も早いという利点を有する。このよう
な蒸着法によってベースフイルム上に形成された磁性層
を記録層とする磁気テープは、従来の塗布型の磁気テー
プに比べて再生出力が格段に大きく、また記録信号の周
波数特性もより短波長側で向上する等、高密度磁気記録
媒体として有用なものとなっている。
【0007】蒸着法による磁気記録媒体の製造は、詳細
には、例えば図3に示す真空蒸着装置1により行うこと
ができる。図3に示すように、真空蒸着装置1は、略真
空状態とされた真空槽2の内部に、外形が円筒状で、か
つその円筒外周面上にポリエステルフイルム、ポリアミ
ドフイルム、ポリイミドフイルム等の非磁性材料からな
る長尺のベースフイルム3を長手方向に巻装する冷却キ
ャン4を備え、この冷却キャン4は、矢印Y方向に回転
してベースフイルム3を送出し軸5側から巻取り軸6側
へと搬送する。
【0008】真空槽2の内部は、仕切り板7により、ベ
ースフイルム3の送出しおよび巻取りを行う巻取り室8
と、ベースフイルム3に磁性材料を蒸着せしめる蒸着室
9とに分割されている。蒸着室9には、冷却キャン4の
図中下方にCoやCoNi合金、CoCr合金、CoC
rNi合金等の磁性材料10を受容する蒸発源たる耐火物
ルツボ11が配設され、電子銃加熱、抵抗加熱、高周波誘
導加熱等の加熱手段12により磁性材料10を加熱、蒸発さ
せる。蒸発して上昇する蒸気流たる磁性材料10の粒子
は、冷却キャン4の回転に伴って矢印Y方向に搬送され
るベースフイルム3の表面に磁性層として連続的に蒸着
する。
【0009】ここで、蒸発した磁性材料の粒子を効率良
く基板上に付着させて蒸着効率を高めるためには、この
蒸発した粒子が広く拡散しないようにすればよく、例え
ば特開昭63− 204513号、特開平2-56730号に
より開示された技術によれば、蒸発源と冷却キャン4と
の間であって、この蒸発した粒子が通過する部分の周り
をその周壁が囲うように、円筒状の蒸気拡散防止手段15
を設ければよい。
【0010】また、このような円筒状の蒸気拡散防止手
段15を設けた場合、加熱手段として一般に利用される電
子銃加熱手段を用いるのは困難である。すなわち、この
場合はその電子銃から蒸発源11にある磁性材料10までの
電子ビームの通過軌道を確保する必要があるが、蒸発源
11の上方に蒸気拡散防止手段15を設けた場合、この電子
ビームの通過軌道を確保するのが困難だからである。し
たがって通常は加熱手段としては高周波誘導加熱手段を
用いるようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た磁気記録媒体の製造装置においては、高周波誘導加熱
などにより磁性材料を2000度から2500度に加熱して蒸発
させるものであるため、磁性材料を受容する耐火物ルツ
ボがかなりの高温となるものである。すなわち、溶融し
た磁性材料と耐火物ルツボ内壁面とが高温で接触して界
面反応が生じ、この結果、耐火物ルツボが劣化して強度
が弱くなり、割れが生じたり溶解金属の差し込みが生じ
て耐火物ルツボから磁性材料が漏れてしまうことがあ
る。
【0012】本発明は上記事情に鑑み、耐火物ルツボに
割れや磁性材料の漏れが生じることがない磁気記録媒体
の製造装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による磁気記録媒
体の製造装置は、真空雰囲気中で所定の経路に沿って長
尺の基板を搬送する搬送手段と、該所定の経路の下方に
配設された磁性材料の蒸発源と、該蒸発源を加熱して前
記磁性材料を蒸発せしめる加熱手段とを備えた磁気記録
媒体の製造装置において、前記蒸発源が前記磁性材料を
受容する耐火物ルツボを備え、該耐火物ルツボがセラミ
ック繊維を含む材料からなり、かつ該材料が酸化物、炭
化物、窒化物、ホウ化物およびケイ化物の少なくとも一
つからなることを特徴とするものである。
【0014】なお、前記セラミック繊維の主成分は、Z
rO2 、C、SiCおよびBNの少なくとも一つである
ことが好ましく、このセラミック繊維の含有比率が0.05
〜5.0 重量%であることが好ましい。
【0015】また、前記セラミック繊維の直径が5〜30
μmであり、長さが0.2 〜3.0 mmの範囲にあることが好
ましい。
【0016】前記耐火物ルツボを1800K以上の温度で焼
成することが好ましく、前記耐火物ルツボが少なくとも
酸化物により構成され、該酸化物の主成分が、Zr
2 、MgO、Al2 3 、CaO、Y2 3 およびT
iO2 の少なくとも一つであることが好ましい。
【0017】
【発明の効果】磁気記録媒体の製造装置の蒸発源を構成
する耐火物ルツボは、磁性材料の蒸着中常に熱に曝され
るため非常に劣化しやすいものである。本出願人は耐火
物ルツボの劣化をできる限り少なくするために種々の材
料を用いてこの劣化の程度を調査した結果、耐火物ルツ
ボを構成する材料により劣化の程度が異なり、さらにそ
の材料がセラミック繊維を含むものからなるとともに、
この材料が酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物およびケ
イ化物の少なくとも一つからなるときに劣化が最も少な
いということを見出して本願発明に至ったものである。
【0018】すなわち、本発明による磁気記録媒体の製
造装置は、蒸発源を耐火物ルツボを備えるものとし、こ
の耐火物ルツボをセラミック繊維を含む材料からなり、
かつこの材料が酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物およ
びケイ化物の少なくとも一つからなるものとしたため、
磁性材料の熱による耐火物ルツボの劣化が少なくなる。
そしてこれにより、耐火物ルツボに割れが生じたり溶解
金属の差し込みが生じて耐火物ルツボから磁性材料が漏
れてしまうことを防止することができる。
【0019】さらに、本出願人は、セラミック繊維の成
分、含有比率、形状、耐火物ルツボの焼成温度および主
成分によっても劣化の程度が異なることを見出だした。
すなわち、セラミック繊維の主成分をZrO2 、C、S
iCおよびBNの少なくとも一つからなるものとする、
セラミック繊維の含有比率を0.05〜5.0 重量%とする、
セラミック繊維の直径を5〜30μm、長さを0.2 〜3.0
mmとする、耐火物ルツボの焼成温度を1800K以上とす
る、耐火物ルツボを少なくとも酸化物により構成し、こ
の酸化物の主成分をZrO2 、MgO、Al2 3 、C
aO、Y2 3 およびTiO2 の少なくとも一つとする
ことにより、熱による耐火物ルツボの劣化が少なくな
り、割れが生じたり溶解金属の差し込みが生じて耐火物
ルツボから磁性材料が漏れてしまうことを防止すること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気記録媒体製造
装置の実施形態について、図面を参照して説明する。図
1は本発明の磁気記録媒体製造装置である真空蒸着装置
1の概略構成を示すものである。
【0021】図示の真空蒸着装置1は真空槽2の内部
に、円筒状の冷却キャン4を備え、この冷却キャン4の
円筒面(外周面)には、磁気記録媒体の基板としてのベ
ースフイルム3が巻装される。ベースフイルム3は、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナ
フタレート等のポリエステル、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン、三酢酸セルロースや二酢酸セルロース等の
セルロース誘電体、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、
ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンサルフ
ァイド等のプラスチックを長尺フイルム状に加工したも
のであり、その厚さは例えば3〜100 μmのものが使用
される。
【0022】また、このベースフイルム3の表面には必
要に応じてアンダーコートが施される。アンダーコート
はバインダー(メチルセルロース等のセルロース類、P
ET等の飽和ポリエステル、フェノキシ樹脂、ポリアミ
ド、ポリアクリレート等)とフィラー(シリカ、チタニ
ア、アルミナ、炭酸カルシウム等)を溶解して塗布した
ものであり、その厚さは5〜30nmで、密度500 万〜10
000 万個/mm2 の突起を有するものである。
【0023】さらにこのベースフイルム3には、グロー
放電処理や電子線照射処理、イオン照射処理、熱処理、
薬品処理の前処理を施してもよい。
【0024】ベースフイルム3は送出し軸5から冷却キ
ャン4の円筒面を介して巻取り軸6に掛け渡され、冷却
キャン4が矢印Y方向に回転することにより冷却キャン
4の円筒面上を例えば10〜100 m/分の速度で搬送さ
れ、巻取り軸6に巻き取られる。冷却キャン4は、直径
800 mm、幅400 mmの円筒状ドラムであり、表面はハ
ードクロムメッキを施し0.2 S以下に鏡面研磨され、内
部に冷却水、その他の冷媒(エチレングリコール)を循
環させた構造であり表面温度は例えば−35〜+25℃に維
持されている。
【0025】冷却キャン4の表面には冷却キャン4から
3mmの距離離間し、内部に18℃の冷却水を循環させ、
本体がSUS304 により形成されたマスク13および14が
配設されている。そして、ベースフイルム3の搬送方向
に関して上流側に位置するマスク13により最大入射角
(θmax )を下流側に位置するマスク14により最小入射
角(θmin )が規定されている。入射角は後述する耐火
物ルツボ11a内の溶融面の円中心を基準とし、この円中
心からマスク13およびマスク14のエッジに至る線分と冷
却キャン4上のそれぞれのマスクエッジ位置での法線と
のなす角度で定義され、マスク13により規制される最大
入射角(θmax )を90°、マスク14により規制される最
小入射角(θmin )を45°に設定した。マスク13および
14により形成されるマスク開口部18の幅方向(ベースフ
イルム3の移送方向に直角の方向)の開口幅は285 mm
に設定した。
【0026】またマスク13および14の前面には、各マス
ク13,14に沿って湾曲した形状であり、各マスク13,14
から8mmの距離離間し、磁性材料10の蒸発金属粒子が
前記基材3の表面に付着することを妨げる機能を有し、
内部に18℃の冷却水を循環させ、本体がSUS304 によ
り形成された可動式のシャッター装置が配設されている
(図示せず)。
【0027】真空槽2は、仕切り板7によって、ベース
フイルム3の送出しおよび巻取りを行う巻取り室8と、
ベースフイルム3に磁性材料を蒸着する蒸着室9とに仕
切られている。巻取り室8と蒸着室9とは、各別に真空
排気するための排気系(図示せず)を備え、各室内の真
空度は各別に調整可能である。特に蒸着室9は、真空槽
2の外部から後述する酸化性ガスが導入されるため、室
内の真空度およびH2O,O2,H2をはじめとする各種
残留ガスの分圧が常時調整される。
【0028】また、巻取り室8には、ベースフイルム3
に対する既述の前・後処理のための装置、例えば、グロ
ー放電処理装置、電子線照射処理装置、イオン照射処理
装置、熱処理装置、CVD処理装置等を配設してもよ
い。また、冷却キャン4は円筒状に限るものではなく、
蒸発源組体11に対して所定の斜面を形成し得るエンドレ
スベルト状の金属板であってもよい。
【0029】蒸着室9には、冷却キャン4の下方に、磁
性材料10を備えた蒸発源組体11が配設され、この蒸発源
組体11の周囲には、磁性材料10を加熱するための高周波
誘導加熱コイル12が配設されている。さらに、高周波誘
導加熱コイル12に高周波電力を供給するための高周波電
源20および高周波誘導加熱コイル12に高周波電力を伝達
するための高周波電力供給用フィーダー21が配設されて
いる。なお、高周波誘導加熱コイル12および高周波電力
供給用フィーダー21の内部は冷却水が循環する構造とな
っている。また、図2に示すように発源組体11は、耐火
物ルツボ11aおよび耐火物ルツボ11aの周囲を取り囲む
被誘導加熱部材11bと、底板11eとを備え、耐火物ルツ
ボ11aと被誘導加熱部材11bとの間には充填材11dが充
填されている。
【0030】磁性材料10は、例えばFe、Co、Ni、
CoNi、FeCo、FeCu、FeCr、CoCr、
CoCu、CoAu、CoPt、CoW、NiCr、C
oV、MnBi、MnAl、CoFeCr、CoNiC
r、CoRh、CoNiPt、CoNiFe、CoNi
FeB、FeCoNiCr、CiNiZn等の強磁性金
属や強磁性合金から適宜選択される。
【0031】蒸発源組体11の構成要素である、磁性材料
10を収容する耐火物ルツボ11a は、セラミック繊維を含
む酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物およびケイ化物の
少なくとも一つからなるものであり、例えばMgO、Z
rO2 、Al2 3 、CaO、Y2 3 、ThO2 、B
N、BeOCaO安定化ZrO2 、Y2 3 安定化Zr
2 等のセラミックや炭素または炭素化合物や他の耐熱
性のある材料から適宜選択する。またこの耐火物ルツボ
11a の形状は、底部を有する容器型であり、水平断面形
状は真円形、楕円形、長円形、正方形、長方形、その他
のいかなる形状であってもよく、垂直断面形状も正方
形、長方形、台形、その他のいかなる形状であってもよ
い。なお、本実施形態においては、耐火物ルツボ11aの
主成分はY2 3 安定化ZrO2 (化学成分(wt%)
ZrO2 ;88.0〜95.0%、Y2 3;5.0 〜12.0%)と
し、後述する種々のセラミック繊維を耐火物ルツボ11a
の製造工程における粉末調整時に混合した。また、形状
はカップ状(内径φ80mm、外径φ96mm、高さ100 m
m、内部深さ90mm)とし蒸発用の強磁性材料10として
Co100 を用いた。
【0032】ここで、セラミックの製造方法について説
明する。セラミックの製造方法は一般に次の3つの段階
からなっている。すなわち、原料粉末の製造と成形方法
に適した結合剤、溶媒などの添加を行う粉末調整、粉末
粒子の3次元的形状を付与するための成形、および粉末
粒子間の焼結を生じせしめる熱処理の3つの段階からな
る。
【0033】まず、原料粉末の作成方法は、例えば固相
を出発原料にした粉体の生成には材料によって成分溶
出、熱分解法、還元法、固相反応法、溶液反応法などが
ある。例えばCaO安定化ZrO2 の場合、ジルコン・
バテライトなどのZrO2 −SiO2 化合物を電融させ
ながらCaOを添加して不純物を除去し、純度を上げ
る。さらにZrO2 結晶安定化を目的として、CaO、
MgOおよびY2 3 を加え、安定化ZrO2 を形成す
る。そして材質を選別粉砕した後、脱鉄処理を行う。そ
してこれらを粒度別に分類して粉末原料を作成する。
【0034】また、成形方法としては、加圧成型法が最
も一般的な方法である。この成形法では粉体を圧縮加圧
するための加圧成型機いわゆるプレスが必要である。圧
縮加圧される粉体への圧力の付加方法は、成形体の密度
分布、欠けや割れに影響するため、極めて重要である。
【0035】アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化
ケイ素、チタン酸バリウムなどの非可塑性原料は、粉末
粒子間に保形可能な接着強度を付与するために、有機結
合剤の添加が必要である。非可塑性原料では溶媒に応じ
て水系および非水系の結合剤が用いられる。液体の粘性
は結合剤の種類と濃度に強く依存している。したがっ
て、成形のための原料となる液体と粉体との混合物の粘
性も結合剤に強く影響される。例えば、プレス成形に
は、デキストリン、ポリビニルアルコール、リグノスル
ホン酸カルシウムなどが用いられる。結合剤は焼成によ
って除かれてしまうものであるが、焼成中の気孔の除去
に悪影響を与えたり、成形体を膨張させるように急激に
気化したり、焼きかすを生じたり、セラミック原料と反
応したりしないように選択しなければならない。
【0036】焼成は成形体を室温から加熱して一定時間
最高温度で保持した後、室温まで冷却する工程である。
この工程において微細構造に影響を与える因子は、昇温
速度、最高温度および保持時間である。セラミックを再
現性よく製造するためには、焼成行程中の熱サイクルを
一定にする必要がある。
【0037】また、セラミック繊維の具体的な例として
は、アルミナ単結晶、アルミナ多結晶、ジルコニア、炭
素、ホウ素/タングステン、炭化ケイ素、炭化ケイ素/
タングステン、窒化ホウ素、炭化ケイ素/ホウ素/タン
グステン、炭化ホウ素/タングステン、アルミナ/クロ
ミア/シリカが挙げられる。
【0038】一方、高周波誘導加熱コイル12は、内部に
冷却水が循環する直径φ12mmのCuパイプからなり、
高周波誘導加熱コイル12は5ターンで、内径φ120 m
m、高さh110 mmである。発振周波数100 kHz、出
力60KWの高周波電源20は真空槽2の外部に2台設置し、
高周波フィーダー21と真空用フィードスルー(図示せ
ず)を通じて真空槽2の内部に配設された2つの高周波
誘導加熱コイル12に接続した。高周波フィーダー21はC
u板製であり、また高周波誘導加熱コイル12の延長Cu
パイプ部は、それぞれAl2 3 製の絶縁管で囲い、互
いに電気的に絶縁されている。なお、高周波誘導加熱コ
イル12は、耐火物ルツボ11a の側面に対応する形状とす
るのが好ましい。
【0039】さらに、蒸着室9には冷却キャン4と磁性
材料10を備えた蒸発源組体11との間であって、磁性材料
10が蒸発して生じる蒸気流が通過する経路を、その周壁
が囲うように蒸気の拡散を防止する手段としての円筒状
の壁(以下蒸気拡散防止壁とする)15が設けられ、また
冷却キャン4の近傍であってマスク13,14の近傍には酸
性化ガスまたは酸化性ガスと不活性ガスとの混合ガスを
ベースフイルム3に向けて噴射するための第1のガス導
入部17が設けられている。
【0040】ガス導入部17は、ベースフイルム3の搬送
方向に関して下流側に位置し、最小入射角(θmin )を
規制するマスク14の近傍で、マスク14の冷却キャン4側
の面内に内蔵されている。なお、噴射ガスとしてはO2
ガスを用いた。ガス噴射スリット17aの噴射方向は最小
入射角(θmin )を定めている冷却キャン4上の基準点
における冷却キャン4上の接線にほぼ平行な向きであ
る。ガス導入部17からのO2 ガス導入により後述の蒸気
拡散防止壁15の開口部を通過してきた蒸発粒子の飛散方
向に対して、略斜め方向にO2 ガスが噴射され蒸発金属
粒子の一部を酸化する。
【0041】蒸気拡散防止壁15は、耐火物ルツボ11a と
略連続した状態で略垂直方向に延びる規制面で囲まれる
蒸発蒸気流路を構成するように配置されており、下面お
よび上面は磁性材料10の蒸発粒子の通過を許容するとと
もにその指向性を向上させるように開口し、周壁のみを
有する筒型形状であり、水平断面形状は円形、楕円形、
長円形、正方形、長方形、その他のいかなる形状であっ
てもよい。垂直断面形状も正方形、長方形、台形、その
他のいかなる形状であってもよい。
【0042】さらに、蒸気拡散防止壁15は、開口部中心
から外側へ向かって同心円上に内壁部15a,外周部15c
の2層から構成されている。
【0043】また、蒸気拡散防止壁15の外周面側には例
えば抵抗加熱ヒーター、高周波誘導加熱用コイル等の加
熱源を含む加熱構造体、あるいは内部に冷却水や液体窒
素、液体ヘリウム、エチレングリコール等の冷媒を循環
させ、本体はFe、Cu、Al、Ni、Ti、Mg、Z
nおよびこれらの合金、ステンレス鋼等で形成された冷
却構造体等を備えた構成を採ることができる。
【0044】蒸気拡散防止壁15は、耐火物ルツボ11a の
溶湯面内の中心を基準とし、この基準とされた点から蒸
発して上方に飛び出した磁性材料10の蒸発粒子が、後述
の最大入射角規制用のマスク13および最小入射角規制用
のマスク14によって規定される最大入射角θmax から最
小入射角θmin に亘る連続した範囲に付着するのを妨げ
ないように構成されているものとする。
【0045】なお、耐火物ルツボ11a 、高周波誘導加熱
コイル12、高周波電源20、高周波フィーダー21等は蒸発
源組体11の一例にすぎず、ベースフイルム3が幅方向
(ベースフイルム3面内の搬送方向に直交する方向)に
広い場合は、ベースフイルム3の幅に応じて蒸発源組体
11の形状を変えるようにし(例えば蒸発源組体11の水平
断面形状が楕円形状であり、ベースフイルム3の幅が広
い場合には、蒸発源組体11の楕円形状の長軸方向をベー
スフイルム3の幅方向に合わせる)、蒸発源組体11をベ
ースフイルム3の幅方向に対応させて複数組配列した構
成を採ることもできる。この場合、蒸発源組体11(耐火
物ルツボ11a を含む)、高周波誘導加熱コイル12、高周
波電源20、高周波フィーダー21をそれぞれ独立に複数組
配設した構成や、蒸発源組体11を複数組配設し、高周波
誘導加熱コイル12、高周波電源20、高周波フィーダー21
を共通にした構成を採用することもできる。
【0046】耐火物ルツボ11aの評価方法は、耐火物ル
ツボ11a内に、磁性材料としてCo100 を収容し、真空
槽を排気して、5.0 ×10-5Torrに保持し、高周波電源20
によって高周波誘導加熱コイル12に20KWの一定電力を40
分間に亘って供給して、磁性材料10を加熱、溶融させ
た。その後供給電力を0KWとして、30分間に亘り放置し
た。この加熱、放置操作を1サイクルとして、連続して
加熱、放置を3回繰り返した。その後蒸発源組体11を分
解して、耐火物ルツボ11aのクラック発生状況および磁
性材料10の流出状況を観察し評価した。その評価の結果
を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】 テスト後の耐火物ルツボの評価ランク ランク テスト後の耐火物ルツボの状況 S:目視において全く亀裂が認められない。溶解金属が差し込んだ形跡なし。
【0049】 A:細い亀裂(幅0.5 mm未満)が1〜2本あるが、溶解金属が差し込んだ形 跡なし。
【0050】 B:細い亀裂(幅0.5 mm未満)が3本以下であり、溶解金属の差し込みが認 められるが、耐火物ルツボの厚み方向の途中で止っている。
【0051】 C:顕著な亀裂(幅0.5 mm以上)が1〜2本ある。あるいは溶解金属の差し 込みが耐火物ルツボの厚み方向の全幅に亘っている。
【0052】 D:顕著な亀裂(幅0.5 mm以上)が3本以上あり、溶解金属の差し込みが耐 火物ルツボの厚み方向の全幅に亘っており、漏れが大きい。
【0053】表1に示すようにセラミック繊維を混合さ
せた耐火物ルツボは、セラミック繊維を混合していない
耐火物ルツボと比較して割れのランクは全てS,A,B
となっており、セラミック繊維を混合させた場合に耐火
物ルツボ11aに割れ、溶解金属の差し込みが生じない、
あるいは生じてはいるものの使用には問題がないことが
分かった。
【0054】さらに、セラミック繊維をジルコニア、炭
素、炭化ケイ素、および窒化ホウ素としたものについて
は、割れのランクはS、すなわち、全く割れ、溶解金属
の差し込みが生じないことが分かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による磁気記録媒体の製造装
置の構成を表す図
【図2】蒸発源組体の詳細を表す図
【図3】従来の磁気記録媒体の製造装置の構成を表す図
【符号の説明】 1 真空蒸着装置 2 真空槽 3 ベースフイルム 4 冷却キャン 5 送出し軸 6 巻取り軸 7 仕切り板 8 巻取り室 9 蒸着室 10 磁性材料 11 蒸発源組体 11a 耐火物ルツボ 12 高周波誘導加熱コイル 13,14 マスク 15 蒸気拡散防止壁 17 第1のガス導入部 18 マスク開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 35/46 C04B 35/04 C 35/48 35/10 F 35/50 35/46 Z C23C 14/24 35/48 A Fターム(参考) 4G030 AA07 AA08 AA12 AA16 AA17 AA36 AA44 AA47 AA48 AA53 AA60 AA66 BA25 GA28 GA34 PA21 4G031 AA03 AA04 AA08 AA11 AA12 AA29 AA36 AA37 AA38 BA25 GA04 GA11 4K029 AA11 AA25 BB03 BD11 CA01 DB11 DB12 DB13 DB19 HA03 JA10 KA03 5D112 AA05 AA22 FA02 FB23 GB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空雰囲気中で所定の経路に沿って長尺
    の基板を搬送する搬送手段と、該所定の経路の下方に配
    設された磁性材料の蒸発源と、該蒸発源を加熱して前記
    磁性材料を蒸発せしめる加熱手段とを備えた磁気記録媒
    体の製造装置において、 前記蒸発源が前記磁性材料を受容する耐火物ルツボを備
    え、該耐火物ルツボがセラミック繊維を含む材料からな
    り、かつ該材料が酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物お
    よびケイ化物の少なくとも一つからなることを特徴とす
    る磁気記録媒体の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記セラミック繊維の主成分が、ZrO
    2 、C、SiCおよびBNの少なくとも一つからなるで
    あることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体の製
    造装置。
  3. 【請求項3】 前記耐火物ルツボの前記セラミック繊維
    の含有比率が0.05〜5.0 重量%であることを特徴とする
    請求項1または2記載の磁気記録媒体の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記セラミック繊維の直径が5〜30μm
    であり、長さが0.2〜3.0 mmの範囲にあることを特徴と
    する請求項1、2または3記載の磁気記録媒体の製造装
    置。
  5. 【請求項5】 前記耐火物ルツボが1800K以上の温度で
    焼成されてなることを特徴とする請求項1から4のいず
    れか1項記載の磁気記録媒体の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記耐火物ルツボが少なくとも酸化物に
    より構成され、該酸化物の主成分が、ZrO2 、Mg
    O、Al2 3 、CaO、Y2 3 およびTiO2 の少
    なくとも一つであることを特徴とする請求項1から5の
    いずれか1項記載の磁気記録媒体の製造装置。
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