JP2000318092A - ガスバリア性積層フィルムおよび容器 - Google Patents

ガスバリア性積層フィルムおよび容器

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JP2000318092A
JP2000318092A JP11127129A JP12712999A JP2000318092A JP 2000318092 A JP2000318092 A JP 2000318092A JP 11127129 A JP11127129 A JP 11127129A JP 12712999 A JP12712999 A JP 12712999A JP 2000318092 A JP2000318092 A JP 2000318092A
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crystal polyester
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JP11127129A
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Tozo Yamaguchi
登造 山口
Motonobu Furuta
元信 古田
Taiichi Sakatani
泰一 阪谷
Toshiya Kuroda
俊也 黒田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い酸素、水蒸気バリア性を有するフィルム
および容器を提供すること。 【解決手段】 溶融時に光学異方性を示す樹脂からなる
層、および、無機層状化合物と樹脂からなる組成物から
なる層を有するガスバリア性積層フィルム、ならびに、
該ガスバリア性積層フィルムからなる容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスバリア性積層
フィルムおよび容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】容器には各種機能が求められる。それら
の中で内容物の長期保存を目的とする場合ガスバリア性
が非常に重要となる。特に近年、酸素透過度 < 1c
c/m 2・1atm・24hr、水蒸気透過度 < 1
g/m2・1atm・24hrの双方を満たすガスバリ
ア包材が求められつつある。そのような用途においては
一般に、アルミ箔が用いられてきたが、廃棄処理の問題
や、また、機械的ストレス印可時にピンホールが発生
し、著しくガスバリア性が低下することがあった。酸素
バリア性においてはエチレン/ビニルアルコール共重合
体が高いバリア性を示すことが知られているが、湿度の
影響を受け易く、高湿下では著しい酸素バリア性低下を
起こすなどの問題があった。また、特開平3−6153
0号公報、特開平3−63127号公報、特開平3−7
6640号公報などには、熱可塑性樹脂の表面にケイ素
酸化物などを蒸着したガスバリア材が開示されている
が、折り曲げ時、加工時の機械的ストレスによってケイ
素酸化物層にクラックが発生し、ガスバリア性が低下す
るなどの問題があった。また、液晶性ポリマーからなる
ガスバリア性に優れたフィルムも開示されている(特開
昭53−86798号公報、特開平7−304936号
公報、特開平9−286907号公報)が、さらなるガ
スバリア性の改良が望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い酸素、
水蒸気バリア性を有するフィルムおよび容器を提供する
ことを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、溶融時に光学的異方
性を示す樹脂および無機層状化合物と樹脂からなる組成
物を用いることにより、上記課題を解決できることを見
出し、本発明を完成させるに至った。即ち本発明は、溶
融時に光学異方性を示す樹脂からなる層、および、無機
層状化合物と樹脂からなる組成物からなる層を有するガ
スバリア性積層フィルム、ならびに、該ガスバリア性積
層フィルムからなる容器にかかるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明に使用される溶融時に光学的異方性を示す
樹脂は液晶性ポリマーとして種々知られており、例えば
全芳香族系もしくは半芳香族系のポリエステル、ポリエ
ステルイミド、ポリエステルアミドなどや、それらを含
有する樹脂組成物などが挙げられる。本発明において
は、かかる液晶性ポリマーとして好ましくは液晶ポリエ
ステルまたは液晶ポリエステルを一成分として用いてな
る組成物が用いられるが、成形加工性、得られるフィル
ムの性能の点から、本発明においては(X)液晶ポリエ
ステルを連続相とし(Y)液晶ポリエステルと反応性を
有する官能基を有する共重合体を分散相とする液晶ポリ
エステル樹脂組成物を用いることがさらに好ましい。
【0006】ここでいう液晶ポリエステルは、サーモト
ロピック液晶ポリマーと呼ばれるポリエステルである。
具体的には、 (1)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールと芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸とを反応させて得られるもの。 (2)異種の芳香族ヒドロシカルボン酸の組み合わせを
反応させて得られるもの。 (3)芳香族ジカルボン酸と核置換芳香族ジオールとを
反応させて得られるもの。 (4)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
に芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応させて得られるも
の。 などが挙げられ、400℃以下の温度で異方性溶融体を
形成するものが好ましい。なお、これらの芳香族ジカル
ボン酸、芳香族ジオールおよび芳香族ヒドロキシカルボ
ン酸の代わりに、それらのエステル誘導体が使用される
こともある。
【0007】該液晶ポリエステルの繰返し構造単位とし
ては、下記の芳香族ジカルボン酸に由来する繰返し構
造単位、芳香族ジオールに由来する繰返し構造単位、
芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する繰返し構造単
位を例示することができるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0008】芳香族ジカルボン酸に由来する繰り返し
構造単位:
【0009】
【0010】芳香族ジオールに由来する繰返し構造単
位:
【0011】
【0012】芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する
繰返し構造単位:
【0013】耐熱性、機械的特性、加工性のバランスか
ら特に好ましい液晶ポリエステルは なる繰り返し構造単位を含むものであり、さらに好まし
くは該繰り返し構造単位を少なくとも全体の30モル%
以上含むものである。具体的には繰り返し構造単位の組
み合わせが下記(I)〜(VI)のいずれかのものが好ま
しい。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】該液晶ポリエステル(I)〜(VI)の製法
については、例えば特公昭47−47870号公報、特
公昭63−3888号公報、特公昭63−3891号公
報、特公昭56−18016号公報、特開平2−515
23号公報などに記載されている。これらの中で好まし
くは(I)、(II)または(IV)の組合せであり、さら
に好ましくは(I)または(II)の組み合せが挙げられ
る。
【0021】高い耐熱性が要求される分野には、下記の
繰り返し単位(a’)が30〜80モル%、繰り返し単
位(b’)が0〜10モル%、繰り返し単位(c’)が
10〜25モル%、繰り返し単位(d’)が10〜35
モル%からなる液晶ポリエステルが好ましく使用され
る。
【0022】 (式中、Arは2価の芳香族基である。)
【0023】本発明のガスバリア性積層フィルムや容器
として、環境問題の見地などから使用後の焼却などの廃
棄の容易さが求められる分野には、ここまで挙げたそれ
ぞれに要求される分野の好ましい組み合わせの中で特に
炭素、水素、酸素のみの元素からなる組み合わせによる
液晶ポリエステルが特に好ましく使用される。
【0024】上記の液晶ポリエステル樹脂組成物に用い
られる成分(Y)は、液晶ポリエステルと反応性を有す
る官能基を有する共重合体である。かかる液晶ポリエス
テルと反応性を有する官能基としては、液晶ポリエステ
ルと反応性を有すれば何でもよく、具体的には、オキサ
ゾリル基やエポキシ基、アミノ基等が挙げられる。好ま
しくは、エポキシ基である。エポキシ基等は他の官能基
の一部として存在していてもよく、そのような例として
は例えばグリシジル基が挙げられる。
【0025】共重合体(Y)において、かかる官能基を
共重合体中に導入する方法としては特に限定されるもの
ではなく、周知の方法で行うことができる。例えば共重
合体の合成段階で、該官能基を有する単量体を共重合に
より導入することも可能であるし、共重合体に該官能基
を有する単量体をグラフト共重合することも可能であ
る。
【0026】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
を有する単量体、中でもグリシジル基を含有する単量体
としては、不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび
/または不飽和グリシジルエーテルが好ましく用いられ
る。
【0027】具体的には、不飽和カルボン酸グリシジル
エステルとしては、例えばグリシジルアクリレート、グ
リシジルメタクリレート、イタコン酸ジグリシジルエス
テル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル、
p−スチレンカルボン酸グリシジルエステルなどを挙げ
ることができる。不飽和グリシジルエーテルとしては、
例えばビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエ
ーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、メタク
リルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエ
ーテル等が例示される。
【0028】不飽和カルボン酸グリシジルエステルは好
ましくは一般式 (Rはエチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜13の
炭化水素基である。)で表される化合物であり、また不
飽和グリシジルエーテルは好ましくは一般式 (Rはエチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜18の
炭化水素基であり、Xは−CH2−O−または である。)で表される化合物である。
【0029】上記の液晶ポリエステルと反応性を有する
官能基を有する共重合体(Y)は、好ましくは、不飽和
カルボン酸グリシジルエステル単位および/または不飽
和グリシジルエーテル単位を0.1〜30重量%含有す
る共重合体である。
【0030】また、上記の液晶ポリエステルと反応性を
有する官能基を有する共重合体(Y)は、熱可塑性樹脂
であってもゴムであってもよいし、熱可塑性樹脂とゴム
の混合物であってもよい。該液晶ポリエステル樹脂組成
物を用いて得られるフィルムまたはシート等の成形体の
熱安定性や柔軟性が優れるゴムがより好ましい。
【0031】さらに好ましくは、上記の液晶ポリエステ
ルと反応性を有する官能基を有する共重合体(Y)は、
結晶の融解熱量が3J/g未満の共重合体である。また
共重合体(Y)としては、ムーニー粘度が3〜70のも
のが好ましく、3〜30のものがさらに好ましく、4〜
25のものが特に好ましい。ここでいうムーニー粘度
は、JIS K6300に準じて100℃ラージロータ
ーを用いて測定した値をいう。これらの範囲外である
と、組成物の熱安定性や柔軟性が低下する場合があり好
ましくない。
【0032】ここでいうゴムとは、新版高分子辞典(高
分子学会編、1988年出版、朝倉書店)による室温に
てゴム弾性を有する高分子物質に該当するものであり、
その具体例としては、天然ゴム、ブタジエン重合体、ブ
タジエン−スチレン共重合体(ランダム共重合体、ブロ
ック共重合体(SEBSゴムまたはSBSゴム等を含
む)、グラフト共重合体などすべて含まれる)又はその
水素添加物、イソプレン重合体、クロロブタジエン重合
体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、イソブチ
レン重合体、イソブチレン−ブタジエン共重合体ゴム、
イソブチレン−イソプレン共重合体、アクリル酸エステ
ル−エチレン系共重合体ゴム、エチレン−プロピレン共
重合体ゴム、エチレン−ブテン共重合体ゴム、エチレン
−プロピレン−スチレン共重合体ゴム、スチレン−イソ
プレン共重合体ゴム、スチレン−ブチレン共重合体、ス
チレン−エチレン−プロピレン共重合体ゴム、パーフル
オロゴム、ふっ素ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴ
ム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジ
エン共重合体ゴム、チオールゴム、多硫化ゴム、ポリウ
レタンゴム、ポリエーテルゴム(例えばポリプロピレン
オキシド等)、エピクロルヒドリンゴム、ポリエステル
エラストマー、ポリアミドエラストマー等が挙げられ
る。中でも、アクリル酸エステル−エチレン系共重合体
が好ましく用いられ、(メタ)アクリル酸エステル−エ
チレン系共重合体ゴムがさらに好ましい。
【0033】これらのゴム様物質は、いかなる製造法
(例えば乳化重合法、溶液重合法等)、いかなる触媒
(例えば過酸化物、トリアルキルアルミニウム、ハロゲ
ン化リチウム、ニッケル系触媒等)でつくられたもので
もよい。
【0034】共重合体(Y)としてのゴムは上記のよう
なゴムにおいて、液晶ポリエステルと反応性を有する官
能基を有するゴムである。かかるゴムにおいて、液晶ポ
リエステルと反応性を有する官能基をゴム中に導入する
方法としては、特に限定されるものではなく、周知の方
法で行うことができる。例えばゴムの合成段階で、該官
能基を有する単量体を共重合により導入することも可能
であるし、ゴムに該官能基を有する単量体をグラフト共
重合することも可能である。
【0035】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
を有する共重合体(Y)の具体例として、エポキシ基を
有するゴムとしては、(メタ)アクリル酸エステル−エ
チレン−(不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび
/または不飽和グリシジルエーテル)共重合体ゴムを挙
げることができる。
【0036】ここで(メタ)アクリル酸エステルとは、
アクリル酸またはメタクリル酸とアルコールから得られ
るエステルである。アルコールとしては、炭素原子数1
〜8のアルコールが好ましい。(メタ)アクリル酸エス
テルの具体例としては、メチルアクリレート、メチルメ
タクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメ
タクリレート、tert−ブチルアクリレート、ter
t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどを挙げ
ることができる。なお、(メタ)アクリル酸エステルと
しては、その一種を単独で使用してもよく、または二種
以上を併用してもよい。
【0037】好ましくは、(メタ)アクリル酸エステル
単位が40重量%をこえ97重量%未満、さらに好まし
くは45〜70重量%、エチレン単位が3重量%以上5
0重量%未満、さらに好ましくは10〜49重量%、不
飽和カルボン酸グリシジルエーテル単位および/または
不飽和グリシジルエーテル単位が0.1〜30重量%、
さらに好ましくは0.5〜20重量%である。上記の範
囲外であると、得られるフィルムまたはシート等の成形
体の熱安定性や機械的性質が不十分となる場合があり、
好ましくない。
【0038】該共重合体ゴムは、通常の方法、例えばフ
リーラジカル開始剤による塊状重合、乳化重合、溶液重
合などによって製造することができる。なお、代表的な
重合方法は、特公昭46−45085号公報、特公昭6
1−127709号公報などに記載された方法、フリー
ラジカルを生成する重合開始剤の存在下、圧力500k
g/cm2以上、温度40〜300℃の条件により製造
することができる。
【0039】本発明の共重合体(Y)に使用できるゴム
として他には、液晶ポリエステルと反応性を有する官能
基を有するアクリルゴムや、液晶ポリエステルと反応性
を有する官能基を有するビニル芳香族炭化水素化合物−
共役ジエン化合物ブロック共重合体ゴムも例示すること
ができる。
【0040】ここでいうアクリルゴムとして好ましく
は、一般式(1) (式中、R1は炭素原子数1〜18のアルキル基または
シアノアルキル基を示す。)、一般式(2) (式中、R2は炭素原子数1〜12のアルキレン基、R3
は炭素原子数1〜12のアルキル基を示す。)、および
一般式(3) (式中、R4は水素原子またはメチル基、R5炭素原子数
3〜30のアルキレン基、R6は炭素原子数1〜20の
アルキル基またはその誘導体、nは1〜20の整数を示
す。)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種の
単量体を主成分とするものである。
【0041】上記一般式(1)で表されるアクリル酸ア
ルキルエステルの具体例としては、例えばメチルアクリ
レート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、
ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシル
アクリレート、アクチルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリ
レート、ドデシルアクリレート、シアノエチルアクリレ
ートなどを挙げることができる。
【0042】また、上記一般式(2)で表されるアクリ
ル酸アルコキシアルキルエステルとしては、例えばメト
キシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、エトキシプロピルア
クリレートなどを挙げることができる。これらの1種あ
るいは2種以上を該アクリルゴムの主成分として用いる
ことができる。
【0043】かかるアクリルゴムの構成成分として、必
要に応じて上記の一般式(1)〜(3)で表される化合
物から選ばれる少なくとも一種の単量体と共重合可能な
不飽和単量体を用いることができる。このような不飽和
単量体の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、
アクリロニトリル、ハロゲン化スチレン、メタクリロニ
トリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルナ
フタレン、N−メチロールアクリルアミド、酢酸ビニ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ベンジルアクリレー
ト、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸
などが挙げられる。
【0044】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
を有するアクリルゴムの好ましい構成成分比は、上記の
一般式(1)〜(3)で表される化合物から選ばれる少
なくとも一種の単量体40.0〜99.9重量%、不飽
和カルボン酸グリシジルエステルおよび/または不飽和
グリシジルエーテル0.1〜30.0重量%、上記の一
般式(1)〜(3)で表される化合物から選ばれる少な
くとも一種の単量体と共重合可能な不飽和単量体0.0
〜30.0重量%である。該アクリルゴムの構成成分比
が上記の範囲内であると、組成物の耐熱性や耐衝撃性、
成形加工性が良好であり好ましい。
【0045】該アクリルゴムの製法は特に限定するもの
ではなく、例えば特開昭59−113010号公報、特
開昭62−64809号公報、特開平3−160008
号公報、あるいはWO95/04764などに記載され
ているような周知の重合法を用いることができ、ラジカ
ル開始剤の存在下で乳化重合、懸濁重合、溶液重合ある
いはバルク重合で製造することができる。
【0046】前記液晶ポリエステルと反応性を有する官
能基を有するビニル芳香族炭化水素化合物−共役ジエン
化合物ブロック共重合体ゴムとして好ましくは、(a)
ビニル芳香族炭化水素化合物を主体とするシーケンスと
(b)共役ジエン化合物を主体とするシーケンスからな
るブロック共重合体をエポキシ化して得られるゴム、ま
たは該ブロック共重合体の水添物をエポキシ化して得ら
れるゴムである。
【0047】ビニル芳香族炭化水素化合物−共役ジエン
化合物ブロック共重合体あるいはその水添物は、周知の
方法で製造することができ、例えば、特公昭40−23
798号公報、特開昭59−133203号公報等に記
載されている。
【0048】芳香族炭化水素化合物としては、例えば、
スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルナフタレン
などを挙げることができ、中でもスチレンが好ましい。
共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソ
プレン、ピレリレン、1,3−ペンタジエン、3−ブチ
ル−1,3−オクタジエンなどを挙げることができ、ブ
タジエンまたはイソプレンが好ましい。
【0049】共重合体(Y)として用いるゴムとして好
ましくは、(メタ)アクリル酸エステル−エチレン−
(不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび/または
不飽和グリシジルエーテル)共重合体ゴムが用いられ
る。
【0050】共重合体(Y)として用いるゴムは、必要
に応じて加硫を行い、加硫ゴムとして用いることができ
る。上記の(メタ)アクリル酸エステル−エチレン−
(不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび/または
不飽和グリシジルエーテル)共重合体ゴムの加硫は、多
官能性有機酸、多官能性アミン化合物、イミダゾール化
合物などを用いることで達成されるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0051】また、液晶ポリエステルと反応性を有する
官能基を有する共重合体(Y)の具体例として、エポキ
シ基を有する熱可塑性樹脂としては(a)エチレン単位
が50〜99重量%、(b)不飽和カルボン酸グリシジ
ルエステル単位および/または不飽和グリシジルエーテ
ル単位が0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20
重量%、(c)エチレン系不飽和エステル化合物単位が
0〜50重量%からなるエポキシ基含有エチレン共重合
体を挙げることができる。
【0052】エチレン系不飽和エステル化合物(c)と
しては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル等のカルボン酸ビニルエステル、α,β−不飽和カル
ボン酸アルキルエステル等が挙げられる。特に酢酸ビニ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルが好ましい。
【0053】該エポキシ基含有エチレン共重合体の具体
例としては、たとえばエチレン単位とグリシジルメタク
リレート単位からなる共重合体、エチレン単位とグリシ
ジルメタクリレート単位およびアクリル酸メチル単位か
らなる共重合体、エチレン単位とグリシジルメタクリレ
ート単位およびアクリル酸エチル単位からなる共重合
体、エチレン単位とグリシジルメタクリレート単位およ
び酢酸ビニル単位からなる共重合体等が挙げられる。
【0054】該エポキシ基含有エチレン共重合体のメル
トインデックス(以下、MFRということがある。JI
S K6760、190℃、2.16kg荷重)は、好
ましくは0.5〜100g/10分、さらに好ましくは
2〜50g/10分である。メルトインデックスはこの
範囲外であってもよいが、メルトインデックスが100
g/10分を越えると組成物にした時の機械的物性の点
で好ましくなく、0.5g/10分未満では成分(A)
の液晶ポリエステルとの相溶性が劣り好ましくない。
【0055】また、該エポキシ基含有エチレン共重合体
は、曲げ剛性率が10〜1300kg/cm2の範囲の
ものが好ましく、20〜1100kg/cm2のものが
さらに好ましい。曲げ剛性率がこの範囲外であると組成
物の成形加工性や機械的性質が不十分となる場合があり
好ましくない。
【0056】該エポキシ基含有エチレン共重合体は、通
常不飽和エポキシ化合物とエチレンをラジカル発生剤の
存在下、500〜4000気圧、100〜300℃で適
当な溶媒や連鎖移動剤の存在下または不存在下に共重合
させる高圧ラジカル重合法により製造される。また、ポ
リエチレンに不飽和エポキシ化合物およびラジカル発生
剤を混合し、押出機の中で溶融グラフト共重合させる方
法によっても作られる。
【0057】本発明で用いる液晶性ポリマーの好ましい
具体例としてあげられる液晶ポリエステル樹脂組成物
は、(X)液晶ポリエステルを連続相とし(Y)液晶ポ
リエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体を
分散相とする樹脂組成物である。液晶ポリエステルが連
続相でない場合には、液晶ポリエステル樹脂組成物を用
いてなるフィルムまたはシート等の成形体のガスバリア
性、耐熱性などが著しく低下し、好ましくない。
【0058】このような官能基を有する共重合体と液晶
ポリエステルとの樹脂組成物においては、機構の詳細は
不明ではあるが、該組成物の成分(X)と成分(Y)と
の間で反応が生起し、成分(X)が連続相を形成すると
ともに成分(Y)が微細分散し、そのために該組成物の
成形加工性が向上するものと考えられる。
【0059】かかる液晶ポリエステル樹脂組成物の流動
開始温度(FT1)は、[該組成物の成分(X)の液晶
ポリエステルの流動開始温度(FT2)−10]より高
いことが好ましい。FT1がFT2より高いことがより
好ましい。FT1が[FT2−10]より高いと該組成
物の成形加工性が向上し好ましい。ここで、流動開始温
度とは、毛細管型レオメーター(例えば島津製作所製島
津フローテスターCFT−500型)を用いて測定さ
れ、4℃/分の昇温速度で加熱溶融された樹脂を、荷重
100kgf/cm2のもとで、内径1mm、長さ10
mmのノズルから押し出したときに、溶融粘度が480
00ポイズを示す温度(℃)をいう。
【0060】上記の液晶ポリエステル樹脂組成物の一実
施態様は、(X)液晶ポリエステル56.0〜99.9
重量%、好ましくは65.0〜99.9重量%、さらに
好ましくは70〜98重量%、および(Y)液晶ポリエ
ステルと反応性を有する官能基を有する共重合体44.
0〜0.1重量%、好ましくは35.0〜0.1重量
%、さらに好ましくは30〜2重量%を含有する樹脂組
成物である。成分(X)が56.0重量%未満であると
該組成物から得られるフィルムまたはシート等の成形体
のガスバリア性、耐熱性が低下する場合があり好ましく
ない。また成分(X)が99.9重量%を超えると該組
成物の成形加工性が低下する場合があり、また価格的に
も高価なものとなり好ましくない。
【0061】かかる液晶ポリエステル樹脂組成物を製造
する方法としては周知の方法を用いることができる。た
とえば、溶液状態で各成分を混合し、溶剤を蒸発させる
か、溶剤中に沈殿させる方法が挙げられる。工業的見地
からみると溶融状態で上記組成比の各成分を混練する方
法が好ましい。溶融混練には一般に使用されている一軸
または二軸の押出機、各種のニーダー等の混練装置を用
いることができる。特に二軸の高混練機が好ましい。溶
融混練に際しては、混練装置のシリンダー設定温度は2
00〜360℃の範囲が好ましく、さらに好ましくは2
30〜350℃である。
【0062】混練に際しては、各成分は予めタンブラー
もしくはヘンシェルミキサーのような装置で各成分を均
一に混合してもよいし、必要な場合には混合を省き、混
練装置にそれぞれ別個に定量供給する方法も用いること
ができる。
【0063】本発明に使用する液晶性ポリマーにおいて
は、必要に応じて、有機充填剤、酸化防止剤、熱安定
剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、無機または有機系着色
剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、表面平滑剤、表
面光沢改良剤、フッ素樹脂などの離型改良剤などの各種
の添加剤を製造工程中あるいはその後の加工工程におい
て添加することができる。
【0064】本発明で使用する液晶性ポリマーの吸水率
としては、0.05wt%以下が好ましい。それを超え
ると得られた樹脂フィルムの表面が荒れたり、発泡した
りして好ましくない。ここでいう吸水率とは、液晶性ポ
リマーのペレットについて市販の水分計を用いて測定す
るもので、その方法には特に制限はなく既知の方法で測
定することができる。
【0065】本発明の積層フィルムにおける、かかる液
晶性ポリマーからなる層としては、かかる液晶性ポリマ
ーを成形して得られるフィルムまたはシートが使用でき
る。なお、本発明において、フィルムとシートとは主に
厚みの違いにより区別されるものであり、本明細書にお
いては一方のみの記載で他方をも含めた意味で記載する
ことがある。
【0066】かかる液晶性ポリマーからなるフィルムま
たはシートとしては、例えば、Tダイから溶融樹脂を押
出し巻き取るTダイ法、環状ダイスを設置した押出し機
から溶融樹脂を円筒状に押出し、冷却し巻き取るインフ
レーション成膜法により得られたフィルムまたはシー
ト、熱プレス法または溶媒キャスト法により得られたフ
ィルムまたはシート、あるいは射出成形法や押出し法で
得られたシートをさらに一軸延伸または二軸延伸して得
られたフィルムまたはシートを用いることもできる。
【0067】液晶性ポリマーとして組成物を射出成形、
押出成形などする場合には、あらかじめ混練の工程を経
ることなく、成分のペレットを成形時にドライブレンド
して溶融成形して、フィルムまたはシートを得ることも
できる。
【0068】Tダイ法では、Tダイを通して押出した溶
融樹脂を巻き取り機方向(長手方向)に延伸しながら巻
き取って得られる一軸延伸フィルム、または二軸延伸フ
ィルムが好ましく用いられる。
【0069】一軸延伸フィルムの成膜時における押出機
の設定条件は組成物の組成に応じて適宜設定できるが、
シリンダー設定温度は200〜360℃の範囲が好まし
く、230〜350℃の範囲がさらに好ましい。この範
囲外であると組成物の熱分解が生じたり、成膜が困難と
なる場合があり好ましくない。
【0070】Tダイのスリット間隔は、0.2〜2.0
mmが好ましく、0.2〜1.2mmがさらに好ましい。
一軸延伸フィルムのドラフト比は、1.1〜40の範囲
のものが好ましく、さらに好ましくは10〜40であ
り、特に好ましくは15〜35である。
【0071】ここでいうドラフト比とは、Tダイスリッ
トの断面積を長手方向に垂直な面のフィルム断面積で除
した値をいう。ドラフト比が1.1未満であるとフィル
ム強度が不十分であり、ドラフト比が45を越すとフィ
ルムの表面平滑性が不十分となる場合があり、好ましく
ない。ドラフト比は押出機の設定条件、巻き取り速度な
どを制御して設定することができる。
【0072】二軸延伸フィルムは、一軸延伸フィルムの
成膜と同様の押出機の設定条件、すなわちシリンダー設
定温度が好ましくは200〜360℃の範囲、さらに好
ましくは230〜350℃の範囲、Tダイのスリット間
隔が好ましくは0.2〜1.2mmの範囲で該組成物の
溶融押出しを行い、Tダイから押出した溶融体シートを
長手方向および長手方向と垂直方向(横手方向)に同時
に延伸する方法、またはTダイから押出した溶融体シー
トをまず長手方向に延伸し、ついでこの延伸シートを同
一工程内で100〜300℃の高温下でテンターより横
手方向に延伸する逐次延伸の方法などにより得られる。
【0073】二軸延伸フィルムを得る際、その延伸比は
長手方向に1.2〜20倍、横手方向に1.2〜20倍
の範囲が好ましい。延伸比が上記の範囲外であると、該
組成物フィルムの強度が不十分となったり、または均一
な厚みのフィルムを得るのが困難となる場合があり好ま
しくない。
【0074】また通常の円筒形のダイから押出した溶融
体をインフレーション法で成膜して得られる、インフレ
ーションフィルムなども好ましく用いられる。さらに、
その際、特表平4−506779号公報に開示されてい
るような二重回転ダイを用いることもできる。
【0075】すなわち、液晶性ポリマーは環状スリット
のダイを備えた溶融混練押出機に供給され、シリンダー
設定温度200〜360℃、好ましくは230〜350
℃で溶融混練を行って押出機の環状スリットから筒状フ
ィルムは上方または下方へ溶融樹脂が押出される。環状
スリット間隔は通常0.1〜5mm、好ましくは0.2
〜2mm、環状スリットの直径は通常20〜1000m
m、好ましくは25〜600mmである。
【0076】溶融押出しされた溶融樹脂フィルムに長手
方向(MD)にドラフトをかけるとともに、この筒状フ
ィルムの内側から空気または不活性ガス、例えば窒素ガ
スなどを吹き込むことにより長手方向と直角な横手方向
(TD)にフィルムを膨張延伸させる。
【0077】インフレーション成形(成膜)において、
好ましいブロー比は1.5〜10、好ましいMD延伸倍
率は1.5〜40である。インフレーション成膜時の設
定条件が上記の範囲外であると厚さが均一でしわの無い
高強度のフィルムを得るのが困難となる場合があり好ま
しくない。
【0078】膨張させたフィルムは通常、その円周を空
冷あるいは水冷させた後、ニップロールを通過させて引
き取る。
【0079】フィルムの厚みには特に制限はないが、好
ましくは3〜1000μm、さらに好ましくは3〜50
0μmである。
【0080】本発明の積層フィルムを構成する無機層状
化合物と樹脂からなる組成物からなる層における無機層
状化合物とは、単位結晶層が互いに積み重なって層状構
造を有している無機化合物をいう。層状構造とは、原子
が共有結合等によって強く結合して密に配列した面が、
ファンデルワールス力等の弱い結合力によってほぼ平行
に積み重なった構造をいう。
【0081】かかる無機層状化合物の具体例としては、
グラファイト、リン酸塩系誘導体型化合物(リン酸ジル
コニウム系化合物)、カルコゲン化物〔IV族(Ti、
Zr、Hf)、V族(V、Nb、Ta)およびVI族
(Mo、W)のジカルコゲン化物であり、式MX2で表
わされる。ここで、Mは前記IV、VまたはVI族の原子
を、Xはカルコゲン(S、Se、Te)を示す。〕、粘
土系鉱物などをあげることができる。
【0082】無機層状化合物としては、得られる積層フ
ィルムのガスバリア性、経済性および入手のしやすさの
観点から、後述する方法により測定したアスペクト比が
50〜5000が好ましく、100〜5000がより好
ましく、200〜3000が特に好ましい。また、後述
する積層フィルムの成形性の点からは、後述する方法に
より測定した粒径が5μm以下であることが好ましく、
3μm以下がより好ましい。
【0083】本発明で用いられる無機層状化合物のアス
ペクト比(Z)とは、Z=L/aなる関係で示される。
ここでLは無機層状化合物の粒径であって、溶媒中、動
的光散乱法により求めた粒径であり、aは無機層状化合
物の単位厚みである。
【0084】単位厚みaは、口述の樹脂との組成物から
なる、例えばフィルムを作製し、粉末X線回折法などに
よって求められる。aの求め方についての詳細について
は、例えば、岩生周一ら編、粘土の事典、35頁以下お
よび271頁以下、1985年、(株)朝倉書店、特開
平7−251487号公報および特開平6−93133
号公報を参照することができる。
【0085】上述したようなアスペクト比の観点から、
無機層状化合物としては溶媒に膨潤および/またはへき
開する無機層状化合物を溶媒に膨潤および/またはへき
開させた無機層状化合物が好ましく用いられる。本発明
に用いる無機層状化合物の溶媒への膨潤またはへき開の
程度は、以下の膨潤性試験またはへき開性試験により評
価することができる。該無機層状化合物の膨潤の程度
は、下記膨潤性試験における膨潤値が5以上(さらには
20以上)の程度であることが好ましい。一方、該無機
層状化合物のへき開の程度は、下記へき開性試験におけ
るへき開値が5以上(さらには20以上)の程度である
ことが好ましい。
【0086】〈膨潤性試験〉:無機層状化合物2gを溶
媒100mL(例えば100mLのメスシリンダーを容
器として用い)に加え攪拌し、23℃で1日程度静置
後、無機層状化合物分散層と上澄みとの界面の目盛りか
ら前者(無機層状化合物分散層)の体積(ml)を膨潤
値として読む。この数値が大きいほど膨潤性が高いとい
える。
【0087】〈へき開性試験〉:無機層状化合物30g
を溶媒1500mLにゆっくり加え、分散機にて充分分
散した後(23℃)、この分散液100mLをとり1時
間程度静置後、上記と同様に上澄みとの界面の目盛りか
ら無機層状化合物分散層の体積(ml)をへき開値とし
て読む。この数値が大きいほどへき開性が高いといえ
る。
【0088】これらの試験で無機層状化合物を膨潤また
はへき開させる溶媒は、例えば粘土系鉱物の場合、水、
メタノール等のアルコール類、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、アセトン等が挙げられ、水また
はアルコール類がより好ましい。
【0089】溶媒に膨潤および/またはへき開させる無
機層状化合物としては、溶媒に膨潤および/またはへき
開性を有する粘土系鉱物が好適に使用できる。粘土系鉱
物は、一般に、シリカの四面体層の上部に、アルミニウ
ムやマグネシウム等を中心金属にした8面体層を有する
2層構造よりなるタイプと、シリカの4面体層が、アル
ミニウムやマグネシウム等を中心金属にした8面体層を
両側から挟んだ3層構造よりなるタイプに分類される。
前者としてはカオリナイト族、アンチゴライト族等を挙
げることができ、後者としては層間カチオンの数によっ
てスメクタイト族、バーミキュライト族、マイカ族等を
挙げることができる。
【0090】本発明で用いる無機層状化合物として特に
好ましくは、カオリナイト、ディッカイト、ナクライ
ト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パ
イロフィライト、モンモリロナイト、ヘクトライト、テ
トラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲
母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲
母、ザンソフィライト、または緑泥石である。
【0091】本発明の無機層状化合物と樹脂からなる組
成物に用いられる樹脂としては、ポリビニルアルコール
(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(E
VOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアク
リロニトリル(PAN)、多糖類、ポリアクリル酸また
はそのエステル類が好ましい。
【0092】より好ましい該樹脂としては、樹脂単位重
量当りの水素結合性基またはイオン性基の重量百分率が
20〜60%の割合を満足する高水素結合性樹脂があげ
られる。さらに好ましい例としては、高水素結合性樹脂
の樹脂単位重量当りの水素結合性基またはイオン性基の
重量百分率が30〜50%の割合を満足するものがあげ
られる。
【0093】ここでいう高水素結合性樹脂の水素結合性
基としては水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシ
ル基、スルホン酸基、燐酸基、などが挙げられ、イオン
性基としてはカルボキシレート基、スルホン酸イオン
基、燐酸イオン基、アンモニウム基、ホスホニウム基な
どが挙げられる。高水素結合性樹脂の水素結合性基また
はイオン性基としてさらに好ましいものとしては、水酸
基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、カルボ
キシレート基、スルホン酸イオン基、またはアンモニウ
ム基であり、特に好ましくは水酸基である。
【0094】かかる樹脂の具体例としては、例えば、ポ
リビニルアルコール、ビニルアルコール分率が41モル
%以上のエチレン−ビニルアルコール共重合体、ヒドロ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、アミロース、アミロペク
チン、プルラン、カードラン、ザンタン、キチン、キト
サン、セルロース、プルラン、キトサンなどのような多
糖類、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポ
リベンゼンスルホン酸、ポリベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、そのア
ンモニウム塩ポリビニルチオール、ポリグリセリン、な
どが挙げられる。
【0095】高水素結合性樹脂のさらに好ましいものと
しては、ポリビニルアルコールまたは多糖類である。ポ
リビニルアルコールとは、酢酸ビニル重合体の酢酸エス
テル部分を加水分解(けん化)して得られるものであ
り、通常はビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体と
なったものである。ここで、けん化の割合はモル百分率
で70%以上が好ましく、特に85%以上のものがさら
に好ましい。また、重合度は100以上5000以下が
好ましい。
【0096】多糖類とは、種々の単糖類の縮重合によっ
て生体系で合成される生体高分子であり、ここではそれ
らをもとに化学修飾したものも含まれる。たとえば、セ
ルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセ
ルロース誘導体、アミロース、アミロペクチン、プルラ
ン、カードラン、ザンタン、キチン、キトサン、などが
挙げられる。
【0097】本発明において、無機層状化合物と樹脂と
の組成比(重量比)は、ガスバリア性および成形性の観
点から、(無機層状化合物/樹脂)が重量比で(5/9
5)〜(90/10)の範囲が好ましく、(5/95)
〜(50/50)の範囲であることがより好ましい。
【0098】上記した無機層状化合物と樹脂からなる組
成物の製造方法は、特に限定されない。得られる組成物
層中の無機層状化合物の分散性、および操作容易性の観
点から、例えば、樹脂を溶解させた溶液と、無機層状化
合物を予め溶媒に膨潤および/またはへき開させた分散
液とを混合後、溶媒を除く方法(方法1)、無機層状化
合物を溶媒に膨潤および/またはへき開させた分散液に
樹脂を溶解させ、溶媒を除く方法(方法2)、樹脂を溶
解させた溶液に無機層状化合物を加え膨潤および/また
はへき開させたのちに、溶媒を除く方法(方法3)、ま
た樹脂と無機層状化合物を熱混練する方法(方法4)な
どの方法が例示できる。無機層状化合物の大きなアスペ
クト比が容易に得られる点からは、方法1〜3のいずれ
かが好ましく用いられる。即ち本発明で使用する無機層
状化合物と樹脂からなる組成物としては、溶媒に膨潤お
よび/またはへき開させた無機層状化合物と樹脂とを用
いて得られる組成物が好適に用いられる。さらに、本発
明の効果を損なわない範囲で、上記樹脂組成物中には、
紫外線吸収剤、着色剤、酸化防止剤等のさまざまな添加
剤を混合してもよい。
【0099】本発明のガスバリア性積層フィルムは、溶
融時に光学異方性を示す樹脂からなる層、および、無機
層状化合物と樹脂からなる組成物からなる層を有するガ
スバリア性積層フィルムであるが、本発明の目的を損な
わない範囲でその他の層を含んでもよい。その他の層と
しては熱可塑性樹脂(但し該液晶性ポリマーを除く。)
からなる層が挙げられる。
【0100】ここでいう熱可塑性樹脂としては、特に限
定されないが、ポリエチレン(低密度、高密度)、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合
体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン
共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、アイ
オノマー樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイ
ロン−6、ナイロン−6,6、メタキシレンジアミン−
アジピン酸縮重合体、ポリメチルメタクリルイミドなど
のアミド系樹脂、ポリメチルメタクリレート、などのア
クリル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニト
リル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体、ポリアクリロニトリルなどのスチレン、ア
クリロニトリル系樹脂、トリ酢酸セルロース、ジ酢酸セ
ルロースなどの疎水化セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、テフ
ロンなどのハロゲン含有樹脂、ポリビニルアルコール、
エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース誘導
体などの水素結合性樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
サルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテ
ルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、
ポリメチレンオキシド樹脂、液晶樹脂などのエンジニア
リングプラスチック系樹脂などがあげられる。それらの
なかで、二軸延伸されたポリプロピレン、ポリエチレン
テレフタレート、ナイロンやKコートと呼ばれるポリ塩
化ビニリデンをコートした二軸延伸されたポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンが好ましく
使用される。またそれらのなかで、突き刺し強度保持と
いう点で特にナイロンが好ましく使用される。
【0101】また本発明のガスバリア性積層フィルムと
しては、上記のガスバリア性積層フィルムにさらに最外
層にヒートシール性樹脂からなる層を有するものが、容
器として利用する上で好適であり、好ましい。
【0102】かかるヒートシール性樹脂としては、ヒー
トシールできるものならそれで良く、特に限定されない
が、ヒートシール強度や食品の香り、樹脂臭などの脱着
の問題から、ポリエチレン(低密度、高密度)、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、
エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−
1−ペンテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、
ポリプロピレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、
アイオノマー樹脂などのポリオレフィン系樹脂が好まし
く用いられる。特に好ましくは、直鎖状低密度ポリエチ
レンまたはポリプロピレンが用いられる。
【0103】また本発明のガスバリア性積層フィルムと
しては、上記のガスバリア性積層フィルムにさらに、一
方の最外層にヒートシール性樹脂からなる層を有し、他
方の最外層に熱可塑性樹脂(但し、該液晶性ポリマーを
除く。)からなる層を有するものが、容器として利用す
る上で好適であり、また容器表面を保護することがで
き、好ましい。ここでいう熱可塑性樹脂(但し、該液晶
性ポリマーを除く。)からなる層としては、既にその他
の層として述べた熱可塑性樹脂(但し、該液晶性ポリマ
ーを除く。)からなる層を採用できる。
【0104】本発明のガスバリア性積層フィルムの実施
態様を、熱可塑性樹脂(但し該液晶性ポリマーを除
く。)からなる層をA層、液晶性ポリマーからなる層を
B層、無機層状化合物と樹脂からなる組成物からなる層
をC層、ヒートシール性樹脂からなる層をD層として、
具体的に例示すると、 A層/B層/C層/D層の順に積層されたフィルム。 A層/A層/B層/C層/D層の順に積層されたフィ
ルム。 A層/B層/C層/A層/D層の順に積層されたフィ
ルム。 などが挙げられ、これらが特に好ましい積層フィルムと
して挙げられる。なお、上記またはにおいてそれぞ
れA層が2つあるが、これらは同一でも異なっていても
よい。
【0105】本発明の無機層状化合物と樹脂からなる組
成物からなる層(上記具体的実施態様におけるC層)を
他の層に積層する方法としては、特に限定されない。該
組成物の塗工液を他の層の表面に塗布し、乾燥(溶媒除
去)後、熱処理を行うコーティング方法、または、該組
成物からなるフィルムをラミネートする方法が好まし
く、特に該コーティング方法が好ましい。例えば、上記
具体的実施態様を例にとると、C層用塗工液をB層、A
層またはD層に直接コーティングする方法などがある。
コーティング方法としては、ダイレクトグラビア法、リ
バースグラビア法、マイクログラビア法、2本ロールビ
ートコート法、ボトムフィード3本リバースコート法等
のロールコーティング法、およびドクターナイフ法、ダ
イコート法、ディップコート法、バーコーティング法や
これらを組み合わせたコーティング法などの方法が挙げ
られる。なお、ここでいう塗工液としては、前述の無機
層状化合物と樹脂からなる組成物の製造方法について例
示した方法1〜3のそれぞれにおける、最後に溶媒を除
く前のものを用いるのが好ましい。即ち、塗工液として
好ましくは、樹脂を溶解させた溶液と、無機層状化合物
を予め溶媒に膨潤および/またはへき開させた分散液と
を混合したもの(1’)、無機層状化合物を溶媒に膨潤
および/またはへき開させた分散液に樹脂を溶解させた
もの(2’)、あるいは、樹脂を溶解させた溶液に無機
層状化合物を加え膨潤および/またはへき開させたもの
(3’)である。
【0106】本発明の無機層状化合物と樹脂からなる組
成物からなる層(上記具体的実施態様におけるC層)を
他の層に積層するに当たり、アンカーコート層を設けて
も良い。たとえば、ポリエチレンイミン系、チタン系、
ポリブタジエン系、ウレタン系等とくにこだわらない
が、耐水性の面よりイソシアネート化合物と活性水素化
合物とから構成されるアンカー層が好ましい。
【0107】イソシアネート化合物としては、トリレン
ジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシ
アネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルイ
ソシアネート(H12MDI)、イソホロンジイソシア
ネート(IPDI)等がある。また活性水素化合物とし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリ
メチロールプロパン等の低分子量ポリオール、ポリエチ
レングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、エ
チレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、ポリテ
トラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルポリ
オール、ポリβメチルδバレロラクトン、ポリカプロラ
クトン、ジオール/二塩基酸からのポリエステル等のポ
リエステルポリオール等があり、ここでジオールとはエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール等であり、二塩
基酸としてアジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸等である。その他のポリオー
ルとして、ひまし油、液状ポリブタジエン、エポキシ樹
脂、ポリカーボネートジオール、アクリルポリオール、
ネオプレン等の活性水素化合物がある。
【0108】イソシアネート化合物と活性水素化合物と
の混合比は、特に限定されないが、イソシアネート基と
活性水素基(例えば−OH、−NH、−COOH)との
当量関係を考慮し、添加量を決定するのが好ましい。例
えば、イソシアネート基のモル数(AN)と活性水素化
合物の活性水素基のモル数(BN)との比(R=AN/
BN)が、0.001以上10以下の範囲になるように
用いることが好ましい。このモル数の比Rは、0.01
以上1以下の範囲であることがさらに好ましい。モル数
の比Rがこの範囲にあると、接着強度、粘着性、ブロッ
キングの点で好ましい。
【0109】イソシアネート化合物と活性水素化合物と
の混合に際しては溶剤を用いることが好ましい。かかる
溶剤としては主として有機溶媒であり、アルコール類、
脂肪族炭化水素類、脂環族炭化水素類、芳香族炭化水素
類、エステル類、ケトン類、エーテル類、ハロゲン化炭
化水素類、これらの混合溶媒が挙げられる。
【0110】アンカーコート層を積層する方法として
は、特に限定されないが、コーティング法が好ましい。
ダイレクトグラビア法、リバースグラビア法、マイクロ
グラビア法、2本ロールビートコート法、ボトムフィー
ド3本リバースコート法等のロールコーティング法、お
よびドクターナイフ法、ダイコート法、ディップコート
法、バーコーティング法やこれらを組み合わせたコーテ
ィング法などの方法が挙げられる。
【0111】アンカーコート剤の塗布厚みは、特に限定
されないが、乾燥厚みが0.01μm〜5μmが好まし
い。塗工厚みが厚いほどヒートシール強度には優れる
が、耐ゲルボ試験性には劣る場合がある。よって、より
好ましくは0.03μm〜2.0μmが好ましい。さら
に好ましくは0.05μm〜1.0μmが好ましい。
【0112】本発明の無機層状化合物と樹脂からなる組
成物からなる層(上記具体的実施態様におけるC層)の
膜厚は、乾燥厚みで10μm以下が好ましく、さらに1
μm以下がより好ましい。該厚さを越えると屈曲性が悪
くなることがある。下限値については、特に制限はない
が、効果的なガスバリアー性効果を得るためには1nm
以上であることが好ましい。
【0113】本発明において、無機層状化合物と樹脂か
らなる組成物からなる層(上記具体的実施態様における
C層)以外の各層を積層させる方法としては、ドライラ
ミネーション、押出ラミネーション等の公知の方法が使
用できる。また、いずれかの層表面に印刷を施すことも
できる。
【0114】ヒートシール性樹脂からなる層を積層する
方法としては、特に限定はされないが、たとえば上記ヒ
ートシール性樹脂を溶媒に溶解しコーティングする方
法、ヒートシール性樹脂を押し出しラミネートする方
法、ヒートシール性樹脂からなるフィルムをドライラミ
ネートする方法、などが好ましい例として挙げられる。
また、積層の界面はコロナ処理、オゾン処理、電子線処
理やアンカーコート剤などの処理がされていてもよい。
【0115】本発明の容器は、かかるガスバリア性積層
フィルムからなる容器である。本発明の容器としては、
最外層にヒートシール性樹脂からなる層を有するガスバ
リア性積層フィルムからなる容器が、製造しやすく好ま
しい。この場合、ヒートシールにより該ガスバリア性積
層フィルムから容器を製造することが好ましくされるの
で、該ヒートシール性樹脂からなる層が最も内側になる
ように構成して該ガスバリア性積層フィルムを使用する
のが好ましい。また本発明の容器としては、さらに、一
方の最外層にヒートシール性樹脂からなる層を有し、他
方の最外層に熱可塑性樹脂(但し、該液晶性ポリマーを
除く。)からなる層を有するガスバリア性積層フィルム
からなる容器が製造しやすく、容器表面を保護でき、好
ましい。この場合、ヒートシールにより該ガスバリア性
積層フィルムから容器を製造することが好ましくされ、
しかも該熱可塑性樹脂からなる層を容器の最外層とする
ことで容器表面を保護することができるので、該ヒート
シール性樹脂からなる層が最も内側で該熱可塑性樹脂か
らなる層が最も外側になるように構成して該ガスバリア
性積層フィルムを使用するのが好ましい。
【0116】本発明において、容器として用いる場合の
該ガスバリア性積層フィルムの厚さは、特に、制限され
ないが、30〜300μmが好ましい。該下限値より薄
いと内容物保護性に劣ったり、該上限値より厚いとコス
トが嵩むことがあり、好ましくない。
【0117】本発明の容器の各材質には、紫外線吸収
剤、着色剤、酸化防止剤等の添加剤を混合しても良い。
【0118】本発明の容器の形状に特に制限はない。本
発明の容器として好ましくは、袋、スタンディングパウ
チ、バッグインドラム、レトルト容器、深絞り容器また
はカート缶である。具体的には例えば、3方シール包装
袋、4方シール包装袋、ピロー包装袋、ガゼット付包装
袋、スタンディングパウチなどの形状が好ましく使用さ
れる。なかでも、スタンディングパウチの形状は、本発
明の効果が活かせて、より好ましい。製袋方法について
も、特に制限はなく、各種市販製袋機が用いられる。
【0119】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものでない。各種物性
の測定方法を以下に記す。
【0120】[酸素透過度]:JIS K7126(等
圧法)に従って、酸素透過度測定装置(OX−TRAN
10/50A、MOCON社製)を用い、テストガスは
酸素99.99%、キャリアガスは窒素98%水素2
%、温度23℃、テストガス側相対湿度は60%および
90%の2条件で、キャリアガス側相対湿度は60%で
測定した。単位はcc/m2・1atm・24hr。
【0121】[水蒸気透過度]:JIS Z0208
(カップ法)に従って、温度35℃、相対湿度60%と
95%の2つの条件で測定した。単位はg/m2・1a
tm・24hr。
【0122】[粒径測定]:レーザー回折・散乱式粒度
分布測定装置(LA910、堀場製作所(株)製)を使
用し、媒体の樹脂マトリックス中に存在する無機層状化
合物とみられる粒子の体積基準のメジアン径Lを測定し
た。なお、分散液原液はペーストセルにて光路長50μ
mで測定し、希釈液はフローセル法にて光路長4mmで
測定した。
【0123】[アスペクト比]:X線回折装置(XD−
5A、(株)島津製作所製)を用い、無機層状化合物単
独と樹脂組成物の粉末法による回折測定を行った。これ
により無機層状化合物の面間隔(単位厚み)aを求め、
上述の方法で求めた粒径Lをもちいて、アスペクト比Z
は、Z=L/aの式により決定した。
【0124】[膨潤性試験]:100mlメスシリンダ
ーにイオン交換水100mlを入れ、これに無機層状化
合物2gをゆっくり加える。23℃にて24時間静置
後、上記メスシリンダー内における無機層状化合物分散
層(けん濁部分)と上澄みとの界面の目盛から無機層状
化合物分散層の体積(ml)を読みとり、膨潤値とし
た。
【0125】[へき開性試験]:無機層状化合物30g
をイオン交換水1,500mlにゆっくり加え、分散機
(浅田鉄工株式会社製、デスパMH−L、羽根径52m
m、回転数3,100rpm、容器容量3L、底面−羽
根間の距離28mm)にて、周速8.5m/分、23℃
で90分間分散させた後、この分散液100mlをメス
シリンダーに採取した。60分静置後、上記メスシリン
ダー内における無機層状化合物分散層と上澄みとの界面
の目盛から無機層状化合物分散層の体積(ml)を読み
とり、へき開値とした。
【0126】[ゲルボ試験]:得られたフィルムに関
し、Instrument Marketing Service社製GELBO FLEX TES
TER MODEL 500ESを使用し、500回のゲルボ試験を行
った。
【0127】(1)成分(X)の液晶ポリエステル (i)p−アセトキシ安息香酸8.3kg(60モ
ル)、テレフタル酸2.49kg(15モル)、イソフ
タル酸0.83kg(5モル)および4,4’−ジアセ
トキシジフェニル5.45kg(20.2モル)を櫛型
撹拌翼をもつ重合槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌
しながら昇温し330℃で1時間重合させた。この間に
副生する酢酸ガスを冷却管で液化し回収、除去しなが
ら、強力な撹拌下で重合させた。その後、系を徐々に冷
却し、200℃で得られたポリマーを系外へ取出した。
この得られたポリマーを細川ミクロン(株)製のハンマ
ーミルで粉砕し、2.5mm以下の粒子とした。これを
さらにロータリーキルン中で窒素ガス雰囲気下に280
℃で3時間処理することによって、流動開始温度が32
4℃の粒子状の下記の繰り返し構造単位からなる全芳香
族ポリエステルを得た。ここで流動開始温度とは、島津
製作所製島津フローテスターCFT−500型を用い
て、4℃/分の昇温速度で加熱溶融された樹脂を、荷重
100kgf/cm2のもとで、内径1mm、長さ10
mmのノズルから押し出したときに、溶融粘度が480
00ポイズを示す温度(℃)をいう。以下該液晶ポリエ
ステルをX−1と略記する。このポリマーは加圧下で3
40℃以上で光学異方性を示した。液晶ポリエステルX
−1の繰り返し構造単位は、次の通りである。
【0128】
【0129】(2)成分(Y) 特開昭61−127709号公報の実施例5に記載の方
法に準じて、アクリル酸メチル/エチレン/グリシジル
メタクリレート=59.0/38.7/2.3(重量
比)、ムーニー粘度=15、結晶の融解熱量<1J/g
のゴムを得た。以下該ゴムをY−1と略称することがあ
る。ここでムーニー粘度は、JIS K6300に準じ
て100℃、ラージローターを用いて測定した値であ
る。また結晶の融解熱量は、DSCを使用し、試料を−
150℃から100℃まで20℃/分で昇温して求め
た。
【0130】参考例1(液晶ポリエステル樹脂組成物) X−1 80重量%、Y−1 20重量%を日本製鋼
(株)製TEX−30型二軸押出機を用いてシリンダー
設定温度350℃、スクリュー回転数200rpmで溶
融混練を行って組成物のペレットを得た。該組成物ペレ
ットは加圧下で340℃以上で光学的異方性を示した。
該組成物ペレットの流動開始温度は328℃であった。
この組成物のペレットを円筒ダイを備えた60mmφの
単軸押出機に供給して、シリンダー設定温度350℃、
回転数60rpmで溶融混練し、直径70mm、リップ
間隔1.0mm、ダイ設定温度355℃の円筒ダイから
上方へ溶融樹脂を押出し、その際この筒状フィルムの中
空部へ乾燥空気を圧入して筒状フィルムを膨張させ、次
に冷却させたのちニップロールに通して引取速度75m
/minで引取り、液晶ポリエステル樹脂組成物フィル
ムを得た。この際フィルムMD方向の延伸倍率は20.
5、ブロー比は4.1、フィルム厚みは約12μmであ
った。以下該フィルムをg−1と略称することがある。
g−1の酸素透過度は7cc/m2・1atm・24h
r(テストガス側相対湿度 60%)で、水蒸気透過度
は0.6g/m2・1atm・24hr(相対湿度 6
0%)、0.7g/m2・1atm・24hr(相対湿
度 95%)であった。
【0131】参考例2(C層用塗工液) 分散釜(商品名:デスパMH−L、浅田鉄工(株)製)
に、イオン交換水(0.7μS/cm以下)を1860
g入れ、さらにポリビニルアルコール(PVA117
H;(株)クラレ製,ケン化度;99.6%,重合度1
700)を128g入れ、低速攪拌下(1500rp
m,周速度4.10m/min)で95℃に昇温し、1
時間攪拌し、溶解させ、攪拌したまま60℃に温度を下
げた後、1−ブタノール125gとイソプロピルアルコ
ール375gとの混合液に、シリコーン系界面活性剤S
H3746(東レ・ダウコーニング(株)製)を0.2
5g添加した液を添加し、混合液(B)を得た。196
0gの混合液(B)を、攪拌乳化装置(商品名:真空乳
化装置PVQ−3UN、みずほ工業(株)製)に仕込ん
だ。ポリビニルアルコールと無機層状化合物の重量比が
2:1となるように、無機層状化合物としてモンモリロ
ナイト(クニピアF;クニミネ工業(株)製。膨潤値=
60。へき開値=80。)を粉末のまま50g添加し、
該モンモリロナイトが液中にほぼ沈殿したことを確認
後、600mmHg、5000rpmで10分間高速攪
拌し、樹脂組成物混合液(C)を得た。このとき粒径は
1.483μmであった。2000gの樹脂組成物混合
液(C)を高圧分散装置(商品名:超高圧ホモジナイザ
ーM110−E/H、moicrofluidics
Corporation製)に通し、1750kgf/
cm2で1回処理することで分散性良好な均一分散液
(D)を得た。分散液(D)の固形分濃度は7.5重量
%であった。この分散液(D)をフィルム状にキャスト
して、X線解析を行いそのピークから底面間隔を求める
と41.2オングストロームであり、充分にへき開され
ていた。このときの無機層状化合物のアスペクト比は4
61であった。分散液(D)に、チタンアセチルアセト
ナート(TC100,松本製薬工業(株)製)を低速攪拌
下(1500rpm,周速度4.10m/min)にお
いて、液のPHが3以下となるように塩酸で調整しなが
ら、徐々にチタンアセチルアセトナートを5.33g添
加し、これをC層用塗工液とした。
【0132】実施例1〈積層フィルム〉 フィルムg−1上にアンカコート剤(アドコートAD3
35/CAT10=15/1(重量比):東洋モートン
(株)製)をグラビア塗工(テストコーター;康井精機
(株)製:マイクログラビア塗工法、塗工速度3m/
分、乾燥温度80℃)した。当該アンカーコート層の乾
燥厚みは0.05μmであった。さらにC層用塗工液を
該アンカーコート層上にグラビア塗工(テストコータ
ー;康井精機(株)製:マイクログラビア塗工法、塗工
速度3m/分、乾燥温度100℃)し、塗工フィルムを
得た。当該塗工層の乾燥厚みは0.5μmであった。そ
して、当該塗工フィルムの塗工層に、接着剤(アドコー
トAD503/CAT10=15/1(重量比):東洋
モートン(株)製)を用いて、50μm厚さの直鎖状低
密度ポリエチレン(TUX−FCS,東セロ(株)製)
をドライラミネートし、積層フィルムを得た。つぎにこ
の積層フィルムのg−1の非塗工側に接着剤(アドコー
トAD503/CAT10=15/1(重量比):東洋
モートン(株))を用いて、厚さ20μmの二軸延伸ポ
リプロピレン(OPP)フィルム(パイレンP210
2:東洋紡績(株)製)の表面コロナ処理したものをド
ライラミネーションし4層積層体(OPP/LCP組成
物/無機層状化合物と樹脂との組成物/LLDPE)を
得た。その4層積層体についてそのOPP層をテストガ
ス側、LLDPE層をキャリアガス側として測定した酸
素透過度は、 <0.20cc/m2・1atm・24hr(テストガ
ス側相対湿度 60%) <0.30cc/m2・1atm・24hr(テストガ
ス側相対湿度 90%) であった。またこの4層積層体についてそのOPP層を
テストガス側として測定した水蒸気透過度は、 <0.5g/m2・1atm・24hr(相対湿度 6
0%) <0.6g/m2・1atm・24hr(相対湿度 9
5%) であった。
【0133】実施例2 実施例1において、使用した厚さ20μmの二軸延伸ポ
リプロピレン(OPP)フィルムを、12μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルム(エスペットT410
0,東洋紡績(株)製)に代えた他は同様にして積層フ
ィルムを得た。実施例1と同様に測定したその4層積層
体の酸素透過度は、 <0.20cc/m2・1atm・24hr(テストガ
ス側相対湿度 60%) <0.30cc/m2・1atm・24hr(テストガ
ス側相対湿度 90%) であった。またその4層積層体の水蒸気透過度は、 <0.6g/m2・1atm・24hr(相対湿度 6
0%) <0.7g/m2・1atm・24hr(相対湿度 9
5%) であった。また得られた積層フィルムについてゲルボ試
験を行った。試験後の積層フィルムについて上記と同様
に酸素透過度および水蒸気透過度を測定したところ、ゲ
ルボ試験前と変化はなかった。
【0134】比較例1 実施例1で使用したg−1フィルムの替わりに12μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム(エスペットT
4100,東洋紡績(株))を使用したこと以外は、実施
例1と同様にして積層フィルムを得た。その積層体の酸
素透過度は、酸素側の湿度の上昇とともに大きくなり、
酸素側相対湿度90%で、 10.0cc/m2・1atm・24hr(相対湿度
90%) 程度となった。
【0135】
【発明の効果】本発明によれば、環境湿度の影響を受け
難くく、機械的ストレスにも強い、高い酸素、水蒸気バ
リア性を有するフィルムおよび容器が提供され、食品等
内容物の保護性に優れたガスバリア性積層フィルムおよ
び容器が得られる。本発明の容器の用途として、菓子、
洋菓子、味噌、漬物、こんにゃく、ちくわ、蒲鉾、その
他水産加工品、ミートボール、ハンバーグ、ハム・ソー
セージ、ペットフード、農薬・肥料、化粧品、芳香品、
輸液パック、半導体包装、酸化性薬品包装、精密材料包
装など医療、電子、化学、機械などの用途にも用いられ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪谷 泰一 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住化プ ラステック株式会社内 (72)発明者 黒田 俊也 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住化プ ラステック株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA00B AA00H AC10B AC10H AJ03B AK01A AK01B AK01J AK01K AK21B AK41A AK41K AK53A AK53J AK63C AK69B AK80A AL05A AN02A AR00C BA03 BA10A BA10C DA01 GB16 JA11A JB16A JD02 JD03 JD04 JL12C YY00A YY00B YY00H

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融時に光学異方性を示す樹脂からなる
    層、および、無機層状化合物と樹脂からなる組成物から
    なる層を有することを特徴とするガスバリア性積層フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】さらに最外層にヒートシール性樹脂からな
    る層を有することを特徴とする請求項1記載のガスバリ
    ア性積層フィルム。
  3. 【請求項3】さらに、一方の最外層にヒートシール性樹
    脂からなる層を有し、他方の最外層に熱可塑性樹脂(但
    し、該溶融時に光学異方性を示す樹脂を除く。)からな
    る層を有することを特徴とする請求項1記載のガスバリ
    ア性積層フィルム。
  4. 【請求項4】溶融時に光学異方性を示す樹脂が、(X)
    液晶ポリエステルを連続相とし、(Y)液晶ポリエステ
    ルと反応性を有する官能基を有する共重合体を分散相と
    する液晶ポリエステル樹脂組成物であることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリア性積層フ
    ィルム。
  5. 【請求項5】溶融時に光学的異方性を示す樹脂が、
    (X)液晶ポリエステル56.0〜99.9重量%、お
    よび(Y)液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を
    有する共重合体44.0〜0.1重量%を溶融混練して
    得られる組成物であることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載のガスバリア性積層フィルム。
  6. 【請求項6】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
    が、オキサゾリル基、エポキシ基またはアミノ基である
    ことを特徴とする請求項4または5記載のガスバリア性
    積層フィルム。
  7. 【請求項7】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
    を有する共重合体(Y)が、不飽和カルボン酸グリシジ
    ルエステル単位および/または不飽和グリシジルエーテ
    ル単位を0.1〜30重量%含有する共重合体であるこ
    とを特徴とする請求項4または5記載のガスバリア性積
    層フィルム。
  8. 【請求項8】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
    を有する共重合体(Y)が、エポキシ基を有するゴムで
    あることを特徴とする請求項4または5記載のガスバリ
    ア性積層フィルム。
  9. 【請求項9】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
    を有する共重合体(Y)が、エポキシ基を有する熱可塑
    性樹脂であることを特徴とする請求項4または5記載の
    ガスバリア性積層フィルム。
  10. 【請求項10】液晶ポリエステル(X)が、芳香族ジカ
    ルボン酸と芳香族ジオールと芳香族ヒドロキシカルボン
    酸とを反応させて得られるものであることを特徴とする
    請求項4〜9のいずれかに記載のガスバリア性積層フィ
    ルム。
  11. 【請求項11】液晶ポリエステル(X)が、異種の芳香
    族ヒドロキシカルボン酸の組合せを反応させて得られる
    ものであることを特徴とする請求項4〜9のいずれかに
    記載のガスバリア性積層フィルム。
  12. 【請求項12】無機層状化合物と樹脂からなる組成物か
    らなる層が、溶媒に膨潤および/またはへき開させた無
    機層状化合物と樹脂とを用いて得られる組成物を用いて
    なる層であることを特徴とする請求項1〜11のいずれ
    かに記載のガスバリア性積層フィルム。
  13. 【請求項13】無機層状化合物のアスペクト比が、50
    〜5000であることを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれかに記載のガスバリア性積層フィルム。
  14. 【請求項14】(無機層状化合物/樹脂)の重量比が
    (5/95)〜(90/10)の範囲であることを特徴
    とする請求項1〜13のいずれかに記載のガスバリア性
    積層フィルム。
  15. 【請求項15】無機層状化合物と樹脂からなる組成物に
    おける樹脂が、樹脂単位重量当たりの水素結合性基また
    はイオン性基の重量百分率が20〜60%の割合を満足
    する高水素結合性樹脂であることを特徴とする請求項1
    〜14のいずれかに記載のガスバリア性積層フィルム。
  16. 【請求項16】無機層状化合物と樹脂からなる組成物に
    おける樹脂が、ポリビニルアルコール、多糖類またはエ
    チレン−ビニルアルコール共重合体であることを特徴と
    する請求項1〜15のいずれかに記載のガスバリア性積
    層フィルム。
  17. 【請求項17】請求項1〜16のいずれかに記載のガス
    バリア性積層フィルムからなることを特徴とする容器。
  18. 【請求項18】容器が、袋、スタンディングパウチ、バ
    ッグインドラム、レトルト容器、深絞り容器またはカー
    ト缶であることを特徴とする請求項17記載の容器。
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