JP2000347196A - 液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子

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JP2000347196A
JP2000347196A JP2000097591A JP2000097591A JP2000347196A JP 2000347196 A JP2000347196 A JP 2000347196A JP 2000097591 A JP2000097591 A JP 2000097591A JP 2000097591 A JP2000097591 A JP 2000097591A JP 2000347196 A JP2000347196 A JP 2000347196A
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Masahiro Takechi
昌裕 武智
Kazuyuki Ito
和志 伊藤
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶の配向を乱す等の液晶に悪影響を与える
ことなく、高品位な表示性能を有する液晶表示素子が得
られる液晶表示素子用スペーサ、及び、上記液晶表示素
子用スペーサを用いた液晶表示素子を提供する。 【解決手段】 IPS型液晶表示素子及び/又はVA型
液晶表示素子に用いられる液晶表示素子用スペーサであ
って、前記液晶表示素子用スペーサをカラムに充填して
固定相に用い、溶解度パラメータが8.5〜23.5
(cal/cm3 )である液体を移動相に用いた系に、
液晶分子を流入させた際、フッ素含有フェニルシクロヘ
キシル基を有する液晶分子の溶出容量は、前記フッ素含
有フェニルシクロヘキシル基をシアノフェニル基に置き
換えた構造を有する液晶分子の溶出容量より大きい液晶
表示素子用スペーサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子用ス
ペーサ、及び、上記液晶表示素子用スペーサを用いた液
晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、一般に、配向膜及び透
明電極等を形成した基板を、スペーサを介して所定の間
隔に対向配置し、周辺をシール材によりシールした後、
その間隙に液晶を注入し、注入口を封止することにより
製造される。
【0003】この液晶表示素子において、スペーサは2
枚の基板の間隔を一定に保つために用いられるが、この
スペーサは、液晶中において化学的に安定に存在するこ
と、液晶の配向を乱さないこと、移動しないこと等が要
求される。
【0004】ところで、従来、この種の液晶表示素子に
おいて、液晶とスペーサとの界面で液晶分子の配向が変
則的になる場合がある。このような異常配向が生じる
と、液晶表示素子を点灯、作動させたときに、バックラ
イトからの光が透過するいわゆる光抜けという現象が生
じる。このため、液晶表示素子のコントラストが低下
し、表示品位を損なうおそれがあることが知られてお
り、特に、STN(スーパーツイステッドネマチック)
型液晶表示素子において、この現象が生じやすかった。
【0005】また、このような異常配向に起因する光抜
けは、特に、液晶画面に強い衝撃を与えたときに発生し
やすく、一旦光抜けが発生すると、通常の条件では、そ
の後に光抜けが消えることはないため、大きな問題とな
る。
【0006】特に近年、広視野角を有するIPS(イン
プレーンスイッチング)型液晶表示素子やVA(バーチ
カルアライメント)型液晶表示素子が注目されている。
これらIPS型液晶表示素子等のモードは、主にノーマ
リブラックで、かつ黒表示の状態で液晶がリタデーショ
ンを持たないので、高品位の黒表示が可能であるが、ス
ペーサ周りの異常配向による光抜けが発生するとこの特
色が生かされず、特に問題視される。
【0007】この様な異常配向を防止するために種々の
方法が報告されており、特に、表面に長鎖アルキル基を
導入し、液晶を垂直配向させることにより光り抜けを防
止する方法が広く知られている。例えば、特開平6−1
1719号公報には、液晶の異常配向を防止するため
に、微粒子の表面にアルキル基を有するシランカップリ
ング剤で被覆することにより、表面にアルキル基を有す
る層を形成したスペーサが開示されている。しかしなが
ら、このような表面にアルキル基を導入したスペーサで
あっても、液晶表示素子画面に強い衝撃を与えると、ス
ペーサ周囲から光り抜けが発生する場合がある。そし
て、画素内に存在する多くのスペーサに光抜けが生じる
と、液晶表示素子のコントラストは著しく低下し、表示
品質を損なうこととなる。
【0008】このような光抜けは、液晶表示素子が衝撃
を受けるとスペーサ表面と液晶とが激しく振動し、その
結果、液晶とスペーサとの界面において、液晶分子がス
ペーサ表面の親水性部分と吸着し、液晶の配向が正常時
とは異なることとなることにより発生すると考えられて
いる。そのため、液晶表示素子が衝撃を受けても、スペ
ーサ周囲の液晶が異常配向を示さない液晶表示素子用ス
ペーサが必要とされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、液晶の配向を乱す等の液晶に悪影響を与えること
なく、高品位な表示性能を有する液晶表示素子が得られ
る液晶表示素子用スペーサ、及び、上記液晶表示素子用
スペーサを用いた液晶表示素子を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、IPS型液晶
表示素子及び/又はVA型液晶表示素子に用いられる液
晶表示素子用スペーサであって、前記液晶表示素子用ス
ペーサをカラムに充填して固定相に用い、溶解度パラメ
ータが8.5〜23.5(cal/cm3 )である液体
を移動相に用いた系に、液晶分子を流入させた際、フッ
素含有フェニルシクロヘキシル基を有する液晶分子の溶
出容量は、前記フッ素含有フェニルシクロヘキシル基を
シアノフェニル基に置き換えた構造を有する液晶分子の
溶出容量より大きい液晶表示素子用スペーサである。以
下に本発明を詳述する。
【0011】本発明の液晶表示素子用スペーサにおいて
は、上記液晶表示素子用スペーサをカラムに充填して固
定相に用い、溶解度パラメータが8.5〜23.5(c
al/cm3 )である液体を移動相に用いた系に、液晶
分子を流入させた際、フッ素含有フェニルシクロヘキシ
ル基を有する液晶分子の溶出容量は、上記フッ素含有フ
ェニルシクロヘキシル基をシアノ基に置き換えた構造を
有する液晶分子の溶出容量より大きくなる。
【0012】上記溶出容量とは、液晶分子を流入させた
後、カラムに吸着されてからカラムから液晶分子のピー
クトップが溶出されるまでに必要な、移動相液体の量の
ことである。通常、カラム内の空隙や、送液ライン等の
容量、即ち、非吸着又は非分配種を流した際の保持容量
を差し引いたものを指す。
【0013】このように液晶分子を流入させた際、フッ
素含有フェニルシクロヘキシル基を有する液晶分子の溶
出容量が、上記フッ素含有フェニルシクロヘキシル基を
シアノ基に置き換えた構造を有する液晶分子の溶出容量
より大きくなる理由は明確でないが、液晶表示素子用ス
ペーサと液晶分子の疎水的相互作用が強いものでは、フ
ッ素含有フェニルシクロヘキシル基の方がシアノ基に比
べて、相互作用が強くなることが考えられる。
【0014】即ち、溶解度パラメータが8.5〜23.
5(cal/cm3 )である液体を移動相に用いた系に
おいて、液晶分子を前期液晶表示素子用スペーサを充填
したカラムに導入した場合、移動相に溶け込んだ液晶分
子は当該カラム内に充填されているスペーサの表面に存
在する疎水性部分との間で疎水的相互作用による吸着・
脱離を繰り返しながら移動相とともにカラムエンドに向
かって流れていく。個々の液晶分子のカラム内での線速
度は、疎水的相互作用により固定相に保持されるので移
動相の線速度よりも相対的に遅くなる。そのため液晶分
子は溶出ピークとなってクロマトグラム上で検出され、
相互作用が強いほど保持時間が長くなり、逆に小さいほ
ど保持時間が短くなる。IPS型液晶表示素子において
はこれらのフッ素含有液晶が好んで使用されており、こ
れらのフッ素含有液晶がスペーサの表面に対し強い相互
作用を持つほど液晶が垂直配向し、光抜けの発生を防止
できると考えられる。
【0015】このようなことから、液晶表示素子に本発
明の液晶表示素子用スペーサを使用した場合には、光向
けが防止でき、また、相互作用が強いので、液晶表示素
子が衝撃を受けても、液晶の配向状態は変則的になら
ず、配向異常に起因して液晶表示素子に光り抜け等の悪
影響が生じることはない。
【0016】本発明ではフッ素含有フェニルシクロヘキ
シル基を有する液晶分子の溶出容量が、上記フッ素含有
フェニルシクロヘキシル基をシアノ基に置き換えた構造
を有する液晶分子の溶出容量より大きく、特に、移動相
としてn−プロパノール/水=1/1液を用いた場合、
フッ素含有フェニルシクロヘキシル基を有する液晶分子
の溶出容量の、前記フッ素含有フェニルシクロヘキシル
基をシアノフェニル基に置き換えた構造を有する液晶分
子の溶出容量に対する溶出容量の比は3.0より大きく
なることが好ましい。
【0017】上記フッ素含有フェニルシクロヘキシル基
を有する液晶分子の溶出容量の、上記フッ素含有フェニ
ルシクロヘキシル基をシアノ基に置き換えた構造を有す
る液晶分子の溶出容量に対する比が、3.0以下である
と、上記液晶表示素子用スペーサの衝撃に対する異常配
向防止性能が充分とならない。上記フッ素含有フェニル
シクロヘキシル基を有する液晶分子としては、例えば、
上記構造式(1)で表される液晶分子、上記構造式
(3)で表される液晶分子、下記構造式(4)で表され
る液晶分子、下記構造式(6)で表される液晶分子等が
挙げられる。
【0018】上記移動相に用いる液体は、溶解度パラメ
ータが8.5〜23.5(cal/cm3 )のものであ
れば特に限定されず、例えば、水、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、i−ブタノール、アセトニト
リル、テトラヒドロフラン等が挙げられる。このような
溶解度パラメータを有する液体は、単独で用いても良い
し、2種以上併用してもよい。移動相に用いる液体の溶
解度パラメータが8.5(cal/cm3 )未満では、
液晶表示素子用スペーサと液晶分子との疎水的相互作用
が小さくなり、測定が困難になる。一方、溶解度パラメ
ータが23.5(cal/cm3 )を超えると、疎水性
相互作用が強くなりすぎ、液晶分子を非可逆的に吸着し
てしまい、溶出ピークとして得られなくなる。なお、上
記溶解度パラメータとは、(ΔEV /V)1/2 で定義さ
れる量である。ここでΔEV は液体のモル蒸発エネルギ
ー、Vはモル体積である。
【0019】上記した性質を有する液晶表示素子用スペ
ーサとしては、例えば、表面に液晶と疎水的相互作用を
示す官能基が導入されたもの等が挙げられる。上記液晶
と疎水的相互作用を示す官能基としては特に限定され
ず、例えば、ラウリル基、メチル基、エチル基、セチル
基、ステアリル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル
基、ベヘニル基、イソブチル基、t−ブチル基、フェニ
ル基、t−ブチルフェニル基、イソボルニル基、ノルボ
ルニル基、アダマンチル基等のアルキル基;オクタノイ
ル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル
基、ステアロイル基等のアシル基等が挙げられる。
【0020】上記官能基を液晶表示素子用スペーサの表
面に導入する方法としては、例えば、還元性基を有する
スペーサ表面に上記官能基を有する重合性単量体を含浸
した後、セリウム塩、過硫酸塩等の酸化剤を反応させる
ことにより上記スペーサの表面にラジカルを発生させ、
上記ラジカルを起点としてスペーサ表面にグラフト重合
層を形成する方法等が挙げられる。
【0021】上記官能基を有する重合性単量体としては
特に限定されず、例えば、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ステアリル(メタ)アクリレート、セチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アク
リレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、フェニル(メタ)アクリレート、t−ブチルフェニ
ル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリ
レート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、アダマン
チル(メタ)アクリレート、オクタン酸ビニル、ラウリ
ン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル等が挙げられる。これらの官能
基を有する重合性単量体は、単独で用いてもよく、2種
以上併用してもよい。
【0022】また、スペーサ表面に反応性基を有する重
合性単量体を導入した後、上記官能基を有する化合物を
反応させる方法等も挙げられる。上記反応性基を有する
重合性単量体としては特に限定されず、例えば、カルボ
キシル基、水酸基、アミノ基、アミド基、エポキシ基、
スルホン基、メルカプト基、イソシアネート基等の反応
性基を有する重合性単量体;加水分解、付加、縮合、開
環等の手段により上記したような反応性基を生成するビ
ニル系単量体等が挙げられる。具体的には、例えば、
(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシルエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリセロイ
ル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの反応性基を有する重合性単量体は、単独で用い
てもよく、2種以上併用してもよい。
【0023】上記官能基を有する化合物としては特に限
定されず、例えば、カルボン酸類、そのハロゲン化物や
塩;アルコール類;スルホン酸類、そのハロゲン化物や
塩;アミン類等が挙げられる。これらの官能基を有する
化合物は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。このような方法を用いることにより、液晶と疎水的
相互作用を示す官能基をスペーサ表面に導入することが
できる。
【0024】本発明の液晶表示装置用スペーサの製造に
用いられる微粒子の材料としては特に限定されず、無機
材料であっても、有機材料であってもよい。上記無機材
料としては特に限定されず、例えば、珪酸ガラス、ホウ
珪酸ガラス、鉛ガラス、曹達石灰ガラス、アルミナ、ア
ルミナシリケート等が挙げられる。
【0025】しかし、微粒子の材料として無機材料を使
用する場合、液晶と熱膨張率が大きく異なるため温度変
化に追従しきれず低温発泡等の不良を生じることがあ
る。このため液晶と熱膨張率が大きく変わらない有機材
料を用いることが好ましい。
【0026】上記有機材料としては特に限定されず、例
えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なかでも、機
械的強度の点で、エチレン性不飽和基を有する重合性単
量体の重合体等が好適に用いられる。更に、微粒子は本
発明の液晶表示装置用スペーサのコア粒子として機能す
ることから、その機械的強度を考えれば、エチレン性不
飽和基を有する重合性単量体を重合して得られる微粒子
であって、そのエチレン性不飽和基を有する重合性単量
体は、少なくとも20重量%が、2個以上のエチレン性
不飽和基を有する重合性単量体であることが好ましい。
【0027】上記2個以上のエチレン性不飽和基を有す
る単量体としては特に限定されず、例えば、テトラメチ
ロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチ
ロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロ
ールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ
(メタ)アクリレート、及びグリセロールジ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート等の多官能(メタ)アクリレート類;トリアリル
(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート等;
ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアク
リルアミド等が挙げられる。これらは、単独で用いて
も、2種以上を併用してもよい。
【0028】上記微粒子は、上記2個以上のエチレン性
不飽和基を有する重合性単量体のみからなるものであっ
てもよく、2個以上のエチレン性不飽和基を有する重合
性単量体とその他のエチレン性不飽和基を有する重合性
単量体とを共重合して得られるものであってもよい。上
記その他の重合性単量体としては特に限定されず、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量
体;メチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレ
ート類等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種
以上を併用してもよい。
【0029】本発明の液晶表示装置用スペーサの力学強
度は10%K値が2500〜15000であることが好
ましい。2500未満では、粒子の強度が充分でないの
で、液晶表示装置を組む際にスペーサが破壊されて適切
なギャップが出にくい。また、カラムに充填する際、充
填時の圧力で粒子が潰れてしまう場合があり好ましくな
い。逆にK値が15000より大きいと低温発泡等の不
良を生じる場合があり好ましくない。
【0030】なお本明細書において10%K値とは、特
開平6−503180号公報に準拠して微小圧縮試験器
(島津製作所社製、PCT−200)を用いてダイヤモ
ンド製の直径50μmの円柱の平滑端面で得られたスペ
ーサの微粒子を圧縮硬度0. 27g/秒、最大試験荷重
10gで圧縮し、下記の式より求める値をいう。 K=(3/√2)・F・S-3/2・R-1/2(N/mm2) F:微粒子の10%圧縮変形における荷重値(N) S:微粒子の10%圧縮変形における圧縮変位(mm) R:微粒子の半径(mm)
【0031】上記液晶表示素子用スペーサの形状として
は特に限定されず、例えば、球状、楕円球状、円柱状等
が挙げられる。カラムに充填してT値を測定するために
は球状が好ましい。上記液晶表示素子用スペーサの粒径
は、形状が球状の場合には、0.1〜30μmが好まし
く、更には1〜10μmがより好ましい。
【0032】本発明2は、IPS型液晶表示素子に用い
られる液晶表示素子用スペーサであって、上記液晶表示
素子用スペーサをカラムに充填して固定相に用い、溶解
度パラメータが8.5〜23.5(cal/cm3 )で
ある液体を移動相に用いた系に、液晶分子を流入させた
際、上記構造式(1)で表される液晶分子の溶出容量
は、上記構造式(2)で表される液晶分子の溶出容量よ
り大きい液晶表示素子用スペーサである。本発明2の液
晶表示素子用スペーサは、移動相として、n−プロピル
アルコール/水=1/1液を用いた場合に、上記構造式
(1)で表される液晶分子の溶出容量の、上記構造式
(2)で表される液晶分子の溶出容量に対する比が、
3.0より大きくなることが好ましい。
【0033】本発明3は、IPS型液晶表示素子に用い
られる液晶表示素子用スペーサであって、上記液晶表示
素子用スペーサをカラムに充填して固定相に用い、溶解
度パラメータが8.5〜23.5(cal/cm3 )で
ある液体を移動相に用いた系に、液晶分子を流入させた
際、上記構造式(3)で表される液晶分子の溶出容量
は、上記構造式(2)で表される液晶分子の溶出容量よ
り大きい液晶表示素子用スペーサである。本発明3の液
晶表示素子用スペーサは、移動相として、n−プロピル
アルコール/水=1/1液を用いた場合に、上記構造式
(3)で表される液晶分子の溶出容量の、上記構造式
(2)で表される液晶分子の溶出容量に対する比が、
3.0より大きくなることが好ましい。
【0034】本発明2及び本発明3における溶出容量の
比が、3.0未満であると、本発明2及び本発明3の液
晶表示素子用スペーサの衝撃に対する異常配向防止性能
が充分とならないことがある。本発明2及び本発明3
は,本発明1の好ましい態様である。
【0035】本発明2及び本発明3における溶解度パラ
メータが8.5〜23.5(cal/cm3 )である液
体は、本発明1における溶解度パラメータが8.5〜2
3.5(cal/cm3 )である液体と同様のものであ
る。また、本発明2及び本発明3の液晶表示素子用スペ
ーサのその他の構成は、本発明1の液晶表示素子用スペ
ーサの構成と同様である。本発明1、2及び3の液晶表
示素子用スペーサは、異常配向防止の観点から表面に炭
素数4〜22の長鎖アルキル基が含有されてなることが
好ましく、更には炭素数8〜22である長鎖アルキル基
を含有することがより好ましい。
【0036】このような構成からなる本発明1、2及び
3の液晶表示素子用スペーサは、液晶の配向を乱す等の
液晶に悪影響を与えることがない。本発明の上記液晶表
示素子用スペーサは、液晶表示素子に好適に用いること
ができる。本発明4は、本発明1、2及び3の液晶表示
素子用スペーサを用いてなる液晶表示素子である。本発
明4の液晶表示素子について、その要部断面図である図
1を参照しながら説明する。
【0037】上記液晶表示素子は図1に示すように、偏
光シート1が一面に設けられ、偏光シート1が設けられ
た面と反対の面に絶縁膜3、透明電極4及び配向膜5が
順次積層され、配向膜5が対向するように配置された一
対の透明基板2と、対向する配向膜5の間に狭持された
液晶表示素子用スペーサ7と配向膜5の間に注入された
液晶6、周辺に形成されたシール材8とから構成されて
いる。
【0038】上記液晶表示素子は、例えば、以下の方法
を用いて作製することができる。まず、偏光シート1が
一面に設けられた2枚の透明基板2の偏光シート1が設
けられた面と反対側の面に、SiO2 等からなる絶縁膜
3を形成し、絶縁膜3の上にITO等からなる透明電極
4をフォトリソグラフィーによりパターンニングして形
成する。その後、それぞれの透明電極4上に、ポリイミ
ド等からなる配向膜5を形成し、1枚の透明基板2の配
向膜5上に液晶表示素子用スペーサを散布する。
【0039】その後、液晶表示素子用スペーサを散布し
た基板に、他のスペーサが散布されていない基板を、配
向膜5が対向するように配置し、これら基板の周囲に、
シール材8を用いて周辺部に接着層を形成し、液晶表示
素子用スペーサ7を散布した基板とスペーサが散布され
ていない基板とを貼り合わせ、更に液晶6をこれら基板
間に注入することにより液晶セルを作製し、該液晶セル
に配線を設けることにより液晶表示素子10を作製す
る。
【0040】上記液晶表示素子用スペーサを基板上に散
布する際の、その散布密度は、10〜1000個/mm
2 が好ましい。散布密度が10個/mm2 未満では、液
晶セルのギャップが均一にならない場合があり、散布密
度が1000個/mm2 を超えると、液晶表示素子用ス
ペーサの存在により液晶表示素子のコントラストが低下
する場合がある。
【0041】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0042】実施例1 (微粒子の作製)ポリビニルアルコールの3%水溶液8
00重量部に、ジビニルベンゼン50重量部、テトラメ
チロールプロパンテトラアクリレート50重量部、過酸
化ベンゾイル2重量部の混合液を加え、ホモジナイザー
にて攪拌して粒度調整を行った。その後、攪拌しながら
窒素気流下にて、80℃まで昇温し、15時間反応を行
った。得られた微粒子を熱イオン交換水及びメタノール
にて洗浄後、分級操作を行った。得られた微粒子は、平
均粒径4.2μm、CV値3%、10%K値6100N
/mm2であった。
【0043】(微粒子の表面処理)セパラフラスコに、
上記操作で作製した微粒子10重量部、イオン交換水5
0重量部、ヒドロキシエチルメタクリレート30重量部
を加え、撹拌を行った。次に、系に窒素ガスを導入し、
50℃にて5時間撹拌した。これに1Nの硝酸水溶液で
調製した0.1mol/Lの硝酸第二セリウムアンモニ
ウム溶液20重量部を添加し5時間反応させた。反応終
了後、反応液を取り出し、孔径3μmのメンブレンフィ
ルターにて、粒子と反応液を濾別した。得られた微粒子
をメタノール及びアセトンにて洗浄し、真空乾燥器に
て、減圧乾燥した。
【0044】乾燥終了後、微粒子10重量部をテトラヒ
ドロフラン100重量部に分散し、トリエチルアミン4
0重量部を加えた。窒素還流下でミリスチン酸クロライ
ド10重量部及びアセチルクロライド10重量部の混合
液を滴下した後、60℃で3時間反応させた。反応終了
後、孔径3μmのメンブレンフィルターにて粒子と反応
液を濾別した。
【0045】得られた微粒子を固定相に用いて下記の評
価方法により、溶出容量の比を求めた。結果を表1に示
した。 [評価方法] (溶出容量の測定)内径6mm、長さ75mmのステン
レス製カラムに、液体クロマトグラフィー用ポンプを用
いてn−プロパノールを定圧(20MPa)で流しなが
ら、得られた微粒子を充填し、評価用カラムとした。ま
た、先に示した上記構造式(1)〜(3)で表される液
晶分子、及び、以下に示す下記構造式(4)で表される
液晶分子、下記構造式(5)で表される液晶分子、下記
構造式(6)で表される液晶分子のそれぞれ0.01m
olをn−プロパノール1000mLに含有するよう溶
解し、測定試料とした。
【0046】
【化3】
【0047】得られた測定試料を、図2に示す液体クロ
マトグラフィー装置により下記の測定条件で分析した。
液体クロマトグラフィー装置20では、送液ポンプ22
により送液される移動相21中に、測定試料がオートサ
ンプラー23で自動的に注入される。その後、測定試料
及び移動相21は、スペーサ充填カラム24に送り込ま
れて、更に、紫外線検出器25で検出され、レコーダ2
6でクロマトグラムを得ることができる。このとき得ら
れたクロマトグラムから上記液晶分子の保持容量を算出
した。
【0048】更に、これからカラム内の空隙及び送液ラ
イン等の容量を差し引いたものを前述の液晶分子の溶出
容量とした。得られた溶出容量をもとに、液晶構造2に
対する液晶構造1の溶出容量の比、液晶構造2に対する
液晶構造3の溶出容量の比、液晶構造5に対する液晶構
造4の溶出容量の比、液晶構造5に対する液晶構造6の
溶出容量の比を求めた。
【0049】(測定条件) (1)移動相 下記(1)〜(3)の3種類の移動相を
使用した。 移動相(1)メタノール(溶解度パラメータ:14.
5):水(溶解度パラメータ;23.4) =1:1 移動相(2)n−プロパノール(溶解度パラメータ;1
1.9):水=1:1 移動相(3)テトラヒドロフラン(溶解度パラメータ:
9.1):水=1:1 (2)流量 1mL/分 (3)カラム温度 40℃ (4)紫外線検出に使用される波長 280nm
【0050】(液晶表示素子の作成)得られた微粒子を
液晶表示素子用スペーサに用いて、以下の方法で液晶表
示素子を作製した。一対の透明ガラス板(150mm×
150mm)の一面にスピンコート法により、ポリイミ
ド中間体(日産化学社製、SE−1410)を形成し、
280℃にて90分焼成することによりポリイミド配向
膜を形成した。得られたポリイミド配向膜を形成させた
一対のガラス板に、ラビング処理を行い、合成したスペ
ーサをSTNセルと同様にして散布し、ラビング方向が
180°になるように対向配置させ、同様のシール剤を
用いて両者を張り合わせた。この後、160℃で90分
間処理してシール材を硬化させ、空セルを作製した。得
られた空セルに、カイラル剤を含んでいない液晶(チッ
ソ社製、MLC−6601)を注入した後、注入口を接
着剤で塞いで液晶セルを作製し、更に、120℃で30
分間熱処理した。
【0051】このようにして得られた液晶セルをノーマ
リブラック表示モードになるようクロスニコルに配置し
た偏光フィルムで挟み込み、電圧印加を行わない状態で
顕微鏡を用いて光抜けの程度を観察した。続いて、この
液晶セルの端部を頭がゴムの槌で100回強く叩いて衝
撃を与え、同様にスペーサ周囲の光抜けの程度を観察し
た。結果を表1に示した。
【0052】実施例2 ミリスチン酸クロライドに変えてステアリル酸クロライ
ドを用いた以外は、実施例1と同様にして微粒子を得
た。得られた微粒子を固定相に用いて実施例1と同様の
評価方法により、各液晶分子の溶出容量から溶出容量の
比を測定した。また、上記微粒子を液晶表示素子用スペ
ーサに用い、実施例1と同様にして液晶の配向状態を評
価した。結果を表1に示した。
【0053】実施例3 (微粒子の作製)実施例1で得られた微粒子を用いた。 (微粒子の表面処理)セパラフラスコに、上記操作で作
製した微粒子10重量部、イオン交換水50重量部、セ
チルメタクリレート10重量部、メチルメタクリレート
5重量部、イソボルニルメタクリレート5重量部を加
え、攪拌を行った。次に、系に窒素ガスを導入し、30
℃にて3時間攪拌を続けた。これに、1Nの硝酸水溶液
で調整した0.1mol/Lの硝酸第二セリウムアンモ
ニウム溶液10を添加し5時間反応させた。反応終了
後、反応液を取り出し、孔径3μmのメンブレンフィル
ターにて粒子と反応液とを濾別した。得られた微粒子を
テトラヒドロフラン及びアセトンにて充分洗浄し、真空
乾燥機にて、減圧乾燥した。
【0054】乾燥終了後、得られた微粒子を固定相に用
いて実施例1と同様の評価方法により、各液晶分子の溶
出容量から溶出容量の比を測定した。また、上記微粒子
を液晶表示素子用スペーサに用い、実施例1と同様にし
て液晶の配向状態を評価した。結果を表1に示した。
【0055】比較例1 実施例1で得られた微粒子をそのまま固定相に用いて実
施例1と同様の評価方法により、各液晶分子の溶出容量
から溶出容量の比を測定した。また、上記微粒子を液晶
表示素子用スペーサに用い、実施例1と同様にして液晶
の配向状態を評価した。結果を表1に示した。
【0056】比較例2 (微粒子の作製)実施例1と同様の方法により行った。 (微粒子の表面処理)セパラフラスコに、上記操作で作
製した微粒子10重量部、ヘキサン100重量部、トリ
デシルトリエトキシシラン1重量部を加え、45℃で1
時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応液を取
り出し、孔径3μmのメンブレンフィルターにて粒子と
反応液とを濾別した。得られた微粒子を真空乾燥機に
て、140℃で1時間減圧乾燥した。
【0057】乾燥終了後、得られた液晶表示素子用スペ
ーサを固定相に用いて実施例1と同様の評価方法によ
り、各液晶分子の溶出容量から溶出容量の比を測定し
た。また、上記微粒子を液晶表示素子用スペーサに用
い、実施例1と同様にして液晶の配向状態を評価した。
結果を表1に示した。
【0058】
【表1】
【0059】表1より、フッ素含有フェニルシクロヘキ
シル基を有する液晶分子の溶出容量に対し、当該置換基
をシアノフェニル基に置き換えた構造を有する液晶分子
の溶出容量の比が3.0より大きい、実施例1、2及び
3に記載の液晶表示素子用スペーサを液晶表示素子に用
いた場合、異常配向がない良好な液晶表示素子を得られ
ることがわかる。しかし、表1より、上記溶出容量の比
がいずれも3.0を下回る比較例1及び2に記載の液晶
表示素子用スペーサを液晶表示素子に用いた場合、異常
配向が発生し、液晶表示素子用スペーサとして好ましく
ないことが分かった。
【0060】
【発明の効果】本発明の液晶表示素子スペーサは、上述
した構成からなるので、液晶の配向を乱す等の液晶に悪
影響を与えることなく、高品位な表示性能を有する液晶
表示素子を得ることができる。また、本発明の液晶表示
素子用スペーサを用いれば、液晶の配向を乱す等の液晶
に悪影響を与えることなく、高品位な表示性能を有する
液晶表示素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子用スペーサが用いられた
液晶表示素子を模式的に示した断面図である。
【図2】実施例で用いた液体クロマトグラフィー装置の
模式図である。
【符号の説明】
1 偏光シート 2 透明基板 3 絶縁膜 4 透明電極 5 配向膜 6 液晶 7 液晶表示素子用スペーサ 8 シール材 10 液晶表示素子 20 液体クロマトグラフィー 21 移動相 22 送液ポンプ 23 オートサンプラー 24 スペーサ充填カラム 25 紫外線検出器 26 レコーダ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 IPS型液晶表示素子及び/又はVA型
    液晶表示素子に用いられる液晶表示素子用スペーサであ
    って、前記液晶表示素子用スペーサをカラムに充填して
    固定相に用い、溶解度パラメータが8.5〜23.5
    (cal/cm3 )である液体を移動相に用いた系に、
    液晶分子を流入させた際、フッ素含有フェニルシクロヘ
    キシル基を有する液晶分子の溶出容量は、前記フッ素含
    有フェニルシクロヘキシル基をシアノフェニル基に置き
    換えた構造を有する液晶分子の溶出容量より大きいこと
    を特徴とする液晶表示素子用スペーサ。
  2. 【請求項2】 移動相としてn−プロピルアルコール/
    水=1/1液を用いた場合に、フッ素含有フェニルシク
    ロヘキシル基を有する液晶分子の溶出容量の、前記フッ
    素含有フェニルシクロヘキシル基をシアノフェニル基に
    置き換えた構造を有する液晶分子の溶出容量に対する溶
    出容量の比は3.0より大きいことを特徴とする請求項
    1記載の液晶表示素子用スペーサ。
  3. 【請求項3】 IPS型液晶表示素子及び/又はVA型
    液晶表示素子に用いられる液晶表示素子用スペーサであ
    って、前記液晶表示素子用スペーサをカラムに充填して
    固定相に用い、溶解度パラメータが8.5〜23.5
    (cal/cm3 )である液体を移動相に用いた系に、
    液晶分子を流入させた際、下記構造式(1)で表される
    液晶分子の溶出容量は、下記構造式(2)で表される液
    晶分子の溶出容量より大きいことを特徴とする液晶表示
    素子用スペーサ。 【化1】
  4. 【請求項4】 移動相としてn−プロピルアルコール/
    水=1/1液を用いた場合に、構造式(2)で表される
    液晶分子の溶出容量に対する構造式(1)で表される液
    晶分子の溶出容量の比は3.0より大きいことを特徴と
    する請求項3記載の液晶表示素子用スペーサ。
  5. 【請求項5】 IPS型液晶表示素子及び/又はVA型
    液晶表示素子に用いられる液晶表示素子用スペーサであ
    って、前記液晶表示素子用スペーサをカラムに充填して
    固定相に用い、溶解度パラメータが8.5〜23.5
    (cal/cm3 )である液体を移動相に用いた系に、
    液晶分子を流入させた際、下記構造式(3)で表される
    液晶分子の溶出容量は、下記構造式(2)で表される液
    晶分子の溶出容量より大きいことを特徴とする液晶表示
    素子用スペーサ。 【化2】
  6. 【請求項6】 移動相としてn−プロピルアルコール/
    水=1/1液を用いた場合に、構造式(2)で表される
    液晶分子の溶出容量に対する構造式(3)で表される液
    晶分子の溶出容量の比は3.0より大きいことを特徴と
    する請求項5記載の液晶表示素子用スペーサ。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
    液晶表示素子用スペーサを用いてなることを特徴とする
    液晶表示素子。
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