JP2000351176A - 化粧金属板の製造方法 - Google Patents

化粧金属板の製造方法

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JP2000351176A
JP2000351176A JP11166456A JP16645699A JP2000351176A JP 2000351176 A JP2000351176 A JP 2000351176A JP 11166456 A JP11166456 A JP 11166456A JP 16645699 A JP16645699 A JP 16645699A JP 2000351176 A JP2000351176 A JP 2000351176A
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JP11166456A
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Mitsutoyo Miyakoshi
光豊 宮越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絵柄模様と凹凸模様とが完全に位置同調した
化粧金属板を造る。 【解決手段】 次の(a)〜(c)の工程で製造する。
(a)金属基板1と樹脂層2との積層体3を用意する準
備工程、(b)表面の凹凸模様が互いに雄型と雌型の関
係にある金属製のエンボス版胴21とエンボス圧胴22
で、積層体を押圧して、金属基板にまで到達する凹凸模
様4を賦形するエンボス工程、(c)エンボス版胴及び
エンボス圧胴と同一の表面凹凸模様と直径を有する印刷
版胴23及び印刷圧胴24との間に賦形済み積層体を挿
入して押圧し、予め凹凸模様の凸部4eにのみインキ5
を付着させた印刷圧胴で積層体の樹脂層の凹部にインキ
5を転移させて、凹凸模様に位置同調させて絵柄模様を
印刷する印刷工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧金属板の製造
方法に関する。特に表面の絵柄模様と凹凸模様とが完全
に位置同調した化粧金属板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧金属板として絵柄模様と凹凸
模様とを有する構成のものは、例えば次の様にして製造
されてきた。樹脂シート等からなる基材シートに、絵
柄印刷とエンボス加工で凹凸模様の賦形とを施し、該凹
凸模様の凹部に着色インキをワイピング加工により充填
した化粧シート(特公昭58−14312号公報等参
照)を、金属基板に接着剤でラミネ−トすることで化粧
金属板を製造する方法。金属基板に、通常の絵柄と艶
消剤入りのインキで視覚的に凹部に見える絵柄とを直刷
りすることで、化粧金属板とする製造方法。金属基板
の表面に、塗装又はシートの積層により樹脂層を形成
し、該樹脂層表面にエンボス版を押圧して、凹凸模様を
エンボス加工する際に、エンボス版の凸部にインキを予
め付着させた状態で押圧することにより凹凸模様の凹部
に正確に位置同調した絵柄模様を形成することで、化粧
金属板とする製造方法。なお、この絵柄模様と凹凸模様
との同調方法は、所謂バレープリント法と呼ばれる方法
である(特公昭59−15289号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の製造方法では、エンボス加工時に化粧シートの基材シ
ートが熱によって加熱軟化されて、化粧シート搬送の為
に搬送方向に加わるテンションで伸びる為、凹凸模様と
絵柄模様とが位置同調しない(見当が合わない)。更
に、化粧シートを金属基板に貼着するときの熱とシート
の残留応力開放によって、凹凸模様が一部平坦面に戻っ
てしまうと言う問題も有った。また、上記の製造方法
では、視覚的には凹凸感が得られても、所詮は平坦面で
有る為に、実際に凹凸を有する場合に比べれば、やはり
凹凸模様の再現性(表現力)は不十分で意匠性に劣る。
また、上記の製造方法では、被エンボス基材が本発明
の如く金属基板の様に硬質のものを含む積層体から成る
場合、金属基板には達し無い浅い凹凸模様のみ賦形する
限りは問題無い。しかし、金属基板にまで達する凹凸模
様を賦形すると、インキが硬質の金属基板と硬質のエン
ボス版との間に挟まれて、凹凸模様の凹部から絞り出さ
れ、凹部周囲に滲んだり、凹部内の濃度が薄くなったり
する、インキ転移のムラが起きる欠点が有った。
【0004】そこで、本発明の課題は、硬質の金属基板
を用いる化粧金属板においても、絵柄模様と凹凸模様と
を位置同調させた上で、なお且つ金属基板まで達する凹
凸模様でも、それに同調させる絵柄模様のインキ転移ム
ラが起きない様な製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の化粧金属板の製造方法は、少なくとも次の
(a)から(c)の工程をこの順に行う製造方法とし
た。(a)金属基板と樹脂層との積層体を用意する準備
工程、(b)次いで、表面の凹凸模様が互いに雄型と雌
型の関係にある金属製のエンボス版胴とエンボス圧胴
で、上記積層体を押圧して、金属基板にまで到達する凹
凸模様を賦形するエンボス工程、(c)次いで、上記エ
ンボス版胴及びエンボス圧胴と同一の表面の凹凸模様と
直径を有する印刷版胴及び印刷圧胴との間に、賦形され
た上記積層体を挿入して押圧し、予め凹凸模様の凸部に
のみインキを付着させた該印刷版胴で該積層体の樹脂層
の凹部にインキを転移させて絵柄模様を印刷する印刷工
程。
【0006】この様な構成の製造方法とすることで、表
面の絵柄模様と凹凸模様とを完全に位置同調させる事が
出来る。しかも、凹凸模様は金属基板にまで到達させる
ことが出来るので、凹凸模様の表現力も優れる。更に、
絵柄模様のインキが凹凸模様の凹部から絞り出されて凹
部周囲に滲んだり、凹部内の濃度が薄くなったりする、
インキ転移のムラも起きない。従って、高意匠で高品質
の化粧金属板が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の化粧金属板の製造
方法について、実施の形態を説明する。
【0008】先ず、図1〜図5は、本発明の化粧金属板
の製造方法を概念的に説明する概念図である。図1は本
製造方法の主要部分を示し、図2は金属基板と樹脂層と
の積層体を用意する準備工程の一例を示し、図3は次の
工程である積層体にエンボス加工で凹凸模様を賦形する
エンボス工程を示し、図4はその次の工程である、エン
ボス加工済みの積層体の凹部にのみ印刷でインキを転移
させて絵柄模様を形成す印刷工程を示す。更に図5は、
その後に適宜行う、金属基板裏側に発泡樹脂層と硝子繊
維不織布を積層する裏面処理工程を示す。そして、図6
は、本発明の化粧金属板の製造方法で得られる化粧金属
板の一例を示す断面図てある。
【0009】〔概要〕先ず図1の概念図で概説すれば、
本発明の化粧金属板の製造方法は、準備工程として金属
基板1と樹脂層2との積層体3を用意し、次いでエンボ
ス工程にて、表面の凹凸模様が互いに雄型と雌型の関係
にある金属製のエンボス版胴21とエンボス圧胴22
で、積層体3を押圧して、金属基板1にまで到達する凹
凸模様4を賦形する。そしてこの後に、上記エンボス版
胴21及びエンボス圧胴22と同一の表面の凹凸模様と
直径を有する印刷版胴23及び印刷圧胴24との間に、
賦形された上記積層体3を挿入して押圧し、印刷版胴2
3の版面の凹凸模様の凸部にのみ予めインキ5を付着さ
せた印刷版胴で該積層体3の樹脂層2に形成されている
凹凸模様の凹部にインキ5を転移させて絵柄模様を印刷
して、化粧金属板Dを製造する方法である。
【0010】以下、順を追って詳述する。
【0011】準備工程:準備工程では、積層体3を用意
する。
【0012】〔積層体〕積層体3としては、金属基板1
に樹脂層2が積層されたものを用意する。例えば、図2
の概念図で示す如く、樹脂層2として接着剤6によって
樹脂シート7を金属基板1にラミネ−トする等して、目
的とする積層体3を用意すれば良い。図2の場合では、
接着剤6を塗布ローラ25によって金属基板1の片面に
施した後、接着剤が施された面に、ラミネ−トローラ2
6によって樹脂シート7を積層して、樹脂層2とする。
これによって得られる積層体3は、間に接着剤6を介し
て金属基板1に樹脂シート7による樹脂層2が積層され
た構成である。
【0013】金属基板1としては、例えば、軟鋼板、ス
テンレス鋼板等の鉄乃至は鉄合金の板、アルミニウム
板、ジュラルミン板等のアルミニウム合金の板や、それ
らに亜鉛、スズ、鉛、アルミニウム、銅、クロム、ニッ
ケル等の1種又は2種以上をメッキしたものを用いる事
ができる。基材の厚さは、0.2〜2mm程度である
が、用途により選択する。
【0014】樹脂層2は、金属基板の腐食防止等の表面
保護、絵柄模様形成の為のインキの密着性向上等の為の
層である。樹脂層2としては、図2で示した様に、予め
成膜した樹脂シート7の積層で形成する他に、樹脂液の
塗工で形成しても良い。なお、樹脂シートを積層して金
属基板に接着するには、図2の如く接着剤6を用いた
り、樹脂シート自体の融着で接着する。樹脂液の塗工法
では、公知の溶融塗工、溶液塗工等いずれでも良い。な
お、樹脂層の厚さは、凹凸模様を賦形する関係上、50
〜200μm程度である。
【0015】樹脂シート7としては、エンボス適性の点
で熱可塑性樹脂シートが好ましく、例えば、ポリエステ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂等の樹脂
からなるシートの単層、或いはこれらの樹脂シートのう
ち、異なるもの同士の積層体を適宜選択すれば良い。耐
候性が要求される場合には、耐候仕様の樹脂シートを用
いると良い。樹脂シートを耐候仕様とするには、例え
ば、紫外線吸収剤や光安定剤を配合した樹脂を用いる。
また、樹脂液で樹脂層を形成する場合の樹脂も、樹脂シ
ートの場合と同様に、上記列記の如き樹脂等を使用でき
る。
【0016】接着剤6としては、樹脂シートを金属基板
に接着できるものであれば良く、樹脂層の樹脂に応じ
て、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノ
マー等のポリオレフィン系樹脂、2液硬化型ウレタン樹
脂、1液湿気硬化型ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を主
成分とし、これに必要に応じ、既知の充填剤、安定剤、
溶剤、可塑剤等を添加したものを使用すれば良い。
【0017】エンボス工程:エンボス工程では、図3の
概念図で示す如く、表面の凹凸模様4A、及び4Bが互
いに雄型と雌型の関係にある金属製のエンボス版胴21
及びエンボス圧胴22で、上記した積層体3を押圧し
て、金属基板1にまで到達する凹凸模様4を賦形する。
【0018】金属基板1にまで到達する様に凹凸模様4
を賦形する為、エンボス版胴21とエンボス圧胴22は
両方とも、鉄乃至は鉄合金等からなる金属製、或いはセ
ラミックス製で、しかもエンボス圧胴22の凹凸模様4
Bは、雄型と雌型との関係とすべく(仮にエンボス版胴
21を雄型とすれば、エンボス圧胴22は雌型)、エン
ボス版胴21の凹凸模様4Aとは凹凸が(積層体3の厚
みの分異なるが)略逆凹凸形状としてある。この為、化
粧金属板の状態に於いて表側とする樹脂層側からエンボ
ス版21で積層体3を押圧すれば、エンボス版胴21の
凹凸模様4Aは、金属基板1にまで到達する凹凸模様4
となる。なお、エンボス版胴21とエンボス圧胴22と
は互いに逆方向で同一速度で同期して回転させる。エン
ボス版胴21とエンボス圧胴22は、油圧機構等の公知
の機構により、エンボスに必要な圧力で互いに押圧され
噛合する。エンボス版胴21は、必要に応じ、適当な方
法で加熱或いは冷却する。なお、エンボス版胴21及び
エンボス圧胴22は、金属製の硬質のものが好ましい
が、耐久性、機械的強度等を満たせば、セラミックス製
でも使用可能である。
【0019】印刷工程:印刷工程では、図4の概念図で
示す如く、エンボス版胴21及びエンボス圧胴22と同
一の表面凹凸模様と直径を有する印刷版胴23及び印刷
圧胴24との間に凹凸模様4が賦形された後の積層体3
を挿入して押圧し、(印刷版胴23の版面の)凹凸模様
4Cの凸部4eにのみインキ5を予め付着させた印刷版
胴23で積層体3の樹脂層の凹部4fにインキ5を転移
させて、絵柄模様を印刷する。
【0020】印刷版胴23の表面の凹凸模様4Cは、エ
ンボス版胴21の表面の凹凸模様4Aと同じ(又は略同
じ)凹凸形状である。また、印刷圧胴24の表面の凹凸
模様4Dは、エンボス圧胴22の表面の凹凸模様4Bと
同じ(又は略同じ)凹凸形状である。
【0021】この様に、所謂バレープリント方式に対し
て、本発明の製造方法では、エンボス用のエンボス版胴
21及びエンボス圧胴22と、印刷用の印刷版胴23及
び印刷圧胴24とは、別個とし、且つ同形状の凹凸と直
径とを有するものとして、エンボス工程と印刷工程とを
別の工程に分離して行う様にした。なお、別工程に分離
して行う際、エンボス工程と印刷工程とはインラインで
行っても良いし、オフラインで行っても良い。
【0022】バレープリント方式では、印刷版胴とエン
ボス版胴とは同一物となり、本発明では金属基板にまで
達する凹凸模様を賦形した化粧金属板とするには、印刷
兼エンボス版胴には金属製の硬質のものを使用する必要
がある。ところが、本発明では、エンボス工程と印刷工
程とは別工程としてあるので、印刷版胴23には硬質の
材料を使わなくても良い。従って、インキ転移性、版寿
命等の印刷適性を考慮して、軟質の材料を使用できる。
そこで、好ましくは印刷版胴23及び印刷圧胴24とし
ては、賦形済み積層体3の凹凸模様4の凹部4fの部分
に印刷するインキ5が、凹部4fから絞り出され、凹部
周囲に滲んだり、凹部内の濃度が薄くなったりして、イ
ンキ転移ムラが発生しない様に、軟質の材料を用いるの
が望ましい。軟質の材料を使用した印刷版胴23或いは
印刷圧胴24としては、金属の芯の周囲を、シリコーン
ゴム、ポリウレタンゴム等のゴム、ポリエステル、ポリ
アミド等の樹脂で被覆した印刷版胴が好ましい。硬質の
エンボス版胴21(及びエンボス圧胴22)に対して、
印刷工程では、軟質の印刷版胴23(及び印刷圧胴2
4)を使用する事で、良好なエンボス成形性と、エンボ
スによる凹凸模様の凹部への良好なインキ転移性とを両
立させる事ができる。
【0023】印刷版胴23へのインキ供給は、印刷版胴
は凸版方式と言えるので、例えば図4で例示する如く、
アプリケータローラ27、27及びドクターブレード2
8等を用いた公知のインキ供給系によって、印刷版胴2
3の版面の凹凸模様4Cの凸部4e上のみに、インキを
供給することができる。なお、印刷版胴23は、生産性
の点からシリンダーが好ましいが、平版でも可能であ
る。これはエンボス版にも同様に言える。
【0024】凹凸模様4の凹部4f内にのみインキを転
移させるには、すなわち凹凸模様4に位置同調して絵柄
模様を印刷するには、本発明では、印刷版胴23及び印
刷圧胴24に、エンボス版胴21及びエンボス圧胴22
と同一直径のものを使用する事で行うが、その際、もち
ろん印刷版胴23の回転の位相は、エンボスされた凹凸
模様4に同期する様に行う。印刷版胴23の回転の位相
を、凹凸模様4に同期(見当合わせ)させるには、次の
様にすれば良い。
【0025】エンボス工程と印刷工程とを順次連続して
インランで行う場合には、エンボス版胴21と印刷版胴
23とのそれぞれの回転を、機械的(或いは電気的)に
位相を同期させて同一方向及び同一速度で回転させれば
良い。(もろちん、エンボス圧胴22はエンボス版胴2
1に同期した逆回転で、印刷圧胴24は印刷版胴23に
同期した逆回転で、回転させる。) また、エンボス工程と印刷工程とを、オフラインで別個
に行う場合には、エンボス工程で賦形する凹凸模様を、
通常の多色印刷で用いる見当合わせマークとして利用し
て、見当合わせマークを光電管等のセンサで検知しなが
ら位相を同期させて印刷すれば良い。もちろん、見当合
わせマークとして使用する部分の凹凸模様は、見当合わ
せマーク専用の形状(十字トンボ形状等)の凹凸模様と
して、例えば連続帯状の積層体の幅方向の端部近傍に賦
形しておいても良い。なお、前記機械的(或いは電気
的)に位相を同期させる場合でも、上記見当合わせマー
クを併用して、一回転(或いは複数回転)毎に、位相の
ズレの有無を確認して位相のズレが生じた場合には、印
刷版胴23(及び印刷圧胴24)の位相を原点復帰し
て、位相を高精度に同期させても良い。
【0026】なお、エンボス版胴及びエンボス圧胴と、
印刷版胴及び印刷圧胴に同一の凹凸模様を形成するに
は、例えば、凹凸模様及び絵柄模様の共通のパターンと
する一つの原稿を用意し、エンボス版胴及びエンボス圧
胴には、感光性レジストを用いたフォトエッチング法で
前記原稿のパターンに応じた凹凸模様を金属円筒(或い
は平板)上に形成し、一方、印刷版胴及び印刷圧胴に
は、感光性樹脂版(印刷圧胴は印刷版胴よりも柔らかい
材料を使用するのも良い)を用いて、前記原稿のパター
ンに応じた凹凸模様を形成すれば良い。なお、原稿は、
エンボス及び印刷の、版胴と圧胴ではネガポジの関係と
するが、実際には、積層体の厚み分も考慮した雄型と雌
型との関係となる様に寸法の倍率を調整した、ネガポジ
関係のパターンとする。
【0027】インキ5としては、特に制限は無い。絵柄
模様を形成する樹脂層2の材質、その他要求物性等に応
じて、公知のインキを適宜選択すれば良い。インキは、
一般に、バインダー等からなるビヒクル、顔料や染料等
の着色剤、これに適宜加える各種添加剤等からなる。バ
インダーに用いる樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等の中から必要な物性、
印刷適性等に応じた樹脂を適宜選択すれば良い。熱可塑
性樹脂としては、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、フッ素樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体樹脂等があり、熱硬化性樹脂
としては、2液硬化型ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ア
ミノアルキド樹脂等があり、電離放射線硬化性樹脂とし
ては、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート
系等の紫外線又は電子線で硬化する樹脂等がある。耐候
性が要求される場合には、アクリル樹脂、フッ素樹脂等
が好ましい。着色剤には、公知の無機顔料、有機顔料、
光輝性顔料、染料等が使用される。例えば無機顔料には
チタン白、弁柄、黄鉛、群青、カーボンブラック等が使
用される。また、有機顔料には、キナクリドン、イソイ
ンドリノン、フタロシアニンブルー、アニリンブラック
等が使用される。また、光輝性顔料としては、二酸化チ
タン被覆雲母、アルミニウム、真鍮等の鱗片状箔片が使
用される。また、添加剤としては、例えば、シリカ、ク
レー等の体質顔料、硬化剤、安定剤等が使用される。
【0028】なお、凹凸模様4(及び絵柄模様)の模様
は、任意であるが、エンボス工程と印刷工程がオフライ
ンでも位置同調が楽になる様にするには、大柄な柄模様
が好ましい。例えば、煉瓦積模様の目地模様、文字、幾
何学模様等である。もちろん、所望の要求精度で位置同
調が可能ならば、細かい柄模様でも良い。細かい柄模様
としては、例えば、木目導管溝、ヘアランイ、万線状溝
等である。
【0029】その他の工程:本発明の化粧金属板の製造
方法は、上記3工程を少なくとも含む製造方法である
が、例えば下記する裏面処理工程を行う等、必要に応じ
適宜その他の工程を行っても良い。
【0030】裏面処理工程:裏面処理工程として、例え
ば、発泡樹脂層や硝子繊維不織布を積層しても良い。例
えば、図5の概念図で示す如く、エンボス工程及び印刷
工程が終了済みの積層体(これは化粧金属板Dでもあ
る)に対して、化粧金属板の裏側となる金属基板1側
に、吐出部31等から発泡樹脂液8Aを吐出して塗工
し、塗工された樹脂液が未発泡状態の時に更にその上に
硝子繊維不織布9をラミネ−トローラ32でラミネ−ト
後、加熱発泡させて、発泡樹脂液を発泡樹脂層とする等
である。
【0031】なお、発泡樹脂層8は、化粧金属板に断熱
性や遮音性等を付与する為、また金属基板の裏面からの
腐食を防止する等の為に設ける。発泡樹脂層としては、
公知のポリウレタンフォーム等を使用できる。ポリウレ
タンフォームとしては、例えば、ポリエーテルポリオー
ルとトルエンジイソシアネートとこれに低沸点溶媒の発
泡剤を用いた硬質ウレタンフォーム等を使用すれば良
い。硝子繊維不織布9は発泡樹脂層の表面を被覆して保
護する為等の目的で設ける。
【0032】〔化粧金属板〕本発明の製造方法で得られ
る化粧金属板の一例を、図6の断面図で示す。同図に示
す化粧金属板Dは、金属基板1に樹脂層2が接着剤6を
介して積層された構成の積層体3に、凹部4fと凸部4
gとかなる凹凸模様4によって金属基板1が変形される
程度まで(すなわち、金属基板にまで凹凸模様が到達す
る程度まで)凹凸模様4が賦形され、樹脂層2面上での
凹凸模様4に於ける凹部4f内にインキ5が付着しイン
キによる絵柄が形成され、更に図面下側となる化粧金属
板裏側には、金属基板1の裏面に発泡樹脂層8と硝子繊
維不織布9がこの順に積層された構成の化粧金属板であ
る。
【0033】〔化粧金属板の用途〕本発明の化粧金属板
は、例えば、壁、天井等の建築物の内装材、サイディン
グ等の建築物の外装材、自動車、電車、船舶、航空機等
の乗物の内装材、扉等の建具、間仕切り等に利用され
る。
【0034】
【実施例】以下、本発明について、実施例により更に説
明する。
【0035】〔実施例〕先ず準備工程として、図2で示
す如く、金属基板1として0.35mm厚のアルミニウ
ム板の片面に、アクリルポリオールの主剤100重量部
と1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートの硬化剤5
重量部とからなる2液硬化型ウレタン樹脂系の接着剤6
を5g/m2 (固形分基準)塗工し、チタン白、弁柄、
黄鉛からなる着色剤を含む厚さ120μmの黄褐色の塩
化ビニル樹脂(可塑剤28phr含有)製の樹脂シート
7を樹脂層2として、ラミネ−ト後、板温度200℃で
接着剤を硬化し接着して積層体3を製造することで、積
層体を用意した。
【0036】次のエンボス工程では、図3で示す如く、
目地を有する煉瓦積み模様調の凹凸模様のエンボス加工
を、互いに雄型と雌型との関係にある一対のエンボス版
胴21とエンボス圧胴22(いずれも中空鉄円筒製で表
面はクロムメッキ)との間に、上記積層体3を、その樹
脂層2側がエンボス版胴21を向く様にして挟むことに
より、塩化ビニル樹脂製の樹脂シートからなる樹脂層2
側表面に、目地溝状の凹部を有する凹凸模様4を賦形し
た。凹凸模様4の目地の幅は7mm、目地の深さは2m
mである。
【0037】そして、次の印刷工程では、図4で示す如
く、上記エンボス版胴21及びエンボス圧胴22と同形
状凹凸を有する一対の印刷版胴23と印刷圧胴24とを
用意し、目地部となる凹部4fにインキ5を転移させる
印刷を行った。その際、目地溝部が凸部4eとなった凹
凸模様4Cを有する方を印刷版胴23として、目地溝部
が凹部となった凹凸模様4Dを有する方を印刷圧胴24
とした。印刷版胴23と印刷圧胴24とは両方とも、鉄
芯表面にポリエステル系の感光性樹脂をを被覆しもの
を、露光現像して凹凸模様4C、4Dを形成したもの用
いた。
【0038】ここまでの工程により得られたものを化粧
金属板の製品とする事もできるが、更に続いて、裏面処
理工程を行った。すなわち、図5で示す如く、裏面の金
属基板1面に、吐出部31からウレタン樹脂系の発泡樹
脂液8Aを塗工し、更にその上から発泡樹脂液が未発泡
状態の時に、坪量80g/m2 の硝子繊維不織布9をラ
ミネ−トローラ32によって積層した。次いで、加熱炉
で加熱して加熱発泡硬化して、図6に示す様な、裏側に
硬質ポリウレタンフォームからなる発泡樹脂層8、硝子
繊維不織布9が積層された構成の化粧金属板Dを得た。
【0039】
【発明の効果】本発明の化粧金属板の製造方法によれ
ば、表面の絵柄模様と凹凸模様とを完全に位置同調させ
る事が出来る。しかも、凹凸模様は金属基板にまで到達
させることが出来るので、凹凸模様の表現力も優れる。
更に、絵柄模様のインキが凹凸模様の凹部から絞り出さ
れて凹部周囲に滲んだり、凹部内の濃度が薄くなったり
する、インキ転移のムラも起きない。従って、高意匠で
高品質の化粧金属板が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧金属板の製造方法を説明する概念
図。
【図2】本発明の化粧金属板の製造方法にて、金属基板
と樹脂層との積層体を用意する準備工程の一例を示す概
念図。
【図3】本発明の化粧金属板の製造方法にて、積層体に
エンボス加工で凹凸模様を賦形するエンボス工程を示す
概念図。
【図4】本発明の化粧金属板の製造方法にて、エンボス
加工済みの積層体の凹部に印刷でインキを転移して絵柄
模様を形成する印刷工程を示す概念図。
【図5】本発明の化粧金属板の製造方法にて、更に、金
属基板の裏側に発泡樹脂層と硝子繊維不織布を積層する
裏面処理工程を示す概念図。
【図6】本発明の化粧金属板の製造方法で得られる化粧
金属板の一例を示す断面図。
【符号の説明】 1 金属基板 2 樹脂層 3 積層体 4 (積層体或いは化粧金属板に於ける)凹凸模様 4A エンボス版胴の凹凸模様 4B エンボス圧胴の凹凸模様 4C 印刷版胴の凹凸模様 4D 印刷圧胴の凹凸模様 4e 印刷版胴の凹凸模様の凸部 4f 積層体に形成された凹凸模様に於ける凹部 4g 積層体に形成された凹凸模様に於ける凸部 5 インキ 6 接着剤 7 樹脂シート 8 発泡樹脂層 8A 発泡樹脂液(未発泡状態) 9 硝子繊維不織布 21 エンボス版胴 22 エンボス圧胴 23 印刷版胴 24 印刷圧胴 25 塗布ローラ 26 ラミネ−トローラ 27 アプリケートローラ 28 ドクターブレード 31 吐出部 32 ラミネ−トローラ D 化粧材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 101:12 B29L 9:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも次の(a)から(c)の工程
    をこの順に行う、化粧金属板の製造方法。 (a)金属基板と樹脂層との積層体を用意する準備工
    程、(b)次いで、表面の凹凸模様が互いに雄型と雌型
    の関係にある金属製のエンボス版胴とエンボス圧胴で、
    上記積層体を押圧して、金属基板にまで到達する凹凸模
    様を賦形するエンボス工程、(c)次いで、上記エンボ
    ス版胴及びエンボス圧胴と同一の表面の凹凸模様と直径
    を有する印刷版胴及び印刷圧胴との間に、賦形された上
    記積層体を挿入して押圧し、予め凹凸模様の凸部にのみ
    インキを付着させた該印刷版胴で該積層体の樹脂層の凹
    部にインキを転移させて絵柄模様を印刷する印刷工程。
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