JP2000500330A - 毒性物質及びアレルゲン性物質の生体外分析のための方法 - Google Patents

毒性物質及びアレルゲン性物質の生体外分析のための方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は潜在的アレルゲン性物質又は組織刺激物質の生体外評価方法に関し、その方法は以下の特徴を有する:血球が前記物質の連続した希釈物の存在下で培養され、それによって血球に対して非毒性である前記物質の最高濃度が連続して希釈され、細胞の増殖が測定され、サイトカイトの存在が下記のことによって測定される:一つ以上のクラス0の警告サイトカインのみの存在は組織損傷及び化学毒性効果の指標であり;一つ以上のクラス0の警告サイトカイン及びネオプトリンではない一つ以上のクラスIVタイプのサイトカインの存在は細胞性免疫、遅延アレルギー、接触性湿疹などの遅延型過敏症の指標であり;一つ以上のクラス0の警告サイトカイン、少なくともネオプトリン、及び一つ以上のクラスIのサイトカインの存在はぜん息、枯れ草熱、じんま疹、鼻炎などの即時型過敏症の指標である。本発明はまた、タイプIとIVの免疫反応を区別する分析物質としてのネオプトリン及びIL−8の使用及び分析のためのキットに関する。

Description

【発明の詳細な説明】 毒性物質及びアレルゲン性物質の生体外分析のための方法発明の分野 本発明は毒性物質及びアレルゲン性物質の生体外分析のための方法に関する。 医薬品、食品添加物、化粧品、衛生用品、工業用化学薬品などの物質は有害反応 について分析される。そのような反応はアレルギー反応、皮膚刺激効果、毒性効 果などである。 今日そのような試験は動物の生体中で行われている。動物は飼育する費用が高 い。更に試験の中には動物に苦痛を与えるものもある。 本発明は前記物質の副作用を生体外で分析する方法を提供する。前記物質の分 析は温血動物の血球を用いて行われる。前記物質はヒトの細胞すなわち前記物質 を用いることを意図する種と同じ種からの細胞で試験されるので、動物は全く関 与しない。異なる種に対しては同じ効果を与えない物質もあり、動物に対して行 う試験は誤った結果を与えることもある。それ故、試験は好ましくはヒトの血液 を用いて行われる。 かくして食品添加物、化粧品、衛生用品、工業用化学薬品、医薬品などの有害 反応が避けられるべき物質のための動物試験の代用としての方法が提供される。 免疫系に対する毒性効果の生体外評価はマウスの脾臓細胞で試験されてきた( “In vitro evaluation of drug-induced toxic effects on the immune system as assessed by proliferative assays and cytokine production ”,M.Pall ardy et.al.Eur.Cytokine Net.,Vol.2 No 3,May-June 1991,pp.201-206 参照)。 その方法は自己免疫及び過敏症を誘導する分子を検出する効果が貧弱であった 。 本発明によれば、異質物質を凝固防止されたヒトの血液全体と共に培養し、ヒ トの細胞が生産するサイトカインを分析することによって、異質物質に対する有 害な組織反応を生体外で分析できることが明らかになった。 前記物質が使用される前及び標的グループが暴露される前に、本発明の方法は 炎症性又はアレルゲン性タイプの有害反応の危険性があるかどうかを予測する可 能性を提供する。 本発明は異質物質に対する有害な組織反応を評価するための解釈の手がかりを 提供する。発明の概要 前記方法は請求の範囲1に規定されており、生体外での血球の培養に基づいて いる。評価されるべき物質は血液培養に添加される。血液の反応細胞が試験物質 を異質物質又は炎症性シグナルの生産を損傷させる物質と認識すると、サイトカ インが現れる。血液は異質物質に反応して異なる機能を持つさまざまな白血球を 含む。異なるタイプの炎症性細胞は異なるレパートリー(repertory )のサイト カインを分泌する。分泌されたサイトカインのパターン(プロフィール)は免疫 系のどの区分が活性化されたかを示す。それによって、もしある物質がヒト又は 実験動物に投与されればどのような種類の有害反応がその物質から予期されるか を予測することもできる。ある物質は免疫系をIgE介在アレルギーの方へと向 かわせる典型的なサイトカインプロフィールを誘導し、かくしてそれらの物質が ぜん息、枯れ草熱、じんま疹を引き起こす可能性を示すだろう。また他の物質は 免疫系を細胞性免疫へと向かわせるサイトカインパターンを誘導し、かくして有 害反応として接触性湿疹を生じる可能性を持つだろう。結局、化学的又は毒性効 果は組織損傷と手術において見られる警告反応に特有のサイトカインパターンを もたらすだろう。 従って本発明の方法が基づく概念は、物質が生体外の血球に誘導しうるサイト カインパターンの解釈を用いて、物質が異なるタイプのアレルギーを生じさせる 可能性を持つか又は物質が組織損傷もしくは毒性効果を誘導する危険が一般にあ るかを予測することである。 我々は異質物質に対する有害な組織反応を以下のように分類する。クラス0 組織損傷。非特異性の化学的、機械的又は物理的損傷。クラスI アレルギー性免疫反応タイプI。これは即時型過敏症とも呼ばれ、 異質物質に対して特異的に産生されるIgE抗体によって介在される。激しい炎 症反応が起こされ、しばしばヒスタミンが産生され、症状の例はぜん息、枯れ草 熱、じんま疹、鼻炎である。この型は免疫系の全ての構成要素が参画する十分に 成熟した免疫反応を物質が誘導することを必要とする。これはまた最終段階の免 疫反応とみなされる。クラスIV 炎症性免疫反応タイプIV。これは遅延型過敏症とも呼ばれ、感作さ れたTリンパ球タイプTH−1によって介在され、第1段階型の免疫反応とみな される。アレルギー性接触性皮膚炎はこのタイプの反応の一例である。 クラス0は免疫系に対する非特異性損傷の我々独自の分類である。クラスI及 びクラスIVについては、“Immunology”by Ivan Roitt ,Jonathan Brostoff an d David Male,Gower Medical Publishing London-New york,1989,page 19.1- 19.20 and 22.1-22.10を参照されたい。この文献は参考としてここに組入れる。 サイトカインプロフィールの三つの主要なタイプが本発明の研究で同定されて いる。 クラス0タイプ: 結合組織、線維芽細胞、内皮細胞、上皮細胞及び非特異的 炎症性白血球に対する損傷を示す警告サイトカインの分泌。このグループの構成 要素はIL−1,IL−6,IL−12及びTNFである。 クラスIタイプ: リンパ球及び炎症性細胞からの免疫反応タイプのサイトカ インの分泌。これらはクラス0のサイトカインに加えてIFN−γ、ネオプトリ ン(neopterin )、IL−2及びIL−10を含む。理論上は動物生体内での研 究から知られているようにIL−4及びIL−5もまたここに示されるべきであ るが、これらの物質は容易に定量できないことが一般に知られているので、本発 明の試験プロトコールには含まれない。 クラスIVタイプ: クラス0の非特異的タイプに加えてIL−2,IL−8, IL−10及びIFN−γのサイトカインの分泌。 完全な最終タイプの免疫応答クラスIはネオプトリンの産生をもたらすが、一 方クラスIVの初期タイプの免疫応答はネオプトリンの産生に関する限り免疫系を 刺激しないという発見は予測不可能なものであった。 上記記載のサイトカインの三つのグループには、選択されることが好ましい代 表的な構成要素のみが挙げられている。グループには使用される他のサイトカイ ンが含まれていてもよく、本特許はここに参考文献として組入れられる The Cyt okine Facts Book,Eds Callard R.E.and Gearing ,A.J.H.,Academic Pre ss 1994 に記載されているすべての物質及び物質が引き起こす可能性を持つ反応 の成熟度を予測する将来更新される発行物に記載のすべての物質の分析方法の使 用について請求されている。現在、50の物質がある。インターロイキン IL−1,IL−2,IL−3、IL−4,IL−5,IL−6,IL−7, IL−8,IL−9,IL−10,IL−11,IL−12,IL−13,IL −14,IL−15その他のサイトカイン(アルファベット順で) BDNF,CNTF,EGF ,Epo ,FGF ,G-CSF ,GM-CSF,I-309/TCA-3 ,γIP-10 , IFNα,IFNβ,IFNγ,LIF ,LT(TNFβ),MCP-1,2及び 3 ,M-CSF ,MIF ,MIP- 1α,MIP- 1β,MIP-2 ,NGF ,NT-3,NT-4,OSM ,PBP ,PBSF,PDGF,PF-4, RANTES,SCF ,TGFα ,TGFβ ,TNFα ,Tpo ,VEGF 本発明によれば、炎症性免疫反応タイプIVの存在は好ましくはIL−8を用い て分析される。IL−8はタイプIVの反応の間に分化し、高レベルで存在するこ とが明らかになった。 タイプIの反応が近づいている時ネオプトリンは多量に存在するので、IL− 8及び/又はネオプトリンは特に炎症性免疫反応タイプIVとアレルギー性免疫反 応タイプIとを区別するために使用できる。 生体外試験の結果、すなわち調査中の物質によって誘導されるサイトカインの パターンに基づいて、もしヒト又は動物が物質に暴露された場合、その物質が有 害反応を起こす可能性に関する予測がなされるだろう。血液全体、好ましくは静 脈の血液が用いられる。血液は凝固を防止される。これは内毒素を含まないヘパ リンチューブ(heparin tube)を用いることで可能である。また他の方法として はEDTA又はクエン酸の添加などが用いられる。代わりに血液をガラスビーズ と共に振盪させることもできる。 未希釈血液中の白血球の計数は3×109−7×109/lの範囲である。これ らのうち約30%はリンパ球であり、5−10%は単球、残りは多形核の細胞で ある。白血球の総数と鑑別計数(differential count )は更なる処理の前にCou lter STKS セル ヘマトロジー アナライザー(cell haematology analyser) によって決定される。 血液全体は培地中で連続的に1:1から1:1000まで、好ましくは1:2 から1:100まで希釈され、培地は好ましくはグルタミンを添加したRPMI 1640などの組織培地である。通常は1.5−5mM、好ましくは2mMが 用いられる。血液は1:5、1:10、1:20に、又は続けて1:40、1: 80、1:100に希釈されることが最も多い。 不要の微生物の成長を防ぐため、好ましくは抗生物質が添加される。ペニシリ ン及びストレプトマイシンは25−100U/ml、好ましくは50U/mlの 濃度で添加されてもよい。 ミトゲン(mitogen )又は免疫系に既知の効果を及ぼす物質はより良い結果を 得るためのポジティブコントロールとして使用することができる。 Daniel P.Stites:Clinical Laboratory Methods for Detection of Antigen s & Antibodies in Basic and Clinical Immunology ,Lange Medical Publica tions,Los Altos California,1984 で述べられているどんなミトゲンを使用 してもよい。この文献は本願明細書に参考文献として組入れる。好ましくはフィ トヘムアグルチニン(PHA−L)がウェル中の最終濃度が250μg/mlと なるように培地に溶解され、使用される。 試験は例えば管、又は好ましくはマイクロティタープレート(microtiter pla te)のウェルなどのあらゆる適当な容器の中で行わせることができる。 生体外でサイトカインの産生を起こさせるためには、細胞の濃度が極めて重要 である。もし試験が一つの細胞濃度のみにおいてなされるならば、関心のあるサ イトカインのいくつかのみが最適に検出されるだろう。もし一連の細胞濃度が用 いられるならば、上記「発明の概要」中で予測されたサイトカインのパターンの 完全な像が明らかにされる。 系での効果を試験する物質は種々の濃度で血液に添加される。開始濃度として 用いられるのは細胞に対して非毒性である物質の最高濃度であり、この濃度はト リパンブルーなどの生体染色の存在下で顕微鏡で検査して定められる。次に物質 の連続希釈が少なくとも1:1000まで、好ましくは1:10000、1:1 00000又は1:1000000の希釈度まで行われる。 物質がRPMI 1640で希釈される場合は、適当なコントロールは培地の みである。他の希釈液が用いられる場合は、対応する濃度の適当な希釈液のコン トロールが用いられる。 容器は25−40℃、好ましくは37℃、湿度50−95%、好ましくは90 %、及び好ましくは2−15%好ましくは5%のCO2の存在下で培養される。 適当な数の管又はマイクロティタープレートが準備され、時間間隔を置いて試験 するためにインキュベータから取り出される。標準的な時間間隔は1時間から1 0日までである。好ましくは1時間、1日、2日、及び4−6日である。増殖アッセイ 増殖アッセイは以下のようにしてなされる。一組のプレートを用いて自然状態 での(つまり、培地又は物質の溶媒のコントロール)、ミトゲンに応じた、及び 種々の濃度の試験物質のサンプルに応じたドナー細胞の増殖活性が評価される。 これは以下の方法か又は他の適切な方法でなされる。時間間隔をおいてプレート は試験され、プレートの各ウェルに培地に溶解された3H−チミジンなどの標識 された核酸前駆体が添加される。標識された核酸前駆体の取り込みのために、プ レートは更に4時間37℃で培養される。細胞は次に Skatron cell havester( Skatron ,Lier,Norway)及びTitertek ペーパーフィルターを用いて、又は他 の適切な手段を用いて集められる。この手順の結果、細胞のDNAはろ紙に捕獲 され、一方DNAに取り込まれなかった3H−チミジンはフィルターを通過し、 余分の洗浄水と共に流れ去る。ろ紙の放射能は従って採収手順に先立つ4時間の 間に起こったDNA合成に比例する。ろ紙の放射能はパカード(Packard )液体 シンチレーションカウンターで測定され、チミジンの取り込みは1分間当りのカ ウント(cpm )として表される。前駆体の放射能又は他の標識は他のいかなる機 械的又は化学的手段で採収されたDNAでも測定可能であり、いかなる適当なア イソトープの器械又は化学的器械によっても測定可能である。サイトカインアッセイ もう一組のプレートが上記の「培養のプロトコール」と同じ設定で準備される 。ここでもまた、プレートはさまざまな時間間隔を置いてインキュベータから取 り出され、培養細胞から放出されたサイトカインはプレートを650gで10分 間遠心分離させた後に得られる上清で測定される。上清はすぐに試験することも できるし、試験まで−20℃で保存しておくこともできる。サイトカインの測定 のためには、さまざまな起源の診断キットが用いられる。バイオアッセイ、イム ノアッセイ又は化学的アッセイなどを含むサイトカインの定量を用いる利用可能 な又は新規に構成された試験を利用するこの手順について特許は請求される。 製造業者の使用説明書は以下の通りである。これらの試験は酵素イムノアッセ イ(EIA:s)である。マイクロティタープレートのウェルがサイトカイン特 異的捕獲抗体で標識されているというのが原理である。もしウェルに添加したサ ンプル中にサイトカインが存在していると、サイトカインはウェルの底に捕獲さ れるだろう。捕獲されたサイトカインを定量するために、酵素で標識された第2 の抗体がウェルに添加される。反応はその後、酵素の基質の添加後に現われる色 で測定される。試験されるウェルの数値は一連の既知量のサイトカインから得ら れた標準曲線と比較される。物質を細胞に加えていないコントロールのウェルの 数値は試験のバックグラウンドレベル(background level)として用いられる。 変異の2SDを上回る数値が得られた時に肯定的表示が記録される。 本発明はまた、クラス0の警告サイトカイン、及び/又はクラスIタイプのサ イトカイン、及び/又はクラスIVのサイトカインを認識する1以上の試薬を含む キットに関する。そのようなサイトカインの例は4ページの第3及び第4パラグ ラフに記載されている。ネオプトリン及びIL−8の存在に対して反応する試薬 が好ましい。 これらの試薬はこれらの物質に対して感受性を有する抗体又は他の試薬であっ てもよい。試薬はストリップ、ティタープレート、マイクロティタープレート、 エライザプレート(Eliza plate )、試験管などの担体によって支持されてもよ い。担体はさまざまな大きさであってもよい。担体物質は試薬とサイトカインと の間の反応に干渉しないどんな固体又は半固体物質であってもよい。担体は種々 の形及び構成をとることができ、それらには微粒子、ビーズ、多孔性及び不浸透 性のストリップ及び膜、試験管及びマイクロティタープレートなどの反応容器の 内部表面などが含まれる。マイクロティタープレート及びビーズはスチレンなど のプラスチック、アクリルポリマー又はガラス製であってもよい。ニトロセルロ ースが使用可能であり、好ましくはフィルター、ストリップ又はディスクの形で 用いられる。望ましい反応パートナーを選択された固体支持体に付着させる方法 は当業者にとっては周知であるだろう。フローサイトメータ(flow cytometer) を使用することもできる。 次に以下の実施例に基づいて本発明をより詳細に記述するが、本発明は以下の 実施例によって限定されるものではない。実施例 血液提供者と血液採取 25才から55才までの年齢の5人の健康な男女から血液の提供を受けた。血 液は静脈穿刺によって120IUのヘパリンが入った内毒素を含まないヘパリン チューブに採取され、結果として4mlの血液が満たされた。血液提供者の中に はアレルギー又はアトピー性湿疹にかかったことのある人はなく、どんな種類の 進行中の病気の徴候のある人もいなかった。細胞の分析 白血球の総数及び鑑別係数はCoulter STKS 装置で測定された。5人の提供者 の白血球の総数は9.8;7.1;9.8;6.9;5.8×109/lであっ た。 培養のプロトコール:血液全体は、2mMのグルタミン、50U/mlのペニ シリン及び50Ug/mlのストレプトマイシンを添加したRPMI 1640 組織培地で連続的に1:2,1:3,1:20,1:4及び1:10に希釈され た。100μlの血液がNunclon マイクロティタープレートのウェルに添加され た。ミトゲンであるフィトヘムアグルチニン(PHA−L)(L−4144,Si gma St Louis USA )はRPMI 1640に溶解され、50μlの溶液がウ ェル当りの最終量が25μgとなるようにウェルに添加された。 系での効果が試験される物質は種々の濃度で血液に添加された。開始濃度とし て用いられたのは細胞に対して非毒性である物質の最高濃度であり、この濃度は 例えばトリパンブルーなどの生体染色の存在下で顕微鏡で検査して定められた。 以下の物質及び濃度が用いられた。: 0=Triton X 100 。濃度は1:2000,1:4000,1:8000,1: 16000,1:32000,1:64000,1:128000。 IV=塩化ニッケル100μg,10μg,1μg,0.1μg,0.01μg, 0.001μg/ml I=ダニ抽出物(1:10,1:20,1:40,1:80) Plus=1ウェル(200μl)当りPHA25μg 物質がRPMI 1640で希釈される場合、適当なコントロールは培地だけ である。他の希釈液が用いられる場合は、対応する濃度の適当な希釈液のコント ロールが用いられる。培養 マイクロティタープレートは37℃、湿度90%及び5%のCO2の存在下で 培養された。適当な数の同一のプレートが準備され、1日、2日及び6日の間隔 を置いて試験するためにインキュベータから取り出された。増殖アッセイ 1組のプレートを用いて自然状態での(つまり、培地又は物質の溶媒のコント ロール)、PHAに応じた、及び種々の濃度の試験物質のサンプルに応じたドナ ー細胞の増殖活性が評価された。開始濃度として用いられたのは細胞に対して非 毒性である物質の最高濃度であり、この濃度は例えばトリパンブルーなどの生体 染色の存在下で顕微鏡で検査して定められた。次に、物質の連続希釈が上記の記 載通りに行われた。 プレートの各ウェルに50μlのRPMI 1640中の1 uCiの3H−チミ ジン(Amersham International,Amersham UK;50Ci/mM)が添加され た。プレートは更に4時間37℃で培養された。細胞は次にSkatron cell har vester(Skatron,Lier,Norway )及びTitertekペーパーフィルターを用いて集 められた。この手順の結果、細胞のDNAはろ紙に付着し、一方DNAに取り込 まれなかった3H−チミジンはフィルターを通過し、余分の洗浄水と共に流れ去 った。ろ紙の放射能は従って採収手順に先立つ4時間の間に起こったDNA合成 に比例した。ろ紙の放射能はパカード液体シンチレーションカウンターで測定さ れ、チミジンの取り込みは1分間当りのカウント(cpm)として表された。サイトカインアッセイ もう一組のプレートが上記の「培養のプロトコール」と同じ設定で準備された 。培養細胞から放出されたサイトカインはプレートを650gで10分間遠心分 離させた後得られる上清で測定された。上清はすぐに試験されたか又は試験まで −20℃で保存された。 情報提供のためだけに、実施された試験においては以下の市販キット及び製品 が用いられたことをここで述べておく。 IL-1beta: Immunotech,Chromgenix IL-2: Immunotech,Chromgenix IL-4: R&D Systems Neopterin: Henning Berlin IL-6: Immunotech,Chromgenix IL-8: Assay Res.Inc Interferon-gamma: Genzyme sCD8: T Cell Diagnostics sIL-2R Immunotech TNF: Medgenix IL-10: Medgenix 製造業者の使用説明書は以下の通りである。これらの試験は酵素イムノアッセ イ(EIA:s)である。マイクロティタープレートのウェルがサイトカイン特 異的捕獲抗体で標識されているというのが原理である。もしウェルに添加したサ ンプル中にサイトカインが存在していると、サイトカインはウェルの底に捕獲さ れるだろう。捕獲されたサイトカインを定量するために、酵素で標識された第2 の抗体がウェルに添加される。反応はその後、酵素の基質の添加後に現れる色で 測定される。試験されるウェルの数値は一連の既知量のサイトカインから得られ た標準曲線と比較される。物質を加えていないコントロールのウェルの数値は3 H−チミジンの取り込みによって測定されたサイトカインレベルと増殖のバック グラウンド(background)数値として用いられる。変異の2SDを上回る数値が 得られた時に肯定的表示が記録される。 臨床上の試験から特性は既知であるが、本発明の方法では試験されたことのな い三つの物質の試験結果を示す: 0. Triton X-100 。これは組織損傷効果を持つ洗浄剤であり、細胞膜を溶解 させる。 I. ほこりダニ抗原(Soluprick,ALK Sverige AB )。この製品はほこりダ ニの抽出物から作られ、臨床上皮内注射によって即時型アレルギーを試験するた めに用いられている。 IV. 塩化ニッケル(Sigma St Louis,USA )。この金属はヒト及び実験動物 において遅延型アレルギー(接触性湿疹)の原因として周知である。 Plus. 系の反応性の正の指標。カリブレータ(calibrator)はミトゲンPHA (Sigma,St Louis,USA )であった。生体外での実施試験−表I 11のサイトカイン及び3H−チミジン増殖の数値。5人の正常なヒト由来の 血液の刺激後得られた。すべての数値は培地のコントロールの数値を100とし て換算してある。 各物質についての試験のすべての回又は濃度で得られた値の内で培地のコント ロールと比較して最も高い値が培地のコントロールでの値を100として換算さ れ、表中の指標として用いられた。結果 実施例の結果を要約して以下に述べる。刺激効果は異なる化合物につい ては極めて異なるものであった。 0. Triton X-100 は増殖を誘導した。非特異的組織毒性グループのサイトカ イン、すなわちIL−1,IL−6及びTNFが誘導された。これは正の組織刺 激原である。 I. ほこりダニ:増殖反応は誘導しなかった。上清に分泌された物質は非特異 的炎症性のIL−1,TNF及びIL−6及び免疫リンパ球クラスのIL−2, IL−4,IL−10及びIFN−γであった。更に後期成熟段階の特異的免疫 応答の誘導に典型的なネオプトリンも分泌された。抗体とIgEの産生の可能性 がある。 IV. 塩化ニッケル:低い増殖反応を誘導した。誘導されたサイトカインは非特 異的炎症性のメディエイタ(mediator)であるIL−1,IL−6,TNF及び IL−8であった。免疫リンパ球クラスのIFN−γ,IL−2及びIL−10 は誘導されたが、特にネオプトリンは誘導されなかった。 Plus,PHA:3H−チミジンの取り込みによって示される強い増殖反応を誘導 した。また細胞タイプのサイトカインが誘導された。上清に分泌された物質には 誘導された以下のものが含まれていた:IL−1,IL−6,TNF及びIL− 8という初期炎症性タイプのサイトカイン;ネオプトリン、IFN−γ,IL− 2及びIL−4という初期及び後期両方の特異的免疫応答に典型的なタイプのサ イトカイン;及び初期及び後期両方の応答の典型であるIL−10。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.潜在的なアレルゲン性物質又は組織刺激物質を生体外で評価する方法にお いて、 血球が前記物質の連続した希釈物の存在下で培養され、それによって血球に対 して非毒性である前記物質の最高濃度が連続して希釈され、細胞の増殖が測定さ れ、サイトカインの存在が下記のことによって測定されることを特徴とする方法 : 一つ以上のクラス0の警告サイトカインのみの存在は組織損傷及び化学毒性効 果の指標であり; 一つ以上のクラス0の警告サイトカイン及びネオプトリン(neopterin)ではな い一つ以上のクラスIVタイプのサイトカインの存在は細胞性免疫、遅延アレルギ ー、接触性湿疹などの遅延型過敏症の指標であり; 一つ以上のクラス0の警告サイトカイン、少なくともネオプトリン、及び一つ 以上のクラスIのサイトカインの存在はぜん息、枯れ草熱、じんま疹、鼻炎など の即時型過敏症の指標である。 2.警告グループのサイトカインがIL−1,IL−12,IL−6及びTN Fなどの、結合組織、線維芽細胞、内皮細胞、上皮細胞及び非特異的炎症性白血 球への損傷を表すサイトカインから選択され; クラスIVタイプのサイトカインがネオプトリンでないIL−2,IL−8,I L−10,IFN−γ,IL−4,IL−5及びsCD8,sIL−2Rなどの 可溶性産物などの、細胞性T細胞免疫に関わるサイトカインから選択され; クラスIタイプのサイトカインがIFN−γ,IL−2,IL−10,IL− 4,IL−5及びsCD8,sIL−2Rなどの可溶性産物及びネオプトリンな どのT及びBリンパ球又は炎症細胞由来の免疫応答タイプのサイトカインの間か ら選択されることを特徴とする請求の範囲1に記載の方法。 3.試験される物質が非毒性の最高濃度で存在し、かつ少なくともその最高濃 度の1:1000の連続希釈度で存在することを特徴とする請求の範囲1及び/ 又は2に記載の方法。 4.連続希釈が少なくとも1:10000〜1:1000000の希釈度まで 行われることを特徴とする請求の範囲3に記載の方法。 5.血液が連続的に1:1から1:1000まで、好ましくは1:2から1: 100まで希釈されることを特徴とする請求の範囲1及び/又は2に記載の方法 。 6.下記工程を含むことを特徴とする請求の範囲1に記載の方法: 血液全体が凝固しないように処理され、好ましくはグルタミン及び/又は抗生 物質を添加した組織培地で1:2〜1:100に希釈され; 標識された核酸前駆体が付加され; 試験される物質が好ましくは顕微鏡で生体染色の存在下で検査して定められる 細胞に対して非毒性である物質の最高濃度から1:1000〜1:100000 0の希釈度へ連続希釈され、種々の濃度で添加され、25℃−40℃で培養され 、次のことによって1時間から6日の時間間隔で試験され、即ち 好ましくは血球をろ紙に集めるか又は他の機械的もしくは化学的方法で核酸を 採収し、標識された核酸前駆体を分析することで増殖が起こったことを証明し、 サイトカインを以下の指標の存在で推定することによって試験される: 一つ以上のクラス0の警告サイトカインのみの存在は組織損傷及び化学毒性効 果の指標であり; 一つ以上のクラス0の警告サイトカイン及びネオプトリンではない一つ以上の クラスIVタイプのサイトカインの存在は細胞性免疫、遅延アレルギー、接触性湿 疹などの遅延型過敏症の指標であり; 一つ以上のクラス0の警告サイトカイン、少なくともネオプトリン、及び一つ 以上のクラスIのサイトカインの存在はぜん息、枯れ草熱、じんま疹などの即時 型過敏症の指標である。 7.潜在的なアレルゲン性物質又は組織刺激物質を生体外で評価する方法にお いて、 血球が前記物質の連続希釈物の存在下で培養され、ネオプトリンの存在が公知 の方法で分析され、 それによってネオプトリンの存在がぜん息、枯れ草熱、じんま疹などの即時型 過敏症の指標である ことを特徴とする方法。 8.炎症性免疫反応タイプIV及び/又はアレルギー性免疫反応タイプIの存在 を分析するためのIL−8及び/又はネオプトリンの使用。 9.サイトカインを認識する一つ以上の試薬を含むことを特徴とする請求の範 囲1−7のいずれかに記載の方法に使用するための試薬キット。 10.IL−8及び/又はネオプトリンを認識する、抗体のような試薬を含むこ とを特徴とする請求の範囲9に記載の試薬キット。
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