JP2000501741A - Pde▲iv▼阻害剤としてのジフェニルピリジルエタン誘導体 - Google Patents

Pde▲iv▼阻害剤としてのジフェニルピリジルエタン誘導体

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ホスホジエステラーゼIV(PDEIV)を阻害してサイクリックアデノシン−3′,5′−一リン酸(cAMP)のレベルを増大させることによる喘息を含めた疾患の治療に有用な式(I):

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 PDEIV阻害剤としてのジフェニルピリジルエタン誘導体発明の背景 本発明は、ホスホジエステラーゼIV(PDEIV)を阻害してサイクリックアデ ノシン−3′,5′−一リン酸(cAMP)のレベルを増大させることにより疾 患を治療するための化合物及び医薬組成物に関する。 多くのホルモンや神経伝達物質は、アデノシン−3′,5′−サイクリック一 リン酸(cAMP)の細胞内レベルを増大させることにより組織の機能を調節す る。cAMPの細胞内レベルは、合成及び分解を制御する機序により調節される 。cAMPの合成は、フォルスコリンなどの物質により直接活性化されるアデニ ルシクラーゼによって、又は特異的アゴニストがアデニルシクラーゼと共役する 細胞表面レセプターに結合することにより間接的に活性化され得るアデニルシク ラーゼによって、制御される。cAMPの分解は、グアノシン−3′,5′−サ イクリック一リン酸(cGMP)の分解をも制御するホスホジ エステラーゼ(PDE)イソ酵素ファミリーにより制御される。該ファミリーに 関しては、これまでに、その分布が組織毎に異なる7種のメンバー(PDE I −VII)が記載されている。これは、PDEイソ酵素の特異的阻害剤が種々の組 織中のcAMPを異なるレベルで増大させ得ることを示唆している〔PDEの分 布、構造、機能及び調節に関する概説は、Beavo & Reifsnyder (1990)TIPS,11:150−155;及びNicholsonら(1 991)TIPS,12:19−27を参照されたい〕。 PDEイソタイプ選択的阻害剤を利用することにより、種々の細胞型における PDEの役割の研究が可能になった。特に、PDEIVが、多くの炎症性細胞、例 えば好塩基球〔P.T.Peachellら,(1992)J.Immunol .1482503−2510〕や好酸球〔G.Dentら,(1991)Br. J.Pharmaco1.103 1339−1346〕においてcAMPの分 解を制御すること、及びこのイソタイプを阻害すると細胞活性化も阻害されるこ とが証明された。さらに、気道平滑筋内のcAMPが増加すると鎮痙作用が生ず る。その結果として、PDEIV阻害剤は現在、その抗炎症作用 及び気管支拡張作用により、特に喘息の予防及び治療用の潜在的な抗炎症薬とし て開発が進められている。 PDEの研究に分子クローニング法を適用することにより、各イソタイプに1 種以上のイソフォームが存在し得ることが明らかにされた。PDEIVには4種の イソフォーム(A、B、C及びD)が存在し、各イソフォームは、げっ歯動物〔 J.V.Swinnenら,(1989)Proc.Natl.Acad.Sc i.USA 86 5325−5329〕の場合も、ヒト〔G.Bolgerら ,(1993)Mol.Ce1lBiol.13 6558−6571〕の場合 も、別個の遺伝子によってコードされることが示された。 多数のPDEIVが存在するということは、個々のイソフォームに対して選択的 な阻害剤が得られ、従って、そのような阻害剤の作用の特異性を増強させ得ると いう期待を抱かせる。これは、種々のPDEIVイソフォームが機能的に異なると の仮定に立脚している。この仮定を支持する間接証拠は、種々の組織における該 イソフォームの選択分布〔Swinnenら,1989;Bolgerら,19 93;R.Obernolteら,(1993)Gene 129 239−2 47,前掲〕及び 異なる種のイソフォーム間での高度の配列保存に由来する。 今までに、適切な宿主細胞中でcDNAを発現させることにより機能性組換え 酵素を産生させ得る、ヒトPDEIVのA、B及びDの全長cDNA〔Bolge rら,1993 前掲;Obernolteら,1993 前掲;M.Mc1a ughlinら,(1993)J.Biol.Chem.268 6470−6 476〕並びにラットPDEIV A、B及びDの全長cDNA〔R.Davis ら,(1991)Proc.Natl.Acad.Scl.USA 86 36 04−3608;J.V.Swinnenら,(1991)J.Biol.Ch em.266 18370−18377〕が報告されている。これらのcDNA は慣用のハイブリダイゼーション法により分離された。しかし、該方法を用いる と、ヒトやラットのPDEIV CのcDNAの一部しか得られない〔Bolge rら,前掲,1993及びSwinnenら,前掲,1989並びに国際特許出 願WO91/16457〕。 喘息などの炎症性疾患を治療するためのPDEIV阻害剤を合成しようとする試 みは今までのところあまり成功を治めていない。合成されたPDEIV阻害剤の多 くは効力が乏しく且つ/又 は1種以上のPDEイソ酵素を非選択的に阻害するに過ぎない。比較的効力があ り且つPDEIVに対して選択的なPDEIV阻害剤は催吐性をも有すると報告され ている。確かに、この副作用は非常に一般的なものであるために、専門家は、P DEIV阻害剤を投与した際に起こる嘔吐が機序に基づき得るという考えを発表し ている。 このたび、本発明者は、一連の新規なトリ置換フェニル誘導体を見出した。該 誘導体のメンバーは、構造的に類似した既知化合物に比べ、他のPDEイソ酵素 に対し殆ど又は全く阻害作用を及ぼさない濃度でのPDEIVの効力ある阻害剤で ある。これらの化合物は、ヒト組換えPDEIV酵素を阻害するだけでなく、単離 された白血球においてcAMPを増加させる。ある種の化合物は、カラゲエニン 、血小板活性化因子(PAF)、インターロイキン−5(IL−5)又は抗原チ ャレンジにより誘発される肺炎症を阻止する。該化合物はさらに、肺炎症に見ら れる気道平滑筋の過応答性(hyperresponsiveness)を抑制する。有利なことに は、本発明の化合物は、良好な経口活性を有し、経口的に有効な投薬量において 、ロリプラム(rolipram)などの既知PDEIV阻害剤に伴う副作用が殆ど又は全 く認めら れない。従って、本発明の化合物は、医薬、特に喘息や他の炎症性状態の予防及 び治療に有用である。発明の要旨 本発明は、PDEIVを阻害してcAMPを増加させることによる疾患の治療に 有用な式I: の新規な化合物を包含する。 本発明はさらに、特定の医薬組成物、及び式Iの化合物を用いることを含む、 PDEIVを阻害してcAMPを増加させることによる疾患の治療法をも包含する 。発明の詳細な説明 本発明は、PDEIVを阻害してcAMPを増加させることによる疾患の治療に 有用な、式I: 〔式中、R1は、 (a) −CH=NOH、 (b) −CH(OH)−CH3、 (c) −CO−CH3、 (d) −CO−N[CH2CH22N−CH3、 (e) −CO−N[CH2CH2CH2CH2]、及び (f) −5−テトラゾリル から選択され; R2及びR3は独立に、 (a) C1-7アルキル、 (b) 置換C1-7アルキル(ここで、置換基は、F、Cl、Br又はIである )、 (c) ベンゼン環上で任意にモノ若しくはジ置換された2−フェネチル又は2 −インダニル(ここで、該環上の置 換基は独立に、 (1) ハロ、 (2) C1-6アルコキシ、 (3) C1-6アルキルチオ、 (4) CN、 (5) CF3、 (6) C1-6アルキル、 (7) N3、 (8) −CO2H からなる群から選択される) から選択され; R4は、 (a) 水素、 (b) C1-6アルキル、 (c) ベンゼン環上で任意にモノ若しくはジ置換されたフェニル、ベンジル又 は2−フェネチル(ここで、該環上の置換基は独立に、 (1) ハロ、 (2) C1-6アルコキシ、 (3) C1-6アルキルチオ、 (4) CN、 (5) CF3、 (6) C1-6アルキル、 (7) N3、 (8) −CO2H からなる群から選択される) から選択され; R5及びR8はそれぞれ独立に、 (a) −CF3、 (b) C1-6アルキル、 (c) ベンゼン環上で任意にモノ若しくはジ置換されたフェニル、ベンジル又 は2−フェネチル(ここで、該環上の置換基は、独立に、 (1) ハロ、 (2) C1-6アルコキシ、 (3) C1-6アルキルチオ、 (4) CN、 (5) CF3、 (6) C1-6アルキル、 (7) N3、 (8) −CO2H からなる群から選択される) から選択され; R6及びR7は独立に、 (a) 水素、及び (b) C1-6アルキル から選択され;あるいは R6とR7は一緒になって、飽和5員、6員又は7員複素環(該複素環は、ヘテ ロ原子窒素を含み、場合によって、O若しくはS原子である追加のヘテロ原子又 はNR4を含み、且つ場合によってカルボニル基を含む)を形成し得; HETは、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、ベ ンジル、2−フェネチル、NHCOR5、NR67、NHS(O)28、OH、 CN又はCF3からなる群から選択される置換基で任意にモノ若しくはジ置換さ れたピリジル又はイミダゾリル及びそのN−オキシドから選択され; Xは、N,N→O又はCHから選択される〕 を有する新規な化合物又はその医薬上許容し得る塩を包含する。 この実施態様には、R2が、F、Cl、Br及びIからなる群から選択される 置換基で任意にモノ、ジ又はトリ置換されたシクロペンチルであり、R3がメチ ルである化合物種が含まれる。 上記種には、R1が、 (a) −CH=NOH、 (b) −CH(OH)−CH3、 (c) −CO−CH3、 (d) −CO−N[CH2CH22N−CH3、 (e) −CO−N[CH2CH2CH2CH2]、及び (f) −5−テトラゾリル から選択され; R2がシクロペンチルであり; R3がメチルであり; R5及びR8がそれぞれ独立に、 (a) −CF3、 (b) C1-3アルキル、 (c) ベンゼン環上で任意にモノ若しくはジ置換されたフェニル、ベンジル又 は2−フェネチル(ここで、該環上の置換基は独立に、 (1) ハロ、 (2) C1-3アルコキシ、 (3) C1-3アルキルチオ、 (4) CN、 (5) CF3、 (6) C1-6アルキル、 (7) N3、 (8) −CO2H からなる群から選択される) から選択され; R6及びR7が独立に、 (a) 水素、及び (b) C1-3アルキル から選択され;あるいは R6とR7が一緒になって、飽和5員、6員又は7員複素環(該複素環は、ヘテ ロ原子窒素を含み、場合によって、O若し くはS原子である追加のヘテロ原子又はNR4を含み、且つ場合によってカルボ ニル基を含む)を形成し得; HETが、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、ベ ンジル、2−フェネチル、NHCOR5、NR67、NHS(O)28、OH、 CN又はCF3からなる群から選択される置換基で任意にモノ若しくはジ置換さ れたピリジル又はイミダゾリル及びそのN−オキシドから選択され; Xは、N,N→O又はCHから選択される化合物群が含まれる。 上記群には、R1が、 (a) −CH=NOH、 (b) −CH(OH)−CH3、 (c) −CO−CH3、 (d) −CO−N[CH2CH22N−CH3、 (e) −CO−N[CH2CH2CH2CH2]、及び (f) −5−テトラゾリル から選択され; R2がシクロペンチルであり; R3がメチルであり; R5及びR8がそれぞれ独立に、 (a) −CF3、 (b) C1-3アルキル、 から選択され; R6及びR7が独立に、 (a) 水素、及び (b) C1-3アルキル から選択され;あるいは R6とR7が一緒になって、飽和5員、6員又は7員複素環(該複素環は、ヘテ ロ原子窒素を含み、場合によって、O若しくはS原子である追加のヘテロ原子又 はNR4を含み、且つ場合によってカルボニル基を含む)を形成し得; HETが、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、ベ ンジル、2−フェネチル、NHCOR5、NR67、NHS(O)28、OH、 CN又はCF3からなる群から選択される置換基で任意にモノ若しくはジ置換さ れたピリジル又はイミダゾリル及びそのN−オキシドから選択され; XがCHから選択される サブクラスの化合物が含まれる。 当業者には理解されるように、ハロは、F、Cl、Br及びIを包含するもの とする。 本明細書において、アルキルは、直鎖、分枝鎖及び環式構造を含み、C1-6ア ルキルは、メチル、エチル、プロピル、2−プロピル、s−ブチル、t−ブチル 、ブチル、ペンチル、ヘキシル、1,1−ジメチルエチル、シクロプロピル、シ クロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルを含むものと定義される。同様 に、C1-6アルコキシは、直鎖、分枝鎖又は環式構造を有する1〜6個の炭素原 子からなるアルコキシ基を含むものとする。アルコキシ基の例としては、メトキ シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘ キシルオキシなどが挙げられる。また、C1-6アルキルチオは、直鎖、分枝鎖又 は環式構造を有する1〜6個の炭素原子からなるアルキルチオ基を含むものとす る。アルキルチオ基の例には、メチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、 シクロヘプチルチオなどが含まれる。例えば、プロピルチオ基は、−SCH2C H2CH3により表される。C1-6ハロアルキル とは、2個以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。 本発明は以下の化合物により例示される: (a) (R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニ ル)−2−[4−(4−メチルピペラジノカルボニル)フェニル]エチル}ピリ ジン、 (b) (R)−4−[2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニ ル)−2−(4−ピロリジノカルボニルフェニル)エチル]ピリジン、 (c) (R)−4−[1−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニ ル)−2−(4−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒドオキシム、 (d) (R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニ ル)−2−[4−(テトラゾル−5−イル)フェニル]エチル}ピリジン、 (e) (R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニ ル)−2−[4−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}ピリジン、及び (f) (R)−4−[2−(3−シクロペンチルオキシ−4 −メトキシフェニル)−2−(4−アセチルフェニル)エチル]ピリジン。 本明細書に記載されている化合物のなかには、1つ以上の不斉中心を含み、従 ってジアステレオマーや光学異性体を生成し得るものがある。本発明は、生成し 得るそのようなジアステレオマー並びにそのラセミ化合物及び分離されたエナン チオマーとして純粋な形態物やその医薬上許容し得る塩をも包含するものとする 。 本明細書に記載されている化合物のなかには、オレフィン二重結合を含むもの がある。特に断りのない限り、該化合物はE幾何異性体及びZ幾何異性体を包含 するものとする。 本発明は、第2の実施態様において、本明細書に開示されているような、PD EIVを阻害することにより疾患を治療するための医薬組成物を包含し、該組成物 は、医薬上許容し得る担体及び先に記載の無毒性で治療上有効量の式Iの化合物 を含有する。 本発明は、上記実施態様において、本明細書に開示されているような、PDE IVを阻害してcAMPを増加させることにより疾患を治療するための医薬組成物 を包含し、該組成物は、医 薬上許容し得る担体及び先に記載の無毒性で治療上有効量の式Iの化合物を含有 する。 本明細書において、ある化合物は、PDEIVの阻害に対する他の全てのPDE の阻害のIC50濃度比が100以上であれば、他のPDEに優先してPDEIVを 選択的に阻害する。 本発明の医薬組成物は、有効成分としての式Iの化合物又はその医薬上許容し 得る塩を含有し、さらに、医薬上許容し得る担体及び場合によって他の治療成分 をも含有し得る。用語「医薬上許容し得る塩」とは、無機塩基及び有機塩基を含 めた医薬上許容し得る無毒性塩基から製造された塩を指す。無機塩由来の塩には 、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄、第一鉄、リチウム、マグ ネシウム、第二マンガン、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛の塩など が含まれる。特に好ましいのは、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カ リウム及びナトリウムの塩である。医薬上許容し得る有機無毒性塩基由来の塩に は、第1級、第2級及び第3級アミンや、天然置換アミン、環状アミンを含めた 置換アミン、塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイ ン、コリン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2− ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン 、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミ ン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、 メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プ ロカイン、プリン、テオブロミン、トリチルアミン、トリメチルアミン、トリプ ロピルアミン、トロメタミン、などが含まれる。 以下に記載の治療法の説明において、式Iの化合物と言うとき、該化合物は、 その医薬上許容し得る塩をも包含するものとすることが理解されよう。本発明の 化合物は、選択的且つ効力を有するPDEIV阻害剤である。このように作用する 該化合物の能力は、以下の実施例に記載のテストで容易に定量し得る。 従って、本発明の化合物は、望ましくない炎症性応答又は筋痙攣(例えば、膀 胱又は消化管の平滑筋の痙攣)が存在し且つcAMPレベルを増大させると該炎 症が予防又は軽減されたり、筋肉が弛緩すると予測され得るヒト疾患の予防及び 治療に特に有用である。 本発明の化合物を適用し得る特定の使用には、喘息、特に、 喘息を伴う肺炎症、のう胞性線維症の予防及び治療、又は炎症性気道疾患、慢性 気管支炎、好酸球肉芽腫、乾せんや他の良性及び悪性の増殖性皮膚疾患、内毒素 ショック、敗血症性ショック、潰瘍性大腸炎、クローン病、心筋及び脳の再灌流 損傷(reperfusion injury)、炎症性関節炎、慢性糸球体腎炎、アトピー性皮膚 炎、ジ蕁麻疹、成人の呼吸逼迫症候群、尿崩症、アレルギー性鼻炎、アレルギー 性結膜炎、春季カタル、動脈性再発狭窄症及び動脈硬化症の治療が含まれる。 本発明の化合物はさらに、感覚ニューロン内のcAMPを増加させることによ り神経変性炎症を抑制する。従って、該化合物は、過敏状態及び疼痛関連の炎症 性疾患における鎮痛薬、鎮咳薬及び抗痛覚過敏症薬である。さらに本発明の化合 物は、リンパ球内のcAMPを増加させ、それによって慢性関節リウマチ、強直 性脊椎炎、移植片拒絶反応及び対宿主移植片疾患などの免疫性疾患における望ま しくないリンパ球活性化をも抑制し得る。 また、本発明の化合物は、胃酸の分泌を低下させることが判明しており、従っ て、胃酸の分泌過剰に関わる状態の治療に用い得る。 本発明の化合物は、免疫又は感染性剌激に応答した炎症性細胞によるサイトカ インの合成を抑制する。従って、該化合物は、細菌、菌類又はウイルスが誘発す る敗血症や、腫瘍壊死因子(TNF)などのサイトカインが主要メディエーター である敗血症性ショックの治療に有用である。また本発明の化合物は、サイトカ インに起因する炎症や発熱を抑制し、従って、慢性関節リウマチ又は変形性関節 炎などの疾患に発生する炎症やサイトカイン仲介慢性組織変性の治療に有用であ る。 細菌、菌類又はウイルス性感染症又はガンなどの疾患におけるTNFなどのサ イトカイン産生過剰により、悪液質及び筋肉消耗が生ずる。本発明の化合物はこ れらの症状を改善し、その結果として、生命の質を向上させる。 さらに本発明の化合物は、脳の特定領域でcAMPを増加させ、それによって うつ病や記憶障害を防止する。 本発明の化合物は、特定の腫瘍細胞における細胞の増殖を抑制し、従って、腫 瘍の増殖や正常組織の浸潤の阻止に用い得る。 本発明の化合物は、疾患を予防又は治療するための医薬組成物として投与し得 る。本発明は、他の態様により、式(I)の化合物と1種以上の医薬上許容し得 る担体、賦形剤又は稀釈剤 とを含む医薬組成物を提供する。 上記のいずれの治療においても、式Iの化合物は、慣用の無毒性の医薬上許容 し得る担体、アジュバント及びビヒクルを含む単位製剤として、経口、局所、非 経口、経腸投与又は吸入スプレーにより投与し得る。本明細書に用いられている 非経口という用語には、皮下、静脈内、筋肉内、胸骨内注射又は温浸法が含まれ る。本発明の化合物は、マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコなど の温血動物の治療に加えて、ヒトの治療にも有効である。 有効成分を含む医薬組成物は、例えば、錠剤、トローチ剤、薬用ドロップ、水 性若しくは油性懸濁剤、分散性散剤若しくは顆粒剤、乳剤、硬質若しくは軟質カ プセル剤、又はシロップ剤若しくはエリキシル剤などの経口投与に適した剤形で あってよい。経口投与用組成物は、当業界では公知の任意の医薬組成物製造法に 従って製造し得る。そのような組成物は、医薬として外観がエレガントで味が美 味な製剤を提供するように、甘味剤、矯味・矯臭剤、着色剤及び保存剤からなる 群から選択される1種以上の物質を含み得る。錠剤は、有効成分と、錠剤の製造 に適した無毒性で医薬上許容し得る賦形剤との混合物を含む。こ れらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン 酸カルシウム又はリン酸ナトリウムなどの不活性稀釈剤;顆粒化剤及び崩壊剤、 例えば、コーンスターチ又はアルギン酸;結合剤、例えば、スターチ、ゼラチン 又はアカシア;及び滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸 又はタルクであってよい。錠剤は、コーティングしなくてもよいし、公知方法に 従ってコーティングし、胃腸管での崩壊及び吸収を遅らせて、長期にわたり作用 を持続させてもよい。例えば、グリセリルモノステアラート又はグリセリルジス テアラートなどの時効性物質を利用してもよい。米国特許第4,256,108 号、同第4,166,452号及び同第4,265,874号に記載の方法に従 って該錠剤をコーティングして、制御放出用の浸透圧治療錠を形成してもよい。 経口製剤は、有効成分を、不活性固体稀釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン 酸カルシウム若しくはカオリンと混合した硬質ゼラチンカプセル剤として、又は 有効成分を、水若しくは油性媒体、例えば、落花生油、液状パラフィン若しくは オリーブ油と混合した軟質ゼラチンカプセル剤として呈示することもできる。 水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と混合した有効成分を含む。そ のような賦形剤は、懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム 、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリ ウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム及びアカシアガムであり;分散 剤又は湿潤剤は、天然のホスファチド(例えば、レシチン)か、アルキレンオキ シドと脂肪酸との縮合物(例えばポリオキシエチレンステアラート)か、エチレ ンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合物(例えばヘプタデカエチレン−オ キシセタノール)か、エチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトール由来の部分エ ステルとの縮合物(例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート)か 、又はエチレンオキシドと脂肪酸及びヘキシトール無水物由来の部分エステルと の縮合物(例えばポリエチレンソルビタンモノオレエート)であってよい。水性 懸濁剤はさらに、1種以上の保存剤、例えば、エチル、n−プロピル又はp−ヒ ドロキシベンゾエート、1種以上の着色剤、1種以上の矯味・矯臭剤、及び1種 以上の甘味剤、例えば、スクロース、サッカリン又はアスパルテームを含み得る 。 油性懸濁剤は、有効成分を植物油(例えば、落花生油、オリーブ油、胡麻油若し くは椰子油)又は鉱油(例えば液状パラフィン)に懸濁して調剤し得る。油性懸 濁剤は、増粘剤、例えば、みつろう、硬質パラフィン又はセチルアルコールを含 み得る。上述したような甘味剤及び矯味・矯臭剤を添加すると、美味な経口製剤 を得ることができる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を添 加して保存し得る。 水を加えて水性懸濁剤を調製するのに適した分散性散剤及び顆粒剤は、分散剤 若しくは湿潤剤、懸濁化剤及び1種以上の保存剤と混合した有効成分を含む。適 当な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤の例は先に記載のものである。さらに、賦形 剤、例えば、甘味剤、矯味・矯臭剤及び着色剤を加えてもよい。 本発明の医薬組成物は水中油型乳剤の形態であってもよい。 油性相は、植物油(例えばオリーブ油若しくは落花生油)又は鉱油(例えば液状 パラフィン)、あるいはそれらの混合物であってよい。適当な乳化剤は、天然の ホスファチド(例えば大豆やレシチン)、脂肪酸及びヘキシトール無水物由来の エステル又は部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレエート)、並びに前記 部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物(例え ば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)であってよい。乳剤は、甘 味剤及び矯味・矯臭剤をさらに含み得る。 シロップ剤及びエリキシル剤には、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレ ングリコール、ソルビトール又はスクロースを配合し得る。そのような製剤は、 粘滑剤、保存剤、矯味・矯臭剤及び着色剤をさらに含み得る。本発明の医薬組成 物は、滅菌注射可能な水性又は油性懸濁剤の形態であってよい。該懸濁剤は、上 述の適当な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤を用いて公知方法に従って調剤し得る 。滅菌注射可能製剤は、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液のような、非 経口投与し得る無毒性の稀釈剤又は溶媒中の滅菌注射可能な液剤又は懸濁剤であ ってもよい。使用し得る許容可能なビヒクル及び溶媒は、水、リンガー溶液及び 等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、溶媒又は懸濁化媒体としては滅菌脂肪 油が慣用的に用いられている。このためには、合成モノ又はジグリセリドを含め た任意の無刺激性脂肪油を用い得る。また、オレイン酸などの脂肪酸も注射剤の 製造に用いられている。 式Iの化合物は薬剤を経腸投与するための座薬の形態で投与することもできる 。これらの組成物は、薬剤を、常温では固体 であるが腸内温度では液体であり従って直腸内で融解して薬剤を放出する適当な 無剌激性賦形剤と混合して製造し得る。そのような物質はココアバターやポリエ チレングリコールである。 局所投与用には、式Iの化合物を含むクリーム剤、軟膏、ゼリー、液剤又は懸 濁剤などが用いられる。(この用途のためには、局所用製剤として口内洗剤及び うがい薬が含まれる。) 上記状態の治療には、1日につき体重1kg当たり約0.01〜約140mg 、あるいは、1日につき患者1人当たり約0.5mg〜約7gの投薬量レベルが 有用である。例えば炎症は、1日につき体重1kg当たり約0.01〜50mg の化合物、あるいは、1日につき患者1人当たり約0.5mg〜約3.5gの化 合物を投与することにより効果的に治療し得る。 担体物質と組み合わせて単位剤形を製造し得る有効成分の量は、治療を受ける 患者や特定の投与形態に応じて異なる。例えば、ヒト用の経口製剤は、組成物全 体の約5〜約95%の範囲で変動し得る適切且つ都合の良い量の担体物質と配合 した0.5mg〜5gの有効成分を含み得る。単位剤形は一般に、約1〜約50 0mg、典型的には、25mg、50mg、100mg、200mg、300m g、400mg、500mg、60 0mg、800mg又は1,000mgの有効成分を含む。 しかし、特定の患者に対する特定の投薬量レベルは、患者の年令、体重、一般 的な健康状態、性別、食餌、投与時間、投与経路、排泄速度、薬剤の組み合わせ 及び治療を受けている特定の疾患の重篤度を含めた種々の要因に準じることが理 解されよう。合成法 本発明の化合物は、1994年7月7日公開のWO94/14742号若しく は1995年6月29日公開のWO95/17386号(どちらも本明細書に参 照として組み込むものとする)又は以下に記載の方法に従って製造し得る。類似 の方法を用い、例示されている化合物のエナンチオマー又はラセミ化合物を製造 し得ることは当業者には自明であろう。化学 図式1 図式1に示されている方法に従ってカルボン酸誘導体を調製した。適当なブロ モアリール−1,3−ジオキソラン由来のグリニャール試薬をジアステレオ選択 的にアシルスルタムミカエルレセプタ−IIに付加して、トリアリールプロパノイ ルスルタ ム中間体を得た。次いで、連続的に、適当なリチウムチオレートでの処理、水性 水酸化物によるけん化、その後の水性酸性処理により、ワンポット法で、キラル 補体(auxiliary)の除去、その後の脱カルボキシル化及びアルデヒドの脱保護 を行った。このようにして、アレーンカルボキシアルデヒド中間体1を得た。該 中間体を亜塩素酸ナトリウムで酸化して、アレーンカルボン酸中間体2を得た。 酸2を、ジエチルシアノホスホネート及びトリエチルアミンの存在下にアミンで 処理してカルボン酸アミドを調製した。図式2 塩酸ヒドロキシルアミンをアレーンカルボキシアルデヒド中間体1と反応させ て、オキシム誘導体(図式2)を得た。該オキシムをクロロギ酸トリクロロメチ ル(又は他の適当な脱水剤、例えば、無水酢酸、オルトギ酸エチル/H+、CC l3COCl/Et3Nなど)で脱水して、対応アレーンニトリルを得、これを適 当なアジ化物と反応させて5−テトラゾリル誘導体に変換した。図式3 アレーンカルボキシアルデヒド中間体1に臭化メチルマグネ シウムを付加して、対応第2級アルコールを得、これをクロロクロム酸ピリジニ ウムで酸化して、アセチル誘導体を得た。図式1 図式2 図式3 代表的な化合物 表1は本発明の化合物を示す: 生理活性定量アッセイPDEIVa酵素を安定に発現するCHO−K1細胞系の樹立 プロスタサイクリンレセプターを安定に発現するCHO−K1細胞を、先に記 載(Y.Boieら,J.Biol.Chem.:269,12173−121 78,1994)のようにG418選択下に増殖させ、1.75×106細胞/ 175cm2の密度で、α−MEM培地:10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS );1%(v/v)ペニシリン/ストレプトマイシン;25mM Hepes、 pH7.4;及び500mg/ml G418(完全培地)を含有するT−17 5フラスコ(Gibco,Burlington,YT)に入れた。細胞を37 ℃、5% CO2下に24時間インキュベーター中に維持し た。次いで、細胞を、加温した滅菌リン酸塩緩衝塩水(PBS)で洗浄し、2m g/mlのDNA、及びOpti−MEM中9mg/mlのリポフェクタミン試 薬と共に37℃、5%CO2下に7時間インキュベートした。インキュベーショ ン溶液を、20% FBSを含むOpti−MEMで1:2稀釈し、一晩インキ ュベートした。一晩のインキュベーション後、培地を、500mg/mlのハイ グロマイシンBを含む完全培地と取り換えた。コロニーを同定し、さらに特性決 定するためにT−175フラスコ中で増殖させた。全細胞cAMP含量の測定 CHO−K1細胞を、500mg/mlのハイグロマイシンを含む完全培地に 106細胞/175cm2の密度で培養した。フラスコをインキュベーター中37 ℃、5.0% CO2下に72時間維持した。培地を取り換え、細胞を一晩増殖 させた。細胞を洗浄し、0.5mMのEDTAを含むPBSでプレートから分離 した。細胞懸濁液を150g×10分で遠心分離して、細胞のcAMP含量を測 定した。次いで、細胞を0.2×106細胞/mlの密度でハンクス緩衝塩溶液 中に再懸濁した。細胞を室温で15分間予備インキュベートし、次いで、10m M のプロスタグランジン I2(PGI2)及び指示化合物と共にさらに10分間イ ンキュベートした。細胞を0.1%DMSO中でインキュベートして基礎cAM Pレベルを定量した。HCl(最終濃度0.1N)を加えてインキュベーション を停止し、細胞を下記のようにcAMPについて測定した。 ScintiStripTMウエル(最終容量300ml)中室温で18時間、 再構成したウサギ抗スクシニルcAMP血清(100ml)を、全細胞反応体又 は既知cAMP標準液(100ml)及び125I−cAMP TME(30pm ol)と共にインキュベートして、全細胞cAMP含量を定量した。cAMP標 準液試料の不在下に全cpm(Bo)を定量した。次いで、反応混合物をウエル から吸引し、個々のウエルを10−999から1分間ウィンドウを開いたままB eckman LS 600SC中で計数した。データは、%B/Bo=[(標 準液又は試料cpm−非特異的cpm)/(Bocpm−非特異的cpm)]× 100として表した。ScintiStripTMウエル中で、125I−cAMP TMEのみをアッセイ緩衝液(50nMのアセテート;pH5.8)と共にイ ンキュベートして非特異的cpmを定量した。定量はいずれも3 回行った。ホスホジエステラーゼシンチレーション近接アッセイ(Hosphodiesterase Scinti llation Proximity Asseay) 50mMのTris、pH7.5;1mMのEDTA;及び200mMのb− メルカプトエタノールを含む氷冷溶液中50%(Braunsonic モデル 2000)の電力設定で10秒間超音波処理してCHO−K1を溶解した。超 音波処理した細片を4℃で90分間100,000×gで遠心分離して、細胞の 可溶性粒状画分を得た。変動濃度の阻害剤の存在下に、50mM Tris、p H7.5;10mM MgCl2;1mM EDTA;及び100nM(又は指 定の)3H−cAMP(最終容量100ml)を含む溶液中でPDE活性を測定 した。酵素を含む反応混合物を、96ウエルのView Plates(Pac kard)中30℃で10分間インキュベートし、18mMのZnSO4を含む Phosphodiesterase Scintillation Prox imity Assay(SPA)Beads(Amersham)50mlを 加えてインキュベーションを停止した。Wallac 1450 mBeta LSCカウンター中でプレートを計数して、3 H−cAMPの加水分解量を定量した。白血球中のcAMPの増加 ヒト好中球又はモルモット好酸球を用い、細胞内cAMPに及ぼす本発明の化 合物の作用を調べた。ヒト好中球を末梢血から分離し、ジヒドロサイトカラシン B及びテスト化合物と共に10分間インキュベートし、次いで、EMLPで剌激 した。ヒト血清の腹腔内注射により予備処理した動物の腹膜灌流によりモルモッ トの好酸球を回収した。好酸球を腹膜滲出液から分離し、イソプレナリン及びテ スト化合物と共にインキュベートした。どちらの細胞タイプの場合も、インキュ ベーシヨン後に懸濁液を遠心分離し、細胞ペレットを緩衝液に再懸濁し、10分 間沸騰させてから、特異的ラジオイムノアッセイ(DuPont)にかけてcA MPを測定した。 実施例に記載されている最も効力のある化合物は、0.1nM〜1mMの濃度 で、好中球及び/又は好酸球のcAMPの濃度依存性増加を誘発した。白血球機能の抑制 本発明の化合物を、スーパーオキシドの生成、化学走性、並びに好中球及び好 酸球の付着に及ぼす該化合物の作用について 調べた。単離した白血球をジヒドロサイトカラシンB(超酸化物の生成に関する 場合のみ)及びテスト化合物と共にインキュべートした後、EMLPで剌激した 。実施例中最も効力のある化合物は、0.1nM〜1mMの濃度で、スーパーオ キシドの生成、化学走性及び付着の濃度依存性阻害を生起させた。 ヒト末梢血単球(PBM)による腫瘍壊死因子(TNF)のリポ多糖(LPS )誘発合成は、0.01nM〜10mMの濃度の実施例の化合物によって阻害さ れる。in vitroでの収縮気道平滑筋の弛緩 モルモットから単離された気管平滑筋に及ぼす本発明の化合物の作用を調べた 。単離した気道輪を器官浴中につり下げ、酸素化クレブス溶液中に浸漬させた。 平滑筋を、最大下の濃度のヒスタミン又はカルバコールで収縮させた後、増大濃 度のテスト化合物を器官浴に添加した。実施例中最も効力のある化合物は、1n M〜100mMの濃度で、ヒスタミンとカルバコールのいずれが誘発する収縮を も濃度依存的に反転させた。該化合物は、一般に、カルバコールが誘発する緊張 よりヒスタミンが誘発する緊張においてより効力を有する。in vitroでの心筋に及ぼす作用 単離した心筋に及ぼす本発明の化合物の作用についてテストした。モルモット の心臓から右心房筋及び乳頭筋を切断し、自律脈動房(spontaneously beating atria)の(変周期性)速度及び電気刺激した乳頭筋の(変力性)力を測定する ために器官浴中につり下げた。これらの標本において、ロリプラムなどの選択的 PDEIV阻害剤はなんら直接作用を有さないが、ミルリノン(mlrinone)などの 選択的PDEIII阻害剤は正の変周期作用及び変力作用を有する。気管支拡張剤 として喘息に用いられる非選択的PDE阻害剤テオフィリンも、頻脈などの有意 な心血管性変化を引き起こす。従って、選択的PDEIV阻害剤は、心血管副作用 が少ないためにテオフィリンより有利である。実施例中最も効力が高く且つ選択 的な化合物は、10mM以下の濃度では、in vitroで心房筋及び乳頭筋 に対して直接作用を及ぼさなかったが、該阻害剤は、PDEIII阻害剤と組み合 わせると、選択的なIV型阻害剤に典型的な変周期及び変力活性を増大させた。in vivo抗炎症活性 ラットのインターロイキン−5(IL−5)誘発胸膜好酸球(Lisleら, 1993,Br.J.Pharmacl. 08 ,230ページ)は、0.0001〜10.0mg/kgの投薬量で経口投 与した実施例の化合物により阻害される。最も効力のある化合物は、0.003 〜0.03mg/kg(経口)のED50で好酸球の遊走を用量依存的に減少させ る。 本発明の化合物はさらに、血小板活性化因子(PAF)によりラットで誘発さ れる炎症性応答をも低減させる。in vivo抗アレルギー活性 本発明の化合物を、感作されたモルモットに抗原を吸入させて誘発したIgE 媒介アレルギー性肺炎症に及ぼす作用についてテストした。先ず、モルモットを 、水酸化アルミニウム及び百日咳ワクチンと組み合わせた抗原を腹腔内注射して 、穏和なシクロホスファミド誘発免疫抑制下にオボアルブミンに対して感作した 。2週間後及び4週間後に、追加免疫用量の抗原を投与し、6週目に、腹腔内投 与したヒスタミン剤(メピラミン)の保護下にエアゾール化したオボアルブミン でチャレンジした。さらに48時間経過後、気管支肺胞(BAL)の洗浄を行い 、BAL液中の好酸球や他の白血球の数を計数した。炎症性損傷を組織学的に検 査するために肺も摘出した。抗原チャレンジ後48時間内に最高3回まで実施例 の化合物を投与〔0.001 〜10mg/kg(腹腔内又は経口)〕すると、好酸球及び他の炎症性白血球の 堆積が有意に減少した。また、実施例の化合物で処理した動物の肺の炎症性損傷 も減少した。肺動力学に及ぼす作用 本発明の化合物(経口又は他の投与経路を介した0.001〜10mg/kg )は、感作されたモルモットにおいて抗原によるアレルギー性気管支収縮を減少 させる。 本発明の化合物を、モルモットの気道のオゾン誘発過反応性(hyperreactivit y)に及ぼす作用についてテストした。オゾンを吸入した後、モルモットは吸入 したヒスタミンの気管支収縮作用に対して無感作動物よりはるかに感受性が高く なる(Yeadonら,1992,Pulmonary Pharm.,,3 9)。ヒスタミンに対する用量応答曲線に顕著な左寄りの移動と、肺抵抗の最大 増大量に極めて有意な増加が認められる。オゾンの腹腔内又は経口投与(0.0 01〜10mg/kg)の1時間前に投与した実施例の化合物は、オゾン誘発過 反応性の用量依存性阻害を生起させた。有害作用 本発明の化合物は、ラットやイヌに繰り返し過剰投与しても 有害作用が認められない。例えば、30日間ラットに実施例の活性化合物を1日 当たり125mg/kgの過剰量を投与しても、有害な毒性が生じない。SPAベースPDE活性アッセイプロトコル IV型cAMP特異的ホスホジエステラーゼによるcAMPのAMPへの加水分 解を阻害する化台物を、以下のような96ウエルプレートフォーマットでスクリ ーニングした: 96ウエルプレートに、30℃で、テスト化台物(2μlのDMSOに溶解し たもの)、[2,8−3H]アデノシン3′,4′−サイクリックホスフェート (cAMP、100nM〜50μM)、10mMのMgCl2、1mMのEDT A、50mMのTris、pH7.5を含む188mlの基質緩衝液を加えた。 10mlのヒト組換えPDE−IV(30℃、10分間で〜10%生成物が形成さ れるように量を調節した)を加えて反応を開始した。10分後、1mgのPDE −SPAビーズ(Amersham)を加えて反応を停止した。生成されたAM PをMicrobeta 96ウエルプレートカウンターで定量した。酵素の不 在下のシグナルをバックグラウンドと定義した。酵素及びDMSOの存在下に検 出されたシグナルからバックグ ラウンドを差し引いたものを100%活性と定義した。これに従って阻害%を計 算した。10ポイント滴定から標準4−パラメーター/多重結合部位方程式の非 線形回帰当てはめによりIC50値を予測した。 バキュロウイルス/Sf−9発現系から産生されたヒト組換えホスホジエステ ラーゼIVa(met−248)の精製GST融合タンパク質を用い、100nM のcAMPについて表2に示されているIC50値を定量した。 本発明の最も効力のある化合物は、ラット、フェレット又はイヌの挙動変調、 鎮静又は嘔吐の誘発においてロリプラムの20〜30倍も活性が低い。 以下の非限定的実施例により本発明を説明する。該実施例においては、特に断 りのない限り: (i) 全ての操作は、室温又は周囲温度、即ち、18〜25℃の範囲の温度で 実施した;溶媒の蒸発は、減圧(600〜4000パスカル:4.5〜30mm Hg)下にロータリーエバポレーターを用い、60℃以下の浴温度で行った;反 応の経過は、薄層クロマトグラフィー(TLC)により追跡し、反応時間は、例 示のためにのみ示されている;融点は未較正であり、 「d」は分解を示す;示されている融点は、記載のように調製した物質に関して 得られたものである;多形は、数種の調製物中の融点が異なる物質の単離に起因 し得る;全ての最終生成物の構造及び純度は、TLC、質量分析、核磁気共鳴( NMR)分析又は微量分析データのうちの1種以上を用いて確認した;収率は、 例示のためにのみ示されている;NMRデータが示されている場合、該データは 、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)に関してppmで示され、指示 された溶媒を用いて300MHz又は400MHzで定量した主要診断陽子のデ ルタ(δ)値の形態である;シグナルの形状に関して用いられている慣用の略号 は:s=単重線、d=二重線、t=三重線、m=多重線、br=広幅などである ;また、「Ar」は芳香族シグナルを表す;化学記号は、それらの通常の意味を 有する;以下の略号:v(容量)、w(重量)、b.p.(沸点)、m.p.( 融点)、L(リットル)、ml(ミリリットル)、g(グラム)、mg(ミリグ ラム)、mol(モル)、mmol(ミリモル)、eq(当量)も用いられてい る。 以下の略号は指示されている意味を有する: Ac = アセチル Bn = ベンジル cAMP = サイクリックアデノシン−3′,5′−一 リン酸 DBU = 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ ンデク−7−エン DIBAL = ジイソブチルアルミニウムヒドリド DMAP = 4−(ジメチルアミノ)ピリジン DMF = N,N−ジメチルホルムアミド Et3N = トリエチルアミン GST = グルタチオントランスフェラーゼ LDA = リチウムジイソプロピルアミド m−CPBA = メタクロロペル安息香酸 MMPP = モノペルオキシフタル酸 MPPM = モノペルオキシフタル酸マグネシウム塩6 H2O Ms = メタンスルホニル=メシル=SO2Me Ms0 = メタンスルホネート=メシラート NSAID = 非ステロイド系抗炎症薬 PCC = クロロクロム酸ピリジニウム PDC = 二クロム酸ピリジニウム PDE = ホスホジエステラーゼ Ph = フェニル Phe = ベンゼンジイル pye = ピリジンジイル r.t. = 室温 rac. = ラセミ化合物 SAM = アミノスルホニル又はスルホンアミド又は SO2NH2 SPA = シンチレーション近接アッセイ TBAF = テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリ ド Th = 2−又は3−チエニル TFAA = 無水トリフルオロ酢酸 THF = テトラヒドロフラン Thi = チオフェンジイル TLC = 薄層クロマトグラフィー TMS−CN = トリメチルシリルシアニド Tz = 1H(又は2H)−テトラゾル−5−イル C35 = アリル。アルキル基の略号 Me = メチル Et = エチル n−Pr = 正プロピル i−Pr = イソプロピル n−Bu = 正ブチル i−Bu = イソブチル s−Bu = 第2級ブチル t−Bu = 第3級ブチル c−Pr = シクロプロピル c−Bu = シクロブチル c−Pen = シクロペンチル c−Hex = シクロヘキシル。実施例1 (R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)− 2−[4−(4−メチルピペラジノカルボニル)フェニル]エチル}ピリジン DMF(2ml)中のカルボン酸2(100mg,0.24mmol)、1− メチルピペラジン(0.03ml,0.26mmol)、ジエチルシアノホスホ ネート(0.05m1,0.31mmol)及びトリエチルアミン(0.05m l,0.34mmol)の溶液を室温で16時間攪拌した後、EtOAcを加え た。有機相を水とブラインで洗浄、脱水(MgSO4)、蒸発させた。残留物を フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH 90:1 0)にかけて精製し、白色固体として標記化合物(60mg,50%)を得た。1 H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.55(m,2H),1.75 (m,6H),2.30(s,3H),2.30(m,2H),2.45(m, 2H),3.30(d,2H),3.40(m,2H),3.75(m,2H) ,3.80(s,3H),4.15(t,1H),4.60(m,1H),6. 60(s,1H),6.65(d,1H),6.75(d,1H),6.90( d,2H),7.20(d,2H),7.30(d,2H),8.40(d,2 H)。実施例2 R)−4−[2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキ シフェニル)−2−(4−ピロリジノカルボニルフェニル)フェニル]エチル} ピリジン 実施例1に記載の手順に従い、但し、1−メチルピペラジンをピロリジンに代え て、オフホワイトの固体として標記生成物を得た。1 H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.55(m,2H),1.80 (m,8H),1.95(m,2H),3.30(d,2H),3.40(t, 2H),3.60(t,2H),3.80(s,3H),4.15(t,1H) ,4.60(m,1H),6.60(s,1H),6.65(d,1H),6. 75(d,1H),6.90(d,2H),7.20(d,2H),7.45( d,2H),8.40(d,2H)。実施例3 R)−4−[1−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル−2−( 4−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒドオキシム ピリジン(4ml)中のアルデヒド1(406mg,1.0mmol)の溶液 に、塩酸ヒドロキシルアミン(100mg, 1.4mmol)を加え、反応混合物を室温で18時間攪拌した。次いで、揮発 性物質を蒸発させ、残留物にEtOAcを加えた。有機相を5%水性NaHCO3 で洗浄し、脱水(MgSO4)、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラ フィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH 95:5)にかけて精製し、白色 固体として標記化合物(306mg,89%)を得た。1 H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.55(m,2H),1.80 (m,6H),3.30(d,2H),3.80(s,3H),4.15(t, 1H),4.65(m,1H),6.60(s,1H),6.65(d,1H) ,6.75(d,1H),6.90(d,2H),7.20(d,2H),7. 45(d,2H),7.60(s,1H),8.10(s,1H),8.40( d,2H)。実施例4 (R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2 −[4−(テトラゾル−5−イル)フェニル]エチル}ピリジン ステップ1: (R)−4−[1−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2 −(4−ピリジル)エチル]ベンゼンニトリル アセトニトリル(4ml)中の実施例3の生成物(R)−4−1−(3−シク ロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−(4−ピリジル)エチル]ベ ンズアルデヒドオキシム(425mg,1.0mmol)の0℃溶液に、クロロ ギ酸トリクロロメチル(0.18ml,1.5mmol)を加えた。反応混合物 を室温で1時間攪拌した後、水を加えた。次いで、混合物をEtOAcで抽出し た。有機相を5%水性NaHCO3、水及びブラインで洗浄し、脱水(MgSO4 )、蒸発させて、オフホワイトの固体として標記化合物(350mg,86%) を得た。 ステップ2: (R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2 −[4−(テトラゾル−5−イル)フェニル]エチル}ピリジン 1,2−ジクロロベンゼン(4ml)中のステップ1の生成物(R)−4−[ 1−(3−シクロペンチルオキシ−4−メト キシフェニル)−2−(4−ピリジル)エチル]ベンゼン−ニトリル(350m g,0.88mmol)及びアジ化トリブチルチン(1.17g,3.5mmo l)の溶液を150℃で2時間攪拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、 酢酸(0.5ml)を加えた。15分後、水性1N NaOHを加え、水性相を エーテルで3回洗浄した。次いで、水性相を25%水性NH4OAc及び6N HClで処理してpHを7に調整した後、CH2Cl2で2回抽出した。次いで、 有機相を脱水(MgSO4)、蒸発させて、黄色固体として標記化合物(341 mg,88%)を得た。1 H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.55(m,2H),1.80 (m,6H),3.30(m,1H),3.45(m,1H),3.80(s, 3H),4.20(m,1H),4.70(m,1H),6.70(s,1H) ,6.80(m,2H),7.00(d,2H),7.20(d,2H),7. 90(d,2H),8.40(d,2H)。実施例5 R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2− [4−(1−ヒドロキシエチル)フェニ ル]エチル}ピリジン THF(4ml)中のアルデヒド1(509mg,1.3mmol)の−78℃ 溶液に、臭化メチルマグネシウム(トルエン−THF中1.4M溶液;1.1m l,1.5mmol)を滴下し、混合物を室温に温めた。6時間後、5%水性N aHCO3を加え、混合物をEtOAcで2回抽出した。有機層をブラインで洗 浄、脱水(MgSO4)、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー (シリカゲル、ヘキサン/EtOAc 25:75)にかけて精製し、無色のゴ ム状物として標記化合物(275mg,52%)を得た。1 H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.45(d,3H),1.55 (m,2H),1.75(m,6H),2.40(s,1H),3.30(m, 2H),3.80(s,3H),4.15(t,1H),4.65(m,1H) ,4.85(m,1H),6.60(s,1H),6.65(d,1H),6. 70(d,1H),6.90(d,2H),7.15(d,2H),7.25( d,2H),8.30(d,2H)。実施例6 (R)−4−[2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2 −(4−アセチルフェニル)エチル]ピリジン CH2Cl2(3ml)中のクロロクロム酸ピリジニウム(272mg,1.3 mmol)及びモレキュラーシーブの懸濁液に、CH2Cl2(4m1)中の実施 例5の生成物(R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフ ェニル)−2−[4−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}ピリジン( 205mg,0.49mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温で1時間攪 拌した後、揮発性物質を蒸発させた。次いで、残留物をEtOACですり砕き、 セライトを通して濾過した。濾液を蒸発させて、残留物を得、これをフラッシュ クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/EtOAc 25:75)にかけ て精製し、白色泡状物として標記化合物(39mg,19%)を得た。1 H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.55(m,2H),1.75 (m,6H),2.55(s,3H),3.30(d,2H),3.80(S, 3H),4.20(t,1H),4.65(m,1H),6.60(s,1H) ,6.6 5(d,1H),6.75(d,1H),6.90(d,2H),7.25(d ,2H),7.85(d,2H),8.40(d,2H)。 中間体の調製中間体1 (R)−4−[1−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2 −(4−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒド ステップ1: 2−(4−ブロモフェニル)−1,3−ジオキソフン ベンゼン(400ml)中の4−ブロモベンズアルデヒド(66.5g,35 9mmol)、エチレングリコール(22ml,395mmol)及びp−トル エンスルホン酸一水和物(120mg)の溶液を、同時にDean−Stark で水を 捕獲しながら3時間還流させた。次いで、有機相を、5%水性NaHCO3、水 及びブラインで連続的に洗浄し、脱水(MgSO4)、蒸発させた。残留物を減 圧下に蒸留(bp:112℃/0.4mmHg)して、無色の液体として標記化 合物(79.8g,97%)を得た。 ステップ2: (1R,5S)−N−{(3R)−3−(3−シクロペンチルオ キシ−4−メトキシフェニル)−3−[4−(1,3−ジオキソラン−2−イル )フェニル]−2−(4−ピリジル)プロパノイル}−10,10−ジメチル− 3−チア−4−アザトリシクロ[5.2.1.01,5]デカン−3,3−ジオキ シド 1,2−ジブロモエタン(0.1ml)を含むTHF(140ml)中のマグネ シウム削り屑(6.16g,254mmol)に、THF(40ml)中のステ ップ1の生成物2−(4−ブロモフェニル)−1,3−ジオキソラン(55.3 g,241mmol)の溶液を、ゆるやかな還流を維持するに十分な速度で加え た。混合物を室温で2時間攪拌した後、溶液を、THF(700ml)中のアシ ルスルタム(acyl sultam)II(Celltech,WO95/17386号, 1995年6 月29日)(43.2g,80.5mmol)の0℃溶液に滴下した。反応混合 物を室温で16時間攪拌した後、10%水性NH4Clを加えた。混合物をEt OAcで抽出し、有機相を水とブラインで洗浄、脱水(MgSO4)、蒸発させ た。残留物をEtOH中で2回再結晶して、オフホワイトの固体として標記化合 物(25.6g,46%)を得た。 ステップ3: (R)−4−[1−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ フェニル)−2−(4−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒド THF(150ml)中のプロパンチオール(4.6ml,51mmol)の0 ℃溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン2.4M溶液;10.6ml,25m mol)を滴下した。15分後、ステップ2の生成物(1R,5S)−N−{( 3R)−3−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−3−[4 −(1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]−2−(4−ピリジル)プロ パノイル}−10,10−ジメチル−3−チア−4−アザトリシクロ[5.2. 1.01,5]デカン−3,3−ジオキシド(9.7g,14.1mmol)を固 体として加え、反応混合物を室温で3日間攪拌した。 次いで、揮発性物質を蒸発させ、得られた残留物をEtOH(80ml)と水( 40ml)に溶解した。水酸化ナトリウム(4.5g,113mmol)を加え 、混合物を2時間加熱還流させた。反応混合物を室温に冷却し、6NのHClで 処理してpHを4.5とし、次いで、1時間加熱還流させた。反応混合物を室温 に冷却し、1NのNaOHで処理してpHを14とし、次いで、EtOAcで2 回抽出した。有機相をブラインで洗浄、脱水(MgSO4)、蒸発させた。残留 物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、エーテル)にかけて精製し、 白色泡状物として標記化合物(2.3g,41%)を得た。1 H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.55(m,2H),1.75 (m,6H),3.30(m,2H),3.80(s,3H),4.20(t, 1H),4.60(m,1H),6.60(s,1H),6.65(d,1H) ,6.75(d,1H),6.90(d,2H),7.35(d,2H),7. 75(d,2H),8.40(d,2H),9.95(s,1H)。中間体2: (R)−4−[1−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキ シフェニル)−2−(4−ピリジル)エチル]安息香酸 水(1ml)中のNaClO2(149mg,1.64mmol)及びNaH2 PO4・H2O(227mg,1.64mmol)の溶液を、t−BuOH(6m l)中のアルデヒド1(508mg,1.27mmol)及び2−メチル−2− ブテン(0.94ml,8.9mmol)の溶液に加えた。反応混合物を室温で 19時間攪拌した後、25%水性NH4OAcを加えた。次いで、混合物をEt OAcで2回抽出した。有機相をブラインで洗浄、脱水(MgSO4)、蒸発さ せて、白色固体として標記化合物(540mg)を得た。1 H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.55(m,2H),1.75 (m,6H),3.35(m,2H),3.80(s,3H),4.20(t, 1H),4.60(m,1H),6.60(s,1H),6.65(d,1H) ,6.7 5(d,1H),7.00(d,2H),7.25(d,2H),8.00(d ,2H),8.45(d,2H)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4439 A61K 31/44 613 C07D 213/53 C07D 213/53 401/10 257 401/10 257 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ, EE,GE,HU,IL,IS,JP,KG,KR,K Z,LC,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MK ,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG, SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,US,U Z,VN (72)発明者 ジラール,イブ カナダ国、ケベツク・アシユ・9・アシ ユ・3・エル・1、カークランド、トラン ス・カナダ・ハイウエイ・16711 (72)発明者 デユシヤルム,イブ カナダ国、ケベツク・アシユ・9・アシ ユ・3・エル・1、カークランド、トラン ス―カナダ・ハイウエイ・16711

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 式I: 〔式中、 R1は、 (a) −CH=NOH、 (b) −CH(OH)−CH3、 (c) −CO−CH3、 (d) −CO−N[CH2CH22N−CH3、 (e) −CO−N[CH2CH2CH2CH2]、及び (f) −5−テトラゾリル から選択され; R2及びR3は独立に、 (a) C1-7アルキル、 (b) 置換C1-7アルキル(ここで、置換基はF、Cl、B r又はIである)、 (c) ベンゼン環上で任意にモノ又はジ置換された2−フェネチル又は2−イ ンダニル(ここで、該環上の置換基は独立に、 (1) ハロ、 (2) C1-6アルコキシ、 (3) C1-6アルキルチオ、 (4) CN、 (5) CF3、 (6) C1-6アルキル、 (7) N3、 (8) −CO2H からなる群から選択される) から選択され; R4は、 (a) 水素、 (b) C1-6アルキル、 (c) ベンゼン環上で任意のモノ又はジ置換されたフェニル、ベンジル又は2 −フェネチル(ここで、該環上の置換 基は独立に、 (1) ハロ、 (2) C1-6アルコキシ、 (3) C1-6アルキルチオ、 (4) CN、 (5) CF3、 (6) C1-6アルキル、 (7) N3、 (8) −CO2H からなる群から選択される) から選択され; R5及びR8はそれぞれ独立に、 (a) −CF3、 (b) C1-6アルキル、 (c) ベンゼン環上で任意にモノ若しくはジ置換されたフェニル、ベンジル又 は2−フェネチル(ここで、該環上の置換基は、独立に、 (1) ハロ、 (2) C1-6アルコキシ、 (3) C1-6アルキルチオ、 (4) CN、 (5) CF3、 (6) C1-6アルキル、 (7) N3、 (8) −CO2H からなる群から選択される) から選択され; R6及びR7は独立に、 (a) 水素、及び (b) C1-6アルキル から選択され;あるいは R6とR7は一緒になって飽和5員、6員又は7員複素環(該複素環は、ヘテロ 原子窒素を含み、場合によって、O若しくはS原子である追加のヘテロ原子又は NR4を含み、且つ場合によってカルボニル基を含む)を形成し得; HETは、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、ベ ンジル、2−フェネチル、NHCOR5、NR67、NHS(O)28、OH、 CN又はCF3からな る群から選択される置換基で任意にモノ若しくはジ置換されたピリジル又はイミ ダゾリル及びそのN−オキシドから選択され; Xは、N,N→O又はCHから選択される〕 を有する化合物又はその医薬上許容し得る塩。 2. R2が、F、Cl、Br及びIからなる群から選択される置換基で任意に モノ、ジ又はトリ置換されたシクロペンチルであり、R3がメチルであることを 特徴とする、請求項1に記載の化合物。 3. R1が、 (a) −CH=NOH、 (b) −CH(OH)−CH3、 (c) −CO−CH3、 (d) −CO−N[CH2CH22N−CH3、 (e) −CO−N[CH2CH2CH2CH2]、及び (f) −5−テトラゾリル から選択され; R2がシクロペンチルであり; R3がメチルであり; R5及びR8がそれぞれ独立に、 (a) −CF3、 (b) C1-3アルキル、 (c) 場合によってベンゼン環上でモノ若しくはジ置換されたフェニル、ベン ジル又は2−フェネチル(ここで、該環上の置換基は独立に、 (1) ハロ、 (2) C1-6アルコキシ、 (3) C1-6アルキルチオ、 (4) CN、 (5) CF3、 (6) C1-3アルキル、 (7) N3、 (8) −CO2H からなる群から選択される) から選択され; R6及びR7は独立に、 (a) 水素、及び (b) C1-3アルキル から選択され;あるいは R6とR7が一緒になって飽和5員、6員又は7員複素環(該複素環は、ヘテロ 原子窒素を含み、場合によって、O若しくはS原子である追加のヘテロ原子又は NR4を含み、且つ場合によってカルボニル基を含む)を形成し得; HETは、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、ベ ンジル、2−フェネチル、NHCOR5、NR67、NHS(O)28、OH、 CN又はCF3からなる群から選択される置換基で任意にモノ若しくはジ置換さ れたピリジル又はイミダゾリル及びそのN−オキシドから選択され; Xは、N,N→O又はCHから選択されることを特徴とする、請求項1に記載 の化合物。 4. R1が、 (a) −CH=NOH、 (b) −CH(OH)−CH3、 (c) −CO−CH3、 (d) −CO−N[CH2CH22N−CH3、 (e) −CO−N[CH2CH2CH2CH2]、及び (f) −5−テトラゾリル から選択され; R2がシクロペンチルであり; R3がメチルであり; R5及びR8がそれぞれ独立に、 (a) −CF3、 (b) C1-3アルキル、 から選択され; R6及びR7が独立に、 (a) 水素、及び (b) C1-3アルキル から選択され;あるいは R6とR7が一緒になって飽和5員、6員又は7員複素環(該複素環は、ヘテロ 原子窒素を含み、場合によって、O若しくはS原子である追加のヘテロ原子又は NR4を含み、且つ場合によってカルボニル基を含む)を形成し得; HETが、ハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルチオ、ベ ンジル、2−フェネチル、NHCOR5、NR67、NHS(O)28、OH、 CN又はCF3からな る群から選択される置換基で任意にモノ若しくはジ置換されたピリジル及びその N−オキシドから選択され; XがCHである ことを特徴とする、請求項3に記載の化合物。 5. (a) (R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシ フェニル)−2−[4−(4−メチルピペラジノカルボニル)フェニル]エチル }ピリジン、 (b) (R)−4−[2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニ ル)−2−(4−ピロリジノカルボニルフェニル)エチル]ピリジン、 (c) (R)−4−[1−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニ ル)−2−(4−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒドオキシム、 (d) (R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニ ル)−2−[4−(テトラゾル−5−イル)フェニル]エチル}ピリジン、 (e) (R)−4−{2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニ ル)−2−[4−(1−ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}ピリジン、及び (f) (R)−4−[2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニ ル)−2−(4−アセチルフェニル)エチル]ピリジン、 からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物又はその医薬上許容し得る 塩。 6. 無毒性で治療上有効量の請求項1、2、3、4又は5に記載の化合物及び 医薬上許容し得る担体を含むことを特徴とする喘息を治療するための医薬組成物 。 7. cAMPの細胞内レベルを増大させることにより疾患を治療するための医 薬組成物であって、無毒性で治療上有効量の請求項1、2、3、4又は5に記載 の化合物及び医薬上許容し得る担体を含むことを特徴とする医薬組成物。 8. 喘息を治療する方法であって、該治療を要する患者に、無毒性で治療上有 効量の請求項1に記載の化合物及び医薬上許容し得る担体を投与することを含む 方法。 9. PDE−IVを阻害することにより疾患を治療する方法であって、そのよう な治療を要する患者に、無毒性で治療上有効量の請求項1に記載の化合物を投与 することを含む方法。 10. 許容し得る、ホスホジエステラーゼIVを阻害し且つサ イクリックアンデノシン−3′,5′−一リン酸を増大させる量の、請求項1、 2、3、4若しくは5に記載の式(I)の化合物又はその医薬上許容し得る塩を 、医薬上許容し得る担体と共に含む、ホスホジエステラーゼIV阻害性医薬組成物 。 11. 喘息の治療に用いるための、請求項1、2、3、4若しくは5に記載の 式(I)の化合物又はその医薬上許容し得る塩。 12. サイクリックアデノシン−3′,5′−一リン酸の細胞内レベルを増大 させることによる疾患の治療に用いるための、請求項1、2、3、4若しくは5 に記載の式(I)の化合物又はその医薬上許容し得る塩。 13. 喘息を治療するための薬剤の製造における、請求項1、2、3、4若し くは5に記載の式(I)の化合物又はその医薬上許容し得る塩の使用。 14. ホスホジエステラーゼを阻害することによりサイクリックアデノシン− 3′,5′−一リン酸のレベルを増大させる薬剤の製造における、請求項1、2 、3、4若しくは5に記載の式(I)の化合物又はその医薬上許容し得る塩の使 用。 15. サイクリックアデノシン−3′,5′−一リン酸阻害 剤としての薬剤の製造における、請求項1、2、3、4若しくは5に記載の式( I)の化合物又はその医薬上許容し得る塩の使用。
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