【発明の詳細な説明】
新規置換2,4−チアゾリジンジオン誘導体、その製造方法およびそれを含む
薬剤組成物
本発明は、化学の分野、特に治療化学の分野に関する。
より正確には、本発明の対象は新規2,4−チアゾリジンジオン誘導体、すな
わち5−フェノキシアルキル−2,4−チアゾリジンジオン、その製造方法、抗
糖尿病剤としてのおよびインシュリン抵抗の代謝シンドロームの治療におけるそ
の使用、ならびにそれを含む薬剤組成物にも関する。
多くの2,4−チアゾリジンジオン誘導体が既に抗糖尿病剤として記載されて
いる(武田の特許EP 193 256、三共の特許EP 207 581)。先に記載された化合物は
、主に、5位がベンジル基により置換されたチアゾリジンジオン、すなわち、チ
アゾリジン環とアリール基との間に1つの炭素原子のみを含むアルキレン鎖を有
する化合物であった。これらの化合物の構造は、通常、ベンジル基のアリール環
が有する置換基を変更した。先に記載の構造を有し顕著な血糖降下およびトリグ
リセリド降下活性を示す化合物は、5位における結合として基R−O−Ar−C
H2−を有していた。これらの変更は、フェニルのパラ位における酸素を有する
置換基Rにもっぱら影響を与える。
これらの化合物の幾つかは、その薬理学的特性以外に、肝臓毒性現象を示す(T
akashi Sohda,Chem.Pharm.Bull,第30巻,(1982年),3580頁)。
非インシュリン依存性糖尿病において、インシュリンの効能の低下は血糖上昇
につながる。
インシュリンの「活性」の低下は、一方では、インシュリンのグルコースへの
反応における膵臓の障害に関係し、他方では、肝臓および抹消(筋〜脂肪組織)
インシュリン抵抗に関係する。幾つかの最近の抗糖尿病治療薬は、インシュリン
・抵抗を上げることなく主にインシュリン分泌を刺激し、主な欠点として、長期
において、β−膵臓細胞の減少により糖尿病を悪化させる。メトホルミン、およ
び2,4−チアゾリジンジオン構造を有する化合物のような他の抗血糖上昇薬は
イ
ンシュリンへの感受性を向上させる。これらのチアゾリジンジオンは、インシュ
リンの分泌を刺激することなく血糖を低下させ、高インシュリン症によるインシ
ュリン抵抗においてより活性があることがわかる。
本発明の化合物は新規であり、従来技術の化合物が持っていなかった特性:イ
ンシュリンの分泌への影響の不存在、インシュリン抵抗への作用、肝臓毒作用の
不存在、高インシュリン症を伴わない糖尿病の場合の糖尿病活性:において他の
2,4−チアゾリジンジオン誘導体と異なる。
本発明の対象は、特に、一般式(I):
(式中、Aは炭素原子数2〜16の直鎖状または分岐鎖状アルキレン基を表し、D
はホモ炭素の、あるいは1またはそれ以上のヘテロ原子を含み得るヘテロ炭素の
モノ、ジまたはトリ環式芳香族構造体を表し、Xは、その芳香族構造体の置換基
であって、水素、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキ
シ基、アルコキシおよびアルキル基が前述のように定義されるアルコキシアルキ
ル基、例えばフェニルまたはα−もしくはβ−ナフチルのような環中に要すれば
1または2のヘテロ原子を含む1または2の環を含む芳香族環式構造体と定義さ
れるアリール基、アルキル基が前述のように定義されアリール基が前述のように
定義され要すれば1または2以上の置換基を含むアラルキル基、アラルキルおよ
びアリール基が前述のように定義されるアラルキルアリール基、ハロゲン、トリ
フルオロメチル、シアノ、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、カルボキシル、アル
カルボニル、カルボキサミド、スルホニル、スルホン、スルホンアミド、スルフ
ァモイル、アルキルスルホニルアミノ、アシルアミノ、トリフルオロメトキシか
ら選ばれるものを表し、nは1〜3の整数を表し、Aがブチル基を表す場合
は4−クロロフェニル基を表さない。)
に相当する新規5−フェノキシアルキル−2,4−チアゾリジンジオンである。
前記において、芳香族基D中には、ホモ炭素構造体としてフェニル、α−ナフ
チル、β−ナフチルまたはフルオレニル基が挙げられる。
ヘテロ環式芳香族基において、ピリジル、キノリル環またはカルバゾリルが挙
げられる。本発明において、アルキル基は、炭素原子数1〜6のもの、特にメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチルまた
はペンチル基等と定義され、アルコキシ基は、炭素原子数1〜6のもの、特にメ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシまたはイソブトキシ
基等を定義され、ハロゲン基はフッ素、塩素、臭素またはヨウ素と定義される。
アルキレン鎖Aは、飽和しているまたは1または2以上のエチレン結合を有し
、要すればヒドロキシル基またはフェニル基により置換されている炭素原子数2
〜16の直鎖状または分岐鎖状炭化水素鎖である。そのような鎖の例はエチレンま
たはプロピレン基である。
本発明は、一般式(I)で示される化合物の互変異性体、これらの化合物のエ
ナンチオマー、ジアステレオマーおよびエピマー、ならびにそれらの溶媒和物に
も関する。
チアゾリジン環が有するケトン官能基はエノール化されモノエノールを発生さ
せ得ることが考えられる。
チアゾリジンジオン環の窒素上に酸性プロトンを有する一般式(I)で示され
るチアゾリジンジオン誘導体はこの場合、塩にされ、塩基性塩として存在する。
一般式(I)で示される化合物の塩基性塩の例は、薬理学的に許容できる塩、
例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アミン塩
および同じタイプの他の塩(アルミニウム、鉄、ビスマス等)を含む。薬理学的
に許容できるものでないアミン塩は、同定、精製または溶解のための手段として
役立ち得る。
本発明の一般式(I)で示される化合物において、現時点で好ましい化合物と
してより詳しくは、
5−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]−2,4−チアゾリジンジ
オン、
5−(2−フェノキシエチル)−2,4−チアゾリジンジオン、
5−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−2,4−チアゾリジンジオ
ン、
5−{[1−ヒドロキシ−2−(4−フルオロフェノキシ)]エチル}−2,4−
チアゾリジンジオン、
5−{[2−ヒドロキシ−3−(4−フルオロフェノキシ)]プロピル}−2,4
−チアゾリジンジオン、
5−[1−メチル−2−フェノキシエチル]−2,4−チアゾリジンジオン、
5−[2−(4−シアノフェノキシ)エチル]−2,4−チアゾリジンジオン
、
5−[2−(2−フルオロフェノキシ)エチル]−2,4−チアゾリジンジオ
ン、
5−[2−(2−ナフチロキシ)エチル]−2,4−チアゾリジンジオン
およびそれらの薬理学的に許容できる塩が挙げられる。
本発明は、一般式(I)で示される5−フェノキシアルキル−2,4−チアゾ
リジンジオンの製造方法にも関する。
本発明の合成方法(経路A)はマロン酸型合成であり、それは、
式(II):
(式中、X、Dおよびnは前述のように定義される。)
で示される化合物を、塩基性剤の存在下に、式(III):
(式中、Halは塩素または臭素原子、Aは前述のように定義されるアルキレン
基を表す。)
で示されるジハロアルキルの作用に付して式(IV):(式中、X、D、nおよびAは前述のように定義される。)
で示される化合物を形成し、それを、アルカリ金属アルコレートの存在下に、式
(V):
(式中、R1およびR'1はアルキル基を表す。)
で示されるマロン酸ジアルキルの作用に付して式(VI):
(式中、X、D、n、A、R1およびR'1は前述のように定義される。)
で示される化合物を形成し、それをハロゲン化剤の作用によるハロゲン化に付し
て一般式(VII):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表し、X、D、n、A、R1およびR'1
は前述のように定義される。)
で示される化合物を形成することからなる。
マロン酸型化合物(VI)は、例えばテトラヒドロフラン中における水素化ナト
リウムの作用によるように、アニオン形成後にN−ハロアミドまたはN−ハロイ
ミドでハロゲン化することができる。
一般式(VII)で示されるジアルキルジエステルは、特に塩酸および酢酸から
なる酸性混合物中において加熱することにより脱カルボキシル化および鹸化され
て一般式(VIII):
(式中、Hal、X、D、nおよびAは前述のように定義される。)
で示されるα−ハロ酸を得、それをチオ尿素と反応させて一般式(IX):
(式中、X、D、nおよびA基は前述のように定義される)
で示される2−イミノ−4−チアゾリジノンを形成し、それを、必ずしも単離す
ることなく、塩酸のような酸混合物の添加により加水分解して2,4−チアゾリ
ジンジオンにする。
この加水分解は好ましくは還流下の加熱により行われる。
このプロセスにおいて、一般式(IV)で示される化合物を形成するために用いっ
れる塩基性剤は、好ましくは水酸化アルカリ金属、特に水酸化ナトリウムである
。同様に、ハロアミドはN−クロロアセトアミド、N−ブロモアセトアミドまた
はN−ブロモベンズアミドであり得、ハロイミドはN−クロロスクシンイミドま
たはN−クロロフタルイミドであり得る。
マロン酸型経路によるもう一つの合成方法(経路B)は、式(X):
(式中、Rはアルキル基を表し、X、D、nおよびAは前述のように定義される
)
で示される化合物をハロゲン化に付して一般式(XI):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表し、X、D、nおよびAは前述のよう
に定義される。)
で示されるα−ハロゲン化エステルを形成し、次に、後者を酢酸ナトリウムのよ
うな緩衝剤の存在下にチオ尿素と反応させて式(IX):
(式中、X、D、nおよびAは前述のように定義される。)
で示される2−イミノ−4−チアゾリジノンを形成し、それを塩酸中で還流下に
加熱することにより加水分解して一般式(I):
(式中、Dはホモ炭素の、あるいは1またはそれ以上のヘテロ原子を含み得るヘ
テロ炭素のモノ、ジまたはトリ環式芳香族構造体を表し、Xはその芳香族構造体
の置換基を表し前述のように定義され、Aは炭素原子数2〜16の直鎖状または分
岐鎖状アルキレン基を表す。)
で示されるチアゾリジンジオンを形成することからなる。
本発明によるもう一つの合成方法(経路C)は、式(IV):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表し、X、D、nおよびAは前述のよう
に定義される。)
で示されるハロゲン化化合物を、ブチルリチウムのようなアルカリ金属誘導体の
2,4−チアゾリジンジオンへの作用により得られる2,4−チアゾリジンジオ
ンジアニオンの作用に付して式(I)で示される化合物を形成することからなる
。
本発明のもう一つの方法(経路D)において、合成はアリーロキシアルキルア
ルデヒドを用いて開始し、式(XII):
(式中、Bは炭素原子数1〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキレン基を表し、X
、
Dおよびnは前述のように定義される。)
で示されるアルデヒド化合物を、アルカリ金属誘導体の2,4−チアゾリジンジ
オンへの作用により得られる2,4−チアゾリジンジオンジアノンの作用に付し
て一般式(XIII):
(式中、B、X、Dおよびnは前述のように定義される。)
で示される化合物を形成することからなる。
次に、この化合物を、脱水および次に選択的水素化、またはアルコール部分を
還元して飽和誘導体にすることにより、式(I)で示される脱ヒドロキシル化化
合物に転化する。
本発明は、一般式(I)で示される化合物を調製するためのもう一つの方法(
経路E)であって、芳香族誘導体へのエピハロヒドリンの反応により形成される
式(XIV):(式中、B’は窒炭素原子数1〜14の直鎖状または分岐鎖状アルキレン基を表し
、X、Dおよびnは前述のように定義される)
で示されるオキシランを、そのまま、ブチルリチウムのような強塩基の作用によ
り得られる2,4−チアゾリドンジオンジアニオンを用いて、一般式(XV):
(式中、X、D、nおよびB’は前述のように定義される。)
で示される化合物にする方法にも関する。
次に、式(XV)で示される化合物を、脱水および水素化により一般式(I)
で
示される脱ヒドロキシル化化合物に転化する。
一般式(I)で示される化合物を製造するもう一つの方法(経路F)は、ケト
ンを用いて開始し、一般式(XVI):
(式中、R'は直鎖状または分岐鎖状アルキル基、または置換されたまたは置換
されていないアリールもしくはアラールキル基を表し、X、D、nおよびBは前
述のように定義される。)
で示されるそのケトンを、有機塩基の存在下に、2,4−チアゾリジンジオンの
作用に付して、中間体カルビノールの酸性媒体中における脱水後に、一般式(XV
II):(式中、X、D、n、BおよびR'は前述のように定義される。)
で示される化合物を形成し、次に、触媒の存在下における水素化により二重結合
を還元して、アルキレン鎖が分岐鎖である一般式(I):
(式中、X、D、n、BおよびR'は前述のように定義される。)
で示される化合物を形成することからなる。
化合物(XVII)の接触水素化は、好ましくは、不活性担体上の白金族金属、例
えば、パラジウム化木炭(palladized charcoal)、白金化木炭(platinized charc
oal)または炭酸カルシウム上パラジウムの存在下において行われる。
要約すると、合成方法C、D、EおよびFにおいて、一般式(I)で示される
化合物は、以下に記載する種々の求電子性剤が、好ましくは低温において、2,
4−チアゾリジンジオンジアニオンに、制限されない方法で作用することにより
得られる。
このジアニオンは、リチウムジエチルアミド、リチウムアミド、リチウムジイ
ソプロピルアミド、n−BuLiのような強塩基の2,4−チアゾリジンジオン
への作用により得ることができる。を表し、
Dは前述のように定義され、
Xは芳香族構造体の置換基を表し前述のように定義され、
Bは炭素原子数1〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキレン基を表し、
B’は炭素原子数1〜14の直鎖状または分岐鎖状アルキレン基を表し、
Yは臭素または塩素原子あるいはメチルスルホニロキシまたはp−トルエンス
ルホニロキシ基を表し、
R'は直鎖状または分岐鎖状アルキル基を表す、またはR'は置換されたまたは
置換されていないアリールまたはアラールキル基を表す、
X1は水素または直鎖状もしくは分岐鎖状アルキル基を表す、またはX1は置換
されたまたは置換されていないアリールまたはアラールキル基を表す、
X2は水素または直鎖状もしくは分岐鎖状アルキル基を表す、またはX2は置換
されたまたは置換されていないアリールまたはアラールキル基を表す。
本発明は、また、種々の合成方法中に形成される新規生成物としての中間体化
合物、特に一般式(VII)、(VIII)、(IX)、(XIII)、(XV)および(XVII)にも関
する。
本発明に従う化合物は非常に価値のある薬理学的性質を現わし、その結果、治
療に用途を見出した。
本発明の化合物は、例えばトログリタゾン(troglitazone)のような従来技術
の化合物がほどんど活性がないとわかっている高インシュリン症を伴わない糖尿
病のモデルにおける抗糖尿病活性の強度において、他の2,4−チアゾリジンジ
オン誘導体と異なる。
ずなわち、本発明の化合物は、非インシュリン不足性糖尿病状態(non-insuli
nopenic diabetic state)の治療において用いることができ、低下した循環イン
シュリン水準を有することにより糖血症の優れた制御を得ることを可能にする。
異脂血症(dyslipidaemias)および抗酸化活性の向上に関するこの相対的高イ
ンシュリン症の予防は、ミクロおよびマクロ欠陥障害リスクの低下に貢献する。
本発明の化合物は、非インシュリン依存性糖尿病、低インシュリン症、高血圧
および異脂血症への有益な治療効果を含むインシュリン抵抗の代謝シンドローム
の治療において用いることができるが、高インシュリン症を伴う非インシュリン
依存性糖尿病においても用いることができる。
さらに、これらの化合物は、他の代謝異常に関与するまたは関与しないインシ
ュリン抵抗被検体における高血圧の治療に用いられる。
利尿活性およびラット大動脈で観察されるCa2+捕捉の低下は、一般式(I)で
示される化合物の一部について抗高血圧活性を引き起こし得る。
一部の化合物は、さらに、いわゆる細胞検査モデルを利用して示される、ヒド
ロキシルおよび過酸化アニオンへの抗ラジカル活性を有する。
これらの目的のために、本発明の化合物は、活性成分としての少なくとも一つ
の一般式(I)で示される化合物を、薬学的に許容できる非毒性不活性賦形剤ま
たはビヒクルと組み合わせてまたは混合して含む薬剤組成物として用いられる。
本発明の薬剤組成物は、非経口、消化、直腸、経粘膜または経皮経路により投
与することを意図している。
したがって、それらは、注射可能な溶液または懸濁液あるいは複数回投与用の
バイアルの形態、非被覆または被覆錠剤、糖衣錠、カプセル、ゼラチンカプセル
、ピル、カシェ剤、粉末、座剤または直腸カプセル、あるいは、経粘膜用途のた
めの、または経皮用途のための極性溶媒中の溶液または懸濁液として提供される
。
適当な賦形剤は、セルロース誘導体または微結晶性セルロース、アルカリ土類
金属炭酸塩、燐酸マグネシウム、澱粉、変性澱粉またはラクトースで、固体形状
物用である。
直腸用途には、ココアバターまたはステアリン酸ポリエチレングリコールが好
ましい賦形剤である。
非経口用途には、水、水溶液、生理食塩水、等張溶液が最も都合よく用いられ
るビヒクルである。
投与量は、治療上の徴候、および投与経路、ならびに被検体の年齢および体重
に従って広い制限内で変化することができる。
一般的規則として、単位投与量は、1投与当たり1〜200mgであり、日用量は
2〜500mgの範囲であり得る。
以下の実施例は本発明を説明するが制限するものではない。実施例1
:5−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]−2,4−チアゾ
リジンジオン(I)(経路Aによる)工程A 1−(3−ブロモプロポキシ)−4−フルオロベンゼン(IV)の調製
4−フルオロフェノール58.9g、1,3−ジブロモプロパン137gおよび水65ml
の混合物を60℃に加熱する。次に10N水酸化ナトリウム溶液58mlを添加し、混合
物を還流下に攪拌しつつ72時間加熱する。反応媒体を、水500mlおよびジクロロ
メタン500mlに添加する。有機相を傾しゃし、水で3回洗い、硫酸ナトリウムで
乾燥し、強減圧下に濃縮して油状物120gを得、それをシリカカラムにおいて石油
エーテルで溶離することにより精製する。1−(3−ブロモプロポキシ)−4−
フルオロベンゼン67.5gを油状物としてとして得る。
NMR:(CDCI3)δ ppm2.25(2H,m,CH2);3.55(2H,t,CH2Br);4.05(2H,t,CH2O
),6.7〜6.9(4H,m,フェニルプロトン)工程B [3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]プロパン二酸のエチルジエステル (VI)の調製
ナトリウムエトキシド溶液(エタノール中2.68N)を50℃に加熱し、マロン酸
ジエチル35mlを滴下する。混合物を20分間攪拌し、次に、1−(3−ブロモプロ
ポキシ)−4−フルオロベンゼン53.6gを添加する。次に、混合物を還流下に2
時間加熱する。反応媒体を減圧下に濃縮し、残さを酢酸エチル500mlおよび水500
ml中に取り込む。有機相を水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、強減圧下に濃縮
する。
[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]プロパン二酸67.5gを油状物と
してとして得、それをさらに精製することなく次の工程に用いる。
IR:1731cm-1(C=Oエステル)
NMR:(CDCl3)δppm1.2(6H,t,2CH3);1.4〜2.2(4H,m,2CH2);3.3(1H,m,CH
);3.7〜4.3(6H,m,2CH2O+CH2-O-Ar)工程C クロロ−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]プロパン二酸のエチルジ エステル(VII)の調製
不活性雰囲気下、水素化ナトリウム(油中懸濁液中80%)7.4gを少量に分けて
、無水テトラヒドロフラン500ml中において[3−(4−フルオロフェノキシ)
プロピル]プロパン二酸のエチルジエステル70.3gに添加した。
反応は発熱性である。
室温に戻した後、反応媒体をそのまま1時間添加し、N−クロロスクシンイミ
ド
33gを分けて添加する。反応は僅かに発熱性である。
次に混合物を20℃で20時間攪拌する。水500mlおよび酢酸エチル600mlを反応媒
体に添加する。有機相を傾しゃし、水400mlで3回洗う。
次に有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に蒸発させて油状物としてのク
ロロ[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]プロパン二酸のエチルジエス
テル71g(収率:91%)を得、それを次の工程中さらに精製することなく用いる。
IR:1747cm-1 (C=Oエステル)
NMR:(DMSO)δppm1.2(6H,t,2CH3-CH2);1.75(2H,m,CH2),2.3(2H,m,CH2)
,4(6H,m,CH2エステル+CH2)工程D: 2−クロロ−5−(4−フルオロフェノキシ)ペンタン酸(VIII)の調製
6N塩酸200mlと氷酢酸200mlとの混合物中のクロロ−[3−(4−フルオロフ
ェノキシ)プロピル]プロパン二酸のエチルジエステル70gを還流下に20時間加
熱する。次に水600mlおよび酢酸エチル400mlを添加する。有機相を水500mlで5
回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に蒸発させて油状物としての2−クロロ−
5−(4−フルオロフェノキシ)ペンタン酸56gを得、それをさらに精製するこ
となく用いる。
NMR:(DMSO)δppm1.4〜2.3(4H,m,2CH2);3.9(2H,t,CH2-O);4.6(1H,t,CH
);6.8〜7,(4H,m,フェニルプロトン)工程E: 5−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]−2,4−チアゾリジンジオ ン(I)の調製
2−メトキシエタノール410ml中の2−クロロ−5−[4−フルオロフェノキ
シ)]ペンタン酸56gおよびチオ尿素23gを110℃で3時間加熱する。次に2N塩酸
410mlを添加し、混合物を還流下に20時間加熱する。室温に戻した後、水500mlお
よび酢酸エチル500mlを添加する。有機相を傾しゃし、水400mlで3回洗う。有機
相を硫酸ナトリウムで乾燥し、次に減圧下に蒸発させる。油状物48gを得、その
油状物をシリカにおいてジクロロメタン/アセトン(97/3体積)混合物で溶離す
ることにより精製する。
固形物21gを得、それをジクロロメタン/ヘエプタン混合物から再結晶する。
このように融点119〜121℃の白色固形物としての5−[3−(4−フルオロフェ
ノキシ)プロピル]−2,4アゾリジンジオン13gを得る。実施例II
: 5−(2−フェノキシエチル)−2,4−チアゾリジンジオン(I)
(経路Bによる)工程A 2−イミノ−5−(2−フェノキシエチル)−4-チアゾリジノン(IX)の調製
2−メトキシエタノール100ml中の2−ブロモ−4−フェノキシブタン酸のエ
チルエステル18.5g、チオ尿素6gおよび酢酸ナトリウム5gを還流下に3時間加
熱する。反応媒体を冷却し、減圧下に濃縮し、得られた残さを脱イオン水75mlお
よびジクロロメタン75ml中に取り込む。
有機相を傾しゃし、洗い、硫酸ナトリウムで乾燥して油状物を得る。アセトニ
トリルから再結晶することにより、この油状物は250℃以上で分解する固形物と
しての2−イミノ−5−(2−フェノキシエチル)−4−チアゾリジノン6gを
与える。工程B: 5−(2−フェノキシエチル)−2,4−チアゾリジンジオン(I)の調製
2N塩酸100ml中の2−イミノ−5−(2−フェノキシエチル)−4−チアゾ
リジノン6gを還流下に8時間加熱する。固形物が結晶化する。この固形物を濾
過し、水で洗い、シクロヘキサン/酢酸エチル混合物から再結品することにより
精製して、105〜107℃で溶融する5−(2−フェノキシエチル)−2,4−チア
ゾリジンジオン半水和物3gを得る。
経路Cの合成方法により5−(2−フェノキシエチル)−2,4−チアゾリジ
ンジオンも得た。この化合物は無水物として得られ81〜83℃で溶融する。実施例III
: 5−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−2,4-チアゾ
リジンジオン(I)(経路Cによる)
2,4−チアゾリジンジオン33.4gを不活性雰囲気下にテトラヒドロフラン170
0ml中に溶解し、反応媒体の温度を−78℃に維持しつつブチルリチウム(2.5Mヘ
キサン)228mlを滴下する。温度を20℃に上昇させ、混合物をこの温度で2時間
攪拌する。これを−78℃に冷却し、テトラヒドロフラン600ml中の1−(2−ブ
ロモエトキシ)−4−フルオロベンゼン31.2gを滴下する。次に温度を室温まで
上昇させ、混合物をこの温度で20時間攪拌する。反応媒体を2N塩酸2300mlに注ぐ
。
有機相を傾しゃし、濃縮する。残さを酢酸エチル800mlおよび水1000ml中に取
り込む。有機相を傾しゃし、水で四回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ
て油状物を得、それをシリカにおいてジクロロメタン/アセトン(97/3体積)混
合物で溶離することにより精製する。得られる生成物をジイソプロピルエーテル
から再結晶する。5−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−2,4−チ
アゾリジンジオン8.5gを、融点が94〜96℃の白色固形物として得る。
実施例IV:5−{[1−ヒドロキシ−2−(4−フルオロフェノキシ)]エチル}−2
,4−チアゾリジンジオン(XIII)(経路Dによる)工程A: 4−フルオロフェノキシアセトアルデヒド(XII)の調製
ナトリウムtert-ブトキシド42.9gを、tert-ブタノール180ml中に4−フルオロ
フェノール50gを含む溶液に添加し、続いて、ブロモアセアルデヒドジメチルア
セタール53mlを加え、反応媒体を不活性雰囲気下、還流下に96時間加熱する。そ
れを減圧下に濃縮し、残さをエチルエーテル中に取り込む。有機相を水で洗い、
次に出発フェノールが完全に消失するまで2N水酸化ナトリウム水溶液で洗う。
有機相を再び水で洗い、次に硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮する。残さ
を、THF1000mlと5%塩酸水溶液700mlの混合物中において可溶化し、次に還
流下に3時間加熱する。
冷却後、反応媒体に水500mlおよび酢酸エチル500mlを添加する。有機相を傾し
しゃし、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して油状物を得、それをシリカ
カラムにおいてジクロロメタンで溶離することにより精製する。4−フルオロフ
ェノキシアセトアルデヒド36gを油状物として得、それをさらに精製することな
く用いる。
IR:1739cm-1 (C=O)
NMR:(CCl4)δppm4.35(2H,d,CH2),6.4〜7.1(4H,m,フェニルプロトン),
9.8(1H,t,CHO)
これらのデータは、文献(J.Med.Chem.1977年,第20巻,4号,540〜546頁)に記載
のものに一致する。工程B: 5−{[1−ヒドロキシ-2−(4−(フルオロフェノキシ)]−チル}−2,4− チアゾリジンジオン(XIII)の製造
不活性雰囲気下、2,4−チアゾリジンジオン13.7gを無水テトラヒドロフラ
ン200ml中に含む溶液を調製する。ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)94mlを−
78℃で滴下する。次に反応媒体を20℃で3時間攪拌し、次に、再び−78℃に冷却
し、無水テトラヒドロフラン40ml中に4−フルオロフェノキシアセトアルデヒド
36gを含む溶液をゆっくり添加する。混合物を−78℃で30分間攪拌し、次に室温
で20時間攪拌する。反応媒体を氷/1N塩酸混合物250ml中に取り込む。有機相を
傾しゃし、減圧下に濃縮し、酢酸エチル400mlおよび水400ml中に取り込む。
有機相を水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に減圧下に蒸発させて油状物
を得、それをシリカカラムにおいてジクロロメタン/アセトン(90/10体積)混
合物で溶離することにより精製する。油状物12.2gが得られ、その油状物を結晶
化する。得られる固形物をジクロロメタン/ヘプタン混合物から再結晶して、融
点が131〜133℃の白色固形物としての5−{[1−ヒドロキシ−2−(4−(フル
オロフェノキシ)]月エチル}−2,4−チアゾリジンジオン7.6gを得る。実施例V
: 5−{[2−ヒドロキシ−3−(4−(フルオロフェノキシ)]プロピ
ル}−2,4−チアゾリジンジオン(XV)(経路Eによる)工程A: (4−フルオロフェノキシ)メチルオキシラン(XIV)の調製
無水アセトニトリル800ml中の4−フルオロフェノール45g、エピクロロヒドリ
ン94mlおよび炭酸カリウム56gを不活性雰囲気下、還流下に20時間する。反応媒
体に水400mlおよび酢酸エチル200mlを添加する。
有機相を傾しゃし、水で2回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮す
る。残さをシリカカラムにおいてジクロロメタン/ヘプタン(50/50体積)混合
物で溶離することにより精製して、油状物としての(4−フルオロフェノキシ)
メチルオキシラン40gを得、それをさらに精製することなく次の工程に用いる。
NMR:(DMS0)δppm2.8(2H,m,CH2),3.3(1H,m,CH),3.8(1H,dd,CH2),4.3(1
H,dd,CH2),6.7〜7.3(4H,m,フェニルプロトン)
これらのデータは、文献(J.Med.Chem.1978年,第21巻,10号,1073〜1076頁)に
記載のものに一致する。工程B: 5−{[2−ヒドロキシ−3−(4−(フルオロフェノキシ)]−プロピル}−2, 4−チアゾリジンジオン(XV)の製造
2,4−チアゾリジンジオン28gを無水テトラヒドロフラン450ml中に含む溶液
を、不活性雰囲気下に調製する。ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M)191mlを−
78℃で滴下する。次に反応媒体を20℃で3時間攪拌し、次に再び-78℃で冷却し、
無水テトラヒドロフラン150ml中に(4−フルオロフェノキシ)メチルオキシラ
ン40gを含む溶液をゆっくり添加する。混合物を−78℃で30分間攪拌し、次に室
温で20時間攪拌する。
反応媒体を氷/1N塩酸混合物600ml中に取り込む。有機相を傾しゃし、減圧下
に濃縮する。残さを酢酸エチルに取り込み、得られる溶液を水で数回洗い、硫酸
ナトリウムで乾燥し、次に減圧下に濃縮する。残さをシリカカラムにおいてジク
ロロメタン/アセトン(90/10体積)混合物で溶離することにより精製して油状
物15.2gを得、それを結晶化させる。
固形物をジクロロメタン/ヘプタン混合物から再結品させて、融点が96〜98℃
の白色固形物としての5−{[2−ヒドロキシ-3−(4−フルオロフェノキシ)]
プロピル}−2,4−チアゾリジンジオン10.5gを得る。実施例VI
: 5−[1−メチル−2−フェノキシメチル]−2,4−チアゾリ
ジンジオン(I)(経路Fによる)工程A: 5−[1−メチル−2−フェノキシエチリデン]−2,4-チアゾリジンジオン (XVII)の調製
2,4−チアゾリジンジオン29.3gおよびフェノキシ−2−プロパノン34.2mlを
、トルエン500ml中、ピペリジン2.5mlおよび酢酸1.3リッターの存在下、還流下
に20時間加熱する。
パラトルエンスルホン酸一水和物4.75gを添加し、形成される水をディーンシ
ュターク装置を利用して除去しつつ混合物を再び還流下に20時間加熱する。水10
00mlを添加した。有機相を傾しゃし、水で2回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、
蒸発させた。残さをシリカカラムにおいてジクロロメタン/アセトン(90/10体積
)混合物で溶離することにより精製する。固形物をジイソプロピルエーテル中に
取り込み、濾過後に、融点が153〜155℃の黄色固形物としての5−[1−メチル
−2−フェノキシエチリデン]−2,4−チアゾリジンジオン17gを得る。工程B: 5−[1−メチル−2−フェノキシエチル]−2,4−チアゾリジンジオン(I )の製造
5−[1−メチル−2−フェノキシエチリデン]−2,4−チアゾリジンジオ
ン9gを、ジオキサン中、10%パラジウム化木炭9gの存在下、40〜50barの圧
力下100℃で水素化する。
反応媒体をCeliteにより濾過し、減圧下に蒸発させて、融点が106〜108℃であ
る5−[1−メチル−2−フェノキシエチル]−2,4−チアゾリジンジオン5.
5を得る。実施例VII
:本発明の化合物の薬理学的研究1−実験の目的
Streptozotocinによりラットにおいて誘発された非インシュリン依存性糖尿病
の実験モデルにおける経口経路による抗糖尿病活性を決めること。2−手順 ラットnOSTZモデルを得る方法
Streptozotocinを新生児(誕生の日において)に注射することによりラットに
おいて、非インシュリン依存性糖尿病を得る。
用いる糖尿病ラットは8週齢である。
動物は、その誕生の日から実験の日まで、21〜22℃の制御された温度の動物小
屋中に保持し、光(7.00時〜19.00時)と闇(19.00時〜7.00時)との固定サイク
ルに付す。それらの食事は、維持食からなり、食事を取り出す試験の前の2時間
の絶食を除いて、水および食べ物を任意に与えた。方法
実験の日に、ラットを口から試験生成物で処理し、次に90分後、Nembutalで麻
酔する。生成物の投与から2時間後、血液サンプル500μlを尾から収集する。サンプルの収集
ヘパリンで血液を収集する。サンプル収集時は全ての管を氷の上に置く。次に
これらを3000回転/分で10分間遠心分離して構成要素をできるだけ迅速に分離す
る。
得られた血漿を2つの部分に分配する:
1つは、糖血症およびラクテート血症(lactatamia)のアッセイのためである
;これらのアッセイは直ちに行う。
他は、インシュリン血症のアッセイのためであり、冷凍庫に−20℃でアッセイ
の日まで貯蔵する。分析手順 グルコースおよびラクテート
これらをグルコースオキシダーゼおよびラクテートオキシダーゼ技術(Eppend
orf Ebio 6666)により決める。
インシュリン
血漿インシュリンを放射免疫法によりアッセイする。3−結果
表1は、得られる主な結果を対照する。 これらの結果は、糖尿病にした動物における自発性糖血症および循環インシュ
リン水準の低下における本発明の化合物の効能を示す。PPARγへの作用
チアゾリジンジオン誘導体は、非インシュリン依存性糖尿病の動物モデルにお
ける標的組織のインシュリン活性を増加させる抗糖尿病剤である。チアゾリジン
ジオンは、生体外にける前脂肪細胞および間葉組織細胞系の脂肪細胞への分化を
.促進するが、この脂肪細胞効果の分子的基盤は不明のままである。チアゾリジ
ンジオンは、脂肪生成における作用が最近示された核受容体の「上」科の一つで
あるペルオキシソーム増殖因子により活性されたγ受容体(=PPARγ:
Peroxisome Proliferator‐actived Receptorγ)の性能のある選択的アクチベ
ーターである。これらの剤の最も性能のあるチアゾリジンジオンBRL49653は
、解離定数Kdが約40nMであるPPARγに結合する。細胞系C3H10T1/2をBR
L49653で処理する結果は、脂肪細胞への効果的な分化である。これは、PPAR配
位子の高い親和性を示し、PPARγがチアゾリジンジオンの脂肪生成効果への分子
標的であることを証明している。
他の既知のチアゾリジンジオン(トログリタゾン、プログリタゾン(proglitazo
ne)、BRL49653)とは異なり、本発明のチアゾリジンジオンはPPARγのトランス活
性化への活性を有していない。同様に、本発明のチアゾリジンジオンは、他の核
受容体PPARs、PPARαおよびPPARδのトランス活性化への活性を有していない。
本発明のチアゾリジンジオンは、3T3-L1細胞の脂肪細胞への分化を促進する従
来のチアゾリジンジオンとは異なり、3T3-L1細胞に少し脂肪生成するかまたは
脂肪生成しない。
すなわち、本発明の化合物は、従来技術の化合物の持っていなかった特性を有
する。実施例VIII
以下の一般式Iに対応する化合物は、合成方法A、B、C、D、EまたはEの
一つにより調製した。それらの条件を下記表IIに列挙する。 実施例IX
5−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]−2,4−チアゾリジンジオ
ン100mg錠剤
平均重量0.225gの仕上がり錠剤1000個について
・活性成分 100g
・小麦澱粉 45g
・トウモロコシ澱粉 55g
・微結晶性セルロース 12g
・エチルセルロース 8g
・ステアリン酸マグネシウム 5g実施例X
5−(2−フェノキシエチル)−2,4−チアゾリジンジオンゼラチン50mgカプ
セル
平均重量0.130gの仕上がりカプセル1000個について
・活性成分 50g
・ラクトース 75g
・ステアリン酸マグネシウム 5g実施例XI
5−[2−(2−ナフトキシ)エチル]−2,4−チアゾリジンジオン75mg被覆
錠剤
芯錠剤:
平均の重さが250gの、1000個の芯剤について
・活性成分 75g
・シリカ 39g
・ラクトース 112g
・カルボキシメチル澱粉のナトリウム塩 9g
・タルク 8g
・ステアリン酸マグネシウム 7g
被覆剤:
平均重量0.400gの仕上がり被覆錠剤1000個について
ラック
ゼラチン
アラビアゴム
スクロース
二酸化チタン
蜜ろう
カルナウバろう
エチルバニリン
【手続補正書】
【提出日】1999年12月15日(1999.12.15)
【補正内容】
明細書
新規置換2,4-チアゾリジンジオン誘導体、その製造方法およびそれを含む薬
剤組成物
本発明は、化学の分野、特に治療化学の分野に関する。より正確には、本発明
の対象は新規2,4−チアゾリジンジオン誘導体、すなわち5−フェノキシアル
キル−2,4−チアゾリジンジオン、その製造方法、抗糖尿病剤としてのおよび
インスリン抵抗の代謝シンドロームの治療におけるその使用、ならびにそれを含
む薬剤組成物にも関する。
多くの2,4−チアゾリジンジオン誘導体が既に抗糖尿病剤として記載されて
いる(武田の特許EP193256、三共の特許EP207581)。先に記載
された化合物は、主に、5位がベンジル基により置換されたチアゾリジンジオン
、すなわち、チアゾリジン環とアリール基との間に1つの炭素原子のみを含むア
ルキレン鎖を有する化合物であった。これらの化合物の構造は、通常、ベンジル
基のアリール環が有する置換基を変更した。先に記載の構造を有し顕著な血糖降
下およびトリグリセリド降下活性を示す化合物は、5位における結合として基R
−O−Ar−CH2−を有していた。これらの変更は、フェニルのパラ位におけ
る酸素を有する置換基Rにもっぱら影響を与える。
これらの化合物の幾つかは、その薬理学的特性以外に、肝臓毒性現象を示す(
Takashi Sohda,Chem.Pharm.Bull,第30巻,(1982年),3580頁)。
非インスリン依存性糖尿病において、インスリンの効能の低下は血糖上昇につ
ながる。
インスリンの「活性」の低下は、一方では、インスリンのグルコースへの反応
における膵臓の障害に関係し、他方では、肝臓および抹消(筋〜脂肪組織)イン
スリン抵抗に関係する。
幾つかの最近の抗糖尿病治療薬は、インスリン抵抗を上げることなく主にイン
スリン分泌を刺激し、主な欠点として、長期において、β−膵臓細胞の減少によ
り糖尿病を悪化させる。メトホルミン、および2,4−チアゾリジンジオン構造
を有する化合物のような他の抗血糖上昇薬はインスリンへの感受性を向上させる
。これらのチアゾリジンジオンは、インスリンの分泌を刺激することなく血糖を
低下させ、高インスリン症によるインスリン抵抗においてより活性があることが
わかる。
本発明の化合物は新規であり、従来技術の化合物が持っていなかった特性:イ
ンスリンの分泌への影響の不存在、インスリン抵抗への作用、肝臓毒作用の不存
在、高インスリン症を伴わない糖尿病活性:において他の2,4−チアゾリジン
ジオン誘導体と異なる。
[課題を解決するための手段]
本発明の対象は、
一般式(a):
(式中、Aは炭素原子数2〜16の直鎖状または分岐鎖状アルキレン基を表し、
Dはホモ炭素の、あるいは1またはそれ以上のヘテロ原子を含み得るヘテロ炭素
のモノ、ジまたはトリ環式芳香族構造体を表し、Xは、その芳香族構造体の置換
基であって、水素、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコ
キシ基、アルコキシおよびアルキル基が前述のように定義されるアルコキシアル
キル基、環中に1または2のヘテロ原子を含むことがある1または2の環を含む
芳香族環式構造体と定義されるアリール基、アルキル基が前述のように定義され
アリール基が前述のように定義され1または2以上の置換基を含むことがあるア
ラルキル基、アラルキルおよびアリール基が前述のように定義されるアラルキル
アリール基、ハロゲン、トリフフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシル、ニトロ
、アミノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、カルボキサミド、スルホニル
、スルホン、スルホンアミド、スルファモイル、アルキルスルホニルアミノ、ア
シルアミノ、トリフルオロメトキシから選ばれるものを表し、nは1〜3の整数
を表し、Aがブチレン基を表す場合、(X)n−Dは4−クロロフェニル基を表
さない。)
で示される新規5−フェノキシアルキル−2,4−チアゾリジンジオンまたはそ
の塩に関するものであって、特に、下記式(I):
で示される5−[2−(4−シアノフェノキシ)エチル]−2,4−チアゾリジ
ンジオンまたはその塩に関するものである。
本発明は、式(I)で示される化合物の互変異性体、これらの化合物のエナン
チオマー、ジアステレオマーおよびエピマー、ならびにそれらの溶媒和物にも関
する。
チアゾリジン環が有するケトン官能基はエノール化されモノエノールを発生さ
せ得ることが考えられる。
チアゾリジンジオン環の窒素上に酸性プロトンを有する式(I)で示されるチ
アゾリジンジオン誘導体は、この場合、塩にされ、塩基性塩として存在する。
式(I)で示される化合物の塩基性塩の例は、薬理学的に許容できる塩、例え
ば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アミン塩およ
び同じタイプの他の塩(アルミニウム、鉄、ビスマス等)を含む。薬理学的に許
容できるものでないアミン塩は、同定、精製または溶解のための手段として役立
ち得る。
本発明は、式(I)で示される化合物の製造方法にも関する。
本発明の合成方法(経路A)はマロン酸型合成であり、それは、
式(II):
で示される化合物を、塩基性剤の存在下に、式(III):(式中、Halは塩素または臭素原子を表す。)
で示されるジハロアルキルに作用させて式(IV):
で示される化合物を形成し、それを、アルカリ金属アルコレートの存在下に、式
(V):
(式中、R1およびR’1はアルキル基を表す。)
で示されるマロン酸ジアルキルに作用させて式(VI):
(式中、R1およびR’1はアルキル基を表す。)
で示される化合物を形成し、それをハロゲン化剤の作用によるハロゲン化に付し
て式(VII):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表し、R1およびR’1はアルキル基を表
す。)
で示される化合物を形成することからなる。
マロン酸型化合物(VI)は、例えばテトラヒドロフラン中における水素化ナト
リウムの作用によるように、アニオン形成後にN−ハロアミドまたはN−ハロイ
ミドでハロゲン化することができる。
式(VII)で示されるジアルキルジエステルは、特に塩酸および酢酸からなる
酸性混合物中において加熱することにより脱カルボキシル化および鹸化されて式
(VIII):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表す。)
で示されるα−ハロ酸を得、それをチオ尿素と反応させて式(IX):
で示される2−イミノ−4−チアゾリジノンを形成し、それを、必ずしも単離す
ることなく、塩酸のような酸混合物の添加により加水分解して2,4−チアゾリ
ジンジオンにする。
この加水分解は好ましくは還流下の加熱により行われる。
このプロセスにおいて、式(IV)で示される化合物を形成するために用いられる
塩基性剤は、好ましくは水酸化アルカリ金属、特に水酸化ナトリウムである。同
様に、ハロアミドはN−クロロアセトアミド、N−ブロモアセトアミドまたはN
−ブロモベンズアミドであり得、ハロイミドはN−クロロスクシンイミドまたは
N−クロロフタルイミドであり得る。
マロン酸型経路によるもう一つの合成方法(経路B)は、
式(X):(式中、Rはアルキル基を表す。)
で示される化合物をハロゲン化に付して式(XI):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表し、Rはアルキル基を表す。)
で示されるα−ハロゲン化エステルを形成し、次に、後者を酢酸ナトリウムのよ
うな緩衝剤の存在下にチオ尿素と反応させて式(IX):
で示される2−イミノ−4−チアゾリジノンを形成し、それを塩酸中で還流下に
加熱することにより加水分解して式(I):
で示されるチアゾリジンジオン誘導体を形成することからなる。
本発明によるもう一つの合成方法(経路C)は、式(IV):(式中、Halは塩素または臭素原子を表す。)
で示されるハロゲン化化合物を、ブチルリチウムのようなアルカリ金属誘導体の
2,4−チアゾリジンジオンへの作用により得られる2,4−チアゾリジンジオ
ンジアニオンに作用させて式(I)で示される化合物を形成することからなる。
本発明のもう一つの方法(経路D)において、合成はアリーロキシアルキルア
ルデヒドを用いて開始し、式(XII):
で示されるアルデヒド化合物を、アルカリ金属誘導体の2,4−チアゾリジンジ
オンへの作用により得られる2,4−チアゾリジンジオンジアニオンに作用させ
て式(XIII):
で示される化合物を形成することからなる。
次に、この化合物を、脱水および次に選択的水素化、またはアルコール部分を
還元して飽和誘導体にすることにより、式(I)で示される脱ヒドロキシル化化
合物に転化する。
また、前記した一般式(A)の合成方法としては、以下のものがある。
経路E
芳香族誘導体へのエピハロヒドリンの反応により形成される式(XIV):(式中、B’は炭素原子数1〜14の直鎖状または分岐鎖状アルキレン基を表し
、X、Dおよびnは前述のように定義される。)
で示されるオキシランを、そのまま、ブチルリチウムのような強塩基の作用によ
り得られる2,4−チアゾリドンジオンジアニオンを用いて、一般式(XV):
(式中、X、D、nおよびB’は前述のように定義される。)
で示される化合物にする。
次に、式(XV)で示される化合物を、脱水および水素化により一般式(a)で示
される脱ヒドロキシ化化合物にする。
経路F
式(XVI):
(式中、R’は直鎖状または分岐鎖状アルキル基、または置換されたまたは置換
されていないアリールもしくはアラールキル基を表し、X、D、nは前述のよう
に定義される。Bは、炭素原子数1〜15の直鎖状または分岐鎖状アルキレン基
を表す。)
で示されるケトンを、有機塩基の存在下に、2,4−チアゾリジンジオンに作用
させて、中間体カルビノールの酸性媒体中における脱水後に、式(XVII):(式中、X、D、n、BおよびR’は前述のように定義される。)
で示される化合物を形成し、次に、触媒の存在下における水素化により二重結合
を還元して、アルキレン鎖が分岐鎖である式(b):
で示される化合物を形成することからなる。
化合物(XVII)の接触水素化は、好ましくは、不活性担体上の白金族金属、例
えば、パラジウム化木炭(palladize dcharcoal)、白金化木炭(platinized ch
arcoal)または炭酸カルシウム上パラジウムの存在下において行われる。
合成方法CおよびDにおいて、式(I)で示される化合物は、以下に記載する
種々の求電子性剤が、好ましくは低温において、2,4−チアゾリジンジオンジ
アニオンに、制限されない方法で作用することにより得られる。
このジアニオンは、リチウムジエチルアミド、リチウムアミド、リチウムジイ
ソプロピルアミド、n−BuLiのような強塩基の2,4−チアゾリジンジオン
への作用により得ることができる。
求電子材料
ここで、Rは、を表す。
Halは臭素または塩素原子あるいはメチルスルホニロキシまたはp−トルエ
ンスルホニロキシ基を表す。
本発明は、また、種々の合成方法中に形成される新規生成物としての中間体化
合物、特に式(VII)、(VIII)、(IX)、(XIII)および(XV)にも関する。
本発明に従う化合物は非常に価値のある薬理学的性質を現わし、その結果、治
療に用途を見出した。
本発明の化合物は、例えばトログリタゾン(troglitazone)のような従来技術
の化合物がほとんど活性がないとわかっている高インスリン症を伴わない糖尿病
のモデルにおける抗糖尿病活性の強度において、他の2,4−チアゾリジンジオ
ン誘導体と異なる。
すなわち、本発明の化合物は、非インスリン不足性糖尿病状態(non-insulino
penic diabetic state)の治療において用いることができ、低下した循環インス
リン水準を有することにより糖血症の優れた制御を得ることを可能にする。
異脂血症(dyslipidaemias)および抗酸化活性の向上に関するこの相対的高イ
ンスリン症の予防は、ミクロおよびマクロ欠陥障害リスクの低下に貢献する。
本発明の化合物は、非インスリン依存性糖尿病、低インスリン症、高血圧およ
び異脂血症への有益な治療効果を含むインスリン抵抗の代謝シンドロームの治療
において用いることができるが、高インスリン症を伴う非インスリン依存性糖尿
病においても用いることができる。
さらに、これらの化合物は、他の代謝異常に関与するまたは関与しないインス
リン抵抗被検体における高血圧の治療に用いられる。
利尿活性およびラット大動脈で観察されるCa2 +捕捉の低下は、式(I)で示
される化合物の一部について抗高血圧活性を引き起こし得る。
一部の化合物は、さらに、いわゆる細胞検査モデルを利用して示される、ヒド
ロキシルおよび過酸化アニオンへの抗ラジカル活性を有する。
これらの目的のために、本発明の化合物は、活性成分としての少なくとも一つ
の式(I)で示される化合物の、遊離または塩の形態のものを、薬学的に許容で
きる非毒性不活性賦形剤またはビヒクルと組み合わせてまたは混合して含む薬剤
組成物として用いられる。
本発明の薬剤組成物は、非経口、消化、直腸、経粘膜または経皮経路により投
与することを意図している。
したがって、それらは、注射可能な溶液または懸濁液あるいは複数回投与用の
バイアルの形態、非被覆または被覆錠剤、糖衣錠、カプセル、ゼラチンカプセル
、ピル、カシュ剤、粉末、座剤または直腸カプセル、あるいは、経粘膜用途のた
めの、または経皮用途のための極性溶媒中の溶液または懸濁液として提供される
。
適当な賦形剤は、セルロース誘導体または微結晶性セルロース、アルカリ土類
金属炭酸塩、燐酸マグネシウム、澱粉、変性澱粉またはラクトースで、固体形状
物用である。
直腸用途には、ココアバターまたはステアリン酸ポリエチレングリコールが好
ましい賦形剤である。
非経口用途には、水、水溶液、生理食塩水、等張溶液が最も都合よく用いられ
るビヒクルである。
投与量は、治療上の徴候、および投与経路、ならびに被検体の年齢および体重
に従って広い制限内で変化することができる。
一般的規則として、単位投与量は、1投与当たり1〜200mgであり、日用
量は2〜500mgの範囲であり得る。
以下の実施例は本発明を説明するが制限するものではない。
まず、前述した一般式(A)に属する化合物の製造例について説明する。
参照例1: 5−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]−2,4−チ
アゾリジンジオン(I)(経路Aによる)工程A 1−(3−ブロモプロポキシ)−4−フルオロベンゼン(IV)の調製
4−フルオロフェノール58.9g、1,3−ジブロモプロパン137gおよ
び水65mlの混合物を60℃に加熱する。次に10N水酸化ナトリウム溶液5
8mlを添加し、混合物を還流下に攪拌しつつ72時間加熱する。反応媒体を、
水500mlおよびジクロロメタン500mlに添加する。有機相を傾しゃし、
水で3回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、強減圧下に濃縮して油状物を120g
得、それをシリカカラムにおいて石油エーテルで溶離することにより精製する。
1−(3−ブロモプロキシ)−4−フルオロベンゼン67.5gを油状物として
得る。
NMR:(CDCl3)δ ppm 2.25(2H,m,CH2);3.55(
2H,t,CH2Br);4.05(2H,t,CH2O);6.7〜6.9(4
H,m,フェニルプロトン)工程B [3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]プロパン二酸のエチルジエステル (VI)の調製
ナトリウムエトキシド溶液(エタノール中2.68N)を50℃に加熱し、マ
ロン酸ジエチル35mlを滴下する。混合物を20分間攪拌し、次に、1−(3
−ブロモプロポキシ)−4−フルオロベンゼン53.6gを添加する。次に、混
合物を還流下に2時間加熱する。反応媒体を減圧下に濃縮し、残さを酢酸エチル
500mlおよび水500ml中に取り込む。有機相を水で洗い、硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、強減圧下に濃縮する。
[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]プロパン二酸67.5gを油状
物として得、それをさらに精製することなく次の工程に用いる。
IR:1731cm-1(C=Oエステル)
NMR:(CDCl3)δ ppm 1.2(6H,t,2CH3);1.4〜
2.2(4H,m,2CH2);3.3(1H,m,CH),3.7〜4.3(6
H,m,2CH2O+CH2−O−Ar)工程C クロロ−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]プロパン二酸のエチルジ エステル(VII)の調製
不活性雰囲気下、水素化ナトリウム(油中懸濁液中80%)7.4gを少量に
分けて、無水テトラヒドロフラン500ml中において[3−(4−フルオロフ
ェノキシ)プロピル]プロパン二酸のエチルジエステル70.3gに添加した。
反応は発熱性である。
室温に戻した後、反応媒体をそのまま1時間添加し、N−クロロスクシンイミ
ド33gを分けて添加する。反応は僅かに発熱性である。
次に混合物を20℃で20時間攪拌する。水500mlおよび酢酸エチル60
0mlを反応媒体に添加する。有機相を傾しゃし、水400mlで3回洗う。
次に有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に蒸発させて油状物としてのク
ロロ[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]プロパン二酸のエチルジエス
テル71g(収率:91%)を得、それを次の工程中さらに精製することなく用
いる。
IR:1747cm-1(C=Oエステル)
NMR:(DMSO)δ ppm 1.2(6H,t,2CH3−CH2);1.
75(2H,m,CH2);2.3(2H,m,CH2);4(6H,m,CH2
エステル+CH2)工程D: 2−クロロ−5−(4−フルオロフェノキシ)ペンタン酸(VIII)の調製
6N塩酸200mlと氷酢酸200mlとの混合物中のクロロ−[3−(4−
フルオロフェノキシ)プロピル]プロパン二酸のエチルジエステル70gを還流
下に20時間加熱する。次に水600mlおよび酢酸エチル400mlを添加す
る。有機相を水500mlで5回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に蒸発させ
て油状物としての2−クロロ−5−(4−フルオロフェノキシ)ペンタン酸56
gを得、それをさらに精製することなく用いる。
NMR:(DMSO)δ ppm 1.4〜2.3(4H,m,2CH3);3
.9(2H,t,2CH2−O);4.6(1H,t,CH);6.8〜7,(
4H,m,フェニルプロトン)工程E: 5−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]−2,4−チアゾリジンジオ ン(I)の調製
2−メトキシエタノール410ml中の2−クロロ−5−[4−フルオロフェ
ノキシ]ペンタン酸56gおよびチオ尿素23gを110℃で3時間加熱する。
次に2N塩酸410mlを添加し、混合物を還流下に20時間加熱する。室温に
戻した後、水500mlおよび酢酸エチル500mlを添加する。有機相を傾し
ゃし、水400mlで3回洗う。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、次に減圧下
に蒸発させる。油状物48gを得、その油状物をシリカにおいてジクロロメタン
/アセトン(97/3体積)混合物で溶離することにより精製する。
固形物21gを得、それをジクロロメタン/ヘエプタン混合物から再結晶する
。このように融点119〜121℃の白色固形物としての5−[3−(4−フル
オロフェノキシ)プロピル]−2,4−チアゾリジンジオン13gを得る。
参照例2: 5−(2−フェノキシエチル)−2,4−チアゾリジンジオン(
I)(経路Bによる)工程A 2−イミノ−5−(2−フェノキシエチル)−4−チアゾリジノン(IX)の調製
2−メトキシエタノール100ml中の2−ブロモ−4−フェノキシブタン酸
のエチルエステル18.5g、チオ尿素6gおよび酢酸ナトリウム5gを還流下
に3時間加熱する。反応媒体を冷却し、減圧下に濃縮し、得られた残さを脱イオ
ン水75mlおよびジクロロメタン75ml中に取り込む。
有機相を傾しゃし、洗い、硫酸ナトリウムで乾燥して油状物を得る。アセトニ
トリルから再結晶することにより、この油状物は250℃以上で分解する固形物
としての2−イミノ−5−(2−フェノキシエチル)−4−チアゾリジノン6g
を与える。工程B: 5−(2−フェノキシエチル)−2,4−チアゾリジンジオン(I)の調製
2N塩酸100ml中の2−イミノ−5−(2−フェノキシエチル)−4−チ
アゾリジノン6gを還流下に8時間加熱する。固形物が結晶化する。この固形物
を濾過し、水で洗い、シクロヘキサン/酢酸エチル混合物から再結晶することに
より精製して、105〜107℃で溶融する5−(2−フェノキシエチル)−2
,4−チアゾリジンジオン半水和物3gを得る。
経路Cの合成方法により5−(2−フェノキシエチル)−2,4−チアゾリジ
ンジオンも得た。この化合物は無水物として得られ81〜83℃で溶融する。
参照例3: 5−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル]−2,4−チア
ゾリジンジオン(I)(経路Cによる)
2,4−チアゾリジンジオン33.4gを不活性雰囲気下にテトラヒドロフラ
ン1700ml中に溶解し、反応媒体の温度を−78℃に維持しつつブチルリチ
ウム(2.5Mヘキサン)228mlを滴下する。温度を20℃に上昇させ、混
合物をこの温度で2時間攪拌する。これを−78℃に冷却し、テトラヒドロフラ
ン600ml中の1−(2−ブロモエトキシ)−4−フルオロベンゼン31.2
gを滴下する。次に温度を室温まで上昇させ、混合物をこの温度で20時間攪拌
する。反応媒体を2N塩酸2300mlに注ぐ。
有機相を傾しゃし、濃縮する。残さを酢酸エチル800mlおよび水1000
ml中に取り込む。有機相を傾しゃし、水で四回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し
、蒸発させて油状物を得、それをシリカにおいてジクロロメタン/アセトン(9
7/3体積)混合物で溶離することにより精製する。得られる生成物をジイソプ
ロピルエーテルから再結晶する。5−[2−(4−フルオロフェノキシ)エチル
]−2,4−チアゾリジンジオン8.5gを得、融点が94〜96℃の白色固形
物として得る。
参照例4: 5−{[1−ヒドロキシ−2−(4−フルオロフェノキシ)]エ
チル}−2,4−チアゾリジンジオン(XIII)(経路Dによる)工程A: 4−フルオロフェノキシアセトアルデヒド(XII)の調製
ナトリウムtert−ブトキシド42.9gを、tert−ブタノール180
ml中に4−フルオロフェノール50gを含む溶液に添加し、続いて、ブロモア
セトアルデヒドジメチルアセタール53mlを加え、反応媒体を不活性雰囲気下
、還流下に96時間加熱する。それを減圧下に濃縮し、残さをエチルエーテル中
に取り込む。有機相を水で洗い、次に出発フェノールが完全に消失するまで2N
水酸化ナトリウム水溶液で洗う。有機相を再び水で洗い、次に硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧下に濃縮する。残さを、THF1000mlと5%塩酸水溶液70
0mlとの混合物中において可溶化し、次に還流下に3時間加熱する。
冷却後、反応媒体に水500mlおよび酢酸エチル500mlを添加する。有
相を傾しゃし、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して油状物を得、それを
シリカカラムにおいてジクロロメタンで溶離することにより精製する。4−フル
オロフェノキシアセトアルデヒド36gを油状物として得、それをさらに精製す
ることなく用いる。
IR:1739cm-1(C=O)
NMR:(CCl4)δ ppm 4.35(2H,d,CH2),6.4〜7
.1(4H,m,フェニルプロトン),9.8(1H,t,CHO)
これらのデータは、文献(J.Med.Chem.1977年,第20巻,4号,54
0〜546頁)に記載のものに一致する。工程B: 5−{[1−ヒドロキシ−2−(4−フルオロフェノキシ)]−エチル}−2, 4−チアゾリジンジオン(XIII)の製造
不活性雰囲気下、2,4−チアゾリジンジオン13.7gを無水テトラヒドロ
フラン200ml中に含む溶液を調製する。ブチルリチウム(ヘキサン中2.5
M)94mlを−78℃で滴下する。次に反応媒体を20℃で3時間攪拌し、次
に、再び−78℃に冷却し、無水テトラヒドロフラン40ml中に4−フルオロ
フェノキシアセトアルデヒド36gを含む溶液をゆっくり添加する。混合物を−
78℃で30分間攪拌し、次に室温で20時間攪拌する。反応媒体を氷/1N塩
合物250ml中に取り込む。有機相を傾しゃし、減圧下に濃縮し、酢酸エチ
ル400mlおよび水400ml中に取り込む。
有機相を水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に減圧下に蒸発させて油状物
を得、それをシリカカラムにおいてジクロロメタン/アセトン(90/10体積
)混合物で溶離することにより精製する。油状物12.2gが得られ、その油状
物を結晶化する。得られた固形物をジクロロメタン/ヘプタン混合物から再結晶
して、融点が131〜133℃の白色固形物としての5−{[1−ヒドロキシ−
2−(4−フルオロフェノキシ)]エチル}−2,4−チアゾリジンジオン7.
6gを得る。
参照例5: 5−{[2−ヒドロキシ−3−(4−フルオロフェノキシ)]プ
ロピル}−2,4−チアゾリジンジオン(XV)(経路Eの方法による)工程A: (4−フルオロフェノキシ)メチルオキシラン(XIV)の調製
無水アセトニトリル800ml中の4−フルオロフェノール45g、エピクロ
ロヒドリン94mlおよび炭酸カリウム56gを不活性雰囲気下、還流下に20
時間加熱する。反応媒体に水400mlおよび酢酸エチル200mlを添加する
。
有機相を傾しゃし、水で2回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮す
る。残さをシリカカラムにおいてジクロロメタン/ヘプタン(50/50体積)
混合物で溶離することにより精製して、油状物としての(4−フルオロフェノキ
シ)メチルオキシラン40gを得、それをさらに精製することなく次の工程に用
いる。
NMR:(DMSO)δ ppm 2.8(2H,m,CH2),3.3(1H
,m,CH),3.8(1H,dd,CH2),4.3(1H,dd,CH2),
6.7〜7.3(4H,m,フェニルプロトン)
これらのデータは、文献(J.Med.Chem.1978年,第21巻,10号,1
073〜1076頁)に記載のものに一致する。工程B: 5−{[2−ヒドロキシ−3−(4−フルオロフェノキシ)]−プロピル}−2 ,4−チアゾリジンジオン(XV)の製造
2,4−チアゾリジンジオン28gを無水テトラヒドロフラン450ml中に
含む溶液を、不活性雰囲気下に調製する。ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M
)191mlを−78℃で滴下する。次に反応媒体を20℃で3時間攪拌し、次
に再び−78℃に冷却し、無水テトラヒドロフラン150ml中に(4−フルオ
ロフェノキシ)メチルオキシラン40gを含む溶液をゆっくり添加する。混合物
を−78℃で30分間攪拌し、次に室温で20時間攪拌する。
反応媒体を氷/1N塩酸混合物600ml中に取り込む。有機相を傾しゃし、
減圧下に濃縮する。残さを酢酸エチルに取り込み、得られる溶液を水で数回洗い
、硫酸ナトリウムで乾燥し、次に減圧下に濃縮する。残さをシリカカラムにおい
てジクロロメタン/アセトン(90/10体積)混合物で溶離することにより精
製して油状物15.2gを得、それを結晶化させる。
固形物をジクロロメタン/ヘプタン混合物から再結晶させて、融点が96〜9
8℃の白色固形物としての5−{[2−ヒドロキシ−3−(4−フルオロフェノ
キシ)]プロピル}−2,4−チアゾリジンジオン10.5gを得る。
参照例6: 5−[1−メチル−2−フェノキシメチル]−2,4−チアゾリ
ジンジオン(I)(経路Fによる)工程A: 5−[1−メチル−2−フェノキシエチリデン]−2,4−チアゾリジンジオン (XVII)の調製
2,4−チアゾリジンジオン29.3gおよびフェノキシ−2−プロパノン3
4.2mlを、トルエン500ml中、ピペリジン2.5mlおよび酢酸1.3
リッターの存在下、還流下に20時間加熱する。
パラトルエンスルホン酸一水和物4.75gを添加し、形成される水をディー
ンシュターク装置を利用して除去しつつ混合物を再び還流下に20時間加熱す。
水1000mlを添加した。有機相を傾しゃし、水で2回洗い、硫酸ナトリウム
で乾燥し、蒸発させた。残さをシリカカラムにおいてジクロロメタン/アセトン
(90/10体積)混合物で溶離することにより精製する。固形物をジイソブロ
ピルエーテル中に取り込み、濾過後に、融点が153〜155℃の黄色固形物と
しての5−[1−メチル−2−フェノキシエチリデン]−2,4−チアゾリジン
ジオン17gを得る。工程B: 5−[1−メチル−2−フェノキシエチル]−2,4−チアゾリジンジオン(I )の製造
5−[1−メチル−2−フェノキシエチリデン]−2,4−チアゾリジンジオ
ン9gを、ジオキサン中、10%パラジウム化木炭9gの存在下、40〜50b
arの圧力下100℃で水素化する。
反応媒体をCeliteにより濾過し、減圧下に蒸発させて、融点が106〜108
℃である5−[1−メチル−2−フェノキシエチル]−2,4−チアゾリジンジ
オン5.5を得る。
以上、前述した一般式(A)に属する化合物の製造例について説明したが、本
発明の式(I)の化合物についても、上記参照例1〜4(経路A−D)と同様に
して製造することができる。
実施例1:本発明の化合物の薬理学的研究1−実験の目的
Streptozotocinによりラットにおいて誘発された非インスリン依存性糖尿病の
実験モデルにおける経口経路による抗糖尿病活性を決めること。2−手順 ラットn0STZモデルを得る方法
Streptozotocinを新生児(誕生の日において)に注射することによりラットに
おいて、非インスリン依存性糖尿病を得る。
用いる糖尿病ラットは8週齢である。
動物は、その誕生の日から実験の日まで、21〜22℃の制御された温度の動
物小屋中に保持し、光(7.00時〜19.00時)と闇(19.00時〜7.
00時)との固定サイクルに付す。それらの食事は、維持食からなり、食事を取
り出す試験の前の2時間の絶食を除いて、水および食べ物を任意に与えた。方法
実験の日に、ラットを口から試験生成物で処理し、次に90分後、Nembutalで
麻酔する。生成物の投与から2時間後、血液サンプル500μlを尾から収集す
る。サンプルの収集
ヘパリンで血液を収集する。サンプル収集時は全ての管を氷の上に置く。次に
これらを3000回転/分で10分間遠心分離して構成要素をできるだけ迅速に
分離する。
得られた血漿を2つの部分に分配する:
1つは、糖血症およびラクテート血症(lactatamia)のアッセイのためである
;これらのアッセイは直ちに行う。
他は、インスリン血症のアッセイのためであり、冷凍庫に−20℃でアッセイ
の日まで貯蔵する。分析手順 グルコースおよびラクテート
これらをグルコースオキシダーゼおよびラクテートオキシダーゼ技術(Eppend
orf Ebio 6666)により決める。
インスリン
血漿インスリンを放射免疫法によりアッセイする。3-結果
得られた主な結果を表1に示す。 これらの結果は、糖尿病にした動物における自発性糖血症および循環インスリ
ン水準の低下における本発明の化合物の効能を示す。PPARγへの作用
チアゾリジンジオン誘導体は、非インスリン依存性糖尿病の動物モデルにおけ
る標的組織のインスリン活性を増加させる抗糖尿病剤である。チアゾリジンジオ
ンは、生体外における前脂肪細胞および間葉組織細胞系の脂肪細胞への分化を促
進するが、この脂肪細胞効果の分子的基盤は不明のままである。チアゾリジンジ
オンは、脂肪生成における作用が最近示された核受容体の「上」科の一つである
ペルオキシソーム増殖因子により活性されたγ受容体(=PPARγ:Peroxiso
me Proliferator-actived Receptorγ)の性能のある選択的アクチベーターであ
る。これらの剤の最も性能のあるチアゾリジンジオンBRL49653は、解離
定数Kdが約40nMであるPPARγに結合する。細胞系C3H10T1/2
をBRL49653で処理する結果は、脂肪細胞への効果的な分化である。これ
は、PPAR配位子の高い親和性を示し、PPARγがチアゾリジンジオンの脂
肪生成効果への分子標的であることを証明している。
他の既知のチアゾリジンジオン(トログリタゾン、プログリタゾン(proglita
zone)、BRL49653)とは異なり、本発明のチアゾリジンジオンはPPA
Rγのトランス活性化への活性を有していない。同様に、本発明のチアゾリジン
ジオンは、他の核受容体PPARs、PPARαおよびPPARδのトランス活
性化への活性を有していない。本発明のチアゾリジンジオンは、3T3−L1細胞
の脂肪細胞への分化を促進する従来のチアゾリジンジオンとは異なり、3T3−
L1細胞に少し脂肪生成するかまたは脂肪生成しない。
すなわち、本発明の化合物は、従来技術の化合物の持っていなかった特性を有
する。
実施例2
以下の一般式(a)に対応する化合物は、合成方法A、B、C、D、Eまたは
Fの一つにより合成した。それらの条件を下記表2に列挙する。(本願発明に係
る式(I)の化合物はNO.6である。) 参照例7
5−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]−2,4−チアゾリジンジオ
ン100mg錠剤
平均重量0.225gの仕上がり錠剤1000個について
・活性成分 100g
・小麦澱粉 45g
・トウモロコシ澱粉 55g
・微結晶性セルロース 12g
・エチルセルロース 8g
・ステアリン酸マグネシウム 5g
参照例8
5−(2−フェノキシエチル)−2,4−チアゾリジンジオンゼラチン50mg
カプセル
平均重量0.130gの仕上がりカプセル1000個について
・活性成分 50g
・ラクトース 75g
・ステアリン酸マグネシウム 5g
参照例9
5−[2−(2−ナフトキシ)エチル]−2,4−チアゾリジンジオン75mg
被覆錠剤
芯錠剤:
平均の重さが250gの、1000個の芯剤について
・活性成分 75g
・シリカ 39g
・ラクトース 112g
・カルボキシメチル澱粉のナトリウム塩 9g
・タルク 8g
・ステアリン酸マグネシウム 7g
被覆剤:
平均重量0.400gの仕上がり被覆錠剤1000個について
ラック
ゼラチン
アラビアゴム
スクロース
二酸化チタン
蜜ろう
カルナウバろう
エチルバニリン
請求の範囲
1.式(I):
で示される5−[2−(4−シアノフェノキシ)エチル]−2,4−チアゾリジ
ンジオンまたはその塩。
2. 請求項1の式(I)で示される化合物の互変異性体。
3. 請求項1の式(I)で示される化合物のエナンチオマー。
4. 請求項1の式(I)で示される化合物のジアステレオマー。
5. 請求項1の式(I)で示される化合物のエピマー。
6. 請求項1の式(I)で示される化合物の水または有機溶媒による溶媒和物
。
7. 請求項1乃至5いずれかに記載の化合物の薬理学的に許容できる塩基性塩
。
8.式(I):
で示される化合物を製造する方法であって、
式(II):
で示される化合物を、塩基性剤の存在下に、式(III):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表す。)
で示されるジハロアルキルに作用させて式(IV):
で示される化合物を形成し、それを、アルカリ金属アルコレートの存在下に、式
(V):
(式中、R1およびR’1はアルキル基を表す。)
で示されるマロン酸ジアルキルに作用させて式(VI):
(式中、R1およびR’1はアルキル基を表す。)
で示される化合物を形成し、それをハロゲン化剤の作用によるハロゲン化に付し
て式(VII):(式中、Halは塩素または臭素原子を表し、R1およびR’1はアルキル基を表
す。)
で示される化合物を形成し、
それを酸性混合物中、還流下に加熱して式(VIII):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表す。)
で示されるα−ハロ酸を得、それをチオ尿素と反応させて式(IX):
で示される化合物を形成し、それを酸性媒体中で加水分解して式(I)で示され
る化合物にすることからなる方法。
9.式(I):
で示される化合物を製造する方法であって、
式(X):(式中、Rはアルキル基を表す。)
で示される化合物をハロゲン化に付して式(XI):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表す。)
で示されるα−ハロゲン化エステルを形成し、それをチオ尿素と反応させて式(
IX):
で示される化合物を形成し、それを酸性媒体中で加水分解して式(I)で示され
る化合物を形成することからなる方法。
10.式(I):
で示される化合物を製造する方法であって、
式(IV)で示される化合物を、アルカリ金属誘導体の2,4−チアゾリジンジオンへの作用により得られる
2,4−チアゾリジンジオンジアニオンに作用させて式(I)で示される化合物
を形成することからなる方法。
11. 式(I):
で示される化合物を製造する方法であって、
式(XII):
で示されるアルデヒド化合物を、アルカリ金属誘導体の2,4−チアゾリジンジ
オンへの作用により得られる2,4−チアゾリジンジオンジアニオンに作用させ
て式(XIII):
で示される化合物を形成し、それを式(I)で示される脱ヒドロキシル化誘導体
に転化することからなる方法。
12.式(I):で示される化合物を合成する過程で形成される中間体化合物であって、
式(VII):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表し、R1およびR'1はアルキル基を表
す。)
に相当する中間体化合物。
13.式(I):
で示される化合物を合成する過程で形成される中間体化合物であって、
式(VIII):
(式中、Halは塩素または臭素原子を表す。)
に相当する中間体化合物。
14.式(I):で示される化合物を合成する過程で形成される中間体化合物であって、
式(IX):
に相当する中間体化合物。
15.式(I):
で示される化合物を合成する過程で形成される中間体化合物であって、
式(XIII):
に相当する中間体化合物。
16. 活性成分として、少なくとも式(I):
で示される化合物の、遊離または塩の形態のものと、
薬学的に許容できる非毒性で不活性なビヒクルもしくは賦形剤と組み合わせてま
たは混合して含んでなる薬剤組成物。
17. ビヒクルまたは賦形剤が、非経口、消化、直腸、経粘膜または経皮経路
による投与に適したものの一つである請求項16に記載の薬剤組成物。
18. 活性成分含量が単位投与当たり1〜200mgである請求項16または
17に記載の薬剤組成物。
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S
D,SZ,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ
,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU
,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,
CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G
E,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP
,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,
MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P
L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK
,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,
VN,YU
(72)発明者 エティーヌ プルグナール
フランス国 エフ―75013 パリ リュ
ベルニオウド 84
(72)発明者 リリアン ドアレ
フランス国 エフ―91170 ヴィリー シ
ャティロン アヴニュ マーモン 3
(72)発明者 ミシュラン ケゴート
フランス国 エフ―91440 ブレス サー
イヴェット ヴィラ デ ボイス 5
(72)発明者 ディディエ メサンゴウ
フランス国 エフ―77380 コブス ラ
ヴィレ リュ オウギスト レノイル 5