JP2000514107A - エポキシ樹脂用接着促進剤として有用なノボラック化合物 - Google Patents

エポキシ樹脂用接着促進剤として有用なノボラック化合物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、エポキシ樹脂を含む組成物において接着硬化剤として特に有用な新規のノボラック化合物および組成物自体を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 エポキシ樹脂用接着促進剤として有用なノボラック化合物発明の分野 本発明は、エポキシ樹脂を含む組成物における接着促進硬化剤として特に有用 な新規のノボラック化合物およびそれらの組成物に関する。発明の背景 特定のノボラック樹脂が当業者に知られている。これらのノボラックは、従来 、酸触媒の存在下でフェノールおよびホルムアルデヒドを濃縮することによって 調製される。典型的に、これらの公知のノボラック樹脂は、1モルのフェノール あたり1モル未満のホルムアルデヒドで調製される。一般に、最も一般的な出発 原料は、フェノールおよびホルムアルデヒド水溶液である。良好な反応性、利用 可能性および費用の低さのために、これらの出発原料が選択される。酸触媒は、 硫酸、塩酸、リン酸等の無機型、または当該分野において公知の他の型のいずれ かである。酸は、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸またはシュウ酸等の 有機酸であってもよい。特定の触媒は、それらの反応性または色彩等の特性に対 するそれらの影響を対象に選択される。 これらの公知のノボラック樹脂は、加熱の際、不溶性または不溶解性条件に対 して堅化しないが、有機溶媒溶性または溶解性を保持する。それらはヘキサメチ レンテトラミンまたはトリオキサン等の硬化剤の添加および更なる加熱によって 堅化または硬化され得る。 従来のノボラックを調製するための典型的な手順では、フェノ ールおよび触媒が十分に混合される。フェノールおよび触媒と最初に混合するか 、段階的に混合するか、または規定の時間の間連続的に混合するかのいずれかに よって、ホルムアルデヒドが添加される。実用性を配慮するため、ホルムアルデ ヒドは通常段階的または連続的に添加される。反応は熱を生じるため、しばしば 冷却が必要である。一旦最初の発熱が完了したら、混合物を過熱して2つの成分 の反応を完了させる。ノボラック樹脂は、通常水層から分離し、この時点で単離 することができる。あるいは、反応混合物を加熱および減圧下で脱水してノボラ ック樹脂を単離することができる。ノボラック樹脂は室温で固体である。 典型的な手順の条件は、様々な鎖長を伴うノボラックを生成し、ホルムアルデ ヒドとフェノールとの反応は通常無作為である。これは、フェノール環の置換の 変化を伴うノボラックを生成する。反応条件および使用したフェノールのタイプ によって、分子量および最終樹脂の軟化温度が変化し得る。典型的に、数平均分 子量はサイズ排除クロマトグラフィーにより測定され、300〜2000以上の範囲で ある。 一般に、これらの既知のノボラック樹脂を調製するために使用されるアルデヒ ドの供給源は、ホルムアルデヒド水溶液である。パラホルムアルデヒド、トリオ キサンおよびヘキサメチレンテトラミンもこの目的のために使用されている。 これらの既知のノボラックを調製するために、様々なフェノールが使用されて いる。そのようなフェノールとしては、クレゾール、キシレノール、ビフェノー ル、カテコール、ヒドロキノン、ナフトール等が挙げられ、それらの混合物も含 まれる。軟化温度、水に対する溶解度または不溶解度、色および溶解物の粘度を 改変する等の特定の特性を付与するために、特定のフェノールが選択される。 これらの既知のノボラックを調製するために使用される特定のフェノールは、 2つ以上の近接の水酸基を含有する。そのようなフェノールとしては、ピロガロ ール、カテコール、タンニン酸、没食子酸等が挙げられる。近接または隣接した 水酸基を有するフェノールは金属キレート化剤であることが知られている。鉄、 銅、マンガン、バナジウム等の金属は、これらのタイプのフェノールと錯体を形 成する(S.Yariv,W.BodenheimerおよびL.Heller、Israel J.Chem.1964,2( 5)、pp.201-8;I.P.Mavani,C.R.JejurkarおよびP.K.Bhattacharya、J.Ind ian Chem.Soc.1972,49(5),pp.469-74;R.GriesserおよびH.Sigel、Inorg .Chem.1971,10(10),pp.2229-32;J.ZelinkaおよびM.Bartusek、Collet. Czech.Chem.Commun.1971,36(7),pp.2628-37;G.F.CondikeおよびA.E.Ma rtell、J.Inorg.Nucl.Chem.1969,31(8),pp.2455-66;H.Sigel,P.R.Hube r,R.GriesserおよびB.Prijs、Inorg.Chem.1973,12(5),pp.1198-200;なら びにM.A.Kessick、J.Polym.Sci.,Part B,1972,10(7),pp.527-30)。 既知のノボラック樹脂の使用としては、被覆剤、接着剤、繊維結合研磨剤、積 層剤、鋳造剤、摩擦基材、成型基材および木材組成物が挙げられる。特定の公知 のノボラックがエポキシ樹脂用接着促進剤として使用されている。 米国特許第3,304,276号(FaulknerおよびO'Neill)は、室温でも硬化して、非 酸化型鉄および鋼表面上において錆阻害性で本質的に隆起を伴わない耐久性仕上 げ剤を形成する金属反応性多価フェノール-改変短油および長油アルキドの調製 および使用について記載している。 多価フェノールとしては、タンニン、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、カ テコールおよびピロガロールが挙げられる。これら の著者は、Fe/多価フェノールキレート錯体は清浄な硫酸鉄(II)によって形成 されることを見出した。 米国特許第4,340,716号(Hataら)および日本第J5 6,149,716号は、(A)エ ポキシ樹脂およびボリヒドロキシフェノール化合物のプレポリマと、(B)エポ キシ樹脂用有機堅化剤とを組み合わせることによって、良好な接着および良好な 錆止め特性を示す良好な被覆組成物を調製することができることを教示している 。プレポリマ(A)は、少量の多核性近接芳香性ヒドロキシル含有化合物(エポ キシを伴うカテコールおよびピロガロールノボラックを含む)を予め反応させる ことによって調製される。エポキシ樹脂と多価フェノール化合物との反応比は1, 0/0.05〜1.0/0.1(モル/モル)である。 米国特許第4,560,732号および同第4,530,947号(Kojoら)は、金属とキレート 結合を形成し、金属に対して強力な接着性を呈する、金属用ラッカータイプ被覆 組成物を教示している。この溶解された被覆組成物は、エポキシ樹脂と多核ポリ ヒドロキシフェノール(カテコールおよびピロガロールノボラックを含む)との 反応生成物を含む。これらの反応生成物は、12,000〜31,000のMn値を有し、未 反応の芳香性ヒドロキシルが利用可能であることを保証するような割合で調製さ れる。これらの被覆剤はラッカーとして適用され、粉末被覆剤を作成するには不 適切である。何故なら、乾燥した樹脂は融解して適切に流動することがないから である。発明の概要 本発明者らは、溶媒を伴わない条件(例えば、粉末被覆剤)下で、例えば、エ ポキシ樹脂の金属基材に対する接着性を増強するために使用することができる新 規の化合物が必要であることを認識し ている。 本発明者らは、特定の新規のノボラック化合物を見出した。これらの新規のノ ボラック化合物は、典型的な粉末被覆条件下で、例えば、エポキシ樹脂の金属基 材に対する接着を増大するために使用することができる。 本発明の1つの態様は、以下の式の新規化合物に関する: ここで、 R1、R2、R3、R4、およびR5はそれぞれ独立して−OH、−SH、−H、C1 -20 アルキル、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカリ ール、およびアルケニル基から成る群より選択される; R1、R2、R3、R4、およびR5は、−OH、−SH、およびそれらの組み合わ せから成る群より選択される少なくとも2つの隣接する基がR1、R2、R3、R4 、およびR5が結合している環構造上に存在するように選択される; R6、R7、およびR9から成る群より選択される基の1つは−OHまたは−SH であり、R6、R7、およびR9から成る群より選択される基の残りは−H、C1-2 0 アルキル、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカリー ル、およびアルケニル基から成る群より独立して選択される; R8はC1-20アルキル、−H、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリ ール、アルカリール、およびアルケニル基から成る群より選択される; R11は−OHおよび−SHから成る群より選択される; R10およびR12はそれぞれ独立して−OH、−SH、−H、C1-20アルキル、− F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカリール、およびアル ケニル基から成る群より選択され;ここで、R10およびR12のうち少なくとも1 つは−OHまたは−SHである; R13は−H、C1-20アルキル、−OH、−SH、−F、−Cl、−Br、−I、 アルコキシ、アリール、アルカリール、およびアルケニル基から成る群より選択 される; R14、R15、およびR17から成る群より選択される基の1つは−OHまたは−S Hであり、R14、R15、およびR17から成る群より選択される基の残りは−H、 C1-20アルキル、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカ リール、およびアルケニル基から成る群より独立して選択される; R16はC1-20アルキル、−H、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリ ール、アルカリール、およびアルケニル基から成る群より選択される; R18、R19、R20、R21およびR22はそれぞれ独立して−OH、−SH、−H、 C1-20アルキル、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカ リール、およびアルケニル基から成る群より選択される; R18、R19、R20、R21およびR22は、−OH、−SH、およびそれらの組み合 わせから成る群より選択される少なくとも2つの隣接する基がR18、R19、R20 、R21、およびR22が結合 している環構造上に存在するように選択される; nは0以上の整数である。 好ましくは、式Iの化合物の構造は以下の通りの構造である: R2、R3、R20、およびR21がそれぞれ独立して−OHおよび−SHから成る群 より選択される; R1、R4、R5、R18、R19、およびR22がそれぞれ独立して−HおよびC1-20 アルキル基から成る群より選択される; R6およびR14はそれぞれ独立して−OHおよび−SHから成る群より選択され る; R8およびR16がそれぞれ独立してC1-20アルキル、−H、−F、−Cl、−B r、および−Iから成る群より選択される; R7、R9、R15、およびR17がそれぞれ−Hを表す; R11が−OHおよび−SHから成る群より選択される; R10およびR12が独立して−OH、−SH、−H、C1-20アルキル、−F、−C l、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカリール、およびアルケニル基 から成る群より選択され;ここで、R10およびR12のうち少なくとも1つは−O Hまたは−SHである; R13がC1-20アルキル、−H、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリ ール、アルカリール、およびアルケニル基から成る群より選択される; 最も好ましくは、式Iの化合物の構造は以下の通りの構造である: R2、R3、R6、R10、R11、R14、R19、およびR20がそれぞれ−OHを表す ; R1、R4、R5、R7、R9、R12、R13、R15、R17、R18、R21、およびR22 がそれぞれ−Hを表す; R8およびR16がそれぞれ−CH3を表す。 好ましくは、式Iの化合物の構造は、処理能力の向上および粘度の減少のため にnが0〜10の整数でありるような構造である。最も好ましくは、化合物の構 造は、様々なエポキシ組成物における溶解度の向上のためにnが0〜2の整数で ありるような構造である。 本発明のノボラックは、近接ヒドロキシル基を含有するポリヒドロキシフェノ ール(例えば、カテコール)でキャップ処理される。2つの異なるフェノールを 同じ反応混合物において使用する場合、反応性が高い方のフェノールが一般にホ ルムアルデヒドに最初に反応する。このことから、一方のフェノール性ノボラッ クの量は他方のフェノール性ノボラックの量とは無関係であることが明らかであ る。例えば、カテコールおよびクレゾールを反応させる場合、カテコールの方が 優先してホルムアルデヒドと反応する。何故なら、カテコールの方がアルキル置 換フェノールより反応性が高いからである。2つのフェノールをともに(特に2 :1のカテコール対クレゾール比で)混合することによって、クレゾールの反応 にはホルムアルデヒドが”不足状態”となる。このことにより、カテコール/ホ ルムアルデヒドノボラックの大きな塊が生成する。カテコールでキャップ処理さ れたカテコール/クレゾールノボラックを生成することは、従来のノボラックの 調製法を用いると可能ではない。(以下のスキーム1を参照のこと。) 反応スキームI カテコールとホルムアルデヒドとの反応は、カテコールでキャップ処理したノ ボラックを生じるが、本発明者らの経験から、生成されるノボラックは水溶性で あり極めて高い親水性である。粉末被覆剤の場合、これは処方において多くの問 題を生じる。ブロッキングが生じ得、自由に流動する粉末は生成されない。更に 、硬化した被覆内に所望でない空隙が形成される。 本発明者らは、ノボラック構造内に置換されたフェノールを取 り込むことによって、実質的に水感受性または水溶性を減少または消失させるこ とができる。更なる利点として、ノボラック樹脂は、エポキシ粉末被覆処方など の非水系において可溶性が大きくなる。更に、残りのポリヒドロキシフェノール モノマは簡単な水洗浄により除去することができる。 本発明の好適な新規化合物を作製する方法は、2ステップの反応であり、第1 のステップでは、塩基性条件下で、置換されたフェノール(例えば、p-クレゾー ル)をアルデヒド(例えば、ホルムアルデヒド)と反応させ、置換されたジメチ ロールフェノール中間体(ビス(ヒドロキシメチル)フェノール中間体ともいう )を形成させる。第2のステップでは、酸性条件下で、置換されたジメチロール フェノールを近接したヒドロキシル基を含有するポリヒドロキシフェノール(例 えば、カテコール)と反応させ、ポリヒドロキシフェノール(カテコール)キャ ップ処理した本発明のノボラック化合物を生成させる。この2つのステップ反応 は、ホルムアルデヒドとポリヒドロキシフェノール(カテコール)との優先反応 を排除する。 (以下の反応スキーム2を参照のこと。) 反応スキーム2 本発明のもう1つの態様は、エポキシ樹脂を含む第2の組成物における接着促 進硬化剤としての本発明の使用に関する。新規の硬化性組成物は: (a)エポキシ樹脂; (b)本発明の化合物; (c)触媒; (d)任意に吸湿性溶媒; (e)任意に成分(b)の硬化剤とは異なる硬化剤; を含む。 本発明の好適な硬化性粉末被覆組成物は: (a)約40℃を超えるガラス転移温度を有する約45〜約98.45重量パーセント の固体エポキシ樹脂; (b)約0.3〜約10重量パーセントの本発明の新規化合物; (c)約0.2〜約20重量パーセントの触媒; (d)成分(b)の硬化剤とは異なる約1〜約30重量パーセントの固体硬化剤 ; (e)約0.05〜約1.5重量パーセントの流動制御剤; (f)0〜約55重量パーセントのフィラー; (g)0〜約10重量パーセントの着色剤; を含み、ここで、前記重量パーセントは、(a)、および(b)、および(c) 、および(d)、および(e)、および(f)、および(g)の総重量に基づく 。 本発明はまた、成分(d)が約1〜約15パーセント重量の量で存在する上記 組成物を提供する。用語の定義 本明細書で使用する用語「接着促進剤」とは、硬化性ポリマ組成物への添加時 に、金属基材への適用ならびに金属基材上での硬化の際、特に長時間の熱および 湿潤条件に暴露される際の結合力およびそのポリマ組成物の耐久性を増強する化 合物をいう。 本明細書で使用する用語「硬化剤」とは、反応に適切な条件下かつ固体の不溶 解性で硬化したマトリックスを形成するのに適切な化学量論的量でエポキシ樹脂 と反応し得る反応基を有する化合物をいう。発明の詳細な説明 I.本発明の化合物 式Iに関して、適切なアルコキシ基の例として、メトキシ基、ブトキシ基、プ ロポキシ基、エトキシ基、ビフェニルオキシ基およびフェノキシ基から成る群よ り選択されるアルコキシ基が挙げられるが、これらに限定されない。適切なアリ ール基の例として、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ピリジル基、フリ ル基、ピリル基、チエニル基、キノニル基、イミダゾイル基、オキサゾイル基お よびチアゾイル基から成る群より選択されるアリール基が挙げられるが、これら に限定されない。適切なアルカリール(alkaryl)基の例として、フェネチル基 、ベンジル基、クミル基、イソプロペニル基およびフェニルイソプロペニル基か ら成る群より選択されるアルカリール基が挙げられるが、これらに限定されない 。適切なアルケニル基の例として、アリル基、シンナミル基、メタリル基、ビニ ル基およびスチリル基から成る群より選択されるアルケニル基が挙げられるが、 これらに限定されない。 一般に、ポリヒドロキシフェノールでキャップ処理された本発明のノボラック (式Iの化合物)を作製する典型的な反応は、以下の工程を包含する: (a)塩基性条件下、1:2のモル比で、置換フェノールとアルデヒドとを反 応させて、ジメチロールフェノール中間体を形成させる工程; (b)酸触媒の存在下、約2モル当量のポリヒドロキシフェノール(例えば、 カテコールまたは近接ヒドロキシルを有する他の芳香族)を水溶液または単体の いずれかで、1モル当量の工程(a)の置換ジメチロールフェノール中間体と十 分に混合し反応させる工程; (c)前記ポリヒドロキシフェノール(例えば、カテコール)で キャップ処理された本発明のノボラックを、溶媒を用いて抽出するかまたは乾燥 するまで脱水することによって直接単離し、反応容器から取り出す工程。 典型的には、0.5〜20モルパーセントの酸触媒が、置換ビス(ヒドロキシメチ ル)フェノールの1モルに対して使用される。反応温度は、通常、約50℃〜約10 0℃であり、より好ましくは反応混合物の還流温度の近くである。反応時間の長 さは、所望の特性タイプに依存して変化し得るが、典型的には還流温度において 数時間である。本発明の化合物を単離するために使用され得る溶媒として、例え ば、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メチレンクロリド、エーテル、トリクロ ロエタンまたはジクロロエタンが挙げられる。典型的には、実用的な取り扱いの ために、ノボラックは溶融状態に加熱され、適切な容器に入れられる。置換フェノール 一般に、種々の範囲の特性が、本発明の化合物の作製において異なる置換フェ ノールを使用する場合に得られる。適切な置換基として、アルキル、アルコキシ 、アリール、ハロゲン、および反応を妨害しない他の置換基が挙げられる。例え ば、小さなアルキル基(C1〜C9)で置換されたフェノールは、ハロゲン置換の フェノールよりも低い軟化点を有する傾向がある。より大きなアルキル基(C10 〜C20)で置換されたフェノールは、それよりも小さなアルキル基で置換された フェノールよりも低いガラス転移温度(Tg)および軟化点を有する傾向がある 。幅広い種々の置換基が、最終的なノボラックの最適な特性を見出すために使用 される。 適切な置換フェノールの例として、クレゾール、(tert)ブチルフェノール、メ トキシフェノール、フェニルフェノール、ベンジルフ ェノール、フェネチルフェノール、エチルフェノール、イソプロピルフェノール 、クロロフェノール、ブロモフェノール、フルオロフェノール、およびそれらの 混合物などから成る群より選択される置換フェノールが挙げられるが、これらに 限定されない。ポリヒドロキシフェノール 式Iの化合物を作製する際の有用で適切なポリヒドロキシフェノールの例とし て、カテコールおよび置換カテコールから成る群より選択されるポリヒドロキシ フェノールが挙げられるが、これらに限定されない。適切な置換基の例として、 アルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、および反応を妨害しない他の置換 基が挙げられる。具体的な例として、メチルカテコール、(tert)ブチルカテコー ル、エチルカテコール、イソプロピルカテコール、ブチルカテコール、(tert)ブ チルカテコール、アミルカテコール、(tert)アミルカテコール、ベンジルカテコ ール、フェネチルカテコール、フェニルカテコール、フルオロカテコール、クロ ロカテコール、ブロモカテコール、メトキシカテコール、エトキシカテコール、 ホルミルカテコール、アリルカテコール、オルト−ジヒドロキシナフタレンが挙 げられる。アルデヒド 式Iの化合物を作製する際の有用なアルデヒドの適切な供給源の例として、ホ ルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、グ リオキサール、ブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、 フルフラール、フェニルアセトアルデヒド、クロラール、クロロアセトアルデヒ ド、ジクロロアセトアルデヒド、およびそれらの混合物などのアルデヒドから成 る群より選択されるものであるが、これらに限定されない。酸触媒 本発明の化合物を作製する際の有用で適切な酸触媒の例として、硫酸、塩酸、 リン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸 、ギ酸、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、およびそれら の混合物などから成る群より選択される酸触媒が挙げられるが、これらに限定さ れない。酸触媒の濃度は、典型的には、置換ビス(ヒドロキシメチル)フェノー ルの約0.5〜約20モルパーセントの範囲である。II .本発明の化合物の使用 本発明の化合物は、例えば、被覆剤、コンボジット、成型用化合物、エポキシ 樹脂に対する溶解用樹脂組成物および添加剤において使用することができる。本 発明の化合物は、好ましくは、固体エポキシ樹脂を含む被覆用組成物の接着を促 進させる硬化剤として使用される。エポキシ樹脂 本発明の組成物において有用なエポキシ樹脂は、文献において周知である。特 に好ましいものは、ビスフェノールAのポリグリシジルエーテルである。これら は、170〜約2500までの範囲の種々のエポキシ当量重量で得られる。エポキシ当 量重量が約500を超えるものは、室温で固体である。種々のポリヒドロキシベン ゼン(例えば、レソルシノール、カテコールなど)、ビフェノール、または種々の 他のビスフェノール(例えば、ビスフェノールFまたはビスフェノールSなど) のポリグリシジルエーテルは、同等に適する。別のク ラスのエポキシ樹脂は、Ciba Geigyから得られるECN 1235またはDow Chemica lから得られるDEN438などのエポキシ化されたノボラックである。さらに他の 適切なエポキシ樹脂は、Ciba Geigyから得られるMY 720などのグリシジル化さ れたビスアニリン、CibaGeigyから得られるMY 0510などのグリシジル化された p-アミノフェノール、Ciba Geigyから得られるAralditeTM RD-2、Dow Chemical から得られるDER 732、Epon 871、およびShell Chemicalから得られるHeloxy 84などの脂肪族ポリエポキシド、ならびにUnion Carbideから得られるERL 4 221などのシクロヘキセンオキシドポリエポキシドである。さらに他の適切なエ ポキシ樹脂として、例えば、以下のものが挙げられる:Ciba Geigyから得られる XU 238などの種々のヒダントインのポリグリシジルエーテル、トリグリシジル イソシアヌル酸、ポリ二級アルコールの種々のポリグリシジルエーテル(例えば 、Ciba Geigy PY 322)、Ciba Geigyから得られるAralditeTM CY 184などの種々 のポリグリシジルエステル、および種々のエポキシ化された植物油。ハロゲン化 されたポリエポキシ樹脂も同様に適する。 典型的なエポキシ樹脂の広範囲の更なる記載が、本明細書中に参考として援用 される米国特許第5,013,791号(PPG Industries)において見出すことができ る。エポキシ樹脂はまた、Handbook of Epoxy Resins(H.Lee and K.Neville 、McGraw-Hill、New York、1967)およびEpoxy Resin Technology(P.F.Bruins ed.、Interscience Publishers、New York、1968)にも詳細に記載されている (これらはともに、本明細書中に参考として援用される)。触媒 本発明の組成物において使用される触媒は、エポキシ反応性基に よってエポキシ基の反応を加速させ得なければならない。エポキシ基は、エポキ シ樹脂内に存在する。エポキシ反応性基は、本発明の化合物内および他の硬化剤 内に存在する。エポキシ反応性基として、(本発明の化合物内に存在する)フェ ノール性の基が、無水物、一級および二級のアミン、チオールならびにそれらの 混合物などを含む他の基と同様に挙げられる。触媒はまた、エポキシ/エポキシ のホモ重合をも促進させる。触媒は、硬化剤とは異なり、反応中に消費されない 。 適切な触媒の例として、2-メチルイミダゾールおよびそのアダクト、2,4,6-ト リス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N-ジメチルベンジルアミン、オ クタン酸スズ(II)、オクタン酸クロム、オクタン酸コバルト、オクタン酸チタン 、オクタン酸ジルコニウム、ならびにそれらの混合物などから成る群より選択さ れる触媒であるが、これらに限定されない。 好ましくは、触媒は、硬化性組成物の改善された貯蔵安定性のために固体であ る。硬化剤 硬化剤は、多数のエポキシ反応性基を含む化合物である。このようなエポキシ 反応性基は、エポキシ樹脂のエポキシ基と反応して、固体の不溶融性マトリック スを形成し得る。この反応は、典型的には、触媒によって加速される。 本発明の化合物は、エポキシ反応性であるフェノール性の基を含有し、エポキ シの重合中に消費される点で硬化剤である。典型的には、硬化したエポキシマト リックスの所望の特性を達成するために、他の硬化剤が、本発明の化合物に加え て使用される。 本発明の化合物以外の適切な硬化剤の例として、一級の脂肪族ア ミンおよび芳香族アミン(例えば、ブチルアミン、エチレンジアミン、アニリン 、ベンジルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メチレンジアニリン、ジアミノジ フェニルスルホンなど)、二級の脂肪族ポリアミンおよび芳香族ポリアミン(例え ば、ピペラジンなど)、チオール(例えば、チオール末端のポリオキシアルキレン 化合物)、無水物(例えば、ベンゾフェノンテトラカルボン酸・二無水物、無水ト リメリト酸など)、およびオキサゾリン(例えば、フェニレンビスオキサゾリンな ど)、ならびにそれらの混合物から成る群より選択されるものが挙げられるが、 これらに限定されない。 エポキシ樹脂粉末の被覆用組成物を調製するために、硬化剤は固体である。エ ポキシ樹脂粉末の被覆用組成物に好ましい固体硬化剤の例として、ビスフェノー ル性末端の固体エポキシ樹脂、固体のビスフェノール、およびジシアンジアミド から成る群より選択される硬化剤である。好ましくは、硬化剤は、エポキシ樹脂 、本発明の化合物、触媒および硬化剤の全重量に基づいて、約1〜約30重量パー セントの量で存在する。吸湿性溶媒 本発明の硬化性組成物は、粉末被覆剤以外の適用のために、必要に応じて吸湿 性溶媒をさらに含む。吸湿性溶媒は、目的とする金属基材の表面から、存在する 水を除くために有用である。あるいはおよび/またはさらに、金属基材は、表面 の水を除くために、約150℃またはそれよりも高く、好ましくは約180℃以上に加 熱することができる。適切な吸湿性溶媒の例として、アセトン、メチルエチルケ トン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、C1〜C4のアルコール、およびそれら の混合物などから成る群より選択される溶媒が挙げられるが、これらに限定され ない。 本発明の硬化性組成物は、必要に応じて、流動調節剤をさらに含み得る。適切 な流動調節剤の例として、Monsantoから得られるModafloTMおよびModafloTM III などの低分子量のポリアクリル酸ポリマ、ならびに3M Companyから得られるFlu oradTM FC430などのフッ素化学品から成る群より選択されるものが挙げられる が、これらに限定されない。 本発明の硬化性組成物は、必要に応じて、フィラーをさらに含み得る。適切な フィラーの例として、ケイ灰石、炭酸カルシウム、粘土、長石およびシリカから 成る群より選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。 本発明の硬化性組成物は、必要に応じて、顔料およびトーナーなどの着色剤を さらに含み得る。適切な着色剤の例として、ルチルおよびアナターゼの二酸化チ タン、酸化鉄、酸化クロム、フタロシアニングリーンおよびフタロシアニンブル ーから成る群より選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。 本発明はまた、本発明の硬化した組成物または未硬化の組成物によって被覆さ れた物品を提供する。例えば、鉄または鋼などの金属基材は、本発明の組成物に よって被覆され得る。実施例 以下の実施例は本発明を更に例示するものであり、本発明を制限するものでは ない。本実施例および明細書中他の箇所におけるすべての部、パーセント、割合 等は、他に示さない限り重量による。カテコールクレゾールノボラックの調製(CCN)(実施例1〜7) 実施例1.カテコール-(p-クレゾール)ノボラックの調製 へら状撹拌機、加熱マントルおよび温度計を備えた1リットル の3つ口丸底フラスコに、108g(1.0モル)のp−クレゾールを添加し、続いて1 50gの水中20g(0.25モル)の50%水酸化ナトリウム水溶液の溶液を添加した。 154g(1.90g)の37%ホルムアルデヒド溶液を1度に添加しながら反応混合物 を撹拌した。反応混合物を45℃に加熱し、18時間この温度を保った。反応フラス コに220g(2.0モル)のカテコールを添加した。カテコールを部分的に溶解しな がら温度を35℃に下げた。反応フラスコに33g(0.37モル)のシュウ酸を添加し た。反応混合物の温度を徐々に60℃にまで上昇させ、次いで20分間徐々に80℃ま で発熱させた。反応内容物を80℃で15分間保持した。生成物が水から分離し始め た。反応混合物を95℃に加熱し、この温度を3時間保持した。 撹拌を停止し、生成物層をフラスコの底に沈めさせた。水層をデカントし、等 容量のきれいな水で置き換えた。1時間加熱しながら反応混合物を90℃に加熱し た。上記のように撹拌を停止し、2つの層を形成させた。水層をデカントした。 この工程を合計4回繰り返した。 最後のデカンテーション後、反応生成物を撹拌し、加熱して残りの水分を除去 した。濃色の樹脂様生成物を雰囲気圧で190℃に加熱し、この温度を10分間保持 した。生成物をアルミニウムのトレーに注ぎ、室温に冷却して固化させた。生成 物を小さな塊に粉砕し、気密容器に保存した。生成物の収量の合計は260gであ った。この規模の2倍での同様の反応では、得られる樹脂は、93.4℃のTg(示 差走査熱量測定(DSC)により測定)を有し、13C NMRによって遊離のカ テコールを3.5重量%含有することが見出された。実施例2.カテコール-(p-イソプロピルフェノール)ノボラックの調製 へら状撹拌機、温度計および熱源を備えた2リットルの3つ口丸底フラスコに 、205g(1.83モル)の4.イソプロフィルフェノールを添加し、続いて1リット ルの水中73.2g(1.83モル)を添加した。300g(3.7モル)の37%ホルムアルデ ヒド水溶液を一度に添加した際に撹拌を開始した。温度を30℃とし、45℃に上昇 させ、この温度を一夜保持した。 反応混合物は澄明なままであった。反応混合物を25℃に冷却し、氷酢酸で中和 して反応生成物を沈殿させた。反応生成物を更に水で希釈し、撹拌し、次いで減 圧ろ過した。生成物の固塊を数回水で濯ぎ、次いでトレーに移し、広げて気流中 で乾燥させた。ベージュ色の固体を回収した。373g(収率95%)の粗2,6-ジメ チロール-4-イソプロピルフェノール生成物を単離した。 へら状撹拌機、凝縮装置、温度計および熱源を備えた1リットルの3つ口丸底 フラスコに、160g(0.81モル)の2,6.ジメチロール-4-イソプロピルフェノール を添加し、続いて9g(0.1モル)のシュウ酸および180g(1.63モル)のカテコ ールを添加した。これに400gの水を添加した。反応混合物を撹拌し、70℃に加熱 した。温度が約60℃に達した時に溶液が生じた。次いで、反応混合物を加熱して 還流し、4時間保持した。還流1時間後、生成物は分離し始めた。 撹拌を停止し、生成物層をフラスコの底に沈めさせた。水層をデカントし、等 容量のきれいな水で置き換えた。1時間撹拌しながら反応内容物を90℃に加熱し た。上記のように撹拌を停止し、2つの層を形成させた。水層をデカントした。 この工程を合計4回繰り返した。生成物を撹拌し、190℃に加熱して残りの水分 を除去し、この温度を10分間保持した。生成物をアルミニウムトレーに流出させ 、冷却した。収量は約230gであった。生成物は約97℃のTg を有することが見出され、これは示差走査熱量測定により測定された。実施例3.カテコール-(p-エチルフェノール)ノボラックの調製 へら状撹拌機、温度計および熱源を備えた2リットルの3つ口丸底フラスコに 、244g(2モル)の4-エチルフェノールを添加し、続いて1リットルの水中80 g(2モル)のNaOHを添加した。攪拌を開始し、300g(3.7モル)の37%ホ ルムアルデヒド水溶液を一度に添加した。温度を45℃に上昇させ、この温度を一 夜保持した。 反応混合物は澄明なままであった。反応混合物を25℃に冷却し、氷酢酸で中和 して反応生成物を沈殿させた。反応生成物を更に水で希釈し、撹拌して均質にし 、次いで減圧ろ過した。生成物を数回水で濯ぎ、次いでトレーに移し、広げて気 流中で乾燥させた。ベージュ〜黄褐色の固体を回収した。322g(収率88%)の 粗2,6-ジメチロール-4-エチルフェノール生成物を単離した。 へら状撹拌機、凝縮装置、温度計および熱源を備えた1リットルの3つ口丸底 フラスコに、150g(0.81モル)の2,6-ジメチロール-4-エチルフェノールを添加 し、続いて9g(0.1モル)のシュウ酸および181g(1.64モル)のカテコールを 添加した。これに400gの水を添加した。反応混合物を撹拌し、70℃に加熱した 。温度が約60℃に達した時に溶液が生じた。次いで、反応混合物を加熱して還流 し、4時間保持した。還流1時間後、生成物は分離し始めた。 撹拌を停止し、生成物層をフラスコの底に沈めさせた。水層をデカントし、等 容量のきれいな水で置き換えた。1時間撹拌しながら反応生成物を90℃に加熱し た。上記のように撹拌を停止し、2つの層を形成させた。水層をデカントした。 この工程を合計4回繰り返した。反応生成物を撹拌し、200℃に加熱して残りの 水分を除 去した。生成物をアルミニウムトレーに流出させ、冷却した。収量は約233gで あった。生成物は約94℃のTgを有することが見出され、これは示差走査熱量測 定により測定された。実施例4.カテコール-(p-クロロフェノール)ノボラックの調製 へら状撹拌機、温度計および熱源を備えた2リットルの3つ口丸底フラスコに 、257g(2モル)のパラクロロフェノールを添加し、続いて1リットルの水中8 0g(2モル)のNaOHを添加した。攪拌を開始し、330g(4.02モル)の37% ホルムアルデヒド水溶液を一度に添加した。温度を45℃に上昇させ、この温度を 一夜保持した。 生成物のナトリウム塩が沈殿した。反応混合物を25℃に冷却し、氷酢酸で中和 して反応生成物を沈殿させた。ペースト状の物質を更に水で希釈し、撹拌し、次 いで減圧ろ過した。固体生成物の固塊を数回水で濯ぎ、次いでトレーに移し、広 げて気流中で乾燥させた。黄色〜ベージュ色の固体を回収した。245g(収率65 %)の粗4-クロロ-2,6-ジメチロールフェノール生成物を単離した。収率を最大 限に上げることはしなかった。 へら状撹拌機、凝縮装置、温度計および熱源を備えた1リットルの3つ口丸底 フラスコに、188.6g(1モル)の4-クロロ-2,6-ジメチロール-4-エチルフェノ ールを添加し、続いて10g(0.11モル)のシュウ酸および220g(2モル)のカ テコールを添加した。これに400gの水を添加した。反応混合物を撹拌し、70℃ に加熱した。温度が約60℃に達した時に溶液が生じた。次いで、反応混合物を加 熱して還流し、4時間保持した。還流1時間後、生成物は分離し始めた。 撹拌を停止し、生成物層をフラスコの底に沈めさせた。水層をデカントし、等 容量のきれいな水で置き換えた。1時間撹拌しなが ら反応生成物を90℃に加熱した。上記のように撹拌を停止し、2つの層を形成さ せた。水層をデカントした。この工程を合計4回繰り返した。最後のデカンテー ション後、反応生成物を撹拌し、190℃に加熱して残りの水分を除去した。生成 物をアルミニウムトレーに流出させ、冷却した。収量は約255gであった。生成 物は約94.6℃のTgを有することが見出され、これは示差走査熱量測定により測 定された。実施例5.カテコール-(p-メトキシフェノール)ノボラックの調製 へら状撹拌機、温度計および熱源を備えた2リットルの3つ口丸底フラスコに 、248.3g(2モル)の4-メトキシフェノールを添加し、続いて1リットルの水 中80g(2モル)のNaOHを添加した。攪拌を開始し、330g(4.02モル)の3 7%ホルムアルデヒド水溶液を一度に添加した。温度を45℃に上昇させ、この温 度を一夜保持した。 生成物のナトリウム塩が沈殿した。反応内容物を25℃に冷却し、氷酢酸で中和 して反応生成物を沈殿させた。ペースト状の物質を更に水で希釈し、撹拌し、次 いで減圧ろ過した。固体生成物の固塊を数回水で濯ぎ、次いでトレーに移し、広 げて気流中で乾燥させた。 ベージュ色の固体を回収した。327g(収率89%)の粗2,6-ジメチロール-4-メト キシフェノール生成物を単離した。 へら状撹拌機、凝縮装置、温度計および熱源を備えた1リットルの3つ口丸底 フラスコに、150g(0.81モル)の2,6.ジメチロール-4-メトキシフェノールを添 加し、続いて9g(0.1モル)のシュウ酸および180g(1.63モル)のカテコール を添加した。これに400gの水を添加した。反応混合物を撹拌し、70℃に加熱し た。温度が 約60℃に達した時に溶液が生じた。次いで、反応混合物を加熱して還流し、4時 間還流を保持した。還流1時間後、生成物は分離し始めた。 撹拌を停止し、生成物層をフラスコの底に沈めさせた。水層をデカントし、等 容量のきれいな水で置き換えた。1時間撹拌しながら反応生成物を90℃に加熱し た。上記のように撹拌を停止し、2つの層を形成させた。水層をデカントした。 この工程を合計4回繰り返した。最後のデカンテーション後、反応生成物を撹拌 し、200℃に加熱して残りの水分を除去した。生成物をアルミニウムトレーに流 出させ、冷却した。収量は約214gであった。生成物は約111℃のTgを有するこ とが見出され、これはDSCにより測定された。実施例6.4-メチルカテコール-(p-クレゾール)ノボラックの調製 へら状撹拌機、凝縮装置、温度計および熱源を備えた3リットルの3つ口丸底 フラスコに、542g(5モル)のp-クレゾールを添加し、続いて300mlの水を添加 した。この混合物に800gの25%NaOH水溶液を添加した。溶液を撹拌し、40 ℃に冷却した。これに832g(10.25モル)の37%ホルムアルデヒド水溶液を添加 した。反応内容物の温度を50℃に上昇させ、氷−水冷却浴を用いることによって 更なる上昇を防いだ。30分以内に、生成物がナトリウム塩として沈殿した。反応 混合物を50℃で18時間撹拌した。反応混合物を40℃に冷却し、氷酢酸で中和して 反応生成物を沈殿させた。反応混合物に水を添加し、生成物を減圧ろ過した。生 成物の固塊をきれいな水で更にスラリー状にし、再度減圧ろ過した。生成物をア ルミニウムトレーに置き、広げて気流中で乾燥させた。所望の2,6-ビス(ヒドロ キシメチル)-4-メチルフェノールの収量は821g (97.6%)であった。 へら状撹拌機、凝縮装置、温度計および熱源を備えた1リットルの3つ口丸底 フラスコに、135g(0.80モル)の2,6-ビス(ヒドロキシメチル)-4-メチルフェ ノールを添加し、続いて9g(0.10モル)のシュウ酸および200g(1.61モル) の4-メチルカテコ一ルを添加した。これに400gの水を添加した。反応混合物を 撹拌し、70℃に加熱した。温度が約60℃に達した時に溶液が生じた。次いで、反 応混合物を加熱して還流し、4時間還流を保持した。還流1時間後、生成物は分 離し始めた。 撹拌を停止し、生成物層をフラスコの底に沈めさせた。水層をデカントし、等 容量のきれいな水で置き換えた。1時間撹拌しながら反応生成物を90℃に加熱し た。上記のように撹拌を停止し、2つの層を形成させた。水層をデカントした。 この工程を合計4回繰り返した。最後のデカンテーション後、反応生成物を撹拌 し、190℃に加熱して残りの水分を除去した。生成物をアルミニウムトレーに流 出させ、冷却した。収量は約268gであった。生成物は約75℃のTgを有するこ とが見出され、これはDSCにより測定された。実施例7.カテコール-(p-クレゾール)ノボラックの調製 へら状撹拌機、凝縮装置、温度計および熱源を備えた3リットルの3つ口丸底 フラスコに、542g(5モル)のp-クレゾールを添加し、続いて300mlの水を添加 した。この均質な混合物に800gの25%NaOH水溶液を添加した。溶液を撹拌 し、40℃に冷却した。この混合物に832g(10.25モル)の37%ホルムアルデヒド を添加した。反応内容物の温度を50℃に上昇させ、氷−水冷却浴を用いることに よって更なる上昇を防いだ。30分以内に、生成物がナトリウム塩として沈殿した 。反応混合物を50℃で18時間撹拌した。 反応混合物を40℃に冷却し、氷酢酸で中和して反応生成物を沈殿させた。反応生 成物に水を添加し、生成物を減圧ろ過した。生成物の固塊をきれいな水で更にス ラリー状にし、再度減圧ろ過した。生成物をアルミニウムトレーに置き、広げて 気流中で乾燥させた。所望の粗2,6-ビス(ヒドロキシメチル)-4-メチルフェノ ール生成物の収量は821g(97.6%)であった。 へら状撹拌機、凝縮装置、温度計および熱源を備えた1リットルの3つ口丸底 フラスコに、159g(1.45モル)のカテコール、10gの(0.11モル)のシュウ酸 および100gの水を添加した。混合物を撹拌し、60℃に加熱した。完全な溶液が得 られた。147g(0.874モル)の2,6-ビス(ヒドロキシメチル)-4-メチルフェノ ールを8等分で添加した。最初の部分を添加した後、温度が数度低下した。反応 混合物の温度を70℃に上昇させ、4つの更なる部分を15分間隔で添加した。5つ の部分を添加後、反応の温度を80℃に上昇させ、残りの3つの部分を15分間 隔で添加した。反応生成物の相が分離し、頂部には水の層が生じた。次いで温度 を110℃に上昇させ、10分間保持した。次いで温度を185℃に上げ、15分間保持し た。徐々に減圧を行い、最終的に30mmHgとした。これらの条件下で、30分間 反応混合物を保持した。減圧を解除し、熱い生成物をアルミニウムの皿に流出さ せた。冷却後、暗褐色の脆い固体が得られた。13C NMRは994の分子量および 約5.3重量%の遊離のカテコールを示す。示差走査熱量測定は97℃のTgを示す 。カテコールクレゾールノボラックを含有する融合結合性エポキシ粉末被覆処方物 の調製(実施例8〜13) 表1に示す量の物質をともに1ガロン缶に秤量し、粗い粉末に粉砕した。乾燥 混合物を缶内に密閉し、15分間塗料用振盪機上で混 合した。次いで、乾燥混合物を、APV Corporationより入手可能な15mmの内径 および15:1の長さ対直径比を有する同方向回転型二軸押出し機に供給した。こ の押出しの前に、押出し機をEponTMでパージした。押出し機の供給速度を0.91kg /時に設定し、105〜110どの出力温度を有した。被押出し物をクエンチロールか ら回収し、空冷し、ハンマーミルまたは他の同様の粉砕装置を用いて粉砕した。 粉砕した粉末をNo.70メッシュの篩を介して篩い分け、約40〜50ミクロンの呼び 平均粒子サイズを有する粉末が得られた。次いで、Cab-O-SilTM M5(Cabot Cor p.)を流動化剤として取り込ませ(粉末処方物の0.35重量%)、最終粉末をガラス 容器に置き、密閉した。 比較例1.ノボラックを有さない融合結合性粉末被覆処方物の調製 上で概説した実施例8の手順に従ったが、カテコールクレゾールノボラックは 削除した。比較例2.フェノール性ノボラックを含有する融合結合性粉末被覆 処方物の調製 上で概説した実施例8の手順に従ったが、Borden Chemical Co.由来の4.0g のDuriteTM SD1711フェノール性ノボラックをカテコールクレゾールノボラッ クの代わりに使用した。融合結合性粉末および陰極脱結合試験 金属基材界面結合耐久性に対するポリマの信頼できる指標として陰性脱結合試 験(cathodic disbondment tests)を通常的に使用した。 実施例8〜13の粉末被覆処方物ならびに比較例1および2から粉末被覆剤を調 製した。 最初に、5mmHgに減圧した減圧チャンバ内で粉末を乾燥する(dessicatin g)ことによって、被覆剤を調製した。次いで、被覆しようとする粉末を流動床 に配置し、約220℃に誘導過熱した熱回転式鋼パネル(88.9mm(3.5in)×88.9 mm(3.5in)×6.4mm(0.2in))を流動床に導入し、約0.48mm(19mils)の 被覆厚で粉末によって被覆した。2つのパネルをそれぞれの被覆処方物で調製し た。204℃のオーブン中で2分間の被覆後、パネルを後硬化した。 冷却後、各パネルを陰性脱結合試験用セル内に構築し、被覆および硬化した粉 末被覆剤の陰性脱結合抵抗性をASTM A934/A934Mの添付書、ASTM G9 5-87に関するTest Method A1.2.2.1 Test A に従って測定した。注目される手順の変更点としては、試験パネルのサイズ(89. 9×89.9×6.4mm熱回転式鋼)、試験パネルの数(2)および容器シリンダのサ イズ(76.2mmの直径×254mmの高さ)が挙げられる。試験では、陰性チャン バ内79℃で14日後に誘導された被覆欠陥に由来する被覆剤の脱結合半径を(mm で)測定した。 この試験の結果を以下の表2に示す。 表2 被覆剤脱結合半径 実施例 パネル1 パネル2 平均(mm) (mm) (mm) 8 4.0 4.1 4.0 9 4.2 5.2 4.7 10 4.0 4.0 4.0 11 3.6 3.8 3.7 12 6.1 7.5 6.8 13 3.1 4.0 3.6 比較例1 7.1 8.8 8.0 比較例2 7.4 7.2 7.3 本発明の様々な改変および変更は、本発明の範囲および趣旨から逸脱すること なく当業者に明らかであり、本明細書に記載の実施態様を例示するのに本発明が 過度に制限されないことはいうまでもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下の式: ここで、 R1、R2、R3、R4、およびR5はそれぞれ独立して−OH、−SH、−H、C1 -20 アルキル、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカリ ール、およびアルケニル基から成る群より選択される; R1、R2、R3、R4、およびR5は、−OH、−SH、およびそれらの組み合わ せから成る群より選択される少なくとも2つの隣接する基がR1、R2、R3、R4 、およびR5が結合している環構造上に存在するように選択される; R6、R7、およびR9から成る群より選択される基の1つは−OHまたは−SH であり、R6、R7、およびR9から成る群より選択される基の残りは−H、C1-2 0 アルキル、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカリー ル、およびアルケニル基から成る群より独立して選択される; R8はC1-20アルキル、−H、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリ ール、アルカリール、およびアルケニル基から成る群より選択される; R11は−OHおよび−SHから成る群より選択される; R10およびR12はそれぞれ独立して−OH、−SH、−H、C1-20アルキル、− F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリー ル、アルカリール、およびアルケニル基から成る群より選択され; ここで、R10およびR12のうち少なくとも1つは−OHまたは−SHである; R13は−H、C1-20アルキル、−OH、−SH、−F、−Cl、−Br、−I、 アルコキシ、アリール、アルカリール、およびアルケニル基から成る群より選択 される; R14、R15、およびR17から成る群より選択される基の1つは−OHまたは−S Hであり、R14、R15、およびR17から成る群より選択される基の残りは−H、 C1-20アルキル、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカ リール、およびアルケニル基から成る群より独立して選択される; R16はC1-20アルキル、−H、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリ ール、アルカリール、およびアルケニル基から成る群より選択される; R18、R19、R20、R21およびR22はそれぞれ独立して−OH、−SH、−H、 C1-20アルキル、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカ リール、およびアルケニル基から成る群より選択される; R18、R19、R20、R21およびR22は、−OH、−SH、およびそれらの組み合 わせから成る群より選択される少なくとも2つの隣接する基がR18、R19、R20 、R21、およびR22が結合している環構造上に存在するように選択される; nは0以上の整数である; のポリマを含む化合物。 2.請求項1に記載の化合物であって、ここで、 R2、R3、R20、およびR21がそれぞれ独立して−OHおよび−SHから成る群 より選択される; R1、R4、R5、R18、R19、およびR22がそれぞれ独立して−HおよびC1-20 アルキル基から成る群より選択される; R6およびR14がそれぞれ独立して−OHおよび−SHから成る群より選択され る; R8およびR16がそれぞれ独立してC1-20アルキル、−H、−F、−Cl、−B r、および−Iから成る群より選択される; R7、R9、R15、およびR17がそれぞれ−Hを表す; R11が−OHおよび−SHから成る群より選択される; R10およびR12が独立して−OH、−SH、−H、C1-20アルキル、−F、−C l、−Br、−I、アルコキシ、アリール、アルカリール、およびアルケニル基 から成る群より選択され;ここで、R10およびR12のうち少なくとも1つは−O Hまたは−SHである; R13がC1-20アルキル、−H、−F、−Cl、−Br、−I、アルコキシ、アリ ール、アルカリール、およびアルケニル基から成る群より選択される。 3.請求項1に記載の化合物であって、ここで、 R2、R3、R6、R10、R11、R14、R19、およびR20がそれぞれ−OHを表す ; R1、R4、R5、R7、R9、R12、R13、R15、R17、R18、R21、およびR22 がそれぞれ−Hを表す; R8およびR16がそれぞれ−CH3を表す。 4.エポキシ樹脂を含む第2の組成物における接着促進剤および硬化剤として の請求項1に記載の化合物の使用。 5.(a)エポキシ樹脂; (b)請求項1に記載の化合物; (c)触媒; (d)任意に吸湿性溶媒; (e)任意に成分(b)の硬化剤とは異なる硬化剤; を含む硬化性組成物。 6.(a)約40℃を超えるガラス転移温度を有する約45〜約98.45重量パーセ ントの固体エポキシ樹脂; (b)約0.3〜約10重量パーセントの請求項1に記載の化合物; (c)約0.2〜約20重量パーセントの触媒; (d)成分(b)の硬化剤とは異なる約1〜約30重量パーセントの固体硬化剤 ; (e)約0.05〜約1.5重量パーセントの流動制御剤; (f)0〜約55重量パーセントのフィラー; (g)0〜約10重量パーセントの着色剤; を含む硬化性粉末被覆組成物であって、ここで、前記重量パーセントは、(a) 、および(b)、および(c)、および(d)、および(e)、および(f)、 および(g)の総重量に基づく。 7.請求項5に記載の硬化した組成物。 8.請求項6に記載の硬化した組成物。 9.請求項5に記載の硬化した組成物で被覆された金属基材を含む物品。 10.請求項6に記載の硬化した組成物で被覆された金属基材を含む物品。
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