JP2000514776A - 心不全を処置するための1,4−ジヒドロピリジン誘導体の(s)−エナンチオマーの使用 - Google Patents

心不全を処置するための1,4−ジヒドロピリジン誘導体の(s)−エナンチオマーの使用

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JP2000514776A JP08533768A JP53376896A JP2000514776A JP 2000514776 A JP2000514776 A JP 2000514776A JP 08533768 A JP08533768 A JP 08533768A JP 53376896 A JP53376896 A JP 53376896A JP 2000514776 A JP2000514776 A JP 2000514776A
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アメデオ レオナルディ
ジアンニ モッタ
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レコルダチ エッセ.ア.,ケミカル アンド ファーマシューティカル カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 化合物(I)[Ph=フェニル、Ar=2-ニトロフェニル、3-ニトロフェニル、2,3-ジクロロフェニルまたはベンゾフラザン-4-イル、A=C3-C6分岐鎖状アルキレン基、R=必要に応じてC1-C6アルコキシでモノ置換されているC1-C6アルキル、R1=H、OHまたはC1-C4アルキル、R2=HまたはCH3]の(S)-エナンチオマーは、心収縮に対して正の変力効果を有し、心不全の処置およびそのような処置に使用されるための医薬製造に有用である。(S)-エナンチオマーの調製も記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】 心不全を処置するための1,4−ジヒドロピリジン 誘導体の(S)−エナンチオマーの使用 本発明は、1,4-ジピドロピリジンの(S)-エナンチオマーの調製、心不全の処置 におけるそれらの使用およびそのような処置のための医薬製造におけるそれらの 使用に関する。 カルシウム拮抗活性を有する1,4-ジヒドロピリジンは、幾つかの心臓血管疾患 、例えば、高血圧およびアンギナの処置に広く使用されている。これらの化合物 を使用する際の重要な限定要因は、それらのうちの幾つかによって発揮される負 の変力効果(negative inotropic effect)であり、エス.ゴールドマン(S.Gold mann)ら、Angew Chem.Int.Ed.Engl.、30、1559、(1991)を参照のこと。この 効果は、心疾患を患っている患者へのこれらの化合物の注意深い投与を促すが、 心仕事量の減少はそれらのうちの幾つかで有利なものであるかもしれない。 心臓血管疾患の処置に使用される1,4-ジヒドロピリジン誘導体の殆どは、ジヒ ドロピリジン環の4位に不斉炭素原子を有する。一般に、それらの全ては、(S)- および(R)-の両方のエナンヂオマーを含むラセミ化合物として 使用されている。 米国特許第4,705,797号および米国特許第4,772,621号は、抗高血圧および冠拡 張作用を有する化合物として、1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-アリール-ピリジ ン-3,5-ジカルボン酸の不斉ジエステルおよびその立体異性体または薬学的に許 容される塩を開示している。 現在、驚くべきことに、それらのラセミ化合物で既に示されている公知の強力 な血圧降下の効果に加えて、そのような化合物の(S)-エナンチオマーも、予想さ れなかった正の変力効果を有することが見い出された。これは、心不全に冒され た患者の処置におけるそれらの使用の可能性および特に、心機能を障害された患 者の高血圧および虚血性心疾患の処置のためのそれらの好ましい使用を示唆して いる。 本発明は、一般式I[式中、 Phは、フェニル基を示し、 Arは、2-ニトロフェニル、3-ニトロフェニル、2,3-ジクロロフェニルまたはベン ゾフラザン-4-イル基を示し、 Aは、3〜6個の炭素原子を有する分岐鎖状アルキレン基を示し、 Rは、必要に応じて1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基でモノ置換されてい る、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示し、 R1は、水素原子、ヒドロキシ基または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を示 し、および R2は、水素原子またはメチル基を示す]を有する化合物の(S)-エナンチオマーま たはそのような(S)-エナンチオマーの塩、水和物または溶媒和物の、心不全を処 置するための医薬製造における使用を提供する。 本発明はさらに、心不全を患っている患者の処置方法を提供し、該方法は、上 記のように定義される一般式Iを有する化合物の(S)-エナンチオマーまたはその ような(S)-エナンチオマーの塩、水和物または溶媒和物の治療的有効量を患者に 投与することを包含する。 本発明はまた、一般式Iを有する化合物の(S)-エナンチオマーの調製方法を提 供し、該方法は、一般式IIの化合物[式中、RおよびArは上記のように定義される]の(R)-エナンチオマーを、一般 式III [式中、A、R1、R2およびPhは上記のように定義される]の化合物を用いてエス テル化することを包含する。 本発明によると、化合物Iの(S)-エナンチオマーは、患者にそのままで、ある いは薬学的に許容されるその塩、水和物または溶媒和物のいずれかの形態で投与 され得る。好ましい薬学的に許容される酸付加塩は、塩酸、硫酸、マレイン酸、 コハク酸、クエン酸、メタンスルホン酸およびトルエンスルホン酸を用いて形成 されたものを含み;それらは、慣用されている様式で遊離の塩基から調製さ れ得る。形態が何であろう(塩基、塩、水和物または溶媒和物)と、活性成分は 通常、薬学的に許容される担体と混合して投与される。 好適な投与経路は、経口的、非経口的、経直腸的、経皮的経路を含む。最も好 適な担体の選択は、投与経路に依存する。担体は、固体、半固体または液体の希 釈剤ならびにカプセルであり得、必要に応じて活性な薬剤の修飾された放出を提 供し得る。例えば、錠剤の形態で経口投与される製剤は、活性成分に加えて、溶 解補助剤(例えば、ポリエトキシ化脂肪酸)、薬剤放出を修飾する成分(例えば 、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤(例えば、ラクトース)、結 合剤(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)および/または滑沢剤( 例えば、ステアリルフマル酸ナトリウム)を含むことができる。錠剤は、着色性 顔料(例えば、酸化鉄)およびフィルム形成剤(例えば、セルロース誘導体)の 懸濁液でコートできる。非経日的に投与される製剤は、可能であればポリエチレ ングリコールのような補助溶媒を含んでいる、活性成分の水溶液であって良い。 活性成分の量は、通常、製剤全体の0.1〜99重量%の範囲、好ましくは、注射 製剤では0.5〜20重量%および経口投与製剤では2〜50重量%の範囲である。活性 成分の日用 量は、個々の要求(例えば、患者の状態、体重、年齢、性など)並びに投与経路 に依存する。一般に、経口投与量は、1日当り、活性成分が0.1〜100mg、好まし くは1〜20mgの範囲であり得る。 本発明の方法では、化合物IIの(R)-エナンチオマーは化合物IIIを用いてエス テル化される。反応は、周知の合成方法:アルバートソン(Albertson)、Org.Re act.、12、205-218(1962);ドハティー(Doherty)ら、J.Med.Chem.、35、2(199 2);スタアブ(Staab)ら、Newer Methods Prep.Org.Chem.、5、61(1968);イ シハラ(Ishihara)、Chem.Pharm.Bull.、39、3236(1991)に従い、カップリング 剤(例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’-カルボニルジイミダゾー ルまたはジエチルシアノホスホナート)の存在下に、非プロトン性溶媒または塩 素化溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドまたはクロロホルム)中、必要に応じ で促進剤(例えば、N-ヒドロキシスクシンイミドまたは4-ジメチルアミノピリジ ン)の存在下に、-10〜140℃の範囲の温度で、行われ得る。 或いは、化合物IIの(R)-エナンチオマーは、まず第三級アミン(例えば、トリ エチルアミン)の存在下に、クロロ蟻酸アルキルと反応させ、その後、化合物II Iを0〜80℃で加えても良い。必要に応じて、化合物IIIの前に、 促進剤(例えば、1-ヒドロキシピペリジン)を加えても良い、アルバートソン 、Org.React.、12.157(1962)を参照のこと。 他の別の手順は、非プロトン性溶媒(例えば、クロロホルム、ジクロロエタン 、ジクロロメタン、1,1,1-トリクロロエタンまたは酢酸エチル)中の無機ハロゲ ン化物(例えば、五塩化リン、三塩化リンまたは塩化チオニル)を用いて、必要 に応じて促進剤(例えば、ジメチルホルムアミド)の存在下に、-10〜65℃の範 囲の温度で、化合物IIの(R)-エナンチオマーを対応するアシルハロゲン化物に転 換し、その後、化合物IIIを加える。化合物IIIを加える前に、アシルハロゲン化 物を単離しても良い。 これらの方法のどれが使用されても、得られる化合物Iのホモ-キラルな(S)-エ ナンチオマーは、公知の方法に従い、塩基(例えば、カラムクロマトグラフィー による)として又は塩(例えば、再沈殿または結晶化)としてのいずれかで精製 され得る。 それらの薬理学的活性を評価するために、(S)-エナンチオマーを、イヌでイン ビボで異なる用量で調べた。拡張期血圧および心収縮に対する、それらの効果を 測定した。結果は、予想された降圧効果を伴う、心収縮に対する正の変力効果を 示す。正の変力効果は、心不全の処置 のための治療剤としての、これら化合物の使用の可能性を示唆する。 本発明は、下記の実施例により例示される。実施例1 S-(+)-メチル 1,1,N-トリメチル-N-(3,3-ジフェニルプロピル)-2-アミノエチル1 ,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-(3-ニトロフェニル)-ピリジン-3,5-ジカルボキシ レート・ハイドロクロリド.0.5H2O. 0.13mlの塩化チオニルを、-10℃で、2.9mlの無水ジクロロメタンおよび0.75ml の無水ジメチルホルムアミド中0.54gのR-(-)-1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-(3- ニトロフェニル)-5-メトキシカルボニル-ピリジン-3-カルボン酸[エー.アシモ リ(A.Ashimori)ら、Chem.Pharm.BuII.、39、108-111、(1991)に記載されるよ うに調製した]の攪拌懸濁液に入れ、窒素雰囲気下で維持し、直射光を遮った。 0℃で1時間後に、1mlのジクロロメタン中0.48gの2,N-ジメチル-N-(3,3-ジフェニ ルプロピル)-1-アミノ-2-プロパノール溶液(米国特許第4,772,621号に記載され るように調製した)を-5℃で加えた。3時間0℃で攪拌し、20-25℃で終夜静置し た後、溶媒を真空で留去し、残渣を20mlの酢酸エチルに溶解した。有機相を、ブ ライン(4ml)、10%炭酸ナトリウム水溶液(5x4ml)、 ブライン(4ml)、1N塩酸(5x5ml)、ブライン(4ml)、10%炭酸ナトリウム水溶液(2 x5ml)および最後にブライン(4ml)で、次々に洗浄した。有機相を、無水硫酸ナ トリウムで乾燥し、真空で蒸発乾固した。残渣を、石油エーテル:アセトン85:1 5で溶出するシリカゲル・カラム上でのフラッシュ・クロマトグラフィーにより 精製した。単一のTLC分画(容積比で石油エーテル:アセトン7:3または容積比で クロロホルム:5Nメタノール性アンモニア99:l)を蒸発させて、残渣を得、それ を75mlの3%アセトンを含むジエチルエーテルに溶解した。濾過した後、溶液を3N エーテル性塩化水素で酸性にし、沈殿物を吸引して集め、78℃/15mmHgで乾燥さ せて0.66gの標記化合物を得た。融点115-125℃;[αD]25=+70.56°(MeOH,c=0 .981)。 C36H41N3O6.HCl.0.5H2Oに関する元素分析%: 実測値:C,65.47;H,6.57;N,6.29;Cl,5.32;H2O,1.68。 計算値:C,65.79;H,6.60;N,6.39;Cl,5.39; H2O,1.37。 塩基の200MHzでの 実施例2 2,2,N-トリメチル-N-(3,3-ジフェニルプロピル)-1-アミノ-3-プロパノール・ハ イドロクロリド N-メチル-3,3-ジフェニルプロピルアミン・ハイドロクロリド(2.61g)、無水酢 酸(1ml)およびホルムアルデヒド(水中37%、0.9ml)を含む混合物を、30分間還流 した。次に、無水酢酸(1ml)中イソブチルアルデヒド(1ml)溶液を滴下し、混合物 をさらに30分間、還流温度で維持し た。その後、溶媒を真空下に留去し、残渣を水に溶解し、アルカリ性にし、ジエ チルエーテルで抽出した。有機層を分離し乾燥し、溶媒を留去した後、残渣を、 ジクロルメタン:メタノール(98:2〜96:4)で溶出するシリカゲル・クロマトグラ フィーで精製した。精製分画を集め、溶媒を留去して、1.55gのマンニッヒ塩基N -(3,3-ジフェニルプロピル)-2,2,N-トリメチル-3-アミノプロピオンアルデヒド を生じ、それをNMRスペクトロメトリーで特徴付けた。 60MHzでの 0.25gのホウ水素化ナトリウムを、メタノール(7ml)中1.5gの上記のように調製 された化合物の溶液に0-3℃で加え、0-3℃で30分間冷却した。次に、混合物を室 温で1時間攪拌した。得られた溶液を、35mlの水に注ぎ、粗生成物をジエチルエ ーテルで抽出し、有機相を分離しシ ュウ酸溶液(35mlの水中0.6g)で抽出した。次に、当初の酸性水溶液は、ジエチ ルエーテルで2度洗浄し、30%水酸化ナトリウム(1ml)でアルカリにした後、ジエ チルエーテルで抽出した。ジエチルエーテル中塩化水素は、硫酸ナトリウム上で 乾燥した後、エーテル溶液に加えた。粗ハイドロクロリドを、濾過によって集め 、アセトンから結晶化し、147-148℃で融解する1.26gの標記生成物を得た。 60MHzでの 実施例3 S-(+)-メチル2,2,N-トリメチル-N-(3,3-ジフェニルプロピル)-3-アミノプロピル 1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-(3-ニトロフェニル)-ピリジン-3,5-ジカルボキシ レート ・ハイドロクロリド. 0.7H2O. 標記化合物を、2,N-ジメチル-N-(3,3-ジフェニルプロピル)-1-アミノ-2-プロ パノールの代わりに、実施例2に記載されるように調製された2,2,N-トリメチル -N-(3,3-ジフェニルプロピル)-1-アミノ-3-プロパノールを用いる他は、実施例 1に記載される方法に従い調製した。粗生成物を、70:30〜65:35勾配のn-ヘキサ ン:酢酸エチルで溶出するシリカゲル・カラム上でのフラッシュ・クロマトグラ フィーにより精製した。精製塩基を含む分画をプールし、溶媒を真空下に蒸発乾 固し、残渣をジエチルエーテルに溶解した。濾過した後、溶液を3Nエーテル性塩 化水素で酸性にし、沈殿物を吸引して集め、78℃/15mmHgで乾燥して標記化合物 を得た、融点116-127℃。 200MHzでの 実施例4 薬理試験 実施例1の化合物のラセミ化合物と比較するために、実施例1および3の(S)- エナンチオマーを、それらのインビボでの薬理学的活性についてイヌで試験した 。グリーンヒル(Green-Hill)およびモリーニ・アレバメンチ(Morini Allevament i)(イタリア)からの、体重11-13kg、月齢12ヶ月の雄ビーグル犬を使用した。 全てのイヌをペントバルビタールナトリウムで麻酔(誘発には静脈内に30mg/kg で、維持には静脈内に2mg/kg/時間で)し、カフ付きの気管内チューブを介して ポンプを用いて人為的に通気した。 心室内および動脈の血圧は、左総頸動脈を介して左室に挿入された2つの圧力 センサー付きミラー・マイクロ チップ(Millar Mikro-Tip)カテーテルによりモニターした。右大腿静脈にカニュ ーレを入れて、薬剤注入を行った。以下のパラメーターを評価した:収縮期、拡 張期および平均血圧、左室収縮期圧ならびに心収縮の指標としての左室収縮期圧 の一次導関数dP/dt最大。 化合物を、下記の投与量(静脈内に累積的に投与する)で試験した。化合物 投与量(μg/kg) 実施例1、ラセミ化合物 3,10,30 実施例1、(S)-エナンチオマー 0.5,1,3,5 実施例3、(S)-エナンチオマー 1,3,5,10 結果を図1〜3に報告する、そこには、使用された異なる用量における拡張期 血圧(DBP)および心収縮の変化のパーセンテージが示されている。特に、図1、 2および3は、実施例1のラセミ化合物、実施例1の(S)-エナンチオマーおよび 実施例3の(S)-エナンチオマーそれぞれによる、イヌの血行力学に対して発揮さ れた効果を示す。 図1は明らかに、実施例1の化合物のラセミ化合物が、心収縮(dP/dt最大)の 僅かな減少を伴う、強力な血圧降下作用(DBP)を有することを示す。対照的に、 図2および3は、実施例1および3の化合物の顕著な血圧降下作用が dP/dt最大の上昇を伴うことを示し、正の変力効果を支持する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成9年7月1日(1997.7.1) 【補正内容】 明細書 心不全を処置するための1,4−ジヒドロピリジン 誘導体の(S)-エナンチオマーの使用 本発明は、1,4-ジヒドロピリジンの(S)-エナンチオマーの調製、心不全の処置 におけるそれらの使用およびそのような処置のための医薬製造におけるそれらの 使用に関する。 カルシウム拮抗活性を有する1,4-ジヒドロピリジンは、幾つかの心臓血管疾患 、例えば、高血圧およびアンギナの処置に広く使用されている。これらの化合物 を使用する際の重要な限定要因は、それらのうちの幾つかによって発揮される負 の変力効果(negative inotropic effect)であり、エス.ゴールドマン(S.Goldm ann)ら、Angew Chem.Int.Ed.Eng1.、30、1559、(1991)を参照のこと。この効 果は、心疾患を患っている患者へのこれらの化合物の注意深い投与を促すが、心 仕事量の減少はそれらのうちの幾つかで有利なものであるかもしれない。 心臓血管疾患の処置に使用される1,4-ジヒドロピリジン誘導体の殆どは、ジヒ ドロピリジン環の4位に不斉炭素原子を有する。一般に、それらの全ては、(S)- および(R)-の両方のエナンチオマーを含むラセミ化合物として 使用されている。 米国特許第4,705,797号および米国特許第4,772,621号は、抗高血圧および冠拡 張作用を有する化合物として、1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-アリール-ピリジ ン-3,5-ジカルボン酸の不斉ジエステルおよびその立体異性体または薬学的に許 容される塩を開示している。 現在、驚くべきことに、それらのラセミ化合物で既に示されている公知の強力 な血圧降下の効果に加えて、そのような化合物の(S)-エナンチオマーも、予想さ れなかった正の変力効果を有することが見い出された。これは、心不全に冒され た患者の処置におけるそれらの使用の可能性および特に、心機能を障害された患 者の高血圧および虚血性心疾患の処置のためのそれらの好ましい使用を示唆して いる。 本発明は、一般式I [式中、 Phは、フェニル基を示し、 Arは、2-ニトロフェニル、3-ニトロフェニル、2,3-ジクロロフェニルまたはベン ゾフラザン-4-イル基を示し、 Aは、3〜6個の炭素原子を有する分岐鎖状アルキレン基を示し、 Rは、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示し、 R1は、水素原子、ヒドロキシ基または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を示 し、および R2は、水素原子またはメチル基を示す]を有する化合物のエナンチオマー、該エ ナンチオマーはジヒドロピリジン環の4位に(S)-コンフィギュレーションを有す る、またはそのような(S)-エナンチオマーの塩、水和物または溶媒和物の、心不 全を処置するための医薬製造における使用を提供する。 本発明はさらに、心不全を患っている患者の処置方法を提供し、該方法は、上 記のように定義される一般式Iを有する化合物の(S)-エナンチオマーまたはその ような(S)-エナンチオマーの塩、水和物または溶媒和物の治療的有効量を患者に 投与することを包含する。 本発明はまた、一般式Iを有する化合物の(S)-エナンチオマーの調製方法を提 供し、該方法は、一般式II の化合物の(R)-エナンチオマーをエステル化することを包含する 本発明は、下記の実施例により例示される。実施例1 メチル 1,1,N-トリメチル-N-(3,3-ジフェニルプロピル)-2-アミノエチル 1,4-ジ ヒドロ-2,6-ジメチル-4-(3-ニトロフェニル)-(4S)-ピリジン-3,5-ジカルボキシ レート・ハイドロクロリド.0.5H2O. 0.13mlの塩化チオニルを、-10℃で、2.9mlの無水ジクロロメタンおよび0.75ml の無水ジメチルホルムアミド中0.54gのR-(-)-1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-(3- ニトロフェニル)-5-メトキシカルボニル-ピリジン-3-カルボン酸[エー.アシモ リ(A.Ashimori)ら、Chem.Pharm.Bull.、39、108-111、(1991)に記載されるよ うに調製した]の攪拌懸濁液に入れ、窒素雰囲気下で維持し、直射光を遮った。 0℃で1時間後に、1mlのジクロロメタン中0.48gの2,N-ジメチル-N-(3,3-ジフェニ ルプロピル)-1-アミノ-2-プロパノール溶液(米国特許第4,772,621号に記載され るように調製した)を-5℃で加えた。3時間0℃で攪拌し、20-25℃で終夜静置し た後、溶媒を真空で留去し、残渣を20m1の酢酸エチルに溶解した。有機相を、ブ ライン(4ml)、10%炭酸ナトリウム水溶液(5x4ml)、ブライン(4ml)、1N塩酸(5x5 ml)、ブライン(4ml)、10%炭酸ナトリウム水溶液(2x5ml)および最後にブライ ン(4ml)で、次々に洗浄した。有機相を、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で 蒸発乾固した。残渣を、石油エーテル:アセトン 85:15で溶出するシリカゲル・ カラム上でのフラッシュ・クロマトグラフィーにより精製した。単一のTLC分画 (容積比で石油エーテル:アセトン7:3または容積比でクロロホルム:5N メタノ ール性アンモニア99:1)を蒸発させて、残渣を得、それを75mlの3%アセトンを含 むジエチルエーテルに溶解した。濾過した後、溶液を3N エーテル性塩化水素で 酸性にし、沈殿物を吸引して集め、78℃/15mmHgで乾燥させて0.66gの標記化合物 を得た。融点115-125℃;[αD]25=+70.56°(MeOH,c=0.981)。 C36H41N3O6.HCl.0.5H2Oに関する元素分析%: 実測値:C,65.47;H,6.57;N,6.29;Cl,5.32;H2O,1.68。 計算値:C,65.79;H,6.60;N,6.39;Cl,5.39; H2O,1.37。 塩基の200MHzでの 0.25gのホウ水素化ナトリウムを、メタノール(7ml)中1.5gの上記のように調製 された化合物の溶液に0-3℃で加え、0-3℃で30分間冷却した。次に、混合物を室 温で1時間攪拌した。得られた溶液を、35m1の水に注ぎ、粗生成物をジエチルエ ーテルで抽出し、有機相を分離しシュウ酸溶液(35mlの水中0.6g)で抽出した。 次に、当初の酸性水溶液は、ジエチルエーテルで2度洗浄し、30%水酸化ナトリ ウム(1ml)でアルカリにした後、ジエチルエーテルで抽出した。ジエチルエーテ ル中塩化水素は、硫酸ナトリウム上で乾燥した後、エーテル溶液に加えた。粗ハ イドロクロリドを、濾過によって集め、アセトンから結晶化し、147-148℃で融 解する1.26gの標記生成物を得た。 60MHzでの 実施例3 メチル2,2,N-トリメチル-N-(3,3-ジフェニルプロピル)-3-アミノプロピル 1,4- ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-(3-ニトロフェニル)-(4S)-ピリジン-3,5-ジカルボキ シレート・ハイドロクロリド. 0.7H2O. 標記化合物を、2,N-ジメチル-N-(3,3-ジフェニルプロピル)-1-アミノ-2-プロ パノールの代わりに、実施例2に記載されるように調製された2,2,N-トリメチル -N-(3,3-ジフェニルプロピル)-1-アミノ-3-プロパノールを用いる他は、実施例 1に記載される方法に従い調製した。粗生成物を、70:30〜65:35勾配のn-ヘキサ ン:酢酸エチルで溶出するシリカゲル・カラム上でのフラッシュ・クロマトグラ フィーにより精製した。精製塩基を含む分画をプールし、溶媒を真空下に蒸発乾 固し、残渣をジエチルエーテルに溶解した。濾過した後、溶液を3Nエーテル性塩 化水素で酸性にし、沈殿物を吸引して集め、78℃/15mmHgで乾燥して標記化合物 を得た、融点116-127℃。 200MHzでの 請求の範囲 1. 心不全を処置する医薬製造のための一般式I[式中、 Phは、フェニル基を示し、 Arは、2-ニトロフェニル、3-ニトロフェニル、2,3-ジクロロフェニルまたはベン ゾフラザン-4-イル基を示し、 Aは、3〜6個の炭素原子を有する分岐鎖状アルキレン基を示し、 Rは、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示し、 R1は、水素原子、ヒドロキシ基または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を示 し、および R2は、水素原子またはメチル基を示す]を有する化合物のエナンチオマー、該エ ナンチオマーはジヒドロピリジン環の4位に(S)-コンフィギュレーションを有す る、またはそのような(S)-エナンチオマーの塩、水和物または溶媒和物の使用。 2. メチル 1,1,N-トリメチル-N-(3,3-ジフェニルプロピル)-2-アミノエチル 1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-(3-ニトロフェニル)-(4S)-ピリジン-3,5-ジカル ボキシレートまたはメチル 2,2,N-トリメチル-N-(3,3-ジフェニルプロピル)-3- アミノプロピル 1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-(3-ニトロフェニル)-(4S)-ピリ ジン-3,5-ジカルボキシレートの請求項1に記載の使用。 3. 薬学的に許容される担体を含む医薬調製のための請求項1または請求項2 に記載の(S)-エナンチオマーの使用。 4. 経口投与に好適な形態の医薬調製のための前記請求項のいずれかに記載の (S)-エナンチオマーの使用。 5. (S)-エナンチオマーを2%〜50%含む医薬調製のための請求項4に記載の( S)-エナンチオマーの使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 211:90 271:12) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 テスタ ロドルフォ イタリア国 アイ−20060 ヴィグナート ヴィア エッセ.ペルチーニ,3/8

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 心不全を処置する医薬製造のための一般式I [式中、 Phは、フェニル基を示し、 Arは、2-ニトロフェニル、3-ニトロフェニル、2,3-ジクロロフェニルまたはベン ゾフラザン-4-イル基を示し、 Aは、3〜6個の炭素原子を有する分岐鎖状アルキレン基を示し、 Rは、必要に応じて1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基でモノ置換されてい る、1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を示し、 R1は、水素原子、ヒドロキシ基または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を示 し、および R2は、水素原子またはメチル基を示す]を有する化合物の(S)-エナンチオマーま たはそのような(S)-エナンチオマーの塩、水和物または溶媒和物の使用。 2. S-(+)-メチル1,1,N-トリメチル-N-(3,3-ジフェニ ルプロピル)-2-アミノエチル 1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-(3-ニトロフェニル )-ピリジン-3,5-ジカルボキシレートまたはS-(+)-メチル 2,2,N-トリメチル-N-( 3,3-ジフェニルプロピル)-3-アミノプロピル 1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチル-4-(3- ニトロフェニル)-ピリジン-3,5-ジカルボキシレートの請求項1に記載の使用。 3. 薬学的に許容される担体を含む医薬調製のための請求項1または請求項2 に記載の(S)-エナンチオマーの使用。 4. 経口投与に好適な形態の医薬調製のための前記請求項のいずれかに記載の (S)-エナンチオマーの使用。 5. (S)-エナンチオマーを2%〜50%含む医薬調製のための請求項4に記載の( S)-エナンチオマーの使用。 6. (S)-エナンチオマーを日用量形態で0.1mg〜100mg含む医薬調製のための請 求項4または請求項5に記載の(S)-エナンチオマーの使用。 7. (S)-エナンチオマーを日用量形態で1mg〜20mg含む医薬調製のための請求 項4〜6のいずれかに記載の(S)-エナンチオマーの使用。 8. 非経口投与に好適な形態の医薬調製のための請求項1〜3のいずれかに記 載の(S)-エナンチオマーの使用。 9. (S)-エナンチオマーを0.5%〜20%含む医薬調製の ための請求項8に記載の(S)-エナンチオマーの使用。 10. 心不全を患っている患者の処置方法であって、請求項1に記載の一般式 Iを有する化合物の(S)-エナンチオマーまたはそのような(S)-エナンチオマーの 塩、水和物または溶媒和物の治療的有効量を患者に投与することを包含する方法 。 11. 請求項1に記載の一般式Iを有する化合物の(S)-エナンチオマーの調製 方法であって、一般式II [式中、RおよびArは請求項1のように定義される]の化合物の(R)-エナンチオ マーを、一般式III [式中、A、R1、R2およびPhは請求項1のように定義される]の化合物を用いて エステル化することを包含する方 法。 12. 一般式IIの化合物の(R)-エナンチオマーを一般式IIIの化合物と、カッ プリング剤の存在下に非プロトン性溶媒または塩素化溶媒中必要に応じて促進剤 の存在下に-10〜140℃の温度で反応させる請求項11に記載の方法。 13. 一般式IIの化合物の(R)-エナンチオマーを先ずクロロ蟻酸アルキルと、 第三級アミンの存在下に必要に応じて促進剤の存在下に反応させ、その後に一般 式IIIの化合物を加える請求項12に記載の方法。 14. 一般式IIの化合物の(R)-エナンチオマーを先ず対応するアシルハロゲン 化物に、非プロトン性溶媒中の無機酸ハロゲン化物を用いて必要に応じて促進剤 の存在下に-10〜65℃の温度で転換し、その後に一般式IIIの化合物を加える請求 項13に記載の方法。
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