JP2002020452A - ビウレット型ポリイソシアネート組成物及びその製造方法 - Google Patents

ビウレット型ポリイソシアネート組成物及びその製造方法

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JP2002020452A
JP2002020452A JP2000212736A JP2000212736A JP2002020452A JP 2002020452 A JP2002020452 A JP 2002020452A JP 2000212736 A JP2000212736 A JP 2000212736A JP 2000212736 A JP2000212736 A JP 2000212736A JP 2002020452 A JP2002020452 A JP 2002020452A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色のない、製品の濁り、特に低温での製品
の濁りのないビウレット型ポリイソシアネート組成物の
提供、及び効率的な精製方法を含めたビウレット型ポリ
イソシアネート組成物の製造方法の確立にある。 【解決手段】 脂肪族及び脂環族ジイソシアネートモノ
マーより選ばれる少なくとも1種以上から得られる、尿
素2量体濃度が0.5重量%以下、かつ、透過率が90
%以下であるビウレット型ポリイソシアネート組成物、
及び(a)脂肪族及び脂環族ジイソシアネートモノマー
より選ばれる少なくとも1種以上とビウレット化剤のモ
ル比を4〜40で反応させる工程、(b)反応液中の未
反応ジイソシアネートモノマー濃度を3〜20重量%に
調整する工程、(c)(b)工程で得られた調整液を1
10℃〜160℃、反応液の透過率が90%以上を保持
する条件で加熱し、尿素2量体濃度を0.5重量%以下
にする工程、を含むことを特徴とするビウレット型ポリ
イソシアネート組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脂肪族、脂環族ジイ
ソシアネートモノマーから得られる、実質的に尿素2量
体およびジイソシアネートモノマーを含まないビウレッ
ト型ポリイソシアネート組成物及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】実質的にジイソシアネートモノマーを含
まないポリイソシアネート組成物は、塗料、粘接着剤、
シーリング材、防水材、フォーム、エラストマー、繊維
処理剤などに広く利用されている。分子内にビウレット
基を有するビウレット型ポリイソシアネート組成物は、
ジイソシアネートモノマーを主原料として、ビウレット
化剤に水、1価の3級アルコール、蟻酸、硫化水素、有
機第1アミン、有機第2アミンなどを用いて得ることが
できる。これらの製造方法に関する提案が多い。例え
ば、特開昭49−134629号公報、特開昭63−1
74961号公報、特公昭61−60093号公報、特
公昭61−26778号公報、特公昭62−41496
号公報、特公平2−62545号公報、特公平5−17
222号公報、特開平8−225511号公報などが提
案されている。
【0003】ビウレット結合の前駆体は尿素結合であ
り、尿素結合にイソシアネート基が反応し、ビウレット
結合になる。そして、前記ポリイソシアネート組成物中
に尿素結合含有化合物が混入すると、濁りを生ずる場合
があり、それを使用した例えば塗膜などは物性が劣る場
合がある。そのため、例えば連続製法である特公昭62
−41496号公報、特公昭63−6544号公報、バ
ッチ製法である特公平5−17222号公報、特公平2
−62545号公報、特開平8−225511号公報な
どでは、ジイソシアネートモノマーにビウレット化剤を
添加し終えた後、高温で反応液を保持している。この様
に、ポリイソシアネート組成物を高温に保持すると、着
色が生じる場合があり、またポリイソシアネート組成物
の生産性、設備投資など経済的負担を増加させていた。
【0004】特公昭62−41496号公報では、尿素
2量体や尿素結合を含む多量体とジイソシアネートを効
率よく反応させ、尿素2量体や尿素結合を含む多量体を
ポリイソシアネート組成物に混入させないために、反応
液をパイプリアクターで処理している。しかし、この方
法では約77〜89重量%という高いジイソシアネート
濃度において反応を行っており、尿素2量体濃度の低減
効率がまだ低く、そのため、ポリイソシアネートが低温
で濁りを発生していた。また、上記特公昭61−600
93号公報においては、長期貯蔵中のジイソシアネート
モノマーの増加を抑制するために、ビウレット型ポリイ
ソシアネート組成物を加熱し、予めジイソシアネートモ
ノマーを増加させることによって、ジイソシアネートモ
ノマーを発生させる原因物質を消失させることが記載さ
れている。しかし、尿素2量体の記載はなく、尿素2量
体が混入したポリイソシアネート組成物の低温濁りに関
する記載も示唆もなく、当然のことながら尿素2量体減
少及びポリイソシアネート組成物の着色を同時に満足す
る条件の記載も示唆もない。
【0005】一方、ポリイソシアネート組成物は通常大
過剰のジイソシアネートモノマー存在下で製造される。
製品として、ポリイソシアネート組成物を得るために
は、蒸気圧の高い未反応のジイソシアネートモノマーを
除去する精製工程が必要である。その方法としては低極
性溶剤、臨界状態のガスを利用した抽出などもあるが、
多くの場合は、掻き取り式薄膜蒸留器が用いられる。掻
き取り式薄膜蒸留器は熱履歴が少ないため製品の熱変成
が少なく、高粘度の物から低沸物を除くことに適してい
る。
【0006】ポリイソシアネート組成物とジイソシアネ
ートモノマーを含む混合液から掻き取り式薄膜蒸留器に
より、ジイソシアネートモノマーなどの低沸成分を蒸発
分離し、ポリイソシアネート組成物を得る場合、前記混
合液の該蒸留器へのフィード量が多くなると、分離され
た低沸成分中に高沸物であるポリイソシアネート組成物
が混入する現象(以下「エントレ」と言う)が生ずる場
合がある。この現象は、製品収率の低下をもたらすばか
りでなく、回収されたジイソシアネートモノマーを再び
原料とする場合、原料中にポリイソシアネート組成物が
混入する事により、ポリイソシアネート組成物の高粘度
化が生じ易く、反応条件を変更せざるを得ない場合があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、着色のな
い、製品の濁り、特に低温での製品の濁りのないビウレ
ット型ポリイソシアネート組成物及び効率的な精製方法
を含めた製造方法の確立にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の通り、ビウレット
化の過程においては、種々の副反応が起こり、いわゆる
ポリ尿素とよばれる種々の尿素結合含有化合物が生成す
る。本発明者らが、鋭意検討した結果、製品の濁り、特
に低温での製品濁りの原因がそれらの副生成物のうち、
尿素2量体であることを究明し、かつ濁りの発生する尿
素2量体濃度を特定し、そして、反応液の溶存ガスがエ
ントレの原因であることを突き止め、本発明に到達し
た。なお、本発明でいう尿素2量体とは、ジイソシアネ
ートモノマー2分子から得られる、1つの尿素結合を有
する化合物である。
【0009】即ち、本発明は、以下のものである。 、脂肪族及び脂環族ジイソシアネートモノマーより選
ばれる少なくとも1種以上から得られる、尿素2量体濃
度が0.5重量%以下、かつ、透過率が90%以下であ
るビウレット型ポリイソシアネート組成物。 、(a)脂肪族及び脂環族ジイソシアネートモノマー
より選ばれる少なくとも1種以上とビウレット化剤のモ
ル比を4〜40で反応させる工程、(b)反応液中の未
反応ジイソシアネートモノマー濃度を3〜20重量%に
調整する工程、(c)(b)工程で得られた調整液を1
10℃〜160℃、反応液の透過率が90%以上を保持
する条件で加熱し、尿素2量体濃度を0.5重量%以下
にする工程、を含むことを特徴とするのビウレット型
ポリイソシアネート組成物の製造方法。 、ジイソシアネートモノマーがヘキサメチレンジイソ
シアネートであるのビウレット型ポリイソシアネート
組成物の製造方法。 、ビウレット化剤が水である又はのビウレット型
ポリイソシアネート組成物の製造方法。
【0010】、下記で示される溶剤(1)及び/また
は(2)の存在下で反応させるのビウレット型ポリイ
ソシアネート組成物の製造方法。 (1)
【化2】 (式中、R1 、R2 は炭素数1〜4のアルキル基または
アシル基で両者は同一であっても異なっても良く、R3
はメチル基または水素、nは1〜2の整数である。) (2)アルキルリン酸
【0011】、ジイソシアネートモノマーを薄膜蒸留
で除く、乃至のいずれかのビウレット型ポリイソシ
アネート組成物の製造方法。 、ジイソシアネートモノマーを薄膜蒸留で除く工程に
おいて、該反応液を脱気後、前記蒸留器にフィードする
のビウレット型ポリイソシアネート組成物の製造方
法。 、ジイソシアネートモノマーとビウレット化剤を反応
させるの工程(a)が攪拌均質下行われた後、更に前
記反応液をパイプリアクターに導き、該パイプリアクタ
ー中押出し流れ下で反応を更に進行せしめる連続反応で
ある乃至のいずれかのビウレット型ポリイソシアネ
ート組成物の製造方法。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いるジイソシアネートモノマーとは、脂肪族、脂環族
ジイソシアネートモノマーである。脂肪族、脂環族ジイ
ソシアネートモノマーとしては、例えば、脂肪族ジイソ
シアネートとしては、炭素数4〜30のものが、脂環族
ジイソシアネートとしては炭素数8〜30のものが好ま
しく、例えば、1,4−テトラメチレンジイソシアネー
ト、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリ
メチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
1,3−ビス(イソシアネートメチル)−シクロヘキサ
ン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト等を挙げることが出来る。なかでも工業的規模では、
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(以下「HD
I」と称す)、イソホロンジイソシアネート(以下「I
PDI」と称す)が大規模で実施でき、単独または2種
以上を併用して使用することもできる。好ましいジイソ
シアネートモノマーはHDIである。
【0013】ビウレット型ポリイソシアネート組成物は
前記ジイソシアネートモノマーとビウレット化剤とを反
応させて得ることがてきる。ビウレット化剤としては、
水、1価の第3級アルコール、蟻酸、硫化水素、有機第
1モノアミン、有機第1ジアミンなどを挙げることがで
き、好ましくは水である。反応はビウレット化剤1モル
に対して、ジイソシアネートモノマー4モル以上、好ま
しくは5モル以上を用いることができ、40モル以下で
あり、好ましくは30モル以下、更に好ましくは20モ
ル以下である。前記モルが4未満であると、得られるポ
リイソシアネート組成物の粘度が高くなり、主剤ポリオ
ールとの相溶性が低下する場合があり、塗料固形分が低
下する。一方、40モルを越えると、ポリイソシアネー
ト組成物の収率が低下し、生産性の経済性が低下する。
【0014】反応の際に溶剤を用いることができる。溶
剤は、ジイソシアネートモノマーと水などのビウレット
化剤を溶解し、反応条件下で均一相を形成する。即ち、
均一相を形成するに必要な量が添加される。これにより
ポリ尿素などの副生成物の生成を抑制できる。水などの
ビウレット化剤の溶解度の低い溶剤は、それだけ添加量
が多くなり反応終了後溶剤を分離し、回収する際に不経
済となり好ましくない。この溶剤は、水などのビウレッ
ト化剤の溶解度が0.5%重量以上であることが好まし
い。また、溶剤の沸点は、未反応ジイソシアネートなど
の回収分離を考慮すると、原料ジイソシアネートモノマ
ーの沸点より低いことが好ましい。下記で示される溶剤
が、イソシアネート基と反応せず、親水性があり好まし
い。
【0015】
【化3】 (式中、R1 、R2 は炭素数1〜4のアルキル基または
アシル基で両者は同一であっても異なっても良く、R3
はメチル基または水素、nは1〜2の整数である。)
【0016】この溶剤の具体的な例は、例えば、エチレ
ングリコール系であるエチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピ
ルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプ
ロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−
n−ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールジ
アセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、エ
チレングリーコルジエチルエーテル、エチレングレコー
ルジ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールジイ
ソプロピルエーテル、エチレングリコールジ−n−ブチ
ルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテ
ル、エチレングリコールメチルイソプロピルエーテル、
【0017】エチレングリコールメチル−n−ブチルエ
ーテル、エチレングリコールエチル−n−プロピルエー
テル、エチレングリコールエチルイソプロピルエーテ
ル、エチレングリコールエチル−n−ブチルエーテル、
エチレングリコール−n−プロピル−n−ブチルエーテ
ル、エチレングリコールイソプロピル−n−ブチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテ
ート、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテ
ルアセテート、ジエチレングリコールモノイソプロピル
エーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−
ブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジア
セテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリ
コールジ−n−プロピルエーテル、
【0018】ジエチレングリコールジイソプロピルエー
テル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、
ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルイソプロピルエーテル、ジエチレン
グリコールメチル−n−プロピルエーテル、ジエチレン
グリコールメチル−n−ブチルエーテル、ジエチレング
リコールエチルイソプロピルエーテル、ジエチレングリ
コールエチル−n−プロピルエーテル、ジエチレングリ
コールエチル−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコ
ール−n−プロピル−n−ブチルエーテル、ジエチレン
グリコールイソプロピル−n−ブチルエーテル、などが
あり、
【0019】例えば、プロピレングリコール系であるプ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プ
ロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プ
ロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテ
ート、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル
アセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテー
ト、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレ
ングリーコルジエチルエーテル、プロピレングレコール
ジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジイ
ソプロピルエーテル、プロピレングリコールジ−n−ブ
チルエーテル、プロピレングリコールメチルエチルエー
テル、プロピレングリコールメチルイソプロピルエーテ
ル、
【0020】プロピレングリコールメチル−n−ブチル
エーテル、プロピレングリコールエチル−n−プロピル
エーテル、プロピレングリコールエチルイソプロピルエ
ーテル、プロピレングリコールエチル−n−ブチルエー
テル、プロピレングリコール−n−プロピル−n−ブチ
ルエーテル、プロピレングリコールイソプロピル−n−
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチル
エーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ−n
−プロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコー
ルモノイソプロピルエーテルアセテート、ジプロピレン
グリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、ジプ
ロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコ
ールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチ
ルエーテル、
【0021】ジプロピレングリコールジ−n−プロピル
エーテル、ジプロピレングリコールジイソプロピルエー
テル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジ
プロピレングリコールメチルイソプロピルエーテル、ジ
プロピレングリコールメチル−n−プロピルエーテル、
ジプロピレングリコールメチル−n−ブチルエーテル、
ジプロピレングリコールエチルイソプロピルエーテル、
ジプロピレングリコールエチル−n−プロピルエーテ
ル、ジプロピレングリコールエチル−n−ブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコール−n−プロピル−n−ブチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールイソプロピル−n
−ブチルエーテル、などが挙げられ、
【0022】好ましいエチレングレコール系溶剤として
は、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリ
コールジメチルエーテルなどがあげられ、好ましいプロ
ピレングレコール系溶剤としてはプロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
ジアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテ
ルなどがあげられる。
【0023】イソシアネート基と反応せず、親水性を有
する点から、アルキルリン酸系溶剤が好ましい。アルキ
ルリン酸系溶剤としては、例えば、リン酸トリメチル、
リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブ
チルなどが挙げられ、リン酸トリメチル、リン酸トリエ
チルが好ましい。これらは単独または2種以上を混合し
て使用する事もできる。好ましい溶剤の混合重量比率は
エチレングリコール系溶剤/リン酸系溶剤が3/7から
9/1であり、好ましい使用量は原料ジイソシアネート
モノマーと溶剤の合計重量に対して20〜50重量%で
ある。場合により、特開平8−225511号公報で例
示されるリン酸ジ(2−エチルヘキシル)などのOH酸
性化合物を添加することもできる。
【0024】反応温度は70℃以上200℃以下が好ま
しく、更に90℃以上180℃以下が更に好ましい。こ
れらの反応はバッチ式でも実施できるが、連続法が生産
性などから好ましい。特に、特公昭62−41496号
公報で開示されているジイソシアネートモノマーとビウ
レット化剤の反応を攪拌均質下に反応を行った後、更に
前記反応生成物をパイプリアクターに導き、該パイプリ
アクター中押出し流れ下で反応を進行せしめる連続的製
造が好ましい。
【0025】この様にして得られた反応液からジイソシ
アネートモノマー、場合により溶剤を除去し、特定のジ
イソシアネートモノマー濃度にする。その濃度はジイソ
シアネートモノマーとポリイソシアネート組成物の合計
に対して該ジイソシアネートモノマー濃度が3〜20重
量%、好ましくは3〜15重量%、更に好ましくは3〜
10重量%である。この濃度が20重量%を越えるかま
たは3重量%未満になると、尿素2量体の減少速度が低
下し、好ましくない。この様に特定低ジイソシアネート
モノマー濃度がより尿素2量体の減少速度を高めること
は意外なことであった。なぜなら、尿素2量体の尿素結
合は、イソシアネート基と反応し、ビウレット結合に転
換され、消失する。その場合、イソシアネート基濃度の
高いことが尿素2量体のより速い減少に繋がると一般的
には考られている。
【0026】即ち、尿素2量体の速い減少は高いジイソ
シアネートモノマー濃度が好ましいと考えらたが、ジイ
ソシアネートモノマー濃度が20重量%以下のイソシア
ネート基濃度の低い状態でより尿素2量体の減少速度が
速いことは驚くべきことであった。本発明はこの発見に
基づいている。本発明の工程(c)の温度は110〜1
60℃であり、好ましくは110〜140℃である。処
理温度が110℃未満であると、尿素2量体の減少速度
が低下し、好ましくない。160℃を越えると、着色し
たポリイソシアネート組成物得られる場合があり、好ま
しくない。
【0027】本発明の工程(c)では濃縮液透過率を9
0%以上を保持する。本発明での透過率の測定は、セル
長さ2cm、波長430nmでの透過率である。前記値
が90%未満であると、得られるポリイソシアネート組
成物が着色している。そのための処理時間は5〜90分
であり、好ましくは5〜60分であり、より好ましくは
5〜30分である。処理の終了した濃縮液中の尿素2量
体の濃度(ジイソシアネートモノマー及び溶剤を除いた
組成に対する濃度、すなわち、ビウレット型ポリイソシ
アネート組成物と尿素2量体および尿素結合を含む多量
体の合計量に対する尿素2量体の含有量)は0.5重量
%以下であり、好ましくは0.3重量%以下である。前
記濃度が0.5重量%を越えると、ポリイソシアネート
組成物を5℃以下の低温時に貯蔵した場合に濁りが発生
する場合がある。上記処理はバッチ式、連続式のいずれ
でも可能である。その場合の液滞留時間は、尿素2量体
の減少速度がゼロ次反応的であるので、ほぼ同じ滞留時
間で行うことが可能である。なお、本件発明において
は、特定のジイソアネートモノマー濃度下で上記工程
(c)の処理を行う必要があるが、その後、必要に応
じ、ジイソシアネートモノマーを除去する。
【0028】特定のジイソシアネートモノマー濃度を達
成するためには、貧溶剤、臨界流体などによる抽出など
でも行えるが、好ましくは掻き取り式薄膜蒸留器であ
る。掻き取り式薄膜蒸留器は、薄膜を強制的に形成し、
低沸であるジイソシアネートモノマーを効率的に蒸発さ
せ、ポリイソシアネート組成物と分離する。掻き取り式
薄膜蒸留器に反応液をフィードする場合、反応液は予め
脱気することが好ましい。水をビウレット化剤として、
ビウレット型ポリイソシアネート組成物を製造する場
合、副生ガスとして炭酸ガスが生成するが、この炭酸ガ
スの1部は反応液に溶存していることが明かとなった。
溶存ガス量は、製造条件により異なるが0.05〜0.
4Nmlガス/ml液であった。
【0029】溶存ガスのある反応液が、真空系である前
記薄膜蒸留器にフィードされた場合、溶存ガスが気化、
発泡する。その気化、発泡時、反応液の1部はミストと
してジソシアネートモノマー蒸気を凝縮するための冷却
器へ飛散、付着する。その結果、分離回収したジイソシ
アネートモノマーへ反応液が混入する。この現象は、該
蒸留器への液のフィード量が多くなると顕著になる。そ
してポリイソシアネート組成物の収率が低下するという
不経済性を伴うだけではなく、ポリイソシアネート組成
物が回収ジイソシアネートモノマーに混入するため、そ
れを原料として得られる製品は高粘度化するというポリ
イソシアネート物性の変動原因となる。そして、この現
象はポリイソシアネート組成物を製造するための反応
時、例えば水などのビウレット化剤を使用したビウレッ
ト型ポリイソシアネート組成物のような炭酸ガスなどの
副生ガスを発生する場合に顕著である。その混入濃度
は、条件により異なるが数%に達する場合がある。
【0030】に係る発明は、この現象解明に基づき、
反応液を該薄膜蒸留器にフィードする前に溶存ガスを脱
気することにより、回収ジイソシアネートモノマー中へ
のポリイソシアネート組成物の混入を防止できることを
見出したことに基づく。該反応液の脱気は、前記蒸留器
とほぼ同じに操作された真空度の槽を設け、槽上部から
該反応液を落下させる。該反応液は落下と同時に、脱気
し始める。槽内の液面に到達した該反応液が完全に脱気
されなかった場合は、液面が泡状になり脱気される。該
反応液のフィードを、槽液相部に行った場合、脱気は完
全にされない場合があり、好ましくない。槽に攪拌機を
設けることもできるが、槽は真空系であり、構造が複雑
になり、経済的負担が増加する。該蒸留器へフィードす
る場合の前記反応液の温度は、該反応液の沸点以下が好
ましい。沸点以上であると、エントレが生じやすくな
り、好ましくない。
【0031】ジイソシアネートモノマーなどの除去に用
いる掻き取り式薄膜蒸留器は、直列に2つ設け、2段階
でジイソシアネートモノマーを除去することもできる。
その場合は、脱気を各段階でそれぞれ、行うことができ
る。この様に得られたポリイソシアネート組成物は実質
的にジイソシアネートモノマーを含まない。通常ジイソ
シアネートモノマー濃度は、5重量%以下、好ましくは
2重量%以下、更に好ましくは1重量%以下である。ポ
リイソシアネート組成物のイソシアネート基濃度は3〜
25重量%、25℃における粘度500〜50,000
mPa・s、数平均分子量は550から1000程度で
ある。尿素2量体濃度は、0.5重量%以下、好ましく
は0.3重量%以下である。0.5重量%を越えると、
低温時濁りを生ずる場合がある。また、得られたポリイ
ソシアネート組成物の透過率は90%以上である。
【0032】次に図面に従って、本発明の1例を示す。
図1において、原料ジイソシアネートモノマーは、原料
導入パイプ2から完全混合槽型撹拌槽からなる第1反応
器4に、一定流量で連続的に供給する。一方、ビウレッ
ト化剤も導入パイプ1から同じく一定流量で第1反応器
4に供給される。第1反応器4は、攪拌機3と加熱ジャ
ケット3Aを備えている。反応によって発生するガス
は、排気パイプ13及び凝縮器14を経て排出される。
5は、第1反応器4を第2反応器7に連結するパイプで
ある。第2反応器7も、第1反応器同様完全混合型攪拌
機6と加熱ジャケット6Aを備えている。排気パイプ1
5及び凝縮器16を介して排気される。第2反応器7
は、パイプ8を介して多段に構成されたパイプリアクタ
ー9、10、11に連結されている。パイプリアクター
の条件は次の通りである。
【0033】温度:80〜180℃、好ましくは90〜
160℃、圧力:常圧、反応時間(滞留時間):30〜
240分、好ましくは30〜120分、流速:0.5〜
5m/Hr、好ましくは0.5〜2m/Hr。各パイプ
リアクターは、ジャケット9A、10A、11Aを備え
ており、少量発生するガスは排気パイプ17、凝縮器1
8を経て放出される。反応液はパイプ12を経て中間タ
ンク19に連続的に抜き出され、脱気装置20へフィー
ドされる。脱気装置で脱気された反応液は、掻き取り式
薄膜蒸留器21へフィードされ、調整液は調整タンク2
3へ移液され、ジイソシアネートモノマーなどは22か
ら取り出される。掻き取り式薄膜蒸留器24で更にジイ
ソシアネートモノマーなどを除去し、26からポリイソ
シアネート組成物を取り出す。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、実施例に基づいて本発明
を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限
定されるものではない。 (1)尿素2量体の濃度測定 尿素2量体は一般式OCNR−NHC(=O)NH−R
NCOで表される。Rは各々独立にジイソシアネートに
由来する脂肪族基又は脂環族基である。例えば、ヘキサ
メチレンジイソシアネートの場合は、下記のゲルパミュ
エーションクロマトグラフ(以下「GPC」)解析によ
る、分子量310付近にピークトップを持つピークの面
積%を尿素2量体の重量%とした。 ・キャリアー:テトラハイドロフラン(以下「TH
F」)(流速:0.6ml/min) ・カラム:「TSKgel SuperH1000」、
「TSKgel SuperH2000」、「TSKg
el SuperH3000」(いずれも東ソー社製)
のカラムをシリーズに連結した。 ・検出器:屈折計 ・GPC装置:「HLC−8120GPC」(東ソー社
製)
【0035】(2)イソシアネート基濃度の測定 ポリイソシアネートのイソシアネート基濃度は、ポリイ
ソシアネートが含有するイソシアネート基の含有量(重
量%)と定義され、以下の方法により測定した。ポリイ
ソアシネート5〜10gを精秤してトルエン20mlに
溶解し、得られた溶液に2規定のn−ジブチルアミンの
トルエン溶液を20ml加え、室温で15分間放置して
反応を行った。反応終了後、京都電子社製APB−41
0型自動滴定装置を用いて、得られた反応混合液の全量
を1規定塩酸で逆滴定し、反応混合物中の未反応n−ジ
ブチルアミンの中和に要する1規定塩酸の体積(試料滴
定量)を求めた。一方、ポリイソシアネートを用いない
こと以外は上記と同じ操作を行い、同様に未反応n−ジ
ブチルアミンの中和に要する1規定塩酸の体積(ブラン
ク滴定量)を求めた。 イソシアネート基濃度(重量%)=[{ブランク滴定量
(ml)−試料滴定量(ml)}×42/{試料重量
(g)×1000}]×100
【0036】(3)ジイソシアネートモノマー濃度の測
定 上記(1)と同じ条件のGPCにより、ジシイソシアネ
ートモノマーの分子量に対応する保持時間を有するピー
クの根面積を求めた。このピーク面積のクロマトグラム
中の全ピークの総面積に対するパーセンテージを求め、
その値をジイソシアネートモノマー濃度(重量%)とし
た。 (4)数平均分子量の測定 ポリシイソシアネートをTHFに溶解した溶液(濃度:
約0.25重量%)を、上記(1)と同じ条件でGPC
に付し、ポリスチレン換算の数平均分子量として測定し
た。
【0037】(5)粘度の測定 トキメック社製VISCONIC・ED型、E型粘度計
を用い、25℃にて測定した。 (6)透過率 セル長さ2cm、波長430nmでの透過率を紫外可視
分光光度計(島津製作所製UV−160)で測定した。 (7)5℃貯蔵安定性 窒素シールされた無色透明のガラス製容器にあるポリイ
ソシアネート組成物を5℃で1日放置後、肉眼で濁りの
有無を観察した。
【0038】
【実施例1】攪拌機、温度計、環流冷却管、窒素吹き込
み管を備えたフラスコ内を窒素雰囲気にした後、HD
I:700重量部、トリメチル燐酸:150重量部、メ
チルセロソルブアセテート:150重量部、水:15重
量部(HDI/水モル比=5)を仕込み、液温度を16
0℃で1時間保持した。得られた反応液(未反応ジイソ
シアネートモノマー濃度:65重量%)を真空度655
Pa、温度160℃の掻き取り式薄膜蒸留器に500g
/Hrでフィードした。得られた、ジイソシアネートモ
ノマー濃度5重量%、尿素2量体濃度1.5重量%、透
過率94%のビウレット型ポリイソシアネート組成物を
窒素雰囲気下で液温度140℃で30分保持後の尿素2
量体濃度は0.2重量%以下、透過率93%であった。
このポリイソシアネート組成物を再度掻き取り式薄膜蒸
留器(真空度67Pa、温度160℃)にフィードし、
ジイソシアネートモノマー濃度0.3重量%、尿素2量
体濃度0.2重量%以下、透過率93%、イソシアネー
ト基濃度22.9重量%、粘度3700mPa・s/2
5℃、数平均分子量690のビウレット型ポリイソシア
ネート組成物を得た。5℃貯蔵安定性評価後の濁りの発
生はなかった。
【0039】
【実施例2】実施例1において水仕込量を9.4重量部
(HDI/水モル比=8)とした以外は実施例1と同様
に行って得られた反応液(未反応ジイソシアネートモノ
マー濃度:70重量%)を、実施例1と同様にして掻き
取り式蒸留器へフィードして得られたビウレット型ポリ
イソシアネート組成物の未反応ジイソシアネートモノマ
ー濃度は4重量%、尿素2量体濃度は1.1重量%、透
過率95%であった。この組成物の窒素雰囲気下110
℃で60分保持後の尿素2量体の濃度は0.2重量%以
下、透過率95%であった。この組成物を再度掻き取り
式薄膜蒸留器にフィードし、ジイソシアネートモノマー
濃度0.3重量%、尿素2量体濃度0.2重量%以下、
透過率94%、イソシアネート基濃度23.8重量%、
粘度1600mPa・s/25℃、数平均分子量635
のビウレット型ポリイソシアネート組成物を得た。5℃
貯蔵安定性評価での濁りの発生はなかった。
【0040】
【実施例3】実施例2で得られた第1回目の掻き取り式
薄膜蒸留後の濃縮液にHDIを添加し、HDI濃度10
重量%に調整した。この組成物の窒素雰囲気下125℃
で30分保持後の尿素2量体の濃度は0.2重量%以
下、透過率95%であった。このポリイソシアネート組
成物を再度掻き取り式薄膜蒸留器にフィードし、ジイソ
シアネートモノマー濃度0.3重量%、尿素2量体濃度
0.2重量%以下、透過率94%、イソシアネート基濃
度23.7重量%、粘度1600mPa・s/25℃、
数平均分子量635のビウレット型ポリイソシアネート
組成物を得た。5℃貯蔵安定性評価で濁りの発生はなか
った。
【0041】
【比較例1】実施例2で得られた第1回目の掻き取り式
薄膜蒸留後の濃縮液ににHDIを添加し、HDI濃度5
0重量%に調整した。この組成の窒素雰囲気下125℃
で30分保持後の尿素2量体の濃度は0.5重量%、透
過率95%であった。このポリイソシアネート組成物を
再度掻き取り式薄膜蒸留器にフィードし、ジイソシアネ
ートモノマー濃度0.3重量%、尿素2量体濃度1.0
重量%、透過率92%、イソシアネート基濃度23.8
重量%、粘度1600mPa・s/25℃、数平均分子
量635のビウレット型ポリイソシアネート組成物を得
た。5℃貯蔵安定性評価で濁りが発生した。
【0042】
【比較例2】実施例2で得られた第1回目の掻き取り式
薄膜蒸留後の濃縮液の窒素雰囲気下100℃で15分保
持後の尿素2量体の濃度は0.8重量%、液透過率95
%であった。このポリイソシアネート組成物を再度掻き
取り式薄膜蒸発缶にフィードし、未反応ジイソシアネー
トモノマー濃度0.3重量%、尿素2量体濃度0.8重
量%、透過率95%、イソシアネート基濃度23.8重
量%、粘度1600mPa・s/25℃、数平均分子量
635のビウレット型ポリイソシアネート組成物を得
た。5℃貯蔵後濁りが発生した。
【0043】
【比較例3】実施例2で得られた第1回目の掻き取り式
薄膜蒸発後の濃縮液の窒素雰囲気下150℃で120分
保持後の尿素2量体の濃度は0.2重量%以下、液透過
率88%であった。このポリイソシアネート組成物を再
度掻き取り式薄膜蒸留器にフィードし、未反応ジイソシ
アネートモノマー濃度0.3重量%、尿素2量体濃度
0.2重量%以下、透過率87%、イソシアネート基濃
度23.8重量%、粘度1600mPa・s/25℃、
数平均分子量635のビウレット型ポリイソシアネート
組成物を得た。5℃貯蔵安定性評価で濁りの発生はなか
ったものの、得られたポリイソシアネート組成物は着色
していた。
【0044】
【比較例4】攪拌機、温度計、環流冷却管、窒素吹き込
み管を備えたフラスコ内を窒素雰囲気にした後、HD
I:700重量部、トリメチル燐酸:150重量部、メ
チルセロソルブアセテート:150重量部、水:15重
量部(HDI/水モル比=5)を仕込み、液温度を16
0℃で1時間保持した。得られた反応液(未反応ジイソ
シアネートモノマー濃度:65重量%)を真空度655
Pa、温度160℃の掻き取り式薄膜蒸留器に500g
/Hrでフィードした。得られた液を更に真空度67P
a,温度160℃の掻き取り式蒸留器にフィードし、ジ
イソシアネートモノマー濃度0.5重量%、尿素2量体
濃度1.5重量%、透過率94%のビウレット型ポリイ
ソシアネート組成物を得た。前記ポリイソシアネート組
成物を110℃で30分間加熱した結果、イソシアネー
トモノマー濃度0.5重量%、尿素2量体濃度1.2重
量%、イソシアネート基濃度22.9重量%、透過率9
4%、粘度3700mPa・s/25℃、数平均分子量
690であった。5℃貯蔵安定性評価で濁りが発生し
た。
【0045】
【実施例4】図1に示す連続反応装置を用い、第1反応
器4に対して、1時間当たりヘキサメチレンジイソシア
ネート1000重量部、メチルセロソルブアセテートと
リン酸トリメチルの等重量混合液500重量部を連続的
に供給を行った。一方、水を1時間当たり7.1重量部
の割合で第1反応器に対して連続的に供給した(HDI
/水モル比=15)。第1反応器4、第2反応器7及び
第3反応器(パイプリアクター)9,10及び11の温
度は120℃、150℃、160℃、滞留時間90分、
60分、60分になるように調整した。この様にして得
られた反応液(未反応ジイソシアネートモノマー濃度:
83重量%、溶存ガス量0.25nml/ml)を真空
度655Pa、温度30℃に設定された脱気装置20の
上部気相部にフィードし、下部液相部から反応液を掻き
取り式蒸留器21(真空度655Pa、温度160℃)
にフィードした。回収されたジイソシアネートモノマー
及び溶剤中のポリイソシアネート組成物濃度は0.5%
重量以下であった。
【0046】得られた濃縮液のジイソシアネートモノマ
ー濃度5重量%、尿素2量体濃度1.0重量%、透過率
93%であった。濃縮液を130℃、30分加熱後、尿
素2量体濃度0.2重量%以下、透過率91%となっ
た。この液を再び掻き取り式薄膜蒸留器(真空度67P
a,温度160℃)にフィードし、ビウレット型ポリイ
ソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネー
ト組成物の物性は粘度900mPa・s/25℃、イソ
シアネート基濃度は24.7重量%、尿素2量体濃度
0.2重量%以下、透過率91%、イソシアネート基濃
度24.7重量%、ジイソシアネートモノマー濃度は
0.5重量%、粘度900mPa・s/25℃、数平均
分子量600であった。5℃貯蔵安定性評価で濁りの発
生はなかった。
【0047】
【実施例5】水のフィード量を1時間当たり10.7重
量部とした以外(未反応ジイソシアネートモノマー濃
度:73重量%、HDI/水モル比=10)は実施例4
と同様に行った。第1回目の掻き取り式薄膜蒸留器出の
濃縮液加熱後の尿素2量体濃度は0.2重量%以下、透
過率94%であり、最終的に得られたポリイソシアネー
ト組成物は尿素2量体濃度0.2重量%以下、透過率9
4%、粘度1700mPa・s/25℃、数平均分子量
615、イソシアネー基濃度24.4重量%、ジイソシ
アネートモノマー濃度は0.4重量%であった。そし
て、回収されたジイソシアネートモノマー及び溶剤中の
ポリイソシアネート組成物濃度は0.5重量%以下であ
った。5℃貯蔵安定性評価で濁りの発生はなかった。
【0048】
【参考例1】脱気装置を使用しない以外は実施例5と同
様に行った。得られたポリイソシアネート組成物は粘度
1700mPa・s/25℃、数平均分子量615、イ
ソシアネー基濃度24.4重量%、ジイソシアネートモ
ノマー濃度は0.5重量%であった。そして、第1回目
の掻き取り式薄膜蒸留器で回収されたジイソシアネート
モノマー及び溶剤中のポリイソシアネート組成物濃度は
4重量%であった。
【0049】
【参考例2】脱気装置を使用せず、第1回目の掻き取り
式薄膜蒸留器で回収されたジイソシアネートモノマー、
溶剤を使用した以外は参考例1と同様に行った。得られ
たポリイソシアネート組成物は粘度2010mPa・s
/25℃、数平均分子量665、イソシアネー基濃度2
3.6重量%、ジイソシアネートモノマー濃度は0.5
重量%であった。そして、第1回目の掻き取り式薄膜蒸
留器で回収されたジイソシアネートモノマー及び溶剤中
のポリイソシアネート組成物濃度は4重量%であった。
【0050】
【発明の効果】本発明のビウレット型ポリイソシアネー
ト組成物は着色もなく、尿素2量体濃度が低い。また、
効率的に尿素2量体を低減でき、回収ジイソシアネート
モノマーにポリイソシアネート組成物が混入せず、生産
性が向上するだけでなく、回収ジイソシアネートモノマ
ーなどを再使用しても、ポリイソシアネート組成物の粘
度増加がなく、収率も高く、経済的に優れた製造方法を
提供できる。それにより得られたビウレット型ポリイソ
シアネート組成物は特に低温時の安定性に優れるなどの
特性を有し、塗料、接着剤、繊維処理剤、シーリング
材、防水材、フォーム、エラストマーなどウレタン、イ
ソシアネート分野で有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で使用する連続的反応装置の
フローチャートを示す。
【符号の説明】
4 第1反応器 7 第2反応器 9、10、11 パイプリアクター 19 中間タンク 20 脱気装置 21、24 掻き取り式薄膜蒸留器 23 調整タンク
フロントページの続き (72)発明者 安川 敦 宮崎県日向市竹島町1番地の1 旭化成工 業株式会社内 Fターム(参考) 4J034 HB08 KA01 KB01 KB03 QA05 QA07 QB15 QC01 RA07 RA08 RA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族及び脂環族ジイソシアネートモノ
    マーより選ばれる少なくとも1種以上から得られる、尿
    素2量体濃度が0.5重量%以下、かつ、透過率が90
    %以下であるビウレット型ポリイソシアネート組成物。
  2. 【請求項2】 (a)脂肪族及び脂環族ジイソシアネー
    トモノマーより選ばれる少なくとも1種以上とビウレッ
    ト化剤のモル比を4〜40で反応させる工程、(b)反
    応液中の未反応ジイソシアネートモノマー濃度を3〜2
    0重量%に調整する工程、(c)(b)工程で得られた
    調整液を110℃〜160℃、反応液の透過率が90%
    以上を保持する条件で加熱し、尿素2量体濃度を0.5
    重量%以下にする工程、を含むことを特徴とする請求項
    1記載のビウレット型ポリイソシアネート組成物の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 ジイソシアネートモノマーがヘキサメチ
    レンジイソシアネートである請求項2記載のビウレット
    型ポリイソシアネート組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 ビウレット化剤が水である請求項2又は
    3記載のビウレット型ポリイソシアネート組成物の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 下記で示される溶剤(1)及び/又は
    (2)の存在下で反応させる請求項4記載のビウレット
    型ポリイソシアネート組成物の製造方法。 (1) 【化1】 (式中、R1 、R2 は炭素数1〜4のアルキル基または
    アシル基で両者は同一であっても異なっても良く、R3
    はメチル基または水素、nは1〜2の整数である。) (2)アルキルリン酸
  6. 【請求項6】 ジイソシアネートモノマーを薄膜蒸留で
    除く請求項2〜5のいずれかに記載のビウレット型ポリ
    イソシアネート組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 ジイソシアネートモノマーを薄膜蒸留で
    除く工程において、該反応液を脱気後、前記蒸留器にフ
    ィードする請求項6記載のビウレット型ポリイソシアネ
    ート組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 ジイソシアネートモノマーとビウレット
    化剤を反応させる請求項2記載の工程(a)が、攪拌均
    質下行われた後、更に前記反応液をパイプリアクターに
    導き、該パイプリアクター中押出し流れ下で反応を更に
    進行せしめる連続反応である請求項2〜7のいずれかに
    記載のビウレット型ポリイソシアネート組成物の製造方
    法。
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