JP2002201021A - 人工ゼオライトの製造方法 - Google Patents

人工ゼオライトの製造方法

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JP2002201021A
JP2002201021A JP2000401879A JP2000401879A JP2002201021A JP 2002201021 A JP2002201021 A JP 2002201021A JP 2000401879 A JP2000401879 A JP 2000401879A JP 2000401879 A JP2000401879 A JP 2000401879A JP 2002201021 A JP2002201021 A JP 2002201021A
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hydrothermal treatment
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Junsuke Haruna
淳介 春名
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TAISEI GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工ゼオライトの製造工程においてゼオライ
ト生成率の低下や珪酸イオンの濃縮によるゲル化現象を
防止することのできる新規の製造方法を提供する。 【解決手段】 フライアッシュに水酸化ナトリウム水溶
液と活性Al2O3を含む副原料とを混合してスラリー
を形成し、これをオートクレーブ処理して人工ゼオライ
トを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人工ゼオライトの製
造方法に係り、特に、フライアッシュを出発原料として
人工ゼオライトを製造する技術の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フライアッシュを水酸化ナトリ
ウム水溶液中にてオートクレーブ処理或いは煮沸処理を
行うことによって、人工ゼオライトを製造する技術は良
く知られている。この製造工程においては、水熱反応後
に残存した廃水酸化ナトリウム水溶液を繰り返し用いて
ゼオライトを製造する方法が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
人工ゼオライトの製造方法においては、フライアッシュ
のAl2O3とSiO2の比(以下、単に「Al/Si
比」という。)が、生成される人工ゼオライトの組成の
それに較べて小さいため、製造工程から排出される上記
の廃水酸化ナトリウム水溶液中に珪酸イオンが残存す
る。そして、この廃水酸化ナトリウムを繰り返し使用し
ていくと、その中の珪酸イオンが濃縮され、例えば、水
酸化ナトリウム水溶液のアルカリ機能の低下(すなわち
珪酸イオンの濃縮によって同一アルカリ濃度の水酸化水
溶液であってもゼオライト生成反応が生じにくくなるこ
と。)や、後に行われる中和工程において下記式(1)
の反応が生じてスラリーのゲル化現象が起こる。特に、
後者のゲル化現象が起こると中和タンク内壁に寒天状に
固化した付着物が生じ、操業不能に陥る場合がある。 [SiO3 2−(珪酸イオン)]+[HCl or H2SO4]→[SiO2・ nH2O(ゲル)]+[Cl− or SO4 2-]・・・(1)
【0004】また、上記のゲル化現象が発生すると、例
え寒天状に固化しなくてもゲル生成によって排水規制を
上回る浮遊物質(SS)が生ずるので、排水処理が必要
となる。
【0005】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、人工ゼオライトの製造工程におい
てゼオライト生成率の低下や珪酸イオンの濃縮によるゲ
ル化現象を防止することのできる新規の製造方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に第1発明の人工ゼオライトの製造方法は、フライアッ
シュを出発原料として水熱処理工程を経て人工ゼオライ
トを合成する人工ゼオライトの製造方法において、活性
Al2O3若しくはその含有物質を副原料として添加し
て前記水熱処理工程を実施することを特徴とする。Al
/Si比の小さいフライアッシュからAl/Si比の大
きい人工ゼオライトを製造する過程で生成される余剰の
珪酸イオンは活性Al2O3を添加することによりさら
にゼオライトを生成する原料として消費されるので、珪
酸イオンがプロセス中に残留したり濃縮したりすること
により生ずる障害(アルカリ能の低下及び珪酸イオンの
ゲル化現象)を防止することができる。
【0007】この場合、前記水熱処理工程は、前記フラ
イアッシュ、前記副原料及び水酸化ナトリウム水溶液を
含む混合スラリーに水熱処理を施す場合がある。具体的
には、フライアッシュの微粉と副原料の粉末あるいは廃
液を水酸化ナトリウム水溶液と混合して形成した混合ス
ラリーを加熱し、水熱反応によって人工ゼオライトを生
成させる。
【0008】また、第2発明の人工ゼオライトの製造方
法は、フライアッシュと水酸化ナトリウム水溶液との混
合スラリーから水熱処理工程を経て人工ゼオライトを製
造する際に発生する廃水酸化ナトリウム水溶液中に活性
Al2O3若しくはその含有物質を添加して水熱処理を
施すことを特徴とする。これによって廃水酸化ナトリウ
ム水溶液中に残留する珪酸イオンと、活性Al2O
3と、水酸化ナトリウムとから水熱反応で人工ゼオライ
トが生成するので、排水を利用して人工ゼオライトの収
率を高めることができるとともに、排水の循環利用に伴
う珪酸イオン濃縮に起因するアルカリ能の低下及びゲル
化現象の発生を防止できる。
【0009】ここで、活性Al2O3とは、水酸化ナト
リウムと水熱反応下で反応し得るものを言う。活性Al
2O3の添加量としては、反応効率及び排水浄化の観点
からみて一般に、フライアッシュ100重量部に対して
5〜30重量部の範囲内であることが好ましく、10〜
20重量部の範囲内であることがより望ましい。より具
体的には、この活性Al2O3は、製紙スラッジ・ダス
ト、金属アルミニウムを含む廃棄物若しくは鉱物、水酸
化アルミニウム若しくはアルミン酸ソーダ等のアルミン
酸イオンを含有する廃棄物(廃アルカリ液等)若しくは
鉱物、メタカオリナイトを含有する廃棄物若しくは鉱
物、高炉スラグ又は溶融炉スラグを用いることにより添
加でき、これらから選ばれた1種若しくは2種以上を上
記副原料として用いることができる。特にこれらの副原
料はすべて廃棄物若しくは鉱物として入手できるもので
あるため、廃棄物の処理方法の一環としても意味がある
ものであり或いは安価に入手でき、全体として環境への
影響を低減することができるとともに製造コストを低減
できる。
【0010】また、前記水熱処理工程は、具体的にはオ
ートクレーブ処理若しくは煮沸処理であることが好まし
い。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る人工ゼオライトの製造方法の実施形態について詳
細に説明する。上記従来の技術においては、フライアッ
シュから人工ゼオライトを生成するプロセス中にて発生
する余剰の珪酸イオンを何らかの方法で除去する必要が
ある。本発明者はこの珪酸イオンの除去方法として、種
々検討し、実験した結果、活性なAl2O3を含有する
物質を副原料として添加することが有効であることを見
出した。ここで、活性なAl2O3とは水酸化ナトリウ
ムと水熱反応下で反応し得るものを言う。
【0012】活性Al2O3を含有する物質としては以
下のものが挙げられる。 金属Al・・・金属Alであればよいが、特に廃棄物
としてはアルミニウム缶、金属Alを含有したアルミド
ロスなどがある。 水酸化アルミニウム・・・鉱物でも廃棄物でもよい。
アルミニウムの精錬プロセスで生ずる廃液から取り出す
ことができるし、アルミニウムをアルミン酸イオンとし
て含有する廃液でもよい。 メタカオリナイト・・・仮焼カオリナイト、製紙スラ
ッジダストなどがある。 高炉スラグ、溶融炉スラグ
【0013】上記の物質はオートクレーブ処理や煮沸処
理中に水酸化ナトリウム水溶液中へフライアッシュから
溶出した珪酸イオンと容易に反応し、ゼオライトを生成
する。この反応は以下の式(2)に従って行われるもの
と思われる。 NaOH+n[SiO3 2−(珪酸イオン)]+Al2O3 *(活性Al2O 3 )+H2O→[Na2O・Al2O3・nSiO2・xH2O]・・・(2)
【0014】したがって、フライアッシュから人工ゼオ
ライトを生成する際に発生する余剰の珪酸イオンが上記
式(2)の反応によって消費され、さらなるゼオライト
が生成されるので、珪酸イオンの濃縮による水酸化ナト
リウムのアルカリ能の低下や珪酸イオンのゲル化現象が
回避され、人工ゼオライト製造プロセスの安定操業を確
保することができる。また、本発明者の実験によれば、
上記方法で生成された人工ゼオライトは高い陽イオン交
換容量(CEC;塩基交換容量)を示し、当該方法がゼ
オライトの品位向上に有効であることが確認された。す
なわち、通常のフライアッシュから生成される人工ゼオ
ライトの陽イオン交換容量がおおむね200meq/1
00g程度であるのに対し、当該方法によって上記副原
料を添加して生成した人工ゼオライトの陽イオン交換容
量は240〜500meq/100gとなり、きわめて
イオン交換能の高い人工ゼオライトを製造可能であるこ
とが判明した。
【0015】[製造方法1]フライアッシュ微粉と水酸
化ナトリウム水溶液とを含む混合スラリーに120℃で
4時間のオートクレーブ処理を施し、人工ゼオライトを
製造した。ここで、上記活性Al2O3を含む副原料を
添加した場合と添加しない場合とのそれぞれの方法で人
工ゼオライトを製造し、生成された人工ゼオライトの陽
イオン交換容量を測定して比較した。その製造条件を以
下の表1に示し、測定結果を以下の表2に示す。
【0016】
【表1】 <原料条件> NaOH水溶液の濃度/体積 フライアッシュ量 副原料の種類 /量 (従来例) 2.0N / 300ml 130g 無し (実施例1) 2.0N / 300ml 125g 廃アルミ缶片 / 5g (実施例2) 2.0N / 300ml 104g アルミドロス / 26g (実施例3) 2.0N / 300ml 104g 水酸化アルミニウム / 26g (実施例4) 2.0N / 300ml 104g メタカオリナイト粉 / 26g (実施例5) 2.0N / 300ml 104g 製紙スラッシ゛タ゛スト / 26g (実施例6) 2.0N / 300ml 104g 高炉スラグ微粉 / 26g (実施例7) 2.0N / 300ml 104g 溶融炉スラク゛微粉 / 26g
【0017】ここで、メタカオリナイトは、カオリナイ
トを仮焼したものであり、製紙スラッジ・ダストは、製
紙スラッジの焼却時にバグフィルターにて捕獲されたも
のである。
【0018】
【表2】 <陽イオン交換容量測定結果> 原料条件 陽イオン交換容量 (従来例) 201meq/100g (実施例1) 297meq/100g (実施例2) 287meq/100g (実施例3) 259meq/100g (実施例4) 265meq/100g (実施例5) 270meq/100g (実施例6) 243meq/100g (実施例7) 255meq/100g
【0019】以上のように、従来例では陽イオン交換量
が200meq/100g程度であるのに対して、実施例1〜7で
はいずれも陽イオン交換量が240meq/100g以上になり、
240〜300meq/100gの範囲のイオン交換能
を有する高品位の人工ゼオライトを生成することができ
た。また、従来例に較べて、各実施例では人工ゼオライ
ト生成後の廃水酸化ナトリウム水溶液の珪酸イオン濃度
が低下していた。
【0020】[製造方法2]フライアッシュ微粉を人工
ゼオライト化した際に生ずる廃水酸化ナトリウム水溶液
を回収して、その水酸化ナトリウム濃度を3.5Nに調整
し、この調整廃水酸化ナトリウム水溶液に上記の副原料
を添加して混合スラリーを調製し、これに120℃、4
時間のオートクレーブ処理を施した。その原料条件を表
3に示し、得られた人工ゼオライトの陽イオン交換量の
測定結果を表4に示す。
【0021】
【表3】 <原料条件> 調製廃NaOH水溶液の濃度/体積 副原料の種類/量 (実施例8) 3.5N / 300ml 廃アルミ缶片 / 30g (実施例9) 3.5N / 300ml アルミドロス / 100g (実施例10) 3.5N / 300ml 水酸化アルミニウム / 100g (実施例11) 3.5N / 300ml メタカオリナイト粉 / 100g (実施例12) 3.5N / 300ml 製紙スラッシ゛タ゛スト / 100g (実施例13) 3.5N / 300ml 高炉スラグ微粉 / 100g (実施例14) 3.5N / 300ml 溶融炉スラク゛微粉 / 100g (実施例15) 3.5N / 300ml アルミン酸ソータ゛廃液 / 100ml
【0022】
【表4】 <陽イオン交換容量測定結果> 原料条件 陽イオン交換容量 (実施例8) 450meq/100g (実施例9) 428meq/100g (実施例10) 449meq/100g (実施例11) 430meq/100g (実施例12) 434meq/100g (実施例13) 389meq/100g (実施例14) 401meq/100g (実施例15) 412meq/100g
【0023】以上のように、廃水酸化ナトリウム水溶液
に副原料を添加して水熱反応を生じさせることによって
得られた人工ゼオライトは、380〜500meq/1
00gというきわめて高い陽イオン交換容量を示した。
【0024】上記各実施例において使用した副原料の成
分組成を以下の表5に示す。
【0025】
【表5】 副原料 金属Al Al2O3 SiO2 CaO MgO T-Fe 廃アルミ缶 <95wt%* アルミト゛ロス 78wt%** 水酸化Al 62wt% メタカオリナイト 42.3wt% 52.5wt% 0.3wt% 製紙スラッシ゛タ゛スト 34wt% 43wt% 15wt% 3.7wt% 0.8wt% 高炉スラク゛ 15wt% 35wt% 41wt% 5.3wt% 0.4wt% 溶融炉スラク゛ 25wt% 40wt% 28wt% 0.3wt% 0.4wt%
【0026】ここで、上記の*廃アルミ缶については、
金属アルミニウムの含有量を示し、その一部がAl2O
3として存在しているものと考えられる。また、上記の
**アルミドロスについては、Al2O3と金属アルミ
ニウムの合計量を示した。
【0027】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
人工ゼオライトの製造プロセスの安定操業を可能にし、
また、人工ゼオライトの品位の向上を図ることができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライアッシュを出発原料として水熱処
    理工程を経て人工ゼオライトを合成する人工ゼオライト
    の製造方法において、活性Al2O3若しくはその含有
    物質を副原料として添加して前記水熱処理工程を実施す
    ることを特徴とする人工ゼオライトの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記水熱処理工程は、前記フライアッシ
    ュ、前記副原料及び水酸化ナトリウム水溶液を含む混合
    スラリーに水熱処理を施すものであることを特徴とする
    請求項1に記載の人工ゼオライトの製造方法。
  3. 【請求項3】 フライアッシュと水酸化ナトリウム水溶
    液との混合スラリーから水熱処理工程を経て人工ゼオラ
    イトを製造する際に発生する廃水酸化ナトリウム水溶液
    中に、活性Al2O3若しくはその含有物質を副原料と
    して添加して水熱処理を施すことを特徴とする人工ゼオ
    ライトの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記副原料は、製紙スラッジ・ダスト、
    金属アルミニウムを含む廃棄物若しくは鉱物、水酸化ア
    ルミニウム若しくはアルミン酸イオンを含有する廃棄物
    若しくは鉱物、メタカオリナイトを含有する廃棄物若し
    くは鉱物、高炉スラグ又は溶融炉スラグのいずれか少な
    くとも1種若しくは2種以上であることを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の人工ゼオラ
    イトの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記水熱処理工程はオートクレーブ処理
    若しくは煮沸処理であることを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれか1項に記載の人工ゼオライトの製造
    方法。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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