JP2002201548A - 表皮材用織物 - Google Patents
表皮材用織物Info
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Abstract
に、耐久弾発性があり、弛みがなく、寸法安定性に富む
とともに、耐摩耗性性があり、非常にソフトな風合いを
有し、人体に対するホールド性に優れる表皮材用織物を
提供する。 【解決手段】 少なくとも地糸がポリトリメチレンテレ
フタレート繊維で構成された織物であって、該織物の1
0%伸長時の弾性回復性が経、緯ともに70%以上であ
る表皮材用織物とする。
Description
ット、ハンモック等の表皮材に用いられる織物に関す
る。より詳細には、風合いが柔軟で、優れた伸長回復性
と応力保持性を有するために、耐久弾発性があり、弛み
がなく、寸法安定性に富み、体の動きにフィットし追従
性が良いとともに、耐磨耗性にも優れた表皮材用織物に
関する。
皮材にはポリアミド繊維やポリエステル繊維の嵩高加工
糸を用いた織物が多く使用されている。表皮材は直接体
に触れる部分となる為、織物として風合が柔軟であると
ともに、椅子、ソファー、ベッドなどに必要なクッショ
ン性を阻害しない必要がある。クッション材の動きに追
従するように表皮材にも同様に適度なソフト性と伸び性
・戻り性・撓みがなく寸法保持性に富むことが必要であ
る。その為表皮材用織物として、ポリウレタン繊維をポ
リアミド繊維やポリエステル繊維の原糸や嵩高加工糸で
カバリングした糸や交撚した糸を用いて、適度な伸びと
戻りの良さを付与した織物が使用されている。
料とは異なり、使用する糸の総繊度が大きく、目付けも
大きくなるため、ポリウレタン繊維を数%芯糸として構
成繊維中に混合しただけでは、織物としての伸びや戻り
の良さにへの寄与は少ない。その結果ポリウレタン繊維
が入っているものでも、ソフト性や伸び・回復性が十分
ではないために、人体に対して風合いが適度でホールド
性、即ち体にフィットし、体の動きに容易に追従する性
能が優れ、またクッション材の動きに追従性良く変形し
たり、繰り返しの使用に対しても撓まず、寸法保持性に
富む織物を得ることは困難であり、これらの性能が優れ
る表皮材用織物の開発が強く望まれていた。
フォーム等をクッション材として用い、その上に織編物
等からなる表皮材を張って製品としたものが多い。しか
し近年の地球環境保護の為のリサイクルの点から、家庭
用、オフィス用、車両用の椅子等に対する脱ウレタン化
の声も高くなってきている。その為ウレタンフォームの
クッション材なしで、弾発性、クッション性が高く、変
形させた時の回復性が良好で、たわみ、ヘタリに対する
耐久性を兼ね備えた表皮材だけでシートを構成して製品
化したいという要望も高くなってきている。
軟でストレッチ性を有し、かつ、へたりを起こさず、人
体に対しホールド性に優れ、伸長回復性、応力保持性に
優れた表皮材用織物を提供することを目的とする。
ついて鋭意検討した結果、少なくとも経または緯糸がポ
リトリメチレンテレフタレート繊維で構成された織物で
あって、該織物の経及び緯方向を一定伸長させた時の弾
性回復率を70%以上とすることによって上記課題を解
決される事を見出し、本発明をなすに至った。即ち本発
明は(1)少なくとも経または緯糸がポリトリメチレン
テレフタレート繊維で構成された織物であって、(2)
該織物の経方向及び緯方向の10%伸長時の弾性回復率
が70%以上であることを特徴とする表皮材用織物、で
ある。本発明の表皮材用織物とは、従来の、椅子、ソフ
ァー、ベット等、クッション材のついたものの表皮を覆
う表皮材のことであり、更に、クッション材を用いず、
この織物のみを用いてクッション性をかね備えた表皮材
用織物である。
タレート繊維とは、ポリトリメチレンテレフタレートを
繊維状としたものの総称である。ここでポリトリメチレ
ンテレフタレートについて説明する。ポリトリメチレン
テレフタレートは、トリメチレンテレフタレート単位を
主たる繰り返し単位とするポリエステルであり、トリメ
チレンテレフタレート単位を約50モル%以上、好まし
くは70モル%以上、さらには80モル%以上、さらに
好ましくは90モル%以上のものをいう。従って、第三
成分として他の酸成分及び/又はグリコール成分の合計
量が、約50モル%以下、好ましくは30モル%以下、
さらには20モル%以下、さらに好ましくは10モル%
以下の範囲で含有されたポリトリメチレンテレフタレー
トを包含する。
フタル酸又はその機能的誘導体と、トリメチレングリコ
ール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適当
な反応条件下に結合せしめることにより合成される。こ
の合成過程において、適当な一種又は二種以上の第三成
分を添加して共重合ポリエステルとしてもよいし、又、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等のポリトリメチレンテレフタレート以外のポリエ
ステル、ナイロンとポリトリメチレンテレフタレートを
別個に合成した後、ブレンドしたりしてもよい。
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸
等)、脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2
−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジメタノール
等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4−ビス
(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、ポリエーテ
ルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール等)、脂肪族オキシカルボン酸(ω−オキ
シカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸(p−オキ
シ安息香酸等)等がある。又、1個又は3個以上のエス
テル形成性官能基を有する化合物(安息香酸等又はグリ
セリン等)も重合体が実質的に線状である範囲内で使用
出来る。
の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線
吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑
剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃
剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤
等が含有されていてもよい。ポリトリメチレンテレフタ
レート繊維としては、いわゆるマルチフィラメント糸
や、モノフィラメント糸を包含する。また、長繊維、短
繊維であっても良く、長さ方向に均一なものや太細のあ
るものでもよい。繊維の断面においては丸型、三角、L
型、T型、Y型、W型、八葉型、偏平(扁平度1.3〜
4程度のもので、W型、I型、ブ−メラン型、波型、串団
子型、まゆ型、直方体型等がある)、ドッグボーン型等
の多角形型、多葉型、中空型や不定形なものであっても
よい。
チフィラメント糸(以下、マルチフィラメント糸と称
す)の製造方法については、1500m/分程度の巻取
り速度で未延伸糸を得た後、2〜3.5倍程度で延撚す
る方法、3000m/分以上の紡糸速度で捲取、前配向
未延伸糸を得たのち、延伸する方法、紡糸−延伸工程を
直結したスピンドロー法、巻取り速度5000m/分以
上の高速紡糸法(スピンテイクアップ法)、紡糸後、一
度水浴で冷却してから延伸する水冷方法等の何れの方法
を採用しても良い。
維モノフィラメント糸(以下、モノフィラメント糸と称
す)の製造方法については、例えば以下の工程をとるこ
とができる。乾燥させたポリトリメチレンテレフタレー
トペレットを押出機に供給し、溶融体とした後、スピン
ヘッドに送り、紡糸口金より紡出し、フィラメント状と
して冷水水浴中で冷却しながら、所定の繊度まで細化し
未延伸モノフィラメントとした後、所定の温度の温水浴
中で第一延伸し、次いで所定温度のスチーム浴中で定長
又は弛緩熱処理し、巻き取り機で巻き取る。この工程に
おいて、モノフィラメント糸の沸水収縮率を調節するた
めに、更に熱処理工程を設けても良い。
維の固有粘度は、0.8〜1.3dl/gが好ましく、
さらに好ましくは0.8〜1.1dl/gである。0.
8dl/g未満ではポリトリメチレンテレフタレート繊
維のタフネスが小さいばかりか、織物に使用した時に適
度な弾発性が得られず、またヘタリが発生する場合があ
る。1.3dl/gを超える場合は、ポリトリメチレン
テレフタレート繊維においては製造が困難となる場合が
ある他、モノフィラメント糸のそりが大きくなったりし
て織物の加工が難しくなることがある。
タレート繊維の物性としては、強度が2.0cN/dt
ex以上であることが好ましく、とくにマルチフィラメ
ント糸の場合には、2.6cN/dtex以上であるこ
とが好ましく、2.6〜5.0cN/dtexの範囲で
あることがより好ましい。これは表皮材として用いる場
合の裂断事故を防止するために好ましい特性である。ポ
リトリメチレンテレフタレート繊維の引張伸度は35%
以上であることが好ましく、35〜60%の範囲である
ことがより好ましい。引張伸度が35%未満の場合に
は、仮撚時あるいは流体噴射加工時の糸切れ頻度が多く
なる場合がある。
以下であることが好ましく、17.6〜26.5cN/
dtexであることがより好ましい。26.5cN/d
texを超えると表皮用織物とした場合、ソフト性に乏
しい織物となり、本発明の目的であるソフトな表皮材用
織物が得られないため好ましくない。また、本発明に用
いるポリトリメチレンテレフタレート繊維は、10%伸
長時の伸長回復率が好ましくは70%以上、より好まし
くは80〜100%であることが必要である。伸長回復
率が70%未満の場合には、表皮材に使用した時の荷重
伸びに対する回復率が悪くなり、織物としての弛み、へ
たりが生じ、寸法安定性が十分とならないことがある。
テレフタレート繊維のうち、マルチフィラメント糸の場
合の単糸繊度は0.1〜20dtexが好ましい。単糸
繊度が0.1dtexより小さい場合には織物としての
耐磨耗性が低下し、20dtexよりも大きい場合には
風合いが硬くなる場合がある。また、本発明で使用する
ポリトリメチレンテレフタレート繊維の糸条総繊度は
(マルチフィラメント糸、モノフィラメント糸共)当該
織物の設計強度や厚さを任意に設定する点から56〜1
670dtexとするのが好ましい。モノフィラメント
糸である場合の単糸繊度は56〜1670dtex程度
が織物としての特性上好ましい。
ング紡績糸、オープンエンド紡績糸等の紡績糸、単糸デ
ニールが0.1〜5デニール程度のマルチフィラメント
原糸(極細糸を含む)、甘撚糸〜強撚糸、仮撚加工糸
(POYの延伸仮撚糸を含む)、流体(空気)噴射加工
糸、押し込み加工糸、ニットデニット加工糸、モール糸
等がある。ここでモール糸とする場合、芯、鞘ともにポ
リトリメチレンテレフタレート繊維としても良いし、鞘
は別の繊維としても良い。また、平滑で美しい表面性を
表現できるという点では、表面層部に形成されたループ
毛羽のうち、毛羽長が0.6mm以上の個数が30〜1
00コ/mであるマルチフィラメント糸で構成された流
体噴射加工糸を用いることが好ましい。かかる流体噴射
加工糸をなす方法として、1フィードと2フィードがあ
り、2フィードの場合は例えばフィード差をつけること
により、鞘糸と芯糸からなる鞘芯構造の流体噴射加工糸
となるが、いずれの方法による流体噴射加工糸であって
も良い。
ればよいが、50〜500m/分、好ましくは100〜
300m/分の範囲であり、流体撹乱圧力は3.0〜1
0.0kg/cm2の範囲である。流体撹乱圧力が3.
0kg/cm2未満ではフィラメント間の絡みが弱くな
ったりし、10.0kg/cm2を超えると毛羽立ちや
糸切れ等が起こり好ましくないことがある。この流体噴
射加工時に適量の水を供給糸に付与することでマルチフ
ィラメント間の絡みを均一かつ強固にすることができ、
更に均一な交絡糸を得ることが出来る。流体噴射加工時
の糸条のフィード量としては、任意に設定すればよいが
同時フィードの場合は+5%〜+30%、フィード差を
付ける場合はオーバーフィード率として、芯糸を+5〜
+20%、鞘糸を+10〜+40%、フィード差として
+5〜+30%とすることにより本発明に最適の流体噴
射加工糸を得ることができる。
繊維のうち、織物を形成した場合に伸長回復特性や応力
保持性の面から好ましいのは、少なくとも一成分がポリ
トリメチレンテレフタレートである潜在捲縮発現性ポリ
エステル繊維である。潜在捲縮発現性ポリエステル繊維
とは、少なくとも二種のポリエステル成分で構成(具体
的にはサイドバイサイド型又は偏芯鞘芯型に接合された
もの)されているものであり、熱処理によって捲縮を発
現するものである。二種のポリエステル成分の複合比
(一般的に70/30〜30/70の範囲内のものが多
い)、接合面形状(直線又は曲線形状のものがある)は
特に限定されない。又、繊度は20〜300dtex、
単糸繊度は0.5〜20dtexが好ましく用いられる
がこれに限定されるものではない。
ル繊維は、二種のポリエステルポリマーをサイドバイサ
イド型又は偏芯鞘芯型に接合された複合繊維である。サ
イドバイサイド型の場合、二種のポリエステルポリマー
の溶融粘度比が、1.00〜2.00が好ましく、偏芯
芯鞘型の場合は、鞘ポリマーと芯ポリマーのアルカリ減
量速度比は、3倍以上鞘ポリマーが速いことが好まし
い。具体的なポリマーの組み合わせとしては、ポリトリ
メチレンテレフタレート同士、ポリトリメチレンテレフ
タレートと他のポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレートやその共重合体であってもよい。
又、当然ながら前述した艶消剤、難燃剤、帯電防止剤、
顔料等の添加剤を含有してもよい。
ポリエステル繊維は該繊維を構成するポリエステル成分
の少なくとも一方がポリトリメチレンテレフタレートで
あるものが特に好ましい。ポリトリメチレンテレフタレ
ートと共重合ポリトリメチレンテレフタレートの組み合
わせや、極限粘度の異なる二種類のポリトリメチレンテ
レフタレートの組み合わせが好ましい。
は、発現する捲縮の内側にポリトリメチレンテレフタレ
ート成分が配置される場合が好ましい。さらに本発明に
おいて、潜在捲縮発現性ポリエステル繊維である場合、
初期引張抵抗度が10〜30cN/dtexであると好
ましく、さらに20〜27cN/dtexがより好まし
い。又、顕在捲縮の伸縮伸長率は10〜100%である
と好ましく、より好ましくは10〜60%である。更
に、顕在捲縮の伸縮弾性率は80〜100%であること
が好ましく、特に85〜100%、より好ましくは85
〜97%であれば表皮材として風合が柔軟で優れた伸長
回復特性と応力保持性を有するものが得られる。
維の100℃における熱収縮応力は0.1〜0.5cN
/dtexであることが好ましく、特に0.1〜0.4
cN/dtexさらに0.1〜0.3cN/dtexで
あることが好ましい。100℃における熱収縮応力は、
織物の精練、染色工程において捲縮を発現させるための
重要な要件である。すなわち、織物の拘束力に打ち勝っ
て捲縮が発現するためには、100℃における熱収縮応
力が0.1cN/dtex以上であることが好ましい。
熱水処理後の伸縮伸長率は100〜250%であること
が好ましく、より好ましくは150〜250%、特に好
ましくは180〜250%である。熱水処理後の伸縮弾
性率は90〜100%であることが好ましく、より好ま
しくは95〜100%である。
リエステル繊維としては、例えば、固有粘度の異なる2
種類のポリトリメチレンテレフタレートが互いにサイド
バイサイド型に複合された複合繊維があげられる。2種
類のポリトリメチレンテレフタレートの固有粘度差は
0.05〜0.4(dl/g)であることが好ましく、
この複合繊維の平均固有粘度は、0.7〜1.2(dl
/g)がよい。
するポリマーではなく、紡糸されている糸の粘度を指
す。この理由は、ポリトリメチレンテレフタレート特有
の欠点としてポリエチレンテレフタレート等と比較して
熱分解が生じ易い傾向にあり、固有粘度の大きなポリマ
ーを使用しても熱分解によって固有粘度が著しく低下
し、複合マルチフィラメントにおいては両者の固有粘度
差を大きく維持することが困難であるためである本発明
において潜在捲縮発現性ポリエステル繊維の紡糸につい
ては、前述のマルチフィラメント糸の製造方法を採用す
る事ができる。
リトリメチレンテレフタレート繊維には通常50重量%
未満の範囲内で天然繊維、合成繊維等他の繊維例えば、
綿、羊毛、麻、絹等の天然繊維、キュプラ、ビスコー
ス、ポリノジック、精製セルロース、アセテート、ポリ
エチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレー
ト、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル
系繊維、ナイロン、アクリル等の各種人造繊維、さらに
はこれらの共重合タイプや、同種又は異種ポリマー使い
の複合繊維(サイドバイサイド型、偏芯鞘芯型等)を混
紡(コアヤーン、サイロスパンやサイロフィル、ホロー
スピンドル等)、カバリング(シングル、ダブル)、例
えば沸水収縮率3〜10%程度の低収縮糸又は、例えば
沸水収縮率15〜30%程度高収縮糸との混繊や交撚、
仮撚(伸度差仮撚、POYの延伸仮撚における複合
等)、2フィード空気噴射加工等の手段で混用してもよ
い。
10%伸長時の弾性回復率が70%以上であることであ
る。長時間に亘って、連続的な負荷荷重を受け伸長させ
られる表皮材にあっては、弾性回復率が70%未満の場
合には、伸長を解いた後の戻りが悪いために、弾発感が
消失し、織物がたわみ、歪が残ったままとなってしまう
ものである。また弾性回復率が70%未満の場合には、
人体や人体の動きに対するホールド性(フィット性や追
従性)も劣り、座り心地、寝心地の悪いものとなる。ホ
ールド性が低下すると体への負荷が大きくなり、長時間
の使用ができなくなる恐れもある。さらに、10%伸長
下15分後の応力保持率が70%未満の場合には、座っ
たことによって伸長を受けた織物の応力緩和による疲労
現象が大きくなり、その結果歪が残りやすくなるので好
ましくない。また、人体へのホールド性も低下する。こ
のように、少なくとも経または緯糸にポリトリメチレン
テレフタレート繊維を用いた織物で、経緯方向の10%
伸長時の弾性回復率が70%以上という両条件を満足す
ることによりはじめて風合が柔軟で、人体へのホールド
性に優れ、弛みやへたりがなく、寸法安定性に優れた表
皮用織物が得られる。
重相当以上の力がかかる。従って、ある程度織物として
の引張強さを有することが好ましい。クッション材上に
展張して使用する場合や、クッション材を用いずにその
まま一枚で使用する場合や、使用部位によっても変わる
が、引張強さは縦方向、緯方向とも少なくとも98N/
2.5cm幅以上が好ましく、更に好ましくは196〜
1960N/2.5cm幅である。98N/2.5cm
幅未満の場合には、表皮材として用いた場合に裂断事故
を起こす恐れがある。
用状態によっても変化するが、縦方向、緯方向とも少な
くとも10%以上が好ましく、更に好ましくは30〜8
0%である。引張破断伸度が10%未満の場合には、人
が使用した場合に人体や人体の動きに対する応力により
裂断事故につながるおそれがある。また、80%を超え
ると表皮材としての伸びのためにホールド性(フィット
性や追従性)が低下する場合があり、長時間の快適な使
用に耐えれない場合がある。
等にもたれたりなどして力を加えた時に、経と緯が無理
なく体にフィットしながら変形できるように、該織物の
一定荷重時の伸度は近似していることが好ましい。98
N応力(2.5cm巾あたり)時の経方向に対する緯方
向の伸度比が0.5〜1.5であれば、経と緯方向の伸
度はほぼ近似しているために、該織物は無理なく伸長
し、歪などが残り難くなる。この範囲を超える場合は特
に長時間使用すると、撓みやへたり、歪が残ったりする
ことが多くなるので好ましくない。
ない。平織組織を初めとして、綾織組織や柄組織、3軸
や4軸等の多重織物やカラミ織等を用いることができ
る。織物の密度規格については、椅子、ベッド、ソファ
ー等の表皮材(クッション材を兼ねても可)の規格
(巾、厚さ、設計強力等のスペック)を満たすように、
使用するポリトリメチレンテレフタレート繊維の強度や
繊度、更には織組織も考慮しつつ最適な設計を行うのが
良い。
程については、従来の表皮材と同様の工程を用いること
が出来る。パッケージ染色機などで染色したチーズ染色
糸等の先染め糸を用いて織物としても良いし、後染めで
織物としてもどちらでも良い。本発明の特徴である優れ
た伸長回復性や弛みやへたりがでない限り、特に染色加
工方法は限定されることはない。使用するポリトリメチ
レンテレフタレート繊維糸条形態や織物形態によって
は、後染め加工法の場合において、生機セットを付与す
る工程をとることもできる。
に、仕上げ剤として耐摩耗性に優れ、かつ樹脂皮膜の柔
軟な水溶性ポリウレタン樹脂を含浸させても良い。さら
に織物の表面平滑性及び繊同士の滑り性を向上させて応
力分散性、弾性回復性や耐久性を向上させるために、前
期樹脂液の中にシリコーン系平滑剤をブレンドしても良
い。
を変えることも可能である。起毛加工方法は通常行われ
ている方法で良く、先起毛でも後起毛でもどちらでも良
い。本発明の表皮材の使用形態としては、椅子、ベッ
ド、ソファーなどのクッション材の表皮材として用いる
事が出来る。また、優れた弾性回復性を活かし、ウレタ
ンフォームなどのクッション材を用いずにクッション性
を兼ね備えた表皮材として用いても良い。
するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるもので
はない。尚、実施例及び比較例における評価は以下の方
法により測定した。 (1)固有粘度 固有粘度[η](dl/g)は、次式の定義に基づいて
求められる値である。 [η]=Lim(ηr−1)/C C→0 定義中のηrは純度98%以上のo−クロロフェノール
溶媒で溶解したポリトリメチレンテレフタレート糸又は
ポリエチレンテレフタレート糸の稀釈溶液の35℃での
粘度を、同一温度で測定した上記溶媒の粘度で除した値
であり、相対粘度と定義されているものである。Cはg
/100mlで表されるポリマー濃度である。
複合マルチフィラメントは、マルチフィラメントを構成
するそれぞれの固有粘度を測定することは困難であるの
で、複合マルチフィラメントの紡糸条件と同じ条件で2
種類のポリマーをそれぞれ単独で紡糸し、得られた糸を
用いて測定した固有粘度を、複合マルチフィラメントを
構成する固有粘度とした。
13 化学繊維フィラメント糸試験方法 初期引張抵抗
度の試験方法に準じ、試料の単位繊度当たり0.882
mN/dtexの初荷重を掛けて引張試験を行い、得ら
れた荷重−伸長曲線から初期引張抵抗度(cN/dte
x)を算出し、10回の平均値を求めた。
L 1090 合成繊維フィラメントかさ高加工糸試験
方法 伸縮性試験方法 A法に準じて測定を行い、伸縮
伸長率(%)、伸縮弾性率(%)を算出し、10回の平
均値を求めた。顕在捲縮の伸縮伸長率および伸縮弾性率
は、巻取りパッケージから解舒した試料を、温度20±
2℃、湿度65±2%の環境下で24時間放置後に測定
を行った。熱水処理後の伸縮伸長率および伸縮弾性率
は、無荷重で98℃の熱水中に30分間浸漬した後、無
荷重で24時間自然乾燥した試料を用いた。
ボウエンジニアリング社製 商品名KE−2)を用い、
試料を20cmの長さに切り取り、両端を結んで輪を作
り測定装置に装填し、初荷重0.044cN/dte
x、昇温速度100℃/分の条件で熱収縮応力を測定
し、得られた温度に対する熱収縮応力の変化曲線から1
00℃における熱収縮応力を読み取った。
価 島津製作所(株)製の引張試験機を用いて、つかみ巾
2.5cm、つかみ間隔10cm、引張速度10cm/
minで、伸長率10%まで伸長した後、同じ速度で収
縮させ、応力−歪曲線を描く。収縮中、応力が0になっ
た時の伸度を残留伸度Aとする。弾性回復率は以下の式
に従って求めた。 10%伸長時の弾性回復率=[(10−A)/10]×
100%
2.5cm、つかみ間隔10cm、引張速度10cm/
minで、10%まで伸長させ、この状態で15分間放
置する。10%伸長時の応力値(A)と、15分後の応
力値(B)を読み取る。応力保持率は以下の式によって
求めた。 応力保持率=[B/A]×100(%)
性評価 該織物を、スチールパイプ枠に張ってサマーベッドを試
作した。このベットに寝た時の風合い、クッション性、
ホールド性を10人の被験者にて官能評価した。また2
0分使用後の織物のへたり具合を視覚判定した。
の間にはさみ、ずれないように固定する。径10cmの
半球状の錘を用いて高さ38mmの楕円球状の歪を与
え、10分間放置する。このとき、一定変形を与えるた
めの応力と、10分後除重したあとの歪面積A、15時
間後の歪面積Bを読み取る。歪からの回復性は以下より
求める。 歪回復性=(A−B)/A×100(%)
用いて、タテ、ヨコ同時に10%伸長させて、戻すとい
う操作を10回繰り返した。この時得たタテ、ヨコ其々
のヒステリシスロス曲線(Y軸:応力、X軸:伸度)か
ら、10%伸長時の応力、1回目及び経時的な回復率を
求めた。尚、試験条件、回復率を求める式は以下であ
る。 試料形状:28×28cm2 つかみ面積 20×20
cm2 引張り速度:100mm/min 回復率=(10−X1)/10×100% X1:10%伸長から戻す際に応力が0になったところ
の伸度(%) とする。
レフタレートを紡糸温度265℃、紡糸速度1200m
/分で未延伸糸を得、次いでホットロール温度60℃、
ホットプレート温度140℃、延伸倍率3倍、延伸速度
800m/分で延撚して、167dtex/48fの延
伸糸を得た。延伸糸の強伸度、弾性率、並びに10%伸
長時の弾性回復率は、各々4.0cN/dtex、46
%、26.5cN/dtex並びに98%であった。上
記の方法で得られた167dtex/48fのポリトリ
メチレンテレフタレート繊維糸条1本を芯糸としてフィ
ード率10%で、同じく167dtex/48fポリエ
チレンテレフタレート繊維糸条3本を鞘糸としてフィー
ド率15%で加工し流体噴射加工糸を得た。
ーを用い巻き密度0.35g/cm 2で1kg巻きし、
このチーズを日阪製作所製のパッケージ染色機にセット
し、流量40リットル/minで精練後、120℃の分
散染料染色を実施し、チーズ染色流体噴射加工糸を得
た。得られたチーズ染色流体噴射加工糸を経、緯に用
い、経61本/2.54cm、緯44本/2.54cm
の経、緯2本引きそろえ平組織の織物を得た。この織物
の破断強度は2.5cm巾あたり、経627N、緯90
2N、破断伸度は其々70%、89%であった。得られ
た織物は、表1に示すように、優れた弾性回復率と応力
保持率を有するとともに、ソフトな風合いでクッション
性、ホールド性に優れたものであり、また使用後のへた
りやたわみがなく歪の残らないものであった。
2.54cm、緯58本/2.54cmの図1に示す組
織とする以外は全て同じとして織物を得た。この織物の
破断強度は2.5cm巾あたり、経823N、緯882
N、破断伸度は其々68%、86%であった。得られた
織物は、表1に示すように、優れた弾性回復率と応力保
持率を有するとともに、ソフトな風合いでクッション
性、ホールド性の優れたものであり、また使用後のへた
りやたわみがなく歪の残らないものであった。
緯に用い、経密度53本/2.54cm、緯密度43本
/2.54cmの経、緯2本引き揃え平組織の生機を得
た。この生機を精練、160℃でセットしたのち、液流
染色機で120℃の分散染料染色を実施、150℃セッ
トして経密度61本/2.54cm、緯密度44本/
2.54cmの織物を得た。この織物の破断強度は2.
5cm巾当たり経657N、緯902N、破断伸度は其
々72%、88%であった。得られた織物は、表1に示
すように、優れた弾性回復率と応力保持率を有するとと
もに、ソフトな風合いでクッション性、ホールド性の優
れたものであり、また使用後のへたりやたわみがなく、
歪の残らないものであった。
ンテレフタレートを比率1:1でサイドバイサイド型に
押出し、紡糸温度265℃、紡糸速度1500m/分で
未延伸糸を得、次いでホットロール温度55℃、ホット
プレート温度140℃、延伸速度400m/分、延伸倍
率は延伸後の繊度が84dtexとなるように設定して
延撚し、84dtex/12fのサイドバイサイド型複
合マルチフィラメントを得た。得られた複合マルチフィ
ラメントの固有粘度は高粘度側が[η]=0.88、低
粘度側が[η]=0.70であった。また、初期引張抵
抗度、顕在捲縮の伸縮伸長率/伸縮弾性率、熱水処理後
の伸縮伸長率/伸縮弾性率、100℃における熱収縮は
其々、25cN/dtex、25%/89%、204%
/99%、0.21cN/dtexであった。
イサイド型複合マルチフィラメント糸を6本合わせて1
50t/mの撚りを入れ、60℃で20分間スチームセ
ットを行った。この糸を経、緯に使い、経密度58本/
2.54cm、緯密度43本/2.54cmの緯2本引
き揃え平組織の生機を得た。この生機をオープンソーパ
ー精練機で精練した後、160℃で中間セットし、液流
染色機で120℃の分散染料染色を実施、150℃セッ
トして経密度63本/吋、緯密度44本/吋の織物を得
た。得られた織物の評価結果を表1に示す。この織物
は、非常に優れた弾性回復性と応力保持性を有するもの
であり、かつソフトな風合いでクッション性、ホールド
性にも極めて優れるものであった。また使用後のへた
り、撓みがなく、歪の残らないものであった。
8fのポリエチレンテレフタレート繊維糸条を用いた以
外は、実施例1と同様にして流体噴射加工糸を得た。こ
の加工糸を通常の条件でパッケージ染色機を用いて染色
し、チーズ染色流体噴射加工糸を得た。この糸を用い、
実施例1と同様に織物を作成し、織物を得た。この織物
の破断強度は、2.5cm巾当たり、経745N、緯1
058N、破断伸度は経39%、緯38%であった。得
られた織物は表1に示すように、弾性回復性、応力保持
性が低く、風合いが非常に硬く、クッション性やホール
ド性がなく、使用後にへたりやたわみが発生し易く、そ
の結果歪が残ったままのものであった。
同じとした以外は全て同じとして織物を得た。この織物
の破断強度は、2.5cm巾当たり、経941N、緯1
019N、破断伸度は経37%、緯34%であった。得
られた織物は表1に示すように、弾性回復性、応力保持
性が低く、風合いも非常に硬く、クッション性やホール
ド性が不良で、使用後にへたりやたわみの発生し易く、
その結果歪が残ったままのものであった。
レフタレート仮撚加工糸を3本引き揃えて経糸に用い、
通常の条件で加工したポリエチレンテレフタレート糸条
よりなる392dtexの流体噴射加工糸、2本を撚り
併せた糸と、芯糸を155dtexのスパンデックスと
し、通常の条件で加工したポリエチレンテレフタレート
糸条よりなる392dtexの流体噴射加工糸2本をカ
バリングした糸を交互に緯に打ち込んで図2に示す組織
で生機を作成した。この生機を通常の工程を通して加工
し、経密度66本/吋、緯密度29本/吋×2の比較例
3の織物を得た。この織物の破断強度は2.5cm巾当
たり経1136N、緯1254N、破断伸度は其々49
%、48%であった。得られた織物は表1に示すよう
に、弾性回復性、応力保持性が低く、風合いが非常に硬
く、クッション性、ホールド性が不良で、また使用後に
へたりやたわみが発生し易く、歪が残ったままのもので
あった。
tex/48fのポリトリメチレンテレフタレート繊維
糸条1本をピンタイプ仮撚機を用いて仮撚数2400T
/mで仮撚加工糸を作成した。この仮撚加工糸2本を引
き揃えて、村田機械(株)製のダブルツイスターDT−
308を用いて130T/mの撚をかけ、70℃で40
分のスチームセットを行い、追撚糸を得た。この糸を経
及び緯糸に用い、経密度61本/2.54cm、緯密度
59本/2.54cmの実施例2と同じ組織の生機を作
成した。この生機を実施例3と同じに精練、染色、セッ
トし、経74本/2.54cm、緯62本/2.54c
mの織物を得た。この織物は、優れた弾性回復率と応力
保持率を有するとともに、ソフトな風合いでクッション
性、ホールド性に優れ、また使用後のへたりやたわみが
なく、歪の残らないものであった。
撚加工した167dtex/48fのポリエチレンテレ
フタレート糸条、2本よりなる追撚加工糸を用い、染色
温度を130℃とする以外は全て同じとして経密度65
本/吋、緯密度59本/吋の織物を得た。この織物は風
合が非常に硬く、弾性回復性と応力保持に劣るものであ
り、かつクッション性やホールド性が不良で、使用後に
へたりやたわみが発生し易く、その結果歪が残ったまま
になるものであった。
含有率が0.1重量%のポリトリメチレンテレフタレー
トを用いて、以下の製造条件で390dtexのモノフ
ィラメント糸を製造した。 ポリマー吐出量 2.62g/分 紡糸温度 265℃ 冷却浴水温 40℃ 引き取りロール(第一ロール)周速 16.5m/分 延伸浴水温 55℃ 延伸ロール(第2ロール)周速 82.5m/分 熱処理浴スチーム温度 120℃ 第3ロール周速 75m/分 巻き取り速度 75m/分
は実施例1と同じとして経46本/2.54cm、緯4
4本/吋の経、緯2本引きそろえ平組織の生機を作成し
た。この生機を160℃でセットした後、次いで液流染
色中で精練後、分散染料で130℃で染色し、160℃
でセットして織物を得た。この織物の評価結果を表1に
示す。この織物は優れた弾性回復率と応力保持率を有す
るとともに、ソフトな風合いでクッション性、ホールド
性に優れ、また使用後のへたりやたわみがなく、歪の残
らないものであった。
力保持性を有する為に、耐久弾発性があり、弛みやへた
りを発生させることがなく、寸法安定性に富むととも
に、耐摩耗性があり、非常にソフトな風合いを有し、人
体に対するホールド性に優れる表皮材を提供することが
できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも経または緯糸がポリトリメチ
レンテレフタレート繊維で構成された織物であって、該
織物の経方向及び緯方向の10%伸長時の弾性回復率が
70%以上であることを特徴とする表皮材用織物。 - 【請求項2】 織物の経方向及び緯方向の10%伸長下
15分後の応力保持率が70%以上であることを特徴と
する請求項1記載の表皮材用織物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001335173A JP2002201548A (ja) | 2000-11-06 | 2001-10-31 | 表皮材用織物 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000337513 | 2000-11-06 | ||
| JP2000-337513 | 2000-11-06 | ||
| JP2001335173A JP2002201548A (ja) | 2000-11-06 | 2001-10-31 | 表皮材用織物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002201548A true JP2002201548A (ja) | 2002-07-19 |
Family
ID=26603445
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2001335173A Pending JP2002201548A (ja) | 2000-11-06 | 2001-10-31 | 表皮材用織物 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002201548A (ja) |
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