JP2002243902A - 反射防止フィルム - Google Patents

反射防止フィルム

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JP2002243902A
JP2002243902A JP2001034942A JP2001034942A JP2002243902A JP 2002243902 A JP2002243902 A JP 2002243902A JP 2001034942 A JP2001034942 A JP 2001034942A JP 2001034942 A JP2001034942 A JP 2001034942A JP 2002243902 A JP2002243902 A JP 2002243902A
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reflection film
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JP2001034942A
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Ryoji Ishii
良治 石井
Takahiro Harada
隆宏 原田
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、従来の反射防止フィルムに設けてい
たハードコート層を必要としない、表面硬度と耐熱性に
優れた、可撓性を有する従来の高分子フィルムとは異な
る基材を使用した反射防止フィルムを提供することを目
的とする。 【解決手段】基材の少なくとも片面に反射防止層を有す
る反射防止フィルムにおいて、該基材がホウケイ酸ガラ
スを主成分としてなることを特徴とする反射防止フィル
ムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射防止フィル
ム、特にディスプレイ用の反射防止フィルムに関わる。
【0002】
【従来の技術】従来から、ディスプレーを使用する場所
の多くは蛍光灯や太陽光等の外光が反射して、本来表示
している画面が見にくくなる。近年、このような環境下
でのディスプレー表示画質の向上が要求されている。こ
のような要求に対して、可視光の広範囲において反射防
止の効果をもつ反射防止フィルムをディスプレーの表面
に貼り付けることが行われている。
【0003】このような反射防止フィルムは、図4に示
すように光透過性の透明基材1上に、ハードコート層
5、反射防止層2、その上に必要に応じて反射防止フィ
ルムに撥水および撥油性を付与する撥水・撥油層3が順
次形成された構造のものが多く用いられている。ここ
で、ハードコート層5は反射防止層の耐擦過性等機械強
度を付与するために形成される。
【0004】ここで、光透過性の透明基材1は、トリア
セチルセルロースフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリメチルアクリ
レートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム
等のプラスチックフィルムが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ディス
プレー用途の上記プラスチックフィルムは高価であり、
またプラスチックフィルムは軟らかく傷が付き易いため
に、反射防止フィルム表面に耐擦過性のハードコート処
理が必要となる。ハードコート層を付与するのには、別
工程が必要となる。さらに、ハードコート層が片面のみ
で、その裏面に傷が付きやすいので、保護フィルムを貼
り付けることもある。こうしたことから、反射防止フィ
ルムの製造コストが高くなってしまっている。
【0006】また、基材としてプラスチックフィルムは
熱に弱いため、生産効率に問題があった。特に、基材と
してトリアセチルセルロースフィルムを用いた場合、ハ
ードコート層を設けるには、フィルム表面を親水化する
ためのケン化処理が必要であるため繁雑であった。
【0007】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであって、従来の反射防止フィルムに設けてい
たハードコート層を必要としない、表面硬度と耐熱性に
優れた、可撓性を有する従来の高分子フィルムとは異な
る基材を使用した反射防止フィルムを提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、基材の少なくとも片面に反
射防止層を有する反射防止フィルムにおいて、該基材が
ホウケイ酸ガラスを主成分としてなることを特徴とする
反射防止フィルムである。
【0009】また、請求項2に係る発明は、請求項1記
載の反射防止フィルムにおいて、前記基材が、筒状の巻
き取り芯に巻き取り可能な厚さ10〜200μmのフィ
ルム状の基材であることを特徴とする。
【0010】また、請求項3に係る発明は、請求項1ま
たは2記載の反射防止フィルムにおいて、前記基材が、
ホウケイ酸ガラスを構成する成分以外の無機酸化物を添
加してなるホウケイ酸ガラスを主成分とすることを特徴
とする。
【0011】また、請求項4に係る発明は、請求項1〜
3のいずれか1項に記載の反射防止フィルムにおいて、
前記反射防止層が、屈折率の異なる酸化物からなる層を
少なくとも2層以上有する。
【0012】また、請求項5に係る発明は、請求項1〜
4のいずれか1項に記載の反射防止フィルムにおいて、
前記反射防止層を構成する層のうち少なくとも1層が、
光吸収性を有することを特徴とする。
【0013】また、請求項6に係る発明は、請求項1〜
5のいずれか1項に記載の反射防止フィルムにおいて、
前記反射防止層の屈折率が、基材の屈折率より小さいこ
とを特徴とする。
【0014】また、請求項7に係る発明は、請求項1〜
6のいずれか1項に記載の反射防止フィルムにおいて、
前記反射防止層の最上層の上に、撥水性および撥油性を
有する層が少なくとも1層形成されていることを特徴と
する。
【0015】また、請求項8に係る発明は、請求項7記
載の反射防止フィルムにおいて、撥水性および撥油性を
有する層が、パーフルオロシランであることを特徴とす
る。
【0016】また、請求項9に係る発明は、請求項1〜
8のいずれか1項に記載の反射防止フィルムの反射防止
層と反対側の基材面とプラスチックフィルムとが接着層
を介して貼り合わせたことを特徴とする。
【0017】また、請求項10に係る発明は、偏光フィ
ルムの少なくとも片面に、請求項1〜9のいずれか1項
に記載の反射防止フィルムの反射防止層と反対側の面と
を貼り合わせたことを特徴とする。
【0018】また、請求項11に係る発明は、請求項1
〜10のいずれか1項に記載の反射防止フィルムの反射
防止層と反対側の面に粘着層を形成し、その上に剥離可
能な保護フィルムが貼り合わされていることを特徴とす
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図に基づいて、本発明の好
ましい実施形態について詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の反射防止フィルムの構成
の一例を示した断面図である。図1に示すように、本発
明の反射防止フィルムは、ホウケイ酸ガラスを主成分と
する透明基材1の上に、反射防止層2として屈折率が異
なる酸化物からなる高屈折率層(2b)と低屈折率層
(2a)とを交互に、かつ最上層に低屈折率層が位置す
るように合計4層を積層したものからなっている。最表
面に、撥水性および撥油性を有し、反射防止層の表面を
保護する撥水・撥油層3が形成されている構成のものを
示した。
【0021】本発明で用いられる透明基材1は、ホウケ
イ酸ガラスを主成分とするものであって、ホウ珪酸ガラ
スはB23とSiO2を主成分とする透明なガラスであ
り、しかも通常の無機ガラスと比較して非常に低融点、
かつ低軟化点を有する。光学的特性も85%以上の高い
透過率を有する。特に、ガラス自体の加工性の大きな指
標となる軟化点は1000℃以下であり、更にホウ珪酸
ガラス成分以外の無機化合物を混合することにより低温
化することが可能であり、無機化合物としてZnO等が
好適である。ホウ珪酸ガラスは、このような特性から厚
みを薄くすることも可能で、10〜200μm程度まで
薄くすると通常のガラスでは困難な曲げることが可能と
なり、フィルム状で巻き取り可能なフレキシビリティに
富む透明基材を作製することが可能となる。
【0022】本発明で用いられるホウ珪酸ガラスを主成
分とする透明基材は、例えば、下記に説明する方法によ
って製造できる。図5は、ホウ珪酸ガラスを主成分とす
る透明基材を製造する方法を示した模式図である。図5
に示すように、ガラス原料導入部10よりガラス原料を
順次供給する。ガラス原料は徐々に下方へ導かれ溶融炉
11内で完全に溶融される。溶融されたガラス原料は、
自体の重みで加圧され押出ノズル12で厚さ10〜20
0μmの範囲で任意の厚みと幅に成形され押し出され
る。フィルム状の溶融状態の透明基材14は徐冷部13
へ降下し、徐々に冷却され軟化点より充分降温した後、
ガイドロール15により導かれ巻き取りロール状の透明
基材16が作製される。作製された透明基材16は、プ
ラスチックと同様に巻き取り可能でありフレキシブル性
を有しているが、プラスチックフィルムと比較しガラス
と近い表面硬度を持ち、かつ高いガスバリア性を有す
る。
【0023】本発明の反射防止フィルムにおける反射防
止層2は、光の干渉性を利用したもので、一般に、目的
の反射防止特性を得るために所定の光学膜厚nd(屈折
率n×形状膜厚d)の層から構成され、高屈折率層と低
屈折率層を交互に積層したものから形成する。本発明で
はその積層数は特に限定されるものではない。図1には
積層数が4層の例を示したが、反射防止層を通常は、コ
ストと反射防止効果の面から2層から6層までとするの
が好ましい。
【0024】高屈折率層を構成する高屈折率材料として
は、通常、屈折率が1.9を超えるものを使用する。例
えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、
酸化ニオブ、酸化ハフニウム、酸化セリウムなどの絶縁
性酸化物を使用することができる。
【0025】また、この高屈折率層に導電性をもつ透明
膜も使用することができ、透明導電膜に使用するものな
らいかなるものでも良いが、例えば、酸化亜鉛、酸化イ
ンジウム、酸化スズ等の酸化物および混合酸化物、ま
た、さらに添加元素を加えたものが挙げられ、特に高導
電性、化学的安定性、透明性等の点でITO(酸化イン
ジウムと酸化スズの混合酸化物)が好ましい。
【0026】このような高屈折率層の形成方法として
は、真空蒸着法、反応蒸着法、イオンビームアシスト蒸
着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プ
ラズマCVD法等の真空成膜プロセスによることができ
るが、いかなる成膜方法であっても良い。
【0027】一方、低屈折率層を構成する低屈折率材料
としては、屈折率が1.5以下のものを使用する。この
ような材料として、光学性能や撥水・撥油層を施す場合
のマッチングを考えて、酸化ケイ素を使用することが好
ましい。
【0028】低屈折率層の形成方法としては、高屈折率
層と同様に真空成膜プロセスによることができる。
【0029】図2は、本発明の反射防止フィルムの構成
の他の例を示した断面図である。図2に示すように、反
射防止層が3層からなるものは、高屈折率層と低屈折率
層の中間に当たる屈折率をもつ中屈折率層を用いること
が多い。このときの層構成は、基材側から中屈折率層
(2c)、高屈折率層(2b)、低屈折率層(2a)の
順に積層する。
【0030】この中屈折率層は、高屈折率層でもなく低
屈折率層でもない酸化物を用いる。もしくは、その混合
酸化物を用いることで1.8前後の屈折率をもつ層が得
られる。
【0031】本発明の反射防止フィルムは、反射防止層
を構成する層のうち少なくとも1層が、光吸収性を有す
ることを特徴とするものである。図3は、本発明の反射
防止フィルムの構成のさらに他の例を示した断面図であ
る。図3に示すように、光吸収層4は、反射防止フィル
ムの反射防止層を構成する材料に光吸収性材料を使用す
ることで、高コントラスト表示性能を付加するためのも
のである。さらに、CRTの場合は画像表示表面が帯電
するため埃等が付着しやすく汚れが目立ちやすいので、
導電性をもたせたフィルムをアースに落とすことで除去
している。その光吸収性材料が導電性を持つことで、高
コントラストと帯電の解決の両方を満たす事ができる。
【0032】また、本発明の反射防止フィルムは、反射
防止層の屈折率が、基材の屈折率より小さいこと特徴と
するものである。フィルム基材の屈折率より低い物質を
形成するためには、フッ素を含む材料により低屈折率化
を図る方法と、膜の表面に微粒子等を堆積させて空孔を
設け、空気の混入により低屈折率化を図る方法とに大別
される。低屈折率層を構成する材料別に分類すると、ア
ルコキシシラン類をゾルゲル法により硬化させる方法、
フッ素系有機材料を用いる方法、低屈折率の微粒子を用
いる方法がある。
【0033】本発明の反射防止フィルムは、反射防止層
の最上層の上に、撥水性および撥油性を有する層が少な
くとも1層形成されていることを特徴とするものである
撥水・撥油層3は、撥水性および撥油性を有することで
反射防止層の表面を保護し、かつ水をはじき、汚れを付
きにくくすることが可能となり、容易に油性インクや指
紋等の汚れを拭き取ることが可能となる。
【0034】撥水・撥油層3の形成材料としては、撥水
・撥油層3に付与する撥水性および撥油性の程度等に応
じて種々の有機化合物を使用することができる。
【0035】撥水性および撥油性を示す好ましい形成材
料として、フッ素含有有機化合物を挙げることができ
る。とくにパーフルオロカーボンの高分子化合物等が好
適である。
【0036】撥水・撥油層3の形成方法は、その形成材
料に応じて真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法、プラズマCVD法、プラズマ重合法等の
真空成膜プロセスや、マイクログラビア法、スクリーン
コート法、ディップコート法等のウェットプロセスの各
種コーティング法を用いることができる。撥水・撥油層
の厚さは、反射防止層の機能を損なわないようにするた
め、形状膜厚10nm以下にすることが好ましい。
【0037】CRTなどの場合、CRT画面のガラス破
損時の飛散防止も要求されているため、ホウケイ酸ガラ
スからなる基材にプラスチックフィルムを貼り合わせる
こともできる。そのため、前記基材上に反射防止層を施
し、撥水。撥油層をその上に積層させた反射防止フィル
ムの反射防止層と反対側の面に接着層を介してプラスチ
ックフィルムを貼り合わせる。
【0038】また、偏光フィルムのような光学機能性フ
ィルム等と本発明の反射防止フィルムをラミネート等で
貼り合わせることで反射防止機能を有する光学機能性フ
ィルムが得られる。
【0039】本発明の反射防止フィルムを他のプラスチ
ックフィルムや偏光フィルム等と貼り合わせることによ
り光学機能フィルム作製すると、これらの反射防止フィ
ルムや光学機能フィルムを液晶、CRT、プラズマディ
スプレーを含む種々の表示装置のディスプレイの前面板
に貼り合わせることにより、そのディスプレイに擦過に
よる傷付くことを防止し、表示品質を向上させ、表示画
像をより鮮明に認識できるようになる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を挙げて詳細
に説明する。
【0041】<実施例1>図1の層構成の反射防止フィ
ルムを次のように作製した。フィルム基材として、厚さ
100μmのホウケイ酸ガラス(DESAG社(ドイツ)
製、D263、n=1.53)に、4層からなる反射防
止膜を形成した。この反射防止膜は基材側から高屈折率
層2bとしての酸化チタン(n=2.17)、低屈折率
層2aとしての酸化シリコン(n=1.46)、高屈折
率層2bとしての酸化チタン(n=2.17)、低屈折
率層2aとしての酸化シリコン(n=1.46)とし
た。この、高屈折率層および低屈折率層の各層はプラズ
マアシストEB蒸着法によって成膜した。各層の光学膜
厚(nd)は、基材側からおおよそ酸化チタン30n
m、酸化ケイ素50nm、酸化チタン290nm、酸化
ケイ素130nmとした。また、最表面にはフッ素系の
撥水撥油層3を形成した。
【0042】この場合、各層の光学膜厚は、光学式の膜
厚モニターにより監視し、目的光量値に達したときに成
膜を止め所定の光学膜厚を得た。
【0043】得られた反射防止層の絶対反射測定による
分光反射特性を図6に示す。430nm〜770nmの
間で絶対反射率が0.6%以下である。これから、広範
囲に渡る反射防止効果がある。
【0044】スチールウール(ボンスターNo.000
0、日本スチールウール株式会社製)より250g/c
2の荷重で耐擦過試験を行った。その結果、傷は無く
非常に優れた耐擦過性を有することが分かった。
【0045】<実施例2>図2の層構成の反射防止フィ
ルムを次のように作製した。フィルム基材として、厚さ
100μmのホウケイ酸ガラス(DESAG社(ドイツ
国)製D263、n=1.53)に、3層からなる反射
防止膜を形成した。この反射防止膜は基材側から中屈折
率層2cとしての酸化ランタンー酸化アルミニウムの複
合層(n=1.77)、高屈折率層2bとしての酸化チ
タン(n=2.17)、低屈折率層2aとしての酸化シ
リコン(n=1.46)とした。この各層はプラズマア
シストEB蒸着法によって成膜した。各層の光学膜厚
(nd)は中屈折率層2cでおおよそ95nm、高屈折
率層2bではおおよそ230nm、低屈折率層2aでは
おおよそ130nmとした。また、最表面にはフッ素系
の撥水撥油層3を形成した。
【0046】この場合、各層の光学膜厚は、光学式の膜
厚モニターにより監視し、目的光量値に達したときに成
膜を止め所定の光学膜厚を得た。
【0047】得られた反射防止層の絶対反射測定による
分光反射特性を図7に示す。450nm〜700nmの
間で絶対反射率が0.4%以下である。これから、良好
な反射防止効果がある。
【0048】スチールウール(ボンスターNo.000
0、日本スチールウール株式会社製)より250g/c
2の荷重で耐擦過試験を行った。その結果、傷は無く
非常に優れた耐擦過性を有することが分かった。
【0049】<実施例3>図3の層構成の反射防止フィ
ルムを次のように作製した。フィルム基材として、厚さ
100μmのホウケイ酸ガラス(DESAG社(ドイツ
国)製、D263、n=1.53)に、2層からなる反
射防止膜を形成した。この反射防止膜は基材側から光吸
収性層4、低屈折率層2と積層し、低屈折率層2として
の酸化シリコン(n=1.46)、光吸収性層4として
の窒化チタンとした。この各層は、低屈折率層はプラズ
マアシストEB蒸着法によって、光吸収性層は窒素ガス
を導入したチタンターゲットを反応性スパッタリング法
によって成膜した。光学膜厚(nd)は低屈折率層では
おおよそ125nm、光吸収性層では形成膜厚14nm
とした。この窒化チタンの光学特性は測定波長によって
変化してしまうが、波長λ=450nmのときn=1.
75、吸光率k=0.86、λ=550nmのときn=
1.26、k=1.26、λ=650nmのときn=
1.15、k=1.65である。また、最表面にはフッ
素系の撥水撥油層3を形成した。
【0050】この場合、各層の光学膜厚は、光学式の膜
厚モニターにより監視し、目的光量値に達したときに成
膜を止め所定の光学膜厚を得た。
【0051】得られた反射防止フィルムの平均反射率は
波長450nm〜650nmの間で0.33%、平均透
過率は同範囲で68.2%であった。
【0052】A4サイズの対角で内部抵抗を測定したと
ころ、1.54kΩであった。
【0053】<比較例1>ハードコート層として、多官
能性アクリル樹脂を紫外線照射硬化法により形成した厚
さ80μmのトリアセチルセルロースを透明基材として
用いて、その上に4層からなる反射防止膜を形成した。
基材側のほうから高屈折率層に酸化チタン(n=2.1
7)、低屈折率層に酸化ケイ素(n=1.46)、高屈
折率層に酸化チタン(n=2.17)、低屈折率層に酸
化ケイ素(n=1.46)を使用し、合計4層積層した
反射防止層を形成した。この、高屈折率層および低屈折
率層の各層はプラズマアシストEB蒸着法によって成膜
した。各層の光学膜厚(nd)は、基材側からおよそ酸
化チタン60nm、酸化ケイ素40nm、酸化チタン1
00nm、酸化ケイ素140nmとした。また、最表面
にはフッ素系の撥水撥油層3を形成した。
【0054】得られた反射防止層の絶対反射測定による
分光反射特性を図8に示す。410nm〜650nmの
間で絶対反射率が0.6%以下である。
【0055】スチールウール(ボンスターNo.000
0、日本スチールウール株式会社製)より250g/c
2の荷重で耐擦過試験を行った。その結果、傷は殆ど
なく十分な耐擦過性を有することが分かった。
【0056】
【発明の効果】本発明により、反射防止フィルムの基材
に、従来の高分子フィルムとは異なるホウケイ酸ガラス
を主成分とする基材を用いることで、従来反射防止フィ
ルムに設けていたハードコート層を必要としない、耐擦
過性等機械強度と耐熱性に優れた、可撓性を有する反射
防止フィルムを提供することが可能となった。本発明の
反射防止フィルムは、ハードコート層を形成する工程が
なくなり、また基材が耐熱性に優れていることから生産
効率を改善でき、信頼性高い製品を大量に製造できるま
た、本発明の反射防止フィルムを他のプラスチックフィ
ルムや偏光フィルム等と貼り合わせることにより光学機
能フィルム作製すると、これらの反射防止フィルムや光
学機能フィルムを表示装置のディスプレイの前面板に貼
り合わせることにより、そのディスプレイに擦過による
傷付くことを防止し、表示品質を向上させ、表示画像を
より鮮明に認識できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例としての反射防止フィルムの層構
成を示した断面図である。
【図2】本発明の一例としての反射防止フィルムの層構
成を示した断面図である。
【図3】本発明の一例としての反射防止フィルムの層構
成を示した断面図である。
【図4】従来の反射防止フィルムの層構成の一例を示し
た断面図である。
【図5】本発明の反射防止フィルムにおける透明基材を
製造する方法を示した説明図である。
【図6】実施例1で得られた反射防止フィルムの分光反
射特性図である。
【図7】実施例2で得られた反射防止フィルムの分光反
射特性図である。
【図8】比較例1で得られた反射防止フィルムの分光反
射特性図である。
【符号の説明】
1、16…透明基材 2…反射防止層 3…撥水・撥油層 4…光吸収層 5…ハードコート層 10…ガラス原料導入部 11…溶融炉 12…押出ノズル 13…除冷部 14…溶融状態のフィルム状ガラス 15…ガイドロール
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/72 G02B 1/10 A Fターム(参考) 2K009 AA06 AA07 BB02 CC03 CC26 CC42 DD02 DD03 DD04 DD07 EE00 EE03 4F100 AA17A AA17B AA17C AA17D AA17E AA20 AA21 AG00A AK52E AR00B AR00C AR00D AR00E BA02 BA03 BA05 BA06 BA10B BA10C CA23A EH662 JB04E JJ03 JK01 JK06 JL11E JL14 JN06B JN06C JN06D JN06E JN18B JN18C JN18D JN18E 4G059 AA20 AC04 AC30 EA01 EA03 EA04 EA05 EB03 EB04 FA07 FB01 FB03 GA02 GA04 GA12 GA16 5C058 AA01 AB05 BA08 BA30

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の少なくとも片面に反射防止層を有す
    る反射防止フィルムにおいて、該基材がホウケイ酸ガラ
    スを主成分としてなることを特徴とする反射防止フィル
    ム。
  2. 【請求項2】前記基材が、巻き取り可能な厚さ10〜2
    00μmのフィルム状の基材であることを特徴とする請
    求項1記載の反射防止フィルム。
  3. 【請求項3】前記基材が、ホウケイ酸ガラス成分以外の
    無機酸化物を添加してなるホウケイ酸ガラスを主成分と
    することを特徴とする請求項1または2記載の反射防止
    フィルム。
  4. 【請求項4】前記反射防止層が、屈折率の異なる酸化物
    からなる層を少なくとも2層以上有する請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の反射防止フィルム。
  5. 【請求項5】前記反射防止層を構成する層のうち少なく
    とも1層が、光吸収性を有することを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の反射防止フィルム。
  6. 【請求項6】前記反射防止層の屈折率が、基材の屈折率
    より小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1
    項に記載の反射防止フィルム。
  7. 【請求項7】前記反射防止層の最上層の上に、撥水性お
    よび撥油性を有する層が少なくとも1層形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    反射防止フィルム。
  8. 【請求項8】請求項7記載の反射防止フィルムにおい
    て、撥水性および撥油性を有する層が、パーフルオロシ
    ランであることを特徴とする反射防止フィルム。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか1項に記載の反射
    防止フィルムの反射防止層と反対側の基材面とプラスチ
    ックフィルムとが接着層を介して貼り合わせたことを特
    徴とする反射防止フィルム。
  10. 【請求項10】偏光フィルムの少なくとも片面に、請求
    項1〜9のいずれか1項に記載の反射防止フィルムの反
    射防止層と反対側の面とを貼り合わせたことを特徴とす
    る反射防止フィルム。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれか1項に記載の
    反射防止フィルムの反射防止層と反対側の面に粘着層を
    形成し、その上に剥離可能な保護フィルムが貼り合わさ
    れていることを特徴とする反射防止フィルム。
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