JP2003125902A - クッション材及びその製造方法 - Google Patents

クッション材及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003125902A
JP2003125902A JP2001326641A JP2001326641A JP2003125902A JP 2003125902 A JP2003125902 A JP 2003125902A JP 2001326641 A JP2001326641 A JP 2001326641A JP 2001326641 A JP2001326641 A JP 2001326641A JP 2003125902 A JP2003125902 A JP 2003125902A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
web
aggregate
fiber
binder resin
carbon fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001326641A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimio Kitano
公男 北野
Takuo Ishihara
卓夫 石原
Akira Nakamura
彰 中村
Tomoyuki Yoneda
智之 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Osaka Gas Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Osaka Gas Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurabo Industries Ltd, Kurashiki Spinning Co Ltd, Osaka Gas Co Ltd, Osaka Gas Chemicals Co Ltd filed Critical Kurabo Industries Ltd
Priority to JP2001326641A priority Critical patent/JP2003125902A/ja
Publication of JP2003125902A publication Critical patent/JP2003125902A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッション性に優れるとともに、底付き感の
解消された難燃性クッション材を提供する。 【解決手段】 バインダー樹脂が付着した複数の炭素繊
維チョップを敷設して集合体を形成した後、この集合体
の少なくとも表面を、バインダー樹脂が付着した炭素繊
維ウェブで覆い、バインダー樹脂を硬化させて、クッシ
ョン材1を製造する。前記クッション材において、複数
の炭素繊維チョップが炭素繊維の方向をランダムな方向
に向けて敷設され、集合体を構成していてもよい。前記
繊維ウェブは、炭素繊維ウェブの積層体で構成されてい
てもよい。前記クッション材は、前記繊維ウェブで形成
された表層3と、繊維集合体で形成された支持層2とで
構成されている。前記繊維集合体と前記繊維ウェブとの
割合(重量比)は、集合体/ウェブ=100/0〜20
/80程度である。前記バインダー樹脂は、軟質ポリウ
レタン系樹脂であってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機、鉄道車
両、自動車等の乗り物の椅子や、ベッド等に用いられる
クッション材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、椅子や布団、ベッド等のクッ
ション材としては、様々な部材が使用されている。椅子
のクッション材としては、例えば、ポリウレタン発泡体
や、密度の異なるウレタン発泡体を複数個組み合わせた
部材、ポリエステル発泡体等が繁用されている。また、
布団には綿や羽毛等が繁用され、ベッドには布団綿や化
学繊維(例えば、ポリエステル繊維、ポリウレタン繊維
等)と機械バネとを組み合わせた部材などが繁用されて
いる。
【0003】しかし、これらのクッション材では、長時
間の使用で繰り返し荷重がかかるとへたりが生じ、比較
的早い段階で、クッション性が低下する。また、これら
のクッション材の殆どは可燃性であり、燃焼した場合に
は、有毒ガスを発生する。
【0004】一方、炭素繊維で構成されたクッション材
は、難燃性であると共に、100万回の繰り返し圧縮に
対しても数%のへたりが生じるにすぎず、長期の安定性
も優れ、例えば、特開平9−294649号公報には、
炭素繊維及びバインダー樹脂で形成された三次元網目構
造体で構成された椅子のクッション材が開示されてい
る。しかし、炭素繊維で構成されたクッション材は、高
密度でなければ、底付き感(クッションの下部にある物
体の感触)が残り、クッション性とのバランスが悪い。
また、特開平9−273059号公報には、綿状炭素繊
維シートにフェノール樹脂液を付着させて折り畳み重ね
合わせた積層体が開示されている。しかし、この積層体
で構成されたクッション材は、圧縮回復性が充分でな
く、クッション性と底付き感とのバランスも悪い。
【0005】さらに、特開2000−253958号公
報には、バインダー樹脂を含浸した炭素繊維体を所定の
大きさに分割してクッションピースを作製し、これらの
クッションピースを敷設して硬化することにより、クッ
ション材を成形する方法が開示されている。この方法で
は、簡便な方法でクッション材が製造できるものの、得
られたクッション材は、前記クッション材と同様に、ク
ッション性と底付き感とのバランスが悪い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、クッション性に優れるとともに、底付き感の解消さ
れた難燃性クッション材及びそのクッション材を含む椅
子を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、長期間に亘りへたり
の少ないクッション材及びそのクッション材を含む椅子
を提供することにある。
【0008】本発明の更に他の目的は、クッション性に
優れるとともに、底付き感の解消された難燃性クッショ
ン材を簡便に製造できる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、炭素繊維がラ
ンダムな方向に配向した炭素繊維チョップで構成された
繊維集合体の表面を炭素繊維ウェブで覆って接合一体化
することにより、座面に対して種々の角度から応力が作
用してもクッション性を高めることができるとともに、
底付き感の解消された難燃性クッション材が得られるこ
とを見出した。
【0010】すなわち、本発明のクッション材は、繊維
集合体と、この集合体の少なくとも表面を覆う繊維ウェ
ブとで構成され、前記集合体及びウェブの繊維がそれぞ
れバインダー樹脂で接合されているとともに、前記集合
体とウェブとがバインダー樹脂で接合されたクッション
材であって、前記集合体が複数の炭素繊維チョップで構
成され、前記ウェブが炭素繊維ウェブで構成されてい
る。前記繊維集合体は、複数の炭素繊維チョップが炭素
繊維の方向をランダムな方向に向けて敷設されていても
よい。前記炭素繊維チョップは、平均長さ3〜100m
mの四方体状であってもよい。前記ウェブは、炭素繊維
ウェブの積層体で構成されていてもよい。前記クッショ
ン材は、繊維ウェブで形成された表層と、繊維集合体で
形成され、かつ前記表層を支持するための支持層とで構
成されていてもよい。前記繊維集合体及び繊維ウェブの
目付量は125〜1000g/m2程度である。前記集
合体と前記ウェブとの割合(重量比)は、集合体/ウェ
ブ=100/0〜20/80、好ましくは80/20〜
30/70程度である。前記バインダー樹脂は、軟質ポ
リウレタン系樹脂であってもよい。前記集合体における
バインダー樹脂の割合は、炭素繊維100重量部に対し
て0.5〜30重量部程度であり、前記ウェブにおける
バインダー樹脂の割合は、炭素繊維100重量部に対し
て1〜50重量部程度である。前記クッション材の平均
密度は、10〜50kg/m3程度である。
【0011】本発明には、少なくとも荷重が作用する座
面の部位に、前記クッション材が配設されている椅子も
含まれる。
【0012】また、本発明には、バインダー樹脂が付着
した複数の炭素繊維チョップを敷設して集合体を形成す
る工程と、この集合体の少なくとも表面を、バインダー
樹脂が付着した炭素繊維ウェブで覆う工程と、この炭素
繊維ウェブを加圧しつつバインダー樹脂を硬化させる工
程とを含む製造方法も含まれる。さらに、本発明には、
バインダー樹脂が付着した複数の炭素繊維チョップを敷
設して集合体を形成する工程と、この繊維集合体を加圧
しつつバインダー樹脂を硬化させる工程とを含む製造方
法も含まれる。前記集合体を形成する工程において、複
数の炭素繊維チョップを炭素繊維の方向をランダムな方
向に向けて敷設してもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、必要に応じて添付図面を
参照しつつ本発明を詳細に説明する。
【0014】[クッション材]図1は本発明のクッショ
ン材の一例を示す概略斜視図である。クッション材1
は、図1に示すように、繊維集合体で形成された支持層
(又は支持緩衝層)2と、この支持層の少なくとも表面
を覆う繊維ウェブの積層体で形成された表層3とで構成
されている。
【0015】(繊維集合体)繊維集合体は、炭素繊維が
ランダムに配向した複数の炭素繊維チョップ(カットマ
ット)2で構成され、チョップの炭素繊維はバインダー
樹脂で接合されている。また、隣接する複数のチョップ
間もバインダー樹脂で接合されている。さらに、複数の
炭素繊維チョップ2は炭素繊維の方向をランダムな方向
に向けて敷設され、集合体を構成している。より詳細に
は、互いに隣接する複数の炭素繊維チョップ2は、バイ
ンダー樹脂溶液を付着させて硬化成形することにより、
接点で互いに結合し、集合体を形成している。そのた
め、種々の方向から応力が作用しても均等な反発弾性が
得られ、座屈やヘタリを防止できる。
【0016】チョップの形状は、特に限定されず、立方
体状に限らず、直方体などの四方体状や、多角形の方体
状、円柱形状等であってもよい。これらの形状のうち、
簡便性の点から、四方体状、特に立方体状が好ましい。
【0017】チョップの平均長さ(又はカット幅)は、
例えば、3〜100mm、好ましくは5〜70mm、さ
らに好ましくは10〜50mm(特に20〜40mm)
程度である。尚、平均長さとは、例えば、縦、横、高さ
の加算平均径である。
【0018】なお、集合体の形状は、特に制限されない
が、通常、全体として、ブロック状又は厚板ブロック状
等である。
【0019】炭素繊維としては、例えば、ピッチ系炭素
繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、フ
ェノール樹脂系炭素繊維、再生セルロース系炭素繊維
(例えばレーヨン系炭素繊維、ポリノジック系炭素繊維
等)、セルロース系炭素繊維、ポリビニルアルコール系
炭素繊維等が例示できる。これらの炭素繊維は、単独で
又は二種以上組合わせて使用できる。
【0020】炭素繊維の平均繊維径は、例えば、0.5
〜30μm、好ましくは1〜25μm(例えば、5〜2
5μm)程度であり、平均繊維径1〜20μm(例え
ば、10〜20μm)程度の炭素繊維を用いる場合が多
い。炭素繊維としては、通常、短繊維(非連続繊維)が
用いられる。短繊維の繊維長は、例えば、1〜200m
m、好ましくは1〜150mm(例えば、1〜100m
m)、さらに好ましくは3〜50mm程度である。
【0021】バインダー樹脂としては、硬質な熱可塑性
樹脂(スチレン系樹脂など)や、硬質な熱硬化性樹脂
(アミノ系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、
不飽和ポリエステル系樹脂等)等を用いてもよいが、軟
質な熱可塑性樹脂(例えば、ビニル系樹脂、アクリル系
樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹
脂、ポリアミド系樹脂等)や、軟質な熱硬化性樹脂(ポ
リウレタン系樹脂、熱硬化性アクリル系樹脂、ポリイミ
ド系樹脂等)等が好ましく使用できる。これらのバイン
ダー樹脂のうち、軟質な熱硬化性樹脂、特にポリウレタ
ン系樹脂が好ましい。ポリウレタン系樹脂としては、溶
液型、エマルジョン型、二液硬化型、湿気(水蒸気)硬
化型ポリウレタン系樹脂等が使用できる。
【0022】軟質ポリウレタン系樹脂には、ポリオール
成分として、ポリエーテルポリオール(ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、エチレン−プロ
ピレンブロックコポリマー、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール等のポリC2-4アルキレングリコール)
や、C4-12多塩基酸(アジピン酸などのC6-12アルカン
ジカルボン酸)とポリオール成分(エチレングリコー
ル、ブタンジオール、ヘキサンジオール等のC2-10アル
キレングリコールなど)とから得られるポリエステルポ
リオール等を用いたポリウレタン系樹脂などが含まれ
る。イソシアネート成分としては、汎用の芳香族ジイソ
シアネート(ジフェニルメタンジイソシアネートやトリ
レンジイソシアネート等)、芳香脂肪族ジイソシアネー
ト(キシリレンジイソシアネートなど)、脂環族ジイソ
シアネート(イソホロンジイソシアネートなど)、脂肪
族ジイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート
など)等が例示できる。また、ポリウレタン系樹脂は、
末端にイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリ
マーと硬化剤(短鎖オールや多価アルコール、ヘキサメ
チレンジアミンなどのアルキレンジアミン、アルカノー
ルアミンなどのポリアミン類等)との組成物であっても
よい。
【0023】軟質ポリウレタン系樹脂の伸び率(JIS
−K−6301)は、50%以上、好ましくは100%
以上(例えば、100〜500%)、さらに好ましくは
150%以上(例えば、150〜400%)程度であ
る。
【0024】これらのバインダー樹脂は、単独で又は二
種以上組み合わせて使用できる。バインダー樹脂の割合
は、固形分換算で、炭素繊維100重量部に対して0.
1〜30重量部、好ましくは0.3〜20重量部、さら
に好ましくは0.5〜10重量部(特に1〜5重量部)
程度である。
【0025】なお、炭素繊維チョップには、有機繊維
(例えば、ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊
維、ナイロン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ビ
ニロン繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、アクリル系繊維、
レーヨン繊維、アセテート繊維、ポリウレタン繊維等の
合成繊維や天然繊維等)、無機繊維(例えば、ガラス繊
維、アルミノケイ酸繊維、酸化アルミニウム繊維、炭化
ケイ素繊維、ホウ素繊維、金属繊維等)が含まれていて
もよい。三次元的な絡み合い構造を形成するため、加熱
により、炭素繊維に対して接着性を示す熱接着性繊維で
あってもよい。これらの繊維のうち、難燃性有機繊維、
無機繊維が好ましい。これらの繊維は、単独で又は二種
以上組合わせて使用できる。
【0026】繊維集合体の目付量は125〜1000g
/m2で、好ましくは250〜1000g/m2程度であ
る。繊維集合体の平均密度は10〜50kg/m3、好
ましくは15〜45kg/m3程度である。
【0027】(繊維ウェブ)繊維ウェブは、繊維が絡み
合った炭素繊維ウェブ(炭素繊維ウェブ層)で構成さ
れ、ウェブの炭素繊維だけでなく、隣接する各ウェブ間
はバインダー樹脂で接合されている。炭素繊維ウェブ
は、互いに繊維が不規則に絡み合った状態であればよ
い。炭素繊維としては、巻縮繊維、ループ状などの非直
線状繊維を使用してもよい。繊維ウェブは積層体であっ
てもよい。炭素繊維ウェブの積層枚数は、通常、10〜
500枚、好ましくは20〜100枚程度である。繊維
ウェブは、クッション性及び強度の点から、積層するの
が好ましい。
【0028】繊維ウェブを構成する繊維及びバインダー
樹脂としては、前記集合体と同様の繊維及びバインダー
樹脂を例示できる。
【0029】バインダー樹脂の割合は、炭素繊維100
重量部に対して0.5〜50重量部、好ましくは1〜3
0重量部、さらに好ましくは3〜20重量部(特に5〜
10重量部)程度である。
【0030】単一の又は積層された繊維ウェブの目付量
は125〜1000g/m2で、好ましくは200〜8
00g/m2、さらに好ましくは300〜700g/m2
程度である。繊維ウェブの平均密度は10〜50kg/
3、好ましくは15〜45kg/m3程度である。
【0031】前記繊維集合体と繊維ウェブとの間も、前
記バインダー樹脂で接合されている。繊維集合体と繊維
ウェブとの割合(重量比)は、繊維集合体/繊維ウェブ
=100/0〜20/80、好ましくは80/20〜3
0/70、さらに好ましくは60/40〜40/60程
度である。
【0032】本発明のクッション材は、繊維集合体の少
なくとも表面を繊維ウェブが覆っていればよい。従っ
て、図1のように、支持層の表層を繊維ウェブが覆う形
態の他、支持層全体を繊維ウェブで覆ってもよいし、支
持層の表層及び下層を繊維ウェブが覆ってもよい。
【0033】繊維ウェブは繊維集合体に比べて平滑性や
一体性(連続性)が優れるため、少なくともクッション
材として荷重が作用する部位(通常、表層)を繊維ウェ
ブで覆うのが好ましい。繊維集合体は、炭素繊維がラン
ダム方向に配向した複数の炭素繊維チョップで構成され
ているため、繊維集合体の凹凸面を繊維ウェブで覆うこ
とにより、座り心地が向上する。
【0034】クッション材の形状は、平板状に限定され
ず、使用する目的に応じて選択することができるが、通
常、平板状や円板状等の板状である。
【0035】クッション材の厚みは特に制限されず、椅
子用クッション材の場合は、5〜150mm(例えば、
5〜100mm)、好ましくは20〜80mm程度であ
る。
【0036】本発明では、炭素繊維集合体の表面を炭素
繊維ウェブで覆うことにより、座面に対して種々の方向
から応力(圧力)が作用しても、クッション性に優れる
とともに、底付き感が解消されたクッション材が得られ
る。さらに、炭素繊維集合体が複数の炭素繊維チョップ
で形成されているので、クッション材の内部で適度な空
隙が形成され、重量が小さくても、高いクッション性の
部材が得られる。
【0037】また、本発明のクッション材は、前記構造
を有するため、密度が比較的低くても、強度が優れる。
従って、従来の炭素繊維で構成されたクッション材に比
べて、低密度であっても、クッション性に優れるととも
に、底付き感が解消され、へたりが生じない。さらに、
炭素繊維チョップで構成された集合体を用いるため、長
時間に亘り、へたりがなく、クッション性や強度も維持
される。
【0038】[クッション材の製造方法]図2は、図1
のクッション材の製造方法を説明するための概略図であ
る。
【0039】この方法において、図2に示すように、金
型の下(受)型6の上に、バインダー樹脂を含浸した複
数の炭素繊維チョップ(又はカットマット)3を、炭素
繊維の方向をランダムな方向に向け敷設する。さらに、
敷設した炭素繊維チョップ4の上に、バインダー樹脂を
含浸した炭素繊維ウェブ5を積層する。そして、金型の
上型7で押圧しながら、水蒸気などの加熱手段により、
バインダー樹脂を熱硬化して炭素繊維を接合し、クッシ
ョン材1を得る。
【0040】炭素繊維チョップ(カットマット)3は、
縦横方向に並列又は非並列に敷設してもよいが、簡便性
及び各方向からの応力に対応させるため、ランダムな方
向に向けて敷設するのが好ましい。炭素繊維チョップ3
は、例えば、炭素繊維マットを切断することにより製造
できる。
【0041】炭素繊維チョップの個数は、特に制限され
ず、用途に応じて、調整すればよい。椅子用クッション
材の場合は、例えば、50〜20000個、好ましくは
200〜2000個程度であってもよい。
【0042】炭素繊維ウェブの積層は、カーディング機
から炭素繊維ウェブを折り畳みながら、連続的に積層し
てもよく、複数の炭素繊維ウェブを積み重ねてもよい。
炭素繊維ウェブは、積層せずに、一体型の炭素繊維ウェ
ブで覆ってもよい。
【0043】繊維集合体及びウェブへのバインダー樹脂
の付与方法としては、バインダー樹脂溶液に含浸する方
法、バインダー樹脂溶液をスプレーする方法、バインダ
ー樹脂を直接塗布又は散布する方法等が挙げられる。こ
れらの方法のうち、簡便性の点から、含浸法やスプレー
法などが好ましい。
【0044】バインダー樹脂溶液の濃度は、溶媒100
重量部に対して、バインダー樹脂1〜100重量部、好
ましくは5〜50重量部、さらに好ましくは5〜40重
量部(特に10〜20重量部)程度である。
【0045】溶媒としては、用いるバインダー樹脂の種
類によって異なるが、慣用の溶媒を用いることができ、
例えば、水、アルコール類(例えば、エタノール、イソ
プロパノール等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、塩
化メチレンなど)、ケトン類(例えば、アセトン、メチ
ルエチルケトン等)、エステル類(酢酸エチルなど)、
エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン等)、セロソルブ類(例えば、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ等)、芳香族炭化水素類(トルエ
ンなど)、脂肪族炭化水素類(ヘキサンなど)、脂環族
炭化水素類(シクロヘキサンなど)等が例示できる。
【0046】バインダー樹脂を熱硬化させるための温度
は、バインダー樹脂の種類によって異なるが、通常、5
0〜150℃、好ましくは70〜120℃程度であり、
硬化時間は、通常、10秒〜24時間、好ましくは30
秒〜5時間、さらに好ましくは1分〜1時間(特に3〜
10分間)程度である。
【0047】繊維集合体及び繊維ウェブに作用させる圧
力は、所望する密度に応じて選択できる。通常、10〜
1000Pa(例えば、50〜500Pa)、好ましく
は100〜800Pa程度である。
【0048】クッション材の製造方法は、前記製造方法
に限定されず、例えば、積層した繊維ウェブの上に繊維
チョップを敷設してもよいし、さらにそのチョップの上
に繊維ウェブを敷設してもよい。
【0049】[椅子]本発明の椅子は、少なくとも荷重
が作用する座面の部位に、クッション材が配設されてい
る。特に、荷重が作用する部位の表面は繊維ウェブで覆
うのが好ましい。前記クッション材は、難燃性及び耐久
性にも優れ、様々な分野、例えば、鉄道車両、航空機、
船舶、自動車の乗り物用椅子、一般家庭、公園、オフィ
ス等の椅子や、ベッド等のクッションとして用いること
ができる。また、前記クッション材は、クッション性と
底付き感を解消したクッション材であるため、これらの
用途の中でも、難燃性などの安全性とともに、疲労感を
緩和するための座り心地を要求される用途(鉄道車両、
航空機、船舶、自動車等の乗り物の椅子、特に、鉄道車
両や航空機の椅子に用いられるクッション)に有用であ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明では、軽量でかつクッション性に
優れるとともに、底付き感の解消された難燃性クッショ
ン材が得られる。また、長期間に亘りへたりの少ないク
ッション材が得られる。さらに、本発明では、このよう
に優れた諸性能を有するクッション材が簡便に製造でき
る。このクッション材は、航空機、鉄道車両、自動車等
の乗り物の椅子や、ベッド等に用いられるクッションと
して有用である。
【0051】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を詳
細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。なお、本実施例において、クッション材
の性能は、以下に示す方法で測定した。
【0052】(圧縮回復性)加圧板(JIS E 71
04)を用いて、試験体(縦450mm×横450mm
×厚み50mm又は100mm)に、5Nの荷重を加え
た時の厚さを元の厚みとし、一定の速度で元の厚みの7
5%まで圧縮した後、圧縮時と同速度で荷重を取り去
る。得られた荷重−たわみ線図から、圧縮時の仕事量
と、圧縮回復時の仕事量との比で表す。この数値が高い
ほど、良好な弾力性が得られる。
【0053】(圧縮耐久性)加圧板(JASO B40
7−87のシートクッション用JM形)77kgを試験
体(縦450mm×横450mm×厚み100mm)の
上に置き、一定振動を与えた後で、加圧板が当たる複数
の点の厚みを測定し、元の厚さからへたり量を算出す
る。この量が少ない方が耐久性が高い。
【0054】(圧縮硬さ)JIS K 6400:19
97に準じて、加圧板(JIS E 7104)を用い
て、試験体(縦450mm×横450mm×厚み50m
m又は100mm)に、5Nの荷重を加えた時の厚さを
元の厚みとし、一定の速度で元の厚みの75%まで圧縮
した後、元の厚みまで戻す。再び元の厚みの25%まで
圧縮し、静止後20秒経過した時の荷重で表す。この数
値が高いほど硬い。
【0055】(繰り返し圧縮残留ひずみ)JIS K
6400:1997に準じて、縦450mm×横450
mm×厚み50mm又は100mmの試験体に、加圧板
(JIS E 7104)で一定の速度で荷重を掛け、
100kg負荷させ、直ちに同じ速度で荷重を減らし、
無荷重まで戻す。この圧縮試験を10万回繰り返し、以
下の式に基づいて、圧縮残留ひずみを求めた。この数値
が低いほど、ひずみが少なく良好である。
【0056】繰返し圧縮残留ひずみ(%)=(A−B)
/B×100 (式中、Aは10万回時の圧縮ひずみ量を示し、Bは初回
の圧縮ひずみ量を示す)。
【0057】実施例1 炭素繊維チョップ((株)ドナック製、ドナカーボマッ
ト・S210を切断した平均径30mmの立方体)にバ
インダー樹脂溶液を含浸させ、過剰液を遠心分離機で処
理し、炭素繊維チョップ100重量部にバインダー樹脂
を3重量部程度付着した繊維集合体を得た。バインダー
樹脂溶液としては、ポリウレタン樹脂(明和油化工業
(株)製、MEIWASOL CX−360L、水蒸気
硬化型、イソシアネート基含有量10.5±0.5重量
%、25℃での粘度3500±500cps)7重量部
を塩化メチレン100重量部に溶解した溶液を用いた。
この繊維集合体を型枠内に、一定の厚みになるよう均一
に敷設した。
【0058】炭素繊維ウェブ((株)ドナック製、WE
B225)をバインダー樹脂溶液に含浸した。炭素繊維
ウェブに付着したバインダー樹脂を滴下させ、過剰液を
遠心分離機で処理して、炭素繊維ウェブ100重量部に
バインダー樹脂を7重量部程度付着した炭素繊維ウェブ
を得た。前記繊維集合体40重量部の上に、この半乾燥
状態の炭素繊維ウェブ60重量部を積層した。この積層
体を水蒸気下、約80℃で5分間加熱して硬化させ、密
度30kg/m3のクッション材を得た。得られたクッ
ション材の各種性能を表1に示す。
【0059】比較例1 ウレタン樹脂で成形した椅子用クッション材を用いた結
果を表1に示す。
【0060】比較例2 炭素繊維チョップを用いず、炭素繊維ウェブの積層体の
み用いる以外は実施例1と同様にして椅子用クッション
材を製造した。結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】表1の結果より、実施例1のクッション材
は、圧縮回復性、圧縮耐久性、圧縮硬さ、及び繰り返し
圧縮残留ひずみの全てについて良好な結果を示す。これ
に対して、比較例1のクッション材は、繰り返し圧縮残
留ひずみが大きい。また、比較例2のクッション材は、
圧縮回復性及び圧縮硬さが充分でない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のクッション材の一例を示す概
略斜視図である。
【図2】図2は、図1のクッション材の製造方法を説明
するための概略図である。
【符号の説明】
1…クッション材 2…支持層 3…表層 4…バインダー樹脂溶液が付着した炭素繊維チョップ 5…バインダー樹脂溶液が付着した炭素繊維ウェブ 6…金型の下(受)型 7…金型の上型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北野 公男 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 石原 卓夫 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 中村 彰 大阪市中央区備後町三丁目6番14号 大阪 ガスケミカル株式会社内 (72)発明者 米田 智之 大阪市中央区久太郎町2丁目4番31号 倉 敷紡績株式会社内 Fターム(参考) 3B096 AD04 BA01 4F100 AD11A AD11B AD11C AD11D AD11E AK01A AK01B AK01C AK51A AK51B AK51C AK51D AK51E BA02 BA03 BA04 BA05 BA10B BA10C DG03A DG03B DG03C DG06A DG06B DG06C DG06D DG06E GB33 GB71 GB81 JA13A JA13B JA13C JA13D JA13E JJ07 JK11 JL03 JL04 YY00A YY00B YY00C YY00D YY00E 4L047 AA03 AB02 BA12 BC12 BD01 CA02 CA05 CA19 CB01 CB05 CC07 CC09

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維集合体と、この集合体の少なくとも
    表面を覆う繊維ウェブとで構成され、前記集合体及びウ
    ェブの繊維がそれぞれバインダー樹脂で接合されている
    とともに、前記集合体とウェブとがバインダー樹脂で接
    合されたクッション材であって、前記集合体が複数の炭
    素繊維チョップで構成され、前記ウェブが炭素繊維ウェ
    ブで構成されているクッション材。
  2. 【請求項2】 複数の炭素繊維チョップが炭素繊維の方
    向をランダムな方向に向けて敷設され、集合体を構成し
    ている請求項1記載のクッション材。
  3. 【請求項3】 炭素繊維チョップが平均長さ3〜100
    mmの四方体状である請求項1記載のクッション材。
  4. 【請求項4】 繊維ウェブが炭素繊維ウェブの積層体で
    構成されている請求項1記載のクッション材。
  5. 【請求項5】 繊維ウェブで形成された表層と、繊維集
    合体で形成された支持層とで構成されている請求項1記
    載のクッション材。
  6. 【請求項6】 繊維集合体及び繊維ウェブの目付量が1
    25〜1000g/m2である請求項1記載のクッショ
    ン材。
  7. 【請求項7】 繊維集合体と繊維ウェブとの割合(重量
    比)が、繊維集合体/繊維ウェブ=100/0〜20/
    80である請求項1記載のクッション材。
  8. 【請求項8】 バインダー樹脂が軟質ポリウレタン系樹
    脂である請求項1記載のクッション材。
  9. 【請求項9】 繊維集合体におけるバインダー樹脂の割
    合が、炭素繊維100重量部に対して0.1〜30重量
    部であり、繊維ウェブにおけるバインダー樹脂の割合
    が、炭素繊維100重量部に対して0.5〜50重量部
    である請求項1記載のクッション材。
  10. 【請求項10】 平均密度が10〜50kg/m3であ
    る請求項1記載のクッション材。
  11. 【請求項11】 繊維ウェブの積層体で形成された表層
    と、繊維集合体で形成され、かつ前記表層を支持するた
    めの支持層とで構成され、前記集合体及びウェブの繊維
    が軟質ポリウレタン系樹脂で接合されているとともに、
    前記集合体とウェブとが軟質ポリウレタン系樹脂で接合
    されたクッション材であって、前記集合体が炭素繊維チ
    ョップで構成され、前記ウェブが炭素繊維ウェブで構成
    され、かつ前記集合体と前記ウェブとの割合(重量比)
    が、集合体/ウェブ=80/20〜30/70であるク
    ッション材。
  12. 【請求項12】 少なくとも荷重が作用する座面の部位
    に、請求項1記載のクッション材が配設されている椅
    子。
  13. 【請求項13】 バインダー樹脂が付着した複数の炭素
    繊維チョップを敷設して集合体を形成する工程と、この
    集合体の少なくとも表面を、バインダー樹脂が付着した
    炭素繊維ウェブで覆う工程と、この炭素繊維ウェブを加
    圧しつつバインダー樹脂を硬化させる工程とを含む製造
    方法。
  14. 【請求項14】 バインダー樹脂が付着した複数の炭素
    繊維チョップを敷設して集合体を形成する工程と、この
    集合体を加圧しつつバインダー樹脂を硬化させる工程と
    を含む製造方法。
  15. 【請求項15】 集合体を形成する工程において、複数
    の炭素繊維チョップを炭素繊維の方向をランダムな方向
    に向けて敷設する請求項13又は14記載の製造方法。
JP2001326641A 2001-10-24 2001-10-24 クッション材及びその製造方法 Pending JP2003125902A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001326641A JP2003125902A (ja) 2001-10-24 2001-10-24 クッション材及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001326641A JP2003125902A (ja) 2001-10-24 2001-10-24 クッション材及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003125902A true JP2003125902A (ja) 2003-05-07

Family

ID=19142990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001326641A Pending JP2003125902A (ja) 2001-10-24 2001-10-24 クッション材及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003125902A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007215998A (ja) * 2006-02-13 2007-08-30 Eugene Medicare Co Ltd 体型合わせ型車椅子の制作方法及び体型合わせ型車椅子
WO2024105827A1 (ja) * 2022-11-16 2024-05-23 株式会社ワークスタジオ 再生品の製造方法、及び再生品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007215998A (ja) * 2006-02-13 2007-08-30 Eugene Medicare Co Ltd 体型合わせ型車椅子の制作方法及び体型合わせ型車椅子
WO2024105827A1 (ja) * 2022-11-16 2024-05-23 株式会社ワークスタジオ 再生品の製造方法、及び再生品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3698355B1 (en) Acoustic article and related methods
JP3632876B2 (ja) 遮音構造体
US4944992A (en) Cushion
US12011912B2 (en) Composite foam article
JP3519588B2 (ja) カーペット材及びその製造方法
US11993027B2 (en) Self-rising board molding
CN115003895A (zh) 建筑地板衬垫
JP5966471B2 (ja) 静粛性と硬さに優れた弾性網状構造体
JP2003125902A (ja) クッション材及びその製造方法
US2649900A (en) Cushion and method of manufacturing the same
JPH10236204A (ja) 自動車用フロアインシュレータおよびその製造方法
KR100896214B1 (ko) 자동차 시트의 제조방법
JP3188598B2 (ja) 遮音構造体及びその製造方法
JPH10155602A (ja) キルティングされた繊維弾性体及びこれを用いた腰掛け
JP2002129456A (ja) クッション部材及びその製造方法
JPH0759635A (ja) 繊維質クッション体
JPH10236205A (ja) 自動車用フロアインシュレータおよびその製造方法
KR101958484B1 (ko) 흡음성능이 우수한 섬유집합체 및 그 제조방법
JP2002209680A (ja) クッション部材及びその製造方法
US4076886A (en) Structural laminate for seating
JP2020181047A (ja) 吸音材及びその製造方法
JPH08104164A (ja) 遮音構造体
JP7565580B2 (ja) 遮音・吸音材及び遮音・吸音部材
US12589557B2 (en) Self-rising board molding
KR101958482B1 (ko) 흡음성능이 우수한 섬유집합체 및 그 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040323

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060829

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02