JP2003202660A - ペリクルおよびペリクル付きマスクの製造方法 - Google Patents

ペリクルおよびペリクル付きマスクの製造方法

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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】検査回数を減ずることができ、かつ、ペリクル
をマスクに貼付した後に、それを剥離して再び使用する
ことができるペリクルおよびペリクル付きマスクの製造
方法を提供する。 【解決手段】ペリクル枠10の一方の端面11にペリク
ル膜12を張設し、他方の端面13に粘着層14を設
け、メインライナー21の一部23がサブライナー22
から露出するように積層し、サブライナー22は粘着層
14に直接接着すると共に、メインライナー21もサブ
ライナー22から露出する一部23において接着層14
に直接貼着するようにする。ペリクル1をマスクに貼り
付ける際には、メインライナー21を剥離して、ペリク
ル1をマスクに仮接着し、その状態で検査し、検査が合
格なら、サブライナー22を剥離して本接着する。不合
格なら、ペリクル1をマスクから剥離して、再利用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペリクルおよびペ
リクルをマスクあるいはレチクル(以下、マスクおよび
レチクルを総称して単に「マスク」という。)等の基板
に貼付したペリクル付きマスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フォトリソグラフィ工程では、ガラス板
表面にクロム等の蒸着膜で回路パターンを形成したフォ
トマスクやレチクルを使用し、レジストを塗布したシリ
コンウエハー上にその回路パターンを露光により転写す
る作業が行われる。この工程ではマスク上の回路パター
ンに塵埃等の異物が付着した状態で露光が行われると、
ウエハー上にも上記異物が転写されて不良製品のウエハ
ーとなってしまう。特に、露光をステッパーで行う場合
には、ウエハー上に形成される全てのチップが不良とな
る可能性が高くなり、マスクの回路パターンへの異物の
付着は大きな問題となる。そこで、露光用の光をよく通
過させるペリクルをマスクに装着し、マスクに塵埃が付
着するのを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、マスクの製造は
以下のように行われている。 (1)マスクの洗浄が行われる工程 (2)マスクの検査を行う工程、すなわち、設計通りの
回路ができているかどうかというほかに、異物の付着は
ないかを検査する工程、(3)ペリクルを貼り付ける工
程、(4)ペリクル付きマスクを検査する工程、(5)
出荷する工程、の5段階で行われる。通常、工程(2)
においては、マスクが設計通りに出来ているのかどう
か、異物が付着していないかどうかについて検査され
る。そして、検査に合格したものだけが工程(3)に進
む。その後工程(4)においては、ペリクルを貼り付け
た後に、マスクに欠陥が発生していないかどうか、異物
が混入していないかどうか、について検査され、合格し
たものが出荷の工程に回される。一方、不合格品につい
ては、マスクからペリクルを剥離して、マスクは工程
(1)に戻して再使用されるが、ペリクルは剥離時の力
によって破損する場合があり廃棄されている。
【0004】しかしながら、検査にはコンピュータによ
るシステムが用いられるものの、最終的には人によって
判断せざるを得ず、しかも、出荷までに同様の検査を2
回も行うことは、工業的にコスト高となる。また、工程
(4)の検査で不合格となったペリクル付きマスクは、
ペリクルを剥離した後、マスクは洗浄工程(1)に戻さ
れるがペリクルは再利用できないため廃棄せざるを得な
いのが実状である。
【0005】特開平7−120931号公報には、ペリ
クルをレチクルに固定する粘着層に加熱および/または
光照射により粘着力が減少する粘着剤を用い、ペリクル
をこの種の粘着層でレチクルに接着し、この粘着層を加
熱するか、これに光照射をすると粘着層の粘着力が低下
するのでペリクルをレチクルから容易に剥離することが
できる旨が開示されている。しかしながら、この技術で
は、ペリクルをレチクルから剥離するためには、マスク
付きペリクルの環境条件を変えるなどの操作を施すこと
が必要である。
【0006】本発明の主な目的は、検査回数を減ずるこ
とができ、かつ、ペリクルをマスクに貼付した後に、そ
れを剥離して再び使用することができるペリクルおよび
ペリクル付きマスクの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様によ
れば、中央に開口部を有するペリクル枠の一方の端面に
ペリクル膜が張設され、他方の端面に粘着層が設けら
れ、前記粘着層上に少なくとも2枚以上のライナーが貼
着され、前記少なくとも2枚以上のライナーは前記粘着
層からそれぞれ剥離可能であって、前記少なくとも2枚
以上のライナーを前記粘着層からそれぞれ剥離すること
によって各ライナーが前記粘着層に貼着されていた部分
の前記粘着層が露出することを特徴とするペリクルが提
供される。
【0008】好ましくは、前記少なくとも2枚以上のラ
イナーは、前記粘着層から遠いライナーの一部がそのラ
イナーよりも前記粘着層に近いライナーから露出して積
層された構造を有し、前記粘着層に一番近いライナーは
前記粘着層に直接貼着すると共に、前記粘着層に一番近
いライナーよりも前記粘着層から遠いライナーも前記露
出する一部において前記粘着層にそれぞれ直接貼着して
いる。
【0009】また、好ましくは、前記少なくとも2枚の
ライナーがメインライナーとサブライナーとからなり、
前記メインライナーの一部が前記サブライナーから露出
し、前記サブライナーは前記粘着層に直接貼着すると共
に、前記メインライナーも前記サブライナーから露出す
る前記一部において前記粘着層に直接貼着し、かつ前記
メインライナーおよび前記サブライナーは、前記粘着層
からそれぞれ剥離可能である。
【0010】また、好ましくは、前記粘着層から遠いラ
イナーの前記露出する一部が、前記開口部をそれぞれ囲
繞する形状である。
【0011】また、好ましくは、前記少なくとも2枚以
上のライナーは互いに大きさが異なる。
【0012】また、好ましくは、前記積層された少なく
とも2枚以上のライナーは、前記粘着層に近づくに従っ
て各ライナーの大きさが順次小さくなっている。
【0013】本発明の第2の態様によれば、中央に開口
部を有するペリクル枠の一方の端面にペリクル膜が張設
され、他方の端面に粘着層が設けられたペリクルを剥離
可能な状態でマスクに仮に接着し、前記仮接着した状態
で前記マスクの検査を行い、前記検査が合格であれば前
記ペリクルを前記粘着層によって前記マスクに本接着し
てペリクル付きマスクを製造し、前記検査が不合格であ
れば、前記ペリクルを前記マスクから剥離し、その後前
記ペリクルを再利用してペリクル付きマスクを製造する
ことを特徴とするペリクル付きマスクの製造方法が提供
される。
【0014】本発明の第3の態様によれば、中央に開口
部を有するペリクル枠の一方の端面にペリクル膜が張設
され、他方の端面に粘着層が設けられ、前記粘着層上に
少なくとも2枚以上のライナーが貼着されたペリクルを
準備し、前記少なくとも2枚以上のライナーのうち少な
くとも一つのライナーを前記ペリクル枠から除去して前
記粘着層の一部を露出させ前記露出した粘着層を介して
前記ペリクルをマスクに仮接着し、残りのライナーのう
ち少なくとも一つのライナーを除去することにより前記
ペリクルを前記マスクに本接着することを特徴とするペ
リクル付きマスクの製造方法が提供される。
【0015】好ましくは、前記少なくとも2枚以上のラ
イナーのうち一つのライナーを前記ペリクル枠から除去
して前記粘着層の一部を露出させ前記露出した粘着層を
介して前記ペリクルをマスクに仮接着し、残りのライナ
ーをすべて除去することにより前記ペリクルを前記マス
クに本接着する。
【0016】また、好ましくは、前記仮接着した状態で
前記マスクの検査を行い、検査が合格であれば、前記ペ
リクルを前記マスクに本接着してペリクル付きマスクを
製造し、前記仮接着した状態で前記マスクの検査を行
い、検査が不合格であれば、前記ペリクルを前記マスク
から剥離し、その後、前記ペリクルを他のマスクに用い
て、ペリクル付きマスクを製造する。
【0017】また、好ましくは、前記仮接着前に露出し
ている前記粘着層の一部が、前記開口部の周囲を囲繞す
る形状である。
【0018】本発明の第4の態様によれば、中央に開口
部を有するペリクル枠の一方の端面にペリクル膜が張設
され、他方の端面に粘着層が設けられ、メインライナー
とサブライナーとが前記メインライナーの一部が前記サ
ブライナーから露出して積層され、前記サブライナーは
前記粘着層に直接貼着すると共に、前記メインライナー
も前記サブライナーから露出する前記一部において前記
粘着層に直接貼着し、かつ前記メインライナーおよび前
記サブライナーは、前記粘着層から別々に剥離可能であ
るペリクルを準備し、前記メインライナーを前記粘着層
から剥離し、前記サブライナーから露出する前記粘着層
によって前記ペリクルをマスクに仮接着し、その後、前
記仮接着した状態で前記サブライナーを前記粘着層から
剥離し、前記ペリクルを前記マスクに前記粘着層によっ
て本接着することを特徴とするペリクル付きマスクの製
造方法が提供される。
【0019】好ましくは、前記仮接着した状態で前記マ
スクの検査を行い、検査が合格であれば、前記仮接着し
た状態で前記サブライナーを前記粘着層から剥離し、前
記ペリクルを前記マスクに前記粘着層によって接着して
ペリクル付きマスクを製造し、前記仮接着した状態で前
記マスクの検査を行い、検査が不合格であれば、前記ペ
リクルを前記マスクから剥離し、その後、前記ペリクル
を他のマスクに用いて、ペリクル付きマスクを製造す
る。
【0020】また、好ましくは、前記メインライナーの
前記サブライナーから露出する前記一部が、前記開口部
の周囲を囲繞する形状である。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態の
ペリクルを説明するための図であり、図1(A)は、本
発明の一実施の形態のペリクルの概略部分縦断面図、図
1(B)は、本発明の一実施の形態のペリクルのライナ
ーの概略平面図、図1(C)は、本発明の一実施の形態
のペリクルのライナーの概略側面図である。図2は、本
発明の一実施の形態および従来のペリクルのマスクから
の剥離力を測定する方法を説明するための概略側面図で
ある。図3は、従来のペリクルを説明するための図であ
り、図3(A)は従来のペリクルの概略部分縦断面図、
図3(B)は、従来のペリクルのライナーの概略平面
図、図3(C)は、従来のペリクルのライナーの概略側
面図である。図4は、本発明の他の実施の形態のペリク
ルライナーの概略斜視図である。
【0022】図1に示すように、本発明のペリクル1
は、ペリクル枠10の開口部16を覆ってペリクル枠1
0の端面11にペリクル膜12が張設される。本発明に
用いられるペリクル枠10は、ペリクル枠として通常用
いられているもので良い。ペリクル枠10としては、ア
ルミニウム合金、ステンレス、ポリエチレン、アルマイ
ト処理した黒色アルミニウム等からなるペリクル枠が挙
げられる。また、これらのペリクル枠の表面全体を非晶
系フッ素ポリマー等でコーティングしたものを用いても
良い。これらの中でも好ましくは、アルミニウム合金、
アルマイト処理した黒色アルミニウム等からなるペリク
ル枠が挙げられる。
【0023】本発明においてペリクル膜12として用い
られる薄膜は、ペリクル膜として通常用いられているも
ので良い。例えば、ペリクル膜12として用いられる薄
膜としては、ニトロセルロース、酢酸セルロース、非晶
性フッ素系重合体等が挙げられる。薄膜がペリクル枠1
0の一方の端面11に張設されて、ペリクル膜12が形
成される。ペリクル膜12は、例えば膜接着材によりペ
リクル枠10に固定することができる。
【0024】本発明の一実施の形態のペリクル1におい
ては、端面11とは反対側の端面13に粘着層14が設
けられ、粘着層14には、サブライナー22とメインラ
イナー21とを積層したライナーを、メインライナー2
1がペリクル膜12と反対側になるように積層する。す
なわち、ペリクル膜12/ペリクル枠10/粘着層14
/サブライナー22/メインライナー21の順に設けら
れている。サブライナー22はメインライナー21より
も小さく、メインライナー21の一部23がサブライナ
ー22から露出して積層されている。サブライナー22
は直接粘着層14に貼着されていると共に、メインライ
ナー21もサブライナー22から露出した部分23で直
接粘着層14に接着されている。このサブライナー22
から露出した部分23は、ペリクル枠の開口部16を囲
繞する形状となっている。メインライナー21の厚みは
通常、50〜300μm、好ましくは50〜150μm
である。また、サブライナー22の厚みは、通常10〜
300μmであり、好ましくは15〜150μmであ
る。なお、メインライナー21にはタブ212が設けら
れ、サブライナー22には、タブ221を設けると共
に、切り込み222が設けられている。
【0025】このようにサブライナー22とメインライ
ナー21とが積層されて接着層14に貼着されたペリク
ル1をマスクに接着してペリクル付きマスクを製造する
には、まず、メインライナー21を接着層14から剥離
し、サブライナー22から露出する粘着層14によって
ペリクル1をマスクに仮接着する。仮接着した状態で検
査を行い、検査が合格であれば、仮接着した状態でサブ
ライナー22を粘着層14から剥離し、ペリクル1をマ
スクに粘着層14によって本接着する。検査が不合格で
あれば、ペリクル1をマスクから剥離し、その後、ペリ
クル1を他のマスクに用いて、ペリクル付きマスクを製
造する。
【0026】これにより、従来のように、ペリクルを貼
り付ける前とペリクルを貼り付けた後との2回にわたっ
てマスクの検査を行う必要がなくなって、ペリクルを貼
り付けた後の検査だけでよくなり、また、検査で不合格
となった場合でも、ペリクル1をマスクから剥離し、そ
の後、ペリクル1を他のマスクに再利用して、ペリクル
付きマスクを製造することができるようになった。
【0027】また、図4に示すように、サブライナーが
サブライナー223およびサブライナー224のように
分割されていても良い。この場合は、まずメインライナ
ー21を剥離した後は上記と同様な操作によりペリクル
付きマスクを製造することができる。すなわち、サブラ
イナー223を剥離し、露出する粘着層によってペリク
ルをマスクに仮接着し、仮接着した状態で検査を行い、
検査が合格であればサブライナー224を剥離して本接
着をすることによりペリクル付きマスクを製造する。
【0028】粘着層14は、ペリクル膜12が張設され
た端面11とは反対側のペリクル枠3の端面13に設け
られている。粘着層14はペリクル1をマスクに固着す
ることができる手段であればよく、例えば粘着材料を塗
布してペリクル枠10に粘着層14を形成してもよい
し、また、粘着材料をポリエステル製フィルム等に塗布
して粘着テープとしペリクル枠10に備え付けて接着さ
せても良い。粘着材料は、粘着性のある合成樹脂(以下
「ベースポリマー」という)を含むものが好ましい。ベ
ースポリマーとして好ましくは、エチレン酢酸ビニル共
重合体、ブチルメタクリル樹脂、ポリスチレン、スチレ
ン−ブチレン共重合体、ポリイソブチレン等が挙げら
れ、特に好ましくはスチレン−ブチレン共重合体等が挙
げられる。
【0029】粘着手段を制電性材料からなるものとする
場合は、制電性を有する粘着材料(以下「制電性接着材
料」という)を用いればよく、例えば上記ベースポリマ
ーを含む粘着材料に帯電防止剤を配合して制電性粘着材
料とすること等が好ましい。ベースポリマーに配合する
帯電防止剤としては、合成樹脂などの高分子化合物に混
合するのに適した練込型帯電防止剤が好適であり、具体
的には、カーボンブラック、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、N,N−ビス(2
−ヒドロキシエチル)アルキルアミン、N−2−ヒドロ
キシエチル−N−2−ヒドロキシアルキルアミン、ポリ
オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンア
ルキルアミン脂肪酸エステル、アルキルジエタノールア
ミン、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、アルキルホスフェート等が好ましく例示され
る。
【0030】また、一般的に親水性ポリマーは制電性を
有しており、制電性を有する親水性ポリマーも上記練込
型帯電防止剤に含まれる。さらに、親水性ポリマーの中
には帯電防止効果の持続性が特に優れたものがあり、例
えば、ポリエチレングリコール系ポリマー等が挙げら
れ、具体的に好ましくは、ポリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコールメタクリレート共重合体、ポリ
(エチレンオキシド・プロピレンオキシド)共重合体、
ポリエチレングリコール系ポリエステルアミド、ポリ
(エピクロルヒドリン・エチレンオキシド)共重合体等
が挙げられる。
【0031】練込型帯電防止剤は2種以上を混合して用
いてもよく、アルキルジエタノールアミンとグリセリン
脂肪酸エステルとの混合物、アルキルベンゼンスルホン
酸塩とポリエチレングリコール又は高級アルコールとの
混合物は練込型帯電防止剤として特に好ましく用いるこ
とができる。
【0032】また、練込型帯電防止剤はベースポリマー
の種類等に応じて選択してもよい。練込型帯電防止剤
は、制電性粘着材料中の含有量が好ましくは0.05〜
10重量%、特に好ましくは0.1〜5重量%となるよ
うに配合することが好適である。
【0033】
【実施例】(実施例1)厚さ100μm・幅2.6mm
のPET樹脂からなるメインライナー21と厚さ25μ
m・幅1.0mmのPET樹脂からなるサブライナー2
2を貼り合わせ、122x149mmの2層構造ライナ
ーを作成した(図1(B)、(C)参照)。その後、直
交ロボット(松下電器 FR−A102X)を用いて、
200℃に溶解したSEBS系粘着剤(旭化学合成 A
131)を高さ5.8mm・幅2mmのアルミ枠10の
端面13に塗布し、作成した2層構造ライナーのサブラ
イナー面と粘着材層が向かい合う様に2層構造ライナー
を粘着材14の上に載せた。2層構造ライナーの上か
ら、温度100〜110度の板で押しつけ、25℃の冷
却板で強制冷却して、全体を6.3mmの高さに成形し
た(図1(A)参照)。
【0034】作業としては、まず、メインライナー21
のみをタブ212(図1(B)参照)を把持して剥離
し、サブライナー22を粘着材14の表面に残した状態
で粘着材露出部を制限しながら、400g・30秒の力
でペリクル1をマスクに貼り付けた(仮貼した)。ペリ
クル粘着材露出部とマスクの密着幅は、0.3〜0.5
mmであった。また、図2に示すように、ペリクル1の
治具穴15に一末端42を差し込んで取り付けられた剥
離治具44の他の末端43を50mm/minの速度で
押し下げながら、その時のペリクル1とマスク30の剥
離力をロードセル41(オリエンテック製/BT−2L
−B)で測定した。その結果、剥離力は30〜100g
程度であった。また、その時のペリクル1のマスク30
からの剥離状態は5枚中5枚とも粘着剤の形状は崩れる
事なく、マスク30を殆ど汚さないきれいな剥離ができ
た。またその剥離力は、剥離治具を用いなくても、人手
により、十分剥離できるものであった。
【0035】(実施例2)実施例1と同様にしてペリク
ル1をマスク30に貼り付けた。露出した粘着剤とマス
ク間は全周にわたり、空気等が混入しない状態(完全密
着)を確認した後、サブライナー22のタブ221(図
1(B)参照)を把持して、ライナー剥離方向30〜6
0度、マスク表面から10〜20度の傾斜を持たせ、ア
ルミ枠外周に沿って、サブライナー22を引き抜いた。
その時、完全密着部の貼り付け状態に影響を及ぼす事な
く、粘着剤に引っかかる事なく、5枚中5枚とも全周に
わたりスムーズにサブライナー22を引き抜くことがで
きた。その後、30kg・3分の荷重を全周にかけて、
通常のペリクル貼り付け(本貼り)を実施した。その結
果、現行ペリクルと変わらない貼り付け状態(全周完全
密着)を確認した。
【0036】〈比較例〉図3(B)、(C)に示すよう
に、厚さ125μm・幅2.6mmの1層構造ライナー
20を用いて、ライナーが異なる以外は全て実施例1の
通り、SEBS系粘着剤(旭化学合成 A131)をア
ルミ枠10に塗布、ライナー20を貼り付け成形した
(図3(A)参照)。次に、ライナー20のタブ201
(図3(B)参照)を把持して剥離し、仮貼り、剥離力
の測定を行った。この時のペリクル粘着材露出部とマス
クの密着幅は、0.8〜0.9mmで、マスクからの剥
離力は250g程度と大きく、2層構造ライナーを用い
た場合と比較し、2.5〜8.3倍の値を示した。マス
クからは、剥離治具なしではペリクル剥離は出来なかっ
た。また、剥離治具を用いたペリクル剥離を試みたが、
5枚中5枚とも剥離部分の粘着剤が伸びてその形状は崩
れ、ペリクルが再使用できる状態での剥離は出来なかっ
た。
【0037】以上の様に、1層構造ライナーでは仮貼り
を行っても、マスクとペリクルの密着力が強く、きれい
にペリクルを剥離する事は困難であるが、サブライナー
とメインライナーの2層構造ライナーを用いる事によ
り、粘着材の露出面積を制限した仮貼り、及び軽いペリ
クル剥離が可能となり、剥離後、ペリクルを再使用出来
るようになった。
【0038】本発明のペリクルを用いると、2段階で貼
り合わせることが出来、合格であった場合は、ペリクル
とマスクを密着させたまま2段目のライナーのみを剥が
すことができるので、異物混入の心配なく本貼りをする
ことが出来る。さらに、ペリクル付きマスクの異物等の
検査において不合格であった場合には両者を剥がしてマ
スクとペリクルを再利用することが可能である。また、
合格であった場合は、2段目のライナーをマスクと密着
させたまま1段目のペリクルのみを剥がすことができる
ので、異物混入の心配なく本貼りをすることが出来る。
さらに、本発明のペリクルにより、マスクのみの異物検
査は不要となり、ペリクル付きマスクの製造工程におい
て、異物検査を1回で済ませることが出来る。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、検査回数を減ずること
ができ、かつ、ペリクルをマスクに貼付した後に、それ
を剥離して再び使用することができるペリクルおよびペ
リクル付きマスクの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のペリクルを説明するた
めの図であり、図1(A)は、本発明の一実施の形態の
ペリクルの概略部分縦断面図、図1(B)は、本発明の
一実施の形態のペリクルのライナーの概略平面図、図1
(C)は、本発明の一実施の形態のペリクルのライナー
の概略側面図である。
【図2】本発明の一実施の形態および従来のペリクルの
マスクからの剥離力を測定する方法を説明するための概
略側面図である。
【図3】従来のペリクルを説明するための図であり、図
3(A)は従来のペリクルの概略部分縦断面図、図3
(B)は、従来のペリクルのライナーの概略平面図、図
3(C)は、従来のペリクルのライナーの概略側面図で
ある。
【図4】本発明の他の実施の形態のペリクルのライナー
の概略斜視図である。
【符号の説明】
1…ペリクル 10…ペリクル枠 11、13…端面 12…ペリクル膜 14…粘着層 15…治具穴 16…開口部 20…ライナー 21…メインライナー 22、223、224…サブライナー 201、211、221…タブ 222…切り込み 30…石英(マスク) 41ロードセル 42、43…末端 44…剥離治具

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央に開口部を有するペリクル枠の一方の
    端面にペリクル膜が張設され、他方の端面に粘着層が設
    けられ、前記粘着層上に少なくとも2枚以上のライナー
    が貼着され、前記少なくとも2枚以上のライナーは前記
    粘着層からそれぞれ剥離可能であって、前記少なくとも
    2枚以上のライナーを前記粘着層からそれぞれ剥離する
    ことによって各ライナーが前記粘着層に貼着されていた
    部分の前記粘着層が露出することを特徴とするペリク
    ル。
  2. 【請求項2】前記少なくとも2枚以上のライナーは、前
    記粘着層から遠いライナーの一部がそのライナーよりも
    前記粘着層に近いライナーから露出して積層された構造
    を有し、前記粘着層に一番近いライナーは前記粘着層に
    直接貼着すると共に、前記粘着層に一番近いライナーよ
    りも前記粘着層から遠いライナーも前記露出する一部に
    おいて前記粘着層にそれぞれ直接貼着していることを特
    徴とする請求項1記載のペリクル。
  3. 【請求項3】中央に開口部を有するペリクル枠の一方の
    端面にペリクル膜が張設され、他方の端面に粘着層が設
    けられたペリクルを剥離可能な状態でマスクに仮に接着
    し、 前記仮接着した状態で前記マスクの検査を行い、 前記検査が合格であれば前記ペリクルを前記粘着層によ
    って前記マスクに本接着してペリクル付きマスクを製造
    し、前記検査が不合格であれば、前記ペリクルを前記マ
    スクから剥離し、その後前記ペリクルを再利用してペリ
    クル付きマスクを製造することを特徴とするペリクル付
    きマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】中央に開口部を有するペリクル枠の一方の
    端面にペリクル膜が張設され、他方の端面に粘着層が設
    けられ、前記粘着層上に少なくとも2枚以上のライナー
    が貼着されたペリクルを準備し、 前記少なくとも2枚以上のライナーのうち少なくとも一
    つのライナーを前記ペリクル枠から除去して前記粘着層
    の一部を露出させ前記露出した粘着層を介して前記ペリ
    クルをマスクに仮接着し、 残りのライナーのうち少なくとも一つのライナーを除去
    することにより前記ペリクルを前記マスクに本接着する
    ことを特徴とするペリクル付きマスクの製造方法。
  5. 【請求項5】中央に開口部を有するペリクル枠の一方の
    端面にペリクル膜が張設され、他方の端面に粘着層が設
    けられ、メインライナーとサブライナーとが前記メイン
    ライナーの一部が前記サブライナーから露出して積層さ
    れ、前記サブライナーは前記粘着層に直接貼着すると共
    に、前記メインライナーも前記サブライナーから露出す
    る前記一部において前記粘着層に直接貼着し、かつ前記
    メインライナーおよび前記サブライナーは、前記粘着層
    から別々に剥離可能であるペリクルを準備し、 前記メインライナーを前記粘着層から剥離し、前記サブ
    ライナーから露出する前記粘着層によって前記ペリクル
    をマスクに仮接着し、 その後、前記仮接着した状態で前記サブライナーを前記
    粘着層から剥離し、前記ペリクルを前記マスクに前記粘
    着層によって本接着することを特徴とするペリクル付き
    マスクの製造方法。
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