JP2003261421A - 複合粉末、それを配合したメークアップ化粧料、及び複合粉末の製造方法 - Google Patents

複合粉末、それを配合したメークアップ化粧料、及び複合粉末の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、化粧料に配合することによ
り肌の凹凸や色彩的な欠点を補正して自然な仕上りを与
え、さらに仕上がりの持続性を有する複合粉末、それを
配合したメークアップ化粧料、及び複合粉末の製造方法
を提供することにある。 【解決手段】 薄片状基板粉末と、該基板粉末の表面に
突起状に付着した酸化亜鉛粒子を含むことを特徴とする
複合粉末、それを配合したメークアップ化粧料、及び複
合粉末の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複合粉末、それを配
合したメークアップ化粧料、及び複合粉末の製造方法、
特に肌の凹凸、色彩的な欠点の補正及び自然な仕上り、
及び仕上がりの持続性の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、素肌の毛穴や小じわなどの肌の物
理的な凹凸を補正する方法として、球状粉末の拡散反射
によるボカシ効果が用いられてきた。特に最近ではこの
ような効果を得る目的で、タルク、マイカ、アルミナ、
硫酸バリウム等の薄片状粉末の表面上に微小な球状樹脂
粉末を均一に複合化した複合粉末や、球状シリカ粒子の
表面に酸化チタン層とシリカ層を設けて光の屈折率を高
めることにより光拡散性を向上させ、ボカシ効果を高め
た複合粉体の開発も行われている。
【0003】一方、素肌のくすみやしみ、そばかす、赤
味、目の回りのくま等に例示される色彩的な欠点を補正
する方法としては、主に屈折率が2.69の強い隠蔽性
及び着色力がある酸化チタン顔料が用いられてきた。ま
た、このように色彩的な欠点を補正する方法としては、
粉末の分光特性による補正が有効であることも知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、球状粉
末の拡散反射によるボカシ効果では毛穴や小じわなどの
肌の凹凸を補正することができ、化粧肌の均一な仕上り
の観点からはやや満足されているものの、肌の色彩的な
欠点について十分な補正を与えるものではない。
【0005】一方、酸化チタン顔料を使用することによ
り、肌の色彩的な欠点を隠蔽して見えなくすることは可
能であるが、その質感は光沢のないマットな状態であ
り、また高い屈折率による強い光散乱性から、ファンデ
ーションの仕上がりが青白くなり、決して自然な仕上が
りを与えるものではなかった。さらに、透明感が感じら
れず実際の素肌とはかけ離れた異質な印象しか与えなか
った。この問題を解決するために、酸化チタンに酸化鉄
をドーピングし、黄橙色に着色することで肌に自然に馴
染んだ仕上りを目指した粉末が開発(特開平7―318
1)されているが、仕上りを自然な印象に見せる効果に
一定の寄与はするものの、問題を十分に解決したものと
はいえなかった。
【0006】さらには、実際の素肌に近い仕上りを得る
ために皮膚組織の構造に着目した粉体開発も行われてい
るが、複雑な皮膚組織を模倣することには限界があり、
自然な仕上りが得られないばかりか、隠蔽性も低いため
に肌のくすみや色むら等の色彩的な欠点をカバーしきれ
ず、十分な効果を期待できないのが現状である。そし
て、肌の色彩的な欠点を補正するためには粉末の分光特
性による補正が自然に補正する方法として最も有効であ
ることが知られており、実際に干渉系雲母チタンによる
このような補正がメークアップ化粧料においてなされて
いる。しかしながら、雲母チタンは表面反射が強いため
にチカチカしたような見え方に化粧肌が仕上がり、毛穴
や小じわなどの肌の凹凸も目立つことから自然で美しい
仕上りを得ることは大変難しかった。
【0007】また、メークアップ化粧料の処方によって
は経時により分泌される皮脂によりテカリや化粧くずれ
を生じ、仕上がりの持続性に欠けるといった問題があっ
た。本発明は前記従来技術に鑑みなされたものであり、
その目的は化粧料に配合することにより肌の凹凸や色彩
的な欠点を補正すると共に自然な仕上りを与え、さらに
仕上がりの持続性を有する複合粉末、それを配合したメ
ークアップ化粧料、及び複合粉末の製造方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題に
鑑み鋭意検討した結果、薄片状基板粒子の表面に突起状
の酸化亜鉛粒子を一定量付着した複合粉体をメークアッ
プ化粧料に配合することにより、肌の凹凸が補正されて
自然な仕上りが得られ、その仕上がりが持続することを
見出し、さらに薄片状基板粒子として干渉系雲母チタン
を用い、その表面に突起状の酸化亜鉛粒子を一定量付着
した複合粉体をメークアップ化粧料に配合することによ
り、肌の凹凸及び肌の色彩的な欠点を補正すると共に、
素肌の光学特性に近似した透明感のある自然な仕上りが
得られることを見出し、本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明の複合粉末は、薄片状基板粉末と、該基
板粉末の表面に突起状に付着した酸化亜鉛粒子を含むこ
とを特徴とする。
【0009】また、前記粉末において、前記酸化亜鉛粒
子は細長い針状であることが好適である。また、前記粉
末において、前記基板粉末の表面に付着した酸化亜鉛粒
子は、略均一な粒子径を有することが好適である。ま
た、前記粉末において、前記酸化亜鉛粒子はその粒子間
隔が略均一であるように前記基板粉末の表面に付着して
いることが好適である。
【0010】また、前記粉末において、前記基板粉末は
干渉色を発現することが好適である。また、前記粉末に
おいて、干渉色を発現する基板粉末としては雲母チタン
が例示される。また、前記粉末において、酸化亜鉛粒子
の付着率が前記基板に対して15〜100質量%である
ことが好適である。また、本発明のメークアップ化粧料
は、前記複合粉末を配合したことを特徴とする。また、
本発明の複合粉末の製造方法は、薄片状基板粉末のスラ
リー溶液に種粒子を共存させ、該溶液に亜鉛イオン溶液
とアルカリ水溶液を添加して反応させることにより、前
記種粒子を核として酸化亜鉛を結晶成長させ、生成した
酸化亜鉛粒子を前記基板粉末の表面に付着させることを
特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。本発明の製造方法により得られる粉末
は、薄片状粉末を基板として、その表面に突起状の酸化
亜鉛粒子が一定量付着した複合粉末である。この粉末を
メークアップ化粧料に配合すれば、薄片状粉末の表面に
突起状に付着した酸化亜鉛粒子の光拡散性により肌の凹
凸が均一に補正され、自然で美しい仕上がりが得られ
る。さらに、酸化亜鉛粒子が経時によって分泌する皮脂
を吸収し、時間が経ってもこのような光学特性が発揮さ
れ、皮脂によるテカリ感や化粧くずれを生じることなく
仕上がりを持続させることができる。
【0012】また、基板粉末の表面に酸化亜鉛粒子が突
起状に付着しているので、粉末と肌との接点が少なくな
って使用感触が軽くなり、これを化粧料に配合して使用
する際には、板状であるためフィット感に優れながら、
且つなめらかに肌へ均一に広がるため、使用感触の点に
おいても好ましい効果が得られる。上記した「突起状」
の酸化亜鉛粒子の形状としては、使用する基板粉末や製
造条件により種々の形状のものが得られるが、通常は例
えば図14に示した様に、細長い針状のものが得られ
る。
【0013】このような複合粉末の基板として使用され
る薄片状粉末としては、雲母、タルク、セリサイト、カ
オリン、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化鉄、窒化
ホウ素、合成雲母、合成タルク、ハイドロキシアパタイ
ト、酸化亜鉛等が例示され、平均粒子径が1〜150μ
mのものであれば特に限定されない。また、酸化亜鉛の
付着率が前記基板に対して15〜100質量%であるこ
とが好適である。
【0014】さらに、雲母チタン等の干渉色を発現する
薄片状粉末を基板として、本発明の方法によりその表面
に突起状の酸化亜鉛粒子を一定量付着して得られた複合
粉末は、これをメークアップ化粧料に配合することによ
り、薄片状粉末の干渉色による分光特性とその表面に突
起状に付着した酸化亜鉛粒子の光拡散性により肌の凹凸
及び色彩的な欠点を均一に補正することができる。さら
に、突起状に酸化亜鉛粒子を付着することで粉末の拡散
反射特性が向上するため、雲母チタン等に特有の強い表
面反射光を低減し、また酸化亜鉛の屈折率(2.05)
がオイルの屈折率(1.4〜1.5)に比して高いた
め、乳化基剤に配合したときにも適度なツヤによる自然
で美しい仕上がりが可能となる。
【0015】すなわち、雲母チタン等の干渉色を発現す
る層状構造粉末の干渉光は青色、黄色、緑色、赤色、紫
色などがあり、肌に対応した好ましい干渉色を選択する
ことで肌の色彩的な欠点を補正しつつ、雲母チタン等に
特有のチカチカ感を生じずに自然で美しい仕上がりが可
能となる。例えば、くすんだ肌や目の回りのくまなどは
メラニンやうっ血により吸収された黄色〜赤色の光が色
彩的に不足しているため赤〜橙色の反射干渉光により補
正することで肌を健康的に明るく透明感のある仕上がり
にすることができる。
【0016】また、最近増えた敏感肌やアトピー肌、ニ
キビ肌等の赤味の強い肌には血液中のヘモグロビン色素
に吸収され不足している緑色の反射干渉光により赤味を
やわらげた自然な仕上がりに補正することができる。ま
た、しみやそばかす等の色ムラの多い肌の場合には濃い
メラニン色素により吸収された黄色の反射干渉光を補正
することによって肌を自然に均一化した美しい化粧肌が
得られる。干渉色を発現する層状構造粉末の基板として
使用される薄片状粉末としては、雲母チタン、低次酸化
チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン等が例示され、
平均粒子径が1〜150μmのものてあれば特に限定さ
れない。
【0017】また、干渉色を発現する基板表面に付着さ
れる硫酸バリウムの付着率は、基板に対して15〜10
0質量%であることが好適である。酸化亜鉛の付着率が
15質量%以下では薄片状基板粉末の表面反射を抑える
ことができず、チカチカしたような特性が見られ好まし
くない。さらには経時での皮脂の吸着が悪く、テカリ感
が化粧肌に出てくる。付着率が100質量%を超える場
合には、粉末にざらつき感が出て使用感触が極端に悪く
なり、さらには薄片状粉末の干渉色が過度に隠蔽されて
化粧肌の色彩的な補正に支障をきたすなど化粧効果が極
端に悪化する。
【0018】突起状の粒子が付着した薄片状粉末を得る
ために、本発明の製造方法では粉末製造時に種粒子を使
用することを特徴としている。すなわち、亜鉛イオン溶
液とアルカリ水溶液の混合による反応時に、金属酸化物
等の微粒子を共存させることでそれが酸化亜鉛の結晶成
長の核となり、種粒子から酸化亜鉛が結晶成長して形成
された粒子が基板粉末上に均一に付着した構造が得られ
る。以下、本発明に係る複合粉末の製造方法を説明す
る。
【0019】複合粉末の原料として使用する亜鉛化合物
は、水、アルコールなどの溶媒中で亜鉛イオンを生じる
ものであればよく、その種類は特に限定されない。反応
時には、亜鉛化合物を溶媒に溶解して得た亜鉛イオン溶
液をあらかじめ調整して使用する。このような亜鉛化合
物としては塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、リン酸亜
鉛、ハロゲン化亜鉛等の無機塩類や、ギ酸亜鉛、酢酸亜
鉛、プロピオン酸亜鉛、乳酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、クエ
ン酸亜鉛等の有機塩類が例示される。このうち、副生成
物の処理が容易であることから、塩化亜鉛、酢酸亜鉛が
好適である。
【0020】また、アルカリ水溶液の原料としては、水
酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭
酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、アンモニア、炭酸アン
モニウム等が例示される。このうち、特に水酸化ナトリ
ウムが好適である。亜鉛イオン溶液、アルカリ水溶液の
濃度は、ともに通常0.01mmol/L〜1mol/
Lに調製される。好ましくは、1mmol/L〜100
mmol/Lの範囲である。濃度がこの範囲より小さい
場合、工業的製法として効率が悪くなる。また、濃度が
この範囲より大きい場合には、過飽和度が大きいために
核発生が多くなり、微少な粒子が多数発生し、凝集等が
起こり、化粧料用途には使用しにくくなる。
【0021】また、亜鉛イオン溶液及びアルカリ水溶液
を反応時に経時的に混和すれば、反応溶液中では実質調
製時より低い濃度で反応が進行することになる。反応時
に共存させる種粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、
アルミナ、水酸化アルミニウム、シリカ、酸化鉄等の粒
子が使用できる。これらの粒子径は0.02μm〜2μ
m、好ましくは0.1μm〜0.5μmであり、これら
の微粒子が酸化亜鉛の結晶成長の核となり、基板粉末表
面に対する酸化亜鉛の均一な付着を促すことができる。
【0022】また、粒子の結晶成長の制御を目的とし
て、金属イオンを添加することができる。粒子の結晶成
長を制御することで、光学的な拡散反射を増強したり、
或いは角度依存的な光沢感の変化を付与することができ
る。金属イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウム
イオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシ
ウムイオン、アルミニウムイオンが例示される。これら
は、単独或いは2種以上組合わせて使用される。それぞ
れの金属イオンは、該当する金属を含む塩化合物の水溶
液またはアルコール溶液として与えられる。
【0023】該金属イオンは、亜鉛イオンに対して、
0.001〜10当量の範囲で添加される。0.001
当量未満では、形態的な付着構造の制御が困難となる。
また、10当量を超えると、生成する酸化亜鉛が凝集を
起こしてしまい、基板への均一な付着ができず凝集状態
となり使用感を低下させる等のため、化粧料用途として
使用できなくなる。
【0024】金属イオンを与えるための金属塩として
は、例えば水酸化リチウム、塩化リチウム、硝酸リチウ
ム、炭酸リチウム、酢酸リチウム等のリチウム塩;水酸
化ナトリウム、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、炭酸
ナトリウム、酢酸ナトリウム等のナトリウム塩;水酸化
カリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウ
ム、酢酸カリウム等のカリウム塩;水酸化マグネシウ
ム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、炭酸マグネ
シウム、酢酸マグネシウム等のマグネシウム塩;水酸化
カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、炭酸カ
ルシウム、酢酸カルシウム等のカルシウム塩;水酸化ア
ルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、炭
酸アルミニウム、酢酸アルミニウム等のアルミニウム塩
が使用される。また、これらの金属イオンの他、同じく
粒子の結晶成長の制御を目的として、酢酸、グルタミン
酸、アスパラギン酸等の酸を反応溶液に共存させること
もできる。
【0025】上述のように調製した亜鉛イオン溶液とア
ルカリイオン水溶液を、種粒子、及び必要に応じて添加
した金属イオンや酸を含む基板粉末のスラリー水溶液に
添加して反応させる。反応終了後の溶液について濾過水
洗、粉砕等の処理を行い本発明の複合粉末が得られる。
以下に、本発明の製造方法の代表的な実施形態を示す。
【0026】<実施形態1>雲母チタンのスラリー水溶
液に、種粒子として使用する酸化鉄微粒子を超音波分散
した溶液を添加して攪拌混合した後、上述のように調製
した塩化亜鉛水溶液とアルカリ水溶液を同時に添加す
る。この際亜鉛イオンに対するアルカリイオンのモル比
は、1/2〜2/1の範囲になるようにする。反応温度
としては、10〜100℃が好適であり、25〜100
℃がさらに好適である。
【0027】<実施形態2>反応容器に200mlのイ
オン交換水と基板となる雲母チタン50gを入れ、攪拌
装置および2台のマイクロチューブポンプを接続したp
Hコントローラーをセットする。2台のマイクロチュー
ブポンプを150mlのイオン交換水に37.65gの
塩化亜鉛を溶解した水溶液と450mlのイオン交換水
に25gの水酸化ナトリウムを溶解した水溶液にそれぞ
れ接続し、反応容器に滴下できるように固定する。常圧
常温で攪拌を行いながら、2種の水溶液の滴下量を調節
しながら約20分間滴下を行い反応させる。得られた生
成物を濾過し、水洗、遠心分離を3回づつ繰り返し、オ
ーブンで80℃、15時間乾燥した後パーソナルミルで
粉砕する。得られた粉末を100メッシュのふるいに通
し目的物を得る。
【0028】本発明の複合粉末をメークアップ化粧料に
配合する場合、配合量としては特に限定されないが、例
えば体質顔料として多量配合することにより肌の凹凸補
正効果が得られる。但し、基板として雲母チタン等の干
渉色を有する顔料を使用する場合、くすみやしみ・そば
かす、赤味、目の回りのくまなど肌の色彩的な欠点を補
正する効果を持たせるためには化粧料に対して1質量%
以上配合することが好ましい。また20質量%以上配合
すると、干渉光が強調されすぎて不自然な仕上がりにな
るなどの影響があり好ましくない。また上述の光学的な
色彩補正や新しい質感等を考慮した場合には、3質量%
以上が化粧効果を付与できるためさらに好ましい。
【0029】また、本発明の複合粉末に対して、その効
果を損なわない範囲で、通常の化粧料顔料に用いられる
処理剤、例えばシリコーン、金属セッケン、レシチン、
アミノ酸、コラーゲン、フッ素化合物等で表面処理した
ものを用いることもできる。本発明の化粧料には他の粉
末成分として、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、黄酸
化鉄、黒酸化鉄、群青、酸化セリウム、タルク、マイ
カ、セリサイト、カオリン、ベントナイト、クレー、ケ
イ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ステアリン酸
亜鉛、含フッ素金雲母、合成タルク、硫酸バリウム、硫
酸マグネシウム、硫酸カルシウム、チッ化ホウ素、オキ
シ塩化ビスマス、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化マ
グネシウム、酸化クロム、カラミン、炭酸マグネシウム
およびこれらの複合体等の無機粉体;シリコーン粉末、
シリコーン弾性粉末、ポリウレタン粉末、セルロース粉
末、ナイロン粉末、PMMA粉末、スターチ、ポリエチ
レン粉末およびこれらの複合体等の有機粉体を1種また
は2種以上必要に応じて配合することができる。
【0030】また、本発明の化粧料には油性成分とし
て、流動パラフィン、スクワラン、エステル油、ジグリ
セライド、トリグリセライド、パーフルオロポリエーテ
ル、ワセリン、ラノリン、セレシン、カルナバロウ、固
型パラフィン、脂肪酸、多価アルコール、シリコーン樹
脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ビニルピロリド等を1
種または2種以上必要に応じて配合することができる。
また、本発明の化粧料には、色素、pH調整剤、保湿
剤、増粘剤、界面活性剤、分散剤、安定化剤、着色剤、
防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料等も本発明の
目的を達する範囲内で適宜配合することができる。
【0031】本発明のメークアップ化粧料は通常の方法
で製造され、剤型としては乳化ファンデーション、パウ
ダーファンデーション、油性ファンデーション、スティ
ックファンデーション、アイシャドウ、チークカラー、
ボディーパウダー、パヒュームパウダー、ベビーパウダ
ー、フェースパウダー等が例示される。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、本発明はこれによって限定されるもので
はなく、化粧料の実施例における各成分の配合量は化粧
料全量に対する質量%で表す。本発明の複合粉末を各種
条件で製造した(実施例1〜16)。
【0033】実施例1 容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基板と
して用いる粒子径約12μmの赤色干渉系雲母チタン5
0gを測り、イオン交換水400mlを加えて攪拌混合
した。別途、種粒子として使用する粒子径約0.3μm
の黄酸化鉄粒子0.5g(雲母チタンに対して1質量
%)を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した
後、前記雲母チタンのスラリー水溶液に添加、攪拌混合
した。雲母チタンのスラリー水溶液の液温を60℃とし
た後、184mmol/L−塩化亜鉛水溶液150ml
と250mmol/L−水酸化ナトリウム水溶液500
mlを別々に添加した。滴下と同時に白色の酸化亜鉛が
生成・析出し、2時間反応を行った。
【0034】反応溶液を室温まで冷却して、得られた固
形生成物を沈降させた後濾過水洗をして塩を除去し、1
20℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕、ふるい処理
を施し実施例1の赤色干渉系白色粉末を得た。その粉末
表面のSEM写真を図1に示す。また、得られた粉末の
酸化亜鉛付着量は、基板の雲母チタンに対して45質量
%であった。
【0035】実施例2〜4 容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基板と
して用いる粒子径約12μmの各種干渉系雲母チタン5
0g(実施例2:黄色干渉系、実施例3:緑色干渉系、
実施例4:青色干渉系)を測り、イオン交換水400m
lを加えて攪拌混合した。別途、種粒子として使用する
粒子径約0.3μmの黄酸化鉄粒子0.5g(雲母チタ
ンに対して1質量%)を100mlの水溶液中で超音波
分散し調整した後、前記雲母チタンのスラリー水溶液に
添加、攪拌混合した。雲母チタンのスラリー水溶液の液
温を60℃とした後、184mmol/L−塩化亜鉛水
溶液150mlと250mmol/L−水酸化ナトリウ
ム水溶液500mlを別々に添加した。滴下と同時に白
色の酸化亜鉛が生成・析出し、2時間反応を行った。
【0036】反応溶液を室温まで冷却して、得られた固
形生成物は、沈降させ、濾過水洗をして塩を除去した
後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を
施し実施例2〜4の各種干渉系白色粉末(実施例2:黄
色干渉系、実施例3:緑色干渉系、実施例4:青色干渉
系)を得た。その粉末表面のSEM写真を図2〜4に示
す。また、得られた粉末の酸化亜鉛付着率は基板の雲母
チタンに対して、100質量%(実施例2)、30質量
%(実施例3)、45質量%(実施例4)であった。
【0037】実施例5〜8 容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基板と
して用いる粒子径約12μmの各種干渉系薄片状粉末
(チミロンスプレンディッド(メルク株式会社製)、実
施例5:赤色干渉系、実施例6:黄色干渉系、実施例
7:緑色干渉系、実施例8:青色干渉系)50gを測
り、イオン交換水400mlを加えて攪拌混合した。別
途、種粒子として使用する粒子径約0.3μmの黄酸化
鉄粒子0.5g(雲母チタンに対して1質量%)を10
0mlの水溶液中で超音波分散し調整した後、前記雲母
チタンのスラリー水溶液に添加、攪拌混合した。雲母チ
タンのスラリー水溶液の液温を60℃とした後、184
mmol/L−塩化亜鉛水溶液150mlと250mm
ol/L−水酸化ナトリウム水溶液500mlを別々に
滴下した。滴下と同時に白色の酸化亜鉛が生成・析出
し、2時間反応を行った。
【0038】反応溶液を室温まで冷却して、得られた固
形生成物は、沈降させ、濾過水洗をして塩を除去した
後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を
施し実施例5〜8の各種干渉系白色粉末(実施例5:赤
色干渉系、実施例6:黄色干渉系、実施例7:緑色干渉
系、実施例8:青色干渉系)を得た。実施例5の粉末表
面のSEM写真を図5に示す。また、得られた粉末の酸
化亜鉛付着率は、基板の雲母チタンに対して45質量%
であった。
【0039】実施例9〜11 容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基板と
して用いる粒子径約12μmの赤色干渉系雲母チタン5
0gを測り、イオン交換水400mlを加えて攪拌混合
した。別途、種粒子として使用する粒子径約0.3μm
の黄酸化鉄粒子0.5g(雲母チタンに対して1質量
%)を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した
後、前記雲母チタンのスラリー水溶液に添加、攪拌混合
した。さらに各種酸(実施例9:グルタミン酸、実施例
10:酢酸、実施例11:アスパラギン酸)を亜鉛イオ
ンに対して1当量共存させるために、実施例9ではL−
グルタミン酸ソーダ水溶液を、実施例10では酢酸水溶
液を、実施例11ではL−アスパラギン酸ソーダ水溶液
をそれぞれ添加した。雲母チタンのスラリー水溶液の液
温を60℃とした後、184mmol/L−塩化亜鉛水
溶液150mlと250mmol/L−水酸化ナトリウ
ム水溶液500mlを別々に添加した。滴下と同時に白
色の酸化亜鉛が生成・析出し、2時間反応を行った。
【0040】反応溶液を室温まで冷却して、得られた固
形生成物は、沈降させ、濾過水洗をして塩を除去した
後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を
施し実施例9〜11の赤色干渉系白色粉末を得た。その
粉末表面のSEM写真を図6〜8に示す。また、得られ
た粉末の酸化亜鉛付着率は、基板の雲母チタンに対して
45質量%であった。
【0041】実施例12〜13 容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基板と
して用いる粒子径約12μmの赤色干渉系雲母チタン5
0gを測り、イオン交換水400mlを加えて攪拌混合
した。別途、種粒子として使用する粒子径約0.3μm
の黄酸化鉄粒子0.5g(雲母チタンに対して1質量
%)を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した
後、前記雲母チタンのスラリー水溶液に添加、攪拌混合
した。さらに各種金属イオン(実施例12:マグネシウ
ムイオン、実施例13:カルシウムイオン)を添加し、
亜鉛イオンに対して1当量共存させた。雲母チタンのス
ラリー水溶液の液温を60℃とした後、184mmol
/L−塩化亜鉛水溶液150mlと250mmol/L
−水酸化ナトリウム水溶液500mlを別々に添加し
た。滴下と同時に白色の酸化亜鉛が生成・析出し、2時
間反応を行った。
【0042】反応溶液を室温まで冷却して、得られた固
形生成物は、沈降させ、後濾過水洗をして塩を除去した
後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を
施し実施例12〜13の赤色干渉系白色粉末を得た。ま
た、得られた粉末の酸化亜鉛付着率は、基板の雲母チタ
ンに対して45質量%であった。
【0043】実施例14〜16 容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基板と
して用いる粒子径約12μmのタルク(実施例14)ま
たは雲母(実施例15,16)50gを測り、イオン交
換水400mlを加えて攪拌混合した。別途、種粒子と
して使用する粒子径約0.3μmの黄酸化鉄粒子0.5
g(雲母チタンに対して1質量%)を100mlの水溶
液中で超音波分散し調整した後、前記雲母チタンのスラ
リー水溶液に添加、攪拌混合した。雲母チタンのスラリ
ー水溶液の液温を60℃とした後、184mmol/L
−塩化亜鉛水溶液150mlと250mmol/L−水
酸化ナトリウム水溶液500mlを別々に添加した。滴
下と同時に白色の酸化亜鉛が生成・析出し、2時間反応
を行った。反応溶液を室温まで冷却して、得られた固形
生成物は、沈降させ、後濾過水洗をして塩を除去した
後、120℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕処理を
施し実施例14〜16の白色粉末を得た。その粉末表面
のSEM写真を図9〜11に示す。
【0044】比較例1 比較例として、共存種粒子は一切添加せず、イオン交換
水を適量調整した以外は実施例1と同様の製法で白色粉
末を得た。上記実施例の複合粉末を配合した各種化粧料
を20名の女性パネラーに塗布し、肌の凹凸(素肌の毛
穴や小じわ等)及び色彩的な欠点(くすみやしみ・そば
かす、赤味、目の回りのくま等)を補正する効果、透明
感、仕上りの自然さ、及び経時でのテカリ感について下
記基準に基づき実用特性評価を行った。
【0045】実用特性評価基準 ◎ 17名以上が良いと回答 ○ 12名〜16名が良いと回答 △ 9名〜11名が良いと回答 × 5名〜8名が良いと回答 ×× 4名以下が良いと回答 化粧料の処方と評価結果を以下に示す。
【0046】
【表1】パウダーファンデーション 実施例17 比較例2 比較例3 セリサイト 17 17 17 合成マイカ 10 10 10 タルク 残余 残余 残余 赤色干渉系複合粉末(実施例1) 8 − − 複合粉末(比較例1) − 8 − 赤色干渉系雲母チタン − − 8 酸化チタン 10 10 10 ベンガラ 0.8 0.8 0.8 黄酸化鉄 2 2 2 黒酸化鉄 0.1 0.1 0.1 亜鉛華 2 2 2 シリコーン弾性粉末 2 2 2 ジメチルポリシロキサン 3 3 3 流動パラフィン 5 5 5 ワセリン 5 5 5 ソルビタンセスキイソステアレート 1 1 1 パラベン 適量 適量 適量 酸化防止剤 適量 適量 適量香料 適量 適量 適量 肌の凹凸の補正効果 ◎ ○ × 肌のくすみの補正効果 ◎ △ ○ 仕上りの透明感 ◎ △ △ 仕上りの自然さ ○ △ ×経時でのテカリ感 ◎ △ ××
【0047】表1から明らかなように、実施例1の複合
粉末を配合した実施例17のファンデーションは、肌の
凹凸や色彩的な欠点を補正すると共に透明感のある自然
な仕上りを与えるものであった。さらに、皮脂による経
時でのテカリ感が抑えらていた。これに対し、比較例1
の複合粉末を配合した比較例2のファンデーションで
は、肌の凹凸や色彩的な欠点が補正されず、さらに透明
感のある自然な仕上りが得られなかった。さらに、時間
がたつとテカリ感が生じてしまった。また、干渉系雲母
チタンを配合した比較例3のファンデーションでは、色
彩的な欠点は補正されているものの、肌の凹凸が目立
ち、チカチカ感があり透明感のある自然な仕上りが得ら
れなかった。さらに、時間がたつとテカリ感が生じてし
まった。
【0048】
【表2】パウダーファンデーション(水使用も可能な夏用粉末固型ファンデーション) 実施例18 比較例4 比較例5 シリコーン処理セリサイト 18 18 18 シリコーン処理マイカ 残余 残余 残余 シリコーン処理タルク 15 15 15 シリコーン処理 8 − − 黄色干渉系複合粉末(実施例2) シリコーン処理複合粉末 − 8 − (比較例1) シリコーン処理 − − 8 黄色干渉系雲母チタン シリコーン処理酸化チタン 8 8 8 ステアリン酸アルミ処理 6 6 6 微粒子酸化チタン シリコーン処理ベンガラ 1.2 1.2 1.2 シリコーン処理黄酸化鉄 2.5 2.5 2.5 シリコーン処理黒酸化鉄 0.9 0.9 0.9 ポリウレタン粉末 2 2 2 パラベン 適量 適量 適量 ジメチルポリシロキサン 4 4 4 メチルフェニルポリシロキサン 3 3 3 オクチルメトキシシナメート 3 3 3 ポリエーテル変性シリコーン 2 2 2 酸化防止剤 適量 適量 適量香料 適量 適量 適量 肌の凹凸の補正効果 ○ × ×× 肌のしみ、そばかすの補正効果 ◎ △ △ 仕上りの透明感 ◎ △ × 仕上りの自然さ ○ △ ×経時でのテカリ感 ◎ × ××
【0049】表2から明らかなように、実施例2の複合
粉末を配合した実施例18のファンデーションは、肌の
凹凸や色彩的な欠点を補正すると共に透明感のある自然
な仕上りを与えるものであった。さらに、皮脂による経
時でのテカリ感が抑えられていた。これに対し、比較例
1の複合粉末を配合した比較例4のファンデーションで
は、肌の凹凸が補正されず、さらに透明感及び自然な仕
上りについても十分な結果が得られなかった。さらに、
時間がたつとテカリ感が生じてしまった。また、干渉系
雲母チタンを配合した比較例5のファンデーションで
は、肌の凹凸が目立ってチカチカ感があり、透明感のあ
る自然な仕上りが得られなかった。さらに、時間がたつ
とテカリ感が生じてしまった。
【0050】
【表3】フェースパウダー(白粉) 実施例19 実施例20 比較例6 タルク 残余 残余 残余 マイカ 20 20 20 板状酸化亜鉛 5 5 5 赤色干渉系複合粉末(実施例1) 4 − − 赤色干渉系複合粉末(実施例5) − 4 − 赤色干渉系雲母チタン − − 4 微粒子酸化チタン 3 3 3 球状シリコーン粉末 3 3 3 ワセリン 1 1 1 スクワラン 3 3 3 エステル油 1 1 1 パラベン 適量 適量 適量 酸化防止剤 適量 適量 適量香料 適量 適量 適量 肌の凹凸の補正効果 ○ ○ × 肌のくすみの補正効果 ○ ◎ △ 仕上りの透明感 ○ ○ △ 仕上りの自然さ ○ ◎ ×経時でのテカリ感 ◎ 〇 ×
【0051】表3から明らかなように、実施例1,5の
複合粉末を配合した実施例19,20のフェースパウダ
ーは、肌の凹凸や色彩的な欠点を補正すると共に透明感
のある自然な仕上りを与えるものであった。さらに、使
用感触においてもなめらかな軽い感触を有していた。さ
らに、皮脂による経時でのテカリ感が抑えられていた。
これに対し、比較例1の複合粉末を配合した比較例6の
フェースパウダーでは、肌の凹凸が目立ってチカチカ感
があり、透明感のある自然な仕上りが得られなかった。
さらに、時間がたつとテカリ感が生じてしまった。
【0052】
【表4】パウダーファンデーション(水使用も可能な夏用粉末固型ファンデーション) 実施例21 実施例22 比較例7 シリコーン処理マイカ 25 25 25 シリコーン処理セリサイト 17 17 17 シリコーン処理タルク 残余 残余 残余 シリコーン処理 12 − − 赤色干渉系複合粉末(実施例11) シリコーン処理 − 12 − 赤色干渉系複合粉末(実施例1) シリコーン処理 − − 12 赤色干渉系雲母チタン シリコーン処理酸化チタン 10 10 10 球状PMMA粉末 4 4 4 パラベン 適量 適量 適量 ジメチルポリシロキサン 4 4 4 メチルフェニルポリシロキサン 1 1 1 ワセリン 3 3 3 オクチルメトキシシナメート 3 3 3 ソルビタンジイソステアレート 1 1 1 抗酸化剤 適量 適量 適量香料 適量 適量 適量 肌の凹凸の補正効果 ◎ 〇 ×× 肌のくすみの補正効果 ◎ 〇 △ 仕上りの透明感 ◎ 〇 × 仕上りの自然さ 〇 〇 ×経時でのテカリ感 ○ ○ ××
【0053】表4から明らかなように、実施例1,11
の複合粉末を配合した実施例21,22のファンデーシ
ョンは、肌の凹凸や色彩的な欠点を補正すると共に透明
感のある自然な仕上りを与えるものであった。さらに、
使用感触においてもなめらかな軽い感触を有していた。
さらに、皮脂による経時でのテカリ感が抑えられてい
た。これに対し、干渉系雲母チタンを配合した比較例7
のファンデーションでは、肌の凹凸が目立ってチカチカ
感があり、透明感のある自然な仕上りが得られなかっ
た。さらに、時間がたつとテカリ感が生じてしまった。
【0054】以下、実施を行った他の処方を示す。
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
【0057】表5〜7の化粧料はいずれも十分に肌の凹
凸や色彩的な欠点を補正すると共に透明感のある自然な
仕上りを与えるものであった。さらに、皮脂による経時
でのテカリ感が十分に抑えられていた。次に、以下の製
法で得た複合粉末について、光学特性(チカチカ感)及
び皮脂固化作用の測定評価を行った。
【0058】実施例26〜28 容量3000mlの丸底セパラブルフラスコに、基板と
して用いる粒子径約12μmの赤色干渉系雲母チタン5
0gを測り、イオン交換水400mlを加えて攪拌混合
した。別途、種粒子として使用する粒子径約0.3μm
の黄酸化鉄粒子(雲母チタンに対して1質量%(実施例
26)、3質量%(実施例27)、5質量%(実施例2
8))を100mlの水溶液中で超音波分散し調整した
後、前記雲母チタンのスラリー水溶液に添加、攪拌混合
した。雲母チタンのスラリー水溶液の液温を60℃とし
た後、基板に対する酸化亜鉛付着率が30%(実施例2
6)、50%(実施例27)、100%(実施例28)
となるように塩化亜鉛水溶液と水酸化ナトリウム水溶液
を別々に添加した。滴下と同時に白色の酸化亜鉛が生成
・析出し、30分反応を行った。
【0059】反応溶液を室温まで冷却して、得られた固
形生成物を沈降させた後濾過水洗をして塩を除去し、1
50℃で12時間乾燥した。乾燥後、粉砕、ふるい処理
を施し実施例26〜28の赤色干渉系白色粉末を得た。比較例8 また、種粒子を添加せず、基板に対する酸化亜鉛付着率
が15%となるようにした以外は上記と同様の製法で比
較例8の白色粉末を得た。チカチカ感の測定評価 実施例26〜28及び比較例8の複合粉末について、顕
微光沢計でSE値の測定を行い粉末のチカチカ感を評価
した。その結果を図12に示す。
【0060】図12から明らかなように、種粒子を共存
させて製造した実施例26〜28の粉末では、種粒子を
共存させないで製造した比較例8の粉末に比してチカチ
カ感が低減されていることがわかる。皮脂固化作用の測定評価 実施例26〜28、比較例8の複合粉末、さらに複合化
処理を施さない赤色干渉系雲母チタン(チミロンスーパ
ーレッド)と亜鉛華(AZO−BS)について、レオメ
ーターで硬度の測定を行い粉末の皮脂固化作用を評価し
た。その結果を図13に示す。
【0061】図13から明らかなように、実施例26〜
28の粉末では、比較例8の粉末及び干渉系雲母チタン
と異なり経時と共に皮脂を固化することがわかる。ま
た、亜鉛華と比べても経時と共に優れた皮脂固化作用を
発揮し、実施例26〜28の粉末は経時での皮脂固化作
用に特に優れていることがわかる。したがって、これら
の粉末をメークアップ化粧料に配合すれば、経時での皮
脂の分泌によるテカリ感や化粧くずれを効果的に抑え、
仕上がりを持続させることができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、突
起状の酸化亜鉛粒子が薄片状基板粉末の表面に付着した
複合粉末が得られ、これを配合したメークアップ化粧料
を使用すれば肌の凹凸が均一に補正されて自然で美しい
仕上がりが得られ、さらに仕上がりの持続性が得られ
る。さらに、薄片状基板粉末として雲母チタン等の干渉
色を発現する薄片状粉末を用いて得られた複合粉末で
は、これを配合したメークアップ化粧料を使用すれば肌
の凹凸及び色彩的な欠点が均一に補正され、透明感のあ
る自然で美しい仕上がりが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の複合粉末表面のSEM写真である。
【図2】実施例2の複合粉末表面のSEM写真である。
【図3】実施例3の複合粉末表面のSEM写真である。
【図4】実施例4の複合粉末表面のSEM写真である。
【図5】実施例5の複合粉末表面のSEM写真である。
【図6】実施例9の複合粉末表面のSEM写真である。
【図7】実施例10の複合粉末表面のSEM写真であ
る。
【図8】実施例11の複合粉末表面のSEM写真であ
る。
【図9】実施例14の複合粉末表面のSEM写真であ
る。
【図10】実施例15の複合粉末表面のSEM写真であ
る。
【図11】実施例16の複合粉末表面のSEM写真であ
る。
【図12】顕微光沢計で測定したSE値により粉末のチ
カチカ感を評価したグラフである。
【図13】レオメーターで測定した硬度により粉末の皮
脂固化作用を評価したプロットである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城市 京子 神奈川県横浜市都筑区早渕2丁目2番1号 株式会社資生堂リサーチセンター(新横 浜)内 Fターム(参考) 4C083 AB211 AB212 AB232 AB431 AB432 AC012 AC022 AC122 AC242 AC332 AC342 AC442 AC482 AC542 AD022 AD072 AD092 AD152 AD162 BB25 BB26 CC11 CC12 DD17 DD21 DD33 EE06 FF01 4G073 BA04 BA20 BA52 BA75 BD15 BD21 CM22 CN06 CN09 FA11 FB04 FB29 FB50 FC12 GB02 UB31

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄片状基板粉末と、 該基板粉末の表面に突起状に付着した酸化亜鉛粒子を含
    むことを特徴とする複合粉末。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の粉末において、前記酸化
    亜鉛粒子は細長い針状であることを特徴とする複合粉
    末。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の粉末において、前記基板
    粉末の表面に付着した酸化亜鉛粒子は、略均一な粒子径
    を有することを特徴とする複合粉末。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の粉末において、前記酸化
    亜鉛粒子はその粒子間隔が略均一であるように前記基板
    粉末の表面に付着していることを特徴とする複合粉末。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の粉末に
    おいて、前記基板粉末は干渉色を発現することを特徴と
    する複合粉末。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の粉末において、前記基板
    粉末は雲母チタンであることを特徴とする複合粉末。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の粉末に
    おいて、酸化亜鉛粒子の付着率が前記基板に対して15
    〜100質量%であることを特徴とする複合粉末。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の複合粉
    末を配合したことを特徴とするメークアップ化粧料。
  9. 【請求項9】 薄片状基板粉末のスラリー溶液に種粒子
    を共存させ、該溶液に亜鉛イオン溶液とアルカリ水溶液
    を添加して反応させることにより、前記種粒子を核とし
    て酸化亜鉛を結晶成長させ、生成した酸化亜鉛粒子を前
    記基板粉末の表面に付着させることを特徴とする複合粉
    末の製造方法。
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