JP2004141076A - 表面に振掛け食品を定着させたシート状海苔の製造装置及び製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】海苔の表面に振掛け食品を定着させる。
【解決する手段】帯状海苔Sの表面に連続的に接着液を塗布する接着液塗布装置2と、接着液塗布装置2の下流側に配備され帯状海苔Sの接着液塗布面に振掛け食品を振り掛ける振掛け装置3と、振掛け装置3の下流側に配備され、振り掛けた食品Fの上から接着液を噴霧する接着液噴霧装置4と、接着液噴霧装置4の下流側に配備され海苔、海苔上の振掛け食品及び接着液を加熱して乾燥させる加熱乾燥装置5と、加熱乾燥装置5の下流側に配備され、表面に振掛け食品Fを定着させた帯状海苔Sを所定の大きさに切断する切断装置6とによって構成される。
【選択図】 図1
【解決する手段】帯状海苔Sの表面に連続的に接着液を塗布する接着液塗布装置2と、接着液塗布装置2の下流側に配備され帯状海苔Sの接着液塗布面に振掛け食品を振り掛ける振掛け装置3と、振掛け装置3の下流側に配備され、振り掛けた食品Fの上から接着液を噴霧する接着液噴霧装置4と、接着液噴霧装置4の下流側に配備され海苔、海苔上の振掛け食品及び接着液を加熱して乾燥させる加熱乾燥装置5と、加熱乾燥装置5の下流側に配備され、表面に振掛け食品Fを定着させた帯状海苔Sを所定の大きさに切断する切断装置6とによって構成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、シート状海苔の表面に振掛け食品を振り掛けて、海苔に定着させる装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
フィルム包装したシート状海苔にておにぎりを包んだ包装おにぎりが販売されている。
包装おにぎりは、フィルムによって海苔とおにぎりは隔絶しているが、食する際にフィルムだけを剥ぎ取って、海苔を直接におにぎりに被せることができる。
おにぎりは、中身の具によって異なる味を楽しむことが出来たが、海苔自体の味に変化を与える発想はなかった。
【0003】
出願人は、以前に味付けしたシート状海苔の間にゴマを挟んだスナック食品の製造装置を案出した(特許文献2)。
上記装置は、味付け液を染み込ませた挟みローラの間に、海苔を2列の状態で通して味付けを行い、一方の海苔の接着液塗布面にゴマを振り掛けた後、列違いに隣合う他方の海苔をゴマの上から被せるのである。
上記装置では、海苔を1枚づつ挟みローラに通し、更に、味付けした海苔の1枚づつにゴマを振らねばならず生産能率が悪い。
【0004】
又、出願人は、以前に定形海苔を帯状に連接する装置を案出した(特許文献1)。
上記装置は、定形海苔を搬送しつつ、海苔の端部を液で濡らすと共に、該濡れた部分に隣合う海苔の端部を重ねて加熱し、海苔を順に連接する。
【0005】
出願人は、上記海苔連接装置と、スナック食品製造装置のゴマ振りまでの構成と、帯状海苔を所定の大きさに切断する装置を組み合わせた味付け海苔の製造装置を試作した。
海苔1枚1枚に味付けをしたり、ゴマ振りをする従前の装置に較べて、生産能率は向上したが、海苔に対するゴマの定着が悪く、ゴマが剥離し易い問題のあることが分かった。ゴマ以外の振掛け食品でも同様であった。
従前のスナック食品の場合、内面に接着液を塗布した2枚のシート状海苔でゴマの層を挟む構成であるから、ゴマの剥離は殆ど生じなかったのである。
【0006】
又、2種類以上の比重の異なる振掛け食品を混ぜて振り掛ける場合、振掛け食品を収容しておく容器内で食品が均一に混ざらず、帯状海苔に振り掛けた際に、比重の異なる食品の分布が不均一になる。
本発明は、シート状海苔の表面に振掛け食品をほぼ均一分布して定着させる装置及び方法を明らかにするものである。
【0007】
【特許文献1】
特公平1−49475号公報
【特許文献2】
実公平6−16549号公報
【0008】
【課題を解決する手段】
本発明に係る表面に振掛け食品を定着させるシート状海苔の製造装置は、
帯状海苔Sの表面に連続的に接着液を塗布する接着液塗布装置(2)と、
接着液塗布装置(2)の下流側に配備され、帯状海苔Sの接着液塗布面に振掛けけ食品Fを振り掛ける振掛け装置(3)と、
振掛け装置(3)の下流側に配備され、振り掛けた食品の上から接着液を噴霧する接着液噴霧装置(4)と、
接着液噴霧装置(4)の下流側に配備され、接着液を乾燥させて帯状海苔Sに振掛け食品Fを定着させる乾燥装置(5)と、
乾燥装置(5)の下流側に配備され、帯状海苔Sを所定の長さに切断する切断装置(6)
とによって構成される。
【0009】
本発明に係る表面に振掛け食品を定着させた帯状海苔Sの製造方法は、
帯状海苔Sの表面に接着液を連続的に塗布する接着液塗布工程と、
帯状海苔Sに塗布した接着液が乾燥しない内に、接着液塗布面に振掛け食品Fを振り掛ける振掛け工程と、
振掛けた食品の上から接着液を噴霧する接着液噴霧工程と、
帯状海苔S上の接着液を乾燥させて海苔に振掛け食品を定着させる乾燥工程と、
表面に振掛け食品を定着させた帯状海苔Sを所定の大きさに切断する切断工程とを含む。
【0010】
【作用及び効果】
帯状海苔Sの接着液塗布面に振掛け食品Fを振り掛け、更に振掛け食品の上から接着液R2を噴霧すると、後から噴霧された接着液R2は振掛け食品Fの表面から縁に回りこんで、帯状海苔Sの表面に最初に塗布した接着液R1の層に繋がる。この状態で接着液R1、R2を乾燥させると、接着液が乾燥固化して強い接着作用を発揮し、振掛け食品は帯状海苔S上に定着する。
帯状海苔Sに塗布した接着液R1だけで振掛け食品Fを帯状海苔Sに定着させる場合に較べて、本発明では、振掛け食品Fの上から接着液R2を噴霧することにより、該接着液R2が振掛け食品Fを包み、帯状海苔Sに塗布されている接着液R1の層に繋がるから、帯状海苔Sに対する振掛け食品の定着力は強く、振掛け食品が帯状海苔Sから剥離することを防止する効果は大きい。
【0011】
帯状海苔Sに対して、接着液の塗布、振掛け食品の振り掛け、接着液の噴霧、乾燥及び帯状海苔Sの切断を一連の工程で行うから、定形海苔S1の1枚づつに上記の接着液の塗布を行ってから乾燥させることに較べて、生産能率が遙かに向上する。又、海苔が連続しているから、接着液の塗布や噴霧の際、及び振掛け食品の振り掛けの際に、海苔と海苔の隙間から接着液や振掛け食品が零れ落ちる無駄を排除できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の表面に振掛け食品を定着させたシート状海苔の製造装置のレイアウトを示している。
上流側から下流側へ順に、海苔連接装置(1)、接着液塗布装置(2)、振掛け食品振掛け装置(3)、接着液噴霧装置(4)、乾燥装置(5)、切断装置(6)を配置している。
【0013】
海苔連接装置(1)は、図3に示す如く、矩形の定形海苔S1を長尺帯状に連接するものであって、本願出願人が以前に案出した公知のものである。
図2に示す如く、海苔連接装置(1)は、ストッカ(11)に積み重ねて収容した定形海苔の束から最下部の海苔を1枚づつ取り出す定形海苔供給手段(12)と、供給された海苔を等間隔に搬送する第1搬送手段(13)と、第1搬送手段(13)の下流側に配備され第1搬送手段(13)よりも搬送速度の遅い第2搬送手段(14)とを具えている。
図4に示す如く、第1搬送手段(13)と第2搬送手段(14)の間に、搬送途上のシート状海苔の上流端を濡らすための液塗布手段(15)が配備され、第2搬送手段(14)の入り口上方に押圧ローラ(16)が配備される。
【0014】
前記液塗布手段(15)によって上流端が濡れた定形海苔S1が、第1搬送手段(13)と第2搬送手段(14)の搬送速度の違いによって、第2搬送手段(14)の上で、後続する定形海苔の下流側端部と重なり合い、押圧ローラ(16)が該重なり部を加熱しつつ押圧して、定形海苔S1を搬送順に連接し、帯状海苔Sとして接着液塗布装置(2)に連続的に供給する。
定尺海苔S1を繋ぐために該海苔の端部を濡らす液は、実施例ではアルコール分を多く含む液、具体的には日本酒が用いられる。
【0015】
接着液塗布装置(2)は、本願出願人が実公平6−16549号公報で明らかにした公知の装置であって、図6に示す如く、外周面をスポンジ等の弾性部材にて形成した塗布ロール(21)と、塗布ロール(21)の上方に塗布ロール(21)に接して配備した付けロール(22)と、付けロール(22)に接着液を供給する接着液供給手段(23)と、塗布ロール(21)の下方にて該ロール(21)に接触して配備された硬質の受けロール(24)とによって構成され、塗布ロール(21)と受けロール(24)は、両ロール間に供給される帯状海苔Sを下流側に引き込む方向に強制回転駆動される。
実施例では、塗布ロール(21)、受けロール(24)及び付けロール(22)は、帯状海苔Sの搬送方向に夫々2個づつ配備されている。
【0016】
海苔連接装置(1)から接着液塗布装置(2)へ帯状海苔Sが供給されると、受けロール(24)と塗布ロール(21)が、帯状海苔Sを引き込む方向に回転し、両ロールの間に帯状海苔Sが引き込まれる。
接着液供給装置(2)から供給された接着液によって表面を濡らした塗布ロール(21)に海苔が接触して、該海苔に接着液が塗布される。
接着液は、澱粉質の液に、みりん、砂糖、醤油等で味付けが成されており、水より粘度が高い。
接着液は、海苔に振掛け食品を定着させる働きをするのは勿論、海苔に味付けする役割をなす。
【0017】
振掛け食品振掛け装置(3)は、図7に示す如く、底面が斜めに開口した容器(31)の該開口底面に振動シュート(32)を配備し、該振動シュート(32)の底面にバイブレータ(33)を連繋して構成される。振動シュート(32)の下端は帯状海苔Sの移行路より少し高位置で該移行路の真上にあり、振動シュート(32)の下端幅は帯状海苔Sの幅長さに対応している。
容器(31)内に、唐辛子、ゴマ、シラス、乾燥小海老、乾燥させた野沢菜漬を細かく刻んだもの等の粉状、粒状或いは小片状の振掛け食品Fを収容しておく。
【0018】
バイブレータ(33)によって振動シュート(32)を振動させ、容器(31)の底面開口と振動シュート(32)の僅かな隙間(34)から、容器(32)内の振掛け食品Fを振動シュート(32)の下端側へ送り出し、前記接着液塗布装置(2)によって上面に接着液を塗布された帯状海苔Sに、振動シュート(32)の下端から振掛け食品Fを振り掛ける。
振動シュート(32)の傾斜角度、振動シュート(32)と容器(31)下面との間の隙間幅、バイブレータ(32)の振動数は調整可能であり、振掛け食品の粒度、振掛け食品の振動シュート(32)上での滑り特性に応じてそれらを調整して、帯状海苔Sに単位長さ当たりの振掛け食品の振掛け量を略一定にし、且つ略均一分布に振り掛けることができる。
【0019】
実施例では、振掛け食品振掛け装置(3)は、帯状海苔Sの搬送方向に2基並べて配備され、夫々の振掛け装置(3)(3)の容器(31)は、比重の異なる振掛け食品を収容している。
比重の異なる食品を1つの容器(31)に収容すると、振動シュート(32)の振動が容器(31)に伝わり、容器内で比重の大きい食品が下部に、比重の小さい食品が上部になる様に分離してしまい、均一に混ざった状態で帯状海苔Sに振り掛けることは出来ない。実施例の様に、比重の異なる振掛け食品を別個の容器(31)(31)に収容して、別個に振り出せば、夫々の振掛け食品を帯状海苔Sに略均一に振り掛けることができる。
【0020】
後段配置の接着液噴霧装置(4)は、帯状海苔Sの上面に振り掛けた食品Fの上から、噴霧ノズル(41)によって接着液を噴霧するものであり、振掛け食品を帯状海苔Sに接着する効果を有するものであれば、接着液は前記接着液塗布装置(2)によって塗布する接着液と同じものでも可いし、別のものでも可い。
噴霧ノズル(41)は、接着液飛散防止カバー(42)内に収容されている。
帯状海苔S上の振掛け食品Fは、帯状海苔Sに塗布した接着液が乾かない内に、該接着液塗布面に振り掛けられており、接着液によって海苔に引っ付いた状態である。
従って、噴霧ノズル(41)の噴霧圧を最適に設定することにより、振掛け食品を吹き飛ばすことなく、振掛け食品の上から接着液を均等に噴霧できる。
図10に示す如く、噴霧された接着液R2は、振掛け食品Fの表面から縁に回りこんで、海苔表面に最初に塗布した接着液R1の層に繋がる。
【0021】
前記接着液塗布装置(2)、振掛け食品振掛け装置(3)及び接着液噴霧装置(4)は、共通の基台(7)に配備され、接着液塗布装置(2)の排出側から接着液噴霧装置(4)の下流側までは、帯状海苔Sは共通のコンベア(43)によって下流側に案内される。
【0022】
乾燥装置(5)は、実施例では加熱によって上記接着液を乾燥させる装置である。図8に示す如く、帯状海苔Sの搬送方向に長い筺体(51)の上流側端に進入口(52)、下流端に排出口(53)を開口し、筺体(51)内には、両端が進入口(52)と排出口(53)から少しはみ出してコンベア(53)が配備され、該コンベア(53)に沿ってヒータ列(55)を配備している。
乾燥装置(5)は、前記接着液噴霧装置(4)によって接着液が噴霧された帯状海苔Sを進入口(52)から侵入させ、接着液、及び接着液で濡れた海苔と振掛け食品を乾燥させ、排出口(53)から排出する。
接着液及び振掛け食品を含む海苔全体が加熱乾燥されることにより、海苔の風味が増し、又、味付け接着剤が香ばしく臭い、海苔全体の美味しさが増す。
【0023】
切断装置(6)は、乾燥装置(5)の排出口(53)の近傍に配備され、表面に振掛け食品を定着させた帯状海苔Sを、固定刃体(61)と回転刃体(62)の協同により所定の長さに切断するものである。
固定刃体(62)は、帯状海苔Sの移行路の下方に移行路に面して移行路と直交する方向に配備され、回転刃体(62)は回転軸(64)上の2つの円板(63)(63)に跨って少し捻って取り付けられ、円板(64)(64)間には複数本、実施例では4本の回転刃体が等間隔に取り付けられている。
帯状海苔Sが切断長さに対応する分だけ移動するタイミングと、回転刃体(62)の回転軸が90゜回転するタイミングが一致しており、帯状海苔Sを単位長さに切断するのである。
実施例では、帯状海苔Sに繋ぐ前の元の定形海苔S1の大きさに切断する。
【0024】
表面に振掛け食品を定着させ定形に切断されたシート状海苔S2を、更に半分に切断し、これをフィルム包装してから、おにぎりの包装に用いる。
おにぎり飯に具を入れなくても、海苔、振掛け食品及び味付き乾燥接着剤によって、美味しく味付けがなされる。
【0025】
切断装置(6)に隣接して該装置の上流側に、帯状海苔を幅方向に2分する切断刃(図示せず)を配備しておけば、切断装置(6)によって帯状海苔を定形長さに切断した後で、半分に切断する手間を省くことができる。
【0026】
上記の如く、帯状海苔Sの接着液塗布面に振掛け食品Fを振り掛け、更に振掛け食品の上から接着液を噴霧してから加熱乾燥させると、接着液が乾燥固化して海苔の表面に振掛け食品が定着する。
振掛け食品Fの上から噴霧した接着液R2は、振掛け食品Fの表面から縁に回り込んで、海苔表面に最初に塗布した接着液R1の層に繋がって振掛け食品Fをシート状海苔Sに定着させる効果が高まる。
【0027】
定形海苔S1を帯状に連接し、この帯状海苔Sに対して接着液の塗布、振掛け食品の振り掛け、接着液の噴霧、帯状海苔の加熱乾燥及び所定長さの切断を、帯状海苔の搬送を停止することなく行うため、定形海苔S1の1枚づつに上記接着液塗布から加熱乾燥までの一連の工程を行うことに較べて、生産能率が遙かに向上する。又、海苔が帯状に連続しているから、接着液の塗布や噴霧の際、及び振掛け食品の振り掛けの際に、海苔と海苔の隙間から接着液や振掛け食品が零れ落ちる無駄を排除できる。
【0028】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【0029】
例えば、実施例では接着液塗布装置(2)の上流側に海苔連接装置(1)を配備したが、予め帯状に形成した海苔を巻取りドラム(図示せず)に巻き取っておき、該ドラムから帯状海苔を接着液塗布装置(2)に連続的に供給することが出来るのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置のレイアウト図である。
【図2】海苔連接装置の正面図である。
【図3】定形海苔を帯状海苔に接続する説明図である。
【図4】海苔連接装置の要部斜面図である。
【図5】共通の基台に接着液塗布装置、振掛け装置、接着液噴霧装置を配備した正面図である。
【図6】接着液塗布装置の斜面図である。
【図7】振掛け食品振掛け装置の斜面図である。
【図8】乾燥装置の正面図である。
【図9】切断装置の斜面図で有る。
【図10】振掛け食品を定着させた海苔の断面図である。
【符号の説明】
(1) 海苔連接装置
(2) 接着液塗布装置
(3) 振掛け食品振掛け装置
(4) 接着液噴霧装置
(5) 加熱乾燥装置
(6) 切断装置
【発明の属する分野】
本発明は、シート状海苔の表面に振掛け食品を振り掛けて、海苔に定着させる装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
フィルム包装したシート状海苔にておにぎりを包んだ包装おにぎりが販売されている。
包装おにぎりは、フィルムによって海苔とおにぎりは隔絶しているが、食する際にフィルムだけを剥ぎ取って、海苔を直接におにぎりに被せることができる。
おにぎりは、中身の具によって異なる味を楽しむことが出来たが、海苔自体の味に変化を与える発想はなかった。
【0003】
出願人は、以前に味付けしたシート状海苔の間にゴマを挟んだスナック食品の製造装置を案出した(特許文献2)。
上記装置は、味付け液を染み込ませた挟みローラの間に、海苔を2列の状態で通して味付けを行い、一方の海苔の接着液塗布面にゴマを振り掛けた後、列違いに隣合う他方の海苔をゴマの上から被せるのである。
上記装置では、海苔を1枚づつ挟みローラに通し、更に、味付けした海苔の1枚づつにゴマを振らねばならず生産能率が悪い。
【0004】
又、出願人は、以前に定形海苔を帯状に連接する装置を案出した(特許文献1)。
上記装置は、定形海苔を搬送しつつ、海苔の端部を液で濡らすと共に、該濡れた部分に隣合う海苔の端部を重ねて加熱し、海苔を順に連接する。
【0005】
出願人は、上記海苔連接装置と、スナック食品製造装置のゴマ振りまでの構成と、帯状海苔を所定の大きさに切断する装置を組み合わせた味付け海苔の製造装置を試作した。
海苔1枚1枚に味付けをしたり、ゴマ振りをする従前の装置に較べて、生産能率は向上したが、海苔に対するゴマの定着が悪く、ゴマが剥離し易い問題のあることが分かった。ゴマ以外の振掛け食品でも同様であった。
従前のスナック食品の場合、内面に接着液を塗布した2枚のシート状海苔でゴマの層を挟む構成であるから、ゴマの剥離は殆ど生じなかったのである。
【0006】
又、2種類以上の比重の異なる振掛け食品を混ぜて振り掛ける場合、振掛け食品を収容しておく容器内で食品が均一に混ざらず、帯状海苔に振り掛けた際に、比重の異なる食品の分布が不均一になる。
本発明は、シート状海苔の表面に振掛け食品をほぼ均一分布して定着させる装置及び方法を明らかにするものである。
【0007】
【特許文献1】
特公平1−49475号公報
【特許文献2】
実公平6−16549号公報
【0008】
【課題を解決する手段】
本発明に係る表面に振掛け食品を定着させるシート状海苔の製造装置は、
帯状海苔Sの表面に連続的に接着液を塗布する接着液塗布装置(2)と、
接着液塗布装置(2)の下流側に配備され、帯状海苔Sの接着液塗布面に振掛けけ食品Fを振り掛ける振掛け装置(3)と、
振掛け装置(3)の下流側に配備され、振り掛けた食品の上から接着液を噴霧する接着液噴霧装置(4)と、
接着液噴霧装置(4)の下流側に配備され、接着液を乾燥させて帯状海苔Sに振掛け食品Fを定着させる乾燥装置(5)と、
乾燥装置(5)の下流側に配備され、帯状海苔Sを所定の長さに切断する切断装置(6)
とによって構成される。
【0009】
本発明に係る表面に振掛け食品を定着させた帯状海苔Sの製造方法は、
帯状海苔Sの表面に接着液を連続的に塗布する接着液塗布工程と、
帯状海苔Sに塗布した接着液が乾燥しない内に、接着液塗布面に振掛け食品Fを振り掛ける振掛け工程と、
振掛けた食品の上から接着液を噴霧する接着液噴霧工程と、
帯状海苔S上の接着液を乾燥させて海苔に振掛け食品を定着させる乾燥工程と、
表面に振掛け食品を定着させた帯状海苔Sを所定の大きさに切断する切断工程とを含む。
【0010】
【作用及び効果】
帯状海苔Sの接着液塗布面に振掛け食品Fを振り掛け、更に振掛け食品の上から接着液R2を噴霧すると、後から噴霧された接着液R2は振掛け食品Fの表面から縁に回りこんで、帯状海苔Sの表面に最初に塗布した接着液R1の層に繋がる。この状態で接着液R1、R2を乾燥させると、接着液が乾燥固化して強い接着作用を発揮し、振掛け食品は帯状海苔S上に定着する。
帯状海苔Sに塗布した接着液R1だけで振掛け食品Fを帯状海苔Sに定着させる場合に較べて、本発明では、振掛け食品Fの上から接着液R2を噴霧することにより、該接着液R2が振掛け食品Fを包み、帯状海苔Sに塗布されている接着液R1の層に繋がるから、帯状海苔Sに対する振掛け食品の定着力は強く、振掛け食品が帯状海苔Sから剥離することを防止する効果は大きい。
【0011】
帯状海苔Sに対して、接着液の塗布、振掛け食品の振り掛け、接着液の噴霧、乾燥及び帯状海苔Sの切断を一連の工程で行うから、定形海苔S1の1枚づつに上記の接着液の塗布を行ってから乾燥させることに較べて、生産能率が遙かに向上する。又、海苔が連続しているから、接着液の塗布や噴霧の際、及び振掛け食品の振り掛けの際に、海苔と海苔の隙間から接着液や振掛け食品が零れ落ちる無駄を排除できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の表面に振掛け食品を定着させたシート状海苔の製造装置のレイアウトを示している。
上流側から下流側へ順に、海苔連接装置(1)、接着液塗布装置(2)、振掛け食品振掛け装置(3)、接着液噴霧装置(4)、乾燥装置(5)、切断装置(6)を配置している。
【0013】
海苔連接装置(1)は、図3に示す如く、矩形の定形海苔S1を長尺帯状に連接するものであって、本願出願人が以前に案出した公知のものである。
図2に示す如く、海苔連接装置(1)は、ストッカ(11)に積み重ねて収容した定形海苔の束から最下部の海苔を1枚づつ取り出す定形海苔供給手段(12)と、供給された海苔を等間隔に搬送する第1搬送手段(13)と、第1搬送手段(13)の下流側に配備され第1搬送手段(13)よりも搬送速度の遅い第2搬送手段(14)とを具えている。
図4に示す如く、第1搬送手段(13)と第2搬送手段(14)の間に、搬送途上のシート状海苔の上流端を濡らすための液塗布手段(15)が配備され、第2搬送手段(14)の入り口上方に押圧ローラ(16)が配備される。
【0014】
前記液塗布手段(15)によって上流端が濡れた定形海苔S1が、第1搬送手段(13)と第2搬送手段(14)の搬送速度の違いによって、第2搬送手段(14)の上で、後続する定形海苔の下流側端部と重なり合い、押圧ローラ(16)が該重なり部を加熱しつつ押圧して、定形海苔S1を搬送順に連接し、帯状海苔Sとして接着液塗布装置(2)に連続的に供給する。
定尺海苔S1を繋ぐために該海苔の端部を濡らす液は、実施例ではアルコール分を多く含む液、具体的には日本酒が用いられる。
【0015】
接着液塗布装置(2)は、本願出願人が実公平6−16549号公報で明らかにした公知の装置であって、図6に示す如く、外周面をスポンジ等の弾性部材にて形成した塗布ロール(21)と、塗布ロール(21)の上方に塗布ロール(21)に接して配備した付けロール(22)と、付けロール(22)に接着液を供給する接着液供給手段(23)と、塗布ロール(21)の下方にて該ロール(21)に接触して配備された硬質の受けロール(24)とによって構成され、塗布ロール(21)と受けロール(24)は、両ロール間に供給される帯状海苔Sを下流側に引き込む方向に強制回転駆動される。
実施例では、塗布ロール(21)、受けロール(24)及び付けロール(22)は、帯状海苔Sの搬送方向に夫々2個づつ配備されている。
【0016】
海苔連接装置(1)から接着液塗布装置(2)へ帯状海苔Sが供給されると、受けロール(24)と塗布ロール(21)が、帯状海苔Sを引き込む方向に回転し、両ロールの間に帯状海苔Sが引き込まれる。
接着液供給装置(2)から供給された接着液によって表面を濡らした塗布ロール(21)に海苔が接触して、該海苔に接着液が塗布される。
接着液は、澱粉質の液に、みりん、砂糖、醤油等で味付けが成されており、水より粘度が高い。
接着液は、海苔に振掛け食品を定着させる働きをするのは勿論、海苔に味付けする役割をなす。
【0017】
振掛け食品振掛け装置(3)は、図7に示す如く、底面が斜めに開口した容器(31)の該開口底面に振動シュート(32)を配備し、該振動シュート(32)の底面にバイブレータ(33)を連繋して構成される。振動シュート(32)の下端は帯状海苔Sの移行路より少し高位置で該移行路の真上にあり、振動シュート(32)の下端幅は帯状海苔Sの幅長さに対応している。
容器(31)内に、唐辛子、ゴマ、シラス、乾燥小海老、乾燥させた野沢菜漬を細かく刻んだもの等の粉状、粒状或いは小片状の振掛け食品Fを収容しておく。
【0018】
バイブレータ(33)によって振動シュート(32)を振動させ、容器(31)の底面開口と振動シュート(32)の僅かな隙間(34)から、容器(32)内の振掛け食品Fを振動シュート(32)の下端側へ送り出し、前記接着液塗布装置(2)によって上面に接着液を塗布された帯状海苔Sに、振動シュート(32)の下端から振掛け食品Fを振り掛ける。
振動シュート(32)の傾斜角度、振動シュート(32)と容器(31)下面との間の隙間幅、バイブレータ(32)の振動数は調整可能であり、振掛け食品の粒度、振掛け食品の振動シュート(32)上での滑り特性に応じてそれらを調整して、帯状海苔Sに単位長さ当たりの振掛け食品の振掛け量を略一定にし、且つ略均一分布に振り掛けることができる。
【0019】
実施例では、振掛け食品振掛け装置(3)は、帯状海苔Sの搬送方向に2基並べて配備され、夫々の振掛け装置(3)(3)の容器(31)は、比重の異なる振掛け食品を収容している。
比重の異なる食品を1つの容器(31)に収容すると、振動シュート(32)の振動が容器(31)に伝わり、容器内で比重の大きい食品が下部に、比重の小さい食品が上部になる様に分離してしまい、均一に混ざった状態で帯状海苔Sに振り掛けることは出来ない。実施例の様に、比重の異なる振掛け食品を別個の容器(31)(31)に収容して、別個に振り出せば、夫々の振掛け食品を帯状海苔Sに略均一に振り掛けることができる。
【0020】
後段配置の接着液噴霧装置(4)は、帯状海苔Sの上面に振り掛けた食品Fの上から、噴霧ノズル(41)によって接着液を噴霧するものであり、振掛け食品を帯状海苔Sに接着する効果を有するものであれば、接着液は前記接着液塗布装置(2)によって塗布する接着液と同じものでも可いし、別のものでも可い。
噴霧ノズル(41)は、接着液飛散防止カバー(42)内に収容されている。
帯状海苔S上の振掛け食品Fは、帯状海苔Sに塗布した接着液が乾かない内に、該接着液塗布面に振り掛けられており、接着液によって海苔に引っ付いた状態である。
従って、噴霧ノズル(41)の噴霧圧を最適に設定することにより、振掛け食品を吹き飛ばすことなく、振掛け食品の上から接着液を均等に噴霧できる。
図10に示す如く、噴霧された接着液R2は、振掛け食品Fの表面から縁に回りこんで、海苔表面に最初に塗布した接着液R1の層に繋がる。
【0021】
前記接着液塗布装置(2)、振掛け食品振掛け装置(3)及び接着液噴霧装置(4)は、共通の基台(7)に配備され、接着液塗布装置(2)の排出側から接着液噴霧装置(4)の下流側までは、帯状海苔Sは共通のコンベア(43)によって下流側に案内される。
【0022】
乾燥装置(5)は、実施例では加熱によって上記接着液を乾燥させる装置である。図8に示す如く、帯状海苔Sの搬送方向に長い筺体(51)の上流側端に進入口(52)、下流端に排出口(53)を開口し、筺体(51)内には、両端が進入口(52)と排出口(53)から少しはみ出してコンベア(53)が配備され、該コンベア(53)に沿ってヒータ列(55)を配備している。
乾燥装置(5)は、前記接着液噴霧装置(4)によって接着液が噴霧された帯状海苔Sを進入口(52)から侵入させ、接着液、及び接着液で濡れた海苔と振掛け食品を乾燥させ、排出口(53)から排出する。
接着液及び振掛け食品を含む海苔全体が加熱乾燥されることにより、海苔の風味が増し、又、味付け接着剤が香ばしく臭い、海苔全体の美味しさが増す。
【0023】
切断装置(6)は、乾燥装置(5)の排出口(53)の近傍に配備され、表面に振掛け食品を定着させた帯状海苔Sを、固定刃体(61)と回転刃体(62)の協同により所定の長さに切断するものである。
固定刃体(62)は、帯状海苔Sの移行路の下方に移行路に面して移行路と直交する方向に配備され、回転刃体(62)は回転軸(64)上の2つの円板(63)(63)に跨って少し捻って取り付けられ、円板(64)(64)間には複数本、実施例では4本の回転刃体が等間隔に取り付けられている。
帯状海苔Sが切断長さに対応する分だけ移動するタイミングと、回転刃体(62)の回転軸が90゜回転するタイミングが一致しており、帯状海苔Sを単位長さに切断するのである。
実施例では、帯状海苔Sに繋ぐ前の元の定形海苔S1の大きさに切断する。
【0024】
表面に振掛け食品を定着させ定形に切断されたシート状海苔S2を、更に半分に切断し、これをフィルム包装してから、おにぎりの包装に用いる。
おにぎり飯に具を入れなくても、海苔、振掛け食品及び味付き乾燥接着剤によって、美味しく味付けがなされる。
【0025】
切断装置(6)に隣接して該装置の上流側に、帯状海苔を幅方向に2分する切断刃(図示せず)を配備しておけば、切断装置(6)によって帯状海苔を定形長さに切断した後で、半分に切断する手間を省くことができる。
【0026】
上記の如く、帯状海苔Sの接着液塗布面に振掛け食品Fを振り掛け、更に振掛け食品の上から接着液を噴霧してから加熱乾燥させると、接着液が乾燥固化して海苔の表面に振掛け食品が定着する。
振掛け食品Fの上から噴霧した接着液R2は、振掛け食品Fの表面から縁に回り込んで、海苔表面に最初に塗布した接着液R1の層に繋がって振掛け食品Fをシート状海苔Sに定着させる効果が高まる。
【0027】
定形海苔S1を帯状に連接し、この帯状海苔Sに対して接着液の塗布、振掛け食品の振り掛け、接着液の噴霧、帯状海苔の加熱乾燥及び所定長さの切断を、帯状海苔の搬送を停止することなく行うため、定形海苔S1の1枚づつに上記接着液塗布から加熱乾燥までの一連の工程を行うことに較べて、生産能率が遙かに向上する。又、海苔が帯状に連続しているから、接着液の塗布や噴霧の際、及び振掛け食品の振り掛けの際に、海苔と海苔の隙間から接着液や振掛け食品が零れ落ちる無駄を排除できる。
【0028】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【0029】
例えば、実施例では接着液塗布装置(2)の上流側に海苔連接装置(1)を配備したが、予め帯状に形成した海苔を巻取りドラム(図示せず)に巻き取っておき、該ドラムから帯状海苔を接着液塗布装置(2)に連続的に供給することが出来るのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】装置のレイアウト図である。
【図2】海苔連接装置の正面図である。
【図3】定形海苔を帯状海苔に接続する説明図である。
【図4】海苔連接装置の要部斜面図である。
【図5】共通の基台に接着液塗布装置、振掛け装置、接着液噴霧装置を配備した正面図である。
【図6】接着液塗布装置の斜面図である。
【図7】振掛け食品振掛け装置の斜面図である。
【図8】乾燥装置の正面図である。
【図9】切断装置の斜面図で有る。
【図10】振掛け食品を定着させた海苔の断面図である。
【符号の説明】
(1) 海苔連接装置
(2) 接着液塗布装置
(3) 振掛け食品振掛け装置
(4) 接着液噴霧装置
(5) 加熱乾燥装置
(6) 切断装置
Claims (5)
- 帯状海苔Sの表面に連続的に接着液を塗布する接着液塗布装置(2)と、
接着液塗布装置(2)の下流側に配備され、帯状海苔Sの接着液塗布面に振掛け食品Fを振り掛ける振掛け装置(3)と、
振掛け装置(3)の下流側に配備され、振り掛けた食品Fの上から接着液を噴霧する接着液噴霧装置(4)と、
接着液噴霧装置(4)の下流側に配備され、接着液を乾燥させて食品Fを帯状海苔Sに定着させる乾燥装置(5)と、
乾燥装置(5)の下流側に配備され、表面に振掛け食品Fを定着させた帯状海苔Sを所定の大きさに切断する切断装置(6)
とによって構成される、表面に振掛け食品を定着させたシート状海苔の製造装置。 - 接着液塗布装置(2)の上流側に、定形海苔S1を長尺帯状に連接する海苔連接装置(1)を配備し、該海苔連接装置(1)にて連接された帯状海苔Sを接着液塗布装置(2)へ案内する請求項1に記載のシート状海苔の製造装置。
- 振掛け装置(3)は、帯状海苔Sの搬送方向に複数基並んで配備されている請求項1又は2に記載のシート状海苔の製造装置
- 帯状海苔Sの表面に接着液を連続的に塗布する接着液塗布工程と、
帯状海苔Sに塗布した接着液が乾燥しない内に、接着液塗布面に振掛け食品Fを振り掛ける振掛け工程と、
振掛けた食品Fの上から接着液を噴霧する接着液噴霧工程と、
接着液を乾燥させて帯状海苔S上に振掛け食品を定着させる乾燥工程と、
表面に振掛け食品を定着させた帯状海苔Sを所定の大きさに切断する切断工程とを含む、表面に振掛け食品を定着させたシート状海苔の製造方法。 - 帯状海苔Sを連続的に引き出しつつ、接着液の塗布、振掛け食品の振り掛け、接着液の噴霧、加熱乾燥及び帯状海苔Sの切断を行う請求項4に記載のシート状海苔の製造方法。
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