JP2004183982A - 空気調和機の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧縮機と室外側熱交換器と膨張弁と室内側熱交換器とを順次配管接続して冷媒回路を構成し、前記圧縮機を制御する制御部を備えた空気調和機の制御装置において、前記室外側熱交換器には前記制御部により制御されるヒータが設置され、前記制御部はリモコン等の運転スイッチがオンされた後に前記ヒータに通電し、所定時間経過後に前記圧縮機を起動するよう制御してなることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は空気調和機の制御装置に関するものであって、とくに起動時に室内熱交換器内の冷媒流により生ずる騒音を減少させることに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気調和機の冷媒回路は、図3のように、圧縮機1、四方弁2、室外側熱交換器3、膨張弁4、室内側熱交換器5を順次配管により接続し閉回路が構成されている。そして、圧縮機1から図の矢印aの向きに冷媒が吐出され、四方弁2を切替えることにより、この空気調和機を冷房運転または暖房運転の両方を可能にしている。また、圧縮機1の起動及び停止の制御及び四方弁2の切替えは制御部6においてなされる。
【0003】
図3では、冷房運転時をあらわしており、四方弁2は図の向きに切替えられ、冷媒は図の矢印bの方向に流れている。このように構成された冷媒回路において、圧縮機1を動作させると、圧縮機1から吐出された冷媒は四方弁2を経由し室内側熱交換器3を通過し膨張弁4から、室内側熱交換器5の順に一方向に流れて再度四方弁2を経由し圧縮機1へ戻る。このとき室外側熱交換器3は凝縮器として、室内側熱交換器5は蒸発器として作動している。
【0004】
前記した冷房運転時の起動時において、冷媒が膨張弁4から室内側熱交換器5を通って流れるとき、室内側熱交換器5の内部の冷媒流速は高くなり、過渡的に冷媒流動音が高くなる。特に膨張弁4は圧縮機起動直後にはオーバシュートを起こすため、流速が特に高くなる。この場合には冷房される室内に冷媒流動音による騒音がすることとなり、室内機の静音化が望まれる。
【0005】
このような課題に対して、室内側熱交換器5に対し、圧縮機1の起動直後に膨張弁4がオーバシュートする数秒間、前記室内側熱交換器5と並列にバイパス回路11を設け、同バイパス回路11中に少なくとも前記圧縮機起動直後だけ開状態を維持する電磁弁12を設けた構成を採用したものがある(例えば特許文献1参照)。これによれば圧縮機起動直後は、室内側熱交換器5の入口側と出口側が連通されるので室内側熱交換器5の内部の冷媒流速が低くおさえられ、その結果、室内側熱交換器5を流れる冷媒の流動音を小さくすることができる。
【0006】
【特許文献1】特開平10−132391号公報
【0007】
しかしながら上記構成では、バイパス回路11から冷媒流動音が発生し、室内側熱交換器5内部の冷媒流動音も完全に消去することはできないという課題が残されている。
【0008】
このような冷媒流動音の原因としては、膨張弁4による過冷却に起因する問題が挙げられる。膨張弁4による過冷却は、起動時において膨張弁の温度が急激に低下するために生じる。これにより未蒸発の冷媒が液バックに近い状態で膨張弁を流れるために膨張弁4において騒音が生じる。
【0009】
このような問題への対応としては、蒸発器にヒータを設けるという解決方法がある(例えば特許文献2参照)。膨張弁をヒータで熱することにより過冷却を防止することにより、騒音を低減する。しかしながらこの方法では、膨張弁に生じる過冷却の問題しか扱えず、膨張弁における騒音、振動のみを解決するにすぎない。従って室内側熱交換器において生じる冷媒流音の低減にはさほど寄与しない。
【0010】
【特許文献2】実開昭55−149156号公報
【0011】
冷媒流動音の原因としては、他にも膨張弁4の前後の圧力に起因する問題が挙げられる。つまり、起動直後は膨張弁4の前後で差圧が安定しておらず、冷媒は不安定で、気液状態は相をなして流れてないため冷媒流は安定しておらず室内側熱交換器5内で音を出していると考えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題に鑑み、圧縮機が作動を開始した直後に室内側熱交換器5内部に発生する冷媒流動音を小さくすることのできる空気調和機の制御装置を提供することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、圧縮機と室外側熱交換器と膨張弁と室内側熱交換器とを順次配管接続して冷媒回路を構成し、前記圧縮機を制御する制御部を備えた空気調和機の制御装置において、前記室外側熱交換器には前記制御部により制御されるヒータが設置され、前記制御部はリモコン等の運転スイッチがオンされた後に前記ヒータに通電し、所定時間経過後に前記圧縮機を起動するよう制御してなることを特徴とする。
【0014】
また、圧縮機と室外側熱交換器と膨張弁と室内側熱交換器とを順次配管接続して冷媒回路を構成し、前記圧縮機を制御する制御部を備えた空気調和機の制御装置において、前記室外側熱交換器には前記制御部により制御されるヒータ及び前記室外側熱交換器の温度を検出する温度センサが設置され、前記制御部はリモコン等の運転スイッチがオンされた後に前記ヒータに通電し、前記温度センサにより検出された室外側熱交換器の温度が所定温度に達した時に前記圧縮機を起動するよう制御してなることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による空気調和機について図1及び図2に示した実施の形態に基づいて具体的に説明する。
【0016】
図1は本発明に係る空気調和機の冷媒回路図であり、室内機筐体や送風機等の空気調和機の具体的構成は省略している。冷媒回路は、圧縮機1、四方弁2、室外側熱交換器3、膨張弁4、室内側熱交換器5を順次配管により接続し閉回路が構成されている。そして、圧縮機1から図の矢印aの向きに冷媒が吐出され、四方弁2を切替えることにより、この空気調和機を暖房運転または冷房運転の両方を可能にしている。また、圧縮機1の起動及び停止の制御及び四方弁2の切替えは制御部6においてなされる。
【0017】
本実施例では、冷房運転時をあらわしており、四方弁2は図の向きに切替えられ、冷媒は図1の矢印bの方向に流れている。このように構成された冷媒回路において、圧縮機1が作動をはじめると、圧縮機1から吐出された冷媒は四方弁2を経由し室内側熱交換器3を通過し膨張弁4から、室内側熱交換器5の順に一方向に流れて再度四方弁2を経由し圧縮機1へ戻る。このとき室外側熱交換器3は凝縮器として、室内側熱交換器5は蒸発器として作動している。
【0018】
そして図1に示すように室外側熱交換器3にはヒータ7が取付けられている。ヒータ7は本実施例ではシーズヒータであって室外側熱交換器3に添設されている。そしてヒータ7は制御部6で制御されている。圧縮機1及びヒータ7は図2に示されたタイミングチャートでもって動作するよう制御部6にて制御する。以下その動作の詳細を述べる。
【0019】
まず室内リモートコントローラの運転スイッチがオンされることにより、空気調和機は運転状態になる。これは図2のt1に対応する。これと同時に制御部はヒータ7をオン、つまりヒータに通電を開始し、室外側熱交換器3を加熱する。ヒータ7のオンはリモコン等の運転スイッチのオンと同時である必要はなく、制御のタイミング上、多少ずれてもよい。圧縮機1は本体の電源がオンになっても未だオン、つまり起動せず、オフの状態にある。
【0020】
ヒータ7は所定時間通電され、室外側熱交換器3が十分加熱された後オフ、つまり通電を停止する。これは図2のt2に対応する。本実施例での所定時間の通電は、室外側熱交換器3の温度を検出し、その温度が所定温度に上昇するまでの時間通電する。温度検出は、室外側熱交換器3に温度センサ8を添設しておき、温度センサ8により室外側熱交換器3の温度情報を電圧に変更し、制御部6へ送ることにより行う。また制御部6が温度センサ8からの電圧が所定電圧に達したことをもって室外側熱交換器3が所定温度に達したと判断する。また所定温度は、後述するように加熱によって膨張弁の前後において安定した気液状態の冷媒が流れるための差圧ができるように定められ、50℃程度であることが好ましい。そして、ヒータ7をオフにすると同時に圧縮機1をオンにし、圧縮機の運転を開始する。圧縮機1のオンはヒータのオフと同時である必要はなく、制御のタイミング上、多少ずれてもよい。また、温度センサは通常サーミスタを使用する。
【0021】
空気調和機が運転状態になる直前の図2のt1までは、冷媒回路は平衡状態にあり、圧力差はどこにも生じていない。ヒータ7が通電されている間のt1からt2までは室外側熱交換器3は加熱され室外側熱交換器3内の圧力は上昇する。室外側熱交換器3内の圧力が上昇することにより膨張弁4の前後において圧力差が生じる。
【0022】
この後、t2において圧縮機1をオンとし、圧縮機1が運転を開始するが、既に室外側熱交換器3の冷媒管内の圧力は平衡状態よりも高くなっており、安定して冷媒が流れる。また、膨張弁4においても圧力差ができており、スムーズに冷媒が減圧され、気液状態をつくる。つくられた気液状態は比較的安定しており気相、液相に分離され相状態をなしているため冷媒流は安定しており、冷媒流音は低減される。
【0023】
次に、通常運転時に室内温度が目標値に達した時の動作を説明する。室内温度が目標値に達した時、制御部6は圧縮機1をオフ状態つまり運転を停止させる。これは図2におけるt3に対応する。室内温度が目標値に達したことは、室内機に装着された温度センサー等により温度を検知し、目標値と比較することにより決定する。また、制御部6が圧縮機1をオフ状態にさせる時に制御部はまたヒータ7をオンにする。
【0024】
圧縮機1がオフしたことにより通常、冷媒回路内の圧力差は次第に均等になっていく。しかし、同時に室外側熱交換器3に設置されたヒータ7をオンにすることにより室外側熱交換器3の圧力を高圧に維持し圧力差を圧縮機の運転状態のままに維持するようにする。さらに、室内温度が所定温度まで上昇すると圧縮機の運転を再開させるが、この場合に圧縮機をオンしヒータ7をオフにする。このとき圧力差が既に運転時のものと近い状況になっている。
【0025】
つまり室外側熱交換器3の冷媒管内の圧力は平衡状態よりも高くなっており、安定して冷媒が流れる。また、膨張弁4においても圧力差ができており、スムーズに冷媒が減圧され、気液状態をつくる。このつくられた気液状態は比較的安定しており気相、液相に分離され相状態をなしているため冷媒流は安定しており、圧縮機1が停止した後運転を再開する時も冷媒流音は低減される。
【0026】
また、室内温度が目標値に達し、圧縮機1をオフにする時にヒータ7をオンにせずに、図2におけるt3以降のように運転させてもよい。つまり圧縮機1をオフにした後所定時間が経過し再度運転を開始する場合に、始動時の制御方法と同様に、まずヒータ7をオンし(図2のt3’)、室外側熱交換器3の加熱を開始し、ヒータ7が所定時間通電され、室外側熱交換器3が十分加熱された後ヒータ7をオフし(図2のt4)、それと同時に圧縮機1をオンにし、運転を再開させる。本実施例のヒータ通電の所定時間は、前述した始動時の場合と同様に、室外側熱交換器3の温度が所定温度になるまでの時間である。
【0027】
また、本実施例では四方弁2を使用した冷媒回路であって冷房運転、暖房運転の両方が可能な空気調和機について適用したものであるが、これは冷房運転しかできない冷媒回路であっても同様に適用できる。
【0028】
また、上記手段は圧縮機をオンする前に室外側熱交換器3を加熱し室外側熱交換器3の管内の圧力を上昇させるものであるが、これは、圧縮機をオンする前に室内側熱交換器5を冷却する手段を併用すれば室内側熱交換器5の管内の圧力を下降させ、いっそう運転時の圧力状態に近づくので更に効果的である。
【0029】
図2の圧縮機1の運転モードはオンかオフのみしかなく、回転数を制御できるようなものではない。回転数制御が可能なインバータ制御可能な空気調和機の場合、回転数をしだいに上昇させるため、急激な圧力変化はなく、安定した相状態を提供できるが、本発明の構成によっても、さらに効果が得られる。
【0030】
本ヒータ7は室外側熱交換器3の下部に添設される方が騒音低減上いっそう効果的である。圧縮機停止時において、室外側熱交換器3内部には下部に液冷媒が溜まっている。従って液冷媒を効果的に蒸発させ、安定した相状態を提供するためには、熱交換器内において液冷媒が多く分布する下部に添設するほうが有利である。また、本ヒータ7は本発明の機能を果たすように設けたものであるが、わざわざ新規に設置することはなく、除霜用ヒータが設置されていれば、これを起動時に冷媒加熱手段として作動させればコスト的にも有利である。この除霜用ヒータを上述した制御方法により起動時に動作させるようにすればよい。
【0031】
このヒータ7は本実施例では熱交換器に取付けられている。しかし、本機能を果たすものであれば、熱交換器に取付けることにとらわれることはなく、例えば、室外機に配設された配管を加熱するように設けてもよい。
【0032】
【発明の効果】
圧縮機と室外側熱交換器と膨張弁と室内側熱交換器とを順次配管接続して冷媒回路を構成し、前記圧縮機を制御する制御部を備えた空気調和機の制御装置において、前記室外側熱交換器には前記制御部により制御されるヒータが設置され、前記制御部はリモコン等の運転スイッチがオンされた後に前記ヒータに通電し、所定時間経過後に前記圧縮機を起動するよう制御してなることにより、圧縮機の起動前にあらかじめ膨張弁の前後に差圧をつくり圧縮機起動時に安定して冷媒を流すことができ、室内側熱交換器内の気液状態は相をなして流れるため、冷媒流は安定し、室内側熱交換器内で発生する冷媒流音を低減することができる。
【0033】
また、圧縮機と室外側熱交換器と膨張弁と室内側熱交換器とを順次配管接続して冷媒回路を構成し、前記圧縮機を制御する制御部を備えた空気調和機の制御装置において、前記室外側熱交換器には前記制御部により制御されるヒータ及び前記室外側熱交換器の温度を検出する温度センサが設置され、前記制御部はリモコン等の運転スイッチがオンされた後に前記ヒータに通電し、前記温度センサにより検出された室外側熱交換器の温度が所定温度に達した時に前記圧縮機を起動するよう制御してなることにより、圧縮機の起動前にあらかじめ膨張弁の前後に差圧をつくり圧縮機起動時に安定して冷媒を流すことができ、室内側熱交換器内の気液状態は相をなして流れるため、冷媒流は安定し、室内側熱交換器内で発生する冷媒流音を低減することができる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における空気調和機に内蔵される冷媒回路図である。
【図2】本発明における制御部の制御のタイミングチャートである。
【図3】従来技術における空気調和機に内蔵される冷媒回路図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 室外側熱交換器
3 膨張弁
4 室内側熱交換器
5 四方弁
6 制御部
7 ヒータ
8 温度センサ
11 バイパス回路
12 電磁弁
Claims (2)
- 圧縮機と室外側熱交換器と膨張弁と室内側熱交換器とを順次配管接続して冷媒回路を構成し、前記圧縮機を制御する制御部を備えた空気調和機の制御装置において、前記室外側熱交換器には前記制御部により制御されるヒータが設置され、前記制御部はリモコン等の運転スイッチがオンされた後に前記ヒータに通電し、所定時間経過後に前記圧縮機を起動するよう制御してなることを特徴とする空気調和機の制御装置
- 圧縮機と室外側熱交換器と膨張弁と室内側熱交換器とを順次配管接続して冷媒回路を構成し、前記圧縮機を制御する制御部を備えた空気調和機の制御装置において、前記室外側熱交換器には前記制御部により制御されるヒータ及び前記室外側熱交換器の温度を検出する温度センサが設置され、前記制御部はリモコン等の運転スイッチがオンされた後に前記ヒータに通電し、前記温度センサにより検出された室外側熱交換器の温度が所定温度に達した時に前記圧縮機を起動するよう制御してなることを特徴とする空気調和機の制御装置
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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|---|---|---|---|---|
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2002
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