JP2004349559A - 複合電子部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回路素子を内蔵及び/又は搭載したセラミック基板10の上面に金属ケース20を取り付けた複合電子部品。金属ケース20の対向部21cであってセラミック基板10の上面角部10aと対向する部分に、該基板10の上面と鈍角θをなすテーパ状の切欠き部21fが形成されている。切欠き部21fは円弧状であってもよい。また、切欠き部21fを形成した対向部21cは、切欠き部21fの近傍で金属ケース20の側面部21bと連続した状態で折り曲げられ、かつ、該折曲げ部で片持ち支持されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複合電子部品、特に、回路素子を内蔵及び/又は搭載したセラミック基板に金属ケースを取り付けた複合電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】
【特許文献1】
特開2002−353071号公報
【0003】
従来、コンデンサやインダクタ等の回路素子を内蔵及び/又は搭載した複合電子部品として、特許文献1に記載のものが知られている。この種の複合電子部品は、図5に示すように、多数枚のセラミックシートを積層してなる基板1の上面に金属ケース5が取り付けられている。
【0004】
セラミック基板1は、その内部に図示しない回路素子を内蔵し、さらに、その上面には回路素子4が搭載され、端面及び側面には外部電極2,3が設けられている。金属ケース5は、略箱形状をなし、セラミック基板1の上面に載置され、両端部に突設した端子部6が外部電極2とはんだ付けされ電気的に接続されている。
【0005】
ところで、この種の複合電子部品では、金属ケース5に対して上方から外力Aが作用する場合が多い。例えば、セラミック基板1に金属ケースを組み付ける際、完成品の電気的特性を測定する際や、完成品を配線基板に実装する際などに、吸着治具が金属ケース5の上面を下方へ押圧するからである。このように外力Aが作用すると、金属ケース5の下縁部がセラミック基板1の上面を押圧し、これにてセラミック基板の上面の角部1aに欠けやクラックが発生しやすいという問題点を有していた。
【0006】
前記外力Aに起因する応力は上面角部1aに集中する傾向にあり、かつ、上面角部1aはセラミック基板1の最も脆弱な部分でもあり、損傷しやすい。
【0007】
そこで、本発明の目的は、金属ケースに作用する外力によってセラミック基板が損傷することを防止した複合電子部品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】
以上の目的を達成するため、第1の発明は、回路素子を内蔵及び/又は搭載したセラミック基板に、少なくとも上面部及び対向部を有する金属ケースを取り付けた複合電子部品において、前記対向部はその下端が前記セラミック基板の上面と対向するとともに、該セラミック基板の上面角部と対向する部分に、下端と鈍角をなすテーパ状の切欠き部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
また、第2の発明は、回路素子を内蔵及び/又は搭載したセラミック基板に、少なくとも上面部及び対向部を有する金属ケースを取り付けた複合電子部品において、前記対向部はその下端が前記セラミック基板の上面と対向するとともに、該セラミック基板の上面角部と対向する部分に、円弧状をなす切欠き部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
第1の発明にあっては、金属ケースの対向部がセラミック基板の上面角部と対向する部分に、下端と鈍角をなすテーパ状の切欠き部が形成されているため、また、第2の発明にあっては、円弧状をなす切欠き部が形成されているため、金属ケースに上方から外力が作用したとしても、前記切欠き部がセラミック基板の上面角部に加わる押圧力を逃がすことができる。よって、応力が集中しやすく、脆弱な部分でもあるセラミック基板の上面角部に欠けやクラックなどの損傷が発生することが未然に防止される。
【0011】
特に、前記第1及び第2の発明にあっては、金属ケースの対向部が、セラミック基板の上面角部と対向する部分で金属ケースの側面部と繋がっており、かつ、対向部と上面部とは隙間を有し、上面角部で片持ち支持されていることが好ましい。対向部が前記隙間により弾性変形可能となり、金属ケースに外力が作用した際に、セラミック基板に加わる押圧力をより効果的に逃がすことが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る複合電子部品の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0013】
(第1実施形態、図1〜図3参照)
第1実施形態としての複合電子部品は、図1に示すように、多数枚のセラミックシートを積層してなるセラミック基板10の上面に、リン青銅あるいは洋白(ニッケルシルバー)等からなる金属ケース20を取り付けたものである。
【0014】
セラミック基板10は、セラミックグリーンシート上に図示しないコンデンサパターン、インダクタパターン、抵抗体パターンなどを形成し、これらのシートを積層して所定の回路素子を構成し、その後に焼成したもので、内蔵された回路素子はビアホールなどによって電気的に接続されている。また、セラミック基板10の端面及び側面には内蔵回路素子と接続されているグランド用外部電極11と、入出力用外部電極またはグランド用外部電極12が形成されている。
【0015】
なお、セラミック基板10は、その上面にも図示しないがコンデンサやインダクタやICなどの回路素子が搭載されていてもよい。
【0016】
金属ケース20は、図2に示すように、上面部21a、側面部21b、対向部21c、端子部21dからなる略箱形状を有している。上面部21aは平坦状であり、通常金属ケースに加わる外力により撓むような強度を有している。金属ケースの厚みとしては0.05〜0.15mmといった比較的薄いものを用いている。
【0017】
側面部21bはその下端がセラミック基板10の上面とは当接しないように所定の間隔を有して形成されている。また、側面部21bはセラミック基板10の上面縁部のほぼ真上に設けられることにより、セラミック基板の側面とは面一となっている。このように面一とする方が金属ケースを取り付けるときに位置決めが容易である。端子部21dは、先端が2つに分かれているとともに、その先端がセラミック基板10の端面中央部下端に形成されたグランド用外部電極11にはんだ付けされることにより、電気的に接続されかつ機械的に固定されている。
【0018】
対向部21cは、その下端がセラミック基板10の上面と当接している。また、対向部21cと側面部21bはセラミック基板10の上面角部10aに対向する部分で繋がっている。さらに、対向部21cの上端と上面部21aとは所定の隙間21eを有する構造となっている。なお、対向部21cはセラミック基板10の上面と当接していなくてもよく、隙間を有して対向していればよい。隙間を空ける場合には、金属ケース20に上方から外力Aが作用したときに、対向部21cの下端がセラミック基板10に当接するような隙間に設定することが好ましい。
【0019】
金属ケース20は1枚の金属板を所定の展開形状に打ち抜き、折曲げ加工を施したものである。対向部21cは側面部21bとの連続部分で折り曲げられ、上面部21aとは隙間21eを有している。即ち、対向部21cは側面部21bとの連続部分(上面角部10aに対向する部分)で片持ち支持され、該連続部分を支点として矢印b方向(図1(B)参照)に弾性変形可能である。
【0020】
さらに、対向部21cにはセラミック基板10の上面角部10aと対向する部分に、対向部21cの下端と角度θをなすテーパ状の切欠き部21fが形成されている。この角度θは基本的には鈍角であれば本願の作用効果を奏するものであるが、最適な条件については後述する。
【0021】
以上の構成からなる複合電子部品においては、図3に示すように、金属ケース20に上方から外力Aが作用した場合、対向部21cからセラミック基板10の上面角部10aに押圧力が集中することになるが、その集中部分には切欠き部21fが形成されているため、押圧力が拡散され、セラミック基板10の上面角部10aに応力が集中することが回避され、比較的脆弱な上面角部10aに欠けやクラックなどの損傷が発生することはない。
【0022】
特に、対向部21cが側面部21bとの連続部分で片持ち支持されていることにより、外力Aの作用で対向部21cが図3に矢印bで示すように弾性的に変形するので、セラミック基板10に加わる押圧力がより効果的に拡散される。
【0023】
ここで、切欠き部21fについて詳述する。切欠き部21fは角度θを調整することにより最適な大きさに設定される。すなわち、角度θは145゜≦θ≦170゜に設定することが好ましい。角度θが170゜よりも大きい場合には、矢印bで示す対向部21cの変形が小さくても、切欠き部21fのテーパ部分が上面角部10aにすぐに当接してしまい、効果的でない。一方、145゜より小さい場合には、対向部21cと側面部21bとの連続部分の幅が細くなってしまい、連続部分の強度が低下する。
【0024】
また、x方向の寸法(21fx)及びy方向の寸法(21fy)においても、前記θの条件を満たしつつ、セラミック基板10の大きさに合わせて最適な大きさが設定される。すなわち、21fxは0.25mm≦21fx≦0.30mm、21fyは0.05mm≦21fy≦0.15mmの範囲に設定することが好ましい。なお、セラミック基板10の寸法は、図1(A)に示す長手方向が5.0〜6.5mm、図1(B)に示す幅方向が4.0〜4.5mmである。
【0025】
(第2実施形態、図4参照)
第2実施形態としての複合電子部品は、図4に示すように、金属ケース20の対向部21cであってセラミック基板10の上面角部10aと対向する部分に、円弧状をなす切欠き部21f’を形成したものである。他の構成は、前記第1実施形態と同様であり、図4において図1〜図3と同じ部分には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0026】
ここで、切欠き部21f’の曲率Rは0.05〜0.2mm(例えば0.1mm)である。曲率Rが0.05mmより小さい場合には、対向部21cの変形が小さくても、切欠き部21f’のR部分が上面角部10aにすぐに当接してしまい、効果的でない。一方、曲率Rが0.2mmより大きい場合には、対向部21cと側面部21bとの連続部分の幅が細くなってしまい、連続部分の強度が低下する。
【0027】
本第2実施形態は、前記第1実施形態で示した直線状の切欠き部21fに代えて円弧状の切欠き部21f’を形成したもので、金属ケース10に上方から外力が作用した場合、セラミック基板10の上面角部10aに集中する応力をよりスムーズに逃がすことができる。また、対向部21cが外力の作用で弾性変形することも前記第1実施形態と同様である。
【0028】
(他の実施形態)
なお、本発明に係る複合電子部品は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更できる。
【0029】
特に、セラミック基板の構成や金属ケースの詳細な形状は任意であり、金属ケースとセラミック基板との固定方法(前記実施形態では端子部21dを外部電極11にはんだ付けしている)も任意である。また、セラミック基板に内蔵あるいは搭載される回路素子は種々のものが存在する。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、金属ケースに上方から外力が作用したとしても、金属ケースの対向部に形成した切欠き部によってセラミック基板の上面角部に応力が集中することが防止され、比較的脆弱な上面角部の損傷を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合電子部品の第1実施形態を示し、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図2】前記第1実施形態の金属ケースを示し、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
【図3】前記第1実施形態において金属ケースに外力が作用した状態を示す側面図である。
【図4】本発明に係る複合電子部品の第2実施形態を示す側面図である。
【図5】従来の複合電子部品を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…セラミック基板
10a…上面角部
20…金属ケース
21b…側面部
21c…対向部
21f,21f’…切欠き部
Claims (3)
- 回路素子を内蔵及び/又は搭載したセラミック基板に、少なくとも上面部及び対向部を有する金属ケースを取り付けた複合電子部品において、
前記対向部はその下端が前記セラミック基板の上面と対向するとともに、該セラミック基板の上面角部と対向する部分に、下端と鈍角をなすテーパ状の切欠き部が形成されていること、
を特徴とする複合電子部品。 - 回路素子を内蔵及び/又は搭載したセラミック基板に、少なくとも上面部及び対向部を有する金属ケースを取り付けた複合電子部品において、
前記対向部はその下端が前記セラミック基板の上面と対向するとともに、該セラミック基板の上面角部と対向する部分に、円弧状をなす切欠き部が形成されていること、
を特徴とする複合電子部品。 - 前記金属ケースはさらに側面部を有し、前記対向部は、前記上面角部と対向する部分で該側面部と繋がっており、かつ、該対向部は、前記上面部と隙間を有し、該上面角部で片持ち支持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の複合電子部品。
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